国際問題に関する調査会
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会
会議録情報#0
平成十四年十二月四日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
十一月二十六日
辞任 補欠選任
藤原 正司君 神本美恵子君
十一月二十七日
辞任 補欠選任
神本美恵子君 藤原 正司君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 関谷 勝嗣君
理 事
加納 時男君
世耕 弘成君
山本 一太君
今泉 昭君
沢 たまき君
緒方 靖夫君
田村 秀昭君
委 員
入澤 肇君
小林 温君
桜井 新君
西銘順志郎君
野上浩太郎君
舛添 要一君
森元 恒雄君
吉田 博美君
大塚 耕平君
佐藤 雄平君
榛葉賀津也君
藤原 正司君
藁科 滿治君
大田 昌秀君
副大臣
総務副大臣 加藤 紀文君
財務副大臣 小林 興起君
大臣政務官
外務大臣政務官 日出 英輔君
経済産業大臣政
務官 桜田 義孝君
事務局側
第一特別調査室
長 渋川 文隆君
政府参考人
総務省総務審議
官 月尾 嘉男君
外務大臣官房審
議官 吉川 元偉君
外務大臣官房参
事官 鈴木 庸一君
財務省国際局長 溝口善兵衛君
経済産業大臣官
房審議官 松井 英生君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国際問題に関する調査
(「新しい共存の時代における日本の役割」の
うち、東アジア経済の現状と展望について)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
十一月二十六日
辞任 補欠選任
藤原 正司君 神本美恵子君
十一月二十七日
辞任 補欠選任
神本美恵子君 藤原 正司君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 関谷 勝嗣君
理 事
加納 時男君
世耕 弘成君
山本 一太君
今泉 昭君
沢 たまき君
緒方 靖夫君
田村 秀昭君
委 員
入澤 肇君
小林 温君
桜井 新君
西銘順志郎君
野上浩太郎君
舛添 要一君
森元 恒雄君
吉田 博美君
大塚 耕平君
佐藤 雄平君
榛葉賀津也君
藤原 正司君
藁科 滿治君
大田 昌秀君
副大臣
総務副大臣 加藤 紀文君
財務副大臣 小林 興起君
大臣政務官
外務大臣政務官 日出 英輔君
経済産業大臣政
務官 桜田 義孝君
事務局側
第一特別調査室
長 渋川 文隆君
政府参考人
総務省総務審議
官 月尾 嘉男君
外務大臣官房審
議官 吉川 元偉君
外務大臣官房参
事官 鈴木 庸一君
財務省国際局長 溝口善兵衛君
経済産業大臣官
房審議官 松井 英生君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国際問題に関する調査
(「新しい共存の時代における日本の役割」の
うち、東アジア経済の現状と展望について)
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関
関谷勝嗣#1
○会長(関谷勝嗣君) ただいまから国際問題に関する調査会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
国際問題に関する調査のため、本日の調査会に総務省総務審議官月尾嘉男君、外務大臣官房審議官吉川元偉君、外務大臣官房参事官鈴木庸一君、財務省国際局長溝口善兵衛君及び経済産業大臣官房審議官松井英生君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
国際問題に関する調査のため、本日の調査会に総務省総務審議官月尾嘉男君、外務大臣官房審議官吉川元偉君、外務大臣官房参事官鈴木庸一君、財務省国際局長溝口善兵衛君及び経済産業大臣官房審議官松井英生君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
関
関
関谷勝嗣#3
○会長(関谷勝嗣君) 国際問題に関する調査を議題といたします。
本日は、本調査会の調査テーマである「新しい共存の時代における日本の役割」のうち、東アジア経済の現状と展望に関し、東アジアにおける通貨・金融危機の教訓と再発防止及び情報化の進展と東アジアのITについて政府から報告を聴取した後、午後四時ごろまでを目途に質疑を行います。
それでは、まず政府から報告を聴取いたします。
報告は、着席のままで結構でございます。小林財務副大臣。
この発言だけを見る →本日は、本調査会の調査テーマである「新しい共存の時代における日本の役割」のうち、東アジア経済の現状と展望に関し、東アジアにおける通貨・金融危機の教訓と再発防止及び情報化の進展と東アジアのITについて政府から報告を聴取した後、午後四時ごろまでを目途に質疑を行います。
それでは、まず政府から報告を聴取いたします。
報告は、着席のままで結構でございます。小林財務副大臣。
小
小林興起#4
○副大臣(小林興起君) 小林でございます。それでは、着席のまま発言させていただきます。
今、お話ございました東アジアにおける通貨・金融危機の教訓と再発防止と題しまして、私の方から、お配りいたしました資料等を皆様に見ていただきながら御説明をさせていただきたいと存じます。
お手元にレジュメを配付もいたしておるかと思いますけれども、主な内容といたしまして、アジア通貨危機の原因、それから危機に見舞われた国の対応、我が国等による支援の概要、そして通貨・金融危機の再発防止のための方策、そして最後に円の国際化への取組、この五つの項目について説明させていただきたいと思います。先ほど申し上げましたとおり、図表は参考資料としてお配りしてございます。これを適宜参照しながら御説明させていただきます。
最初に、通貨・金融危機の原因でございます。まずこれから御説明いたします。
お手元に、この資料1を見ていただきたいと思うんですが、「アジア各国の実質GDP成長率の推移」、資料1でございます。お手元の資料は一九九七年以降のアジア各国のGDP成長率の推移を表したものです。
東アジアの奇跡とも言われた高い経済成長を維持していたアジア各国は、九七年七月のタイ・バーツの暴落を契機として相次いで通貨・金融危機に陥り、大幅なマイナス成長を記録いたしました。この図表のとおりでございます。
その次に、資料を二枚めくりますと、「アジア各国の為替レートの推移」、資料2がございます。資料2は為替レートの推移を表したものです。九七年四月一日の為替相場を基準に、その後の各国の為替相場の推移を表したものです。九七年七月以降、アジア各国の為替は相次いで急落している様子がこの表からお分かりいただけると思います。
この通貨・金融危機の原因を総括すると、資本勘定を通じた急激な流動性危機と国内の金融システム危機が複合した双子の危機であったと言えます。また、この通貨危機については、幾つか共通する要因を見出すことができます。
以下、五つの点について少し詳しく申し上げます。
第一の原因は、経済、特に金融取引がグローバル化する中で、大規模かつ急激な国際資本移動にさらされたことでございます。危機に見舞われたいずれの国においても、危機に至る数年間に膨大な短期資本が外国から国内の金融機関、企業部門に流入し、市場の見方が変わるとその資本が一挙に今度は流出し、国際流動性危機につながったというものです。さらに、資本流出に伴う通貨の下落により、現地通貨建てで換算した外貨建て債務が増大し、金融機関、企業部門のバランスシートを悪化させ、これが通貨・金融危機を一層深刻にしました。
次のこの資料3、「新興市場への純民間資本流入」。資料3は新興市場国・地域への民間資本流入の状況を示した表です。アジア五か国に対するネットベースでの民間資本流入額を枠で囲んでおります。これが、九六年にかけて著しく増大していたものが、危機が起こった九七年及び九八年はマイナス、すなわち資本流出が起こっていることがこの表からお分かりいただけると思います。
第二の原因は、金融・企業セクターの構造的な脆弱性、すなわち不動産部門への過剰投資、企業の高い債務・資本比率と低い資本収益性、金融機関の不良債権の増加等が金融システム不安を醸成したことです。海外からの短期資本の流入によりもたらされた国内の過剰流動性もこうした脆弱性を拡大いたしました。
第三は、ドルに実質的にペッグした為替制度です。東アジアの国々の輸出の伸びが九六年に急激に低下した要因として、九五年春以降のドル高推移の中で、ドルとペッグした各国通貨の為替レートが上昇したことが対外的な競争力を低下させたことも指摘されています。更に付言しますと、ドルペッグは最初に申し上げた短期資本の流入にも関係しています。アジア諸国の国内金利はドル金利よりもかなり高く、ドルペッグにより為替レートの変動リスクも軽視されたため、国内企業、銀行は外貨借入れを積極化し、海外投資家も利ざやをねらった投資を拡大いたしました。
第四は、東アジア域内における貿易、投資を通じた経済の相互依存関係の高さです。金融のグローバル化と相互依存関係の高まりから、各国市場間の連動が強まり、通貨危機を他国に伝染させるとともに、経済危機の深化の過程でスパイラル的に各国の経済活動を収縮させることとなりました。
そして五つ目の要因として、危機発生前に存在したアジア諸国に対する過度の楽観論が挙げられます。この楽観論が大規模な国際資本流入や金融セクターの脆弱性と相まって、タイ等においてバブルを発生させ、危機を一層深刻なものにしたと考えられています。
次に、通貨・金融危機への各国の対応と我が国の支援について申し上げます。
まず、各国の対応です。
では、東アジアの各国はどのような経路で危機に陥り、そしてどのように対応したのかを個別、国ごとに見てまいります。
まず、一、タイ。タイから御説明いたします。
冒頭に述べましたように、九七年七月にタイ・バーツが切下げを余儀なくされたことが通貨・金融危機の発端でした。しかし、バーツに対する売り圧力は九六年の時点で既に強まっていました。その原因としては、バーツが事実上のドルとペッグしている状況で、ドル高円安局面で輸出競争力が低下して経常収支が悪化し、また短期外貨資本流入による不動産バブルとその崩壊が挙げられます。バーツ切下げ後も外国資本の引揚げが加速したため、タイ政府はIMFに支援を要請し、IMFプログラムの下で財政金融政策、金融機関への公的資本注入と不良債権の処理及びインフレターゲットの導入等の措置を取りました。
次にインドネシアです。
インドネシアでは、九七年七月のタイ・バーツの下落を受けてルピアが大幅に下落した結果、現地通貨建てで換算した民間の外貨建て債務が増大し、それが対外債務の返済能力に対する市場の不安を招き、ルピアの更なる下落をもたらしました。このため、インドネシア当局は、IMFに支援を要請し、IMFプログラムの下で緊縮的な財政・金融政策や金融セクター改革の推進等に取り組みました。
三番目は、韓国についてお話しします。
タイで起こった通貨危機は、九七年十月以降、韓国にも波及しましたが、韓国においてはその前から金融セクター及び産業構造に関する諸問題が顕在化していました。九七年一月以降、財閥の経営行き詰まりが表面化すると、これを資金面で支えていた金融機関の不良債権が増加し、このような状況が韓国経済の対外的信認を低下させ、外国資本が急速に流出するという事態に陥りました。
韓国当局は、為替市場への介入や金融セクターへの支援、更にウォンの対ドル為替変動幅を拡大する措置を取ったものの、資本逃避を食い止めることはできず、IMFとの間で融資プログラムを締結するに至りました。このIMFプログラムの下、韓国当局は、緊縮的な財政・金融政策を行う一方、不良債権処理等のための公的資金注入、ウォンの完全変動相場制移行、財閥の解体、再編等を進めました。
次に、IMFの政策の問題点についてお話しいたします。
なぜなら、これらの国はいずれもIMFとの間で合意された政策の下で危機への対応を図りましたが、極めて急激な経済の収縮が起こり、IMFが当初求めた緊縮的な財政・金融政策や危機時における構造改革措置が果たした危機への対応として適切だったのか、また資本自由化の進め方に問題はなかったのか、我が国としても問題点を指摘し、国際的にも大きな議論になりました。
その結果、IMFが融資する際の条件設定の在り方を見直すことや、IMF自身の透明性の向上を図る等、IMFの改革も進んでおります。また、IMFが主導していました資本自由化についても、金融面の受入れ体制が重要であることが広く認識されるようになっています。さらには、後に述べますような危機の予防と解決へ向けた取組もなされております。
さて、IMFに面倒を見てもらうことなく対処した国として、マレーシアについて御説明いたします。
危機の影響を受けながらもIMFに頼ることなく独自の政策で対応したのがマレーシアでした。マレーシアは、東アジアの国の中でも年率一〇%の高い成長率を維持しておりましたが、アジア危機の影響により、九八年にはマイナス成長となりました。しかし、マレーシア当局は、資本取引規制や固定相場制の導入、企業や銀行の不良資産の整理、金融機関の経営基盤の強化、資本市場の育成政策等を実施しました。マレーシア当局が取った資本規制については、固定相場制度と相まって、外部環境からの危機の伝播を制限し、経済回復のための時間を与えたと一定の評価を得ています。資本規制については、一般的には、長期的には資源配分をゆがめるおそれがあり、発達した金融資本市場を有する国においては実効性を確保することが困難なため常に適切な政策とは言えない面もありますが、マレーシアの経験は、政策手段としての資本規制の役割を再考させるきっかけになったと言えます。
以上の各国の対応の成果について申し上げます。
危機後の状況ですが、各国とも、政策面での対応と国際的な支援の結果、先ほどの資料1でも見られますように、比較的実は短期間で最悪期を脱しております。その後、二〇〇〇年から二〇〇一年にかけて米国の景気後退の影響を受け、落ち込んでいますが、特に韓国経済はほぼ完全に正常化し、力強い成長を見せております。ただし、インドネシアは、政治的な不安定さもあって、他国に比べその回復は遅れております。
こういうアジア危機に対しまして、我が国の対応について御説明いたします。
まず国際機関を通じた支援策、次に危機に見舞われた国に対する国際機関と我が国との対応について概説します。
IMFについては既に述べましたが、世界銀行やアジア開発銀行、また危機の貧困層や社会的弱者への影響の緩和や、危機により打撃を受けた金融部門の再建等の分野を中心に迅速かつ大規模な支援を実施しました。我が国はこうした支援の策定に積極的に関与し、その実現に尽力いたしました。国際機関の支援というものは我が国の支援なくしては動かなかったということであります。
我が国独自の支援としましては、いわゆる新宮澤構想がございます。このような国際機関を通じた支援のほかに、我が国は通貨危機に見舞われたアジア諸国の経済困難の克服を支援し、国際金融資本市場の安定化を図るため、九八年十月にアジア通貨危機支援に関する新構想、いわゆる新宮澤構想を表明いたしました。この構想の概要について詳しくはこの資料4に添付してございますので、お読みいただきたいと思います。
この新宮澤構想は、資本流出により困難に直面しているアジア諸国の実体経済回復のための中長期の資金支援として百五十億ドル、これらの諸国が経済改革を推進していく過程で短期の資金需要が生じた場合の備えとして百五十億ドル、合わせて全体で三百億ドルの資金支援スキームを用意したものでございます。
具体的な支援方法としては、輸銀融資、円借款等を用いた直接的な資金協力とともに、アジア諸国のソブリン債への保証の付与等の資金調達の支援を用意しました。新宮澤構想においては、現在までに二百十億ドルの資金支援を表明し、着実に実施しております。
こうした大規模な資金支援を機動的に提供できたことはアジア諸国が危機を克服するのに大いに役立ったものと考えておりますし、これらの国々からのありがとうという感謝の言葉も届いております。
それでは次に、通貨・金融危機の再発防止のための方策について御説明いたします。
まず最初に、域内の取組。資料5をごらんいただきたいと思いますが、資料5に危機の再発防止に向けた域内の取組を時系列で整理をしております。一九九七年七月二日、タイ・バーツがフロート制に移行と、こういうところからずっと書いてございます。
まず、チェンマイ・イニシアチブの合意、これが重要であります。通貨危機以降、アジアでは地域の金融安定のための協調が重要であるとの認識が高まり、地域金融協力の強化に向けた取組が行われました。そして、二〇〇〇年五月にタイのチェンマイで開催されたASEANプラス3、この3というのは日本、中国、韓国ですね、三蔵相会議においてチェンマイ・イニシアチブとして結実しました。チェンマイ・イニシアチブは、ASEANプラス3各国の間で通貨危機に陥った際に資金支援を行うための仕組みとして二国間通貨スワップ取決めのネットワークを構築するものであります。
次に、この資料6にチェンマイ・イニシアチブの進捗状況を示してございます。
資料の中で、国名の、国の名前の間が太い実線で次に結ばれているのがその次の資料6の二枚目にあると思います、チェンマイ・イニシアチブに基づく通貨スワップ取決めの現状。資料の中で国名の間が太い実線で結ばれているのは、これまでに締結された今申し上げました二国間の取決めです。
我が国はこれまでに、韓国、タイ、フィリピン、マレーシア及び中国の五か国との間で二国間通貨スワップ取決めを締結したほか、現在インドネシアとの交渉が最終段階に入っております。これまでにチェンマイ・イニシアチブの下で締結されたスワップ合意の総額は、韓国、中国が締結したものも含め二百八十五億ドルにも上っています。
政策対話の開始。チェンマイ・イニシアチブに基づく二国間通貨スワップ取決めの実効的かつ円滑な運用を図るためには、各国が緊密な政策対話を通じて、日ごろから地域の経済情勢を的確に把握しておくことが必要であります。この観点から、政策対話に重点を置いたASEANプラス3の非公式代理会議を年二回開催することになり、本年四月のヤンゴンにおける第一回会合に続き、十一月には東京で第二回会合を開催しました。
我が国としては、今後とも引き続き通貨スワップ取決め締結に向けた努力を続けていくほか、政策対話の強化等、地域の通貨、金融の安定に向けた協力に一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上、アジア域内での危機対応について御説明いたしましたが、G7を中心に国際的にも通貨危機の予防と解決に関する議論が実は活発に行われております。東アジア諸国が通貨危機からまだ完全に立ち直らないうちに、御承知のとおり、ロシアやブラジルでも経済危機が相次いで起こりました。これらの現象は、経済のグローバル化によってこれまで以上に急激かつ大規模な国際資本移動が容易になり、流入資本の今度は急激な反転によってマクロ経済や国際金融システムの安定が攪乱されることを示すことになりました。こうした従来とは違う、言わば二十一世紀型の通貨危機に対応するため、危機の予防と解決について議論を行ってきております。
危機の予防に関しては、IMFが行う加盟国の政策の評価、監視の一層の充実、特に為替制度の選択と債務管理等における各国の適切な政策が重要という点については、G7で合意が見られ、具体策につき種々議論が行われています。その際には、IMFのアジア通貨危機等における対応後の反省も踏まえた見直しが行われております。
また、危機の解決策としては、IMF等による適正かつ有効な公的融資、IMFの融資に際して設定する条件のほか、民間セクターの関与、すなわち、IMF等の公的融資による解決のみではなく、民間債権者にも危機の解決について必要に応じて一定の負担を求めることが重要と考えております。
最後に、今後の円の国際化への取組について申し上げます。
このまず経緯からでございますが、最後に円の国際化についての取組について説明します。
円の国際化は、一九八〇年代の金融自由化の流れの中でも議論されてきましたが、アジア通貨危機や欧州でのユーロ導入等を契機に再びクローズアップされております。アジア通貨危機では、アジア各国の通貨が過度にドルに依存していた弊害が強く認識されました。
資料7というのが付けておりますけれども、「円及びアジア通貨(対ドル)の為替変動比較」ですね。
資料7は、円及びアジア通貨の為替変動の比較を表したものです。通貨危機以前は、円を除きドルと各通貨との相関関係が強い状況でした。しかし、九八年以降は各通貨のドルに対する変動幅が広がるとともに、円の変動と形状が似通ってきています。
このように、円と各通貨の相関が高まる局面も出てきており、円の国際通貨としての役割強化がアジアにおける為替市場の安定、ひいてはアジア諸国の経済安定に資するものであると考えられております。さらに、国際的な取引における決済通貨としての円の使用が高まれば、アジア域内でのクロスボーダーの為替取引の決済において、決済時間のずれから生じるリスクの低減にも資することになります。
このような観点から、財務省では円の利便性を高めるためのインフラの整備を行ってきました。具体的には、非居住者にとっての円での資金運用、調達の利便性を高めるための国債市場の整備として、非居住者、外国法人が受け取る一括登録国債の利子に対する非課税措置等の実施や、金融資本市場のインフラとしての重要な決済システムの改善を図るため、CP、社債、国債等についての統一的な決済法制の整備や振替決済システムの創設等を行いました。
こういう経緯の下で、これからの今後の円の国際化への取組について申し上げます。
資料8を付け加えてございますが、資料8、「我が国の貿易取引における円建て比率の推移」です。
資料8は我が国の貿易取引における円建て比率の推移を示したものです。我が国の円建て輸出の比率は、三五%前後で推移する一方、円建て輸入の比率は緩やかな上昇傾向にあるものの、二五%足らずにとどまっております。
円が国際通貨として広く受け入れられていくためには、まず何よりもその前提条件として日本の経済金融システムを再生させ、内外の信認の回復及び向上を図ることや、貿易資本取引における円利用のニーズを増大させることが重要で、このためには構造改革、規制緩和等を通じて内需の拡大を図り、円建て輸出入を増やし、対内直接投資の活性化を図る必要があります。さらに、金融資本市場や決済システムの整備を引き続き着実に進めていくことも重要と考えております。
また、こうした環境の整備に加えて、国債取引についての通貨建て選定の慣行を見直していくことも必要であると考えます。一方、企業の現場においては、円の国際化の必要性やそれがもたらす中長期的なメリットに対する理解が必ずしも広がっておらず、現場での判断はデファクトスタンダードとしてのドル建て化に向かう傾向があるとの指摘も聞いています。
したがって、今後円の国際化を一層推進するためには、企業の現場において経営方針として内外の環境変化を踏まえ、建値通貨に伴うリスクとコストを再評価し、これまでの貿易取引における通貨建ての見直し、個々の取引の円建て化を進めることが期待されます。これまで政府、産業界、金融界も含めた全体的な形で円の国際化を図るということがなかった感があり、財務省としては円の国際化の必要性やこれまでの議論を踏まえ、引き続き円の国際化を推進するため、九月から円の国際化推進研究会を立ち上げ、更に検討を進めているところでございます。
財務省としての私からの報告は以上のとおりでございます。
この発言だけを見る →今、お話ございました東アジアにおける通貨・金融危機の教訓と再発防止と題しまして、私の方から、お配りいたしました資料等を皆様に見ていただきながら御説明をさせていただきたいと存じます。
お手元にレジュメを配付もいたしておるかと思いますけれども、主な内容といたしまして、アジア通貨危機の原因、それから危機に見舞われた国の対応、我が国等による支援の概要、そして通貨・金融危機の再発防止のための方策、そして最後に円の国際化への取組、この五つの項目について説明させていただきたいと思います。先ほど申し上げましたとおり、図表は参考資料としてお配りしてございます。これを適宜参照しながら御説明させていただきます。
最初に、通貨・金融危機の原因でございます。まずこれから御説明いたします。
お手元に、この資料1を見ていただきたいと思うんですが、「アジア各国の実質GDP成長率の推移」、資料1でございます。お手元の資料は一九九七年以降のアジア各国のGDP成長率の推移を表したものです。
東アジアの奇跡とも言われた高い経済成長を維持していたアジア各国は、九七年七月のタイ・バーツの暴落を契機として相次いで通貨・金融危機に陥り、大幅なマイナス成長を記録いたしました。この図表のとおりでございます。
その次に、資料を二枚めくりますと、「アジア各国の為替レートの推移」、資料2がございます。資料2は為替レートの推移を表したものです。九七年四月一日の為替相場を基準に、その後の各国の為替相場の推移を表したものです。九七年七月以降、アジア各国の為替は相次いで急落している様子がこの表からお分かりいただけると思います。
この通貨・金融危機の原因を総括すると、資本勘定を通じた急激な流動性危機と国内の金融システム危機が複合した双子の危機であったと言えます。また、この通貨危機については、幾つか共通する要因を見出すことができます。
以下、五つの点について少し詳しく申し上げます。
第一の原因は、経済、特に金融取引がグローバル化する中で、大規模かつ急激な国際資本移動にさらされたことでございます。危機に見舞われたいずれの国においても、危機に至る数年間に膨大な短期資本が外国から国内の金融機関、企業部門に流入し、市場の見方が変わるとその資本が一挙に今度は流出し、国際流動性危機につながったというものです。さらに、資本流出に伴う通貨の下落により、現地通貨建てで換算した外貨建て債務が増大し、金融機関、企業部門のバランスシートを悪化させ、これが通貨・金融危機を一層深刻にしました。
次のこの資料3、「新興市場への純民間資本流入」。資料3は新興市場国・地域への民間資本流入の状況を示した表です。アジア五か国に対するネットベースでの民間資本流入額を枠で囲んでおります。これが、九六年にかけて著しく増大していたものが、危機が起こった九七年及び九八年はマイナス、すなわち資本流出が起こっていることがこの表からお分かりいただけると思います。
第二の原因は、金融・企業セクターの構造的な脆弱性、すなわち不動産部門への過剰投資、企業の高い債務・資本比率と低い資本収益性、金融機関の不良債権の増加等が金融システム不安を醸成したことです。海外からの短期資本の流入によりもたらされた国内の過剰流動性もこうした脆弱性を拡大いたしました。
第三は、ドルに実質的にペッグした為替制度です。東アジアの国々の輸出の伸びが九六年に急激に低下した要因として、九五年春以降のドル高推移の中で、ドルとペッグした各国通貨の為替レートが上昇したことが対外的な競争力を低下させたことも指摘されています。更に付言しますと、ドルペッグは最初に申し上げた短期資本の流入にも関係しています。アジア諸国の国内金利はドル金利よりもかなり高く、ドルペッグにより為替レートの変動リスクも軽視されたため、国内企業、銀行は外貨借入れを積極化し、海外投資家も利ざやをねらった投資を拡大いたしました。
第四は、東アジア域内における貿易、投資を通じた経済の相互依存関係の高さです。金融のグローバル化と相互依存関係の高まりから、各国市場間の連動が強まり、通貨危機を他国に伝染させるとともに、経済危機の深化の過程でスパイラル的に各国の経済活動を収縮させることとなりました。
そして五つ目の要因として、危機発生前に存在したアジア諸国に対する過度の楽観論が挙げられます。この楽観論が大規模な国際資本流入や金融セクターの脆弱性と相まって、タイ等においてバブルを発生させ、危機を一層深刻なものにしたと考えられています。
次に、通貨・金融危機への各国の対応と我が国の支援について申し上げます。
まず、各国の対応です。
では、東アジアの各国はどのような経路で危機に陥り、そしてどのように対応したのかを個別、国ごとに見てまいります。
まず、一、タイ。タイから御説明いたします。
冒頭に述べましたように、九七年七月にタイ・バーツが切下げを余儀なくされたことが通貨・金融危機の発端でした。しかし、バーツに対する売り圧力は九六年の時点で既に強まっていました。その原因としては、バーツが事実上のドルとペッグしている状況で、ドル高円安局面で輸出競争力が低下して経常収支が悪化し、また短期外貨資本流入による不動産バブルとその崩壊が挙げられます。バーツ切下げ後も外国資本の引揚げが加速したため、タイ政府はIMFに支援を要請し、IMFプログラムの下で財政金融政策、金融機関への公的資本注入と不良債権の処理及びインフレターゲットの導入等の措置を取りました。
次にインドネシアです。
インドネシアでは、九七年七月のタイ・バーツの下落を受けてルピアが大幅に下落した結果、現地通貨建てで換算した民間の外貨建て債務が増大し、それが対外債務の返済能力に対する市場の不安を招き、ルピアの更なる下落をもたらしました。このため、インドネシア当局は、IMFに支援を要請し、IMFプログラムの下で緊縮的な財政・金融政策や金融セクター改革の推進等に取り組みました。
三番目は、韓国についてお話しします。
タイで起こった通貨危機は、九七年十月以降、韓国にも波及しましたが、韓国においてはその前から金融セクター及び産業構造に関する諸問題が顕在化していました。九七年一月以降、財閥の経営行き詰まりが表面化すると、これを資金面で支えていた金融機関の不良債権が増加し、このような状況が韓国経済の対外的信認を低下させ、外国資本が急速に流出するという事態に陥りました。
韓国当局は、為替市場への介入や金融セクターへの支援、更にウォンの対ドル為替変動幅を拡大する措置を取ったものの、資本逃避を食い止めることはできず、IMFとの間で融資プログラムを締結するに至りました。このIMFプログラムの下、韓国当局は、緊縮的な財政・金融政策を行う一方、不良債権処理等のための公的資金注入、ウォンの完全変動相場制移行、財閥の解体、再編等を進めました。
次に、IMFの政策の問題点についてお話しいたします。
なぜなら、これらの国はいずれもIMFとの間で合意された政策の下で危機への対応を図りましたが、極めて急激な経済の収縮が起こり、IMFが当初求めた緊縮的な財政・金融政策や危機時における構造改革措置が果たした危機への対応として適切だったのか、また資本自由化の進め方に問題はなかったのか、我が国としても問題点を指摘し、国際的にも大きな議論になりました。
その結果、IMFが融資する際の条件設定の在り方を見直すことや、IMF自身の透明性の向上を図る等、IMFの改革も進んでおります。また、IMFが主導していました資本自由化についても、金融面の受入れ体制が重要であることが広く認識されるようになっています。さらには、後に述べますような危機の予防と解決へ向けた取組もなされております。
さて、IMFに面倒を見てもらうことなく対処した国として、マレーシアについて御説明いたします。
危機の影響を受けながらもIMFに頼ることなく独自の政策で対応したのがマレーシアでした。マレーシアは、東アジアの国の中でも年率一〇%の高い成長率を維持しておりましたが、アジア危機の影響により、九八年にはマイナス成長となりました。しかし、マレーシア当局は、資本取引規制や固定相場制の導入、企業や銀行の不良資産の整理、金融機関の経営基盤の強化、資本市場の育成政策等を実施しました。マレーシア当局が取った資本規制については、固定相場制度と相まって、外部環境からの危機の伝播を制限し、経済回復のための時間を与えたと一定の評価を得ています。資本規制については、一般的には、長期的には資源配分をゆがめるおそれがあり、発達した金融資本市場を有する国においては実効性を確保することが困難なため常に適切な政策とは言えない面もありますが、マレーシアの経験は、政策手段としての資本規制の役割を再考させるきっかけになったと言えます。
以上の各国の対応の成果について申し上げます。
危機後の状況ですが、各国とも、政策面での対応と国際的な支援の結果、先ほどの資料1でも見られますように、比較的実は短期間で最悪期を脱しております。その後、二〇〇〇年から二〇〇一年にかけて米国の景気後退の影響を受け、落ち込んでいますが、特に韓国経済はほぼ完全に正常化し、力強い成長を見せております。ただし、インドネシアは、政治的な不安定さもあって、他国に比べその回復は遅れております。
こういうアジア危機に対しまして、我が国の対応について御説明いたします。
まず国際機関を通じた支援策、次に危機に見舞われた国に対する国際機関と我が国との対応について概説します。
IMFについては既に述べましたが、世界銀行やアジア開発銀行、また危機の貧困層や社会的弱者への影響の緩和や、危機により打撃を受けた金融部門の再建等の分野を中心に迅速かつ大規模な支援を実施しました。我が国はこうした支援の策定に積極的に関与し、その実現に尽力いたしました。国際機関の支援というものは我が国の支援なくしては動かなかったということであります。
我が国独自の支援としましては、いわゆる新宮澤構想がございます。このような国際機関を通じた支援のほかに、我が国は通貨危機に見舞われたアジア諸国の経済困難の克服を支援し、国際金融資本市場の安定化を図るため、九八年十月にアジア通貨危機支援に関する新構想、いわゆる新宮澤構想を表明いたしました。この構想の概要について詳しくはこの資料4に添付してございますので、お読みいただきたいと思います。
この新宮澤構想は、資本流出により困難に直面しているアジア諸国の実体経済回復のための中長期の資金支援として百五十億ドル、これらの諸国が経済改革を推進していく過程で短期の資金需要が生じた場合の備えとして百五十億ドル、合わせて全体で三百億ドルの資金支援スキームを用意したものでございます。
具体的な支援方法としては、輸銀融資、円借款等を用いた直接的な資金協力とともに、アジア諸国のソブリン債への保証の付与等の資金調達の支援を用意しました。新宮澤構想においては、現在までに二百十億ドルの資金支援を表明し、着実に実施しております。
こうした大規模な資金支援を機動的に提供できたことはアジア諸国が危機を克服するのに大いに役立ったものと考えておりますし、これらの国々からのありがとうという感謝の言葉も届いております。
それでは次に、通貨・金融危機の再発防止のための方策について御説明いたします。
まず最初に、域内の取組。資料5をごらんいただきたいと思いますが、資料5に危機の再発防止に向けた域内の取組を時系列で整理をしております。一九九七年七月二日、タイ・バーツがフロート制に移行と、こういうところからずっと書いてございます。
まず、チェンマイ・イニシアチブの合意、これが重要であります。通貨危機以降、アジアでは地域の金融安定のための協調が重要であるとの認識が高まり、地域金融協力の強化に向けた取組が行われました。そして、二〇〇〇年五月にタイのチェンマイで開催されたASEANプラス3、この3というのは日本、中国、韓国ですね、三蔵相会議においてチェンマイ・イニシアチブとして結実しました。チェンマイ・イニシアチブは、ASEANプラス3各国の間で通貨危機に陥った際に資金支援を行うための仕組みとして二国間通貨スワップ取決めのネットワークを構築するものであります。
次に、この資料6にチェンマイ・イニシアチブの進捗状況を示してございます。
資料の中で、国名の、国の名前の間が太い実線で次に結ばれているのがその次の資料6の二枚目にあると思います、チェンマイ・イニシアチブに基づく通貨スワップ取決めの現状。資料の中で国名の間が太い実線で結ばれているのは、これまでに締結された今申し上げました二国間の取決めです。
我が国はこれまでに、韓国、タイ、フィリピン、マレーシア及び中国の五か国との間で二国間通貨スワップ取決めを締結したほか、現在インドネシアとの交渉が最終段階に入っております。これまでにチェンマイ・イニシアチブの下で締結されたスワップ合意の総額は、韓国、中国が締結したものも含め二百八十五億ドルにも上っています。
政策対話の開始。チェンマイ・イニシアチブに基づく二国間通貨スワップ取決めの実効的かつ円滑な運用を図るためには、各国が緊密な政策対話を通じて、日ごろから地域の経済情勢を的確に把握しておくことが必要であります。この観点から、政策対話に重点を置いたASEANプラス3の非公式代理会議を年二回開催することになり、本年四月のヤンゴンにおける第一回会合に続き、十一月には東京で第二回会合を開催しました。
我が国としては、今後とも引き続き通貨スワップ取決め締結に向けた努力を続けていくほか、政策対話の強化等、地域の通貨、金融の安定に向けた協力に一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上、アジア域内での危機対応について御説明いたしましたが、G7を中心に国際的にも通貨危機の予防と解決に関する議論が実は活発に行われております。東アジア諸国が通貨危機からまだ完全に立ち直らないうちに、御承知のとおり、ロシアやブラジルでも経済危機が相次いで起こりました。これらの現象は、経済のグローバル化によってこれまで以上に急激かつ大規模な国際資本移動が容易になり、流入資本の今度は急激な反転によってマクロ経済や国際金融システムの安定が攪乱されることを示すことになりました。こうした従来とは違う、言わば二十一世紀型の通貨危機に対応するため、危機の予防と解決について議論を行ってきております。
危機の予防に関しては、IMFが行う加盟国の政策の評価、監視の一層の充実、特に為替制度の選択と債務管理等における各国の適切な政策が重要という点については、G7で合意が見られ、具体策につき種々議論が行われています。その際には、IMFのアジア通貨危機等における対応後の反省も踏まえた見直しが行われております。
また、危機の解決策としては、IMF等による適正かつ有効な公的融資、IMFの融資に際して設定する条件のほか、民間セクターの関与、すなわち、IMF等の公的融資による解決のみではなく、民間債権者にも危機の解決について必要に応じて一定の負担を求めることが重要と考えております。
最後に、今後の円の国際化への取組について申し上げます。
このまず経緯からでございますが、最後に円の国際化についての取組について説明します。
円の国際化は、一九八〇年代の金融自由化の流れの中でも議論されてきましたが、アジア通貨危機や欧州でのユーロ導入等を契機に再びクローズアップされております。アジア通貨危機では、アジア各国の通貨が過度にドルに依存していた弊害が強く認識されました。
資料7というのが付けておりますけれども、「円及びアジア通貨(対ドル)の為替変動比較」ですね。
資料7は、円及びアジア通貨の為替変動の比較を表したものです。通貨危機以前は、円を除きドルと各通貨との相関関係が強い状況でした。しかし、九八年以降は各通貨のドルに対する変動幅が広がるとともに、円の変動と形状が似通ってきています。
このように、円と各通貨の相関が高まる局面も出てきており、円の国際通貨としての役割強化がアジアにおける為替市場の安定、ひいてはアジア諸国の経済安定に資するものであると考えられております。さらに、国際的な取引における決済通貨としての円の使用が高まれば、アジア域内でのクロスボーダーの為替取引の決済において、決済時間のずれから生じるリスクの低減にも資することになります。
このような観点から、財務省では円の利便性を高めるためのインフラの整備を行ってきました。具体的には、非居住者にとっての円での資金運用、調達の利便性を高めるための国債市場の整備として、非居住者、外国法人が受け取る一括登録国債の利子に対する非課税措置等の実施や、金融資本市場のインフラとしての重要な決済システムの改善を図るため、CP、社債、国債等についての統一的な決済法制の整備や振替決済システムの創設等を行いました。
こういう経緯の下で、これからの今後の円の国際化への取組について申し上げます。
資料8を付け加えてございますが、資料8、「我が国の貿易取引における円建て比率の推移」です。
資料8は我が国の貿易取引における円建て比率の推移を示したものです。我が国の円建て輸出の比率は、三五%前後で推移する一方、円建て輸入の比率は緩やかな上昇傾向にあるものの、二五%足らずにとどまっております。
円が国際通貨として広く受け入れられていくためには、まず何よりもその前提条件として日本の経済金融システムを再生させ、内外の信認の回復及び向上を図ることや、貿易資本取引における円利用のニーズを増大させることが重要で、このためには構造改革、規制緩和等を通じて内需の拡大を図り、円建て輸出入を増やし、対内直接投資の活性化を図る必要があります。さらに、金融資本市場や決済システムの整備を引き続き着実に進めていくことも重要と考えております。
また、こうした環境の整備に加えて、国債取引についての通貨建て選定の慣行を見直していくことも必要であると考えます。一方、企業の現場においては、円の国際化の必要性やそれがもたらす中長期的なメリットに対する理解が必ずしも広がっておらず、現場での判断はデファクトスタンダードとしてのドル建て化に向かう傾向があるとの指摘も聞いています。
したがって、今後円の国際化を一層推進するためには、企業の現場において経営方針として内外の環境変化を踏まえ、建値通貨に伴うリスクとコストを再評価し、これまでの貿易取引における通貨建ての見直し、個々の取引の円建て化を進めることが期待されます。これまで政府、産業界、金融界も含めた全体的な形で円の国際化を図るということがなかった感があり、財務省としては円の国際化の必要性やこれまでの議論を踏まえ、引き続き円の国際化を推進するため、九月から円の国際化推進研究会を立ち上げ、更に検討を進めているところでございます。
財務省としての私からの報告は以上のとおりでございます。
関
桜
桜田義孝#6
○大臣政務官(桜田義孝君) 資料に基づきながら御説明させていただきたいと思います。
本日は、ITによるアジア経済の発展の可能性、東アジアにおけるITビジネスの現状という課題をいただいておりますので、私から東アジアにおけるIT産業の特徴と、経済産業省がアジア諸国に対して実施している協力内容について御説明したいと思っております。
二ページの方に開けていただきたいと思います。資料に是非目を通していただきたいと思います。「東アジアにおけるITビジネスの現状」、これでございます。二ページを開けていただきたいと思います。まずは東アジアということですが、韓国、中国、台湾のIT産業が急成長していることを数字で御紹介したいと思います。
これら地域のハードウエア及びソフトウエアの生産高の推移をごらんいただきますと、年を経るごとに成長していることがお分かりいただけると思います。必ずしも各地域の統計上の定義が一致しておりませんので、地域ごとの数字を厳密に比較はできませんが、日本の生産高は必ずしも伸びていないことと反して、他の地域が伸びていることが特徴でございます。例えば、韓国の二〇〇一年におけるハードウエアの生産高は八百十二億米ドル、約九兆円となっております。
続きましては三ページを開いていただきたいと思います。市場規模の数字についても一部統計上の不備はありますが、各地域とも急激な伸びとなっていることがお分かりいただけると思います。
続きましては四ページの方に行きまして、海外からの直接投資についても、電子、電気などIT産業の投資が全世界から増えていることがお分かりいただけます。後ほど触れますが、世界の生産拠点としての中国に対して大きな投資が行われているところでございます。
五ページをお開きいただきたいと思います。これら東アジア地域の主力製品は半導体、PC、液晶ディスプレーです。
左の円グラフをごらんいただきたいと思います。ノートパソコンの世界シェアを示しているところでありますが、この円グラフには台湾という名称は表れておりませんが、実はこれら米国企業の製品は台湾企業のOEM生産によるものがかなりあると思われます。台湾における全生産の八〇%がOEM供給であると言われているところでございます。
中央の円グラフは半導体の世界シェアを表しているところであります。韓国のサムスン、ハイニックスの競争率が極めて高く、日本勢はNECと日立が作ったエルピーダメモリ社が九%のシェアを持っているにすぎません。
右のグラフは液晶の世界シェアでございます。シャープなどの日本企業に対してサムスン、LGといった韓国企業が対抗しているのが分かります。
次に、六ページをお開きいただきたいと思います。東アジア各地域のITビジネスの特徴を御説明させていただきたいと思います。
韓国には非常に高いインターネット普及率、ブロードバンド広帯域普及率、携帯電話普及率となっており、アジア屈指のIT国家に成長しているところでございます。韓国におきましては、若者がブロードバンドを使ったオンラインゲームに興じるなどの社会現象が現れているところであります。
産業といたしましては、先ほど触れたように半導体、液晶についてはサムスン、時価株価でいいますとソニーより既に大企業になっているところでございます。LG電子という世界的な企業を抱えております。また、ソウル市内のテヘラン通り、テヘランと姉妹都市を結んでいるところでございます、には、IT企業の本社やマーケティングに強いベンチャー企業が集積しており、テジョンにある大徳テクノバレーでは、研究所など技術系ベンチャーが集積しております。
このように、韓国の発展は、大統領のイニシアチブの下で、サイバーコリア二〇〇一の策定や政府によるベンチャー支援策が功を奏しているのではないかと思われるところでございます。
続きまして、七ページに行っていただきたいと思います。
中国につきましては、ソフト、ハードとも世界の生産拠点としての地位を確立しているところでございます。各地域ごとに経済特区を設置し、中央、地方政府が研究開発支援や税制面での優遇など手厚い施策を講じることで、各地域がIT産業の誘致の競争を行うまでになっているところでございます。
代表的なものとしては深センを代表とする珠江デルタ地区では、香港に近い地理的特性を生かして世界から五万の企業が進出をし、パソコン、プリンター、携帯電話など、中小企業を含めて物づくり工場が数多くあります。また、上海や蘇州を代表とする長江デルタ地域では、欧米、台湾、日本の外資企業が多く進出しており、半導体、ノートパソコン、携帯電話などの工場があります。
ソフトウエア産業の中心は北京にある中関村であります。北京大学や清華大学など中国の有数の大学を核として、現在では八千三百社のIT関連企業や研究所が集積しております。アメリカのマイクロソフトはこの中関村にアジアの研究拠点を設けております。
また、ソフトウエア分野では大連の発展が注目されます。歴史的な背景の下、日本語が話せる人材を数多く抱えるこの地域では、日本へのソフト輸出拠点として成長しているところでございます。中国政府からもソフトウエア産業国際化建設モデル都市として指定されているところでございます。
次に、八ページの方に行っていただきたいと思います。
台湾は、前に触れましたように、パソコンと半導体の生産拠点となっております。パソコンは欧米、日本の企業向けのOEM供給が多くあります。例えば、企業統合した米国コンパックとHPの数字を合計しますと、二〇〇〇年には百五十億ドル程度の供給を台湾から受けておるところでございます。また、最近では、台湾企業は中国の長江デルタ地域にパソコンの拠点を移行しつつあります。半導体についても、TSMCなど受託生産を行う企業が成長しているところでございます。
台湾は、一九八〇年から台北から七十キロ離れた場所に新竹科学工業園区を整備し、五か年にわたり営利事業所得税を免除するなどの優遇策を講じることで数多くのIT企業を誘致しているところでございます。
続きまして、九ページに移っていただきたいと思います。
以上のように、東アジアにおけるITビジネスは急成長を遂げております。経済低迷にあえぐ日本企業の競争力を高めるためにも、日本企業のビジネスが国内だけでなく他のアジア地域でも展開できるような環境整備を行う必要があります。このような観点から、経済産業省では数々の対アジア協力を行っております。
幾つか御紹介しますと、中国については、国家発展計画委員会との間で物流や遠隔教育などの分野について先進的マルチメディアモデルプロジェクトや次世代のインターネット技術であるIPv6に関する協力を展開しているところでございます。また、アジアの人材育成に役立てるため、我が国の情報処理技術試験と同様の試験制度を保有している国との間の相互認証を行っているところでございます。また、ベトナムのハノイ工科大学や慶応大学などとの間では、IT技術を活用したe—ラーニングの実証試験を展開しております。
さらに、IT技術を活用してアジア地域で健全な経済取引が普及するには、セキュリティーについての情報交換や認証技術であるPKIについての相互運用、電子商取引についてのルールの普及も必要であります。特に、中国においては模造品、海賊版が横行していることから、知的財産保護についての当局への働き掛けも今週ミッションを派遣して行っております。西川太一郎副大臣を代表として派遣されたところでございます。
最後に、更に拡大することが予想されるアジア市場を念頭に置いて、我が国のITビジネスが東アジアとともに栄える関係作りを今後とも行っていくことが肝要と考えます。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、ITによるアジア経済の発展の可能性、東アジアにおけるITビジネスの現状という課題をいただいておりますので、私から東アジアにおけるIT産業の特徴と、経済産業省がアジア諸国に対して実施している協力内容について御説明したいと思っております。
二ページの方に開けていただきたいと思います。資料に是非目を通していただきたいと思います。「東アジアにおけるITビジネスの現状」、これでございます。二ページを開けていただきたいと思います。まずは東アジアということですが、韓国、中国、台湾のIT産業が急成長していることを数字で御紹介したいと思います。
これら地域のハードウエア及びソフトウエアの生産高の推移をごらんいただきますと、年を経るごとに成長していることがお分かりいただけると思います。必ずしも各地域の統計上の定義が一致しておりませんので、地域ごとの数字を厳密に比較はできませんが、日本の生産高は必ずしも伸びていないことと反して、他の地域が伸びていることが特徴でございます。例えば、韓国の二〇〇一年におけるハードウエアの生産高は八百十二億米ドル、約九兆円となっております。
続きましては三ページを開いていただきたいと思います。市場規模の数字についても一部統計上の不備はありますが、各地域とも急激な伸びとなっていることがお分かりいただけると思います。
続きましては四ページの方に行きまして、海外からの直接投資についても、電子、電気などIT産業の投資が全世界から増えていることがお分かりいただけます。後ほど触れますが、世界の生産拠点としての中国に対して大きな投資が行われているところでございます。
五ページをお開きいただきたいと思います。これら東アジア地域の主力製品は半導体、PC、液晶ディスプレーです。
左の円グラフをごらんいただきたいと思います。ノートパソコンの世界シェアを示しているところでありますが、この円グラフには台湾という名称は表れておりませんが、実はこれら米国企業の製品は台湾企業のOEM生産によるものがかなりあると思われます。台湾における全生産の八〇%がOEM供給であると言われているところでございます。
中央の円グラフは半導体の世界シェアを表しているところであります。韓国のサムスン、ハイニックスの競争率が極めて高く、日本勢はNECと日立が作ったエルピーダメモリ社が九%のシェアを持っているにすぎません。
右のグラフは液晶の世界シェアでございます。シャープなどの日本企業に対してサムスン、LGといった韓国企業が対抗しているのが分かります。
次に、六ページをお開きいただきたいと思います。東アジア各地域のITビジネスの特徴を御説明させていただきたいと思います。
韓国には非常に高いインターネット普及率、ブロードバンド広帯域普及率、携帯電話普及率となっており、アジア屈指のIT国家に成長しているところでございます。韓国におきましては、若者がブロードバンドを使ったオンラインゲームに興じるなどの社会現象が現れているところであります。
産業といたしましては、先ほど触れたように半導体、液晶についてはサムスン、時価株価でいいますとソニーより既に大企業になっているところでございます。LG電子という世界的な企業を抱えております。また、ソウル市内のテヘラン通り、テヘランと姉妹都市を結んでいるところでございます、には、IT企業の本社やマーケティングに強いベンチャー企業が集積しており、テジョンにある大徳テクノバレーでは、研究所など技術系ベンチャーが集積しております。
このように、韓国の発展は、大統領のイニシアチブの下で、サイバーコリア二〇〇一の策定や政府によるベンチャー支援策が功を奏しているのではないかと思われるところでございます。
続きまして、七ページに行っていただきたいと思います。
中国につきましては、ソフト、ハードとも世界の生産拠点としての地位を確立しているところでございます。各地域ごとに経済特区を設置し、中央、地方政府が研究開発支援や税制面での優遇など手厚い施策を講じることで、各地域がIT産業の誘致の競争を行うまでになっているところでございます。
代表的なものとしては深センを代表とする珠江デルタ地区では、香港に近い地理的特性を生かして世界から五万の企業が進出をし、パソコン、プリンター、携帯電話など、中小企業を含めて物づくり工場が数多くあります。また、上海や蘇州を代表とする長江デルタ地域では、欧米、台湾、日本の外資企業が多く進出しており、半導体、ノートパソコン、携帯電話などの工場があります。
ソフトウエア産業の中心は北京にある中関村であります。北京大学や清華大学など中国の有数の大学を核として、現在では八千三百社のIT関連企業や研究所が集積しております。アメリカのマイクロソフトはこの中関村にアジアの研究拠点を設けております。
また、ソフトウエア分野では大連の発展が注目されます。歴史的な背景の下、日本語が話せる人材を数多く抱えるこの地域では、日本へのソフト輸出拠点として成長しているところでございます。中国政府からもソフトウエア産業国際化建設モデル都市として指定されているところでございます。
次に、八ページの方に行っていただきたいと思います。
台湾は、前に触れましたように、パソコンと半導体の生産拠点となっております。パソコンは欧米、日本の企業向けのOEM供給が多くあります。例えば、企業統合した米国コンパックとHPの数字を合計しますと、二〇〇〇年には百五十億ドル程度の供給を台湾から受けておるところでございます。また、最近では、台湾企業は中国の長江デルタ地域にパソコンの拠点を移行しつつあります。半導体についても、TSMCなど受託生産を行う企業が成長しているところでございます。
台湾は、一九八〇年から台北から七十キロ離れた場所に新竹科学工業園区を整備し、五か年にわたり営利事業所得税を免除するなどの優遇策を講じることで数多くのIT企業を誘致しているところでございます。
続きまして、九ページに移っていただきたいと思います。
以上のように、東アジアにおけるITビジネスは急成長を遂げております。経済低迷にあえぐ日本企業の競争力を高めるためにも、日本企業のビジネスが国内だけでなく他のアジア地域でも展開できるような環境整備を行う必要があります。このような観点から、経済産業省では数々の対アジア協力を行っております。
幾つか御紹介しますと、中国については、国家発展計画委員会との間で物流や遠隔教育などの分野について先進的マルチメディアモデルプロジェクトや次世代のインターネット技術であるIPv6に関する協力を展開しているところでございます。また、アジアの人材育成に役立てるため、我が国の情報処理技術試験と同様の試験制度を保有している国との間の相互認証を行っているところでございます。また、ベトナムのハノイ工科大学や慶応大学などとの間では、IT技術を活用したe—ラーニングの実証試験を展開しております。
さらに、IT技術を活用してアジア地域で健全な経済取引が普及するには、セキュリティーについての情報交換や認証技術であるPKIについての相互運用、電子商取引についてのルールの普及も必要であります。特に、中国においては模造品、海賊版が横行していることから、知的財産保護についての当局への働き掛けも今週ミッションを派遣して行っております。西川太一郎副大臣を代表として派遣されたところでございます。
最後に、更に拡大することが予想されるアジア市場を念頭に置いて、我が国のITビジネスが東アジアとともに栄える関係作りを今後とも行っていくことが肝要と考えます。
以上でございます。
関
加
加藤紀文#8
○副大臣(加藤紀文君) 総務副大臣の加藤でございます。それでは、座ったまま説明させていただきます。
本日は、情報化の進展と東アジアのITというテーマの下、東アジアにおけるITインフラの整備状況、我が国のITに関する国際貢献策及びアジア・ブロードバンド計画の策定等について御説明させていただきます。
まず最初に、我が国の現状であります。
情報通信技術、すなわちITの発展は今日の社会経済活動に情報化という大きな変化をもたらしております。ITのもたらす便益を最大限活用し、またすべての人々がその便益を享受できるような社会、情報社会を実現するため各国が互いに努力をしているところであります。
御承知のように、我が国では世界最先端のIT国家になることを目標に、IT戦略本部における二〇〇一年一月のe—Japan戦略の策定、その行動計画としてのe—Japan重点計画の策定を始めとして各種施策に着実に取り組んでまいりました。さらに先般、IT戦略本部の下に専門調査会が設置され、e—Japan戦略の見直しに着手しているところであります。その中で総務省としても積極的に貢献してまいる所存であります。
これらの取組の成果と申しましょうか、ブロードバンドのインターネット人口が急激に増加しておりますので、その状況等につきまして、お手元に配付させていただいております資料に基づいて御紹介させていただきます。
まず、二ページのインターネットの人口普及状況でありますが、我が国のインターネット利用者数はここ数年で急速に増加を続けており、平成十三年末には我が国のインターネット利用者数は五千五百九十三万人、人口普及率は四四%に上がっております。過去五年間でインターネット利用者数は約四倍の伸びを示していることになり、平成十七年、西暦二〇〇五年にはインターネット利用者数は八千七百二十万人に達するものと見込まれております。このインターネット利用者数の増加の主な理由といたしましては、料金水準の低廉化等によるブロードバンドインターネット加入者数の増加が挙げられます。
次に三ページ、ブロードバンドインターネット加入者数の推移であります。
高速通信回線であるブロードバンド回線加入数は平成十四年十月末現在で六百六十六万加入に達し、この一年間で約三倍以上となりました。中でも既存の電話回線を利用するDSLの加入数は四百六十四万加入となり、この一年間で約五倍の伸びを示しており、正にブロードバンド普及の牽引役となっております。
次に、ブロードバンド接続料金の国際比較であります。従来、我が国のインターネット接続に関する通信料金は欧米に比べて割高でありましたが、現在では世界で最も低廉な水準になったと言えます。
続きまして、東アジアにおけるITインフラの整備状況と課題について御説明申し上げます。我が国のITインフラにつきましてはこのように加速度的に整備が進んでいる状況でありますが、それでは東アジア全体としてはどうでしょうか。
七ページと八ページの表は、日本、中国、韓国及びASEAN十か国のITインフラの整備状況を固定電話加入数、携帯電話加入数、インターネットユーザー数及びパソコン台数について比較してみたものであります。
近年、経済成長の著しい中国が圧倒的人口の多さを背景に絶対数で高い数値となっておりますが、普及率においては日本、韓国、シンガポールが際立っております。このほか、大くくりに申しまして、都市部では比較的進んでいるが、ルーラル地域で普及していないため数値が伸び悩んでいる中国、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、そして電話回線すら十分に敷設されておらず基本的な情報通信インフラ敷設が喫緊の課題となっているベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーといった国々となっております。
日本、韓国などITインフラ整備の進んだ国々についてはコンテンツの充実等ブロードバンドの利用促進等の問題が、マレーシア、タイなどについてはルーラル地域を含む均衡の取れたITインフラ整備の課題が、そしてベトナム、ラオスなどについては基本的情報通信インフラの敷設が課題となっており、東アジア全体を俯瞰的に見ますと、正に様々な段階でデジタルデバイドの是正が課題となっていると言えます。
それでは次に、携帯電話及びインターネットの状況をお示しいたしましたのが九ページと十ページの図でございます。
本年三月末現在での携帯電話加入者数の上位十か国は、十三億の人口を誇る中国がアメリカをしのいで一位となっており、それに日本、ドイツが続いております。ここで日本、中国、韓国の三か国に注目してみますと、三か国の加入者数の合計は約二億五千万人であり、世界全体の約四分の一を占めております。
次に、インターネット利用者数につきましては十ページにあるとおりでありまして、インターネット先進国のアメリカが圧倒的に他国を引き離して一位となっており、それに日本、中国、イギリスが続いております。ここでも日中韓の三か国に注目してみますと、三か国のインターネット利用者数の合計は約一億二千万人であり、世界の利用者数の約五分の一と高い割合を占めております。
次に、諸外国のブロードバンドの普及状況については十一ページにありますとおりDSL、CATV等においてアメリカと韓国の加入者数が際立っており、アメリカは昨年末時点において約一千二百三十万加入となり、韓国もこの十月に一千万加入を突破したところであります。日本も急速に普及が進んでおりますが、現在のところ第三位で約六百六十六万加入となっております。
それでは続きまして、我が国がIT分野に関してどのような国際貢献を実施してまいったかということについて御紹介いたします。
十三ページでありますが、まずODAによる協力。
従来から総務省は外務省、国際協力事業団、国際協力銀行とともに連携いたしまして、研修員受入れや専門家派遣等の技術協力や円借款等の資金協力について、総務省としての専門的及び技術的知見から協力してまいりました。
次は十四ページでありますが、人材育成、人材交流等であります。
また、開発途上国の人材育成支援といたしましては、ここに示すような政府関係職員、研究者や技術者等との交流を深めてまいりました。さらに、アジア太平洋地域の電気通信に関する地域的国際機関であるアジア・太平洋電気通信共同体、APTへ特別拠出を行い、APTが実施する研修員の受入れ、専門家の派遣、セミナーの開催や研究者、技術者の育成プログラムを積極的に支援しております。
次に、十五ページのデジタルデバイド是正であります。
我が国においては、二〇〇〇年七月の九州・沖縄サミットにおいて、いわゆるIT憲章や、また同年十一月のアジア太平洋情報社会サミットの東京宣言及び行動計画等を受けて、国際的デジタルデバイドを解消するための取組をも進めてまいりました。その一環として、近年、定期協議や政策対話等における対等な立場での政策協議や国際共同実験等、相互の協力を通じた国際貢献、新しい国際協力の在り方も現れてきています。
まず、定期協議につきましては、中国、韓国とは毎年定期的に実施しており、IT分野の協力について協議してまいりました。この定期協議を通じて協力が深まり、本年九月に日中韓三か国の情報通信大臣による初めての会合が開催され、更なる協力の体制が整いつつございます。この三か国の協力につきましては後ほど月尾総務審議官からお話しさせていただきます。
そのほか、アジア諸国とも政策対話を実施し、政策、制度作りについての協力を行ってまいりました。また、アジア諸国の技術力の向上を背景に、アジアの国々と共同して情報基盤整備のための国際共同実験等を推進しています。今後は、我が国が世界をリードしている分野、例えばモバイルインターネット、IPv6、情報家電といった分野においてアジアを始めとする諸外国と協力し、世界の発展に貢献していくことも必要と認識しております。
そして十六ページ、IT分野への人的貢献であります。
我が国は、このほか国際機関への人的貢献も果たしております。本年十月、国際電気通信連合、ITUの事務総局長として内海善雄氏が再選され、二〇〇三年一月から再度四年間の任期を果たす予定であります。ユネスコと並んで数少ない日本人の国際機関への人的貢献として大きな意義を有するものであります。
以上、我が国の現状、東アジアにおけるITインフラの整備状況と課題及び我が国のITに関する国際貢献について御紹介させていただきました。
この後、アジア・ブロードバンド計画の策定については月尾総務審議官から御説明をいたします。
この発言だけを見る →本日は、情報化の進展と東アジアのITというテーマの下、東アジアにおけるITインフラの整備状況、我が国のITに関する国際貢献策及びアジア・ブロードバンド計画の策定等について御説明させていただきます。
まず最初に、我が国の現状であります。
情報通信技術、すなわちITの発展は今日の社会経済活動に情報化という大きな変化をもたらしております。ITのもたらす便益を最大限活用し、またすべての人々がその便益を享受できるような社会、情報社会を実現するため各国が互いに努力をしているところであります。
御承知のように、我が国では世界最先端のIT国家になることを目標に、IT戦略本部における二〇〇一年一月のe—Japan戦略の策定、その行動計画としてのe—Japan重点計画の策定を始めとして各種施策に着実に取り組んでまいりました。さらに先般、IT戦略本部の下に専門調査会が設置され、e—Japan戦略の見直しに着手しているところであります。その中で総務省としても積極的に貢献してまいる所存であります。
これらの取組の成果と申しましょうか、ブロードバンドのインターネット人口が急激に増加しておりますので、その状況等につきまして、お手元に配付させていただいております資料に基づいて御紹介させていただきます。
まず、二ページのインターネットの人口普及状況でありますが、我が国のインターネット利用者数はここ数年で急速に増加を続けており、平成十三年末には我が国のインターネット利用者数は五千五百九十三万人、人口普及率は四四%に上がっております。過去五年間でインターネット利用者数は約四倍の伸びを示していることになり、平成十七年、西暦二〇〇五年にはインターネット利用者数は八千七百二十万人に達するものと見込まれております。このインターネット利用者数の増加の主な理由といたしましては、料金水準の低廉化等によるブロードバンドインターネット加入者数の増加が挙げられます。
次に三ページ、ブロードバンドインターネット加入者数の推移であります。
高速通信回線であるブロードバンド回線加入数は平成十四年十月末現在で六百六十六万加入に達し、この一年間で約三倍以上となりました。中でも既存の電話回線を利用するDSLの加入数は四百六十四万加入となり、この一年間で約五倍の伸びを示しており、正にブロードバンド普及の牽引役となっております。
次に、ブロードバンド接続料金の国際比較であります。従来、我が国のインターネット接続に関する通信料金は欧米に比べて割高でありましたが、現在では世界で最も低廉な水準になったと言えます。
続きまして、東アジアにおけるITインフラの整備状況と課題について御説明申し上げます。我が国のITインフラにつきましてはこのように加速度的に整備が進んでいる状況でありますが、それでは東アジア全体としてはどうでしょうか。
七ページと八ページの表は、日本、中国、韓国及びASEAN十か国のITインフラの整備状況を固定電話加入数、携帯電話加入数、インターネットユーザー数及びパソコン台数について比較してみたものであります。
近年、経済成長の著しい中国が圧倒的人口の多さを背景に絶対数で高い数値となっておりますが、普及率においては日本、韓国、シンガポールが際立っております。このほか、大くくりに申しまして、都市部では比較的進んでいるが、ルーラル地域で普及していないため数値が伸び悩んでいる中国、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、そして電話回線すら十分に敷設されておらず基本的な情報通信インフラ敷設が喫緊の課題となっているベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーといった国々となっております。
日本、韓国などITインフラ整備の進んだ国々についてはコンテンツの充実等ブロードバンドの利用促進等の問題が、マレーシア、タイなどについてはルーラル地域を含む均衡の取れたITインフラ整備の課題が、そしてベトナム、ラオスなどについては基本的情報通信インフラの敷設が課題となっており、東アジア全体を俯瞰的に見ますと、正に様々な段階でデジタルデバイドの是正が課題となっていると言えます。
それでは次に、携帯電話及びインターネットの状況をお示しいたしましたのが九ページと十ページの図でございます。
本年三月末現在での携帯電話加入者数の上位十か国は、十三億の人口を誇る中国がアメリカをしのいで一位となっており、それに日本、ドイツが続いております。ここで日本、中国、韓国の三か国に注目してみますと、三か国の加入者数の合計は約二億五千万人であり、世界全体の約四分の一を占めております。
次に、インターネット利用者数につきましては十ページにあるとおりでありまして、インターネット先進国のアメリカが圧倒的に他国を引き離して一位となっており、それに日本、中国、イギリスが続いております。ここでも日中韓の三か国に注目してみますと、三か国のインターネット利用者数の合計は約一億二千万人であり、世界の利用者数の約五分の一と高い割合を占めております。
次に、諸外国のブロードバンドの普及状況については十一ページにありますとおりDSL、CATV等においてアメリカと韓国の加入者数が際立っており、アメリカは昨年末時点において約一千二百三十万加入となり、韓国もこの十月に一千万加入を突破したところであります。日本も急速に普及が進んでおりますが、現在のところ第三位で約六百六十六万加入となっております。
それでは続きまして、我が国がIT分野に関してどのような国際貢献を実施してまいったかということについて御紹介いたします。
十三ページでありますが、まずODAによる協力。
従来から総務省は外務省、国際協力事業団、国際協力銀行とともに連携いたしまして、研修員受入れや専門家派遣等の技術協力や円借款等の資金協力について、総務省としての専門的及び技術的知見から協力してまいりました。
次は十四ページでありますが、人材育成、人材交流等であります。
また、開発途上国の人材育成支援といたしましては、ここに示すような政府関係職員、研究者や技術者等との交流を深めてまいりました。さらに、アジア太平洋地域の電気通信に関する地域的国際機関であるアジア・太平洋電気通信共同体、APTへ特別拠出を行い、APTが実施する研修員の受入れ、専門家の派遣、セミナーの開催や研究者、技術者の育成プログラムを積極的に支援しております。
次に、十五ページのデジタルデバイド是正であります。
我が国においては、二〇〇〇年七月の九州・沖縄サミットにおいて、いわゆるIT憲章や、また同年十一月のアジア太平洋情報社会サミットの東京宣言及び行動計画等を受けて、国際的デジタルデバイドを解消するための取組をも進めてまいりました。その一環として、近年、定期協議や政策対話等における対等な立場での政策協議や国際共同実験等、相互の協力を通じた国際貢献、新しい国際協力の在り方も現れてきています。
まず、定期協議につきましては、中国、韓国とは毎年定期的に実施しており、IT分野の協力について協議してまいりました。この定期協議を通じて協力が深まり、本年九月に日中韓三か国の情報通信大臣による初めての会合が開催され、更なる協力の体制が整いつつございます。この三か国の協力につきましては後ほど月尾総務審議官からお話しさせていただきます。
そのほか、アジア諸国とも政策対話を実施し、政策、制度作りについての協力を行ってまいりました。また、アジア諸国の技術力の向上を背景に、アジアの国々と共同して情報基盤整備のための国際共同実験等を推進しています。今後は、我が国が世界をリードしている分野、例えばモバイルインターネット、IPv6、情報家電といった分野においてアジアを始めとする諸外国と協力し、世界の発展に貢献していくことも必要と認識しております。
そして十六ページ、IT分野への人的貢献であります。
我が国は、このほか国際機関への人的貢献も果たしております。本年十月、国際電気通信連合、ITUの事務総局長として内海善雄氏が再選され、二〇〇三年一月から再度四年間の任期を果たす予定であります。ユネスコと並んで数少ない日本人の国際機関への人的貢献として大きな意義を有するものであります。
以上、我が国の現状、東アジアにおけるITインフラの整備状況と課題及び我が国のITに関する国際貢献について御紹介させていただきました。
この後、アジア・ブロードバンド計画の策定については月尾総務審議官から御説明をいたします。
関
月
月尾嘉男#10
○政府参考人(月尾嘉男君) ここまで加藤副大臣から、東アジアのITの現状並びにそのような地域に対して総務省がどのようなこれまで取組をしているかということを御紹介させていただきましたけれども、新たに現在アジア・ブロードバンド計画を策定しておりますので、それを御紹介させていただきます。
二十ページの図をごらんいただきたいと思いますが、これは、世界の主要な五つの地域について、それぞれ国境を越えるインターネット回線がどの程度あるかということを示したものでありますが、アジア地域は、人口では世界のほぼ半分がこの地域にいるにもかかわらず非常に狭い帯域と、つまり量的には不足しているというのがお分かりいただけるかと思います。
次に、二十一ページをごらんいただきますと、その影響が出ておりまして、右下は北米、欧州、アジアの三地域の貿易の金額を示したものですが、ほぼバランスが取れた貿易を行っております。
ところが、左下をごらんいただきますと、これはその三つの地域を結ぶインターネット回線の太さを表したものでありますが、北米—欧州間に比べましてアジア—北米間、アジア—欧州間というのは大変狭い、不足しているということがお分かりいただけるかと思います。これを、右上にありますように、物の移動と同じような形で、均衡取れた情報通信の交流に持っていきたいということがこのアジア・ブロードバンド計画を策定しております大きな目標になっております。
二十二ページをごらんいただきますと、右側の欧州の主要先進国と言われるところとアジア諸国とのインターネット普及率を示したものがあります。アジアでは、シンガポール、韓国、日本、マレーシアがやや普及が進んでおりますが、以下、それ以外の国は大変普及が遅れております。もちろんこれは残念なことではありますが、これがもし欧州の主要国並みに上がれば大変な力を発揮するという意味では非常にポテンシャルがあるだろうというふうに考えられます。
そのポテンシャルを発揮するためにアジア・ブロードバンド計画を策定しようということでありますが、二十四ページをごらんいただきますとその経緯が説明してあります。
本年六月十八日、e—Japan重点計画—二〇〇二におきましてアジア・ブロードバンド計画を策定するということが書き込まれました。それから、六月二十五日の経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二の閣議決定におきましてもアジア・ブロードバンド計画を策定するということが書き込まれました。それを受けまして、七月から片山総務大臣主宰のアジア・ブロードバンド戦略会議、それから、私が主宰させていただいておりますが、アジア・ブロードバンド計画研究会というものを開いておりまして、今年度中に計画を策定したいというふうに思っております。その成果の反映は後で御説明させていただきますので省略させていただきますが、成果を反映させたいというふうに考えております。
じゃ、どのような方針でこのアジア地域のブロードバンド導入、普及を推進していくかということでありますけれども、まず、基盤整備はもちろん重要でありますが、それを多くの人々が利用するような利用分野、アプリケーションであるとかコンテンツというものの開発が必要である。それから、それを推進するのは、現在、世界規模でブロードバンドの基盤整備、それからその応用というのは民間主導でやっておりますけれども、政府、NPOなども政策、規制緩和その他様々な役割があります。そういう民間、政府、NPOなどが相互に密接な連携を取って推進していくということも重要であるというふうに考えております。
それから、最後の五番目に飛ばさせていただきますが、このアジア諸国には実は世界の三分の一の言語が集中しておりまして、大変多様性を持った国々が集まっております。当然、経済の水準も、日本、韓国のように高い水準のところから、そうではない国々もあります。そういう多様な国々がうまく協力しながら推進できる政策を立てるということも重要だというふうに考えております。
一歩ずつ進んでおりますが、まず第一歩は二十六ページにございます日中韓の協力であります。
本年一月、片山総務大臣が中国、韓国両国を訪問した際に日中韓情報通信大臣会合を開催するということを提案しまして、両国から受諾され、今年の九月にモロッコのマラケシュでITU全権委員会議が開かれた機会に第一回の日中韓情報通信大臣会合が開かれました。そこで、以下にありますような七つの項目が合意を得ており、共同宣言が発表されております。
幾つか御紹介させていただきますが、この豊富な文化を持った東アジア文化圏で協力して情報通信研究を行っていこうということ、それからIPv6に対して非常に先進的な地域になるべく共同実験をしていく、第三世代携帯電話の協力をしていく、それから二〇〇八年に北京でオリンピックが行われますが、それに関して協力するなどでございます。
それから次に、日中韓から更に拡大してASEAN諸国との協力体制でありますが、本年八月にASEANプラス1の電気通信高級事務レベル会合が開かれまして、ASEAN以外に日本が参加し、新たにASEAN電気通信大臣会合へ日本が参加するということの合意を受けました。それから、現在ASEANプラス3の枠組みを事務レベルで協議しておりまして、拡大するということの準備をしております。
最後、二十八ページでありますが、このような計画をどのように反映していくかという一つの重要な行事でございますが、来年十二月にジュネーブで世界情報社会サミットが開催されます。続いて、二〇〇五年にはチュニジアでその第二回目の世界情報社会サミットが開かれます。
右下の枠の中にありますように、この二〇〇三年十二月の世界情報社会サミットを開くために、現在、各地域で準備会合が開かれております。アジア地域では、来年の一月十三日から十五日まで日本でこの準備会合が開かれますので、ここにアジア・ブロードバンド計画の内容を反映させるということによって、最初に御説明させていただきましたように、相対的に北米、欧州との関係が希薄である今の状況を改善していくようにして、大きな三極がバランスの取れた情報通信交流ができるような体制を作っていくということを検討しております。
以上でございます。
この発言だけを見る →二十ページの図をごらんいただきたいと思いますが、これは、世界の主要な五つの地域について、それぞれ国境を越えるインターネット回線がどの程度あるかということを示したものでありますが、アジア地域は、人口では世界のほぼ半分がこの地域にいるにもかかわらず非常に狭い帯域と、つまり量的には不足しているというのがお分かりいただけるかと思います。
次に、二十一ページをごらんいただきますと、その影響が出ておりまして、右下は北米、欧州、アジアの三地域の貿易の金額を示したものですが、ほぼバランスが取れた貿易を行っております。
ところが、左下をごらんいただきますと、これはその三つの地域を結ぶインターネット回線の太さを表したものでありますが、北米—欧州間に比べましてアジア—北米間、アジア—欧州間というのは大変狭い、不足しているということがお分かりいただけるかと思います。これを、右上にありますように、物の移動と同じような形で、均衡取れた情報通信の交流に持っていきたいということがこのアジア・ブロードバンド計画を策定しております大きな目標になっております。
二十二ページをごらんいただきますと、右側の欧州の主要先進国と言われるところとアジア諸国とのインターネット普及率を示したものがあります。アジアでは、シンガポール、韓国、日本、マレーシアがやや普及が進んでおりますが、以下、それ以外の国は大変普及が遅れております。もちろんこれは残念なことではありますが、これがもし欧州の主要国並みに上がれば大変な力を発揮するという意味では非常にポテンシャルがあるだろうというふうに考えられます。
そのポテンシャルを発揮するためにアジア・ブロードバンド計画を策定しようということでありますが、二十四ページをごらんいただきますとその経緯が説明してあります。
本年六月十八日、e—Japan重点計画—二〇〇二におきましてアジア・ブロードバンド計画を策定するということが書き込まれました。それから、六月二十五日の経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二の閣議決定におきましてもアジア・ブロードバンド計画を策定するということが書き込まれました。それを受けまして、七月から片山総務大臣主宰のアジア・ブロードバンド戦略会議、それから、私が主宰させていただいておりますが、アジア・ブロードバンド計画研究会というものを開いておりまして、今年度中に計画を策定したいというふうに思っております。その成果の反映は後で御説明させていただきますので省略させていただきますが、成果を反映させたいというふうに考えております。
じゃ、どのような方針でこのアジア地域のブロードバンド導入、普及を推進していくかということでありますけれども、まず、基盤整備はもちろん重要でありますが、それを多くの人々が利用するような利用分野、アプリケーションであるとかコンテンツというものの開発が必要である。それから、それを推進するのは、現在、世界規模でブロードバンドの基盤整備、それからその応用というのは民間主導でやっておりますけれども、政府、NPOなども政策、規制緩和その他様々な役割があります。そういう民間、政府、NPOなどが相互に密接な連携を取って推進していくということも重要であるというふうに考えております。
それから、最後の五番目に飛ばさせていただきますが、このアジア諸国には実は世界の三分の一の言語が集中しておりまして、大変多様性を持った国々が集まっております。当然、経済の水準も、日本、韓国のように高い水準のところから、そうではない国々もあります。そういう多様な国々がうまく協力しながら推進できる政策を立てるということも重要だというふうに考えております。
一歩ずつ進んでおりますが、まず第一歩は二十六ページにございます日中韓の協力であります。
本年一月、片山総務大臣が中国、韓国両国を訪問した際に日中韓情報通信大臣会合を開催するということを提案しまして、両国から受諾され、今年の九月にモロッコのマラケシュでITU全権委員会議が開かれた機会に第一回の日中韓情報通信大臣会合が開かれました。そこで、以下にありますような七つの項目が合意を得ており、共同宣言が発表されております。
幾つか御紹介させていただきますが、この豊富な文化を持った東アジア文化圏で協力して情報通信研究を行っていこうということ、それからIPv6に対して非常に先進的な地域になるべく共同実験をしていく、第三世代携帯電話の協力をしていく、それから二〇〇八年に北京でオリンピックが行われますが、それに関して協力するなどでございます。
それから次に、日中韓から更に拡大してASEAN諸国との協力体制でありますが、本年八月にASEANプラス1の電気通信高級事務レベル会合が開かれまして、ASEAN以外に日本が参加し、新たにASEAN電気通信大臣会合へ日本が参加するということの合意を受けました。それから、現在ASEANプラス3の枠組みを事務レベルで協議しておりまして、拡大するということの準備をしております。
最後、二十八ページでありますが、このような計画をどのように反映していくかという一つの重要な行事でございますが、来年十二月にジュネーブで世界情報社会サミットが開催されます。続いて、二〇〇五年にはチュニジアでその第二回目の世界情報社会サミットが開かれます。
右下の枠の中にありますように、この二〇〇三年十二月の世界情報社会サミットを開くために、現在、各地域で準備会合が開かれております。アジア地域では、来年の一月十三日から十五日まで日本でこの準備会合が開かれますので、ここにアジア・ブロードバンド計画の内容を反映させるということによって、最初に御説明させていただきましたように、相対的に北米、欧州との関係が希薄である今の状況を改善していくようにして、大きな三極がバランスの取れた情報通信交流ができるような体制を作っていくということを検討しております。
以上でございます。
関
日
日出英輔#12
○大臣政務官(日出英輔君) 外務大臣政務官の日出でございます。
最後でございますが、我が国外交における情報通信技術につきまして御説明申し上げたいと思っております。
外務省の資料の二ページをごらんをいただきたいと思っております。
まず、ITが持つ意味でありますけれども、このITの普及によりまして世界的規模で大きな社会構造の変化が生じているわけであります。
私どもが外交という観点から東アジアにおけるIT貢献策を考えますときに、ITの普及が経済効率の上昇を通じて持続可能な経済成長の実現に寄与し、かつまたアジア地域におけるITの発展が我が国経済の活性化にもつながるという経済的な側面、そのほかに、ここにございますように、政治的側面あるいは安全保障の側面がございます。すなわち、情報発信伝達の手段として、政府の情報公開の促進や市民の政治参加を推進し、民主主義の強化や透明性の確保、あるいは人権の促進といったような政治面での改革に貢献をいたします。また、ITの普及は、情報及び知識の自由な流れを促進し、相互の寛容性、多様性の尊重といった精神を涵養し、もって国際社会の安定性を増進することに寄与すると考えているわけであります。
そこで、二番目に、我が国外交におけるIT分野における取組でありますが、このITは、世界じゅうすべての人々が情報社会の利益に参加することを可能にする手段であります。
ところが、先ほど総務副大臣からもお話しのように、実は先進国と途上国のITの普及の格差、つまりデジタルデバイドの話がございます。本日は、私は、この東アジアにおけるIT貢献策につきましては、主にこのデジタルデバイドの解消の取組についてお話を申し上げたいと思っておる次第でございます。
資料として、三ページをお開きをいただきたいと思います。
我が国は、二〇〇〇年の九州・沖縄サミット、日本政府が主催しましたこの九州・沖縄サミットにおきまして、主体的に国際的な情報格差問題に対する包括的協力策というものを取りまとめておりまして、この中で、デジタルデバイドの解消に向けまして、ODAあるいは非ODAの公的資金によりまして五年間で百五十億ドル程度を目途に協力を行う、それからその際、四つの分野におきまして重点を置いて支援を実施していくということを発表いたしました。
その四つが以下にございます。
まず、二国間協力、四つの分野におきます二国間協力の問題でございますが、三ページ目から四ページにかけてでございます。
第一番目は、政策あるいは制度作りへの知的貢献であります。
我が国といたしましては、途上国側の主体性を重視して支援を進める方針でありますが、単に途上国側の要請をそのまま受け入れるのではなく、よりよい発展のために、対話を通じて適切な計画が策定されるよう、政策アドバイスを行っております。こうした観点から、専門家派遣による政策アドバイス、開発調査による個別分野の計画策定、セミナー開催による意識向上と知見の共有等の支援を実施しております。
それから二番目が、人づくりであります。
ITを有効に活用するためには、政策立案者やソフト開発者を育成する高等教育、専門家や技術者を育成する専門教育、一般のIT利用者の幅広い意識と知識の向上といったような様々な人づくりの取組が必要となっております。また、資格認定制度の導入、相互認証など、産業人材の育成とその社会的活用のための制度整備も重要であります。このような目的を達成するため、専門家派遣や研修員受入れ、第三国研修等の技術協力、研究・訓練センター設置や教育研修機関への機材供与等の無償資金協力などの支援を実施しております。
四ページ目に、三番目でございますが、情報通信基盤の整備、ネットワーク化の整備であります。
この分野では、通信技術、メディアといったインフラ整備や技術の供与だけじゃなくて、これらの維持管理のための整備主体や資金確保の制度などを効果的に組み合わせる必要があります。また、保健・衛生指導あるいは防災情報などに取り組んでおるわけであります。
四番目が、援助実施に際しますIT利用の促進であります。
これは、我が国の援助実施に際しまして、遠隔研修、遠隔教育の面でIT利用の促進を図ることを目的としているわけであります。具体的には、東京、沖縄に設置するITコア・センターとアジアを中心とした途上国に設置するITサテライト・センターを国際回線で結びまして、技術協力を遠隔講義の形で実施をいたしております。このネットワークは、世銀の開発教育ネットワークと連携を図ることによりまして、世界の広範な地域に対して我が国の技術協力を提供することを目指しておるわけであります。
次は域内協力であります。
域内協力につきましては、我が国は、前に申し上げましたようなITの持つ意味を念頭に置きながら、グローバルな情報社会の構築を目指しまして、先進国あるいは多国間での協議においては、国際的な枠組み作りや制度・政策面での協調に取り組んでおるわけであります。
具体的には、APECには電気通信情報作業部会、電子商取引運営グループ、e—APECタスクフォース等の作業グループがありまして、デジタルデバイドの解消、制度及びインフラ整備、人材育成などについて協議を行っております。このほか、ASEANに対する協力、国際機関を通じたアジア地域への協力も行っております。
私どもといたしましては、二国間協力を縦糸にし、そして域内協力の枠組みを横糸にいたしまして、途上国における情報社会への移行を促進することにより、地域の安定と経済的・社会的発展を進めていく所存であります。
五ページ目をちょっとお開きをいただきたいと思います。
最後のページでありますが、包括的協力策におきます協力目標といたしまして、東アジアにおけるIT関係の経済協力実績を載せてございます。
先ほど、包括的協力策におきましては、ODAあるいは非ODAの公的資金によりまして五年間で百五十億ドル程度を目途に協力を行うということを表明したことを申し上げました。このペーパーでは、我が国が協力策を発表いたしましてから二年間に行った協力がここにございますが、政府開発援助以外の公的資金、OOF、これで約十六・五億ドル、それからODAで約七・一億ドル、合わせて二十三・六億ドルということでございます。このうち、東アジアにおける協力につきましては、この五ページに書いてございますが、OOF、この(2)でありますけれども、十一・五億ドル、ODAで四・七億ドル、合わせて十六・二億ドルということであります。先ほど申し上げました目標数に比べまして実績が少ないことがございます。
次のような原因が考えられると思います。
IT分野が、民間のイニシアチブ、すなわち投資や貿易により発展する分野であり、公的部門の役割は専ら民間の積極的な取組に対して政策及び人材育成等を補完的に協力するという役割を担うべきであるという点。あるいは、我が国、世界の景気が回復の動きを示しているというものの勢いは弱く、我が国経済を取り巻く環境は厳しさを増しており、IT分野においても民間の活動は低調であったこと。あるいは、昨年九月十一月のテロ事件以降、国際社会においてITに対する関心が相対的に低下しているといったことの事情が挙げられると思います。
こうした状況の下、IT分野における公的部門における協力についても、当初予測に比して低調であったことは率直に認めざるを得ないわけであります。
政府といたしましては、IT分野における協力推進に向けまして、積極的に案件の発掘、形成を図るため、これまでも被援助国との間で政策対話、プロジェクト形成のための調査団の派遣等を行ってきたところでありまして、今後とも、このような努力を継続し、関心を有する被援助国との間で協力推進に向けた努力を進めていきたいと考えておる次第でございます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →最後でございますが、我が国外交における情報通信技術につきまして御説明申し上げたいと思っております。
外務省の資料の二ページをごらんをいただきたいと思っております。
まず、ITが持つ意味でありますけれども、このITの普及によりまして世界的規模で大きな社会構造の変化が生じているわけであります。
私どもが外交という観点から東アジアにおけるIT貢献策を考えますときに、ITの普及が経済効率の上昇を通じて持続可能な経済成長の実現に寄与し、かつまたアジア地域におけるITの発展が我が国経済の活性化にもつながるという経済的な側面、そのほかに、ここにございますように、政治的側面あるいは安全保障の側面がございます。すなわち、情報発信伝達の手段として、政府の情報公開の促進や市民の政治参加を推進し、民主主義の強化や透明性の確保、あるいは人権の促進といったような政治面での改革に貢献をいたします。また、ITの普及は、情報及び知識の自由な流れを促進し、相互の寛容性、多様性の尊重といった精神を涵養し、もって国際社会の安定性を増進することに寄与すると考えているわけであります。
そこで、二番目に、我が国外交におけるIT分野における取組でありますが、このITは、世界じゅうすべての人々が情報社会の利益に参加することを可能にする手段であります。
ところが、先ほど総務副大臣からもお話しのように、実は先進国と途上国のITの普及の格差、つまりデジタルデバイドの話がございます。本日は、私は、この東アジアにおけるIT貢献策につきましては、主にこのデジタルデバイドの解消の取組についてお話を申し上げたいと思っておる次第でございます。
資料として、三ページをお開きをいただきたいと思います。
我が国は、二〇〇〇年の九州・沖縄サミット、日本政府が主催しましたこの九州・沖縄サミットにおきまして、主体的に国際的な情報格差問題に対する包括的協力策というものを取りまとめておりまして、この中で、デジタルデバイドの解消に向けまして、ODAあるいは非ODAの公的資金によりまして五年間で百五十億ドル程度を目途に協力を行う、それからその際、四つの分野におきまして重点を置いて支援を実施していくということを発表いたしました。
その四つが以下にございます。
まず、二国間協力、四つの分野におきます二国間協力の問題でございますが、三ページ目から四ページにかけてでございます。
第一番目は、政策あるいは制度作りへの知的貢献であります。
我が国といたしましては、途上国側の主体性を重視して支援を進める方針でありますが、単に途上国側の要請をそのまま受け入れるのではなく、よりよい発展のために、対話を通じて適切な計画が策定されるよう、政策アドバイスを行っております。こうした観点から、専門家派遣による政策アドバイス、開発調査による個別分野の計画策定、セミナー開催による意識向上と知見の共有等の支援を実施しております。
それから二番目が、人づくりであります。
ITを有効に活用するためには、政策立案者やソフト開発者を育成する高等教育、専門家や技術者を育成する専門教育、一般のIT利用者の幅広い意識と知識の向上といったような様々な人づくりの取組が必要となっております。また、資格認定制度の導入、相互認証など、産業人材の育成とその社会的活用のための制度整備も重要であります。このような目的を達成するため、専門家派遣や研修員受入れ、第三国研修等の技術協力、研究・訓練センター設置や教育研修機関への機材供与等の無償資金協力などの支援を実施しております。
四ページ目に、三番目でございますが、情報通信基盤の整備、ネットワーク化の整備であります。
この分野では、通信技術、メディアといったインフラ整備や技術の供与だけじゃなくて、これらの維持管理のための整備主体や資金確保の制度などを効果的に組み合わせる必要があります。また、保健・衛生指導あるいは防災情報などに取り組んでおるわけであります。
四番目が、援助実施に際しますIT利用の促進であります。
これは、我が国の援助実施に際しまして、遠隔研修、遠隔教育の面でIT利用の促進を図ることを目的としているわけであります。具体的には、東京、沖縄に設置するITコア・センターとアジアを中心とした途上国に設置するITサテライト・センターを国際回線で結びまして、技術協力を遠隔講義の形で実施をいたしております。このネットワークは、世銀の開発教育ネットワークと連携を図ることによりまして、世界の広範な地域に対して我が国の技術協力を提供することを目指しておるわけであります。
次は域内協力であります。
域内協力につきましては、我が国は、前に申し上げましたようなITの持つ意味を念頭に置きながら、グローバルな情報社会の構築を目指しまして、先進国あるいは多国間での協議においては、国際的な枠組み作りや制度・政策面での協調に取り組んでおるわけであります。
具体的には、APECには電気通信情報作業部会、電子商取引運営グループ、e—APECタスクフォース等の作業グループがありまして、デジタルデバイドの解消、制度及びインフラ整備、人材育成などについて協議を行っております。このほか、ASEANに対する協力、国際機関を通じたアジア地域への協力も行っております。
私どもといたしましては、二国間協力を縦糸にし、そして域内協力の枠組みを横糸にいたしまして、途上国における情報社会への移行を促進することにより、地域の安定と経済的・社会的発展を進めていく所存であります。
五ページ目をちょっとお開きをいただきたいと思います。
最後のページでありますが、包括的協力策におきます協力目標といたしまして、東アジアにおけるIT関係の経済協力実績を載せてございます。
先ほど、包括的協力策におきましては、ODAあるいは非ODAの公的資金によりまして五年間で百五十億ドル程度を目途に協力を行うということを表明したことを申し上げました。このペーパーでは、我が国が協力策を発表いたしましてから二年間に行った協力がここにございますが、政府開発援助以外の公的資金、OOF、これで約十六・五億ドル、それからODAで約七・一億ドル、合わせて二十三・六億ドルということでございます。このうち、東アジアにおける協力につきましては、この五ページに書いてございますが、OOF、この(2)でありますけれども、十一・五億ドル、ODAで四・七億ドル、合わせて十六・二億ドルということであります。先ほど申し上げました目標数に比べまして実績が少ないことがございます。
次のような原因が考えられると思います。
IT分野が、民間のイニシアチブ、すなわち投資や貿易により発展する分野であり、公的部門の役割は専ら民間の積極的な取組に対して政策及び人材育成等を補完的に協力するという役割を担うべきであるという点。あるいは、我が国、世界の景気が回復の動きを示しているというものの勢いは弱く、我が国経済を取り巻く環境は厳しさを増しており、IT分野においても民間の活動は低調であったこと。あるいは、昨年九月十一月のテロ事件以降、国際社会においてITに対する関心が相対的に低下しているといったことの事情が挙げられると思います。
こうした状況の下、IT分野における公的部門における協力についても、当初予測に比して低調であったことは率直に認めざるを得ないわけであります。
政府といたしましては、IT分野における協力推進に向けまして、積極的に案件の発掘、形成を図るため、これまでも被援助国との間で政策対話、プロジェクト形成のための調査団の派遣等を行ってきたところでありまして、今後とも、このような努力を継続し、関心を有する被援助国との間で協力推進に向けた努力を進めていきたいと考えておる次第でございます。ありがとうございました。
関
関谷勝嗣#13
○会長(関谷勝嗣君) ありがとうございました。
以上で報告の聴取は終わりました。
これより質疑を行います。
本日も、あらかじめ質疑者を定めず質疑応答を行いたいと思います。
質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行っていただきたいと存じます。
できるだけ多くの委員の方々が質疑を行うことができますよう、一回の発言時間は五分程度でお願いをいたします。
また、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。
なお、理事会協議の結果ではございますが、まず大会派順に各会派一人一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、早速、西銘順志郎君。
この発言だけを見る →以上で報告の聴取は終わりました。
これより質疑を行います。
本日も、あらかじめ質疑者を定めず質疑応答を行いたいと思います。
質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行っていただきたいと存じます。
できるだけ多くの委員の方々が質疑を行うことができますよう、一回の発言時間は五分程度でお願いをいたします。
また、質疑及び答弁とも御発言は着席のままで結構でございます。
なお、理事会協議の結果ではございますが、まず大会派順に各会派一人一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、早速、西銘順志郎君。
西
西銘順志郎#14
○西銘順志郎君 いや、突然の指名で、前回僕はさせていただいたので今回は遠慮しようかと思っていたんですが、あえてお聞きをさせていただきたいというふうに思います。
今、構造改革特区のことで私どもも勉強させていただいておるところでございますが、規制の緩和といいますか、そういうもので日本の地域の経済の発展をさせようということでございます。そういう関連の中で、私は沖縄県の出身でございますから、沖縄の今、情報産業通信特区というようなものが沖縄振興特別措置法の中で制定をされているわけでございまして、これは税制面あるいは補助金等の本当に優遇された特区でございます。
まず、構造改革特区とこの沖縄の特区とは違うんですが、これからITに関して、それぞれ経済産業省あるいは総務省等の沖縄に対するそういう特区についてどういう政策をお持ちなのかをお聞かせいただければ大変有り難いなというふうに思います。
この発言だけを見る →今、構造改革特区のことで私どもも勉強させていただいておるところでございますが、規制の緩和といいますか、そういうもので日本の地域の経済の発展をさせようということでございます。そういう関連の中で、私は沖縄県の出身でございますから、沖縄の今、情報産業通信特区というようなものが沖縄振興特別措置法の中で制定をされているわけでございまして、これは税制面あるいは補助金等の本当に優遇された特区でございます。
まず、構造改革特区とこの沖縄の特区とは違うんですが、これからITに関して、それぞれ経済産業省あるいは総務省等の沖縄に対するそういう特区についてどういう政策をお持ちなのかをお聞かせいただければ大変有り難いなというふうに思います。
加
加藤紀文#15
○副大臣(加藤紀文君) 先生お尋ねの、沖縄国際情報特区というのを総務省は推進しておりまして、その内容、具体的には情報通信関連産業の集積、振興、人材の育成、確保と研究開発の促進、そして情報通信基盤の整備というものに取り組みまして、その結果、平成十四年八月現在、八十三社の企業進出、約四千二百人の雇用創出に結び付いているところであります。
さらには、沖縄における情報通信産業の集積、中枢機能の整備を図ることを目的としまして、沖縄振興特別措置法の施行により、各種税制の創設等を実施しているところでありますが、今後とも、沖縄国際情報特区構想を推進することにより、アジア太平洋地域における情報通信関連産業の集積地として国際的な情報通信ハブを目指してまいりたいと考えております。
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西
桜
桜田義孝#17
○大臣政務官(桜田義孝君) 特区は特に中国で発達をしているところでありまして、地方、中国は意外に分権が非常に進んでいて、分権ごとにその特区が浸透しているということでございますので、細かいものはこちらでもそんなに掌握しておりません。
先ほどお話ししたように、台湾等では、五年間、進出企業に対しては企業の法人税を無料にするとかいって企業の誘致をしていると、そういうようなことでありまして、要は国を挙げてやっているということでありますので。
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西
西銘順志郎#18
○西銘順志郎君 こういう、今、日本の産業の空洞化というのがよく話題になっているわけですけれども、例えば今の沖縄の中に、中城湾の中にそういう税制面で非常に優遇された自由貿易地域がございます。そういう中で、多いか少ないか分かりませんけれども、企業が十社ほどこの三年間ぐらいで進出していらして、その中で、特にオートバイを組み立てる、部品を持ってきて沖縄で製造するというような形の中で、どうして、例えばもっと、中国本土が安いんだろうけれども、税金の面でも優遇されているんだろうけれども、なぜ、中国よりは高い税金のところで、わざわざ沖縄まで来てオートバイを組み立てるのかというと、メード・イン・ジャパンというブランドがやはり東南アジア、あるいはそういうところに向けて大変意義を持つんだというようなこともあるわけでございまして、そういう点で、それぞれ経済産業省あるいは総務省、外務省辺りのお考えもお聞かせいただければ大変有り難いなというふうに思っています。
この発言だけを見る →松
松井英生#19
○政府参考人(松井英生君) 今、先生御指摘のとおり、私、つい二週間ほど前、アジアをずっと回ってまいりました。今、オートバイの件が御指摘でございましたけれども、やっぱりベトナム辺りで大変な今オートバイブームになっております。偽物が出たりして大変な問題になっておるんですけれども、日本のブランドのオートバイは値段が高くてもやはり売れるということで、アジア各国におきましてもやっぱりブランドに対するあこがれというか評価というのが物すごく高うなってまいりますので、したがって、これからそういう労働コストが安い中国、アジアと日本企業が競争していく上で、やはり高性能の付加価値の高い製品を国内で作って、高ブランドを、良いブランドを日本側が維持して、それでアジア諸国とのすみ分けをしていくということが必要なんではないかなと、こういうふうに思っております。
そういう観点から、沖縄等々、日本のしかるべき地域におきまして特別な措置を講じて、日本の製造業を高付加価値型に強化していくという対策がやはり重要ではないかなというふうに存じております。
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西
関
榛
榛葉賀津也#22
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。大変貴重な御報告をちょうだいいたしまして、心からお礼を申し上げたいと思います。数点、基本的なことについてお伺いしたいと思います。
まず、小林副大臣、そして桜田政務官にお尋ねしたいんですけれども、前回のこの調査会で、同僚議員の大塚耕平委員が経済産業副大臣の高市早苗先生にアジアの共通通貨について質問をさせていただきました。そのとき副大臣は、長期的にはアジアの共通通貨というものが理想的なんだろうが、現実的にはアジアの通貨として円の国際化、キーカレンシーとしての円というものを日本としては戦略的に考えていくんだという趣旨の御発言をされました。
ただ、私考えますに、この円の国際化、キーカレンシーとしての円を考えていく場合には、情報であるとか、軍事であるとか、外交であるとか、極めてそういった対外政治がアグレッシブに展開されないと、この円がキーカレンシーになってくるというのは非常に厳しいんじゃないかと。とりわけ、我が国がアジアで持っている歴史であるとか今日までの痕跡をたどりますと、私は現実的ではないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その点、基本的認識についてお二人の先生にお伺いしたいというふうに思います。
そして、加藤総務副大臣にお伺いしますけれども、先ほど御説明いただきましたとおり、発展途上国において情報通信分野におけるODAであるとかOOFでの貢献というものが非常に重要になってくるんだろうなというふうに思います。とりわけ、アジアにおいてのITインフラの整備促進というものが、予防外交の面でもまた経済戦略の面でも非常に重要になってくるというふうに思います。
そして、その中で、二つの国についてどのような取組をされているかお伺いしたいと思うんです。それは、アフガニスタンと東チモール、これは今、非常に新しく国をつくろうとしているエリアでございます。アフガニスタンが東アジアに属さないということは承知ですけれども、日本がこの新しく国をつくろうとしているアジアの国々に対してどのようなIT戦略、もしくはITインフラ整備促進に対する貢献というものを予防外交、経済戦略の面から行おうとされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
そして最後に、経済産業政務官の桜田先生にお伺いしたいんですけれども、中国におけるITビジネスの特徴というものは、正に産官学のこの三つの連携というものが非常に強固にされている、とりわけ北京とか大連において、清華大学であるとか北京大学といったところでは、こういった高等教育機関において非常に重点的にインキュベートシステムも含めた産官学の連携が非常に強力的になされていると。中東においては、イスラエルのようなところは非常にインキュベートセンターというものを強固にいたしまして、学の部分で研究したものをいかにその産業で利用していくかというものを官が、政治が全面的にバックアップしていくという体制を取っているんですけれども。
日本がこの点において、その産官学の連携が私は多少弱いんじゃないか、とりわけ学における研究のバックアップというものを経済産業の立場からもう少し強固に推進するべきじゃないかというふうに思うんですけれども、この辺の取組についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →まず、小林副大臣、そして桜田政務官にお尋ねしたいんですけれども、前回のこの調査会で、同僚議員の大塚耕平委員が経済産業副大臣の高市早苗先生にアジアの共通通貨について質問をさせていただきました。そのとき副大臣は、長期的にはアジアの共通通貨というものが理想的なんだろうが、現実的にはアジアの通貨として円の国際化、キーカレンシーとしての円というものを日本としては戦略的に考えていくんだという趣旨の御発言をされました。
ただ、私考えますに、この円の国際化、キーカレンシーとしての円を考えていく場合には、情報であるとか、軍事であるとか、外交であるとか、極めてそういった対外政治がアグレッシブに展開されないと、この円がキーカレンシーになってくるというのは非常に厳しいんじゃないかと。とりわけ、我が国がアジアで持っている歴史であるとか今日までの痕跡をたどりますと、私は現実的ではないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その点、基本的認識についてお二人の先生にお伺いしたいというふうに思います。
そして、加藤総務副大臣にお伺いしますけれども、先ほど御説明いただきましたとおり、発展途上国において情報通信分野におけるODAであるとかOOFでの貢献というものが非常に重要になってくるんだろうなというふうに思います。とりわけ、アジアにおいてのITインフラの整備促進というものが、予防外交の面でもまた経済戦略の面でも非常に重要になってくるというふうに思います。
そして、その中で、二つの国についてどのような取組をされているかお伺いしたいと思うんです。それは、アフガニスタンと東チモール、これは今、非常に新しく国をつくろうとしているエリアでございます。アフガニスタンが東アジアに属さないということは承知ですけれども、日本がこの新しく国をつくろうとしているアジアの国々に対してどのようなIT戦略、もしくはITインフラ整備促進に対する貢献というものを予防外交、経済戦略の面から行おうとされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
そして最後に、経済産業政務官の桜田先生にお伺いしたいんですけれども、中国におけるITビジネスの特徴というものは、正に産官学のこの三つの連携というものが非常に強固にされている、とりわけ北京とか大連において、清華大学であるとか北京大学といったところでは、こういった高等教育機関において非常に重点的にインキュベートシステムも含めた産官学の連携が非常に強力的になされていると。中東においては、イスラエルのようなところは非常にインキュベートセンターというものを強固にいたしまして、学の部分で研究したものをいかにその産業で利用していくかというものを官が、政治が全面的にバックアップしていくという体制を取っているんですけれども。
日本がこの点において、その産官学の連携が私は多少弱いんじゃないか、とりわけ学における研究のバックアップというものを経済産業の立場からもう少し強固に推進するべきじゃないかというふうに思うんですけれども、この辺の取組についてお伺いをしたいと思います。
関
関谷勝嗣#23
○会長(関谷勝嗣君) では、質問の内容の順番で御答弁をいただきたいと思います。
したがいまして、最初の問題につきまして小林財務副大臣と桜田経済産業大臣政務官、そして最後の質問はまた桜田さんに戻しますから、まず第一問を二人から答弁をいただきます。
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小
小林興起#24
○副大臣(小林興起君) アジアの何か特別な通貨といっても、共通通貨というところを考えるのは難しいものがあろうかと思いまして、現実的にはやはり円で、円をアジアの共通通貨的なものにしていくことが一番近道だろうと思うんですけれども、今おっしゃったとおり、円については背後に確かに軍事的なものはないわけでありますから、そういうものがありますけれども、しかし、特にアジア地域が平和であり続けるだろうと、そういう努力とも相まって、そういうことになりますと、円については、やはり円というものが信頼でどこまでできるのか。それは、ついこの間まで、経済大国日本というときはかなり円に対する信頼も高まったと思うんですけれども、今日は御承知のとおり不良債権処理にもたもたしているぐらいでございますから、明日の日本は、明日の経済はどうなるかという、国内では非常な心配が漂っているんですね。
ただ、情けないところもあるんですけれども、しかしアジア諸国を回ってみますと、総体的には今なお日本の経済は強いというふうに幸いなことに思っていただいている面もありまして、そういうことであるならば、やはり自国の経済の立て直しも図りながら、もう少し円の国際化を進めていけるバックグラウンドがあるのかなと思いますし、特にドルは、アジアはもうそれを経験したわけですけれども、何か勝手に一方的に入ってくるんですけれども、すぐに出てしまう。つまり利益追求型の、何といいますか、価値観がドルの背後にはあって、売ったり買ったり、入ったり出たりすると。日本というのは、円を使う人が、日本人かどうかは別として、そういう円的な価値観といいますのは、アジアに例えば出ていっても、日本はかつてバブルのときアメリカへも出ていきましたけれども、入ったらなかなか出ていかないんですね。もうしっかりとそこで所有して居着いてしまうと。売り抜けてすぐに逃げると、こういう逃げ足は速くない通貨でございますから、したがって、そういう意味ではアジアからも非常に信頼性が高いわけでありまして、そういうときに、彼らは、ドルとだけでリンクしているよりも、やっぱり円ともう少しリンクしていた方が、自国の経済を考えたとき、危機的な状況は良かったなという、そういう思いもあるわけでございます。
したがって、そういうアジアの方々から、国々から期待されているという面を込めて、我が国としても、そういうアジア経済危機に、アジアがドルとのみリンクしているんではなくて、まず円と少しリンクする部分によってリスクを分散する。あるいは、日本にとって、自国の通貨ということもありますけれども、経済協力のウエートも高い、あるいは輸出入の非常に額も大きいということで、私は、まず円の国際化を図っていくことがアジアの経済の安定にとって役立つのではないかと、そういう考え方を持っております。
この発言だけを見る →ただ、情けないところもあるんですけれども、しかしアジア諸国を回ってみますと、総体的には今なお日本の経済は強いというふうに幸いなことに思っていただいている面もありまして、そういうことであるならば、やはり自国の経済の立て直しも図りながら、もう少し円の国際化を進めていけるバックグラウンドがあるのかなと思いますし、特にドルは、アジアはもうそれを経験したわけですけれども、何か勝手に一方的に入ってくるんですけれども、すぐに出てしまう。つまり利益追求型の、何といいますか、価値観がドルの背後にはあって、売ったり買ったり、入ったり出たりすると。日本というのは、円を使う人が、日本人かどうかは別として、そういう円的な価値観といいますのは、アジアに例えば出ていっても、日本はかつてバブルのときアメリカへも出ていきましたけれども、入ったらなかなか出ていかないんですね。もうしっかりとそこで所有して居着いてしまうと。売り抜けてすぐに逃げると、こういう逃げ足は速くない通貨でございますから、したがって、そういう意味ではアジアからも非常に信頼性が高いわけでありまして、そういうときに、彼らは、ドルとだけでリンクしているよりも、やっぱり円ともう少しリンクしていた方が、自国の経済を考えたとき、危機的な状況は良かったなという、そういう思いもあるわけでございます。
したがって、そういうアジアの方々から、国々から期待されているという面を込めて、我が国としても、そういうアジア経済危機に、アジアがドルとのみリンクしているんではなくて、まず円と少しリンクする部分によってリスクを分散する。あるいは、日本にとって、自国の通貨ということもありますけれども、経済協力のウエートも高い、あるいは輸出入の非常に額も大きいということで、私は、まず円の国際化を図っていくことがアジアの経済の安定にとって役立つのではないかと、そういう考え方を持っております。
関
桜
桜田義孝#26
○大臣政務官(桜田義孝君) 私も、おっしゃるとおりで、円の国際化というものは進めていくべきだと思いますし、絶対必要だなと。ただ、それには今現在の、小林先生からお話ありましたように、日本の経済力をやはり回復させないことには進まないんではないかなというふうに思っております。特には、自由民主党の中では、相沢先生を筆頭に円の国際化に関する小委員会というのを設けられて、円を是非国際通貨にしたいという研究が党内で進められているところでありますし、私自身もそのメンバーであり、円の国際化には熱心な議員の一人でございます。
それで、やはり経済がグローバル化する中で、やはり日本の産業、いわゆる言葉は悪いですけれどもハゲタカファンドみたいなことで日本の経済というものが混乱に陥らないようにするためにも、世界の中の円の存在というものがより多く認知されるような国内体制あるいは国際体制が必要なんではないだろうかというふうに思っておりますので、是非進めるべきであるというふうに思っております。
ともかく、経済力の回復あっての円の国際化だと、世界の人間が日本の経済の将来を心配しているような状況から一日も解放されることが急務であるように思われます。
この発言だけを見る →それで、やはり経済がグローバル化する中で、やはり日本の産業、いわゆる言葉は悪いですけれどもハゲタカファンドみたいなことで日本の経済というものが混乱に陥らないようにするためにも、世界の中の円の存在というものがより多く認知されるような国内体制あるいは国際体制が必要なんではないだろうかというふうに思っておりますので、是非進めるべきであるというふうに思っております。
ともかく、経済力の回復あっての円の国際化だと、世界の人間が日本の経済の将来を心配しているような状況から一日も解放されることが急務であるように思われます。
加
加藤紀文#27
○副大臣(加藤紀文君) お尋ねの、アフガンの復興に関して総務省としては何を協力するべきかというお尋ねでありますが、具体的には放送ネットワークの復興ということで、今年の五月に調査団を送りまして放送機材の無償提供を決めました。通信はこれからでございます。
東チモールに関しましては、まだ先方の方から御要望が来ておりませんので、御要望があり次第、できる限り、可能な限り協力させていただきたいということでありますが、東チモールに関しましては外務省の方から説明させていただきたいと思います。
この発言だけを見る →東チモールに関しましては、まだ先方の方から御要望が来ておりませんので、御要望があり次第、できる限り、可能な限り協力させていただきたいということでありますが、東チモールに関しましては外務省の方から説明させていただきたいと思います。
吉
吉川元偉#28
○政府参考人(吉川元偉君) ありがとうございます。ODAの観点から、アフガニスタンと東チモールにつきまして簡単に補足させていただきたいと思います。
まず、アフガニスタンですが、私も今年の一月にアフガニスタン、カブールとヘラートに行ってまいりました。そのときに、今御説明ございましたが、カブールにある放送局、これは一九七〇年代に日本が施設を建て技術者を送り込んだ、そういうところですが、これがまだ古い機械のまま保存されておりました。
タリバーン時代というのは放送が禁止されておりましたから、新しい政権になってそれを始めようということで、日本はそのためにNHKの協力も得て機材と技術協力を始めております。六月にはロヤ・ジルガというあそこの部族の会議があって、憲法が決まりました。この際も、カブールで行われたこのロヤ・ジルガの模様を日本の協力によりまして地方都市でテレビの画像で見れる、そういうことをやりました。
これは、いずれも先生が御指摘になった予防外交という観点では大変大きな成果を上げたものだと思いますし、先ほど政務官の冒頭の発言にありましたように、ODAというものを地域の安定に使っていこうという観点であります。
東チモールにおいては、人口が八十万という大変狭い地域ですし、電話回線は破壊され、電話が戻る前に携帯電話の普及が非常な勢いで動いております。ですから、そういう意味ではITのインフラはアフガン以上には進んでおります。
いずれも、これからポテンシャルの非常に高い国だと思いますので、先方政府の要望を聞きながら、この面では日本の協力というものが先方政府に直接目立ついい援助だと思いますので、積極的に進めていきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →まず、アフガニスタンですが、私も今年の一月にアフガニスタン、カブールとヘラートに行ってまいりました。そのときに、今御説明ございましたが、カブールにある放送局、これは一九七〇年代に日本が施設を建て技術者を送り込んだ、そういうところですが、これがまだ古い機械のまま保存されておりました。
タリバーン時代というのは放送が禁止されておりましたから、新しい政権になってそれを始めようということで、日本はそのためにNHKの協力も得て機材と技術協力を始めております。六月にはロヤ・ジルガというあそこの部族の会議があって、憲法が決まりました。この際も、カブールで行われたこのロヤ・ジルガの模様を日本の協力によりまして地方都市でテレビの画像で見れる、そういうことをやりました。
これは、いずれも先生が御指摘になった予防外交という観点では大変大きな成果を上げたものだと思いますし、先ほど政務官の冒頭の発言にありましたように、ODAというものを地域の安定に使っていこうという観点であります。
東チモールにおいては、人口が八十万という大変狭い地域ですし、電話回線は破壊され、電話が戻る前に携帯電話の普及が非常な勢いで動いております。ですから、そういう意味ではITのインフラはアフガン以上には進んでおります。
いずれも、これからポテンシャルの非常に高い国だと思いますので、先方政府の要望を聞きながら、この面では日本の協力というものが先方政府に直接目立ついい援助だと思いますので、積極的に進めていきたいというふうに考えております。
関