法務委員会
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会
会議録情報#0
令和三年三月三十日(火曜日)
午後一時一分開議
出席委員
委員長 義家 弘介君
理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
理事 階 猛君 理事 大口 善徳君
安藤 高夫君 井出 庸生君
井野 俊郎君 神田 裕君
黄川田仁志君 小林 鷹之君
高木 啓君 武井 俊輔君
出畑 実君 中曽根康隆君
野中 厚君 百武 公親君
深澤 陽一君 藤原 崇君
盛山 正仁君 山下 貴司君
吉野 正芳君 池田 真紀君
寺田 学君 中谷 一馬君
松平 浩一君 屋良 朝博君
山花 郁夫君 吉田 宣弘君
藤野 保史君 串田 誠一君
高井 崇志君
…………………………………
法務大臣 上川 陽子君
法務副大臣 田所 嘉徳君
法務大臣政務官 小野田紀美君
外務大臣政務官 國場幸之助君
政府参考人
(内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室次長) 木村 聡君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 宮沢 忠孝君
政府参考人
(法務省大臣官房政策立案総括審議官) 竹内 努君
政府参考人
(法務省民事局長) 小出 邦夫君
政府参考人
(出入国在留管理庁次長) 松本 裕君
政府参考人
(林野庁森林整備部長) 小坂善太郎君
政府参考人
(国土交通省不動産・建設経済局次長) 吉田 誠君
法務委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
三月三十日
辞任 補欠選任
大塚 拓君 安藤 高夫君
国光あやの君 高木 啓君
同日
辞任 補欠選任
安藤 高夫君 大塚 拓君
高木 啓君 百武 公親君
同日
辞任 補欠選任
百武 公親君 国光あやの君
―――――――――――――
三月二十五日
少年法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
民法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案(内閣提出第五六号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午後一時一分開議
出席委員
委員長 義家 弘介君
理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
理事 階 猛君 理事 大口 善徳君
安藤 高夫君 井出 庸生君
井野 俊郎君 神田 裕君
黄川田仁志君 小林 鷹之君
高木 啓君 武井 俊輔君
出畑 実君 中曽根康隆君
野中 厚君 百武 公親君
深澤 陽一君 藤原 崇君
盛山 正仁君 山下 貴司君
吉野 正芳君 池田 真紀君
寺田 学君 中谷 一馬君
松平 浩一君 屋良 朝博君
山花 郁夫君 吉田 宣弘君
藤野 保史君 串田 誠一君
高井 崇志君
…………………………………
法務大臣 上川 陽子君
法務副大臣 田所 嘉徳君
法務大臣政務官 小野田紀美君
外務大臣政務官 國場幸之助君
政府参考人
(内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室次長) 木村 聡君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 宮沢 忠孝君
政府参考人
(法務省大臣官房政策立案総括審議官) 竹内 努君
政府参考人
(法務省民事局長) 小出 邦夫君
政府参考人
(出入国在留管理庁次長) 松本 裕君
政府参考人
(林野庁森林整備部長) 小坂善太郎君
政府参考人
(国土交通省不動産・建設経済局次長) 吉田 誠君
法務委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
三月三十日
辞任 補欠選任
大塚 拓君 安藤 高夫君
国光あやの君 高木 啓君
同日
辞任 補欠選任
安藤 高夫君 大塚 拓君
高木 啓君 百武 公親君
同日
辞任 補欠選任
百武 公親君 国光あやの君
―――――――――――――
三月二十五日
少年法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
民法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案(内閣提出第五六号)
――――◇―――――
義
義家弘介#1
○義家委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、民法等の一部を改正する法律案及び相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案の両案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室次長木村聡君、警察庁長官官房審議官宮沢忠孝君、法務省大臣官房政策立案総括審議官竹内努君、法務省民事局長小出邦夫君、出入国在留管理庁次長松本裕君、林野庁森林整備部長小坂善太郎君及び国土交通省不動産・建設経済局次長吉田誠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →内閣提出、民法等の一部を改正する法律案及び相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案の両案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房領土・主権対策企画調整室土地調査検討室次長木村聡君、警察庁長官官房審議官宮沢忠孝君、法務省大臣官房政策立案総括審議官竹内努君、法務省民事局長小出邦夫君、出入国在留管理庁次長松本裕君、林野庁森林整備部長小坂善太郎君及び国土交通省不動産・建設経済局次長吉田誠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
義
義
中
中谷一馬#4
○中谷(一)委員 立憲民主党の中谷一馬でございます。
本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
私からは、本日の議題であります所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しについて、るる伺ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
まず冒頭は、相続土地国庫帰属制度が、土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有するという法務省の見解について伺ってまいりたいということを思っております。
今回の相続土地国庫帰属制度、土地所有権を国庫に帰属させるための要件を設け、法務大臣の要件審査を経て、土地が国庫に帰属することを認めるものです。
そうした中で、民法二百三十九条に、「所有者のない不動産は、国庫に帰属する。」という規定がありますので、それらに関連して伺ってまいりたいということを思っておりますが、土地の所有権を放棄して所有者のないものとすることの可否につきましては、現行民法上、明文の規定、これが解釈に委ねられておりまして、確立した最高裁の判例もないということが言われております。
しかしながら、学説的には、土地の所有権についても放棄することができると解釈をする説がありまして、この学説の見解によれば、権利を処分することは権利者の自由であるという権利の一般的な性質の下、所有権の一方的な放棄の意思表示のみにより、民法二百三十九条第二項を解して、土地が国庫に帰属することを認められていると考えられております。
その一方で、先日、相続土地国庫帰属制度に関して、我が会派の松平浩一議員が質問をさせていただいた中で、その答弁において、土地所有者には適切な土地の管理をする責務があることを前提とするものですので、このようなたてつけを有する制度が今般法律として成立をしたときには、権利者の一方的な意思表示によって土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有するものと考えられますという答弁をされておりますが、これは、法務省として、放棄に関する解釈は行わないけれども、制度を施行する中で、結果的に、放棄できない方向性に議論をリードされていくことを容認されているという理解でよろしいでしょうか。教えてください。
この発言だけを見る →本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
私からは、本日の議題であります所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しについて、るる伺ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
まず冒頭は、相続土地国庫帰属制度が、土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有するという法務省の見解について伺ってまいりたいということを思っております。
今回の相続土地国庫帰属制度、土地所有権を国庫に帰属させるための要件を設け、法務大臣の要件審査を経て、土地が国庫に帰属することを認めるものです。
そうした中で、民法二百三十九条に、「所有者のない不動産は、国庫に帰属する。」という規定がありますので、それらに関連して伺ってまいりたいということを思っておりますが、土地の所有権を放棄して所有者のないものとすることの可否につきましては、現行民法上、明文の規定、これが解釈に委ねられておりまして、確立した最高裁の判例もないということが言われております。
しかしながら、学説的には、土地の所有権についても放棄することができると解釈をする説がありまして、この学説の見解によれば、権利を処分することは権利者の自由であるという権利の一般的な性質の下、所有権の一方的な放棄の意思表示のみにより、民法二百三十九条第二項を解して、土地が国庫に帰属することを認められていると考えられております。
その一方で、先日、相続土地国庫帰属制度に関して、我が会派の松平浩一議員が質問をさせていただいた中で、その答弁において、土地所有者には適切な土地の管理をする責務があることを前提とするものですので、このようなたてつけを有する制度が今般法律として成立をしたときには、権利者の一方的な意思表示によって土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有するものと考えられますという答弁をされておりますが、これは、法務省として、放棄に関する解釈は行わないけれども、制度を施行する中で、結果的に、放棄できない方向性に議論をリードされていくことを容認されているという理解でよろしいでしょうか。教えてください。
小
小出邦夫#5
○小出政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、現行法の下では、土地の所有権の放棄の可否につきまして、明文の規定はなく、解釈に委ねられております。確立した最高裁の判例もございません。今般の法律案におきましても、この点を立法的に解決することとはしておらず、その意味では、今後も解釈に委ねられるものと考えております。
もっとも、相続土地国庫帰属制度につきましては、土地所有権を国庫に帰属させるための要件を設けて、法務大臣の要件審査を経て、土地の国庫帰属を認めるものでございまして、委員御指摘のとおり、土地所有者には適切な管理をする責務があることを前提とするものでございます。そのため、このようなたてつけを有する制度が法律として成立した場合には、権利者の一方的な意思表示により土地所有権を放棄し、土地を管理する責務から免れることはできないという解釈が有力になるものと考えられまして、基本的には、法務省としても、そのような前提で法律案の立案をしたものでございます。
ただ、土地所有権の放棄の可否につきましては、今回、立法的に解決することとはしておりませんので、最終的には、個別の事案に応じて裁判所において判断されるべきものと考えられるところでございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、現行法の下では、土地の所有権の放棄の可否につきまして、明文の規定はなく、解釈に委ねられております。確立した最高裁の判例もございません。今般の法律案におきましても、この点を立法的に解決することとはしておらず、その意味では、今後も解釈に委ねられるものと考えております。
もっとも、相続土地国庫帰属制度につきましては、土地所有権を国庫に帰属させるための要件を設けて、法務大臣の要件審査を経て、土地の国庫帰属を認めるものでございまして、委員御指摘のとおり、土地所有者には適切な管理をする責務があることを前提とするものでございます。そのため、このようなたてつけを有する制度が法律として成立した場合には、権利者の一方的な意思表示により土地所有権を放棄し、土地を管理する責務から免れることはできないという解釈が有力になるものと考えられまして、基本的には、法務省としても、そのような前提で法律案の立案をしたものでございます。
ただ、土地所有権の放棄の可否につきましては、今回、立法的に解決することとはしておりませんので、最終的には、個別の事案に応じて裁判所において判断されるべきものと考えられるところでございます。
中
中谷一馬#6
○中谷(一)委員 御答弁いただきました。
これはちょっと大臣に見解を伺いたいんですけれども、私的には、まさに今の答弁のとおり、この制度を施行することによって、土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有する、要するに、有力になってくるような、議論をリードしていくようなことになってしまうんじゃないかなと思っていて、これはちょっと言い過ぎなんじゃないかなと思う側面もあるんですけれども、大臣としてはどのようにお考えになられていますか。
この発言だけを見る →これはちょっと大臣に見解を伺いたいんですけれども、私的には、まさに今の答弁のとおり、この制度を施行することによって、土地の所有権を放棄することはできないという解釈に親和性を有する、要するに、有力になってくるような、議論をリードしていくようなことになってしまうんじゃないかなと思っていて、これはちょっと言い過ぎなんじゃないかなと思う側面もあるんですけれども、大臣としてはどのようにお考えになられていますか。
上
上川陽子#7
○上川国務大臣 今回、立法的に解決するということよりも、今後解釈に委ねるという結論を得たところでございますけれども、相続土地の国庫帰属制度につきましては、土地所有権を国庫に帰属させるための要件を設けて、そして法務大臣の要件審査を経た上で、土地の国庫帰属を認めるものであるということでございまして、その前提には、土地所有者には適切な管理をする責務があるということを前提としているものでございます。
そのため、このようなたてつけを有する制度が法律として成立する場合につきましては、権利者の一方的な意思表示により土地所有権を放棄し、土地を管理する責務から免れることはできない、そうした解釈が有力になるものと考えられまして、基本的には、法務省としても、そのような前提でこの改正法案の立案をしたものでございます。
もっとも、土地所有権の放棄の可否につきましては、最終的には、個別の事案に応じて裁判所において判断されるべきものであるというふうに考えております。
この発言だけを見る →そのため、このようなたてつけを有する制度が法律として成立する場合につきましては、権利者の一方的な意思表示により土地所有権を放棄し、土地を管理する責務から免れることはできない、そうした解釈が有力になるものと考えられまして、基本的には、法務省としても、そのような前提でこの改正法案の立案をしたものでございます。
もっとも、土地所有権の放棄の可否につきましては、最終的には、個別の事案に応じて裁判所において判断されるべきものであるというふうに考えております。
中
中谷一馬#8
○中谷(一)委員 御答弁いただきましたが、やはり、それらの議論をリードされていくことを法務省としてある意味容認をするような形というのは、少し前に出過ぎかなと思いましたので、指摘をさせていただきました。
その上でなんですけれども、平成三十年の三月二十日に法務委員会において、上川大臣が、法務省としても、現在、登記制度・土地所有権の在り方等に関する検討会におきまして、土地所有権の放棄の可否等を鋭意検討しているところでございますと発言をされておられましたが、先日、二十三日の質疑において、法制審議会民法・不動産登記部会での検討の結果などを踏まえて、土地所有権の放棄に関する規律については設けることはしないという、この段階での結論に至ったというふうに考えておりますと答弁されており、今回の法律に所有権の放棄に関する規律が設けられないということでありますが、本法案において所有権の放棄の規律がそもそも設けられないこととなった理由について、参考人から教えていただければと思います。詳細を聞かせてください。
この発言だけを見る →その上でなんですけれども、平成三十年の三月二十日に法務委員会において、上川大臣が、法務省としても、現在、登記制度・土地所有権の在り方等に関する検討会におきまして、土地所有権の放棄の可否等を鋭意検討しているところでございますと発言をされておられましたが、先日、二十三日の質疑において、法制審議会民法・不動産登記部会での検討の結果などを踏まえて、土地所有権の放棄に関する規律については設けることはしないという、この段階での結論に至ったというふうに考えておりますと答弁されており、今回の法律に所有権の放棄に関する規律が設けられないということでありますが、本法案において所有権の放棄の規律がそもそも設けられないこととなった理由について、参考人から教えていただければと思います。詳細を聞かせてください。
小
小出邦夫#9
○小出政府参考人 お答え申し上げます。
法制審議会民法・不動産登記法部会におきましては、当初、一定の場合に土地所有権を放棄して、無主のものとした上で国庫に帰属させることを可能とする土地所有権の放棄の制度の創設が検討されておりました。しかし、検討の過程で、この制度は所有者不明土地の発生を抑制することを目的とするものであり、その目的達成のために、放棄によって一旦無主の土地とするという法的構成は迂遠ではないかというような指摘がございまして、そのような理由から、民法に土地所有権の放棄に関する規律を設けることはしないということで、法制審議会の意見がまとまったというところでございます。
この発言だけを見る →法制審議会民法・不動産登記法部会におきましては、当初、一定の場合に土地所有権を放棄して、無主のものとした上で国庫に帰属させることを可能とする土地所有権の放棄の制度の創設が検討されておりました。しかし、検討の過程で、この制度は所有者不明土地の発生を抑制することを目的とするものであり、その目的達成のために、放棄によって一旦無主の土地とするという法的構成は迂遠ではないかというような指摘がございまして、そのような理由から、民法に土地所有権の放棄に関する規律を設けることはしないということで、法制審議会の意見がまとまったというところでございます。
中
中谷一馬#10
○中谷(一)委員 今、審議の内容を教えていただいたんですけれども、私がちょっと懸念をしているのは、本法律が成立した場合において、これまでの所有権放棄に関する議論がストップしてしまうことはないかということを懸念をしているんですけれども、法務省は、今後、この所有権の放棄に関する見解だったり、制度の見直しというのはどのようなスケジュール感で行うことを予定をしているのか、詳細について教えてください。
この発言だけを見る →小
小出邦夫#11
○小出政府参考人 お答えいたします。
先ほども申し上げましたけれども、今般の法律案におきましては、土地所有権の放棄の可否を立法的に解決することとはしておらず、その意味では、今後も解釈に委ねられ、最終的には裁判所が判断すべきことになるものでございます。したがいまして、引き続き解釈に委ねられるということでございます。
この発言だけを見る →先ほども申し上げましたけれども、今般の法律案におきましては、土地所有権の放棄の可否を立法的に解決することとはしておらず、その意味では、今後も解釈に委ねられ、最終的には裁判所が判断すべきことになるものでございます。したがいまして、引き続き解釈に委ねられるということでございます。
中
小
小出邦夫#13
○小出政府参考人 今回の相続土地国庫帰属制度を設けたことによりまして、先ほど申し上げましたように、土地所有権の放棄は認められないのではないかというような方向での解釈が有力になるのではないかと考えられるところですが、いずれにいたしましても、立法的に解決を今回したわけではございませんので、今後の解釈を見てみたい、解釈に委ねてみたいと思います。
もう一つ申し上げますと、この相続土地国庫帰属法案、施行後五年を経過した際の検討条項が盛り込んでございますので、その運用状況を踏まえまして、土地所有権の放棄の可否あるいは要件につきましても、解釈の推移を注視し、必要な検討をしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →もう一つ申し上げますと、この相続土地国庫帰属法案、施行後五年を経過した際の検討条項が盛り込んでございますので、その運用状況を踏まえまして、土地所有権の放棄の可否あるいは要件につきましても、解釈の推移を注視し、必要な検討をしてまいりたいと考えております。
中
中谷一馬#14
○中谷(一)委員 必要な検討を是非行っていただきたいということを思っています。
所有権の絶対性に関する法務省の見解が、先日の二十三日の松平議員のこれも質疑の中で、ジョン・ロックによる、財物について、放棄も含めてどのような処分をするかは本来は所有者の自由である権利との、所有権の絶対性の考え方を引用して質問をされていました。
私も、この所有権の絶対性と所有権の放棄は密接に関連する根本的な問題ではないかなと思っておりますので、所有権の放棄とこの絶対性の関連性について、ある程度の見解というものも示していただきたいなと思っているんですが、これは法務省としてはどのように捉えられているのか、教えてください。
この発言だけを見る →所有権の絶対性に関する法務省の見解が、先日の二十三日の松平議員のこれも質疑の中で、ジョン・ロックによる、財物について、放棄も含めてどのような処分をするかは本来は所有者の自由である権利との、所有権の絶対性の考え方を引用して質問をされていました。
私も、この所有権の絶対性と所有権の放棄は密接に関連する根本的な問題ではないかなと思っておりますので、所有権の放棄とこの絶対性の関連性について、ある程度の見解というものも示していただきたいなと思っているんですが、これは法務省としてはどのように捉えられているのか、教えてください。
小
小出邦夫#15
○小出政府参考人 お答えいたします。
まず、前提といたしまして、権利につきましては、これをどのように行使するかは権利者の自由でございますので、権利者においてこれを放棄することはできると考えられております。これに対しまして、義務につきましては、義務者の意思によりこれを一方的に免れることはできない、それも当然でございます。
その上で、土地所有権の放棄につきましては、委員から御指摘ございましたように、学説上、他の一般的な権利と同様に土地所有権の放棄を認める見解はございます。それに対しまして、土地の所有者は、単に権利を有するだけではなく、一定の責務を負っているなどとして、土地所有権の放棄をすることはできないとする見解があるところでございます。
今回、相続土地国庫帰属制度の創設により、土地所有権の放棄が認められないとする見解が有力になると考えられますのは、この制度が土地の所有者には一定の責務があるということを前提としているためでございます。このような解釈が仮に有力になったといたしましても、責務を伴わない他の権利一般についての解釈に影響を及ぼすことはないのであろうと考えておりまして、そのような権利一般の放棄の可否に関する議論には影響を及ぼすことはないというふうには考えております。
この発言だけを見る →まず、前提といたしまして、権利につきましては、これをどのように行使するかは権利者の自由でございますので、権利者においてこれを放棄することはできると考えられております。これに対しまして、義務につきましては、義務者の意思によりこれを一方的に免れることはできない、それも当然でございます。
その上で、土地所有権の放棄につきましては、委員から御指摘ございましたように、学説上、他の一般的な権利と同様に土地所有権の放棄を認める見解はございます。それに対しまして、土地の所有者は、単に権利を有するだけではなく、一定の責務を負っているなどとして、土地所有権の放棄をすることはできないとする見解があるところでございます。
今回、相続土地国庫帰属制度の創設により、土地所有権の放棄が認められないとする見解が有力になると考えられますのは、この制度が土地の所有者には一定の責務があるということを前提としているためでございます。このような解釈が仮に有力になったといたしましても、責務を伴わない他の権利一般についての解釈に影響を及ぼすことはないのであろうと考えておりまして、そのような権利一般の放棄の可否に関する議論には影響を及ぼすことはないというふうには考えております。
中
中谷一馬#16
○中谷(一)委員 ありがとうございます。御答弁をいただきました。
その中で、今回の相続登記の申請、これが責務の中で義務づけられるということが今回の制度の中で変わっていく部分だと思うんですけれども、この制度ができることによって、土地を手放したいと思う人というのは増えてくると思います。少子化の時代の中で、余り関わりのない次世代の相続人が、住んでいるコミュニティーとは縁もゆかりもない相続人に渡すよりも、地域の活性化に使ってもらいたいという人も出てくるんじゃないかなということを思っています。
そのような人たちの思いを受け取れるように、もう少し安価で土地を手放せるようにすることができたら、財務省が言っていたような、利用価値が著しく低く、民間でも取引できないような土地ばかりが国庫に帰属するようなことにはならないんじゃないかなと私自身は考えますので、負担金の詳細について政令で定める際には、こうしたケースについても是非御一考いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御所見を伺います。
この発言だけを見る →その中で、今回の相続登記の申請、これが責務の中で義務づけられるということが今回の制度の中で変わっていく部分だと思うんですけれども、この制度ができることによって、土地を手放したいと思う人というのは増えてくると思います。少子化の時代の中で、余り関わりのない次世代の相続人が、住んでいるコミュニティーとは縁もゆかりもない相続人に渡すよりも、地域の活性化に使ってもらいたいという人も出てくるんじゃないかなということを思っています。
そのような人たちの思いを受け取れるように、もう少し安価で土地を手放せるようにすることができたら、財務省が言っていたような、利用価値が著しく低く、民間でも取引できないような土地ばかりが国庫に帰属するようなことにはならないんじゃないかなと私自身は考えますので、負担金の詳細について政令で定める際には、こうしたケースについても是非御一考いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御所見を伺います。
小
小出邦夫#17
○小出政府参考人 お答えいたします。
この制度により国庫に帰属することが想定される土地は、基本的には利用の需要がないものでございまして、国庫帰属後は長期間にわたって国が所有者として管理し、その費用を国民の負担で賄うことになる可能性が高いものでございます。他方で、承認を受けた者は、国庫帰属がなければ負担すべきであった土地の管理費用等の負担を免れることになります。このような制度であることに鑑みまして、実質的公平の観点から、承認を受けた者に一定の負担金を納付させることとしております。
もっとも、所有者不明土地の発生を抑制する観点から、この相続土地国庫帰属制度が実効的に運用されることが重要であり、承認申請者の負担にも配慮する必要がございます。
いずれにいたしましても、負担金の額の算定方法、これは政令で定めることとされており、承認申請者の負担にも配慮しながら、適切な算定方法になるよう関係省庁と連携して検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →この制度により国庫に帰属することが想定される土地は、基本的には利用の需要がないものでございまして、国庫帰属後は長期間にわたって国が所有者として管理し、その費用を国民の負担で賄うことになる可能性が高いものでございます。他方で、承認を受けた者は、国庫帰属がなければ負担すべきであった土地の管理費用等の負担を免れることになります。このような制度であることに鑑みまして、実質的公平の観点から、承認を受けた者に一定の負担金を納付させることとしております。
もっとも、所有者不明土地の発生を抑制する観点から、この相続土地国庫帰属制度が実効的に運用されることが重要であり、承認申請者の負担にも配慮する必要がございます。
いずれにいたしましても、負担金の額の算定方法、これは政令で定めることとされており、承認申請者の負担にも配慮しながら、適切な算定方法になるよう関係省庁と連携して検討してまいりたいと考えております。
中
中谷一馬#18
○中谷(一)委員 是非、算定方法はいろいろな方のケースをしんしゃくをしていただいた上で、やはり、いい土地がちゃんと手放してもらえることというのも当然想定ができるわけですから、それらを踏まえた制度にしていっていただきたいと思っておりますのと、先日、二十四日の質疑で、これは寺田学議員も指摘をされておられましたが、この制度を実効的に動かすには、ターゲットにしている人たちの経済的なインセンティブを少しでも考えていただいて制度設計をしないと、動かないんじゃないかなということをおっしゃっておりました。
施行後、やはり、必要があれば見直しも検討するということを答弁されていたんですけれども、私も、この経済的インセンティブの議論というのは必要なんじゃないかなという認識を持っておりますので、政府としては、現時点において考えられている必要性並びに具体的な構想等があれば、是非ちょっとお示しいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →施行後、やはり、必要があれば見直しも検討するということを答弁されていたんですけれども、私も、この経済的インセンティブの議論というのは必要なんじゃないかなという認識を持っておりますので、政府としては、現時点において考えられている必要性並びに具体的な構想等があれば、是非ちょっとお示しいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
小
小出邦夫#19
○小出政府参考人 お答えいたします。
経済的インセンティブという御質問に端的に答えているかどうか自信がございませんけれども、現実には、現状のままでも国庫帰属の要件を満たしている土地もあれば、現状では要件を満たさず、建物の解体などの一定の措置を取らなければ制度を利用することができない土地もあると考えられます。
そのため、この制度の利用者としては、土地を所有していることによって将来発生する費用、見回りのためにかかる費用とか労力、固定資産税の負担、あるいは災害に巻き込まれることによって生ずる費用の、土地を所有していることによって将来発生する費用の見込みと、この制度の利用によって生ずる費用、負担金の納付でありますとか要件を満たすための措置の費用等の見込み等を比較検討した上、主として経済的な面を考慮して制度を利用するかどうかを決定するものと考えられますので、そこである程度の経済的インセンティブというのが働くのではないかというふうに思いますが、いずれにしても、委員御指摘ございましたように、この制度はこれまでにない新しい制度でございまして、要件の在り方を含めまして、施行後五年を経過した際の制度の運用状況を踏まえて、関係省庁と連携して必要な見直しの検討をする予定でございます。運用状況をまずは注視してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →経済的インセンティブという御質問に端的に答えているかどうか自信がございませんけれども、現実には、現状のままでも国庫帰属の要件を満たしている土地もあれば、現状では要件を満たさず、建物の解体などの一定の措置を取らなければ制度を利用することができない土地もあると考えられます。
そのため、この制度の利用者としては、土地を所有していることによって将来発生する費用、見回りのためにかかる費用とか労力、固定資産税の負担、あるいは災害に巻き込まれることによって生ずる費用の、土地を所有していることによって将来発生する費用の見込みと、この制度の利用によって生ずる費用、負担金の納付でありますとか要件を満たすための措置の費用等の見込み等を比較検討した上、主として経済的な面を考慮して制度を利用するかどうかを決定するものと考えられますので、そこである程度の経済的インセンティブというのが働くのではないかというふうに思いますが、いずれにしても、委員御指摘ございましたように、この制度はこれまでにない新しい制度でございまして、要件の在り方を含めまして、施行後五年を経過した際の制度の運用状況を踏まえて、関係省庁と連携して必要な見直しの検討をする予定でございます。運用状況をまずは注視してまいりたいと考えております。
中
中谷一馬#20
○中谷(一)委員 局長、それは、制度を動かしてみてからじゃないと分からないから、現時点では特に構想等は想定をされていないという答弁だと理解して大丈夫ですか。違えば教えてください。
この発言だけを見る →小
中
中谷一馬#22
○中谷(一)委員 だとしたら、やはりちゃんと考えられた方がいいと思います。
どういうふうにこの制度が運用されて、その実績を見て、どういう形で改善を図っていくのかということを考えることももちろん重要なんですけれども、現時点においてもここがやはりボトルネックになるなと思うような部分があるのであれば、そこをどういうふうに動かしていくことを想定しているのか、まさに法律を提出するに当たってそこまで制度設計をして考えていくというのが本来だと思いますので、今後、善処をしていただければと思います。
負担金自体も、十年分の土地管理費相当額が算出されて徴収がされるわけです。しかしながら、十年経過後は国が管理費用を負担するという状況になりますから、国庫に帰属された土地がやはり有効活用される方法というのが本来検討されるべきだと思っているんですね。
その中で、法務省の説明資料では、承認申請があったら、地方公共団体等に情報を提供し、土地の寄附受けや地域での有効活用の機会を確保するとされておりますが、国交省が行おうとしている日本のランドバンクとのマッチングというのも考えられていると思うんですけれども、その辺りの政府における具体的な構想についても、現時点のもので結構なので、どういうイメージ感を持っているのかというのがあれば教えていただきたいんですが。
この発言だけを見る →どういうふうにこの制度が運用されて、その実績を見て、どういう形で改善を図っていくのかということを考えることももちろん重要なんですけれども、現時点においてもここがやはりボトルネックになるなと思うような部分があるのであれば、そこをどういうふうに動かしていくことを想定しているのか、まさに法律を提出するに当たってそこまで制度設計をして考えていくというのが本来だと思いますので、今後、善処をしていただければと思います。
負担金自体も、十年分の土地管理費相当額が算出されて徴収がされるわけです。しかしながら、十年経過後は国が管理費用を負担するという状況になりますから、国庫に帰属された土地がやはり有効活用される方法というのが本来検討されるべきだと思っているんですね。
その中で、法務省の説明資料では、承認申請があったら、地方公共団体等に情報を提供し、土地の寄附受けや地域での有効活用の機会を確保するとされておりますが、国交省が行おうとしている日本のランドバンクとのマッチングというのも考えられていると思うんですけれども、その辺りの政府における具体的な構想についても、現時点のもので結構なので、どういうイメージ感を持っているのかというのがあれば教えていただきたいんですが。
小
小出邦夫#23
○小出政府参考人 お答えいたします。
この相続土地国庫帰属制度の運用におきましては、承認申請者からの申請を受け付けた法務局が、その旨を国の関係機関及び地方公共団体に情報提供して、国や地方公共団体において、承認申請者と交渉するなどして、国庫帰属の承認がされる前に土地の寄附を受けることを可能とする予定でございます。このような形で国や地方公共団体が土地を寄附受けした場合には、承認申請は取り下げられて、負担金の支払いも不要となることが想定されます。国あるいは地方公共団体において、何らかの行政目的あるいは活用方法があると判断したような土地については、このような手続が取られる予定でございます。
御指摘ございましたランドバンクでございますが、これは、土地の所有者とその土地の利用を希望する方とのマッチング、コーディネートを行うものでございまして、土地の所有者にとりましては、ランドバンクの活用を通じて、その土地について売買や賃貸借が成立することとなれば、そもそもこの相続土地国庫帰属制度を利用する必要がなくなるものと考えられますので、このような結果は、地域における土地の利用、管理という観点からも有益だと考えております。
法務省といたしましては、まずはこの相続土地国庫帰属制度を適切に運用しつつ、引き続き、関係省庁とも連携し、ランドバンクの活用を含む土地の有効活用の在り方について検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →この相続土地国庫帰属制度の運用におきましては、承認申請者からの申請を受け付けた法務局が、その旨を国の関係機関及び地方公共団体に情報提供して、国や地方公共団体において、承認申請者と交渉するなどして、国庫帰属の承認がされる前に土地の寄附を受けることを可能とする予定でございます。このような形で国や地方公共団体が土地を寄附受けした場合には、承認申請は取り下げられて、負担金の支払いも不要となることが想定されます。国あるいは地方公共団体において、何らかの行政目的あるいは活用方法があると判断したような土地については、このような手続が取られる予定でございます。
御指摘ございましたランドバンクでございますが、これは、土地の所有者とその土地の利用を希望する方とのマッチング、コーディネートを行うものでございまして、土地の所有者にとりましては、ランドバンクの活用を通じて、その土地について売買や賃貸借が成立することとなれば、そもそもこの相続土地国庫帰属制度を利用する必要がなくなるものと考えられますので、このような結果は、地域における土地の利用、管理という観点からも有益だと考えております。
法務省といたしましては、まずはこの相続土地国庫帰属制度を適切に運用しつつ、引き続き、関係省庁とも連携し、ランドバンクの活用を含む土地の有効活用の在り方について検討してまいりたいと考えております。
中
中谷一馬#24
○中谷(一)委員 ありがとうございます。是非、土地の有効活用を省庁横断的に御検討いただければと思います。
続けて、管理不全土地・建物管理命令に関する見解について伺っていきたいと思います。
私から伺いたいのは、いわゆるごみ屋敷の問題でございますが、質疑の中ではこの問題の解決にも資するということをおっしゃられておりまして、所有者が遠隔地にいて、居住者がいる建物が、いわゆるごみ屋敷状態になった場合にも利用できるのかなど、気になる方もいらっしゃると思います。
そこで、管理不全土地、建物の財産管理制度はどういう場合に使えてどういう場合に使えないのか、これを分かりやすく御説明いただけますか。
この発言だけを見る →続けて、管理不全土地・建物管理命令に関する見解について伺っていきたいと思います。
私から伺いたいのは、いわゆるごみ屋敷の問題でございますが、質疑の中ではこの問題の解決にも資するということをおっしゃられておりまして、所有者が遠隔地にいて、居住者がいる建物が、いわゆるごみ屋敷状態になった場合にも利用できるのかなど、気になる方もいらっしゃると思います。
そこで、管理不全土地、建物の財産管理制度はどういう場合に使えてどういう場合に使えないのか、これを分かりやすく御説明いただけますか。
小
小出邦夫#25
○小出政府参考人 お答えいたします。
管理不全土地・建物管理命令は、所有者による建物等の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合に当たることを発令要件とするものでございます。
御指摘のような、建物等がいわゆるごみ屋敷の状態になったケースについても、この要件を満たす場合はあるものと考えられます。
もっとも、居住者がいる建物がごみ屋敷となった場合において、現に居住する居住者が、発令後に管理不全建物管理人の管理を妨げる行為をすることが見込まれるときは、管理人を選任したとしても、結局、訴訟を起こさざるを得ず、実効的な管理をすることが困難となる可能性が高いことから、権利利益を侵害されている者としては、この管理不全建物管理命令を求めるよりも、むしろ訴訟を提起して物権的請求権等を行使することが適当である場合もあるとは考えられます。
以上を踏まえますと、この管理不全建物管理命令は、建物がいわゆるごみ屋敷状態となった場合において、その居住者が管理人による管理を妨げる行為をすることが見込まれているケースでは、利用することが難しいのかなと思われます。
他方で、当該建物所有者が建物をごみ屋敷状態としたまま遠方に移住しており、建物を放置し居住者もいない、あるいは居住者がいても管理人の求めに応じて任意に退出することが見込まれるようなケースでは、この制度が利用されるということが想定されます。
いずれにいたしましても、この管理不全建物管理命令の発令要件を満たすか否かについては、最終的には個々の事案ごとに裁判所が判断することになることでございます。
この発言だけを見る →管理不全土地・建物管理命令は、所有者による建物等の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合に当たることを発令要件とするものでございます。
御指摘のような、建物等がいわゆるごみ屋敷の状態になったケースについても、この要件を満たす場合はあるものと考えられます。
もっとも、居住者がいる建物がごみ屋敷となった場合において、現に居住する居住者が、発令後に管理不全建物管理人の管理を妨げる行為をすることが見込まれるときは、管理人を選任したとしても、結局、訴訟を起こさざるを得ず、実効的な管理をすることが困難となる可能性が高いことから、権利利益を侵害されている者としては、この管理不全建物管理命令を求めるよりも、むしろ訴訟を提起して物権的請求権等を行使することが適当である場合もあるとは考えられます。
以上を踏まえますと、この管理不全建物管理命令は、建物がいわゆるごみ屋敷状態となった場合において、その居住者が管理人による管理を妨げる行為をすることが見込まれているケースでは、利用することが難しいのかなと思われます。
他方で、当該建物所有者が建物をごみ屋敷状態としたまま遠方に移住しており、建物を放置し居住者もいない、あるいは居住者がいても管理人の求めに応じて任意に退出することが見込まれるようなケースでは、この制度が利用されるということが想定されます。
いずれにいたしましても、この管理不全建物管理命令の発令要件を満たすか否かについては、最終的には個々の事案ごとに裁判所が判断することになることでございます。
中
中谷一馬#26
○中谷(一)委員 使える場合がケース・バイ・ケースだということだと思うんですけれども、管理不全の管理人がその管理に必要な費用及び報酬について、その土地等の所有者が負担することとなっている状態なんですけれども、元々その管理をおろそかにしている人に、これだけ管理にかかったので費用を払ってくださいと言っても、なかなか払ってもらえないんじゃないかなという懸念をいたします。
そうした場合には、管理人が所有者に請求するのか、それとも、管理不全土地管理命令を請求した利害関係人が所有者に対し、費用を支払ってくださいと請求することになるのか、政府としてはこのケースはどのように考えられているか、教えてください。
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小
小出邦夫#27
○小出政府参考人 お答えいたします。
管理不全土地管理人による管理に要する費用や報酬に見合う金銭があらかじめ確保されていなければ、管理の原資がないために、現実には管理不全土地管理人による管理を開始することは困難でございます。
他方で、改正案では、管理不全土地管理人による管理に必要な費用及び報酬は土地の所有者の負担としておりますが、御指摘のとおり、土地の管理を適切に行っていない土地の所有者がその費用等を任意に払うということは想定し難いところでございます。
そのため、実際上は、他の財産管理制度と同様に、管理不全土地管理命令の請求をする利害関係人があらかじめ費用や報酬に見込まれる予納金を支払い、管理人はその予納金から費用や報酬を受け取ることになります。その場合には、金銭を支払った利害関係人は、別途、最終的な費用の負担者である土地の所有者に対して求償することになると考えられます。
この発言だけを見る →管理不全土地管理人による管理に要する費用や報酬に見合う金銭があらかじめ確保されていなければ、管理の原資がないために、現実には管理不全土地管理人による管理を開始することは困難でございます。
他方で、改正案では、管理不全土地管理人による管理に必要な費用及び報酬は土地の所有者の負担としておりますが、御指摘のとおり、土地の管理を適切に行っていない土地の所有者がその費用等を任意に払うということは想定し難いところでございます。
そのため、実際上は、他の財産管理制度と同様に、管理不全土地管理命令の請求をする利害関係人があらかじめ費用や報酬に見込まれる予納金を支払い、管理人はその予納金から費用や報酬を受け取ることになります。その場合には、金銭を支払った利害関係人は、別途、最終的な費用の負担者である土地の所有者に対して求償することになると考えられます。
中
中谷一馬#28
○中谷(一)委員 ありがとうございます。御答弁いただきました。
時間がもう限られてきましたので、次の質問に移らせていただきます。
次は、不動産登記法の一部改正の部分に入っていきますけれども、相続登記の申請が義務化されたことによって、これは、負担を軽減するために相続人申告登記制度を設けられて、簡易に、添付書類なども簡略化して相続登記をするという話なんですけれども、義務化されたら皆が登記をしなければならなくなる状態になってしまいますから、その行わなければならない登記の内容は、遺産共有状態としての法定相続分での登記なのか、それとも遺産分割協議をした後の登記なのか、これらについても詳細の御説明をもっといただいた方がいいんじゃないかなと思います。
あと、仮に法定相続分で登記をした場合は、その後、遺産分割協議をしたら、その結果も登記に反映させなければならないこととされているんですけれども、同じ土地の登記を、一段階目として法定相続分での観念的登記、二段階目として遺産分割協議後の真の登記というように、二回も登記をした上で、それぞれの登録免許税がかかり、関係費用もかかるという認識であるのか、そうではないのか、詳細について教えてください。
この発言だけを見る →時間がもう限られてきましたので、次の質問に移らせていただきます。
次は、不動産登記法の一部改正の部分に入っていきますけれども、相続登記の申請が義務化されたことによって、これは、負担を軽減するために相続人申告登記制度を設けられて、簡易に、添付書類なども簡略化して相続登記をするという話なんですけれども、義務化されたら皆が登記をしなければならなくなる状態になってしまいますから、その行わなければならない登記の内容は、遺産共有状態としての法定相続分での登記なのか、それとも遺産分割協議をした後の登記なのか、これらについても詳細の御説明をもっといただいた方がいいんじゃないかなと思います。
あと、仮に法定相続分で登記をした場合は、その後、遺産分割協議をしたら、その結果も登記に反映させなければならないこととされているんですけれども、同じ土地の登記を、一段階目として法定相続分での観念的登記、二段階目として遺産分割協議後の真の登記というように、二回も登記をした上で、それぞれの登録免許税がかかり、関係費用もかかるという認識であるのか、そうではないのか、詳細について教えてください。
小
小出邦夫#29
○小出政府参考人 お答え申し上げます。
まず、前提といたしまして、一般に不動産の所有権の登記名義人に相続の開始があった場合における実体的な権利関係につきましては、まず、法定相続分の割合に応じた相続人らによる共有状態が生じ、その後、例えば、その不動産を相続人のうちの一人が単独で相続する旨の遺産分割協議が成立した場合には、相続開始時に遡ってその相続人のみが不動産の所有権を有することになります。
これを前提に、今般の不動産登記法の見直しによってどのような形で相続登記の申請義務が課されることになるかという点でございますが、まずは、所有権の登記名義人について相続が開始した場合、各相続人は、相続により所有権を取得することとなるため、相続登記の申請義務を負うことになります。この方法としては、現行法の下でも可能でございます法定相続分での相続登記を申請することで義務を履行することが可能でございますが、今般の改正において新たに設けた相続人申告登記の申出をすることによっても義務を履行することが可能でございます。
また、今般の改正においては、法定相続分での相続登記によるか、相続人申告登記によるかについては、どちらによるのかが適切かということについては法律では定めておりませんが、法務省としては、法定相続分での相続登記ではなく、負担も少なく、より簡易な手続である相続人申告登記が利用されて相続登記の申請義務が履行されるようになることを想定しております。
また、遺産分割がされたケースにつきましては、遺産分割が相続開始に伴う登記申請義務の履行期間内である三年以内に現にされた場合には、遺産分割の内容を踏まえた所有権の移転の登記の申請をしていただくことになります。他方で、遺産分割が三年以内にされないケースについては、先ほどの相続人申告登記をすることで義務の履行をしていただくことになり、その後、遺産分割が現に調ったケースについては、遺産分割の日から三年以内に遺産分割の内容を踏まえた所有権の移転の登記を申請することとなります。
したがいまして、委員御指摘のとおり、一段階目としての登記、それから二段階目としての登記ということで、観念的には二つの登記をする義務がかかるということは事実でございます。
この発言だけを見る →まず、前提といたしまして、一般に不動産の所有権の登記名義人に相続の開始があった場合における実体的な権利関係につきましては、まず、法定相続分の割合に応じた相続人らによる共有状態が生じ、その後、例えば、その不動産を相続人のうちの一人が単独で相続する旨の遺産分割協議が成立した場合には、相続開始時に遡ってその相続人のみが不動産の所有権を有することになります。
これを前提に、今般の不動産登記法の見直しによってどのような形で相続登記の申請義務が課されることになるかという点でございますが、まずは、所有権の登記名義人について相続が開始した場合、各相続人は、相続により所有権を取得することとなるため、相続登記の申請義務を負うことになります。この方法としては、現行法の下でも可能でございます法定相続分での相続登記を申請することで義務を履行することが可能でございますが、今般の改正において新たに設けた相続人申告登記の申出をすることによっても義務を履行することが可能でございます。
また、今般の改正においては、法定相続分での相続登記によるか、相続人申告登記によるかについては、どちらによるのかが適切かということについては法律では定めておりませんが、法務省としては、法定相続分での相続登記ではなく、負担も少なく、より簡易な手続である相続人申告登記が利用されて相続登記の申請義務が履行されるようになることを想定しております。
また、遺産分割がされたケースにつきましては、遺産分割が相続開始に伴う登記申請義務の履行期間内である三年以内に現にされた場合には、遺産分割の内容を踏まえた所有権の移転の登記の申請をしていただくことになります。他方で、遺産分割が三年以内にされないケースについては、先ほどの相続人申告登記をすることで義務の履行をしていただくことになり、その後、遺産分割が現に調ったケースについては、遺産分割の日から三年以内に遺産分割の内容を踏まえた所有権の移転の登記を申請することとなります。
したがいまして、委員御指摘のとおり、一段階目としての登記、それから二段階目としての登記ということで、観念的には二つの登記をする義務がかかるということは事実でございます。