建設委員会

1998-04-17 衆議院 全124発言

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会議録情報#0
平成十年四月十七日(金曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
  委員長 遠藤 乙彦君
   理事 遠藤 利明君 理事 佐田玄一郎君
  理事 田野瀬良太郎君 理事 谷畑  孝君
   理事 鉢呂 吉雄君 理事 吉田 公一君
   理事 井上 義久君 理事 青木 宏之君
      安倍 晋三君    飯島 忠義君
      岩永 峯一君    小林 多門君
      田中 和徳君    高市 早苗君
      玉沢徳一郎君    西川 公也君
      松本 和那君    目片  信君
      山本 幸三君    樽床 伸二君
      畑 英次郎君    平野 博文君
      山本 譲司君    中野  清君
      西野  陽君    辻  第一君
      中島 武敏君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 瓦   力君
        国務大臣
        (国土庁長官) 亀井 久興君
 出席政府委員
        国土庁長官官
        房      久保田 勇夫君
        国土庁計画・調
        整局長     河出 英治君
        国土庁土地局長 生田 長人君
        建設大臣官房長 小野 邦久君
        建設省都市局長 木下 博夫君
 委員外の出席者
        建設委員会専門
        員       白兼 保彦君
    —————————————
委員の異動
四月十七日
 辞任        補欠選任
  市川 雄一君    中野 清君
同日
 辞任        補欠選任
  中野 清君     市川 雄一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 都市計画法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第四七号)
 都市再開発法及び都市開発資金の貸付けに関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四
 八号)
 国土利用計画法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第八二号)
     ————◇—————
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遠藤乙彦#1
○遠藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、都市計画法の一部を改正する法律案、都市再開発法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案及び国土利用計画法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玉沢徳一郎君。
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玉沢徳一郎#2
○玉沢委員 都市計画法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
 まず、今回の改正案の趣旨を見てまいりますと、一つには、近年都市部の中心市街地の空洞化が各地で見られる、したがって都市の機能や都市の景観が失われておって、中心市街地を活性化する必要に迫られておる、その諸施策を遂行する一環としてこの都市計画法の一部を改正する、こういう趣旨と承っております。
 そこで、この都市中心部の空洞化現象というものは那辺から生じてきたか。いろいろと言われておりますけれども、一つ大きな要因としましては、大規模小売店舗法の規制の緩和が非常に進みました。その結果、大型店がどんどん進出をいたしまして、そして中小商店あるいは商店街が寂れて、ひいては中心市街地が空洞化した。こういうことが挙げられると思うわけであります。
 考え方でありますが、最近におきましての一つの特徴でありますけれども、いろいろな改革が言われておるわけであります。経済原理の一つとしまして、経済が発展をしていく上におきましては自由化と規制緩和というものが必要である。ところが、これを余りにも急激に進めますといろいろな弊害が生ずる。エドモンド・パークの言葉をかりるわけではございませんが、私どもは保守主義を奉じておる政党でありますけれども、やはり急激な変革のあるところは多大の犠牲を伴う、これを銘記しておかなければならぬのではないかと思うわけであります。したがいまして、経済の自由な競争というのは大事なことでありますけれども、しかしながら、資本力の強いものが全部を制して独占化していくということは決して好ましいものではない、こう思うわけでございます。
 やはり、この大規模店舗の展開の仕方を見てまいりますと、市街地におきましては、例えば高齢化しておるわけでありますから、必ずしもおじいさん、おばあさんたちが車で物を買いにいくことはできないわけでありまして、そういう面で非常に不便を来しておる。あるいは、大規模店舗は、地方に展開をいたしまして、周辺の商圏を全部つぶしてしまって、なおかつ十分な利益が上がらない場合は何らの考えもなく経済原則に従って撤退していく、こういうようないろいろな弊害が指摘されておるわけでございます。
 そこで、都市の形成といいますのは、ただ経済原則だけで考えるのではなくして、みずからの町をみずからの力でつくっていくのだ、こういう町づくりに対して明確な考えというものが示されなければならない、これが第一点。それから同時に、大規模店舗を必要とする地域もあるわけでありますが、大規模店舗と中小商店あるいは商店街というものが共生していく、こういうような考えに立つということが大事ではないか、こういうふうに私は考えるわけであります。そうした二つの観点から質問をいたしたいと思うわけでございます。
 改正案によって、特別用途地区を限定して設置していたことを廃止しまして、市町村が地域の特性に応じて柔軟に設定することができるようになったのは、先ほども申し上げましたように、地域の町づくりの観点から大いに評価できるものであると思います。
 しかしながら、市町村が独自に特別用途地区を設定できる地域は全国土の四・七%でありまして、さらに、用途地域の総面積に対しまして、特別用途地区が設定されているのは二・二%にすぎず、極めて限られた地域である。そこで、未線引き白地地域や農地とか、あるいは特別用途地域設定の措置を講ずることができない区域については市町村の独自の条例で規制できる、こういうことが大事ではないかと考えるわけであります。通産省は、大規模店舗立地法が我が方のこの法律と対になっておるわけでございますけれども、条例が可能である、それはする必要がある、こういうふうに説明しているやに聞いておるわけでありますが、建設省の見解をお伺いいたしたいと思います。
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木下博夫#3
○木下政府委員 お答えいたします。
 先生、多数の御質問をいただいたわけでございますが、最後の条例についてはお答えしたいと思いますが、その前に、現在の都市の状況につきましては、私は先生の御質問をそのとおりと承っております。
 ただ、商業問題といいましても、実際には、例えば車社会がどう影響していくかとか、あるいは人口の年齢構成だとか、あるいは個々の国民の消費行動といいますか、そういうものがそれぞれ関係した中に一つの姿として今日的な都市問題が発生していることは申し上げるまでもないことでございます。
 お話ございましたように、今回の都市計画法の改正は、御質問のございました大規模店問題だけではございませんで、むしろ、一つは地方分権という方向でも進めたいと考えておりますことと、それから、昨年来種々の経済対策が出ておりましたが、そういう経済対策を踏まえました新しい都市づくりということについての幾つかの改正をさせていただいたわけでございます。
 そこで、条例の問題でございますが、確かにおっしゃられましたように、今回の都市計画の対応というのは、当然、都市計画法が対象としております、全国土の今四分の一都市計画区域がございますが、その四分の一の中で、パーセントにすれば一割弱というところが用途地域として決められておりますから、用途地域が決められているところにつきまして特別用途と決める以上は、先生の御紹介になった数字、そのとおりでございます。
 ただ問題は、さらに都市計画区域を拡大していくのか、あるいは御案内のとおり、未線引きのところ、いわゆる白地地域と申しておりますが、そういうところでも今後積極的に、公共団体の考えによっては、用途地域をさらに広げた上で特別用途をいわばかぶせていくといいますかそういう手法も当然とられるわけではございます。
 さはさりながら、都市計画制度で全部をカバーするわけにいきませんし、現在の都市計画制度を前提といたしますと、先生おっしゃられましたように、既に条例等で、例えば環境問題とかその他の問題についても公共団体が取り組んでいる例もございますので、個々のそういう問題についてはそれぞれの公共団体が、制度のいわば上乗せといいますか、そういうことについて条例等で今後さらに体制、体系を拡充するといいますか充実していくということについては当然あろうかと思っておりますので、そのあたり整合性のとれた対応ができるように我々も見守りたいと思っております。
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玉沢徳一郎#4
○玉沢委員 今日的都市問題ということで総合的な説明でございましたが、私が聞いていますのは、大規模店舗が中心市街地の空洞化に大きな要因になっておるから、そこにポイントを置いて質問をしたわけです。ですから、今のようなことではなく、もう少し大規模店舗等も、その地域の町づくりの判断によって、要するにこの白地地域とかそういうところにもつと積極的に線引きをして、あるいは条例をつくってある程度判断ができるように明確に指導することが必要だと思うのです。
 私はそういう観点から建設省の見解を聞いておるわけでありまして、その点はいかがでございますか。
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木下博夫#5
○木下政府委員 条例につきまして私若干お答えが不足していたかと思いますが、先生おっしゃられましたように、都市計画制度以外の、いわば枠組みとしてそれを補強する意味で条例をお答えしたわけでございます。
 お話のございました。途地域そのものにつきましては、当然各都市計画決定という形で手続をとりますし、それから特別用途についても、従来は十一用途ございましたけれども、この十一用途につきまして市町村が今後多様化させていきたいということでございますので、これについても手続的には都市計画の制度の中ではできてまいります。
 その中身についてどういうものをしていくかということについては、今先生おっしゃられましたように、条例等を大いに活用するということは当然手続上あろうかと思っております。
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玉沢徳一郎#6
○玉沢委員 それで、一つは、都市の景観という言葉があります。私はフランスの例をちょっと申し上げたいと思いますが、フランスの場合は、大規模店舗の売り場面積を五百平米というふうに限定しておったのですね。それを今回は三百平米にさらに縮小した、こういうように聞いておるのです。
 これによって何を目標とするかといいますと、先ほど申し上げましたように、在来の商店街、つまり中小商店とのバランスを図っておる、共生を図っておる。と同時に、商店街がつまり都市の一つの美観をなしておるのじゃないか、それをやはり維持していく、こういうことが大事じゃないかと私は考えるわけですね。したがって、共生とそれから都市の美観。
 都市の中にやはり歴史があると思うのですよ。それから文化があると思うのですね。人々の触れ合いがあると思うのですよ。だから、都市というものを考えた場合には、やはり歴史とか文化とか人の触れ合いとか、そういうものを大事にしていく都市づくりというものが大事じゃないか、こう思うわけでございます。
 そういう観点からいいますならば、今回、例えば特別用途地域を設定するに当たりましては、関係の商工会議所とか商工会とかそういう経済団体の意見を極力反映できる場が市町村に設けられてしかるべきではないか、こういうふうに考えるわけでありますけれども、そうしたことについては市町村に何か指導する考えがあるかどうか、あるいはそういうことに対して建設省の考えがあるかどうか、それに対して質問させていただきます。
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木下博夫#7
○木下政府委員 先ほど先生から、都市政策のポイントは二つあって、みずからの町づくりをすることと、大型と小型の店舗が共生していくことが大切だというお話がございました。まさにそのとおりだと私思います。
 それから、各都市によって都市づくりというのは異なる。とりわけ最近は各都市が先ほどおっしゃられたように疲弊しておりますが、その中で再生していくためには、同じような画一的な都市ではなくて、個性のある町をつくっていかなければいけないと思います。
 そういう意味からいきますと、先生お話ございました商業関係者も都市住民でありましょうし、都市づくりをしていく有力な構成メンバーであろうと思っています。建設省が昭和四十三年に都市計画法を改正しましたときに、現在の都市計画審議会の中で、各公共団体がおつくりになる審議会にどういうメンバーを入れたらいいかということで、学識経験者というグループの中にお話ございましたように商業関係者も一つとして入れてございまして、既にそういう指導、通達も出させていただいております。
 きょうはそういう問題を中心に御議論がありましたが、いずれにせよ、都市というのは大変多様な顔を持っておるわけでございますから、商業関係ももちろんでございますが、その町がこれからどういう発展をしていくことが必要かということを念頭に置きながら、いろいろな関係者の多くの意見を取り入れる、そういう場づくりを公共団体が努めることは大いに必要ではなかろうか、私はこう思います。
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玉沢徳一郎#8
○玉沢委員 個性ある町づくりというのはいろいろな意味があると思うのです。
 私は、一つ限定した上で質問したわけでございますが、例えば教育の場ということを一つ考えた場合に、例えば空洞化した商店街の中に、昼は非常に人がいますけれども夜は人がいない、そういうところで青少年の犯罪等が非常に横行しておる。だから、そういうものを防ぐためにはやはり充実した商店街というようなものもつくっていかなければいかぬし、あるいは、空洞化した中におきまして潤いをつくるためには、美術館とか博物館とかそういうようなものをつくって、そしてそ
の地域の、地方の文化を向上せしめていく、こういうような観点からもいろいろなアイデアが出てくる。
 だから、都市をつくっていく場合におきましては、やはり歴史と文化と、そして心の触れ合いと潤いというものを、いろいろな立場の人々の意見を総合してつくっていく、こういうことが大事だと思います。そういう点で、この法律の改正が大いに役に立つように進めていってもらえればと思うわけであります。
 そこで、個性ある町づくりということになってまいりますと、例えば広域の、市町村があるわけでありますけれども、特別用途地区が設定される場合に、隣接町村によって異なる目的を持って設定されるような場合があり得るのじゃないか、それぞれの考えのもとに。もし仮に、一つの町で大規模店舗がある程度必要であるという判断から地区を設定する、隣の町は反対である、こういうような設定がなされた、こういう場合はこれはやはり調整機関が必要だと思うのです。
 それでは、どうやってそういうものを調整していくか。これは、例えば都道府県がその役割を果たすのか。それで、意見が分かれた場合、建設省としては、ガイドラインも含めた何か指導を考えているのかどうか。あるいは、これは政府全体の問題としてもとらえなければならぬだろうと思うのですが、そういう点について見解がありましたらお尋ねをさせていただきたい。
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木下博夫#9
○木下政府委員 私がお答えするにはいささか荷が重いかもわかりませんけれども、これからの地方行政につきましては、かなり市町村の広域化といいますか、そういう問題は底流にあろうかと私は思っております。
 先生おっしゃられた問題も、そういう意味では、都市計画サイドからいきましても、広域的な町づくりという視点は、商業だけではなく他の大きな公益施設、公共施設等の活用方についてもできるだけ広域的にこれから連携していくということは、町づくりの上からいっても各公共団体に大変心がけていただかなければいけないテーマでございます。
 そういう状況の中で、問題であります商業関係につきましても、やはり隣の市町村等に与える影響は大きな店舗になりますと当然出てこようかと思っております。
 今回のいわば特別用途地区につきましては市町村が都市計画上決めるわけでございますが、その際に、都道府県知事は、その都市計画決定に対して広域的な視点あるいは一体性の確保ということで承認をすることになっておりますから、手続的には一応そこのレベルで県と市町村とが意見交換をすると思いますが、恐らく先生の御質問は、もっと事前に、そういう商業施設等が立地することについて広域的な整理を都道府県なども考えていくべきじゃなかろうかということだと思っております。
 先ほど先生お話がありましたように、個性ある町づくりということからいきますと、これは多少矛盾した言い方でありますが、できるだけ各公共団体がみずからのねらいを考えるということが私は必要だと思いますが、いずれにせよ、県レベルとそれから市町村レベルとがうまく連携してこそ都市計画もいいものができると思いますので、私ども、指導というのは少しおこがましいと思いますが、今後この法律等が施行される段階におきましては、さらにそのいわば普及といいますか浸透のためにも一肌脱がなければいけないかと思っております。
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玉沢徳一郎#10
○玉沢委員 そうすると、都道府県の役割というものを解釈上法律の中ではどういうふうに位置づけるか、あるいはもっと役割を果たすようにするのかどうか。
 というのは、要するに、今後地方分権が進んでいきますと町村合併その他いろいろありますね。そういう中におきまして、町村合併をやっていくという場合におきましても、それはやはり県が指導したり何だりする場合もあるだろうと思うのです。都道府県が果たす役割というものがもう少し明確にならないと、やはり調整についても滞るところまで来るのじゃないか、こう思うのでございますけれども、いかがですか。
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木下博夫#11
○木下政府委員 結論的に言えば、都市計画の現在の制度は、私どもの今回の改正の中ではこの特別用途についての手続等は変える考え方を持っておりません。
 ただ、広域的な扱いということについて、今日あるいは将来に向かってさらに、私は先ほど申し上げましたような視点から重要であろうかと思っておりますので、そういう意味からいきましての連携は、いろいろ私どもからも支援といいますかバックアップしていきたい、こう思っております。
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玉沢徳一郎#12
○玉沢委員 そうすると、県に対して建設省は何を期待するのですか。そこのところが少し明確じゃないのですけれども。
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木下博夫#13
○木下政府委員 手続的には先ほど申し上げましたようなことでございますが、恐らく県はそれぞれの県土のつくり方等について大きなビジョンなどをこれからお持ちになっていくと思います。そういう視点で、建設省からは、各県レベルでおつくりになる町づくりあるいは都市計画構想に広域的な視野を持っていただいて、各市町村がその構想等についてより明らかにされた中で今回の特別用途などについても配慮できるということであろうと思いますが、特別用途地区そのものは、くどいわけでありますけれども、各市町村がお決めになるわけでございますから、まず第一義的にはそこのところだと思います。
 それから、なお申し上げますと、最近の流れとしてはやはり地方分権ということを大変私どもも地方分権委員会等あるいは都市計画審議会から要請を受けておりますので、方向としては、基本的には一番身近なところの市町村が都市計画を決める、そういう権限をできるだけ拡大する方向で流れておることを申し上げたいと思います。
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玉沢徳一郎#14
○玉沢委員 そこで、地方分権なのですが、簡単にこれも地方分権、地方分権と言いまして、全部地方に分権をして、都市計画も全部皆さんでっくりなさい、どこでも全部つくりなさい、こう言ったって、これまた専門家が少ない。確かにそれは、自分たちの町を自分たちでつくるということは大事なことです。これはだれも否定することはできない。しかしながら、専門的な知識とかそういうものがないと、ただつくれつくれと言ったってなかなか簡単につくれないのじゃないか。
 だから、国がやはり、県と市町村の関係の中において、例えば国土庁も今度大きな五カ年計画を立てられて国土保全のために頑張るわけでございますけれども、意見を聞いておって、大臣、何か御見解ございませんか。つまり、地方分権と言ったって、地方でやれと言ったって、そう簡単にすぐ都市計画がぽんと出るわけじゃないのですよ。だから、ある程度そういうものをやはり育成するとか、全体としての考えはこういうことであって、やはり効率的な国土というものを形成していくためには都市は都市、市町村は市町村、県は県、そういうようなやはり整合性があって、そしてなおかつ個性というものが発揮されなければいかぬのじゃないかと思いますよ。どうですか、国土庁長官、御見解は。
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亀井久興#15
○亀井国務大臣 今、先般決定をいたしました全国総合開発計画との絡みでの御質問でございますが、確かに私ども、これから中央省庁の再編統合が進んでいくと同時に、地方分権の流れというものは重要視しなくてはいけないわけでございます。
 そうした流れに沿って、今度の全総では、特に地域の自立の促進ということを大きく掲げておるわけでございますし、それとまた同時に、いろいろな主体の参加を求める、そういうことでございまして、地方自治体ばかりではなく、ボランティア団体とかあるいは地域の企業とかいろいろな主体に参加をしていただこうということでございますが、確かに、全体的な一つの国づくりの計画というものと地域の計画、これが全く整合性がとれないということではいかがかと思っております。
 いずれにしても、地域がみずからの町はみずからの力でつくるのだ、そういう意識を持ってそれぞれの地域が連携を深めて、より広域的な地域づくりを進めていただくということが大事だろうと思っております。そうした町づくりの計画等につきましては、当然のことながら地域の方々の各種多様な知恵というものを集めていただきながら、トップリーダーが最終的には判断をしていただかなくてはいけないことだと思っておりますけれども、やはり全体的な計画というものと全く相反するような、そういうことはいかがかと思っております。その辺は、ある程度の時間が経過していく中でおのずから地域の自立する力というものは身についていくのではなかろうか、そのように考えております。
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玉沢徳一郎#16
○玉沢委員 最後の質問ですが、市街化調整区域において地区計画を定められる地域を拡大し、地区計画に沿った開発行為については開発許可を受けられるようにするとのことでありますが、市街化を抑制すべき地区である市街化調整区域でそれをすることは制度の趣旨に反する面もあるのではないか。地価も安いことから乱開発も懸念されるところである。改正の趣旨についての説明をいただきたいと思います。
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木下博夫#17
○木下政府委員 先生のお持ちの御懸念、まさに私どももそういうことについて意を払いたいと思っております。
 これは御案内のとおり、昨年十一月の政府の経済対策の中で、自然的環境を十分享受しながら新しい住宅供給をしていく、これはやはり国民生活上も必要ではなかろうかということで出てまいりました。したがいまして、今でもどちらかといえばスプロール問題をどう防止していくかということについて我々も腐心しておるわけでございますが、今回の場合は、もちろん市街化調整区域でございますから、基本的には開発は抑制していく方向はそのままベースに置きつつも、比較的小規模なもので乱開発にならない、むしろまとまっていくということで、市町村が地区計画という枠をはめた中で整然とした集落づくりをしていくというふうに御理解いただきたいと思います。
 いろいろおっしゃられた点については、制度を実施する上で我々は種々の方策もとりながら進めてまいりたいと思っております。
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玉沢徳一郎#18
○玉沢委員 あと一分あります。建設大臣、せっかくおいででございます。
 つまり、私が先ほど申し上げましたように、やはり、日本の社会は、お互いに狭い国土の中に知恵を発揮してお互いが生きるようにやってきた、そこへ資本主義の極端な自由競争とか規制緩和を急激にやりますと、多くの混乱が生ずるのではないか。だから、和をもってとうとしとする我が民族は、やはりそういうところにもうちょっと、共生の、ともどもに生きていくということ、これを大事にしていかなければいかぬのじゃないか。それから同時に、国が一方的に上から計画を押しつけるのではなくして、やはり地域の町づくりに人々の参加を大いに求めていく、こういう点で今回の改正の趣旨があると思いますけれども、これを進めるに当たりまして、大臣の御決意をお伺いしまして質問を終わりたいと思います。
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瓦力#19
○瓦国務大臣 玉沢委員と私は世代が同じでございまして、戦後から今日まで激しく日本経済の中で都市が揺れ動いてきた、町も大きく変貌してきた、そしてまた、経済の自由化の中で大規模店舗が郊外につくり上げられ、また車も町の中に駐車できないような町になり、町の特性、顔が見えなくなってしまった今日であります。
 戦後半世紀を経て、今委員がおっしゃるように、幸いにして私どもは町を大事にしようという空気がありますし、お互いに利害を分かち合おうという和の精神もありますから、こういう中で、潤いのある顔の見える町づくりをもう一度展開したい、そのことが今我々に求められておると思うわけであります。まず、それぞれの自治体が、またそれぞれに住む人たちがどういう町をつくるか、そういう自主的な意向というものを私どもはうまくとらえまして、またそれを支えていって、新しいプログラムの中で町づくりを進めていく、そういうことでありたいと思っておるわけであります。
 ありがとうございました。
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玉沢徳一郎#20
○玉沢委員 どうもありがとうございました。
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遠藤乙彦#21
○遠藤委員長 山本譲司君。
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山本譲司#22
○山本(譲)委員 民主党の山本でございます。
 今回提案をされております都市計画法の一部を改正する法律案あるいは都市再開発関係の改正案、そして国土利用法の一部を改正する法律案、先ほど来議論がございますように、地方分権の流れというものがそれぞれ位置づけられているということで評価をいたすところでありますが、その一方で、都市の乱開発でありますとか、あるいは地価の高騰、さらには大店法絡みでの中心市街地の問題、一体どうなるのか、そんな不安もつきまとうわけであります。この三法については、もう一日審議日程もあるようでございますが、まず私は民主党のトップバッターとして質問をさせていただきながら、最終的なこの法案に対する可否を判断させていただきたいと考えております。
 まずは国土利用計画法の一部を改正する法律案についてでございますが、この国土利用法、これは昭和四十九年に制定をされまして、その後、昭和六十二年に監視区域制度が創設をされたわけでありまして、さらに、平成元年、これはさらなる規制を強化する改正が行われてきた。この間、この法律は、土地の投機的な取引でありますとかあるいは乱開発を防ぐ上で、確実に一定の役割を果たしてきたと思うわけであります。
 しかし、ここに来て、今回、大規模な土地取引については、これまでやってきた事前届け出制を事後届け出制にする、あるいは価格審査も廃止をするというような現行制度の大幅な緩和が行われるわけであります。
 そこで、まず国土庁長官にお尋ねをしたいと思います。今回の法改正の目的、このことで一体どういうメリットが生まれるのか、まずそういった今回の法改正の理由について伺いたいと思います。
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亀井久興#23
○亀井国務大臣 委員御承知のとおり、バブル期におきまして土地が高騰した、そのことを何とか抑制をしたいということで法改正もあったということで、もろもろの法律が改められたということは確かにあったわけでございます。
 その後、すっかり経済状況等も変化したわけでございまして、その変化に伴って私どもの全体的な物の考え方も変わっていかなくてはいけない、こうしたことが背景にあるわけでございます。
 そして、昨年の二月でございますが、政府が新しい土地政策推進要綱を決定したわけでございまして、その決定は、もう委員御承知のとおり、地価の抑制、そうした土地政策の目標を思い切って転換をいたしまして、土地の有効利用を促進する、そういうことになったわけでございます。そしてまた、政府、与党一体になりまして、土地の有効利用をどう進めていくかという検討会議も設けまして、昨年ずっと議論を重ねてきたわけでございます。
 そうした一連の流れの中で、やはり、土地の有効利用を促進をするとともに、そのための土地取引を活性化させていくということが必要である、かような観点に立ちまして、国土利用計画法につきましても思い切った改正に踏み切るべきだ、このような判断のもとに今回御提案を申し上げておるところでございます。
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山本譲司#24
○山本(譲)委員 政策目標を地価の抑制から土地の有効利用に変えていったということでありますが、まだまだやはり日本の地価は欧米と比べても高いと思うのです。果たして、この現行制度の緩和によって再び地価高騰を招くおそれはないのか。単純に考えたら、下がるというよりも上がる方が大きいのじゃないか、上がる可能性の方が大きいのじゃないかと私は思うのです。
 そういう意味で、これまで地価の抑制という目的、これを覆してもこういう政策目的を変えたということは、やはり経済効果ということも多分に
考えられているのではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
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亀井久興#25
○亀井国務大臣 確かに現在の厳しい経済状況というものを考えてみた場合に、やはり土地が有効に活用されていないということもその大きな原因としてあるわけでございますから、今回の改正によりまして土地の有効利用が促進をされていくということが、ひいては日本経済全体の活性化にもつながっていくであろう、そうした考え方は確かにあるわけでございます。
 また、先ほど来委員が御指摘になっておられますように、それではこれからまた地価が高騰していくというようなおそれがないのかということにつきましてもそれなりの配慮はいたしておるわけでございまして、ただ野放しに土地取引をほうっておくということではないわけでございます。
 今回も注視区域を設けるというようなこともいたしておりますし、また、届け出は事後の届け出ということではありますけれども、利用目的だけではなく価格につきましても届け出はしていただくことになっておりますから、価格の動向等については十分に私どもそれを掌握することができるわけでございます。そうした動向等を見ながら、また、極端な値上がり等が予想されるというおそれがある場合には注視区域を設けるというようなこともできることになっておりますので、委員が御指摘になりましたような点についての配慮は十分にいたしておるつもりでございます。
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山本譲司#26
○山本(譲)委員 事後届け出制の導入ということで土地の有効利用が進むと、そこで土地の流動化が進んで景気回復につながるのじゃないか。これはどの程度の効果があるというような見込みはされているのですか。
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生田長人#27
○生田政府委員 御承知のとおり、今回の法改正におきましては、最長六週間の契約締結制限のございました事前届け出制から、契約締結制限のない事後届け出制に移行するということでございますから、土地取引自身はかなりスムーズにいくだろうというふうに思っております。同時に、今後原則として随時自由に土地売買等の契約を締結することができるということでございましたら、しかも価格のチェックにつきましては原則として行わないということでございますから、民民間でそういった土地の取引につきましては有効利用を目指してかなり多量の取引が行われるであろうというふうに思っております。
 最近一番の問題は、土地取引件数がかなり落ち込んできているところに現在の状況がございますので、私どもとしては、今回の改正が、できればそういった経済の活性化に少しでもつながればということでこういう改正を意図したわけでございますけれども、経済的にどの程度出るかということにつきましては、残念ながらまだシミュレーションはできていないという状況でございます。
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山本譲司#28
○山本(譲)委員 確かにこれは、土地の取引は簡単になるわけですからふえるというのは自明の理でございます。
 そこで、そんな中で地価の高騰を招かないようにそれなりの中身を用意しておりますという国土庁長官からのお話でございましたが、その具体的な法律の中身についての質問を幾つか行わせていただきたいと思います。
 現行の制度でありますと契約が結ばれる前に審査が行われるわけでありますから、勧告によって、契約の中止でありますとかあるいは利用目的の変更ということも事後より当然行いやすいわけでございます。しかし、今回の法改正によりまして土地の売買契約成立後に審査をするということでございますから、例えば何かがあった場合、何かというのは、審査の後に土地利用目的の変更でありますとかあるいは初めから虚偽の目的を届け出ていた、そういった場合、なかなか契約の解消ということは難しいことになるわけでありまして、また、取得者も当然大変な不利益をこうむるわけでありまして、その辺のチェック体制というのは一体どうなっているのかお伺いいたします。
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生田長人#29
○生田政府委員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、この事後届け出制におきましては取引の後にチェックをするわけでございますから、虚偽の届け出についてどういうぐあいにチェックをするかという点につきましては、土地を取得した人が予定をしているその利用目的が土地利用計画に適合しているかどうかをチェックするのですけれども、本当にその取得者がその土地を何に使おうとしているかということにつきましては、心の中の問題でございますから、端的に申し上げまして、一般的に、届け出された利用目的が虚偽かどうかにつきましては、届け出された資料だけでは判断をすることがなかなか難しいというのが実情だというふうに考えております。
 しかしながら、例えば取得後間もなく、その取得者が利用目的を変更するなどといったその後の取得者の行動から考えまして、当初の届け出が虚偽であった可能性が生ずるという場合も出てまいりますので、その場合にはその届け出者に事情をきちんと聞くなどの調査を行った上で、例えば牧場として利用をするという目的で届け出をした、ところがその契約の締結の前にゴルフ場の造成業者と契約を既にしていたというようなことが判明するということになりますと、これは私どもとしても明らかに虚偽だというぐあいに考えざるを得ませんので、そういったことにつきましては私どもとしても厳正に対処していきたいというふうに考えているのですが、実際にその取得後、何らかの事情で、例えば経営採算が検討してみてもこれはとてもじゃないが間尺に合わないということになって土地利用の変更をする、こういった場合には土地利用の目的を変えるといったケースが出てまいりますけれども、その場合には土地利用の計画に合致しているのであれば、範囲内であれば何ら問題はないものというふうに考えております。
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