経済産業委員会

2016-05-20 衆議院 全125発言

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会議録情報#0
平成二十八年五月二十日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木美智代君
   理事 神山 佐市君 理事 佐々木 紀君
   理事 佐藤ゆかり君 理事 田中 良生君
   理事 山際大志郎君 理事 伴野  豊君
   理事 升田世喜男君 理事 富田 茂之君
      井野 俊郎君    石川 昭政君
      尾身 朝子君    大見  正君
      岡下 昌平君    梶山 弘志君
      勝俣 孝明君    塩谷  立君
      関  芳弘君    平  将明君
      武部  新君    武村 展英君
      寺田  稔君    冨樫 博之君
      野中  厚君    福田 達夫君
      星野 剛士君    前川  恵君
      三原 朝彦君    宮川 典子君
      宮崎 政久君    八木 哲也君
      井出 庸生君    大畠 章宏君
      落合 貴之君    近藤 洋介君
      田嶋  要君    中根 康浩君
      本村賢太郎君    中野 洋昌君
      藤野 保史君    真島 省三君
      木下 智彦君
    …………………………………
   経済産業大臣       林  幹雄君
   経済産業大臣政務官    星野 剛士君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局参事官)            齋藤 通雄君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           浅田 和伸君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           保坂  伸君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中山 隆志君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           黒澤 利武君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          井上 宏司君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          安藤 久佳君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    豊永 厚志君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            木村 陽一君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            土井 良治君
   経済産業委員会専門員   木下 一吉君
    —————————————
委員の異動
五月二十日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     井野 俊郎君
  宮崎 政久君     前川  恵君
  山口  壯君     武部  新君
  篠原  孝君     井出 庸生君
同日
 辞任         補欠選任
  井野 俊郎君     宮川 典子君
  武部  新君     山口  壯君
  前川  恵君     宮崎 政久君
  井出 庸生君     篠原  孝君
同日
 辞任         補欠選任
  宮川 典子君     穴見 陽一君
    —————————————
五月十六日
 直ちに原発ゼロを求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第二〇七七号)
 原発再稼働をやめ、再生可能エネルギー中心の社会への転換を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第二〇七八号)
同月十八日
 原発からの速やかな撤退に関する請願(畑野君枝君紹介)(第二一七一号)
 脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第二一七二号)
 即時原発ゼロを求めることに関する請願(斉藤和子君紹介)(第二一七三号)
 同(志位和夫君紹介)(第二一七四号)
 同(畑野君枝君紹介)(第二一七五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)(参議院送付)
     ————◇—————
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高木美智代#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局参事官齋藤通雄さん、文部科学省大臣官房審議官浅田和伸さん、厚生労働省大臣官房審議官浜谷浩樹さん、経済産業省大臣官房審議官保坂伸さん、経済産業省大臣官房審議官中山隆志さん、経済産業省大臣官房審議官黒澤利武さん、経済産業省産業技術環境局長井上宏司さん、経済産業省製造産業局長糟谷敏秀さん、経済産業省商務情報政策局長安藤久佳さん、中小企業庁長官豊永厚志さん、中小企業庁事業環境部長木村陽一さん及び中小企業庁経営支援部長土井良治さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木美智代#2
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高木美智代#3
○高木委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。尾身朝子さん。
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尾身朝子#4
○尾身委員 おはようございます。自由民主党の尾身朝子でございます。
 きょうは、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 質問の前に、先月発生した熊本地震により犠牲となられた皆様に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方々、その御家族、関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
 この地震では、多くの中小企業の皆様が被災されました。この方々が、困難を乗り越え、安心して事業を継続していけるよう、しっかりとした支援を政府に強く要請いたします。
 中小企業は、特に地方では雇用の大半を担うなど、地域の経済を支える非常に重要な存在です。また、規模が小さいがゆえに従業員一人一人まで目が届きやすく、子育てで仕事を離れた女性が再就職をする際の受け皿になるなど、多様な働き方を受け入れている存在でもあります。
 しかしながら、地域の中小企業を取り巻く状況は大変厳しいと思います。私の地元、群馬県の経営者のお話を伺うと、アベノミクスの好景気の実感が余りない、いわゆるのれんと言われる老舗の事業者が廃業に追い込まれているケースがあるといった声を多く聞きます。地域を代表するような老舗企業にはいわゆる中堅企業が多いのですが、こうした企業への支援が不十分ではないかという指摘もあります。
 それでは、質問に入ります。
 先般、大臣より趣旨説明があった中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の一部を改正する法律案についてお伺いします。
 まず最初に、この法案の目的について御説明ください。また、今回、法律の名称を中小企業等経営強化法案に変更するということですが、法案の名称を変更することの意味について、あわせてお聞かせください。
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林幹雄#5
○林国務大臣 本法案は、地域経済を支える中小企業等の経営力を向上して生産性を高める、こういうことで収益を確保して、経済の好循環を確かなものにするというためのものでございます。
 具体的には、小売業、運送業、製造業といった業種ごとに所管の大臣が指針を示して、これに沿った取り組みを行う中小企業等を支援するということでございます。
 今回新たに措置する内容は、これまでの新事業の支援にとどまらず、本業の成長をも目指すものでございまして、これまでの施策より幅広い取り組みを促すものとなっております。
 また、中小企業基本法上の中小企業に加えまして、地域経済の中核的な企業等のいわゆる中堅クラスの事業者も本法案の対象に加えることとしております。
 このように、支援する取り組みが本業の成長まで拡大すること、そして、計画認定の対象が中小企業、小規模事業者だけでなく中堅クラスの事業者に拡大する、そういうことから、法の題名を中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律から中小企業等経営強化法に改めることとしたものでございます。
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尾身朝子#6
○尾身委員 ありがとうございました。
 本業をしっかりと支援していただくということ、それから対象範囲が広がったということは大変心強く思います。
 では、この法案により、中小企業などはどのようなプロセスを踏んで、どのようなメリットを享受することができるのでしょうか。大臣、具体的にお聞かせください。
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林幹雄#7
○林国務大臣 中小企業等は、政府が小売業、運送業といった業種別に示した経営力向上の指針に沿って、自社の経営状況の分析や経営力向上に向けた取り組みを計画として定めることになっておりまして、この計画を業種ごとの担当大臣に申請して、計画認定を受けた方は固定資産税の軽減や金融上の支援を受けることができるわけでございます。特に、固定資産税の軽減は大きな効果が期待されるんじゃないかというふうに考えております。
 中小企業、小規模事業者の経営力の向上には積極的な設備投資が有効でございます。しかし、黒字法人を対象とした法人税減税等では、中小企業の七割を占める赤字法人の投資を後押しすることはできません。赤字法人であっても負担しなければならない固定資産税の軽減措置は、赤字法人を含む幅広い中小企業の投資を促進することができると考えます。
 さらに、法律に基づく措置に加えまして、補助金や融資などの関連施策を活用して、経営力向上の取り組みを後押ししていくことも検討してまいりたいと思います。
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尾身朝子#8
○尾身委員 御答弁ありがとうございました。
 今回の施策の対象が、中小企業、小規模事業者、中堅企業に拡大されたことは、大変画期的であり、高く評価したいと思います。
 一方で、今お話がございましたとおり、経営力向上計画というものを作成する必要がありますけれども、日々多忙な事業者の皆様たちが経営力向上計画を作成するというのは大変なことではないかというふうに思います。非常にハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
 この取り組みを促進するためには、きめ細やかな支援が欠かせません。政府としてどのような支援策をお考えでしょうか。具体的にお聞かせください。
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豊永厚志#9
○豊永政府参考人 お答え申し上げます。
 本法案に基づく経営力向上は、本業の成長に着目したものでありまして、幅広い規模の中小企業者、小規模事業者の取り組みが期待されてございます。
 このため、経営力向上計画を小規模事業者を含めた多くの事業者にとって利用しやすいものにすること、また、経営者による計画策定を支援機関がしっかりとサポートするということが重要であろうと考えてございます。
 まず、政府が示します経営力向上の指針におきまして、小規模事業者にも容易に取り組める手法を示しますとともに、計画の認定に当たりましては、それぞれの事業者が経営体力の中でできる範囲で行う取り組みに柔軟に配慮するということが大事だと思いますし、加えて、手続的にも極力簡素なものにするということが肝要だと考えてございます。
 また、日々多用な経営者に計画策定に取り組んでいただけるよう、金融機関を初め、商工会議所、商工会、中小企業診断士が認定支援機関としてサポートをしっかり行っていただくことを期待してございます。
 とりわけ金融機関でございますけれども、中小企業にとって身近な存在でございますし、また、自身の経営にとってもプラスになろうかというふうに考えますので、親身なアドバイスを期待してございます。
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尾身朝子#10
○尾身委員 ありがとうございました。
 金融機関等も巻き込んだ支援体制をとっていただけるということ、大変心強く思います。この趣旨に沿って、この法案が十分な実効を上げることを期待したいと思います。
 さて、次に、下請企業の取引条件の改善についてお伺いいたします。
 地方の中小企業、小規模事業者の皆さんからは、いまだ、エネルギーや原材料コストの高騰を価格に転嫁できないとの声が聞かれています。自民党の下請対策に関する小委員会でも、仮に親事業者から不公正な取引条件を押しつけられていても、取引が打ち切られてしまうことを心配してなかなか言い出せない、不安でアンケートにも正直に答えられないという声が多く聞かれました。
 このような中で、下請企業の取引条件の改善に向けては、これまで以上にきめ細かく実態を把握し、その実態を踏まえて追加的な対策を講じていくべきだと考えます。
 政府はこの点についてどのように取り組んでいくのか、お考えをお聞かせください。
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星野剛士#11
○星野大臣政務官 尾身委員に御回答させていただきたいと思います。
 これまでも、下請代金法に基づいて年間二十万件以上の書面調査を行うなど、実態把握に努めてきたところでございます。しかしながら、御指摘のとおり、取引への影響を心配して、不当な取引条件に直面しても言い出すことができない実態もあることは、極めて深く認識をしております。
 そのため、昨年十二月から行った調査では、アンケート形式の調査だけでなく、秘密保持を前提として、全国の中小企業、製造業等で百九十一社を経済産業省の職員が直接訪問することで、きめ細かな実態把握に努めてまいりました。
 これらの調査では、中小企業側から、代表的なものを三点御紹介させていただきますが、一点目、合理的な説明のない一律の原価低減要請を受けた、二点目、電気料金、原材料価格などの高騰分を転嫁できない、三点目、型の保管や廃棄などに関し、発注者が費用を負担しないなどの声が聞かれてまいりました。
 こうした実態を踏まえて、個別の法令違反行為に厳正に対処する方法だけでなく、中小企業の厳しい実情や悩みの声を政府からしっかりと親企業に対して伝えることが改めて重要だと認識をしております。
 このため、実態調査を踏まえた新たな取り組みとして、四月から、自動車関連産業、建設業の大企業に対しても、調達方針や取引適正化について個別に聴取をするとともに、政労使合意の趣旨を踏まえた対応を促しております。
 今後、代表的な不適正行為を示したパンフレットを作成いたしまして、親事業者の調達担当者レベルにまでしっかりと周知徹底をしていく考えでございます。
 私自身も実際に企業から聞いておりますけれども、例えば一つの会社では、型を保管しておきなさいということを言われている、だけれども、その保管代は出してもらえていない、しかも、ロットが小さい二十個ぐらいの部品をあしたまでに納入してくれと言われると、金型の企業なんですが、金型を取りかえなきゃいけない、ラインをとめなきゃいけない、あげくの果てに、その二十個の小ロットの価格は大量生産したときの価格のままだと。物すごい費用負担になりますし、ラインをとめることになると思っています。こういう実態は極めて深く経済産業省としても認識をしております。
 今後とも、立場の弱い下請事業者の声にしっかりと耳を傾けながら、結果が出ていかなければ意味がありませんから、結果を出す、下請対策に万全を期してまいりたいと考えております。
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尾身朝子#12
○尾身委員 ありがとうございました。
 下請事業者の取引条件の改善については、今力強いお言葉をいただきました。引き続き、しっかりと実態を把握した上で、着実に取り組んでいただきますように重ねてお願い申し上げます。
 次に、事業承継についてお伺いいたします。
 我が国の中小企業数はこの十五年で百万社も減少しました。地域経済を支える中小企業の事業承継の問題は極めて深刻です。中小企業が事業承継できず廃業に追い込まれれば、雇用はもとより、すぐれた技術やノウハウが失われ、我が国の経済にとって大きな損失となります。
 非上場株式の相続税、贈与税の負担軽減を図る事業承継税制の中の相続税の納税猶予は、発行済み議決権数の三分の二の八〇%、つまり五三・三三%にしか適用されないなど、まだまだ改善の余地があるとの意見も聞いています。
 平成二十七年一月から拡充されて利用実績が上がっていると言われていますが、農地等納税猶予制度の利用実態が平成二十五年で被相続人千六百四十四人だったことに比べると、まだまだ利用は少ないと思います。中小企業の減少を食いとめるためには抜本的な見直しが必要です。
 そこで、お伺いいたします。中小企業の事業承継を円滑にするための課題と、今後の施策の方向性についてお聞かせください。
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木村陽一#13
○木村政府参考人 中小企業の事業承継でございますけれども、まず、御指摘の事業承継税制でございますが、使い勝手をよくするための要件緩和を実は行っておりまして、平成二十七年一月から施行してございます。
 緩和後の平成二十七年の認定件数でございますけれども、大体四百二十件程度ということで、見直し前と比較いたしまして約二・六倍に増加をしてございます。税制改正の効果が一定程度出てきているのかなというふうには認識をしておるところでございます。
 他方、税制の利用状況はまだまだ少ないという御指摘がございます。やはり、認知度自身が必ずしも高くないということもございますし、それから、そもそもの株式の評価が大企業の株価に連動しておる点、あるいは、人手不足の中で、税制の雇用要件というのがございますけれども、これがハードルとなっているとか、そもそも後継者難であるというようなことがあろうかと思います。
 このため、取引相場のない株式の評価方法につきましては、中小企業の実態をしっかり反映した評価となるように検討を行っておりますし、また、中小企業の人材確保を支援するための合同企業説明会でございますとか、あるいは、後継者不在に直面している事業者に対しましては、事業引継ぎ支援センターを設置してございまして、後継者のマッチングの支援といったことを行っております。
 引き続き、税制の施行状況等を踏まえまして、しっかりとした制度の運用あるいは改善に取り組んでまいりたいと考えてございます。
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尾身朝子#14
○尾身委員 ありがとうございました。
 平成二十七年、我が国経済は、経常利益が過去最高水準を記録し、企業の収益拡大が雇用環境の改善や賃金の上昇につながるという経済の好循環が動き始めるなど、総じて言えば緩やかな回復を続けています。他方で、中小企業においては、売り上げの伸び悩み、設備の老朽化、人材不足等の課題に直面し、アベノミクスの恩恵を感じにくい状況にあります。
 我が国の九九・七%を占める中小企業の経営者の皆様がより景気回復を実感していただけるよう、これからも中小企業対策をしっかりととっていただきますことを改めてお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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高木美智代#15
○高木委員長 次に、中野洋昌さん。
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中野洋昌#16
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。
 地元で中小企業の皆様のお声を伺ってまいりますと、やはり景気の回復、これをとにかく望む声が大変に強いわけであります。大企業を中心に非常に利益が上がっているといっても、なかなか中小企業は元気になっていかない、何とかしてほしい、こういう切実なお声が上がっております。
 先ほどもお話ありました、日本の企業の九九%以上は中小企業でございまして、ここが経営を強化する、生産力が上がっていく、こういうところがこれから日本経済を元気にしていくための鍵なのではないかなと思っております。そのための今回の中小企業等経営強化法、極めて重要な法改正である、このように考えております。
 今回、この法律が仮に成立をした後、事業分野別にいろいろな指針が作成をされる、あるいは、各企業がそれを受けて経営力の向上の計画をつくる、それの認定を受ければいろいろな支援措置が受けられる。今回、固定資産税の減免もございます。大変重要な支援措置であるというふうに考えております。
 私が冒頭まずお伺いをしたいのが、仮に成立をすればということでありますけれども、この後の具体的な施行に向けてのスケジュール感というか、どのくらいの期間で大体どのようなものが出されていって、具体的に企業はいつごろどうしていけばいいのか、こういうところをぜひお伺いしたいと思っております。
 この経営力向上計画、恐らくかなり多くの企業が申請を上げてくるのではないかということを考えておりまして、各省でそれぞれ担当のところが認可をするというふうにも聞いておるんですけれども、かなりの件数でございますので、スムーズに支援措置が受けられるようにしないといけないし、それぞれの中小企業にとっても、何か、どこに相談してどうしていけばこれが進めていけるのか、こういうのがよくわからないから余り使えない、こういうことになってはいけないわけでございまして、施行の体制をしっかり準備しておく、これはかなり大事なことだというふうに思います。
 これら施行のスケジュールやあるいはそういう施行の体制について、まず冒頭お伺いをしたいというふうに思います。
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林幹雄#17
○林国務大臣 中野議員御指摘のとおり、固定資産税の減税を初めとする支援策、これはより多くの中小企業、小規模事業者の皆様に御活用いただくことが重要、大事でございます。法律上は、公布後三カ月以内に施行することと定められておりますが、固定資産税の減税は、法律の施行後に新たに購入した機械及び設備、装置が対象となっていることから、政府としては、公布後三カ月を待たずに、できる限り早い施行を目指したいと考えています。
 また、中小企業者は、基本方針または事業分野別指針に基づいて経営力向上計画を作成しまして、事業を所管する大臣に申請するということになっております。施行後すぐに申請を行うことができるよう、厚生労働省、農林水産省あるいは国土交通省等の関係省庁と連携しつつ、基本方針や主要な分野の事業分野別指針を速やかに公表することとしたいと思っております。
 加えて、中小企業者が円滑に申請を行うことができるよう、申請書の作成や手続に当たって、疑問に答える専用電話の設置、あるいはまた各省庁における施行体制の整備をしっかりと行ってまいります。
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中野洋昌#18
○中野委員 今までも中小企業を応援するいろいろな仕組みをつくってきたんですけれども、現場で何をしたらいいのかわからないとか書類をつくるのが大変だとか、実は少しの工夫で簡単に乗り越えられる、いろいろな準備さえすればやってくれるけれども、なかなかそれが伝わらないような場面も今まであったわけでございます。大変大事な支援であると思いますので、万全の準備を図っていただきたい、このように冒頭お願い申し上げます。
 続きまして、資金繰りの関連について、ちょっと一点お伺いをしたいと思います。
 地元の中小企業でも、資金繰りの関係でいろいろなお声があります。私がよく伺うのは、個人保証の問題でございます。二代目に引き継ごうと思うんだけれども、やはり個人保証をしないといけない、そういう意味でなかなか引き受け手がない、こういうことも聞いたことがございます。
 また、事業で新しく展開をしたい、起業したい、いろいろな資金の需要というものはあるんですけれども、いざお金を借りるとなるとこれがないと貸してくれないですとか、やはりこれが非常に重荷になっている、負担になっているというお声を伺います。
 政府としても、こうした課題は十分に認識をされていると思っております。経営者保証のガイドラインですとかさまざまなものを、個人保証を求めないというようなものも策定をされておりますけれども、ただ、まだまだ実態としてはこれが求められている、また、こういうものがないと融資が受けられない、こういう状況がまだ現状としては多いのではないか、これをしっかり改善していくべきではないか、このような認識を持っておりますけれども、政府の御答弁を求めたいと思います。
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齋藤通雄#19
○齋藤政府参考人 お答えを申し上げます。
 私ども金融庁といたしましても、金融機関が融資を行うに当たりましては、担保や個人保証に過度に依存せず、取引先企業の事業内容あるいは成長可能性といったものを適切に評価して融資を行っていただくことが重要である、これが私どもの基本的な考え方でございます。
 そういう意味では、議員御指摘ございました経営者保証ガイドラインというようなもの、これが融資慣行として浸透、定着していくことが極めて重要であるというふうに考えておりまして、これを金融機関に促してきているというところでございます。
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中野洋昌#20
○中野委員 金融庁の答弁、非常に簡潔でありました。しっかり促していくという答弁でありましたけれども、実際にどういう結果になっているのか、結果もしっかりと認識をしていただいて、まだまだ個人保証がない融資というのは割合としても非常に低いというふうに、たしか一割台ぐらいだと聞いておりますので、しっかり数字としても結果が出ていくような取り組みを進めていただきたいと要請申し上げます。
 続きまして、下請取引の関係で質問をさせていただきます。
 中小企業は、取引先の大企業に対してさまざま、いろいろな要請があって、これが私は少し行き過ぎている部分もあるのではないか、こういう実態もあるのではないかと思っております。
 例えば、中小企業が今海外に進出をしていく、こういうこともいろいろございますけれども、よく聞くケースとして、大企業が、発注した機械製品の納入とあわせて図面も出してほしい、こういうことで図面を入手して、海外の安いところでこれをさらにつくらせる、海外はこんなに安くできる、では、あなたのところも安くやりなさい、こういうような事案も聞くわけでございます。
 これはいわゆる知的財産権の侵害にも当たるのではないかというふうにも考えておりますし、こうした不当な形で技術を吸い上げていく、こういう企業に対しては、やはり公正取引委員会の対応も含めてしっかりと措置を講じないといけない、このように私は思うんですけれども、経済産業省としてこの問題をどのように認識されてどう対応されていくのか、答弁いただきたいと思います。
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星野剛士#21
○星野大臣政務官 中野委員にお答え申し上げます。
 まさに委員御指摘のとおり、技術やノウハウ等の吸い上げについては、経済産業省としても課題があるものと認識をしております。
 具体的には、最近実施した調査においても、工程監査によって、型やさまざまなものの図面、工程表などの開示を強要され、技術、ノウハウの流出が懸念されるといった声を実際に聞いております。
 親事業者が優越的地位を濫用して、契約の対象でない図面や設計データ等を無償で下請事業者に提供させるような行為は、下請代金法で明確に禁止をしている不当な経済上の利益提供要請や買いたたきに該当するおそれがあります。
 経済産業省としても、法令違反が確認された場合には、立入検査や改善指導などの厳正な対処をしているところであります。しかしながら、下請事業者は、法令違反行為に直面しても、取引上の影響を心配してその事実を申告しがたい実態もございます。
 このため、業界団体や親事業者に対して適正取引や法令遵守を求め、違反行為の未然防止を図っていくことも重要だと考えております。
 具体的には、自動車産業や素材産業などの業種別の下請取引ガイドラインにおいて、法令違反の具体例とともに、問題を生じさせないための望ましい取引慣行を提示いたしまして、親事業者に対して周知をしているところでございます。
 今後、御指摘の事案を含め、代表的な不適正行為を示したパンフレットを今作成しております、それを親事業者の調達担当レベルまで周知徹底していくことが重要だというふうに思っております。
 一番苦慮しておりますのは、先ほど委員もおっしゃっていただいたように、密室でやるわけですね。なかなか下請業者の方はそれを報告しにくい、圧倒的に親事業者の方が立場が上なわけでありますから。ここの密室性を起こさないように親事業者の担当者がしっかりと認識をしておかないと、こういうことが繰り返されるということになりますので、そのことをしっかりと担当者レベルまで徹底周知していくことが極めて重要だというふうに考えております。
 さまざまな機会を捉えてさらなる実態把握に努め、問題の解決に向けて、結果を出していかなきゃ意味がありませんから、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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中野洋昌#22
○中野委員 ありがとうございます。
 星野政務官から、結果を出さないと意味がない、大変力強い御答弁をいただきました。まさに、私もそのとおりだというふうに思っております。
 この問題にかかわらず、やはり元請と下請の関係というのは、力関係という意味でも大変に厳しいものがございまして、いろいろな場面でやはり下請取引のやり方は不適切なのではないか、こういう事例が多々あるわけでございます。しっかりと政府としても把握をしていただいて、それを大企業、元請にこれはだめだということでしっかりと周知をしていただく、ぜひお願いをしたいというふうに思います。
 最後に、一問質問させていただきたいのが、先ほど来申し上げてきた下請取引の適正化をしっかり進めておりますということを私もいろいろな場面で話させていただくんですけれども、この下請取引の間で、実は私たちの立場は抜けているんじゃないですかというふうに言われたことがありまして、それは何かといいますと、フランチャイズの関係でございます。
 例えば、コンビニの店長さんとかが典型的だと思うんですけれども、確かに取引先という意味では、元請、下請という関係かと言われると、フランチャイズというのはフランチャイザーとフランチャイジーということで、恐らく下請取引という概念には入ってこないのではないかなというふうには思うんです。しかし、力関係という意味では圧倒的にやはりフランチャイザーの方が強いということで、いろいろなオーナーさんとかも負担がいろいろ大変なんだ、こういうお話も伺うわけでございます。
 こうしたものに対する対策というのは、確かに、お話を伺うと、私も、現段階でこれはやはり少し抜け落ちているのではないか、こういう思いも持ったわけでございますけれども、今どういう仕組みがあって、もし不適切な事案があった場合、どういう取り組みでこういうものを改善していくのか、こういうことについて最後に答弁を求めたいと思います。
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土井良治#23
○土井政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、フランチャイズ契約は独立した事業者間の契約ではございますけれども、加盟店と比べ規模が大きい本部の方は、加盟店との間で公正な取引を確保するには一定の配慮が必要だろうと思います。
 具体的には、二つの法律のもとで規制をしております。一つは、中小小売商業振興法におきまして、本部における契約前のロイヤリティーの算定方法などの事前情報開示規制を行っております。それから次は、独占禁止法でございますけれども、契約後において不公正な取引が行われる場合には、事業者などからの申告をもとに、公正取引委員会が調査し、排除措置命令等の措置がとられるなど、独占禁止法違反への対処が行われております。
 今後とも、こうした取り組みを着実に進めまして、加盟店の振興等に努めてまいりたいというふうに思っています。
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中野洋昌#24
○中野委員 以上で終わらせていただきますけれども、繰り返しになりますけれども、中小企業が元気になることがやはり日本経済復活の大きな鍵でございますので、ぜひとも、しっかりと法律を成立させていただいて、中小企業の応援をさらに進めてまいりたい、このような決意を申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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高木美智代#25
○高木委員長 次に、中根康浩さん。
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中根康浩#26
○中根(康)委員 おはようございます。民進党の中根康浩でございます。
 この法案、最終的には私どもも賛成をしていきたいという思いの中で、きょう質疑に参画をさせていただいておりますけれども、今までの与党の二人の先生方の御質問に対する大臣の御答弁を聞いても、例えば、一番わかりやすいところは、赤字法人であっても負担をしなければならない固定資産税を軽減するということは、中小企業の経営にとって大変寄与するところである、こういう御趣旨の御答弁があったわけでありまして、これは、前国会に引き続いてこの国会においても民進党から提出をさせていただいている、中小企業に対する社会保険料の軽減法案と我々が申し上げているものの趣旨を十分酌み取っていただいた法案の内容であるというふうにも受けとめさせていただいております。
 ただ、なぜ固定資産税だけであって、我々が主張している社会保険料については軽減対象にしてくれなかったのか。固定資産税を軽減するということは、相当総務省ともやりとりがあって、今回、三年間だけということになっていますよね。つまりは、三年後にもしかしたらなくなってしまうかもしれない、総務省が、自治体の税収が減ってしまったら、この政策はだめだと抵抗を強めかねない、こういうことでありますけれども、私どもが提出している社会保険料の軽減法案は、ほかの省庁には何ら影響を与えない。中小企業庁や経産省の中だけで完結できる法案であって、しかも、それがあまねく社会にいろいろと好影響を及ぼす。これは、この後るる申し上げてまいりたいと思っております。
 なぜ、社会保険料は軽減の対象にしてもらえなかったのか。民進党が言っているからだめなんだということではなくて、ぜひ、この後申し上げますが、中小企業憲章に、中小企業の立場に立って考える、政策づくりをするということでいえば、虚心坦懐に必要なことをやっていただくということが必要であったのではないか、こういうことを冒頭申し上げておきたいと思います。
 大臣、まず初めに、中小企業において正社員雇用がふえるとどのようなメリットがあるとお考えになられますか。御答弁をお願いしたいと思います。
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林幹雄#27
○林国務大臣 中小企業において正社員がふえるということのメリットといたしまして、まず、社員が定着することで採用の悩みから解放されるわけでございますし、働く人の動機づけになります。そして結果的に、商品やサービスの向上につながりまして業績の向上につながり得るというふうに思いまして、そういった点が指摘されるところでございます。
 また、中小企業の現場の声としても、例えば職人を多数雇用する企業において、日雇いで雇用していた若手の技能者全員を正規雇用化したところ、まず熟練技能者から若手の技能者への技能の伝承が可能となりまして、後継者問題が解消したというのがあります。それから、若手の技能者が重要な職場を任せられまして、責任感が強くなって、品質管理が徹底され、技術も向上したといった声もあるというふうに聞いております。
 いずれにしても、従業員の正社員化は中小企業側にもメリットがあるというふうに考えております。
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中根康浩#28
○中根(康)委員 いいことばかりですよね。まさに、中小企業の経営力強化に資する、正社員をふやすということが。
 では、中小企業で働く人にとって、今まで失業中だった人が正社員として雇われた、あるいは非正規で働いていた人が正社員になった、こういった場合に、働く人たちのライフスタイルにおいてどのような変化が生じると思われるか、大臣、改めて御答弁いただきたいと思います。
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星野剛士#29
○星野大臣政務官 中根委員にお答えいたします。
 働き方の多様化が進む中で、各自のライフスタイルに合った形で働ける場が提供されることが重要であると考えております。
 厚生労働省が平成二十六年度に正規労働、非正規労働の職場の満足度について調査を行ったところ、仕事の内容、やりがいについては、正規労働、非正規労働を通じて差がありませんでした。雇用の安定性、福利厚生、賃金等では正規労働の方が満足度が高く、逆に、労働時間、休日等の労働条件では非正規労働の方が高かったというアンケートが出ております。
 こうしたことから、非正規労働者が正規労働に変わることで、労働時間、休日等の労働条件について満足度が下がる一方、雇用の安定性、福利厚生、賃金等については満足度が上がるという結果が出てきております。
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