法務委員会

2015-06-12 衆議院 全73発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月十二日(金曜日)
    午前十時三分開議
 出席委員
   委員長 奥野 信亮君
   理事 安藤  裕君 理事 井野 俊郎君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 柴山 昌彦君
   理事 盛山 正仁君 理事 井出 庸生君
   理事 漆原 良夫君
      尾身 朝子君    大塚  拓君
      門  博文君    菅家 一郎君
      小松  裕君    今野 智博君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      藤原  崇君    古田 圭一君
      細田 健一君    前川  恵君
      宮川 典子君    宮崎 謙介君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      簗  和生君    山口  壯君
      山下 貴司君    若狭  勝君
      重徳 和彦君    大口 善徳君
      國重  徹君    上西小百合君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 山谷えり子君
   法務副大臣        葉梨 康弘君
   外務副大臣        中山 泰秀君
   法務大臣政務官      大塚  拓君
   最高裁判所事務総局刑事局長            平木 正洋君
   政府参考人
   (警察庁長官官房総括審議官)           沖田 芳樹君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  辻  義之君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    三浦 正充君
   政府参考人
   (警察庁警備局外事情報部長)           瀧澤 裕昭君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   法務委員会専門員     矢部 明宏君
    —————————————
委員の異動
六月十二日
 辞任         補欠選任
  冨樫 博之君     小松  裕君
  宮川 典子君     尾身 朝子君
  宮路 拓馬君     前川  恵君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     細田 健一君
  小松  裕君     冨樫 博之君
  前川  恵君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  細田 健一君     宮川 典子君
    —————————————
六月十二日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一七三一号)
 同(斉藤和子君紹介)(第一七六五号)
 同(畠山和也君紹介)(第一八五八号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一八五九号)
 別居・離婚後の親子の断絶を防止する法整備に関する請願(冨岡勉君紹介)(第一七三二号)
 同(伊藤渉君紹介)(第一七六七号)
 同(柴山昌彦君紹介)(第一七六八号)
 同(馳浩君紹介)(第一八六〇号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(横路孝弘君紹介)(第一七三三号)
 同(大口善徳君紹介)(第一七七〇号)
 同(柴山昌彦君紹介)(第一七七一号)
 同(遠山清彦君紹介)(第一八六二号)
 同(柚木道義君紹介)(第一八六三号)
 選択的夫婦別姓制度導入の民法改正を求めることに関する請願(大口善徳君紹介)(第一七六六号)
 同(高木美智代君紹介)(第一八一六号)
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願(柴山昌彦君紹介)(第一七六九号)
 同(遠山清彦君紹介)(第一八六一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
     ————◇—————
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奥野信亮#1
○奥野委員長 これから会議を開催させていただきます。
 開会に先立ちまして、民主党・無所属クラブ所属委員に対し、御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 内閣提出、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房総括審議官沖田芳樹君、警察庁生活安全局長辻義之君、警察庁刑事局長三浦正充君、警察庁警備局外事情報部長瀧澤裕昭君及び法務省刑事局長林眞琴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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奥野信亮#2
○奥野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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奥野信亮#3
○奥野委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局平木刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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奥野信亮#4
○奥野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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奥野信亮#5
○奥野委員長 本日は、特に取調べの録音・録画制度の創設について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。國重徹君。
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國重徹#6
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 本日は、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案、そして先ほど委員長の方からもございました取り調べの録音、録画の創設に関して、きょうは質問をさせていただきたいと思います。
 先日、六月十日に、布川事件の冤罪被害者である桜井昌司さんを初め五名の参考人の皆様に当委員会までお越しいただきまして、それぞれの意見陳述、また当委員会の委員からさまざまな質疑をさせていただきました。私も、体験に基づく言葉、ほとばしる言葉、これは本当に心に刺さったものがございました。
 この参考人の意見陳述、参考人質疑、これに関して、上川大臣、また山谷国家公安委員長、ごらんになられましたでしょうか。まず、その確認をさせていただきたいと思います。
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上川陽子#7
○上川国務大臣 インターネット中継によりまして拝聴させていただきました。
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山谷えり子#8
○山谷国務大臣 速記録を読ませていただいております。
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國重徹#9
○國重委員 上川大臣、また山谷国家公安委員長はともにごらんになったということですけれども、ぜひ、山谷国家公安委員長には、お忙しいのでなかなか時間をとって見るのは難しいかもしれませんけれども、特に桜井さんの意見陳述等に関しては、また改めてインターネット中継等でごらんいただければと思います。やはり、文字ではなくて、しゃべっている、言葉に詰まって、いろいろな感情が吐露された部分もございますので、またぜひそれも見ていただければと思います。
 その中で、お二人とも見られたということですけれども、冤罪の痛みを御自身の痛みと感じて、本当に一人の痛みに同調して、冤罪のない社会、そして冤罪の苦しみに悩む人がいない法律にしていただくために、ぜひ真剣に考えていただきたいと、本当に冤罪者一同は思っています。桜井さんの言葉でございます。
 この桜井さんのさまざまな意見陳述、また参考人の皆様のそれぞれの意見を聞いて、大臣、また国家公安委員長、どのように感じられたか、また、今後、それぞれの職務を行うに当たってどう生かしていこうと考えられるのか、お伺いしたいと思います。
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上川陽子#10
○上川国務大臣 先日の参考人質疑でございますが、五名の皆様から、取り調べの録音、録画制度も含めまして、今般の刑事訴訟法等の一部改正をめぐり、さまざまな御意見を大変丁寧に、また大変思いを込めてお話をされたということで、この場をおかりしまして心から御礼を申し上げたいというふうに思っております。
 布川事件の桜井参考人を初めとして、いずれの御意見におきましても、御自身の体験、また御経験、さらには御見識、御学識ということで、そうしたものを踏まえての真剣な思いというものが本当に感じられるということでございました。私にとりまして、その一言一言の重みというものを感じたところでございます。
 今回の新しい時代の刑事司法制度のあり方につきましては、まさに改革の契機となりましたさまざまな冤罪事件が二度と起こらないようにするために、繰り返さないようにするためには、刑事司法が真に国民に信頼をされるものでなければならない、そのためには何をなすべきか、この大きな問いに対して、いずれの参考人の方々も、御意見の違いはあるということでございますけれども、しかし、その問いに対して真摯に向き合い、そして真剣な言葉を述べられたというふうに思っております。
 取り調べの録音、録画も含めまして、今回の法律案の中には、さまざまな制度、新しいものもございますので、そのことについての御議論を尽くしていただき、また可決の暁には、実際の刑事訴訟の現場の中でしっかりと適正な運用を図る、このことが何よりも大事だということも感じた次第でございます。
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山谷えり子#11
○山谷国務大臣 五名の参考人の方々、それぞれの立場から御意見を述べられたわけでございまして、本法案の審議を進めていただくに当たりまして非常に貴重な機会であったと考えております。
 犯人でない人を犯人と誤認して、その人が刑に服するようなことはあってはならない。我が国の治安に責任を持つ国家公安委員会委員長としても、刑事司法制度の役割の重み、そして適正捜査の重要性について、改めて思いを深くしたところでございます。
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國重徹#12
○國重委員 それぞれ、上川大臣、また山谷国家公安委員長から言葉がございました。本当に今のお言葉、参考人の皆様のそれぞれの思い、意見というものをしっかりと受けとめて、これからの法制化、また適正な運用にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 やはり、刑事司法というのはその人の人生に大きな影響を及ぼします。私も、一年間ぐらい争った刑事事件で、最後、無罪判決を言い渡されたときに、その被告人がその場で泣き崩れた姿も見ましたけれども、本当にそれが胸に焼きついております。そういった思い、こういったものも踏まえながら、私もしっかりと今後の刑事司法のあり方に取り組んでまいりたいと思います。
 桜井参考人が先日の参考人質疑の中で、耳に痛い言葉だと思いますけれども、警察、検察は信用できないものだと体験として知っている、警察というのは、職業的冤罪製作者といいますか、常に悪い人と出会って、常に人を疑うというか人の言葉を信じないんですよ、こういうようなお言葉を言われました。
 私の実務上の経験で、本当に一生懸命、日夜頑張られている警察の皆様がいらっしゃることも知っております。頭が下がるような思いをしたこともあります。ただ、やはりその一方で、職務熱心の余り行き過ぎた取り調べがされている、そういうような事件にも当たったこともございます。
 今回、取り調べの録音、録画、法制化の第一歩ということですけれども、冤罪の防止、こういった観点からも、やはり、密室の取り調べというものに対して私は大きな懸念を持っております。冤罪の防止、適正な取り調べ、これをしっかりと担保していくためには、できる限り取り調べの録音、録画というのは広く実施していくべきだと思っております。
 一方で、身柄事件だけをとってみても、約十一万人が身柄拘束されていて、刑事手続に付されている現状がございます。その全てに録音、録画を直ちに実施していくことは極めて難しいということも理解できます。
 ただ、警察においても、今後、録音、録画の試行に取り組む中で、捜査の現場で、録音、録画のノウハウが向上していく、実際に録音、録画というものをやっていく中で、これはかえって自分たちを守るものにもなる、自分たちの取り調べ、今まで違法な取り調べだと言われることもあったかもしれないけれども、録音、録画をすることによって、そういうことを言われることもなくなる、さまざまなメリットもある、そういうことが現場の中で浸透してくるようなことになれば、それに伴って、裁判員裁判対象事件以外の事件についても録音、録画を積極的に実施していくことも、そういった方向性もあり得るんじゃないかと私は思っておりますけれども、警察庁の見解についてお伺いいたします。
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三浦正充#13
○三浦政府参考人 警察におきましては、裁判員裁判対象事件に限定されているとはいえ、年間三千件を超える事件、延べ四万回を超える被疑者取り調べを対象として、録音、録画という全く新しい取り組みを始めたところでありまして、また、裁判員裁判対象事件一つ一つが、国民がその解決を期待する大変重要な事件でもあるわけでございます。まずは、制度対象事件に集中をしてまいりたいというように考えているところでございます。
 もっとも、今後は、現場レベルで具体的かつ実践的なノウハウが積み重ねられてくるものと考えておりまして、制度の対象外の事件につきましても、事件や取り調べごと、個別に判断を行いまして、事案解明への支障が少ない場面では、公判立証なども見据えまして、録音、録画を実施していくといった運用は十分に考えられるところでございます。
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國重徹#14
○國重委員 今の御答弁の中で、制度対象事件以外の事件についても録音、録画を実施していくということは、運用として十分に考えられるという答弁でございました。
 なかなか、警察というのは、私も今までやりとりしてきましたけれども、かたいというのがありますけれども、今、そういった方向性も十分考えられるというような答弁でしたので、ぜひ、これに関して、まずは運用で広げていっていただきたい。
 よくこの委員会でも、井出委員初め、ICレコーダー等でもできるんじゃないか、もっと簡易なやり方でも進めていくべきじゃないかというような意見もございました。さまざまな方法を駆使して、少しでも積極的に実施していっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして、被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則の施行状況について伺います。
 配付資料をごらんいただければと思いますけれども、これは資料一、二ということで、平成二十三年から平成二十六年の被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則の施行状況について、ここで示されております。
 この中で、さまざま、「監督対象行為の類型」というのがありますけれども、「殊更に不安を覚えさせ、又は困惑させるような言動をすること」というのがこの類型の中にありますけれども、これは具体的にどのような意味内容なのか、お伺いいたします。
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沖田芳樹#15
○沖田政府参考人 取り調べにおきましては、その性質上、取り調べ官が意図するとしないとにかかわらず、被疑者は多少なりとも不安を覚え、あるいは困惑することもあるものと考えられますが、それを前提といたしまして、御質問の「殊更」ということでございますが、これは、わざと、あるいは故意にという意味でございまして、例えば、事件と無関係な家族について、被疑事実を認めないと家族を逮捕することになるなどと申し向ける、こういった言動がこれに該当するものと解しております。
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國重徹#16
○國重委員 ちょっと、わかったような、わかっていないようなということで、私もそこまではまだ明確には理解できないんですけれども、先日、原宿警察署に視察に行かせていただきまして、非常に貴重な経験をさせていただきました。その中で、取り調べ監督官の方からもお話を丁寧に伺いました。非常に勉強になりました。
 そのときに、驚いたのが、監督対象行為、こういうものがある、その中で、今言われた、「殊更に不安を覚えさせ、又は困惑させるような言動をすること」、こういったものもあると。では、この警察署では去年は何件ぐらいそういうものがあったんですかと言ったら、ゼロ件ですということで返ってきまして、そのときに、これは正直なところ、私の実務感覚に照らして、それはあり得ないだろうということで、率直に思いました。
 この取り調べ状況についての報告書、これを見ても、例えば平成二十六年は、被疑者取り調べの件数が百四十四万七千九百八十八件あって、先ほどの、「殊更に不安を覚えさせ、又は困惑させるような言動をすること」、これはわずかに三件、この監督対象行為全て合わせても三十二件ということで、非常に少ない。
 少ないのは一面ではいいことなんですけれども、一面では、この監督対象行為というのは、もちろん実効性はあると思います、あると思いますけれども、やはり実効性に乏しい面があるんじゃないか、また、身内に甘いと言われても、これは仕方がないんじゃないかというふうに私は率直に思いました。
 今回の取り調べの録音、録画というのも、冤罪防止、適正な取り調べを担保するためのものです。この監督制度というのもその一つの手法としてあるわけですから、ぜひこの実効性を高めていっていただきたいと思います。
 私は、もう件数は少々多くなってもいいと思うぐらいなんです。しっかりと、こういったことについて、より実効的な方法で取り組んでいっていただきたいと思いますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
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沖田芳樹#17
○沖田政府参考人 取り調べ監督制度につきましては、主に捜査に携わらない総警務部門の者が、取り調べをランダムに自分の目で視認するなどしてチェックするものでございますけれども、こうした実効性を高めるため、例えば、都道府県警察では、本部長の指名する警察官を巡察官として警察署に派遣いたしまして、実際に視認したり、あるいは警察署に対する指導を行っております。
 また、警察庁では、都道府県警察におけるこの制度の施行状況につきまして、毎年一回、実地点検を行い、必要な指導を行うなどしているところでございます。
 さらに、監督対象行為が行われたと疑うに足りる相当な理由がある行為については、厳正に調査を行うことによって、監督の実効性を高めているところでございますけれども、委員からも御指摘のとおり、こうしたものをさらに実効性を高めるために、今後も不断の見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。
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國重徹#18
○國重委員 わかりました。ぜひ、今後しっかりと、さらにさらに取り組んでいただきたいと思います。
 今も申し上げましたとおり、平成二十六年では、約百四十五万件の被疑者取り調べのうち、監督対象行為となるのはわずかに三十二件。そうであれば、私は、こういった対象になる事件に関しては、取り調べの録音、録画をやるべきじゃないかというふうに思うんです。要するに取り調べの適正化が疑われるというような事件ですから、ぜひこれに関しては運用として録音、録画をやるべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
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三浦正充#19
○三浦政府参考人 取り調べに係る苦情を受理するという制度もあるわけでございますけれども、そうした場合には、監督部門において調査を実施し、監督対象行為の有無を確認する、このようにされております。
 調査においては、関係書類の閲覧、捜査主任官等からの報告聴取、取り調べの外形的状況の確認、取り調べ官等からの報告聴取、被疑者の面接等を実施しておりまして、その結果は捜査主任官に通知をされまして、任意性に疑いが生じるような行為があれば、取り調べ官に対する指導、取り調べ官の交代等の適切な措置がとられることとなります。
 そのため、以後の取り調べについて苦情の申し出がなされるといったような事態が生じることは考えにくいと思っておりまして、先ほど申し上げた措置に加えて当該取り調べの録音、録画を行う必要性というのは、必ずしも高くないのではないかと考えているところであります。
 もっとも、一切しないというわけでは必ずしもないわけでありまして、先ほども申し上げましたように、事件や取り調べごと、個別に判断を行いまして、公判立証なども見据えまして、録音、録画を実施していくといった運用についても十分に考えられる、そのように考えます。
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國重徹#20
○國重委員 私は、この件数自体も非常に微々たるものですし、先ほど御答弁いただいて、警察段階においても、対象事件以外にも積極的に運用として録音、録画を実施していく方向性というのも十分あり得るというようなことがありましたので、それほどの負担にもならないと思うんです。もちろん取り調べ担当官をかえるというのは当たり前のことかもしれないですけれども、そういった行為をされるという人は非常におびえているでしょう、心理的な圧迫を非常に受けていると思いますので、ぜひこういったものに関して、運用面で、録音、録画、また広く進めていっていただきたいと思います。
 では、次の質問に移ります。
 録音、録画による被害者のプライバシー保護等に関してお伺いいたします。
 私、司法修習の検察修習で驚きましたのは、性犯罪事件の調書、これを初めて見たときに非常に衝撃を受けました。自分自身の初体験とか性癖とか、そういったことまでつまびらかに、そのとき見た調書には書いておりました。ここまで書くんだということで、非常に衝撃を受けたことを覚えております。
 被疑者の取り調べの録音、録画、これがされるようになりますと、調書というのはその一部だけが書かれているものであって、録音、録画というと全てがそこで記録化されます。
 そのため、性犯罪の事件で取り調べの録音、録画を実施しますと、事件に直接関係のない被害者の方のプライバシー、これが、時に被疑者が全て真実を言うわけではなくて、いろいろな、虚実織りまぜて話す場合もあります。被害者の方が傷つくようなことを言う場合もあります。こういったものも含めて、全て記録化されることになる。
 この記録が証拠開示をされたり、公判廷で証拠調べの際に再生されることになれば、性犯罪の事件で一回物すごく傷ついて、さらに傷ついてしまうことになる。こういった点から、被害者の保護をどう図っていくかということも重要な観点になってくると思います。
 本法律案の取り調べの録音、録画制度、これは性犯罪等の事件についても適用されることになっておりますけれども、被害者のプライバシー保護をどのようにして図られることになるのか、お伺いいたします。
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林眞琴#21
○林政府参考人 御指摘のとおり、今回の録音、録画のもとにおきますと、被害者のプライバシー等が全て入った形で録音、録画の記録媒体というものが残ることになります。そのようなことから、性犯罪については録音、録画の義務の対象からむしろ除外すべきじゃないかという議論も検討の過程ではあったわけでございますが、結論におきましては、性犯罪等を一律に除外するわけではない形での制度が、今回、構築しているものでございます。
 結局、性犯罪等の事件におきましては、記録媒体についての証拠開示でありますとか、公判廷における証拠調べの際の再生、こういったところで、御指摘に当たります被害者のプライバシーというものに対して、また被害者の名誉というものが侵害されないような形で、そういう形で証拠開示あるいは公判廷の証拠調べの際の再生、こういうものが行われるべきであろう、こういう結論に達したわけでございます。
 したがいまして、そういった事件につきましては、一方で被疑者の取り調べの録音、録画を義務づけることとしつつも、証拠開示あるいは公判廷における再生を適切に行う、これを関係者、法曹三者、あるいは警察においてもそうですけれども、そういった形で、こういった点の被害者のプライバシーの保護を十分にそれぞれの立場で図っていくということを検討しているところでございます。
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國重徹#22
○國重委員 わかりました。
 被害者のプライバシー保護も極めて重要だと思います。
 その一方で、被告人の防御権というものにも配慮しないといけない。被害者のプライバシー保護を踏まえた措置をしながら、被告人の防御権にも配慮した、こういった措置が適切に講じられていくことが重要だと思いますけれども、その点についての見解を伺います。
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林眞琴#23
○林政府参考人 先ほど来申し上げました、記録媒体の適正な管理、証拠開示、また公判廷における再生、これにつきましては、これまでにも、法務省、最高検、警察庁、また最高裁及び日弁連、こういったところの担当者で検討会を設けまして、これについて、いかにして被害者のプライバシーの保護を行っていくかということを検討し、取りまとめたことがございます。
 その中でも、例えば記録媒体の証拠開示に際して付される条件というものがございますが、その内容につきましても、やはり事案の内容や防御の準備の観点も踏まえてそのような条件を設定するということとされておりますし、また、記録媒体の証拠調べの方法につきまして、弁護人から意見が出された場合には、それらも踏まえつつプライバシー保護に配慮した取り扱いを検討する、こういったような取りまとめがなされたところでございます。
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國重徹#24
○國重委員 わかりました。
 では、時間が迫っていますので、次の質問に行きたいと思います。
 取り調べの録音、録画の例外事由としまして、「被疑者が記録を拒んだことその他の被疑者の言動により、記録をしたならば被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき。」は、取り調べの録音、録画義務の例外事由に当たるとされております。ただ、この例外事由、裁量による恣意的運用がなされるんじゃないかというような指摘がありますし、先日の参考人質疑の中でもそのような指摘もされました。
 どのような場合に、「被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき。」に当たるのか、恣意的な運用を防止するために捜査官の判断基準の共通化のためのガイドラインの策定、こういったものも今後考えていくべきだと思いますけれども、これについての見解を伺います。
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林眞琴#25
○林政府参考人 今回の録音、録画義務の例外事由につきましては、単に録音、録画をすると十分に供述ができないというだけではなく、外部にあらわれた被疑者の言動でありますとか、あるいは客観的に加害等のおそれがあること、こういったことによって、合理的に、録音、録画をすると十分に供述できないということが認められる場合、このような形に限られております。したがいまして、例えば、被疑者が否認や黙秘をしているだけで直ちにこういった例外事由に当たるわけではございません。
 また、捜査機関がこのような形で例外事由を認定した場合にも、結局、最終的には、これは公判におきまして裁判所の審査の対象となります。そういったところから、捜査機関においても例外事由が恣意的に運用される余地はないと考えております。
 いずれにしましても、例外事由の適正な運用というものを今後していくためには、やはり今後、この制度が施行されるまでの間に当たりまして、検察当局においても十分に適切に検討していかなくてはいけないと考えております。
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國重徹#26
○國重委員 ぜひよろしくお願いします。
 済みません、時間が参っていますが、最後、大臣に、通告していますので、簡潔にお願いいたします。
 本改正案の附則九条、ここには、施行三年後に取り調べの録音、録画等に関する制度のあり方について検討を加えるということになっております。
 今まで委員会でさまざまな委員から鋭い意見も出ました。こういったものも踏まえて、この検討の場をどのように設置しようと考えているのか、今の見解をお伺いいたします。
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上川陽子#27
○上川国務大臣 見直しに当たりまして、どのような検討体制を設けるかということにつきましては、現時点で確たることを申し上げることはできないところではございますが、さまざまな観点からの検討がなされるようにする必要があるということについては、そのとおりだというふうに思っております。
 捜査機関の運用によるものも含めまして、取り調べの録音、録画の実施状況等を勘案しながら、制度の趣旨等を十分に踏まえた検討を行うことが重要であるというふうに考えております。その意味で、そのような観点から適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
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國重徹#28
○國重委員 ぜひよろしくお願いします。
 裁判員裁判は平成二十一年五月にスタートして、第一回会議はその年の九月に開始されております。非常に注目されている録音、録画制度ですし、メンバー構成も、幅広いメンバーとなるようにする必要もあるでしょうし、また、そういう検討会議の内容も、透明性を確保して、その内容も公表していくというようなことも重要になってくると思います。
 ぜひしっかりと、充実した検討となるように、三年たってからというよりは、その前々からしっかりと手を打ちながら、適切な運用が図られるように取り組んでいっていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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奥野信亮#29
○奥野委員長 次に、山尾志桜里君。
 これより山尾志桜里君の質疑時間に入ります。
    〔委員長退席、安藤委員長代理着席〕
    〔安藤委員長代理退席、委員長着席〕
    〔委員長退席、安藤委員長代理着席〕
    〔安藤委員長代理退席、委員長着席〕
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