予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和五十三年三月十日(金曜日)
午前十時十五分開会
—————————————
委員の異動
三月九日
辞任 補欠選任
橋本 敦君 上田耕一郎君
三月十日
辞任 補欠選任
園田 清充君 田原 武雄君
相沢 武彦君 矢原 秀男君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 鍋島 直紹君
理 事
戸塚 進也君
内藤誉三郎君
中村 太郎君
宮田 輝君
竹田 四郎君
吉田忠三郎君
多田 省吾君
内藤 功君
栗林 卓司君
委 員
浅野 拡君
岩動 道行君
石破 二朗君
糸山英太郎君
小澤 太郎君
亀井 久興君
亀長 友義君
熊谷 弘君
下条進一郎君
田原 武雄君
玉置 和郎君
夏目 忠雄君
成相 善十君
林 ゆう君
真鍋 賢二君
三善 信二君
望月 邦夫君
八木 一郎君
赤桐 操君
大木 正吾君
志苫 裕君
野田 哲君
福間 知之君
藤田 進君
目黒今朝次郎君
太田 淳夫君
峯山 昭範君
矢追 秀彦君
矢原 秀男君
上田耕一郎君
渡辺 武君
田渕 哲也君
喜屋武眞榮君
柿沢 弘治君
秦 豊君
国務大臣
内閣総理大臣 福田 赳夫君
法 務 大 臣 瀬戸山三男君
外 務 大 臣 園田 直君
大 蔵 大 臣 村山 達雄君
文 部 大 臣 砂田 重民君
厚 生 大 臣 小沢 辰男君
農 林 大 臣 中川 一郎君
通商産業大臣 河本 敏夫君
運 輸 大 臣 福永 健司君
郵 政 大 臣 服部 安司君
労 働 大 臣 藤井 勝志君
建 設 大 臣
国 務 大 臣
(国土庁長官) 櫻内 義雄君
自 治 大 臣
国 務 大 臣
(国家公安委員
会委員長)
(北海道開発庁
長官) 加藤 武徳君
国 務 大 臣
(内閣官房長
官) 安倍晋太郎君
国 務 大 臣
(総理府総務長
官)
(沖繩開発庁長
官) 稻村左近四郎君
国 務 大 臣
(行政管理庁長
官) 荒舩清十郎君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 金丸 信君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 宮澤 喜一君
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 熊谷太三郎君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 山田 久就君
国 務 大 臣 牛場 信彦君
政府委員
内閣法制局長官 真田 秀夫君
内閣法制局第一
部長 茂串 俊君
国防会議事務局
長 久保 卓也君
総理府人事局長 秋富 公正君
警察庁刑事局長 鈴木 貞敏君
警察庁交通局長 杉原 正君
警察庁警備局長 三井 脩君
行政管理庁行政
管理局長 辻 敬一君
行政管理庁行政
監察局長 佐倉 尚君
防衛庁参事官 夏目 晴雄君
防衛庁参事官 番匠 敦彦君
防衛庁長官官房
長 竹岡 勝美君
防衛庁長官官房
防衛審議官 上野 隆史君
防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
防衛庁人事教育
局長 渡邊 伊助君
防衛庁衛生局長 野津 聖君
防衛庁経理局長 原 徹君
防衛庁装備局長 間淵 直三君
経済企画庁調整
局審議官 澤野 潤君
経済企画庁国民
生活局長 井川 博君
経済企画庁総合
計画局長 喜多村治雄君
科学技術庁長官
官房長 半澤 治雄君
科学技術庁研究
調整局長 園山 重道君
科学技術庁原子
力安全局長 牧村 信之君
環境庁水質保全
局長 二瓶 博君
沖繩開発庁総務
局長 亀谷 礼次君
国土庁長官官房
長 河野 正三君
国土庁長官官房
審議官 四柳 修君
国土庁計画・調
整局長 福島 量一君
国土庁土地局長 山岡 一男君
国土庁地方振興
局長 土屋 佳照君
法務大臣官房長 前田 宏君
法務省刑事局長 伊藤 榮樹君
公安調査庁次長 鎌田 好夫君
外務大臣官房長 山崎 敏夫君
外務省アジア局
長 中江 要介君
外務省欧亜局長 宮澤 泰君
外務省経済協力
局長 武藤 利昭君
外務省条約局長 大森 誠一君
外務省国際連合
局長 大川 美雄君
外務省情報文化
局長 加賀美秀夫君
大蔵大臣官房長 佐上 武弘君
大蔵省主計局長 長岡 實君
大蔵省主税局長 大倉 眞隆君
大蔵省国際金融
局長 旦 弘昌君
国税庁長官 磯邊 律男君
文部大臣官房長 宮地 貫一君
文部省初等中等
教育局長 諸澤 正道君
文部省大学局長 佐野文一郎君
文部省体育局長 柳川 覺治君
文化庁長官 犬丸 直君
厚生省公衆衛生
局長 松浦十四郎君
厚生省環境衛生
局長 山中 和君
厚生省医務局長 佐分利輝彦君
厚生省保険局長 八木 哲夫君
農林大臣官房長 松本 作衛君
農林省構造改善
局長 大場 敏彦君
農林省農蚕園芸
局長 野崎 博之君
林野庁長官 藍原 義邦君
水産庁長官 森 整治君
通商産業大臣官
房長 宮本 四郎君
通商産業大臣官
房審議官 島田 春樹君
通商産業大臣官
房審議官 山口 和男君
通商産業省通商
政策局次長 花岡 宗助君
通商産業省立地
公害局長 左近友三郎君
資源エネルギー
庁長官 橋本 利一君
運輸大臣官房長 山上 孝史君
運輸大臣官房審
議官 真島 健君
運輸省鉄道監督
局長 住田 正二君
運輸省航空局長 高橋 寿夫君
運輸省航空局次
長 松本 操君
気象庁長官 有住 直介君
郵政大臣官房電
気通信監理官 江上 貞利君
郵政大臣官房電
気通信監理官 神保 健二君
郵政省貯金局長 高仲 優君
郵政省電波監理
局長 平野 正雄君
郵政省人事局長 守住 有信君
労働大臣官房長 石井 甲二君
労働省労政局長 北川 俊夫君
労働省労働基準
局長 桑原 敬一君
労働省職業安定
局長 細野 正君
建設大臣官房長 粟屋 敏信君
建設省計画局長 大富 宏君
建設省都市局長 小林 幸雄君
建設省河川局長 栂野 康行君
建設省道路局長 浅井新一郎君
建設省住宅局長 救仁郷 斉君
自治大臣官房審
議官 砂子田 隆君
自治省行政局公
務員部長 塩田 章君
自治省財政局長 山本 悟君
自治省税務局長 森岡 敞君
消防庁長官 林 忠雄君
事務局側
常任委員会専門
員 菊地 拓君
説明員
日本専売公社副
総裁 斎藤 欣一君
日本国有鉄道総
裁 高木 文雄君
日本国有鉄道理
事 尾関 雅則君
参考人
新東京国際空港
公団総裁 大塚 茂君
国際交流基金理
事 村田 博君
—————————————
本日の会議に付した案件
○昭和五十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○昭和五十三年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○昭和五十三年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
—————————————
この発言だけを見る →午前十時十五分開会
—————————————
委員の異動
三月九日
辞任 補欠選任
橋本 敦君 上田耕一郎君
三月十日
辞任 補欠選任
園田 清充君 田原 武雄君
相沢 武彦君 矢原 秀男君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 鍋島 直紹君
理 事
戸塚 進也君
内藤誉三郎君
中村 太郎君
宮田 輝君
竹田 四郎君
吉田忠三郎君
多田 省吾君
内藤 功君
栗林 卓司君
委 員
浅野 拡君
岩動 道行君
石破 二朗君
糸山英太郎君
小澤 太郎君
亀井 久興君
亀長 友義君
熊谷 弘君
下条進一郎君
田原 武雄君
玉置 和郎君
夏目 忠雄君
成相 善十君
林 ゆう君
真鍋 賢二君
三善 信二君
望月 邦夫君
八木 一郎君
赤桐 操君
大木 正吾君
志苫 裕君
野田 哲君
福間 知之君
藤田 進君
目黒今朝次郎君
太田 淳夫君
峯山 昭範君
矢追 秀彦君
矢原 秀男君
上田耕一郎君
渡辺 武君
田渕 哲也君
喜屋武眞榮君
柿沢 弘治君
秦 豊君
国務大臣
内閣総理大臣 福田 赳夫君
法 務 大 臣 瀬戸山三男君
外 務 大 臣 園田 直君
大 蔵 大 臣 村山 達雄君
文 部 大 臣 砂田 重民君
厚 生 大 臣 小沢 辰男君
農 林 大 臣 中川 一郎君
通商産業大臣 河本 敏夫君
運 輸 大 臣 福永 健司君
郵 政 大 臣 服部 安司君
労 働 大 臣 藤井 勝志君
建 設 大 臣
国 務 大 臣
(国土庁長官) 櫻内 義雄君
自 治 大 臣
国 務 大 臣
(国家公安委員
会委員長)
(北海道開発庁
長官) 加藤 武徳君
国 務 大 臣
(内閣官房長
官) 安倍晋太郎君
国 務 大 臣
(総理府総務長
官)
(沖繩開発庁長
官) 稻村左近四郎君
国 務 大 臣
(行政管理庁長
官) 荒舩清十郎君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 金丸 信君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 宮澤 喜一君
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 熊谷太三郎君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 山田 久就君
国 務 大 臣 牛場 信彦君
政府委員
内閣法制局長官 真田 秀夫君
内閣法制局第一
部長 茂串 俊君
国防会議事務局
長 久保 卓也君
総理府人事局長 秋富 公正君
警察庁刑事局長 鈴木 貞敏君
警察庁交通局長 杉原 正君
警察庁警備局長 三井 脩君
行政管理庁行政
管理局長 辻 敬一君
行政管理庁行政
監察局長 佐倉 尚君
防衛庁参事官 夏目 晴雄君
防衛庁参事官 番匠 敦彦君
防衛庁長官官房
長 竹岡 勝美君
防衛庁長官官房
防衛審議官 上野 隆史君
防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
防衛庁人事教育
局長 渡邊 伊助君
防衛庁衛生局長 野津 聖君
防衛庁経理局長 原 徹君
防衛庁装備局長 間淵 直三君
経済企画庁調整
局審議官 澤野 潤君
経済企画庁国民
生活局長 井川 博君
経済企画庁総合
計画局長 喜多村治雄君
科学技術庁長官
官房長 半澤 治雄君
科学技術庁研究
調整局長 園山 重道君
科学技術庁原子
力安全局長 牧村 信之君
環境庁水質保全
局長 二瓶 博君
沖繩開発庁総務
局長 亀谷 礼次君
国土庁長官官房
長 河野 正三君
国土庁長官官房
審議官 四柳 修君
国土庁計画・調
整局長 福島 量一君
国土庁土地局長 山岡 一男君
国土庁地方振興
局長 土屋 佳照君
法務大臣官房長 前田 宏君
法務省刑事局長 伊藤 榮樹君
公安調査庁次長 鎌田 好夫君
外務大臣官房長 山崎 敏夫君
外務省アジア局
長 中江 要介君
外務省欧亜局長 宮澤 泰君
外務省経済協力
局長 武藤 利昭君
外務省条約局長 大森 誠一君
外務省国際連合
局長 大川 美雄君
外務省情報文化
局長 加賀美秀夫君
大蔵大臣官房長 佐上 武弘君
大蔵省主計局長 長岡 實君
大蔵省主税局長 大倉 眞隆君
大蔵省国際金融
局長 旦 弘昌君
国税庁長官 磯邊 律男君
文部大臣官房長 宮地 貫一君
文部省初等中等
教育局長 諸澤 正道君
文部省大学局長 佐野文一郎君
文部省体育局長 柳川 覺治君
文化庁長官 犬丸 直君
厚生省公衆衛生
局長 松浦十四郎君
厚生省環境衛生
局長 山中 和君
厚生省医務局長 佐分利輝彦君
厚生省保険局長 八木 哲夫君
農林大臣官房長 松本 作衛君
農林省構造改善
局長 大場 敏彦君
農林省農蚕園芸
局長 野崎 博之君
林野庁長官 藍原 義邦君
水産庁長官 森 整治君
通商産業大臣官
房長 宮本 四郎君
通商産業大臣官
房審議官 島田 春樹君
通商産業大臣官
房審議官 山口 和男君
通商産業省通商
政策局次長 花岡 宗助君
通商産業省立地
公害局長 左近友三郎君
資源エネルギー
庁長官 橋本 利一君
運輸大臣官房長 山上 孝史君
運輸大臣官房審
議官 真島 健君
運輸省鉄道監督
局長 住田 正二君
運輸省航空局長 高橋 寿夫君
運輸省航空局次
長 松本 操君
気象庁長官 有住 直介君
郵政大臣官房電
気通信監理官 江上 貞利君
郵政大臣官房電
気通信監理官 神保 健二君
郵政省貯金局長 高仲 優君
郵政省電波監理
局長 平野 正雄君
郵政省人事局長 守住 有信君
労働大臣官房長 石井 甲二君
労働省労政局長 北川 俊夫君
労働省労働基準
局長 桑原 敬一君
労働省職業安定
局長 細野 正君
建設大臣官房長 粟屋 敏信君
建設省計画局長 大富 宏君
建設省都市局長 小林 幸雄君
建設省河川局長 栂野 康行君
建設省道路局長 浅井新一郎君
建設省住宅局長 救仁郷 斉君
自治大臣官房審
議官 砂子田 隆君
自治省行政局公
務員部長 塩田 章君
自治省財政局長 山本 悟君
自治省税務局長 森岡 敞君
消防庁長官 林 忠雄君
事務局側
常任委員会専門
員 菊地 拓君
説明員
日本専売公社副
総裁 斎藤 欣一君
日本国有鉄道総
裁 高木 文雄君
日本国有鉄道理
事 尾関 雅則君
参考人
新東京国際空港
公団総裁 大塚 茂君
国際交流基金理
事 村田 博君
—————————————
本日の会議に付した案件
○昭和五十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○昭和五十三年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○昭和五十三年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
—————————————
鍋
鍋島直紹#1
○委員長(鍋島直紹君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
昭和五十三年度一般会計予算
昭和五十三年度特別会計予算
昭和五十三年度政府関係機関予算
以上三案を一括して議題といたします。
—————————————
この発言だけを見る →昭和五十三年度一般会計予算
昭和五十三年度特別会計予算
昭和五十三年度政府関係機関予算
以上三案を一括して議題といたします。
—————————————
鍋
鍋島直紹#2
○委員長(鍋島直紹君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
昭和五十三年度総予算三案審査のため、本日の委員会に新東京国際空港公団総裁大塚茂君及び国際交流基金理事村田博君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →昭和五十三年度総予算三案審査のため、本日の委員会に新東京国際空港公団総裁大塚茂君及び国際交流基金理事村田博君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
鍋
鍋
鍋
田
田渕哲也#6
○田渕哲也君 私は、まず現在の経済不況に対する福田総理の政治責任について質問をしたいと思います。
今回の五十三年度予算は、総額三十四兆二千九百五十億円、きわめて膨大な予算となりました。公共事業費は前年度比三四・五%増、しかも国債依存率は実質三七%、こういう予算でありますけれども、福田総理は、この予算をどのように評価されますか、まず質問をしたいと思います。
この発言だけを見る →今回の五十三年度予算は、総額三十四兆二千九百五十億円、きわめて膨大な予算となりました。公共事業費は前年度比三四・五%増、しかも国債依存率は実質三七%、こういう予算でありますけれども、福田総理は、この予算をどのように評価されますか、まず質問をしたいと思います。
福
福田赳夫#7
○国務大臣(福田赳夫君) わが国の経済は、いま沈滞ぎみでございます。これに活気を与え、上昇過程に転ぜしむる、これは国民もこれを大いに期待しております。国際社会でも、またこれを大変待望いたしておる、そういうことになっておることは御承知のとおりであります。
そこで、それでは日本の経済を活況にということを考えてみる場合に、常のごとき景気循環でありますれば、輸出を伸ばす、あるいは設備投資を伸ばす、そういうようなことが考えられますけれども、御承知のような国際環境でありますので、輸出に景気上昇を期待することはできない。また、設備投資、これもいまの不況沈滞の状態でその本質が設備過剰だと、そこから来ているのだということを考えますと、そういうこともなかなかできない。そうすると、結局、これは非常に財政としては異例の措置でございまするけれども、あのような膨大な公債をあえて発行してもこの景気牽引の役割りを担当しなければならない、このように考えまして、そういう考え方を基本といたしまして昭和五十三年度予算を編成した、このように御理解願います。
この発言だけを見る →そこで、それでは日本の経済を活況にということを考えてみる場合に、常のごとき景気循環でありますれば、輸出を伸ばす、あるいは設備投資を伸ばす、そういうようなことが考えられますけれども、御承知のような国際環境でありますので、輸出に景気上昇を期待することはできない。また、設備投資、これもいまの不況沈滞の状態でその本質が設備過剰だと、そこから来ているのだということを考えますと、そういうこともなかなかできない。そうすると、結局、これは非常に財政としては異例の措置でございまするけれども、あのような膨大な公債をあえて発行してもこの景気牽引の役割りを担当しなければならない、このように考えまして、そういう考え方を基本といたしまして昭和五十三年度予算を編成した、このように御理解願います。
田
田渕哲也#8
○田渕哲也君 私は、現在の状態でこのような予算が必要である、これは認めます。まだ不十分なくらいであります。しかし、私がいまここで問題にしたいのは、昨年の秋の臨後国会におきまして、やはりこの参議院の予算委員会におきまして、わが党の栗林議員が質問をいたしました。国債依存率三〇%にこだわるのは間違いではないか、あの時期に栄養剤にたとえて、三十粒ではなくて三十二粒飲んだ方が効果があるならばそうすべきだと、こういう主張をしたのに対しまして、総理は、三十二粒も与えたら副作用が起こるかもわからぬ、このような答えをされたのであります。ところが、今回は三十二粒どころか実質的には三十七粒、副作用どころか、これは中毒します。こういう点から考えて、私は、福田総理から見ればきわめて不本意な予算ではないかと思うのであります。
また、公共投資にしましても、非常に要求を上回る水増しがされておる。げっぷが出るくらいだ、このようなことも言われております。私は、こんな予算というものは本質的にはいい予算ではない。福田総理から見れば、きわめて不本意な予算だと思いますけれども、この点はいかがですか。
この発言だけを見る →また、公共投資にしましても、非常に要求を上回る水増しがされておる。げっぷが出るくらいだ、このようなことも言われております。私は、こんな予算というものは本質的にはいい予算ではない。福田総理から見れば、きわめて不本意な予算だと思いますけれども、この点はいかがですか。
福
福田赳夫#9
○国務大臣(福田赳夫君) 国債への依存度が三七%になる。これは先々を考えると大変困難な問題を抱えたと、こういうふうに思わざるを得ないのであります。国債は安易な財源調達手段でありますものですから、どうしても歯どめというものがありませんと乱に流れる傾向がある。そこで、いっときは三〇%、これを一つの関門、歯どめといたしまして、それは何とか守り抜きたいという時期もあったんでございまするけれども、ただいま申し上げましたように、景気を回復する、これは内外の期待なんです。しかも、この景気を回復せんとすればどうするか。輸出はだめだ、設備投資もだめだということになれば財政しかない。そこで私は申し上げているんです、臨時異例の措置だと。臨時異例の措置として、五十三年度におきましてはあのような多額な公債を発行することにしたと、こういうことでありまして、好んでこんな膨大な国債を発行しているわけじゃないんです。非常にむずかしいことになってきたなあと思いながらも、やむを得ずそのようなことをした、このように御理解を願います。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#10
○田渕哲也君 私は、本来の福田総理の持論から見れば、全く反した予算を五十三年度で組まざるを得なくなっておる、このこと自体は福田総理の政策の破綻を示すもの以外の何物でもない、このように考えるわけであります。
総理はよくこういうことを言われます。今回の予算は政策転換ではないんだと、臨時異例の措置をとったのだということを言われますけれども、この言い方は、円高というものが降ってわいたような予測しがたい事態である、それに対する緊急避難的な措置をとったのだ、このように聞こえるのでありますけれども、私は、現在のこの異常な円高の事態こそ福田内閣の政策がもたらした帰結ではなかろうか、このように考えるわけです。この点はいかがですか。
この発言だけを見る →総理はよくこういうことを言われます。今回の予算は政策転換ではないんだと、臨時異例の措置をとったのだということを言われますけれども、この言い方は、円高というものが降ってわいたような予測しがたい事態である、それに対する緊急避難的な措置をとったのだ、このように聞こえるのでありますけれども、私は、現在のこの異常な円高の事態こそ福田内閣の政策がもたらした帰結ではなかろうか、このように考えるわけです。この点はいかがですか。
福
福田赳夫#11
○国務大臣(福田赳夫君) いま経済のことと財政のこと、これを一緒にお話しになっておられるようでありますが、経済のこととして見た場合に、これは、田渕さん、世界じゅうがいま大変なむずかしい時期なんです、田渕さんもよく御承知だと思います。どこの国を見たってそれはみんな大きな問題を抱えておるわけでありまして、そこへいきますれば、わが日本はまあまあよくいっておる方だと、こういうふうに思うのであります。
そのよくいっている方だというのがどういう形で出てきたかということを考えますとき、それはいろいろ事情はありますけれども、一つは、財政に相当大きな負担をこれまでも課してきた、そこに私は問題があると思うのです。そこへ大変な円高不況というような状態でありますので、収入も減ってくる、そういうことで膨大な赤字を露呈するということになってきておる。これから先々を考えますと、やっぱり景気を回復して自然増収が出くるような状態に持っていくことが必要だと、財政の立場から考えても私は必要だと思うのです。それから同時に歳出、いままで、高度成長体制の歳出体制、これにずいぶん努力はしてきておりまするものの、そうこれがはかばかしい状態に動いておらぬ。そういうような点、全部財政の歳入歳出面を洗い直しまして、これから財政をよくしていくということも非常に大事な問題になってきておる、このように考えます。
この発言だけを見る →そのよくいっている方だというのがどういう形で出てきたかということを考えますとき、それはいろいろ事情はありますけれども、一つは、財政に相当大きな負担をこれまでも課してきた、そこに私は問題があると思うのです。そこへ大変な円高不況というような状態でありますので、収入も減ってくる、そういうことで膨大な赤字を露呈するということになってきておる。これから先々を考えますと、やっぱり景気を回復して自然増収が出くるような状態に持っていくことが必要だと、財政の立場から考えても私は必要だと思うのです。それから同時に歳出、いままで、高度成長体制の歳出体制、これにずいぶん努力はしてきておりまするものの、そうこれがはかばかしい状態に動いておらぬ。そういうような点、全部財政の歳入歳出面を洗い直しまして、これから財政をよくしていくということも非常に大事な問題になってきておる、このように考えます。
田
田渕哲也#12
○田渕哲也君 福田総理は、円高は全く予測できなかった、これは不明であったと、こういうふうに言われております。それならこの円高の原因は一体何か、どのようにお考えでありますか。
この発言だけを見る →福
福田赳夫#13
○国務大臣(福田赳夫君) 円高というが、私は、実体は円高というよりはこれはドル安だと、こういうふうに見ておるんです。ドル安現象が世界的に出てきた。その中で円が強い態勢にあるものですから円高という反面現象も出てきておる、こういうことなんですが、結局、私はアメリカの膨大な赤字、国際収支赤字、これがこの背景にある、このように思うのです。同時に、赤字アメリカといえば黒字の国があるはずだ、黒字の国は日本でありドイツである。そういうことを考えますと、本質的にはドル安、その背景はアメリカの国際収支赤字でございまするけれども、その勢いを助長しているという要因、これは円にあり、またマルクにある、このように見ております。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#14
○田渕哲也君 ドル安ということも事実であります。しかし、為替レートというものは相対的なものでありまして、ドル安の要素もありますけれども、円高になったわが国の要素というものもあるはずであります。それについてどうお考えになりますか。
この発言だけを見る →福
福田赳夫#15
○国務大臣(福田赳夫君) ドルの下落の状況を昨年からずっと見てみますと、ドイツマルクがドルに対しまして一五・四%値上がりをしておるわけです。それからスイスフランは三丁六%値上がりをしておる。それからわが日本は、これは二二・二%値上がりです。ですから、これはずっと見てみますると、円だけが上がっているわけじゃないんで、ドルが安くなってきている。各国の通貨の価値はドルに対比いたしまして上がっている、こういう状態になってきておるわけでありまして、特にことしになってからの状態を見てみますると、円はドルに対しまして〇・五値上がり、ドイツマルクは三・七%値上がり、スイスフランは八・三%値上がり、ほかの国の方が円価値の上昇よりははるかに強い状態で出ておるんです。これはつまりドル価値の下落である、こう言って差し支えないし、また客観的にそういうふうに世界じゅうが見ておる、こういうことでございます。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#16
○田渕哲也君 総理は、故意にわが国の円高を招いた原因というものがあるにもかかわらず、避けておられるわけです。これはいまさら言うまでもありません、わが国の国際収支の黒字がどんどん大きくなっていくことが円高を招いておるわが国側の要素であります。
私は、それについて質問をしたいのでありますけれども、そういう背景というものを招いた原因というのはやはり福田内閣の政策の失敗にある。一つは短期的な要素で考えてみたいと思います。短期的な要素で見た場合には、福田総理は余りにも健全財政主義を固執された。だから昨年において景気対策というものがツーレート、ツーリトル、こういうことが言われておりますけれども、常にタイミングがおくれ、小出しに過ぎた。それがわが国の不況を深刻にし、また円高を急激なものにした、こういうことが一般的に言われておるわけであります。これがまず一つの問題。
しかし、私は、もう少しさかのぼって考えてみたいと思うのです。石油ショック以来の自民党内閣の政策というものの基本的な誤りがあったのではないか。
福田総理は、石油ショック以来、田中内閣時代には大蔵大臣、三木内閣時代には経済企画庁長官、そして現在は総理、それぞれ枢要な地位におられたわけであります。しかも経済担当の枢要な地位を占めてこられた。したがって、この石油ショック以来の日本の政治の対応というものは、やはり福田さん、あなたの考え方というものの誤りにあった、このように私は考えておるわけです。どういうことかと言いますと、あなたは高度成長への反省ということはしばしば言われます。しかし、高度成長への反省とは一体何なのか。安定成長というのは、ただ単に成長率を下げればいいというものではないと思うのであります。やはり新しい社会に対する展望というものがなくてはならない。いままでと質的に違った展望が要るんです。それから経済の構造変化に対する施策というものが要る。こういう中長期の展望と、それに対応する政策があなたの場合全くなかったと思うのです。
確かにいろいろのことを言われております。福田総理が、この石油ショック以来、特に国会の演説の中で言われた言葉を挙げてみますと、高度成長から安定成長へ、物や金だけではなくて心のゆとりのある社会へ、公正な社会、協調と連帯、成長中心から生活中心へ、こういうことを言われております。私はこれはいずれも非常にりっぱな言葉だと思いますけれども、非常に抽象的であるし、具体的に日本の政治というもの、経済というものがどういう方向に行くのかという具体的な絵というものを国民には何にも示されていない。全治三年の重症だということも言われました。あるいはトンネルの出口が見えておるとも言われますけれども、三年の期間の病気が治った後の体はどうなるのか、トンネルを出たところは一体何なのか、雪国なのか桃源郷なのかさっぱりわからない。確かにこの数年間というものは非常に荒波にもまれてきた時代であります。日本丸が転覆しないように船長として一生懸命努力されたことは認めますけれども、とにかく荒波の中で転覆しないように努めてこられただけで、船がどっちの方向に向いて進んでおるのかさっぱりわからない。こういう中長期の展望を欠いておる。ここに一番大きな原因があったと思うのでありますけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →私は、それについて質問をしたいのでありますけれども、そういう背景というものを招いた原因というのはやはり福田内閣の政策の失敗にある。一つは短期的な要素で考えてみたいと思います。短期的な要素で見た場合には、福田総理は余りにも健全財政主義を固執された。だから昨年において景気対策というものがツーレート、ツーリトル、こういうことが言われておりますけれども、常にタイミングがおくれ、小出しに過ぎた。それがわが国の不況を深刻にし、また円高を急激なものにした、こういうことが一般的に言われておるわけであります。これがまず一つの問題。
しかし、私は、もう少しさかのぼって考えてみたいと思うのです。石油ショック以来の自民党内閣の政策というものの基本的な誤りがあったのではないか。
福田総理は、石油ショック以来、田中内閣時代には大蔵大臣、三木内閣時代には経済企画庁長官、そして現在は総理、それぞれ枢要な地位におられたわけであります。しかも経済担当の枢要な地位を占めてこられた。したがって、この石油ショック以来の日本の政治の対応というものは、やはり福田さん、あなたの考え方というものの誤りにあった、このように私は考えておるわけです。どういうことかと言いますと、あなたは高度成長への反省ということはしばしば言われます。しかし、高度成長への反省とは一体何なのか。安定成長というのは、ただ単に成長率を下げればいいというものではないと思うのであります。やはり新しい社会に対する展望というものがなくてはならない。いままでと質的に違った展望が要るんです。それから経済の構造変化に対する施策というものが要る。こういう中長期の展望と、それに対応する政策があなたの場合全くなかったと思うのです。
確かにいろいろのことを言われております。福田総理が、この石油ショック以来、特に国会の演説の中で言われた言葉を挙げてみますと、高度成長から安定成長へ、物や金だけではなくて心のゆとりのある社会へ、公正な社会、協調と連帯、成長中心から生活中心へ、こういうことを言われております。私はこれはいずれも非常にりっぱな言葉だと思いますけれども、非常に抽象的であるし、具体的に日本の政治というもの、経済というものがどういう方向に行くのかという具体的な絵というものを国民には何にも示されていない。全治三年の重症だということも言われました。あるいはトンネルの出口が見えておるとも言われますけれども、三年の期間の病気が治った後の体はどうなるのか、トンネルを出たところは一体何なのか、雪国なのか桃源郷なのかさっぱりわからない。確かにこの数年間というものは非常に荒波にもまれてきた時代であります。日本丸が転覆しないように船長として一生懸命努力されたことは認めますけれども、とにかく荒波の中で転覆しないように努めてこられただけで、船がどっちの方向に向いて進んでおるのかさっぱりわからない。こういう中長期の展望を欠いておる。ここに一番大きな原因があったと思うのでありますけれども、いかがでしょうか。
福
福田赳夫#17
○国務大臣(福田赳夫君) 石油ショック後のわが国の経済の動き、これは大変間違ってきておるというような御見解でございますが、これは私は石油ショック後の日本の経済のあのショックからの立ち上がり、これはすばらしいと思うのです。とにかく国際収支百三十億ドルの赤字を克服して、いまじゃ逆に百何十億ドルの黒字になろうとしておる。それがまた国際社会からしかられるというくらいまで来ておる。狂乱物価はどうだ、いまは年間上昇率が消費者物価で四・五%、石油ショック以前の水準に戻っていく。経済成長はどうだというと、何やかやと言われながらも五・三%を五十二年度には達成する。そして五十三年度には七%成長が展望できる。こういうようなことになってきておるので、これは世界じゅうで戦後の日本の第二の奇跡とまで言っているくらい、まあまあよく動いてきておる、こういうふうに私は見ておるんであります。
あんまりよく動き過ぎたものだから、わが国の経済体質、これが相対的に世界の中でよくなっちゃった。よくなり過ぎるというか、よくなってきておる。そこで円に対する信頼感、こういうものが出てくる。こういうことなんで、私は円高という現象をそういう過程で出てきている問題でもあるというふうに見ておるのですが、田渕さんが強調されるように、中長期の展望を持たなきゃならぬ、これはもう当然です。私ども政府といたしましても、五十年代前期五カ年計画というものを持っておる。あれを見ながら、あれをお手本としながら、その年その年の予算の編成、経済の計画、見通し、こういうものを立てておる、こういうことでございまして、この激動する世界情勢の中でありまするけれども、決してもうさまよえる船じゃないんです。ちゃんと目標を定めまして、そしてやっておる日本丸であるというふうに御理解願います。
この発言だけを見る →あんまりよく動き過ぎたものだから、わが国の経済体質、これが相対的に世界の中でよくなっちゃった。よくなり過ぎるというか、よくなってきておる。そこで円に対する信頼感、こういうものが出てくる。こういうことなんで、私は円高という現象をそういう過程で出てきている問題でもあるというふうに見ておるのですが、田渕さんが強調されるように、中長期の展望を持たなきゃならぬ、これはもう当然です。私ども政府といたしましても、五十年代前期五カ年計画というものを持っておる。あれを見ながら、あれをお手本としながら、その年その年の予算の編成、経済の計画、見通し、こういうものを立てておる、こういうことでございまして、この激動する世界情勢の中でありまするけれども、決してもうさまよえる船じゃないんです。ちゃんと目標を定めまして、そしてやっておる日本丸であるというふうに御理解願います。
田
田渕哲也#18
○田渕哲也君 石油ショック以来の狂乱物価、あるいはスタグフレーション、こういうものについて総需要抑制政策をとられて鎮静の方向に向かってきた、これは私は評価すべきことだと思います。しかし、その後の日本の経済の進み方を見ておりますと、依然として輸出主導型の景気回復をやったわけです。景気回復とまではいきませんけれども、輸出主導型の景気維持ということをやってきておるわけです。このパターンは、高度成長時代、石油ショック以前と全然変わっていない、それが私は現在の貿易収支の大幅な黒字、さらに円高、こういうことに結びついてきておると思うのですね。だから、福田総理は、非常にいいとか、よ過ぎるとか言われますけれども、そういう考え方自体が私は高度成長時代の感覚ではなかろうか、こういう気がするわけであります。
現在、見てみますと、国民の貯蓄、個人貯蓄総額は実に二百兆を超えております。GNPに匹敵するぐらいの貯蓄を持っておるわけです。それから外貨は二百数十億ドル。まあ言うならば非常に金持ちの国になっておる。ところが、実際の国民生活はどうか。円は外に強く内に弱いと言われますけれども、どんどん円高になっておるけれども、これは輸出価格のレートに大体近づいておるというのがいまの状況ではないでしょうか。消費者物価で比べるならば、まだ円はドルに比べて三百二十円程度の価値しかない。一体これは何を意味するのかといいますと、国民は一生懸命努力をして輸出産業というものを育て上げ、少なくとも輸出産業では一ドル二百四十円を切るぐらいの強さになってきておる、全体とは言いませんけれども。輸出価格は大体二百三十何円という結果が出ておるわけです。ところが一方、生活費の方においては、佐々木委員長が衆議院の本会議でも指摘しましたけれども、牛肉、農産物、住宅、いずれにおいてもアメリカの国民に比べたら数倍から十数倍程度の負担を日本の国民は強いられておるわけです。
私は、いま政府が考えるべきことは、この二百兆の国民の貯蓄、外貨が二百数十億ドルある、これをいかに国民の生活がよくなるために使うか、使えるようにするか、またその政策が行われたらこんなべらぼうな国際収支の黒字がたまるわけもない。また、どんどん円高に追い込まれて輸出産業が軒並み苦しくなる、さらに日本の経済が不況になる、こういう悪循環に陥るはずがないと思うのであります。総理は非常にうまくいっていると言いますけれども、私は全然うまくいっていない。うまくいっているというのは高度成長の発想から見た考え方である、このようにしか思われないのでありますけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →現在、見てみますと、国民の貯蓄、個人貯蓄総額は実に二百兆を超えております。GNPに匹敵するぐらいの貯蓄を持っておるわけです。それから外貨は二百数十億ドル。まあ言うならば非常に金持ちの国になっておる。ところが、実際の国民生活はどうか。円は外に強く内に弱いと言われますけれども、どんどん円高になっておるけれども、これは輸出価格のレートに大体近づいておるというのがいまの状況ではないでしょうか。消費者物価で比べるならば、まだ円はドルに比べて三百二十円程度の価値しかない。一体これは何を意味するのかといいますと、国民は一生懸命努力をして輸出産業というものを育て上げ、少なくとも輸出産業では一ドル二百四十円を切るぐらいの強さになってきておる、全体とは言いませんけれども。輸出価格は大体二百三十何円という結果が出ておるわけです。ところが一方、生活費の方においては、佐々木委員長が衆議院の本会議でも指摘しましたけれども、牛肉、農産物、住宅、いずれにおいてもアメリカの国民に比べたら数倍から十数倍程度の負担を日本の国民は強いられておるわけです。
私は、いま政府が考えるべきことは、この二百兆の国民の貯蓄、外貨が二百数十億ドルある、これをいかに国民の生活がよくなるために使うか、使えるようにするか、またその政策が行われたらこんなべらぼうな国際収支の黒字がたまるわけもない。また、どんどん円高に追い込まれて輸出産業が軒並み苦しくなる、さらに日本の経済が不況になる、こういう悪循環に陥るはずがないと思うのであります。総理は非常にうまくいっていると言いますけれども、私は全然うまくいっていない。うまくいっているというのは高度成長の発想から見た考え方である、このようにしか思われないのでありますけれども、いかがでしょうか。
福
福田赳夫#19
○国務大臣(福田赳夫君) こういうむずかしい時期でありまするから、相当日本の経済にもきずがあり、欠陥があります。ありまするけれども、大局的に見て、日本の経済が世界のどの国に比べて劣っておるかというと、私はまあそう遜色はない状態じゃないかということを申し上げておるわけであります。
日本の円は外には強く内には弱いとおっしゃいまするけれども、それは一時、消費者物価それから卸売物価の乖離、こういう時期がありまして、そういうような感じもありましたけれども、昨今におきましては、卸売物価は非常に安定しておる。消費者物価も四・五%の年間上昇率というところまで安定してきておるわけでありまして、円は外にも強いが内にも強いというふうに私は考えております。
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田
田渕哲也#20
○田渕哲也君 それから、一つ確認しておきたいのですけれども、中長期計画、五十年代前期の五カ年計画、これができましたけれども、できたのは三木内閣の時代のものであります。私はその後非常に大きな情勢の変化があると思うのですね。円高の問題もそうでしょう。だから、私はここで改めて政府として中期計画というものをつくるべきだと思いますけれども、いかがですか。
この発言だけを見る →福
福田赳夫#21
○国務大臣(福田赳夫君) 確かに、いま世界情勢は動いております。わが日本の経済を取り、巻く環境条件も変わってきております。おりますけれども、わが国の経済を、わが国の社会をどういうふうにこれから中期的にやっていくんだという考え方の基本につきましては、これを変えるような事態は出てきておらぬ。つまり、いままでの高度成長路線から安定成長路線に移っていく、そして安定成長路線というもの、そういう基本的な考え方の中でこういうことをやっていくという考え方の内容につきまして修正を要する点は出てきておらぬ。多少、景気回復のずれとか、そういうものはありますよ。ありまするけれども、計画の根幹となる考え方について変化を必要とする、こういうふうには考えておらないのでありまして、したがって五十年代前期五カ年計画、これはしょっちゅう見直しというか点検はしておりまするけれども、これを根っこから全部つくりかえるということにつきましては、これはただいまは考えておりません。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#22
○田渕哲也君 私は、ただ単に数字の見直しをするといったことだけではなくて、やはり政治のこれからの根幹となる考え方ですね、こういうものを確立していただきたい。たとえば現在の民間個人貯蓄が二百兆もあること自体、福田総理はきのうの予算委員会の答弁でも、貯蓄が多い方がいいんだ、多くなければ国債も買ってもらえない、こういう発言をされましたけれども、私はこれは非常に問題だと思うのです。高度成長時代は、民間貯蓄額が多くても、それが民間設備投資で使われるわけです。ところが、現在は、需給ギャップが非常に大きい。それから、これからの低成長に向かえば民間貯蓄が大きくても使い道がなくなる。国だっていつまでも国債をむちゃくちゃに出すわけにいかないでしょう。そうすると、この民間貯蓄額が大きいことがデフレになり、そして国際収支の黒字を誘発する、だから、これは決していいことではないと思うのです。
問題は、この民間貯蓄というものをどのように国民生活の充実のために有効に使えるようにするか。一つは、住宅というものが私は大きな柱だと思うのですね、これをもっと住宅投資に使えるようにする。現在は土地が高過ぎるから使えないのであります。それからもう一つは、やはり福祉を充実して、もちろん税負担をふやすということも必要でしょう、税負担もふやしながら福祉も充実して、そして国民の貯蓄率を下げていくという方向を考えなくてはならないのではないか、このように政治の転換というものをされなければ私は意味がないと思うのですね。それが高度成長への反省だと思うのです。そういう点から考えた場合に、私は、やはり経済計画の見直しをやるべきだ、このように思うわけですけれども、いかがですか。
この発言だけを見る →問題は、この民間貯蓄というものをどのように国民生活の充実のために有効に使えるようにするか。一つは、住宅というものが私は大きな柱だと思うのですね、これをもっと住宅投資に使えるようにする。現在は土地が高過ぎるから使えないのであります。それからもう一つは、やはり福祉を充実して、もちろん税負担をふやすということも必要でしょう、税負担もふやしながら福祉も充実して、そして国民の貯蓄率を下げていくという方向を考えなくてはならないのではないか、このように政治の転換というものをされなければ私は意味がないと思うのですね。それが高度成長への反省だと思うのです。そういう点から考えた場合に、私は、やはり経済計画の見直しをやるべきだ、このように思うわけですけれども、いかがですか。
福
福田赳夫#23
○国務大臣(福田赳夫君) この一、二年の経済の動きを見ておりますと、前期五カ年計画の際に展望しておったそれよりも経済回復の勢いというものがずれておるということは、これはそのように考えておるわけですが、かといって、これからの中期にわたるところのわが国の経済、わが国の社会をどういうふうにやっていくんだというその考え方の基本を変えなけりゃならぬというような、そういう変化は起きておらぬ、このように見ておるのであります。これから経済は刻々動いてくる、その動きに対応いたしまして、中期計画は妥当であるかどうかということはしょっちゅう点検はしてまいりますよ。点検はしてまいりまするけれども、根こそぎ変えるということはいまは考えておらぬ、こういうことを申し上げておるわけであります。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#24
○田渕哲也君 総理がそういうお考えでありますと、私はこれから先非常に心もとない気がするわけでありますけれども、これから予算の論議に入っていきたいと思います。
五十三年度のこの予算についてでありますけれども、その前に、経済見通し、七%成長、経常収支六十億ドル、こういう見通しを出しておられます。しかし、昨今のさらに急激な円高によりましてその見通しも非常にむずかしくなりつつある、こういうふうに言われております。この当面の昨今の円高の及ぼす影響は非常に大きいと思いますけれども、総理は、きのうの新聞で見たのでありますけれども、公定歩合の引き下げ程度ではもうどうにもならぬ、こういうことを発言されておりました。円高に対してですね、公定歩合の引き下げぐらいではもう効果がないだろう。それならば、この円高に対して他にどういう手段を考えておられるのか、これをお伺いしたいと思います。
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福
福田赳夫#25
○国務大臣(福田赳夫君) 念のため申し上げますが、公定歩合の引き下げだけじゃどうしようもないなんというふうな、そういう発言をしたことはありませんから、誤解のないようにお願い申し上げます。
この円高問題は、結局、根本は円高というよりはドル安なんですから、やっぱりアメリカがドルの価値安定に精力的に取り組んでいくということが私は非常に大事だと、こういうふうに思うのです。同時に、わが国といたしましても、ドル安の根源であるアメリカの国際収支赤字、これがあのような状態から改善されるように、わが国としてできるものはこれは協力していくということが大事だろう、このように思います。同時に、わが国自体も、それらの努力も含めまして、経常黒字百億をかなり上回るというような状態を是正するというために、本当に真剣な努力をする。その努力をするということがはっきりし、また、そういう傾向が出てくるというようなことになりますれば、これはかなり私は通貨問題に対する影響が大きかろう、こういうふうに思いまするし、アメリカの方ではアメリカが努力を始めたということになりますれば、これもまた大きな影響を持ってくるであろう、このように考えております。
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田
田渕哲也#26
○田渕哲也君 確かにアメリカのドル防衛の要請も必要であります。それから、いまの円高というものは私は容易には鎮静しない状況だと思うんですけれども、やはり総合的な円高対策というものを立てなければならないと思うのですね。緊急に総合的円高対策というものを政府として確立すべきだ。この点はいかがですか。
この発言だけを見る →福
福田赳夫#27
○国務大臣(福田赳夫君) もう円高対策といいますか、為替に関する問題は非常にデリケートな問題でございまして、これが論議される、それはきわめてデリケートな重要な影響を醸し出すという性格のものなんで、この円高問題に対する対処の仕方、これは真剣にやっておりまするけれども、さあそれが表にどういうふうに出るかということについては私どもは大変慎重な構えをもってやっておるわけであります。そういうことでありますが、しかし、総合的にどういうふうにするんだというその考え方、これは前々から政府においても根本的な考え方を持っておるわけであります。それらを逐次実行し、効果を上げていくということ、これが大事なことであるという認識でございます。改めて総合対策をとるという、そういうことでなくて、もうすでに総合的な考え方があるんだ、このように御理解を願います。
この発言だけを見る →田
田渕哲也#28
○田渕哲也君 たとえば、前に緊急輸入対策をとられて、三十億ドルの目標が、大体、三月末までに十億ドルは何とか輸入できる、大分目標より縮まったわけです。こういうことも私はまずいと思うんですね。新たに緊急輸入対策というものを見直される意図があるかどうか。緊急輸入対策を前に三十億ドルの目標を立てられて結果としては年度末までに十億ドルだと。もう一遍これを見直して緊急輸入対策を立てるべきではないか。
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福田赳夫#29
○国務大臣(福田赳夫君) 緊急輸入対策につきましては、前々から努力しているんです。十億ドルの具体的な施策、これは大体三月中に実現を全部いたす見込みでございます。それから、これはまあ対策という固まったあれじゃないんですが、アイデアとしてアメリカの濃縮ウランをこの際十億ドルばかり買おうじゃないかというような話があったんですが、これはアメリカの都合でなかなかむずかしそうです。それから同じく構想として、石油のタンカー備蓄、これをやろうじゃないかという話があったわけでありますが、これはだんだんと具体化しつつあるわけであります。総合的に緊急輸入対策を見直すという、そういうような処置じゃございませんけれども、それに追加して何か緊急的に輸入できるものはないか。たとえば航空機の輸入ですね、そういうようなものはどうだろうというんで、いま検討に入っております。
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