予算委員会

2013-05-14 参議院 全260発言

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会議録情報#0
平成二十五年五月十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     直嶋 正行君     足立 信也君
     赤石 清美君     石井みどり君
     山田 俊男君     丸山 和也君
     草川 昭三君     山本 博司君
     水野 賢一君     中西 健治君
     平山 幸司君     広野ただし君
     紙  智子君     山下 芳生君
     中山 恭子君     片山虎之助君
     荒井 広幸君     舛添 要一君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     足立 信也君     加藤 敏幸君
     大野 元裕君     牧山ひろえ君
     安井美沙子君     前川 清成君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井  一君
    理 事
                小川 敏夫君
                小林 正夫君
                白  眞勲君
                松浦 大悟君
                青木 一彦君
               北川イッセイ君
                山崎  力君
                谷合 正明君
                小野 次郎君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                大久保潔重君
                加賀谷 健君
                加藤 敏幸君
                川上 義博君
                小西 洋之君
                田中 直紀君
                徳永 エリ君
                藤末 健三君
                前川 清成君
                牧山ひろえ君
                石井みどり君
                岩井 茂樹君
                宇都 隆史君
                岡田  広君
                岸  宏一君
                末松 信介君
                谷川 秀善君
                中川 雅治君
                西田 昌司君
                野上浩太郎君
                藤川 政人君
                丸山 和也君
               三原じゅん子君
                山本 博司君
                横山 信一君
                渡辺 孝男君
                中西 健治君
                広野ただし君
                森 ゆうこ君
                山下 芳生君
                谷岡 郁子君
                福島みずほ君
                片山虎之助君
                舛添 要一君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    新藤 義孝君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣   下村 博文君
       厚生労働大臣   田村 憲久君
       農林水産大臣   林  芳正君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償支援機
       構))      茂木 敏充君
       国土交通大臣   太田 昭宏君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  森 まさこ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
   副大臣
       財務副大臣    小渕 優子君
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
       厚生労働副大臣
       復興副大臣    秋葉 賢也君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  山本 庸幸君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        山崎 史郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十五年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十五年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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石井一#1
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、安倍内閣の政治姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百九十四分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会百七分、自由民主党・無所属の会四十三分、公明党二十七分、みんなの党二十六分、生活の党二十六分、日本共産党十三分、みどりの風十三分、社会民主党・護憲連合十三分、日本維新の会十三分、新党改革十三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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石井一#2
○委員長(石井一君) 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算、平成二十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、安倍内閣の政治姿勢に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。牧山ひろえさん。
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牧山ひろえ#3
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 現在、安倍政権は、衆議院での多数の勢力を持って新自由主義的な政策を進めておられます。安倍首相は、前回の総選挙の結果をもって国民の意思が反映されていると思いますか。
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安倍晋三#4
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば選挙というのは国民に信を問うものでありまして、昨年の総選挙はまさに民主党の三年間と三か月の実績を問う選挙でもあったわけであります。それに対しまして私たちは、自由民主党が政権を取ればこういう政策を進めていくという、言わば私たちの政権公約を柱に選挙戦を戦ったわけでございますが、結果として我々は衆議院において多くの議席をいただいたわけでございます。ただ、私どもはまだまだ自由民主党に信頼が戻ってきたわけではないという認識の下に、今実績をつくるために努力をしているところでございます。
 基本的には、しかし投票率は低いという課題はもちろんございますが、ただ、直近の選挙の結果は言わばそれは政治全体が謙虚に受け止めるべきなんだろうと、このように思っておりますが、残念であったことは投票率が低かったということでございます。
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牧山ひろえ#5
○牧山ひろえ君 おっしゃるとおり、選挙の結果は国民の意思表示の重要な一側面はあるかと思います。しかし、前回の衆議院選挙の投票率は五九%、約半分の方が投票し、半分の方が投票しなかったんですね。戦後最低を更新しています。
 投票率が低くなると、相対的に少数の意見で国の方向性が決まってしまうということになります。現に、前回の総選挙では、圧勝された自民党に投票したのは、全有権者数の、小選挙区の場合では二四・六七%、そして比例区の場合では一五・九九%にすぎなかったんですね。ですが、結果、獲得議席数は全体の六一%の二百九十四議席を占有する結果となっているんです。
 多くの死票が生じる今の小選挙区制度では民意を正確に表すのは難しいと思います。選挙制度の是非はおくとして、私たち国会議員の仕事というのは、国民の意思を国政に正確に反映するということが私たちの仕事だと思います。ですのに、低い投票率での選挙となると、民意の正確な反映は困難となります。私もこの低投票率の問題について今までずっと考えていて本を書いたぐらいですが、今ホームページで連載させていただいていますが、それほどこの問題は重要だと考えております。
 低投票率は以前から問題視されていますが、これまでに何一つ有効な施策は取られておりません。国民ならば投票に行くべきだとか、投票は義務だとか、そういう理想論を言っていても始まらないので、諸外国でこういった重要な問題に取り組んでいる国々をしっかりと見習って、それぞれの施策を取り入れるべきではないか、柔軟性を持つべきではないかと思います。
 それでは、最初のパネルを御覧ください。(資料提示)
 この一番下の赤い太い線が若い人たちの投票率です。前回の総選挙時の投票率を年代別で比べますと、二十歳から二十四歳が三五・三%で最も低くなっております。それに比べて、一番高い位置にある線が高年齢の方々の投票率なんですが、六十五歳から六十九歳は前回の選挙では七七・一五%の人たちが投票しております。約、若い人たちに比べて倍投票しているんですね。
 だからといって、若い人たちが政治に全然興味がないんではないかというのは私は間違っていると思います。実は、私の事務所ではインターン生を積極的にこれまでに預かってまいりました。私自身はインターナショナルスクール出身ですので、これまでにいろんな国のインターン生を預かってまいりました。皆さん共通して言えることは、最初は、私のインターンシップを始めたときに余り政治が、高く関心を持っていなかったり詳しくなかったりするんですが、私の事務所のインターンシップを通して様々な政治の場面に会って、そして私の事務所を卒業するときには、自分の国々に帰ったときには是非投票に参加したいと言って帰ってくれるんですね。
 このように、私はどの国の若者であっても潜在的には政治には関心があるんだと思います。ですから、私たち大人たち、政治家の役目は、そういった若者の政治に対する関心を呼び覚ますことが私たちの役目だと思うんです。
 ここで御紹介したいのは、投票率の高さで知られるノルウェーの事例です。ノルウェーにはスクールエレクションというものがあります。スクールは学校ですね。エレクションは選挙です。これは、学校の中で生徒会長を選ぶんではないんです。本物の選挙に学生たちが投票できるんです。ですが、本物の投票箱ではなくて、学校に置いてある模擬投票箱に自分の一票を投じることができます。実は本物の政治家、本当に実在するノルウェーの政党が競って自分の公約をアピールするんです。これは非常に注目が高くて、このときになるとマスコミが殺到するそうです。
 私は、こういった若者に対する政治意識を教育するという、こういったスクールエレクションというものも非常に参考になるかと思いますし、是非、日本の中高生のカリキュラムに取り入れるべきだと思いますが、総理はいかがですか。
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下村博文#6
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、若者の投票率が低いことは憂慮すべき問題でありまして、我が国の子供たちに政治参加や選挙の意義について理解させることは大変重要なことだというふうに考えております。
 改正教育基本法では、教育の目標として、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うことが掲げられております。このことを踏まえまして、新学習指導要領では、中学校の社会科においては、選挙が主権を持つ国民の意思を政治に反映させるための主要な方法であり議会制民主主義を支えるものであるということを理解させるとともに、良識ある主権者として主体的に政治に参加することの意義を考えさせること、また、高等学校の公民科において、政党政治や選挙などに着目して望ましい政治の在り方及び主権者としての政治の参加の在り方について考察させるということになっております。
 また、指導に当たっては、御指摘がございましたが、ノルウェーで行われているスクールエレクションのように、実際の国政選挙などに合わせて、地域の選挙管理委員会との連携の下、実際の投票所に近い状況で模擬投票を実施する例も我が国にもございます。私も実際に、中学校や高校で模擬選挙ですね、行われている事例について先生方から話を聞いたこともございます。
 こうした取組等も参考にしつつ、今後、子供たちに政治参加や選挙の意義についてしっかりと指導を行うことにより、国民主権を担う公民としての必要な資質について養ってまいりたいと思います。
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牧山ひろえ#7
○牧山ひろえ君 そういった事例があるにしても、全校で行っているわけではないみたいです。アメリカでもドイツでも、これは行われております。
 私は、最近若い人の投票権についていろいろ話題になっております、十八歳に参政権を与えるとか、そういったことは話題になっているんですけれども、教育については同じぐらいに話題になっていないと思うんですね。私は、これは参政権におけるネグレクトだと思います。
 江戸川区ではそういった事例があるというふうに聞いております。でも、これは区の教育委員会に止められたということを聞いております。というのは、教育基本法に触れると思われたからだそうです。特定の政党を応援したり反対したりするのは教育基本法に触れるということでストップが掛かったそうなんですけれども、私は、例えばICTを使って日本全国画一的に公平に各政党がアピールできるようにするとか、開票を実際の投票よりも後にするですとか、いろんな工夫をすることによってこのことはクリアできると思うんです。
 むしろ問題になるのは、若い人たちが自分の権利を十分に知らない、あるいは十分に考えないで投票してしまう、そのことの方がはるかに深刻だと思いますが、いかがでしょうか、総理。総理に聞いております。
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下村博文#8
○国務大臣(下村博文君) 済みません、先に私の方からお答えさせていただきたいと思います。
 江戸川区の事例については承知しておりませんが、基本的には社会科の先生等が模擬選挙を行うことについては、いろんなところで行われていることでありますし、もっと広く行われるべきことだというふうに思います。
 ただ、ノルウェーにおいては、もう十八歳、つまり高校生、実際ノルウェーは十六歳から高校生ですから、約半分が既に有権者であるという国の中で、有権者になる前の準備の段階としての模擬選挙ということで、我が国とはちょっと位置付けが違うところがあるというふうに思いますが、しかし、若者の投票率が低いことは事実ですし、もっと学校教育の中で広くやっぱり公民としての意識をしっかり持ってもらうと、権利であるし義務であるということを学校教育の中で位置付けるように、より深めてまいりたいと思います。
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安倍晋三#9
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 多くの若い人たちはなぜ投票しないのかということなんですが、多くの人たちはやっぱり、投票しない多くの人たちは、投票したってしようがない、政治変わらないだろうという、そういう意味での無関心が多いんだろうと思うんですね。政治そのものに関心がないというのではなくて、自分の一票の価値に十分に認識がないというか、薄いんだろうと、このように思うわけでありまして、その中において、やはり一票を投じることがいかにこれは大切なことか、未来を決める一票であるということを、これは教育の場で教えていくという中において、今委員が指摘されたような試み等についても、今文科大臣から答弁したように、研究、検討していくことは大切だろうと、このように思います。
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牧山ひろえ#10
○牧山ひろえ君 私は、善は急げ、思い立ったが吉日という言葉もございますので、是非、直近に予定される参議院選挙から、こういった有権者教育を根付かせるために、一刻も早くこういったスクールエレクションを全国の学校で導入お願いしたいと思います。
 続いて、次の話題に移りたいと思います。
 真の民意を国政で実現するのが国会議員としての使命だと私は考えておりますが、現状ですと、先ほど述べましたように、有権者数のたった四分の一以下の票しか獲得していない政党による独断的な政策が進められているんですね。例えば、今年度の政府予算案は、この間も私反対討論に立ちましたが、公共事業費は何と五兆二千八百五十三億円になって一二年度より一五・六%、大幅な増額になっている。これに対し教育の予算はというと、前年よりもがくんと落ちております。四兆六百八十億円とされています。公共事業費が教育をはるかに上回る予算案となっているのが現状でございます。人からコンクリートへの逆回転と申し上げても過言ではないと思います。
 私は、安倍政権が進める旧態依然としたコンクリート事業、公共事業頼みの政策を、私はこれは国民の皆さんが望んでいることだと思いません。このように、国の政治と国民の距離が開いてしまっていることにお気付きでしょうか、総理。ヤジ
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石井一#11
○委員長(石井一君) ちょっと静粛にしてください。
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牧山ひろえ#12
○牧山ひろえ君 総理はどのように認識されていますか。
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安倍晋三#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、まず、国会議員は、全ての国会議員が、あるいは政党が選挙の結果は真摯に、そして謙虚に受け止めるべきなんだろうと、このように思います。
 そして、前々回の選挙で私たちは三百近い議席から一気に百十九まで議席が減ったわけでありまして、我々は、なぜ国民から厳しい結果を与えられたか真摯に反省をし、そこからスタートしたわけであります。決して私たちは、あの結果はおかしい、そういうことは考えなかったわけでありまして、これはまさに国民の声であるということを受け止めたわけであります。
 選挙制度には完全な制度もありませんし、全ての国民に投票に行っていただければそれは一番いいわけでありますが、必ずしもそうはならない中における選挙において、しかしそれは、これは議会制民主主義の基本でありますから、その結果はやはりお互いに真摯に受け止めるべきだろうと、このように思います。
 そこで、公共事業についての考え方でございます。
 我々安倍政権においては、今回補正予算を組んだわけでありますが、大型の補正予算を組みました。考え方は二つあります。まず一つは、昨年の七月、八月、九月の四半期におけるGDPがマイナス三・五%になる。言わば景気が底割れしてしまうと。景気が底割れしてしまったら、例えば今年の四月に新卒学生の皆さん、これは大変なことになるわけでありまして、就職内定そのものが取り消されていく可能性もあります。もちろん、税収も大幅に減っていきます。それを何とか避けなければいけないというマクロ政策的観点からまず補正予算を組みました。
 同時に、中身は無駄遣いがあってはならないわけであります。多くの言わばインフラはもう建設されてから随分年月がたっているわけでありまして、コンクリートそのものが老朽化をしていれば、そこを使う国民の皆さんの安全にもかかわってくるわけでありますから、防災・減災という観点を主眼にいたしまして今回この補正予算を組んだわけでありますし、本予算においてもそういう考え方が貫かれているわけであります。
 同時に、地方において、地方の競争力、生産性を高めていくための競争力を手に入れるためのインフラ整備も当然必要であるわけでありまして、そうした観点から我々は言わば必要な公共投資を行っている、これはまさに未来への投資であると、このように考えております。
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牧山ひろえ#14
○牧山ひろえ君 前回政権を取っていたときの反省に立つならば、なぜまたコンクリート事業ばかり始めてしまうのか疑問に思います。
 日本では、一般の国民の直接的な政治参加はほとんどの場合選挙における投票行動に限られています。何年かに一回の、それも限られた候補者や政党の中から選ぶ行動だけで国民の意思が国政にすくい上げられるのでしょうか。しかも、自分が投票した政党ですとか候補者が落選してしまえば、その票はその人にとってみれば無駄になってしまいます。言わば死票になってしまうんですね。
 私は、日本の社会や政治を良くするためには、政治と国民の距離を少しでも縮める必要があると思うんです。そのためには、国民の意見や希望を国政に反映する機会を極力多く、そして多彩なメニューを与えて政治参加を呼びかける、そのことが大事だと思うんです。
 ここで私は提案があります。以前も二〇〇九年に財政金融委員会でも御紹介させていただいておりまして、恐らく私が初めて国会でこのことを取り上げさせていただいたと思うんですが、ハンガリーで発祥した一%法です。ハンガリーでは、自分の税金の一%を自分が応援したいNPOにそれを寄附することができるんですね。税金を納める、自分の一%がそのNPOに行くわけです。同じようなことを実は日本でも市川市で行っておりました。ですが、これはハンガリーも市川市もそうなんですけれども、NPOに限るんです。
 ここで私のちょっと提案を御覧ください。上に書いてありますとおり、これまでの一%法というのは選択肢がNPOの中から選択するということになっておりまして、私のオリジナルというか牧山ひろえ版の一%法は、選択肢がNPOに限らず、予算配分先を選択できるということなんですね。私は、年末調整では現実的に難しいと思いますので、例えば確定申告の際にこのような予算使途希望表を用意して、その中に選択肢を設けます。選択肢として千も二千も並べたら集約が大変になります。また、空欄を並べてもいいんですけれども、これも集約が大変になるので、例えばこのぐらいの選択肢を皆さんに与える。
 ちょっと私が用意した事例ですが、例えば、質問を読みます。あなたは自分の納税した税金をどんな用途に使ってもらいたいですか。一番、箱物を充実させるための公共投資、コンクリート事業。二番、日本領土を防衛するための防衛力の強化。三番、子供たちの環境を良くするための教育投資。四番、失業者をスキルアップさせて失業率を下げる雇用対策。五番、小麦など食品の値段を下げるなどの生活支援。六番、国を信頼して全て任せる。
 私だったら、個人的には、一つしか選べないとしたら一番と二番は選ばないと思いますが、総理だったらどれを選びますか。ちなみにこの中で国民が一番望んでいるのはどれだと思いますか。
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安倍晋三#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この出典は牧山委員の著書が出典なわけですね、これは。ヤジああ、考えですね。
 そこで、これ基本的に、どの用途に使ってもらいたいですかということでありますが、私が納税者としてですか。基本的に、まさに私たちは、私たちが判断をして、議論をして判断をしてこの用途をこれは定めていくわけでございまして、その都度その都度言わば世論調査を行って一番高いものに予算を配分をしていくんであれば、まさに国会議員は要らなくなるんですね。
 つまり、そういう見識と知見を持った人を選んでいただくための選挙であるわけでございまして、その中において、当然、選挙において自分たちの政権公約あるいは政策を訴える中において、税金の使途についても、我々はどのように使っていくかということについても当然公約の中でお話をしているということでございます。ヤジ
 質問に答えていないということでありますが、この中のどれを、どれに用途を絞ってもらいたいかという単純なものではないというのが私の答えであります。
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牧山ひろえ#16
○牧山ひろえ君 私が聞いているのは、国民がどれを望んでいますかと聞いたんです。総理は答えられないということは、民意をよく御存じないのかなと思います。
 私は、世論調査のお話が出ていましたけれども、これは結構私一番いい世論調査になるんではないかと思うんです。ヤジ
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石井一#17
○委員長(石井一君) 今日は朝からちょっと騒がしいですよ。質問者の声が聞こえる程度にやってください。
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牧山ひろえ#18
○牧山ひろえ君 お願いします。
 私は以前、麻生副総理に、委員会の場で、輸入小麦の価格の高騰問題に対処してほしいというお願いをしたことがあります。カップ麺など、主要食品のお値段をお聞きしたことがあります。小麦の九割近くのものが輸入であり、政府が小麦の値段をコントロールできるので、国民生活を少しでも楽にしてほしいという思いで、輸入小麦の値段を下げてほしいとあのとき訴えたんです。その前振りの質問としてあれは聞いたんですね。
 その後、小麦の価格はおかげさまで二割下がったんですが、急な円安もあってか、最近また値上げされてきています。輸入小麦の政府卸売価格は、前回の改定で何と九・七%の大幅値上げでした。実は、年間五十億円ほどで小麦の卸売価格をキロ当たり一円下げることができるんですね。
 このような選択肢をつくって、納税者にこのように選ばせるわけです。このようにして納税のときの選択を集約して、その投じられた比率で一%分の税金の配分を決めていく。参考までにですが、平成二十三年度では確定申告をした方が二千百八十五万人いらっしゃいました。そのうち約六百七万人が二兆三千億円余りを納税しております。その一%というと、約二百億円について国民、納税者の選択に委ねるのです。
 例えば、⑤の選択肢を選んだ場合、小麦等食品の値段を下げるなどの生活支援、これを選んだ場合に、毎日朝パンを食べるたびに、またお昼におうどんを食べるたびに、また夜スパゲッティ、パスタを食べるたびに、自分の税金の使い道、一%はこういうところに使ったんだなと、使ってくれたんだなと実感が湧くわけですよ。ですから、ますます政治が近く感じて、国民がもっと政治に参加したいという気持ちが湧くと思うんですね。
 ですから、まさに税金の使い道は、私、政治家が決めるんではなくて、テレビを御覧の皆様、あなたが決めるということですね。ですから、まさに一人一人が政治家、国民総政治家という状態に近づいていきます。それによって納得した税金が、納税が実現できるんです。納税者自身が自分の税の行き先を決めることができれば、納税者意識の向上にもつながりますし、税を受ける行政側も、納税者の思いのこもった、こんなに大切な税金を使っているわけですから、絶対に無駄にはできないという意識が生まれます。
 総理、この一%法導入について是非前向きに御答弁いただきたいと思います。総理、お願いします。
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麻生太郎#19
○国務大臣(麻生太郎君) 今、一%の話というのは、これはノルウェーの話を例に引いておられるんですが、ノルウェーの人口ってどれくらい。
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牧山ひろえ#20
○牧山ひろえ君 ハンガリー。
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麻生太郎#21
○国務大臣(麻生太郎君) ハンガリー。ハンガリー、人口どれくらいですかね。私、こっち、一億二千七百万人いますからね。なかなか、小さな人口の数と、一概にこの種の話がすぐいかないというのもまずあると頭に入れておいていただいた上で話をしていただかにゃいかぬところだと思いますが、ここは間接民主主義を取っておりますわけで、少なくとも、コンピューターが発達したから、何が発達したからといって、直接民主主義をやっているわけではないんで、間接民主主義をやっておりますので、間接民主主義でやっている以上は、少なくとも国民の代表を選んでいただいて、その代表に決めてもらうというルールになっているのが基本中の基本、まずそこから話をしていただかにゃいかぬところだと思っております。
 それから、一%ということで、よく、たしかNPOの話を前のときはされたかな、あなた。たしかそんな記憶があるんですけれども、NPOの話をされておられましたけれども、少なくとも今、議会制民主主義でやっておりますので、いわゆる国民各層の、各種のいろんな意見というものを総合勘案して、調整して予算を編成する、これ間接民主主義ですから。そして、国民の代表の機関であります国会に提出し、審議を経て、採決して、それで成立するというようなことになっておりますので、この種の導入というものにつきましては、これは極めて慎重な検討が必要だと思っております。
 それから、NPOの話をこの前されておられましたので、この話もあるいはおなかの中におありなんだと思いますが、あれはたしか、あの後、所得税額の二五%を限度として、租税を減免するにふさわしい相当の公益を有するなど、一定の基準を満たす法人に対する寄附金の一部を納税額から削除することが認められた。これは御自分でおやりになったから御存じだと思いますが、これは二十三年度の法改正でこういうようになったんだと思いますので、少なくとも寄附金の優遇税制、こういった一%というようなものを活用するなどいろいろな支援というものは行っているんだと思いますけれども、いずれにしても、一%というもので、こういったような問題に、五つに絞っておりますが、箱物を充実させるための公共工事、箱物以外の公共投資もいっぱいございますんで、箱物と書かれるとかなり偏っているなという感じはします。
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牧山ひろえ#22
○牧山ひろえ君 そうはおっしゃいますが、今年度の全体予算の歳出総額は九十二兆六千百十五億円と比較し、これは〇・二%程度のごく僅かな金額であり、実質的な予算編成ではないので私は問題にならないと思います。確定申告による納税者の、一%ですから、予算全体からすれば大きな割合にはなりません。
 一%法による納税者の意思表示は、税金を実際に納めている人のお金を納めながらの意思表示という、最も私は、信頼性の高い、国民の世論調査としての側面も持ちます。是非、民意の尊重という意味からも、また低投票率のことを考えて、是非国民の意思表示ができるような仕組みにしていただきたいと思います。
 続きまして、国民の健康について御質問します。
 健康の大前提となるのが私たちが毎日口にする食べ物なんですが、食の安全については多くの国民が今関心を持っていらっしゃいます。そして、私も神奈川県の選挙区の中で各駅に立って演説をしたりしておりますと、いろいろな方々が、食の安全の問題どうなるのと心配の声が今高まってきております。特に今一番心配しているのは、交渉参加に向けて動き出しているTPPにおいて、本当に安倍政権がこの食の安全という大事な問題、これに取り組んでくれるのかどうか、これが一番の心配だと思うんですね。
 食べ物や添加物の問題は、体が弱っている人たち、また高齢者の方々、ベビーフードや、妊婦さん、胎児から高齢者の方々まで全ての人たちがかかわってくる問題です。最近増えているアトピーなどのアレルギー疾患も、食べ物との関係を指摘する有力な意見がございます。今でさえも様々な食品添加物の問題があるかもしれない現状で、私もアトピーの子供を抱える母親として、これ以上基準を緩めるということはとんでもないと思います。
 日本では、ある食品を何十年も食べ続けた場合、この影響については完全には私は証明されていないと思うんですね。短期の動物実験にすぎなかったり、私は、次の世代が何十年も同じ添加物を食べたらどうなるかというところまでは、まだそこまで立証されていない食品も多いです。
 今は、予防原則に基づいて、最低限消費者に表示という形でお知らせをする、こういった考え方を採用しております。その考え方に基づいて、遺伝子組換え食品、残留農薬基準、また、後ほど御説明しますがポストハーベスト農薬、BSE検査基準などについて、日本は国際基準より厳しい食の安全基準を確立してきました。
 パネル三を御覧ください。
 一番上にお米の事例が書いてありますが、農薬の名前、マラチオンという農薬もありますが、日本の基準は〇・一、そしてアメリカの基準は八、日本とアメリカと比べてアメリカは日本の八十倍にも上るんですね。
 それから、下に目を向けますと、大豆の方を御覧ください。ジカンバという農薬が使われているそうですが、日本の基準は〇・〇五ppm、アメリカは一〇ppm、何と二百倍です。農薬です、これ。農薬が日本の二百倍アメリカでは使われているんです。これは本当に多くの方々が心配していることだと思います。
 そして、アメリカの制度と違うのは、アメリカでは収穫した農産物に農薬を掛けて保存性を高めるというポストハーベスト農薬が認められているんです。ですが、日本ではこのポストハーベスト農薬は認められておりません。さらに、日本が認める食品添加物は約八百種類、これだけでも多いと思うんですけれども、アメリカは何とこの四倍近くの三千種類もの添加物、食品添加物が認められているわけでございます。
 これらの私たち日本国民の食を守るための基準も、輸出国から見ればいわゆる壁、大きなハードルとなり、それらの基準の緩和や撤廃を私は迫られるような気がいたします。絶対迫られるような気がいたします。
 与党の自民党は、党としてのTPP交渉参加の判断基準として、食の安全、安心の基準を守るということを明記されましたよね。しかし、実態は違うんです。二月に米国産牛肉の輸入規制を緩和したのに続き、今後も更にいろいろな食品の規制を緩和する方向で議論がなされています。あんなに大きな騒ぎが起きた牛肉の問題です。これをもう簡単に規制緩和してしまう方向に行っている。TPPの本交渉に入る前から早々と自ら緩和を表明しているのです。国民の健康にとって安全かどうかで判断する基準を相手へのお土産のために緩和するというのは私はとんでもない話だと思います。
 食品に対する現在の規制は、歴代の当局が食の安全を守るために必要だと判断したんですね。それで設定されたわけです。ですが、他国から求められて緩和を議論するということ自体が私は筋違いだと思っております。本交渉に入る前からこの有様で、本気で日本の食の安全を守る気があるのかどうか、私は一母親として非常に心配しております。
 そもそも、TPP交渉に際して、食の安全、安心の基準を守るということは与党としての公約なんでしょうか、それとも公約ではなくて選挙前のポーズにすぎないんでしょうか。総理、明確にお答えください、どちらでしょうか。総理、お願いします。
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石井一#23
○委員長(石井一君) それじゃ、まず厚生労働大臣、簡潔に前座はやってください。
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田村憲久#24
○国務大臣(田村憲久君) なかなか簡潔というわけにいかないんですけれども。
 この残留農薬の問題は、日本が厳しい、世界が厳しくないという問題ではありませんでして、米国と比べましても、今委員おっしゃられましたとおり、クロルピリホスメチルでありますが、米に対しては確かにアメリカは六ppm、日本は〇・一ppmでありますけれども、小麦は日本が一〇ppmでアメリカが六ppmと、日本の方が緩やかなんですね。多分食べる量だとかそういうものに影響があるんだというふうには思いますが。
 そういう状況の中で、実はWTO協定の中でSPS協定というのがございます。これはもう御承知だと思いますけれども、衛生植物検疫措置に関する協定、これは、言うなれば国内措置、検疫措置をするときに国際基準があればそれに従わなきゃならぬわけでありますけれども、しかし一方で、科学的な正当性、これがある場合に関してはそれよりも高い基準、厳しい基準というものを国内で維持、またそれを導入ができる、こういうふうな協定であります。TPPの議論の中におきましても、このSPS協定というもの、これに定められる権利義務というものを強化発展していくという議論になっておるわけでございますから、そういう意味では、科学的な正当性があれば十分にそのようなことは主張ができるということが前提にございます。
 その上で、まだ、個別の食品安全基準に関しましてはこれを緩和しろという議論があるというふうには、TPP交渉の中においては我々認識をいたしておりません。そういうことを認めておりませんので、そういう意味では、これからそれぞれいろんな議論があろうと思いますけど、我々はしっかりと食の安全というもの、これを守っていくということが前提でございますので、自民党といたしましても、また政府といたしましても、食の安全というもの、これをしっかりと守っていくという方針の下でTPPの交渉に参加をしてまいるというような次第でございます。
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安倍晋三#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど委員が挙げられました米国の牛肉の輸入問題については、これは小泉政権時代からずっと議論が続いている問題の一環でございまして、TPPとは全く別の議論であるということはまず申し上げておきたいと思いますが、TPP交渉において、現在のところ、農薬の残留基準を含め、個別の食品安全基準の緩和は議論をされていないというふうに承知をしております。
 自由民主党は、今御紹介をいただきましたように、食の安全、安心の基準を守ると、これはJ―ファイルにはっきりと示しているわけでありまして、示していたものは、あるいは選挙でお約束をしたものは当然しっかりと守ってまいります。
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牧山ひろえ#26
○牧山ひろえ君 今おっしゃっていたこと、本当にやってくださるんでしょうか。そもそも交渉をすること自体がおかしいと思います。自民党が総選挙で掲げた政策集に入っている内容を公約と言っていいんでしょうか、本当に。
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安倍晋三#27
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、六項目をお示しをいたしまして、聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上交渉参加には反対する、これが公約の本体でございます。そして、J―ファイルにこれプラス五項目について挙げておりまして、食の安心、安全についてはその中に入っているわけでございますから。今、私はここで国民の皆様にお約束をしているんですから、当然その約束を守るために全力を尽くしていくわけであります。
 同時に、今の段階では全くこのTPPの交渉において食の安全基準を緩和をするという話は出ていないと、こういうことでございます。
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牧山ひろえ#28
○牧山ひろえ君 最も参加の効果が出ると言われていた自動車分野についても譲りっ放し。私は、本当に食の安全について交渉をしっかりしてくださるのかどうか、非常に疑問に思います。
 TPPの交渉に当たっては、先ほど大臣もおっしゃられたWTO協定の一つであるSPS協定というものなのですが、この現行の基準を発展させる方向で議論することになっています。ただし、各加盟国は科学的な根拠がある場合のみ自国独自の厳しい基準を維持することができるとされているんですね。
 科学的な根拠というのは何なのかと私は厚生労働省に問合せをしました。そうしたら、一例として、日本人はお米をたくさん食べるので、お米に関しては厳しい基準が認められるでしょうなどの説明でした。
 しかし、今の日本人の食生活見てください。ハンバーガー食べたり、おそば食べたり、スパゲッティ食べたり、カレーライス食べたり。私の自宅では、週末、必ずメキシコ料理食べるんですね。みんな好きなものを食べているんですよ。もう昔のように三食、御飯、おみそ汁、おしんこ、お魚という時代ではないんです。給食でもそうです。いろんなものを食べています。ですから、安全基準は広く取っておくということが必要だと思います。
 しかし、現実の動きは、広く取っておくの逆なんですね。原則緩和、科学的根拠が認められたときだけ独自の基準が生き残れるというものなんです。しかし、科学的といっても、現段階の学問水準なんですね。しかも、多くは短期の動物実験。何十年も食べてみないと本当の影響が分からない、そして次の世代になってみないと分からない。それぞれの国の状況に合った予防原則の適用が私は必要だと思うんです。
 私は、食の安全から考えて、TPP交渉における先ほどの原則と例外の設定自体がおかしいと思います。話は全く逆で、科学的根拠が認められない限りその国の安全基準を下げないと決めるべきだと思います。この考えについて、是非念頭に入れて交渉に臨んでいただきたいと思います。
 また、私は、アトピーの子供を持つ二児の母親として、また高齢の両親を持つ娘として、食の安全を守るために厳しく交渉の経緯を見守っていきたいと思っております。
 続きまして、経済活性化についてです。
 日本経済の国際競争力強化のため、またTPPやFTAの進展によってますます国際貿易が活性化していくと見込まれることも踏まえ、日本の港湾のプレゼンス、これについては私は存在感の向上が必要だと思います。
 そのための対策として、全国百を超える港への分散投資がアジアにおける日本の港湾の弱体化を招いたという反省に基づいて、京浜港と阪神港が国際戦略港湾に指定されました。港湾政策の選択と集中に向けてかじを切ったというのは、私は方向としては正しい施策だったと思います。国際戦略港湾政策については、私も国会の審議などで積極的に推進を訴えてまいりました。そのかいもあって、港湾のハード面の整備などは徐々に進んできております。
 特に、最近はコンテナ船が非常に大型化しており、京浜港を利用する基幹航路のコンテナ船のうち、四割を超える船舶が水深十六メートル以上を必要とする大型船となっております。つまり、十六メートル以上の水深を持つコンテナターミナルが十分にないと国際基幹航路の拠点となり得ないんです。ですが、このところの積極的な設備投資によって、京浜港の場合ですと、従来、十六メートル以上の大規模ターミナルが横浜港に三バースしかなかったのが、現在、新たに横浜港に三バース、東京港に一バースのターミナルが追加整備されています。一気に倍増以上ということで、私も、この進展ぶりには長年の主張のかいがあったとうれしく思っております。
 しかし、ハード面はいいとして、一度釜山港などへの貨物の流出が始まってしまってからでは、なかなかこの流れを変えるというのは難しくなってきているようです。
 総理、現在の世界の港湾別コンテナ取扱個数で、東京港が大体何位ぐらいかとお考えでしょうか。
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安倍晋三#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、今委員が御指摘になったような公共投資が必要なんですよ、まさに。それが地域の言わば競争力を高めていくわけでございまして、御指摘をされましたような京浜港、東京港、そして川崎、横浜、神戸、大阪、これは六大港といって、実は私の下関も六大港なんですが、これからは残念ながら外されてしまっているんですが。つまり、それは国際競争力を持つためには、水深が今十八メートル以上なければ国際港としてのこれは競争力がないわけでありまして、これ一メートルしゅんせつするにも大きな投資、まさに公共投資が必要であって、そういうものを行っていくことによってこれはまさに未来の投資として地域を活性化させていくし、日本が国際的な戦略性を持つ中において競争力を持っていくんだろうと、このように思います。
 そこで、お尋ねのランキングでございますが、東京が二十九位となっておりまして、横浜、名古屋、大阪、神戸は三十位以下になってしまっている。これは、水深の問題もありますし、そして近年の行き過ぎた円高によって荷役料が国際競争力の中において比較的に高くなってしまったということもございます。近年、近年というかこの数か月において、この行き過ぎた円高が是正している中において、荷役料においては大分競争力を回復をしてきているのではないかと、このように思います。
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