法務委員会

2023-05-24 衆議院 全80発言

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会議録情報#0
令和五年五月二十四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊藤 忠彦君
   理事 谷川 とむ君 理事 藤原  崇君
   理事 牧原 秀樹君 理事 宮崎 政久君
   理事 鎌田さゆり君 理事 寺田  学君
   理事 沢田  良君 理事 大口 善徳君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      石橋林太郎君  英利アルフィヤ君
      奥野 信亮君    加藤 竜祥君
      神田 潤一君    熊田 裕通君
      鈴木 馨祐君    田所 嘉徳君
      高見 康裕君    平口  洋君
      深澤 陽一君    宮路 拓馬君
      山下 貴司君    渡辺 孝一君
      鈴木 庸介君    中川 正春君
      山田 勝彦君    吉田はるみ君
      米山 隆一君    阿部 弘樹君
      漆間 譲司君    日下 正喜君
      平林  晃君    鈴木 義弘君
      本村 伸子君
    …………………………………
   法務大臣         齋藤  健君
   法務大臣政務官      高見 康裕君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  廣瀬 健司君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 畠山 貴晃君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 友井 昌宏君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    松下 裕子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           鳥井 陽一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           森光 敬子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    辺見  聡君
   法務委員会専門員     白川 弘基君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十四日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     渡辺 孝一君
  英利アルフィヤ君   神田 潤一君
  鳩山 二郎君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  神田 潤一君     英利アルフィヤ君
  宮路 拓馬君     鳩山 二郎君
  渡辺 孝一君     岩田 和親君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(内閣提出第五八号)
 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案(内閣提出第五九号)
     ――――◇―――――
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伊藤忠彦#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣参事官廣瀬健司君、内閣府大臣官房審議官畠山貴晃君、警察庁長官官房審議官友井昌宏君、法務省刑事局長松下裕子君、厚生労働省大臣官房審議官鳥井陽一君、厚生労働省大臣官房審議官森光敬子君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長辺見聡君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#2
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#3
○伊藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤原崇君。
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藤原崇#4
○藤原委員 おはようございます。自由民主党の藤原崇です。
 本日は、質問の時間をいただきまして、委員長、理事始め委員の先生方には大変感謝をしたいと思います。
 質問時間も限られておりますので、早速質問に入りたいと思います。
 まず、一つ目の質問、年齢差要件のことについてお聞きをしたいと思います。
 本法においては、五歳の年齢差ということで規定をされております。これは常々、委員会、参考人質疑等でも議論になっていますが、その結果、十四歳、十五歳と性交渉を行った十八歳については、性交同意年齢との関係では、これは問題はないということになっております。
 これは、いわゆる刑罰による威嚇というのは必要最低限に限られるべきであるという、補充性なんて言われるんですが、何でもかんでも刑法で禁欲すればいいというわけではなくという、刑事法の一つの原則、刑法の謙抑性の観点から、四歳まででは、場合によっては自由な意思に基づく場合もあるのではないかということで五歳差要件ということにしたというふうに理解をしています。
 では、次、話を少し変えて、では、十八歳が十四歳の相手方との間で、例えばいわゆる先輩、後輩関係とかそういうものを利用して性交渉を行った場合、これは提出法案ではどのような罪が成立する可能性があるのか。これは参考人にお聞きをします。
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松下裕子#5
○松下政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のような場合につきましては、四歳年長の十八歳の者が、十四歳の被害者において、例えば先輩、後輩という社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮しており、それによって同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態に陥ったのを利用して性交に及んだという場合、改正後の刑法第百七十七条第一項の罪が成立し得ると考えております。
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藤原崇#6
○藤原委員 ありがとうございます。
 年齢差要件があって、五歳以内であれば性交同意年齢の関係では問題がないということであったとしても、いわゆる不同意性交等罪、これの一から八までの要件に当たった上で、同意しない意思の形成、表明、全うすることが困難な状態に当たれば、これはまた別な問題として罪が成立する可能性があるということだというふうに思っております。
 事前にお話を聞いたところによると、核になる要件というのは、同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態、この要件が核のところであり、逆に、一から八の暴行、脅迫、心身の障害、ずらずらっとあって、経済的、社会的関係上の地位に基づく影響力による不利益の憂慮、ここはある程度広く取るんだというふうに伺っております。そうした場合、かなり広く取られて、問題としてある程度すくわれる事例というのは、刑事的に対象になる事例というのは出てくるのかなというふうに思っています。
 そこで、少し話を進めて、この同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態にさせたこと、これが不同意性交等罪の構成要件と呼ばれるものに当たっています。ここが、ストレートに被害者の同意や不同意というそのものではなく、同意しない意思を形成、表明、全うすることが難しい状態という、本人の意思と少し離れた外形的なものを構成要件として求めております。
 これは大臣にお聞きをしたいと思います。これは立法の根幹に関わる部分であります。本法の不同意性交等罪において、主観面ではなく客観面を要件として求めた、この趣旨について伺いたいと思います。
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齋藤健#7
○齋藤(健)国務大臣 仮に被害者の内心のみに着目した要件とした場合には、人の心理状態や意思決定の過程に様々なものがあり得る中で、人の内心の意思を直接問題にすることになる、そういうことになる結果、それに該当するかどうかの判断にばらつきが生じかねないという懸念があります。
 そこで、本法律案におきましては、内心そのものではなくて、性的行為がなされるときの状態に着目した要件として、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態との要件を規定することとしているわけであります。
 これによりまして、その状態に至る原因として列挙している行為、事由と相まって、被害者がそのような状態にあるかどうかを客観的、外形的に判断することが可能となるので、判断にばらつきが生じにくい、そういう規定とすることができると考えているところであります。
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藤原崇#8
○藤原委員 ありがとうございます。
 刑事手続においては、やはり、被告人として裁判にかけられている被告人の防御の観点というのも、これは非常に重要であろうというふうに思っています。これは何も最近出てきた概念ではなく、ヨーロッパで、フランス革命以降、人権あるいは刑事手続のデュープロセスと呼ばれているもの、しっかりと防御の機会を与えていく、そのことも、これは我々にとっては非常に大事にしなければいけないことなんだろうというふうに思っております。
 その意味で、ある意味、本人にしか究極的には分からない。もちろん、表出した言葉とか行動は分かりますけれども、じゃ、本当に内心でどう思っているかというのは、これは突き詰めれば、本当に本人にしか分からない。そういうものを犯罪の構成要件にするということが難しいのではないかという中で、外形上の、誰にでも認識ができるものから罪の成否を問うということでこういうことを条件にしたということだと思います。
 同意しない意思を形成、表明、全うすることが難しい状態という、ある意味、外形的に誰でも分かることを要件にしたというのはそういう趣旨だということで、これでめでたしめでたし、これで被告人の攻撃防御の観点でも大丈夫ですねというふうになればいいんですが、なかなかそうはならないというのも、これは事実であります。
 じゃ、どういう場合に同意しない意思を形成、表明、全うすることが難しい状態になっているのかということは、突き詰めれば、これも個人の価値観なわけであります。非常に困難がある中で乗り越えてきた人にしてみれば、これくらいの困難は別に大丈夫だよと。あるいは、なかなかそうではない人もいる中で、ちょっと、こういう状態だったらもう断れなくなるんじゃないのと。ここも、ある意味、価値観に左右をされるところであります。
 これは非常に難しい問題でありまして、恐らく刑事司法の場でも、裁判官も、一応、事件ごとにちゃんとぶれがないという建前になっております。検察官の起訴も同じ、有罪の判断はどこでやっても同じというふうになっておりますが、実際は多分そうではない。これはどうしても、人がやるものである以上、それぞれの検察官、裁判官の認識によって、今までの全人格的な、人生の経験からして、これは同意できなくてもしようがないよね、いや、これくらいだったら不同意の意思は表明できるくらいの障害だと、そこは正直、ぶれがあるというのは、これは、人間がやっている以上、仕方がないことだというふうに思っています。
 しかし、ぶれがあるので仕方ありません、それはそんなものですねというふうに言うわけにもいかないと思うんです。
 そこで参考人にお伺いをしますが、このように、難しい状態であるかどうかというのは、検事によっても、あと、決裁官によっても判断基準が異なります。そのような中で、少しでも公平な起訴運用が求められますし、被害者に対して、じゃ、なぜこれは起訴されなかったのか、そういう説明責任もあると思うんですが、この点についてどのような取組をしていくのか、お伺いしたいと思います。
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松下裕子#9
○松下政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の点の改正でございますけれども、性犯罪の罰則規定をより明確で分かりやすい規定に改め、安定的な運用と適正な処罰を実現する必要があるとの指摘がなされていることなどに鑑みまして、現行刑法の強制性交等罪や準強制性交等罪の規定を改めて、より明確で判断のばらつきが生じない規定としようとするものでございます。
 安定的な運用と適正な処罰を実現するためには、この改正だけでなく、御指摘のとおり、その趣旨、内容を十分に踏まえた適切な運用がなされることが重要でございまして、そのためには、実際の事件処理に当たる検察官において改正法の趣旨及び内容を十分に理解することが必要でございます。
 そこで、本法律案による改正が実現した場合には、法務当局といたしましては、検察当局に対し、国会審議の場において示された御意見を含め、改正法の趣旨、内容を適切に周知してまいります。
 また、検察権の行使は国民の信頼という基盤に支えられることが不可欠でございますが、このような信頼を得るためには、本法律案による改正後の規定が安定的に運用され、適正な処罰が積み重ねられるということだけではなく、そういった運用がなされていることについて被害者に御理解を得ることも大切であると考えております。
 実際の事件処理に当たる検察官におきましては、これまでも、被害者等に対して、捜査処理の内容及び理由について丁寧に御説明をし、御理解を得るように努めているものと承知はしておりますけれども、本法律案による改正が実現した場合には、改正法の趣旨及び内容を踏まえ、より適切に対処していくものと考えております。
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藤原崇#10
○藤原委員 ありがとうございます。
 頑張りますということなんだと思いますが、簡単な問題ではないんですが、やはりこれは常に問い続けていかないと、刑事に対する信頼というのが損なわれていきますので、是非頑張っていただければと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
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伊藤忠彦#11
○伊藤委員長 次に、日下正喜君。
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日下正喜#12
○日下委員 公明党の日下正喜でございます。本日もよろしくお願い申し上げます。
 先日の参考人質疑では、複数の参考人から、今回の法改正への評価とともに、適切な運用面の改善を求める声がございました。
 運用面の改善を考えた場合、被害届を受理する警察や検察官、裁判官など、それに携わる関係者の性暴力被害者に対する深い理解が欠かせないことは言うまでもないことです。
 この度の改正を受けて、より充実した研修が求められると思いますが、これまでの取組及び今後どのように研修を充実していかれようとするのか、法務省の御所見を伺います。
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松下裕子#13
○松下政府参考人 お答えいたします。
 法務・検察におきましては、検察官の経験年数等に応じた各種研修を行っておりますところ、その一環として、これまでも、検察官が性犯罪の被害に遭われた方の心理などを適切に踏まえた事実認定ができるよう、性犯罪に直面した被害者の心理に精通した精神科医や臨床心理士による講義を実施してきたものと承知をしております。
 御審議いただいている法案が成立した場合には、法務省としては、まず、改正の趣旨や内容について、検察当局に対して速やかに周知してまいります。その上で、検察官に対する各種研修におきましても、引き続き、性犯罪被害者の心理等についての理解を深めるための講義などを実施していくとともに、今回の法改正の趣旨、内容についても、これが十分に共有され適切に運用されるよう周知徹底に努めてまいります。
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日下正喜#14
○日下委員 ありがとうございます。
 また一方で、性暴力被害に遭われた方のうち、被害の相談や打ち明けることができなかった人が女性で六割もおり、警察に届けられる方は、いわゆる行きずりの犯行に遭った方など少数にとどまると伺っております。多くは、交際相手や配偶者、職場や学校、習い事など顔見知りからの被害で、被害届が出しづらく、体調を壊し、会社や学校に行けなくなるなど、大きな精神的後遺症を残すと言われております。
 では、どこに相談すればいいのかというと、各都道府県に設置されている性被害ワンストップセンターがあるのですが、取組は各都道府県でまちまちのようでございます。私は、先日、心理的サポートや医療機関との連携、警察との連携など、熱心に取り組まれている、性被害ワンストップセンターひろしまの業務委託を受けているNPO法人性暴力被害者サポートひろしまの北仲代表理事から様々な課題とお話を伺いました。
 時間がないので全部は紹介できないのですが、一つは、同センターのスタッフの雇用の問題です。三十名程度で運営しているそうですが、予算の関係で、専門職としてフルタイムで雇用されている方は現在一名、来月から二名に増員されるようです。年間二千回を超える電話相談や面接相談、専門支援、産婦人科等での証拠物の採取の立会い、冷凍保管まで、スタッフはほぼパートの方に頼っている状況で、現役を退かれた高齢の元保健師や元公務員の方などが多く、継続性や人材育成のことを考えても、若手の専門職の増員などが強く求められます。県が二分の一の費用を負担している広島県はまだいい方で、他県ではもっと厳しい状況にあるとのことでした。
 二つ目は、性暴力やDV、ストーカー被害等は警察が受け持ちますが、事情聴取を行う取調べ室は被害者が心を落ち着けて話ができるような環境とは言い難く、何時間もの聴取に耐えられず、途中で帰ってしまう被害者もいるそうです。
 こうした環境は全国的にさほど変わりはないとのことでございました。被害者のことを第一に考えるならば、話を聞いてもらえる空間は非常に大切でございます。調査官が逆にワンストップセンターに出向き事情聴取を行うなど、工夫の余地はあるのではないかと思います。
 米国やヨーロッパに設置されているファミリー・ジャスティス・センターは、DV、虐待、性暴力など、ファミリーバイオレンス被害者のためのワンストップサービスです。多機関、多職種連携で、専門家が被害者の希望やニーズに沿った形で熱心に支援を提供しています。当事者と支援者から課題を聞き取り、当事者を中心に置いたこのシステムは高く評価されているとのことです。日本においても、各府省庁の縦割りの弊害を解決するためにも、是非こうしたファミリー・ジャスティス・センター方式を採用できないかと考えます。
 先ほど申し上げました雇用、予算の問題、また被害者に寄り添った環境整備も併せて、内閣府の御所見を伺います。
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畠山貴晃#15
○畠山政府参考人 お答え申し上げます。
 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターは、被害直後からの医療的支援、法的支援、相談を通じた心理的支援などを総合的に行うことができる機関であり、全ての都道府県に設置されております。
 性犯罪、性暴力は、例えば家庭内で身近な人から被害に遭うケースもあり、被害者支援に当たりましては、事案に応じて、ワンストップ支援センターのほか、DVや児童虐待などの問題に対応する機関が、それぞれの専門性を発揮しつつ、相互に連携して対応することが重要と認識しております。
 本年三月に取りまとめました性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針におきましては、ワンストップ支援センターが、個々の被害者の状況により、必要に応じて専門機関等による支援につなぐことができるよう、警察、婦人相談所、児童相談所、教育委員会等の関係機関との連携の強化を図ることとしております。
 また、職員の雇用についてもお尋ねをいただきました。
 ワンストップ支援センターの運営につきましては、性犯罪、性暴力被害者支援のための交付金を設けておりまして、これによりまして、職員の常勤化を含め、適切な処遇により職業として確立できるよう、都道府県を支援することとしております。
 これらの取組によりまして、ワンストップ支援センターの運営の安定化を図るとともに、センターを中心として関係機関が連携し、被害者にしっかりと寄り添った支援が行われるよう努めてまいります。
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日下正喜#16
○日下委員 ありがとうございます。
 大変大事なセンターでございますので、更なる充実をお願いしたいと思います。
 しあわせなみださんから、障害児者は健常者に比べて性暴力に遭うリスクが高く、カナダの調査では、性暴力に遭った女性障害者は、健常女性と比べて三倍高くなっていることを伺いました。先ほどの北仲代表理事からも、ワンストップセンターの相談者にも知的障害や発達障害と思われる人も少なくないと伺いました。
 障害児者は、特段の配慮を持って守っていくべき存在だと思いますが、いまだ日本では障害児者の性被害に関しての公的調査が行われていないとのことでございます。日本でも、まず実態を把握し、適切な対応が必要であると強く思うのですが、法務大臣の御所見をお伺いいたします。
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齋藤健#17
○齋藤(健)国務大臣 本法律案は、障害を有する方の性犯罪被害の実態も踏まえつつ立案したものでありまして、障害を有する方に対する性犯罪にも適切に対処し得るものとなっていると考えておりますが、御指摘のような観点も含めて、性犯罪の被害の実態を把握することは重要であると認識をしています。
 本法律案が成立した場合には、その施行状況を把握することはもとより、性犯罪被害の実態把握等について、実態調査の対象や方法なども含めまして、関係府省庁とも連携し、必要な検討を行ってまいりたいと考えています。
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日下正喜#18
○日下委員 この実態調査、本当に各府庁にまたがっておりまして、どこが中心になって行うかというふうな問題もあると思いますけれども、障害者に対する性犯罪の問題、やはり三倍も高いという実態、これはカナダの調査ですけれども、日本ではどういったところでどういう問題があって障害者がそういう被害に遭うのかという実態を押さえていくことがこういう犯罪を抑止するために必要になると思いますので、どうぞ実態調査の方をよろしくお願いしたいと思います。
 本日はこれで終わります。ありがとうございました。
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伊藤忠彦#19
○伊藤委員長 次に、米山隆一君。
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米山隆一#20
○米山委員 それでは、会派を代表して御質問いたします。
 先般の委員会で私が、普通に自宅でお酒を飲んでいて、ちょっといい気分で、日常のことでもあり、別に積極的な同意なわけでもないけれども不同意とも言いづらいという状況でも、条文上は、アルコールの影響で同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難であるということになり得ると思うのですが、これは不同意性交等罪に該当しますかという質問をしたところ、アルコールの影響があったといたしましても、お酒に酔ったことで例えば気分が開放的になったといたしましても、なって、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであるのであれば、性的行為をするかどうかの判断、選択のきっかけや能力があり、同意しないという発想もできたのでありますから、同意しない意思を形成することが困難な状態には該当しないのかなと思いますと。
 アルコールの影響があったといたしましても、お酒に酔ったということで例えば気分が開放的になったといたしましても、なって、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであれば、性的行為をするかどうかの判断、選択のきっかけや能力があり、同意しないという発想もできたのでありますから、同意しない意思を形成することが困難な状態に該当しないのかと思います、自らの判断でそのような意思をやめて応じるという選択をしたのでありますれば、同意しない意思を全うすることが困難な状態にも該当しないと思いますというような御回答をされました。
 私、これは結構な答弁といいますか、多くの方々が心配していることに対する回答だったと思いますので、ちょっと確認させていただきたいんですが、ちょっとしつこいかもしれませんけれども。
 お酒に酔ったことで例えば気分が開放的になったといたしましても、なって、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであるのであれば、性的行為をするかどうかの判断、選択のきっかけや能力があり、同意しないという発想もできたので、同意しない意思を形成することが困難な状態には該当しないという御答弁から考えますと、これは、何せ、ちょっとほろ酔いで気分がいいとか、何となく深く考えるのが面倒になったとか、そういうことは入らない。同意しないという発想ができないような状態、発想すらできない状態を指すということでよろしいでしょうか。
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松下裕子#21
○松下政府参考人 同意しない意思というのは、前回も御答弁しましたとおり、性的行為をしない、したくないという意思でございまして、この意思を形成することが困難な状態とは、性的行為をするかどうかの判断、選択をする契機、きっかけですね、や能力が不足し、性的行為に同意しないという発想をすること自体が困難な状態を意味するものでございます。
 お尋ねのような場合に、これに該当するかどうかは、個別の事案ごとに証拠関係に照らして判断されるべき事柄ではございますが、アルコールの影響があったとしても、いわゆるほろ酔いの状態で気分がよく、深く考えるのが面倒になり、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであれば、性的行為をするかどうかの判断、選択の契機や能力があり、同意しないという発想もできたと考えられますので、同意しない意思を形成することが困難な状態には該当しないと考えられます。
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米山隆一#22
○米山委員 それは解釈論として、もう御答弁としては十分とは思うんですけれども、ただ、これはやはり文言として、形成と言われますと、発想して、考慮して、検討して、決心するという一連の流れがあるわけですよね。通常、形成といったら、言葉としてはそう思うわけです。今のような御答弁の内容だというのはちょっと分かりづらい、なかなか皆さんそう取らないんじゃないかと思うので。
 かつ、それって、結局、日常の用語で言ったら、同意しない意思を形成することが著しく困難ということなのではないかと思うんですが、くどいかもしれませんが、そのようにすることに関しての大臣の御所見を伺います。
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齋藤健#23
○齋藤(健)国務大臣 先ほど局長が答弁したとおり、本法律案において、同意しない意思とは、性行為をしない、したくないという意思であり、同意しない意思を形成することが困難な状態とは、性的行為をするかどうかの判断、選択をする契機や能力が不足をして、性的行為に同意しないという発想をすること自体が困難な状態ということを意味するものであります。
 委員が指摘されたケースがこの要件に該当するかは、先ほども答弁をさせていただいたところであります。
 被害者が先ほど申し上げた状態にある場合に、その困難さの程度が著しくなくても、同意しない意思の形成が難しいということ自体から、当然に性的行為について同意していないことを確信できるというふうに考えられますので、したがって、著しく困難であることを要件とする必要はなく、そのような要件とすると、かえって、どの程度であれば著しいと言えるのかという点において判断にばらつきを生じさせることとなり、相当でもないと考えているところであります。
 以上です。
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米山隆一#24
○米山委員 ここはもうきっと、ワードというか単語の、言葉の問題なんだと思います。先ほど来の御答弁にあるような同意というのであれば、私の感覚では、その困難さというものを著しく困難というのであると思うわけですよね。だから、そこはもう、そのようにきちんと御答弁いただいて、出していただけるということであれば、それでいいのかなと思います。
 そうすると、次の回答もほぼほぼ同じになるのでまとめてお聞きしますけれども、次の、同意する意思を表明するということに関しても、これもまた、ほろ酔いでちょっと面倒だというようなことではなくて、やはり自らの意思で同意、意思を表明するということがかなり困難な状態ということであり、また、同意する意思を全うすることが困難ということに関しても、ほろ酔いでちょっと同意しないと言い続けるのも面倒だなとかいうことではなくて、やはりその同意する意思を全うすることがかなり困難、文言としてかなりを使えという意味じゃないんですけれども、要は、ちょっと面倒だとかいう話ではなく、基本的には、かなり難しいことだということを指すということでよろしいでしょうか。
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松下裕子#25
○松下政府参考人 お答えいたします。
 同意しない意思を表明することが困難な状態とは、性的行為をしない、したくないという意思を形成すること自体はできたものの、それを外部に表すことが困難な状態を意味するものでございます。ですので、お尋ねのような場合に、これに該当するかどうかは、繰り返しになりますが、個別の事案ごとに証拠関係に照らして判断されるべき事柄ではありますけれども、アルコールの影響があったとしても、いわゆるほろ酔い状態で気分がよく、深く考えるのが面倒になって、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであれば、自らの判断で同意しない意思を外部に表すことをやめたにとどまるので、同意しない意思を表明することが困難な状態には該当しないと考えられます。
 全うというところについてもお尋ねでございますけれども、同意しない意思を全うすることが困難な状態とは、性的行為をしない、したくないという意思を形成したものの、あるいはその意思を表明したものの、その意思のとおりになるのが困難な状態を意味するものでございまして、お尋ねのようなケースについても、先ほどと同様でございますが、いわゆるほろ酔い状態で気分がよく、深く考えるのが面倒で、性的行為をするという選択をしやすかったというだけであれば、結局のところ、自らの判断で同意しない意思をやめて応じる選択をしたということになると思いますので、同意しない意思を全うすることが困難な状態には該当しないと考えられます。
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米山隆一#26
○米山委員 では、次の、またそれを著しく困難というんじゃないですかという質問は、もう割愛させていただきます。
 それは分かりました。そうだということでいいんだとは思うんですけれども、そうだということであれば。
 今度は、先ほど藤原委員からもあったんですが、とはいえというのがあって、とはいえ、この困難、もちろん、先ほど御答弁にもあって、困難な状態とあるから、それは外から分かるんだとおっしゃられるんですけれどもというのがあって、これはもちろん、刑法において、主観的要件といいますか内心の要件というのは問われることは、いろいろな目的とかというものであるんですけれども、犯人の目的、犯人の内心というものは、まずそれは検察官が、どういうつもりだったんだと聞けるわけですよね。犯人の方も、いや、そういうつもりじゃありませんでしたというふうにきちんと反論ができるわけなんです。性質的に反論できるわけです。
 ところが一方、やはり相手の、状態は外形的だといいながら、とはいえ、意思の形成過程であるとか、自分の意思で止めたか止めないかという御答弁もいただいていることですから、結局それはかなり内心の話であって、しかも、被害者は検察官の前には実はいないわけです。もちろん、被害者から聞き取りもできますけれども、犯人を取り調べるようには取り調べられないわけです。さらに、被疑者の側から見たら、それは、だって、被害者の方の内心は知りようがないから、反論をしてみようがないわけですよね。いや、それは、被害者の方はそうじゃなかったと思うよみたいなことしか言ってみようがないんだと思うんです。
 これに関して、先般の質問では、従来、心神喪失や抗拒不能という要件があったけれども、それはちゃんと認定できたから問題ないとおっしゃられたんですが、心神喪失や抗拒不能って、明らかに外形から見て分かる話なわけです。だから、やはり内心の中をちゃんと認識できるのかというのは大きな問題だと思いますので伺いたいんですが、すごい原則的なところで、それはそうだと回答が来るんだと思うんですけれども、これは刑法ですから、当然、故意が必要で、同意しない意思を形成することが困難、表明することが困難、全うすることが困難ということは、犯人はこれを認識し、それぞれ困難な状態であるということを犯人が認識し、若しくは認識すべき状況にあったことが刑を科すには必要だということでよろしいでしょうか。
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松下裕子#27
○松下政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおりでございまして、改正後の刑法第百七十六条第一項、百七十七条第一項の罪は故意犯でございますので、その成立には、被害者が同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態であることの故意が必要でございます。
 ですので、困難というその規範的な認識、つまり法律上の評価にわたる認識までは不要でございますが、それを基礎づける事実の認識は必要でございます。
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米山隆一#28
○米山委員 確かに、経過からして困難だったろうみたいな状態もきっとこの条文からは入るので、外形だけではなく経過も含めてということだとは思うんですが、やはりそこは外形的に判断できるということでいいのかと思います。
 これもまた文言の話はしませんけれども、もはや。やはり、外形的に判断できる状態のことをいうんだということに関しては、きちんと示すべきではなかろうかと思います。先ほど、これも日下委員だったか藤原委員だったかちょっと忘れてしまいましたが、よりよい運用のためには検察官にそれを徹底するということがあったんですけれども、実は、やはりそれだけじゃなくて、判断の指標というものを、ガイドラインでもホームページの記載でも何でもいいと思うんですけれども、一般の方にも分かってもらうということは非常に重要なんだと思います。
 私、前回の質疑でも申しましたが、刑事の規定というものは、単に刑事にとどまるものではなくて、民事も、また家事も規定していくわけですので、そこをきちんと分かりやすいガイドライン、若しくは広報をすべきだと思うんですが、こちらはちょっと通告から、回答がまとまってしまっていますけれども、大臣の御所見を伺います。
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齋藤健#29
○齋藤(健)国務大臣 今回の法案につきましては、おっしゃるように、きちんとした周知徹底をしていくことが大事だと思っていますので、これも繰り返し答弁していますが、御審議いただいている性犯罪に関する二つの法案が成立した場合には、改正等の趣旨や内容について、関係府省庁、機関や団体とも連携しながら、適切に周知、広報してまいりたいと考えていますので、その方法についてもしっかり検討していきたいと考えています。
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