農林水産委員会

2003-03-25 参議院 全120発言

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会議録情報#0
平成十五年三月二十五日(火曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三浦 一水君
    理 事
                国井 正幸君
                田中 直紀君
                常田 享詳君
                和田ひろ子君
                紙  智子君
    委 員
                岩永 浩美君
                太田 豊秋君
                加治屋義人君
                小斉平敏文君
                服部三男雄君
                松山 政司君
                郡司  彰君
                信田 邦雄君
                羽田雄一郎君
                本田 良一君
                日笠 勝之君
                渡辺 孝男君
                市田 忠義君
                岩本 荘太君
                中村 敦夫君
   国務大臣
       農林水産大臣   大島 理森君
   副大臣
       農林水産副大臣  太田 豊秋君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       渡辺 孝男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田 榮司君
   政府参考人
       農林水産省総合
       食料局長     西藤 久三君
       農林水産省生産
       局長       須賀田菊仁君
       農林水産省経営
       局長       川村秀三郎君
       農林水産省農村
       振興局長     太田 信介君
       水産庁長官    木下 寛之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (平成十五年度の農林水産行政の基本施策に関
 する件)
 (WTO農業交渉に関する決議の件)
○水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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三浦一水#1
○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産省経営局長川村秀三郎君、農林水産省農村振興局長太田信介君及び水産庁長官木下寛之君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三浦一水#2
○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三浦一水#3
○委員長(三浦一水君) 農林水産に関する調査のうち、平成十五年度の農林水産行政の基本施策に関する件を議題といたします。
 本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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加治屋義人#4
○加治屋義人君 自由民主党の加治屋でございます。
 自民党の畜酪対策小委員会、国井先生、小委員長を務めていただいておりまして、先般、北海道、九州、それぞれ生産農家の視察をさせていただきました。
 大変うれしく思ったことがございます。一つは、どの生産者とお会いしても、BSE、おかげさまでと、そういう大変うれしい感謝の気持ちを表していただきました。農水省始め、お互いこうして一生懸命取り組んできた、何というんでしょうか、努力が何か報われたような、そういう気持ちになりました。
 二つ目には、農業団体や生産者との意見交換の中で、どの生産者の意見も、実は自らの努力を痛感をしている、そしてやはり自助努力で頑張る、そういう気持ちでありますので、足りないところはいわゆる国の支援をお願いしますと。そして、この国の支援、いわゆる私は公助と読ましていただいているんですが、このやはり自助努力の上に立って公助があるんだというこの経営的な精神、そういうものが農家の皆さんに芽生えているのではないか、そういうことを痛切に思って、感動いたしました。
 そこでお伺いをいたしますが、一つには、BSEを過去のものとしてはならない。残されたBSEのそれぞれの課題について、いま一度、大臣おいでになりませんけれども、副大臣に決意のほどをお伺いしたいと思います。
 二つ目には、戦後、国が工業化路線を推進した結果、産業としての農業が衰退をし、それと併せて生産農家の自主努力が減退したように思われます。BSEをきっかけに、食の安全、農の再生、自給率向上といった目標が再確認されて、同時に、生産農家自体のやる気、つまり自助努力が芽生えてきたことは誠にうれしく、実感として受け止めさせていただいています。
 この農家の自助努力を中心に、農業協同組合を軸にしたいわゆる互助、共助というんでしょうか、そして国による公助が適切に機能をしてサポートするならば、我が国農業の将来は大変明るいのではないかと、視察をしながらそういうふうに感じました。我が国農業の振興、再生を実現する上で、この自助、互助、公助の在り方はどうあるべきなのか、大臣の、副大臣の所感があればメッセージとしていただきたいと思います。
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太田豊秋#5
○副大臣(太田豊秋君) 本来であれば大臣が御答弁すべきところでございますが、今、衆議院で本会議が開かれておりますので、私から御答弁を申し上げさしていただきます。
 今ほども、現場を実際にごらんになって、そのごらんになった経緯の中から、それを基本といたしました御質問をいただきまして、正に実感がこもっておるなというふうなことでお聞きをさしていただきました。
 確かに、昨年の九月のBSEの発生後、消費者の方々の牛肉への不安が大変に高まってまいりまして、そして牛肉の消費とか、あるいは価格の下落だとか、それからまた生産者を始め流通、外食事業者の経営にも大変な影響が生じたわけでございまして、国といたしましても消費者の不安払拭と、生産農家や関係事業者への影響の緩和のために、生産、流通、消費、各段階における対策を講じてまいったところでございます。
 その成果もございまして、当初急落をいたしておりました牛肉の消費、それから価格等も回復してきておりまして、また、昨年の五月の四頭目以降におきましては、皆様、消費者の方々あるいは生産者の方々、そして国の施策等々も併せまして、風評被害というふうなものが起こることもなく、これが冷静な反応によって対応がなされてきたというふうなこと、大変喜ばしいことであったというふうに考えてございます。
 しかしながら、BSEにつきましては、なお感染源、そしてまた感染経路の究明、それから死亡牛の検査体制の整備、そして牛肉のトレーサビリティーのシステムの構築、これは御承知のように四百五十万頭の牛につきましてはすべて耳標をもう完了いたしております。そしてなお、子牛が生まれるたびにこれらの子牛につきましても耳標は取付けをいたしておるところでございますが、こういった構築の課題とかいろいろ残されておるわけでありますが、今後BSE対策特別措置法とかあるいはこれに基づく基本計画を踏まえまして、これらの課題にしっかり取り組みつつ、消費者の方々の食の安心、安全に対する信頼の回復を図るとともに、BSE発生農家の経営再建支援策、対策などを全力を挙げてやってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 また、公助とか自助等の問題につきましても、生産者あるいは農業団体の方々とのお話合いの中でも、やはり自助努力が大変に必要なんだというふうな自覚の中でというふうなことも今お話がありましたが、BSEの発生によりまして、牛肉の消費、価格が落ち込み、そしてまた生産農家の経営は大変に大きな打撃を被ったこととなっておりますが、こうした厳しい状況の中で意欲を持って経営を継続されておられる農家の方々には本当に頭の下がるような思いでございます。
 農業助成等については、国民、特に納税者の納得を得られるよう行う必要があることでございまして、これは皆様方にも御理解いただくことだと思います。すなわち、畜産農家の自主性と創意工夫に基づく生産性向上などへの努力に対しまして助成を行うという基本的考え方に基づく必要がございます。
 畜産農家には、後継者の育成や牛舎整備などにも自ら努力され、経営の維持そして発展に努められていることに大変心強く感じるところでございます。そのような農家の方々の自助努力と相まって各般の支援対策が効果を発揮するものと考えておるものであります。
 農業政策の展開に当たりましては、今後とも、意欲を持って生産に励んでおられる農家の方々が、その経営を改善し発展させていくことができるように、農林水産省といたしましても可能な限り支援してまいる所存でございますので、御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。
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加治屋義人#6
○加治屋義人君 ありがとうございました。
 やはり農家自らの自助努力、これを喚起していくことがまた公助としての役割だと、そういうふうに思っていますので、是非そういうふうにお願いを申し上げたいと思います。
 先日の大臣の所信に関連しまして、また私どもの今回の視察で出されました問題等について、以下、質問をさせていただきたいと思います。
 平成十五年度の畜産物価格が、大変厳しい財政事情の中で、据え置きという御努力をいただきました。また、関連対策の充実強化など、反映をされておりますことに大変感謝を申し上げたいと思います。
 まず、肉用牛生産基盤安定化支援対策について伺います。これは、意欲ある生産者の経営安定を目的に、これまで繁殖基盤強化対策、子牛流通活性化対策など生産基盤の充実に大きな貢献をしてまいりました。この事業の予算の実績を見ますと、これは私は自分の鹿児島県の資料しか持ち合わせていないのでありますが、平成十二年、十三年度と比べて十四年度のこの実績が約二分の一に減っているわけですけれども、全国枠で十二年、十三年、十四年度の数字がどうなっているのか教えていただきたいと思いますし、その減額となった要因は何なのか、多分BSE等の絡みがあるのかなと思ってはいるのですが、要因等を教えていただければ有り難いと思います。
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須賀田菊仁#7
○政府参考人(須賀田菊仁君) 肉用牛生産基盤安定化支援対策でございます。当初予算額、全国ベースで、十二年度が二十億二千八百万、十三年度が三十五億九千万、十四年度が二十五億四千二百万でございます。ちなみに、鹿児島県の実績で申し上げますと、十二年度が三億九千四百万、十三年度が四億八千三百万、十四年度が四億三千百万でございます。
 先生もただいま御指摘なされましたように、やはり我々、限られた財源の中でBSE関連対策といたしまして、十三年度千五百億、十四年度二千億と、こういうふうな予算を計上をしてまいったわけでございまして、そういう乏しい財源の中で十四年度予算額を減額をせざるを得なかったということでございまして、鹿児島県分についても減額をせざるを得なかったという事情につきましては、何とぞ御理解を賜りたいというふうに思っている次第でございます。
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加治屋義人#8
○加治屋義人君 この事業につきましては、新規就農者やまた既存の農家、特に鹿児島県は離島を抱えておりまして、今、離島の産業基盤というのが全くない中で畜産の拡大に向けてやっとスタートした、そういうときなだけに、この事業そのものが離島の方々に、それこそ命だと、そのぐらい思っているわけでありますけれども、十六年度以降の継続、そしてまたBSE以前のペースに是非戻していただきたいと、そういう強く要望するわけですけれども、どうなんでしょうか。
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大島理森#9
○国務大臣(大島理森君) まず冒頭に、遅れてまいりましたことをお許しいただきたいと思います、衆議院の本会議がございまして。
 さて、加治屋先生の今の御質問でございますが、この肉用牛生産基盤安定化支援対策事業が鹿児島県の離島地域を含め我が国の肉用牛の振興に大きく寄与しているというふうに私どもも考えております。
 本事業は平成十四年度で終了する予定でございましたが、まあ手前みそかもしれませんが、この施策が非常に評価が高い、また御要請もあるということで、十五年度、予算額を拡充して継続することにいたしておるわけです。
 さて、その先も延ばせと、こういう御要望で、なおかつ予算額も充実して増やして延ばせと、こういうふうな御指摘あるいは御要請、また御意見であろうと思いますが、この十五年度の状況を見ながら検討したいと、こう考えております。検討したいということで様々な御理解をいただければと思いますが、今、十五年度の予算が始まったばっかりでございますので、十六年度の話をするのは大体この夏の概算要求からでございますし、全体の十五年度の実勢を見ながら検討してまいりたいなと、このように思っております。
 また、先生の離島の実態を見たこの御意見というものもしかと承りながら研究し検討してまいりたいと、こう思っております。
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加治屋義人#10
○加治屋義人君 ありがとうございます。
 離島を特別に申し上げたのですけれども、地方分権の中でやはり離島の自立ということを考えますと、畜産以外にないのではないかと、そういう希望を持っておりますだけに申し上げたところでございます。
 次に、牛肉と豚肉の関税収入に関連して端的に伺いたいと思います。
 酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、いわゆる経営安定対策、そして生産基盤対策、食肉流通、消費拡大など、総合的に畜産基本政策の確立が求められております。牛については、牛肉の関税収入と農畜産振興事業団との関連で肉用牛生産振興に大きな役割を果たしてきております。養豚の将来については、現在の差額関税制度の確立で基準輸入価格が設定されてはいるものの、このモダリティー一次案等を考えた場合に、養豚の将来については大変心配をいたしております。
 そこで伺いますが、養豚の生産振興に資するために、豚肉の関税収入を活用して畜産振興を図るための目的に充当をすべきではないかと、こういうことを思っておりますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
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須賀田菊仁#11
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生も御承知のように、予算、入るを量りていずるを制すという言葉がございます。国の予算、総計予算主義でございまして、すべての歳入というものを一括して計上をいたしまして、歳出につきましてはそのときの情勢に応じて優先順位を付けて配分すると、これが予算の原則でございまして、そういうところにやはり特定の歳入をもって特定の歳出に充てるといういわゆる特定財源というものは全体の財政運営の硬直化を招くということで、極めて例外的な場合にしか認められないという状況にあるわけでございます。
 この牛肉の関税収入を特定財源といたしましたのは、昭和六十三年に牛肉の自由化を決定したときに講じたわけでございますけれども、一般的にこの特定財源が認められるレアケースといたしまして、当時勉強したわけでございます。一つは、歳入と支出の間に強い牽連性があるということ。二つ目に、そういう措置を講ずるということについての相当な理由が要るということ。三つ目には、その歳出はその財源以内で賄うと。この三つの要件が要るわけでございます。
 牛肉の場合は、やはり内外価格差、品質を考えましても相当あったと。しかも、基盤の弱い繁殖経営にしわ寄せが、自由化が来るという状況にあったということで、やはり肉用子牛等生産者補給金制度をそのとき作りましたけれども、牛肉の関税に負担を求めるということが適当だという強い牽連性があったと。二つ目に、それまでも当時の畜産振興事業団、IQ、一元的な牛肉の割当てを受けていたわけでございますけれども、その売買差益をもって畜産振興策に充当していたという経緯がございまして、やっぱりそういう特定財源とする相当な理由も見いだせたということ。そして、支出につきましても、当時、収入の範囲内で支出に充当できたと。こういうことがございまして、極めて例外的ではございましたけれども、牛肉については認められたわけでございます。
 こういう同じことが豚肉について認められるかというふうに考えますと、収入と支出一つ取りましても、今、豚肉の関税収入は百五十億程度でございます。支出はそれをはるかに上回っておりますので、そういうような点一つ取りましても、なかなか牛肉と同じような事情にはないんじゃないかというふうに思うわけでございます。
 なお、豚肉といいますか、養豚の振興につきましても牛肉の関税財源が充当できるようになっておりまして、その基盤の、存立基盤の確保ということについては十分意を用いていきたいというふうに考えている次第でございます。
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加治屋義人#12
○加治屋義人君 端的にと申し上げましたのも、よく分かった上でのことでございまして、この辺りで一言言っておいた方がいいのかなと、そういう感じで質問をさせていただきました。
 次に、肉用牛肥育経営安定対策事業、いわゆる通常マル緊に関連して伺いたいと思います。
 通常マル緊事業は、生産者と国が一対三の割合によって基金を造成をして、これを財源に、肉牛価格が下落し肥育農家の粗収益が家族労働費を下回った場合に、その差額の八割を補てんをして農家経営を安定させる事業であります。
 さらに、十三年度には、BSE発生によって肉牛価格が大幅下落をして、農家の粗収益が物財費をも下回る事態が発生して、通常マル緊事業では仕組み上対応できない、そういうことから、BSE緊急対策の特別措置、措置として新たにBSEマル緊が創設をされまして、物財費を下回った場合にはその差額の全額を国が補てんをすると、こういうことでございます。
 この二つの事業によって、価格が大幅に下がり収益が低下しても、価格補てんがあることから安心して肥育経営を続けることができるようになって、生産者にとって、口蹄疫あるいはBSE、こういう厳しい環境を乗り越えてきたと、そういうふうに思っておりまして、この二つの果たしてきた役割についてどのように評価をされておられますか。局長にお伺いしたいと思います。
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須賀田菊仁#13
○政府参考人(須賀田菊仁君) 通常マル緊、それからBSEマル緊、先生今おっしゃった内容の対策を講じてきたわけでございます。
 BSEが発生をいたしました平成十三年九月から去年の十二月までの実績を見ますと、通常マル緊で三百三十七億円、BSEマル緊で一千二十五億円の支出がございまして、合わせまして一千三百六十二億円の支出をしたわけでございます。肉用牛の粗生産額が四千六百億円程度ということでございますので相当の支援になっていたということで、肉用牛肥育経営の収益性の悪化というものを最小限にとどめたものというふうに私どもは評価をしているところでございます。
 現在は、枝肉価格がBSE発生前の水準に戻りまして、BSEの影響からほぼ状況としては回復しているというふうに認識をしているところでございます。
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加治屋義人#14
○加治屋義人君 ありがとうございます。
 この通常マル緊事業、十五年度で終了の予定でありますし、またこのBSEマル緊も、今後発動の機会はごく少ないのではないかと、こういうふうに思っているんですが、したがって十六年度以降の対策として、肥育農家が安心して経営を続けることができるように、生産者と国が応分の負担による基金を造成をして、これを財源に、二つのマル緊を組み合わせた、家族労働費、物財費等を含めて対象にして価格補てんをする所得補償方式による経営安定対策事業を充実強化する必要があるんではないかと、こういうふうに思っているんですが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
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大島理森#15
○国務大臣(大島理森君) 局長から今、その目的あるいはその他を御説明しましたが、BSEマル緊事業は、BSEの発生による、もうこれは先生御承知のことでございますけれども、大幅な収益性の悪化に対応するための緊急措置として実施しているものでありまして、枝肉価格がBSE発生前の水準に戻る、そういう状況から、BSEの影響からほぼ回復しているという現状を踏まえ、十四年度でこれは終了することとしております。
 他方、肉用牛肥育経営安定対策事業につきましては、肉用牛肥育経営の安定を図るための収益性が悪化した場合には家族労働費を補てんする事業として十三年度から十五年度まで三か年事業を行ってきたと、こういうことでございまして、先ほどの事業もそうでございますが、十六年度の予算措置については、来年度の枝肉価格、肥育素牛価格等の肥育経営をめぐる状況を勘案して検討してまいりたいと、このように思います。
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加治屋義人#16
○加治屋義人君 ありがとうございます。
 最後で、通告はしておりませんけれども、一言大臣にお伺いしたいと思います。
 WTO農業交渉、大島大臣始め農水省、それこそ不退転の決意で臨んでおられることに多といたしておりますが、現状と、見通しというんでしょうか、についてお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
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大島理森#17
○国務大臣(大島理森君) 昨年の十月以来、国会のない時期はほとんど海外に行ってまいりました。そして、ミニ閣僚会議も全力を挙げて我が国の主張をし続けてまいりました。先般、ハービンソン議長からいわゆる一次案の改訂版というものが出されました。
 私どもも、今日からジュネーブで特別会議をやっております。それに行くに当たって私が出した指針、基本は、これはEUのフィシュラーさんとも電話で綿密に話合いをし、韓国の金、新しい農務長官とも話し合い、一言で言いますと、このハービンソン議長の一次案の改訂版というのは議論のベースにならないものである、ミニ閣僚会議のときに私どもは触媒という評価をいたしたわけでございますが、そういうことを乗り越える案ではないと。三月末に何としても合意をしたいというコミットはすべての国々がしているわけですから、そのことを私どもは捨てるものではございません。
 その合意を得るためには、日本、EUの基本的な考え方、すなわち各国の農業が多様に存在するという柔軟で包括的で、そういうふうな案でないとまとまらないと、だから私どもに賛成しなさいと、私どもの案をベースにして議論すべきだという、そういう基本をしっかりとこの一週間訴えて努力してまいりたいと、こう思っております。
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加治屋義人#18
○加治屋義人君 ありがとうございました。
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小斉平敏文#19
○小斉平敏文君 自由民主党の小斉平であります。
 わずか十五分の質問でありますから、質疑でありますから、残された分は明日の質疑でまた続けてやりたいと思いますけれども、家畜排せつ物法に基づくいわゆる処理施設の整備等について何点かお伺いをしたいと、このように思う次第であります。
 この事業は平成十一年度より進められておるわけでありますけれども、まずその進捗状況と見通し、これについてまずお聞かせを、お尋ねをしたいと、このように思うんです。
 過去三年間で都道府県計画二万九千百戸、これに対して約半数の一万四千三百六十六戸が整備されたと、このように聞き及んでおるわけでありますけれども、あと残された年月は二か年と。その二か年で半数の対応、残された半数の対応ができるのかということと、それに対する予算、予算措置、これは大丈夫なのかどうか、これをまず局長にお伺いしたいと思います。
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須賀田菊仁#20
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生ただいまお述べになりましたように、私ども、施設整備の目標を十六年の十月末までに二万九千百戸を目標にしているわけでございます。十四年度末まではほぼ半数、一万四千三百戸しか整備が完了をしておりません。今般の畜産物価格の決定に際しましてもこの問題が大きく取り上げられまして、また大臣からも全力を挙げてこの家畜排せつ物の整備に取り組めという御指示もいただきまして、私ども、畜産環境整備促進特別プロジェクトというものを組みまして、残された期間は短いわけでございますけれども、全力を挙げて取り組む覚悟をしているところでございます。
 予算でございます。私の生産局所管の予算として、非公共四十四億、公共七十二億、そのほか指定助成で二百十億と、こういう予算は計上をさせていただいているわけでございますけれども、このほかにもバイオマス利用促進あるいは集落排水等々、この事業の中で家畜排せつ物処理施設の整備に活用できる予算が総額として二千二百億余ございます。
 こういう予算を活用をしながら、先ほど申し上げました特別プロジェクトということで、残された二年足らずの間に全力を挙げて整備の完了を目指していきたいという覚悟でございます。
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小斉平敏文#21
○小斉平敏文君 これから整備を進めていく畜産農家、これはもう高齢化、もうやめようかという農家、畜産農家とか、あるいは資金的に問題がある、こういう農家、このような様々な事情を抱えておる農家が非常に多いわけなんでありますから、きめ細かなしっかりした対応をしていただきたいということをまずお願いをしておきたいと思います。
 私の地元の宮崎県の場合を見てみますと、肉用牛については野積み対策、これは堆肥舎の設置や畜環リース事業の利用又は市町村の堆肥センターの設置等によってかなり整備は進んでおる状況であります。肉用牛の方は、堆肥舎の設置もありますけれども、広い採草地、これを持っておりますから、完熟ふん尿を散布するということで処理が進んでおる。また鶏についても、堆肥舎の設置や関連会社による鶏ふんの焼却、このようなことでほぼ完璧に行われておる状況であります。
 一番問題なのは豚のいわゆる汚水処理、これが非常に問題だと。特に施設の建設費や維持費、これが非常に高い、高額である。大体二百頭一貫経営で三千万から五千万掛かると、このように言われております。さらに、浄化施設を整備して国の放流基準、これをクリアしても河川の下流域住民の同意が得られなければ放出できないという、こういう仕組みになっているんです。養豚農家の場合は、畜環リース事業として取り組もうとしても、価格の動向が非常に不透明である、あるいは高齢化や後継者不足、こういう状況の中で非常に投資が難しい状況にあります。これでは施設整備に二の足を踏んでしまう。これも分からないわけではない。
 そこで、浄化排水の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 国や県の支援をいただいて、高額の費用を掛けて浄化施設、これを造って国の放流基準を達成したにもかかわらず、河川下流域の同意を取り付けなければ放流できないということは非常に大きな問題なんです。排出基準を満たしておるのに放流できないのはおかしいという非常に養豚農家の声が多い。
 これは当然環境省と関連する問題であるわけでありますけれども、農水省が定めた排水基準、これを基に大体整備が進んでおるわけでありますから、排水については解決の道筋をちゃんと付けておかなければいけない、このように思うんです。またさらに、将来この排出基準が厳しくなったということにでもなれば、投資した施設、それに更に再投資が必要になるということも考えられるんです。そうなったら行政への信頼は地に落ちる、このように思うんです。この点について大臣、御見解を賜りたいと思います。
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大島理森#22
○国務大臣(大島理森君) 今、専門家である先生から、牛は放牧し、あるいはそういうものを持っておって、かなりいいところまで来ていると。鳥もそういういろんな会社がインテグレーションの中でやっていくんだろうと思いますが、これもいい。問題は豚だと、養豚業者。よく言われますように、一頭十人分のBODを、負荷量があると、こう言われております。
 基本的に、放流に際して周辺住民の同意の取付けは義務付けではないかというんでございますが、確かに法律的に基本的には排水基準を遵守すれば放流は可能であるということにはなっておりますが、しかしながら畜産業の安定的な発展のために下流域の水利権者の同意を得る配慮が重要であるという認識は私ども持っております。
 もちろん、水質汚濁防止法に基づいて排水基準の遵守、そういうことの中で地元住民の理解を得るためにも、そこの水利権者の同意を得る配慮というものが必要であろうという認識は持って今までやってきておりますが、そういうものをどのように具体的に、養豚業者に対してそこまで自分たちでやれといってもつらい話じゃないかということであるわけでございまして、そういうふうな場合に畜産環境アドバイザーとかそういうもの等々も利用しながら、国が、国が何かそういうふうな仕組みを作るというより、やはり地方自治体で一体となってそういうものの相談に乗り、そういうふうなものを乗り越えていくということが大事なんではないだろうかなという思いはいたします。
 先ほど局長がお話しされましたように、今般の乳価、肉価の議論のときも与党の先生方から大変この問題が集中的にありまして、来年のその時期までに、局長に全力を挙げろ、六月ごろまでに実態検査をもう一度し直せ、その上に立って本当に真剣にやっていくためにどういうふうにしていくか、腹を据えてやれと、こう言っておりますので、そういう実態調査あるいはその後の方策の中で、先生から御指摘いただいたようなことも念頭に入れながら、更にいい知恵があれば知恵を出して努力してまいりたい。
 しかし、やはりかわいそうだからとか、あるいは負荷、確かにそうなんですが、やっぱり畜産業も地域の皆さんとの共生がないとどこかでまたハレーションを起こしてまいりますので、やはりある程度そういう配慮というものは必要であろうという思いは我が省として持たさせていただいているところでございます。
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小斉平敏文#23
○小斉平敏文君 大臣、私は専門家じゃありませんから。私は畜産やったこと全くありませんから。
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大島理森#24
○国務大臣(大島理森君) ああそうですか。林業の方ですか。
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小斉平敏文#25
○小斉平敏文君 いや、もう林業も何もやったことありません。ただ、私は、県内歩いてこういう話を一杯、もう耳にたこができるほど聞くんですよ。だから質問をいたしておるわけであります。
 次に、畜産農家への指導の問題。
 現場の声を聞くと、現実にどのような施設を整備したらいいのか、非常にその問題で困っておるということをいろいろ聞くんです。畜環リース事業の場合、これはもう活性汚泥方式、これが主流でありますけれども、立地条件やら豚舎の構造、これに合致した処理システム、これも方法が幾らでもあるんですね、たくさんあるんです。これの選択や判断が非常に難しいということやら、あるいは、実際私が訪れたいわゆる畜産農家、これは立派な施設ができておるんですよ。ところが、稼働していない。これは農家側に問題があるのか業者の方に問題があるのか、これは分かりません。しかし、そういうケースがある。畜産農家にとっては投資が少ない方がいいに決まっておるんです。しかしながら、費用の面だけで、そこばっかり考えておると、処理能力、これの不足というような、いろんな問題が生じるケースが出てくるわけであります。
 国はこの三年間、排せつ物、これの処理技術や利用促進の技術向上に取り組んできたと言われておるわけでありますけれども、しかし、県や市町村、都道府県や市町村にその指導のほとんどが任されておる、これが現状なんです。そして、先ほど生産局長がお話をされました十五年度になって環境対策の特別プロジェクト、この中で畜産環境整備の総合的、計画的取組を行い、その中で施設整備状況の総点検ということで、施設の整備・稼働の状況、整備推進上の把握、そして分析に取り組む、このように言われております。
 今までこれらの対応を全くすることなく、処理施設が半分できた今日になってこういうことをやろうと。私は、これはこれだけ、まあいろいろな事情があると思うんですが、この点だけ見ると、もう今まで何しておったのかと、農水省は、全く怠慢であると言われてもしようがないと私は思うんです。
 こういうようないろんな問題の把握、問題点の把握やら、稼働状況やら把握をして分析をすると言われておるんですけれども、これ早くしないと、二年しかないんですよ、二年もないんですよ。でないと、把握をしても、今度はそれを農家の施設に反映することが全く困難になるんです、早くしないと。ですから、これは早急にやっていただきたいということを思うんです。こうした対応の遅れ、こういうものが施設の導入に当たっての問題や堆肥の利用促進、こういうものの遅れにつながっておると私は思うんです。
 今まで、この施設導入に当たってどのような指導、稼働の点検、こういうものをやってきたかどうかということをまず教えていただきたいということと、今後、市町村やら関係団体、こういうものに指導をゆだねるというだけではなくして、やっぱり農林省自らが体制を作って、そして取り組む必要があると私は思うんです。この点についての局長の答弁をお願いいたします。
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大島理森#26
○国務大臣(大島理森君) その前にちょっと。
 怠慢ではないかと、こうおしかりをいただきましたが、そう御指摘いただくことも一つ私どももそれは甘んじて受けなければなりませんが、どうなんでしょうか、先生、一つの法律を作って、それぞれの生産者が、我々も施策を一つ作って、そして先ほどの御質問にありましたが、自助と公助、こういうものがこれからの農政においてバランス良くなきゃいかぬ。どうぞやりなさい、進めて頑張ってやってくださいという施策も作りながら、なかなか進まない。PRも良くなかったかもしれませんが。
 やっぱり先ほど言ったように、BSEという問題があり、様々な問題があって、そういう中で膨大な投資というものがあるというところに生産者からするとちゅうちょするところもかなりあったのではないかという思いも持ちながら、先ほど、後で細かい具体的な施策は申し上げますが、それであってはならぬ。やはりこれは国がもっと、もう一度サーベイランスして、非常に言葉としてきつい言葉ですが、少し、強制的という言葉は余り良くありませんけれども、そういう半歩進んで国が県、地元と、どうなっている、さあこうしようじゃないかというぐらいまで行かないとこの事業はなかなかいかぬなという思いの中で、その実態を六月ごろまでもう一回調査して、それでもう一歩出ようと、私どもは。そういう御指摘、御批判、そういう御意見もいただきながらそうしようということにしたわけで、全力を尽くさせていただきます。
 具体的な答えの部分は局長からさせていただきます。
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須賀田菊仁#27
○政府参考人(須賀田菊仁君) 昨年の十月に、実はアンケート調査を行いました。先生が御指摘になりましたように、その結果、進まないのはやはり個人の経営では限界がある、あるいは市町村との連携がうまくいっていない、それから資源リサイクルをするにも、食品残渣だとかあるいは生ごみだとかとの連携がうまくいかない、こういうことが報告をされました。
 そこで、私ども、やはりこの問題は単に家畜排せつ物の処理というだけではなくて、共同してどのように地域がその資源のリサイクルを図っていくか。あるいはメタン発酵だとか、そういうバイオマス利用でございますとか、堆肥の処理でございますとか、図っていくかということが重大だというふうに考えまして、特別プロジェクトというものを農林水産省と全中が共同して立ち上げて、もう残りの短い期間で全力を挙げて取り組みたいというふうに考えている次第でございます。
 決して、この問題、ゆるがせにできない問題、畜産経営の将来を制しかねない重大問題というふうに受け止めておりまして、全力を挙げていきたいというふうに考えている次第でございます。
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小斉平敏文#28
○小斉平敏文君 終わります。
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和田ひろ子#29
○和田ひろ子君 民主党の和田ひろ子でございます。
 大臣の姿勢についてお伺いをしたいと思います。国民の素朴な疑問を質問させていただきます。
 さきの国会で大臣の秘書さん、宮内さんの問題が大変問題になりました。そうしたら今度は藤田さんの問題であります。さきにも御質問させていただきましたが、大臣は、自分は絶対に関与をしていないんだというふうにおっしゃいました。また、今回もそうだと思います。そう是非あってほしいと私は願っています。
 でも、例えば鈴木宗男さんのときに、大臣は国対の委員長として記者団に語っておられた言葉は、大変重い事柄である、国会議員には秘書の監督責任があるというふうにおっしゃいました。宮内さんも藤田さんも大臣の秘書さんであります。宮内さんがあんな問題があったときに、大臣は自分の秘書さんたちを前にというか、たちと一緒に、こんなことがあって、ほかにはないんだろうなとか、もう絶対にこんなことをしちゃいけないんだけれども、どうなんだとか、余罪はなかったのかとか、そういうお話はされなかったのかなと私、すごく本当に素朴な疑問を持っています。
 そして、藤田さんに対しては動機は何だったんだと。例えば藤田さんは会計責任者ということでございまして、うちの議員の、同僚議員の質問によりますと、資金パーティー、一九九九年は一円たりともきちんと出しておられ、二〇〇〇年は本当に二百万、二百万、二百万なんということで、二〇〇一年はまた藤田さん、本来に戻られてきちんと出しておられると。こういう方であるから、きっと本当はすごいまじめな、とっても先生に忠実な方ではないのかなと私は推測します。
 動機は何だったんだとお聞きにならなかったんでしょうか。そしてまた、例えば六百万もらって一年半分からなかったというふうにおっしゃいますが、返せばいいという問題では私はないというふうに思いますが、いかがですか。
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