経済産業委員会

2018-05-30 衆議院 全247発言

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会議録情報#0
平成三十年五月三十日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 稲津  久君
   理事 城内  実君 理事 平  将明君
   理事 辻  清人君 理事 冨樫 博之君
   理事 松本 洋平君 理事 吉川 貴盛君
   理事 落合 貴之君 理事 浅野  哲君
   理事 富田 茂之君
      穴見 陽一君    石川 昭政君
      上野 宏史君    尾身 朝子君
      大串 正樹君    大見  正君
      岡下 昌平君    勝俣 孝明君
      神山 佐市君    神田  裕君
      木村 哲也君    小寺 裕雄君
      小林 鷹之君    佐々木 紀君
      佐藤ゆかり君    田畑  毅君
      穂坂  泰君    星野 剛士君
      三原 朝彦君    八木 哲也君
      岡本あき子君    高木錬太郎君
      中谷 一馬君    長尾 秀樹君
      松平 浩一君    山崎  誠君
      吉良 州司君    斉木 武志君
      山岡 達丸君    國重  徹君
      田嶋  要君    笠井  亮君
      谷畑  孝君    菊田真紀子君
    …………………………………
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   外務副大臣        中根 一幸君
   経済産業副大臣      西銘恒三郎君
   経済産業大臣政務官    大串 正樹君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君
   政府参考人
   (内閣官房日本経済再生総合事務局次長)      宇野 雅夫君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局官房総括審議官)     南部 利之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 川村 博司君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 岸本  浩君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官)    塩見みづ枝君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           井上  真君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           小林 洋司君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           成田 裕紀君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中石 斉孝君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           木村  聡君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中川  勉君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           上田 洋二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           前田 泰宏君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            多田 明弘君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         小澤 典明君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            高科  淳君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    吉野 恭司君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            高島 竜祐君
   経済産業委員会専門員   佐野圭以子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月三十日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     木村 哲也君
  田畑  毅君     小寺 裕雄君
  中谷 一馬君     岡本あき子君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 哲也君     穴見 陽一君
  小寺 裕雄君     田畑  毅君
  岡本あき子君     高木錬太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  高木錬太郎君     長尾 秀樹君
同日
 辞任         補欠選任
  長尾 秀樹君     中谷 一馬君
同日
 理事松本洋平君同日理事辞任につき、その補欠として吉川貴盛君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
五月二十九日
 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四一号)
同月二十八日
 小規模事業者に対する社会保険料負担軽減支援策等に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第一二八九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四一号)
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
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稲津久#1
○稲津委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事松本洋平君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#2
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#3
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に吉川貴盛君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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稲津久#4
○稲津委員長 経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房日本経済再生総合事務局次長宇野雅夫君、公正取引委員会事務総局官房総括審議官南部利之君、外務省大臣官房審議官川村博司君、財務省大臣官房審議官岸本浩君、文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官塩見みづ枝君、厚生労働省大臣官房審議官井上真君、厚生労働省大臣官房審議官小林洋司君、厚生労働省大臣官房審議官成田裕紀君、経済産業省大臣官房審議官中石斉孝君、経済産業省大臣官房審議官木村聡君、経済産業省大臣官房審議官中川勉君、経済産業省大臣官房審議官上田洋二君、経済産業省大臣官房審議官前田泰宏君、経済産業省経済産業政策局長糟谷敏秀君、経済産業省製造産業局長多田明弘君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官小澤典明君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長高科淳君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、中小企業庁次長吉野恭司君及び中小企業庁経営支援部長高島竜祐君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲津久#5
○稲津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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稲津久#6
○稲津委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。佐藤ゆかり君。
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佐藤ゆかり#7
○佐藤(ゆ)委員 おはようございます。自由民主党の佐藤ゆかりでございます。
 世耕大臣、今週の日曜日にお戻りになられましたロシアへの御出張、お疲れさまでございました。
 さて、きょうは一般質疑でございますので、アメリカの最近の輸入制限措置、鉄鋼、アルミ、加えて自動車も出てまいりましたけれども、この問題について、既にこの委員会ではせんだって質問がるる上がっておりましたけれども、時間も経過いたしましたので、その後の経過の確認も含めて質問させていただきたいというふうに思います。
 さて、事実関係を整理いたしますと、まず、三月八日、アメリカのトランプ大統領は、米国通商拡大法第二百三十二条に基づく安全保障上の理由から、鉄鋼とアルミニウムの対米輸入制限措置を決定、そして、三月二十三日から鉄鋼は二五%、アルミは一〇%の関税賦課を適用開始したということでございます。
 対象国は、本来は、WTO協定は、加盟国に対して条件交渉というのは一括で行って、そして、条件というのは一括受諾方式というものを採用しておりますので、基本的に相手国によって異なる条件を出すということはないわけでございますけれども、しかしながら、今般、アメリカの措置では、アメリカは国別に待遇を変えて、そして、韓国については鉄鋼のみ関税を除外、そして、アルゼンチン、ブラジル、オーストラリアは暫定的除外を無期限の延長、そして、カナダ、メキシコ、EUは六月一日まで暫定的除外、要するに、六月一日にその後についての判断が出されるということでありまして、一方、日本については今回は全く除外されないというふうに、国の命運が分かれる結果となったわけでございます。
 各国の反応につきましても、最も早い反応は中国でございまして、四月二日にセーフガード協定上のリバランス措置、いわゆるセーフガードが発令されたときに対抗措置をとってよいということがWTOの協定上認められているわけでございますが、この対抗措置として、中国は、百二十八品目の追加関税措置を開始するということを決定とともに、四月五日にはWTOに提訴もしております。
 そして、おくれて五月十八日、我が国日本も、対抗措置として、日本の場合には、品目のリストの公表なしに、アメリカで輸入制限を受ける日本の関税の負担額と同等の金額を、関税金額のみWTOに通報をしたという形で通報しております。ロシアも金額のみの通報。
 一方で、EUとインド、トルコは、金額の通報に加えて、品目リストもともにWTOに通報をしたということでございます。
 各国の対応もここで分かれたということでございます。
 そこで、確認をさせていただきたいのですが、今般のアメリカの鉄鋼、アルミ、関税引上げにおいて、アメリカが対象にし得る、想定し得る日本の対象品目と関税の被害額について、現時点での政府見解を確認させていただきたいと思います。
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中川勉#8
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、日本から米国への鉄鋼の輸出額は、二〇一七年ベースで千八百五十五億円、日本から米国へのアルミの輸出額は、二〇一七年ベースで二百五十億円となってございます。
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佐藤ゆかり#9
○佐藤(ゆ)委員 アルミ額ではなくて、対象となった関税の額、負担額についてお答えいただけますか。
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中川勉#10
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 総額で四・四億ドルということになってございます。
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佐藤ゆかり#11
○佐藤(ゆ)委員 一応、通告はしておりましたので。
 整理しますと、これは日本円の金額で約五百億円弱の関税の負担額になるということだと理解をいたしております。
 想定される日本の対象品目は、そうすると、今のところ見解がないということで間違いないでしょうか。
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中川勉#12
○中川政府参考人 御指摘のとおりだと思います。
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佐藤ゆかり#13
○佐藤(ゆ)委員 今調査中ということでありますので、今後そういったインディケーションが何らかの形で出てくるものかというふうに思われるわけでありますが、一応、事実確認を先に進めたいと思います。
 今回、当事国によっては、先ほど申しましたように、例えばEUなどは、WTO通報の中で、対抗措置として、この品目についてアメリカの製品に対して関税を引き上げるよという品目リストも公表しているわけでございます。
 一方、日本は金額のみの通報にとどめたわけでございますが、これは、日本政府として、戦略的に何か方針があって、金額にとどめているということなんでしょうか。そのことも含めて、今後の日本政府が予定しているWTOの措置の申立てや手続の、ある意味ターゲットについて、経産省若しくは外務省に確認をしたいと思います。
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中川勉#14
○中川政府参考人 今回、五月十八日にWTOに対して行いましたものは、今後の対応について検討するということにつきまして、まさに日米関係の貿易上の権利義務関係を調整するための、いわゆるリバランス措置の権利を留保するという趣旨で通報を行ったものでございます。
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佐藤ゆかり#15
○佐藤(ゆ)委員 余り明確にはお答えいただいておりませんが、リバランスの権利を留保するということにとどめて、いわゆる踏み込んで品目リストまで出していない何か理由というのは特段あるんでしょうか。
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世耕弘成#16
○世耕国務大臣 それは、日米の関係を総合的に判断をしてということであります。
 今回の二百三十二条、鉄鋼、アルミに関しては、我々は、正々堂々と正門からアメリカに対して、こういう措置を日本を除外しないというのはおかしいということを、しっかりとこれは首脳レベルでも閣僚レベルでも正々堂々と訴えていく、そういう方針で対応しているところでございます。
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佐藤ゆかり#17
○佐藤(ゆ)委員 大臣、ありがとうございます。
 そうすると、引き続きそういった対話路線で交渉を続けるということも含めてということだと理解をいたすわけであります。
 この対話路線で、実際に日本が対抗措置を実施に移さないという事例は過去にもありまして、二〇〇二年にもアメリカは実際に鉄鋼の輸入制限措置を日本に対して実施をしたわけでありますけれども、二〇〇二年のときにも、日本政府はリバランス措置をWTOには通報はしております。しかしながら、実際にこのリバランス措置、いわゆる対抗措置を実施には移していないということでありまして、通報にとどめているんですね。
 そして、その間にWTOの裁定を待って、結局、裁定では、これはWTO違反だという裁定が出て、アメリカが措置を撤回したという経緯があるわけでございまして、その間の交渉を日本としては大切にしたのであろうというふうに考えるわけでありますが、こうした日本政府の考え方というのは、当時、二〇〇二年の対応の仕方、これで間違いありませんでしょうか。外務副大臣、お願いします。
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中根一幸#18
○中根副大臣 ありがとうございます。
 先ほど佐藤委員が御指摘のとおり、二〇〇二年の米国による鉄鋼製品を対象としたセーフガードの措置につきまして、我が国は、WTOセーフガード協定に基づき、米国の措置と実質的に同価値となるように、対象金額、対象品目、そして関税引上げ率等を定め、関税譲許停止措置について二〇〇二年の五月の十七日にWTO物品理事会へ通報したわけであります。
 その後、同年八月三十日に、米国による広範な製品別除外の決定等を勘案しまして、WTO紛争解決手続の結論が出るまでの間、実際に関税を引き上げないことといたしました。
 その後、先ほどお話がありましたとおり、二〇〇三年十一月の上級委員会の報告を受けて、同年十二月五日に米国は当該セーフガード措置を撤廃したことから、我が国は関税譲許停止に関する政令を廃止したということがございます。
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佐藤ゆかり#19
○佐藤(ゆ)委員 二〇〇二年に鉄鋼の問題が起き、そしてまた今回、鉄鋼の輸入制限措置、鉄鋼とアルミですけれども、発令がなされた。そしてさらに、今、自動車についてもアメリカは調査中であるということであります。
 トランプ政権は、これまでのアメリカの政権と少し貿易に対する考え方、立ち位置が違うということはよく報道されているとおりでございまして、そういう意味では、保護主義的なトランプ政権の姿勢については、例えば、最近では、IMFのラガルド専務理事も警告を発しているということもあり、さまざま国際世論からも声が上がっているというのは現実でございます。
 特に、今後、たらればの話をするつもりはありませんが、しかし、私どもは政策として、やはり経済の被害が出る前に、何をなすべきかというシミュレーションはしておかなければいけないという意味できょうは質問させていただきたいんです。
 そうしますと、やはり、自動車分野ですけれども、自動車が今後、輸入制限措置として実際に対日に実現をしてくるとなりますと、これは日本の中小企業、自動車メーカーの下請、孫請を含めて、中小企業に対して相当な経済的影響が波及してくるであろうということは懸念をされるわけでございます。
 そこで、WTOの裁定が出るまでの間、発生し得るこういった多大な経済ダメージを考えれば、仮に、今回、鉄鋼、アルミだけでなくて自動車も決定されれば、これは国内中小企業を通じて、国内の雇用問題のみならず、自動車というのはやはり、部品点数も多く、海外にも日本企業の場合には部品生産のサプライチェーンも持っているわけでありますから、多大な影響が及びかねないわけでございますが、この点、やはり今回、自動車に発令が成るということになれば、このリバランス措置について、実際に実施をするという方向も含めて、大臣、いかがお考えでしょうか。
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世耕弘成#20
○世耕国務大臣 まだ、これは調査に入るということを言っているだけであります。
 税率も一部二五%と報道されていますが、税率もまだ、はっきり言ってどういうことになるかも全くわからない状況でありますので、まずは、よくアメリカの動向は注視したいというふうに思います。
 ただ一方で、万が一、仮にも自動車が追加関税の対象になるというようなことになった場合は、これは我が国だけではなくて、自動車というのは世界的に大きな市場があるわけでありますから、この市場に大混乱をもたらすことになるというふうに思っておりまして、これはもう大変、万が一発動された場合は、遺憾なことだというふうに思っております。
 日本の場合、対米のいわゆる自動車の輸出という意味でいくと、四兆五千億円という非常に巨額な輸出を行っております。それに部品などを足すともっとふえるわけでありますけれども、それは非常に影響の大きい分野ですから、我々もいろいろと準備はしておりますけれども、まだアメリカの動向が調査という段階では、我々がどういう対応を考えているかとかそういったことについては、現時点ではコメントは控えさせていただきたいと思います。
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佐藤ゆかり#21
○佐藤(ゆ)委員 今、アメリカとは安全保障上のさまざまな関係が展開しているわけでございまして、北朝鮮の問題もあります、日本は実質的にはアメリカの核の傘下の中で守られているというような状況もあります中で、日本としての発言権の問題、これは歴史的にそういうものがあるんだろうと思いますし、さまざまな安保上の問題が経済関係においても影響がないと言えば、それは正しくないというふうに思うわけでございます。
 ただ、こういった問題は、やはりそれは若干切り離して、今の局面ではきちっと、外交安保は外交安保、そして経済は経済ということで切り離して、あるときには毅然とした態度というものが、世界貿易を守る日本だという意味でも、非常に望ましいことではないかなということは私の考えとして申し述べておきたいというふうに思います。
 さて、それで、今回の鉄鋼の話に戻りますけれども、各国で少し差別的扱いがあるということで、韓国の扱いでございます。
 先ほど申しましたように、韓国は関税措置から除外をされております。ただ一方で、数量制限は課されたということで、いわゆるクオータは課されたということでございます。クオータは、近年の韓国の鉄鋼製品の対米の平均輸入量の七〇%を輸入上限に定めたということであります。
 WTOのセーフガード協定では、そもそも関税措置による緊急輸入制限はセーフガードとして認めておりますけれども、しかしながら、数量制限などの関税措置以外の手法というのは原則認めていないわけでありまして、ここで韓国だけクオータをアメリカが差別的措置として導入するというのは、私どもの、いわゆるほかの諸外国の間での公正な貿易環境の確保にとってみれば、いささか有害な手段ではないかなというふうに思われるわけでございます。
 どういうふうに有害かということをちょっと申し述べたいと思いますけれども、韓国で対象となる鉄鋼企業、七〇%までの上限だと言われれば、当然これは数量が減るわけでありますから、韓国企業だって黙って見ているわけではないですね、死活問題になります。ということは、収益の保全措置として、数量は減るけれども、しかしながら、では何をしてくるだろうかというと、アメリカの国内市場において、他国の、日本の製品も含めて、鉄鋼が関税二五%かけられて、国内流通価格は二五%上がるということになれば、その上がった二五%の上積みの範囲内でちょこっとそれよりも価格を、値段を下げれば、韓国製品は外国製品と比べて価格交渉力は持ってくるわけであります。
 ですから、関税はかけられない韓国製品でありますけれども、ほかの関税をかけられた二五%の単価より若干下げるまで便乗値上げをして、そして数量は減るけれども、便乗値上げによる単価引上げによって収益を保全する、若しくは収益増大を図る、こういった行為は、恐らく必ずや韓国企業のリアクションとして出てくるであろうというふうに想定されるわけでございます。
 そうしますと、これは金額ベースで韓国の鉄鋼の対米輸入量というのは壮大なものがありますので、七割上限でもかなりの輸入量になるわけでございますが、そうすると、各国との相対比較において、価格を若干二五%アップより下に下げて価格交渉力を維持しながら、金額シェア、マーケットシェアを拡大させるということは相対的には可能になりまして、これは極めて、諸外国の、戦っている外国の製品からすれば非常に不公正な競争環境を導入するようなアメリカの措置ではないかなというふうに思われるわけであります。
 ですから、こういうところからして、仮にこれが自動車にも、関税引上げの対象となる対象国と関税引上げの除外国と、アメリカがこのように差別的な待遇を導入してくるということに万が一なれば、これは世界の自動車市場で、この国の部品は関税の対象になる、そうしたら、違う関税の対象除外国の製品にサプライチェーンとして回した方が有利ではないかとか、さまざま、海外の部品メーカーにおいても、サプライチェーンの仕入れ供給関係を、構造的に構成が変わってくるような、非常にいびつな競争関係を導入しかねない、このクオータと関税の入りまじった差別待遇になるというふうに私は非常に危惧をするわけであります。
 ですので、外務副大臣にお伺いしたいと思いますが、本来、WTOの協定というのは、全者条件を、一括して同じ条件でみんなでやっていきましょうというのがWTOのすばらしい理念であるわけであります。このアメリカの、あくまでも各国によって個別ディールに持ち込んで、アメリカの思惑を、意思疎通を通したいというような手法、こうしたことによる差別待遇というのは、明らかにこれはWTO違反であるということを、日本としても、世界貿易を、自由で公正な競争環境を維持するという観点に日本が立つならば、厳重にこれはWTOにクレームを出すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
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中根一幸#22
○中根副大臣 ありがとうございます。
 ルールに基づく多角的貿易体制を重視する我が国として、いかなる貿易上の措置もWTO協定と整合的であるべきだと考えております。
 米国の鉄鋼及びアルミニウムに関する広範な貿易制限措置は、先ほど委員がおっしゃったように、世界市場を混乱させ、WTOルールに基づく多角的貿易体制にも非常に悪影響を及ぼしかねないものであり、極めて遺憾であります。こうした日本の基本的立場については、安倍総理がトランプ大統領にも申し上げているところでございます。
 我が国としては、輸出自主規制や輸入割当てを含め、いかなる形態の輸入制限についても受け入れるつもりはありません。
 日本の鉄鋼、アルミ製品は、高品質で代替できないものが多く、米国の産業や雇用にも多様な貢献をしております。こうした点を踏まえながら、今後ともしっかりと対応していきたいと思っております。
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佐藤ゆかり#23
○佐藤(ゆ)委員 日本は、あくまで自由貿易を擁護する、自由競争、公正なる世界貿易競争環境を擁護する立場で、日本の立ち位置、そして新興諸国への訴え力、こういうものを外交力としてもぜひ維持をしていっていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
 さて、今回、このセーフガードの措置でございますが、実際に、鉄鋼とアルミについても、そういう意味では、今回はやはり、トランプさん、ちょっと逸脱していませんかということで、日本としても対抗措置を導入するべきである、実際実施に移すべきである、関税の引上げでございますけれども、私は個人的にはそういう考え方に立っております。
 仮にですけれども、これもやはり政策論として、実施するしないにかかわらず、こういった仕組みでやっていこうということは、常日ごろ、私たちは、立法府としても、行政の皆様にもお考えいただかなきゃいけないと思いますので、あえて質問の議題に取り上げたいのでございますが、今回、WTOのセーフガード協定で、仮に日本が鉄鋼やアルミに対する対抗措置として実際に関税引上げを、同等レベル、五百億円弱規模の関税引上げを実施に移すということになりますと、対抗措置によって関税の税収は生まれてくるということでございます。
 そこで、財務省に、ちょっと確認だけ、念のためですけれども、皆さんの前で確認をさせていただきたいんですが、こうしたリバランス措置、いわゆる対抗措置の実施によって生まれた関税の税収、これは当然国の歳入に入るわけでございますが、これは一般財源に組み入れられるという理解で、当然、間違いございませんでしょうか。
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岸本浩#24
○岸本政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のいわゆるリバランス措置による関税増収分につきましては、他の関税収入と同様でございまして、国庫に入り、一般会計の歳入となるものでございます。
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佐藤ゆかり#25
○佐藤(ゆ)委員 当然、一般会計の歳入に入るということでございますが、そこで、世耕大臣にお考えをお伺いしたいんですけれども、当然、リバランス措置のもともとの考え方というのは、輸入制限措置などを受けて関税の負担が強いられる、それに対する補償の措置として対抗措置をしていいよ、認めますよというWTOの考え方がございまして、あくまでこれは補償の措置としてやっていいよと。
 すなわち、例えば自動車なんかで、自動車部品メーカーの中小企業が非常に裾野が広い。これから関税措置で例えば影響をこうむるというような場合になれば、私どもは、必ずや、中小企業対策をどうするかという話を国会でしなければならなくなるわけでございます。そうしたときに、一般的な中小企業対策、雇用対策で、じゃ、雇用を維持してくれれば一〇%戻しますよとか、通常の厚労省の関係の対策でやれば、幅広に中小企業対策で、今回被害を受けない企業まで対象になってしまう。ある意味、財源のばらまきになるわけですね。
 ですから、そういう意味では、この関税で得た、対抗措置で得た関税の税収を、むしろ対象を絞って、これは補償の意味の対抗措置でありますから、被害を受けた中小企業に対象を絞って、業種に対象を絞って、予算措置として、これを中小企業対策に使うとか、そういう形で、少し予算のめり張り、あるいはより効率的にする考え方というのは、世耕大臣、いかがお考えでしょうか。
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世耕弘成#26
○世耕国務大臣 制度論としては、今財務省が答弁したとおり、リバランス措置を講じて関税の増収があった場合は、それは一般会計歳入として扱われる。ということは、もうそこから先はお金には色はついていないということになるわけであります。
 制度論としてはそうですけれども、政策論として、日本の産業界が外国政府による一方的な措置によって影響、被害を受けた場合には、当然、産業競争力強化の観点からどういった政策を講じていくかということは、政府としてしっかりと検討をしなければいけない。それこそがまさに、中小企業も含めて、政府の責務だというふうに考えております。
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佐藤ゆかり#27
○佐藤(ゆ)委員 この予算が、関税税収が、色のついていないお金でありますから、それこそ中小企業対策から社会保障まで、いろいろな使途があるわけでございますけれども、ぜひ、これがばらまきにならないように、やはり被害を受けた業種にきちっとピンポイントで絞られていくような、そういう予算編成というものも考えるべきではないかと改めて強調させていただきたいと思います。
 最後になりますけれども、少し話題をかえまして、日本とアルゼンチンの通商関係についてお伺いしたいと思います。
 ことしは、日本とアルゼンチンの通商条約締結の百二十周年に当たるわけでありまして、ことしの七月には、いよいよアルゼンチンのパタゴニア地域に限って牛肉と羊が日本に輸入が解禁になる、同時に、日本の和牛も、いよいよアルゼンチンに上陸する、解禁になる、記念すべき年でございます。
 そういう意味で、期待も高まっているわけでございまして、実際、こうした日・アルゼンチン通商の活性化というのは、三年前にアルゼンチンで始まりましたマクリ政権以来、自由貿易が促進されて、日本との関係もようやく活発化してきた状況でございます。
 しかしながら、残念ながら、まだ日本とアルゼンチンは投資協定も締結をしておりません。したがいまして、日本の企業も、アルゼンチンの資源や農産物に大変関心は高いんですけれども、いざ投資判断をするかどうかになると、状況見定めで様子見をしているような、非常に残念な状況があるわけでございます。
 ただ一方で、アルゼンチンの資源を見てみますと、シェールガスの回収可能量は世界第二位、シェールオイルも第四位、リチウムは生産量、埋蔵量ともに世界第三位という非常に資源大国であります。
 特にリチウムについて、これは次世代自動車だとか、あるいはモバイル機器にリチウムイオン電池というのは必要不可欠な部材でございますから、これからリチウムに対する需要というのは、一本調子にまだまだ上がっていくということが言えます。
 アルゼンチンからの日本のリチウム輸入は、日本の全体の輸入の一三%、第二位を占めております。第一位はチリ産の八一%。ですから、要するに、日本がこれからアルゼンチンにどう経済協力できるかというときに、アルゼンチンは、残念ながら、日本にリチウムを持っていくときに、チリを横断して太平洋に出なければいけないという、このインフラ整備の課題がいまだあるわけでございます。
 ただ、チリ産のリチウムが日本の輸入の八一%シェアを占めるというわけでありますから、やはり地域的に、アルゼンチン産と、これはインフラ整備をして持ってくれば、輸送手段としても非常に効率がなお一層高まってくると思われますが、日本の今後のアルゼンチンに対する投資協力、経済協力について、世耕大臣、今後どういうものが考えられるか、お答えをお願いします。
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世耕弘成#28
○世耕国務大臣 私も、官房副長官時代を含めて、また経産大臣になってからも、アルゼンチン訪問をしております。特に、現政権は、非常に安定的な環境の中、積極的に今、経済の開放、改革を進めているということで、もともと南米の大国でありますから、この国との関係というのは非常に重要だというふうに思っています。
 委員御指摘のとおり、これから電気自動車の普及が進んでいく中で、リチウムなどの資源確保は非常に重要だというふうに思っていまして、JOGMECでは、開発の出資ですとか、あるいは債務保証といった面で、民間企業の支援を行っているところであります。また、アルゼンチンとの間では、官民ミッションですとかセミナーの派遣を行って、いろいろな連携も進めているところであります。
 また、今御指摘のチリへのルートについても、今アルゼンチン側で検討を行っておりまして、具体的にプランとかが決まってくれば、どうやって日本として関与していくかということもしっかりと考えてまいりたいというふうに思っております。
 また、アルゼンチンは当然農業大国でもあります。私も行ったら、大変、もちろんワインはおいしいですし、牛肉もすごくおいしくて、これは、向こう側はやはり農産品ということに関して期待があるんだろうというふうに思いますが、今後とも、我々の観点からはやはり、資源外交という点でアルゼンチンとの関係強化に努めてまいりたいと思っております。
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佐藤ゆかり#29
○佐藤(ゆ)委員 ありがとうございました。
 ぜひアルゼンチンとのパイプ強化を、経産省としてもお進めいただきたいと思います。
 これで私の質疑を終わらせていただきます。
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