地方行政委員会

1960-03-02 衆議院 全152発言

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会議録情報#0
昭和三十五年三月二日(水曜日)
    午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 纐纈 彌三君
   理事 飯塚 定輔君 理事 渡海元三郎君
   理事 吉田 重延君 理事 加賀田 進君
   理事 阪上安太郎君 理事 門司  亮君
      金子 岩三君    亀山 孝一君
      高田 富與君    津島 文治君
      三田村武夫君    山崎  巖君
      太田 一夫君    川村 継義君
      佐野 憲治君    安井 吉典君
      大矢 省三君
 出席政府委員
        自治政務次官  丹羽喬四郎君
        総理府事務官
        (自治庁財政局
        長)      奧野 誠亮君
        総理府事務官
        (自治庁税務局
        長)      後藤田正晴君
        大蔵政務次官  奧村又十郎君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (自治庁行政局
        振興課長)   山本壮一郎君
        大蔵事務官
        (主計官)   大村 筆雄君
        農林事務官
        (食糧庁業務第
        二部長)    村田 豊三君
        専  門  員 圓地興四松君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出第三七号)
 地方財政に関する件(昭和三十五年度地方財政
 計画)
     ————◇—————
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纐纈彌三#1
○纐纈委員長代理 これより会議を開きます。
 濱地委員長にはお差しつかえがありますので、その指名によりまして私が委員長の職務を行ないます。
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の通告がありますから順次これを許します。川村委員。
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川村継義#2
○川村委員 去る二月の十六日の委員会で、奄美群島の法案につきまして問題を提起するということで、時間の関係で簡単に一、二の質問をいたしておきましたが、一つ残余の幾つかの問題についてお尋ねをしておきたいと存じます。きょうは大体一つの問題としては金庫の運営の問題、第二には復興事業関係の諸問題というような点について、お尋ねをいたしたいと考えております。
 まず第一の問題でございますが、私はこの前行政局長に対しまして、奄美群島復興信用基金の資本金、政府から出しておる出資金は幾らであるか、こういうふうに尋ねておりますが、そのときに行政局長の話では、保証関係の費用で一億一千五百万円程度、それから融資関係で一億、こういう答弁がありまして、私が尋ねてみたいと思ったのと少し答弁が食い違っておりまして、不明確でございます。本日はまずその点を確かめていきたいと思うのでありますが、行政局長が一億一千五百万円程度と申し上げましたのは、国から出資しておる金のいわゆる資本金といわれるものの中の保証関係に使われる保証資金という意味で答えたと思います。それがいわゆる回収できた分が九千万程度、あとの措置によって二千五百万円程度出ておりますから、一億一千五百万程度だ、こう答えていると私解釈しておりますが、その通りだと思います。私が聞きたいと思ったのは、そうでありませんで、いわゆる奄美が日本に復帰して奄美の信用保証協会というものができたときに、アメリカから日本に引き渡されたところの債権、それがそのまま信用保証協会の出資金として出ているわけであります。この額は一体幾らか、合わせて資本金は幾らになるか、こういうことをお尋ねしたいのでありますが、これはもうおわかりでございましょうから、この際一つはっきりお示しおき願いたい。
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山本壮一郎#3
○山本説明員 御指摘のように、基金に対します国の出資等につきましては、法律で規定いたしておりますように、これは奄美群島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定に基づきまして、アメリカ合衆国から政府が承継した債権で奄美群島信用保証協会が国から承継いたしましたもの、この合計額は債権といたしましては五億一千六百万円ばかりあるわけでございます。当初の構想といたしましては、これらの債権のうち回収ができたものを保証の元金にいたしまして保証業務を開始しようということであったのでありますが、保証協会の発足当初には回収分がそう多くなかったものでありますから、とりあえずの措置といたしまして、この際に国の方から二千五百万円の現金支出をいたしまして、回収額と合わせまして保証業務を開始いたしたわけであります。その後の回収状況は、先ほど御指摘になりましたように約九千五百万円ばかり回収ができていますので、二千五百万円と合わせて約一億何がしの金で融資業務の方は実施をいたしておるということであります。
 なお基金につきましては、これ以外に一億円の金をもちまして昨年から融資業務を開始したことは御承知の通りでございます。
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川村継義#4
○川村委員 五億一千六百万円程度がアメリカから移された債権として出資した額だ、それにあとから国が手当として二千五百万円出しておるから、合計五億四千百万円程度の資本金ということになっておりますね。別に融資関係の資金として昨年から一億、こういうことになって今の復興基金の方が運営されておる。その第一のいわゆる保証関係に使われるのは、これは奄美群島復興信用基金業務方法書によりまして、保証に使う金と融資に使う金とはっきりいたしまして、保証金額の総額に関する限度等を示しておるわけでありますが、大体保証金額の限度というものは「保証する債務の総額が保証に要する資金の総額の十倍をこえることとなる場合には」というような規定があります。そして「奄美群島復興特別措置法第十条の三第一項の規定により、本基金に対して国から出資されたものとされた債権の回収額及び回収見込額。」こういうことでありますから、今あなたの説明ではっきりいたしたわけであります。
 そこで融資と保証とのそれを別に分けて考えて、保証関係に使ってきたところの年度別の保証資金、保証金額、それがおわかりでしたら一つ示していただきたいと思います。つまり三十年度には幾らの保証資金があって幾らの保証金額を持っておった、三十一年度、三十二年度、三十三年度はどうやったか、三十四年度の計画はどうなっておるか、この点についてお示しおき願いたいと思います。
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山本壮一郎#5
○山本説明員 保証業務で幾ら保証するかということは、御承知のように保証資金が幾らあって幾らやるということではないと思います。先ほど御指摘がございましたように、要するに一定の保証の元金を持ちまして、その十倍以内ということでございますが、普通内地等の例からいいましても十倍というのはやや危険でございまして、大体八倍くらいというのが普通の慣行ではないかと思うのでございます。そこでこの保証業務の元金になります債権の回収状況は一体どういうことになっておるかということでございますが、先に保証の実績から申し上げますと、初年度は三十年九月から三十一年の三月三十一日まで、これの承継債権の回収額は三百七十二万五千円でございます。保証いたしました額は一億一千百三十万円でございます。それから三十一年度におきましては、回収の累計額が四千八百六十万円でございまして、保証実績は二億六千四百万円でございます。それから三十二年度はこの回収累計が六千五百十四万円でございますが、これに対しまして保証の実績は三億四百七十二万円。なお三十三年度におきましては回収の累計が八千三十五万円、保証実績が三億四千九百万円、こういうふうに相なっております。
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川村継義#6
○川村委員 三十四年度の計画はそれへ加えてどうなっておるか、これはまあよろしゅうございますが、だんだん回収の成績は上がっているようですけれども、われわれの方からすると、この大事な基金運用に必要な、特にその中の保証業務に必要な資金が、このような回収状況では大へん残念だという気がします。どうしてこのように回収の成績が悪いのか。一体そういう債務者はだれなのか、それは団体なのか個人なのか、あるいは一般的な法人なのか、その辺のところを少し明らかにしてくれませんか。
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山本壮一郎#7
○山本説明員 債権の内容につきましては、大体大きく分けまして三種類あるわけでございます。その一つのグループはガリオア物資代でありまして、いわゆる行政分離中にアメリカ政府からガリオア物資を受けまして、これは主として食糧でございますが、それを配給に当たりました団体等が債務者になっております。大島食糧株式会社、それから大島農業協同組合連合会等が債権の大きなものでございます。なおこれ以外に、つむぎの組合というようなものもございます。一つはガリオア物資の見返りの債務でございます。それから第二は、協同組合中央金庫の貸付金、これは当時アメリカ政府から全額出資されました特殊金庫の貸付金でございまして、これの債務者は主として農業協同組合でございます。それ以外に漁業協同組合の連合会もございますが、これまた大部分がそういう団体でございます。それから第三のものといたしまして、復興金融基金貸付金というのがございまして、これは第二のグループと同じような全額出資の特殊金融基金でございまして、これの債務者はおおむね個人に相なっております。ただ御指摘のように回収が非常に悪いのでございますが、これはガリオアの物資等を、内地でも同じようなことがいえるかと思いますが、特に奄美の場合は、この配給を受けました当時はほとんど無償配給ぐらいのつもりでおそらく事を処理したのではなかろうかというふうに想像されるのでございますが、その後これが債権ということになりまして、私どもの方に回収の責任が回わってきておるわけでございます。年々努力はいたしまして、少しずつ成果は上がってはおりますが、なお今後努力を要するところと思っております。
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川村継義#8
○川村委員 大体今列挙されました農協であるとか、漁協であるとか、あるいは大島食糧であるとか、向こうの実態を私よく知りませんけれども、こういう名前を聞いただけでも、これはなかなか回収が困難じゃないかということが頭に浮かんでくるわけです。一体この国の債権の管理者はだれになっておりますか。
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山本壮一郎#9
○山本説明員 これは法律によりまして基金に対する出資金、こういうことになっております。直接には政府が継承いたしましたものでありますから、国の債権ということになるだろうと思いますが、現実の管理は基金がやっておるんじゃないかと思います。基金の監督は大蔵大臣と内閣総理大臣が両方でやっておる、こういう仕組みでございます。
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川村継義#10
○川村委員 そうしますと、国には国の債権の管理等に関する法律というのがありますが、これはその法律の適用を受けておりますか。
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山本壮一郎#11
○山本説明員 これは当然受けておることになっております。
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川村継義#12
○川村委員 どうも少しあいまいなようでありますが、受けておるとすると、この国の債権の管理等に関する法律に基づいて、いろいろと措置がとられねばならないと私は考えます。御承知の通りに督促の規定もあるし、あるいは強制履行させる、そういう請求等の規定もあるし、履行延期の処理に関する規定も、いろいろあの法律にはあると思うのですが、これらの回収できない分について今までどういう手を打ってきておるか、それを一つ明らかにしていただきたいと思います。
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山本壮一郎#13
○山本説明員 御指摘になりましたように、この督促その他の適当な措置を講じまして、今まで回収に当たっておるわけでございます。ただ問題は、非常に資力の弱い、先ほど申しましたような債務者に対しまして、このままの金額をいつまでも債権として置いておくことがいいかどうかということは、私どもたびたび検討はいたしたわけでございます。ただこの履行延期とか、あるいは債権を若干カット・ダウンするというふうなことを現在いたしますと、今までにまじめに返して参りました人とのつり合い上、これはなかなか思い切ってそういう措置がとれないというふうな点もございまして、おっしゃいましたような点で、すっきりした手がなかなか打ちにくい。ただ永久にこのまま債権としてかかえておいていいかどうかということにつきましては、なおしばらく回収の状況を見まして、適切な手を打って参りたい、かように考えております。
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川村継義#14
○川村委員 今の考え方はよく納得いくわけです。国の債権であるから忠実に返していきたい。ネコババをきめ込んで、こんなものは返す手はないんだというような考え方に立ったり、いつかは国がそれを始末してくれるだろうなんということで、大島食糧であるとか、そういう連中が返さないということになりましたら、これは大へんなことになると思うのです。今あなたがおっしゃったような考え方は、私は妥当なものだと思います。思いますけれども、よく注意していただきませんと、一つの団体というものはえてしてそういう形にならぬとも限りませんし、これは将来奄美復興のいわゆる基金を作って、そうして保証関係等の業務をやらせようとする目的に沿わない。従ってそれらの基金が少なくなるから、今度は別に貸付の資金量をふやしていくというような措置をとらなければならぬようになってくる。われわれは今回の法案を提出いたしましても、金額八千万出されることは私は少ないと思っております。もっと出してもらいたいと思いますけれども、そういう点を手抜かりにしておくことは、私は許されないのじゃないか、こう考えます。
 そこで今の問題に続いてもう一つお聞きしますけれども、法第十条三の六項には、「基金は、第一項に規定する国から承継した債権に係る債務者の債務の履行が著しく困難となった場合において、当該債権の貸付条件の変更若しくは延滞元利金の支払方法の変更をしようとするとき、又は当該債権に係る債務者がその債務の全部若しくは一部を履行することができなくなった場合において、当該債務の全部若しくは一部を免除しようとするときは、内閣総理大臣及び大蔵大臣の認可を受けなければならない。」こういう規定がありますが、この規定は全然まだ今のお話の問題に適用はやっておらない、このように考えて差しつかえございませんか。
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山本壮一郎#15
○山本説明員 先ほど申し上げましたように、昨年基金の中に融資業務を設置いたしますときに、私どもも債権者を一応洗いまして、その後の返還状況等からいたしまして一部整理しようかというような考え方でいろいろ検討いたしたのでございますが、先ほど申しましたような趣旨からいたしまして、まだこの条項を適用いたしまして措置をいたしたことはございません。
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川村継義#16
○川村委員 わかりました。それから第七項の規定ですが、いわゆる国から承継した債権の回収に関する事務は、知事または金融機関にまかせておるわけです。鹿児島県知事、それから金融機関——金融機関は、これは政令によりまして銀行、信用金庫、信用協同組合、こういうことになっておりますが、こういう一般の金融機関等にまかせておいて、先ほどお話があったような大島食糧とかあるいは農協とか、こういうものについてのいわゆる回収実績というものがはたして効果的にやっていかれるものかどうか、その辺の見解はいかがですか。
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山本壮一郎#17
○山本説明員 これはまあ金融機関にこういうものをまかすということのよしあしにつきましては、いろいろ議論はあろうかと思いますが、何分基金そのものの陣容がそう十分でございませんし、債権者あるいは債務者が相当数も多い、特に先ほど申しました第三のグループの復興基金の債務者が非常に数が多うございまして、これらの債務者はまたいずれも別の必要から金融機関から金を借りましたり、こちらの方でまた保証をいたしましたり、あるいは新しい融資業務の金を借りるというようなこともございますので、やはり金融機関等にこういう事務の一部を委任してやってもらう方が能率が上がるのじゃないかというような考え方で実は進めておるわけでございます。こういうものを全然なしにいたしまして、基金の職員だけでこれをやって参るということになりますと、今よりはおそらく能率が落ちるのじゃないか、そういうような見解でございます。
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川村継義#18
○川村委員 要するに、私たちが一番今この問題にぶつかって大きな問題として考えていかなければならぬというのは、いかにしてこの焦げついたところの債務を回収して、そうして基金の資金量をふやすかということにあると思うのです。この点については、やはり大蔵省あるいは自治庁の方々が全力をあげて一つその指導に当たってもらわなければならぬ。今申しましたように、知事やあるいは金融機関等にただまかせておかれては、おそらく予定の半分も実効が上がらぬだろう、こういう推測をせざるを得ないわけです。おそらくこれは政令その他でちゃんと規定してありましょうから、これらのこげついたところの債権について、債務者が返還をするところの、あるいは国からとるところの償還期限の問題、あるいは利率等の定めがあると思うのですが、償還期限等の計画もおそらく私はできていると思うのです。しかし初め作られたところのそういう計画書、出されておるところの計画書というものは、次から次へとくずれていくのをやり直していかなければならぬというのが現状じゃないかと思うのですが、当初の計画でかまいませんが、大体何年でこれを償還させる、あるいはどれくらいの利率でこれを償還させるというような計画になっているのですか。もしもその償還期限が無理であるとか、あるいは利率が高過ぎるということになると、法十条の三の六項を適用して、ある程度緩和措置を講じて、債務当事者が早急に返還できるように、やはり研究される必要があるのじゃないかと思うのですが、その点わかっておりましたら一つ聞かせておいていただきたい。
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山本壮一郎#19
○山本説明員 償還期限なり利率につきましては、それぞれ債権の種類、あるいは貸し出しの対象によりまして違っております。ものによりましては、すでに二十九年あるいは二十八年に償還期限の切れておるものもございます。これらにつきまして、利率につきましても日歩にいたしまして一銭八厘から四銭八厘までのものがございます。なお償還期限のおそいものは、たとえば三十六年とかそういうものもございまして、債権の種類あるいは貸し出しの相手方によりまして、それぞれ全部一応の償還期限なり利率なりというものは確定はいたしております。これは債権の性格上当然であろうと思っております。ただ問題は、おっしゃいましたように、それが計画通り回収されていないじゃないか、こういう点につきましては、先ほど来たびたび申し上げておりますように、私どもといたしましても、今後ともこの方面に一そうの努力をいたして参りたい。なお場合によりましては、御指摘になりましたように先ほどの法十条の三の規定等を使いまして、ある程度債権の整理をしていくということも、おそらく必要になってくるのじゃなかろうかと思うわけです。ただその実施等につきましては、先ほども申し上げましたように、去年、ことしと検討いたしましたが、まだその時期ではないということで、一応今までは見送っておりますが、今後その問題もあわせて十分研究していきたい、かように考えております。
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川村継義#20
○川村委員 この点はもうくどくどと申し上げませんが、十分検討して至急に回収ができて、基金の資金量等が豊富に運転されるように、一つぜひやってもらいたい。私は実はもう少し詳しく個人々々の債務状況等を聞きたいのですけれども、もうそういうことを一々ここで聞く必要はないと思います。もしも資料等がありましたら、いつでもよろしいから提出をしておいていただきたい。先ほどちょっと申しましたように、そういう債務者が、何かあとは国がしりぬぐいをしてくれるだろうということで、ネコババをきめ込まないように、ぜひ一つ注意をしていただきたいと思います。
 それから政務次官がおいででございますから、ちょっとお伺いをしておきますが、今の基金の保証業務について考えますと、これはいろいろほかの信用保証協会とのつり合いもあって、大体それと見合ってきめてあると思うのですが、保証金額の最高限度に関する事項等によりまして、大体事業者一人にかかって最高は三百万とか、あるいはそのほか特に大臣等の承認を得た場合は三千万とか——これは団体等になるわけでありますが、こういう規定があるわけであります。その次に保証料に関する事項で、保証料は被保証債務の額に対し年三分以内、それから調査料は保証申し込み額に対して千分の二以内、こういう規定になっておりますね。これは今申し上げますように、やはりほかの保証協会とのつり合いを見てきめてあると私は思います。しかし、それならば被保証者が保証料を三分も出さなきゃならぬ、調査料も千分の二も出さなきゃならぬ。そうすると、銀行等から金を借りると銀行の利子もこれに加算されるわけですから相当の高いものになりますわね。こういう点は、この奄美復興という観点からしてやはりもう少し考慮してやる必要が私はあると思うのですが、検討されたことがありますかどうですか。あるいは何か将来この問題について検討していくお考えなのかどうなのか、その辺のところを一つ聞かせておいていただきたい。
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丹羽喬四郎#21
○丹羽(喬)政府委員 ただいま川村委員からの御質問でございますが、確かに保証料といたしまして年三分以内、あるいはまた調査料が千分の二、これを最高限に取りますということは、銀行利子その他を合算いたしますれば確かに高利になることは当然でございまして、この点は奄美の後進性から考えまして、産業開発の重要性から考えまして、できる限りそれらの手数料あるいは保証料金を引き下げることが望ましい、ことでございます。これらの料金率というものは大体内地の保証協会並みの率でございまして、それがいいか悪いかということにつきましては従来も二、三検討いたした次第でございますが、ただいまはまだそのままになっている次第でございます。しかしながらただいま御指摘のように、せっかくいたしましても債権回収に支障を来たすとか、あるいはまた産業開発土それだけの高利になれば借りにくいとかいうようなことも多々あろうかと思う次第でございまして、将来におきまして十分検討させまして、できるだけ低利な料金利率にして参りたい、こう思っている次第であります。
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川村継義#22
○川村委員 どうぞ一つそういう点を十分検討して、奄美復興の特殊な事情を考慮されて御努力を願いたいと思います。なおそのほかに延滞した場合には日歩二銭とかあるいは残ったものについては日歩五銭とか、いろいろほかとのつり合いを見てそれは作ってあるとは思いますけれども、どうも少し、高過ぎはせぬかと思うのです。その点も一つ十分御検討願いたい。
 それから融資業務につきましても、この前行政局長にお聞きしたときには、個人に対する貸付は大体二十万程度ということになっております。特殊の場合には五十万、それもこの業務方法書には示してあるわけでありますが、連帯保証等の場合には二百万、こういうふうになっております。ところが、貸付利率はどれだけかと聞いたときに、大体一割程度だ、それよりも安いものもあるようだ、こう言っております。しかし一割ということになりますと、この奄美復興の特殊な基金の性格から考えても、貸付の利率としてはこれは高いと私は思う。その点では行政局長もなるだけ安くするように努力したいとお話をしておりました。御承知の通りに、私がここで一々例をあげるまでもなく、全国的に見ても開発銀行とかあるいは輸出入銀行とか、こういうものが大企業やそのほかのものに貸し付けておる貸付の利率というものは非常に低いですね。六分とか七分とか、高くても八分とか、そういうのがたくさんあるわけです。ところがこれを一割ということになりますと、この融資業務は、目的に示してありますように、ほんとうにこの復興事業を営もうとする中小規模の事業者に貸していくわけですから、一割なんかとられたら大へんなことになる。そういう点はあなたの方でやろうと思えばできることでありましょうから、十分一つ基金を指導されて、この利率を下げていくという点をお考え願わなければならぬと思います。
 そこでこの前いただいたこの表の、資料の中で、昭和三十四年十二月三十一日現在業種別融資状況というのがあるわけですが、これが大体三十四年十二月で八千五百八十八万五千円という融資の実績が上がっている。これを農業、林業、水産業、製造業、鉱業、建設業等とずっと見て参りますと、これはほとんど一件二十万以下の融資になっておる。これは振興課長にちょっと聞いておきますが、このあげられてある資料の今の貸付利率はどれくらいずつになっておりますか。この十二月三十一日現在の業種別融資状況の資料による農業とか林業とか、こういう小口の——大体一件二十万程度、それ以下の貸付になっておりますが、これの利率はどれくらいで貸しておるのですか。
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山本壮一郎#23
○山本説明員 前回の委員会で局長が一割程度ということを申し上げましたが、ちょっと説明が足りなかったようでございます。御承知のように業務方法書には一割以内ということになってございますが、私どもは融資の対象が大体農林漁業金融公庫がやっております融資事業と同じものにつきましては農林漁業金融公庫並み、それから中小企業金融公庫と同じような対象につきましてはその利率でいきたいということで現在指導いたしております。従いまして今御指摘になりました大部分の農林関係の事業につきましては、畜産等その他の資金になりますので、これは七分五厘の貸し出しをいたしております。ものによりまして中小企業金融公庫と全く同じようなものにつきましては、中小企業金融公庫並みの九分三厘というのをとっておりまして、あくまでこれは農林漁業金融公庫なり中小企業金融公庫なりの、対象は同じであるけれども、金融ベースに乗らないがゆえに中小企業金融公庫や農林漁業金融公庫から借りられない人たちを救う。従ってそれらの系統金融機関で貸し出しができないものを私の方の基金で貸し出しをする。利率につきましては安いに越したことはないわけでございますが、いろいろこういう金融関係の金融べースを乱してはまずいという配慮もございまして、利率はそれぞれ対象によりましてそれらのものに合わして実施いたしております。この点御了承いただきたいと思います。
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川村継義#24
○川村委員 いろいろ基金の運営上には問題点があると思いますが、先ほど申し上げましたように、こげついた債権をできるだけ至急に正常な形に返すというような努力をしていこうということと、融資あるいは保証等、貸付の条件等も一つぜひ再検討してもらう。奄美復興の今日の状況から見て、またその奄美の非常に経済力の弱い諸君に対する仕事でありますから、十分検討していただくということを一つ要望しておきたいと思います。
 それからその次に復興事業の問題でございますが、御承知の通り昨年の九月、本委員会から三名の方が奄美に国政調査に行かれまして、その結果が委員会で報告されました。私はその委員会の報告に基づいて実はいろいろ見解をただしたいと思いますけれども、一々やっておりましたら時間がとても足りませんので、その中から二、三の点をお聞きしたいと思いますが、まず第一にお聞きしておきたいと思いますことは、奄美復興計画について、初めにいわゆる昭和三十三年度までを目途とする五カ年計画、それから三十八年度までを一応目途とする十カ年計画が立てられた。いわゆる改定がなされたわけでありますが、その中で私が疑問に思うのは、重要なる復興計画の骨であるところの、柱であるところの国土保全というような計画について、改定計画では事業費においても国庫の支出においても相当減額をされておる。これは一体どういう理由によってそういう改定計画がなされたのか、これを明らかにしていただくことが第一点。
 それからその次は、同じように復興計画の一つの柱であります基幹産業の復興及び特殊産業の開発というようなのが重要なるウエートを占める計画であります。その中で特にいろいろ問題と考えられる点がございますが、亜熱帯作物及び糖業というような事業計画がこれまた大きく国庫の支出が減っておる、その理由は一体何なのか。それから同じように水産業についてもそれが言える。いわゆる当初の計画と改定計画では、事業費及び国庫の関係においてこれまた相当の減額を見ておる。これは一体どういう理由によるものなのか。こういう点を一つ初めに、改定計画のねらいとするところ等を合わせて説明をしていただきたいと思います。
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山本壮一郎#25
○山本説明員 ただいま御指摘になりました第一の国土保全の点でございますが、当初の計画が非常に時期間ぎわの倉卒の間に立てられたということも理由があろうかと思いますが、ああいうところでございますので、たとえば海岸堤防など非常に大きな計画を当初いたしておったのでございますが、それよりもむしろ産業復興面に力を入れるべきじゃないかというふうな考え方で、国土保全関係の事業というのが若干落ちてきたというふうに私は理解いたしております。
 それから基幹産業、農林水産業の関係で国庫そのものが落ちましたのは、たとえば亜熱帯植物特に砂糖関係では、製糖工場等が開銀その他の融資でやれるようになりましたので、国庫そのものとしては落ちて参っております。全部融資事業の方に振り変えたということでございまして、全体の事業費から申しますと、これは御承知のようにふえておるわけでございますが、融資業務に振りかわった点で、おそらく国庫そのものは減ったのじゃないかというふうに考えております。水産業等につきましても同様でございまして、漁船等は全部融資の建造に回すことになりましたので、むしろ国の経費は減りましても、全体の事業費そのものは十分確保できる。むしろ御承知のように、当初計画よりも二回目に立てました改定計画の方が相当大きな事業費になっておることは御承知の通りでございます。
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川村継義#26
○川村委員 大体資金関係でそういう格好になった、こういうのがあなたの御説明のようですが、あとでちょっと聞きたいと思いますが、たとえば製糖工場の問題にしても、私に合点のいかないところが一つある。計画書を見ると、百トン二カ所、五十トン四カ所、三十トン二カ所、十五ドン五十八カ所、十トン二カ所、こういうような計画になっておる。ところが聞くところによると、三十四年から千二百ドンの工場を六カ所作る計画がある、こういうことですが、復興計画による製糖工場と、今私が申し上げました千二百トンの大きな工場を作ったというのは関係があるのかないのか、この辺のところはどうなっておりますか。
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山本壮一郎#27
○山本説明員 千二百トン工場を六カ所も作ったということは私ども承知いたしておりません。ただ三十四年度、これは三十四年当初でございますが、例の関税の引き上げなり砂糖消費税の引き下げによりまして、奄美におきましても分蜜糖工場が十分採算がとれるというふうな事情の変化がございまして、これに基づきまして分蜜糖工場ができかけておることは事実でございます。三十四年度国の融資を受けて作りましたのは三百トン工場が一つ、百五十トン工場が一つ、あと百トン工場が一つ程度でございまして、千二百トン工場が六カ所というのは何かのお間違いじゃないかと思います。復興計画全体のワクから申しますと、この製糖工場の計画は実は小さいのでございます。と申しますのは、改定計画を立てましたときには、まだ奄美におきまして、そういう大規模な分蜜糖工場の進出がおそらく可能であろうという見通しがなかったわけでございます。黒糖工場は、せいぜい五十トン程度の近代式なものにかえていくという程度の計画であったものが、先ほども申しましたような事情で、三十四年度から大幅に分蜜糖工場が進出いたしておることは事実でございます。しかし分蜜糖につきましても、これは三十八年度までかかりましても、千二百トン工場が六つもできるというふうな計画は、私ども全然承知いたしておりません。せいぜい全体で千トンないし千五百トン、全部合わせましてその程度のものが分蜜糖に転換すればいい方じゃないかというふうな見込みでおる次第でございます。
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川村継義#28
○川村委員 あなたがそうおっしゃれば、私の聞き間違いかもしれません。それではこの復興計画事業に関係のないところから、いわゆる中央の大資本を擁するような製糖工場がそこに出ていったというようなことはありませんか。
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山本壮一郎#29
○山本説明員 奄美群島に限りまして、たとえば製糖工場等は、いずれも復興事業の計画に入れまして、その計画に基づかなければ開銀も融資をしないという方法をとっておりますので、あるいは沖縄等とお話が混同しているのではないかと推察できるわけでございます。奄美群島におきます限り、先ほども申し上げましたように、全体将来計画を入れまして、分蜜糖工場が千五百トンまでも上げれば精一ぱいじゃないか、これは今の見通しでございます。
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