予算委員会第八分科会

2022-02-17 衆議院 全202発言

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会議録情報#0
令和四年二月十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 稲津  久君
      石破  茂君    石原 正敬君
      今村 雅弘君    谷  公一君
      田嶋  要君    本庄 知史君
      道下 大樹君    美延 映夫君
   兼務 尾崎 正直君 兼務 川崎ひでと君
   兼務 中野 英幸君 兼務 大西 健介君
   兼務 大口 善徳君 兼務 田中  健君
    …………………………………
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   経済産業副大臣      石井 正弘君
   国土交通副大臣      中山 展宏君
   国土交通副大臣      渡辺 猛之君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   国土交通大臣政務官    加藤 鮎子君
   政府参考人
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  木村 典央君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 内田 欽也君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 難波 健太君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 池田 達雄君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 青木 孝徳君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 小宮 義之君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           出倉 功一君
   政府参考人
   (文化庁審議官)     中原 裕彦君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           柴田 敬司君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            茂木  正君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 瓦林 康人君
   政府参考人
   (国土交通省国土政策局長)            青柳 一郎君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  宇野 善昌君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        井上 智夫君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  村山 一弥君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  淡野 博久君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 秡川 直也君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  浅輪 宇充君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  久保田雅晴君
   政府参考人
   (観光庁長官)      和田 浩一君
   政府参考人
   (気象庁長官)      長谷川直之君
   国土交通委員会専門員   武藤 裕良君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月十七日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     石原 正敬君
  道下 大樹君     本庄 知史君
  足立 康史君     美延 映夫君
同日
 辞任         補欠選任
  石原 正敬君     石破  茂君
  本庄 知史君     田嶋  要君
  美延 映夫君     吉田 豊史君
同日
 辞任         補欠選任
  田嶋  要君     道下 大樹君
  吉田 豊史君     吉田とも代君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田とも代君     池畑浩太朗君
同日
 辞任         補欠選任
  池畑浩太朗君     足立 康史君
同日
 第一分科員尾崎正直君、第二分科員川崎ひでと君、第六分科員中野英幸君、田中健君、第七分科員大西健介君及び大口善徳君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和四年度一般会計予算
 令和四年度特別会計予算
 令和四年度政府関係機関予算
 (国土交通省所管)
     ――――◇―――――
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稲津久#1
○稲津主査 これより予算委員会第八分科会を開会いたします。
 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算及び令和四年度政府関係機関予算中国土交通省所管について、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石原正敬君。
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石原正敬#2
○石原(正)分科員 おはようございます。自由民主党の石原正敬でございます。
 本日は、国土交通省に関する質問ということで、予算委員会の分科会で質問の機会をいただいたことに、関係各位に改めて感謝を申し上げるところでございます。
 そしてまた、冒頭でございます、新型コロナの対策のために医療関係者の方々が懸命に努力されていることに対して改めて敬意と感謝を申し上げるとともに、そしてまた、お亡くなりになった方々に御冥福と、そして罹患された皆さん方にお見舞いを申し上げるところでございます。
 そして、この苦難のときに、様々な事業者の方がまた経済的に大変な状況に置かれているということに対しましても、改めてお見舞い申し上げるところでございます。
 さて、本日、出席要求に、斉藤大臣以下、中山副大臣、加藤政務官の出席があるとは思っていませんでしたので、本当に、ちょっとプレッシャーを国土交通省からかけられたなというような具合で感じているところですが、限られた時間の中で私なりに一生懸命質問してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
 大きく三つでございまして、一つ目は、私、三重の北勢地域の四日市を中心とした選挙区でございますので、地元の社会資本整備の現状と課題のようなことを質問させていただきます。
 二つ目が、地方整備局の現状、これについて大きく質問させていただきたいなと思っております。
 三つ目が、地方公共交通機関、地方部におけるバス事業について今後の方向性みたいなところを議論していければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 さて、先ほど申し上げましたが、一つ目の質問であります。
 三重県の北勢地域といいますのは、四日市市、あるいは桑名市、いなべ市など、そういった主要都市があるわけですけれども、主に中心となるのが四日市市というところでございまして、四日市市といいますのは、かつては石油化学コンビナートを中心とした産業構造でございましたが、最近では自動車関連、そして半導体の大きな工場が、国内有数の工場がございまして、全国の工業出荷額でいいますと、全国第十位、二〇二〇年の資料でありますけれども、三兆二千六百五十億円というような地域でございます。
 そういった地域でございますので、当然のことながら経済活動が大変活発に行われておりますし、また、名古屋市ですとかあるいは中部圏、こういうところに近い、三重県の中でも北部でございますので近いエリアでございますから、そういった形で、産業としては非常に三重県の産業を牽引する、そういう地域でもございます。
 逆に言いますと、産業を牽引しているということは、それだけ経済が活発化しているということでございますので、それに対しまして、いろいろと不具合も生じているところでございます。
 特に、本日質問に上げさせていただいておりますのは、やはり国道一号及び国道二十三号の慢性的な渋滞に起因することが大きな課題になっているという、そして、地域の声としましても、この渋滞を何とかしてくれというようなことから端を発しているということですので、大枠としてはそういった観点から質問があるということを御理解いただきたいと思います。
 では、個別具体の話に参ります。
 まずは国道一号北勢バイパスでありますが、この国道一号北勢バイパスは、三重県の川越町というところ、ここから、国道二十三号線を起点といたしまして海側から山側にずっと走っていく道路でございます。すぐ国道一号がございますので、そこを渡りまして、今、大体、延長七・三キロメートルを暫定供用しているというところでございまして、全長は二十一・〇キロメートルの計画となっております。
 現在、四日市市道でありますけれども、日永八郷線から国道四百七十七号バイパスの間、およそ四・一キロメートルの区間の工事を実施しておりますけれども、この国道一号北勢バイパスにつきまして、今後の見通し又は課題などがあれば、御所見をお聞かせください。
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村山一弥#3
○村山政府参考人 お答えします。
 国道一号北勢バイパスは、大型車交通が集中する四日市市周辺の国道一号と国道二十三号の渋滞の緩和や交通安全対策等を目的としたバイパス事業であります。このバイパスの完成によりまして、国道一号の渋滞損失時間が約七割削減されると試算されるなど、大きな効果が期待されております。
 これまで、全体二十一キロのうち、八・五キロが暫定二車線で供用してございます。残る区間のうち、市道日永八郷線から国道四百七十七号バイパス間の延長約四・一キロの区間におきましては、坂部トンネルの掘削が約九割まで進捗するなど、令和六年度開通を目指して、トンネル工事や改良工事などを全面的に実施しております。
 また、国道四百七十七号バイパスから国道一号までの八・四キロメートルの区間につきましては、昨年十一月に測量に着手し、現在、地元への計画説明会の準備を進めております。
 引き続き、地元の皆様の御協力、御理解を得ながら、一日も早い開通を目指しまして、しっかりと整備を進めてまいります。
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石原正敬#4
○石原(正)分科員 ありがとうございます。令和六年に向けて、今、坂部トンネルを含めて鋭意努力をしていただいておるということでございます。
 その後、やはり、国道四百七十七号から四日市、鈴鹿の方面に向かっての残りの八・四キロメートル、ここをしっかり一日も早く着手していただいて、供用開始に向けて御努力いただければと思います。ありがとうございます。
 次に、国道一号桑名東部拡張事業の一部であります伊勢大橋の架け替えのことについてでございますが、伊勢大橋、現在、今、揖斐川、長良川の中に橋脚がずっと建ってきておりまして、ようやく地元住民の皆さん方も、事業がいよいよ終盤に差しかかってきているな、あとは橋台の上に道路を引いていけばこれで開通するなというような思いで期待が高まっているところでございます。現在の橋の長さでいいますと、千九十三メーターという大変長い橋でございますので、工事もいろいろと大変なこともあろうかと思います。
 特に、しかしながら、これは昭和九年に供用開始されたという橋でございまして、平成じゃございません、昭和でございますので、約八十八年前だと。ある地元の方に言わせると、これは百周年記念事業で、あと十二年後しか開通しないんじゃないかというような、少し冗談めいたことも言われておるんですが、しかしながら、そこまではいきませんよということを申し上げながらも、やはり一日でも早いという、そこに思いがこもっているんじゃないかなというふうにして私は考えています。
 でありまして、これから、伊勢大橋、どういうふうにして進んでいくのか、地域の皆さん方の期待も高まっておりますので、この伊勢大橋の架け替えにつきまして、現状と今後の見通しについて御所見を賜りたいと思います。
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村山一弥#5
○村山政府参考人 お答えします。
 長良川、揖斐川に架かる伊勢大橋は、昭和九年に建設され、約八十八年が経過しておりますことから、現在、老朽化や交通渋滞が著しく、架け替えを実施しております。
 この伊勢大橋の架け替え工事では、交差点部に右折レーンを設置する計画でありまして、交通がスムーズになることから、渋滞の緩和が期待されております。
 平成二十七年度より河川内の橋梁下部工事に着手し、下部工十八基のうち、これまでに十一基が完成し、現在、五基の橋梁下部工事と陸上部での改良工事を推進しているところでございます。
 また、令和五年度には、現在施工中の橋梁下部工事に引き続き、橋梁上部工事に着手する予定であります。
 引き続き、地域の皆様の御理解、御協力を得ながら、早期の完成に向けて、しっかりと整備を進めてまいります。
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石原正敬#6
○石原(正)分科員 大きな河川の上の、若しくは中の工事でありますのでいろいろな御苦労があろうかと思いますが、いよいよ最終盤にかかってきたということだというふうにして認識しております。是非、先ほど渋滞緩和にも向けてしっかりやっていただくということでございますので、よろしくお願いいたします。
 何せ国道一号、まあ、国道一号というぐらいですから非常に重要な幹線道路であるわけでありまして、その幹線道路に昭和九年のものがある。これは確かにしっかりしたものを造っていただいたということの証明でもありますけれども、老朽化も甚だ激しいわけでございますので、一日も早い供用開始をよろしくお願い申し上げます。
 次に、国道四百七十五号東海環状自動車道についてであります。
 この東海環状自動車道でありますが、全長約百五十三キロの道路、愛知、岐阜、三重を結ぶ環状道路でございまして、愛知県側はもうほぼほぼ、ほぼほぼといいますか、早くに開通しておりまして、いよいよ残すところ、いわゆるミッシングリンクが三重県と岐阜県をつなぐあたりと岐阜県の中に少しあるということでございます。
 しかしながら、令和六年度には岐阜県内の大野神戸インターと山県インターの間が開通するということになりまして、ラストが三重と岐阜の県境、境のところの工事が残されるというところでございます。
 岐阜県と三重県って、なかなか、隣県でありながら交流というのが難しい、なぜかというと高速道路がつながっていないからだというようなことが指摘されていまして、一度名古屋を経由しなければ岐阜に行けないという今現状がございます。観光とかでいいますと、少し下道を通って高速道路へ行けばということもあるんですが、産業の面から申し上げますと、やはり高速道路でつながっているということが極めて両県にとって経済交流が活発化する、そういう大きな一因となると私は考えていますので、この東海環状の西回り、いよいよ最終盤にかかっているとは分かっているんですけれども、これの現状と今後の見通しについて国土交通省の認識をお伺いします。よろしくお願いします。
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村山一弥#7
○村山政府参考人 お答えします。
 東海環状自動車道は、愛知県、岐阜県、三重県の三県の都市を環状に連絡する延長約百五十三キロメートルの高規格道路であり、この道路を整備することによりまして、沿線への企業立地の促進、物流の効率化などの効果が期待されております。
 これまで、全体計画のうち約七割であります延長百九・四キロメートルが開通をしておりまして、残る約四十三キロメートルの西回り区間につきまして、現在、国とNEXCO中日本が連携し、工事を進めております。
 このうち、三重県内の北勢インターチェンジから大安インターチェンジ間と、岐阜県内の山県インターチェンジから大野神戸インターチェンジ間では、令和六年度の開通を目指しまして、橋梁工事や改良工事を全面的に進めております。
 また、残る養老インターチェンジから北勢インターチェンジの間は、令和八年度の開通を目指しまして、現在、橋梁下部工事等を進めております。
 引き続き、地域の皆様の御協力を得ながら、一日も早い全線開通を目指しまして、しっかりと整備を進めてまいります。
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石原正敬#8
○石原(正)分科員 ありがとうございます。
 令和八年の供用開始を目指すということでございます。是非、ここがつながれば、本当に、先ほど申し上げましたけれども、岐阜県と三重県の心理的な距離も縮まるというふうにして思いますし、何せ見通しをつけていただくということが企業を立地していく上で非常に重要なことだと思いますので、この期限に向かって両県がまた自分たちの地域の発展のために努力をしていくというふうにして思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 続いて、私の選挙区ではないんですけれども、鈴鹿亀山道路についてであります。
 先般もお地元の市長さんと商工会議所の会頭さんが要望活動に来られまして、本当に鈴鹿としては大きな期待を寄せている、鈴鹿と亀山が大きな期待を寄せている道路なんだということであります。
 実は、鈴鹿市というのは工業都市ではあるんですけれども、海側ですね、伊勢湾側、東側から西側に向かってのアクセスというのは非常に脆弱だというふうにして言われてきておりました。高速道路が山側の西側を、鈴鹿山脈の根元を走っているところでございますので、高速道路までアクセスする時間が大変かかっているという課題がございまして、例えば自動車関連もそうですし、食品関連の企業なんかも、海側の方に立地している企業が大変不便を被っているということで、下道を走っていると、下道も当然大渋滞でございますので、やはり、地域高規格道路が完成することによって、高速道路までアクセスする十五分圏内というのが大変大きくなるんだというようなことで、地域の経済活性化について非常に大きな期待を寄せられているところでございます。
 これはもちろん三重県の事業でございますので、直接国土交通省が関わるわけではありませんが、補助事業でありますとかそういった形で御支援を賜ればというふうな思いと、これに対して、国としてこれからどのような見通しを持って、どのような支援をしてもらえるかということも含めて御答弁いただけると幸いでございます。
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村山一弥#9
○村山政府参考人 お答えします。
 鈴鹿亀山道路は、鈴鹿市内の鈴鹿四日市道路から新名神高速道路の亀山ジャンクションを結ぶ、延長約十・五キロメートルの高規格道路であります。
 この道路を整備することによりまして、産業が集積する鈴鹿市から高速道路へのアクセスが向上し、物流の効率化や産業振興、防災性の向上などの様々な効果が期待をされております。
 このため、三重県が、平成二十五年度から計画段階評価を進めておりまして、平成二十七年九月に計画ルート帯を公表し、その後、令和三年二月に都市計画決定を行っております。
 国土交通省としましては、本事業の必要性は十分認識しているところでございます。補助事業での新規事業化につきまして、三重県を始め地域の方々からの御要望を踏まえまして、引き続きしっかりと検討をしてまいります。
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石原正敬#10
○石原(正)分科員 村山局長さんから力強い御答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。
 斉藤大臣も御臨席いただいておりますけれども、地域の声、北勢地域ですね、今まで社会インフラが本当に非常に遅れているというようなことを言われておりまして、地域の悲痛な声といいますか、以前は東名阪の大渋滞が新名神が開通することによって解消されたというようなこともございまして、三重県の北側が渋滞すると南側にも大変大きな影響を及ぼす、そういうこともございますので、今日申し上げた一つ一つの課題、私も一生懸命汗をかいてまいりますので、皆さん方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 さて、続きまして、地方整備局の問題でございます。
 一つ目の質問で取り上げた、先ほど取り上げた各個別事業があるわけですが、これを着実に進めていくためには、現場で汗を流していく、実動部隊というとちょっととんがった言い方になるかも分かりませんけれども、やはりそういった実動部隊の皆さん方が努力することによって、それぞれの地域の社会インフラが整備されていく、そしてあるいは維持管理されていくということで、私は重要な役割を地方整備局というのは担っていただいていると思っています。更に申し上げますと、逆に言うと、地方整備局がなければ国土形成は成り立たないというふうなことも、私はそれぐらいの思いで地方整備局に期待を寄せているところであります。
 また、私も菰野町長という四万人の町の町長をやっていたんですけれども、平成二十年の九月に豪雨災害がありまして、そのときにもいち早くTEC―FORCEが現場に駆けつけまして災害復旧の支援をしていただいたということで、あのとき、ちょうど中部整備局長さんと一緒にヘリコプターに乗って、上空から、被災二十四時間後ぐらいに上から全部被災地を確認させていただいたということが、より速い、迅速な復旧のために情報収集に役立ったということもありますので、やはり地方整備局の役割というのは大きいなということを実感しているところでございます。
 そういう地方整備局なんですけれども、私も国政に携わるまで余り注意をしていなかったんですが、この二十年間で約二〇%に当たる四千二百人の定員が削減されてきたということをお伺いしました。令和二年度と三年度は微増したということでございますけれども、下げ止まったというようなことかも分かりません。そういった意味で、地方整備局の力が徐々に定員削減という形でそがれてきているのは大変残念なことだなと思っております。
 また、平成二十一年四月には所長が一人のいわゆる一人出張所はゼロだったわけなんですけれども、そのとき、平成二十一年四月は一人体制がゼロで、二人体制は約六%だったのが、平成三年の四月時点では、全国六百七の出張所のうち、一人体制が四十五、二人体制が百四十二と、一人体制と二人体制の割合が三二%になっていた。すなわち、約六%だったものが三二%と、一人体制、二人体制がもうぐっと増えてきている。これはまさしく、定員削減のしわ寄せといいますか、この影響がもろに出ているのがこういう出張所の体制にあるのではないか。
 組織というのは、私も町長をやっていたんですけれども、弱いところにしわ寄せが行ってしまうという、これは本当に、なぜか分からないんですけれども、平時のときに弱いところに、更にそれが弱くなっていく、そういう加速化する現象が起こりますので、そうなりますと、やはりこれから整備局を強化していくためには定員を増やしていくしかないんじゃないかというふうにして私は素直に思うわけであります。
 そこで、質問なんですけれども、このような体制でありますと、災害時の対応や復旧に支障が生じる可能性もあると思いますけれども、今後の地方整備局の人員体制に関して、国土交通省の考えをお聞かせください。
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瓦林康人#11
○瓦林政府参考人 お答え申し上げます。
 昨今、激甚化、頻発化しております自然災害にも対応しまして、国民の皆様の命と暮らしを守る地方整備局の役割はますます大きくなっていると考えております。
 特に地方自治体との関係では、災害発生時に被災した県や市町村からの御要請に対応して、全国から集めたTEC―FORCEを派遣し、排水活動や被災状況調査等の支援をしておりますほか、さらには、権限代行制度を活用しまして、インフラの迅速な復旧を図るなどの業務を担っております。
 そして、このような業務を的確に果たしていくためには、地方整備局において必要な人員体制を確保することは極めて重要であると考えておりまして、国土交通省では、毎年度の定員要求におきまして、このことに重点的かつ継続的に取り組んでございます。
 その結果、御指摘いただきましたとおり、令和二年度から純増を確保しておりまして、四年度予算案におきましても、合計で百十九名の純増を盛り込んでございます。
 今後とも、防災・減災、国土強靱化の最前線を担う地方整備局につきまして、事務所、出張所も含めて必要な人員体制の確保に向け、最大限努力してまいります。
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石原正敬#12
○石原(正)分科員 ありがとうございます。
 それともう一つ、定員削減の中で気になることがございまして、やはり、定員削減していきますと、公務員の雇用形態上、退職者が出たときにその補充をしないということで定員削減をしていくのが常だと思います。途中で辞めてくれということはできないわけでありますので。そうなりますと、この間、新規の採用というのを抑制してきたんじゃないかということが容易に想像がつくわけであります。
 そうなりますと、少し調査したところによりますと、四十歳以上の方の年齢構成、地方整備局は、四分の三、七五%が四十歳以上だと。逆に言いますと、三十九歳以下が二五%しかいない。まさしく、この年齢構成も大変な厳しい状況を生んでいるんじゃないかなというふうにして考えておりまして、今後の採用計画なり、この年齢構成をどのようにして捉えているかということもお尋ねしたいと思います。
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瓦林康人#13
○瓦林政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の、地方整備局の人員の年齢別の構成でございますが、御指摘のあった四十代以上の職員の割合で見ますと、平成二十三年には約五九%でございましたが、これが十年後の令和三年には約七五%となるなど、二十代、三十代の職員に比べまして四十代以上の職員の割合が高くなっているという状況がございます。
 この点につきまして、地方整備局が中長期にわたり適切に役割を果たし続けていくためには、将来を担う二十代、三十代の職員を確保し、育成していくことが極めて重要な課題になっているというふうに考えております。
 このため、平成二十六年度以降、新卒者などからの新規採用者数を増やすとともに、近年では、以前はほとんど実施していなかった二十代、三十代を中心とする中途採用につきまして、例えば今年度当初には百名以上の規模で採用するなど、大幅に拡充をさせております。
 今後とも、中長期的な観点から職員の年齢構成に留意しつつ、防災・減災、国土強靱化の最前線を担う地方整備局におきまして、新規採用及び中途採用を計画的かつ戦略的に進めていくこととしてございます。
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石原正敬#14
○石原(正)分科員 そうですね、やはり組織体制を強靱化していくためには、中長期的若しくは超長期的な視点を持って採用していくということが重要かと思いますので、ただいまの答弁のとおり、御努力をよろしくお願い申し上げます。
 時間もありませんので、次の質問、尋ねようと思ったんですけれども、私、財源の確保なんですけれども、国土交通省の課題、老朽化が一番大きいなと思っています。でも、その中で、新規事業もやっていかなくちゃならぬということで、私は道路特定財源の復活を求めるものなんですけれども。
 平成二十年度に大体五・四兆円、国、地方を合わせて五・四兆円の財源があったわけですが、これを新名神の高速道路の一キロ当たり百二十五億という数字に照らし合わせますと、大体東京から神戸まで高速道路がもう一本引けるというような値段に、金額になるということでありまして、一年間で、道路特定財源で東名、名神がもう一本できるというふうにしてなると、すごい財源だなというふうにして思います。
 ですので、これからしっかりと財源確保に努めていただきたいと思いますし、これは要望になるんですけれども、皆さん方の中でまたしっかりと、何か財源はないのかというようなことも含めてお取組をいただければと思います。
 最後ですけれども、鉄道事業であります。
 人口減少とかマイカーの保有台数が高くなりまして、地方部の沿線というのは非常に厳しい状況を迎えている、鉄道事業が迎えているということでございます。
 ただ、私、いつも思うんですけれども、本線、支線とよく言われまして、赤字路線とかそういう言い方、赤字支線とか言われて、この支線をどうにかするんだというような言い方をするんですが、鉄道というのは、結節点で本線と支線が合わさって、ターミナルで合流して本線に人が流れてきて、それで乗降客が増えている、本線は当然増えるわけであります。それは支線があっての本線でありますから、支線を切り捨てるというようなことは、本線の乗降客、つまり鉄道網全体のまた疲弊を生み出す、それだけのことだと私は思います。
 ですので、地方部における鉄道の問題を考えるときには、それを赤字だからどうだと切り捨てるのではなくて、少なくとも代替案を求めていく、そういうような努力を私はしなければ、やはり地方の足である地域公共交通機関を守るということにはならないと思います。特に、高校生の通学に地方部の沿線というのは使われておりますので、これは国土交通行政だけでなく、子育て支援というような面からも、やはり地方の鉄道が果たしている役割は私は大きいと思います。
 そういう観点から申し上げますと、今後議論が始まろうとしている地方部の鉄道事業について、国土交通省のお考えと御認識というのを伺いたいと思います。
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上原淳#15
○上原政府参考人 お答えいたします。
 各地のローカル鉄道は、沿線人口の減少、少子化に加えまして、マイカーへの転移等により利用者が大幅に減少するなど、一部の区間が危機的な状況に置かれております。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化が拍車をかけている状況でございます。
 このため、鉄道事業者と沿線地域が相互に協力、協働しながら、利用者にとって利便性と持続性の高い地域公共交通を再構築していくことが重要と考えておりまして、そのための環境を早急に整えていく必要があるというふうに考えております。
 将来に向けた地域公共交通の在り方を検討する際には、鉄道としての特性が発揮できる状況であるか否かの評価も重要と考えております。
 国土交通省といたしましては、こうした鉄道事業者と沿線地域の取組に対する国の関与、支援の在り方も含めまして、具体的な方策を検討するための有識者検討会を二月十四日に立ち上げたところでありまして、今後、関係者の御意見をしっかり伺いながら、夏頃の取りまとめに向けて議論を進めてまいりたいと考えております。
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石原正敬#16
○石原(正)分科員 鉄道をこれからどうしていくかというときには、やはりステークホルダーといいますか、利用者、事業者、沿線自治体、あるいは地域住民、こういうような方々がおみえになるわけでありますけれども、意見をまとめるためには、ステークホルダーだけで議論をしていますとやはり自分たちの我が出てしまうので、何かしら基準を持ってジャッジメントしていきたいというような要望もあるというふうにして思いますので、今おっしゃっていただいたように、この夏に向けての検討会の結果、よりよい地域公共交通の在り方が模索できることを期待申し上げます。
 時間となりましたので、私の質問を終結いたします。本日は誠にありがとうございました。
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稲津久#17
○稲津主査 これにて石原正敬君の質疑は終了いたしました。
 次に、美延映夫君。
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美延映夫#18
○美延分科員 日本維新の会の美延でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 早速質問させていただきます。
 昨年の予算委員会分科会でも、美術品保税地域を活用した国際金融都市誘致に際して、法人税や相続税、所得税の優遇措置や在留資格の緩和について質問をさせていただきました。特に、在留資格の緩和に関しては、可能なものから順次実現できるよう努めるという非常に前向きな答弁をいただき、また、国全体の施策としても、税制、行政サービス対応、在留資格の緩和といった課題に取り組むとの御答弁をいただきました。
 今回は、国際金融都市の大阪への誘致の先駆けとして、美術品保税地域構想における問題点について、改めて、税制等の規制緩和という観点から質疑をさせていただきたいと思います。
 一昨年、共同通信の報道において、当時の河野太郎規制改革担当大臣は、関税を留保したまま輸入した貨物を留め置ける保税地域で美術品や宝石などのオークションを開催しやすくして、外国人バイヤーなどの需要を取り込む活用策を提唱したという記事がございました。
 そして、それに呼応するように、昨年の二月には、財務省より、海外オークション会社に対する輸入消費、関税の撤廃も施されており、保税地域で海外からの美術品の蔵置や展示が可能となりました。このような規制改革は、外国からの美術品資本の流入に寄与していると理解しております。
 そこで、質問させていただきたいんですが、我が国におけるアート市場の活性化に際し非常に重要なことだと思うのですが、まず政府の見解をお聞かせいただけますでしょうか。
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小宮義之#19
○小宮政府参考人 お答えいたします。
 まず、保税地域でございますけれども、保税地域の制度とは、特定の場所や施設におきまして、外国貨物に係る関税等の課税を留保したまま、外国貨物の蔵置、加工、製造、展示等を行うことができる制度でございます。
 アート市場の活性化に関する対応といたしましては、従来、注文取り集め等のための見本の展示について規定をしておりました関税法基本通達の部分を改正し、保税地域における美術品の現物の展示及びオークション等を開催するための手続も加えて明記をいたしまして、保税地域を活用しやすくしたところでございます。また、この関税法基本通達の改正以後、保税地域を活用したアートフェアやオークションが既に三件開催されていると承知をしております。
 関税局、税関といたしましても、アート市場の活性化は新たなビジネスチャンス等につながることも踏まえつつ、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
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美延映夫#20
○美延分科員 是非、もっともっと前向きに進めていただきたいと思います。
 私は、本国会では、安全保障委員会の理事という立場で、常にアジアにおける外交に目を向けておるところなんですが、昨今の中国における軍事、経済面での急拡大を背景とした覇権主義的な動向は、我が国の安全保障上、喫緊かつ深刻な問題となっております。また、中国の統制強化で、国際金融都市である香港の自由と民主主義が揺らいでもきております。
 開かれた自由と民主主義の経済大国として、経済安全保障の側面からも、日本が今こそその役割を積極的に担うべきであると考えております。
 大阪府の吉村知事は、ポストコロナ時代を見据えた政策の一環として、本年の四月に府庁内に成長戦略室を新設して、大阪府として国際金融都市に力を入れることを表明されました。
 大阪府の国際金融都市としての優位性は、国内で東京に次ぐ経済力のある地域であり、鉄道や空港、道路などのインフラがしっかりそろっているところでもあります。そして、海外から美術品を呼び込むことによって、人、物、金という流れをつくり出す意味でも、国際金融都市構想の先駆けとして、大阪における美術品保税地域の創設が重要かと考えております。
 この大阪における美術品保税地域の創設は、様々なリスクの分散化の点からも、一極集中を回避することができ、京都、神戸、奈良といった関西広域圏に視野を広げることにより、経済的、産業的、文化的蓄積の厚さから、大阪のみならず関西広域に経済的、文化的波及効果をもたらすことができます。
 世界のアート市場は、二〇二〇年の段階で約五・四兆円にも上りますが、残念ながら国内のアート市場の規模は僅かその一%未満です。国際的なオークションへの参加者である富裕層については、我が国では百万ドル以上の資産を持つ富裕層が世界全体の六%を占めており、高額なアート作品を購入できるポテンシャリティーは有していると推察されます。高いポテンシャリティーを有している日本のアート市場が活性化してこないのは非常に残念であります。
 こうした状況の中で、日本のアート市場が活性化しない要因や問題について、諸外国と比較した観点から、税制の緩和を中心に質問をさせていただきます。
 まず、アート投資を促進するための抜本的な税制の緩和について、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 我が国は、諸外国に比べて、税制の面でもアート市場の活性化促進が不十分であります。また、資産選択の場合でも、美術品はほかの資産と比較しても不利でもあります。
 寄附税制面では、まず寄附控除額が海外と比較して少なく、また控除の繰越しができないという問題があります。具体的には、日本では個人が美術品等を国に寄附した場合、所得から控除させられる金額は取得金額であります。さらに、年間の控除額には上限があり、かつ控除できるのは当該年度のみで、高額な美術品を寄附した場合、控除し切れない場合があります。
 アメリカと同様に、控除額を時価として拡大して、また繰越しを五年ぐらいまで可能にすべきと考えますが、この寄附税制面について、政府の見解を教えていただけますでしょうか。
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青木孝徳#21
○青木政府参考人 委員から寄附税制について御質問いただきました。
 委員御指摘のとおり、寄附文化の醸成を図っていくということは大変重要な課題だというふうに考えております。個人の寄附を後押ししていく観点から、日本の寄附税制につきましてもこれまで累次の改正を行ってまいりまして、控除限度額を引き上げてまいりました。
 したがって、充実した内容というふうになっているというふうに私どもは考えております。
 また、キャピタルゲインを含みます財産を個人が法人の方に寄附する場合は、財産の譲渡があったとみなして、そのキャピタルゲインの部分に所得税の課税が行われるのが原則なのでございますが、民間の担う公益活動を推進するなどの観点から、一定の寄附につきましては、そのキャピタルゲインにつきまして特別に非課税とするような措置も講じております。この特例を受ける場合には、当該キャピタルゲインを税制上なかったものとみなすことから、寄附金控除につきましては、取得原価に相当する額を基準にすることとなります。
 この場合でも、寄附金控除の基準をキャピタルゲインを含む時価とすることにつきましては、寄附者に対するある意味二重の恩典という形になりますので、そういった課題があるのかなというふうに考えております。
 また、繰越控除につきましても先生から御質問いただきました。
 所得税は、一定の期間を区切って、毎年毎年ということですけれども、計算をすることを原則としておりますので、この繰越控除につきましては、その例外になるわけでございます。したがいまして、青色申告者の純損失などに限って認めているところでございます。
 寄附金控除におきまして、この繰越控除などの更なる優遇措置を講ずることにつきましては、寄附金控除の拡充の効果でありますとか、制度の公平性などを踏まえて、慎重な検討が必要であるというふうに考えております。
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美延映夫#22
○美延分科員 今、そういうふうにおっしゃいましたけれども、諸外国に比べてやはり不利であるということは、これは私、今日この資料も提出させていただいておりますように、そこをやはりしっかり考えてもらって、海外と同じ土俵に乗れるような、こういうことをしていただきたいと思いますので、これはもう是非検討してください。よろしくお願いいたします。
 それから、次は相続面で伺いたいんですけれども、相続というのは、実はアート作品を物納したいと思っても、納入の順位が三位なんですよ。一位は土地、二位は非上場の株式など。要は、その二つが十分でない場合でしか、第三位ですから、できないということになります。その結果、この相続が大きな問題となって、作品を売却した場合、海外にそれが散逸する可能性もあって、コレクションの分散が避けられない状況になると思います。
 物納をよりよくすることによって、優れたアート作品の物納を促進させて、コレクションを分散化させずに美術館での公開を可能にするメリットが私はあると思うんです。
 また、特定の美術品について相続税猶予という制度があります。これは、美術館に長期寄託された重要文化財や登録有形文化財について、相続人が当該寄託を継続した場合、相続税が八〇%猶予されるんですけれども、これは、中小企業の未上場株式の相続税猶予を美術品に適用したもので、美術品の価値は将来にわたって不動不変ではもちろんないので、八〇%ではなく一〇〇%の猶予が必要ではないかなと私は考えております。
 このような現状の美術品に対する相続税における政府の御所見をお伺いいたします。
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青木孝徳#23
○青木政府参考人 委員から相続税についての御質問をいただきました。
 租税でございますので、国の歳出を賄うために徴収をするものでございますので、金銭による納付をまず原則といたしております。ただ、相続税につきましては、財産課税であるということを踏まえまして、金銭による納付が困難な場合に限って、例外的に一定の財産をもって納付することが認められております。
 このような物納制度の趣旨を踏まえますと、美術品の物納の要件を緩和することについては慎重に検討すべき課題だというふうに考えておりますが、その上で申し上げますと、物納におきましては、委員からも御指摘がありましたが、物納財産の順位が定められております。動産である美術品は原則として三位とされておるんですが、美術品公開促進法に基づきまして登録を受けた登録美術品につきましては、国債や不動産と同じ第一順位になって物納する特例措置が設けられておるところでございます。
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美延映夫#24
○美延分科員 これもしっかり進めていただきたいと思います。
 続いて、美術品の公的評価について伺いたいと思います。
 日本は、諸外国について、公的評価制度の構築が遅れております。国家資格や認定制度など、統一的な基準がありません。つまり、公的評価がないがゆえに、購入、売却、保有、相続する際の税額を予見できないことにつながり、結果としてアートの売買を抑制することになっております。
 アートの売買を活性化させて、資産として適正に扱われるには、課税のベースとなる公的価格を構築し、適正に作品の評価がなされる必要があると思います。
 この我が国の美術品の公的評価制度の構築が遅れている点について、文化庁の見解を教えていただけますでしょうか。
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中原裕彦#25
○中原政府参考人 我が国の美術品市場は、世界の市場規模と比較して小さく、経済規模に鑑みますと、アート市場の活性化を通じて拡大を図る余地というのは大きいものというふうに考えてございます。
 アート市場の活性化のためには、美術品の購入者や取引量が増えていくということが重要でございますが、アートの価格根拠や算定の仕組みが不透明であり、市場取引の障壁になっているという御懸念の声も伺っているところでございます。
 このため、文化庁としましては、文化審議会文化経済部会に設置しました基盤・制度ワーキンググループにおきまして、美術品の公的な鑑定評価制度の在り方について議論を進めておりまして、アート作品の時価評価に関する信頼性の高い情報が提供される方策を検討しているところでございます。
 ここでの議論も踏まえまして、今後、アート市場活性化に向けた具体的な検討を更に進めますとともに、我が国のアート作品が重要な資産としてもしっかりと位置づけられ、それらの活用が進むように努力をしてまいりたいというふうに存じております。
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美延映夫#26
○美延分科員 非常に前向きな答弁をしていただいたと思っております。本当に、認められたように、日本の規模というのはまだまだ小そうございますので、そこをしっかりやっていただきたいと思います。そして、それを活性化することが非常に重要だと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、内外の美術館や個人コレクター等から美術品を寄託される場合の公的補償について少し私から提案させていただきたいんですけれども。
 現在、国内の美術館が海外から展覧会開催のために高額な作品を譲り受ける場合は、万が一の作品毀損に備えて文化庁が補償していると聞いております。美術品保税特区が創設された場合、この制度を寄託作品にも付与することが望ましいと考えます。
 美術館への寄託作品に対する美術館の善管注意義務と文化庁による補償をセットにすることによって、作品が内外から集積されやすくなると思います。
 海外からの作品への補償を寄託作品にも適用することが大事かと考えますが、文化庁の見解を教えていただけますでしょうか。
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中原裕彦#27
○中原政府参考人 委員御指摘のとおり、美術館等が美術品の有償寄託を受けた場合、寄託を受けた方は善管注意義務を負うことにございます。そして、通常、美術館等は、万が一の事故の場合の賠償リスクをカバーする損害保険というものを掛けていることが多うございます。
 他方で、御指摘のありました美術品補償制度といいますのは、展覧会の開催を支援して、国民が美術品を、拡大する機会を、拡大するために海外からの美術品を借用して持ち込む際にその保険料の軽減を図るための制度でございます。
 こうした制度の趣旨に鑑みまして、御提案のようなものをどれだけ取り入れることができるかどうかといいますことにつきましては、美術品補償制度の制度目的等々も含めまして、その趣旨を踏まえて慎重に検討していくことが取りあえずは必要だと考えてございます。
 しかし、先ほど申し上げましたように、アート市場の活性化ということにつきましては、文化審議会の方の検討を進めまして、更にその充実に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
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美延映夫#28
○美延分科員 是非、検討を進めて、できるだけ前に進むように、よろしくお願いいたします。
 次に、これまで万博の開催予定地である大阪の夢洲周辺、そしてそれに絡む淀川左岸線の工事のインフラ整備に対して、本当に国交省始め政府の多大な御尽力をいただいて、大阪の選出の議員として感謝しております。関西経済の発展に資するインフラ整備、今後とも是非支えていただきたいと思います。
 事業費の予算の増嵩に関連してですが、二月十日の大阪市議会において、万博の会場予定地であり、IR関連施設の建設が予定されている夢洲の開発、インフラ整備に対して、当初予算が増嵩することも踏まえて、自民党の大阪市会議員団が、IRに対する住民投票を行うべきだという条例案を提出いたしました。我が同僚、維新の会の大西大阪市会議員が、IR関連法では住民投票は要件に入っておらず、住民投票を行えば議会制民主主義の意味がなくなるとの趣旨で反対討論を行い、結果として、我々維新と公明党さんの反対多数で条例案は否決されたと聞きました。この後、大阪府、大阪市の両議会で承認されれば、区域整備計画の認定申請となります。
 大阪府や大阪市の知事や市長の選挙公約にも含まれ、昨年十月の衆議院選挙では直接の争点ではありませんでしたが、大阪府内のIRを推進する維新の候補は、私を含めて全員当選をさせていただきました。
 この件はこれ以上申し上げませんが、これに関して、大阪の万博の会場となり、かつIR施設の誘致先となる夢洲への唯一の直接の足となる北港テクノポート線のインフラ整備は極めて重要であります。これまでも港湾補助事業として国交省さんにはサポートしていただいておりますが、今回、整備費用の予算の増嵩が見込まれております。国におかれましては、引き続き大阪市の整備計画について前向きに御対応いただきたいと思いますが、御所見をお願いできますでしょうか。
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浅輪宇充#29
○浅輪政府参考人 お答えいたします。
 北港テクノポート線は、大阪港の幹線道路網の補助的交通機関として、旅客の幹線道路から鉄道への転換により、港湾物流の円滑化を図るものでございます。
 同線のコスモスクエア駅から、仮称でございますが夢洲駅の終端部分の間、三・四キロメートルのインフラ部の一部につきまして、大阪市実施の港湾整備事業における補助事業といたしまして令和二年度に採択し、国として支援しているところでございます。
 本事業につきましては、大阪市が事業採択以降、現地調査や詳細設計を進める中で、事前の想定が困難であった現場条件の相違への対応が必要となったため、事業費の増嵩が生じる見込みと伺ってございます。
 また、これに伴う工事内容の変更につきましては、先月二十一日に、第三者から構成される大阪市建設事業評価有識者会議に諮られ、事業継続は妥当との評価を受けたと承知してございます。
 本事業は、昨年八月に政府決定した大阪・関西万博に関するインフラ整備計画における主要事業でもあり、円滑な物流の確保に加え、万博来場者などの来場者のアクセス向上にも資する事業であると認識してございます。
 国土交通省といたしましては、大阪市の有識者会議の検討を踏まえ、補助事業による支援について検討してまいります。
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