文部科学委員会

2014-03-12 衆議院 全137発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十六年三月十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 小渕 優子君
   理事 中根 一幸君 理事 丹羽 秀樹君
   理事 萩生田光一君 理事 山本ともひろ君
   理事 義家 弘介君 理事 笠  浩史君
   理事 鈴木  望君 理事 稲津  久君
      青山 周平君    池田 佳隆君
      小此木八郎君    門  博文君
      神山 佐市君    菅野さちこ君
      木内  均君    工藤 彰三君
      熊田 裕通君    小島 敏文君
      小林 茂樹君    佐々木 紀君
      桜井  宏君    新開 裕司君
      瀬戸 隆一君    冨岡  勉君
      永岡 桂子君    野中  厚君
      馳   浩君    藤井比早之君
      宮内 秀樹君    宮川 典子君
      岸本 周平君    寺島 義幸君
      細野 豪志君    吉田  泉君
      遠藤  敬君    椎木  保君
      三宅  博君    中野 洋昌君
      柏倉 祐司君    井出 庸生君
      宮本 岳志君    青木  愛君
      吉川  元君    山口  壯君
    …………………………………
   文部科学大臣       下村 博文君
   文部科学副大臣      西川 京子君
   文部科学大臣政務官    冨岡  勉君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            吉田 大輔君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         常盤  豊君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁廃炉基盤整備総合調整官)    藤原 正彦君
   文部科学委員会専門員   久留 正敏君
    —————————————
委員の異動
三月十二日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     佐々木 紀君
  木内  均君     門  博文君
  比嘉奈津美君     藤井比早之君
  宮川 典子君     瀬戸 隆一君
  菊田真紀子君     岸本 周平君
同日
 辞任         補欠選任
  門  博文君     木内  均君
  佐々木 紀君     神山 佐市君
  瀬戸 隆一君     宮川 典子君
  藤井比早之君     小島 敏文君
  岸本 周平君     寺島 義幸君
同日
 辞任         補欠選任
  小島 敏文君     比嘉奈津美君
  寺島 義幸君     菊田真紀子君
    —————————————
三月七日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(大西健介君紹介)(第一六五号)
 同(黄川田徹君紹介)(第一六六号)
 同(階猛君紹介)(第一六七号)
 同(長坂康正君紹介)(第一六八号)
 同(古川元久君紹介)(第一六九号)
 同(八木哲也君紹介)(第一七〇号)
 同(吉川元君紹介)(第一七一号)
 同(三原朝彦君紹介)(第一八三号)
 同(鷲尾英一郎君紹介)(第一八四号)
 同(大見正君紹介)(第二〇六号)
 同(玉木雄一郎君紹介)(第二〇七号)
 同(中野洋昌君紹介)(第二〇八号)
 同(阿部寿一君紹介)(第二一二号)
 同(近藤洋介君紹介)(第二一三号)
 同(左藤章君紹介)(第二三四号)
 同(大塚高司君紹介)(第二四一号)
 同(金子恭之君紹介)(第二四二号)
 同(北村茂男君紹介)(第二四三号)
 同(秋葉賢也君紹介)(第二四九号)
 同(大久保三代君紹介)(第二五〇号)
 同(近藤昭一君紹介)(第二五一号)
 同(西村明宏君紹介)(第二五二号)
 同(林宙紀君紹介)(第二五三号)
 同(古本伸一郎君紹介)(第二五四号)
 同(三木圭恵君紹介)(第二五五号)
 同(山口壯君紹介)(第二五六号)
 同(柏倉祐司君紹介)(第二六三号)
 同(盛山正仁君紹介)(第二六四号)
 同(瀬戸隆一君紹介)(第二八四号)
 同(田所嘉徳君紹介)(第二八五号)
 同(辻元清美君紹介)(第二八六号)
 同(長島昭久君紹介)(第二八七号)
 同(額賀福志郎君紹介)(第二八八号)
 同(柚木道義君紹介)(第二八九号)
 同(青山周平君紹介)(第三〇四号)
 同(石川昭政君紹介)(第三〇五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三〇六号)
 同(中村喜四郎君紹介)(第三〇七号)
 同(根本幸典君紹介)(第三〇八号)
 同(安藤裕君紹介)(第三一三号)
 同(松本剛明君紹介)(第三一四号)
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求めることに関する請願(橘慶一郎君紹介)(第二〇五号)
 同(宮腰光寛君紹介)(第二三五号)
 教育予算の増額、教育費の無償化、保護者負担軽減、教育条件の改善に関する請願(吉川元君紹介)(第二一一号)
 教育費負担の公私間格差をなくするための私学助成に関する請願(今津寛君紹介)(第二一四号)
 同(堀井学君紹介)(第二五七号)
 教育費負担の大幅な軽減、安全な学校施設を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二七五号)
 同(笠井亮君紹介)(第二七六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二七七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二七八号)
 同(志位和夫君紹介)(第二七九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二八〇号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第二八一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第二八二号)
 教育予算の増額、教育費の無償化、父母負担の軽減、教育条件の改善に関する請願(柚木道義君紹介)(第二八三号)
 同(津村啓介君紹介)(第三一五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 私立学校法の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
小渕優子#1
○小渕委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、私立学校法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省高等教育局長吉田大輔君、高等教育局私学部長常盤豊君及び資源エネルギー庁廃炉基盤整備総合調整官藤原正彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
小渕優子#2
○小渕委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
小渕優子#3
○小渕委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中野洋昌君。
この発言だけを見る →
中野洋昌#4
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。
 与党を代表しまして質問する機会を与えていただきまして、心より感謝を申し上げます。大変にありがとうございます。
 トップバッターということで、ふだんとちょっと違う、やや緊張をしておりますけれども、しっかり質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず、私立学校法の一部を改正する法律案でございます。
 皆様御承知のとおり、私立学校法といいますのは、最初の制定が昭和二十四年、大変に古い法律でございますけれども、前回大きく改正をされたのは平成十六年、平成十六年に大きな制度改正がございました。
 そのときの大きな制度改正の柱は、管理運営制度の改善、具体的に申しますと、理事会の制度を法定した。そのときに、責任の所在を明確にして、私立学校が主体的にまたは機動的に意思決定をするように、できるように、こういう仕組みにした、こういうことであったと理解をしております。
 大変残念なことに、その後、群馬県の堀越学園の運営に重大な問題があった、解散命令を出すことになった、こういう事態になったことを受けまして、それに対応するために今回また法律の改正が行われる、このように私は理解をしております。
 前回の法律の改正のときにもさまざまな議論があったというふうに記憶をしておりますけれども、例えばその一つの論点としては、私立学校というのは、従来、その自主性を重んじる、こういうことが法律の仕組みとしてできているわけでございます。学校の自主性を重んじながら、なおかつ公共性も確保していく、こういうことを目指していくという法律でございますけれども、今回の改正法におきましては、私立学校の経営に対して所轄庁が命令等の行政処分を行うようにすることができる、ある意味、行政の関与を非常に強めていく、このような改正を行うようにも思えるわけでございます。
 大臣にお伺いをしたいんですけれども、今回このような改正を行うその趣旨は何か、これをまず大臣に御説明をいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
下村博文#5
○下村国務大臣 おはようございます。
 中野委員の御質問でありますが、御指摘のように私立学校は、独自の建学の精神に基づく、個性豊かな教育研究活動を積極的に展開しており、公教育の重要な一翼を担うとともに、我が国の学校教育の発展に大きく貢献をしております。その自主性を重んじることは当然のことであります。
 しかしながら、昨年三月に、運営が極めて不適切な学校法人に対して解散を命じざるを得ない事案が発生するなど、学校法人をめぐる重大な問題も生じてきております。
 現行の私立学校法では解散命令しか規定がなく、任意の行政指導から最終的な措置としての解散命令まで飛躍が大きいということから、こうした異例の事態に適切に対応ができず、さらに、そのことが自主性の尊重への不信を増大させるおそれがあるなどの課題が生じているところでございます。
 今も御指摘がありましたが、今回の堀越学園についても、相当前から新聞報道等で問題が指摘をされていたのにもかかわらず、これについては、現行法では文部科学省は何の手だても打てなかったという問題点がありました。
 このため、今回の改正は、私立学校の自主性を最大限尊重する現行制度の基本に立ちつつ、私学全体に対する不信感につながるような異例な事態に所轄庁が適切に対処することができるよう、必要な措置命令を行うことができる等の仕組みを整備するというものでございます。
この発言だけを見る →
中野洋昌#6
○中野委員 大臣、ありがとうございます。
 もう少し、この論点について踏み込んで御質問をさせていただきたいと思うんです。
 先ほど大臣がおっしゃられました、私立学校の自主性を最大限尊重するという基本に立ちつつ、しかし、私学全体に対する不信感につながるような異例な事態がある、これには適切に対処をしないといけない、そのための仕組みを構築をしたんだ、こういう御説明でございました。
 そうしますと、現行の私立学校法の基本的な理念、私学の自主性と公共性の自覚に信をおく、そして行政は関与を極力控える、自主的に改善をしてもらう、基本的な理念はこういうものであると思いますけれども、この改正によってこの基本的な考え方というものを果たして今回大きく変えるものなのか、あるいは、この基本理念というものはあくまで保ちつつ対応できるようにするものなのか、この点についてもお伺いをしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
下村博文#7
○下村国務大臣 私立学校法は、私立学校の自主性を重んじ、その公共性を高めることによって、私立学校の健全な発達を図ることを目的としており、その基本的な理念は今後とも重視していく必要があると考えます。
 他方、昨年、運営が極めて不適切な学校法人に対して解散命令をするような特異な事例が発生したということ、このような事態によって結果的に学生等が教育上の不利益をこうむる、そのことがないように所轄庁が適切に対応するための仕組みを整備する。
 この所轄庁も、大学等は文部科学省ですけれども、文部科学省も、国立大学法人と私学部と分けています。それから、高校以下は都道府県ですが、都道府県も、これは教育委員会が公立の学校ですけれども、私立に対しては、総務部の中に私学の別の部局を設けて対応するというふうに、分けているわけでございます。
 今回新たに規定する措置命令は、そういうところではなくて、一つは、学校法人の法令違反や運営の著しい不適切を要件とし、重大な問題がある学校法人のみを対象とすることと、それから、現行制度と同様に、行政の権限の濫用がないよう、私立学校審議会等に事前に意見を聞く仕組みを設けるということをしておりまして、私学の自主性への信頼を基礎とした現行制度の基本的な理念は、今回の改正においても何ら変わるものではないということでございます。
この発言だけを見る →
中野洋昌#8
○中野委員 ありがとうございました。
 私学の自主性への信頼を基礎とした現行制度の理念は変えない、しかし、やはり学生を守らないといけない事態であるとか、いろいろな事態にしっかり対応できるような仕組みを設けるという大臣の御説明、大変にわかりやすいものであったというふうに思います。
 法案の具体的な中身の方に移ってまいりたいと思います。
 今回新しくできた規定というものが幾つかございますけれども、例えば第六十条、命令ということで、「所轄庁は、学校法人が、法令の規定、法令の規定に基づく所轄庁の処分若しくは寄附行為に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認めるときは、」こういう必要な措置を命ずることができる、こういう条文になっております。
 私、ここで課題だと考えますのは、必要な措置をとるように命ずることができるこの要件というものを、法律を読むだけですと、一体どういう場合に命令ができるのか、必要な措置ができるのか、それが余りはっきりしていない。私はここは大変問題であるというふうに思います。
 ある意味、行政権限を行使をしていくという場面でございますので、これが余り権限を濫用するようなことがあってはいけない、あるいは、所轄庁によって恣意的に運用されるようなことがあってはいけないのではないか、このように考えておりますので、必要な措置をとるように命ずることができる要件、「著しく適正を欠く」というのは、実際の運用に当たっては、どういう場合に著しく適正を欠くと判断をするのか、具体的な基準はどのようなものか、あるいはどのような具体的な事例を想定しているのか、これも含めてしっかりと御説明をいただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →
常盤豊#9
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の改正におきましては、所轄庁が措置命令を行い得る場合として、他の公益的な法人制度における同様の措置も参考といたしまして、学校法人が、法令の規定、法令に基づく所轄庁の処分または寄附行為に違反している場合、または学校法人の運営が著しく適正を欠く場合を規定しております。
 具体的に措置命令を行い得る事例といたしましては、一つには、学校の運営に必要な資産の不足によりまして教育研究活動へ支障が生じているとして、例えば、学校法人の所有する土地建物が競売により売却され、必要な校地、校舎の一部が保有されていない、あるいは教職員の賃金未払いが生じ、必要な教職員が不足している等の場合、二つ目に、理事会において必要な意思決定ができず、教育研究活動への支障や学校法人の財産に重大な損害が生じているといたしまして、例えば、理事の地位をめぐる訴訟により、必要な予算の編成や事業計画の策定がなされず、教育研究活動に支障が生じている、理事が第三者の利益を図る目的で学校法人の財産を不当に流用し、学校法人の財産に重大な損害を与えているなどの場合を想定しているものでございます。
この発言だけを見る →
中野洋昌#10
○中野委員 ありがとうございます。
 私学部長は、先ほど、いろいろな具体的な事例も含めて述べられました。もう一点追加で質問をさせていただくんですけれども、例えば、教職員の賃金の未払いが生じて教職員数が不足している、さまざまな事例を述べられましたけれども、こういう要件に該当した場合に、直ちにそういう措置命令のようなものが下されるのか。
 例えば、自主的にこれから改善をしよう、こうしている場合はどうなるのか。あるいは、経営が苦しい大学というのはいっぱいあるわけでございますけれども、単に経営赤字に陥っているような場合、こういう場合に対しても命令の対象となるのかどうか。もう少し詳しく教えていただければと思います。
この発言だけを見る →
常盤豊#11
○常盤政府参考人 今御質問がございましたが、法令違反や不適切な運営が行われているからといって、必ず直ちに措置命令等を行うというものではございません。
 今回の措置命令は、先ほど申し上げましたような事態に陥るなど、私立学校の設置者として求められる要件を欠く場合であって、かつ、自主性の尊重という私立学校法の趣旨を踏まえれば、自主的な改善が望めない学校法人に対して措置命令を行うということを想定しております。
 なお、単に経営赤字である場合は、そもそもこのような措置命令の要件に該当するものではないと考えております。
この発言だけを見る →
中野洋昌#12
○中野委員 ありがとうございます。この第六十条に書いてあります「著しく適正を欠く」場合とは何か、これについて大分具体的な基準が示されまして、どういう場合にこういう措置を行うのかというのが非常にわかりやすくなった、私はこのように思います。
 そして、もう少し質問なんですけれども、先ほどのさまざまおっしゃられたこういう要件に仮に合致をした場合、そのときには「必要な措置をとるべきことを命ずることができる。」これが第六十条の規定でございますけれども、「必要な措置」とは具体的にはどのような措置を想定しているのか、これについても御説明をいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
常盤豊#13
○常盤政府参考人 改正法の第六十条に規定をいたします措置命令を行う場合の具体的な例でございます。
 運営の改善を図るものといたしまして、例えば、私立学校法第二十五条に定める、学校法人として必要な資産を有していない場合に、改善計画を作成して必要な財産を備えるよう命ずること、あるいは、理事が未充足である場合に速やかに理事を選任するよう命ずることなどが考えられます。
 またさらに、財政状況の悪化により教育活動の継続が困難となり、解散も避けられない学校法人がなお学生の募集を行おうとする場合に、新たな入学生の募集の停止を命じることなども想定されるものでございます。
 なお、これらの命令を行うに際しましては、私学の自主性を尊重し、行政の権限濫用を防止するため、私立学校審議会等に事前に意見を聞くということとしてございます。
この発言だけを見る →
中野洋昌#14
○中野委員 ありがとうございます。
 続きまして、今回改正をされる第六十三条についても御質問をしたいというふうに思います。
 この六十三条といいますのは報告及び検査の規定でございまして、所轄庁が、この法律の施行に必要な限度において、学校法人に対して立入検査あるいは報告ができる、こういう規定でございますけれども、これも今回新しくつけ加わった規定である、このように理解をしております。
 この六十三条、法律の施行に必要な限度において報告及び検査を実施する、このように規定がされておりますけれども、具体的にどういう場合を想定されておられるのか、これを明確にしていただきたいなというふうに思います。
 例えば、措置命令あるいは解散命令の対象、こうした命令の対象となり得る事態に立ち至っている場合にこうした措置がとられるのか、あるいは、現状まだそういう状態にはなっていないけれども報告や検査を行う、こういうことがあり得るのか、少し具体的にお話をいただければというふうに思います。
この発言だけを見る →
常盤豊#15
○常盤政府参考人 今回の改正によりまして新たに規定をする報告及び検査でございます。これは、法律上、この法律の施行に必要な限度において実施をすることができると規定をしております。
 この法律に必要な限度においてと申しますのは、本法に定めます措置命令、解散命令等の対象となり得るような事態に立ち至っている場合、それらの命令を行うために必要となる事実を確認するために行われるということを想定しております。
この発言だけを見る →
中野洋昌#16
○中野委員 ありがとうございます。これについても、具体的にどのような場合に行うのかということが非常にわかりやすくなったというふうに思います。
 先ほど私学部長がおっしゃられました法律に必要な限度においてとは何か。それは、本法に定める命令等の対象となり得るような事態に立ち至っている場合、具体的に既にこういう事態に立ち至っている場合に、それらの命令を行うために必要となる事実を確認する、このために報告及び検査を行う、これについて非常に明確になった、このように思います。
 それでは、先ほどおっしゃられた報告及び検査、これを具体的にどういう手順で行うことを想定しているのか、これについてもお伺いをしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
常盤豊#17
○常盤政府参考人 報告及び検査の必要性などにつきましては、私学助成を受ける学校法人が所轄庁に届け出る財務関係書類など、所轄庁がさまざまな情報を総合しつつ、みずからの権限と責任において適切に判断することになります。
 具体的には、本法に定めます措置命令や解散命令等の対象となり得るような事態に立ち至っている場合に、まずは任意の行政指導によって調査や報告を求めることとなりますが、それらの任意の報告の求めや調査では必要な書類等の提出が行われないなど、十分な対応がなされず、所轄庁が法人運営の実態を十分に確認できない場合に、本法で定める措置命令等を行う場合に必要となる事実を確認するための行為といたしまして、改正法第六十三条の規定に基づき、法人に報告を求めたり、法人の施設に立ち入って書類の検査等を行うことを想定しております。
 なお、報告及び検査の結果により、その後に措置命令等を行う場合には、「あらかじめ、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない。」ということとなっております。
この発言だけを見る →
中野洋昌#18
○中野委員 ありがとうございました。具体的な基準あるいは具体的な事例について説明をいただくことで、どういう状況においてこの法律が施行され運用されていくのか、これが大変に明らかになったというふうに私は思います。
 私、今回、私立学校法の関係でさまざま勉強させていただきまして、やはり難しい課題だなというふうに思いました。
 日本の私立学校というのは、大学、短大でいうと約八割、高校では約三割、幼稚園でも約八割、このように、日本の教育において大変に重要な位置を占めている。しかし、その成り立ちを考えると、もともと建学を行われた方がいて、その方の財産、寄附などで成り立っていて、やはり、国立の学校に比べるとなかなか支援というのもなかった。そのかわり、私立学校のそれぞれの自主性を重んじて教育を行う。こういう成り立ちであったがゆえに、その自主性に信をおく、そうして公共性を確保してもらう、こういう仕組みをつくっていった。
 しかし、少子高齢化、いろいろなさまざまな状況がありまして、こういう不適切な事例というか、所轄庁が適切に対応しないといけない事例も出てきた。自主性に信をおく、しかし、しっかりと対応すべきときには対応する、このバランスをとることが非常に難しいなと感じたわけでございます。
 今回、こういう形で法律改正案ができまして、先ほど、非常に具体的な、どういう基準で運用するのかということもはっきり御説明をいただいたわけでございますので、これからしっかりまた審議していただいて、私立学校をめぐっては、私学振興、ガバナンスの問題、助成のあり方、さまざまなまた課題がございますので、今後、文部科学委員会でも私もしっかりと考えていきたいと思います。
 時間が参りましたので、以上で質問を終わらせていただきます。本日はありがとうございました。
この発言だけを見る →
小渕優子#19
○小渕委員長 次に、吉田泉君。
この発言だけを見る →
吉田泉#20
○吉田委員 民主党の吉田泉です。よろしくお願いします。
 きょうは私からも、私立学校法の改正案に関連して質問をいたします。
 今回は十年ぶりの改正ということです。今も中野議員から御指摘がありましたが、その背景は、堀越学園の昨年の経営破綻ということでございます。学生を抱えたまま破綻するというのは初めてのことだったそうですが、その際明らかになりましたこの法律の不備を今回改正しよう、こういう趣旨だと理解をしております。
 この堀越学園の破綻の背景には学園の財政危機というのがあったわけですが、考えてみますと、単にこれは堀越だけの問題ではなくて、少子化が進んでいる時代においては、相当広範囲の私立学校、特に私立大学で、財政悪化という心配があるように思います。
 そこで、日本全体の私立大学の現状と今後の見込みについて何点かお伺いしたいと思います。
 まず、これまでの大学入学者数の推移、そして定員充足状況の推移、これを教えていただきます。
この発言だけを見る →
常盤豊#21
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 大学入学者数の推移でございますが、平成元年度の約三十六万人から平成二十五年度には約四十八万人と増加をいたしておりますが、近年は横ばいの状況にあるという状況でございます。
 また、入学定員を充足していない私立大学の数でございます。平成五年度は十九校、全体の四・九%、平成十五年度は百四十七校、全体の二八・二%、直近の平成二十五年度は二百三十二校、全体の四〇・三%となっております。
 なお、入学定員充足率が八〇%以上の大学の割合ということで見ますと、十年前から、およそ八割で推移をいたしております。
この発言だけを見る →
吉田泉#22
○吉田委員 学生数、入学者数は、いっときふえましたけれども、グラフを見ますと、この十五年ぐらいは四十六万人とか四十八万人とか、その辺で大体横ばいに推移しているというふうに思います。
 一方で、充足率というのが今のお話だと悪化しているというわけであります。八〇%ぐらいの充足率が欲しいわけですが、それを満たしている学校がだんだん減ってきているという今お話だったと思います。
 全体の数がほぼ安定している中で充足率八〇%を満たせない学校がふえているということは、要するに、充足率の高い大学と低い大学に分かれつつある、いわば大学間格差がつきつつある、そういうことじゃなかろうかというふうに理解をいたします。
 一方で、そういうことを踏まえて、私立大学の収支の状況、これまでどのように推移しているか、教えていただきます。
この発言だけを見る →
常盤豊#23
○常盤政府参考人 近年、十八歳人口の減少に伴いまして、主な収入を学生生徒等の納付金に依存する私立学校にとりまして、単年度赤字となる大学等が増加傾向になるなど、従前に比べて厳しい経営状況となっております。
 平成二十四年度の決算におきましては、単年度収支、帰属収支差額と言っておりますけれども、単年度収支がマイナスの大学数は五百八十八大学中二百八校、三五・四%となっておりまして、十年前の平成十四年度の決算の五百七大学中百三十三校、二六・二%と比較をいたしまして、割合が増加している状況でございます。
この発言だけを見る →
吉田泉#24
○吉田委員 帰属収支という計算をするわけですけれども、本来ですと、この中から次の設備投資に回すお金を蓄えなくちゃいけませんので、プラス一〇%ぐらいが欲しいところだというのが基準になっているようですが、今のお話ですと、帰属収支が赤字になっているという学校が三五%ですから、もう三分の一ぐらいがそういう状況だということだと思います。
 そういう意味で、日本全体の私立大学が大変厳しい収支状況になっているというふうに理解をいたします。
 さて、今後ますます子供の数が減っていくという状況であります。十八歳の人口を見ますと、今後十八年で二割ほど減る。これはもう確定しているわけですよ。この十八年間に生まれてきた子供の数があるわけですから、二割減るということが確定しております。
 そういう環境の中で入学者数というのを私学全体のために維持しようとしますと、大学の進学率というものを、大体二割ぐらい今度はこっちは上げないと全体として進学者数を維持できない、確保できない、こういうふうに考えます。
 そういう意味では、進学率というのが、私立大学の今後の経営を占う上で一番大きな要素になるように私は思いました。
 OECDの資料というものがございます。それを見ると、日本の大学の進学率というのは、かつてと比べると随分上がってきたわけですが、それでも今の五一%というのは、OECDの平均六二%に比べると、高いとは言えないというのが日本の政府の評価であります。
 確かに、その資料に出ているよその国を見ますと、オーストラリアは九六%の進学率がある、アメリカは七四%だ、イギリスは六三%、そういうところに比べると、日本は五一ですから、相当に低いという印象を持ちます。
 どうして日本の進学率が低いのか、その原因をどう見ておられるのか、副大臣にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
西
西川京子#25
○西川副大臣 おはようございます。
 吉田先生の御質問にお答えさせていただきます。
 私も、ヨーロッパと日本と、その経済状況、発展状況、あるいは今までの過去の歴史の教育に対する思い、そういうものに差があるとは思えないので、何が原因なのかなとずっと思ってまいりましたけれども、一番ああなるほどと思う理由が、社会人学生の割合、社会人になってからまた大学に入学し直す、この割合が、実は日本が二%、OECDが平均で二〇%、これがかなり大きく影響しているということがわかりました。
 そしてもう一つは、外国人の留学生の割合が、日本は三・一%、OECD平均六・九%。これも結構大きな要因になっていると思います。
 それともう一つ、OECD諸国に比べて高等教育支出に占める私費負担の割合がやはり日本は高くて、日本六六%、OECD平均三二%。家庭の経済状況が進学率に影響を与えているという側面が考えられます。
 その中で、高校卒業者のうち、経済的理由で進学できなかったという者の割合が六・三%ほどありますので、社会人の再入学というんでしょうか、学び直しというか、そういう率を上げることと、経済的な側面、これから奨学金制度の充実とかそういうことで対処していくとかなり上がっていくのではないのかな、そんなふうに思っております。
この発言だけを見る →
吉田泉#26
○吉田委員 ありがとうございました。
 ちょっと確認ですが、社会人の学生かつ留学生、これが、OECDと比べると、よその国と比べると相当低い、この二つが大きいということだと思うんですけれども、そうしますと、その二つを除いた純粋の、国内の十八歳を中心とする二十五歳以下のお子さん方の進学率というのはそんなによそと変わらないんだというふうに考えていいものなんでしょうか。
この発言だけを見る →
西
西川京子#27
○西川副大臣 きちんとした数字は今ちょっと手元にありませんが、大体OECD並みになると思います。
この発言だけを見る →
吉田泉#28
○吉田委員 ありがとうございました。
 それから、今後の進学率の考え方についてちょっと大臣にお伺いしたいと思います。
 知識基盤社会という見方があります。今後ますますそちらの方向に向かっていくというのが文明の必然だろうと私も思います。そういう流れに適応しようとすると、やはり、大学進学率はさらに高まった方がいいようにも私は思います。
 ただ、一方で、今ちょっと西川副大臣も触れられましたが、ヨーロッパの方でドイツとかフランスというのは、日本よりもさらにこの進学率が低いという国もございます。職人重視のような人生哲学があるんだろうというふうに思います。
 そういういろいろな要素はございますが、全体として今後の日本における大学進学率についての考え方、さらには、今出ましたいろいろな課題を乗り越えるためにどういうことをやろうとされているのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
下村博文#29
○下村国務大臣 御指摘のように、この二十年間、世界の中で経済成長してきた国というのは、同時に大学進学率を高めている。つまり、吉田委員がおっしゃいましたが、知識基盤社会、こういう中では、それだけの知識をしっかり学ぶということが、やはり、支える人材としても必要になってくるというふうに思います。
 我が国は、特にこれからグローバル化の進展など社会構造の変化、それから、世界で少子高齢化が一番進んでいる。そういう国の中で世界に伍して発展をしていくということを考えると、さまざまな分野で次代を担い、活躍することができる人材を育成するということが、これはもう必要条件だというふうに思います。
 特に、大学力というのは国力そのものでありまして、我が国も、一方で大学の定員割れしているところもありますが、しかし、これからのことを考えると、大学教育、質、量ともにさらに充実していくということを国を挙げて考えていく必要があるというふうに思います。
 我が国の大学進学率は、諸外国と比べてこれは高くない、低い。特に、OECD諸国の中では下位の方であります。これは、今後、学ぶ意欲と能力を持つ若者全てが大学教育を受ける機会を確保するということを国がもっとバックアップしていく必要があるというふうに思います。
 そのために、今、西川副大臣からも御説明をさせていただきましたが、諸外国と比べて少ない社会人や、留学生の受け入れもさらに一層深めるということも必要であるというふうに思います。
 また、学生の主体的な学びを重視した大学教育への転換など、大学教育の質の確保も高めていくことが必要であるというふうに思います。
 既に教育再生実行会議でこのことについても提言をしていただいておりますが、これを充実させるために、奨学金の充実など教育費負担の軽減を図るとか、あるいは、学び直しの機会の充実など社会人の受け入れの推進を図るとか、あるいは、留学生交流の推進などグローバル人材の育成と大学の国際化の推進を図っていく、また、大学教育の質的転換に取り組む大学への重点支援を行う、さらに、大学入学者選抜を含む高大接続のあり方の見直し、こういうことをトータル的にしながら、我が国の将来を担う人材を育成する大学について質、量ともに充実を図っていくということが、これから日本が発展をしていく、また、日本国民が豊かさをさらに享受するという意味での位置づけが、今まで以上に教育に求められていると思います。
この発言だけを見る →
← 戻る