教育基本法に関する特別委員会

2006-12-05 参議院 全497発言

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会議録情報#0
平成十八年十二月五日(火曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月一日
    辞任         補欠選任
     井上 哲士君     小林美恵子君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     渕上 貞雄君     近藤 正道君
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     谷合 正明君     鰐淵 洋子君
     小林美恵子君     井上 哲士君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中曽根弘文君
    理 事
                岸  信夫君
                北岡 秀二君
                保坂 三蔵君
                佐藤 泰介君
                櫻井  充君
                蓮   舫君
                風間  昶君
    委 員
                岩城 光英君
                小野 清子君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                小泉 昭男君
                小泉 顕雄君
                鴻池 祥肇君
                坂本由紀子君
                中島 啓雄君
                南野知惠子君
                舛添 要一君
                松村 祥史君
                神本美恵子君
                下田 敦子君
                鈴木  寛君
                西岡 武夫君
                広中和歌子君
                福山 哲郎君
                藤本 祐司君
                水岡 俊一君
                浮島とも子君
                山下 栄一君
                鰐淵 洋子君
                井上 哲士君
                近藤 正道君
                亀井 郁夫君
       発議者      西岡 武夫君
       発議者      鈴木  寛君
       発議者      水岡 俊一君
   国務大臣
       文部科学大臣   伊吹 文明君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 塩崎 恭久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       ・男女共同参画
       ))       高市 早苗君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       水落 敏栄君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 俊史君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       安藤 友裕君
       内閣府大臣官房
       長        山本信一郎君
       総務大臣官房審
       議官       中田  睦君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   金森 越哉君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   田中壮一郎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   銭谷 眞美君
       文部科学省国際
       統括官      瀬山 賢治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○教育基本法案(第百六十四回国会内閣提出、第
 百六十五回国会衆議院送付)
○日本国教育基本法案(輿石東君外六名発議)
○地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律
 案(輿石東君外六名発議)
○学校教育の環境の整備の推進による教育の振興
 に関する法律案(輿石東君外六名発議)
○委員派遣承認要求に関する件
○派遣委員の報告
    ─────────────
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中曽根弘文#1
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから教育基本法に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、渕上貞雄君及び谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君及び鰐淵洋子君が選任されました。
    ─────────────
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中曽根弘文#2
○委員長(中曽根弘文君) 教育基本法案、日本国教育基本法案、地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案及び学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案、以上四案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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蓮舫#3
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。
 今日は、政府提出の教育基本法案、そして民主党提出の日本国教育基本法案について、比較をして、そして質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、その前にいじめ自殺について大臣にお伺いをさせていただきたいんですが、理念法を変えるだけではなくて関連法を変えて、あるいは教育行政の在り方、教育行政に携わる大人の感性の在り方をどのように整備していくのか、これもとっても大切なことだと思うんですが、いじめ自殺の中でも、私は連鎖して一か月に三件も起きてしまっていることに大変危惧を抱いております。
 大臣のお考えでは、このいじめ自殺の連鎖についてメディアの影響はどのようにお考えか、お聞かせいただけますか。
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伊吹文明#4
○国務大臣(伊吹文明君) 心理学者の方に伺うと、今先生が御指摘になったように、成人であっても自殺の連鎖あるいはその他の事案の連鎖というものはあるようでございます。したがいまして、私のところへ参りました自殺予告の手紙などの扱いについても、随分率直なところ悩んだわけです。しかし、当然同じようなものがたくさん来るだろうということは覚悟しておったんですが、二十数通いろいろ来ておりますが、しかし、中に手紙を出した人を特定できるものがありまして、これが五、六通あって、その方に対しては適切な手が打てております。
 ですから、マスコミの方々にもお願いをしているのは、事実関係はできるだけプライバシーを損なわない範囲で我々は公表をするつもりだけれども、報道については各々のマスコミの御判断で、今先生がおっしゃったような危惧が生じないような報道、報道をするなというわけではありませんが、是非お願いしたいということを申し上げまして、今回の一連の流れの中では、どちらかというと私はマスコミの皆さんはよく協力をしてくれたんじゃないかという評価をしております。
 センセーショナルな取り上げ方とか、あるいは連鎖を呼ぶような取り上げ方、ただ、それ、当該事案についてはそうなんですけれども、バラエティー番組その他ですね、これでいろいろな番組があることは御承知のとおりで、しかし文部科学省の記者クラブとしては私は最大限の協力をしてくれたというふうに感謝いたしております。
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蓮舫#5
○蓮舫君 文部科学省のいじめ自殺予告の手紙に関しては協力してくれたというのは、私もそのとおりだと思うんですが、ただ、個別のいじめ自殺に関しては、やはりテレビ・メディアを見ますと、相当私は、子供たちがならば自分もと思ってしまうような、そんなちょっと行き過ぎた内容があったんではないかと、これは御共有させていただけると思うんですが。
 実は、WHOが自殺予防の手引というのを出しておりまして、WHOの推計なんですが、自殺が家族や社会に与える影響は計り知れないとしている。自殺が一件生じると、最低でも平均六人、親とか兄弟とか関係者が深刻な影響を受けて、学校で自殺が起きますと数百人に影響をもたらすとして、マスメディアに指針を出しているんですね。テレビが自殺のニュースを伝える権利はもちろんあるんですが、報道すると十日後まで自殺が増えることを紹介して、マスメディアがしてはならないこととして、遺書を掲載する、自殺方法を詳しく報道する、単純化した原因を報道すること、これがしてはならないこととなっているんですね。今回、一連の子供のいじめ自殺の報道を見ていますと、こうしたしてはならないということが果たして守られていたのかどうなのか。
 これ、総務省にまずお伺いしたいんですが、WHOの自殺予防手引で示されたメディアの報道の在り方、日本のメディアではこれは何らかの形で守られているとお考えなのかどうか、教えていただけますか。
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中田睦#6
○政府参考人(中田睦君) お答え申し上げます。
 総務省といたしましては、社会問題化しております自殺、いじめの報道の在り方につきまして十分配慮するよう加盟各社への周知徹底を十一月十四日、情報通信政策局長から民放連の専務理事に要請したところでございます。
 また、社団法人日本民間放送連盟では、今お話ございましたWHOが一九九九年に策定をいたしました自殺予防に向けた手引、また本年十月十八日に施行されました自殺対策基本法の趣旨内容等につきまして、関係委員会等での説明を実施しております。
 また、民放連では、十一月二十二日に全会員各社二百三社に対しまして、この遺書、自殺方法等の詳しい報道やセンセーショナルな取扱いの自粛など、自殺を取り上げる際の具体的な指針を列挙いたしましたWHOの手引につきまして、報道情報系番組はもとより、編成考査、視聴者センターの関係各セクションに周知することなどを求めるということで周知を図っておられると承知しております。
 総務省としましても、放送事業者におきまして適切に対応していただきたいというふうに考えております。
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蓮舫#7
○蓮舫君 報道の自由が一方であるわけですから、なかなかその報道内容あるいは編集に対して時の政府が規制を掛けるようなことというのはなかなか難しいと思うんですが、ただ、伊吹大臣にはお考えをいただきたいのは、子供の命がかかわっている問題ですから、例えば報道協定というものがあります。これは身代金目的などの誘拐事件が起きたときに、その被害者の命の安全を第一に考えて、県警や警視庁がメディアに対して情報は提供するけれども一切報道を控えるように、紳士協定ですね、お互い結ばれるものです。日本新聞協会も、報道統制にならないとの判断をした場合には報道自制をするという、こういう協定が取り決められております。
 私は、やっぱりここにも身代金目的の誘拐だけではなくて、等というところにいじめ自殺、特に子供に関するものも是非入れていただけるような、そういう文部科学大臣からの御要請をお願いしたいなと思いますが、いかがでしょうか。
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伊吹文明#8
○国務大臣(伊吹文明君) 先生がそういう問題意識を持ってここで質問してくだすっているという事実が非常に大切なことだと私は思いますね。
 ですから、身代金を目当ての誘拐等の場合は警察に通報したら殺害するという第三者がいるわけですね。ところが、今回の場合は、連鎖の可能性があるという特定できない相手でございますから、率直に申しまして、これは今御指摘のあった報道の自由とそれから子供の命、連鎖による命が失われる可能性との間のやはりバランスの間から答えが出てくるものであって、警察に通報したら人質を殺すという直接に結び付いていることでないだけに、どこまで入っていけるかというのは、これは非常に難しい。確かにおっしゃっている一面があるんだけれども、余り総務省がそれをやり過ぎると報道に対するやっぱり公権力の介入ということになりかねない。
 ですから、願わくば、やはり先生がおっしゃっている方向に向かって報道陣のやはり規範意識ですか、自制というものが望まれる分野だと思いますし、私も公式にそういうことを要請するということについては、やはり報道の自由との関係で慎重にありたいと思うんですが、いろいろなチャンスをとらえて、今日御質問のあるような趣旨のことをお伝えすると。だから、今日御質問になっていることもマスコミの人たちが報道をしてくれれば、それも一つの私はいいチャンスだと思っております。
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蓮舫#9
○蓮舫君 全体的に規制をするというのはやはりバランスがあって難しいと思うんですが、個別具体的に行き過ぎた、余りにも行き過ぎているんではないかと思うものに対しては是非アンテナを張っていただきたいし、その都度都度に適正な対応をしていただきたいというのは、これは私のお願いでございます。
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伊吹文明#10
○国務大臣(伊吹文明君) お気持ちは全く一緒でございますが、個別具体的に行き過ぎたという判断をだれがするかということなんですよね。
 いやいや、それは逆の見方をすると、私は今やはり行政権を持っている内閣の一員ですから、私が個別具体的に行き過ぎたとかどうだとかって放送番組の一つ一つについて、報道の一つ一つについて判断をするというのは、やっぱり非常にこれは慎重で私はあるべきだと思うんです。お気持ちは全く一緒なんですよ。ですから、そこをよく留意をして、逆の立場の方から報道介入をしたと言われないように対応させていただきたいと思います。
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蓮舫#11
○蓮舫君 テレビだけではなくて、今の子供たちが受ける情報というのは本当に様々なものがありまして、インターネットや携帯サイトやメール、本当に情報がはんらんしています。情報化の時代の今、子供たちはなかなか、育っていく発達段階の差異はありますけれども、その情報を受け止めたときに、その真贋ですとか、あるいは左右されてしまうとか、計り知れない悪影響というのも当然考えられるんですが、伊吹大臣は発議者として、この政府提出の教育基本法案に情報教育に関する条文が入っていないんですが、これはどうしてなんでしょうか。
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伊吹文明#12
○国務大臣(伊吹文明君) これは、どこまで基本法に書くかというのはこの法案の立法をした者の、やはり立法政策の問題だろうと私は思います。ですから、民主党さんの案には条を一つ起こしてお書きになっている、これも一つの立法者の意図だと思います。
 我々は、教育基本法というのはやはり教育の理念、基本原則を定めるものであって、民主党案の十七条にお書きになっている情報リテラシーというんですか、こういう考え方があっても別にそれはそれで考え方だと思いますが、私たちの提出した政府案の二条には幅広い知識と教養という、その知識の中に情報教育というものを含んで、それを個別具体の学校教育法あるいはそれを受けた学習指導要領に記述していくという立法意図を持っているということです。
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蓮舫#13
○蓮舫君 伊吹大臣は大変民主党案に造詣が深くておられますけれども、今、第十七条で情報文化社会に関する教育を民主党は日本国教育基本法案で条文化しております。
 民主党提案者に伺います。あえて理念法の中にこの情報教育を導入したのはどういう意図からでしょうか。
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鈴木寛#14
○鈴木寛君 お答えを申し上げます。
 委員御指摘のように、民主党が提出をいたしました日本国教育基本法案におきましては、第十七条で情報文化社会に関する教育という条項を盛り込んでございます。
 これは、正に今回の、まあ大きく申し上げますと二つあります。今回の教育基本法を新しく作り替える意図というのが、明らかにこれ、モダン社会からポストモダン社会、正に産業社会から情報社会への移行期、その移行期にあって、情報社会で生きていくということが、これから生きていく力を身に付けるということが教育の本質でありますので、情報社会についてきちっと理解をするということは極めて重要な、今回の教育基本法を作り直す極めて重要な時代的背景があるという中でこの条項を盛り込んだというのが一つ。
 それから、昨今の教育現場を見ますと、明らかにインターネットに伴って光と影、双方極めて色濃く影響いたしております。例えば、いじめの問題などを取り上げましても、携帯あるいはウエブサイトによるいじめという従来にはなかった新しいいじめの様相を呈しておりまして、そのことが極めて深刻な影響を与えているということも事実でございますし、それから、ある調査によりますと、子供の約五分の一が正にリセット、命すらリセットできるという極めて深刻な報告などもございます。
 私自身は実はこの情報教育というものの旗を振ってきた人間ではございますが、であればこそ、正に情報洪水の中で子供たちがきちっと正しい情報とそうでない情報を見極めていく、正にメディアリテラシー、情報リテラシー、加えましてインターネットには正にもろ刃の剣でございまして、光と影、これをきちっと教育において教えていく必要がある。
 今、授業時間は約八百時間から九百時間でございます。これを三百六十五で割りますと二・二時間。それに対しまして、子供たちがインターネットやテレビに向いている時間は四・二時間ということで、子供たちの学びに対して、授業時間の二倍、実時間で見てもインターネット、テレビ等を通じたいわゆるバーチャルな情報というものが極めて重大な影響を与えているという実態にもかんがみまして、この条項をあえて、幾つもある教育にとって必要な事項の中でとりわけ重要なものだということで教育基本法に盛り込んだということでございます。
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蓮舫#15
○蓮舫君 大臣にお聞きいただきたいんですけれども、私の子供は双子で今小学校三年生なんですね。小学校三年生にもなると、やっぱり学校の中で子供たちの社会ができて、そこで自分が持っている情報が足りない、メディアに触れていない、知らない、見たことがない、サイトにアクセスしたことがないということが、一歩間違えるといじめられるというかグループの中に入れない、そういうなかなか難しい年ごろになっているんですが。
 最近、子供たちの間で大きなうわさとなっているのが、インターネットのあるサイトが大変人気になっていまして、帰ってきてどうしても見たいと、話題に入れない、だからアクセスしてくれ。うちでは子供にパソコンは触らしていませんから、それは駄目だと。で、夜、子供たちを寝かし付けた後に見たんですが、このサイト名というのは日本のみならず世界じゅうの大人も子供も知っている大変有名な絵本をもじったサイト名で、アクセスをすると一番最初に大変有名なその絵本の絵が出てくる。で、どこかをクリックする、ボタンを押す、あるいは数秒そのまま放置をしておくと何が出てくるかというと、怖い映像と写真と物すごく心臓を圧迫するような効果音が瞬時のうちに何度も出てくるんですね。ほかにも、何と、幾つかのサイトを見たり全部アクセスをしましたけれども、恐怖心をあおるいわゆるホラーサイトです。これはもう大変な人気になっていて、見ていないと仲間外れにされるというようなことがあるんですが。
 専門の会社に今はお金を出したら、ある特定のサイトへのアクセスを制限できるフィルタリングサービスを行うことができるから、自宅で子供にパソコンを渡すときにこのフィルタリングサービスを行ったものを渡すことはできるんですが、友達の中で自宅でそれを保護者がしていない場合ですとか、あるいはネットカフェですとか、あるいは公的なところでもアクセス制限をしていないところがありますから、自分のうちを守ったとしても、一歩外に出たらこういう怖いサイトとか、ある種いろいろな恐怖心を植え付けてしまうようなインターネットの世界に入ることって今可能なんですね。
 総務省にお伺いしますが、こうした子供へ悪影響を与えるサイトを出している業者に有害サイトを掲載しないようにすることはできるんでしょうか。
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中田睦#16
○政府参考人(中田睦君) お答え申し上げます。
 基本的に、今の法体系の中で直接的に禁止することは困難でございます。プロバイダー等がその協会によって自主的にガイドライン等を作って対応しているということでございます。
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蓮舫#17
○蓮舫君 今御答弁あったように、なかなか法的には取りこぼされているところなんですが、つまり業界の自主的取組に任されている。今、これ、総務省もこの取組を支援して、今年四月から総務省と通信業界が協力して、子供たちのインターネットの安全利用のための保護者、教職員向けの講座を、これ実は文科省とも連携して行っているんですね。文科省としても子供のインターネットの安全利用は大切だということの行動の表れだと思うんですが、実施期間は三年間で、目標はわずか千講座なんですよ。大臣も御案内のとおり、小中高、国公立入れると四万校ある中で千か所でしか、しかも三年間という長い期間を掛けて。
 ネットの世界ってもう本当に一日一日変わっていきますので、人気がなくなってはなくなるサイトですとか、新しい要請に応じて、いわゆるいじめ自殺をあおるようなサイトとか、あるいは自殺ネットとか、今いろんなものがあるんですけれども、懸念されるのが、こうしたサイトに自主的取組でしか制限することができないと。じゃ、子供はどういうふうにこの情報を自分の中で親がカバーできないところを自制できるのかなと。
 そこで、民主党提案者が先ほど言った、今のこのITの時代において、メディアリテラシー、子供が自分にとって必要な情報だ、そうじゃない、これは有害な情報だ、それを自分の力で判断できるやっぱり教育環境というのを国として私はつくる必要があると思うんですが、いかがでしょうか。
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伊吹文明#18
○国務大臣(伊吹文明君) 子供のしつけ、あるいは家庭での教え方というのは、それはいろいろ御家庭での特色、考え方がありますが、子供さんにパソコンをいじらせないというのはうちの孫の教育方針と全く同じで、大変心強く聞いておりました。
 今おっしゃったことは大変大切なことでございますから、単にパソコン、インターネットでの情報以外にも、それはもう有害図書その他ありとあらゆるものが全く同じなんですよ。情報関係のものはすごいスピードで今伸びているということも私よく分かります。ですから、先生のおっしゃっているお考えを実現していくということは、私は全く異論はございません。今日のお話も多分、この国会中継という情報網を通じて文科省の連中も今これをリアルタイムで見ておると思いますから、その方向で努力をさせたいと思います。
 そのことと、基本法にそれを書き込むかどうかということは、これはいろいろな考えが私はあると思うんですよ。図書の問題についても同じようなことがあるでしょうし、あるいはそれ以外の情報の伝達についてもいろいろなことがあると思います。そういうことは、やはり学習指導要領その他において、今おっしゃっていることをきちっと学校に伝達をしてやらせるというのが私は正しい方向じゃないかと思っております。
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蓮舫#19
○蓮舫君 民主党発議者にお伺いしますが、今、伊吹大臣が御答弁された学習指導要領で十分事足りるという政府のお考えなんですが、民主党発議者としてはいかがでしょうか。
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鈴木寛#20
○鈴木寛君 お答えを申し上げます。
 正にこの有害情報ですね、今、伊吹大臣から、ネットのみならず、いわゆるリアル空間といいますか、通常の子供を取り巻く環境の中にも有害情報が満ちあふれていると、そのことは私たちも全く同じ認識をいたしております。
 今回、民主党案の十七条の三項では、「すべての児童及び生徒は、その健やかな成長に有害な情報から保護されるよう配慮されるものとする。」という条項を盛り込みました。あえて教育基本法にこの条項を盛り込んだのは、むしろ教育基本法でないとこの手の条項は盛り込めないという判断をしたからであります。すなわち、この教育基本法より具体的な規制法において、これはメディアも含むすべての主体に対してこうした努力を求めるという規定でございますから、規制法にこういう条項を盛り込むことはできないわけですね。それは、先ほどの報道の自由、表現の自由との関係でございます。
 教育基本法というのは正にその基本法であり、世の中すべての主体が子供の教育にとって望ましいことを努力していこう、そういうことを確認したり宣言したり、そういうふうな教育宣言的な要素も教育基本法というのは含んでおります。
 したがいまして、教育基本法であれば、このような努力条項を盛り込むということはこれは一定程度許されるだろう、あるいはそういうことが望ましいであろうということで、様々な議論を経た結果、正に教育基本法にこうした有害情報についての訓示規定を盛り込むということにしたところでございます。
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蓮舫#21
○蓮舫君 改めてこのITの教育の必要性に関して、もう一人、民主党の発議者に御意見をお伺いします。
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西
西岡武夫#22
○西岡武夫君 お答えいたします。
 鈴木提案者から既に御説明がございましたけれども、もう一点、私どもは、このインターネット社会における光の部分で、教育に多大の影響といいますか、質的な変化を近い将来もたらすのではないかと。委員御承知のとおりに、このインターネットの発達、それから著作権との関係もございますけれども、少なくとも著作権が切れた文献等については自由に世界じゅうの文献が閲覧できる、それを基に教育の将来を考えますと、私どもが想像できないような教育現場の変化というものがここ五年、十年という単位で考えますと起こるのではないかと。それを前提として、私どもは、教育全体に大きな影響を与えるであろうということで先行的に日本国教育基本法の中ではこのことを位置付けたと、このように御理解をいただきたいと思います。
 以上です。
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蓮舫#23
○蓮舫君 私、インターネットに一番最初にアクセスしたのはもう二十年近く前なんですが、感動したのが、東京の自宅にいながらして、ルーブル美術館にアクセスをして、日本で見ることのできない作品を全部写真で見ることができたんですね。その当時はダウンロードするのに一時間とか二時間とか信じられない時間が掛かった時代ですけれども、本来だったら、フランスに行ってパリに行ってルーブル美術館に行かなければ見られない作品を本当に近くで鮮明な映像で見ることができる、これは子供たちに大いなる可能性のある教材の一部分になると思います。その部分では、今、西岡提案者がおっしゃった部分は大変私も賛成をさせていただきます。
 先ほど、伊吹大臣は、情報の伝達としてインターネットあるいはメール、いろんなサイトをとらえて、それは学習指導要領で指導をしていくという御発言をされていましたが、情報の伝達以外に、実は子供の体にインターネットの映像が意図的に悪影響を与える可能性もこれは否定できないんです。
 総務省にお伺いをいたしますが、日本で大変有名なアニメの映像に光の強弱をあえて意図的に挿入することによって、テレビを見ていた子供たちの体にどんな影響が出ましたでしょうか。
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中田睦#24
○政府参考人(中田睦君) お答え申し上げます。
 今御指摘のございましたいわゆる光感受性の映像というものにつきましては、最初、平成九年に二件問題の事案が発生しております。一件は、平成九年三月にNHKで放送されましたアニメ番組、「YAT安心 宇宙旅行」と、こういう番組がございまして、これを視聴していました児童が体調不調を来したという事態が発生しております。また、同じ年、平成九年十二月に、テレビ東京系の系列六局で放送されましたアニメ番組、「ポケットモンスター」を視聴していました児童を含めまして、約七百名が発作等の異常を来して病院に搬送されるという事態が発生しております。
 これを受けまして、当時の旧郵政省から、再発防止を要請するとともに、社団法人日本民間放送連盟に対しましてガイドラインの策定等を要請したところでございます。その後、NHK及び民放連におきまして、平成十年四月にアニメーション等の映像手法に関するガイドラインを作成をしております。あわせまして、放送基準にも入れているということでございます。
 その後、ガイドライン作成以降につきましては、この光感受性の基準に違反したと、ではないかという事案が四件今日まで発生しておりますが、これについては特に健康被害というのはございませんでした。
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蓮舫#25
○蓮舫君 大変有名な、子供たちが大好きなテレビアニメを見ていて、光の強弱を意図的に挿入されて編集されたことによって七百人近い子供が引き付け等を起こして病院に運ばれた大きな事件でした。
 あるいは、ほかにはサブリミナル効果というのがありまして、意識下に刺激を与えること、これもう本当に数秒というこまには現れないんですけれども、脳裏の中にはその映像が残る。例えばそれ、購買意欲をそそるですとか、あるいはほかにいろいろな部分で洗脳にも使うことができると言われる編集手法なんですが、総務省にお伺いいたしますが、今までこのサブリミナル効果は報告されているのはたしか一件だと思いますが、何の映像がここには挿入されていましたか。
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中田睦#26
○政府参考人(中田睦君) お答え申し上げます。
 いわゆるサブリミナリー的な表現で過去に問題になった事例というのは三件ございまして、平成元年から平成五年までに十一回放送されました読売テレビの「シティーハンター3」のアニメ番組の中でサブリミナリー的な表現を用いられたという一件。それから、平成七年五月にTBSがオウム関係の特番として放送いたしましたJNN報道特集の中でも事案が発生しております。それから、平成十四年四月に日本テレビ放送が、失礼しました、十四年七月から十六年二月までの間に十七回放送しました「マネーの虎」という番組の中でこういう事案が発生しております。サブリミナリーの映像でございますので、瞬間、普通には知覚できないということでございますけれども、この事案では特に人物の映像等が出たということでございます。
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蓮舫#27
○蓮舫君 その人物とはオウム真理教の教祖なんですよ。意識していないときにそういう宗教的情報が意識下に盛り込まれてしまう。今総務省も大変御努力をいただいて、メディア業界、テレビ業界は自主的な取組、ガイドラインを作って規制をしているんですが、インターネットは対象外なんです。つまり、子供たちがインターネットを見て、先ほど大臣は情報伝達の一部としたネットサイトなんですけれども、そこで仮にこういうサブリミナル効果が使われたり、光の強弱による編集手法が使われることで子供たちにどういう影響を及ぼすかというのは実は調査をされていない、報告もない、一体どういう悪影響が出ているのか全く分からないんですけれども、私、これ相当怖いことだと思うんですね。
 だから、先ほど民主党発議者の方が言いましたけれども、この部分でもやっぱりその扱う人たち、先生たち、教職員ですとか、あるいは学校で教える人たちやほかの指導する人たちも意識を持たなければ子供が本当に無法地帯のようなネットの波にのみ込まれるものですから、あえて私はやはりこれから先、生まれる子供たちは生まれながらにして電子音のオルゴールを聞いて、おもちゃは全部IT技術を駆使したもので、子供用のパソコンで遊んで携帯メールは当たり前に打てるような環境で育つわけですから、これからの日本の社会のこのIT、情報社会というのは私は切っても切れない、だから教育として理念に盛り込むべきだという御提案をさせていただいているんですが、恐らく懸念される部分は御理解いただけると思いますが、ここの部分、大臣、いかがでしょうか。
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伊吹文明#28
○国務大臣(伊吹文明君) それは大変有害であるということ、そしてインターネットは規制されてないということ、それは今先生がおっしゃった事実だと思います。
 しかし、それは何も学校教育に限ったことじゃありませんよね。大人だって同じ被害を受けるのがあるわけで、ですから、私たちが提案している政府案の二条には幅広い知識と教養、正義と責任、これはインターネットを配信する人たちにも当然適用されると思いますが、自他の敬愛と協力などの理念を書いているわけですよ。それを含んで、当然学校現場においては今先生がおっしゃったようなことの危険性を教え込まねばなりませんし、また排除しなければなりません。民主党案でも、あれは一項、二項には推進することが書いてあって、三項には有害なと書いてありますね。で、有害というのは何だと、具体的には。ということは、みんなこれから決めていかないといけないわけでしょう、民主党案においてすら。ですから、このことはむしろ教育基本法という理念法に書くことよりも、ある意味じゃもっと、通信関係の法案でやってもらわなければいけない部分もあるでしょうし、表現の自由とのバランスの問題もあるでしょうし。
 そして、ですから、今先生のおっしゃったような御注意は、この我が方の法案で言えば法案第二条を受けて学習指導要領で書き込んでいけば対応できると。これは、先生は民主党案の方がいいと、それはそれでいいんですよ、それは法案の提出者の立法意図としては。それは何ら私そのことに反対しておりません。こちらが提案している法案はそういう意図によって作られておりますという事実関係を御説明しているということです。
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蓮舫#29
○蓮舫君 なかなか平行線なんですけれども、大人だって被害を受けると、今大臣御答弁されましたけれども、先日起きた事件、東京都羽村市、小学校の教諭が交通事故死した六名の児童の写真あるいはいわれなき中傷のコメントを載せていた。これ、ホームページで公開していたんですね。さらに、御遺族の方も把握していないような写真も勝手に載せられていた。これ、市の教育委員会は六月の時点で、著作権法違反でこの小学校の教諭は捕まったわけなんですけれども、それに対して市の教育委員会に六月に報告して、市教委も把握をしていたけれども、著作権法違反だけだから何ら問題はなかったと。これ、感性の問題なんですよ。異常な行動です。あってはならないことです。御遺族の気持ち、あるいはこのサイトって子供もアクセスできたんです。こういう写真があからさまにオープンになっている。その情報に対して二条で政府案で規定をしていると言われましても、子供だけじゃなくて大人も、しかも学校の先生もこの二条だけで事足りるのかなと。
 この事件に関してはいかがでしょうか。
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