文部科学委員会

2021-06-09 衆議院 全160発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和三年六月九日(水曜日)
    午後一時二分開議
 出席委員
   委員長 左藤  章君
   理事 青山 周平君 理事 池田 佳隆君
   理事 小渕 優子君 理事 神山 佐市君
   理事 原田 憲治君 理事 菊田真紀子君
   理事 牧  義夫君 理事 浮島 智子君
      安藤  裕君    石川 昭政君
      上杉謙太郎君    尾身 朝子君
      大串 正樹君    佐藤 明男君
      櫻田 義孝君    繁本  護君
      柴山 昌彦君    谷川 弥一君
      中曽根康隆君    中村 裕之君
      根本 幸典君    馳   浩君
      福井  照君    古田 圭一君
      三谷 英弘君    村井 英樹君
      山本ともひろ君    吉良 州司君
      斉木 武志君    下条 みつ君
      中川 正春君    谷田川 元君
      山内 康一君    吉川  元君
      笠  浩史君    古屋 範子君
      鰐淵 洋子君    畑野 君枝君
      青山 雅幸君    藤田 文武君
      白須賀貴樹君
    …………………………………
   文部科学大臣       萩生田光一君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       丸川 珠代君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    三谷 英弘君
   政府参考人
   (総務省統計局統計調査部長)           井上  卓君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房学習基盤審議官)       塩見みづ枝君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長)   山崎 雅男君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          瀧本  寛君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         森  晃憲君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    藤江 陽子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           岩井 勝弘君
   参考人
   (公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長)           布村 幸彦君
   文部科学委員会専門員   但野  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月九日
 辞任         補欠選任
  船田  元君     中曽根康隆君
  寺田  学君     斉木 武志君
  藤田 文武君     青山 雅幸君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     佐藤 明男君
  斉木 武志君     寺田  学君
  青山 雅幸君     藤田 文武君
同日
 辞任         補欠選任
  佐藤 明男君     船田  元君
    ―――――――――――――
六月三日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(阿部知子君紹介)(第一四二〇号)
同月七日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(中谷一馬君紹介)(第一五九五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七四七号)
 同(藤丸敏君紹介)(第一七四八号)
 特別支援学校の設置基準策定に関する請願(志位和夫君紹介)(第一七四九号)
同月八日
 新型コロナウイルス感染症から子供を守り学ぶ権利を保障するため少人数学級を求めることに関する請願(川内博史君紹介)(第一九五七号)
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(青柳陽一郎君紹介)(第一九五八号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一九五九号)
 同(平野博文君紹介)(第一九六〇号)
 同(田中英之君紹介)(第二〇九三号)
 同(盛山正仁君紹介)(第二〇九四号)
 国の責任による三十五人以下学級の前進、教職員定数増、教育無償化、教育条件の改善に関する請願(田村貴昭君紹介)(第一九六一号)
 同(平野博文君紹介)(第一九六二号)
 特別支援学校の設置基準策定に関する請願(田村貴昭君紹介)(第一九六三号)
同月九日
 てんかんのある人とその家族の生活を支える教育に関する請願(菊田真紀子君紹介)(第二一九六号)
 同(櫻田義孝君紹介)(第二一九七号)
 同(笠浩史君紹介)(第二一九八号)
 同(尾身朝子君紹介)(第二四三二号)
 同(寺田学君紹介)(第二四三三号)
 同(中川正春君紹介)(第二四三四号)
 同(中村裕之君紹介)(第二四三五号)
 同(馳浩君紹介)(第二四三六号)
 同(原田憲治君紹介)(第二四三七号)
 同(谷田川元君紹介)(第二四三八号)
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(阿部知子君紹介)(第二一九九号)
 同(藤野保史君紹介)(第二二〇〇号)
 同(大串正樹君紹介)(第二四二九号)
 同(志位和夫君紹介)(第二四三〇号)
 特別支援学校の設置基準策定に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第二二〇一号)
 同(藤野保史君紹介)(第二二〇二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第二四三一号)
 子ども一人一人を大切にし、感染症にも強い少人数学級を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第二四二八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
左藤章#1
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長布村幸彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として総務省統計局統計調査部長井上卓君、文部科学省大臣官房学習基盤審議官塩見みづ枝君、大臣官房文教施設企画・防災部長山崎雅男君、総合教育政策局長義本博司君、初等中等教育局長瀧本寛君、高等教育局長伯井美徳君、高等教育局私学部長森晃憲君、スポーツ庁次長藤江陽子君及び厚生労働省大臣官房審議官岩井勝弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
左藤章#2
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
左藤章#3
○左藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。池田佳隆君。
この発言だけを見る →
池田佳隆#4
○池田(佳)委員 自由民主党の池田佳隆でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、心から感謝を申し上げたいと思います。
 去る五月二十八日、参議院本会議において、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律が、衆議院本会議と同様、全会一致で可決、成立いたしました。全国民を代表する衆参国会議員、全議員の賛同を得ての成立でありました。
 長年、わいせつ教員対策に共に全力で取り組んでまいりました、そしてまた、法律成立の中心的役割を果たされました公明党の浮島智子先生の並々ならぬ御尽力に心から敬服いたしますとともに、浮島先生と共同座長を務めていただきました我が自民党の馳浩先生始め、与党ワーキングチームの先生方、そして、御理解くださいました野党全会派の先生方、常にお支えいただきました萩生田文部科学大臣始め文科省の皆様方、白川課長を始めとします衆議院法制局の皆様方、左藤委員長始め文部科学委員会関係各位、全ての皆様方に、この法律を発案し、その内容を考案した者として、深く御礼、感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 私は、懲戒免職処分で教員免許が失効、取上げになった者が、三年の欠格期間を経た後に再交付を申請さえすれば、審査も何もなしに教員免許が再交付される、言い換えれば、再交付の申請があれば黙って再交付せねばならないと規定した教育職員免許法の不条理をおよそ六年前から唱え、懲戒免職処分となった教員の七、八割がわいせつ行為による処分だと判明した五年前からは、わいせつ教員根絶に的を絞り、同僚議員のお力もかりながら、免許法改正にずっと取り組んでまいりました。
 本委員会での質疑も、五年前の平成二十八年に始まり、令和になってからも、おととし、昨年と毎年行い、我々立法府と政府、文科省がしっかりとスクラムを組んで、わいせつ教員から子供たちを守り抜く責任を絶対に果たさねばならないと強く強くお訴えを申し上げてまいりました。今回、議員立法としてこの法律が成立したことに深い感慨を抱いているところでございます。
 昨年十二月二十五日、萩生田大臣の記者会見で、文科省として、教育職員免許法改正案を内閣提出法案として通常国会に提出することを断念したと聞かされたときは、正直言って茫然といたしました。昨年の夏以降、その質疑以降、当時の浅田総合教育政策局長からは、わいせつ教員は絶対に排除せねばならない、次期通常国会に教免法改正案を文科省として責任を持って提出すべく、内閣法制局と懸命に奮闘していると何度も何度も聞かされておりましたので、断念との報を聞いて激しく落胆するとともに、子供たちに本当に申し訳ない、そんな気持ちでいっぱいになり、己の力のなさを嘆いたこと、今でも忘れられません。
 しかし、それを乗り越えて、与党ワーキングチームで成案を得ることができ、野党の先生方とともに全会派共同提案という法律案としてまとめ、三月一日の与党ワーキングチーム結成から八十九日という驚異的なスピードで法律が成立しましたことに感慨無量であります。
 ただ、法律ができたということは、わいせつ教員から子供たちを守り抜くためのツールができたということにすぎないわけであります。この法律、ツールが適正に執行されてこそ、わいせつ教員から子供たちを守ることができることになります。
 この法律では、第三条に禁止規定を置き、児童生徒性暴力を違法行為と定めました。児童生徒性暴力を行ったことにより教員免許が失効した者については、これまで、三年経過したら当たり前に教員免許が再交付されていましたが、今後は、本法第二十二条により、再び免許を授与することが適当であると認められなければ、再び免許を与えることができなくなります。
 この仕組みによって、児童生徒性暴力を行った教員は、二度と再び自分自身が性暴力を行わない人間になったんだ、もう私は性暴力を行わない人間になったんだ、そういったことを合理的、客観的に本人が立証できない限り、教員免許の再交付を受けることができず、二度と教壇に立てないことになり、その結果、わいせつ教員から子供たちを守れることになります。
 しかし、子供たちを守り抜く本法の様々な仕組みを実際に機能させるためには、この法律を適正に執行し、ワークさせることが必要不可欠となってまいります。この観点から、幾つか重要なポイントについて御質問いたします。
 まず第一は、データベースについてであります。
 この法律の施行の日以後に児童生徒性暴力を行ったことにより懲戒免職となり教員免許が失効した者については、教員免許の再交付について本法により制限がかかりますが、本法附則第二条第一項により、施行の日以前に教員免許が失効した者については、これまでどおり、三年後には自動的に教員免許が再交付されることになります。
 そこで大事なのが、第十五条で規定するデータベースであります。現在運用されている官報情報検索システムでは、文科省が官報から教員情報を取り出す仕組みのため、免許失効情報が検索システムに掲載されるまで一か月から四か月程度のタイムラグが生じております。しかしながら、本法によるデータベースでは、免許が失効した時点で都道府県教育委員会が迅速に処分情報を直接入力する仕組みになっており、そのようなタイムラグは生じなくなります。
 この法律の施行前に児童生徒性暴力を行ったことにより教員免許が失効した者については、本法施行後であっても、失効後三年が経過すれば、現行の規定に従って自動的に免許が再交付されてしまいますが、このような者を過って教員として採用しないために威力を発揮するのがデータベースであります。
 そのためには、過去に児童生徒性暴力を行ったことにより教員免許が失効した者の氏名や、失効の原因となった事実、理由に関する情報について、都道府県教育委員会が速やかに、過去に遡って調査を行い、これらの事実を漏らさずにデータベースに掲載することが不可欠であります。
 漏れのないデータベース構築を本法施行までに具体的にどんな段取りで進めていくのか、簡潔に御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
義本博司#5
○義本政府参考人 お答えいたします。
 その前に、この問題について中心的に立法について尽力されました池田先生に対して、敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
 本法については、御指摘のとおり、国は、特定免許状失効者、すなわち、児童生徒に対するわいせつ行為を行って懲戒免職処分を食らって免許が失効した者に対する正確な情報を把握するために、特定免許状失効者等に関する情報に関するデータベースの整備その他の必要な措置を講じることとされておりまして、さらに、都道府県につきましては、特定免許失効者等になった者の情報をこのデータベースに迅速に記録するということになっているところでございまして、これは池田先生御指摘のとおりでございます。
 こうした法の趣旨を踏まえまして、特定免許状失効者等に係る情報が、過去のものも含めてデータベースに正確に記録されるということは大変重要でございまして、そのために、都道府県教育委員会で必要な調査を行うということも含めまして、都道府県教育委員会に対しまして必要な協力をしっかり求めていくということを考えているところでございます。
 また、データベースの構築につきましては、そのために必要な予算もかかってまいりますので、所要の経費につきましては、来年度の概算要求を行うことも検討していきたいと思っているところでございます。
 本法のデータベースに係る規定の施行期日につきましては、公布の日から起算して二年を超えない範囲で政令で定める日とされているところでございまして、施行に向けまして、着実にデータベースの構築に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
この発言だけを見る →
池田佳隆#6
○池田(佳)委員 続いて、教員採用とデータベースについての質問であります。
 都道府県教育委員会や政令市教育委員会、私立学校を運営する学校法人などが教員を任命したり雇用したりするときには、児童生徒性暴力を行って教員免許が失効した者が過って教員に任命されたり雇用されたりすることがないように、本法第七条第一項に基づいて、このデータベースを必ず活用するよう文科省として徹底指導すべきだと思いますが、御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →
義本博司#7
○義本政府参考人 お答えいたします。
 本法第七条一項におきましては、教職員等を任命し、又は雇用するときのデータベースの活用が義務づけられておりまして、文科省としましては、この規定の趣旨を基本指針等において明らかにするなど、各教育委員会や学校法人等にしっかりと周知し、このデータベースを使いまして必要な採用あるいは雇用が適切に運用されるように徹底していきたいと存じます。
この発言だけを見る →
池田佳隆#8
○池田(佳)委員 次に、特に私立学校についてお尋ねをいたします。
 この法律における学校には、当然、私立学校も含まれます。私立学校においても、第十七条から第二十条までの、児童生徒性暴力に対する措置や調査、被害に遭った児童生徒の保護、支援に迅速に当たらなければならないことは言うまでもありません。
 他方、学校法人と私立学校の教員は、労働法制上の雇用関係にあるため、民法六百二十七条第一項の規定により、雇用契約は、退職の申入れの日から二週間を経過することによって終了することになります。逆に言えば、児童生徒性暴力を行った教員が辞めたいと申し出てから二週間以内に懲戒解雇処分を行わなければ、この教員の免許は取り上げられないことになってしまいます。
 文科省は、都道府県知事を通じ、学校法人に対して、児童生徒性暴力があった場合には、迅速に事実確認や調査を行い、雇用契約が終了し、退職されてしまう前に懲戒解雇処分を行うよう強力に指導し、間違っても児童生徒性暴力を行った教員を野放しにしないように徹底指導すべきと考えますが、御見解を願います。
この発言だけを見る →
森晃憲#9
○森政府参考人 お答えいたします。
 先生御指摘のように、私立学校の教員が退職届を提出いたしますと、民法の規定により、原則として、二週間を経過した時点で自動的に退職の効力が生じると定められておりますけれども、新法第七条第三項におきまして、私立学校の教員の雇用者に関し、懲戒の実施その他の児童生徒性暴力等の再発の防止のために必要な措置を講じる責務が新たに規定されたことを受けまして、文部科学省といたしましては、この法の周知を図り、懲戒の実施など、望ましい運用について徹底してまいりたいと考えております。
 さらに、二週間を経過して雇用契約関係が消滅した教員に対しましても、新法第十八条において、私立学校に関し、児童生徒性暴力等が行われた事実の有無を確認し、犯罪があると認められたときには警察に通報しなければならないと新たに規定されたところでございます。
 そして、教育職員免許法第十一条第三項におきまして、教育職員以外の免許状を有する者が、法令の規定に故意に違反し、又は教育職員たるにふさわしくない非行があり、その情状が重いと認められるときには、免許管理者は、その免許状を取り上げることができ、この規定は、教育職員であった時期の非行について、退職し、教育職員でなくなった後に適用することも可能とされていることなどから、文部科学省といたしましては、私立学校や免許管理者に対して厳正な対応を求めてまいります。
この発言だけを見る →
池田佳隆#10
○池田(佳)委員 私立学校において文科省の指導が徹底されず、わいせつ教員が野放しにされるようなことがあれば、それは私学部長の責任でもあるということをあえて言明させていただきます。
 さて、与党ワーキングチームで関係団体からヒアリングする中で、訴訟リスクという言葉を何度かお聞きいたしました。児童生徒性暴力を行ったことにより懲戒免職となり教員免許が失効した者に対して、免許授与権者である都道府県教育委員会が本法で付与された裁量権を行使して免許再交付を拒否した場合に、わいせつ教員の側から再交付拒否は不当だと提訴されるリスクがあるという議論であります。
 そこでお尋ねいたします。
 これまでは、児童生徒性暴力を行って免許が失効した者であっても、三年後には自動的に再交付される仕組みでありました。しかしながら、本法の施行後に児童生徒性暴力を行ったわいせつ教員には、三年後に自動的に再交付されるこの仕組みはなくなります。都道府県教育委員会には、わいせつ教員に対して教員免許を再交付しない権限が与えられることになります。しかも、教員免許再交付が適当だと挙証する責任は、免許が失効したわいせつ教員の側にあります。再び免許を再交付することが適当だと万人が納得する挙証を申請者が行ったにもかかわらず都道府県教育委員会が恣意的に再交付しなかったという、およそ想定しづらいケースを除いて、この意味での訴訟リスクは常識的には考えられないと思います。
 それよりも、申請者が十分な挙証を行わなかったにもかかわらず免許を再交付してしまったために、そのわいせつ教員が再び教壇に立ち、またもや児童生徒性暴力を犯してしまった場合には、免許授与権者として、都道府県教育委員会は損害賠償の責任を負うことが十分に考えられ、恐れるべきは、むしろこちらの訴訟リスクではないかと思いますが、御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →
義本博司#11
○義本政府参考人 お答えいたします。
 本法では、児童生徒性暴力等を理由にして禁錮以上の刑に処せられ、又は懲戒免職、解雇になって免許状を失効した者に対する免許状の再授与に当たりましては、都道府県教育委員会は、免許状再授与審査会の意見を聞いた上で、加害行為の重大性、本人の更生度合い、被害者及びその関係者の心情等に照らして総合的に判断することとなり、その必要な資料につきましては、池田先生御指摘のとおり、申請者側が提出する、必要だというふうに承知しているところでございます。
 免許状の再授与につきましては、まず、このような観点からの判断が適切になされまして、本法が、この条項自身が実効的かつ厳格に運用されることが何よりも重要でございます。
 そうした観点から、審査に関しまして全国で統一的な運用がなされるように、明確で公正な審査基準や適正な手続、さらには再授与審査会の在り方等につきまして関係者とも相談しながら検討をした上で、必要な省令あるいはガイドライン等についてお示ししたいと考えているところでございます。
この発言だけを見る →
池田佳隆#12
○池田(佳)委員 最後に、萩生田大臣にお尋ねいたします。
 萩生田大臣は、昨年七月二十二日の私の本委員会における質疑において、現在の仕組みでは、「教員が懲戒免職処分を受けても、教育職員免許法の規定によりまして、処分から三年を経過すると再び免許状の授与を受けることが可能となっていますが、これを厳しい仕組みに変えていく必要があると認識をしております。」と御答弁をいただきました。
 この法律は、この大臣答弁を踏まえ、与野党が共同して驚異的なスピードで成立したものであります。この法律を確実にワークさせ、子供たちがわいせつ教員によって凌辱され、その尊厳を損なわれることが今後絶対ないようにする、そのために文科省一丸となって本気で取り組むことについての萩生田大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
萩生田光一#13
○萩生田国務大臣 子供を守り育てる立場にある教員が子供にわいせつな行為を行うことは、断じてあってはならないことです。
 文部科学省としても、この問題に対する実効的な対応を検討、実行してきているところでありますが、この度、先ほど池田先生、冒頭、熱い思い、振り返りながらお話しされましたけれども、全ての会派の皆さんの御協力をいただいて、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律を成立をさせていただくことができました。
 文部科学省における、例えば、四十年遡った、採用権者が閲覧ができるシステムですとか、あるいは懲戒免職の理由を、わいせつということを明確にすることなど、こういった実効的な対応とも相まって、更に徹底した対応が可能となっていくものと受け止めています。
 今後、文科省としては、本法の目的である児童生徒等の権利利益を擁護することを第一として、実効的な運用に向け、関係者とも相談しながら、基本指針の策定を始めとして、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する総合的な施策、先ほどお話がありましたように、例えば免許の再授与の審査会、これは全国で、全ての都道府県につくるということが本当に可能なのか。例えば、全国教育長連合会のようなところに、あらかじめ同じ審判を決めておいて、そこに都道府県の代表がそのたびに一名ずつ加わって審査をするとか、そうしますとストライクゾーンはぶれがないということになるんだと思いますので、こういった取組や、それから、データベース、施行まで二年間ありますので、せっかくですからきちんとしたいいものをつくっていきたいなというふうに思っておりまして、こういったこともしっかり考えていきたい。
 私立学校にも触れていただきました。今、残念ですけれども、自校の評判が落ちることを恐れて、早めに自主退職をさせてしまって、なかったことにするかのような取組をしてきた学校があることは否めません。
 しかし、今回、こういう法律ができたことで、仮にそんなことをして一時しのぎでそれを逃げたとしても、後ほどこんなことが分かれば、その学校はもっと評判が悪くなる仕組みにしていかなきゃいけないと思っておりまして、こういったことも含めて、より実効性の上がる施策にしっかりブラッシュアップをしていきたいと思います。
 皆さんの御努力に改めて感謝申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →
池田佳隆#14
○池田(佳)委員 大臣の思い、ありがとうございました。
 冒頭申し上げましたとおり、私がわいせつ教員根絶に的を絞って党内で教免法改正の議論を開始したのは五年前、現在運用されている法担保のない脆弱な官報情報検索システムも、党内議論の中で行った提言や私の強い要請で三年前に文科省にやっとつくっていただいたものでありました。この五年間、子供たちを守りたい一心で本当に悪戦苦闘してまいりましたが、今やっとその重い扉が開きました。感慨無量であります。
 この法律に込められた国民の代表である全国会議員の強い思いを文科省はしっかりと受け止めていただき、この法律の確実かつ的確な執行を強く求めまして質問を終わりたいと思いますが、いま一度、全会派共同提案、衆参全会一致で成立した法律であるという重みを御理解していただき、本気で取り組んでいただきますよう、わいせつ教員からどうかどうか子供たちをお守りください。よろしくお願い申し上げます。
 誠にありがとうございました。
この発言だけを見る →
左藤章#15
○左藤委員長 次に、浮島智子君。
この発言だけを見る →
浮島智子#16
○浮島委員 公明党の浮島智子です。
 本日は、今池田委員からもございました、去る五月二十八日、参議院本会議で全会一致、可決、成立いたしました教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律についてお伺いをさせていただきます。
 私は、これまで本委員会において、わいせつ教員を二度と教壇に立たせないようにするために、教員免許の在り方について過去四回ほど質問をさせていただきました。
 今回可決したのは、議員立法です。
 三月一日、与党わいせつ根絶検討ワーキングチームを立ち上げ、そして、馳委員と私が共同座長、柴山先生、小渕理事にも御参加いただき、この件に長年取り組まれてこられました池田理事には事務局次長として、三月二日以降、二十回を超える議論やヒアリングを重ねて、四月二十七日、ワーキングチームとして、教育職員等による児童生徒性暴力防止等に関する法律案を取りまとめました。
 そして、その法律案を四月二十八日、牧理事そして畑野委員、藤田委員など、野党の先生方に御提示を申し上げました。その際の記者会見では、小渕理事とともに牧理事も御参加いただきまして、牧理事からは、子供を守ることに与党も野党も関係ない、今国会で成立を期すと力強いお言葉をいただきました。また、畑野委員、藤田委員にも大変な御尽力をいただき、全ての会派の共同提案となり、本委員会で五月二十一日、委員長提案とすることを全会一致で決し、二十五日の衆議院本会議、二十七日の参議院文教科学委員会、二十八日の参議院本会議で可決、成立いたしました。
 与党ワーキングチームが三月に立ち上がって僅か三か月、八十九日間で委員長提案によりこの法律が成立することは、これまでの議会の歴史の中でまれなことだと私は思います。
 左藤委員長に本当に心からお礼を申し上げさせていただきたいと思います。また、御多忙の中、大きなエフォートを割いていただいた与党ワーキングチームの先生方、共に立法化を進めてくださった野党の先生方、そして衆議院法制局の大変な御尽力に心から感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
 このワーキングチームが、ここまで集中的に議論をし、この短い期間に本則二十四条そして附則七条にわたる法律案をまとめたのはなぜか。野党の先生方にも、立場を超えて、会期末の状況の中で立法化という大きな流れに加わっていただくことができたのはなぜか。
 それは、私ども公明党を始め多くの国会議員に対して、必ず次の通常国会、つまり今国会ですけれども、内閣として教員免許法改正案を出しますと説明をしていた文部科学省の浅田和伸前総合教育政策局長が、昨年末、この約束を翻したことでございました。昨年の十二月二十五日、断念されたとき、私は本当に怒りで涙が出ました。総合教育政策局長として、御自身が持っている中学校の校長先生等の経験などを生かし、子供たちを守るために、頭がちぎれるぐらいのリーダーシップを取り、命懸けで考え、行動されてきたのか。
 私は、今国会で内閣提出法案として提出しなかったことは、いまだ納得できませんし、分かりません。大きな大きな期待が裏切られた憤りと、子供たちを守るためには一刻の猶予もならない、その思いが、今回のワーキングチームにおける集中的な議論、そして会派を超えた立法化への大きな流れの原動力になったと私は思います。文科省が子供たちを守れないのであれば私たちが必ず守る、その強い思いが立法化へつながりました。
 今大事なのは、今池田委員の方からもありましたけれども、立法府の意思であるこの法律を、文部科学省は確実に、適正に執行し、子供たちを守り抜くことでございます。
 そこで、現在の総合政策局長である義本さんにお伺いいたします。
 義本局長には、この一月に着任後、三月一日から与党ワーキングチームにずっと伴走いただき、感謝をしております。が、残念ながら、これまでの間、何だかんだと理屈を言って、何とか教員免許法改正から逃れたいという気持ちがあるのではないかと思わざるを得ないことが何度もありました。私は、誰が一体責任者なのかと詰め寄ったときもありました。
 まず、義本局長には、責任者として、この立法府の動きを真っ正面から受け止め、子供たちを守るために全力を尽くすよう、強く要望いたします。
 局内をしっかり強く統制すること、そして担当局長として、責任者として、この法律を踏まえ、自分が子供たちを守るという自身の決意を、義本局長の自身の言葉で語ってください。
この発言だけを見る →
義本博司#17
○義本政府参考人 まず、浮島先生から、私、一月一日付で就任させていただきまして、その間、この問題についての経緯、それから、それを踏まえた上での、子供たちをしっかり守っていく、これをゆるがせにすることはできないというふうなことをしっかり御指導いただきまして、今日まで来たところでございます。
 また、ワーキングチームに参加させていただきまして、被害者の方々の直接の声、あるいは関係者の御議論をいただく中においてその思いを強くさせていただきまして、これはしっかり取り組んでいかないといけないという思いで来たわけでございますが、ただ、私どもの事務方のハンドリングの問題ですとかあるいは対応において大変至らない点があったとすれば、これは私の不徳の致すところでございますので、これはしっかり反省しないといけないというふうに思っているところでございます。
 ただ、この法律につきましては、ワーキングチームの御提案を踏まえた上で、与野党を通じまして全会派の、まさしく立法の意思としてお作りいただきまして成立したということをしっかり重く受け止めまして、役所としましては、それをしっかりした形で実効あらしめるということが我々の責務だと思っておりますので、大臣の御指導をしっかりいただきながらこの問題について取り組んでいきたいと思います。
 何よりも、子供たちに対する教員のわいせつ行為というのは、権利を著しく侵害し、また生涯にわたって回復し難い心的な外傷を与えるというふうな大変重いことでございますし、また、教育の基本は児童生徒と教員の信頼関係でございます、その信頼関係を崩してしまうというふうなものでございますし、公教育に対する国民の信頼を揺るがしてしまうというふうなことだと思っているところでございます。
 私は、事務方の責任者として、まさしくこの問題を担当する行政官としてということもありますし、また娘を持ちます父親の一人として、これは本当に自分事として考えないといけないというふうに強く意識しているところでございます。
 先生から厳しい御指摘を踏まえたことをしっかり捉えまして、局内それから省全体を挙げてこの問題についてしっかり取り組んでいくことをお誓いさせていただきますし、また、実効ある運用をするという中において詰めていかないといけない点はこれも多々ございますので、それをしっかり、大臣の御指導をいただきながら全力で取り組んでいくことをお誓いさせていただきまして、答弁とさせていただきます。
 ありがとうございます。
この発言だけを見る →
浮島智子#18
○浮島委員 お約束いただきたいのは、決してぶれることのない芯を持ってしっかりと行動していただきたいということです。
 今、話を聞いてもなかなか、言葉に生命力がないなという感じがしたんですけれども、このぶれない芯を持つということがとても重要です。これまでも、ワーキングチーム、インナー等がありましたけれども、必ず毎回毎回ぶれていた。だから、言葉ではない、責任を持ってしっかり行動していただきたいということを強く要望させていただきたいと思います。
 次に、大臣に質問をさせていただきたいと思います。
 大臣は、昨年の七月の二十二日ですけれども、本委員会における池田委員の質問に対しまして、各教育委員会は、そういう先生、つまりわいせつ教員を、早く自分の自治体から出ていってもらいたいものですから、あえてそういうことを隠して異動の資料に、ベテランの指導力の高いいい先生だなんて書いたりするわけですよ、だから、もうほとんどばば抜き状態で、次の自治体が知らないでそれを採ってしまって、後でまたそういうことを知るということになりますので、この連鎖を打ち切らなければならないというふうに御答弁をされました。全くそのとおりだと思います。
 わいせつ行為で懲戒処分を受け教員免許が失効した者について、三年後には自動的に教員免許が再交付されるという制度の欠陥は、今回の法律で正しました。しかし、教育委員会のこの事なかれ体質が残っていては、結局は、このばば抜き状態、これが解消されることはありません。
 今回の法律では、まず二十条で、被害に遭った児童生徒やその保護者への保護と支援をしっかり明記しています。また、この規定に基づいて、被害に遭った児童生徒を徹底的に守り支援すること、悪いのは加害者であり、加害教員は必ず懲戒免職や刑事罰を受けなくてはなりません。そのため、第十八条では、児童生徒性暴力の事実があると思われたときは、学校や教員等は設置者や警察への通報、事実確認を行わねばならないという責務、十九条では、学校設置者は専門家の協力を得て調査を行わなければならないという責務をそれぞれ明記いたしました。
 そこで大臣に、この法律の一つの重要な目的は、大臣が七月に答弁された、わいせつ教員のばば抜き状態、これを根絶すること、そのためには、児童生徒性暴力が事実であると思われたにもかかわらず、学校の管理職や教育委員会の担当者がこれを放置したり握り潰したりした場合は、この法律の定める責務に違反したとし、確実に懲戒処分になるし、放置した結果、そのわいせつ教員が再度、児童生徒性暴力をした場合には、当該自治体は国家賠償法に定める賠償の責めを負うこともあり得るという旨を明言いただきたいと思います。また、そのことを教育委員会等に徹底し、周知徹底をすべきと思いますが、御見解をお伺いします。
この発言だけを見る →
左藤章#19
○左藤委員長 萩生田大臣、手短にお願いします。
この発言だけを見る →
萩生田光一#20
○萩生田国務大臣 まず、この通常国会にこの法律を出すとお約束をしたのに出せなかったのは私の責任でございまして、改めておわびを申し上げたいと思います。
 事情は先生方御承知のとおりのことでございまして、それを受けて、立法府の皆さんの意思でそのバトンをつないでいただいたことは、まさに理想的な国会の運営だったんじゃないかと私は思っておりまして、改めて、御協力いただいた全ての先生方に敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 その上で、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律に基づき、学校に在籍する児童生徒等が教育職員等による児童生徒性暴力等を受けたと思われるときは、学校においては、学校の設置者への報告や所轄の警察署への通報などの措置を講ずるとともに、学校の設置者においては、専門家の協力を得つつ、事案について必要な調査を行わなければなりません。
 また、任命権者である教育委員会においては、事案の調査結果も踏まえ、児童生徒性暴力等をした教育職員等に対する適正かつ厳格な懲戒処分の実施を徹底しなければなりません。
 学校の管理職や教育委員会が有するこれらの責務を果たさず、児童生徒性暴力等の事実があると思われたにもかかわらず放置したり隠蔽したりする場合には、この法律の義務違反や、信用失墜行為として地方公務員法による懲戒処分の対象となり得るとともに、司法判断になりますが、国家賠償法による賠償の対象にもなり得ると考えています。
 文科省としては、学校や教育委員会で放置や隠蔽のようなことが決してあってはならないと考えており、教育委員会や教育職員等に対して、今申し上げたことも含め、この法律の趣旨や各規定の内容について周知を徹底してまいることをお約束したいと思います。
この発言だけを見る →
浮島智子#21
○浮島委員 ありがとうございます。
 やっとスタートラインに立ちました。全力で子供たちを守るために、よろしくお願いいたします。
 質問を終わります。
この発言だけを見る →
左藤章#22
○左藤委員長 次に、青山雅幸君。
この発言だけを見る →
青山雅幸#23
○青山(雅)委員 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸でございます。
 本日は、大変貴重な機会、ありがとうございます。
 本日、大きく分けて三つ質問をさせていただきます。
 時間の関係で順番を変えまして、三つ目に予定しておりました高次脳機能障害の児童生徒について先にお伺いしたいと思います。
 余り知られていない疾患でございますけれども、高次脳機能障害、資料8を御覧ください。これは東京都の方で作成された資料ですが、非常に分かりやすくなっております。
 交通事故とかお産のときの事故、あるいはスポーツ時の脳振盪などで、その後、脳の中で、人間が社会生活を送るのに非常に大事な機能が損なわれてしまう。短期的な記憶障害とか、怒りやすくなったりとか、集中力がなくなって、疲れやすくなる。見かけは、身体障害がない場合も多いものですから、急に何か、わがままになったとか、急に怠け者になったとか、非常に誤解を受けやすいものですから、御本人も御家族も大変に苦労されるという、非常に、ある意味厄介な障害でございます。
 それで、私は弁護士で、ずっとこの問題、平成十五年にたしか自賠でこの後遺障害を認められたんですけれども、それ以前から取り組んできまして、その当時はもう本当に理解がなくて、怠け病だの、心因的なものだの、さんざん言われて、裁判でもなかなか取り上げられなかったんですけれども、今は正面から認められるようになったということは、非常に大きな進歩はございます。
 ただし、今、学校現場では、発達障害のお子さんと、発達障害の方は法律があるものですから、一くくりにして取り扱われているものですから。ただ、発達障害というのは大分やはり機序もそれから症状も違うものですから、こういったお子さんを抱えている御家族の方はやはり気苦労が絶えないという状況にございます。
 そこで、まず文科省の事務方にお伺いしたいんですけれども、教育現場への理解と取組についてお尋ねしたい。
 家族会が学校現場に説明の機会を持ちたいと声をかけても断られるというような現状をお聞きしております。現場がこういった当事者の声を聞く場を設けるべきと思いますけれども、文科省としてどういった取組をされているのか、簡潔にお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
瀧本寛#24
○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。
 高次脳機能障害は、病気や事故など、今御指摘ございました様々な原因で脳に損傷を受けたことによって高次の脳機能に生ずる障害であり、記憶障害、言語障害等、多様な症状が見られる可能性のある障害と認識しております。
 文部科学省におきましては、改訂をさせていただきました特別支援学校学習指導要領解説において、高次脳機能障害を今回新たに記述をして、実態に応じて教材、教具や入力支援機器等の補助用具を工夫し、学習が効果的に行えるようにすることが重要と示させていただいております。
 また、高次脳機能障害を含め、障害のある児童生徒に対する指導については、関係団体を含めた当事者の声を聞くことが重要と考えております。
 このため、文部科学省におきましては、関係団体との意見交換や関係団体が主催する全国大会への出席など、高次脳機能障害を持つ児童生徒の実態や必要な支援等について、当事者の声を聞く機会をこれまで設けてまいりました。
 また、文科省が作成をしております障害のある児童生徒等への教育支援や就学手続に関する参考資料でございます教育支援資料においても、学校関係者を含めた関係者と保護者との間で、子供の就学後の支援の内容等についての情報共有や相談の機会の確保の重要性が述べられているところでございます。
 文科省としては、引き続き、当事者や関係団体からお聞きした実態も踏まえながら、各学校において、学習指導要領や正しい障害理解に基づき、個々の児童生徒の障害の状態等に応じた指導が行われるよう、関係省庁とも連携しながら必要な取組を進めてまいります。
 以上です。
この発言だけを見る →
青山雅幸#25
○青山(雅)委員 当事者の声を聞くことは何より大事だと思います。よろしくお願いします。
 そして、関連しましてもう一つ。
 交通事故などに遭われて高次脳になられた方というのは、交通事故がひどいと車椅子とかそういう身体的な障害を併せて持っている場合もございます。
 これは現実にあった事例ですけれども、トイレが車椅子に対応していない、だから学区の学校に通えなくて、よそのところに行かなきゃいけない、こういうこともあったようです。それから、もう一つは、保健室の先生、養護教諭の方ですとか担任に高次脳に対する知識がないものですから、大変、適切な指導が行われていないというような声も寄せられております。
 こういったことに関して、文科省として今後どういうふうに取り組んでいくか、お答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
山崎雅男#26
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
 高次脳機能障害は、その原因や症状も多様であり、中には車椅子が必要となるケースもあると、先生おっしゃるとおり、承知しております。
 車椅子を利用される児童生徒も含め、障害のある児童生徒等が支障なく安心して学校生活を送ることができるよう、環境を整備することは重要だというふうに考えております。
 文部科学省では、先生御指摘のトイレの整備につきましては、昨年十二月に、公立小中学校等に係る車椅子使用者用トイレ、エレベーター等のバリアフリー化の整備目標を定め、令和七年度末までの五年間の緊急かつ集中的な整備を推進することとしております。また、学校設置者がそれらの整備を加速化できるよう、公立小中学校等の既存施設におけるバリアフリー化工事について、一定の要件を満たす場合の国庫補助の算定割合を三分の一から二分の一に引き上げたところです。
 また、国立特別支援教育総合研究所においては、都道府県等における特別支援教育の中核となる教職員を対象に高次脳機能障害に関する研修を実施しておりまして、各都道府県における研修を通じた教員の専門性向上を推進してまいります。
 文部科学省としましては、引き続き、こうした取組を通じ、各学校におきまして高次脳機能障害を含めた障害のある子供が安心して学校生活が送れるよう、環境整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
青山雅幸#27
○青山(雅)委員 今の問題について大臣の御見解も是非お伺いしたいんですけれども、ちょっと時間の関係で、最後にまとめてお伺いしたいと思います。
 もう一つの問題、次はマスクの問題です。
 前回、私、五月二十六日に当委員会でお聞きさせていただいて、明確に、体育中は不着用でよいというお話をお聞きしたんですけれども、大変残念なことに、翌二十七日に、資料1におつけしたとおり、体育中の死亡事故が過去に発生したということが報じられました。
 それを受けまして、二十八日の日だったと思いますけれども、萩生田大臣が、記者会見で明確に、もう一度マスク不着用を述べていただきまして、ちょうど同日の衆院厚生労働委員会で、私の方から丹羽副大臣にお伺いして、副大臣の方からも、十分な呼吸ができなくなるリスク、熱中症になるリスクが指摘されていて、体育の授業等においてマスクの着用は必要ないことと明確にお答えいただいております。
 こういった御答弁や記者会見などの積み重ねで、学校現場では改善が図られているようで、私のところにも、感謝の声として、昨日小学校から手紙が出され、はっきりと体育の授業におけるマスク着用は必要ありませんと案内があり、マスクは外せることになった、暑さ指数によっては体育以外でもマスクを外すよう指導しますということで、本当にありがとうございますとのコメントも寄せられております。
 つけ加えますと、部活中にもやはりなかなかマスクを外さないというところもあるようでして、子供の任意に任せると。子供は、任意と言われちゃうと、何となく着けていなきゃいけないと考えてしまって、着けっ放しの子もいる、登下校中も、やはりこれからの季節心配である、外での運動に類するものとしてですね。
 そういった声が寄せられているものですから、改めまして、大臣御自身から、今の、運動中、体育中のマスク不着用というようなこと、それから、社会的距離が問題となるのであれば、マスクを外すことを優先させ、社会的距離を取る工夫をするということについて御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
萩生田光一#28
○萩生田国務大臣 これから暑い時期に向かう中、マスクを着用して運動を行う際は、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクがあります。そのため、運動時は体へのリスクを考慮し、マスクの着用は必要ないこと、特に、呼気が激しくなる運動を行う際や、気温、湿度など高い日には、十分な感染症対策を講じた上でマスクを外すことについて、先月二十八日に、改めて学校や学校の設置者に対して通知をさせていただきました。
 他方、用具の準備ですとか片づけなど運動を行っていない際は、感染症対策として可能な限りマスクを着用すること、また、気温等が高くない、軽度な運動を行う際に、児童生徒がマスク着用を希望する場合は、マスクの着用を否定するものではないこともお示しをしました。
 マスクの着用については、呼気が激しくなる運動時には、児童生徒の間隔を十分に確保するなどの感染症対策を講じた上でマスクを外すとともに、マスクを着用している場合には、児童生徒の体調の変化に十分注意するよう、引き続き、教育委員会や学校等に対して周知を徹底してまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
青山雅幸#29
○青山(雅)委員 大変明確な御答弁、ありがとうございました。
 もう一つ、問題として、ちいちゃい子に対するマスクの問題がございます。
 小児科学会は、二歳未満はマスクは不着用ということを明確に言っておりますけれども、幼稚園、保育所に通う児童は、年齢からして、二歳は超えていても、呼吸器などその他身体的機能が未熟でございます。それからまた、正常な発達過程を経るためには、人の顔を見ながらのコミュニケーション能力を磨くということも必要だとの指摘もなされております。
 熱中症の観点、特にこれから、そういった観点もあり、そういう小さい子はできるだけマスクを外す機会を持つべきだというふうに考えており、そういった父兄の声も多いわけですけれども、これについて、幼稚園については文科省、保育所については厚労省から、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る