国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会

2006-08-11 衆議院 全177発言

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会議録情報#0
平成十八年八月十一日(金曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 三原 朝彦君
   理事 石破  茂君 理事 西村 康稔君
   理事 松浪健四郎君 理事 渡辺 具能君
   理事 末松 義規君 理事 伴野  豊君
   理事 田端 正広君
      安次富 修君    石原 宏高君
      今津  寛君    宇野  治君
      江渡 聡徳君    金子善次郎君
      清水清一朗君    鈴木 馨祐君
      谷本 龍哉君    玉沢徳一郎君
      寺田  稔君    冨岡  勉君
      中根 一幸君    中森ふくよ君
      長島 忠美君    橋本  岳君
      藤野真紀子君    松本 文明君
      松本 洋平君    矢野 隆司君
      安井潤一郎君    池田 元久君
      小宮山泰子君    後藤  斎君
      下条 みつ君    神風 英男君
      田島 一成君    武正 公一君
      長島 昭久君    平岡 秀夫君
      古本伸一郎君    松原  仁君
      谷口 和史君    赤嶺 政賢君
      阿部 知子君
    …………………………………
   外務大臣         麻生 太郎君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     安倍 晋三君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      額賀福志郎君
   防衛庁副長官       木村 太郎君
   外務副大臣        塩崎 恭久君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  井上 源三君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  樽井 澄夫君
   政府参考人
   (防衛庁長官官房長)   西川 徹矢君
   政府参考人
   (防衛庁長官官房衛生監) 西山 正徳君
   政府参考人
   (防衛庁防衛政策局長)  大古 和雄君
   政府参考人
   (防衛庁運用企画局長)  山崎信之郎君
   政府参考人
   (防衛庁人事教育局長)  飯原 一樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 長嶺 安政君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 佐渡島志郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 杉田 伸樹君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長事務代理)        杉山 晋輔君
   衆議院調査局国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別調査室長        佐藤 宏尚君
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委員の異動
八月十一日
 辞任         補欠選任
  越智 隆雄君     安井潤一郎君
  大塚  拓君     清水清一朗君
  清水鴻一郎君     矢野 隆司君
  土井 真樹君     長島 忠美君
  西本 勝子君     松本 文明君
  宮澤 洋一君     寺田  稔君
  達増 拓也君     小宮山泰子君
  山井 和則君     松原  仁君
同日
 辞任         補欠選任
  清水清一朗君     大塚  拓君
  寺田  稔君     宮澤 洋一君
  長島 忠美君     土井 真樹君
  松本 文明君     西本 勝子君
  矢野 隆司君     清水鴻一郎君
  安井潤一郎君     越智 隆雄君
  小宮山泰子君     下条 みつ君
  松原  仁君     山井 和則君
同日
 辞任         補欠選任
  下条 みつ君     平岡 秀夫君
同日
 辞任         補欠選任
  平岡 秀夫君     達増 拓也君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件(イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更等)
     ————◇—————
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三原朝彦#1
○三原委員長 これより会議を開きます。
 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件について調査を進めます。
 この際、イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について政府から報告を求めます。安倍内閣官房長官。
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安倍晋三#2
○安倍国務大臣 イラク人道復興支援特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について御報告申し上げます。
 イラクでは、国際的支援のもと、本年五月に新政府が発足し、国際連合安全保障理事会決議一五四六等に明示された政治プロセスが完了いたしました。また、イラクの治安部隊が育成され、多国籍軍からの治安権限移譲プロセスも進行するなど、民主的なイラク政府のもとで、イラク人自身による自立的な復興に向けての本格的な第一歩が踏み出されました。
 ムサンナ県においては、約二年半に及ぶ医療、給水、学校・道路等公共施設の改修など多岐にわたる陸自部隊の活動及び我が国ODAにより、現地の生活基盤の整備、雇用の創出など目に見える成果が生まれ、応急復旧的な支援措置が必要とされる段階は基本的に終了したものと考えられました。
 そこで、政府は、本年六月二十日、陸自部隊によるイラク国内における対応措置の終結を決定し、七月二十五日には、対応措置の終結に係る附帯業務を実施する部隊を除き部隊の帰国が完了、これをもって、陸自部隊のイラクにおける活動は事実上終了いたしました。
 一方、空自部隊については、国連及び多国籍軍への支援を行うため活動を継続し、新たにバグダッドやエルビルへの空輸を行うこととしたところです。
 こうしたイラクをめぐる情勢の変化とこれに応じた我が国の方針を踏まえ、今月四日の閣議において基本計画の変更を行いました。
 その主な内容といたしましては、陸自部隊のイラクからの撤収を踏まえ、人道復興支援活動の種類及び内容、活動実施区域の範囲、部隊の規模、構成、装備、派遣期間等のうち、陸自部隊に関連する部分を削除するなど所要の変更を加えたほか、空自部隊の活動区域の例示として、新たにアリ飛行場及びエルビル飛行場を追加いたしました。
 また、人道復興支援活動等の終結に係る附帯業務を実施する陸自部隊については、クウェート等において、平成十八年十二月十四日までの派遣期間内の必要な期間、引き続き業務を実施することといたしました。
 今後、我が国とイラクとの関係は、政治対話の強化、経済関係の強化を含む幅広いものに移行すべき時期に来ています。政府としては、引き続き、基本計画に基づき、空自部隊による対応措置等を、安全の確保に十分配慮しつつ、円滑かつ適切に実施していくとともに、ODAを引き続き着実に実施し、イラクとの幅広い長期的なパートナーシップの構築に向け、取り組んでまいります。
 今回の閣議決定につきましては、委員各位の御理解、御協力をお願い申し上げます。
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三原朝彦#3
○三原委員長 これにて報告は終了いたしました。
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三原朝彦#4
○三原委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官井上源三君、内閣官房内閣審議官樽井澄夫君、防衛庁長官官房長西川徹矢君、防衛庁長官官房衛生監西山正徳君、防衛庁防衛政策局長大古和雄君、防衛庁運用企画局長山崎信之郎君、防衛庁人事教育局長飯原一樹君、外務省大臣官房審議官長嶺安政君、外務省大臣官房審議官佐渡島志郎君、外務省大臣官房審議官杉田伸樹君及び外務省中東アフリカ局長事務代理杉山晋輔君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三原朝彦#5
○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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三原朝彦#6
○三原委員長 この際、政府から説明を聴取いたします。防衛庁運用企画局長山崎信之郎君。
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山崎信之郎#7
○山崎政府参考人 イラク人道復興支援特措法に基づく自衛隊の部隊の最近の活動状況について御報告をいたします。
 陸上自衛隊の第十次イラク復興支援群の人員については、七月二十五日にすべての隊員の帰国が完了し、二十九日には隊旗返還式を実施いたしました。また、イラク後送業務隊の人員については、引き続き、クウェートにおいて物品の後送に必要な作業を実施しております。
 約二年半に及ぶ医療、給水、学校・道路等公共施設の改修など多岐にわたる陸上自衛隊の活動及び我が国ODAによる支援により、現地の生活基盤の整備、雇用の創出など、目に見える成果が生まれました。
 具体的な例を申し上げますと、医療につきましては、県内四カ所の病院において診療・医療技術の指導を行い、また、簡易診療所、PHC二十九カ所の整備などを行いました。
 また、給水につきましては、平成十七年二月まで給水活動を実施し、延べ千百八十九万人分を供給し、また、浄水場の整備などを行いました。
 公共施設の復旧整備につきましては、県内の学校が陸上自衛隊により約四十校整備され、ODA分も含めると、県内の約三分の一の学校が整備されました。また、ムサンナ県内の生活道路については、陸上自衛隊により約八十キロメートル、ODAと合わせると約百三十キロメートルが整備されるなど、これらの公共施設の復旧整備を通じまして、陸上自衛隊分として延べ約四十九万人、一日最大約一千百人程度の現地雇用を創出しております。
 航空自衛隊の部隊については、タリル飛行場等イラク国内の飛行場に対し、C130機による輸送を継続しております。また、七月三十一日に、クウェートのアリ・アルサレム基地とイラク国内のバグダッド飛行場との間で初めて運航を実施し、多国籍軍の人員等を輸送いたしました。
 なお、八月三日には、イラクを訪問した麻生外務大臣のクウェート—バグダッド間の移動を支援いたしております。
 航空自衛隊の部隊は、派遣当初から本年八月四日までの間に総計三百五十二回、約四百七十九・四トンの輸送を行ったところでございます。
 以上、報告を終わります。
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三原朝彦#8
○三原委員長 次に、外務省中東アフリカ局長事務代理杉山晋輔君。
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杉山晋輔#9
○杉山政府参考人 外務省から、最近のイラク情勢について御報告いたします。
 イラクの情勢については、五月二十日の新政府発足後も、地域により脅威の度合いは異なるものの、依然予断を許さない状況が継続しております。他方、イラク政府は、六月十四日にバグダッド治安計画、それから六月二十五日に国民和解計画を発表するなど、事態改善のため、精力的な取り組みを行ってきております。
 このような状況のもと、麻生外務大臣は、八月三日にイラク・バグダッドを訪問し、マリキ首相、ジバリ外務大臣と会談を行いました。
 その際、麻生外務大臣からは、要点、次のとおりのメッセージをイラク側に伝達いたしました。
 陸上自衛隊撤収後も日本のイラク支援の立場に揺るぎはないとの強い決意を直接イラク指導部に伝達するためにバグダッドを訪問したこと。
 日本は、今後、航空自衛隊による輸送支援拡大に加え、最大三十五億ドルの円借款による経済活動の基盤整備を中心とした支援などを通じて、イラクの復興努力を積極的に支援していくこと。
 新政府発足、陸上自衛隊撤収を受けて新たな段階に入った今後の日・イラク関係は、政治対話の強化、経済関係の強化など一層幅広いものにしたいと考えており、そのための方策を今後さまざまなレベルで議論していきたいこと。
 さらに、七月二十七日のイラク・国連の共同声明により、イラク・コンパクト・プロセスが正式にスタートしたことを歓迎する。我が国は、イラク・コンパクトに積極的に関与し、しっかり支えていくと考えていること。
 このような諸点に対し、先方からは、要点、次のとおりの発言がありました。
 麻生大臣のバグダッド訪問を、イラク政府及び国民を挙げて歓迎する。自衛隊撤収後の新たな段階に入った日・イラク関係を一層発展させる上でも、非常にタイミングのよい訪問である。
 また、日本の自衛隊はすばらしい仕事をしたと思う。改めて謝意を表明するとともに、これを高く評価する。イラク復興における日本のこれまでの指導的な役割を高く評価する。イラク国民は決して日本の支援を忘れない。
 以上のようなやりとりを受けまして、今後、外務省といたしましては、ODAの円滑な実施に一層努めるとともに、防衛庁とも引き続き連携をとって人道復興支援を継続し、同時に、要人往来の活発化などによるイラクとの二国間関係強化に努めてまいる所存でございます。
 以上で報告を終わらせていただきます。
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三原朝彦#10
○三原委員長 これにて説明は終了いたしました。
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三原朝彦#11
○三原委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石破茂君。
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石破茂#12
○石破委員 おはようございます。自由民主党の石破であります。閉会中にもかかわりませず、また極暑の中、三大臣、御苦労さまでございます。
 陸上自衛隊が無事に撤収をいたしました。一発の銃弾を撃つこともなく、そして一人も傷つけることなく、一人も傷つくことなく。私は本当に、何かの雑誌で言ったんだけれども、百点満点中百二十点だっただろうと思っております。パーフェクトと言ってもいい。額賀長官初め関係各位の御努力に心から敬意を表する次第であります。
 私が大臣でおりましたときに、東ティモールの大統領というのが防衛庁にやってまいりました。大統領が来ることは異例でありますが、何で防衛庁に来たか。それは、PKOが東ティモールに展開しておった、そのことについてどうしてもお礼が言いたくておれは来たんだというふうに彼は言っておりました。
 そこで彼が何と言っていたか。自分はいろいろな国の軍隊を見てきた、グスマン大統領です、だけれども、世界の中にこんなにすばらしい軍隊、自衛隊があるとは思わなかった。自衛隊は、我々とともに笑って、我々とともに泣いて、我々とともに汗を流してくれた。我々を上から見下すようなことは一度もなかった。軍隊というものは常に上から物を言うものだ。だけれども、日本の自衛隊だけは違った。こんなすばらしい組織が本当に世界にあることをおれは知らなかった。おれが大統領をやめたら、ディリが東ティモールの首都ですが、日本料理屋を開きたいと思っているんだというようなことも言っておりました。
 全く同じことをサマワの人たちが言っているということだと私は思います。本当にすばらしかった、ありがたかったということを彼らは言っております。
 この活動を支えたのは、長年にわたる、今は陸将補ですが、番匠さんを初めとする自衛隊の諸官、陸も、そしてそれを支えた空も海も、空は今も活動を続けておるわけでありますけれども、そしてそれを支えた防衛庁の諸官、内局の皆さん、そして、お父さんがいない、お兄さんがいない、子供がいない、でも、寂しいけれどもその間一生懸命支えようとした御家族の皆さん、そして地域の皆さん、すべての力が総合されて、あの成果があったものだと思っております。
 今後、航空自衛隊が残るわけでありますけれども、そして航路が拡大をされるということが言われておりますが、その安全確保にはさらに万全を期していただきたいと思っております。もちろん、いわゆる軍用機ですから危険はつきものであります。そのことは当然予期されることでありますけれども、しかしながら、今まで起こったありとあらゆる事象に対応できるような、もちろんすべて考えておるとは思いますけれども、今まで起こったありとあらゆる、C130ならC130に対する脅威に対抗できるもの、危険が回避できるものを防衛庁として考えていただいておると思いますが、今後の航空自衛隊の安全確保につきまして、額賀長官から御答弁をいただければ大変ありがたいと存じます。
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額賀福志郎#13
○額賀国務大臣 石破長官が送り出した陸上自衛隊、航空自衛隊、引き続いてイラク復興支援のために今日まで汗をかいて、世界から高い評価を得られたことはおっしゃるとおりでありまして、これは国民全体の成果であり、誇りであり、国民が、つくってくれたこの教訓を生かして、今後も自衛隊が国際社会の中で平和協力活動に生かしていくことが大事であるというふうに思っております。
 航空自衛隊の安全については、私も石破長官からいろいろサジェスチョンをいただいたりしておりましたので、輸送機の中の防護策、装甲板、人員輸送をするに当たっての安全の確保、それから、物資を輸送するときの量的な確保をするためにどういうふうにしていくのか、そういうことについても十分配慮して、金目は惜しまない、そういうつもりでやりなさいというふうに言ってあります。
 それから、今日まで陸自の安全が確保されてきたのは、今長官がおっしゃるように、地域住民との融和、それから、米国を初め英国、豪州軍、多国籍軍との緊密な連携あるいはまた安全に関する情報、そういうものがしっかりと確保されていたためであるというふうにも思っております。そういうことを引き続ききちっとしながら航空自衛隊の人員輸送の安全を確保していかなければならない。
 私は、人員輸送でありますから、一分一秒を争う仕事ではないと思っておりますので、少しぐらいおくれても、これは安全を確保し、しっかりと仕事ができるようにした方がいいというふうに激励してきました。任務を遂行するために、あるいは時間を守るために危険を冒してまでやる必要があるのかどうかということについては、むしろ安全を確保して運航しなければならないということ、それから装備等々についても、あるいはまた飛行場における治安の状況、飛行経路における安全の状況、そういうことを多面的によく考えながら運航ができるようにと思っております。
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石破茂#14
○石破委員 よろしくお願いをいたします。
 さて、何度も同じ議論が繰り返されるからクラシックな議論と言うのでしょうが、それにしてもという気が私はしないでもありません。アメリカ空軍の公式サイトにコンバットゾーンと出ておったぞ、航空自衛隊が創立以来初めてコンバットゾーンに行くんだ、それは大変なことじゃないかというようなことを言われる方が一部におられるやに承知をいたしておりますが、この議論は、イラク特措法の議論をしていたときから何回やったでしょうか。多分百回以上やった議論だと思いますが、なおその議論が続いているということを私は非常に残念に思っておる人間であります。
 外務省、どなたでもいいのですが、米軍に言うがところのコンバットゾーンというのは何ですか。
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麻生太郎#15
○麻生国務大臣 今のウエブサイトの話なんだと存じますが、御指摘のとおりに、一九五四年の創設以来、これは日本のことだと思いますが、日本の航空自衛隊の隊員が初めてコンバットゾーンに積極的に展開されています、彼らはイラクにおいて人道復興支援の活動を助けているという記述に基づいてのお話なんだと思います。
 コンバットゾーンの定義そのものにつきましては、いわゆるコンバットゾーンという中にありますものに対してはいろいろなことが優遇されておる地域のことを特に書いてあるのであって、コンバットイコール、三省堂の辞典だけを引いて読むと、いかにも戦闘ということにしかならないんですが、このコンバットゾーンの対象の中には、オマーンもバーレーンもカタールもアラブ首長国連邦もサウジアラビアも、これは皆コンバットゾーンに入っておるという現実を見ましても、コンバットゾーンというものはそのように幅広く定義をされていると理解して私どもとしては対応いたしておると御理解いただけると存じます。
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石破茂#16
○石破委員 今外務大臣からお答えをいただいたとおりだと思うんですね。つまり、何でイラク特措法に、その活動する地域は、現に戦闘が行われておらず、そしてまた、活動する期間において戦闘が行われることが認められない地域というふうに書いたかというと、これは、イラク特措法でも何でもそうですが、日本国憲法九条第一項の趣旨をきちんと守りますよということを言わんとして書いた条文なのですね。
 そこをどう曲解したか何か知らないけれども、これはコンバットゾーンだ、戦闘地域なぞというのは、それはためにする議論としか言いようがない。人心を惑わす議論としか言いようがない。私は、そのようなことを責任ある政治家に言ってほしくないと真剣に思っておるところであります。
 憲法九条第一項に何と書いてあるかというと、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」こう書いてあるわけです。つまり、我が国は、国際紛争を解決する手段としては、武力による威嚇も武力の行使もしませんよ、こういうふうに九条の一項は書いてあるわけですね。自衛隊を外国に出す場合に、そのようなことは絶対しませんよということを担保するために書いてある。
 では、戦闘って何ですかということの定義です。例えば、歌舞伎町でやくざが撃ち合っておる。あそこで国際紛争と言うか。絶対言わないわけですね。危険な地域ではあるけれども、あれを国際紛争地域というふうに評価されるはずがない。危険な地域で仮にあったとしても、国際紛争が行われていない地域というのは世の中にあるわけですよね。
 つまり、戦闘地域とは何か、それは戦闘が行われている地域である。戦闘行為とは何かというと、これは法律的な定義の話ですよ、戦闘行為とは何かといえば、「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」、これが戦闘行為であります。そういうことが行われている地域は、憲法九条第一項を担保する意味からも自衛隊が活動してはいかぬということが書いてあるわけであって、では、ここのアメリカのウエブサイトに書いてあるコンバットゾーンというのは、日本で言うがところの戦闘地域なのか、そこで行われていることは日本が言うがところの戦闘行為なのか、それはだれがどう考えたって明白に異なるわけですよ。違う定義を用いて国権の最高機関たる国会で議論するということは、私は非常に非生産的なことなんだと思っているのですね。
 しかしながら、合衆国がウエブサイトで、私もこれを読んでみました、軍曹さんがそこへ行って現場のルポとして書いて、いかに航空自衛隊が献身的にすばらしい活動をしているかということを伝えんがために本当に一生懸命書いた記事であって、私も感銘深く読んだのであります。しかし、この後、私どもとしては、これを、特措法によるのではなくて、やがては一般法にしていかねばならないと考えておるところであって、そこでこの戦闘地域というものをどうとらえるかという議論を真剣にしておるときに、アメリカの公式なウエブサイトにこういうような言葉が不用意に載るということは、やはり我が国としては憂慮すべきことだと思っている。
 私は、ちっちゃなことだと言われるかもしれない。好意的な記事じゃないか、まあいいじゃないかと言われるかもしれない。しかしながら、日本政府として、合衆国に対して、このようなことについては配慮をお願いしたいということを言っておかなければいかぬのじゃないかと思いますが、外務大臣、いかがですか。
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麻生太郎#17
○麻生国務大臣 非戦闘地域の要件というものにつきましては、御指摘のウエブサイトのことにつきましては、記述というものに関して米側に対しては再度説明をして、コンバットゾーンという単語の使用についてはちょっと意を用いるようにしてもらいたいということを申し入れてはおります。ただ、今のところ、まだ申し入れ後も削除されていないということは承知しております。
 米側がいいますコンバットゾーンというのは、日本のいいます国内法上の概念とは異なる観点に立った表現なんだということに関しては向こう側も理解をいたしておるところでありますので、これまでの申し入れの結果、バグダッド飛行場及び同空港への移動に関して通行する地域がある、イラク特措法上の非戦闘地域の要件を満たさなくなったとは考えておりませんので、我々の考え方については米側も理解をさせているところであります。
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石破茂#18
○石破委員 ぜひ引き続いてよろしくお願いをいたしたいと思います。
 それで、私は、今もイラク特措法に基づいて航空自衛隊が活動しておる、テロ特措法に基づいて海上自衛隊が活動しているわけですね。これを、その都度その都度特措法によるのではなくて、やはり一般法というものが必要なんだろうと思っておる人間でございます。
 その前に一つお尋ねをしておきたいのですが、これは官房長官にお尋ねすべきことでしょうか、通告をしておりませんので、もしお答えをいただけなければ結構なのですが。
 今、インド洋で補給活動をしております。この法律の期限自体が十一月一日で切れるのですよね、根拠法を失うことになるわけですね。それで、まだ一般法というのは当然間に合わない。したがって、私自身はこのテロ特措法というものを延長する必要があるのではないかと考えております。
 先般、当委員会にアフガニスタンのカルザイ大統領がお見えになりました。カルザイ大統領がお見えになって、スピーチをなさいました後、私どもとディスカッションをいたしました。そのときにカルザイ大統領が、日本の自衛隊が果たしている活動というのは非常にすばらしいものだという評価をいたしておりました。そして、これを継続してもらいたいということも彼は言っておりました。
 つまり、今度視察に行かせていただきたいと思っていますが、洋上において補給をするというような技術は、どの国の海軍も持っているわけではないのですね。ああいう過酷な環境にあって、自動車にガソリンをつぐのとはわけが違いますから。船が併走して、同じ間隔を保ち、同じスピードで、同じ方向を目指してずっと何時間も走る。大きな船であれば数時間も要するわけですからね。その間、テロに対する警戒もしていかねばならない。そういうような高度な補給技術を持っている国というのはそんなにないわけであります。アメリカの船はもう手いっぱいでありますし、イギリスもそんなに多くの能力を持っているわけではない。まして、日本の海上自衛隊の補給部隊の能力は恐らく世界随一だと私は思っておりまして、であるからこそ、パキスタンの船のような非常に補給が難しい船に対しても、日本の海上自衛隊の技量であれば補給が可能である。そして、パキスタンというようなイスラムの国がこのオペレーションに参加をしておるということが国際社会においては大きな意味があるのであって、それを可能にしておる海上自衛隊の活動というのは今後も続けていくべきものだと考えております。
 いずれにしても十一月一日に法律は切れるわけです。きょうは八月十一日なわけです。世の中に、ただのガソリンスタンドなんかやめちゃえという議論があるんですね。自衛隊がただでやっているから、だからあのオペレーションが終わらないんだというような本末転倒の議論をする人が時々いるわけですよ。
 ですけれども、私は、補給というものがいかに大事なのか。オペレーションを支えるのは根底においては補給なわけであって、この補給をなし得る日本の海上自衛隊というのがここで引いてしまうということになれば、オペレーション全体に大きな影響を与える。私は、そういうことがあってはならないし、一般法がまだできない以上、この法律は延長するということを政府において真剣にお考えいただきたいと考えておりますが、官房長官、もし御所見があればお願いしたい。
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安倍晋三#19
○安倍国務大臣 ただいま委員が御指摘になられましたように、インド洋におけるテロとの闘いの中においての我が国の給油活動でありますが、これは高く評価されているわけであります。また、極めて高度な技術、そして、信頼関係がなければなかなかこのオペレーションはうまくいかないという中にあって、見事に海上自衛隊はその信頼関係を維持し、さらに多くの国々から信頼され、感謝され、そして高い技術力を生かしてこの活動を行っているのも事実であります。
 しかし、十一月一日でこの期限が切れるわけでありますが、現時点におきましては具体的な方針を決めているわけではございません。
 いずれにいたしましても、同法の今後の取り扱いについては、アフガニスタンにおけるテロリスト掃討作戦等の進捗状況、同国の内外の情勢、国際社会によるテロとの闘いへの取り組みの推移、我が国として果たすべき役割など種々の要素を総合的に勘案して、我が国として主体的に適切に判断をしてまいりたい、このように考えております。
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石破茂#20
○石破委員 きのうから大きな議論になっておる、イギリスで航空機に対するテロを仕掛けようとしていた、そういうような実行犯が逮捕されたということになっています。私は、まだテロの危険というのは本当にあるのだと思っていますよ。それは遠いあさっての話じゃなくて、我々日本人にとってもテロの脅威というのはあるんだろうと思う。
 テロというのは相手がだれであるかを問わない。つまり、今までの脅威と何が違うかといえば、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃を受けるのかわからないということですよね。従来型の脅威というのは、いつ来るんだろう、だれが来るんだろう、だれがやられるんだろう、なぜそんなことが起こるんだろう、ある程度予測がついたものですが、テロというのは、基本的に、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃を受けるかわからないという、今までとは全く違う脅威だと思っています。もちろん、テロは二十一世紀の新発明じゃなくて、これは人類始まって以来ずっとあるものだとは思います。しかし、彼らが大量破壊の手段を有しておるということが今までと全く違うのであって、したがって、それに対する対策は万全の上にも万全を期さなきゃいかぬということだと思います。
 カルザイ大統領が言っておったように、アフガニスタンから海路を通じて逃亡する、そういうようなテロリストをきちんと押さえるということは、テロを抑えていくために、テロを防止するために極めて重要な活動である。酷暑のインド洋において活動している海上自衛隊、それは本当に大変な活動だと思っています。しかしながら、イラクに比べて余り報道されることが多くないのだけれども、やはりこの海上自衛隊の活動というものも、法を延長してでも、私は、日本のためのみならず世界のために延長することが必要であるというふうに考えておりますので、ぜひ政府におきましても、この点よく御留意いただきたいということをお願いしておきたいと存じます。
 話を戻しますが、一般法です。つまり、特措法によるのではなくて一般法でいくべきであるということは、これはそろそろ一年になりますが、我が党の政権公約であります。我が党が国民に支持をいただいたとするならば、そして、友党である公明党とともに政権を続けさせていただくならば、この一般法やりますということは政権公約であったし、それで国民の支持をいただいておるというふうに考えております。
 しかし、これはいつでもいいよという話じゃない。テロ特措法だって十一月一日に切れるということは目前に来ているわけですね。そうだとすると、この一般法、いつでもいいよということではなくて、次期政権において一日も早くこれを成立させることが我が国の責任ではないだろうかと私は考えておる。
 自由民主党の防衛政策検討小委員会において、これはどういう法律であるべきなのかということで条文化の作業を今鋭意進めておるところであります。やるべきだ、やるべきだと言っているだけでは何も前に進まないので、我が党として、こういう法律でどうですかということをきちんと政府にお示ししたいと考えておる。
 喫緊の課題であると私どもは認識をしておるが、この緊要性について、政府としてどのようにお考えでいらっしゃいますか。
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安倍晋三#21
○安倍国務大臣 ただいま石破委員から御指摘がございましたように、複雑で多様化する地域紛争の頻発や国際テロ等の新たな脅威の出現などに伴いましては、国際社会における国際平和協力の形態も多様化してきていると言ってもいい、こう思います。
 これを踏まえまして、現在、内閣官房を中心に、我が国の国際平和協力のあり方全般について幅広く検討を行っております。いわゆる一般法の整備は我が国の国際平和協力のあり方にかかわる問題であることから、国民的な議論を踏まえて検討すべき課題であります。
 私自身は、会見におきまして、こうした状況の変化、また、テロに対して機敏に対応していくためにも、また、国際貢献が強く求められる中において、こうしたこともしっかりと検討していくべきではないかというふうにお答えをしているわけでありますが、ただいま、石破先生を中心に与党において議論が行われているということでございますので、その中で、国民的な議論の中で与党内からしっかりとした御提言が出されれば我々としてもしっかりと受けとめてまいりたい、このように考えております。
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石破茂#22
○石破委員 この一般法は、今、PKO法とテロ特措法とイラク特措法と三つの法律があるわけですが、これをホッチキスでとめたような法律ではだめだと私は思っておるんですね。ここにおいては新しい概念が幾つか提示をされなければいけないだろうと思っております。これはお答えは要りません、私どもの考えだけ申し上げておきます、ホッチキスでとめたようなものはだめだと。
 一つは、国際標準に基づいたものにしなければいけない。日本だけがいろいろな制約、もちろん憲法の制約を超えることはできませんが、そのほかのいろいろな制約に基づいて日本はこれしかできませんよ、ほかの国はいろいろなことができるのに日本はこれしかできませんよということはなるべく排除をしていくべきだろうと思っております。
 もう一つは、文民統制というものをきちんと徹底する仕組み、特に国会の関与というものをきちんと書き込んでいかねばならないのだろうと考えております。
 そしてまた、空自が人道復興支援を今度もメーンにするわけですよね。安全確保支援もやるけれども、人道復興支援もメーンにするわけですね。UNAMIのものを運ぶということになればそれは人道復興支援だ、こういう整理をするわけですね。それはそれでいいです、結構です。安全確保支援もするけれども、メーンは人道復興支援だ、それはそれで結構ですが、安全確保支援というものを余り表に出さないようにしよう、出さないようにしようということがもしあるとすれば、私はそれは余り正しいやり方だと思わないですね。治安の維持がきちんとできて人道復興支援もできるのですよ。どこかの国が治安維持という、ある意味、より危険な任務をきちんと果たしているからこそ人道復興支援というのもできるのであって、治安の維持ということに、安全確保ということに我が国が一歩及び腰のような印象を受けることは決して望ましいことだと思っていません。
 そして、今のイラクにおいても、法執行の主体として治安維持をやるのはだれかといえば、それはオーストラリアがやっているわけでもない、イギリスがやっているわけでもない、アメリカがやっているわけでもない。治安維持はあくまでイラクの治安当局がやっているのであって、ほかの国はそのサポートということが法的な整理なんだろうと私は思っておりまして、そういうような治安維持の支援みたいなことも本当に我が国はできないんだろうかということも今党内で議論をいたしておるところであります。
 さはさりながら、そういう場面になるとするならば、武器使用の考え方というのは本当に今までどおりでいいんだろうか。自己保存の自然的権利、それは確かに憲法の認めるものですが、本当にそれと憲法との間に「すき間」はないのか。憲法が禁じておるのは国際紛争を解決する手段としての武力の行使なのであって、そこの「すき間」をどう考えていくのか、そういうことも議論をしていくことが必要であろうと思っております。
 そして、国際連合の決議がなければ絶対にだめなのか。どこかの国が拒否権を行使したとしたならば我が国は自衛隊を国際的な活動に派遣できないのかということもぎりぎり議論していかなければいけないことなのだろうと私は考えております。
 今、ゴラン高原に陸上自衛隊が派遣をされております。海自、空自からも要員が出ておると承知をいたしております。ゴラン高原は、これはUNのミッションですから、日本があれこれ言うわけにもまいりません。しかしながら、ゴラン高原においても、隊員の安全の確保というものは日本としてきちんとやるべきことはやっていかねばならぬと思いますけれども、だれが主体なのか、そしてどのような基準に基づくべきか、そういうこともちゃんとこれから議論をしていき、官房長官お答えのように、次の政権においてきちんと成就を見たいなというふうに私自身は思っておるところでございます。
 最後に、もうすぐ八月十五日というのがやってまいります。私は、靖国云々という議論をするつもりは全くございません。そのことはもうそれぞれがお考えになることだと思いますが、私は、何であの戦争になっちゃったのか、なぜ敗れたのか、そして、何であんなに大勢の人が死んだのかということについては、これはきちんと今を生きる者として考えていかねばならない、検証しなければいけないことだと思っております。
 私、不勉強で、最近まで読んだことがなかったのですが、猪瀬直樹さんが「日本人はなぜ戦争をしたか 昭和十六年夏の敗戦」という本を書いておられる。この本を読んでみると、昭和十六年の四月一日に、今の首相官邸の近く、キャピトル東急ホテルのあたりでしょうか、あそこに日本国政府は総力戦研究所というものを建てているのですね。そして、陸軍省からも海軍省からも大蔵省からも外務省からも、ありとあらゆる官庁から三十代の若手の最もすぐれた人たちを集めて、日米でもし戦争をやったらどうなるか、自由に研究してみろという研究所ができた。時の総理大臣は近衛文麿、陸軍大臣は東条英機であります。
 昭和十六年の八月にその結論が出た。どうやったって勝てない、この戦争はどうやったって勝てない。最初の一年や二年は勝てるかもしれないけれども、まさしく先ほど議論させていただいたように、補給が続かない。南方を仮に一時的に占領することができたとしても、それを本土に運ぶ船、これが脆弱であり、それを守る艦隊が脆弱であり、だとするならば続くはずがないという結論が出ているわけですね。
 商船がどれだけ沈められるかというデータを最初は持っていなくて、そのデータはどこなんだといって探して、どこにもない。結局、第一次世界大戦でイギリスの商船がドイツのUボートに沈められた率というのを持ってきた。全然太平洋と大西洋で違うはずなのに、全然信用ならないデータを持ってきて、それでも戦争はできるというふうにして、やっちゃったわけですね。
 彼らが総力戦研究所で発表した、そのときに東条さんが、講評というのかな、コメントを述べているわけですね。諸君がやったのはあくまで机上の演習であります、実際の戦争というものは君たちが考えているようなものではない。日露戦争でも勝てるとは思わなかった、しかし勝ったのであります。勝てると思ってやらなくても勝てることはあるんだ、戦いというものは計画どおりにいかない、意外なことが勝利につながっていくというようなことを東条さんは言っているわけですね。
 やはり私たちは、自分たちに何ができて何ができないのか、今の自衛隊に何ができて何ができないのか、ほかの国は何ができて何ができないのかということをきちんと見ていくことが必要なんだろうと思う。それが見られないまま、そして、この戦争は勝てないよと言う人がいたにもかかわらず、君たちのは机上の空論だ、戦というのは時の運なんだ。そのことで突っ込んでいったことに対して、私たちはもう一回思いをいたすべきなのだろうと思っている。
 どうして、これから先、私たちの国が世界の平和のために役に立つことができるか、責任を果たしていくことができるか。この特措法の基本計画の変更ということを一つの機会として、そしてまた一般法の制定ということも視野に入れながら、またよく考えさせていただきたい、議論させていただきたい、責任を果たさせていただきたい、そのように申し上げまして、質問を終わります。
 以上です。
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三原朝彦#23
○三原委員長 次に、谷口和史君。
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谷口和史#24
○谷口(和)委員 おはようございます。公明党の谷口和史でございます。
 冒頭、質問通告はしておらないんですけれども、まず、昨夜からけさにかけて、ロンドンでのテロの計画に関する摘発、逮捕というお話が出ておりまして、イギリスからアメリカに向かう飛行機を爆破する計画を立てていたということで、最初の報道によると、二十四人を逮捕したということであります。
 最大十機が標的になっていたんではないか、こういう報道もあるわけですけれども、現時点で政府が把握していらっしゃる情報、また政府の見解を、通告はしておらないんですが、確認させていただきたいと思います。
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麻生太郎#25
○麻生国務大臣 今、ABC、アメリカン・ブロードキャスティングのニュースで、英国のBBCの方は聞かれているんだと思いますので、BBCではなくてABCの方で、英国のテロ未遂事件を計画したグループのリーダーを含む容疑者五人を米国内で逮捕、イギリスで逮捕されたのは二十一人、米国内で逮捕五人というので、逮捕じゃありません、米国に五人潜伏していると報道をいたしております。
 目的としては、アルカイダのリーダーが、九・一一のテロ五周年、今度の九月十一日で五周年でありますので、劇的なテロを計画しておったとの情報等々もあります。これはまだ確認されたいわゆる政府広報ではありませんので、情報として今そのようなことが上げられております。
 いずれにいたしましても、テロというものが、先ほど石破委員の御質問の中にもありましたように、極めて現実にしてまだ生きておる。テロの話は、起きたのがもう大分前の話のようになっておりますけれども、テロの脅威というものは現実にあるということだと存じます。
 また、日本の場合は、記憶が薄れておられる方もいっぱいおられますが、私どものおります外務省の正面の地下鉄の駅でサリンという集団のテロというものが明らかに行われて五千人からの人が被害が出たという現実は、風化させてはならない日本におけるテロの最も大きな化学物によるテロ事件だったとして、私どもはきちんと記憶をしておくべきだと存じます。
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安倍晋三#26
○安倍国務大臣 現時点におきまして、我が国に対する直接的な脅威が高まっているとの情報は入手をしておりません。直ちに脅威レベルの引き上げを予定はしておりませんが、しかし、英国において脅威が高まっている状況にかんがみまして、エアライン、空港管理者等関係者に対し、航空保安対策の確実な実施、特に液体物検査の徹底を指示するとともに、英国便を運航するエアラインに対しては、英国出発空港における保安対策の徹底を指示したところであります。
 今後、引き続き情報収集を行い、航空保安の確保に万全を期してまいりたい、こう考えております。
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谷口和史#27
○谷口(和)委員 二〇〇一年九月十一日、九・一一から、あとちょうど一カ月で丸五年ということで、五年がたとうとしているわけですけれども、先ほどお話がありましたように、五年がたとうとしているこの時期にあっても、まだこういうことが計画をされている。非常にショッキングなことでありましたし、また、サリンの今のお話は、私も、ちょうど当時、日比谷線を使って通勤しておりましたので、あと数本早ければあの電車に乗っていたという、今記憶をまざまざとよみがえらせたわけでありますけれども、いずれにしましても、まだまだテロ防止のためにはやらなければいけないことがたくさんある、こういうふうに思っております。
 本題に入らせていただきたいと思います。
 まず最初に、麻生外務大臣は、この八月三日にはバグダッドを電撃訪問されて、マリキ首相、ジバリ外相と相次いで会談をされたということです。二〇〇三年三月のイラク戦争の開始以降、日本の閣僚がバグダッド入りするのは初めてということで、ちょうどこの八月三日の前日、八月二日の夕方、我が党公明党といたしまして申し入れをさせていただきまして、周りの方が何かぴりぴりされているな、何でぴりぴりされているんだろうと思いながら、翌日バグダッド入りされたということで、びっくりしたわけであります。でも、日程も伏せて訪問しなければいけない、そういう治安状況の中で現地を訪問されたということに対しては敬意を表したいというふうに思います。
 そこで、一連の会談の中では、先ほども御説明がありましたけれども、麻生大臣は、陸自撤収後もイラク支援の日本の立場に揺るぎはないことを直接伝えるために訪問したというふうにおっしゃられております。
 そこで、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、会談の内容、それから、今後のイラク支援で何が大事なのか、また、訪問を通じて大臣御自身が感じられたイラクの情勢についてお伺いをしておきたいというふうに思います。
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麻生太郎#28
○麻生国務大臣 今、谷口先生御指摘のありましたように、過日、陸上自衛隊の部分というのは無事撤収をいたしております。
 石破先生の表現をかりれば、百点満点で百二十点と。私に言わせると、百二十はともかくとして、少なくとも、野球でいえばノーヒット・ノーランぐらいのすごかったことだったろうと思っておりますし、事実、フランスの国防省が発行しております「今日の軍隊」という機関誌がありますが、その機関誌の中で、なぜ日本だけが成功をしたのかという文章がありますけれども、非常に一読に値する文章だと存じます。
 ただ、今回撤収をいたしました後、何となく、日本はこれですべて引き揚げて、あとはさようならかという状況に向こうはありますということは、もうジバリ外務大臣と話し、電話で何回となくしゃべっておりますので、その感じも向こうが伝えてきておりました。
 傍ら、日本から閣僚がバグダッドに入ったということはありません。イギリスそれからドイツ、オーストラリア等々、皆、閣僚、首相、大統領がバグダッドに入っておりますので、日本だけが入っていない。日本はバグダッドに入る交通手段を自前で持っていなかったというのが理由なんですが、民間航空機というものはバグダッドの飛行場に皆入ってきております。それを使えばいいといいましても、やはり日本が陸上自衛隊を出してそこに飛んでおりますので、空自もクウェートからサマワまでは。したがって、それを利用しないと、何となく、他国の民間航空機に乗って入るというのもいかがなものかというのがありましたので訪問を差し控えておりましたけれども、空自が飛ぶということになりましたので、空自の一回目を飛んでおりますので、何回もやった方がより正確かもしれませんが、二回目であろうとよろしいのではないかというので、空自を使ってバグダッド入りするということを企画して、ちょうど谷口さんがお見えになった翌日に出ることにしておりました。その雰囲気を悟られるようじゃいかぬですな、まだもうちょっと修行が足らぬと思って反省しております。
 現場に行っては、確かに、申し上げましたように、撤退しますけれども、ちゃんと空自は国連の要請に応じてバグダッド、それから北のエルビルまで物資、人員等々の輸送に貢献します、また、我々は支援として無償で十五億ドル、円借款で三十五億ドルというのを既に計画いたしておりますので、それはちゃんとやりますと。やりますが、私どもの方の条件としては、これは主に民間やらODAやらPKOやら何やらに負うところがさらに大きくなりますので、少なくとも治安というものが南のサマワ程度によくなってもらわないと、真っ最中みたいな感じで、いわゆる部族間対立の激しいところではとてもできませんよ、だから、そういったところでおたくでやっていただかなければならぬ一番のものは、とにかく治安の回復、これが優先順位の、政策順位として一番ですと。
 それから、今おたくでは国民和解計画というのを、あそこはクルド族、スンニ、シーア、いろいろ分かれておりますので、こういったものの中で人口構成というものも昔と大分違ってきておりますので、そういったものの和解をうまくやっていく。かつてうまくやっていたんだから、和解をうまくやってもらわないといかぬのです。結果として、おたくは選挙をちゃんとやって、憲法までつくって、またその憲法に基づいてもう一回選挙をやって、少なくともそういった国は中近東の中ではそんなにはないのです、やった上の自信を持って、おたくらは選ばれた人たちなんだから、選ばれた人たちがきちんとやろうとしていることにもっと自信を持っておやりになったらどうです、それを我々としては積極的に支援いたしますというようなことを力づけるとともに、日本としては、要人往来等々いろいろ活発にしていくためにも、バグダッドの治安というものも非常に大きなところなんだと思います。
 ぜひ、今後のODAやらその他の草の根無償、いろいろな小さなものから含めてやっていくに当たって、おかげさまをもちまして、自衛隊の隊員、一人の脱走兵が出たわけでもなく、いわゆる騒ぎが起きたわけでもなく、まことに規律正しく対応をしてもらった隊員のおかげで日本という国のブランドイメージが上がったことははっきりしていると思います。これは物すごく大きいので、他国の軍隊と全く違うという話が先ほど石破委員からのお話にもあっておりましたけれども、これが今回の自衛隊派遣の中で最も日本のイメージを上げたものだ、私自身はそう思っております。
 また、技術、道路づくりやら何やらするにしても、ブルドーザーの運転から何からきちんと教えて、電気の修理についても、現地の人に全部電気の修理の技術を教えてみんな引き揚げておりますから、残ったイラクの人たちはそのまま技術屋として、いわゆる単なる労務者というよりは技術労務者として成長をさせておる。それで二年半で引き揚げているというのが非常にその人たちの感謝しているところでもありますので、自衛隊のやり方というのが非常に効果、ほかのODAのやり方と同じやり方になっているんだと思いまして、私どもとしては、大変ここが、日本という国の国力、ブランドイメージというものを上げるのに非常に貢献してもらったと思って感謝しておりますので、今後、こういう感謝、日本人のそういったイメージというものを大事にしながらやっていかねばならぬと思っております。
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谷口和史#29
○谷口(和)委員 今、治安のお話もありましたけれども、イラクの治安問題については、当初はフセイン政権の残存勢力対占領軍の戦い、その構図が、テロリスト対多国籍軍、そしてテロリスト対多国籍軍とイラク軍、この戦いへと変化し、今、イラク人同士の宗派対立、こういうふうになって、内戦にまで至るのではないか、そういう可能性も指摘をされております。
 ブッシュ大統領やラムズフェルド国防長官は、イラクが内戦に進むという可能性については一貫して否定をしているわけでありますけれども、ペース統合参謀本部議長は、内戦に発展する可能性もある、こういう指摘もしておったりして、ちょっとそういう可能性もアメリカ政府内で指摘がされているわけでありますけれども、日本政府として、今イラクの治安の状況についてどういう見解を持っておられるのか、改めて確認しておきたいと思います。
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