外交防衛委員会

2011-08-04 参議院 全112発言

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会議録情報#0
平成二十三年八月四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 公治君
    理 事
                榛葉賀津也君
                谷岡 郁子君
                岸  信夫君
                山本 香苗君
    委 員
                石井  一君
                小川 勝也君
                大野 元裕君
                北澤 俊美君
                徳永 久志君
                広田  一君
                猪口 邦子君
                宇都 隆史君
                山本 一太君
                山本 順三君
                山口那津男君
                小熊 慎司君
                舛添 要一君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     松本 剛明君
       防衛大臣     北澤 俊美君
   副大臣
       内閣府副大臣   東  祥三君
       外務副大臣    高橋 千秋君
       防衛副大臣    小川 勝也君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  徳永 久志君
       防衛大臣政務官  広田  一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        矢嶋 定則君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       高橋 清孝君
       警察庁長官官房
       総括審議官    坂口 正芳君
       消防庁次長    原  正之君
       海上保安庁長官  鈴木 久泰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (北朝鮮政策に関する件)
 (サイバー攻撃への対処に関する件)
 (東日本大震災による被害及び対応に関する件
 )
 (日米関係に関する件)
 (日米安全保障協議委員会に関する件)
 (中国の海洋活動に関する件)
 (普天間飛行場移設問題に関する件)
○東南アジアにおける友好協力条約を改正する第
 三議定書の締結について承認を求めるの件(内
 閣提出、衆議院送付)
○千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協
 定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)の修
 正及び訂正に関する二千九年六月十五日に作成
 された確認書の締結について承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
○理事会の改革に関する国際通貨基金協定の改正
 の受諾について承認を求めるの件(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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佐藤公治#1
○委員長(佐藤公治君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官高橋清孝君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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佐藤公治#2
○委員長(佐藤公治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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佐藤公治#3
○委員長(佐藤公治君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。榛葉賀津也君。
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榛葉賀津也#4
○榛葉賀津也君 委員派遣について御報告を申し上げます。
 本委員会の佐藤公治委員長、谷岡郁子理事、岸信夫理事、佐藤正久理事、山本香苗理事、猪口邦子委員、島尻安伊子委員、山本順三委員、舛添要一委員及び私、榛葉賀津也の十名は、去る七月二十八日の一日間、東日本大震災に対する自衛隊の活動等に関する実情調査のため、宮城県及び福島県に派遣され、陸上自衛隊仙台駐屯地、同郡山駐屯地において説明聴取及び意見交換を行うとともに、Jヴィレッジにおいて説明聴取及び装備等の視察を行いました。
 以下に概要を御報告いたします。
 まず、陸上自衛隊東北方面総監部の所在する仙台駐屯地を訪れました。仙台駐屯地では、東日本大震災に対する自衛隊の災害派遣における陸海空三自衛隊の統合任務部隊司令部が置かれ、統合任務部隊指揮官を務めた君塚東北方面総監を始め主要幹部、並びに、海上自衛隊、航空自衛隊及び在日米軍の連絡官出席の下、柴田東北方面総監部幕僚副長から東日本大震災に対する自衛隊の災害派遣に関する概要説明を聴取しました。
 概要説明では、今回の活動の特徴として、大地震、大津波、原子力災害の複合災害である東日本大震災に対し、自衛隊創設以来初めてとなった災害対処のための統合任務部隊を編成したことに加え、初の原子力災害派遣が下令され、陸海空合計約十万七千人という最大規模の運用を行ったこと、大地震、大津波と東京電力福島第一原発事故という二正面における対応を実施したこと、訓練以外で初めて予備自衛官及び即応予備自衛官が招集され活動に寄与したこと、自衛隊と米軍との緊密な連携の下、救援活動を行ったこと、多数の地方自治体が大震災により機能を喪失する中、自衛隊が「最後の砦」の役割を果たしたことなどが挙げられました。
 課題としては、隊員充足率の向上、輸送力や通信力の強化、駐屯地の機能強化等について言及がありました。
 派遣委員からは、まず、自衛隊の真摯な活動と救援の成果に対し心から感謝と敬意を申し上げるとともに、自衛隊の活動、特に自らが被災された隊員も多い中、東北地方所在部隊の隊員が救援活動を優先されたことに対し被災民はもとより、国民の感謝と敬意が深まっている旨発言がありました。
 次いで、派遣委員から、今回の教訓を整理し今後の活動にいかす必要性、隊員充足率の向上を含む中期防衛力整備計画の見直し、日米間の調整の状況、医療支援等における他省庁、関係機関との連携、今回の活動に係る広報の充実等について質問、意見が述べられました。
 これに対し、民間船舶の輸送制限の緩和を含む法的枠組みを見直すなど輸送力を強化すべきこと、陸海空三自衛隊や警察、消防等との間での通信システムの共通化を図るなど通信力を強化すべきこと、駐屯地において公共機関の車両に給油した事例が紹介され、各種備蓄、井戸の整備等、日頃からの駐屯地の機能強化が大切であること等の意見が述べられました。また、「更に多くの隊員が参加できれば、より多くの人命救助ができた」との第一線部隊長の切実な声が紹介され、機械力に頼れない被災現場では何よりもマンパワーが重要であり、隊員充足率の向上を願いたいとの意見が述べられました。さらに、米軍の熱心な救援活動について紹介があり、長年の日米共同訓練の経験が今回の活動における日米調整にいかされたとの認識が示されたほか、自らも被災した予備自衛官等が活躍したことは予備自衛官等の制度の意義を発揮することができたとの認識が表明されました。
 次に、原子力災害派遣の調整所が置かれた陸上自衛隊郡山駐屯地を訪れ、山形、宮城、福島各県を所管する第六師団の久納師団長の出席の下、まず、中央即応集団所属の中央特殊武器防護隊の岩熊隊長から、東電福島第一原発事故に対する原子力災害派遣活動に関して概要説明を聴取いたしました。説明では、原発事故発生当初における原発に対する放水活動や、中央特殊武器防護隊を中心に全国から化学科部隊を集めた増強中央特殊武器防護隊による原発周辺市町村における除染所の設置と除染活動、モニタリング活動、Jヴィレッジにおける除染活動等について報告があり、八月以降は第六師団隷下の増強第六特殊武器防護隊により活動する旨の説明がありました。
 次いで、第六師団隷下の壁村第六特科連隊長から原発に隣接し住民が避難されている地域である大熊町及び富岡町における行方不明者の捜索状況に関して概要説明を聴取いたしました。
 派遣委員からは、まず、初めての原子力災害派遣に出動し、福島第一原発において爆発に遭遇し負傷した岩熊隊長を始め、化学科部隊、第六師団隷下部隊の身命を賭した活動に心から感謝と敬意を申し上げる旨発言がありました。また、派遣委員からは、八月以降における特殊武器防護隊の体制と任務、今回の原子力災害派遣を踏まえた化学科部隊としての要望、米国から派遣された海兵隊放射能等対処専門部隊(シーバーフ)と我が国の中央特殊武器防護隊との相違等について質問、意見が表明されました。
 これに対し、陸上自衛隊における化学科職種の人員が少なく、化学防護車、除染車、除染装置等の装備も少ないとの現状認識が示され、派遣委員からは人員、装備の増強の必要性について言及がありました。また、中央即応集団において中央特殊武器防護隊等にて部隊編成を行えばシーバーフと同等の任務に対応できるとの認識が示されました。
 概況説明に先立つ会食に際し、久納第六師団長から、被災民と隊員との温かい交流が見られたことなど、災害派遣における隊員の状況について説明があり、また、派遣委員も缶詰の糧食等を試食し、隊員が厳しい環境の下、救援活動に邁進されたことに思いをいたしました。
 最後に、福島第一原発事故の対処活動の拠点となっている福島県双葉郡楢葉町及び広野町にまたがるJヴィレッジを訪れました。Jヴィレッジには、自衛隊の原子力災害派遣に係る前方調整所、除染所が置かれており、青森県から派遣された陸上自衛隊第九師団隷下の及川第九化学防護隊長から除染活動等について概要説明を聴取するとともに、車両やヘリコプターの除染所や、化学防護車、除染車等の装備を視察いたしました。
 以上が今回の派遣の概要であります。
 今回の調査により、東日本大震災に対する自衛隊の困難な中で真摯に取り組まれた活動について認識を深めることができ、自衛隊の活動に対し、改めて心からなる感謝と敬意を表する次第であります。また、体験に基づく現場の貴重な御意見や御要望を伺うことができました。今後、今回の活動の教訓を整理し、複合的な事態に対処するための自衛隊を核とする危機管理態勢の在り方を踏まえつつ、原子力災害を含む災害対処の在り方、隊員充足率の向上、輸送力や通信力の強化、駐屯地の維持や機能強化、自衛隊と関係省庁等の連携、化学科部隊の拡充、今回の活動に係る広報の充実、派遣自衛隊員のメンタルヘルスケアなど、国会として果たすべき課題もたいへん多いことを痛感いたしました。
 今回の派遣に際して、御対応いただいた関係者の皆様方に対し心から感謝を申し上げ、御報告といたします。
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佐藤公治#5
○委員長(佐藤公治君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
    ─────────────
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佐藤公治#6
○委員長(佐藤公治君) 次に、外交、防衛等に関する調査について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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大野元裕#7
○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野元裕でございます。
 まずは、松本外務大臣、インドネシアの御訪問、お疲れさまでございました。国内の情勢や慣例にとらわれず、是非とも必要な訪問は外務大臣としてこれからもこなしていっていただきたいとお願いを申し上げます。
 大臣のASEAN関連会合、そして北澤大臣も参加されました2プラス2、これを踏まえまして御質問をさせていただきたいと思います。
 まずは、対北朝鮮外交であります。六者協議の再開に向けて米中が合意した三つのステップ、つまり南北協議、米朝協議、二つの段階までが終わりました。本件に対する認識、そして我が国の立場について御説明を賜りたいと思います。
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松本剛明#8
○国務大臣(松本剛明君) 私の海外出張について御理解をいただきまして、ありがとうございます。是非、国会の御理解も得ながら外務大臣としては外交に必要なことを行っていくのが使命と考えますので、必要なことについては御理解をいただけるように引き続き努力をしたいと思います。
 さて、対北朝鮮の関係でありますが、政府としては、今般、南北対話及び米朝対話が行われたことを歓迎をするという立場でございます。他方で、重要なことは成果を伴う対話を実現をすることでありまして、北朝鮮が南北対話や米朝対話を通じて非核化を始めとする自らの約束を真剣に実施する意思を具体的な行動により示す必要があると、このように申し上げてまいりましたし、この立場は引き続き堅持をしておるところでございます。このような考え方は、先般バリにおいても、日米韓の外相会合でも確認をいたしました共通の認識でございます。
 今後、六者会合に向けて、このような点において成果を伴う対話が実現をするように進展があることを期待をしておりますし、今回の米朝対話の結果も踏まえつつ、引き続き日米、日米韓で緊密に連携をして、中国を含む関係国とも意思疎通をしてまいりたいと、このように考えております。
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大野元裕#9
○大野元裕君 ただいま松本大臣から日米韓の連携の話もありました。ARFのサイドラインで行われた日米韓の外相会談の席上、外務省の発表によれば、金・韓国の長官から、日米韓の緊密な連携によって非核化に関する南北対話が実現したという一言があります。具体的に我が国は、この連携においてどんな役割を果たされたんでしょうか。
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松本剛明#10
○国務大臣(松本剛明君) 今委員御指摘がありましたように、金星煥長官から、前日に行われた南北対話についての紹介があり、日米韓の緊密な連携によりこれが実現したとの発言が七月二十三日の日米韓外相会合においてあったということでございます。
 我が国はこれまで、米韓両国と緊密に連携をしながら、六者会合再開のためには南北対話の進展がまず必要であり、北朝鮮が自らの約束を真剣に実施するとの意思を具体的行動により示さなければならないとして、南北対話の重要性を強調をしてまいりました。我が国が議長国を含む日中韓サミットなどの場で関係国にも働きかけをしてまいりました。このような我が国を含む各国の努力が今回の南北対話につながったものだというふうに考えているところでございます。
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大野元裕#11
○大野元裕君 ありがとうございます。
 しかしながら、残念ながら、我が国だけの関心事項ではないと思いますけれども、我が方の拉致問題に関しましては、例えば六月十七日付けのアメリカの議会調査局の報告書では一言も言及がありません。我が国からのアメリカに対するこういった働きかけの現状について御説明をいただきたいと思います。
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松本剛明#12
○国務大臣(松本剛明君) 拉致問題は我が国の主権及び国民の生命と財産にかかわる重大な問題であるということは、共通の、ここにおられる皆様共有できる認識であろうというふうに思います。
 米国に対しては、様々な機会をとらえて我が国の拉致問題に対する立場に対する理解と協力をお願いをし、またこれについてはそのような姿勢が示されているというふうに考えております。先般行われた日米韓の外相会合でも、クリントン長官は、米国はこの問題を忘れることはない、力を合わせて前進をさせていきたいと、こういうふうに発言がありました。議会に対しても、大使館を始め、また政府、議員の関係者なども訪米をして議会の方々と接する機会があれば、また議会の方々が来日する機会があれば、機会をとらえてこの問題に対する理解、協力が得られるように努力をしているものというふうに考えております。
 今回の議会調査局の報告書について申し上げれば、今回の報告書は、北朝鮮、対米関係、核問題外交と内部情勢と、こういう題になっておりまして、この点について主眼を当てて議会調査局の責任において作成をされたものであるというふうに承知をしております。これまで議会調査局においては日本人拉致問題に特化した報告書も作成をしていると承知をしているところでありまして、私どもとしては、拉致問題についてはこれまでも、米国政府関係者、議会関係者など様々な接触を通じて、現状、我が国の考え方を浸透させる努力を行ってきたわけでありますが、引き続き努力をしてまいりたいと、このように考えております。
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大野元裕#13
○大野元裕君 我が国のアメリカに対する本件に関する働きかけ、是非とも継続していただきたいわけですが、そのアメリカと北朝鮮の間で、金第一外務次官が訪米をし、協議が行われ、最終的にはアメリカとの交渉継続を表明して帰国をされたという報道があります。
 拉致問題及び核の問題を含む朝鮮半島情勢、我が国の安全に向けては日米韓の連携が不可欠と強く感じておりますが、外務大臣の改めてそれに関する所見を賜りたいと思います。
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松本剛明#14
○国務大臣(松本剛明君) これについてはもう全く委員のおっしゃるとおりであるというふうに私どもも考えているところであります。
 私どもとしては、今後も日米韓が引き続き緊密に連携をしていくことが大変重要でありまして、日米韓外相会談でも確認をいたしたところでありますけれども、この体制を堅持をすると同時に、中国を含む関係国とも意思疎通をしてまいりたいと、このように考えております。
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大野元裕#15
○大野元裕君 ありがとうございます。
 日米韓の日米、そしてもう一つ日韓の柱があります。このような非常にその日米韓の連携が重要だという御指摘があったタイミングの中で、我が国の議員数名が韓国で入国を拒否されたという事件があり、報道をされております。
 最近まで日韓関係はこれまでにないほど良好な関係で推移してきたと私は理解しておりますけれども、この一件が日韓関係に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。
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松本剛明#16
○国務大臣(松本剛明君) まず、御指摘のあった件について申し上げれば、この我が国の議員三名の訪韓が、身辺の安全確保及び二国間関係に与える否定的な影響を理由に、一行の入国を許容することはできないとして韓国への入国を拒否されたということでありますけれども、これについては私自身も八月一日に自分から申駐日韓国大使に対して申入れを行いまして、今回の議員の一行の訪韓は、単なる視察目的で通常の適正な手続を経て行うことを意図したもので、今回の韓国側の措置は日韓間の友好協力関係に鑑み極めて遺憾である、措置の再考を要請するということを申し上げました。その上で、現下の東アジア情勢に鑑み、日韓関係は極めて重要であり、韓国側の大局的な判断を要請する旨申し入れたところであります。
 竹島問題は一朝一夕に解決する問題では残念ながら今の状況ではありませんけれども、韓国側に対しては、受け入れられないものはしっかりと受け入れられないという旨を伝え、粘り強く対応していくことが必要であると考えますが、同時に、近隣友好国である韓国との関係は重層、多岐にわたっており、引き続き未来志向の日韓関係の構築を目指してまいりたいと、このように考えております。
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大野元裕#17
○大野元裕君 大臣のおっしゃるとおり、言うべきことを伝え、そしてしっかりとした関係をつくっていただきたいと思います。
 私は、外交は国益を最大化するとともに、国民の安全を担うものであって、決して政治的なパフォーマンスには使ってはならないと考えています。報道によりますと、この議員の報道に関して、一夜にして無名議員が有名にという、こういう報道すらあるのも事実でございます。
 七月二十五日には、朝鮮半島情勢をめぐりまして、マレン統合参謀本部議長が北朝鮮による挑発行為の可能性についても言及をしております。このような重要な時期に、政治的パフォーマンスと評価されかねないような事態にもかかわらず、六者協議への再開へ向けた動き、さらには我が国の安全保障に向けて、大臣、政府におかれてはしっかりとした日米韓の連携を図っていただくことを望みたいと思います。
 そう申し述べた上で、今度は対中東外交についてお伺いをさせていただきたいと思っております。
 この九月には、国連総会においてパレスチナが国家承認を模索するような、そういう動きが国連総会で出ております。我が国としては、現在のパレスチナ政権を支え、あるいはパレスチナに対する我が国の外交レバレッジ確保していくためにも、今後の推移を見守りながら一定の検討を行うべきと考えております。
 具体的には、アラブの春を機会にアラブの民衆の世論も比較的パレスチナに同情的に傾き、またパレスチナでデモが起こっている中で、今の政権倒れてしまえば、より強硬な政権ができる可能性があると思います。
 我が国として、将来の和平の進展をも見据えた戦略的な外交を行うべきと考えますが、大臣はいかにお考えでしょうか。
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高橋千秋#18
○副大臣(高橋千秋君) この問題は大野委員が一番詳しいかとも思いますけれども、国連を舞台とするパレスチナ側の動きについては我が国も大変注視をしております。
 先日、私のところにシュタイエ・ファタハ中央委員がお見えになりました。数名の方とお見えになりまして、一時間ほど意見交換をさせていただきました。このときにもこのお話が出ましたけれども、我が国は、パレスチナ人の国家建設への悲願を理解するとともに、イスラエルとパレスチナが平和裏に共存する二国家解決というのを支持をしております。早期の交渉開始を重視して、両当事者に対して直接交渉の早期再開というのを強く働きかけておりまして、私もそのときにもそのように申させていただきました。
 その上で、御指摘の国連での決議案が提出された場合の対応について、決議案の具体的内容も勘案した上で適切な対応を検討するという考えでございます。
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大野元裕#19
○大野元裕君 我が国の対中東外交を発揮するまさに正念場だと思っておりますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、サイバー攻撃についてお伺いをします。
 日米の2プラス2でもございました。あるいは防衛白書等でもサイバー攻撃への対処に重点が置かれていると承知しております。
 しかしながら、その一方で、我が国の国としてのサイバー対策は必ずしも十分とは感じられておりません。内閣官房に置かれておりますNISCあるいは安危、警察、防衛省、経産省、政府内の連携を一層図る、そこから始める必要があると思っておりますけれども、政府の見解はいかがでしょうか。
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高橋清孝#20
○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。
 情報通信技術の発達した現代社会におきましては、サイバー攻撃の脅威が非常に増大しております。実際に昨年九月、我が国の政府機関等に対してサイバー攻撃事案が発生しておりまして、こうした事案に対し、政府として迅速的確に対処することが極めて重要であるというふうに認識しております。
 このため、平素からの取組として、各府省庁が業務を通じて得たサイバー攻撃に係る情報を内閣官房に集約するとともに、各府省庁との間で適時適切に情報共有がなされるよう体制の充実を図っているところでございます。
 特に、政府機関等への大規模なサイバー攻撃が確認された場合には、緊急事態として直ちに官邸対策室等を設置し、政府一体となって初動対処に全力を尽くすこととしておりまして、そのための所要の初動対処訓練も実施しているところでございます。
 政府としましては、今後とも、各府省庁との間で連携を密にするなど一層の体制強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
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大野元裕#21
○大野元裕君 ありがとうございます。
 しかしながら、六月の2プラス2協議においても本件に関する協力が取り上げられたり、あるいは七月十四日のアメリカの防衛省によるサイバーに関する調書の中では、彼らの目的として、友好国との間で集団的なサイバー防衛を実現するというところまで踏み込んでおります。
 そのような中で、我が方としては、一部の情報共有や人材育成を除けば、他国と連携する体制、そもそも窓口すら国として決まっていないと私は理解しておりますけれども、そういった対外的な窓口を決めるところからスタートするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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高橋清孝#22
○政府参考人(高橋清孝君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、我が国としましても、サイバーセキュリティーに関し、米国を始めとする友好国との効果的な国際連携は不可欠だというふうに認識しております。
 具体的な取組としましては、日米サイバーセキュリティ会合などの二国間での協議、日・ASEAN情報セキュリティ政策会議、また、セキュリティー事案発生時の情報交換等を促進する国際的な枠組みでありますFIRSTなどを通じた国際的な連携を現在推進しているところであります。
 政府としましては、関係省庁間で緊密な連携を取りつつ、関係諸国との連携をより一層深め、サイバー攻撃への対処に万全を期していきたいというふうに考えております。
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大野元裕#23
○大野元裕君 スピード感を持って進めていただきたいと思います。
 防衛大臣、防衛省におかれましては、防衛省・自衛隊をサイバー攻撃から守るというだけではなくて、サイバーコマンドの創設等、より積極的に対応されるべきではないか。特に、現在、構造改革推進委員会でもそういった議論がなされていると承知しておりますけれども、御所見いかがでございましょうか。
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広田一#24
○大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。
 防衛省としましては、昨年末に策定されました新防衛大綱におきましても、サイバー空間の安定的な利用に対するリスクが新たな安全保障上の課題となっているというふうな認識を持っております。そこで、段々の御答弁がございましたように、政府全体といたしましても、サイバー攻撃への対処体制及び対応能力といったものを総合的に更に強化をしていかなければならない、このように認識をしているところでございます。
 こういったことを受けまして、防衛省・自衛隊としましては、引き続き各種の施策といったものを推進していかなければならないというふうに考えておりますが、そういった中で、委員の方から御指摘のありました米国等との取組、こういったところをも踏まえつつ、サイバー攻撃対処の中核となる新しい組織をつくる、このことについても鋭意検討しているところでございまして、引き続き大野委員の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
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大野元裕#25
○大野元裕君 時間の関係で、サイバーに関しましては、特に九月十八日をめどに中国から攻撃があるということも毎年パターン化しておりますので、是非とも取組を強めていただきたいと思いまして、震災関連についてお伺いをいたします。
 配付をさせていただきました資料にもございますけれども、ほかの国における災害と比較して、国連の我が国に対する支援というのは極めて控えめであったというふうに私は考えております。もちろん大変感謝をしておりますけれども、ハビタットの仮設住宅、あるいはUNDPやWHO、さらにはUNHCRによるIDP支援等、ほかの国で行われたことが我が国では行われていないようにも思われます。国連事務総長がお越しになる前に、我が国として、めり張りを付けた今後の支援も含めて、どのように対処されるのかについてお伺いをさせていただきます。
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高橋千秋#26
○副大臣(高橋千秋君) 今回の震災に関しましては、四十三の国際機関から支援の申入れをいただきました。多くの機関から早期にも来ていただいておりますけれども、この国際社会の支援は被災国政府の対応能力とか被害の状況によって異なりますので、一概に少なかったとかいうようなことの比較はなかなか難しいとは思います。
 ただ、今次大震災に対しまして幅広い支援の申入れがなされまして、災害時の支援受入れに際して最も重要なことは、被災地のニーズに合った支援を見極めて受け入れることが重要だというふうに考えております。国際機関からの支援受入れに当たってもそうした調整が行われてまいりました。したがって、支援の申入れを受けた国際機関全てからの支援を受け入れるということにはならなかった部分もありますけれども、国際社会の温かい連帯の表明に対して深く感謝をしております。
 そういう中で、めり張りを付けるべきではないかというお話でございますけれども、引き続き、各機関の活動分野それから実績、我が国の外交政策上のプライオリティーなども考慮しながら、めり張りを付けてやってきているつもりではありますけれども、更に御指摘のようにめり張りをもっと付けていくということも必要だというふうに考えております。
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大野元裕#27
○大野元裕君 しかしながら、ハビタットは一軒の仮設住宅も造りませんでしたが、仮設住宅に対する私はニーズがなかったとは思いません。また、WHOの医療支援についても我々はニーズがなかったとは思いません。そういった意味では、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 最後に、OCHA、人道問題調整事務所のエイモス事務局長は来日されたときに、津波被害に遭った国の中でこれほど早く復旧したケースを見たことがない、だから国連としては関与が少なかったというような話もされていましたけれども、そういった評価があるとすれば、しっかりと国連としての見解も表明をしていただくことをお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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岸信夫#28
○岸信夫君 自民党の岸信夫でございます。
 冒頭申し上げますが、陪席者の方には御答弁を要求いたしませんので、お取り計らいよろしくお願いいたします。
 最初に、警察、消防、自衛隊におけるメンタルヘルスの問題について御質問をさせていただきたいと思います。
 冒頭、榛葉筆頭理事から委員会の派遣報告がございましたけれども、陸上自衛隊の君塚東北方面総監始め現地の皆さんから、震災、津波災害への対応について現場ならではの貴重な御意見をいただいたところでございます。今回、大規模の派遣となりました自衛隊、そして警察、消防、特に最前線で災害救助活動に献身的に当たられた、そういう活動に対しましては、日本国中から称賛されたところでございますし、心から感謝を申し上げたいというところでございます。
 ただ、報告にもありましたとおり、特に自衛隊ですけれども、マンパワーの不足ということが現場からの声として上がってきました。これは、今回十万七千人という規模ではありますけれども、もっと人がいればもっと助けることができた、こういう声もあったわけでございます。そういう意味では、自民党の政権の時代から、これは定員の削減ということが進んできてしまったわけですけれども、非常に厳しい現場の声をお聞きし、またこれから特に本来の任務でもあります国防ということを考えると、これから充実をしていかなければいけない場面になってきているのではないかな、こういうふうにも思うわけです。
 一方で、先ほど申しましたメンタルヘルスの問題なんですけれども、これ一番心配をしております。活動中、これはもう本当に想像を絶するほどの精神的なストレスを負っていたんではないかというふうに思っております。
 災害救助の活動に当たっておられます自衛隊の皆さんにお話を聞けば、それは、ふだんの訓練で更に高い緊張感の中でやっているから普通の災害救助は大丈夫なんだと、こういう声が返ってくることは返ってきます。そして、強靱な肉体と精神に支えられていると、これはもうまさに自衛隊員の皆さん誰でもおっしゃることでございますけれども、じゃ、本当にそれで、スーパーマンなのかといえば決してそんなことはなくて、彼らも同じ日本人でありますし、我々と同じような教育を受けて、その後自衛隊に入った方でございます。
 二年前に、私、防衛省で政務官を務めておりましたときにも、防衛省の中で、特に部隊の中での自殺の問題がございました。メンタルヘルスを担当していたんですけれども、そのときに自殺対策、特にストレスの高い中で任務を行っている皆さんが自殺に追い込まれることを何とか防ごうということでやっておりましたけれども、なかなか難しいものでございました。
 まず、自衛隊の中で、防衛省の中でこの自殺者対策がその後どのように行われているか、自殺者数の推移等も含めて御報告をいただきたいと思います。これはメンタルヘルスの担当でございます広田政務官にお願いいたします。
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広田一#29
○大臣政務官(広田一君) 御答弁申し上げます。
 岸筆頭におかれましては、防衛政務官当時、自殺対策に熱心に取り組んでこられたことに心からまず敬意を表したいというふうに思います。
 そうした中、岸政務官当時、隊員に対してもメッセージをちょうだいをしました。その中で、次のように述べられているくだりがございます。前途ある隊員を志半ばで失うということは、組織としては大きな痛手ですが、しかし、それ以前に、何より本人にとってこれ以上ない無念であり、家族には限りない悲しみを残すことになるのです。このような悲劇を繰り返すことのないよう、ありとあらゆる施策を強力に推進し続けたいというふうに思います。
 このようなメッセージを隊員の方にいただきました。この問題意識というものは、広く防衛省・自衛隊の中でも共有され、深く浸透しているというふうに認識をしているところでございます。
 こういった中、平成二十一年度、二十二年度について比較をしてまず申し上げますと、メンタルヘルスの関連予算につきましても、二十一年度が一億三千万だったものが一億七千万円に二十二年度増額をしておりますし、二十三年度も同様の額を計上しているところでございます。部外カウンセラーの招聘駐屯地等につきましても、二十一年度が百八十一個に対しまして、二十二年度からは二百三十二個、平成二十三年度も同様の予定をしているところであり、その結果、自殺者数の推移といたしましては、二十一年度が八十六名であったものが、二十二年度は三名減の八十三名になっているところでございます。こういった一定の取組と成果が上がっているというふうに認識をいたしております。
 現在、防衛省といたしましては、私を本部長といたします自殺防止対策本部を中心に、カウンセリングであるとか相談体制の充実やメンタルヘルスに関する啓発教育の徹底等、各種施策を拡充そして強化を図っているところでございまして、先ほど御紹介をいたしましたように、隊員を志半ばで失うことや、悲しい思いをさせる家族が生じることがないように、全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。
 こういった中で、やはりカウンセリングを受けやすい体制、環境といったものを私は今まで以上につくっていかなければならないというふうに思います。岸筆頭がおっしゃったように、その思いを、悩みを誰かに話せるような、そういうふうな雰囲気づくりといったものも全力で取り組みながら、隊員の自殺防止対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。
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