環境委員会

2019-12-03 衆議院 全146発言

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会議録情報#0
令和元年十二月三日(火曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 鷲尾英一郎君
   理事 伊藤信太郎君 理事 勝俣 孝明君
   理事 高橋ひなこ君 理事 とかしきなおみ君
   理事 福山  守君 理事 金子 恵美君
   理事 関 健一郎君 理事 江田 康幸君
      秋本 真利君    畦元 将吾君
      上野 宏史君    鬼木  誠君
      加藤 鮎子君    金子万寿夫君
      神谷  昇君    繁本  護君
      武村 展英君    中村 裕之君
      百武 公親君    古田 圭一君
      細野 豪志君    堀内 詔子君
      務台 俊介君    八木 哲也君
      池田 真紀君    柿沢 未途君
      近藤 昭一君    篠原  孝君
      堀越 啓仁君    横光 克彦君
      古屋 範子君    田村 貴昭君
    …………………………………
   環境大臣         小泉進次郎君
   農林水産副大臣      伊東 良孝君
   環境副大臣        佐藤ゆかり君
   環境大臣政務官      八木 哲也君
   環境大臣政務官      加藤 鮎子君
   政府参考人
   (内閣官房水循環政策本部事務局長)        溝口 宏樹君
   政府参考人
   (林野庁森林整備部長)  小坂善太郎君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            松山 泰浩君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       塩見 英之君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 上田 康治君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  近藤 智洋君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            小野  洋君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  鳥居 敏男君
   政府参考人
   (環境省環境再生・資源循環局長)         山本 昌宏君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           中井徳太郎君
   環境委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月三日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     神谷  昇君
  堀内 詔子君     中村 裕之君
  務台 俊介君     鬼木  誠君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     務台 俊介君
  神谷  昇君     金子万寿夫君
  中村 裕之君     堀内 詔子君
    ―――――――――――――
十二月三日
 全てのアスベスト被害者を補償し、被害の根絶に関する請願(畑野君枝君紹介)(第七三三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環境の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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鷲尾英一郎#1
○鷲尾委員長 これより会議を開きます。
 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、去る十一月二十九日に行いました東京都における環境の基本施策に関する実情調査につきまして、参加委員を代表して、その概要を私から御報告申し上げます。
 最初に、江東区の東京ペットボトルリサイクル株式会社において、ペットボトルのリサイクルへの取組について古澤栄一社長から説明を受けました後、同社のペットボトルの再商品化施設を視察しました。
 同社においては、分別収集されたペットボトルを、さまざまな工程を経てフレークやペレットなどの樹脂原料として再資源化する取組を行っています。
 現地においては、ペットボトルリサイクルの現状や課題等について活発な意見交換を行いました。
 次に、同区の中間貯蔵・環境安全事業株式会社東京PCB処理事業所において、ポリ塩化ビフェニル廃棄物、いわゆるPCB廃棄物の処理過程及び処理状況について藤倉雅人副社長及び小川晃範取締役から説明を受けました後、高濃度PCB廃棄物処理施設を視察しました。
 同施設は、PCB分解量にして一日当たり二トンの処理能力を有し、令和四年度までの東京事業エリアにおける高濃度PCB廃棄物の計画的処理完了期限内の処理完了に向けた取組が行われております。
 現地においては、具体的なPCB廃棄物の処理方法や期限内での処理の目途等について活発な意見交換を行いました。
 当委員会といたしましても、ペットボトルを始めとするプラスチック類の再生利用による循環型社会の形成を一層推進していくとともに、高濃度PCB廃棄物の計画的処理完了期限内の処理が確実に実施されるよう、委員会活動を通じて精力的に取り組む必要があると改めて認識いたした次第であります。
 最後に、今回の視察に当たり御協力いただきました全ての関係者の皆様に深く御礼申し上げ、視察の報告とさせていただきます。
    ―――――――――――――
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鷲尾英一郎#2
○鷲尾委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房水循環政策本部事務局長溝口宏樹君、林野庁森林整備部長小坂善太郎君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長松山泰浩君、国土交通省水管理・国土保全局次長塩見英之君、環境省大臣官房審議官上田康治君、環境省地球環境局長近藤智洋君、環境省水・大気環境局長小野洋君、環境省自然環境局長鳥居敏男君、環境省環境再生・資源循環局長山本昌宏君、環境省総合環境政策統括官中井徳太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鷲尾英一郎#3
○鷲尾委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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鷲尾英一郎#4
○鷲尾委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。伊藤信太郎君。
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伊藤信太郎#5
○伊藤(信)委員 自由民主党の伊藤信太郎でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、台風十九号の災害廃棄物の処理に関する政府の対応についてお伺いしたいと思います。
 被災自治体から十二月十三日に災害報告書が環境省に提出される予定となっているわけであります。それをもとに、年明けの一月から二月に災害査定が行われるものと聞いております。
 この報告書では、災害廃棄物処理に係る諸経費の積算額と処理方法についての記載が求められておりますが、今回の台風被害では、稲わらを始めとして災害廃棄物が膨大であるために、現時点でもまだ処理先が未定であったり、処理に要する期間が見通せない部分が多分にございます。
 そのような中で、環境省は、災害査定後の補助対象経費の増額や処理方法の変更は基本的には認めないという方針のようであります。しかし、現時点では、自治体として、見込みで諸経費や処理方法を記載するしかない場合がございます。査定後に総経費や処理方法が結果的に変わってくる場合があると思うわけでありますけれども、そうした状況変化に柔軟に対応する用意があるのか、お聞きしたいと思います。
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山本昌宏#6
○山本政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のありました環境省の災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援についてでございますが、当然、御指摘のように、さまざまな状況で見通せない部分もあるということでありまして、まず、事前に、災害報告書作成の段階から事前の説明会あるいは個別の相談に応じて丁寧に対応する。それから、災害査定後におきましても、事情の変更があった際には、交付要綱、実施要領に基づき変更手続を行っております。
 このように柔軟に対応することによりまして、被災地のニーズに寄り添って、しっかりきめ細かな支援を行ってまいります。
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伊藤信太郎#7
○伊藤(信)委員 災害廃棄物の中でも特に稲わら、これは非常に膨大な量であり、各自治体が通常活用している一般廃棄物処理施設の処理量を大きく上回っております。このため、通常の処理圏域を越えて処理することが必要となっているかと思われます。そのような場合に、各自治体間で集積場所や処理施設をめぐって混乱が起きないように、国が調整し、交渉などにかかわっていくことが必要となるわけであります。その役割を国が十分に果たすようにお願いしたいと思いますが、その準備はいかがでしょうか。
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山本昌宏#8
○山本政府参考人 御指摘の点につきましては、国の役割としては大変重要だと思っています。
 具体的に、環境省では、支援自治体や関係機関と連携して、施設における受入れ可能量とか受入れ条件などの情報を整理した上で受入先のマッチングをする、こういったことで広域処理の調整、支援を行っております。
 その結果、例えば、宮城県の大崎市の災害廃棄物である被災した稲わらについては岩手県のセメント工場への搬出を実施するなどの広域処理が着実に進展しているところでございます。
 引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
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伊藤信太郎#9
○伊藤(信)委員 今回の台風十九号では、地域によってですけれども、数時間で二カ月分の降雨量の集中豪雨ということで、河川の氾濫、堤防決壊が各所であり、甚大な被害をもたらしました。このように、最近では、気候変動、地球温暖化の影響により世界じゅうで自然災害が頻発しています。
 気象現象の激甚化、極端化が進み、強風、竜巻、熱波、猛暑、極寒、豪雪、豪雨、干ばつ、海水面の上昇が起こっています。生態系の破壊、この危機をもたらす気候変動、地球温暖化は、まさに人類に存亡の危機をもたらすと言っても過言ではないと思います。十八世紀半ばから始まった産業革命以来、増加を続けるCO2の排出量、その累積排出量と世界平均気温の上昇はほぼ正比例の関係にあることが明らかとなっています。
 また、資料一をごらんいただきたいんですけれども、世界の温室効果ガスはGDPと人口増加に伴ってふえており、化石燃料によるCO2排出量の増加が主な原因となっているとされています。
 環境省として、気候変動、地球温暖化、自然災害激甚化のメカニズムについてどのような見解をお持ちかをお伺いしたいと思います。
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小泉進次郎#10
○小泉国務大臣 伊藤先生から御指摘いただきました気候変動と、また、人為的な要因等の御指摘でありますが、今、気候変動に関する知見を集積、公表している政府間組織であるIPCCによれば、将来、気温上昇に伴って、台風等の熱帯低気圧、大雨等の極端現象の強度が増大すると予測をされています。気象庁の観測データでも、大雨の発生回数増加に気候変動が影響している可能性が示唆をされています。
 気温上昇の主要因は人為起源の温室効果ガス濃度の増加でありまして、先生が御指摘のとおり、世界的に見て、経済成長及び人口増加に伴って温室効果ガス排出量も増加してきておりまして、IPCCからもそのような報告がされています。
 一方、日本では、近年、人口が減少傾向にあるものの、二〇一三年度から二〇一八年度の速報値で、GDPの増加傾向を保ちつつ、温室効果ガス排出量の五年連続減少を実現をしています。このような経済成長と気候変動対策の両立を一層世界的に進めるべく、国内のさらなる取組推進に加え、国際的に連携した削減取組が不可欠であると考えています。
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伊藤信太郎#11
○伊藤(信)委員 日本では、二〇一五年のUNFCCCで合意されたパリ協定を批准しているわけでありますが、この協定では、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて二・〇度より低く保ち、一・五度内に抑える努力をし、できる限り早く世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトし、二十一世紀前半には温室効果ガスの排出量と森林などによる吸収のバランスをとることが長期目標として掲げられているわけであります。
 ここで出てきた一・五度Cの根拠、二・〇度Cの根拠、これについて、IPCCの作業状況を踏まえて御説明いただきたいと思いますし、そして、この目標と、二〇一五年、国連サミットで採択されたSDGsとはどう融合し、立体的に組み合わせるのかを御説明いただきたいと存じます。
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小泉進次郎#12
○小泉国務大臣 今、伊藤委員からは、気候変動の取組、一・五度、二・〇、そしてSDGs、これとの関係性というお話がありましたが、気候変動問題を、経済的、社会的課題解決へのシナジーを追求しながら取り組むことでSDGsの達成につなげていく、最近、気候変動掛けるXという形で表現をしていますが、こういったことが重要だと認識を持っています。
 パリ協定では、世界共通の長期目標として、工業化前からの平均気温の上昇を二度より十分下方に保持し、一・五度に抑える努力を追求するとしています。IPCCは、このパリ協定の長期目標を受け、一・五度と二度との影響の違いについての知見を取りまとめた一・五度特別報告書を公表しています。この報告書では、さまざまな気候変動対策が多くのSDGsとのシナジー効果やトレードオフがあり得ることも指摘しています。
 こうしたIPCCの指摘を踏まえれば、我が国の気候変動対策は、経済的、社会的課題解決とのシナジーを追求しながら取り組むことにより、SDGsの達成につなげていくことが重要だと考えています。
 まさに気候変動掛けるX、この例として三つ短く御紹介をすれば、サーキュラーエコノミー、循環型経済でありますが、サーキュラーエコノミーとのシナジーがあります。
 サーキュラーエコノミーは、スリーR、すなわちリデュース、リユース、リサイクル、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、スリーRなど日本の政策や技術をアジア、アフリカ、そして世界と共有していきます。そして、来年六月ごろに、世界経済フォーラム、これはダボス会議を主催をしている会でありますけれども、ダボス会議の世界経済フォーラムと共催をして、循環経済ビジネスフォーラム、これは通称CE、サーキュラーエコノミーでCEダボスという形を言っております、このCEダボスを東京で開催する予定でもありますので、こういったこともしっかりと世界に取組を発信をしていきたいと思います。
 また、バイオ素材への代替の加速化などによりまして、海洋プラスチックごみ問題解決とのシナジーも追求していきます。
 日本は、G20の議長国として、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンをまとめました。二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減することを目指すという大変野心的なビジョンを掲げていますので、その実施枠組みを、COP25、来週、国会が許せば私も参加する予定でありますが、この機会を活用して世界各国に呼びかけて、G20にとどまらない、G20以外の国々にも参加を呼びかけていきたいと思っております。
 そして、分散型エネルギーを公共施設や地域に導入することにより、気候行動と防災とのシナジー、気候変動掛ける防災と表現をしていますが、これも追求をしていきたいと思います。生態系を活用した防災、減災も進めて、気候行動、防災、生物多様性のシナジーを追求をしていく、実現を図ることも、気候変動とSDGs、こういった関係性もあると私は考えております。
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伊藤信太郎#13
○伊藤(信)委員 資料二をごらんいただきながら、今一部もう大臣にお答えいただいたわけでありますけれども、この目標達成には内政と外交のリンケージが必要だと思います。今一部お答えいただきましたけれども、更に追加があればお知らせ願いたいと思います。
 日本は、国内においてどのような国内政策とロードマップを持っているのか、そしてまた、国際場裏において日本はどのようなスタンスで臨むのかをお伺いしたいと思います。内政と外交のリンケージによって目標達成を日本としてはどう進めるかを、先ほどの補足説明を含めて御回答願いたいと思います。
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小泉進次郎#14
○小泉国務大臣 今、伊藤先生から、資料二を示されながら御質問をいただきました。この資料二が示しているとおり、中国が最大の排出国でもあります。私は、先週、北九州市で行われました日中韓環境大臣会合に出席をして、その場でも、中国の気候変動、そして海洋プラスチックごみ対策における前向きな取組を引き出すということの一つの成果はあったと思います。
 日本独自でやらなければいけないことは必ずやらなければいけません。それは、ことしの六月に長期ビジョンとして掲げた脱炭素社会の実現、こういったことにもあらわれておりますし、私としては、今世紀後半のできる限り早く脱炭素社会を実現をするというのは、二〇五一年も含むという表現をしておりますが、こういった意欲でこの脱炭素社会の実現をしっかりしていく。そして、G7の中でもカーボンニュートラルを長期戦略の中に入れているのは日本のみでありますので、こういったことは、しっかりと国内対策を一つ一つ進めていく形で実現をしたいと思います。
 徹底した省エネ、再エネの主力電源化、そしてさらに、イノベーションも必要ですので、CO2を回収して有効利用、貯留することのCCUSとか、こういったことも社会実装を進めていくためにさらなる支援をしていきたいと思いますし、先生がおっしゃった国際社会での内政と外交のリンケージ、こういったことでいえば、先ほどの中国など、またアメリカもそうですが、大きな排出をしている主要な国々の前向きな関与をいかに引き出すかということも大事であります。そして、私が大臣に就任して以降、炭素中立性連合への参加表明もしました。
 こういった中で、世界の中で日本が、気候変動、脱炭素化に向けた取組を一つ一つ着実に進めていって、パリ協定の長期目標の実現に国際社会とともに貢献をしていく、こういったことをしっかりと進めていきたいと思いますので、来週、パリ協定の実現に向けて残された宿題、六条という交渉課題が残っているCOP25でありますが、その場を活用しても、日本の内政での、国内での取組、そして国際社会とともに取り組んでいく取組、双方についてしっかりと発信をしてまいりたいと考えています。
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伊藤信太郎#15
○伊藤(信)委員 ぜひ戦略的に進めていただきたいと思います。
 海洋プラスチックの問題をお伺いしたいと思います。
 この海洋のプラスチック汚染というのは大変深刻だと思います。
 資料三をごらんいただきながらお聞きいただきたいと思いますけれども、とりわけ五ミリ以下のマイクロプラスチックは、食物連鎖に取り込まれ、生態系に及ぼす影響というものが懸念されているわけでございます。
 世界経済フォーラムが二〇一六年一月に発表したレポートによると、二〇五〇年までに海洋に投棄されるプラスチックが重量ベースで海洋生物の量を超えるとしています。環境省として、この推量にどのような見解を持っていますか。そしてまた、ジョージア大学のジャムベック教授のレポートによると、最大の排出国は中国で二位がインドネシア、日本は三十位となっています。
 この海洋汚染に関して政府はどのような調査をし、どのようなデータを今持っているのか、また、それらを総括してどのような見解を持っているかを教えていただきたいと思います。
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小野洋#16
○小野政府参考人 まず、事実関係について私の方からお答えしたいと思います。
 委員御指摘ございました世界経済フォーラムの推計、それから、ジャムベック教授による海洋プラスチックごみの流出量の推計についてでございますが、国際的にまだ合意された推計がないという中で、海洋プラスチック問題のいわば地球規模の大まかな実情を理解するという上で非常に参考になる有意義な推計であると認識しております。
 海洋プラスチックごみの発生分布の実態把握についてでございますが、環境省におきましては、漂着ごみ、漂流ごみ及び海底ごみのサンプル調査を日本各地で実施しておりまして、ごみの量、それからその中に占めるプラスチックの割合などのデータを蓄積してきているところでございます。
 さらに、環境省といたしましては、海洋プラスチックごみの発生源や流出量につきましても、今後推計を取りまとめる作業を進めていく方針でございまして、こうした取組により、海洋プラスチックごみに関する科学的知見を集積してまいりたいと考えております。
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小泉進次郎#17
○小泉国務大臣 今、事実関係の方は局長の方からもお話がありましたが、私、この問題は大変深刻だし、日本は、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを主導した国として、引き続きリードし続けていかなければならない課題だと思っています。
 私、最近いろいろな場で講演をするときに使っているのは、あのナショナルジオグラフィックの動画です。この動画は、亀が鼻の中にプラスチックストローが入ってしまっていて、それを引き抜くのに、もう本当に亀が痛そうに、ああ、こんなに亀って痛そうにするんだ、こう人が押さえて、もう泣き叫ぶようなあの映像というのは本当に胸が痛みます。
 そして、このまま放置をすれば、二〇五〇年には海の中が魚よりもプラスチックごみの方が多くなるという、ちょっと考えられないような、そういったことを受けますと、やはり行動しなければいけないし、そして、二一〇〇年に、このままいけば何と日本の九割の砂浜がなくなる、こういった予測がある中で、特に私は生まれ育ったのが海に囲まれた横須賀という町なので、来月私も子供が生まれる予定ですが、将来の自分の子供は砂浜のない横須賀を見るのか、そう考えると、そんな未来を残したくないな、本当にそういうふうに思います。
 ですので、せっかく日本が野心的な、二〇五〇年追加汚染ゼロ、こういう目標を掲げることに成功してG20を巻き込んだわけですから、引き続き、リード国として確立した存在感を示し続けるような取組が国家全体でも国民レベルでも不可欠なことだと考えています。
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伊藤信太郎#18
○伊藤(信)委員 内閣府が提唱しているソサエティー五・〇については、環境省はどのような見解を持っているか、そして、この提唱は環境問題の解決にどのように結びつくと考えているのかをお尋ねしたいと思います。
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佐藤ゆかり#19
○佐藤副大臣 ソサエティー五・〇と環境問題の関係についてお尋ねをいただきました。
 まず、ソサエティー四・〇でございますけれども、クラウド上のデータを人間が解析をして価値を生み出すものに対して、ソサエティー五・〇では、クラウド上のビッグデータをAIが解析をし、AI、IoTが相互連携をして価値を生み出す社会であるというふうに認識をいたしております。
 第五期科学技術基本計画におきまして、我が国が目指すべき未来社会の姿として、これを閣議決定しているところでございます。
 具体的に環境分野で申しますと、温室効果ガスの排出量や吸収量の分布データをAIが解析することによって、気候変動の予見性を高め、そしてまた、適応能力を向上させることによって、人間による解析の時間的制約からも解放されるということでございます。これは、よりスピーディーな温室効果ガスの削減などの環境問題の解決にも密接にかかわってくるものと考えております。
 環境省では、具体化に向けた取組の一つといたしまして、「気候変動×デジタル」プロジェクトというものを立ち上げまして、先日、十一月二十八日、第一弾の検討の方向性を発表したところでございます。
 具体的には、ブロックチェーン技術などのデジタル技術をJクレジット制度に活用しまして、中小企業や家庭で自家消費される再エネのCO2削減によって創出されました環境価値のこの取引を通じて、環境投資のコスト回収を容易にしていく。こうしてオール・ジャパンかつリアルタイムで全員参加型のクレジット取引を促進して、さらなる削減活動への意識向上と行動促進を目指していくということにしております。
 この検討の結果につきましては、来春をめどに本プロジェクトの成果として取りまとめまして、ソサエティー五・〇の実現も視野に、来年六月に策定予定の成長戦略に反映してまいりたいと考えております。
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伊藤信太郎#20
○伊藤(信)委員 これで質問を終わります。ありがとうございました。
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鷲尾英一郎#21
○鷲尾委員長 次に、繁本護君。
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繁本護#22
○繁本委員 質問の機会をありがとうございます。自由民主党の繁本護でございます。
 きょうは、質問時間が限られておりますので、早速入りたいと思います。
 さて、伊藤信太郎先生のお話にもありました気候変動、これに伴う災害の激甚化、線状降雨帯が長期に停滞する、台風が巨大化する、どっちに行くかわからない、記録的短時間豪雨も珍しくないし、内水氾濫という言葉を今回の台風でもよく耳にしました。
 気象が変われば、水文が変わります、水象が変わりますね。一方で、地象、大地の方はどうかというと、私、ふだんよく、昭和十四年の京都市の地図をいつも部屋に張って、開発が進む前の都市はどうであったか、そして今の京都市の都市はどうであるかと比べるんですよ。そうしたら、交通やいろんなことがわかってきますけれども、一つは、コンクリートやアスファルトで相当覆われてしまった。昔だったら大地を通じて雨水が浸透していった、あるいは田畑で使われていったといった状況から、全く変わってしまった。
 今は基本的に、降った雨、特に豪雨はできるだけ速やかに下水道やあるいは川に流していこうというような形で都市開発が進んできました。いわゆる昔あった健全な水循環というものが今はもうなくなってしまっているというような状況であります。
 これからやはり自然な水循環を取り戻していく、水循環基本法もできましたから、健全な水循環の維持、回復の観点から、もっと本来の水循環を取り戻す取組が政府の基本的な姿勢として必要なのではなかろうかと思いますが、この点について、まず御見解をお伺いします。
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溝口宏樹#23
○溝口政府参考人 お答えいたします。
 水資源の有効利用を図り、あわせて下水道、河川等への流出の抑制に寄与する雨水の貯留浸透及びその活用を推進していくことは非常に重要であると考えてございます。
 このため、水循環基本法に基づいて平成二十七年七月に閣議決定されました水循環基本計画、こちらにおきまして、貯留管や貯留浸透施設等の整備の促進、雨水の利用のための施設の整備の設置の推進などの雨水の貯留、涵養や利用促進に関する施策を位置づけて、推進してございます。具体的には、下水道による雨水対策を進めつつ、河川等への流出抑制対策として貯留浸透施設の整備を推進してございます。
 政府といたしましては、流域における雨水の利活用やマネジメントの視点も踏まえまして、水循環基本計画に基づいて、今後とも貯留・涵養機能の維持及び向上、それから水の効率的な利用と有効利用など、健全な水循環が維持、回復されるよう、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進してまいりたいと考えてございます。
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繁本護#24
○繁本委員 全く今の政府の方針どおりで、水循環のマネジメントをどんどん進めていただきたいんですが、これから後半で私が提案することを考えていくために、これまでの、従来の流域単位での治水対策について、確認の意味も込めて政府にお尋ねしたいと思います。
 やはり、空から雨が降れば、雨水というのは山の尾根から内側にどんどんどんどん集まってきて、それがやがて小川から大きな川になって海に流れていくわけですから、流域単位で基本的にはマネジメントしていかないといけませんよね。治水、防災、そして環境負荷、汚濁負荷量を低減する、あるいは賢明に水を使っていこうという観点から、そういったマネジメントが重要になってきます。
 ことしの十月、台風の十九号がありました。豪雨がありました。関東や東北、中部地方を中心に広範囲にわたって甚大な被害が発生しましたが、河川氾濫防止のために整備された、今までずっと国が進めてきた治水対策が効果を発揮されたとされています。特に荒川調整池での効果について、第一調整池、あったかと思いますが、まずこの効果について御説明をお願い申し上げます。
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塩見英之#25
○塩見政府参考人 お答えを申し上げます。
 今回の台風第十九号におきましては、大変広範囲で多数の堤防が決壊いたしますなど甚大な浸水被害が発生をいたしました。こうした中でも、ダム、遊水池などの洪水調節施設が下流側の水位を低下させまして、効果を発揮したというふうに認識をしてございます。
 例えば、荒川におきましては、委員御指摘の荒川第一調節池で約三千五百万立方メートルを貯留したのを始めとしまして、上流のダム群との合計で約八千万立方メートルの洪水を貯留をいたしました。
 荒川についてはそういうことでございます。
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繁本護#26
○繁本委員 荒川の説明で、三千五百万という数字で御説明いただいたわけですが、荒川水系に加えて利根川においても記録的な大雨で増水いたしましたけれども、八ツ場ダムですね。この八ツ場ダムの治水効果についても御説明をお願い申し上げます。
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塩見英之#27
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。
 利根川におきましても、さまざまな治水施設が浸水被害の防止、軽減に効果を発揮いたしました。
 群馬県の伊勢崎市に八斗島という地点がございますが、その地点よりも上流側にありますダム群におきましてでございますけれども、今委員御指摘の八ツ場ダム、これは十月一日から試験湛水中であったわけでございますけれども、その八ツ場ダムで約七千五百万立方メートルを貯留いたしましたのを始め、その他の既設の六ダムとの合計で約一億四千五百万立方メートルの洪水を貯留したところでございます。
 こうした八ツ場ダムを含む利根川上流の七ダムが洪水を貯留したことによります下流側の河川の水位の低下量は、これは仮定を置いた試算値でございますけれども、八斗島地点におきまして約一メートルというふうに想定されまして、これまで整備してまいりましたダム群が一定の効果を発揮したものと考えてございます。
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繁本護#28
○繁本委員 こういった流域単位での今まで進めてきた治水対策というのは、今政府から御説明がありましたとおり、間違いなく効果を発揮してきたわけであります。
 かつて、コンクリートから人へというスローガンで、公共事業はすべからく悪だ、予算を減らせればいいということがうたわれた時期がありましたけれども、私は決してそんなことはないと思う。本当にやらなくちゃいけない公共事業というものは、まさに今御説明いただいたような八ツ場ダムや荒川、全国の河川における治水対策であって、これは自信を持って堂々と予算を確保しながら進めていかなければならないというふうに思います。ぜひ頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
 そういった大きな、一億を超えるような単位での水のマネジメント、治水対策というものは、政府がこれからの国土強靱化政策を進める中でどんどん進めていく一方で、我々国民一人一人も雨のこと、災害のことを考えてやっていかなければならない。
 ここで、雨庭というものを御紹介したいと思います。
 さて、今資料もお配りしているんですけれども、雨庭、これはレインガーデンという言い方もされまして、もともとアメリカのメリーランド州で一九九〇年代に始まったとされております。アスファルトや屋根に降った雨水を一旦貯留する、そして貯留した後、時間をかけて浸透させるための植栽空間を指します。こうした小規模な緑地を住宅の庭、集合住宅でも広場でも学校でも道路の植栽帯でも、どこでも数多く整備していくことによって、豪雨時に雨水が一気に河川や下水道に流れ込むことを防いでいます。また、生態系を創出するあるいは保全する、こういったことを通じて、都市における野生生物の回復やヒートアイランドを緩和する、水質を向上させる、住民のコミュニティーの場としてさまざまな効果を発揮する、こんなことが期待されるわけであります。
 実は、アメリカのニューヨークでは、かつて、二〇一〇年に、ハリケーン・サンディという災害があったんですけれども、ハリケーン対策としてこの雨庭の設置が進んで、実際に二千三百カ所の整備が完了しております。ハリケーン対策で雨庭です。
 整備するコストの面では、大規模な雨水貯留施設を整備するよりも維持管理コストが小さいという報告もありますし、防災、減災だけではなくて、さまざまな生態系維持、回復に資する環境に配慮した町づくりといったアイデアとして注目をされています。
 私の選挙区は京都なんですけれども、町づくりの中にグリーンインフラを積極的に活用しようということで、この雨庭の取組を京都市が単独の予算で進めております。
 今お配りしている資料の中に雨庭というものがありますが、四条堀川通りに交差点があって、その南東の角に日本庭園をつくっております。ぱっと一見見たところ日本庭園なんですが、実は、その下に九・五トンの水を貯留できる貯水機能を兼ね備えているんですね。ふだんであれば、四条通りあるいは堀川通りに降った雨は、一旦側溝に集まって雨水升から下水道に行く、こういうシステムなんですけれども、一旦これを交差点にこしらえた日本庭園である雨庭に受け入れて、少し、九・五トンためてから、何日かかけて地下浸透させていくということなんですね。こういった雨水対策をやると、実は雨対策ということだけじゃなくて非常に景観対策としてもいいです。
 また、実はこれは、つくった雨庭を、では誰が管理するかという問題も発生するんですが、向かいにある京都中央信用金庫というところの職員さんが毎日その日本庭園を掃除したり、これは雨が浸入する口のところのたまった落ち葉をとったり、雨庭が機能するように、維持保全もしてもらっているんですね。
 こういった取組を御家庭でも進めていくことができるということで、二枚目の雨庭ハウスの資料も配っているところであります。
 こういった小規模で分散型の雨庭の取組は、実は、国交省がことしの七月にグリーンインフラ推進戦略ということを発表しました。ここで雨水の貯水、浸水対策の推進という考え方にも、これは完全に合致するのでありまして、こういった取組を戸建て住宅やマンションや学校や寺院や公園、公共、民間問わず政策的にどんどん応援していくことが必要なのではなかろうかというのが私の提案なんですね。都市の中には農地もあれば生産緑地もあるし、国民公園、都市公園、さまざまありますから、雨庭対策を進めていきたい。こういったものは、先ほど御紹介いただいた八ツ場ダムに対比して市民ダムという形で進めていくことができるかと思います。
 そこで、政府は、せっかく内閣官房があって、水循環基本法に基づいて対策を総合的に進めているわけだから、今回、私が提案させていただきたいのは、この雨庭、レインガーデンを認定していこうという制度をぜひつくってもらったらありがたいと思います。そして、それを認定するためのチームを政府の中でぜひつくってほしい、こう思います。
 そして、そのチームにおいて、雨庭ってどういう機能が必要なんだろうか、技術的な課題は何なんだろうか、さまざまな社会的な意義は何なんだろうか、あるいは、資金調達をどうしようか、維持管理はどうしようかということをどんどん検討することを進めていただきたいと思うんですが、この雨庭認定制度、チームをつくるということについて政府の御見解をお願い申し上げます。
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溝口宏樹#29
○溝口政府参考人 お答えいたします。
 短時間での強い雨や大雨の発生頻度の増加、都市化の影響も加わった気温上昇などの気候変動が顕在化しておりますので、災害リスクの軽減等のため、雨水を貯留浸透させる取組を推進することは政府としても重要であるというふうに考えてございます。
 雨水の貯留浸透に関する施策につきましては、例えば、政府として策定した国土強靱化基本計画や気候変動適応計画、それから国土交通省が取りまとめたグリーンインフラ推進戦略などにおきましても、雨水の貯留浸透の必要性、重要性が位置づけられていると承知してございます。
 このようなことも踏まえまして、内閣官房水循環政策本部事務局といたしましては、委員から御指摘のありました雨庭に関しまして、その取組を進めるための課題や方策、取組を通じた水循環に関する国民の理解や関心を深めるための課題、方策等の検討につきまして関係省庁との調整を進めてまいりたいと考えてございます。
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