北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2018-06-04 参議院 全144発言

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会議録情報#0
平成三十年六月四日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     山崎 正昭君
     中西  哲君     衛藤 晟一君
     伊藤 孝恵君     柳田  稔君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     柳田  稔君    薬師寺みちよ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山谷えり子君
    理 事
                北村 経夫君
                滝沢  求君
                山本 香苗君
                大野 元裕君
    委 員
                青山 繁晴君
                赤池 誠章君
                井上 義行君
                衛藤 晟一君
                島村  大君
                塚田 一郎君
                山崎 正昭君
                石川 博崇君
                川合 孝典君
                有田 芳生君
                白  眞勲君
                武田 良介君
                高木かおり君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(拉致問
       題))      加藤 勝信君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣情
       報調査室次長   森 美樹夫君
       警察庁長官官房
       審議官      小島 裕史君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       公安調査庁調査
       第二部長     横尾 洋一君
       外務大臣官房審
       議官       大鷹 正人君
       外務大臣官房参
       事官       鯰  博行君
       海上保安庁警備
       救難部長     奥島 高弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に
 関する調査
 (米朝首脳会談に関する件)
 (拉致問題への取組に関する件)
 (拉致問題解決に向けた国際的連携に関する件
 )
 (拉致の可能性を排除できない事案への取組に
 関する件)
 (日朝間におけるストックホルム合意に関する
 件)
    ─────────────
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山谷えり子#1
○委員長(山谷えり子君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月九日までに、伊藤孝恵君、中西哲君及び朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として薬師寺みちよ君、衛藤晟一君及び山崎正昭君が選任されました。
    ─────────────
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山谷えり子#2
○委員長(山谷えり子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣情報調査室次長森美樹夫君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山谷えり子#3
○委員長(山谷えり子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山谷えり子#4
○委員長(山谷えり子君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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赤池誠章#5
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。
 昨日六月三日、拉致問題の解決を目指して、我が自民党では、全国一斉街頭行動を全国百か所以上で行いました。私も山梨県で街頭演説に参加し、拉致問題の解決と問題を風化させないことを強く訴えました。そして、本日六月四日は、三十四年前、昭和五十九年、一九八四年、山梨県甲府市出身の山本美保さん、当時二十歳が、図書館に行くと家族に言い残し、甲府市内の自宅を出たまま帰宅せず、失踪した日でもあります。
 政府は、横田めぐみさん始め十七名が拉致されたと認定しています。それ以外にも、警察庁は、山本美保さんらの拉致の可能性を排除できない行方不明者が全国各地に八百八十三人もいることを公表しています。御家族の御心痛を思うと本当に心苦しく、改めて、国家は国民を守る存在であらねばならず、拉致問題の解決は私たち国民全体にとっても必ず成し遂げられなければならない問題だと思っています。
 来る六月十二日には、シンガポールにおいて史上初の米朝首脳会談が開催されようとしています。その動きに合わせ、安倍総理や河野外務大臣、加藤拉致担当大臣始め、二国間、多国間、国連等、積極的な外交を展開をされております。家族会の方々も五月に訪米されました。来る六月八日、九日にはG7サミットがカナダで開催され、その前日には、安倍総理が訪米して、トランプ米大統領と日米首脳会談を行うと聞いております。
 核、弾道ミサイル問題の解決はもちろんでありますが、我が国にとって、何といっても北朝鮮に拉致された同胞全員を救い出す道筋を付けることが何よりも求められております。解決への期待が高まっている反面、核やミサイル問題だけが交渉が進み、拉致問題が取り残されるのではないかと一部懸念を指摘する向きもあります。拉致問題解決につなげるべく、現在の外交の取組状況について河野外務大臣から御説明をいただければと思います。
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河野太郎#6
○国務大臣(河野太郎君) 我が国といたしましては、まず、米朝首脳会談を通じて、北朝鮮から問題解決に向けた具体的な行動を引き出すべく、日米、日米韓三か国で協力し、そして、中国やロシアを含む国際社会としっかり連携をしてまいりたいと思っております。
 米国との間では、累次にわたる首脳間で、拉致問題を来るべき米朝首脳会談において取り上げるということを確認をしてきております。四月の日米首脳会談の際、トランプ大統領は、拉致被害者の帰国に向け、可能な限り全てのことをする、彼らを日本に帰国させる、トランプ大統領は安倍総理に約束すると表明するなど、拉致問題の早期解決に明確にコミットしてこられました。
 また、五月二十八日に行われた安倍総理と拉致被害者御家族との面会におけるやり取りも踏まえ、その夜の電話会談の場でも、安倍総理から御家族の切実な思いをトランプ大統領に伝達いたしました。諸般の事情が許せば、六月七日にワシントンDCで日米首脳会談を実施する方向で調整をしております。
 また、五月九日の日中韓サミットにおきましては、拉致問題の早期解決に向け、安倍総理から文在寅大統領、李克強総理に支持と協力を呼びかけ、両首脳の理解を得た結果、その日中韓サミットの成果文書に拉致問題が初めて言及されました。また、五月二十六日の日ロ首脳会談においては、拉致問題の早期解決に向け、安倍総理からプーチン大統領に支持と協力を呼びかけ、理解を得ました。
 こうした国際社会との連携を通じて、北朝鮮に拉致問題の早期解決に向けた決断を迫っていくとともに、拉致被害者の方々を一日も早く北朝鮮から取り戻すため、我が国としても主体的に取り組んでまいりたいと思います。
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赤池誠章#7
○赤池誠章君 ありがとうございました。南北、米朝の対話が進むからといって、我が国の方針である対話と圧力、行動対行動の原則が緩むことなく、逆に国際情勢が激変すればこそ、振り回されることなく方針をしっかり堅持していただきたいと思います。
 北朝鮮に拉致された同胞全員を救出するためには、当然、他国に働きかけ、解決に向けた協力をお願いするわけでありますけれども、我が国自身が最大限の圧力を掛けつつ、直接北と交渉する、特に首脳同士の会談が必要になってくる時期もあると思います。引き続き、あらゆるチャンネルで最大限の努力をお願いしたいと存じます。
 外交を行うに当たって、相手方、カウンターパートとの信頼関係構築が非常に重要であると言われております。最近、米国高官の交代が続いておりまして、河野外務大臣のカウンターパートであるポンペオ国務長官も着任して間もないわけでありますが、早速訪朝して金正恩と直接対話をして、我が国の拉致問題も提起し、それを受けて金正恩がよく分かったという、その意味を政府として分析をしているということが報道に出ているわけであります。
 大臣とポンペオ国務長官の信頼関係は構築できていると私は感じておりますが、いかがでしょうか。ポンペオ国務長官の人となりに関する印象を含めて、河野外務大臣の率直な御意見をお伺いいたします。
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河野太郎#8
○国務大臣(河野太郎君) ポンペオ国務長官とは、長官就任直後、ヨルダンのアンマンで日米外相会談を行ったのを皮切りに、先般、ワシントンでも行いました。また、度々電話ではお話をさせていただいておりまして、非常に日米のコミュニケーションはよく取れていると思っております。
 ポンペオさんは、非常に明晰な話し方をされる方で、難しい問題もリーダーシップを持って国務省を率いて様々当たっていられる方でございますので、日米の連携を外相レベルでも今後ともしっかり取ってまいりたいと思っております。
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赤池誠章#9
○赤池誠章君 ありがとうございます。引き続き、河野大臣始め外務省の外交努力を心から期待しております。
 外交が活発に動いてくるときだからこそ、なおさら国内世論は一致団結する必要があると思います。しかしながら、近年、拉致問題への認識が世代によっては低下しているという指摘もあります。
 加藤拉致担当大臣にお伺いをいたします。
 改めて、世論団結の重要性と現在政府が取り組んでいる国内外での広報、普及啓発活動の現状と課題、実績を御教示ください。
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加藤勝信#10
○国務大臣(加藤勝信君) 拉致問題を解決を図っていくために、国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に対する強い意思と、そしてこの拉致問題に対する怒りと、これをしっかり示していただくということ、これは大変、我々にとっても、政府にとっても問題解決に向けた力強い後押しとなるわけであります。
 政府においても、全国各地で国民の集いが開催されておりますけれども、私を始め政務三役が参加をする、あるいは職員を学校等に派遣し、啓発セミナー、授業を行う、また拉致問題への理解促進を図るための啓発資料の全国配付、さらにはアニメ「めぐみ」DVDの活用、拉致被害者御家族ビデオメッセージ「必ず取り戻す!愛する家族へ」の制作及び活用、また、映画「めぐみ」の上映及び舞台劇「めぐみへの誓い 奪還」の上演等も行わせていただいております。
 今委員御指摘がありましたけれども、拉致問題も発生してからもう四十年近い年月もたつ中において、若い世代がなかなかその認識あるいはそうした問題に触れる機会が少なくなってきているわけであります。
 このため、政府においては、先ほど申し上げた「めぐみ」のDVDを配付して上映促進に取り組んでおりますが、本年三月には私と林文科大臣の連名で、このアニメ「めぐみ」の教育現場の積極的活用等について、全国の教育委員会に対して通知を発出し協力の要請を行っているところでありますし、平成二十九年度からは中学生を対象とした作文コンクールを実施し、また、平成三十年度予算では、小中学校の教員等を対象として授業での拉致問題の取上げ方に関する研修会に係る経費も新たに計上したところでございまして、こうした施策を着実に実施してまいります。
 また、国際社会と連携をしていく、国際社会の理解を深めていくということも大変大事であります。
 アニメ「めぐみ」についてはこれ九か国言語で作っておりますので、そういったものの上映会、あるいはパネルディスカッション、シンポジウムといった拉致問題に関する国際啓発イベント、広報活動に意を用いてまいりました。
 五月の連休には、私も訪米し、家族会、救う会、そして拉致議連の皆さん方と共々、国連本部において、米国、韓国、EU、豪州政府と共催のシンポジウムを行わせていただき、拉致問題を始めとする北朝鮮の人権侵害問題の解決に向けた国際社会の連携強化を図ったところでもございます。
 また、拉致問題を海外メディアを通じて国際広報をしていくという観点からも、アメリカのメディアあるいは韓国のメディア等の取材にも積極的な対応をさせていただいて、そうした形でこの問題の発信に努めております。
 いずれにしても、全ての拉致被害者の方々の一日も早い帰国に向けて、国内外における理解、そしてそれに向けての機運、これを高めるべく更に努力をしてまいります。
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赤池誠章#11
○赤池誠章君 平成十八年に北朝鮮人権法を制定されてから十二年目を迎えるわけであります。同法には、国とともに地方公共団体にも北朝鮮人権侵害問題啓発週間の趣旨にふさわしい事業が実施されることを努めることが求められているわけであります。
 拉致対策本部が調査した都道府県、政令市、六十七を対象とした平成二十八年度の調査によると、全ての地域で当然取り組んでいるわけでありますが、その中身を見てみますと、地域によって相当取組に大きな開きがあるなということを感じております。残念ながら、ポスターしか掲示していない地域とか、啓発資料を置いてあるだけの地域とかということもございます。その一方で、熱心に取り組む地域というのは、市町村の広報紙にきちっと拉致問題のことが掲載をされているということにもなっているわけであります。
 広報紙というのは、予算が掛からない、既にある中でしっかり取り組むということでありますから、広報紙の発行を、是非、拉致担当大臣の方からも、併せて総務省と連携をする中で取り組んでもらうべく、依頼のほどもお願いを申し上げたいと存じます。
 次に、北朝鮮への直接届く情報戦略として、政府では、北朝鮮向けにラジオ短波放送「ふるさとの風」日本語版、「日本の風」韓国語版を毎日放送し、また特定失踪者問題調査会でも北朝鮮向けの短波、中波放送「しおかぜ」を放送しています。両者が連携して北朝鮮への情報発信を強化すべきだと考えますが、加藤拉致担当大臣の御見解をお聞かせください。
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加藤勝信#12
○国務大臣(加藤勝信君) まず、地方公共団体等の広報紙の活用という、今御提言もいただきました。それも承って、しっかり対応させていただきたいと思います。
 また、今北朝鮮向けラジオ放送「ふるさとの風」等のお話がございました。今、私ども、「ふるさとの風」と、そして「しおかぜ」が共同で公開収録をさせていただいておりまして、北朝鮮向けラジオ放送「ふるさとの風」及び「しおかぜ」の放送コンテンツの収録ということだけではなくて、日本国民に対する拉致問題の広報啓発イベントとしての意義も大変大きいと思っております。
 また、こうした官民が一体となって拉致被害者等にメッセージを届ける姿勢、これを打ち出せる有効な手段にもなっていると思っておりまして、政府としては、この特定失踪者問題調査会、これが「しおかぜ」を運営されているわけでありますけれども、同調査会とともにこの共同公開収録を積極的に取り組んでおりまして、平成二十七年度以降では六回実施をしております。昨年度までは年二回ということでありましたけれども、今年度については共同公開収録の開催回数を増すべく調査会と協議を進めているところであります。
 今後とも、拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けて、この北朝鮮向けラジオ放送、あるいは広報啓発イベントの充実強化、これを鋭意具体的に検討し、その実現を図っていきたいと思います。
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赤池誠章#13
○赤池誠章君 ありがとうございました。こういう情勢だからこそ、引き続き情報発信の強化をお願いしたいと存じます。
 続きまして、北朝鮮による同胞拉致問題を考えるときに、北朝鮮本国の動向とともに、我が国内の出先機関と呼ばれる朝鮮総連、そしてその影響下にある朝鮮学校の役割を見逃すことはできません。拉致事件を始め我が国への有害工作活動について、北朝鮮本国、朝鮮総連、朝鮮学校が果たしている役割について政府はどのように認識していますか。そして、昨今の外交状況の変化の中でその動向をどう把握をしていらっしゃるでしょうか。警察庁と公安調査庁にそれぞれ見解をお伺いいたします。
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小島裕史#14
○政府参考人(小島裕史君) 北朝鮮につきましては、過去に重大な国際テロ事件や拉致容疑事案を引き起こし、さらには依然としてよど号ハイジャック事件の犯人グループを保護するなど、十分な警戒が必要であるというふうに認識をしております。
 警察におきましては、戦後約五十数件の北朝鮮工作員関係の事件を検挙しておりまして、こうした事件捜査等を通じ、工作員による我が国への不法な侵入、違法な情報収集等、北朝鮮による対日有害活動の実態を明らかにしているところであります。
 朝鮮総連につきましては、こうした北朝鮮を支持する在日朝鮮人等で構成された団体であり、最近も、金正恩委員長が朝鮮総連第二十四回大会宛てに祝賀文を寄せ、朝鮮総連を組織的、思想的に更に強化することを求めるなど、北朝鮮と極めて密接な関係を有すると考えております。
 警察におきましては、北朝鮮工作員の密入国や北朝鮮への大量破壊兵器関連物資等の不正輸出に朝鮮総連構成員やその関係者が関与しているという事例を把握しているほか、拉致容疑事案におきましても朝鮮総連関係者の関与が確認された事例も把握をしております。
 また、朝鮮学校につきましては、民族教育を重要視する朝鮮総連が同校の教育内容、財政等に影響を及ぼしている状況にあるものと認識をしております。
 こうした北朝鮮や朝鮮総連の動向につきまして、朝鮮学校に及ぼす影響も含め、警察におきましては重大な関心を払って情報収集等を行っているところであります。
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横尾洋一#15
○政府参考人(横尾洋一君) 北朝鮮は、本年四月の南北首脳会談などを通じて非核化の意思を示しているものの、いまだ核開発やミサイル発射、大量破壊兵器の保有、拡散などの脅威が解消されたわけではなく、日本人拉致問題も解決されないままであり、我が国の公共の安全に重大な影響を及ぼしているところでございます。
 また、朝鮮総連はそのような北朝鮮の強い影響下にあり、北朝鮮の指示、指導を受けつつ、北朝鮮に対する支援活動や我が国に対する働きかけなど、様々な活動を行っているものと認識いたしております。本年五月二十六日、二十七日の両日に開催した第二十四回全体大会におきましても、引き続きそうした姿勢を示す活動方針を採択いたしております。拉致に関連いたしましては、朝鮮総連関係者が北朝鮮による拉致事件に関わっていたものと承知いたしております。
 朝鮮人学校につきましては、朝鮮総連は朝鮮人学校での民族教育を在日朝鮮人運動の生命線と位置付け、北朝鮮、朝鮮総連に貢献し得る人材の育成に取り組んでいるところであり、朝鮮総連の影響は、朝鮮人学校の教育内容、人事、財政に及んでいるものと認識いたしております。
 公安調査庁におきましては、北朝鮮や朝鮮総連及び朝鮮人学校など、北朝鮮、朝鮮総連の影響下にある諸団体も含め、その動向につきまして引き続き重大な関心を持って関連情報の収集、分析に努めていく所存でございます。
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赤池誠章#16
○赤池誠章君 北朝鮮は、我が国同胞の拉致を始め、先ほど警察庁、公安調査庁、御紹介をいただきました様々な有害工作事件を起こし続けているということであります。そして、その出先機関である朝鮮総連、そして総連の人事や予算面で強い影響下にある朝鮮学校が我が国には存在をして、その体質が最近の南北対話や米朝対話の機運によってすぐに変化するとは到底思えないわけであります。
 その朝鮮学校には、自治体によっては、減少したとはいえ、いまだ多額の税金が投入をされているわけであります。文部科学省の調査によると、平成二十八年度、地方から朝鮮学校への補助金の支出状況は、六県九市が取りやめて、全体で約八千万円減となっておりますが、相変わらず、十四道府県一・二億円、百六市区町一・七億円、計二・九億円の公費が補助をされております。
 改めて、補助金を支給している道府県、市区町は、文科省の再検討通知に沿って支援の再検討をすべきだと考えております。
 最後の質問になります。
 北朝鮮に拉致された日本人を奪還する上で、情報が大変重要なことは論をまたないわけであります。日本国内での関係情報機関及び海外の機関との連携強化が不可欠だと考えております。国内外の情報機関の連携状況について、政府の御見解をお伺いいたします。
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森美樹夫#17
○政府参考人(森美樹夫君) お尋ねの国内外の情報機関との連携状況についてお答えいたします。
 まず、国内の情報機関の連携について申し上げますと、内閣直属の情報機関でございます内閣情報調査室を始め、警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省等のいわゆる情報コミュニティーの各省庁が、内閣の下に相互に緊密な連携を保ちつつ、情報収集・分析活動に当たっているところでございます。
 具体的には、内閣官房長官が議長である内閣情報会議、それからその下に置かれます合同情報会議を通じるなどして、情報コミュニティー各省庁が収集、分析した情報を内閣の下に集約し、総合的な評価、分析を行う等努めております。
 また、外国の情報機関との間でも平素より緊密な協議を行っており、こうした中で必要な情報交換を実施してきておるところでございます。
 とりわけ、北朝鮮による日本人拉致問題につきましては、政府として、全ての拉致被害者の生存を前提に、御指摘の国内外の情報機関との連携を含めて、解決に資するため、あらゆる情報の収集、分析その他の取組を行ってきており、引き続き拉致問題の解決に向け、政府における情報の収集、集約、分析を一層充実強化してまいりたいと考えております。
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赤池誠章#18
○赤池誠章君 以前に比べて国内外の情報機関の連携が強化されてきたのではないかと私も感じているところであります。ただ、拉致問題の解決につなげ我が国の安全を保障するためには、やはり対外情報機関として組織として、連携強化は前提として、設立することを切望するものであります。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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石川博崇#19
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。
 本日は質問の機会をいただきまして、委員長始め理事の先生方に感謝を申し上げたいというふうに思います。
 目まぐるしく動くこの外交情勢の中で一日も早く全ての拉致被害者の方々が全員無事に帰国するよう、政府には外交力を総動員して、日米の連携はもちろんのこと、日米韓、そして日中、日ロと、国際社会の連携の下、尽力をいただくよう、まず冒頭お願いをしておきたいと思います。
 通告と少し順番を変えまして、まずは先日行われました日中韓のサミットにつきまして河野外務大臣にお伺いをしたいと思います。
 去る五月九日、日中韓のサミットの共同宣言におきまして、この日中韓のサミットといたしましては初めて拉致問題に関する記述が盛り込まれたところでございます。私たち公明党としては、この日中韓のサミットの実現に向けまして尽力をしてきた立場から、このことを高く評価をさせていただきたいと思います。
 昨年の末には、山口那津男代表を団長といたします訪中団、また訪韓団を派遣をいたしまして、習近平国家主席、文在寅韓国大統領に安倍総理の親書を手渡し、この日中韓のサミット、本来であれば昨年実施をする予定でありましたけれども、この実現ができなかったわけでありますが、一日も早い実現をと働きかけてこの度の五月九日のサミットに至りました。
 先ほど申し上げましたとおり、初めてこの拉致問題に関する記述が盛り込まれたところでございますけれども、この拉致問題の早期解決に向けて、中国、韓国の影響力をしっかりと活用していく、このことが求められてくると思います。
 特に、中朝関係の改善が指摘されている中国にこの拉致問題に対する圧力を行使をしてもらう、そのために中国に役割を発揮をしていただく、このことが重要かと考えますけれども、河野外務大臣の見解を伺いたいと思います。
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河野太郎#20
○国務大臣(河野太郎君) この北朝鮮問題の対応に当たりましては、安保理の常任理事国でもあり、六者会合の議長国でもあり、北朝鮮との貿易額の約九割を占めると言われている中国の果たす役割は極めて重要でございます。金正恩委員長も三月、五月、訪中して、中朝首脳会談を開催をしております。日本といたしましては、北朝鮮の政策を変更させる上で、中国が責任ある建設的な役割を果たすことを期待をしているところでございます。
 李克強総理の参加を得て日中韓サミットを開催をし、北朝鮮問題については、核兵器を含む大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全、検証可能な、かつ不可逆的な方法での廃棄に向け、安保理決議に従って、三か国で協力を進めることを確認をしております。
 また、今御指摘をいただきましたとおり、拉致問題の早期解決に向け、安倍総理より両首脳に支持、協力を呼びかけ理解を得た結果、日中韓サミットの成果文書に初めて拉致問題が言及されました。日中の首脳会談、五月九日に開かれた首脳会談におきましても、米朝首脳会談を見据えた突っ込んだ意見交換を行ったところでございます。
 日本といたしましては、日米あるいは日米韓三か国で緊密に連携をしながら、中国、ロシアを含む国際社会としっかり連携して、この拉致問題の解決に向けて努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
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石川博崇#21
○石川博崇君 この日中韓のサミットは、タイミングといたしましても私はベストのタイミングで開催をすることができたのではないかと思っております。南北首脳会談が行われ、その後の米朝首脳会談に向けたその間のタイミングで、日中韓、特に中国、韓国に対しまして日本の立場というものを理解をせしめることができた。そして、この日中韓のサミットの共同宣言では、拉致問題に加えて、朝鮮半島及び北東アジアの平和と安定の維持、これが三か国の共通の利益かつ責任であるということを確認をされております。
 この北東アジアの平和と安定の維持には、北朝鮮の長距離ミサイルのみならず、短距離、中距離ミサイルを含む全ての弾道ミサイルの廃棄も欠かせないところでございます。この点も三か国の首脳で確認をしたということを認識をしておりますけれども、北東アジア地域の安全保障環境向上のため、全ての弾道ミサイルの廃棄、また非核化に向けて、米朝首脳会談を目前に控えた中国、韓国の協力をいかに得ていくのか、河野大臣の御見解をいただきたいと思います。
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河野太郎#22
○国務大臣(河野太郎君) 米朝の首脳会談が六月の十二日に行われる見込みが高くなってきたというふうに思っております。
 国際社会としては、この米朝首脳会談を通じて、北朝鮮から具体的な行動を引き出すためには、やはり安保理決議に基づいた制裁というものを国際社会がきちんと維持していくというところが何よりも大事だと思っております。日本は、中国、韓国を始め国際社会とともに、この安保理決議に基づいた経済制裁のしっかりとした履行をこれからも米朝会談に向け維持してまいりたいと思います。
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石川博崇#23
○石川博崇君 加藤拉致問題担当大臣は、五月、ゴールデンウイークに家族会の皆様、救う会の皆様、拉致議連のメンバーとともにアメリカを訪問されて、NSCのポッティンジャー・アジア上級部長、シャノン国務次官など米国政府要人にも働きかけを行われた、また、国連本部におきましてもシンポジウムを開催されたと伺っております。
 トランプ大統領が日米の緊密な連携、また安倍総理との信頼関係の下で拉致問題に関しても明確なコミットメントを示されているわけでございますが、こうした中で、トランプ大統領以外の米政府要人への働きかけというのは極めて重要だというふうに思っております。
 お会いになられた米政府要人及びシンポジウムに参加された方々の反応というものはどうだったのか、また、この数年、過去に比べて拉致問題解決に向けた国際的な機運というものはどの程度変化していると認識されているのか、加藤大臣の御所見をいただきたいと思います。
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加藤勝信#24
○国務大臣(加藤勝信君) 五月三日から六日の日程で、家族会、救う会、そして拉致議連の皆さん共々訪米をしまして、米国の政府要人に対する働きかけ、また国連本部におけるシンポジウムなどを開催して、拉致問題を始めとする北朝鮮の人権侵害問題の解決に向けた国際社会の連携強化を図ったところであります。
 このシンポジウムは、日本のみならず、アメリカ、韓国、EU、オーストラリアの共催によるものでありますし、また、拉致被害者の御家族、また特定失踪者の御家族、そして故オットー・ワームビア氏の両親、チ・ソンホ脱北者の方が生の声で訴えていただいたところでございまして、大変それぞれの皆さんの声がそれぞれの聞いた方に本当に直接響いていたというふうに認識をしております。また、その後のパネルディスカッションでも、各国代表部、拉致議連、救う会の方からの参加者による議論、大変熱のこもったものでありました。
 また、ワームビア御夫妻が参加したということで、大変マスコミも、注目を受けたところでありますし、私は、特にワームビア氏のお母様が、私たちはオットーのために立ち上がらなければなりません、ここにおられる家族のためにも立ち上がらなければなりません、そうしなければなりません、それが私たちの義務なんですと、これまでなかなか表に出ることをちゅうちょしたその心根を御説明しながら、その言葉を強く言われたこと、大変私も心に響き、また胸が熱くなる思いで聞かせていただきました。そういったこともあって、外国等プレスの関心も高く、大きな発信力につながったというふうに思います。
 また、御指摘の米国政府関係者に対しても、北朝鮮は拉致問題解決済みと主張しているが、我が国としては到底受け入れられるものではないということ、拉致問題の真の解決は全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現にあるということを強く訴えたところでありますが、先方からも、トランプ大統領が拉致問題の重要性を本当に深く理解をしているんだと、米国政府としてもしっかり対応していくという強い決意が表明されたところであります。
 今回の訪米を通じて、これまで以上にこの拉致問題に対する理解あるいは関心の高まりというものを実感をいたしましたし、先ほど申し上げたマスコミ等の対応も、日本のマスコミのみならず、アメリカのマスコミ等もかなり注目をしていただいたというふうに思っております。
 さらに、こうした機運を盛り上げて、この拉致問題の解決にしっかりとつなげていけるように努力をしていきたいと思います。
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石川博崇#25
○石川博崇君 目まぐるしく情勢が動く中、五月二十八日、安倍総理は拉致被害者の御家族の方々と面会をされ、米朝首脳会談を始めとするこの不透明な北朝鮮情勢についての説明をされたと伺っております。
 加藤大臣はこの面会にも同席されていたと伺っておりますけれども、このときの御家族の御様子、また、私は、こうした拉致被害者御家族に対する情報提供というものは、これだけ情勢が動く中においてできる限り頻繁に、また丁寧にきめ細やかに行うことが大事だと考えておりますけれども、大臣の御所見をいただきたいと思います。
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加藤勝信#26
○国務大臣(加藤勝信君) 先月の二十八日、飯塚家族会の代表を始めとする拉致被害者御家族の皆さんと総理が面会され、私も同席をいたしました。
 面会では、まず安倍総理から御家族に対して北朝鮮をめぐる現下の情勢について説明をした後に、御家族からは、米朝首脳会談でトランプ大統領から拉致問題に言及してくれるよう約束していただくことになれば大変心強い、トランプ大統領と総理が一つになって金正恩委員長の心を動かして皆が平和になるようにしていってほしい、我々は今しかない、後がないという覚悟でいるという、それぞれから切実な思いが総理に直接訴えられたところであります。
 面会後に安倍総理とトランプ大統領、電話で会談が行われたところでありまして、今回の家族との面会におけるやり取りも踏まえて、総理からは、御家族の切実な思いを改めてトランプ大統領と共有し、そして拉致問題の早期解決に向けて、日米で協力して北朝鮮に対して働きかけをしていくことで一致したものというふうに承知をしております。
 御家族への働きかけ等々でありますけれども、例えばこの二か月間の間に、総理は二回、私自身も五回、御家族と直接お会いをする機会を設け、また様々な折々に情報提供等にも努めさせていただいているところであります。
 御家族の皆さんの思い、しかもこうやって刻々と情勢が変わっていく中で、その思いをしっかりと受け止めていくということ、そしてこの拉致問題の解決にしっかりつなげていくということ、そして、まず我が国としては、米朝首脳会談を通じて、北朝鮮から問題解決に向けた具体的な行動を引き出すべく、米国を始めとする国際社会ともしっかりと連携をしていきたいと考えております。
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石川博崇#27
○石川博崇君 被害者の御家族の方々の思いを受け止め、六月七日には日米首脳会談が行われますので、米朝首脳会談に向けてトランプ大統領にもきちっと働きかけをしていただきたいというふうに思います。
 この五月二十八日の総理と拉致被害者御家族との面談におきまして、総理は、拉致問題の最終的解決には日米の連携に加えて日朝の直接の首脳会談が必要との認識を示されたと報じられております。四月の南北首脳会談の際には金正恩委員長から日本と対話する用意があると述べたと報じられておりますけれども、政府は拉致問題解決のための日朝首脳会談、この直接の首脳会談に向けてどのように対応していくのか、加藤拉致問題担当大臣としてどのようにお考えか、所見をいただきたいと思います。
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加藤勝信#28
○国務大臣(加藤勝信君) 日本の拉致被害者の方々を北朝鮮から取り戻していく、もうこれは日本政府が主体的に取り組んでいかなければ解決は図れないと思っております。
 他方、日朝首脳会談について、これを行う以上は、北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決、具体的な解決につながっていかなければならない、ただ対話のための対話、ただ会って一回話をするということでは全く意味を成さないというふうに思います。したがって、この拉致問題の解決、特に拉致問題の解決につながる形で首脳会談が実現をしていける、そのことは我々もしっかり念頭に置いておかなければならないというふうに思います。
 しかし、その前に、まず今米朝首脳会談が予定をされているわけでありますから、我が国としては、この米朝の首脳会談を通じて、北朝鮮から問題解決に向けた具体的な行動を引き出すべく、日米、日米韓三か国、さらにはロシア、中国等を含む国際社会としっかりと連携をして、この会談においてそうした道筋がしっかりと示されること、これに向けてまず努力をしていきたいと思います。
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石川博崇#29
○石川博崇君 拉致問題の解決を図るためには、引き続き北朝鮮に対する最大限の圧力を掛けていくということが極めて重要だというふうに思います。
 北朝鮮の非核化に関しまして、今後、米朝首脳会談に向けた更なる水面下の交渉が繰り広げられてくると見込まれますけれども、トランプ政権は極めて短期間での完全な非核化を求める一方、北朝鮮側は段階的な非核化措置に合わせた制裁緩和あるいは経済支援を求める立場を崩していないと見られております。
 我が国として、北朝鮮の核、ミサイルのCVID、すなわち、完全かつ検証可能かつ不可逆な非核化という立場を譲ってはならないというふうに考えております。また、安易な妥協にアメリカが応じることがないよう働きかけを続けていくことも極めて重要であり、こうした日米の一致した対応また圧力というのが最終的な拉致問題の解決にも必ずや資するものと考えております。
 現在、様々報道で、米朝間の実務者の協議が報じられているところでございますけれども、この北朝鮮のCVIDへの取組につきまして日米間できちっと歩調を合わせて取り組めているのか、外務大臣の現在の状況について御説明をお願いをしたいと思います。
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