国土交通委員会

2014-05-14 衆議院 全173発言

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会議録情報#0
平成二十六年五月十四日(水曜日)
    午前九時二十分開議
 出席委員
   委員長 梶山 弘志君
   理事 赤澤 亮正君 理事 秋元  司君
   理事 大塚 高司君 理事 西村 明宏君
   理事 望月 義夫君 理事 若井 康彦君
   理事 井上 英孝君 理事 伊藤  渉君
      秋本 真利君    井林 辰憲君
      泉原 保二君    岩田 和親君
      大西 英男君    勝俣 孝明君
      門  博文君    川田  隆君
      神田 憲次君    國場幸之助君
      佐田玄一郎君    斎藤 洋明君
      坂井  学君    桜井  宏君
      白須賀貴樹君    谷川 弥一君
      土井  亨君    中村 裕之君
      林  幹雄君    原田 憲治君
      ふくだ峰之君    前田 一男君
      宮澤 博行君    務台 俊介君
      泉  健太君    後藤 祐一君
      寺島 義幸君    岩永 裕貴君
      坂元 大輔君    鈴木 義弘君
      西岡  新君    松田  学君
      村岡 敏英君    北側 一雄君
      佐藤 英道君    樋口 尚也君
      杉本かずみ君    穀田 恵二君
    …………………………………
   国土交通大臣       太田 昭宏君
   国土交通副大臣      高木  毅君
   国土交通副大臣      野上浩太郎君
   国土交通大臣政務官    土井  亨君
   国土交通大臣政務官    中原 八一君
   国土交通大臣政務官    坂井  学君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   日原 洋文君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電波部長)         富永 昌彦君
   政府参考人
   (消防庁国民保護・防災部長)           室田 哲男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 南   博君
   政府参考人
   (水産庁漁港漁場整備部長)            宇賀神義宣君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            西脇 隆俊君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  石井喜三郎君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        森北 佳昭君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  森重 俊也君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  山縣 宣彦君
   政府参考人
   (国土交通省国際統括官) 稲葉 一雄君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    佐藤 雄二君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 奥主 喜美君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            小林 正明君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  星野 一昭君
   国土交通委員会専門員   宮部  光君
    —————————————
委員の異動
五月九日
 委員三日月大造君が退職された。
同月十四日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     勝俣 孝明君
  長坂 康正君     川田  隆君
  村岡 敏英君     鈴木 義弘君
  北側 一雄君     樋口 尚也君
同日
 辞任         補欠選任
  勝俣 孝明君     井林 辰憲君
  川田  隆君     神田 憲次君
  鈴木 義弘君     村岡 敏英君
  樋口 尚也君     北側 一雄君
同日
 辞任         補欠選任
  神田 憲次君     長坂 康正君
    —————————————
五月十四日
 マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
は本委員会に付託された。
五月九日
 タクシー適正化及び活性化特措法等の一部を改正する法律に基づく厳格な運用並びにその附帯決議に対する履行に関する請願(第三九六号)は「三日月大造君紹介」を「高木義明君紹介」に訂正された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 海岸法の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)
 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)
     ————◇—————
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梶山弘志#1
○梶山委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、海岸法の一部を改正する法律案及び海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長西脇隆俊君、都市局長石井喜三郎君、水管理・国土保全局長森北佳昭君、海事局長森重俊也君、港湾局長山縣宣彦君、国際統括官稲葉一雄君、海上保安庁長官佐藤雄二君、内閣府政策統括官日原洋文君、総務省総合通信基盤局電波部長富永昌彦君、消防庁国民保護・防災部長室田哲男君、外務省大臣官房審議官南博君、水産庁漁港漁場整備部長宇賀神義宣君、環境省大臣官房審議官奥主喜美君、環境省水・大気環境局長小林正明君及び環境省自然環境局長星野一昭君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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梶山弘志#2
○梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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梶山弘志#3
○梶山委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。泉健太君。
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泉健太#4
○泉委員 民主党の泉健太でございます。
 本日、二つの法案についてですけれども、主に私は海岸法について多く質問させていただきたいと思います。とはいえ、まず、海防法について二点ほど質問させていただきたいと思います。
 バラスト水規制管理条約ということで、今後、設備として対応していくとなるわけですけれども、我が国はやはり先進的な研究を行って、世界にも技術的に貢献できるようにということも含めてですが、ノンバラスト船の研究開発というものもしてきたはずであります。三年間予算も投じて研究が行われて、一定の成果は出たというふうに認識をしております。
 であるからこそ、よくこれまでも言われたとおり、研究開発は熱心だけれども、実用化にはなかなか市場ではシェアを占めることができなかったなんというのは日本特有の現象であるというふうにも言えるわけですが、このノンバラスト船の研究開発の結果がどうだったか、そして、今後、普及がどうなりそうなのか、お答えいただきたいと思います。
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森重俊也#5
○森重政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のノンバラスト船とは、船が空荷のときにおもしといたしますバラスト水を積載しなくても船体が必要以上に浮き上がらないように、通常であれば船の船底が平らな船底部になっておるわけでございますけれども、これをより浮力が少ないV字形の船型とした船舶でございます。
 このノンバラスト船の研究開発につきましては、民間企業が中心となりまして平成十五年から進められておりまして、現在では商品化の段階に至っております。ノンバラスト船は船底部をV字形にすることによりまして強度の補強が必要となるものですから、建造コストが増大するなどの課題もございまして、現段階において実際の契約までには至っていない、そういうふうに承知しております。
 国土交通省といたしましては、展示会への出展や国際的なセミナーの開催を通じました認知度の向上など、普及促進のための取り組みを進めてまいりたい、このように考えております。
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泉健太#6
○泉委員 せっかく研究開発も行って、それなりに、たしか研究開発の結果では十五年ぐらいで投資回収もできるというようなデータが出ていると伺っております。あとは実用化に向けて頑張っていただきたいと思います。
 もう一つ、条約の中では、締約国同士で、お互いに海洋環境の保全から有害とならないというふうに合意された場合はバラスト水の排出ができるというふうになっております。
 例えば、日本の場合、どこかの国とどこかの海域でそういったことの想定があるかどうか、確認をしたいと思います。
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森重俊也#7
○森重政府参考人 船舶バラスト水規制管理条約は、バラスト水とともに排出される外来の水生生物によってもたらされる海洋生態系の破壊を防止するために、処理設備の設置等を義務づけるものです。
 この条約及び本法案では、設備設置の例外の一つといたしまして、海洋生態系が類似するとの観点から、近隣諸国間の合意によりまして、処理設備の設置を免除できることとなっております。
 現在、日本と韓国との間におきまして、日韓航路のみに従事する船舶について、この免除を検討するための作業部会を設立いたしまして、検討を進めているところでございます。したがいまして、現時点では、日韓間の航路のみを航行する船舶についての免除が想定されます。
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泉健太#8
○泉委員 ありがとうございます。
 続いて、海岸法について質問させていただきたいというふうに思います。
 まず、海岸法の本論に入る前に、私も消防団員でありますので、消防団員の死者・行方不明者があの震災で二百五十四名ということで現在数字が出ていますけれども、そのうち水門閉鎖等の死者が五十九名ということでございます。本当に心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 いろいろと権限は法律上は書かれていますが、最終的には消防団員が操作をしているというケースが主流であります。
 そういった意味で、きょうは総務省に要望と検討のお願いということで御答弁いただければと思うんですが、やはり無線が全団員に行き渡っていないというところもございます。災害がいざ起こったときに、私たちも、平時であれば、普通に自宅の電話番号を書いた連絡網をつくって団の招集をかけたり、あるいは携帯で、あるいは携帯メールでということで、団長の自主的な判断でやっている部分もあります。
 はてさて本当に、そういった平時はそれでよいかもしれませんが、災害が起こったときに、消防団なり水防団というのは何で連絡を、意思疎通をとり合うのか。時々刻々と変わる、特に津波のような災害の場合においては、本当に頻繁に連絡をとり合うことも重要でありますし、団長自身に余りに頻繁に連絡が集中しますと、今度は団長の携帯電話が切れるだとか団長の作業が滞ってしまうですとか、そういったことも起こる。
 やはり、団長に対して連絡要員を補佐する役割としてつけることも含めて、もう一回、総務省内で、消防団の平時ではなく災害時における意思疎通、情報交換体制というか情報共有体制、指揮命令系統体制みたいなものがどうなっているのかということを検証していただきたいというふうに思うんですね。
 その辺が今までなされていて、既に見解が出ているのであればいいんですけれども、例えば、急に津波が来るから一斉に全員引き揚げろということを、自治体の防災無線とは別な形でやらなければいけないことだって当然あると考えると、まだまだ消防団内における指揮命令系統というのは不十分ではないのかな、何をツールとして使うのかがはっきりしないのではないかなというふうに思います。
 その点、総務省に確認をしたいと思います。
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室田哲男#9
○室田政府参考人 東日本大震災におきましては、委員御指摘のとおり、避難誘導やあるいは水門閉鎖等の活動中に多くの消防団員が犠牲になったところでありまして、その教訓を消防団員の安全対策に生かすことが重要だと考えております。
 消防庁におきましては、東日本大震災の教訓を踏まえまして、水門等の閉鎖活動の最小化を図るため、水門の統廃合や半開化、遠隔操作化、自動化等の推進について検討するよう働きかけを行っているところでございます。
 また、委員御指摘の指揮命令系統につきましては、単独行動により被災した例もあったことから、隊として複数人での活動を原則とすること、また、指揮本部から現場の指揮者であります隊長、そして隊長から団員という指揮命令系統を確立することなどを盛り込みました安全管理マニュアルを取りまとめまして、各市町村に通知をしたところでございます。
 また、この指揮命令系統に係ります情報伝達手段を確保するため、命令や活動状況等を双方向で伝達できるトランシーバーを団員一人一台配備することとした装備の基準の改正を本年二月に行いまして、あわせて、地方交付税措置を大幅に引き上げたところでございます。
 さらに、現場の指揮者が災害現場の状況を的確に把握し、安全確保措置を決定することが重要であるというふうに考えておりまして、本年三月、消防学校の教育訓練の基準の見直しを行いまして、分団長や部長等、この方々は現場で指揮をとる方々ですけれども、現場における安全管理に関する実践的な訓練の充実を図ることとしたところでございます。
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泉健太#10
○泉委員 今、最後にお話しになられた実質的な訓練というのは、昨年の伊豆大島の水害のときにも、台風被害のときにも要望させていただいて、太田大臣にも御配慮いただいて、また御協力いただいて、実現をしたことでもあります。大変ありがとうございます。
 一方で、昨年九月にあった台風水害ですとか、あるいは伊豆大島の台風水害ということでもそうだったんですけれども、私も昨年質問いたしましたけれども、消防団員が必ずしも過酷な現場を事前に想定した訓練までを、例えば御遺体を扱ったりけが人を扱うということを事前の訓練の段階から、確かに担架に模型を乗っけて運んだりというのはあるかもしれませんが、全く本当に厳しい映像ですとか、そういったものを使った訓練というのは余りやってはいないと思います。
 そういった意味では、前回も指摘をさせていただきましたけれども、PTSDという問題が起こっているというのもありますので、私たち消防団員という立場からしても、その覚悟を高めていただくような訓練もぜひ考えていただきたいというふうに思います。
 さて、さらに進めていきたいと思いますが、この海岸法です。私は、おおむね方向性はすばらしいと思いながら、幾つか確認をさせていただきたいというところがあります。
 今回、津波防災対策、被害軽減に関して、政府の基本的な考え方、コンセプトはどのようなものかということを聞かせていただきたいと思っておりまして、きょうは資料を配らせていただいております。「今回の津波の反省」というのが一番上に書かれている資料でありますけれども、これは中央防災会議の資料ですね。
 ここに大まかにそういったことが書かれていると思うんですが、私がまだ余り国民には伝わっていないのではないのかなと思うのは、その下に、津波レベル1と津波レベル2という言葉があります。レベル1というのは、最大クラスの津波に比べて発生頻度は高く、津波高は低いものの大きな被害をもたらす津波。津波レベル2というのは、発生頻度は極めて低い、しかし、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの津波。今回の東日本はこちらに当たるのかなというふうに思うわけですが、こういうようなことも記されているわけです。
 そこで、改めて確認をしたいと思うんですが、現在の政府の基本的な津波対策の考え方、コンセプト、それを確認したいと思います。
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日原洋文#11
○日原政府参考人 お答えいたします。
 今委員から御指摘いただきましたように、津波対策につきましては、二つのレベルの津波を想定した対策を講ずることといたしております。そのうち最大クラスの津波に対しましては、住民等の命を守ることを最優先といたしまして、住民等の避難を軸に、緊急避難場所、避難路、避難階段等の整備、確保、あるいは津波浸水想定を踏まえた土地利用といったような、ハード、ソフトの対策を柔軟に組み合わせて総動員する多重防御による地域づくりというものを推進することといたしておるところでございます。
 また一方、比較的発生頻度の高い一定程度の津波、委員の資料によりますと、レベル1と書いてありますけれども、これにつきましては、人命保護に加えまして、住民財産の保護あるいは地域の経済活動の安定化、効率的な生産拠点の確保というような観点から、海岸保全施設等の整備を進めることとしているものであります。
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泉健太#12
○泉委員 ちょっと細かい話になるんですが、このレベル1とかレベル2というのは、例えば、地震が起こって津波の発生が予想されるときに、NHKなどが表現として一般に周知するようなものなのかどうか、これを確認したいと思います。
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日原洋文#13
○日原政府参考人 お答えいたします。
 レベル1の津波、レベル2の津波というのは、既往最大あるいは想定最大の津波を施設で全て守るということは合理的でないということを前提といたしまして、施設で財産や経済活動等を守るレベルを設定するために用いられる、まさに行政的な基準というふうに考えてございます。
 津波からの避難につきましては、住民がみずからの命を守るために行う最も大切な行動でございますので、どのような津波でも安心せずに、速やかに避難することが重要であるというふうに考えてございます。
 したがいまして、施設の基準であるレベル1、レベル2という表現を警報等の緊急避難の段階で用いるというのは適切ではないというふうに考えておるところでございます。
 なお、レベル2といいましょうか、最大クラスの津波が到達するときにどれぐらいの高さになるのか、あるいは浸水範囲はどこまでなのかというのは避難の際の重要な考慮事項でございますので、あらかじめ一般の住民の方に周知しておくことが必要であるというふうに考えております。
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泉健太#14
○泉委員 今のを聞いて少し安心いたしました。
 というのは、ようやく、大津波警報とか津波警報というわかりにくい周知の方法から、今回気象庁も含めて変えられて、その一方でまた、もしレベル1だレベル2だという新しい話になってくると余計ややこしいと思っていましたので、これはあくまで行政的なもの、特に、津波レベル1ということは、設計津波という考え方で、防波堤の高さを決める、防潮堤の高さを決める基準にもなっているということでありまして、それはそれでよいのだと思うのですが、今おっしゃられたように、あらゆるレベルの津波でも避難ということを考えなければいけないということでやっていただきたいと思っているんです。
 やはり、どちらかというと、工学系のというか、土木系も含めて、技術関係の方々が、このレベル1とレベル2を考えるときにどういうふうに解釈をし、またどういうふうに事業を進めているかというと、例えば土木学会では、レベル1の津波というのは防潮堤などの海岸保全施設で防ぐということを明言されているわけですね。これは何の悪気もないと思うんですが、見方によっては一般の住民たちに誤解を与えてしまいかねないというふうに思うんですね。
 きょうお配りしている資料の一番上の「今回の津波の反省」というところの下、「海岸保全施設等に過度に依存した防災対策には限界があったことが露呈された。」というふうに書いております。
 また、ちょっと一枚開いていただきますと「実例:岩手県沿岸の海岸堤防高」というのがありまして、これをごらんいただきますと、ちょっと文字が薄くて恐縮ですが、各自治体の各海岸がずらっと地図上で並んでいるところと、横にグラフがあります。この丸いポツがついているのが今回の大震災で来た津波の高さですね。棒グラフの濃い方が今までの堤防の高さで、ちょっと薄くかさ上げというか横に伸びているのが今回の計画でつくろうとしている堤防の高さ。
 結局は、今回の計画でつくろうとしている堤防の高さも、今回東日本大震災で来た津波には到底及ばないというようなところで、しかしながらということで堤防をつくろうとしているということからも、海岸保全施設で災害を防ぐことができる、そういう間違ったメッセージになってしまうと、これは私は住民に大きな誤解を与える。
 ちょうどあの東日本大震災の一年前、チリ地震がありまして、私はそのとき政務官でありました。防災担当をやっていましたけれども、まさにそのときの、住民が避難する方々の率が低かったということで、ちょうど、アンケート調査をとらなければいけないな、情報伝達に問題がなかっただろうかということでアンケート調査をとっている恐らくそのさなかに東日本の大震災が起こったということもありました。
 そういった意味では、このレベル1という考え方が、技術的な基準ということで決めておられるんだとは思うんですけれども、一方では、これがインターネット上にも載り、そしてそこには保全施設でレベル1の津波は基本的に防ぎますというふうにいろいろなところに書かれてしまっているということについて、これは誤解を与えかねないというふうに思います。
 そこは、レベル1の津波であっても、しっかりと、今おっしゃっていただいたように、避難ということはそれとは全く別物であるという考え方を広く伝えていっていただきたいというふうに思います。
 さて、次であります。
 緑の防潮堤ですけれども、ある意味、国交省が非常に目玉的に今回の海岸法では打ち出している緑の防潮堤、この定義というのはございますでしょうか。
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森北佳昭#15
○森北政府参考人 委員御指摘の緑の防潮堤は、コンクリートの防潮堤と一体的に盛り土と樹林を設置するものでございまして、東日本大震災のときのように津波が堤防を越えた場合に、堤防が壊れるまでの時間をおくらせることで避難の時間を稼ぐとともに、浸水面積を減らすなどの減災効果を有するものというふうに考えております。
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泉健太#16
○泉委員 実は、ある意味、善意の誤解が相次いでいまして、森の防潮堤と緑の防潮堤は一緒だというふうに捉えている方々が数多くおられる。
 大臣も御存じだと思いますが、昨年も植樹を一緒にされたあの宮脇教授が、森の長城プロジェクトということで、森の防潮堤ということで、瓦れきを集めて、有害物質を取り除いて盛り地をつくって、そこに木を植えて自然に近い形の防潮堤をつくろうじゃないかというプロジェクト、多くの市民が参加されているわけですが、それはそれですばらしい。しかし、これはあくまでどうやら森の防潮堤ということであって、国土交通省にお伺いしましたら、いやいや、私たちは緑の防潮堤です、オリジナルですというようなお話を一応説明では受けまして、ああ、なるほど、あくまでコンクリートの上に載っけるということが前提ですというところがどうやら違いなのかなという気がいたします。
 改めてですけれども、防潮堤は防潮堤として、海側そして陸側、今回の経験を踏まえて、陸側もしっかりとコンクリートで被覆をして、そしてそれをさらに洗掘を防ぐ、補強するために盛り土をするあるいは植樹をする、これが緑の防潮堤であるということでよろしいですね。うなずいていただきましたので、先に進ませていただきたいと思います。
 まず、コンクリート堤防に盛り地をするということですね。皆さんも頭で考えていただくと、確かに、コンクリートじゃないところをコンクリートで被覆する、当然ながら強化されるだろうなというふうにイメージできると思います。そして、そのコンクリート盤が外れないように根固めをする、一番下にコンクリートの塊を置いて補強する、これも当然補強されるだろうなと思います。その上に土までかぶせて、さらに樹木までかぶせれば、かぶせればかぶせるほど強くなるだろう、あるいは破壊が防げるだろうというふうに一般的にはイメージされるのかなというふうに思います。
 ただ、私がきょう指摘をしたいのは、国土交通省が二〇一一年の十一月に資料をつくっておりまして、「河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引き」というのがあります。きょう資料でお配りをさせていただいています。ちょっとページ数をつけていなかったので、一枚めくりまして、さっきの岩手県の地図の反対側ですね。一番下に二十四ページという数字が振ってあります。これが「河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引き」、国土交通省で検討されてつくったものです。
 ここにどう書いているかといいますと、一番下をごらんいただくと、「裏法尻部をコンクリートで被覆する等の洗掘対策を行った場合は、植栽は適さない。」というふうに書かれているところであります。植栽とは何か、植樹であります。
 さらには、その二十四ページと数字が振ってあるところの上の方を見ていただくと、「具体的な配慮方法」として「土砂の安定性の観点から、極力緩傾斜で行うことが望ましい。」「覆土を行う場合は、適度に起伏をつけ、堤防法面との境界部が直線にならないよう配慮する。」等々が書かれております。
 そして、さらに資料の一番裏、二十七ページと振ってあるところをごらんいただきますと、なぜ植樹や土で覆うということに気をつけなければいけないかというと、「越流により一定の水深を超えると、樹木が漂流し、他の施設等への被害を増幅することがあり得ることに十分留意する必要がある。」
 あるいは二十六ページに図が載っておりまして、一番上、図と私が丸で囲んだ文字がありますが、まず、土の盛り方というのは、堤防の上から下まで斜面に土を盛るのではなく、まさに一番下の洗掘されそうなところを固めるために、緩い形で低く土を固める、これが基本であるというような絵になっております。さらに、「維持管理や越流時の流出防止の観点から、堤防に近接して高木を植栽しない」というふうにわざわざ書いてあります。その横にも、「必要に応じて、緩傾斜で覆土することを検討する」等々書いてあるんですね。こういうふうになっているわけですね。
 それで、もう一回、資料の真ん中のページに戻っていただきます。二十四ページの横。「植樹の樹種及び本数、将来のイメージ」というのが書かれていて、これが太田大臣が行っていただいた岩沼海岸の資料ですね。昨年六月三十日の植樹の際の資料であります。
 ここで「樹木が成長した将来のイメージ」というのが書かれていまして、まさに堤防の上から斜面に沿って土を盛って、どちらかというと、斜面が終わったところで途切れているような状態の土の盛り方。そして、これは確認しなければいけませんが、斜面に起伏をつけているのかどうかですね。堤防のコンクリートに起伏をつけているのかどうかということも含めて、大臣にも少し、うんという懸念をしていただきたいのは、本当に植樹をしていただいたところ、今ちょっと、成長も少し、予想したよりも、塩の被害だとか風に当たっておくれているというような話がありますが、これはある意味、当然のことかもしれません。海風も、そして塩も当たり前ですね、海の横ですから。
 そもそも、そんなに高い木が生えるわけじゃないというところの堤防の上の部分から植樹をしたということが果たして本当に正しかったのかどうかということや、本当にあの斜面、今後、どんどん雨が降ったり高潮が来たりする中で、土と堤防の間の部分に水が入ったりして、この斜面そのものがずり落ちるようなことがないのかどうかということも含めて、恐らく、国土交通省が二〇一一年、平成二十三年の十一月にまとめたこの景観配慮の手引きの土の盛り方とは随分違う形で岩沼の土が盛られて、植樹されたんではないかということが感じ取れるわけなんです。
 このことについて国交省の見解を伺いたいと思います。
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森北佳昭#17
○森北政府参考人 お答え申し上げます。
 緑の防潮堤の盛り土の厚さでございますけれども、これにつきましては、林野庁が実施をいたしました東日本大震災におきます海岸防災林の被害状況調査、それによりますと、地表面から地下水位までの深さが浅いところには、樹木の根が地中深く伸びないということから、根の張りが弱かったということで根返りをし、そして流されたというものが存在しているということが確認されております。
 一方で、十分な樹高を有して、被害を受けずに残った樹木につきましては、地表面から地下水位までの深さが三メートル程度あるところで生息していたことが確認をされております。
 こういったことから、樹高の高い樹木を植えるところにつきましては、三メーター程度の盛り土の厚さを確保するということにしておるところでございます。
 御指摘の宮城県の岩沼市のモデル的に整備をした緑の防潮堤、ここにつきましては、樹高の高い樹木を植えるところにつきましては三メーター程度の盛り土厚さというふうにいたしております。
 その植樹をした箇所の状況につきましては、先ほど委員から枯れているというふうなお話がございましたけれども、宮脇昭横浜国立大学名誉教授によりますと、九〇%から九五%の苗は生きており、問題はないというふうな御意見をいただいております。また、実際、この五月には新芽が出ているというふうな状況でございます。
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泉健太#18
○泉委員 大臣、国土交通省としては、本来、やはり、技術的に適切な盛り土なのか、覆土なのかということは、この岩沼については、私、ちょっと一遍説明をいただかなきゃいけないんじゃないかなと思います。やはり相当違う盛り方をしておりますし、目的が、いろいろな要素が絡まって、私ももちろん緑の防潮堤は大賛成ですし、なるべく堤防が景観に配慮されることもいいと思うんです。
 しかし、本来、国土交通省の技術的な観点からつくった覆土の仕方と、今回斜面につくった植樹のエリアの設定の仕方なり、盛り土の仕方なり、あるいは今後の将来のイメージとして、さっき高い木であれば三メートルぐらいの根が必要なので土もそれぐらい盛らなきゃいけないという話がありましたが、やはり聞く人に聞けば、海岸部で恐らく風が強い中でいうと、堤防より高い木はあの堤防に近接したところでは生えないよというのが定説だというふうに言われておりまして、そういった意味では、今回の植樹というのはかなり堤防の上の方まで植樹をしていただいたわけですが、これが果たして、意味がないとは言わないんですが、ちょっと形式にとらわれているのではないのかなという気がいたします。
 要は、私は、植樹に参加した多くの方々や、宮脇先生も含めてですけれども、がっかりさせたくないというのもありますので、今回、モデル的にということは理解はしますけれども、やはりまず一番は、堤防の安全性を高めるということが第一にあり、そして被害を軽減するということが同じく第一にあり、住民被害を軽減するための施設であるということは、特にそのことに重きを置いて、果たして本当に一つ一つの植樹の方式が正しいかどうかというところをしっかりと検討していただきたいというふうに思います。今回のケースが、木の成長だとか、あるいは盛り土、覆土の流出ということが起きないように、ぜひ努力をしていただきたいというふうに思います。
 いっぱい、いろいろと言いたいことはあるわけですが、時間の関係で、進めさせていただきたいと思います。
 確認ですけれども、今回の緑の防潮堤は陸側に樹木が成長することをイメージされていますが、例えば今、陸前高田なんかでは、第一線堤、第二線堤ということで、間に松原を挟んで、そして後ろ側に大きな堤防がまた設置をされる計画になっているわけです。そういった意味では、第二線堤からすれば海側に樹木が生えるということになるわけです。
 ほかにも、今回、恐らく、国土交通省から私がいただいた写真の中の幾つかには、海側の樹木が抜けなかったということの事例があったというふうに認識をしておりまして、何も陸側に限られないというふうに思うんですが、これは両方という考え方でよろしいですか。
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森北佳昭#19
○森北政府参考人 緑の防潮堤の海側での整備についてでございますが、海側は、陸側に比べまして強い潮風とか高潮等によりまして塩害とか波浪、そういったものによります侵食など、樹林にとって厳しい自然条件というものが想定をされます。
 したがいまして、防潮堤の海側前面、そこの砂浜が十分にあるなど、樹林の生育に適した環境が整っていれば、海側においても整備できるものというふうに考えております。
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泉健太#20
○泉委員 防潮堤というのは、必ずしも海の水位ひたひたに隣接して設置されるものではないわけですので、今おっしゃったように、砂丘等々をしっかり確保されるということであれば、海側についても柔軟に考えていただきたいというふうに思っております。
 改めてになりますが、先ほどの国土交通省自身がつくった景観配慮の手引き、しかも、これは復旧における景観配慮の手引きですから、震災を踏まえた上での手引きの中で「植栽は適さない。」と書いてあったり、波が越えた場合には「覆土が流出することを前提とした検討が必要である。」という文章も書いてあるわけですね。これはある意味真っ当だと思いますので、そういったこともしっかり配慮して、この計画を進めていただきたいというふうに思います。
 続いて、協議会なんですけれども、この協議会については管理者間の協議会というような形が想定されているというふうに聞いておりますが、先日、自民党の片山さつき先生が国会の中で開かれた環境女子会という集会がありまして、そこで海岸法の勉強会をするという大変珍しい機会にめぐり会いまして、私も行ってまいりましたけれども、その中でも、やはり、協議会についての期待が大きいんですね。
 これは、千葉県一宮町なんかで、海岸まちづくり会議という形で、住民参加で海のことを話し合うということがあって、そういうものを期待している方々がたくさんおられるんだなということを実感いたしました。
 しかしながら、恐らく、今回の協議会というのは、管理者同士の調整の場という色彩が強いというふうに伺っております。改めてですが、住民やNPOの参画も、私はやはり可能にすべきではないか。
 これには理由がありまして、やはり、いろいろな施設が海岸に設置される、しかし、それはあくまでそこに住む住民のためなんだということですね。そこの原点をやはり忘れてはいけないということからいけば、確かに、町長なり市長は住民代表だから、それさえ入ればいいじゃないかということではあるかもしれませんが、そうではなくて、やはり地域に住む住民の代表なりNPOの方々が入っていただくということが大事かなと思いますが、その可能性はいかがでしょうか。
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森北佳昭#21
○森北政府参考人 本法案で規定する協議会でございますけれども、防潮堤など海岸保全施設とその近傍にある防災林等の津波による被害の軽減に資する施設、こういったものを一体的に整備するなど関連する事業等について調整をする、その結果として、効果的な海岸の防災・減災対策について協議を行うために設置をすることができるというふうにしているところでございます。
 そういうことから、協議会は、委員御指摘のとおり、海岸管理者と関連する事業を実施する国の関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長が組織することといたしております。また、学識経験者など、協議会が必要と認める者も協議会に参加させることができるというふうにいたしております。
 また、協議会が必要と認める者についてはその構成員として参加させることができるとされておりまして、住民の代表等が関連する事業との調整を図るという観点から協議会の場で意見を述べるということも可能というふうに考えております。
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泉健太#22
○泉委員 よく今の言葉で満足してしまいがちなんですが、その意見を述べるというところなんです。構成員になって意見を述べるのか、呼ばれて意見を述べるのか、これは大きな違いですよね。そこを改めてお答えいただきたいことと、さらに言えば、傍聴や議事録の公開、こういったことが可能かどうか、お答えください。
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森北佳昭#23
○森北政府参考人 この協議会の設置につきましては、あくまで海岸管理者である県等の判断によるものというふうに考えております。海岸管理者の方で判断をして適切に対処していただくということになるんだろうというふうに思っております。
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泉健太#24
○泉委員 大臣に最後にお伺いをしたいと思います。
 今の協議会の話ですけれども、最終的には県が判断するということではあるんですけれども、やはり、国交省がこうやって海岸法をつくるということは、協議会を規定しているけれども、そこには一般住民は入れますというのか入れませんというのかで随分違うと思います。
 ぜひ、そこについては、やはり、庶民を大事にする大臣でありますので、そういった住民の方々の参加や議事録の公開が担保されるように御努力いただきたいということにお答えいただきたいということが一点と、先ほどの緑の防潮堤ですね、それについて御感想があればお答えいただきたいと思います。
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太田昭宏#25
○太田国務大臣 住民ができるだけ参加して、意見が述べられる。いろいろな形態があろうと思います。協議会、いろいろなことのほかにもあろうかと思いますが、声をよく聞くという体制は最も大事だというふうに思っています。
 緑の防潮堤については、高さと構造という両面を考えてのことです。森の防潮堤で指摘されているのは、むしろ高さというよりは構造の部分です。瓦れきをそのまま中に使ってというようなこともありますが、我々が考えておりますのは、高さと構造と両面から考えて、緑というもの、樹木を植えると。
 そして、今御指摘のさまざまありました構造ということは、強度が一番大事でございますので、そういう点では、盛り土した部分というのとコンクリートの間に水が入るというようなことも含めて、これは対応するという措置をとればできるわけでありまして、上部をコンクリートで覆うとかいろいろな形ができるというふうに思います。
 それから、私、非常に苦労しましたのは、国交省が管理するのと、そこで、さっきの図では切れておりますけれども、これが、実はそのまま土かぶり部分が延長されるということの中に、実はこれは林野庁が管轄しまして、そこに同じような木を植える。そのときの樹木の選定というのはまたちょっと違うんですけれども、そういうようなことになっておりまして、これはそれぞれのところの管轄の部分だけ書いているということでございます。
 強度というものがしっかり保たれ、さらに強度を増すような構造というものをどうつくるかということを、樹木を含めて検討するということが最も大事なことだと思っております。
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泉健太#26
○泉委員 終わります。
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梶山弘志#27
○梶山委員長 次に、西岡新君。
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西
西岡新#28
○西岡委員 日本維新の会の西岡新でございます。
 きょうは、二法案について質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案ということで質問をさせていただきたいと思います。
 バラスト水は、先般の韓国での船舶事故でも見られるように、それでくしくも有名になってしまったというような話でございますけれども、船舶のバランスを保つために、おもしとして船舶に取り入れられる海水というようなことであります。現在、このバラスト水が、世界じゅうで環境や生態系に影響を及ぼして、経済的にも被害が出ているというような状況でございまして、それを受けて国際海事機関において平成十六年に採択されたバラスト水規制管理条約が発効要件を満たす見込みだということで、今国会において、衆議院では先般条約が承認されましたし、あした、参議院では本会議で条約が承認される予定だというふうにお聞きしております。
 今回のこの条約の発効については、船舶の処理設備の設置については、発効要件を満たしてから一年後とされるこの条約の発効に対して、設備の搭載期日というのは、新造船については条約発効後、そして現存船については条約発効後の最初の定期検査までというふうになっておりまして、最長で五年間の猶予期間を設けられているということでありますけれども、これを踏まえて、この設置が求められる事業者側や、国内における設備の供給力の観点から、特に現存船について、これは、この期間内に現実的に全対象船舶への設置が可能かどうか、まずお伺いしたいと思います。
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森重俊也#29
○森重政府参考人 お答え申し上げます。
 現存船へのバラスト処理設備の設置につきましては、昨年十一月のIMO、国際海事機関の総会におきまして、条約発効後、最初に到来する定期検査まで、最大五年間の猶予が与えられることが決議されました。
 定期検査は、全ての船舶が五年ごとに受検しているものでございますので、また、設置工事につきましては、この定期検査の期間内に、ドックに入っている期間内に実施可能であることから、対象船舶への設置は問題ないというふうに考えております。
 また、日本のメーカーの処理設備、製品の供給能力につきましては、年間約二千台と十分な能力もございまして、我が国の現存船への設置の体制は十分に整っておると考えております。
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