行政改革に関する特別委員会

1999-06-10 衆議院 全180発言

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会議録情報#0
平成十一年六月十日(木曜日)
    午前九時三十一分開議
  出席委員
   委員長 高鳥  修君
   理事 伊吹 文明君 理事 岩永 峯一君
   理事 杉山 憲夫君 理事 虎島 和夫君
   理事 山口 俊一君 理事 小林  守君
   理事 田中 慶秋君 理事 若松 謙維君
   理事 中井  洽君
      安倍 晋三君    岩下 栄一君
      衛藤 晟一君    小野寺五典君
      大石 秀政君    大野 松茂君
      岡部 英男君    金田 英行君
      河村 建夫君    熊谷 市雄君
      倉成 正和君    河本 三郎君
      実川 幸夫君    砂田 圭佑君
      戸井田 徹君    中野 正志君
      能勢 和子君    萩山 教嚴君
      細田 博之君    牧野 隆守君
      松本 和那君    水野 賢一君
      宮島 大典君    宮本 一三君
      森  英介君    山本 幸三君
      吉川 貴盛君    岩國 哲人君
      末松 義規君    中川 正春君
      中桐 伸五君    平野 博文君
      藤田 幸久君    山本 譲司君
      石垣 一夫君    佐藤 茂樹君
      並木 正芳君    桝屋 敬悟君
      小池百合子君    西川太一郎君
      三沢  淳君    春名 直章君
      平賀 高成君    松本 善明君
      畠山健治郎君    深田  肇君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  小渕 恵三君
        法務大臣    陣内 孝雄君
        大蔵大臣    宮澤 喜一君
        文部大臣
        国務大臣
        (科学技術庁長
        官)      有馬 朗人君
        厚生大臣    宮下 創平君
        農林水産大臣  中川 昭一君
        通商産業大臣  与謝野 馨君
        運輸大臣
        国務大臣
        (北海道開発庁
        長官)     川崎 二郎君
        郵政大臣    野田 聖子君
        労働大臣    甘利  明君
        建設大臣
        国務大臣
        (国土庁長官) 関谷 勝嗣君
        自治大臣
        国務大臣
        (国家公安委員
        会委員長)   野田  毅君
        国務大臣
        (内閣官房長官
        )
        (沖縄開発庁長
        官)      野中 広務君
        国務大臣
        (総務庁長官) 太田 誠一君
        国務大臣
        (防衛庁長官) 野呂田芳成君
        国務大臣
        (経済企画庁長
        官)      堺屋 太一君
        国務大臣
        (環境庁長官) 真鍋 賢二君
        国務大臣
        (金融再生委員
        会委員長)   柳沢 伯夫君
 出席政府委員
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局長      河野  昭君
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局次長     松田 隆利君
        内閣法制局長官 大森 政輔君
        地方分権推進委
        員会事務局長  保坂 榮次君
        総務庁人事局長 中川 良一君
        総務庁行政管理
        局長      瀧上 信光君
        総務庁行政監察
        局長      東田 親司君
        防衛施設庁総務
        部長      山中 昭栄君
        法務大臣官房司
        法法制調査部長
        兼内閣審議官  房村 精一君
        外務省条約局長 東郷 和彦君
        大蔵省主計局次
        長       坂  篤郎君
        大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
        厚生省社会・援
        護局長     炭谷  茂君
        社会保険庁次長 宮島  彰君
        労働大臣官房長 野寺 康幸君
        建設省住宅局長 那珂  正君
        自治省行政局長
        兼内閣審議官  鈴木 正明君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
        自治省税務局長 成瀬 宣孝君
 委員外の出席者
        衆議院調査局第
        三特別調査室長 鈴木 明夫君
委員の異動
六月十日             
 辞任         補欠選任
  衛藤 晟一君     岡部 英男君
  熊谷 市雄君     大石 秀政君
  戸井田 徹君     吉川 貴盛君
同日               
 辞任         補欠選任
  大石 秀政君     熊谷 市雄君
  岡部 英男君     河村 建夫君
  吉川 貴盛君     戸井田 徹君
同日               
 辞任         補欠選任
  河村 建夫君     能勢 和子君
同日               
 辞任         補欠選任
  能勢 和子君     安倍 晋三君
同日               
 辞任         補欠選任
  安倍 晋三君     衛藤 晟一君
六月十日
 地方分権の推進に伴う地方税財源の充実強化に関する請願(羽田孜君紹介)(第五三二四号)
 地方事務官の地方公務員への身分移管に関する請願(羽田孜君紹介)(第五三二五号)
 国立病院・療養所の廃止・民営化、独立行政法人化反対に関する請願(鉢呂吉雄君紹介)(第五三二六号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五三二七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第五五三四号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第五五三五号)
 同(平賀高成君紹介)(第五五三六号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五五三七号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五六四五号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五六四六号)
 同(池田元久君紹介)(第五九〇五号)
 同(石井郁子君紹介)(第五九〇六号)
 同(大森猛君紹介)(第五九〇七号)
 同(金子満広君紹介)(第五九〇八号)
 同(木島日出夫君紹介)(第五九〇九号)
 同(児玉健次君紹介)(第五九一〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第五九一一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第五九一二号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第五九一三号)
 同(志位和夫君紹介)(第五九一四号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第五九一五号)
 同(辻第一君紹介)(第五九一六号)
 同(寺前巖君紹介)(第五九一七号)
 同(中路雅弘君紹介)(第五九一八号)
 同(中島武敏君紹介)(第五九一九号)
 同(中林よし子君紹介)(第五九二〇号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五九二一号)
 同(春名直章君紹介)(第五九二二号)
 同(肥田美代子君紹介)(第五九二三号)
 同(東中光雄君紹介)(第五九二四号)
 同(平賀高成君紹介)(第五九二五号)
 同(不破哲三君紹介)(第五九二六号)
 同(藤木洋子君紹介)(第五九二七号)
 同(藤田スミ君紹介)(第五九二八号)
 同(古堅実吉君紹介)(第五九二九号)
 同(松本善明君紹介)(第五九三〇号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第五九三一号)
 同(山原健二郎君紹介)(第五九三二号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五九三三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第五九三四号)
 通商産業省諸機関の独立行政法人化、民営化、整理・統廃合等反対に関する請願(土井たか子君紹介)(第五三二八号)
 同(山花貞夫君紹介)(第五三二九号)
 同(土井たか子君紹介)(第五五三八号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五五三九号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第五九三五号)
 国立試験研究機関の独立行政法人化反対に関する請願(小林守君紹介)(第五三三〇号)
 同(中桐伸五君紹介)(第五三三一号)
 地方分権一括法案の徹底審議と地方事務官の地方公務員への移管に関する請願(安住淳君紹介)(第五三三二号)
 同(伊藤茂君紹介)(第五三三三号)
 同(家西悟君紹介)(第五三三四号)
 同(上田清司君紹介)(第五三三五号)
 同(枝野幸男君紹介)(第五三三六号)
 同(大畠章宏君紹介)(第五三三七号)
 同(海江田万里君紹介)(第五三三八号)
 同(金田誠一君紹介)(第五三三九号)
 同(北沢清功君紹介)(第五三四〇号)
 同(北橋健治君紹介)(第五三四一号)
 同(桑原豊君紹介)(第五三四二号)
 同(小林守君紹介)(第五三四三号)
 同(木幡弘道君紹介)(第五三四四号)
 同(島聡君紹介)(第五三四五号)
 同(高木義明君紹介)(第五三四六号)
 同(玉置一弥君紹介)(第五三四七号)
 同(知久馬二三子君紹介)(第五三四八号)
 同(辻元清美君紹介)(第五三四九号)
 同(土井たか子君紹介)(第五三五〇号)
 同(中桐伸五君紹介)(第五三五一号)
 同(中西績介君紹介)(第五三五二号)
 同(中野寛成君紹介)(第五三五三号)
 同(永井英慈君紹介)(第五三五四号)
 同(羽田孜君紹介)(第五三五五号)
 同(畑英次郎君紹介)(第五三五六号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五三五七号)
 同(鉢呂吉雄君紹介)(第五三五八号)
 同(肥田美代子君紹介)(第五三五九号)
 同(深田肇君紹介)(第五三六〇号)
 同(藤村修君紹介)(第五三六一号)
 同(古川元久君紹介)(第五三六二号)
 同(前島秀行君紹介)(第五三六三号)
 同(前田武志君紹介)(第五三六四号)
 同(松崎公昭君紹介)(第五三六五号)
 同(村山富市君紹介)(第五三六六号)
 同(横光克彦君紹介)(第五三六七号)
 同(吉田治君紹介)(第五三六八号)
 同(池端清一君紹介)(第五五四〇号)
 同(石毛えい子君紹介)(第五五四一号)
 同(石田幸四郎君紹介)(第五五四二号)
 同(岩國哲人君紹介)(第五五四三号)
 同(鍵田節哉君紹介)(第五五四四号)
 同(川内博史君紹介)(第五五四五号)
 同(神崎武法君紹介)(第五五四六号)
 同(草川昭三君紹介)(第五五四七号)
 同(五島正規君紹介)(第五五四八号)
 同(坂口力君紹介)(第五五四九号)
 同(田中慶秋君紹介)(第五五五〇号)
 同(辻一彦君紹介)(第五五五一号)
 同(土井たか子君紹介)(第五五五二号)
 同(中沢健次君紹介)(第五五五三号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五五五四号)
 同(鳩山由紀夫君紹介)(第五五五五号)
 同(濱田健一君紹介)(第五五五六号)
 同(平野博文君紹介)(第五五五七号)
 同(冬柴鐵三君紹介)(第五五五八号)
 同(山本譲司君紹介)(第五五五九号)
 同(横光克彦君紹介)(第五五六〇号)
 同(吉田公一君紹介)(第五五六一号)
 同(渡辺周君紹介)(第五五六二号)
 同(河村たかし君紹介)(第五六四七号)
 同(小林守君紹介)(第五六四八号)
 同(田中慶秋君紹介)(第五六四九号)
 同(土井たか子君紹介)(第五六五〇号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五六五一号)
 同(濱田健一君紹介)(第五六五二号)
 同(横路孝弘君紹介)(第五六五三号)
 同(横光克彦君紹介)(第五六五四号)
 同(池田元久君紹介)(第五九三六号)
 同(生方幸夫君紹介)(第五九三七号)
 同(小林守君紹介)(第五九三八号)
 同(土井たか子君紹介)(第五九三九号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五九四〇号)
 同(濱田健一君紹介)(第五九四一号)
 同(横光克彦君紹介)(第五九四二号)
 国民生活を重視した行政改革等に関する請願(羽田孜君紹介)(第五五三三号)
 同(肥田美代子君紹介)(第五九〇四号)
 地方分権一括法案の徹底審議に関する請願(若松謙維君紹介)(第五六四四号)
は本委員会に付託された。
本日の会議に付した案件
 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第九一号)
    午前九時三十一分開議
     ————◇—————
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高鳥修#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山口俊一君。
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山口俊一#2
○山口(俊)委員 本委員会、二度目の出番でありますが、既にきょうまで約八十四時間、昼夜を問わず実は活発な議論をしてきたわけでありますが、恐らくきょうが最終の本委員会ではなかろうかと思うわけでありまして、大臣も委員各位もそれぞれお疲れでありましょうけれども、どうか最後の力を振り絞っておつき合いをいただきたいと思います。
 今回、この委員会の恐らく採決というふうなことになろうと思いますが、大変な時間を費やしてきたわけでありますが、本当にまさに歴史的な第一歩というふうになろうかと実は考えております。今回の地方分権改革というのは、言うまでもないことでありますが、二十一世紀を目前に控えて、これからは新しい地方分権型の行政システムに変えていこうというふうなものであります。
 これまでの行政システムというものも、第二次大戦後の復興とか、その後のキャッチアップといいますか、その過程において大きな効果を発揮をしてきたというふうなことも確かであります。しかしながら、この中央集中管理システムとでもいうのですか、これにおいてはやはり全国的な統一性とか公平性といったものを余りに重視をし過ぎたのではないか。結果として、地域の活力とかあるいは個性とか文化というものが失われてきたのではないかというふうな弊害も指摘をされております。
 実は、私も県会議員を四期やらせていただきましたけれども、考えてみますと、その間、ひたすら国から予算をちょうだいをするということに終始をしてきたような感も実はあるわけでありまして、ともかく地方に元気がない。確かに諸外国と比べても遜色のない地方自治制度というものを我々は持っておったわけでありますが、実は中央集中というふうなことでなかなかその中身がなかったのではないか、そんな思いが実はいたしております。
 しかし、これからは、まさに激動する諸情勢の中、あるいはまた成熟化をしつつある住民意識等々からも、やはり今後は大きな変革というふうなものが求められておるというふうに感じております。やはり、まずは国と地方公共団体の役割分担というものを明確にして、国は、外交、防衛あるいは全国的な視点に立って行わなければいけない施策、事業、この実施、いわゆる本来国が果たすべき役割を重点的に担っていくというふうなことであろうと思っております。
 同時に地方は、憲法で保障された地方自治の本旨に基づいて、住民の声を生かしながら、地域の行政を総合的に担うということが期待をされております。まさに住民の自己決定権とでもいうのですか、そうしたものが期待をされておりまして、今回の地方分権一括法案というのは、まさにそのような地方分権への確実な第一歩を進めようとするものであるというふうに理解をいたしておるわけであります。
 先ほど申し上げましたように、これまでさまざまな議論が実はございました。そうしたいろいろな審議を踏まえて、若干何点か浮き彫りになってきた問題点というのがあるわけでありますが、そうしたことに絞って質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、法定受託事務の定義についてであります。
 この法定受託事務の定義というのは、地方分権推進委員会の勧告における定義、あるいは地方分権推進計画における定義、そして今回の法案の定義とが異なっておるわけでありますが、これに関して、当委員会において種々の議論が実はなされました。
 主な論点というのは二つであります。一つは、勧告にあった「国民の利便性又は事務処理の効率性の観点」という文言が法案の定義からなくなっておるということについて、地方公共団体が国の本来果たすべき役割にかかわる事務を行う理由を示すという意味において必要なのではないかというふうな指摘がございました。
 もう一つは、法案の定義では「国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして」という文言が加えられましたけれども、これによって法定受託事務に対する国の関与を強めようとする意図があるのではないかというふうな指摘も実はございました。
 そして、こうした指摘に対して、答弁としては、勧告の定義と法案の定義とでは内容において同じだと。ただし、勧告の定義というのは、地方分権推進委員会において現行の機関委任事務を整理をする際の定義であったのに対して、法案の定義というのは、地方自治法という地方公共団体が処理する事務の性質を規定をする場合の定義である、文言の違いはそれによるものだというふうな説明がありました。また、関与についても、別途、必要最小限にするというふうなことが定められておりまして、今回の定義の変更によって国の関与が強まるものではないとの答弁が実はございました。私としては十分了解をでき得るものでありますが、そうでないというふうな御指摘も実はございました。
 そこで、改めて自治大臣の方から、今回の法案の法定受託事務の定義において「国民の利便性又は事務処理の効率性の観点から、」というふうな文言がなくなっておる理由及び「国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして」という文言が加えられた理由と、それによって関与が強まるのではないかという点について、若干複雑な話でありますので、わかりやすく御説明をいただきたいと思います。
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野田毅#3
○野田(毅)国務大臣 「国民の利便性又は事務処理の効率性の観点」というこの文言は、地方分権推進委員会が、既存の機関委任事務が廃止されて整理をされる過程におきまして、それを国の事務とするか地方公共団体の事務にするか、その振り分け作業を行う際には大変必要な基準であったわけであります。
 その上で、地方公共団体が処理するということが決まった。そういう地方団体の事務であるということになりまして、その上で、一定の性質を有する事務を法定受託事務として、その他の自治事務とどう区分するかということに移ったわけであります。そういう際に、今御指摘のありました「国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして」という文言が加えられたという経緯があります。
 そういう点で、国、地方の事務の振り分け基準としての「国民の利便性又は事務処理の効率性」という文言は、あえて必要はなくなったのではないかということで、今回の定義からは外れた、規定しなかったということでございます。
 一方で、「国においてその適正な処理を特に確保する必要があるもの」という形をとりましたのは、法定受託事務がその適正な処理を確保することについて、国としては、自治事務と比べてより高い責任と関心を有するという性格を文言上より明確に表現しようということであったわけでございます。したがって、この定義によりまして法定受託事務に対する国の関与の仕方が変わるというようなことではありません。
 さらに、今回の地方自治法の改正において、関与については法律または政令の根拠がなければならないという法定主義や、関与は必要最小限でなければならないという基本原則を別途法文上規定をいたしたところでもあります。
 したがって、今後、個別の関与を法律に規定する場合においては、これらがその立法規範として機能することが期待をされるわけでありますから、法定受託事務の定義の文言の変更をもって国の関与が強くなるという批判は当たらないのではないかというふうに考えております。
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山口俊一#4
○山口(俊)委員 以前の御答弁よりわかりやすく拝聴させていただきました。了解できるところでありますが、ただ、当初の地方分権に関するいろいろな勧告の中で、予測記事がどんどん出た。そうした中で、法定受託事務というのは本当に数少ないんじゃないかというふうな一つの観測も流れておったわけであります。結果として、これも大変な前進であろうと思いますが、法定受託事務の数が相当残ったというふうなことも、若干そうした感想もあるわけでありますので、やはり今後とも、いろいろな社会情勢の変化に応じて見直しもお考えをいただきたいと思うわけであります。
 次に、国の関与に関連をして質問をさせていただきます。
 今回の改正の大きな柱というのは、国と地方公共団体との新しい関係、関与のルールを確立することだというふうに理解をいたしております。
 すなわち、関与につきましては、法律またはこれに基づく政令の根拠を要すべきというふうな法定主義の原則を設けた。また、関与は必要最小限であるべきこと、地方公共団体の自主性、自立性に配慮すべきこと等の関与の基本原則を定めた。また、関与を行う場合、書面によるべき、あるいは許認可等の標準処理期間を定めて公表すべき等の手続のルールを整えた。また、国の関与に地方公共団体が不服がある場合には、地方公共団体が、新たに設けられる国地方係争処理委員会への審査の申し出、さらには訴訟の提起ができるというふうな係争処理制度を設けたわけでありまして、まさに今まで御批判のあった裁量行政から法定主義へというふうなことも言えるわけであります。
 その上で、百三十八本の個々の法律について関与の縮減、廃止というのを行っておるわけであります。これらの改正というのは、地方公共団体の自主性、自立性を高めて、国と地方公共団体との関係を対等、協力的な透明性の高い関係にしていく上で、極めて重要な改正であると考えております。
 このように、今回の改正というのは、まさに新たなルールをつくるというふうなことと同時に、国の関与を大幅に縮減をするものであると考えるわけでありますが、これまでの審議を通じて、今回の改正によって逆に自治事務に対する関与を強めておるのではないか、特に自治事務に対する是正の要求について、是正改善義務を課すのは適切でないというふうな指摘も委員会であったわけであります。
 私は、地方自治というのは憲法で保障をされた原則であるというふうに考えております。ただ同時に、国会は国権の最高機関であって、政府と地方公共団体はともに行政を担う主体であると考えております。自治事務については、地方公共団体の自主性を特に尊重すべきであるというふうには考えますが、地方公共団体の事務処理が国権の最高機関である国会の定めた法律に違反をしておるような場合あるいはこれに準ずるような場合においては、やはり政府において地方公共団体に是正を求めるというふうなことも、相互いということで必要なのではないかというふうに考えております。
 また、今回の法案では、その適正を確保するために、新たに国地方係争処理委員会を設ける等々で、最終的には、法律に反しておるかどうか司法の判断にゆだねるというふうなことになっております。まさに地方自治の本旨にのっとった、あるいは配慮した内容になっておるというふうに考えております。
 自治事務に対する是正の要求の規定を設ける趣旨につきまして、改めて、自治大臣、御所見をお伺いいたします。
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野田毅#5
○野田(毅)国務大臣 自治事務は、御指摘のとおり、地方公共団体が地域の特性に応じて自主性を持って事務を処理することができるように特に配慮すべき事務であると考えます。そういう意味で、地方公共団体の自己決定、自己責任が強く求められるものであると思います。
 しかし、自治事務といえども、その処理が法令の規定に違反し、または著しく適正な執行を欠き、かつ明らかに公益を害していると認められるような事態において、こういう場合は、本来、その地方公共団体みずからの機関あるいは住民の手によって自主的に改善されるべきものであるというふうに考えますが、残念ながらそのような形での是正がなされないで、結果的に、そういうような状態を放置することによって、自治体の行財政の運営が混乱をして、あるいは停滞をして、著しい支障が発生したりというような場合には、国としてはやはり放置をするわけにいかない。そこで、国が何らかの形で関与して、適正な行財政運営を維持するための実効性のある措置を講ずる必要があるわけでございます。これは、改正前においても同趣旨の規定があったことは御案内のとおりでございます。
 是正の要求というのはこういうような意味で設けられた規定であるわけですが、やはり自治事務に対する関与であるということを考慮して、第一に、是正改善の具体的措置内容については、地方公共団体の裁量にゆだねるなど必要最小限のものとするということと、いま一つは、是正の要求に不服がある地方公共団体は係争処理手続で争うことができるということにして、その適否について第三者の客観的な判断を仰ぐことができるということにいたしたところであります。
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山口俊一#6
○山口(俊)委員 本来、国と地方というのは、対立すべきあるいは対立しておるものではないというふうに実は私は考えておりまして、特に地方議会の経験からしてそう思うわけでありますが、どうも往々にして、戦後の一部のイデオロギーの影響というのですか、国と地方というのは対立をしたものである、あるいは権力と民衆というのは相反するものだというふうなことが若干あってこういうふうな考え方というものも出てくるのではないかと思うわけでありますが、いずれにしても、本来対立するものではないというふうな中で、最小限のセーフティーネットというふうなことで十分理解をできるものでありますので、了解をするものであります。
 あと、実はこれはいろいろと公聴会でも出てまいった話でありますが、地方財政の話であります。
 今回の地方分権一括法案というのは、地方公共団体の自主性、自立性を高める意味では確かに画期的な内容でありますが、一方においては、国と地方の税財源の問題をどうするか、地方公共団体の財政基盤をどのようにしていくかというふうな点については、残念ながら、今後の課題というふうに残されてしまったのではないかと思います。
 地方公聴会でも盛んにこのお話が出ておったわけでありますが、地方分権の実を上げて、今後の本格的な高齢社会に対応していくためには、地方が安定的な財源を確保するということがぜひとも必要であろうと思っております。そのためには、地方税制度の充実を図ることも必要であろうと思います。しかしながら、税源にはどうしても地域的な偏在というものがあるのも事実であります。
 一方、地方はこれまで、教育とか人材育成等を通じて多くの人材を養成して、東京を初め都市部に送り出していったというふうなことがありました。ところが、せっかく育てた人材が税金を払うのは都市部ですよというふうなこともあるわけでありまして、また、高齢者を初めとする福祉を担いつつあるというのも事実であります。今後、地方分権を進めるに当たって地方の自立が求められるというふうなことでありますが、そうした地方の努力が報われるような財政面でのセーフティーネットというのがぜひとも必要であろうと考えております。
 今後の地方財政調整制度のあり方について、これはぜひとも総理の方からお話をいただきたいと思います。
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小渕恵三#7
○小渕内閣総理大臣 委員御指摘のように、地方財源を安定的に確保することはまことに重要な点でございます。そういう意味で地方交付税というものがございまして、地方税とともに地方税財源配分の一環をなす制度であります。地域間の税源が偏在している状況を踏まえ、地方団体間の財政格差を調整するとともに、各地方団体がその役割分担に応じた責務を果たすことのできるよう、財源を保障するための制度でございます。
 今後とも、地方分権推進計画に沿いまして、国と地方の役割分担を踏まえ、国庫補助負担金の積極的な整理合理化や事務、権限の移譲などを推進し、地方税財源の充実確保の推進を図るべきものと考えておりますが、各地域の自立を進め、分権型社会を支えていくためには、地方交付税の財政調整機能は極めて重要であると考えております。引き続き、その所要額の安定的な確保に努めてまいらなければならない、このように考えております。
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山口俊一#8
○山口(俊)委員 ありがとうございました。十分御配慮のほどをお願いいたしたいと思います。
 それと、地方行革についてでありますが、御承知のとおり、国、地方とも大変厳しい財政状況にあるわけでありまして、また、民間においても、これまた厳しいリストラが行われております。国のみならず地方公共団体においても行政改革を進めるというふうなことが、国民の皆さん方の御理解を得るのには必要不可欠であろうと思っております。
 ただ、地方行革を進めていくに当たって、住民にしわ寄せが行くようなことがあってはならないというふうに思っております。つまり、これまでの傾向としては、どちらかというと、若干手間がかかる、面倒だという部分を地方に押しつけがちだというふうな声も、これまた地方の方からあるわけでありまして、地方行革を進めていく上で、さらなる押し売り的になってはならないというふうに実は考えております。
 住民の意向とか意見というのを十分に踏まえて地方行革を行っていくべきであろうと思っておりますが、自治大臣、いかがでしょうか。
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野田毅#9
○野田(毅)国務大臣 御指摘のとおり、国、地方を通じて行政の簡素化、効率化を図っていくということは極めて大事なことでございまして、そういう点で、地方公共団体がこういう新しい時代の要請にこたえながら住民のニーズに的確に対応していただく、そのためには、地方公共団体が自覚を持って徹底した行政改革にみずから取り組んでいただくということが不可欠でございます。
 自治省としては、既に平成九年の十一月に地方行革の指針というものを策定いたしまして、定員管理の数値目標の設定などの取り組み内容の充実を図りますとともに、これらの内容を広く住民にわかりやすい形で公表しながら、積極的な行革に取り組んでいただくよう要請をしてきておるところでございます。
 今御指摘ありましたように、地方がみずからの行革を進めていく上で、住民の理解と協力を得ることは極めて重要な視点であるということでありまして、そういう観点から、住民の意見を十分把握して、これを適切に反映させるように促しておるところでございます。
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山口俊一#10
○山口(俊)委員 ありがとうございました。やはり基本は地方が自覚を持って進めていくというふうなことであろうと思いますので、善処方をお願いいたしておきたいと思います。
 同時に、実はさきの質問でも、大臣の方に住民投票のあり方の質問もさせていただきました。これは要望としてお願いでありますが、やはり早急に検討をしていただく必要があるのではないか。先般の大臣の御答弁でも、相当各方面に反響を呼んでおるようでもありますので、お願いをいたしておきたいと思います。
 いよいよ時間もありませんので、最後に総理にお伺いをいたしたいわけであります。
 地方にとって地方分権の推進というテーマは、例えば行革の一環であるとかそうしたものではなくて、やはりそれ自体達成すべきものというふうなことで、実は長らく、これを確立しようというふうなことで考えられてきたものでありました。国民の皆さんが真の豊かさを実感できるような社会にしていくためには、住民に身近な行政というのはできる限り地方公共団体に任せていく、住民の声を生かした多様な行政を可能にしていくことが求められておると思っております。
 そして、先月来、さまざまな議論が連日この委員会において繰り広げられてまいりました。総理にもその都度御答弁をいただいてまいったわけでありますが、いよいよ採決を目の前になさって、今後の地方分権の推進について、総理の決意を改めてお伺いいたしておきたいと思います。
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小渕恵三#11
○小渕内閣総理大臣 地方分権は、明治以来形成されてまいりました、国、都道府県、市町村という縦の関係である中央集権型行政システムを変革し、対等、協力の横の関係を構築するものであります。このことは地方公共団体が長年要望してきたものであり、本法案の提出に当たりましては、地方六団体からも評価をいただいているところであります。
 地方分権は今や実行の段階を迎えていると認識いたしており、地方公共団体の期待の大きい本法案を今国会においてぜひとも成立させていただき、地方分権を具体的な形で進めてまいりたいと思います。
 今後とも、地方分権の一層の推進に向けて、地方分権推進計画等を踏まえた、国から地方への事務、権限の移譲や地方税財源の充実確保に積極的に取り組んでまいりたいと思いますが、これが成立をした暁におきましては、ぜひ地方も、地方みずから立つという精神を持ちまして、その存在を明らかにし、住民のための行政が行われることを強く期待し、国と地方との関係も、冒頭申し上げましたように横の関係、協力の関係を持って、ともどもに国の発展に寄与していただきたい、このように念願しておる次第でございます。
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山口俊一#12
○山口(俊)委員 ありがとうございました。その御決意でぜひともお願いをいたしたいと思います。
 最後に申し上げたいのですが、実は、物事というのはオール・オア・ナッシングというのでは一歩も前進をしないのじゃないか。公聴会でもお話がございました。小さな一歩でもまず進めること。今回いろいろ御指摘が出た問題点には、実は私自身もうなずける部分がございます。地方財源の話だとかあるいは地方議会の定数の問題等々いろいろあるわけでありますが、今後の課題であろう。
 不磨の大典というのは実は蜃気楼ではないか、憲法と同じくおかしいところがあればどんどん直していくということが必要ではないか。同時に、いつか聞いた言葉でありますが、過ちを改むるにはばかることなかれというのがいつかございましたけれども、そうした気持ちで我々取り組んでいかなければいけないのではないか。そして、国会があくまで責任を負っていくのだというふうなことであろうと思います。
 今後の御精進を期待させていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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高鳥修#13
○高鳥委員長 次に、岩國哲人君の質疑に入ります。
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岩國哲人#14
○岩國委員 おはようございます。
 まず最初に、総理に。
 今度サミット会議でブレア英国首相ともお会いになるだろうと思いますが、最近英国が進めております地方分権、世界先進国の中で、今、各国会、政府が一生懸命地方分権に取り組んでいる、それは数多くありますけれども、とりわけ新聞等で報道されておりますのは英国の地方分権。サッチャー時代にあの大きなロンドン市の解体を行って、二万人いた職員がわずか二百五十人に減る、もちろんこれは消防とか警察を除いての話でありますけれども、しかし、これも思い切った改革の一つだったと思います。
 サッチャー政権から政権交代をした労働党のブレア首相のもとで、今度は、御承知のように、スコットランド、ウェールズに大幅な自治権を与える。これは我が国の地方分権という範囲をはるかに超えた、まさに独立をさせるような勢いの地方分権であると私は理解しておりますけれども、こうした英国の地方分権を総理としてどのように評価しておられるか、まずその御所見をお伺いしたいと思います。
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小渕恵三#15
○小渕内閣総理大臣 すべて、学ぶべきことがあれば学んでいかなければならないという姿勢で私自身対処いたしているつもりでございますが、今御指摘の、イギリスにおける地方分権のあり方ということにつきましてお話がございました。
 まだ十分な検討、勉強、理解をしているとは思いませんが、イギリスはイギリスなりに、それぞれ地域の状況に対する関係というものは非常に難しいものがありまして、今はアイルランドになっておりますが、北アイルランドも含めまして、スコットランド、ウェールズ、イングランド、これらの地域の関係というものは歴史的にも非常に難しい関係がありまして、そういった意味で、大ブリテンの考え方の中で、幾つかの戦争も経験してきたわけでございますが、それぞれに自治権を与えていこうというのも一つの方向ではないかというふうに考えております。またロンドンの、大ロンドン市の構想も、サッチャー時代と変わりまして、ブレアさんは新しい考え方も示されておるように理解しております。
 いずれにいたしましても、学ぶべき点があるとすれば学ばなければならないかと思いますので、機会がありましたらブレアさんともこうした問題についても話し合えれば幸いだと願っております。
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岩國哲人#16
○岩國委員 ぜひそういったサミット会議では各国首脳と意見交換を進められまして、こうした先進国の地方分権のいい点はぜひとも我が国に取り入れ、今後の地方分権の実現に大いに活用していただきたい、そのことを念願しておきたいと思います。
 ただ、こうしたイギリスの地方分権というのが大きく華々しく報道されておりますけれども、地方分権あるいは分権改革というのは、単なる制度改革やあるいは行政システムの再編だけを意味するものではなく、実際にそれぞれの住民が税金の使い方やあるいは行政サービスのあり方について考え、実行しあるいは責任をとる、いわば脳死状態から解放し、自己責任の社会、先ほど山口委員への答弁でお答えになりました自立の精神、これが私は一番必要ではないかと思うわけであります。
 そうした点から、先ほどの中央公聴会あるいは地方公聴会においてそれぞれの権威、専門の方から我々も意見を拝聴いたしました。その中で、三重県の北川知事は津の地方公聴会において、国もいろいろと失敗を重ねてきたことだと思いますけれども、地方にも失敗する権利そして最善を尽くす責任を与えることが地方分権ではないか、こういう表現をしておられます。私は、各地方それぞれの視点と目線で、これから地方住民の考えで改革していく権利、これが地方分権であろうと思います。
 先ほど明治維新以来という表現をお使いになりましたけれども、また別のところでは、第一の改革、第二の改革、そして今度は第三の改革に相当するという御説明を承ったこともあります。この百年分の、百年の大計の地方分権を、省庁再編の審議もここでは行われましたから、地方分権の審議だけに限定いたしますと、実質審議正味約五日間ぐらい。この百年分の大計を分権だけで五日間の審議で衆議院の審議がきょうで終わるということになりますと、一日で約二十年分。二十年といえば一週間単位に直しますと千週であります。我々が一日千秋の思いで待った地方分権が一日千週のスピードで審議が終わる。こういうことで本当に審議が尽くされたと言えるのかどうか。
 この一日千秋の思いの一日千週のスピードについて、総理の所見として、十分な審議がこの衆議院で行われたかどうか、御意見を簡潔にお聞かせいただきたいと思います。
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小渕恵三#17
○小渕内閣総理大臣 今般は、提出いたした法案を御審議いただくということで集中的に濃密な御審議がされたと思っておりますが、地方制度のあり方そのものは、国会におきましても、地方行政委員会という委員会も設置されまして、長年にわたりまして専門家の先生方を中心にいたしまして地方のあり方というものについて検討されてきた結果の、ある意味では集約的なものがここにあらわれてきておるのだろうと思っておりますので、今般の提出された法案の審議の時間だけの問題でなくして、やはり明治以来の長年のシステムを変えなければならないという、中央、地方、国民の皆さんの考え方を集約した形で実はこの法案を提出させていただいておるわけでございますので、提出された法案につきましては、私すべての審議に参画をいたしておりませんけれども、私は、濃密な、しかも過去から現在に至り、また将来を見据えた意味での法律の御審議に十分御討議をいただいてきたというふうに考えておるわけでございます。
 その成果については、ぜひ法律制定後におきましては、それぞれの地域の皆さんもやや中央集権的行政のあり方について、そこになじんでおったということもなきにしもあらずでございますから、今回の法律を機に、先ほど申し上げましたが、地方におきましてもみずから立ってみずからの力でその地域の発展を願うということの大きな転機になっていただければありがたい、こう念願しておるところでございます。
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岩國哲人#18
○岩國委員 当然のことながら、担当の官僚あるいは役所、それから国会の中でもいろいろな準備や議論が得られている、今国会だけが初めて地方分権を取り上げたわけではないということは私もよく承知しております。
 さはさりながら、公述人として意見を述べられた専門家の中にも、法律に全部目を通すことはできなかった、こうはっきりとおっしゃっているわけです。また、この委員会として公述人として出席をお願いしたそれぞれの方に、全部の法律に目を通していただいたでしょうか、こんなことは聞く必要もないことであります、今まではそれは当然のことでした。しかし、今回だけは、私ははっきり申し上げて、この法律全部に目を通された方が全部公述人として登場されたとは思えないわけであります。
 これが、法案審議がいかに集中的に、短い期間にしか行われておらないかということを物語っておるのではないでしょうか。ほかの法案審議において、法案に目を通さない公述人が登場されたことは今まであったでしょうか。これがその一例を物語っていると思います。
 次に、地方分権と小選挙区選挙制度の関連について総理にお伺いしたいと思います。
 地方分権は、自治体の体質強化そして合理化、それは当然市町村合併をこれから多く伴うと思います。本委員会においても、市町村合併が三百とか五百とか、あるいは当面一千であるとか、ということは、今までよりも平均して自治体の規模が三倍、四倍、五倍、十倍になっていくということであります。現在の自治体の規模においてさえも、基礎自治体と言われる規模よりも小さな衆議院選挙のための小選挙区が存在しておる。これがさらに市町村合併が進めば、当然のことながら、その基礎自治体の一つの自治体のトータルな民意さえも代表できない衆議院議員がどんどんこれからふえていくということになるわけです。
 こうした衆議院の選挙制度のあり方、そして、地方分権の大きな流れが大きな自治体をつくっていく。大きな自治体、小さな選挙区。この矛盾が、ますます格差が広がっていくことになると思いますが、この点について総理の御所見をお伺いしたいと思います。
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小渕恵三#19
○小渕内閣総理大臣 そもそもを申し上げれば、国会議員とは何ぞやということになるんだろうと思います。国政全般にわたりますから、広く言えば、日本全国から選ばれる者が国会議員だということでいえば、全国一律、比例で選ばれることも一つの考え方だろうと思いますし、しかし同時にまた、日本の国、それぞれの地域地域を代表するという意味合いも含めますれば、それぞれの地域を代表する意味で、今、小選挙区で申し上げれば、三百に地域を割って大体日本国民四十万程度、こういうことになるわけであります。
 しかし、この制度の問題、前回、小選挙区制度を取り入れる過程でもいろいろ御論議がありましたけれども、東京の世田谷区、こういうふうなことで、一自治体、地区が、その人口をかなりオーバーすることによりまして、その地域を一人の方で選び得ないという形の中で分区が行われるというようなケースもございまして、なかなかこの問題についての結論を得ることは難しゅうございます。
 双方の意味、すなわち国全体をカバーして考える国会議員としての任務と、地域を代表する意味ということを考えれば、やはりある一地区を限定して選ばれるという形のことが望ましいとは思いまするけれども、これは選挙制度の問題でございますので、なかなか難しい判断になるとは思います。委員御指摘のように、一つの自治体、地区を代表し得るような選挙民の平均的な数というものについて、一律にこれを判断することは難しゅうございますけれども、できる限りそうした方向に持っていくべきものではないかと私は考えておるところでございます。
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岩國哲人#20
○岩國委員 確かに、選挙制度というのはいろいろな議論があって大変難しい問題でありますけれども、ただいまの総理の答弁、大変難しくて、非常に理解しにくい点が多々ございました。
 ただ、私は、素朴な一般有権者の目から見て、小さな選挙区で、自分たちの市の市会議員や区会議員よりも小さな選挙区で国政を論ずる国会議員が選ばれるということについて何かおかしいと思っている素朴な有権者の常識というものを尊重しなければならないのではないかと思います。
 そういうおかしさがどんどんこれからまたさらに広がっていくわけですから、市会議員選挙、区会議員選挙よりも小さな選挙区で選ばれた人が日本の将来を論じ、あるいは外交問題を議論し、それでいいだろうかという素朴な一般有権者の見方というものを私たちはどうとらえていくのか。
 そういった点からも、今の選挙制度の小選挙区をもっと大きな選挙区にするのか、あるいは、市町村合併をストップして、これ以上市町村の規模が大きくならないようにするのか、あるいは第三の道があるのか、そういったことを真剣に、この地方分権に絡んでもこの小選挙区制度のあり方というものが問われてくる、私はそのように認識しております。
 次の質問に移らせていただきます。
 今、選挙制度についてお伺いしましたけれども、こうした地方の民主化、行政の改革あるいは住民本位の政治、すべてこれは選挙のあり方について絡んでくるわけでありますから、地方分権も行政改革も選挙のあり方とは無関係で議論が進むとは思いません。
 そこで、今の選挙の中の定数格差の問題について、私は再三取り上げさせていただきました。私もかつてニューヨークから、日本を、ふるさとの島根県を見ながら、東京と地方の格差の激しさというものを見たときに、その格差を埋めるためには、単純な人口比例だけではなくて、ある程度面積比例も必要ではないか。例えば、島根県は七十五万人で東京の三倍の広さ。これは、三倍の広さを持っているから豊かじゃないかという見方も一つあるかもしれませんけれども、逆に言えば、三倍の大きさの国土を七十何万人の人間がお世話するというこの負担の大きさということを考えた場合に、しかも、同じような所得水準の人が七十五万ではなく、七掛けの所得しか持っていない人が三倍の大きさの面積の国土をお世話する。もちろん、自分たちのお金だけでお世話しておるわけではありませんけれども、そうした格差を埋めるためには、面積を五割、人口を五割、極端な話ですけれども、人口と面積をそれぞれに勘案した定数というものが一つのやり方ではないかという意見を私は二十年前には持っておりました。
 しかし、時代は変わりました。この地方分権を本当にこれから進めていこうということになれば、これは県が大きかろうと小さかろうと、そうした県のインフラ整備をするという仕事は限りなく知事や市町村長や地方議会の議員の手にゆだねなければならない、それが我々がここで議論していることであります。ということは、国会議員は要らないとまでは言いません、しかし、そういう国会議員の数でもって東京と島根県の格差を埋めようという時代は終わりつつあるし、また終わらせなければならないというのがこの地方分権ではないかと私は思うわけです。
 そこで、お伺いいたしますけれども、天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず、政治の根底というのは、民主主義、人間平等主義、人権差別のない国を目指すことだと私は思います。そうした大胆な一歩を今こそ我々の手で実現する、第三の改革を唱えている今こそその大胆な一歩を踏み出すべきではないかと思います。
 この地方分権法案の中を見ますと、残念ながら、財源を渡すという項目はほとんど影を見せておらないわけです。これはそれぞれの各委員が指摘されたとおりであります。財源を渡さない、しかし地方には票だけを渡す。金が欲しければ票を出せと皆さんがおっしゃっているわけではありませんけれども、先ほど山口委員の御発言の中にもありました、地方の議員やあるいは知事、市長の役割というのは、どれだけたくさん補助金を国からいただいてくるか。私もその中の一人でありました。
 そのような政治のゆがみの構図というものを改革することなく、それがそっくり温存されて二十一世紀へ引き継がれていく。私は、今のこの地方分権の本当のあり方というのは、私も賛成してまいりましたし、何とか前進してもらいたいと思いますけれども、これは中身のない、二十一世紀を目指す地方分権ではなくて、十七世紀を目指しておるんではないかと思うわけです。
 仕事だけをさせて金を渡さない、依然として中央が金で地方をコントロールしていく、こういう構図がそのまま残されている。それを断ち切るためにも、私は、国会議員の定数のあり方、これも並行して進めていかなければならないと思います。
 地方には金がない、金のかわりに地方には票がある、金が欲しければ票を持ってこい、これは皆さんがおっしゃったわけではありませんけれども、一部の政治家はそれをはっきりと口に出しておっしゃいました。これはまさに地方分権の精神と逆行するものであります。こうした点について総理の御所感をお願いいたします。
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小渕恵三#21
○小渕内閣総理大臣 お尋ねの中心は、税財源の移譲の問題も大きなお尋ねの点だろうと思いますが、地方分権の進展に応じて地方公共団体がより自立的な行財政運営を行えるようにするためには、地方公共団体の財政基盤を充実強化していくことが極めて重要でございます。
 地方分権推進計画におきまして、「国と地方公共団体との役割分担を踏まえつつ、中長期的に、国と地方の税源配分のあり方についても検討しながら、地方税の充実確保を図る。」こととされておるところでございます。
 今後、地方分権推進計画を踏まえ、地方分権の推進と地方税の充実確保という検討課題について、政府及び与党の税制調査会において幅広い見地から御検討いただき、地方税源の充実確保に向けて政府としての対応を検討してまいる所存でございます。
 そういった意味で、地方の財源につきまして、交付税の形あるいは地方税の形、いろいろな形で、地方が財源としてもしっかりとした基盤にのっとって行政が行えるようなシステムをつくっていかなきゃならぬということだろうと思います。
 ただ、それぞれの地域地域で、自主財源ということで、自分の財源だけでこれを運営するということになりますと、日本全国、非常に格差があるわけでございまして、そういった点で交付税の制度もそれなりに大きな役割を果たしておるということだろうと思っております。
 委員は、その交付税の制度、また国費が地方に回ります過程におきましてのいろいろな問題点についての御指摘がございましたが、原則として、そうした形で日本全体が平均的に、それぞれ格差のない地域として発展のできるようなシステムとしてこれが長年にわたって実行されてきたわけでありまして、そのよき点は十分残していかなければならないのではないかという感じがいたしております。
 それから、お尋ねはありませんでしたが、国会議員の定数の問題についてもお触れになられました。
 私も、かつて先輩から、国家とは何ぞや、国家は国民と国土で成り立つわけでありますので、そういった意味で、人口完全比率の国会議員の数というものについてはいかがという話を昔随分いただきました。
 今御指摘のように、国土面積をどう考えるかというような問題もあろうかと思いますが、委員も十分御承知のところですが、アメリカにおいて、下院が完全な人口比例で四百三十五の議席を持ち、同時にまた、連邦制度でございますからですが、五十の州においては、その面積、人口にかかわらず、二名の上院議員を持つということでありまして、二院制度のそうした意味でのよさといいますか、そうしたことをいたしておるわけでございまして、単に日本におきましても、衆議院の議席、参議院の議席、こういうものも現下最高裁判所でいろいろ争われておりますけれども、全体のこうした問題についてどう考えるかということも大きな問題でなかろうかという認識は、かねて来私自身はいたしていたところでございます。
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岩國哲人#22
○岩國委員 大変御丁寧な御答弁をいただきました。
 ただ、アメリカの例を引用されましたけれども、アメリカは、上院は確かに定数格差は非常に大きいものがあります。日本にも参議院においても定数格差はありますけれども、しかし、下院はほとんど完全に定数格差はゼロ、それから行政の長を選ぶ大統領選挙は完全に定数格差はゼロ、つまり、行政のトップは平等な一票によって選ばれているわけです。
 その点、日本は、行政の長を選ぶ仕組みも、参議院も、その上衆議院も、どこ一つ見ても平等な一票で行われている選挙がないということを申し上げたかったわけでありますので、ぜひともこういったことはこれからの選挙制度の議論の中に一日も早く反映されるように要望して、次の質問に移らせていただきます。
 官房長官、そろそろ御退席の前というふうに伺っておりますので、三つ質問させていただきます。
 一つは、三〇%のコスト削減、これについては、どういう分野で、具体的にもう少しイメージがわくように。行政コストを十年間に三〇%、これは大変大切な目標であり、そしてある意味では政府として、我々国会として、この法案に賛成する以上、国民に対して公約するのと同じぐらいの重みがあると思います。
 この行政コスト三〇%削減というのは、どういう分野で、一例か二例を挙げていただいて、そして、十年後に三〇%という場合には、五年後にはどの辺までいっておるのか。つまり、毎年毎年三%なのか、これからの五年間に大きく大胆に切り込んでいくのか、その点について官房長官の御意見をお願いいたします。
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野中広務#23
○野中国務大臣 行政コストの削減についてのお尋ねでございますが、総理が行政の生産性の向上に全省庁挙げて取り組むことの政策イニシアチブとして掲げられたものでございまして、去る四月の二十七日、行政コスト削減に関する取組方針を閣議決定をいたしたところでございます。
 この取組方針におきましては、行政の減量化と行政の効率化という両輪によりまして、行政コスト削減のための不断の努力を行っていく必要があるといたしまして、当面、行政の減量化につきましては中央省庁等の改革の推進により、行政の効率化については今回の方針で挙げられました取り組みを中心といたしまして、全力を挙げて取り組むこととしたところでございます。
 また、この方針におきましては、一つには中央省庁が所掌する行政は、おのおの行政目的や手法を異にいたしておりまして、その効率化のための手法もさまざまでありますことや、また、行政コストについては、単に人件費や事務費といった行政経費としてとらえることよりも、むしろ、広く行政全体の生産性向上に資するような概念をもちましてこれを考えていくことが適切であると考えておるところでございまして、各省庁が所掌する行政分野ごとに、時間、人員、経費等のさまざまな指標によりまして計測される行政コストを、平成十一年度から十年間に三〇%削減することを目標としておるわけでございます。
 各省庁におきましては、今後この方針に従いまして、行政コスト削減に積極かつ計画的に取り組むことによりまして、その進捗状況をそれぞれ見きわめつつ、二〇〇一年の中央省庁再編による新たな体制の中で、改めてどのように削減できるかを再点検するなど、行政コスト全体についての見直しを常時図りながら、この目標達成をできるように最大限努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 委員から若干の具体的なものを示すようにというお話でございましたが、例えば、行政コスト削減につきまして、既に公共事業におきましては、このプロセス全体を総点検いたしまして改善をすることによりまして生産性向上等を図り、過去二年間で五・七%のコスト縮減の成果を既に上げておるところでございます。この取り組みは、同様の指標によりまして、初めて、公共工事だけでなく、中央省庁が所掌いたします行政分野全体を対象としてコスト削減を行うものでございます。
 また、例えますと、年金等の支払いに係ります通知書類の発行回数の削減を行うことにいたしまして、定型的な業務の合理化、効率化を図っていく、また、単発契約から年間契約に変えるなどの契約方式の改善等による広報単価の削減、あるいは、官庁会計事務データ通信システムの各会計官署への導入を進めまして、中央集中処理を行うこと等によります会計事務の合理化、また、内部事務の過半についてペーパーレス化を実現する等情報化の一層の推進によりまして各種行政事務の合理化、効率化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。既にその準備をやっておるところもあるわけでございます。
 一応、ごく概要の例をお示しいたしました。
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岩國哲人#24
○岩國委員 いろいろな努力はこれからなされる、検討がなされるということであって、言いかえれば、そうした三〇%削減という目標を可能ならしめるシミュレーションとか試算というのは余り行われていないような印象を受けますが、例えば、その三〇%削減の中に、行政公務員の人件費、つまり人員削減に伴う人件費の削減がどの程度見込まれておるのか、もう一つは、市町村合併のプラス効果がどの程度見込まれておるのか。そういったような作業が既に行われたか、全く行われていないのか、その点だけをひとつお伺いしたいと思います。
 同時に、何度もお出かけいただいては恐縮ですから、あわせて公務員倫理法の問題。
 五月三十一日に記者会見でもこの必要を強調しておられますけれども、これからの行政改革、地方分権というときに一番必要なのは、どれだけきれいな、さわやかな行政を地方の公務員がきちっとやってくれるかどうか、そういう一つの大きな踊り場に立っているだけに、私は、地方公務員を含めた公務員倫理法の早急な実現が必要だと思います。この点についてもお答えいただきたいと思います。
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野中広務#25
○野中国務大臣 それぞれ具体的な経費の削減につきましては、ただいまいろいろ申し上げました上におきまして、なお、先ほど公共事業等に触れましたけれども、例えばことしの、十一年度の予算におきまして九兆四千億の公共事業になっておるわけでございますけれども、三年間で少なくとも一〇%以上のコスト縮減を行うように取り組んでおるところでございます。
 あるいは、厚生年金や基礎年金の支払い通知について先ほど申し上げましたけれども、平成元年から十年までの十年間に、受給権者増によりまして、四十八億円から百億円と受給権者に対する通知が倍増しておるわけでございます。仮にこれを、先ほど申し上げましたように、発行回数を年六回から一回にしますと、通知にかかる行政コストは八十億円縮減をされるわけでございます。これとあわせてそれぞれ人件費も縮減をされるわけでございます。このように具体的に今私どもとしては既に取り組んでおるところでございますし、広報に対する経費のあり方等につきましてもそれぞれ具体的な取り組みをいたす、あるいは広報印刷業務等につきましても具体的な取り組みをして、削減に努める目標を出しておるところでございます。
 こういうものを通じまして、公務員の数についても、当初申し上げましたように、二五%の目標が達成できますように、組織の改善を含めて取り組んでまいらなくてはならないと考えておるところでございます。
 さて、公務員倫理の確立についてお話がございましたが、公務員の倫理につきましては、さきに公務員倫理法を議員立法として提出いたしまして、ただいま衆議院に提出をいたしておるところでございます。ぜひ、衆議院におかれましてこれが御審議を賜りまして早期に成立をいたしますようにお願いを申し上げますとともに、あわせて政治家の倫理確立に対しても同様、衆議院が熱意を持ってお取り組みをいただき、衆参また同様の成立を私は期待したいと思う次第でございます。
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岩國哲人#26
○岩國委員 平成十一年度から既に削減努力、計画はもう始まっておるということでありますから、平成十一年度が終わったところで、最初の一年間にどれだけの効果を上げたかということを、当然、この国会では検証しなければならないと思います。
 官房長官にもう一問だけ御答弁いただきたいと思います。女性公務員の登用の問題であります。これは、私は前回も質問いたしました。
 採用するときには、今回、特に地方の役所、これから地方分権あるいは行政改革、これはすべて地方社会がどれだけ早く民主化できるかということにかかっていると思います。決して、男性は封建的、女性は民主的ということを言っているわけではありませんけれども、そういう男性中心の封建的な社会が今地方には色濃く残っておる。
 前回、私は石川県の鳥屋町の例を挙げました。瓦国会議員にもお話ししましたけれども、決して、石川県だけがその特徴のある、全国で例外的にそういう現象が残っているところではありません。鳥取県でも島根県でもどこでも、こういった地方の役所になれば、男性の管理職は圧倒的に多くて女性の管理職はほとんど見ることがない。例えば採用ベースで見ますと、女性の職員は二〇%は採用されている、しかし、課長職以上は五%にも満たない。私が入手したデータではそのようになっております。
 そうした女性公務員の採用と、それから登用と在職平均年数、この三つの点において男女格差はいかなるものなのか。そして、総理がたびたび強調されるように、人権を尊重する社会をつくりたい、人間平等の社会、これが、この地方分権、地方自治の中で、地方行政の中でしっかりと生かされるかどうか。今なおその男女差別が色濃く残っているんであれば、それは年内に必ず完全に解消してみせるという強い意思を持っていらっしゃるかどうか。これは、男女共同参画会議、これについての協力を民間企業にお願いしておるときに、自分の地元の役所の中でそういう男女差別がまだ残っておるということでは、民間企業に対する示しもつかないではありませんか。
 この点について、官房長官の強い決意をお願いしたいと思います。
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野中広務#27
○野中国務大臣 委員御指摘のように、国家公務員、地方公務員を通じまして、女性公務員の採用の数及びその登用に御指摘のような問題点が現存しておることは事実でございます。政府といたしましても、今日までこの女性公務員の採用の問題あるいは登用の問題について意を用いてきたところでございますけれども、まだまだ十分ではないわけでございます。
 今、国会におきまして男女共同参画社会の基本法の御審議をいただいておるところでございますが、その中でもたびたび委員各位から強い御指摘をいただいておるところでございまして、まずは、内閣府に設置をいたされます男女共同参画会議の委員の数には具体的にこれを例示いたしました。この趣旨を踏まえながら、それぞれ国家公務員、地方公務員の採用の女性の割合、さらには積極的な管理職登用へのあり方について、今せっかくの御審議をいただいておるところでございます。政府といたしましても、この男女共同参画社会基本法の成立を機に、新たに女性の採用の問題あるいは女性管理職の登用の問題について一層の意を用いて、その実が上がるようにしてまいりたいと存じておるところでございます。
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岩國哲人#28
○岩國委員 私は毛沢東という政治家のすべてを尊敬しているわけではありませんけれども、毛沢東の言った言葉の中に、天の半分は女性が支えている、まさにそのとおりだと思います。
 今、人口比率においても五〇%を超えている多数派は女性であります。そして、物づくり社会から情報化社会へと社会が大きく変化して、そして情報がビジネスの決め手、情報が社会を変えていく、その情報化社会の中で、女性が男性に比べて持っているおしゃべりというすばらしい能力、これが初めて世の中、人のために役に立つ時代がやってきているわけです。
 これは封建的な社会においても、選挙をやっておりますと、一番よくわかります。昔は投票所へ行くときに、だんなさんから竹という字を書けとか桜という字を書けとかいろいろ言われて、カンニングしながら投票所へ奥さんたちは行ったものです。今は、御主人の方が奥さんに、おまえ、だれに入れるということを聞いて、それを参考にして投票所へ行っておるわけですから。情報の入手量にしても発信量においても、女性がこれからの地域社会の民主化を担う主役であることは間違いありません。
 そういう意味で、私は、男女共同参画社会の実現に大きな成果を期待しているわけでありますけれども、五月二十一日、参議院で全会一致でこの法案は可決されております。その全会一致で可決された法案に、さらに附帯決議としてこういうことが書いてあります。「国及び地方公共団体において、積極的改善措置の積極的活用も図る」、こうした地方公共団体に対して積極的な活用を図らせる、それは政府の役目でもあると私は思います。
 そういった点から、年内に差別の解消を必ず実現してみせるという力強い言葉が私は必要ではないかと思います。男女共同参画の推進に向けて環境整備に取り組むとともに女性の登用の促進を図る、こういった趣旨の文言もはっきりございます。行政という大切な雇用の場で、女性が本当に法のもとに平等であるのか、雇用条件のもとに平等であるのか、行政という大切な仕事の中で平等であるのか。政府みずからがはっきりと天下に向かって、差別は解消されたという宣言をすべきではないかと思います。総理、そういう御決意はありませんか。お尋ねします。
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小渕恵三#29
○小渕内閣総理大臣 せっかくに今国会でもそうした基本法が成立することになります。その趣旨を十分踏まえまして、政府としてなし得ることは全力を挙げて努力をいたしていきたいというふうに考えております。
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