決算委員会

2019-05-13 参議院 全191発言

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会議録情報#0
令和元年五月十三日(月曜日)
   午後一時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     小西 洋之君     風間 直樹君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     そのだ修光君
     元榮太一郎君     石井 浩郎君
     浜口  誠君     古賀 之士君
     石川 博崇君     新妻 秀規君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     佐藤  啓君
     又市 征治君     難波 奨二君
     古賀 之士君     浜口  誠君
     杉  久武君     竹内 真二君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     佐藤  啓君     進藤金日子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                伊藤 孝恵君
                竹谷とし子君
                仁比 聡平君
    委 員
                石井 浩郎君
                佐藤  啓君
                島村  大君
                進藤金日子君
                そのだ修光君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                福岡 資麿君
                藤井 基之君
                藤末 健三君
                古川 俊治君
                松下 新平君
                小川 勝也君
                風間 直樹君
                難波 奨二君
                浜口  誠君
                矢田わか子君
                竹内 真二君
                新妻 秀規君
                石井 苗子君
                行田 邦子君
                高木かおり君
                吉良よし子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   根本  匠君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        宮腰 光寛君
   副大臣
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
       国土交通副大臣  大塚 高司君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  勝俣 孝明君
        ─────
       会計検査院長   柳  麻理君
        ─────
   事務局側
       事務総長     郷原  悟君
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     松本 智和君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     中村  実君
   国立国会図書館側
       館長       羽入佐和子君
   政府参考人
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       植田  浩君
       内閣府大臣官房
       審議官      福田 正信君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       消費者庁政策立
       案総括審議官   高田  潔君
       消費者庁審議官  橋本 次郎君
       総務大臣官房審
       議官       多田健一郎君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       法務省民事局長  小野瀬 厚君
       スポーツ庁審議
       官        藤江 陽子君
       厚生労働大臣官
       房生活衛生・食
       品安全審議官   宮嵜 雅則君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        高橋 俊之君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宇都宮 啓君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  宮本 真司君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局長     土屋 喜久君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    浜谷 浩樹君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       樽見 英樹君
       農林水産大臣官
       房審議官     小川 良介君
       経済産業大臣官
       房審議官     上田 洋二君
       経済産業大臣官
       房審議官     大内  聡君
       国土交通大臣官
       房審議官     鈴木英二郎君
       国土交通大臣官
       房審議官     小林  靖君
       環境大臣官房審
       議官       上田 康治君
       環境大臣官房環
       境保健部長    梅田 珠実君
       環境省環境再生
       ・資源循環局長  山本 昌宏君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     宮内 和洋君
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
       会計検査院事務
       総局第二局長   原田 祐平君
   参考人
       独立行政法人国
       立病院機構理事
       長        楠岡 英雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九
 年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内
 閣提出)
○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十七回国会内閣提出)
○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十七回国会内閣提出)
 (国会、会計検査院、厚生労働省及び消費者庁
 の部)
    ─────────────
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石井みどり#1
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十日までに、小西洋之君、石川博崇君、高橋克法君、元榮太一郎君、杉久武君、又市征治君及び宮本周司君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君、新妻秀規君、そのだ修光君、石井浩郎君、竹内真二君、難波奨二君及び佐藤啓君が選任されました。
    ─────────────
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石井みどり#2
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、国会、会計検査院、厚生労働省及び消費者庁の決算について審査を行います。
    ─────────────
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石井みどり#3
○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井みどり#4
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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石井みどり#5
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
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石井みどり#6
○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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藤井基之#7
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。
 今日はお薬の話を中心にしてちょっと御質問をさせていただきたいと存じます。
 日本のお薬というのは、九割以上が実は皆保険制度をバックにしていわゆる保険制度の下で使われるわけでございます。そして、それらの品目とその品目の価格というものはこれは国が決めているわけでございます。そして、それは二年ごとに見直されるという仕組みで今まで動いてきております。
 配付させていただきました資料の一に、薬価改定等の動きというふうにさせていただきました。かいつまんでそのバックグラウンドを説明するために使わせていただいた資料でございます。
 最初の平均乖離率、例えば二〇一一年、平均乖離率八・四%ということは、市場で売買されているお薬の値段が償還価格である薬価基準と比べてそれよりも八・四%実は安く供給されて流通していると、そういうことを意味しております。
 そして、その次の、薬価改定率というふうに書きました。これは、二〇一一年の八・四%の、価格がそれだけ安かったということを受けまして、それを、薬価の差を埋めましょうということで、薬価を改めて決めるということでございます。ですから、二〇一一年の八・四%の安く売られた状況を踏まえて翌年の四月に新たな薬価を設定すると、こういうことになるわけです。そして、二〇一二年四月には一・二六%価格が下がりました。
 ただ、この数字を見ますと、私もよく聞かれるんですが、厚生労働省さんがこの数字をよく使うのでこれを出すんですけど、八・四%も価格が下がっていて、実は、薬価というのは一・二六%しか下げないんですかと、こう聞かれるんですよ。これは全くの誤解でございまして、ここにいる方にそれを言う必要はないわけでございますけど、この一・二六というのは、これは医療費をベースにしたときの数字で出てまいります。したがいまして、薬価だけで考えますと、例えばこの一・二六に該当するものは六・〇〇%下がると、こういうふうになります。
 この薬価改定の中で乖離に対する改定率というのはそのように見るわけですが、その他の改定というのがございまして、例えば、二〇一六年四月のところには、一・二二%の乖離に対する改定率の後に、その他の改定として市場拡大再算、済みません、その後の定という文字が、算定の定、定めるという文字が私のワープロで飛んでしまいまして一文字抜けておりますが、再算定でございます。これが〇・一九%、そして加えて、その市場拡大再算定の特例分というもので〇・二八%加えられております。
 これは何かというと、もう過去、国会等でもさんざん議論をさせていただいたものでございますけど、これは二〇一五年のいわゆる骨太方針等によって社会保障費の実質増加をある程度抑制するという観点から、政府の施策を受けて厚生労働省が努力の結果としてその財源の一部をお薬の代金から出そうとした、あるいはそういったことかもしれません。細かくはここでは私の方から説明いたしませんが、そういう状況なんです。こういった状況で経緯があります。
 それで、これ決算委員会ですので、この何%どうかといっても、なかなかどういった規模なのかということが分からないと思いますので、この国の負担額、国費ベースとよく言いますが、予算を組むときは大体国費のベースで組むわけですが、それによりますと、例えばこの二〇一六年の四月の薬価改定で実際にどのくらい医薬品のマーケットに影響がしたかということを厚生労働省の資料を基に御説明いたしますと、一・二二%の引下げでこれで約一千二百四十七億円、そして市場拡大再算定の〇・一九%で約二百億円、特例分の〇・二八%でこれで約二百八十二億円、これだけの、トータルでは、その他入りますけれど、お薬の関係で約一千七百四十億円というものの市場が縮小しますよと、こういうことを言っているわけです。ただし、これは国費ベースであります、あくまでも。
 ですから、医療費全体で、じゃ、どうなるんですかといいますと、国費ベースというのは医療費全体の約四分の一でございますので、非常に粗く言うと約四倍した額。ですから、トータルでしますと、実は日本の医療費、この二〇一六年四月の改定によってお薬のマーケットは約八千億円ばかり小さくなったと、こういうことを意味しているんだということでございます。二〇一八年の四月も同様でございます。
 財政努力というものについて申し上げますと、次の資料二を見ていただきたいと思います。
 ここでは、後発医薬品の使用促進のためのロードマップというものを用意させていただきました。御案内のとおり、後発医薬品というものは、先発医薬品と比べてその製造原価が安くて供給できるという特典があるわけでございます。この後発医薬品を使用することによって患者負担の軽減につながるわけでございますし、医療保険財政の健全化にもつながるわけでございます。
 そういったことから、政府は、後発医薬品の使用を促進するためのロードマップを設定しております。ここにありますように、平成二十五年四月には、平成三十年三月末までにその後発品の数量割合を六〇%以上にしましょうよと、こういう方針でスタートをいたしました。その後、二十七年六月、二十九年六月と閣議で決められて、その達成目標が前倒しになってきております。
 こういった厚生労働省あるいは国の施策に、その支援もありまして、実際に後発医薬品の使用割合どうなったかと申し上げますと、二〇一一年、二十三年ですが、九月時点ではまだ四割に達していなかったこの後発品の使用割合というものが、本年の十月の消費税引上げに対応するために調べられた昨年九月の調査によりますと七二・六%まで上昇していると、こういうふうに言われております。
 こういった状況で、医薬品を取り巻く政策というものがいろいろと、一方でアクセルを踏んで研究開発を促進しますよと、一方で無駄はやめてくださいとか、より社会保障の財源に対して協力もしてくださいと、こういうやり方をしている。ですから、これを担当する厚生労働大臣の御苦労というのは非常に大きなものだろうと存じます。
 ただ、企業側にとって申し上げますと、度重なるこの薬価の引下げ、それに対する対応ということで、例えば原材料コストの圧縮であるとか生産効率の向上などの企業努力を一生懸命やっておる。でも、それもおのずから限界があるのではないかというところも一部見られておりまして、製品の販売をやめざるを得ないと、こういった例も出てきております。
 例えて申し上げますと、二〇一七年の七月には、後発医薬品企業の中で大手と称されます、二百八十二成分七百七十五品目の医薬品を有しております武田テバ社が、二〇一八年三月末をもって五十三成分百三品目の販売を中止すると、このような発表をいたしました。また同様に、二〇一七年十一月には、七百三十三品目を販売しております東和薬品という会社が、二〇一九年三月末までに二十六品目の販売を中止して、二〇二〇年三月末には八品目の販売を中止する予定、計二十成分三十四品目の販売を中止する予定であるというふうな発表をなさいました。
 細かい点なので少し事務局にちょっとお尋ねしたいんですが、この数年間、特に二〇一六年四月の薬価改定以降、こういった医薬品の保険から収載を拒絶するというんでしょうか、まあ取り下げると、こういった品目というのはどの程度あるんでしょうか。もしも分かりましたら教えていただけますか。
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吉田学#8
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今御指摘いただきましたのは、保険収載からの取下げという話と、その前段に、メーカー側のいろんな諸事情もありまして、いわゆる供給停止という形で市場から消えている品目と、二つのお話ございました。
 今手元にございます医薬品の供給停止という品目数で申し上げますと、二〇一六年、平成二十八年の数字で申しますと、後発医薬品の供給停止品目数が百九十五、平成二十八年の数字が百九十五、平成二十九年の数字が二百六十四、平成三十年の後発品医薬品のうち供給停止になりました品目数三百三十というデータを所持してございます。
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藤井基之#9
○藤井基之君 ありがとうございました。
 そうなんですね。実は、薬価に収載されるということは、製造企業にとっては、これをある一定の期間ちゃんと供給しますというお約束の下に実はこれ薬価に収載される。ところが、実態として、いろんな事情でそれがどうしてもできない、続けられなくなったというケースが出てきております。この後、また各論的でもう一つお話をさせていただきたいと思っております。
 特に、後発医薬品についてはこれなかなかいろいろな問題があるというふうにも伺っております。御案内のとおり、薬価基準に収載されている医薬品の数というのは今一万六千品目を超えております。そして、その増えた理由の一つというのは、実は後発医薬品の収載品目が増えたからではないかとも言われているわけですね。
 この品目数が増えますと、いわゆる企業間の競争も激化しまして、そして価格競争もその中で一環として行う、そして結果として、薬価というものは結果として下がっていく、そして供給できるまでの価格にならない、それ以下になってしまうと供給が止まると、そういったことも起こるわけでございます。
 お尋ねをしたいと思いますが、こういったお薬を取り巻く問題、先発品もそうですし、後発品にもいろいろ問題はある。そして、政策的にも非常に難しい問題を多々持っておりますけど、こういった医薬品の安定供給というものについて、大臣、御苦労されていると思いますけれども、大臣の施策の方向性といいましょうか、今どのような対応をなさっているかということについていわゆる御質問させていただきたいと存じます。
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根本匠#10
○国務大臣(根本匠君) 委員の方から、委員は専門家であられますから、薬価の問題、いろいろ今抱えている課題のお話がありました。
 今の安定供給という件でありますが、確かに市場実勢価格を把握して、これに基づいて薬価が決められております。ただ一方で、保険医療上の必要性が高いけれども、薬価が低くて継続的な供給が困難な医薬品もありますので、薬価改定の際には不採算の薬価を引き上げたり、あるいは不採算となる前に薬価を維持することなどによって継続的な供給ができるよう柔軟に対応しております。
 また、平成三十年度の薬価制度抜本改革においては、不採算となる前に薬価を維持する対象の拡大を行いました。
 引き続き、今委員のいろいろな御提起もありましたが、薬価制度改革による関係者への影響を検証した上で、必要な対応について検討していきたいと思います。
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藤井基之#11
○藤井基之君 ありがとうございます。
 そのような努力をしていただいているわけでございますが、ある意味でこの医療において非常に重要なお薬と言われているものに、致命的な疾患となる感染症に対するお薬というものがあります。抗菌剤とかあるいは抗生物質等と言われているものでございます。
 これにつきまして、昨年の十二月、世界保健機構、WHOが各国調査をいたしまして、実は世界の九十五か国を調査しております。そうすると、そのうちの三十九か国、約四一%になるんですが、ここにおきましては、その重要医薬品であるベータラクタム系の抗菌薬の一つであるペニシリン類の供給が不足しておると。そして、特に途上国等を中心にして、梅毒の母子感染の第一選択薬であるところのベンジルペニシリンベンザチンというお薬が使用できない状況になっていると。これ、ゆゆしき問題であるよと、そういった報告をWHOは出しました。
 我が国が直接この薬剤が問題あるとは思っていなかったわけですが、実は、今年三月になりまして、同じ抗菌剤の注射薬でありますセファゾリンナトリウムというお薬がございます。これについて欠品が生ずるという事態が発生しました。しかも、それは、この商品のシェアトップを誇っております後発医薬品企業によって欠品問題が発生し、医療界において大きな問題を投げかけました。
 このセファゾリンナトリウムの欠品の経緯、そして、その後、約一月半ぐらいたっているわけでございますが、現在、その改善策といいましょうか、どのような状況になっているか、厚生労働省から御説明いただきたいと思います。
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吉田学#12
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 まず、一般論として、今御指摘いただいておりますように、医薬品の安定供給に支障が生じ得る場合には、当該医薬品を製造販売する製薬企業に対して報告を求めております。その上で、今お話ございましたような一部の抗生物質、海外での製造の一時停止のため、製剤の安定供給に支障が生じている事案というものを私どもとしても把握いたしました。
 これを受けまして、私どもとしては、一日も早く医療現場に製品が供給できるよう、大きく二つのルートで取り組んでおります。一つには、まず、製造再開のための迅速な対応、あるいは別の製造ルートの確保など、まず当該メーカーに対していろいろな取組について要請をし、その後の状況について私どもとして把握をさせていただいております。
 一方、医療現場において混乱が生じないように、代替薬に関する情報提供をいたしますとか、あるいは当該代替薬を製造する企業における出荷調整についても働きかけております。
 このような形で、本事案につきましては、現在、非常なる注意を持って取り組ませていただいておりますけれども、引き続き関係者の方々あるいは関係者の方々からの御意見を踏まえて適切に対応させていただきたいと思っております。
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藤井基之#13
○藤井基之君 ありがとうございます。
 この薬、非常に重篤な疾患に使われますので、是非この対応については早急なものをお願いしたいと思っております。
 この抗菌薬の供給問題、今まで学会がそういうことについて意見を述べたことというのは私は余り記憶していないんですが、四月五日の日本感染症学会でもこの問題が取り上げられております。
 資料三に、そのときの学会の審議のときに使われた資料の一部を用意させていただきました。セファゾリンなどのベータラクタム系抗菌薬というもの、これはアンピシリンとかピペラシリン等の合成ペニシリンを含むものでございますが、これらは6アミノペニシラン酸、6APAというふうに書いております。このものを出発物質としまして化学的合成によってお薬を作ると、そういったような形で製剤化されます。
 一九九〇年代までは日本でもこの6APAというのは製造されていたんですね。ただし、価格競争の激化等によって現在国内製造所は全て閉鎖されてしまっておりまして、中国等の海外からの調達に移っております。現在、6APAの製造拠点は、この資料にもありますとおり、色が青く付いている三角ですが、中国にほぼ全てが集中をしております。そして、その中国では環境規制強化等によって製造停止せざるような工場というのが増えているんだという、このために供給される価格が上昇して製品の安定供給にも影響を及ぼしかねない状況になっているというふうに言われております。
 このように日本国内だけではなくて世界的なベータラクタム系の抗菌薬の不足状況の中で、国内での製品の安定供給を確保するために、先ほど厚生労働省の事務局から説明がありましたように、当事者である企業に対する対応を求めることと、そして代替するお薬を用意すると、こう言われているんですけど、このような世界的な状況を考えたら、必ずしもそれが本当にできるんだろうかということを危惧いたします。私は、国として、企業努力に委ねるんじゃ限界があるし、どこかの形でやはり行政がもっと積極的に関与しなければこの問題の解決難しいのかなと思っております。
 国として、ベータラクタム系の抗菌薬の品質確保、そして安定供給のために、私はより一層の積極的な対策を講じるべきと考えますが、いかにお考えでしょうか。
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吉田学#14
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 現在、複数の国をまたいで製造される医薬品が増えております。中では、原薬の調達経路が複数化したり、あるいは一定の製剤ストックの確保ということがその前提として非常に重要になっている、そういう状況に至っていると認識してございます。特に、個別の品目もさておき、今委員御指摘のように、特に抗生物質のように代替が困難な医薬品につきましては、そうした危機管理という観点からどのように考えていくかということについても私ども念頭に置いてございます。
 どういう対応をするかにつきましては、率直に申し上げまして、これ個々のメーカーにおいては製造コストの増加にも直結し得るというところでございますので、なかなか今の時点でこれという解決を持ち得ていない非常に難しい課題でございますけれども、私どもとしては、医療上の重要な医薬品の安定供給という観点については、どのようなことができるのか、各製造企業ともよく相談しながら、またいろんな状況について関係者とも御相談させていただきながら、今後とも対応について検討してまいりたいと思っております。
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藤井基之#15
○藤井基之君 よろしくお願いいたします。
 それでは次に、別な問題に移らさせていただきたいと思います。
 実は、今年の三月なんですが、これも後発の大手医薬品メーカーの製造しました医療用の胃炎とか胃潰瘍治療薬、これにドーピング検査の禁止物質であります緑内障等に本来使われるアセタゾラミドという成分が検出されたと、そういった疑いがあるということで企業は自主的に回収をしたということが伝えられております。
 本事案のきっかけというものは、昨年、二〇一八年六月のレスリングの全日本選手権大会に出場した選手がこの沢井製薬のお薬を飲んだ後で受けたドーピング検査でこの薬物が出てきたということで選手の処分がなされた、そして実際に陽性という判断をされたわけです。
 この問題というのは、その後調べたところ、どうもインドの原末メーカーで作られた製品中に実はコンタミが起こっていたのではないかと言われておりまして、どうも当事者の日本における企業は、このアセタゾラミドなんて一切使っていないんだと、こういうような主張になっているわけですね。これ非常に複雑なことになるわけでございますが。
 このような医薬品、企業は自主的に回収をしたということでございますけど、これ薬事法制上ではどういったことになるんでしょうか。
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宮本真司#16
○政府参考人(宮本真司君) お答えいたします。
 今先生から概要を御説明いただいてしまったのですが、スポーツ選手が服用しておりました胃腸薬からドーピング禁止物質となっている他の医薬品成分が検出されたということでございまして、この事案を受けまして、厚生労働省におきましては、胃腸薬の製造販売業者や混入の原因として可能性が高い原薬を使用しておりますほかの製造販売業者等に対しまして混入の実態の有無等を至急調査するよう指示をしたところでございます。これらの調査の結果、今先生から御指摘ありましたが、原因はインドの製造業者において胃腸薬の原薬にドーピングの禁止物質であるほかの医薬品成分が混入していたということにあるということが判明しております。
 胃腸薬に混入しておりましたドーピング禁止物質の濃度は、国際的な医薬品の製造管理、品質管理の基準に照らし合わせますと極めて低く、一般の患者には安全性に影響ないレベルだと認識しております。しかしながら、服用薬の混入物質によりましてスポーツ選手がドーピング違反となったことは誠に遺憾であると思っております。
 厚生労働省といたしましては、スポーツ庁や医療関係者等に対しまして企業の行った調査の結果等につきまして情報提供を実施するなど、必要な連携協力を行っているところでございます。
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藤井基之#17
○藤井基之君 今お話がありましたように、このくらいの濃度だったら健康影響出ないんですと、こういうふうに厚生労働省、御判断なさっているわけですね。
 そうしたら、ドーピングを所掌されている文科省にお尋ねしたいと思うんですが、文科省の方では、このドーピング検査の結果で、当然禁止ですよということでドーピング違反だと、こうされたわけですね。ところが、その濃度というものは、厚生労働省の、その取ったと思われるお薬の濃度でさえも健康影響がないという判断をされているわけです。そうすると、そのような健康影響されない程度の濃度のものをスポーツ選手が取ったとして、それが検出されたとしても、本当にドーピング効果というものが出てくるんでしょうか。
 私は、このような分析技術というんでしょうか、分析機器も検査器も非常に高度化してまいります。科学技術の進歩ではこれは当然のことなんです。そうすると、かつては検出されなかった、ND、ノンディテクト、まあゼロと近似してもいいわけで、ところが、調べていけばそのうちにppmのオーダーで分かるようになった、あるいはppbのオーダーでも分かるようになった。そうすると、それら全て出てきたら、あっ、これドーピング違反だよなと、こうなったら、ところが、それをお薬として飲む方にその程度の濃度だったら問題ないと一方の行政当局が言っているわけです。
 私は、文科省にお尋ねしたいんですが、このような基準というので、絶対的な、ゼロか入っているかで判断するこういう基準の作り方がそろそろ検討をされるべき時期になっているんではないかと思うんですが、これについてどのようにお考えでしょうか。
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藤江陽子#18
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。
 まずは、アスリートが、ドーピング禁止物質を含有する等の記載のないにもかかわらず混入していた医療品を摂取したことによりまして、暫定的資格停止処分を受けてスポーツ活動が制限されるとともに、ドーピング防止規則違反となり競技会における成績が失効するというような措置等が科されたということは大変遺憾なことであるというふうに考えております。
 このため、スポーツ庁といたしましては、同様の事態が起きないよう、当該医療用医薬品に関する情報を厚生労働省に提供し、事実関係等を確認するとともに、日本アンチ・ドーピング機構と連携いたしまして、アスリート、指導者等に対して情報提供を行うなど注意喚起を促しているところでございます。
 また、委員御指摘のように、現行の世界ドーピング防止規程では、ドーピング禁止物質を含有する等の記載のない医療用医薬品の摂取に起因する場合であっても、検査により禁止物質が検出された場合にはドーピング防止規則違反となるということでございますが、このことから、スポーツ庁と日本アンチ・ドーピング機構から世界ドーピング防止機構に対しまして、検査の分析結果の下限値を設けるなど、ルールの早急な見直しを要請しているところでございます。
 スポーツ庁といたしましては、クリーンなアスリートがドーピング防止規則違反にならないように、今申し上げたように、世界ドーピング防止機構に対し適切な対応を求めていくとともに、国内におきましても、スポーツファーマシストの活用等を通じまして、アスリート等に正しい情報が届くように努めてまいりたいというふうに考えております。
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藤井基之#19
○藤井基之君 ありがとうございました。
 この同じアセタゾラミドの陽性反応が出たケースというのは実はもう一つあったんですね、その少し前。昨年の平昌オリンピックのときに、残念なことだったんですけれども、ドーピングの第一号選手、実は日本選手になったんですね。それの原因物質が実はこのアセタゾラミドだったというふうに言われています。これ、ショートトラックの男子の代表選手だったわけですが、ところが、このドーピング検査で、本人はこのような薬物を意図的に使用した覚えは一切ないというふうに主張された。でも、実は、スポーツ仲裁裁判所の暫定措置というのは、禁止というものはそのままの判断がされたわけです。
 ただ、このケースについては、これ是非スポ庁でJADAとも検討してもらいたいと思うんですが、この選手に対しては、オリンピックのスタートする前に、一月の二十九日です、三十年一月、日本で実施されたJADAにおけるドーピング検査では陰性だったというふうにも報道されておる。ところが、二月の四日に平昌で調べたら、これ陽性だと。
 どうしてこんなことが起こったのかということについては、実はいささかその間の情報あるいは事実関係がはっきりしません。これは分析法によるかもしれません。あるいは、その途中で検体の中にそのような薬物が入ったのかも、それははっきりしませんが、このようなことから、分析法、先ほど言われたいわゆる検出限界等も踏まえまして、これらの新しい技術の中においてどのような方法でどういうふうに調べたら皆さんが納得される結果が出るのかと、そういうことをこれからも詰めていただきたいと思っております。
 薬の場合でもそういうことがあるんですが、実は薬よりもう少し面倒くさいケースというのがあります。何かというと、これ、サプリメントのケースなんですね。
 昨年の夏のアジア大会を前に、実は、大会派遣が予定された選手、世界選手権優勝歴もあるし、リオ五輪の代表選手でもあった男子の競泳選手が、突然の、WADA、世界アンチ・ドーピング機構におけるいわゆる抜き打ち検査でドーピング違反だと、こうなったわけですね。そして、この選手の大会派遣が取り消されました。この選手も、意図的にそのような物質を取った記憶はないと、こう言われているわけですが、これも結果は覆っていません。
 オリンピック代表のようなトップアスリートだけではなくて、スポーツ選手というのはみんなこういった禁止薬物摂取しないように十分な注意を払っているのが常でございます。医薬品と異なりまして、サプリメントというのはその全含有成分の表示なんていうのは義務付けられていないわけですね。そうしますと、もしもこのサプリメントにそういった物質が入っているとして、そしてそれを、意図する、せざるにかかわらず選手がそれを摂取したら、そして検査が起こったら、選手は当然先ほどのようにドーピング陽性反応になってしまいます。
 今年はラグビーのワールドカップが日本で開催されます。来年は東京オリパラが日本で開催される。このようにビッグスポーツイベントが続きます。国民はみんな、ドーピングのないクリーンなスポーツ大会であってほしいとみんな思っているんです。選手もそう、関係者もみんなそう思っているんです。
 そうした中で、私は、日本でやるときに、もっと本当にドーピングフリー、ドーピングがないような、そういったスポーツ大会になってほしいんです。ところが、日本選手もこのように実は、意図する、せざるにかかわらず、というより意図していないと思いますけれども、実はドーピングの判定が陽性になってしまうケースがあるわけですね。
 スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律ということですが、これ、議員立法で昨年成立しまして、十月一日からこれは施行に移されております。そして、この法律の十一条一項には、こういった施策の総合的な推進に関する基本方針、これが今年の三月には告示をされました。
 まず、文科省にお尋ねしたいと思います。このような、スポーツ選手が、まあ何といいましょうか、うっかりドーピングとでも言うんでしょうか、こういったドーピング、そういったうっかりドーピング等も含めて、ドーピング違反を起こさないようにどういう対応をすればいいのか。選手の対応もあるし関係者の対応もある、じゃ、国はこれからどういった対応をするのか。もちろん法律にも書いてあるし基本方針があるんですけれど、改めて文科省にその方向性について御説明をいただきたいと存じます。
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藤江陽子#20
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。
 先ほどのサプリメントの件につきましては、御指摘いただきました文科省で定めました基本的な方針の中で、スポーツにおけるサプリメント製品の品質安全性、禁止物質混入リスクに関する情報の発信等を適切に実施するということの必要性を示しているところでございまして、本年四月には、有識者会議の議論を経まして、スポーツにおけるサプリメント製品の情報公開の枠組みに関するガイドラインということが策定されたところでございます。
 委員御指摘のように、二〇二〇年東京大会がドーピングのないクリーンな大会として成功するように、日本アンチ・ドーピング機構や各競技団体とも連携しつつ、先ほど申しましたスポーツファーマシストの活用等も通じまして、ドーピングの防止教育、啓発の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
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藤井基之#21
○藤井基之君 ありがとうございました。是非一層の努力をお願いしたいと思います。
 宮腰大臣、お待たせいたしました。質問させてください。
 実は、消費者庁というのは今までも、例えば健康食品、サプリメントもその中の一つでありますが、こういった健康食品の摂取に伴う健康被害等々につきまして、一般国民に対する、消費者に対する啓発について非常に努力をしていただいております。ありがとうございます。
 こういった健康食品の安全性とか有効性情報を公開しているものの一つに、国立健康・栄養研究所というのがございます。そこの専門家がこういう言い方をしているんですね。こういった報告される健康被害のいわゆる健康食品等に伴う報告というのは、実は実態よりかなり少ない報告になっているんじゃないかと言われている。なぜかというと、もしも健康被害が起こったとしたら、食べるのをやめちゃうんだと、わざわざ送らないんじゃないだろうかということでした。それからもう一つは、お薬と違って健康食品というのはその成分が何かということが分かりません。その形状も分かりません。そして、それがどのくらい入っているかということも分からないんです。となると、例えば他の食品とかお薬との飲み合わせといいましょうか、相互作用、これも分からない。結局のところ、健康被害があったとしても、その因果関係の特定というのは非常に難しいんだというような御指摘をされているわけです。
 そこで、消費者庁、消費者担当大臣にお尋ねしたいと思うんですが、消費者に対する一般的な啓発等について御尽力いただいていること、これは重々存じておるんですが、それに一歩加えまして、消費者たるスポーツ選手も大勢いらっしゃるわけです。このスポーツ選手がこのサプリメント等によってうっかりドーピングをするかもしれない。
 今、実は、消費者庁の、大臣の所掌しているところのいわゆる情報提供を見ていますと、こういううっかりドーピングのような記載が必ずしも見当たらないんですね。できましたら、その辺までもう少し加えた、そういった情報提供をしていただきたい。もう一歩の努力をお願いしたいと思うんですが、大臣のお考えをお尋ねしたいと存じます。
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宮腰光寛#22
○国務大臣(宮腰光寛君) スポーツ選手のドーピング対策につきましてはスポーツ庁から答弁があったとおりでありますけれども、サプリメントを含めた健康食品につきましては、一般に、不足している栄養素を補う、運動の効果を助けるといった効能がある一方で、特定の成分を多量に摂取することで健康被害を起こす可能性があるわけであります。現に、今ほど委員御指摘の健康食品に関する被害情報も寄せられているところでありまして、事故情報データバンクに過去三年間に登録されている健康食品の重大事故は二件、重大事故以外は十三件といった状況にあります。
 スポーツ選手を含む消費者の皆様には健康食品に関する二面性をしっかりと理解していただく必要があると考えておりますが、今ほど委員御指摘のオリパラに向けて更にこのしっかりとした情報提供をすべきではないかということにつきましては、今委員から御指摘をいただきましたので、関係省庁とも連携を取りながら、どういうことができるか検討させていただきたいと思います。
 なお、消費者庁といたしましては、健康食品を適切に御利用いただけるよう、健康食品はあくまでも補助的なものとして使用していただきたいという独自のパンフレットも作成をいたしておりまして、引き続き健康食品に関する正しい知識の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。
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藤井基之#23
○藤井基之君 ありがとうございました。
 終わります。
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島村大#24
○島村大君 自民党の島村大でございます。
 久しぶりに決算委員会、約四年ぶりに戻ってきまして、こういう質問する機会をいただき、本当にありがとうございます。
 時間が約三十五分なので、まず、今日は大きく二点、根本大臣始め厚労省に質問させていただきたいと思っております。
 まず一点目が、皆さん御案内のとおり、日本はこの国民皆保険制度、WHOも認めております世界冠たる国民皆保険制度、これは皆様方も御案内のとおり、これは昭和三十六年にできております。もう昭和三十六年といえば、私が昭和三十五年生まれですから私が一歳のとき、ということは今五十七年ぐらいたっている制度でございます。
 何の制度でも同じだと思いますが、やはり五十年以上たっていれば制度疲労を起こしてもしようがないのかな、また、この背景にある時代も相当変わってきている。これは昭和の時代ですから、今はもう令和に入っておりますので、やっぱりこれを改革していかなくちゃいけないというのは私も重々承知をさせていただいております。
 しっかりと、この令和の時代、そして今、人生百年だと言われている時代、そして残念ながら日本も減少社会に入っていると。この減少社会に入ったこの社会保障、特に国民皆保険制度、国民皆年金を、これをしっかりと私はこの今の時代に合った改革をさせていただきたいと思っております。
 そして、よくこの国民皆保険制度の話になりますと、医療側の話、それから制度の話、もちろん国民を中心の話ですが、なかなか保険者の話が出ないので、今日はちょっと公的保険者の話をさせていただきたいと思っております。
 この公的保険者は、皆さん御案内のとおり、健保組合、それから共済組合、協会けんぽ、そして国保に関しましては市町村国保、そして高齢者の後期医療制度がございます。
 そして、もう一つ、なかなか知られていない方もいらっしゃるかもしれないですが、国保組合という制度もございます。この国保組合に関しまして、以前と今とちょっと状況が変わってきているので、ちょっと今簡単にまずはお話しさせていただきますと、今お話ししましたように、国民皆保険制度は昭和三十六年にできた。このときに市町村国保ももちろんできたんですが、その前に、今お話ししました国保組合、これは昭和の三十六年前からできています。ということはどういうことかというと、国はやはり市町村国保をつくるときにいろんな難しい点があったと。やはり、同業種でできるこういう組合はしっかりと国保組合として先陣を切って国保、保険をつくっていただきたいという国の要請があってできたのがこの国保組合でございます。
 一番最初にできたのは、昭和の十四年ですね、昭和十四年に東京理容組合、いわゆる床屋さんですよね、東京都の床屋さんが、皆様方が一緒になってこの国保組合を昭和の十四年の時代にもうつくっております。その次にできたのが、昭和十八年に全国土木建築。そして、昭和三十年に入りまして、昭和三十六年の市町村国保ができるまでに、いわゆる弁護士さんとか医師とか薬剤師、歯科医師とか、そういう関係者。そして、今は、理容組合はもちろん、芸能関係、食品関係、医療品、建築土木、いろんな本当に、市場関係もございますが、今百六十二ぐらいのこの国保組合があると言われております。
 このように歴史的に市町村国保の前からできているこの国保組合に対して、まずは大臣の今の御認識と、今後この国保組合をどうしていったらいいかということをまず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
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根本匠#25
○国務大臣(根本匠君) 我が国は、国保組合などの医療関係者の御尽力により、誰もが安心して医療を受けることができる国民皆保険制度を実現してまいりました。
 このような中で、国保組合、これはもう既に委員から丁寧な御説明がありましたけど、昭和三十六年の皆保険の実現より前から同種同業の方々が自主的に組合を立ち上げられました。そして、連帯意識と相扶共済の精神に基づいて、自分たちの健康を守り、医療費を支え合うという役割を果たしてこられました。
 厚生労働省としても、国保組合の皆様には、このような非常に歴史的な経緯のある国保組合がたくさんあるわけですが、自主的な運営に基づく保険者機能を今後とも一層発揮していただきたいと期待をしております。円滑な事業運営を行うことができるように、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
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島村大#26
○島村大君 ありがとうございます。大臣に前向きな答弁をいただき、また、この国保組合に入っている方々はもちろん、役員の皆様方がちょっと将来不安じゃないかということをよく聞きますので、今日の大臣の言葉が安心したんじゃないかと思っております。
 ちょっと引き続き細かい点を何点かお聞きしたいと思っております。
 今大臣からお話ありましたように、国保組合に関しましてはいわゆる同種同業の方々の集まりなんですが、昭和五十三年以来、一つも国保組合というのはできておりません。新規にはできていない。市町村国保が主にある。
 それから、なぜこれができていないかといいますと、一つは、やはり法人、いわゆる五人以上の個人か法人の組織であれば、法人であれば協会けんぽなり健保組合に入るのがこれは大原則でございます。ここは分かります。ただ、個人の方々は、市町村国保もあるわけですから、市町村国保をしっかりと財政的に国は守っていかなくちゃいけないということも、私もこれも重々分かっております。ただ、残念ながら、今、五十三年以来できていない。できていないだけではなくて、いろいろと今新規に国保組合に入るのも残念ながらなかなか厳しい点がございます。
 ですから、いわゆる新しくできなくても今の状況をどういうふうに保っていくか、これが今の国保組合なり組合の一番の心配だと言われております。せっかく、自分たちでできることはやる。例えば、今、市町村国保のいわゆる納入率が約七〇%前後だと言われております。これは市町村国保でございます。この国保組合にいきますとほぼ一〇〇%に近い納入率にあるわけですから、やはりそれだけの一つの大きなメリットは私はあると思うんですね。自分たちでできることは自分たちでやる。もう一つは、確かにもう一つは、これ、いわゆる補助金、いわゆる国庫負担金の問題、いわゆる定率補助率とか定率補助の問題もありますので、それはちょっと後で御説明しますが。
 今お話ししましたように、なぜこの国保組合がなかなか拡張しづらいのかということに関しまして局長の方から答弁いただきたいと思います。
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樽見英樹#27
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 先ほど大臣からも御答弁申し上げたように、国保組合、同種同業の方々が自らの健康の保持増進ということで取り組んできていただいているものでございます。自主的な保険集団として今後ともそうした保険者機能を発揮していただくということは重要であるというふうに考えているところでございます。
 ただ一方で、先生からもお話がありましたが、国保組合の加入員をどうするかということになりますと、市町村国保など、ほかの保険の運営に影響を及ぼすという関係にもございますので、その点の考慮も必要であるという制度の立て付けになっているということでございます。そうした中で、組合員の確保に積極的に努力を重ねられるという国保組合もあるというふうに承知をしておりまして、そういう形で国保組合の基盤の拡充を図られているケースもあるというふうに承知をしているところでございます。
 私ども厚生労働省としては、国保組合の運営の支援、保険者機能の発揮の推進といった観点から、必要な予算の確保に努めるほか、平成三十年度からは、各国保組合の疾病の予防、健康づくりの取組などを国庫補助に反映させるインセンティブ制度を導入するといった取組を行っているところでございます。
 いずれにしても、国保組合、自主的な運営、取組を通じて円滑な事業運営を行っていただけるよう、今後ともしっかりと引き続き支援をしてまいりたいと考えております。
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島村大#28
○島村大君 ありがとうございます。
 なぜ今日こういうようなお話をするかといいますと、今局長からもお話がありまして、これから答弁していただけると思うんですが、今日、石井みどり先生が委員長としていらっしゃいますが、以前、平成二十七年ですか、のときの国保組合の改定のときに御質問したと、私も議事録見させていただいているんですが。これは、いわゆる国保組合も所得の高い組合から低い組合まである。ですから、所得の高いところに関しては、今お話、先ほどから出ていますように、定率補助率をしっかりそれは所得に対して変えていくんだという考え方で改革をしております。五年間が激変緩和で、来年までこれをしっかりと変えていくということは私も重々分かってはおります。
 そうしますと、何が言いたいかというと、一つは、では、協会けんぽ、いわゆる、じゃ、法人であれば協会けんぽに入った方がいいよという話は分かります。そのときの協会けんぽは、現在は定率補助率が一六・四%でございます、一六・四%。平成二十二年から一三%から一六・四%に今上がって、今これが定率補助率です。ですから、この定率補助率より高いんであれば、私は、国保組合というのをもっと補助率を下げるのは、私、これはよく分かるんですよ。
 ですが、今現在は一三%から確かに三二%の定率補助率を出しているところもありますが、これは本当に、年間の所得が百五十万円未満ですから、本当に低いところなんです。低いところに対しては三二%を私は出すべきだと思っているんです。ただ、高いところに関しては、一六・四%、協会けんぽに出している、でも、今、国保組合も所得の高いところは一三%ですから、逆に低いわけです。低いところをなぜ、ある意味では入口を閉めて、その補助率が高いところに行け行けと言うのかが、私は一つはちょっとここがよく分からないというのが一点なんです。
 もう一つは市町村国保。市町村国保も、皆様方、じゃ、個人であれば市町村国保に入ればいいんではないかと言われますが、ここも定率の補助率は三二%です。ですから、高いわけです。これにいわゆる国庫調整交付金とか都道府県の繰越金入れたら、満額だと五〇%の補助率に行くわけです。ですから、高くなってくる。
 ですから、やはり自分たちで頑張っているところは、私はこれは、これ以上もっと補助率を上げろとかいうんじゃなくて、やっぱり頑張っているところは頑張っているところとして認めていただきたいというのを是非とも今日は理解してほしいんですよね。
 ですから、そこを是非御理解していただいて、先ほど藤井先生からもそうだと言っていただいたんですが、もう一つは、特にこれ医療関係者なんですけど、特に薬剤師さんがそうなんですけど、薬局として開業するときに、今は個人で開業しますというと、なかなか銀行さんが融資をしてくれないんです、やっぱり個人の保証だけでは駄目だと。そうすると、どうするかというと、有限会社か株式会社にして薬局として開業しなさいという方向性が今、銀行側から相当大きな力になっている。そうすると、個人開業じゃないですから、せっかく薬剤師会に入って自分は薬剤師会として地域の貢献をしたいんだという方々も、入っていただいても、この薬剤師さんの国保組合には入れないんです。最初は個人じゃなくちゃ駄目なんです。個人で入っていて、それから法人になるにはいいわけです。でも、最初から法人の方は薬剤師会にせっかく入っても駄目と。これはちょっと余りにも、薬剤師会の中で、自分は薬剤師国保に入れている、でもBという薬局は入れていない、これは私はやっぱり不公平じゃないかと思うんですよね。
 ですから、そこは、健康保険、いわゆる保険のいろんな法律があって、五人以上また法人は健保組合又は協会けんぽに入ってくださいという法律があるのは私も重々承知をしておりますが、やはりその矛盾をしっかりと私は一つ一つ解決していきながら、国の補助を少なくて済む方向に、私はいろんな多様性を持っていていいと思いますので、そこは今後も是非とも広げていただきたく、今お話しさせていただきましたように、新設の法人が国保組合に加入できない、また加入する方法とかその辺の今、国の考え方を、局長、是非お願いします。
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樽見英樹#29
○政府参考人(樽見英樹君) 新規に法人設立をした事業所が国保組合に加入する場合の要件といいますか手続ということだと思います。
 御指摘のように、医療提供の在り方の変化あるいは高度化ということに伴いまして、かつてのような個人開業ということではなくて、医療関係の事業者が法人化あるいはスタッフ増といったような形が行われるということが増えてきているということは、私どもそのように考えているところでございます。
 ただ一方で、先生御指摘ありましたけれども、我が国の医療保険の法体系、国民皆保険という枠組みをどういうふうに制度として立て付けをつくっていくかということで申しますと、法人事業所又は従業員五人以上の個人事業所で適用業種になっている方というところは原則として健康保険の適用事業所ということになりまして、そこの事業所に使用される方については健康保険の被保険者となると。したがって、国民健康保険の方ではないというのが制度の、国民皆保険というところをつくっているところの全体の立て付けでございます。
 ただ、そうした中で、国保組合に加入していた方が勤務する五人未満の個人事業所が法人成りをしたと、法人事業所になったというような場合については、加入している国保組合の理事長が認めた場合には厚生労働大臣の承認を受けることによって引き続き国民健康保険組合に加入することができるというふうになっているということで、先生からもお話がありましたが、法人化の前に国保組合に加入しておいていただくということと、法人化の後にこの承認の手続を取っていただくということになるわけでございます。
 逆に申しますと、そのような手続を取るということによって国保組合に残れるという仕組みは用意をしているというところでございますけれども、御指摘のように、国保組合、自主的に積極的に活動していただいている団体でございます。こうした国保組合に残れるという仕組みにつきまして、様々な機会を捉えて、都道府県あるいは協会けんぽの適用をやっている日本年金機構といったようなところも含めて、関係者への周知には努めてまいりたいというふうに考えております。
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