宗教法人等に関する特別委員会

1995-12-07 参議院 全293発言

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会議録情報#0
平成七年十二月七日(木曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     北岡 秀二君     太田 豊秋君
     山本  保君     和田 洋子君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     渡辺 孝男君     直嶋 正行君
     吉川 春子君     橋本  敦君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         倉田 寛之君
    理 事
                上杉 光弘君
                関根 則之君
                松浦  功君
                白浜 一良君
                平井 卓志君
                渕上 貞雄君
                有働 正治君
    委 員
                尾辻 秀久君
                太田 豊秋君
                鎌田 要人君
                久世 公堯君
                小山 孝雄君
                下稲葉耕吉君
                坪井 一宇君
                中島 眞人君
                楢崎 泰昌君
                服部三男雄君
                保坂 三蔵君
                村上 正邦君
                荒木 清寛君
                魚住裕一郎君
                大森 礼子君
                釘宮  磐君
                直嶋 正行君
                益田 洋介君
                山下 栄一君
                和田 洋子君
                大脇 雅子君
                齋藤  勁君
                竹村 泰子君
                前川 忠夫君
                橋本  敦君
                本岡 昭次君
                国井 正幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   村山 富市君
       通商産業大臣   橋本龍太郎君
       法 務 大 臣  宮澤  弘君
       外 務 大 臣  河野 洋平君
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
       文 部 大 臣  島村 宜伸君
       厚 生 大 臣  森井 忠良君
       農林水産大臣   野呂田芳成君
       運 輸 大 臣  平沼 赳夫君
       郵 政 大 臣  井上 一成君
       労 働 大 臣  青木 薪次君
       建 設 大 臣  森  喜朗君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    深谷 隆司君
       国 務 大 臣 
       (内閣官房長官) 野坂 浩賢君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  中山 正暉君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)       高木 正明君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  衛藤征士郎君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       宮崎  勇君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       浦野 烋興君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  大島 理森君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  池端 清一君
   政府委員
       内閣法制局長官  大出 峻郎君
       内閣法制局第一
       部長       津野  修君
       内閣法制局第二
       部長       秋山  收君
       警察庁警備局長  杉田 和博君
       防衛庁参事官   澤  宏紀君
       法務省民事局長  濱崎 恭生君
       公安調査庁長官  杉原 弘泰君
       文部大臣官房総
       務審議官     辻村 哲夫君
       文部省初等中等
       教育局長     井上 孝美君
       文部省高等教育  吉田  茂君
       文化庁次長    小野 元之君
       農林水産大臣官
       房長       高木 勇樹君
       郵政大臣官房審
       議官       品川 萬里君
       労働大臣官房長  渡邊  信君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       自治大臣官房総
       務審議官     湊  和夫君
       自治省行政局選
       挙部長      谷合 靖夫君
       自治省税務局長  佐野 徹治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        青柳  徹君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
○宗教法人法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    —————————————
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倉田寛之#1
○委員長(倉田寛之君) ただいまから宗教法人等に関する特別委員会を開会いたします。
 宗教法人法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 去る五日、当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。
 まず、仙台班の御報告を願います。関根則之君。
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関根則之#2
○関根則之君 第一班につきまして御報告いたします。
 派遣委員は、倉田委員長、白浜理事、渕上理事、有働理事、国井委員及び私、関根の六名であり、一昨日、仙台市において地方公聴会を開催し、四名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。
 まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。
 最初に、北海道大学法学部教授中村睦男君からは、宗教法人法は、宗教団体の自由と自主性、責任と公共性という二つの要請を基本としながらも、前者に力点を置いたリベラルなものと位置づけられるが、その後の宗教法人の多様化、活動の複雑化等により、宗教法人の責任と公共性を強める方向で今回改正案が提出されたと考える。しかし、改正案でも、なお自由と自主性に力点が置かれており、信教の自由と政教分離の原則の尊重という観点から、他の公益法人や非営利法人と比べて国による規制は抑制されている。所轄庁の変更、財産目録等の書類の閲覧、所轄庁に対する書類の提出、所轄庁の報告徴取及び質問等の今回の改正は、信教の自由及び政教分離の原則に反しないと考える。ただし、信教の自由は基本的人権のうちでも根幹的でかつ傷つきやすい権利であり、運用上十分慎重な配慮が必要であるなどの意見が述べられました。
 次に、東北福祉大学学長萩野浩基君からは、所轄庁の変更について、信仰、信条は著しく個人性を持っており、その所轄は自治体が最もふさわしい。民主主義の原点は自治体であり、地方分権の観点からも、所轄庁の変更は逆行のように思われる。また、情報開示については、宗教法人みずからがみずからを律し、自浄作用が働くようにしなければならない。そのため、自主的に情報公開を行うように指導し、見守ることが必要であり、自発性、自主性、そして自浄作用を促すことが必要である。オウム事件の根本には戦後五十年の教育の貧困があり、今回の改正はその解決策とはならない。九月以降、改正の動きが急になったように思われるが、その背景には、オウム事件とともに参議院選挙の結果があるのではないか。改正をなぜこんなに急ぐのかわからないなどの意見が述べられました。
 次に、オウム真理教被害対策弁護団事務局長小野毅君からは、信教の自由は十分尊重しなければならないが、信教の自由を悪用している宗教団体があることも事実であり、その社会的影響は決して少なくない。信教の自由の重要性をきちっと位置づけながらも、宗教法人法その他の関連諸法を見直すべき時期に来ており、今回の改正には賛成である。しかし、まだ解散命令に際しての財産保全措置が定められていないなどの不十分な点がある。また、今回の改正でオウムのような事件が防げる、あるいは事前に察知できるとは考えられず、再発防止のためには、建築、開発、労働、教育、福祉、保健などの行政諸分野、捜査の問題を含めて、問題点を総合的に検討する必要があるなどの意見が述べられました。
 最後に、弁護士庄司捷彦君からは、憲法は信教の自由と政教分離という二原則を定めており、信教の自由の最大の制度的保障が政教分離の原則である。政教分離の原則の具体的内容は、国家の宗教への中立性と宗教団体の政治的中立性である。宗教団体が積極的な政治活動を行うことは違憲と評価すべきものと考える。宗教法人法は宗教団体へのサポートとコントロールを定めており、それをより実効性のあるものとし、宗教団体の違法行為の防止と、政教分離の原則の厳密な実行を可能にすることが必要である。今回の改正案は十分のものではないが、憲法の宗教原則、信教の自由と政教分離を実質的に一歩前進させるものであり、早期の実現を期待する。また、税法上の問題、帳簿の書式の問題など各方面から指摘されている事柄への取り組みを希望するなどの意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員より、今回の改正を不十分とする理由、今回の改正を拙速とする理由、宗教法人法の基本的性格と今回の改正による影響、宗教法人の自治・自立、宗教法人に対する法律による規制のあり方、宗教の定義を法律に規定することの適否、認証基準を法律事項とすることの適否、宗教と政治の関係、政教分離の原則についての考え方、宗教団体の政治活動のあり方、宗教団体の情報公開のあり方、宗教に名をかりた行為に対する対策、オウム事件が起こった理由と宗教法人法との関係、オウム事件に対する諸官庁の対応など、多岐にわたる質疑が行われました。
 会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。
 以上で第一班の報告を終わります。
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倉田寛之#3
○委員長(倉田寛之君) 次に、広島班の御報告を願います。松浦功君。
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松浦功#4
○松浦功君 第二班につきまして御報告いたします。
 派遣委員は、上杉理事、釘宮委員、齋藤委員、阿部委員、中尾委員及び私、松浦の六名であり、一昨日、広島市において地方公聴会を開催し、四名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。
 まず、公述の要旨を簡単に御報告申し上げます。
 最初に、大阪大学文学部教授加地伸行君からは、まず本改正に賛成である旨の発言があり、大学が学校教育法等の規制を受け、管理を受けても学問の自由が侵されたという例はなく、それと同様に宗教法人法の規制によって信教の自由が侵されるとは言えない。また、日本人の神仏に対する崇敬の念は法の有無にかかわらず古来から変わっていない。ところで、我が国では法は国家のためのものとする伝統的法意識が強く、国民のためのものとする意識は希薄である。信教の自由を守ろうとするならばみずから法を守る意識を持つべきであるなどの意見が述べられました。
 次に、京都仏教会評議員安井攸爾君からは、今回の法改正の動きは当初より特定の宗教団体に対して攻撃を加えることを目的としたものであり、本年三月のオウム事件、七月の参議院議員選挙での新進党の躍進が宗教法人法改正の検討を加速させることとなった。本年八月ごろからこの改正案とほぼ同様のものが内部資料として出回っており、これは今回の法改正の内容が政治主導であることをうかがわせる。このことからも今回の宗教法人審議会の結論には疑念がある。また、改正案に定める信者等の会計帳簿の閲覧請求権は、お布施が本来的に有する見返りを求めないものという性格を変えてしまうことになり、仏教の教義とは相入れないなどの意見が述べられました。
 次に、広島弁護士会消費者問題対策委員会委員長、弁護士山田延廣君からは、早期に霊感商法などの被害に対して対策を講じていたならばオウム事件の防止は可能であり、このような事態を放置した政府にも責任の一端がある。宗教を利用した悪徳商法等を防止するためには財産関係の明確化は不可欠で、今回、財産帳簿の備えつけを規定するのはこの要請に合致する。また、所轄庁に一定の調査権限を与えないと実態把握は不可能で、改正案にあるような限定された質問権は必要である。なお、信教の自由との関係については、布教活動は内心の自由にとどまらず、社会的に影響を与える行為でもあり、他人の人権を侵害すれば規制されるのは当然である。このような適度の規制によって悪徳な宗教活動を防止することこそが正当な宗教活動を行っている宗教団体の名誉を高め、その活動を保護することになる等の意見が述べられました。
 最後に、弁護士、自由法曹団前広島支部長高村是懿君からは、宗教法人の法的性格について、民法第三十四条に規定された公益法人の一つであり、宗教法人法は、憲法第二十条の信教の自由、とりわけ宗教上の結社の自由を受けて比較的自由に法人格を認めている。オウム事件が防止できなかったのは、所轄庁がその全体像や金の流れをつかめず、認証の取り消しや解散命令の要件に該当するか否かその実態を把握できなかったことにあるが、今回の法改正は、その反省に立って、従来の宗教法人法の基本的性格を維持しつつ、社会状況の変化に対応した必要最小限のもので、妥当な改正である。なお、政治と宗教の関係については、憲法の政教分離の原則により、政治の宗教への介入、宗教の政治への介入のどちらも禁止されていること、また、どのような宗教団体も特定政党の支持を信者に押しつけることはできないこと等の意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員より、宗教法人法の基本的性格と今回の改正の影響、国民の宗教法人法に対する理解状況、現行宗教法人法の不備な箇所、所轄庁の質問権と国家の管理との関係、信者その他の利害関係人の閲覧請求権を認めることの意義、宗教情報センターの早期設置の意義、オウム事件が起こった理由と宗教法人法との関係、今回の法改正がオウム事件再発防止に資する理由、宗教と政治の関係、憲法第二十条に規定する政教分離の解釈、宗教法人の特定政党の支持と選挙の公平、法のもとの平等との関係、公述人、参考人に対する質疑が法改正の結果に直接反映されないとする新聞論説に対する見解など、多岐にわたる質疑が行われました。
 会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。
 以上で第二班の報告を終わります。
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倉田寛之#5
○委員長(倉田寛之君) これをもって派遣委員の報告は終了いたしました。
    —————————————
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倉田寛之#6
○委員長(倉田寛之君) これより、宗教法人法の一部を改正する法律案について、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松浦功#7
○松浦功君 質疑に入ります前に、本特別委員会で一番注目を浴びた憲法二十条の政教分離の問題について一応統一見解が示されるということになっておりますが、この点について御督促を申し上げたい。
 非常に皆さんが関心をお持ちになった問題でございまして、同僚、我が党の委員からはいろいろと詳細な意見が述べられました。それに対して統一見解をいただけるということになったようでございますが、どうか質問者の意図を十二分に理解していただきまして真摯な検討をお願いしたい、こういうふうに思っております。
 ところで、そういうことを言いながら、一体いつごろ統一見解をお示しいただけるのか、私どもには非常に心配でございます。どうか官房辰官、それらの点についてお答えをいただければありがたいと存じます。よろしくお願いいたします。
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野坂浩賢#8
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生にお答えをいたします。
 ごく簡潔に、いつ見解を出すかということでございますが、まずその前に申し上げたいと考えておりますのは、今、先生からお話があった内容、また第一班、第二班の地方公聴会の状況、こういうものをつぶさにお聞きをいたしました。したがって、なかなか難しい問題であるなということは直観しております。
 現在、憲法の定める政教分離の原則、これは憲法二十条第一項前段に規定する信教の自由を保障することを実質的なものにするために、国及びその機関が国権行使の場面において宗教に介入し、または関与することを排除する趣旨と解しております。それを超えて宗教団体が政治活動をすることをも排除している趣旨のものではないというふうなのが現段階の解釈であります。
 したがって、参考人との意見の交換の中でも、宗教法人におかれましては、宗教活動を行うことを主たる目的とすることを要件として法人格を取得しているものでありますから、宗教法人が政治活動を行うことを主たる目的とするようなことは宗教法人法上予定されていない、こういうのが現在の憲法の解釈であろうと思っております。
 したがって、関根さんとかあるいは尾辻さんとか、また野党では白浜さんとか、たくさん御議論がございましたので、そして公聴会の実情というものを考えて、この問題については、国会の御議論あるいは公聴会の状況、そういうものについて憲法の学説等もよく勉強してみたい、こういうふうに考えておりますので、私は慎重に勉強しますので相当の期間が必要である、こういうことを申し上げたんですが、相当の期間というのは何日間だということになりますと、期限を切って御報告を申し上げる段階にない、非常に慎重を要する問題でありますので、相当の期間を要するものであろうというふうに御理解をいただきたいと思います。
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松浦功#9
○松浦功君 現在の政府のとっている立場は十分御説明をいただきましたので、私も理解をしております。しかし、我々の仲間、同僚委員から申し上げたのは、今の解釈ではちょっとおかしいんじゃないかということの質問でございますので、それらの質問について十分御精査の上御検討いただきたい。
 そして、政府見解は従前の解釈と全然変わりませんなどという答えをお出しいただくと、やっぱり我々にも相当考えなきゃならない事態が起こると思います。その辺も十分御理解をいただいて御検討いただく、そして我々が納得できるような簡素でわかりやすい統一見解をお示しいただくように一同首を長くして、できるだけ早く見解が出されるようにお願いをいたしたい、このように思っておるところでございます。答弁は必要ございません。
 そこで、私は与えられました時間がわずかでございますので、新しい議論を引き起こそうとは思っておりません。これまでいろいろとこの委員会で政府側から御答弁をいただいた中で非常に重要な問題について、こういう御答弁をいただいたんですねということで確認をいただきたい、こう思っておりますので、ごく簡潔にお答えをいただけたらありがたいと思います。
 現在、私どもは必ずしもそうは思っておりませんけれども、宗教法人法が信教の自由を確保すること自体を目的とするものだという説をなさる方がおられますが、これについての考え方、御意見を文部大臣にお願いいたしたいと思います。
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島村宜伸#10
○国務大臣(島村宜伸君) 宗教法人法の目的とするところについての御質問と受けとめてよろしゅうございましょうか。
 宗教法人法の目的とするところは、宗教団体に法人格を与え、宗教法人が自由かつ自主的な活動をするための物的基礎を確保する、これを基本にいたしております。このため、宗教法人法は、信教の自由、政教分離の原則を基本とし、宗教法人の責任を明確にするとともに、その公共性に配慮を払っており、自由と自主性、責任と公共性の二つの要請を骨子として全体系が組み立てられているところであります。
 また、宗教法人は宗教的事項と法人としての管理運営に関する事項の二面の機能をあわせ持っておるわけでありますが、宗教法人法は、憲法の信教の自由、政教分離の原則から、宗教法人の宗教的事項についてではなく、法人としての管理運営に関する事項について規定しているものであります。
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松浦功#11
○松浦功君 今の説明十分理解いたしております。
 くどいようでございますけれども、総理も全く同じに考えておられると理解してよろしゅうございますか。
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村山富市#12
○国務大臣(村山富市君) 文部大臣から御答弁があったとおりであります。
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松浦功#13
○松浦功君 このような宗教法人の目的や宗教法人の性格等、こういったものを考えてみると、宗教法人が公益法人として要請される一定の法的規制に服することは我々は当然と思っておりますが、文部大臣、この点についてはどのようにお考えでございましょうか。
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島村宜伸#14
○国務大臣(島村宜伸君) 宗教法人は宗教活動を行うことを主たる目的とするものであることは申すまでもございませんが、宗教はそもそも人心を安定させ、また日本の精神文化を向上させるために非常に重要である、こういう認識を持っております。現実には、神社、寺院、教会等、我が国における宗教法人の存在は国民一人一人の生活に深く定着し、大変大きな役割を果たしている、こう認識しているところであります。このことから、宗教法人の宗教活動には公益性が認められるものと、そう理解いたしております。
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松浦功#15
○松浦功君 全く私どももその考え方に賛成であるわけでございますが、宗教法人については他の公益法人と比較して、現行法のもとで所轄庁が期待される責任を果たすには、ほかの法人よりは非常に規制が緩いということから、なかなか所轄庁として責任を果たすことが困難ではないかというふうに現行法では考えられるんですが、そういったものを前提に置いて今回の改正を考えられたと、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
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島村宜伸#16
○国務大臣(島村宜伸君) 御指摘のとおりと考えます。
 オウム真理教事件を契機といたしましたものの、従前から法整備が徹底しておればかなりの部分でこういうことに対応できたのではないか、こういう反省もあるところであります。
 宗教法人は何といっても公益法人の一つであり、現行宗教法人法におきましても、宗教法人の管理運営面の民主化を図る制度としては、責任役員制度あるいは公告制度等が設けられております。また、所轄庁の権限といたしましては、収益事業の停止命令あるいは認証の取り消し、そしてまた解散命令の請求等を規定しているところでございます。また、宗教法人といえども法令に従った活動を行わなければならないのは当然でございまして、法令に違反する場合には、当該法令により一定の措置がとられることとなります。
 そういう意味で、今回の宗教法人法の改正は、宗教法人制度の適正な運用を確保するため、必要最小限の規定の整備を行うものであります。主な改正点である所轄庁の変更、備えつけ書類の提出義務、閲覧請求権、報告徴収・質問権は、所轄庁が現行法に規定されている責任を適正に果たすことができるようにするとともに、宗教法人の民主的運営や透明性を高める、こういう期待も含まれていると、こういうことでございます。
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松浦功#17
○松浦功君 私は今回の法的規制を拡大するというだけではまだ随分不十分な点があるんではないかというふうに考えます。きょうは議論するつもりはございませんから、どういう点が不十分だということはまた機会を見て十分論議をしたいと思います。
 こういった考え方に立っておりますので、これから文部当局、政府におかれましても十分なおその点を御検討くださいまして、昭和三十二年の十一項目にわたる審議会の御答申もあるはずでございますから、それらを考えながら十分に検討していただいて、そしてさらに改めるべき必要があるという部分については積極的にこれを取り上げていくという態度をおとりいただきたいと思っております。それについての文部大臣の決意のほどをお伺いいたしたいと思います。
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島村宜伸#18
○国務大臣(島村宜伸君) 今回の衆参両院における御審議をいただく過程でも、例えば認証の問題とかあるいは財産保全の問題等について法制上の不備があるのではないかと、いろいろ御指摘をいただいたところでございます。しかし、今回の場合は、少なくも必要最小限かつとりあえず行わなければならない改正は何であるかということで、先ほど来申していることに絞り込まれているわけでありまして、今時点では、これはこれなりに非常にベストであると、私はそう考えております。
 その意味で社会の状況は、宗教法人の実態の変化、これはだれしも認めるところでございまして、所轄庁がその責任を果たし、宗教法人がその自治能力の向上が図れるよう、宗教法人制度のより適正な運用を図るために必要最小限の規定の整備を行うということで御審議を願っているところであります。
 宗教法人制度のあり方につきましては、宗教法人審議会においては先ほど来のその三点に絞って御検討をいただいたところでございますが、まさに御指摘のとおりでありまして、これからも社会状況の変化などに対応して必要な見直しを行っていくことは当然でありますし、今後も十分それは考えられることだと思います。そうした際には、各方面で十分な議論を行いまして、よりよい結論を得るための努力を行っていくことが大切であると、こう考えております。
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松浦功#19
○松浦功君 くどいようでございますが、今の考え方に総理は全く同意をされておられると思いますが、決意のほどを重ねてお願いいたしたいと思います。
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村山富市#20
○国務大臣(村山富市君) 今、文部大臣から御答弁もございましたように、この改正案の審議の中でいろんな御意見を拝聴することができましたし、同時にまた、関心を持った国民の皆さんの反応もいろんな形で反映をされておると思います。そういうものも十分踏まえた上で、これからまた、今お話もございましたように社会も変わっていくでしょうし、同時にまた宗教団体のあり方も変わってくる可能性がある。そうした状況も十分踏まえた上で、必要な改正というものは今後も引き続き検討さるべき課題であるというふうに私は受けとめております。
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松浦功#21
○松浦功君 ありがとうございました。
 話題を変えて、宗教法人に係る税制と申しますか、税の行政でございますね、そういった一面を明確にしたらいいんじゃないかと思って、これを固定資産税に例をとって幾つか問題を展開してみたいと思います。
 まず、自治大臣にお伺いいたしますが、Aという自治体の地域の中に土地と建物があって、それが宗教法人のものである。それに課税されているか課税されていないかということ、このことについて我々がお伺いした場合にお教えをいただけますでしょうか。
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佐野徹治#22
○政府委員(佐野徹治君) 課税か非課税がにつきましての公表の問題でございますけれども、一般的に申し上げますと、地方税法の第二十二条におきましては、地方税の調査に従事する職員が知り得た秘密を漏らしてはいけないこと、それからその違反につきましての罰則の規定がございます。
 この守秘義務の対象となる秘密につきましては、一般的に知られておらず……
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松浦功#23
○松浦功君 簡単に。
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佐野徹治#24
○政府委員(佐野徹治君) 知られることによりまして客観的に相当の不利益を有する事実で、地方税に関する調査によって知ることができるものを言うものでございます。
 そういう点から申しまして、個々の資産に係ります課税の有無につきましては、それを明らかにすることによりまして一般的には知られていない用途が明らかになるような場合につきましては、地方税法上の秘密に該当するものでございまして、守秘義務の対象となるものと考えている次第でございます。
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松浦功#25
○松浦功君 そういうお答えが返ってくると思っておりました。
 私は、一体宗教法人の物件に対して税がかかっておるかおらないか、そのことが守秘義務であるというのは一般の方には理解できないんじゃないかと思うんです。
 どれだけの建物の広さがあって、どれだけの土地の広さがあって、課税標準が幾らであるかということを私は言っているんじゃないんです。固定資産税がかかっているかかかっていないかだけ、その点は十分自治省としても検討していただきたい。皆様方も今までいろいろと行政上とってきた立場だと思いますから、一気にどうこうということを言うことは無理かもしれませんけれども、十分検討していただく余地はあるのではないか、こんなふうに思っております。
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深谷隆司#26
○国務大臣(深谷隆司君) 松浦委員の御指摘の意味は十分にわかります。
 一般的に、地方税法の二十二条で守秘義務というのがあって、職員がその調査の結果知り得たものを公表してはならない、それには罰則がついていると、今、税務局長が答弁したとおりであります。
 それから、いわゆる宗教法人法に基づく境内建物、境内土地の課税か非課税かという問題については、目に見えるんだからもっとはっきりしたっていいではないかという御意見、私も大変大事だと思っております。
 今まではそういうことに対しては守秘義務ということで立ち入らないという形でございましたが、私は十分検討の対象になる課題だ、そのように受けとめて、これから自治省の諸君に対して、この点についてはひとつ適切な対応をするように指示したい、そう思います。
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松浦功#27
○松浦功君 今の問題について、内閣法制局長官、お話を聞いておってどういう感じをお持ちになったですか。
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大出峻郎#28
○政府委員(大出峻郎君) ある事実が秘密であるか否かということにつきましては、個々の具体的な事案に即して考えるべきでありまして、具体的な事実について知り得る立場にない当局としては、これについて見解を申し上げることはなかなか難しいわけでございますが、当該事実の認定に当たりまして地方税法の主務官庁であります自治省の方から法律解釈について相談がありますれば、その点については法制局におきましても必要な検討を行いたいというふうに考えております。
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松浦功#29
○松浦功君 ぜひ法制局長官も自治省と十分御相談をいただいて、今の点については御勉強いただきたいと思っております。
 時間がございませんのでしりっぱしょりにいたしますけれども、宗教施設の中には非常にぜいたくなもの、宿泊施設等があるという説があったり、あるいは固定資産税は一月一日現在でございますから毎年非課税の対象になるかどうかということを検討すべきであるにかかわらず、どうもそういった点が十分行われていないんじゃないかと思われる節が多うございます。
 御答弁を求めるつもりはございませんけれども、それらの点も十分御理解いただいて、税務行政という立場で、自治省は各自治体に対して、法令に則して、宗教法人の物件に対する税務行政の問題はタブーだという意識を早く払拭していただいて、法令に従って適正な判定が行われるように御協力をいただきたいし、御指導いただきたい。
 同時に、大臣にお願いしておきたいんですが、今は少なくとも非課税になっているものについては、全国に何カ所あるかなんということは全然わかっていないわけです。そういった点についても地方公共団体にきっちり把握をさせて、それを集計していただいて、宗教法人の物件に対しても全国的に幾つあって、幾つが課税されておって幾つが非課税である、そういったことが我々にもわかるように十分これから御協力をいただきたいし、自治体の御指導に当たっていただきたいということをお願いして、同僚の下稲葉委員に引き継ぎたいと思いますので、よろしくお願いいたします。拍手
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