法務委員会

2016-05-20 衆議院 全295発言

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会議録情報#0
平成二十八年五月二十日(金曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 葉梨 康弘君
   理事 あかま二郎君 理事 安藤  裕君
   理事 井野 俊郎君 理事 城内  実君
   理事 吉野 正芳君 理事 井出 庸生君
   理事 逢坂 誠二君 理事 國重  徹君
      井上 貴博君    小田原 潔君
      大塚  拓君    大西 英男君
      門  博文君    上川 陽子君
      木村 弥生君    今野 智博君
      笹川 博義君    田所 嘉徳君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      藤原  崇君    古田 圭一君
      宮川 典子君    宮澤 博行君
      宮路 拓馬君    簗  和生君
      若狭  勝君    黄川田 徹君
      山井 和則君    柚木 道義君
      大口 善徳君    吉田 宣弘君
      清水 忠史君    畑野 君枝君
      木下 智彦君    上西小百合君
      鈴木 貴子君
    …………………………………
   議員           門  博文君
   参議院議員        西田 昌司君
   参議院議員        矢倉 克夫君
   法務大臣         岩城 光英君
   法務副大臣        盛山 正仁君
   法務大臣政務官      田所 嘉徳君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  田中 勝也君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房独立公文書管理監)        佐藤 隆文君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 斉藤  実君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    三浦 正充君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 宮地  毅君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小川 秀樹君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  岡村 和美君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 飯島 俊郎君
   法務委員会専門員     矢部 明宏君
    —————————————
委員の異動
五月二十日
 辞任         補欠選任
  大塚  拓君     簗  和生君
  奥野 信亮君     大西 英男君
  鈴木 馨祐君     井上 貴博君
  辻  清人君     小田原 潔君
  宮川 典子君     木村 弥生君
  階   猛君     黄川田 徹君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 貴博君     鈴木 馨祐君
  小田原 潔君     辻  清人君
  大西 英男君     奥野 信亮君
  木村 弥生君     宮川 典子君
  簗  和生君     大塚  拓君
  黄川田 徹君     階   猛君
同日
 理事鈴木馨祐君同日委員辞任につき、その補欠としてあかま二郎君が理事に当選した。
    —————————————
五月十九日
 部落差別の解消の推進に関する法律案(二階俊博君外八名提出、衆法第四八号)
同月二十日
 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(第百八十九回国会閣法第四二号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 民法の一部を改正する法律案(内閣提出第四九号)
 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(第百八十九回国会閣法第四二号)(参議院送付)
 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案(参議院提出、参法第六号)
 部落差別の解消の推進に関する法律案(二階俊博君外八名提出、衆法第四八号)
     ————◇—————
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葉梨康弘#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事にあかま二郎君を指名いたします。
     ————◇—————
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葉梨康弘#3
○葉梨委員長 内閣提出、民法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官田中勝也君、内閣府大臣官房独立公文書管理監佐藤隆文君、警察庁長官官房審議官斉藤実君、総務省大臣官房審議官宮地毅君、法務省民事局長小川秀樹君及び外務省大臣官房参事官飯島俊郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#4
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#5
○葉梨委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安藤裕君。
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安藤裕#6
○安藤委員 自民党の安藤裕でございます。本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 今国会、法務委員会で質問をさせていただくのは初めてでございます。岩城大臣、どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 今回の民法の改正案ですけれども、昨年の十二月に最高裁から違憲判決が出たということを受けて提出されたものだと承知をしております。
 裁判所に判断をされましたように、現行法のまま再婚禁止期間を六カ月ということにしておきますと必要以上に再婚禁止期間が長過ぎるという部分は、私自身も理解ができますし、再婚禁止期間を百日に短縮するという本法案は、一日も早く成立をさせるべきであると考えております。
 しかし、その一方で、この裁判において裁判官の意見の中にもありましたように、再婚禁止期間を設けること自体が必要ない、あるいは違憲であるというようなことも言われているところでございます。
 そのような意見もある中で、引き続きこの再婚禁止期間を規定し続ける意義、その必要性について、まず岩城大臣からお答えをいただきたいと思います。
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岩城光英#7
○岩城国務大臣 お答えいたします。
 民法が女性について再婚禁止期間を設けている趣旨は、嫡出推定の重複を回避し、父子関係をめぐる紛争の発生を未然に防ぐことにあるものと理解をしております。
 仮に再婚禁止期間そのものを廃止した場合には、嫡出推定が重複した場合に子の父をどのように定めるかが問題となりますが、例えばDNA鑑定によりまして法律上の父子関係を確定するという制度を採用いたしますと、法律上の父子関係が子の出生時に確定せず、子の福祉に反する事態が生じ得るものとなります。DNA鑑定の信用性が高まっている現在におきましても、鑑定をしない限り父子関係が確定しない事態が生じ得るのは問題でありまして、再婚禁止期間により嫡出推定の重複を回避し、父子関係をめぐる紛争の発生を未然に防ぐことによって子の利益を図る必要性は大きいものと考えております。
 昨年十二月の最高裁判決におきましても、再婚禁止期間を設けること自体については、子の利益を図る観点から合理性があるとの判断が示されております。もっとも、最高裁判決では、現行の再婚禁止期間のうち百日を超える部分は嫡出推定の重複を回避するために必要であるとは言えず、憲法第十四条第一項及び第二十四条第二項に違反するとの判断がなされましたため、今回提出した法案では、再婚禁止期間を六カ月から百日に短縮することとしております。
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安藤裕#8
○安藤委員 ありがとうございます。
 子供の嫡出推定をきちんとすることによって子の利益を守るということでこの規定を引き続き置くということと理解をいたしました。
 それで、次に、七百三十三条においては、前婚の解消もしくは取り消しのときに懐胎していなかった場合には再婚禁止期間の規定を適用しない、つまり再婚できる旨の規定が置かれております。
 女性が懐胎していなければ、当然に再婚を禁止する理由はないということになるので、この規定が置かれることはよくわかります。しかし、懐胎していなかったことを証明するのはどのような方法によるのか、この法律を実際に運用するに当たって、戸籍の実務において混乱が生じないような措置をどのようにとる予定でおられるのか、そのあたりについてお答えをお願いしたいと思います。
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小川秀樹#9
○小川政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘ありました改正後の民法第七百三十三条第二項に該当するか否かについては、日本医師会、それから公益社団法人日本産婦人科医会、公益社団法人日本産科婦人科学会などと協議いたしまして、民事局長通達によって定める一定の様式による医師の証明書に基づいて判断することを予定しております。
 婚姻届につきましては、市区町村の戸籍窓口で受理することになるわけですが、戸籍窓口は、戸籍の届け出について、いわゆる形式的審査と申しますか、書面審査をするということになりますので、さまざまな様式での証明書、診断書が提出されましても、その記載内容について審査することが困難でございます。このように、届け出の受理の判断に混乱が生じ、時間がかかることになりますと、婚姻届け出をしようとしております国民の皆様に不利益が生ずることになりかねません。
 また、証明書を作成する医師の側にとりましても、一定の様式を用いることで、混乱なく診察していただき、証明書を発行してもらえるという利点がございます。
 したがいまして、戸籍窓口で混乱なく受理の判断ができるよう、先ほど申し上げましたように、一定の様式を定めることとしたものでございます。
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安藤裕#10
○安藤委員 ありがとうございます。
 しっかりと周知徹底していただきまして、戸籍の窓口の方で混乱がないように配慮していただきたいと思っております。
 それで、次に、七百四十六条についてお尋ねをしたいと思います。
 条文では、再婚禁止期間の規定に違反した婚姻については、前婚の解消もしくは取り消しの日から起算して百日を経過したときはその取り消しを請求することができないものとすると規定しております。
 それで、仮定の話でちょっと質問したいと思うんです。
 例えば、離婚後七十日目に再婚してしまった、七十日目に再婚の届け出を出してしまったとします。そうすると、本来であれば、これは百日以内なので受理されないはずですけれども、これが何らかの事情で過って受理されてしまった。そのときのことをこの七百四十六条では規定していると思います。
 もし、七十日目に再婚して、その再婚の日から二百十日目に女性が出産したとします。そうすると、婚姻の取り消しができる期間は既に経過しているので、まず、婚姻の取り消しはできません。それから、生まれてきた子供の父親は、離婚の日から数えると二百八十日になるので、離婚の日から三百日以内に生まれたということになりますから、前の夫の子供であるということが推定されるということになります。あわせて、婚姻の日から二百日が経過して生まれているので、後で結婚した、再婚後の夫の子供であるというふうにも推定されるということで、嫡出推定で父親が重複するということが想定されると思います。
 そのようなときに、この生まれてきた子供の父親はどのように定めることになるのか、そのことについてお答えいただきたいと思います。
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小川秀樹#11
○小川政府参考人 お答えいたします。
 再婚禁止期間の規定に違反した婚姻の届け出が仮にされて、婚姻窓口においてこれを過って受理してしまったという場合には、その婚姻は、先ほど御指摘ありましたように、取り消すことができることとされております。
 もっとも、婚姻を取り消したといたしましても、その効力自体は将来に向かってのみ及び、遡及しないとされておりますことから、出生した子につきましては、嫡出推定の重複が生じた場合にはこれを解消することはできず、子の父が当然には定まらないという事態になります。
 このような場合が生ずることを想定して、民法は、父を定めることを目的とする訴え、これは民法七百七十三条に規定されておりますが、こういった制度を用意しておりまして、この手続で、裁判手続の中で子の父が定められることになります。
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安藤裕#12
○安藤委員 ありがとうございます。
 そうすると、ちょっと今のでもう一つ追加で質問したいと思いますけれども、先ほどの大臣の冒頭の答弁だと、再婚禁止期間というものは、子の利益を守るために置いておかなきゃいけないということですけれども、今の話だと、結局、嫡出推定の重複する場合があり得るということになってくるんですけれども、それはそれでいいとお考えなのかどうか、そのあたりについてもう少し答弁をお願いしたいと思います。
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小川秀樹#13
○小川政府参考人 お答えいたします。
 原則としては、嫡出推定の重複が生じることによって法律関係が混乱しないように、その重複を回避するということで再婚禁止期間を定めております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、再婚禁止期間の規定に違反した婚姻の届け出がされて、仮に戸籍の窓口でそういったものを受理してしまった場合は、嫡出推定の重複が結果的に生じてしまいますので、いわば念のために、そういった場合も想定して規定を置いているというのが民法の趣旨でございます。
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安藤裕#14
○安藤委員 ありがとうございました。
 ぜひとも重複がないように、戸籍の実務の方でも、百日以内の届け出がされたときにはしっかりとはねられるような、そこのところもしっかりとしていただきたいと思っております。
 それから、今回の規定とは少し外れるとは思いますけれども、いわゆる嫡出推定の規定が存在するために、民法の規定を適用して推定された男性と、実際に血のつながりの面から見た父親が異なるということは、現実には起きるわけですね。そして、民法の規定を適用して父親と推定される男性が戸籍上の父親として記載されることを避けるために子供の出生届を出さない、いわゆる無戸籍の子供の問題も、最近はいろいろなところから指摘されているところです。
 今回の民法の改正によってこの無戸籍の問題の解決にはつながらないとは思いますけれども、法務省としては、この無戸籍の子供の問題についてはどのように認識をして、これからどのように取り組みをなさっていくおつもりか、その点についてお答えをお願いいたします。
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小川秀樹#15
○小川政府参考人 まず、実情でございますが、法務省では、全国の市区町村を通じまして、無戸籍の方の存在に関する情報を集約するという取り組みを行っておりまして、無戸籍となった理由がわかる場合には、それについても報告を求めております。
 その結果を見ますと、民法第七百七十二条により嫡出推定が及ぶ場合に、戸籍上、夫または前夫の子とされるのを避けることを理由として出生届を提出しない者が多いということでございます。
 他方、今回の改正は、再婚禁止期間に関する最高裁判所の違憲判決を踏まえ、違憲状態を早期に解消することを目的とするものでございまして、この機会にあわせて嫡出推定制度を見直すことは考えておりません。したがいまして、今回の改正によっても、先ほど御指摘ございましたように、いわゆる無戸籍者の問題が根本的に解決することにはならないところでございます。
 ただ、無戸籍者の方の問題につきましては、これまでも、法務省といたしまして、その解消に向けていろいろと取り組みをしてまいりました。まず、先ほど申し上げましたように、情報を集約していくということ、それから、個人の実情に応じて、丁寧な手続の案内、手続の案内と申しますのは、戸籍を有するようになるためにどういう手続をとったらいいのかということについて、それぞれの事情に応じて手続の案内をいたします。それから、関係府省を構成員といたします無戸籍者ゼロタスクフォースの設置などをいたしまして、連携を図り、認識の共有を図っております。
 こういったことで、今後とも引き続き、無戸籍の方の実態についてきめ細やかに把握するように努めますとともに、全国各地の法務局において相談を受け付け、一日でも早く戸籍をつくるために、一人一人の実情に応じて懇切丁寧に手続案内を行うなど、無戸籍状態の解消に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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安藤裕#16
○安藤委員 ありがとうございます。
 無戸籍状態の子供は本当にかわいそうな状況にあると思いますし、やはり戸籍を求められるという場面は、いろいろなところで社会的な存在を認知していただくという面でも大事なことだと思います。そして何よりも、やはり親御さんも、子供を無戸籍の状態でおいておくというのは、本当に忍びない気持ちでおられるんだろうと思います。今、DVの問題等もいろいろあり、子供の届け出ができないという親御さんもかなりの数おられると思いますので、ぜひとも、この無戸籍の状態が一人でも少なくなるような、そういった手段はこれからも法務省の方でも考えていただきたいというふうに思っております。
 そして、今回の法案とは少し関係がないですけれども、この十二月の判決が出た同じ日に、夫婦別氏の話も判決が出たところでございます。もちろん、今回は、これについては審議をされるというものではありませんし、今回の法案とは趣旨が異なりますのできょうは質問はいたしませんけれども、この夫婦別氏の問題も、やはり私たちは、あの判決の中でも裁判官が指摘していたとおり、国会において議論をしていかなきゃいけないということはそのとおりであろうと思います。
 しかし、私は、家族の問題、そして民法の改正された経緯というものを考えていきますと、昭和二十二年に民法が改正されたきっかけは、私たち日本の国が戦争で負けて、そして大日本帝国憲法から日本国憲法に憲法が変わったということがやはり一番大きなきっかけでございました。そして、そのときに、日本国憲法の中で、自由であるとか平等であるとか、あるいは基本的人権の尊重であるとか、そういったことが規定され、そしてこれが旧の民法にはそぐわないということで、家族法の部分も大幅な改正がされたわけでございます。
 しかし、やはり憲法の問題は、日本の国の、私たちの先人たちがどのような思いでこの国をつくってきたのか、そして、さまざまな先人たちのいろいろな工夫の中で当時の日本の制度は成り立ってきていたと思っております。これが、日本国憲法の制定によって、この憲法の趣旨に合わないから家族法の部分が変えられた。
 私たちは、民法の家族法の規定を考えるときには、長い長い日本の歴史を考えた上で家族の規定というものは考えていかなくてはいけないと思いますし、今の自由と平等、それから基本的人権の尊重、あるいは法の支配、こういったものは、それぞれ大事な概念であるとは思いますけれども、しかし、その上にさらにもっと大事にしなくてはいけない概念があるのではないか。そういった概念のこともしっかりと考えながら、やはり私たちは、二千年の長い歴史のあるこの国の先人たちのいろいろな思いを受けとめながら今この現代に生きているんだということを重く受けとめて、これからの国会の議論に臨んでいかなくてはいけないと思っております。
 今国会ではこの夫婦別氏の話は議論になることはありませんでしたけれども、裁判所の要請によるように、やはりどこかでこの議論はしなきゃいけないと思いますし、その折には、やはり私たちは、今の、現代の価値観のみによるのではなくて、先人たちがどのような思いでかつての日本の制度をつくっていたのか、そしてそれが本当に日本人の幸せに貢献していたのか、あるいはそうではなかったのか、そういったことも検証しながら、この家族法の部分についてはまた皆様と議論をしていきたいと思っております。
 少し早いですけれども、終わります。ありがとうございました。
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葉梨康弘#17
○葉梨委員長 以上で安藤裕君の質疑は終了いたしました。
 次に、井出庸生君。
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井出庸生#18
○井出委員 民進党、信州長野の井出庸生です。本日もよろしくお願いいたします。
 まず、法案に入る前に、前回の質疑で足らざるところを少し伺いたいと思います。特定秘密の件でございます。
 前回の法務委員会、この場所におきまして、警察庁と外務省の平成二十七年度の特定秘密の指定三件について、情報の中身がなかったから、ないことが確定したので指定を解除した、そういうやりとりをさせていただきました。
 その答弁を確認しますと、外務省の情報二件については、いずれも、国際テロ情報収集ユニットの新設に伴い指定をしたものであったと。警察庁の一件は何だったかというと、平成二十七年中に警察の人的情報源またはその候補となった者に関する情報。情報をくれる人、くれる人候補ということであって、極めて重要なことなのかなと思います。
 また、前回のやりとりの中で、独立公文書管理監の佐藤さんから、私どもの検証、監察の過程において、平成二十七年中に警察庁が指定した一件、外務省の二件、このことが判明したんだと。四月の二十五日に意見を出して、その意見を受けて、当該指定の解除が行われましたという御説明もありました。
 まず、ちょっと外務省、警察庁にそれぞれ伺いたいのですが、御自身で指定された特定秘密、警察庁一件、外務省二件、その中に該当する情報はないということに自分たちで気づくということがあったのかなかったのか、それを各省庁から教えてください。
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斉藤実#19
○斉藤政府参考人 お答えいたします。
 平成二十七年中の人的情報源関係の指定に関しまして、当庁が保有する個別の情報のうち、これに該当するものの有無について、特定秘密とする情報は必要最小限とすべきとの観点から慎重に検討を行い、当庁みずから、当該指定に該当する情報が現存せず、今後もこれが出現する可能性がないと判断をしたものでございます。
 また、その検討のさなか、内閣府情報保全監察室から特定秘密に当たる情報の有無について御質問があり、最終的に、先ほど申し上げました該当する情報がないという判断が確定した段階で、これにお答えをしたものでございます。
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飯島俊郎#20
○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
 外務省は、五月の十二日に、平成二十七年中に指定した二件の特定秘密を解除いたしました。解除いたしましたのは、平成二十七年中の国際テロリズムに関する人的情報源、もう一つは、平成二十七年中に外国の政府等から総合外交政策局に提供のあった情報の二件でございます。
 この二件につきましては、指定した特定秘密である情報が記録された行政文書等について当省みずからにおいて確認、精査をいたしました結果、平成二十七年末の時点で結果的にゼロ件であったことを確認した次第でございます。
 その上で、法の解釈、運用については内閣官房とも協議をしてきた結果、上記の二件について指定を解除することが適当との判断に至ったものでございます。
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井出庸生#21
○井出委員 両省とも自分たちで、外務省さんは、わかっていて、内閣官房と取り扱いを検討していたと。警察庁は、みずから慎重に検討し判断しているさなかに、独立公文書管理監から質問をいただいたと。
 警察庁に伺いますが、この二十七年の人的情報源、人的情報源候補ですか、その説明を聞いていますと、一般的には、では、そうすると何か、二十七年の一月一日にはもうその箱ができていて、それで一年間やってきて、結果としてなかったのかなと思うんですが、その慎重に検討、判断していた時期というのはいつごろになるのか、教えてください。
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斉藤実#22
○斉藤政府参考人 お答えをいたします。
 二十七年中の警察の人的情報源に関する指定でございまして、それに関する情報が、例えば二十七年の末の時点でたちまち該当するものはないということは、当方も把握をしておりました。
 他方、その二十七年中に警察の人的情報源になったものについて、さまざまな角度から検証して、特定秘密に該当し得るものがないかというのは、年を越えた二十八年になっても検討はしていたものでございます。
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井出庸生#23
○井出委員 そうしますと、いずれも、二十七年の末には外務省も警察庁もゼロになり得るということがわかっていて、ただ、特定秘密というものは重要なものでありますから、慎重な検討をされていたということかと思います。
 独立公文書管理監の佐藤さんに伺いたいのですが、たしか四月の二十五日付で佐藤さんの方から御意見を出されている。例えば、独立公文書管理監の佐藤さんの方では、昨年の間に一度、調査の結果ですとか指定状況の結果について、検証の方はまだ途中段階でしたけれども、一定の報告を国会の方にもしていただいたと思うんですけれども、この件については、いつごろ、どんな調査をする中で気づかれて、四月二十五日の意見提出に至ったのかを教えてください。
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佐藤隆文#24
○佐藤政府参考人 特定秘密の指定の適否に関する我々の検証、監察におきましては、各行政機関から入手した特定秘密指定書の内容をもとに、その具体的内容、他の情報との区別等について室内において精査し、あわせて各行政機関からのヒアリングや書面による回答の徴収等を行っているところでございます。こういうプロセス、手続をとっているわけでございます。
 今回、御指摘の平成二十七年中に指定された合計三件の特定秘密につきましても、このような検証、監察の過程において、これに当たる情報が存在するかどうかということを質問したところ、ない旨の回答を得たということでございます。これによって、私どもとして事実関係を把握したということでございます。
 時期ということでございますけれども、書面の方で、ないという旨の回答をいただいたのは、外務省については、指定が二つあります関係で三月の十七日と十八日、警察庁については四月の二十二日でございます。
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井出庸生#25
○井出委員 今のお話であると、昨年末で公表されていた独立公文書管理監の検証結果にはこの件は当然なかったかと思いますし、そういうことだったのかなと思うんです。
 警察庁と外務省にそれぞれ伺いますが、年末に把握をされて、慎重な検討をされて、その中で公文書管理監からも質問が出てきた、そういう流れかと思うんですが、公文書管理監からの質問というものが今回の判断にどれだけ影響したのか。
 端的に聞きますと、どうしてもう少し早く自分たちで解除しますということを言っていただけなかったのか。その点について、警察庁、外務省、それぞれにコメントをいただきたいと思います。
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斉藤実#26
○斉藤政府参考人 お答えをいたします。
 まず最初に、該当する情報の有無について、先ほど来申し上げましたように極めて慎重に検討を行ってきたということがございます。
 それからまた、政府としてこの特定秘密の指定の解除の前例がないということもございまして、法律を所管する内閣情報調査室とも必要な調整を図る中で、ある程度の時間を要したというふうに承知をいたしております。
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飯島俊郎#27
○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十七年末時点において保有する特定秘密である情報を記録する行政文書につきましては、運用基準に基づく内閣総理大臣等への報告等のため、平成二十八年一月から作業を開始し、三月に入り内閣情報室等に確定値を報告したところでございます。
 今般、指定を解除いたしました二件は、上記の作業を経て、当該文書等が存在しないことが確定し、また、今後、二十七年中のものとしては新たに存在することとなる可能性も想定されないと判断されましたことから、指定を解除する可能性も含めて省内関係部局で検討を開始し、同時に、指定の解除については先例がないことにも鑑み、法を所管する内閣情報調査室等とも必要な調整を図る中で、これらの二件について今般解除に至ったものでございます。
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井出庸生#28
○井出委員 外務省に再度伺うんですが、二十八年の一月から三月まで作業されていたというのは、私の思いですと、運用基準に定められた年に一度の点検ということでよろしいかどうかという点が一点。
 それともう一点、前例がないということはわかるんですが、三月までにその作業が確定していたというのであれば、先般四月二十六日に各省全体的に発表された特定秘密の昨年の状況の中で除いておくということも可能ではあったかと思うんです。現実としては、この間、四月二十六日に国会に提出された報告の中にはこの件は含まれていない、そういうことでいいのか、外務省、もう一度お願いいたします。
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飯島俊郎#29
○飯島政府参考人 お答え申し上げます。
 一月から作業を開始し、三月に入り内閣情報調査室等に確定値を報告したものは、運用基準に基づいて内閣総理大臣等への報告を行うためにこうした作業を行ったところでございます。
 それから、公表につきましては、特定秘密の指定及び解除につきましては、従来、内閣官房において取りまとめた上で、政府全体の数値を半年に一回報告しているところでございますが、今回の指定の解除につきましても、本年六月末の指定件数を取りまとめて公表する際にあわせて公表する予定であったと承知しております。
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