経済産業委員会

2013-03-21 参議院 全248発言

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会議録情報#0
平成二十五年三月二十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     轟木 利治君     梅村  聡君
     岩井 茂樹君     福岡 資麿君
 三月二十一日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     轟木 利治君
     福岡 資麿君     岩井 茂樹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         増子 輝彦君
    理 事
                大久保 勉君
                安井美沙子君
                柳澤 光美君
                岩井 茂樹君
                松村 祥史君
    委 員
                高橋 千秋君
                轟木 利治君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                岩城 光英君
                佐藤ゆかり君
                関口 昌一君
                塚田 一郎君
                宮沢 洋一君
                長沢 広明君
                松田 公太君
               はた ともこ君
                浜田 和幸君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償支援機
       構))      茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣)     稲田 朋美君
   副大臣
       経済産業副大臣  菅原 一秀君
       経済産業副大臣  赤羽 一嘉君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       佐藤ゆかり君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      杉本 和行君
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局審議官     氷見野良三君
       金融庁総務企画
       局審議官     佐々木清隆君
       金融庁総務企画
       局参事官     井内 正敏君
       総務省総合通信
       基盤局電気通信
       事業部長     安藤 友裕君
       法務大臣官房審
       議官       岩尾 信行君
       外務大臣官房審
       議官       高瀬  寧君
       外務大臣官房参
       事官       正木  靖君
       文化庁長官官房
       審議官      作花 文雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       厚生労働大臣官
       房審議官     神田 裕二君
       経済産業省商務
       情報政策局長   永塚 誠一君
       資源エネルギー
       庁長官      高原 一郎君
       中小企業庁長官  鈴木 正徳君
       環境省地球環境
       局長       関 荘一郎君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       森本 英香君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       審議官      櫻田 道夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (経済産業行政等の基本施策に関する件)
 (公正取引委員会の業務に関する件)
    ─────────────
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増子輝彦#1
○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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増子輝彦#2
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。
 それでは、理事に岩井茂樹君を指名いたします。
    ─────────────
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増子輝彦#3
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総務企画局審議官氷見野良三君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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増子輝彦#4
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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増子輝彦#5
○委員長(増子輝彦君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のうち、経済産業行政等の基本施策に関する件及び公正取引委員会の業務に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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安井美沙子#6
○安井美沙子君 民主党の安井美沙子です。
 本日は、茂木大臣の所信表明に対する質問をさせていただきます。
 最近、各委員会で質問者、答弁者の先輩後輩シリーズが続いておりますけれども、本日、私、マッキンゼー時代の大先輩である茂木大臣に質問させていただけることを大変光栄に思っております。
 問題解決のプロフェッショナルとして、民間企業や自治体など、数々の課題を解決されてきた茂木大臣ですから、国政にあっても、日本経済に山積する難問を次から次へと解決してくださるであろうと大変に期待をしております。かつての職場では、直球勝負のやり取りをしながら問題の本質に迫ることを是としており、そのカルチャーで鍛え上げられた者同士、本日は、よもや形式的な答弁はされないと信じておりますけれども、諸課題の解決に向けて一歩でも前に進めるという目標を共有し御答弁いただくことをお願い申し上げて、質問に入らせていただきます。
 さて、本日は、大きく四つのテーマ、TPP、インフラ輸出、エネルギー政策、中小企業政策についてお伺いする予定でおりますが、まずはTPPについてお伺いさせていただきます。
 先週の金曜日に、安倍総理がTPPへの参加を正式に表明されました。また、同日、菅官房長官は、TPP参加はアベノミクス三本の矢の三本目の一つだとコメントされました。アベノミクスが稼働し始め、国民の間でデフレ脱却への期待が高まっていること自体は歓迎します。デフレを脱却するには、まず国民がデフレマインドから脱却することが必須だと考えるからです。しかし、一本目、二本目の矢は副作用のあり得る劇薬でもあります。より中長期的な日本の絵姿を示す三本目の矢を明らかにすることによって、初めて企業の投資行動や国民の消費行動につながっていくものと思います。
 大臣は、TPPへの参加が三本目の矢の一つであると位置付けていらっしゃいますか。
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茂木敏充#7
○国務大臣(茂木敏充君) 安井委員、マッキンゼーで一緒に仕事をさせていただきまして、マッキンゼー、一九七〇年に日本に進出をして、私が恐らく第二世代ぐらいになるんだと思います。第一世代というのは、マッキンゼーが何の会社か分からずに入ったグループで、それなりに優秀な方だったんですけど、極めてユニークな方が多かったと。第二世代の我々もそれに近いところがあるんですけど、第三世代以降の安井委員始め、極めて優秀な方が多くて、質問ということで大変緊張いたしておりますが。
 アベノミクスの三本の矢、一本目が大胆な金融緩和、そして二本目が機動的な財政運営、三本目が民間投資を喚起する成長戦略。この三本目の民間投資を喚起する成長戦略、これから個人所得、そして消費が増える、さらには企業において民主導のまさに設備投資等が起こっていくと、こういった意味で極めて重要だと思っております。
 この成長戦略の中に大きく分けまして三つぐらいのジャンルというか、大きな固まりがあるかと思うんですけど、一つは、我々が新市場戦略プランと呼んでいるものでありますけど、全く新しい市場といいますか、これからの時代を考えて日本が直面する課題というものを解決をしていく。少子高齢化社会が進む中で、日本は単純に長寿社会じゃなくて健康長寿社会なんだと、そういう将来の目標を見据えたときに、現状と比べてどんなギャップがあるのか、解決すべき課題は何なのか、こういったことを見極めていく、こういったジャンルがあります。
 そして、二つ目には、今の日本の経済の状況を考えると、開廃業率が廃業率の方が高い、そして、アメリカやイギリスが開業率一〇%に対して日本はその半分ぐらいの五%ということで、開廃業率を逆転して開業率を欧米並みに持っていくと。さらには、業種にもよりますけれど、非常に、何というか、企業の数も多過ぎて国内で過当競争になっている、こういった状況も改善をしていかなきゃならない。さらに、グローバルな企業、それは本当にグローバルトップになるような企業もありますけど、委員も御案内のとおり、例えばヨーロッパで、規模的にはそこまで大きくないけど、ある特定の分野においてはグローバルニッチで、本当に世界になくてはならない企業、こういったものもつくっていく。こういった全体の産業の新陳代謝を進める、こういったことが二つ目の成長戦略の柱です。
 そして、三つ目に出てくるのが、まさに日本の国際展開戦略ということになってきます。日本の様々な強みを持つ産業、こういったものが国際展開する、そのための様々な障壁を除去していくと。また、インフラであったりシステムであったり、クール・ジャパン、こういったこれから日本が伸ばしていける、こういった分野の輸出であったりとか国際展開を進めると。極めて重要でありまして、TPPは成長戦略の中で、今申し上げた三つの柱の中の三番目の柱ですね、極めて重要な役割を果たす。
 そして、TPPはTPPに限らず、日本がこのTPPに参加することによって、アジア太平洋地域のルール作りに主導的な役割を果たしていく、それによって今後のRCEPであったりとかFTAAP、こういったものの土台をつくっていく、こんな意味からも極めて重要だと、そう考えております。
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安井美沙子#8
○安井美沙子君 大変御丁寧な分かりやすい御答弁、ありがとうございました。安倍政権のTPPに対するコミットメントをしっかり理解させていただきました。
 さて、安倍総理は、参加表明の際に、参加による日本経済全体への効果に関する試算を示されました。それによれば、三・二兆円のGDP押し上げ効果が期待できるとのことですが、この試算はあくまで全ての物品関税の即時撤廃を前提としたものだということです。聖域を守る場合、この数字を達成することは難しいと考えますが、その認識でよろしいですか。
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茂木敏充#9
○国務大臣(茂木敏充君) 今回の試算ですね、これまで前政権において行われてきた試算、農水省は農水省で出す、経産省は経産省で出す、内閣府は内閣府で全く違った数字を出す。そうすると、国民の皆さんから見ても、一体どれが正しいんだと、また本当の影響はどうなんだろうかと、こういう御疑念を持たれたということはあると思います。
 そこで、政府として統一した試算を出さなければいけない。ただ、今、日本は交渉に加わっておりません。まだ交渉に参加していないわけですから、結果的に交渉の結果がどうなるかというのは分からないわけであります。そこで、極めて単純化されたモデルといいますか、仮説を置いておりまして、例えば、関税を全て即時撤廃した場合、そして追加的な国内対策を計算に入れない等々、どちらかといいますとほとんどないであろうと、しかし極端にいくとこうなるのかなと、こういう前提でGTAPモデルを回して作っているわけでありますけれど、それによります効果が三・二兆円ということであります。
 ただ、全ての関税を即時撤廃ということなんですけど、この三・二兆円の効果につきましては、即時ではなくて、経済構造調整を終えて中長期均衡に達した時点ということでありまして、恐らく十年程度、この中長期の均衡はどこに来るかというのもあるんですけれど、十年程度の経過した後でのGDPの姿と、こういうふうに御理解いただければいいと思います。
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安井美沙子#10
○安井美沙子君 私の理解では、この即時撤廃を前提として、更にその構造調整が済んだ十年後以降に三・二兆円の押し上げ効果が出始めるということですので、あくまでこの三・二兆円というのは即時撤廃を前提としているというふうに理解しております。ですから、私が最初に質問したように、もし自民党さんが公約を守って聖域をある程度確保するということになりますと、そもそものこの前提が崩れますので、三・二兆円という数字が下がるんではないかというふうに思ったということでございます。御答弁は結構です。
 資料の一ページを御覧ください。
 先月行われた日米首脳会談の際に出された共同声明の第三段落に、自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項と明記されています。茂木大臣は共同声明について以前こんな発言されているんですけれども、単に内閣で自分たちの外交方針を決めたということと、オバマ大統領との間で合意に達したということは百八十度違う、これは衆議院経産委員会で答弁されているんですね。そうであれば、自動車や保険がアメリカにとってセンシティブな分野だということ、これは日米双方が認識していたわけですけれども、合意文書に明記されてしまったことも同じように百八十度違うんではないかと思います。
 聖域について明記してもらう見合いとしてアメリカにしてやられたとは思いませんか。
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茂木敏充#11
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほどの若干補足をさせていただきますけれども、経済構造調整を終えた後の中長期的な姿ということは、例えば即時撤廃が若干遅れれば、また経済構造調整には時間が掛かります。分野によってそれぞれ五月雨式に起こってきても、これは御案内のとおり、GTAPモデルを回せばそうなっていくわけでありますけれども、最終的な均衡点といいますか、調整が終えた姿というのは変わってくると。ですから、仮のモデルとして全体を置いたらということでありますけれども、結果が出たら、それが交渉の結果でありますから、どういう絵姿になるか今の時点では分かりませんけれども、もし関税撤廃ゼロと、全体的にですね、そうなっていれば三・二兆円と、こういう数字になってくるということは変わらないんだと思います。
 それから、御質問で、こういった共同声明を出したことが重要なんだと、共同で合意したことがというのは、元々衆議院の前に参議院での予算委員会で御質問を受けまして、御党の議員から、御党でおととしの十一月ぐらいだったかと思いますけれども、菅政権の下でTPPに臨む方針というのをお作りになられたと。その方針についてパネルでお示しになって、ほとんど今回の日米共同声明と一緒じゃないかと、そういうお話がありましたので、いや違うんです、これ外交ですから、自分たちの方針としてこう臨みたいと、あるんですよ、どの国も。ただ、相手が受け入れるかどうかというのは違う問題なんですね。ですから、内閣としては方針をお決めになったというのは別に構いません、ただ、内閣として決めた方針というのが相手と合意できるかというと違って、今回はきちんとそういった合意をしたんですよと、そこが百八十度違うんですと、こういったことで申し上げました。
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安井美沙子#12
○安井美沙子君 質問の後半の部分、御理解いただいていなかったかもしれないんですけれども、それ、私、一〇〇%理解しております。そういうふうにおっしゃるんであれば、この第三パラグラフで自動車、保険分野を懸案事項として合意文書として明記されてしまったことが、逆に自民党公約を第二パラグラフで明記してもらったことの見合いとしてやられてしまったとは思いませんかというのが私の質問です。
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茂木敏充#13
○国務大臣(茂木敏充君) この自動車もそうでありますが、更に保険、そしてその他の非関税障壁と、これは今回日本がTPPに参加する、参加しない、これに関係なく従前からアメリカが二国間の問題として大切な問題だということで指摘をしてきた、その部分というのが項目の中に入っていると、こんなふうに考えております。
 ただ、我々としては、アメリカとこういった問題について二国間協議を進める、それに当たっては工業品の関税は撤廃するのが原則であると。そして、自由貿易の理念に反する工業製品の数値目標は受け入れない。さらには、国民生活の安全にかかわる事項は原則を曲げることはできない。さらに、WTOルールに反する合意、例えばセーフガードは認められているわけでありますけど、WTO上も、一方的な輸入制限、こういったことはできないということになっていますから、WTOルールに反する合意、こういったものはしない。こういう基本的な方針で二国間協議、誠実に進めさせていただいております。
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安井美沙子#14
○安井美沙子君 まさに私はそこを心配しておりまして、この第三パラグラフに自動車部門、保険部門について明記されてしまったということがまさに百八十度違うという驚きだったわけですけれども、その自動車の関税撤廃についてお伺いします。
 日米の事前協議において自動車の関税撤廃を見送るという約束があったのではないかという、報道ベースですけれども、ありました。二〇〇九年の秋にTPPの議論が始まって以来、経産省の説明のイの一番は、自動車の関税撤廃による経済効果でした。経済連携を加速する韓国との比較のチャートが何度も示され、三千万台以上の市場で競争上不利であるという説明が繰り返されました。であれば、もし今回報道の内容どおりになってしまったら日本は大変大きな利益を逸することになります。こういうことは絶対あってほしくないんですけれども、もし日本が当初の経産省のもくろみどおりアメリカ市場で関税を撤廃できたならば、輸出増加分、GDP押し上げ効果はどのくらいなのでしょうか。
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茂木敏充#15
○国務大臣(茂木敏充君) まず、経産省として、この自動車関税の撤廃、例えば韓国とアメリカのKORUSと比べて云々、こういう説明を強調していたというのは多分前の政権の時代のことだと思います。少なくとも、私が大臣になってから、その項目をナンバーワンにいろんな説明をしているということはございません。もちろん、関税の問題はあります。TPP参加国、十一か国あるわけでありますけど、そこに支払っている関税、日本が払っている方ですね、年間大体四千七百億円、こういう額になると思います。そのうち半分近くが自動車関連、そしてアメリカに対して支払をしております自動車の関税、これは八百億と、数字としてはそういったものが出ております。
 ただ、TPPに参加をする、これは様々なやっぱり日本としてのメリット、より幅広い視点で考えなければいけない。一つのやはり、これからアジア太平洋地域、これが成長の中心になっていく、そういった中でその成長を取り込むことがまさに日本の成長につながっていく、こんなふうに考えます。そして、そういった中には、自動車だけではなくて、例えば日本が非常に得意とするサービス業、コンビニであったりとか様々な分野、こういったものも出てまいります。そして、模倣品、そしてまたコピー、こういったものが出回るのを防止をしていく。そして、日本の今企業、自動車もそうですけれども、これは国境を越えたサプライチェーン、こういうのを築いているわけでありまして、まさにこの制度が統一されることによってサプライチェーン、そういったものが強化をできるという、そのアジアの成長を取り込む、こういうメリットが一つにあります。
 そして、先ほど申し上げたように、これはTPPにとどまらないんだと。つまり、これが将来的にはRCEPであったりとかFTAAPと、より大きな経済連携、経済統合のルール作りの基盤になっていく。したがって、その基盤になるルール作りに日本がかかわるか、かかわらないか、これは死活的な利益に影響していく。
 三番目には、さらにこれは経済の面にとどまらず、価値観を同じにするアメリカであったりとか多くの国々、これがこういった形で経済連携、これを深めることがまさに地域の安全保障、安定にもつながっていく、そういう理由から重要だということで、今、単に自動車だけの話をして我々は話しているものではない、こんなふうに思っております。
 ただ、自動車で申し上げると、数字的には先ほどのような数字であります。それが、じゃ最終的なGTAPモデルの三・二兆円にどこまでかかわってくるか、これはなかなか短期では測りにくい部分があります。そして、長期の説明につきましては、先ほど説明を申し上げたとおりであります。
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安井美沙子#16
○安井美沙子君 日本を含めた参加十二か国になりますけれども、アメリカのGDP規模が五九%であります。その他の参加国の成長率が幾ら高くても、市場規模では比較になりません。アメリカにおける自動車の市場シェアでは、日本車は既に韓国車に追い付かれています。韓国車の関税が間もなく撤廃されたら、もう勝負できなくなります。自民党の公約にも自動車の数値目標を受け入れないとありますから、これについては是非死守してくださるようにお願いいたします。
 大臣がおっしゃっておりました安全保障上の意味合いとか、それからルール作り、価値観の部分、この辺、包括的に理解しておるつもりでございますけれども、自動車については日本の製造業の屋台骨でございますし、波及効果が非常に大きいものですから、特にこれについては、政権が替わっても象徴的なものといいますか大切なものとして位置付けていただきたいと思います。
 茂木大臣のTPPに対するコミットメント、ひとしきりお伺いしまして、私も非常に価値観を同じくするものですけれども、次に稲田国務大臣にお尋ねします。
 稲田大臣は、かねてよりTPPに反対すると明言してこられました。TPP推進論者がバスに乗り遅れるなというフレーズを繰り返し使うことに対して、バスに乗り遅れるかどうかじゃなくて行き先が大事なんですよ、行き先が分からないバスに国民を乗せないでいただきたいと二〇一一年十月二十六日の外務委員会でおっしゃっています。また、同年十一月七日の産経新聞「正論」では、TPPバスの終着駅は日本文明の墓場なのだと書かれております。
 稲田大臣は、なぜTPPバスの終着駅が日本文明の墓場だとお考えなのですか。
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稲田朋美#17
○国務大臣(稲田朋美君) 民主党政権下において、野党の一議員といたしまして民主党政権の外交方針等を批判する一環として、当時のTPP参加に前のめりな姿勢について反対の論陣を張ってきたことは事実でございます。
 また、今委員が御指摘になったようなことを国会でも、また党内でも発言をし、そしてそれが基になってJ—ファイル、また自民党の公約の集約をしております。私自身も自民党のJ—ファイル、公約を選挙で戦って、前回の選挙を戦ってきたところでございます。それ以上でも以下でもございません。
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安井美沙子#18
○安井美沙子君 後ほどこのJ—ファイルについても、私、資料に用意しておりますので質問しますけれども、民主党の外交姿勢に対する御意見にはとどまらない発言を散見いたします。
 例えば、「ウィル」二〇一二年一月号では、農業だけの問題ではなくて日本の文明、国柄の問題であって、参加すれば日本の国柄が破壊されると、こういったことをおっしゃっています。これは政治家としての価値観による御発言だと私は理解しております。
 さて、稲田大臣、二〇一二年一月号の「ウィル」で、このバスは途中下車できないバスであるとされています。また、御自身のブログでは、TPP交渉参加の即時撤回を訴えていらっしゃいます。民主党政権下でも撤退できないと明言したことはないはずなんですけれども、そもそもTPPの交渉は主権国家同士の条約交渉なので、国際法上、交渉からの撤退ができないということはあり得ません。なぜTPPは途中下車できないバスなのでしょうか。
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稲田朋美#19
○国務大臣(稲田朋美君) 当時、TPPの問題について党内で政府の関係者に来ていただきまして、政府の、民主党政権のTPPの基準は何であるかということを何度も伺いました。そして、それは国益を守ることであると。国益を守るとは一体どういう基準でしょうかという質問をいたしますと、国益を守るとは国益を守るということでございますという答弁に終始をし、一体何を基準に国益を守るのか、守るべきものは何なのかという基準が一切示されなかったわけでございます。
 そういう、何が国益であるかという基準もなしにこういう大変難しい外交交渉に臨むことは私は非常に危険だと思い、そのような発言をいたしました。
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安井美沙子#20
○安井美沙子君 なぜ途中下車できないかという表現は、要は途中で国益にかなわないという判断をしたら撤退ができるかどうかということですけれども、これをもって途中下車できないということは私は到底理解できないわけでございます。
 先ほど稲田大臣が御指摘されたこのJ—ファイル、資料の二ページに御用意させていただいておりますけれども、大臣は、この一連の発言あるいは御主張がこのJ—ファイルに結実したとおっしゃっております。安倍総理がTPPへの交渉参加を正式に表明したわけですから、この六つの条件のうち一つでも守れなかったらTPP交渉から離脱すべきだとお考えだと理解してよろしいですか。
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稲田朋美#21
○国務大臣(稲田朋美君) このJ—ファイル及び公約で主張したことは国民との約束であるというふうに感じております。
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安井美沙子#22
○安井美沙子君 明快にお答えいただきたいんですけれども、もし一つでも守れなかったらTPP交渉から離脱すべきだとお考えでしょうか。
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稲田朋美#23
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、ここで約束をしたことは国民との約束であると考えております。
 また、外交交渉については、総理の専権事項だと思っております。
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安井美沙子#24
○安井美沙子君 万が一、安倍総理がこの六つの条件のうちどれかが守れないままに交渉締結に突き進んだ場合には、大臣はどうされるんでしょうか。いずれかの条件が満たされない場合、TPPを保守の正念場と位置付けられている稲田大臣は、閣議決定の際に職を賭して署名しない覚悟がおありですか。
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稲田朋美#25
○国務大臣(稲田朋美君) 仮定のことについてはお答えを差し控えます。また、所管外のことについて個人的な見解をお答えすることは差し控えさせていただきます。
 当然のことながら、安倍内閣の一員として職務に邁進する所存でございます。
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安井美沙子#26
○安井美沙子君 時間がもったいないのでこの辺でやめますけれども、一政治家として、私のような新人議員でも、何か発言したら、その発言について一生それを引きずらなければいけない、その十字架を背負うという覚悟を持っております。これまで種々非常に強い発言をされていること、それを先生の支援者たちがみんな受け止めて先生を応援していらっしゃると思うんですけれども、そういったことをよく、正念場とおっしゃっているからには、肝に銘じてこの閣議決定の際には臨んでいただきたいとお願い申し上げます。
 さて、次にインフラ輸出についてお伺いいたします。
 民主党政権下においても、枝野大臣が熱心にトップセールスを行うなど、インフラ輸出に積極的に取り組んでまいりました。単品勝負では人件費の安い国に負けてしまうとしても、システムとして機能させること、また十年、二十年のメンテナンスまで含めて考えたときに日本に圧倒的な競争力があると私も考えておりまして、先日、ODA等特別委員会の派遣でベトナムに行ったばかりなんですけれども、パッケージ型インフラ輸出の実例を見て日本の強みを確信したところです。
 資料の三ページを御覧ください。
 ベトナム・ロンアン省の環境配慮型工業団地関連事業、これはJICAの海外投融資再開の第一号案件になります。日本の企業とベトナムの企業が合弁で事業会社を設立し、工業団地向けの排水処理施設、浄水施設の設置、運営を行うというものです。事業費五十四億円のうち、JICAが三十八億円を限度に融資することになっております。
 この海外投融資、民間セクターによる融資が困難な事業について、JICAがリスクを引き受けて投融資を行うというものです。円借款が相手国政府を融資相手としているのに対して、直接に企業などが実施する事業に対して融資するもので、発展途上国では近年公共事業においてPPPのスキームが主流となっていることから、日本がインフラ・システム輸出を拡大するに当たって、私は海外投融資の重要性がより増してきたと思っているのですけれども、茂木大臣の御見解はいかがでしょうか。
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茂木敏充#27
○国務大臣(茂木敏充君) 日本のインフラそしてシステムの輸出、前政権のときから積極的に取組をされてきたと。やっぱりこれは日本の技術、そしてノウハウの結晶だと思います。
 例えば鉄道網、鉄道を最初につくったのはイギリスでありますけれども、発車時間そして到着時間、これの遅れのなさということで圧倒的に日本は世界一です。恐らくイギリスの十倍ぐらいの精度でこの発着というものが行われていると。
 さらには、御指摘いただいたような水の管理のシステムだったりとか、様々な分野で日本というのは強みを持っております。上下水道が一番漏れない国、これが日本であるのは間違いありません。そして、こういったプロジェクト、なかなか大きなプロジェクトであり、またリスクも伴います。そういったことに対して、JICAであったり、JBICであったり、JOGMECであったり、やっぱりJの付く機関、これがもっと頑張った方が私はいいと思います。
 そういったことを積極的に進めていく、こういった意味からも、先週、政府に経協インフラ、これの関係閣僚会議というのをつくりまして、経済協力とインフラの展開、こういったのを一緒に連携をもっと取りながらやっていくような体制をつくったところであります。
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安井美沙子#28
○安井美沙子君 是非この海外投融資、経産省も注目していただきたいと思います。
 しかし、現地で事情を聞きますと、まだまだいわゆる袖の下、これがまかり通る文化が残り、インフラ輸出においては、現地政府関係者の腐敗という問題を避けて通ることができない実態を認識する必要があると思っています。例えば、ナイジェリアでは、日本企業と欧米企業のジョイントベンチャーが巨大な液化天然ガスプラントを造ろうとして、イギリス人弁護士のエージェントを通してナイジェリア政府高官に巨額の賄賂を贈ったという事件がありました。アメリカ司法省が捜査をした結果、日本企業は二・二億ドルを支払って和解したと聞いております。国際商取引の公正を害する賄賂商法に対して極めて厳しい目が向けられているというのが世界の現状です。
 ベトナムでも、円借款五百五十億円を投じて造られたサイゴン東西ハイウエー事業で、日本の大手建設コンサルティング会社であるPCIが会社ぐるみでホーチミン市政府高官に賄賂を贈ったとして立件され、外国公務員贈賄罪で二〇〇九年に有罪が確定しております。
 この外国公務員贈賄罪とは、国際ビジネスに関して、外国の公務員に対して賄賂を贈る行為を自国の国内法で取り締まる犯罪のことで、我が国では経済産業省の所管する不正競争防止法で処罰されております。この外国公務員贈賄罪について、日本はまだまだ執行が十分ではないという指摘がありまして、OECDの報告書でも指摘されております。
 さて、先般の新聞報道によれば、日本の上場企業がフィリピンでのカジノ事業に関係して、フィリピン政府の関係者に賄賂を贈ったのではないかという疑惑が取りざたされ、アメリカFBIとフィリピン国家警察が捜査しているとのことです。また、フィリピンの下院議員は公聴会を開いてこの件について審議している最中です。
 国際商取引における公正な競争の確保は経済産業大臣の重要な職責であり、また本委員会も公正な取引に関する調査を使命としております。この事案について、茂木大臣はどのような問題意識をお持ちですか。
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佐藤ゆかり#29
○大臣政務官(佐藤ゆかり君) 安井委員にお答え申し上げます。
 まず、外国公務員等に対します贈賄罪の導入経緯でございますけれども、経済産業省が所管をいたしておりまして、まずはOECDの国際商取引におけます外国公務員に対する贈賄の防止に関する条約を国内で実施するために、平成十年に経産省所管といたしまして外国公務員贈賄に関する規定が不正競争防止法の中で盛り込まれた経緯がございます。
 委員御指摘のとおりでございまして、外国公務員贈賄罪と申しますのは、国際的な商取引に関しまして、営業上の不正の利益を得るために行う外国公務員等に対する利益の供与やその申込み等につきまして、これを禁止し、そして刑事罰の対象としているものでございます。
 今委員が御指摘いただきましたような様々な観点、実は昨年、二〇一二年でございましたけれども、OECDの中にございます贈賄作業部会というものが定期的にモニタリングをし、その実施状況を観察をしておりますけれども、我が国日本が昨年はモニタリングの対象となりまして、この作業部会から勧告を受けた経緯がございます。
 この勧告内容につきましても、基本的には経済産業省のホームページ等で外国公務員贈賄罪に関する情報の見やすさを向上することですとか、外国公務員贈賄防止指針を積極的に広報をする等の、特に中小企業の取組により積極的に関与をすること、そしてまた、法律の執行当局に対して疑義が経産省に寄せられた際にどのように伝達をし紹介をしていくかと、こういった明確なガイドラインを設置すること、こうした内容が勧告になされております。
 経済産業省といたしまして、パンフレットの作成やジェトロなどの関係団体に積極的な情報配布をいたしますと同時に、また、外国公務員贈賄が疑われる情報が経産省に届いた場合には速やかに法執行当局に情報提供をし、今後とも周知徹底の活動に尽くしてまいりたいと思っております。
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