予算委員会

2019-11-06 衆議院 全238発言

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会議録情報#0
令和元年十一月六日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 棚橋 泰文君
   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君
   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君
   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君
   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君
   理事 伊藤  渉君
      あきもと司君    秋本 真利君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      うえの賢一郎君    衛藤征士郎君
      大串 正樹君    大西 英男君
      奥野 信亮君    金子万寿夫君
      金田 勝年君    神山 佐市君
      河村 建夫君    黄川田仁志君
      笹川 博義君    鈴木 憲和君
      田所 嘉徳君    田野瀬太道君
      谷  公一君    辻  清人君
      根本  匠君    原田 義昭君
      平沢 勝栄君    古屋 圭司君
      務台 俊介君    村上誠一郎君
      山本 幸三君    山本 有二君
      渡辺 博道君    今井 雅人君
      小川 淳也君    大西 健介君
      岡本 充功君    川内 博史君
      黒岩 宇洋君    玄葉光一郎君
      後藤 祐一君    武内 則男君
      辻元 清美君    本多 平直君
      前原 誠司君    森田 俊和君
      山本和嘉子君    國重  徹君
      佐藤 英道君    中野 洋昌君
      濱村  進君    塩川 鉄也君
      藤野 保史君    宮本  徹君
      浦野 靖人君    杉本 和巳君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣         麻生 太郎君
   外務大臣         茂木 敏充君
   文部科学大臣       萩生田光一君
   農林水産大臣       江藤  拓君
   経済産業大臣       梶山 弘志君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (国家公務員制度担当)
   (防災担当)       武田 良太君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 衛藤 晟一君
   国務大臣         北村 誠吾君
   財務副大臣        遠山 清彦君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  大西 証史君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  石川 卓弥君
   政府参考人
   (内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       堀江 宏之君
   政府参考人
   (内閣法制局第一部長)  北川 哲也君
   政府参考人
   (人事院事務総局総括審議官)           西  浩明君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官)            徳永  崇君
   政府参考人
   (内閣府沖縄振興局長)  原  宏彰君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        村上 敬亮君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  内藤 尚志君
   政府参考人
   (消防庁次長)      米澤  健君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    小山 太士君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         串田 俊巳君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            渡邉 政嘉君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            蒲生 篤実君
   政府参考人 
   (観光庁長官)      田端  浩君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月六日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     田所 嘉徳君
  うえの賢一郎君    金子万寿夫君
  小野寺五典君     辻  清人君
  笹川 博義君     大串 正樹君
  野田  毅君     田野瀬太道君
  原田 義昭君     務台 俊介君
  平沢 勝栄君     大西 英男君
  山口  壯君     谷  公一君
  渡辺 博道君     鈴木 憲和君
  岡本 充功君     森田 俊和君
  辻元 清美君     武内 則男君
  馬淵 澄夫君     黒岩 宇洋君
  國重  徹君     中野 洋昌君
  濱村  進君     佐藤 英道君
  宮本  徹君     塩川 鉄也君
  杉本 和巳君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  大串 正樹君     笹川 博義君
  大西 英男君     平沢 勝栄君
  金子万寿夫君     うえの賢一郎君
  鈴木 憲和君     渡辺 博道君
  田所 嘉徳君     石破  茂君
  田野瀬太道君     野田  毅君
  谷  公一君     山口  壯君
  辻  清人君     黄川田仁志君
  務台 俊介君     原田 義昭君
  黒岩 宇洋君     山本和嘉子君
  武内 則男君     辻元 清美君
  森田 俊和君     岡本 充功君
  佐藤 英道君     濱村  進君
  中野 洋昌君     國重  徹君
  塩川 鉄也君     宮本  徹君
  浦野 靖人君     杉本 和巳君
同日
 辞任         補欠選任
  黄川田仁志君     小野寺五典君
  山本和嘉子君     馬淵 澄夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(国政全般について)
     ――――◇―――――
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棚橋泰文#1
○棚橋委員長 これより会議を開きます。
 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。
 このたびの台風第十九号及び十月二十五日からの大雨による被害でお亡くなりになられた方々とその御遺族に対しまして、深く哀悼の意を表します。
 また、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 全員御起立をお願いいたします。――黙祷。
    〔総員起立、黙祷〕
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棚橋泰文#2
○棚橋委員長 黙祷を終わります。御着席願います。
     ――――◇―――――
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棚橋泰文#3
○棚橋委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、国政全般についての集中審議を行います。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官大西証史君、内閣官房内閣審議官石川卓弥君、内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官堀江宏之君、内閣法制局第一部長北川哲也君、人事院事務総局総括審議官西浩明君、内閣府大臣官房カジノ管理委員会設立準備室審議官徳永崇君、内閣府沖縄振興局長原宏彰君、内閣府地方創生推進事務局審議官村上敬亮君、総務省自治財政局長内藤尚志君、消防庁次長米澤健君、法務省刑事局長小山太士君、文部科学省大臣官房総括審議官串田俊巳君、文部科学省高等教育局長伯井美徳君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、中小企業庁経営支援部長渡邉政嘉君、国土交通省総合政策局長蒲生篤実君、観光庁長官田端浩君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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棚橋泰文#4
○棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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棚橋泰文#5
○棚橋委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本哲志君。
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坂本哲志#6
○坂本委員 自由民主党の坂本哲志でございます。
 今回の予算委員会集中審議に当たりまして、質問の機会を与えていただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。
 早速質問に移ります。
 まず、二人の閣僚の辞任にかかわる問題につきましてお伺いをいたしたいと思います。
 菅原一秀前経済産業大臣、そして河井克行前法務大臣が相次いで辞任をされました。
 菅原一秀前大臣は、平成十五年の当選、私と同期当選でございます。政治へ強い志を持って、そして区議から都議へ、さらに、毎日駅頭に立って、いわゆる地盤、看板、かばんがない中で、いろいろと努力もされてこられました。厳しい選挙をこれまでも勝ち抜いてこられたところでございます。そういう点では私といろいろ意見も合いまして、定期的に食事もしたりしているところでございます。
 商社出身ということもありまして、通商政策やあるいは経済対策、こういったものに非常に精通しておられまして、経済産業大臣として私は適役であったというふうに思っております。
 しかし、今回の問題が浮上したことにつきまして辞任に至ったと思いますけれども、予算委員会さらには議院運営委員会の筆頭理事等も務められましたので、これ以上審議をおくらせてはいけないという強い責任感からも辞任に至ったんだというふうに思います。
 河井克行前法務大臣は、酒の不当廉売を規制いたします法律の改正で一緒に汗を流した仲でございます。酒の安売り店が出現をしたことで、昔からある町の酒屋さんが次々に閉店をしてまいりました。それで、自民党の方では街の酒屋さんを守る国会議員の会というのが創設をされました。会長は田中和徳復興大臣、そして幹事長に河井先生、事務局長を不肖私坂本哲志が務めたところでありまして、最終的には、酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部改正ということで、これは平成二十八年に国会で成立をいたしました。特に、衆議院では全会一致でございました。
 法律の改正に当たりまして、河井議員は、豊富な法律知識と現場感覚でこの法改正を引っ張られておりました。法務大臣としても、私は、適材そして適所であったと考えております。
 しかし、これも、奥様がさきの参議院選挙に立候補された際の問題が報道され、法を守るべき立場の法務大臣として辞任をされたと思います。
 このように、私が接してきましたお二人は、見識あるいは人物ともに信頼できる方で、適任だったと思っているわけでありますが、二人の大臣の相次ぐ辞任は、やはり国民の皆様方に大きな落胆を与えたのだというふうに考えます。
 任命責任者であります総理の国民の皆様への丁寧な説明が求められるところでございますので、安倍総理からの御意見、御説明をお願いいたしたいと思います。
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安倍晋三#7
○安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣がわずか一カ月の間に相次いで辞任する事態となりましたことにつきましては、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者としてその責任を痛感をしているところでございます。
 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くすことで国民の皆様への責任を果たしていく考えでございます。
 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことで国民の皆様の信頼回復に努めていく考えでございます。
 その上で申し上げれば、政治活動については、内閣、あるいは与党、野党にかかわらず、一人一人の政治家がみずから襟を正し、説明責任を果たすべきものであります。菅原大臣も河井大臣も辞任に際しての会見で、今後とも説明責任を果たす旨述べているものと承知をしております。今後ともみずから説明責任を果たしていかれるものと考えております。
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坂本哲志#8
○坂本委員 これからお二人が説明責任をされていくものと思いますので、しっかりそれを聞き届けておきたいと思います。
 次に、台風、豪雨の災害についてお伺いをいたします。
 台風十五号、十九号、その後の豪雨は大きな被害を特に東日本にもたらしました。亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げたいと思います。
 今回の台風、豪雨によります被害の特徴は、中小河川が決壊をして泥水が家屋や工場、商店や農地に流れ込み、商売そのものができなくなったり農業が継続できないという状況になったことでございます。
 特に、泥を大量に含んだ濁流が流れ込んだところは後の始末が非常に悪いんです。私も、九州で何回か河川が氾濫し、その都度濁流に見舞われた、そういう経験がありますけれども、どんなに洗っても家屋の泥は取れません。機械は、泥が一回入り込んだものはほぼ使用不能になります。それはそのまま企業や商売の閉鎖、閉店、そして営農の廃止につながっていきます。被災者の再建へのモチベーションも下がります。経済活動や地域の活性化も失われ、ひいては地域の衰退が急速に進むということになります。
 三年半前の熊本地震を経験した私たちにとりまして、こういった状況の中で支援策として最もありがたかった対策は、業務や営農を再開できるようにするためのワンパッケージの支援策でございました。
 具体的には、中小企業につきまして、被害額の四分の三を補助するグループ補助金がどれだけ企業の倒産や閉鎖を防いだか、その効果ははかり知れません。農業におきましては、農業施設が倒壊したためにこれらに対する経営体育成支援事業が適用され、九割の補助がつきました。これによりまして営農を継続するモチベーションが非常に高まりました。観光でも、風評被害に苦しむ阿蘇が、旅費が割安になるプレミアム旅行券によってどれだけ助かったかわかりません。ホテル、そして旅館、営業が継続できたということであります。
 つまり、各省庁それぞれに被害状況別の細かな補助の積み重ね、これも必要なことでありますけれども、営業や営農をいかにしたら再開できるかという視点で、大くくりの支援制度がやはり欠かせないというふうに思います。
 今回も、地方の再生のために、中小企業にはグループ補助金の改善版を、そして農業者には営農再開のための農業版グループ補助金ともいうべきものをぜひお願いしたいと思いますけれども、農林水産大臣、そして経済産業大臣にお伺いしたいと思います。
 それからもう一つ。また、今回の特徴でございますけれども、犠牲になられた方々で、避難をしなくて犠牲になられた方、避難途中で犠牲になられた方、避難が少しおくれて犠牲になられた方、それも高齢者の方々が非常に目立ったということであります。
 これも、六年前の、九州北部豪雨、阿蘇の豪雨災害で私たちが経験したことでありますけれども、避難のタイミングや避難の手段が非常に難しいということであります。阿蘇の場合には、午前四時前から五時にかけまして、時間百ミリ以上の猛烈な雨がたたきつけるように降りました。消防団が戸をたたいて回り、避難を呼びかけても、聞こえない、もう避難の気持ちも薄れている。しかも、夜明け前であたりは真っ暗である、避難しようにもできない、そして、避難に対して消極的になる。結果的に避難がおくれ、土石流にのみ込まれた方々は二十人以上に上りました。
 一昨年、福岡の朝倉市を襲いました豪雨でも、避難を呼びかけても、夜であったり、また、高齢者の方々が自宅を離れたくないと言ったりで、市長からは、避難への説得が非常に難しいという場合があったというふうにお伺いをいたしました。
 避難については、暗闇の中では難しいし、雨が強く降り出したらもっと難しいし、そして、車での避難が適切かどうかも、判断は難しいものがあります。
 そこで、高齢化が進む中で、避難の方法や避難のタイミング、避難の誘導の仕方や避難の手段などで、更に検討をしておかなくてはならない事態になるのではないかというふうに思います。避難の問題について、新たな組織をつくって避難のことに対して協議をする、そういうことが必要だと思いますけれども、防災担当大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 以上、農林水産大臣、経済産業大臣、そして防災担当大臣に、御答弁よろしくお願いいたします。
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梶山弘志#9
○梶山国務大臣 今、坂本委員が述べられましたように、台風十五号、十九号、十月二十五日の低気圧による大雨と、立て続けに自然災害が発生をいたしました。
 経済産業省としては、災害救助法が適用された地域において被災した中小企業に対して、発災直後から、中小企業団体等による特別の経営相談窓口の設置、日本政策金融公庫による災害復旧貸付け、一般保証とは別枠で借入債務の一〇〇%を保証するセーフティーネット保証四号など、資金繰りや災害復旧のための支援を既に実施をしております。
 被災地の生活やなりわいを支援する施策パッケージについては、現在、政府内で取りまとめに向けた大詰めの調整を行っているところであります。この検討の中で、被災地の状況や要望を踏まえて、被災企業の一日も早い事業再開に向けた対策を早急に講じていきたいと考えております。
 具体的には、今お話のありましたグループ補助金を含め、被災した建物や設備の復旧に対する補助、設備、備品の修繕や販路開拓の支援、商店街のにぎわいを取り戻す再建の支援などでありますけれども、熊本地震への対応などを含め、過去の事例を参考に、手続、運用などに対して柔軟な対応もしてまいりたいと思っております。被災地に寄り添う幅広い支援策についての検討を進め、取りまとめを急いでまいりたいと考えております。
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江藤拓#10
○江藤国務大臣 三年半前に熊本で大変な地震を経験されました委員の御指摘、本当に、グループ補助金そのものが活用されて、農業の分野でも効果を発揮したということは承知しております。そういう御指摘をされるのはやはり御経験がなせるわざかなと、同期でありますけれども、そういうふうに感じました。
 私としても、一連の支援策を検討する中で、先生が御指摘されました経営体育成支援事業、今現在は強い農業・担い手づくり総合支援交付金というふうになっておりますが、この中の被災農業者支援型とこのグループ補助金の活用実績、これは過去九割というふうにおっしゃいましたけれども、比較して一体どうなんだということは省内でしっかり検討を実はさせていただきました。その結果、被災した施設の種類、それとか地域によってはグループ補助金の方が非常に有効性を発揮した、農林水産分野においてもですね。そういう事例も発見、確認をされたところであります。
 そこで、強い農業・担い手づくり支援交付金のいわゆる被災農業者支援型は、委員も御存じのとおり、十分の三という補助率が基本ではありますが、いろいろな被災者を回らせていただいて、今お話がありましたように、泥をかぶったコンバインとかトラクターとか、さらに、今回は大量の稲わらが流れて、機械の細部のところにまで稲わらがかみ込んでしまっていて、とても修理では私は及ばないというふうに思う現場をたくさん見てまいりました。
 そういうことを考えて、この十分の三の引上げは必須だろうというふうに考えております。これを引き上げることによって、総務省による補助の率も、十分の三にかかるのか、上げた率にかかるのか、地方の負担も減ってまいりますので、総合的に対策をまとめさせていただきたいと思っております。
 被災者の生活となりわいの再建に向けたパッケージ、これが今週中にも発表されますので、詳細についてはそこで発表させていただきますが、今、経産大臣からお話がありました中小企業庁のパッケージとも、グループ補助金とも連携をとりながら、しっかりと寄り添った支援策をまとめてまいりたいと考えております。
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武田良太#11
○武田国務大臣 台風第十九号及びその後の豪雨災害による被害の全容は、まだはっきりと明らかになってはいないわけでありますけれども、本日七時の時点で九十四名の方がお亡くなりになられました。心から御冥福を祈りたいと思います。それほど大きな被害が生じたわけであります。
 今回の災害では、自宅で被害に遭われた高齢者が多かったこと、また、屋外、特に自動車での移動中に被災された方も多かった、このように聞いております。夜間や風が強い中での避難は危険を伴うために早目早目に避難いただくこと、また、日ごろから地域で助け合って避難する仕組みをつくっておくことが重要であろうかと思います。
 災害対策は不断の見直しが必要であり、避難勧告等の発令のタイミングや避難方法、避難場所等に関する実態を把握、検証した上で、今回の災害から学べる教訓を生かし、必要な対策を検討してまいりたいと存じます。
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坂本哲志#12
○坂本委員 地域にとりまして、商売や農業をやめるというのが一番やはり私にとってはショックでございますので、本当に、やめなくていいようなパッケージ型支援、これをぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 避難につきましても、高齢化が進むにつれて、非常にやはり避難そのものが難しいということも考えられますので、早目早目の誘導と同時に、新たな避難のあり方、こういったものもやはり考えていくべきだろうというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
 農林大臣におかれましては、行事があるということですので、ここで御退席していただいて結構でございます。
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棚橋泰文#13
○棚橋委員長 御退席どうぞ。
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坂本哲志#14
○坂本委員 続きまして、日米貿易交渉につきましてお伺いをいたします。
 ことしの四月からスタートいたしました日米貿易交渉は、五カ月間の交渉を終え、九月二十六日に共同声明が出されました。
 今回の交渉で、私たちからの国民の皆さん方へのお約束は、TPPの水準を超えないということでした。このことに対しては、私はしっかりと守れたというふうに思います。私だけでなく、メディアや専門家からもそのような評価を受けていますので、約束が守れたということは、私は厳然とした事実であるというふうに思います。
 さらに、自動車の輸出に対しまして、アメリカは通商拡大法二百三十二条を持ち出して、自動車輸入の数量規制や大幅な関税引上げを主張することも危惧されましたけれども、このことにつきましてもクリアできました。
 これらの成功の要因は、まずは昨年九月の安倍総理、トランプ大統領の首脳会談の共同声明に沿って交渉が行われたということが大きいというふうに思います。共同声明で、農林水産物につき、日本の既存のEPAにおける市場アクセス水準を最大限とすると、しっかりとまず大枠を固めてもらいました。
 次に、農業団体の監視や、あるいは事業者、業界と霞が関官僚との連携によります優先順位を明確にしての戦略などが功を奏したというふうに思います。そして、交渉の最前線に立たれました茂木現外務大臣のタフネゴシエーターとしての存在も大きかったというふうに思います。
 特に、米を除外したこと、これは農家に大きな安心感を与えました。TPPでは、アメリカとは七万トンの輸入特別枠が設けられていたんです。これが除外されました。米の産地でありますカリフォルニア州が民主党の地盤であることから、トランプ大統領の関心が薄かったということを割り引いたにしても、米が削除されたことについては、農民のこの安心感というのは非常に大きいというふうに思います。
 さらに、牛肉の輸入につきましてもセーフガードが設けられ、豚肉の輸入につきましても、高価格部位には低い関税で、そして低価格部位では高い関税という差額関税制度を守ることができました。
 自動車は、さらなる交渉で関税撤廃という表現が盛り込まれ、具体的な期限は定められておりませんけれども、今後も交渉が継続されることになりました。自動車メーカーなどの業界も高く評価をしているところであります。
 ただ、心配な点が一つございます。それは、今後、牛肉につきまして、日本への牛肉輸出については、アメリカがオーストラリアに大きくおくれをとっております。そのために、オーストラリア牛肉、オージービーフに追いつき追い越せとばかりに、アメリカがかなりの攻勢をかけてくることが考えられます。
 このため、自動車の継続協議を人質にしてアメリカがセーフガードの拡大などを要求してくるのではないか、また逆に、牛肉のセーフガードを人質にして自動車の関税二・五%の撤廃までの道のりを大きくおくらせようとするのではないかというような危惧があります。とりわけ、トランプ大統領が来年の大統領選挙で劣勢を伝えられるというようなことにもなりますと、なりふり構わずに、アメリカの自動車業界向けに、また農業団体向けに、何らかのパフォーマンスをしてくるということも考えられないことではありません。
 そこで、これら、さらなる自動車交渉のセーフガード枠拡大などの要求に対しまして、どのような歯どめが仕掛けられているのか、また、その際にどういうふうに対応をしていくのか、直接交渉に当たられました茂木外務大臣にお伺いをいたしたいと思います。
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茂木敏充#15
○茂木国務大臣 今回の日米貿易協定、坂本委員の方からも御指摘がありましたように、昨年九月二十六日、安倍総理とトランプ大統領の間の共同声明において、まず交渉の大枠をしっかり固めることができた。これが国益にかなう交渉を進める上で極めて大きかったと思っております。
 同時に、米がどうなるんだろうか、二三二条の追加関税、さらには数量規制、こういうさまざまな国内の懸念にもしっかり応える、こういう思いで交渉に臨んできたところであります。
 今回、日米貿易協定、そして日米デジタル貿易協定がまとまった後で、自動車の関税撤廃を含めた今後の交渉に関しましては、本年の九月二十五日の日米共同声明、この中のパラグラフの三番目にありますように、どの分野を交渉するのか、その対象をまず協議することとしておりまして、今後の交渉の内容は協議の中で決まっていくことになります。
 このうち、関税につきましては、さらなる交渉による関税撤廃、これが今回の協定に明記をされておりまして、明記をされました自動車・自動車部品を想定しておりまして、それ以外は想定をいたしておりません。
 また、牛肉のセーフガードにつきましては、交換公文で、牛肉のセーフガード措置がとられた場合に協議を行うこととされておりますが、これは、今後の牛肉の輸入実績等を踏まえて協議されるもので、協議の結果、これを予断するものではございません。
 このように、今回の協定では、牛肉のセーフガードの引下げと自動車の関税撤廃について、全く別々に規定というのが行われておりまして、その規定に沿って今後の交渉や協議を行ってまいりたいと考えております。
 今回の日米貿易協定、これまでの貿易交渉で常に焦点になってきました米につきましては、御指摘のように完全除外、そして、農産品については全て過去の経済連携協定の範囲内におさめるなど、我が国の国益に沿った、そしてまた日米双方にとってウイン・ウインな合意になっていると考えておりますが、今後も、我が国として、国益に反するような合意、これを行うつもりはございません。
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坂本哲志#16
○坂本委員 自動車関税の問題と、それから牛肉のセーフガード枠拡大は全く別物である、それをお互いに人質にしてということはあり得ないというような大臣からの御答弁でございました。
 これから、関税撤廃に向けてしっかりと自動車につきましては交渉をしていただきたいというふうに思いますし、セーフガードにつきましては、私たち農林系としてもしっかり応援をしてまいりたいと思っております。
 次に、大学入試の英語試験、民間の英語検定を導入する、それが延期になったということについてお伺いをいたします。
 大学入試の際の英語教科につきまして、二〇二〇年度から民間試験を導入する大学入試英語成績提供システムというのが、二〇二四年度からに延期となりました。
 実施時期を五カ月後に控え、急遽の方針の変更は驚きでございます。制度に不満があれば、過ちを改むるにしくはなしという言葉もありますように、混乱を未然に防いだというふうに言えるかもしれません。
 しかし、仮に予定どおりに実施したとしても、多少の混乱はあっても、年を経るごとに改善されていき、読む、聞く、話す、書くの四技能を高める新たな入試制度ができ上がっていたかもしれません。
 どのような結果になったのかは誰もわからないわけでございますけれども、延期をしたことで、これだけ多くの皆さん方の関心を呼ぶということに結果的になったことで、もう一度振出しに戻り、英語についての入試のあり方を国民みんなで考えるという機会を得たということについては、これは正解だったのかもしれないというふうに思います。
 しかし、受験生や指導する教職員、また保護者、そして民間試験団体に戸惑いと混乱を与えたことは、これは事実でございます。このことにつきましては、萩生田文部科学大臣は十一月一日に、受験生を始めとした高校生、そして保護者の皆様へという謝罪の談話を発表されました。
 ただ、注意していただきたいのは、英語の民間試験の導入につきましては、今からもう三十三年以上も前、一九八六年の臨時教育審議会で答申をされております。
 今回の事態を受けて、今後、慎重に目配りをしながら対応していかなければいけませんけれども、やはりこれは長年の懸案でもございますので、前向きに取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それで、今回、どこで間違ったのか。経済的な不公平感、あるいは地理的条件の有利、不利、これは以前から指摘をされていました。採点の質や公平性の確保、これも言われていました。時間さえあればある程度解決ができていたというふうに思いますし、これからも、今後、政策的にカバーをしていくことはできますし、人材や予算を投入すればいずれも改善していける問題であるというふうに思います。
 今回の一番の計算違いは、民間が実施する民間のいわゆる検定試験に対して、どれだけ政府、文部科学省が介入できるかということではなかったのかというふうに思います。民間の事業を公の制度の中に取り込む際に、公の指揮命令そして監督権がどこまで可能なのかということだったんだろうというふうに思います。
 民間に任せられるものは民間にという考え方は、効率性そして実効性さらには経済性から、今後も進められてしかるべきものであると考えます。教育の分野だけでなく、農林水産業の分野や、政府が情報として入手をいたしましたデータの活用などで、民間への委託や民間活力の導入などは今後もその範囲を次第に大きくしていくだろうというふうに思います。しかし、民間に任せっ放しということになりますと、公的な事業が変形していきますし、不公平感や格差が生じてまいります。
 今回、英語民間試験団体には予想をはるかに上回る受験生からの申込みがあり、試験会場の確保や監督者の確保などで民間団体は悲鳴を上げていたというふうに聞きます。それでも文部科学省は民間に丸投げを決め込んだということであります。
 それは、民間の事業に文部科学省や各都道府県の教育委員会がどれほどかかわれるか、また、どれほど命令ができるのか、この民と公の根本的な課題が未整備だったために公あるいは民の連携がうまくいかずに、徐々に徐々に混乱の兆しを見せてきたというのが実情ではなかったんでしょうか。
 萩生田文部科学大臣は、今後、検討会をつくって一年間を目途に検討をし、結論を出したいと記者会見で述べておられました。
 まず、この公と民の関係をどのように整理していかれるのか、新たなルール形成が必要なのかどうか、そのことについてお伺いをいたします。そして、一年間の検討会の中で、どのようなものを柱に今後結論を導いていこうとされるのか、お伺いをしたいと思います。加えて、確実に一年間で結論を出すためには民間入試団体との綿密な話合いが不可欠であるというふうに思いますが、民間団体との話合いの場や新たな検討会をつくって協議をする、そういうことをお考えでしょうか。文部科学大臣の方針をお伺いいたしたいと思います。
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萩生田光一#17
○萩生田国務大臣 大学入試の英語成績提供システムは、現時点において、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮など、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムにはなっていないという判断をし、来年度からの導入を見送り、延期をすることにいたしました。
 この間、この試験に向けて準備をされてきた受験生の皆さん、また、指導に当たった高校関係者、また、システムの導入に当たって同意をしていただいた大学関係者や民間の試験団体の皆さんを始め、多くの皆さんに御迷惑をかけたことは率直におわびを申し上げたいと思います。
 しかしながら、その決断に至るまでの中で、今、坂本先生も御指摘をいただきました、各大学の入学者選抜におけるこの四技能の活用を支援することを目的とする試験、システム、文科省が民間団体等の取組を十分に指導監督することができるような制度設計となっておらず、かつ、連携、調整が十分でなかったことから、各大学の活用内容、民間試験の詳細事項等の情報提供不足など、準備のおくれにつながることとなりました。
 今後の検討においては、システム導入が延期になった要因や導入に当たって指摘された課題について検証し、民間英語試験の活用も含めた英語四技能を適正に評価するシステムを国が責任を持って実施できる体制についてしっかりと検討をしてまいりたいと考えております。
 あわせて、今後設置する予定の検討会議の具体的な論点については早急に検討してまいりたいと思いますけれども、大学入学共通テストや各大学の個別試験の中での英語四技能評価をどのように評価をするのか、経済的な状況や居住地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なのかなどを柱として、高校、大学関係者や民間試験団体などの意見も聞きながら、今後一年を目途にしっかりと検討してまいりたいと思います。
 その際、システム導入が延期となった要因や導入に当たって指摘された課題についても検証し、民間英語試験の活用も含めた英語四技能を適正に評価するシステムを国が責任を持って実施できる体制についてしっかりと検討してまいりたいと思います。
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坂本哲志#18
○坂本委員 済みません、もう一つちょっとお伺いしておきます。
 一年間という期限を切られて、そして結論を出すというふうに言われました。一年間ということを決められた理由、そしてその中でどういうことを盛り込んでいくかというようなことをもう一度御答弁いただけたらというふうに思います。
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萩生田光一#19
○萩生田国務大臣 さまざまな課題がこの間、浮き彫りにされました。私自身も、就任以来、この制度について、いろいろ問題があるけれども、しかし、一つ一つ解決をして何とか実施にこぎつけていきたい、既定の路線に沿って前に進めていきたいというもので、頑張りました。
 先生から御指摘があったように、確かに予算や人的な支援をすることでカバーできることもありますけれども、それを今から与野党の先生方に御了解をいただくとすれば、当然、年度末までかかってしまうことになります。四月から試験が実施される中で、果たしてその時間を有することができるのかということも逡巡をしてまいりました。
 決定的に、やはり制度を変えていかなきゃいけないなと思ったのは、まさしく先生の御指摘があったように、今回の制度というのは、大学入試センターとそれを受ける各六団体の皆さんが対等な立場で協定という形で申合せをしました。試験センターの方から何かをお願いすることはできるんですけれども、それに対してきちんと応えなきゃならないという義務はないわけですから、例えば、経済的に困難を抱えている受験生に減額をしてもらいたいということ、あるいはできるだけ近くで試験会場を確保してほしいということは繰り返しお願いはしましたけれども、実際のところ、民間の皆さんにとっては、会場をふやしていくすべというものがなかなかなかったんだと思います。あらかじめどの程度の受験生が受けるかわからない場所に大きな会場をあらかじめ確保するということは、なかなか民間の感覚ではできなかったと思います。
 あるいは、減額についても、先ほども申し上げたように、予算などで応援をすることが可能であれば多分このシステムは前に進むことができたんだと思いますけれども、実際には、ある団体などは五%の減額をしてくれましたけれども、試験の受験費用から考えますと、六千円の五%ですから、わずかに、言うならば三百円ということになります。そのためには課税証明書をとらなきゃならない。市役所で二百円払って証明書をとって、八十円払って送らないと、この減額が受けられない。実質受けられる減額は二十円ということになりますので、これではなかなか経済的に困窮された方たちへの応援にはならないという判断に至りました。
 決して団体の皆さんが悪いのではなくて、そういうことを、結果として前に進めるだけのシステムをしっかり持たないままここまで来てしまったことに私は大きな原因があると思いますので、これは、期限を切って、一年間でしっかりと、問題をもう一度しっかり検証し、また、課題を洗いざらい出して、そして改めて民間の皆さんとも協力をしながら、この試験が、これは全ての受験生に対してひとしく受験ができる環境というものをつくっていくためにしっかり頑張ってまいりたい、こう思っておるところでございます。
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坂本哲志#20
○坂本委員 大臣おっしゃるとおりだと思います。
 民間団体の方もなすすべがなかった、非常にやはり困惑していたということで、それで、当初七団体だったものが一団体それから抜けるというような事態にもなったと思いますので、十分な制度設計をこの一年をかけて行っていただいて、そして、最終的には、あのとき延期をしてもう一回制度設計をやり直してやはりよかったと言われるような英語についての大学の入試制度にしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、首里城のことにつきましてお伺いをいたします。
 十月三十一日未明でございます、沖縄首里城が炎上をいたしました。朝のテレビで焼け落ちる首里城正殿の映像を見ながら、以前読んだことのある本の一節を思い出しました。その本は、石光真清という熊本出身の軍人が書いた「城下の人」という、熊本城が炎上するときのことを書いた手記でございます。この「城下の人」というのが、その復刻版でございます。
 明治十年二月半ばでございますけれども、薩摩の西郷軍が二万五千人の大軍を率いて熊本に迫っているという情報が広がりますと、熊本城下は騒然となります。そのような中で、二月十九日午後三時前ぐらいでしょうか、突然、熊本城天守閣から火の手が上がります。当時十歳でありました石光真清がその光景を後に手記として書き、そして遺族の方がその手記を昭和十八年に書物として出版をされました。一九五八年、昭和三十三年には、この本は毎日出版文化賞も受賞をしております。迫真の記述がございますので、少し読ませていただきたいと思います。
 お城に火がついたぞと叫ぶ声が聞こえてきた。おお炎々と燃える天守閣。窓からすさまじい火炎を吹いて、強風が黒煙を竜巻のように、空高く巻き上げ、城下の町々へ火の粉を降らしている。強風にあおられて火勢はますます募るばかりである。しばらくすると天守閣全体が、一つの火の塊となって昇天するかのようである。みんな、ともに泣いているのである。中には拳で涙を拭いながら、おいおい声を上げて泣いている立派な士族もある。道に土下座して合掌し、念仏を唱える老人もあれば、土下座したまま立つ気力もなくなって、恐ろしいことでございますと身を震わせている者もある。父も泣いた、私も泣いた。弟の次太郎も大声を上げて泣いた。あふれる涙で曇る目を開いて、次第に焼け落ちていく天守閣を眺めていたという、これは断片的でありますけれども、今読ませていただきました。沖縄の皆さん方も、これと全く同じような、そういう感情をお持ちだったというふうに思います。
 お城といいますのは、地域の、地方のシンボルであります。心の支えでもあります。それが焼け落ちるという姿を目の当たりにするということは、まさにみずからの心が、みずからの体が焼かれていくのと同じ気持ちになるということであります。
 沖縄の方々、県民の皆さん方のためにはもちろんでございますけれども、琉球王朝の存在をしっかりとやはり知らしめるために、また、地方創生や地域の活性化のためにも、国が強力に支援をして、一日も早い再建を果たすべきであると考えております。
 安倍総理にその決意をお伺いをいたしたいと思います。
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安倍晋三#21
○安倍内閣総理大臣 ただいま坂本委員から、西南戦争の際に熊本城が焼失したときの熊本の方々の気持ちについて述べていただいたところでございますが、それぞれの地域にはそれぞれの地域の誇りがあるんだろうと思います。常にそこにある、見ることができる、あるいは、ふるさとに帰ったときに、ああ、帰ったんだなと、ほっとする象徴というものがあるんだろうと思います。
 首里城は、沖縄の皆さんが大切にしてきた沖縄の誇りとも言える極めて重要な建造物であります。今回の火災による焼失を受け、けさ、第一回首里城復元のための関係閣僚会議を開催し、私から、関係大臣を中心に、政府一丸となって首里城の復元に全力で取り組むこと、そして、観光振興など地元のニーズに対応した施策を推進することを指示したところであります。
 首里城が一日も早く復元できるよう、沖縄県や地元の方々の御意見を伺いながら、必要な財源を含め、政府として責任を持って全力で取り組んでまいります。
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坂本哲志#22
○坂本委員 ぜひ、これは世界遺産でもございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思いますし、関係閣僚会議を早急に開いていただいたということは何よりも朗報であるというふうに思います。
 この一カ月間、私たちは令和の宮中行事に幾度となく出席をさせていただきました。穏やかな令和の幕あけというふうに言いたいところでございましたけれども、二閣僚の辞任、あるいは台風十五号そして十九号、そして豪雨、さらには首里城の炎上ということで、多事多難な面もあると思います。
 しかし、こういうときだからこそ、私たちは、しっかりと連携を組んで、政治が主導権を持って、そして一つ一つを解決していく、その気概が必要であるのだろうというふうに思います。
 私たち自民党としても、これから全力を挙げて、大きな課題に取り組み、国民の皆さん方に安心感を与えられるような、そういう活動をしてまいることをお約束申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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棚橋泰文#23
○棚橋委員長 これにて坂本君の質疑は終了いたしました。
 次に、伊藤渉君。
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伊藤渉#24
○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。
 私からも、まず、二閣僚の辞任について安倍総理にお伺いをしたいと思います。
 去る十一月二日はラグビーのワールドカップ決勝が行われまして、見事、南アフリカが優勝をいたしました。日本、チーム・ジャパンはベストエイトに進出をし、南アフリカに負けはしましたけれども、このチーム・ジャパンの戦いは、多くの国民の皆様に勇気とそして元気を与えてくれた、こう思います。
 また、学術界におきましては、吉野彰先生がノーベル化学賞を受賞されまして、朗報を届けていただきました。私どもも、公明党として御講演を拝聴する機会に恵まれましたけれども、人生の大先輩として、課題の多い現代社会ではあるけれども、その上で明るい未来への展望を語ってくださいました。
 また、たび重なる台風被害の中で、必死に被災地の皆様も立ち上がろうと努力を重ねておられます。そして、行政各部門も、災害復旧を始め、諸課題の克服に向けて職務の遂行に邁進をしてくれている、こう思います。
 皆がそれぞれの立場で必死に闘っている。そうした中、一週間に二閣僚の辞任というこのたびの事態は、怒りを通り越え、あきれ、そして政権与党の一員として極めて残念であります。
 建設は死闘であり、破壊は一瞬であります。民、信なくば立たずとの言葉もございます。内政、外交の課題は依然山積をしており、内閣の代表者たる総理は、謙虚に反省をし、着実に政策を進めていただく責務がございます。日本一国のリーダーとして、また任命権者として、きょう、この国会での予算委員会をごらんになっている国民の皆様に向けて、率直な現在の心情をお伝えをいただきたいと思います。
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安倍晋三#25
○安倍内閣総理大臣 私が任命した大臣がわずか一カ月余りの間に相次いで辞任する事態となったことは、国民の皆様に大変申しわけなく、任命した者として責任を痛感しております。
 速やかに後任の大臣を任命したところであり、国政に遅滞を生じることのないよう、行政を前に進めていくことに全力を尽くしていくことで国民の皆様への責任を果たしていく決意でございます。
 それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出していくことにおいて、国民の皆様の信頼を回復をしていきたい、このように考えております。
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伊藤渉#26
○伊藤(渉)委員 ぜひとも、なさなければならない仕事は山積みでございます。そのためには、これまで安倍総理が行ってきたさまざまな結果の上にさらなる課題克服を重ねていかなければなりませんので、一層引き締めて、内閣のリーダーシップをとっていただきたい、こう思います。
 続きまして、大学入試についてお伺いをしたいと思います。
 この週末、私も現場を歩かせていただきまして、一言で言えば、特に受験を控えた子供たちからすれば、ちゃんとしてくれよ、こういう話であります。高校生からすれば、文部科学大臣というのはもう雲の上の存在で、まさかこういうことになるとは思っていないし、ちゃんとやってくれているものとある意味信じて、自分たちの未来のために頑張っておられました。
 この英語四技能、聞く、話す、読む、書く、これを伸ばしていくという方向性については、これは異論を唱える人はほぼいないだろうと思います。
 その上で、一つは地域差が大きいこと、もう一つは経済的負担が大きいことなどの課題が指摘をされ続けておりました。
 こうした指摘を踏まえて、現段階で、萩生田大臣は、就任直後ではありますけれども、この英語民間試験の実施見送りを決定をされたことは、ぎりぎりのところで一定の評価をするものだと思います。
 二〇一七年に複数の民間試験導入を決定してから約二年、さまざまな議論の中で、実施を危ぶむ声もございました。それでも、国公私立大、短大、千六十八校のうち、約六割に当たる六百二十九校が試験の活用を予定をしておりました。そして、いよいよ、十一月一日、共通IDの申込みが始まるその日に、民間英語試験活用を延期、再検討という決定がなされました。
 繰り返しになりますけれども、入試を控えたデリケートな時期にある受験生や教育現場に余計な心労をかけたことは否めませんし、なぜここまで結論が出せなかったのかと、行政の信頼性の低下に直結する課題であります。
 大臣の会見によりますと、二〇二四年度、令和六年度の実施、すなわち、新学習指導要領で初めて実施をする入試に向けて、文科大臣のもとに新たな検討会議を設置し、今後一年を目途に結論を出すとされております。つまり、四年間ずらしまして、一年後に結論を出すということでありますので、新たなこの新制度で受験をされる方の立場に立てば、準備期間は三年間設けられるということになります。現在の中学一年生の子供たちから始まる可能性があるということになろうかと思います。
 そこで、まず、重ねてお伺いしますけれども、なぜこのような事態に陥ってしまったのか。
 システムの導入を前提に準備を重ねてきた高校生や高校関係者、大学関係者、民間試験団体に対して、今回の判断や今後の方針等について丁寧に説明をしていただきたい。また、システムの導入が延期されることとなった経緯や要因をしっかりと検証もしていただきたいと思います。
 その上で、再三申し上げますけれども、二度とこのような混乱を招かないように、大学入学者選抜における英語四技能の評価のあり方について今後一年をめどに検討するに当たっては、高校生、高校関係者、大学関係者の意見を聞きながら、どこまでも受験生を第一とする立場に立ち、受験生が安心して受験できるような仕組みとしていただきたいと思います。
 特に、家庭の経済状況が厳しい方や、地方に居住をする方、また障害のある方、社会的養護の対象の方、また社会人が受験する際の配慮も必要になってくると思いますけれども、こうしたことに十分留意して万全の体制を整えていただきたいと思いますけれども、萩生田文部科学大臣の答弁をお願いいたします。
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萩生田光一#27
○萩生田国務大臣 大学入試において英語四技能評価の活用を支援することを目的とする大学入試英語成績提供システムについては、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮が十分なものになっていないなど、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムになっていない、こう判断し、来年度からの導入見送りを決断をしたところでございます。
 今回の判断や今後の方針等について、システムの導入を前提にこれまで準備を重ねてきた高校生等受験生やその保護者、高校関係者、大学関係者、民間試験団体に対して御迷惑をおかけしたと思っております。あわせて、このことにつきましては、丁寧に説明するとともに、延期となった経緯や要因をしっかり検証することが不可欠だと考えております。
 先生から詳しくという御指示がありましたので幾つか例示を示したいと思うんですけれども、私も、この居住地域やあるいは経済的困難を抱えている人が、例えば、自分が住んでいる県内でAという試験を採用して大学入試を考えていて、その準備にここまで積み上げてきたけれども、九月末に発表した大学の学部の一覧を見る中で、学校を一校しか受けないということであればその方法もあったと思うんですけれども、複数の生徒が複数の大学を滑りどめ等も含めて受けることになると思います。一と二という大学はその今までやってきたAというシステムで受験ができたとして、しかし、三つ目の大学を受けたい、こういう意思があったときに、その三つ目の大学はAではなくてDというシステムしか採用していないということが公表されていますとDを選択せざるを得ない、こういう状況になります。
 自分の県内で試験が受けられると思ったAではなくてDを選んだことで、例えば、交通不便地域に住んでいる方は泊まり込みで試験を受けなきゃならない、そのための宿泊費用ですとか交通費がかさむ、そもそも試験代金が二回で一万二千円程度で済むと思っていた人が五万円以上の負担をしなきゃならないということが結果として出てくることが明らかになりました。
 これらをしっかりサポートできる方法として、財政的な支援など、システムはあると思うんですけれども、それをこの間にやるとなれば年度末までどうしても時間がかかる。もう目前に迫った受験生にとって、この数カ月を、自分がどこで、どういう金額で、いつ試験が受けられるのかもわからない状況で当日を迎えるということは、私は、受験生の判断でとてもこれは耐えられるものではないという決断をしました。
 あるいは、残念なんですけれども、インフルエンザによって二回目の試験が受けられなかった子供たちへの救済はどうなるのか、あるいは、クラブ活動で頑張ってきて、十月に国体に参加することになって当日試験が受けられなかった子たちの救済はどうなのか、いろいろなレアケースを文科省の中でも書き出しましたけれども、残念ながら、相手もいることですし、また、大学の判断も求めなきゃならない中で、明確な救済方法がないということも明らかになったところでございます。
 そもそも、大学センターと民間の試験団体の間は、言うならば協定という形で、相対する協定という形で約束をしていますので、文科省が指示をしたくても、命令をしたくてもそのことはできない、こういうシステム上の欠陥も明らかになってまいりました。
 このような状況の中では、安定した試験を続けて行っていくということは私は難しいというふうに考えて、一度立ちどまって、制度の全面的な見直しを皆さんとともに取り組んでまいりたいと思っています。
 四技能の大切さは十分皆さんが御理解いただいていると思います。どのように評価をしていくのか、できるだけ公平でアクセスしやすい仕組みはどのようなものなのかといった点について、私のもとに検討会議を設けて、今後一年を目途に検討し、結論を出したいと思います。
 その際には、御指摘をいただいたとおり、高校生や高校関係者、大学の関係者の意見を聞きながら、受験生を第一とする立場に立って、家庭の経済状況が厳しい者、地方在住者、障害のある者、社会的養護の対象者、社会人が受験する際の配慮等に十分留意をしながら、受験生が安心して受験できるような仕組みとすることができるように検討してまいりたいと思います。
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伊藤渉#28
○伊藤(渉)委員 大臣、丁寧な答弁ありがとうございました。
 一年といっても、本当に短いぐらい、多分、多岐にわたる検討が必要になると思います。ぜひ、萩生田大臣のリーダーシップのもとで、子供たちが安心して受験ができる体制を整えてあげてほしいと思います。
 もう一問お伺いをします。
 これは、二〇二〇年度から開始をする大学入学共通テストについて、これもまだ御心配の声がありまして、もう大臣も御存じのとおり、記述式問題の導入についてであります。
 一つは、記述式ですので、採点の質が担保ができるのかどうか、もう一つは、一次を受けて二次の間に受験生は自己採点をするんですけれども、この自己採点がちゃんとできるのだろうか、つまり、それで二次を決めていきますので、そこに対する不安、懸念材料が、これは現時点でもまだ指摘をされております。
 高校生などの受験生やその保護者等の理解が広く得られるよう、これはもう来年、二〇二〇年度の話ですから、その出題や採点方法等に関する適切で速やかな情報提供、まずこちらもしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、大臣の答弁をお願いいたします。
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萩生田光一#29
○萩生田国務大臣 大学入学共通テストにおいて、新たに国語と数学で記述式問題を導入することとしておりますが、課題との御指摘の採点の質の担保については、早期からのセンターと採点事業者の間における採点基準のすり合わせや、適正な試験等による質の高い採点者の確保、必要な研修プログラムの実施、複数の視点による組織的、多層的な採点の実施、高等学校の協力を得て採点過程を検証し一連のプロセスを改善するための準備事業の実施、また、自己採点の問題につきましては、正答の条件に基づく採点の仕方や正答の条件についての考え方に関する参考資料を年度内を目途に作成し、高等学校などに周知をしてまいりたいと思います。
 現時点で指摘されている課題を慎重に検討し、大学入試センターと協力しながら必要な措置を講じてまいりたいと思います。
 また、大学入学共通テストにつきましては、これまで文部科学省は、大学入試センターのホームページ、各種説明会等を活用して情報の周知を図ってまいりましたが、今後、大学入試センターとも連携を密にして、受験生を始めとした高校生や保護者などに対して、より一層丁寧に、わかりやすい情報提供に努めてまいりたいと思います。
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