国際・地球環境・食糧問題に関する調査会
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会
会議録情報#0
平成二十五年二月六日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員氏名
会 長 藤原 正司君
理 事 尾立 源幸君
理 事 大河原雅子君
理 事 青木 一彦君
理 事 有村 治子君
理 事 石川 博崇君
理 事 松田 公太君
江崎 孝君
大島九州男君
加藤 敏幸君
津田弥太郎君
増子 輝彦君
安井美沙子君
熊谷 大君
佐藤 正久君
島尻安伊子君
野村 哲郎君
橋本 聖子君
水落 敏栄君
若林 健太君
加藤 修一君
藤原 良信君
紙 智子君
舟山 康江君
浜田 和幸君
─────────────
委員の異動
一月二十八日
辞任 補欠選任
大河原雅子君 白 眞勲君
大島九州男君 加賀谷 健君
増子 輝彦君 藤末 健三君
二月六日
辞任 補欠選任
舟山 康江君 行田 邦子君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 藤原 正司君
理 事
江崎 孝君
津田弥太郎君
青木 一彦君
有村 治子君
石川 博崇君
松田 公太君
委 員
尾立 源幸君
加賀谷 健君
加藤 敏幸君
白 眞勲君
藤末 健三君
安井美沙子君
熊谷 大君
島尻安伊子君
橋本 聖子君
水落 敏栄君
若林 健太君
加藤 修一君
藤原 良信君
紙 智子君
行田 邦子君
浜田 和幸君
事務局側
第一特別調査室
長 宇佐美正行君
政府参考人
総務大臣官房審
議官 村中 健一君
法務大臣官房審
議官 萩本 修君
外務大臣官房参
事官 正木 靖君
厚生労働大臣官
房審議官 高島 泉君
林野庁長官 沼田 正俊君
国土交通省水管
理・国土保全局
次長 山崎 篤男君
国土交通省水管
理・国土保全局
水資源部長 小池 剛君
国土交通省水管
理・国土保全局
下水道部長 岡久 宏史君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する
調査
(「世界の水問題と日本の対外戦略」のうち、
我が国の水問題への取組の現状と課題について
)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員氏名
会 長 藤原 正司君
理 事 尾立 源幸君
理 事 大河原雅子君
理 事 青木 一彦君
理 事 有村 治子君
理 事 石川 博崇君
理 事 松田 公太君
江崎 孝君
大島九州男君
加藤 敏幸君
津田弥太郎君
増子 輝彦君
安井美沙子君
熊谷 大君
佐藤 正久君
島尻安伊子君
野村 哲郎君
橋本 聖子君
水落 敏栄君
若林 健太君
加藤 修一君
藤原 良信君
紙 智子君
舟山 康江君
浜田 和幸君
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委員の異動
一月二十八日
辞任 補欠選任
大河原雅子君 白 眞勲君
大島九州男君 加賀谷 健君
増子 輝彦君 藤末 健三君
二月六日
辞任 補欠選任
舟山 康江君 行田 邦子君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 藤原 正司君
理 事
江崎 孝君
津田弥太郎君
青木 一彦君
有村 治子君
石川 博崇君
松田 公太君
委 員
尾立 源幸君
加賀谷 健君
加藤 敏幸君
白 眞勲君
藤末 健三君
安井美沙子君
熊谷 大君
島尻安伊子君
橋本 聖子君
水落 敏栄君
若林 健太君
加藤 修一君
藤原 良信君
紙 智子君
行田 邦子君
浜田 和幸君
事務局側
第一特別調査室
長 宇佐美正行君
政府参考人
総務大臣官房審
議官 村中 健一君
法務大臣官房審
議官 萩本 修君
外務大臣官房参
事官 正木 靖君
厚生労働大臣官
房審議官 高島 泉君
林野庁長官 沼田 正俊君
国土交通省水管
理・国土保全局
次長 山崎 篤男君
国土交通省水管
理・国土保全局
水資源部長 小池 剛君
国土交通省水管
理・国土保全局
下水道部長 岡久 宏史君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する
調査
(「世界の水問題と日本の対外戦略」のうち、
我が国の水問題への取組の現状と課題について
)
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藤
藤原正司#1
○会長(藤原正司君) ただいまから国際・地球環境・食糧問題に関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告申し上げます。
本日までに、大河原雅子君、増子輝彦君、大島九州男君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、藤末健三君、加賀谷健君及び行田邦子君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告申し上げます。
本日までに、大河原雅子君、増子輝彦君、大島九州男君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、藤末健三君、加賀谷健君及び行田邦子君が選任されました。
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藤
藤原正司#2
○会長(藤原正司君) 理事の辞任についてお諮りします。
尾立源幸君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
藤原正司#3
○会長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
藤
藤原正司#5
○会長(藤原正司君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
藤原正司#6
○会長(藤原正司君) 御異議ないと認めます。
なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
藤
藤原正司#8
○会長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する調査のため、本日の調査会に総務大臣官房審議官村中健一君、法務大臣官房審議官萩本修君、外務大臣官房参事官正木靖君、厚生労働大臣官房審議官高島泉君、林野庁長官沼田正俊君、国土交通省水管理・国土保全局次長山崎篤男君、国土交通省水管理・国土保全局水資源部長小池剛君及び国土交通省水管理・国土保全局下水道部長岡久宏史君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する調査のため、本日の調査会に総務大臣官房審議官村中健一君、法務大臣官房審議官萩本修君、外務大臣官房参事官正木靖君、厚生労働大臣官房審議官高島泉君、林野庁長官沼田正俊君、国土交通省水管理・国土保全局次長山崎篤男君、国土交通省水管理・国土保全局水資源部長小池剛君及び国土交通省水管理・国土保全局下水道部長岡久宏史君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
藤
藤原正司#10
○会長(藤原正司君) 国際問題、地球環境問題及び食糧問題に関する調査を議題といたします。
本日は、「世界の水問題と日本の対外戦略」のうち、我が国の水問題への取組の現状と課題について政府から説明を聴取した後、質疑を行います。
本日の議事の進め方でございますが、まず国土交通省から十五分程度、厚生労働省、総務省、林野庁、外務省及び法務省の順でそれぞれ八分程度説明を聴取した後、午後四時ごろまでをめどに質疑を行いますので、御協力をお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、初めに国土交通省から、まず下水道施設の整備状況と更新の課題について説明を聴取いたします。岡久水管理・国土保全局下水道部長、よろしくお願いします。
この発言だけを見る →本日は、「世界の水問題と日本の対外戦略」のうち、我が国の水問題への取組の現状と課題について政府から説明を聴取した後、質疑を行います。
本日の議事の進め方でございますが、まず国土交通省から十五分程度、厚生労働省、総務省、林野庁、外務省及び法務省の順でそれぞれ八分程度説明を聴取した後、午後四時ごろまでをめどに質疑を行いますので、御協力をお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、初めに国土交通省から、まず下水道施設の整備状況と更新の課題について説明を聴取いたします。岡久水管理・国土保全局下水道部長、よろしくお願いします。
岡
岡久宏史#11
○政府参考人(岡久宏史君) それでは、お手元に「下水道施設の整備状況と更新の課題について」というペーパーをお配りしておりますので、これを用いまして御説明をさせていただきます。
一ページ目を御覧いただきますと、汚水処理施設整備の手法についてまとめてございます。
汚水処理につきましては、集合処理と個別処理というのがございまして、この一ページ目の左下にコスト比較の概念図というのを載せておりますが、コスト比較を行いますと、やはり人口が密集した区域は集合処理が経済的であるということでありますので、その図の上にありますように、こういう住宅が密集した中心部では集合処理である下水道で整備をし、人家のまばらな周辺部は個別処理である浄化槽で整備をする、こういうことでやってございます。整備に当たりましては、こういう各汚水処理施設がございますが、それぞれの特色、経済性などを勘案いたしまして、最適な整備手法を都道府県構想というものとして取りまとめてございまして、明確な役割分担を決め、計画的に各事業を推進をしていると、こういうことでございます。
右下に千葉県の都道府県構想の例をお示しをしてございます。こういうふうに区域割りをしまして、これをマスタープランとして整備を進めているということであります。この計画は平成十年度までに策定を終えておりますが、以後、人口減少とか厳しい財政状況等を勘案して適宜見直しをして実施をしているということであります。
二ページ目を御覧いただきますと、汚水処理の普及状況をまとめてございます。
下水道、浄化槽あるいは農業集落排水事業等々による汚水処理人口普及率といいますのは、平成二十三年度末で、全国でございますが、約八八%ということになっておりまして、このうち下水道が約七六%ということであります。
ちょっと座って御説明をさせていただきます。
それで、ここにお示ししている図は、汚水処理の普及の率を人口規模別にまとめた図でございます。一番左がこれ百万人以上のところでありますが、百万人以上の都市では九九・四%ということになってございますが、一番右の五万人未満ですと、汚水処理人口普及率が約七四%ということで低うございまして、都市規模による格差があるということがお分かりいただけるかと思います。
この黄色で塗った部分が未普及地域でございまして、こちらは人口でいいますと約まだ一千五百万人余りの国民の方の汚水が適切に処理をされておらないということでありまして、早急なこの未普及地域の解消が必要であるというふうに考えております。
次のページ、三ページに下水道の未普及地域の事例をお示しをしてございます。
先ほど、汚水処理施設が整備されていない未普及人口が約全国で一千五百万人というふうに御説明いたしましたが、その約半数は市街化区域でございます。左側の表に下水道の未整備人口が多い都市を例示してございますが、これ例えば新潟市ですと、まだ二十三万人もの住民の方が下水が使えない状況にあるということでございます。
右の方にその未整備地域の事例をお示ししておりますが、これは、上は名古屋市周辺ということで清須市の例を挙げております。清須市が、ここの写真にありますように、名古屋市と連担した地域でありますが、この清須市においては、これだけ密集している地域でまだ下水道普及率がゼロ%と、こういう状況でございます。
それから、下の写真は、これは岡山市、高島駅と書いてありますが、これ岡山駅の近くの地域でございまして、塗ってあるところは供用済みですが、まだこれだけ未普及地域があると、こういう状況でございますので、今後、コスト縮減とか工期短縮を図って早急な整備が求められているということであります。
次の四ページでございますが、これは都道府県別の下水道の処理人口普及率を御参考までお持ちいたしました。
左上、全国が黄色でお示ししていますが、先ほど言いましたように七五・八%。棒グラフを御覧いただきますと、都道府県によってやはり整備の格差がございまして、一番普及率が低いのは右の方の真ん中辺りにあります徳島県で一五・五%と、こういう状況でございます。
続きまして、下水道施設の老朽化の現状について御説明をさせていただきます。
下水道の整備が進みまして、現在、下水道管渠の延長が約四十四万キロ、これは地球を十一周するほどの管渠が全国で整備をされておりますが、これらの施設の老朽化が進行してございます。
左の図を御覧いただきますと、毎年度どれほど管渠が整備されてきたかという棒グラフをお示ししていますが、管渠の耐用年数五十年と言われておりまして、この五十年が経過している管渠が約一万キロメートルございます。それから、三十年経過したものが約十万キロメートルあるということでございまして、その下に道路陥没の件数というグラフを付けておりますが、これは下水道管の老朽化に伴って、右の写真にありますような道路が陥没する箇所数であります。これを御覧いただきますと、横軸に経過年数、これ管渠の経過年数を示しておりますが、三十年を超えると急速に陥没件数が増えると、こういう状況になっております。さらに、その下に、今後の将来の老朽化の状況ですが、五十年を経過する管渠につきましては十年後に三万キロ、二十年後に十万キロ、こういう形でどんどん老朽化が増えていくと、こういう状況でございます。
その次のページ、六ページが下水道の処理場の状況でございます。
現在、全国で下水処理場が約二千二百か所ございまして、機械、電気の耐用年数が約十五年と言われております。この機械、電気の耐用年数を超えているのが、下のグラフにもありますが、千百か所、約半数で超えておりまして、これらの更新が今大きな課題になっているということであります。今後も増加をしていく見通しでございます。
そういう中で、最後のページ、七ページでありますが、下水道施設の老朽化への基本的な取組方針ということで、三点ございまして、一つはやはり何といいましても定期的な点検、調査が必要で、適宜状況を把握して適切な対応を取るべきだろうというふうに思っておりますし、さらに、改築更新を進めるに当たってはアセットマネジメントの推進が大事かと思っておりまして、アセットマネジメントによる予防保全管理を行うことによりまして、先ほど言いました、これは陥没による事故とか、あるいは機能が停止する、そういうリスクを低減し、施設の長寿命化を図り、改築事業費を低減する、また、この改築事業費を平準化する、こういう対策を取る必要があると思っております。
右の方には、あと改築更新、これは管渠の手法でございますが、管渠の更生工法というのがありまして、こういう安くできる改築更新手法、技術というのも開発を進める必要があるだろうというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →一ページ目を御覧いただきますと、汚水処理施設整備の手法についてまとめてございます。
汚水処理につきましては、集合処理と個別処理というのがございまして、この一ページ目の左下にコスト比較の概念図というのを載せておりますが、コスト比較を行いますと、やはり人口が密集した区域は集合処理が経済的であるということでありますので、その図の上にありますように、こういう住宅が密集した中心部では集合処理である下水道で整備をし、人家のまばらな周辺部は個別処理である浄化槽で整備をする、こういうことでやってございます。整備に当たりましては、こういう各汚水処理施設がございますが、それぞれの特色、経済性などを勘案いたしまして、最適な整備手法を都道府県構想というものとして取りまとめてございまして、明確な役割分担を決め、計画的に各事業を推進をしていると、こういうことでございます。
右下に千葉県の都道府県構想の例をお示しをしてございます。こういうふうに区域割りをしまして、これをマスタープランとして整備を進めているということであります。この計画は平成十年度までに策定を終えておりますが、以後、人口減少とか厳しい財政状況等を勘案して適宜見直しをして実施をしているということであります。
二ページ目を御覧いただきますと、汚水処理の普及状況をまとめてございます。
下水道、浄化槽あるいは農業集落排水事業等々による汚水処理人口普及率といいますのは、平成二十三年度末で、全国でございますが、約八八%ということになっておりまして、このうち下水道が約七六%ということであります。
ちょっと座って御説明をさせていただきます。
それで、ここにお示ししている図は、汚水処理の普及の率を人口規模別にまとめた図でございます。一番左がこれ百万人以上のところでありますが、百万人以上の都市では九九・四%ということになってございますが、一番右の五万人未満ですと、汚水処理人口普及率が約七四%ということで低うございまして、都市規模による格差があるということがお分かりいただけるかと思います。
この黄色で塗った部分が未普及地域でございまして、こちらは人口でいいますと約まだ一千五百万人余りの国民の方の汚水が適切に処理をされておらないということでありまして、早急なこの未普及地域の解消が必要であるというふうに考えております。
次のページ、三ページに下水道の未普及地域の事例をお示しをしてございます。
先ほど、汚水処理施設が整備されていない未普及人口が約全国で一千五百万人というふうに御説明いたしましたが、その約半数は市街化区域でございます。左側の表に下水道の未整備人口が多い都市を例示してございますが、これ例えば新潟市ですと、まだ二十三万人もの住民の方が下水が使えない状況にあるということでございます。
右の方にその未整備地域の事例をお示ししておりますが、これは、上は名古屋市周辺ということで清須市の例を挙げております。清須市が、ここの写真にありますように、名古屋市と連担した地域でありますが、この清須市においては、これだけ密集している地域でまだ下水道普及率がゼロ%と、こういう状況でございます。
それから、下の写真は、これは岡山市、高島駅と書いてありますが、これ岡山駅の近くの地域でございまして、塗ってあるところは供用済みですが、まだこれだけ未普及地域があると、こういう状況でございますので、今後、コスト縮減とか工期短縮を図って早急な整備が求められているということであります。
次の四ページでございますが、これは都道府県別の下水道の処理人口普及率を御参考までお持ちいたしました。
左上、全国が黄色でお示ししていますが、先ほど言いましたように七五・八%。棒グラフを御覧いただきますと、都道府県によってやはり整備の格差がございまして、一番普及率が低いのは右の方の真ん中辺りにあります徳島県で一五・五%と、こういう状況でございます。
続きまして、下水道施設の老朽化の現状について御説明をさせていただきます。
下水道の整備が進みまして、現在、下水道管渠の延長が約四十四万キロ、これは地球を十一周するほどの管渠が全国で整備をされておりますが、これらの施設の老朽化が進行してございます。
左の図を御覧いただきますと、毎年度どれほど管渠が整備されてきたかという棒グラフをお示ししていますが、管渠の耐用年数五十年と言われておりまして、この五十年が経過している管渠が約一万キロメートルございます。それから、三十年経過したものが約十万キロメートルあるということでございまして、その下に道路陥没の件数というグラフを付けておりますが、これは下水道管の老朽化に伴って、右の写真にありますような道路が陥没する箇所数であります。これを御覧いただきますと、横軸に経過年数、これ管渠の経過年数を示しておりますが、三十年を超えると急速に陥没件数が増えると、こういう状況になっております。さらに、その下に、今後の将来の老朽化の状況ですが、五十年を経過する管渠につきましては十年後に三万キロ、二十年後に十万キロ、こういう形でどんどん老朽化が増えていくと、こういう状況でございます。
その次のページ、六ページが下水道の処理場の状況でございます。
現在、全国で下水処理場が約二千二百か所ございまして、機械、電気の耐用年数が約十五年と言われております。この機械、電気の耐用年数を超えているのが、下のグラフにもありますが、千百か所、約半数で超えておりまして、これらの更新が今大きな課題になっているということであります。今後も増加をしていく見通しでございます。
そういう中で、最後のページ、七ページでありますが、下水道施設の老朽化への基本的な取組方針ということで、三点ございまして、一つはやはり何といいましても定期的な点検、調査が必要で、適宜状況を把握して適切な対応を取るべきだろうというふうに思っておりますし、さらに、改築更新を進めるに当たってはアセットマネジメントの推進が大事かと思っておりまして、アセットマネジメントによる予防保全管理を行うことによりまして、先ほど言いました、これは陥没による事故とか、あるいは機能が停止する、そういうリスクを低減し、施設の長寿命化を図り、改築事業費を低減する、また、この改築事業費を平準化する、こういう対策を取る必要があると思っております。
右の方には、あと改築更新、これは管渠の手法でございますが、管渠の更生工法というのがありまして、こういう安くできる改築更新手法、技術というのも開発を進める必要があるだろうというふうに思っております。
以上でございます。
山
山崎篤男#12
○政府参考人(山崎篤男君) 引き続きまして、水管理・国土保全局次長の山崎でございます。座って失礼させていただきます。
お手元の「水災害への対応の現状と課題」というパンフレットを、パワーポイントを見ていただければと思います。
まず、一ページ目、我が国は非常に低平地に都市ができておりまして、水害に対して非常に脆弱な国土となっていると。真ん中の下ですが、東京江戸川区とか墨田区とか、こういったところは海抜ゼロメートルどころかマイナス五メートルとか、そういったところに都市ができているというふうな非常に脆弱な国土でございます。
二ページ目でございますが、そういう国土に台風とか非常に災害が多く来るというふうなことで、左下でございますが、六十年間の台風の経路を重ね合わせますと日本列島がほぼすっぽり収まってしまうと、そんな状況でございます。
最近話題になっております深層崩壊がどこで起きるかというと、結局、山地とか非常にもろい地形が多うございまして、そういったところで深層崩壊が非常にまた起きていると、こういったところも水害に対して弱くなっているという原因でございます。
次の三ページ目を御覧いただきたいと思います。
そういった状況で、近年、水害、土砂災害が毎年のように頻発しておりまして、例えば、右下であります、一昨年、二〇一一年ですけれども、紀伊半島を中心に大量の雨が降りまして、このときには二千四百ミリ以上降りました。死者七十三名といった大災害が起きたわけです。こういったものが頻発しているという状況でございます。
四ページ目を御覧いただきたいと思います。
そうした中で、地球温暖化というふうなことが言われておりますが、IPCCの第四次報告では、地球温暖化によって大雨の頻度が増加する可能性が高いというふうに言われています。既に、左上でございますけれども、一時間降水量五十ミリ以上の発生回数でいきますと、じわりじわりと大量の豪雨が降る頻度が増えております。さらに、これからどうなっていくかというと、右の絵のように、特に北日本を中心に今よりも相当降雨量が増加するのではないかという推計がなされております。
ちょっと五ページ目は飛ばさせていただきまして、六ページ目、これらに対してどういうふうに対応するかというふうなことでございますが、まずは予防的な治水対策というのが第一でございます。
この六ページに挙げさせていただいたのは新潟県の五十嵐川というところなんですが、これは平成十六年にも大豪雨がありまして、大変な被害があったわけですが、その後、治水対策をずっと講じまして、これがまた、平成二十三年、おととしですね、また大雨があったわけですが、左下にありますように、平成十六年と平成二十三年を比べますと、雨量は平成二十三年の方がはるかに大きかったわけですが、その間の治水対策が功を奏しまして、建物被害、死者・行方不明者についても、こちらを御覧になっていただけるように大幅に減少したというふうな状況でございます。
七ページ、もう一つ事例を挙げさせていただいておりますが、アメリカのハリケーン・カトリーナ、これがまた大災害になったわけですが、こちらの災害対策をやっている、アメリカでは陸軍工兵隊がこういう河川管理とかをやっておりますけど、この試算では、たった二十億ドルをけちったためにこれだけの災害になったというふうなことで、事前の治水対策をやっておけばというふうな試算が出ておるところでございます。
右側の那智川というのは、先ほど言いましたが、二十三年の紀伊半島の水害だったんですけど、これは渓流が幾つもあって、この下の緑の渓流ですが、こちらは砂防堰堤が整備されていたために土石流を捕捉して守られたんですが、黄色の方の未整備の渓流の方は流れて多くの人が亡くなられたというふうな状況でございます。
八ページでございますが、こういった状況を受けまして、再度災害防止ということで、昨年もありました北部九州豪雨に対しても、再度災害防止、それから先ほど来言っています紀伊半島に対しても、こういう深層崩壊に対応して砂防堰堤の整備とか監視体制の構築、こういったことをやっているというふうなことでございます。
それから、次、九ページでございますが、そういう河道とか河川だけの対策ではなくて、総合的に流域全体で治水対策をやろうというふうなことで、総合治水というふうなことを言っておりますが、こういったことも進めております。流域で、右側の写真にありますように、雨水貯留施設を造るとか、道路とかを透水性にするとか、こういったことで、川に一気に水が出てこないようにすると、こういった対策もしております。
それから、十ページでございますが、情報を提供して避難に役立てるということで、インターネットの提供、それから、最近はNHKとかいろんなところでテレビでリアルタイムに河川水位が提供できるというふうなことをしております。
それから、十一ページ、被害を軽減させるという意味では水防が大きく意味を持ちますが、左上にありますような、これが伝統的な水防活動ですが、最近の水防はこれだけではなくて、避難を誘導するという意味でハザードマップを作ったり、あるいは地下施設の避難確保計画を作ったりと、こういったことで水防を進めているというふうな状況です。
それから、十二ページ、河川管理施設の老朽化、これも、この老朽化については河川管理施設も同様の状況でございまして、こちらの写真にあるような高度成長期にできたものの老朽化が進んでおります。
十三ページ、御覧いただきますと、このグラフにありますように、現在では四割が設置後四十年経過しておりますが、更に二十年後には八割になるというふうな試算があります。こういったことに対して、右側にありますように、長寿命化計画といったことでコスト縮減に努めていくというふうなことを考えております。
最後になりますが、十四ページ以下の、津波も水災害の一つというふうなことで対策をやっております。
十四ページは、東日本大震災の陸前高田の写真でございます。
十五ページ、御覧いただきますと、津波防災の考え方ということで、基本的にハードで守るのは比較的頻度の高い津波、L1と言っておりますけど、こういったものに対してはハードで守る。それを超えるような、今次津波のような高さについてはハード、ソフトを組み合わせた多重防御でやっていこうというふうなことで、次の十六ページにありますように、一昨年、津波防災地域づくり法というのを作りまして、海岸堤防なんかを乗り越えてくるようなものに対しては、避難ビルに逃げるとか、避難体制を整備するとか、宅地をかさ上げするとか、こういったことで、様々な対策で対応していこうというふうな対策が始められているところです。
以上でございます。
この発言だけを見る →お手元の「水災害への対応の現状と課題」というパンフレットを、パワーポイントを見ていただければと思います。
まず、一ページ目、我が国は非常に低平地に都市ができておりまして、水害に対して非常に脆弱な国土となっていると。真ん中の下ですが、東京江戸川区とか墨田区とか、こういったところは海抜ゼロメートルどころかマイナス五メートルとか、そういったところに都市ができているというふうな非常に脆弱な国土でございます。
二ページ目でございますが、そういう国土に台風とか非常に災害が多く来るというふうなことで、左下でございますが、六十年間の台風の経路を重ね合わせますと日本列島がほぼすっぽり収まってしまうと、そんな状況でございます。
最近話題になっております深層崩壊がどこで起きるかというと、結局、山地とか非常にもろい地形が多うございまして、そういったところで深層崩壊が非常にまた起きていると、こういったところも水害に対して弱くなっているという原因でございます。
次の三ページ目を御覧いただきたいと思います。
そういった状況で、近年、水害、土砂災害が毎年のように頻発しておりまして、例えば、右下であります、一昨年、二〇一一年ですけれども、紀伊半島を中心に大量の雨が降りまして、このときには二千四百ミリ以上降りました。死者七十三名といった大災害が起きたわけです。こういったものが頻発しているという状況でございます。
四ページ目を御覧いただきたいと思います。
そうした中で、地球温暖化というふうなことが言われておりますが、IPCCの第四次報告では、地球温暖化によって大雨の頻度が増加する可能性が高いというふうに言われています。既に、左上でございますけれども、一時間降水量五十ミリ以上の発生回数でいきますと、じわりじわりと大量の豪雨が降る頻度が増えております。さらに、これからどうなっていくかというと、右の絵のように、特に北日本を中心に今よりも相当降雨量が増加するのではないかという推計がなされております。
ちょっと五ページ目は飛ばさせていただきまして、六ページ目、これらに対してどういうふうに対応するかというふうなことでございますが、まずは予防的な治水対策というのが第一でございます。
この六ページに挙げさせていただいたのは新潟県の五十嵐川というところなんですが、これは平成十六年にも大豪雨がありまして、大変な被害があったわけですが、その後、治水対策をずっと講じまして、これがまた、平成二十三年、おととしですね、また大雨があったわけですが、左下にありますように、平成十六年と平成二十三年を比べますと、雨量は平成二十三年の方がはるかに大きかったわけですが、その間の治水対策が功を奏しまして、建物被害、死者・行方不明者についても、こちらを御覧になっていただけるように大幅に減少したというふうな状況でございます。
七ページ、もう一つ事例を挙げさせていただいておりますが、アメリカのハリケーン・カトリーナ、これがまた大災害になったわけですが、こちらの災害対策をやっている、アメリカでは陸軍工兵隊がこういう河川管理とかをやっておりますけど、この試算では、たった二十億ドルをけちったためにこれだけの災害になったというふうなことで、事前の治水対策をやっておけばというふうな試算が出ておるところでございます。
右側の那智川というのは、先ほど言いましたが、二十三年の紀伊半島の水害だったんですけど、これは渓流が幾つもあって、この下の緑の渓流ですが、こちらは砂防堰堤が整備されていたために土石流を捕捉して守られたんですが、黄色の方の未整備の渓流の方は流れて多くの人が亡くなられたというふうな状況でございます。
八ページでございますが、こういった状況を受けまして、再度災害防止ということで、昨年もありました北部九州豪雨に対しても、再度災害防止、それから先ほど来言っています紀伊半島に対しても、こういう深層崩壊に対応して砂防堰堤の整備とか監視体制の構築、こういったことをやっているというふうなことでございます。
それから、次、九ページでございますが、そういう河道とか河川だけの対策ではなくて、総合的に流域全体で治水対策をやろうというふうなことで、総合治水というふうなことを言っておりますが、こういったことも進めております。流域で、右側の写真にありますように、雨水貯留施設を造るとか、道路とかを透水性にするとか、こういったことで、川に一気に水が出てこないようにすると、こういった対策もしております。
それから、十ページでございますが、情報を提供して避難に役立てるということで、インターネットの提供、それから、最近はNHKとかいろんなところでテレビでリアルタイムに河川水位が提供できるというふうなことをしております。
それから、十一ページ、被害を軽減させるという意味では水防が大きく意味を持ちますが、左上にありますような、これが伝統的な水防活動ですが、最近の水防はこれだけではなくて、避難を誘導するという意味でハザードマップを作ったり、あるいは地下施設の避難確保計画を作ったりと、こういったことで水防を進めているというふうな状況です。
それから、十二ページ、河川管理施設の老朽化、これも、この老朽化については河川管理施設も同様の状況でございまして、こちらの写真にあるような高度成長期にできたものの老朽化が進んでおります。
十三ページ、御覧いただきますと、このグラフにありますように、現在では四割が設置後四十年経過しておりますが、更に二十年後には八割になるというふうな試算があります。こういったことに対して、右側にありますように、長寿命化計画といったことでコスト縮減に努めていくというふうなことを考えております。
最後になりますが、十四ページ以下の、津波も水災害の一つというふうなことで対策をやっております。
十四ページは、東日本大震災の陸前高田の写真でございます。
十五ページ、御覧いただきますと、津波防災の考え方ということで、基本的にハードで守るのは比較的頻度の高い津波、L1と言っておりますけど、こういったものに対してはハードで守る。それを超えるような、今次津波のような高さについてはハード、ソフトを組み合わせた多重防御でやっていこうというふうなことで、次の十六ページにありますように、一昨年、津波防災地域づくり法というのを作りまして、海岸堤防なんかを乗り越えてくるようなものに対しては、避難ビルに逃げるとか、避難体制を整備するとか、宅地をかさ上げするとか、こういったことで、様々な対策で対応していこうというふうな対策が始められているところです。
以上でございます。
藤
小
小池剛#14
○政府参考人(小池剛君) それでは、水資源部長の小池でございますが、お手元の「雨水の利用状況」というパンフレットを開いていただきたいと思います。
一ページ目の左側でございますけれども、昨年、利根川水系で十一年ぶりに渇水が発生したという状況でございます。その下にもございますけれども、雨の降り方が、降るときは降るんですけれども、降らないときは降らないということで、水の利用の方に関しましても非常に不安定になっているというところでございます。
こういうものに対しまして、右側でございますけれども、必要な施設の整備、管理を進めていくと。あわせて、水源も多様な水源の確保を行うということが必要になってまいりまして、雨水等の利用の促進を図っているというところでございます。
二ページ目は、雨水それから下水の再生水を含めた施設の整備状況でございます。
一九七八年に福岡で大渇水が起きてございますし、一九九四年に列島全体で渇水が起きているということでございまして、こういうものをきっかけにこれらの雨水それから再生水の施設の整備が進んでいるというところでございます。
三ページ目、具体的な水の量でございますけれども、雨水単独の使用量に関しましては約七百万立方メートルでございまして、全国の水使用量に比べますと〇・〇一%という量になっているところでございます。
四ページ目でございます。これらの雨水の利用の状況でございますが、地域別に見ますと、東京を中心といたしまして関東の臨海部、それから渇水がかなり被害が大きかった北九州、この地区だけで全国の約六割弱を占めるという状況でございます。また、この中でも、いろいろ水の有効利用に関します要綱等を定めまして利用の導入を促進しています東京都それから福岡県の割合が高いということでございます。用途別に見てみますと、水洗トイレの洗浄水や散水というような利用が多い状況になっているところでございます。
五ページ目でございますが、主な雨水の利用施設の整備状況でございますが、この近くですと東京ドームでございまして、地下に約千立方メートルの貯水槽がございます。ここに雨水をためるということと、それからドーム内の厨房の雑排水を併せて再処理いたしまして、年間で三万二千トンの水道使用量、大体世帯数でいきますと百二十世帯ぐらいの水道使用量の削減を行っているというところでございます。また、最近ではスカイツリーが大体同じような規模の雨水の貯留施設を持っているというところでございます。
次に、六ページ目でございますが、ふだんのこういうような使い方に併せまして、東日本大震災の際に、仙台の東北文化学園大学でございますけれども、水道それから電気が不通になりまして、トイレが使えなかったということでございますけれども、バケツに雨水をためまして洗浄水として使ったというところでございます。雨水の利用、こういうような震災時、被災地におきましても有用性が実証された例ということで御紹介をさせていただきました。
これらの状況等も、更にどういう実態になっているかというような調査等も含めまして進めまして、関係機関とも連携しつつ、水資源対策の一環としまして、雨水それから雨水の利用の促進を図ってまいりたいというふうに考えています。
以上でございます。
この発言だけを見る →一ページ目の左側でございますけれども、昨年、利根川水系で十一年ぶりに渇水が発生したという状況でございます。その下にもございますけれども、雨の降り方が、降るときは降るんですけれども、降らないときは降らないということで、水の利用の方に関しましても非常に不安定になっているというところでございます。
こういうものに対しまして、右側でございますけれども、必要な施設の整備、管理を進めていくと。あわせて、水源も多様な水源の確保を行うということが必要になってまいりまして、雨水等の利用の促進を図っているというところでございます。
二ページ目は、雨水それから下水の再生水を含めた施設の整備状況でございます。
一九七八年に福岡で大渇水が起きてございますし、一九九四年に列島全体で渇水が起きているということでございまして、こういうものをきっかけにこれらの雨水それから再生水の施設の整備が進んでいるというところでございます。
三ページ目、具体的な水の量でございますけれども、雨水単独の使用量に関しましては約七百万立方メートルでございまして、全国の水使用量に比べますと〇・〇一%という量になっているところでございます。
四ページ目でございます。これらの雨水の利用の状況でございますが、地域別に見ますと、東京を中心といたしまして関東の臨海部、それから渇水がかなり被害が大きかった北九州、この地区だけで全国の約六割弱を占めるという状況でございます。また、この中でも、いろいろ水の有効利用に関します要綱等を定めまして利用の導入を促進しています東京都それから福岡県の割合が高いということでございます。用途別に見てみますと、水洗トイレの洗浄水や散水というような利用が多い状況になっているところでございます。
五ページ目でございますが、主な雨水の利用施設の整備状況でございますが、この近くですと東京ドームでございまして、地下に約千立方メートルの貯水槽がございます。ここに雨水をためるということと、それからドーム内の厨房の雑排水を併せて再処理いたしまして、年間で三万二千トンの水道使用量、大体世帯数でいきますと百二十世帯ぐらいの水道使用量の削減を行っているというところでございます。また、最近ではスカイツリーが大体同じような規模の雨水の貯留施設を持っているというところでございます。
次に、六ページ目でございますが、ふだんのこういうような使い方に併せまして、東日本大震災の際に、仙台の東北文化学園大学でございますけれども、水道それから電気が不通になりまして、トイレが使えなかったということでございますけれども、バケツに雨水をためまして洗浄水として使ったというところでございます。雨水の利用、こういうような震災時、被災地におきましても有用性が実証された例ということで御紹介をさせていただきました。
これらの状況等も、更にどういう実態になっているかというような調査等も含めまして進めまして、関係機関とも連携しつつ、水資源対策の一環としまして、雨水それから雨水の利用の促進を図ってまいりたいというふうに考えています。
以上でございます。
藤
藤原正司#15
○会長(藤原正司君) どうもありがとうございました。
次に、厚生労働省から、上水道施設の整備状況と更新にまつわる課題及び水道事業体の経営状況について説明を聴取いたします。高島大臣官房審議官。
この発言だけを見る →次に、厚生労働省から、上水道施設の整備状況と更新にまつわる課題及び水道事業体の経営状況について説明を聴取いたします。高島大臣官房審議官。
高
高島泉#16
○政府参考人(高島泉君) よろしくお願いいたします。
厚生労働省から出している資料をお開きいただきたいと思います。
まず一ページですけれども、水道施設の整備状況でございます。ここでは、普及率と投資額の推移を入れておりますが、左側の図を見ていただきたいと思います。普及率につきましては、現在九七・五%ということで、高度成長期に伸びた結果として高水準な普及率になっております。
この中で、下の赤いところに囲ってありますけれども、上水道として九三・二%、それから簡易水道、これは給水人口が五千人以下の小規模の給水事業ですけれども、簡易水道で四%ということで九七・五でございます。で、残り二・五なんですけれども、このうちの、残っている部分の半分ぐらいは、やはり人里離れた山間部とか非常に孤立しているとかそういったところで水道整備が進んでいないというところと、あと残りの半分は、水道は行っているんですけれども、自分で井戸を使っていると、そういった形で水道事業を利用しない方がいるという状況でございます。
ここでは普及率を入れておりますが、整備状況といったときに、よく開発途上国等への援助等では上水道の漏水率とかそういった指標もございます。日本の水道の平均の漏水率は今七%ぐらい、東京都は三%ぐらいということで聞いておりますが、これは世界最高水準ということでございます。それからあと、供給している水道に対してどれだけ料金を徴収しているかというのも一つの指標になるんですけれども、この有収率というものについても日本は九割ということで世界の最高水準にございます。
それから、右側が今までの投資の状況でございますが、高度成長期とそれから平成十年前後の景気拡大の時期に投資が増えまして、総資産は現在四十六・七兆円ということで資産を抱えております。
次のページ、二ページをお願いします。
それから、更新における課題でございますが、水道管路の老朽化というのが進んでおります。管路の法定耐用年数は四十年ということでございまして、高度成長期に整備した水道管、これが更新時期を迎えてきております。この更新、現在それがどんどん増えておりまして、左の図でございますが、平成二十二年には七・八%まで耐用年数を超えた管路というのが増えてきております。右側は、そのうちどれだけ年々更新をしているかということですが、予算がなかなか増えないということもありまして、更新率が下がっているということでございます。
それからまた、次の三ページでございます。
そうした更新における課題として耐震化というものがございます。更新が進まないために耐震化が進んでいないという状況でございまして、この水道事業の中で一つ、大きな管路、基幹管路につきましては、左側にありますけれども、三二%と。これは、地震のときにこの配管のつなぎ目が揺れて外れないようにということが耐震化でございます。これが三割。それから、浄水施設、浄水場については二割弱、そして配水池につきましては四割と、こういった耐震化状況になっております。
それから四ページでございますが、こういった状況の中で一昨年、東日本大震災が起きたということで、このときの被害状況でございますが、総断水戸数が二百五十万戸ということで全国の二十分の一が断水したということでございます。
それで、下の文章の方にありますけれども、この中で、十九都道県で被災したわけですけれども、最も被害が大きかったのは茨城県ということで、県の中八〇%が断水したということでございます。これは地震による液状化による被害が非常に大きかったということでございまして、上水道事業の場合にはこういった液状化に対する備えというのが重要であるということで考えております。
それから五ページに行きまして、水道事業の経営状況でございます。
この中で書いてございますのは、水道事業における職員の数が減っているということと高齢化が進んでいるということでございます。水道事業は、各地域地域におきまして地方公営企業ということで、公営企業という形での運営がなされています。その中で、それを支えている人が高齢化、減少しているというのが非常に大きな問題になっているということでございます。
それから六ページでございます。
水道事業の経営状況ということで、上水道事業の全国マクロでトータルしたものでございます。この上の部分が毎年のフローのお金の流れですけれども、水道事業は基本的には、左側の上にあります料金収入を財源として運営をしていくというのが基本になっております。基本的には独立採算という形を取っておりますが、料金収入等につきましては二兆五千六百億、それからいろいろな補助もございまして五百五十九億入っておりますが、これを使いまして、右側にありますが、運転管理費用を出しております。その中で減価償却なりを行い、この真ん中にありますが、二千二百十六億という収益を上げております。
形としては黒字ということになっておりますが、この下のところで、このお金を使いまして、留保しながら設備投資をしております。この設備投資に四千百億を出しまして、いろいろ国庫補助もありまして、毎年九千二百億の設備投資をしていると思いますが、この設備投資で耐震化なり更新をしていくということですが、黒字ではありますけれども、ここの費用がなかなか出せないで、これ経営的には黒字を出していると、こういう状況と思っております。
それから、その次のページでございますが、水道事業の経営状況ということで、これは規模別の収支を書いております。左側のところで見ていただきますように、この五万人のところを境に、水をつくる費用とそれから売る費用、それを考えると、小規模のものについては費用が掛かっているということでございます。
それから、一番右のところには事業者数がありますが、簡易水道の事業というのが非常に事業者数としては多いと。ここは非常に小規模のところですから、経営的には大変厳しい状況のものが多いというところでございます。
そして、こういった状況を踏まえまして、八ページでございますが、今厚労省では新水道ビジョンというものの策定を考えております。これは十六年に作りました水道ビジョンの改定ということなんですが、東日本大震災、それから経営状況として、やはりこれから日本の人口が減っていくということで、給水人口が減るというのは非常に大きな、この水道事業を考える上で大きな課題となっています。こういった人が減る、収入が減る中でいかにしっかりした水道をやっていくかということで今ビジョンを策定中でございまして、この年度末にも策定する予定でございます。この中で、右の下にありますが、アセットマネジメントの徹底とか施設のレベルアップ、それから広域化、官民連携ということをうたうことにしております。
それで、そのアセットマネジメントなんですが、九ページに考え方を書いてございます。この水道事業というのは、やはり装置を抱えて固定費が非常に掛かる産業でございます。その中で、人が減る、それから、人が減って給水人口が減ってきて収入が減るという中で、いかに将来の更新需要、それから更新時期を考え、あと料金を考え、施設全体を運営していくかというのが非常に大きな課題になっております。こういった資産管理の考え方の下に適正な企業経営をやっていただきたいと、こういうふうに考えております。
それから、十ページが、予算を付けておりますが、今年度の予算としては補正を合わせまして五百四十二億という数字で要求をしてございます。
それで、一番最後のところなんですが、基本的には更新ということで、今ある古くなった施設を耐震化を含めて更新していくわけでございますが、新たなニーズとして、安心できる水ということもございます。
昨年の五月に、利根川の上流から流れ出ました化学物質が、下流の浄水場のところでホルムアルデヒドが出て給水ができなかったという事態が生じています。こういうものに対応するものとして、高度浄水処理という取組が水質の管理のために必要になってきております。こういった新たなニーズも含めながら、今後新たな施設の更新なり設備投資をしていかなければならないと、こういうふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →厚生労働省から出している資料をお開きいただきたいと思います。
まず一ページですけれども、水道施設の整備状況でございます。ここでは、普及率と投資額の推移を入れておりますが、左側の図を見ていただきたいと思います。普及率につきましては、現在九七・五%ということで、高度成長期に伸びた結果として高水準な普及率になっております。
この中で、下の赤いところに囲ってありますけれども、上水道として九三・二%、それから簡易水道、これは給水人口が五千人以下の小規模の給水事業ですけれども、簡易水道で四%ということで九七・五でございます。で、残り二・五なんですけれども、このうちの、残っている部分の半分ぐらいは、やはり人里離れた山間部とか非常に孤立しているとかそういったところで水道整備が進んでいないというところと、あと残りの半分は、水道は行っているんですけれども、自分で井戸を使っていると、そういった形で水道事業を利用しない方がいるという状況でございます。
ここでは普及率を入れておりますが、整備状況といったときに、よく開発途上国等への援助等では上水道の漏水率とかそういった指標もございます。日本の水道の平均の漏水率は今七%ぐらい、東京都は三%ぐらいということで聞いておりますが、これは世界最高水準ということでございます。それからあと、供給している水道に対してどれだけ料金を徴収しているかというのも一つの指標になるんですけれども、この有収率というものについても日本は九割ということで世界の最高水準にございます。
それから、右側が今までの投資の状況でございますが、高度成長期とそれから平成十年前後の景気拡大の時期に投資が増えまして、総資産は現在四十六・七兆円ということで資産を抱えております。
次のページ、二ページをお願いします。
それから、更新における課題でございますが、水道管路の老朽化というのが進んでおります。管路の法定耐用年数は四十年ということでございまして、高度成長期に整備した水道管、これが更新時期を迎えてきております。この更新、現在それがどんどん増えておりまして、左の図でございますが、平成二十二年には七・八%まで耐用年数を超えた管路というのが増えてきております。右側は、そのうちどれだけ年々更新をしているかということですが、予算がなかなか増えないということもありまして、更新率が下がっているということでございます。
それからまた、次の三ページでございます。
そうした更新における課題として耐震化というものがございます。更新が進まないために耐震化が進んでいないという状況でございまして、この水道事業の中で一つ、大きな管路、基幹管路につきましては、左側にありますけれども、三二%と。これは、地震のときにこの配管のつなぎ目が揺れて外れないようにということが耐震化でございます。これが三割。それから、浄水施設、浄水場については二割弱、そして配水池につきましては四割と、こういった耐震化状況になっております。
それから四ページでございますが、こういった状況の中で一昨年、東日本大震災が起きたということで、このときの被害状況でございますが、総断水戸数が二百五十万戸ということで全国の二十分の一が断水したということでございます。
それで、下の文章の方にありますけれども、この中で、十九都道県で被災したわけですけれども、最も被害が大きかったのは茨城県ということで、県の中八〇%が断水したということでございます。これは地震による液状化による被害が非常に大きかったということでございまして、上水道事業の場合にはこういった液状化に対する備えというのが重要であるということで考えております。
それから五ページに行きまして、水道事業の経営状況でございます。
この中で書いてございますのは、水道事業における職員の数が減っているということと高齢化が進んでいるということでございます。水道事業は、各地域地域におきまして地方公営企業ということで、公営企業という形での運営がなされています。その中で、それを支えている人が高齢化、減少しているというのが非常に大きな問題になっているということでございます。
それから六ページでございます。
水道事業の経営状況ということで、上水道事業の全国マクロでトータルしたものでございます。この上の部分が毎年のフローのお金の流れですけれども、水道事業は基本的には、左側の上にあります料金収入を財源として運営をしていくというのが基本になっております。基本的には独立採算という形を取っておりますが、料金収入等につきましては二兆五千六百億、それからいろいろな補助もございまして五百五十九億入っておりますが、これを使いまして、右側にありますが、運転管理費用を出しております。その中で減価償却なりを行い、この真ん中にありますが、二千二百十六億という収益を上げております。
形としては黒字ということになっておりますが、この下のところで、このお金を使いまして、留保しながら設備投資をしております。この設備投資に四千百億を出しまして、いろいろ国庫補助もありまして、毎年九千二百億の設備投資をしていると思いますが、この設備投資で耐震化なり更新をしていくということですが、黒字ではありますけれども、ここの費用がなかなか出せないで、これ経営的には黒字を出していると、こういう状況と思っております。
それから、その次のページでございますが、水道事業の経営状況ということで、これは規模別の収支を書いております。左側のところで見ていただきますように、この五万人のところを境に、水をつくる費用とそれから売る費用、それを考えると、小規模のものについては費用が掛かっているということでございます。
それから、一番右のところには事業者数がありますが、簡易水道の事業というのが非常に事業者数としては多いと。ここは非常に小規模のところですから、経営的には大変厳しい状況のものが多いというところでございます。
そして、こういった状況を踏まえまして、八ページでございますが、今厚労省では新水道ビジョンというものの策定を考えております。これは十六年に作りました水道ビジョンの改定ということなんですが、東日本大震災、それから経営状況として、やはりこれから日本の人口が減っていくということで、給水人口が減るというのは非常に大きな、この水道事業を考える上で大きな課題となっています。こういった人が減る、収入が減る中でいかにしっかりした水道をやっていくかということで今ビジョンを策定中でございまして、この年度末にも策定する予定でございます。この中で、右の下にありますが、アセットマネジメントの徹底とか施設のレベルアップ、それから広域化、官民連携ということをうたうことにしております。
それで、そのアセットマネジメントなんですが、九ページに考え方を書いてございます。この水道事業というのは、やはり装置を抱えて固定費が非常に掛かる産業でございます。その中で、人が減る、それから、人が減って給水人口が減ってきて収入が減るという中で、いかに将来の更新需要、それから更新時期を考え、あと料金を考え、施設全体を運営していくかというのが非常に大きな課題になっております。こういった資産管理の考え方の下に適正な企業経営をやっていただきたいと、こういうふうに考えております。
それから、十ページが、予算を付けておりますが、今年度の予算としては補正を合わせまして五百四十二億という数字で要求をしてございます。
それで、一番最後のところなんですが、基本的には更新ということで、今ある古くなった施設を耐震化を含めて更新していくわけでございますが、新たなニーズとして、安心できる水ということもございます。
昨年の五月に、利根川の上流から流れ出ました化学物質が、下流の浄水場のところでホルムアルデヒドが出て給水ができなかったという事態が生じています。こういうものに対応するものとして、高度浄水処理という取組が水質の管理のために必要になってきております。こういった新たなニーズも含めながら、今後新たな施設の更新なり設備投資をしていかなければならないと、こういうふうに考えております。
以上でございます。
藤
村
村中健一#18
○政府参考人(村中健一君) 村中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、「上下水道事業の経営状況等について」という資料に基づいて御説明をさせていただきます。
まず、総務省と水問題のかかわりでございますけれども、ただいま厚労省さんからもお話がございましたけれども、我が国におきましては、上下水道事業の大半というものが地方自治体が経営主体となって公営企業という形で運営されているわけでございます。そういう観点から、今日、総務省、私どもをお呼びいただいたんだというふうに思っております。
しかしながら、今厚労省さんからのお話にもありましたように、地方公営企業が行っている事業でございましても、個別事業に関します政策的な部分についてはそれぞれ主として各事業官庁さん、上水道でいえば厚労省さんですし、下水道でいえば国交省さんが担われているということでございます。そういう中で、総務省としましては、地方公営企業で行っている種々の事業をある意味、事業横断的に、地方公営企業全体にかかわる問題として、組織の在り方であるとか、あるいは会計制度であるとか、あるいは経営状況を見るという立場にあるわけでございます。
また、地方公営企業が事業を運営する中で、利用者からの料金収入に加えまして、国からの補助金等を加えましても賄えない部分につきましては、結果としてこれは運営主体であります地方公共団体が財政措置、すなわち一般会計からの繰入金等で埋めるということになるわけでございまして、こういう観点から、総務省は地方自治体の財政状況を見ている立場にもございますので、そういう観点から地方公営企業に対する財政支援についても関与しているということでございます。
したがいまして、本日の資料につきましても、地方公営企業で行っています上下水道事業につきまして、経営状況であるとか、あるいは地方自治体による財政支援の状況であるとか、あるいは当面の経営課題等を中心にまとめさせていただいているところでございます。
まず一ページ、お開きいただきたいと思います。
上下水道の事業数及び職員数ということでございますけれども、事業数の、真ん中の表を見ていただきますと、右側から二つ目あるいは四つ目の欄のところにございますように、地方公営企業で運営しております水道事業につきましては簡易水道事業で事業体の統合が進んでいるということから、また、下水道事業につきましても市町村合併に伴いまして事業統合が進んでいるということもございまして、前年度と比較いたしますと、それぞれ水道の方では十九、それから下水道の方では十二事業者が減って、それぞれ二千百三十三、三千六百二十五という数字に二十三年度はなっているところでございます。
また、その職員数につきましても、今申し上げましたような事業数の減少であるとか、あるいは民間への業務の委託が進んでいることなどによりまして、二十三年度におきましては、前年度と比較しまして、水道事業では九百十八人減少しまして四万九千百五人、下水道事業では六百九十七人減少して三万三百四十七人という職員数になっているところでございます。
次に、二ページをおめくりいただきまして、上下水道事業の経営状況でございます。
地方公営企業で行っている上下水道事業の経営状況でございますけれども、経営状況のところの合計の欄の右から三つ目の二十三年度、あるいは差引きのところを見ていただければよろしいんですけれども、二十三年度におきまして、水道事業については二千百一億円、下水道事業については千二百四十億円の黒字となっておるところでございます。
また、赤字、黒字別の事業者数でございますけれども、これについては、二十三年度、水道事業では、黒字の事業体が五十九減って、他方で赤字の事業体が四十三増えたと。下水道事業については、黒字の事業体が三減って、赤字の事業体が二十九増えたということになっております。全体としまして、約九割前後が黒字の決算をしているということでございます。
ただ、次の三ページでございますけれども、このように決算上の収支だけを見ますと水道事業も下水道事業も全体として黒字あるいは黒字の事業体の割合が非常に高いわけでございますけれども、実はこの黒字というのは、三ページにございますように、公営企業繰り出し金の状況にございますように、水道事業でいきますと二十三年度において二千百九十億円、下水道事業におきましては一兆七千九百五十二億円という多額の地方自治体の一般会計等からの当該事業に対する繰り出し金、言わば財政援助によって支えられているということでございます。
もちろん、これらの事業を公営企業が行っておりますのは、そもそもこういう事業というのは料金収入だけでやるということについては少し無理な言い分もある一方で、社会のインフラとして是非必要な公共性の高い事業であるということから、地方公営企業法上も、その上の四角の括弧書きにありますように、①のその性質上企業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費であるとか、あるいは②のその公営企業の性質上能率的な経営を行ってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費といったものについては、これは地方自治体の一般会計等がこれを負担して財政援助をするものとされているところでございます。
しかしながら、地方自治体の財政状況も厳しい中、公営企業に対する多額の繰り出し金を捻出するということは決して易しいことではございませんで、そういう中で、地方公営企業についても効率的、能率的な経営を進めていただいて、住民のサービスの質を確保しつつもできるだけ低いコストで運営してもらいたいというのは、これは総務省だけではなくて各地方自治体自身の要望でもあるわけでございます。
そこで、総務省としては、平成二十一年七月八日付けで、次のページ、四ページ、五ページに付けさせていただいておりますけれども、地方自治体に対しまして、公営企業の経営に当たっての留意事項についてという通知文書を発出いたしまして、地方公営企業全般について経営改革に取り組んでもらうよう要請しているところでございます。
その中で、水道事業につきましては、四ページに記載しておりますように、全部は説明しませんけれども、例えば一のところにありますように、住民ニーズの的確な把握と適切な建設改良等の計画策定に努めて、投資規模の適正化を図ってもらいたいと。あるいは、二にありますように、積極的に事業の統合化、広域化を推進して、財務・技術基盤の強化を通じて効率的な経営体制の確立を図ってもらいたいというようなことを要請しているところでございます。
また、下水道については、五ページでございますけれども、やはり、人口が減る、あるいは水洗化率もかなり上がってきている中で、現実的な将来見通しに基づいて収支計画を立ててもらいたいと。それから、公共下水道、農業集落排水施設、浄化槽等、いろいろ多様な手段がある中で、各種施設の中から最適なものを選択して計画的、効果的に整備を行ってもらいたいといったようなことを書いて、これを地方公共団体に要請しているという状況にあるわけでございます。
私どもとしては、こうした留意事項を踏まえて、各事業体が効率的な経営に努めていただいて、住民サービスの質を確保しつつも、財政状況の健全化に更に努めていただくことを期待しているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →それでは、「上下水道事業の経営状況等について」という資料に基づいて御説明をさせていただきます。
まず、総務省と水問題のかかわりでございますけれども、ただいま厚労省さんからもお話がございましたけれども、我が国におきましては、上下水道事業の大半というものが地方自治体が経営主体となって公営企業という形で運営されているわけでございます。そういう観点から、今日、総務省、私どもをお呼びいただいたんだというふうに思っております。
しかしながら、今厚労省さんからのお話にもありましたように、地方公営企業が行っている事業でございましても、個別事業に関します政策的な部分についてはそれぞれ主として各事業官庁さん、上水道でいえば厚労省さんですし、下水道でいえば国交省さんが担われているということでございます。そういう中で、総務省としましては、地方公営企業で行っている種々の事業をある意味、事業横断的に、地方公営企業全体にかかわる問題として、組織の在り方であるとか、あるいは会計制度であるとか、あるいは経営状況を見るという立場にあるわけでございます。
また、地方公営企業が事業を運営する中で、利用者からの料金収入に加えまして、国からの補助金等を加えましても賄えない部分につきましては、結果としてこれは運営主体であります地方公共団体が財政措置、すなわち一般会計からの繰入金等で埋めるということになるわけでございまして、こういう観点から、総務省は地方自治体の財政状況を見ている立場にもございますので、そういう観点から地方公営企業に対する財政支援についても関与しているということでございます。
したがいまして、本日の資料につきましても、地方公営企業で行っています上下水道事業につきまして、経営状況であるとか、あるいは地方自治体による財政支援の状況であるとか、あるいは当面の経営課題等を中心にまとめさせていただいているところでございます。
まず一ページ、お開きいただきたいと思います。
上下水道の事業数及び職員数ということでございますけれども、事業数の、真ん中の表を見ていただきますと、右側から二つ目あるいは四つ目の欄のところにございますように、地方公営企業で運営しております水道事業につきましては簡易水道事業で事業体の統合が進んでいるということから、また、下水道事業につきましても市町村合併に伴いまして事業統合が進んでいるということもございまして、前年度と比較いたしますと、それぞれ水道の方では十九、それから下水道の方では十二事業者が減って、それぞれ二千百三十三、三千六百二十五という数字に二十三年度はなっているところでございます。
また、その職員数につきましても、今申し上げましたような事業数の減少であるとか、あるいは民間への業務の委託が進んでいることなどによりまして、二十三年度におきましては、前年度と比較しまして、水道事業では九百十八人減少しまして四万九千百五人、下水道事業では六百九十七人減少して三万三百四十七人という職員数になっているところでございます。
次に、二ページをおめくりいただきまして、上下水道事業の経営状況でございます。
地方公営企業で行っている上下水道事業の経営状況でございますけれども、経営状況のところの合計の欄の右から三つ目の二十三年度、あるいは差引きのところを見ていただければよろしいんですけれども、二十三年度におきまして、水道事業については二千百一億円、下水道事業については千二百四十億円の黒字となっておるところでございます。
また、赤字、黒字別の事業者数でございますけれども、これについては、二十三年度、水道事業では、黒字の事業体が五十九減って、他方で赤字の事業体が四十三増えたと。下水道事業については、黒字の事業体が三減って、赤字の事業体が二十九増えたということになっております。全体としまして、約九割前後が黒字の決算をしているということでございます。
ただ、次の三ページでございますけれども、このように決算上の収支だけを見ますと水道事業も下水道事業も全体として黒字あるいは黒字の事業体の割合が非常に高いわけでございますけれども、実はこの黒字というのは、三ページにございますように、公営企業繰り出し金の状況にございますように、水道事業でいきますと二十三年度において二千百九十億円、下水道事業におきましては一兆七千九百五十二億円という多額の地方自治体の一般会計等からの当該事業に対する繰り出し金、言わば財政援助によって支えられているということでございます。
もちろん、これらの事業を公営企業が行っておりますのは、そもそもこういう事業というのは料金収入だけでやるということについては少し無理な言い分もある一方で、社会のインフラとして是非必要な公共性の高い事業であるということから、地方公営企業法上も、その上の四角の括弧書きにありますように、①のその性質上企業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費であるとか、あるいは②のその公営企業の性質上能率的な経営を行ってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費といったものについては、これは地方自治体の一般会計等がこれを負担して財政援助をするものとされているところでございます。
しかしながら、地方自治体の財政状況も厳しい中、公営企業に対する多額の繰り出し金を捻出するということは決して易しいことではございませんで、そういう中で、地方公営企業についても効率的、能率的な経営を進めていただいて、住民のサービスの質を確保しつつもできるだけ低いコストで運営してもらいたいというのは、これは総務省だけではなくて各地方自治体自身の要望でもあるわけでございます。
そこで、総務省としては、平成二十一年七月八日付けで、次のページ、四ページ、五ページに付けさせていただいておりますけれども、地方自治体に対しまして、公営企業の経営に当たっての留意事項についてという通知文書を発出いたしまして、地方公営企業全般について経営改革に取り組んでもらうよう要請しているところでございます。
その中で、水道事業につきましては、四ページに記載しておりますように、全部は説明しませんけれども、例えば一のところにありますように、住民ニーズの的確な把握と適切な建設改良等の計画策定に努めて、投資規模の適正化を図ってもらいたいと。あるいは、二にありますように、積極的に事業の統合化、広域化を推進して、財務・技術基盤の強化を通じて効率的な経営体制の確立を図ってもらいたいというようなことを要請しているところでございます。
また、下水道については、五ページでございますけれども、やはり、人口が減る、あるいは水洗化率もかなり上がってきている中で、現実的な将来見通しに基づいて収支計画を立ててもらいたいと。それから、公共下水道、農業集落排水施設、浄化槽等、いろいろ多様な手段がある中で、各種施設の中から最適なものを選択して計画的、効果的に整備を行ってもらいたいといったようなことを書いて、これを地方公共団体に要請しているという状況にあるわけでございます。
私どもとしては、こうした留意事項を踏まえて、各事業体が効率的な経営に努めていただいて、住民サービスの質を確保しつつも、財政状況の健全化に更に努めていただくことを期待しているところでございます。
以上でございます。
藤
沼
沼田正俊#20
○政府参考人(沼田正俊君) 沼田でございます。よろしくお願いいたします。座って説明させていただきます。
お手元の資料で、「水源林の状況及び保全策の現状と課題」ということで整理をさせていただいております。
一ページを御覧いただきたいと存じます。
我が国の森林の現況でございますが、左側の方にございますように、国土の三分の二が森林でございます。所有者別で見ますと、国が三割、それから都道府県、市町村等が一割、そして残る六割が私有林ということになっております。
森林には、水源を涵養する、こういった機能のほかに、災害でありますとか地球温暖化の防止、あるいは木材生産、いろんな機能を持っておりますけれども、こういった多面にわたる機能の中で国民の皆様方がどういったものに期待するかということで世論調査を行っております。左の下にございますけれども、その中でも水源を涵養するという機能には高い期待が示されているという状況でございます。
右側の方でございますけれども、日本の降水量、年間千七百ミリほどでございますけれども、季節によって偏ると。それから、急峻な地形で短時間で川を流れ下るというような状況でございまして、そういった意味で、森林による水源の涵養というものは大事なことではないかと思っております。
二ページでございます。
森林の水源涵養機能を説明させていただいている資料でございますけれども、先ほど急峻ということを申し上げましたけれども、国土の三分の二が森林でございますので、そういった森林の中で優良な土壌が形成されて、いわゆる根によって維持されているということでございます。森林の土壌には、降った雨を土壌に浸透させて蓄えて、その後ゆっくりと下流域に流すというようなことでございまして、何も植生がないところに比べても三倍程度の浸透させる力があると。
また、下の図でございますけれども、森林がある場合とない場合を比較いたしますと、雨が降って一挙に流れ出てくる量があるんですけれども、そういったピークが、森林があると、ない場合に比べて十分の一ぐらいに抑えられるという観測結果があるということでございます。
次、三ページでございます。
森林が水源林としての役割を果たすために、私どもとしても、健全な森林を整備保全していくということが極めて重要だというふうに考えておりまして、森林整備事業、そして治山事業といったような事業を実施させていただいているところでございます。
内容的に申し上げますと、例えば人工林でありますと、いわゆる間伐を実施する、あるいは針葉樹と広葉樹が混在したような、針広混交林と申しますけれども、こういった多様な森づくりを進めるというようなことで取り組んでいるところでございます。
また、大雨なんかで荒廃した森林、こういったものについては保全のための施設を設置するというような治山事業でございますけれども、こういった事業に取り組んでいるところでございまして、水源涵養を始めとした公益的機能、この維持増進に努めているところであります。
また、ここには書いてございませんけれども、海岸防災林を始めとして、東日本大震災からの復旧復興と、こういったものにも努めさせていただいているところでございます。
次に、四ページでございます。
ここでは、いわゆる水源地域におきます森林の保全に関する対策と課題ということで整理をさせていただいております。私ども、対策としては、森林法に基づきまして、まず保安林がございます、保安林におきまして伐採や開発の規制を行っております。また、保安林以外の森林でも、林地開発許可制度、それから伐採及び伐採後の造林の届出と、こういったものを措置させていただいているところでございまして、こういった制度につきましては所有者のいかんを問わずしっかりと運用していきたいというふうに考えておりますが、その課題として森林所有者の的確な把握が重要であると、そういうふうに思っておりまして、実は平成二十三年の森林法改正でございますけれども、森林の土地の所有者となった場合の届出と、こういったものが新たに措置されたところでございます。
実は、外国資本によります森林買収というものが話題になったかというふうに思っておりまして、その辺の関係、実態把握のための調査を行っておりまして、結果をプレスリリースさせていただいております。公表資料につきましては、八ページ以降、添付させていただいております。
その中で、二十三年、二十四年と行ったわけでございますけれども、九ページの中ほど、これが暦年で平成二十三年の実績でございますが、九ページの真ん中から上の方に、年間で十四件、百五十七ヘクタール、そして下の方に、これは私どもだけの方に都道府県から報告があったものでございますが、六件、九ヘクタールというものがございます。
そして、十三ページを御覧いただきたいと思います。十三ページでございますが、これは平成十八年から二十二年までの事例をまとめたものでございまして、この十三ページの下の方に、計四十件、森林面積六百二十ヘクタールというものがございます。先ほど、二十三年のものと加えますと、平成十八年から二十三年までの六年間におきまして、六十件、七百八十五ヘクタールというものが都道府県からの調査で出てきているという状況でございます。
元に返って恐縮でございますが、五ページを御覧いただきたいと思います。
先ほど御説明いたしました保安林制度、林地開発許可制度でございますけれども、保安林、森林面積にしますと千二百万ヘクタールほどが保安林に指定されておりまして、伐採でありますとか土地の形質変更を行う場合に制限を掛けているということでございます。その中でも四分の三が水源涵養保安林ということでございます。
林地開発許可制度につきましては、一ヘクタールを超える民有林を対象にして許可制ということで実施をさせていただいているということでございます。
それから、六ページを御覧いただきたいと思います。森林保全の推進に関する制度ということで、これは実は平成二十三年の森林法改正で措置、充実が図られたところでございまして、この改正法は全会一致で平成二十三年の四月に成立したものでございます。
一点目、伐採及び伐採後の造林の届出制度の拡充ということでございまして、無届けによる伐採に対して、伐採の中止でありますとか造林の命令というものが発せられる仕組みとなっております。二つ目としては、面積にかかわらず、新たに森林の土地所有者となった者の市町村長への事後届出と、こういったものが義務付けられまして、三つ目に森林所有者情報の共有というものが措置をされているところでございます。
こういった規定は、先ほども申し上げましたけれども、いろんな新聞報道がございましたけれども、そういった問題を背景にして、森林法改正の国会審議におきましていわゆる閣法を修正するという形でこういった措置を盛り込んでいただいたということでございますので、私どもとしてもこういった仕組みを適切に運用して森林の整備保全を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
参考までに、また七ページでございますが、こういった中で、森林所有者情報の共有ということで、実はこのポンチ絵の真ん中辺に市町村、都道府県の林務担当というボックスがございますけれども、従来はここのボックスだけで森林所有者の情報というものが共有されていたということでございますが、新たに、一つは固定資産課税台帳からも情報をいただけると、台帳上で所有者が替わったものを依頼に基づいて情報提供していただくということになっておりますし、もう一つは登記所の方から地番ごとではなく大字単位でデータによる入手が可能といったような状況になっておりますので、こういった各所の方々と連携させていただきながら森林所有者情報の共有、こういったものを通じて森林整備保全というものを図ってまいりたいと思っています。
以上でございます。
この発言だけを見る →お手元の資料で、「水源林の状況及び保全策の現状と課題」ということで整理をさせていただいております。
一ページを御覧いただきたいと存じます。
我が国の森林の現況でございますが、左側の方にございますように、国土の三分の二が森林でございます。所有者別で見ますと、国が三割、それから都道府県、市町村等が一割、そして残る六割が私有林ということになっております。
森林には、水源を涵養する、こういった機能のほかに、災害でありますとか地球温暖化の防止、あるいは木材生産、いろんな機能を持っておりますけれども、こういった多面にわたる機能の中で国民の皆様方がどういったものに期待するかということで世論調査を行っております。左の下にございますけれども、その中でも水源を涵養するという機能には高い期待が示されているという状況でございます。
右側の方でございますけれども、日本の降水量、年間千七百ミリほどでございますけれども、季節によって偏ると。それから、急峻な地形で短時間で川を流れ下るというような状況でございまして、そういった意味で、森林による水源の涵養というものは大事なことではないかと思っております。
二ページでございます。
森林の水源涵養機能を説明させていただいている資料でございますけれども、先ほど急峻ということを申し上げましたけれども、国土の三分の二が森林でございますので、そういった森林の中で優良な土壌が形成されて、いわゆる根によって維持されているということでございます。森林の土壌には、降った雨を土壌に浸透させて蓄えて、その後ゆっくりと下流域に流すというようなことでございまして、何も植生がないところに比べても三倍程度の浸透させる力があると。
また、下の図でございますけれども、森林がある場合とない場合を比較いたしますと、雨が降って一挙に流れ出てくる量があるんですけれども、そういったピークが、森林があると、ない場合に比べて十分の一ぐらいに抑えられるという観測結果があるということでございます。
次、三ページでございます。
森林が水源林としての役割を果たすために、私どもとしても、健全な森林を整備保全していくということが極めて重要だというふうに考えておりまして、森林整備事業、そして治山事業といったような事業を実施させていただいているところでございます。
内容的に申し上げますと、例えば人工林でありますと、いわゆる間伐を実施する、あるいは針葉樹と広葉樹が混在したような、針広混交林と申しますけれども、こういった多様な森づくりを進めるというようなことで取り組んでいるところでございます。
また、大雨なんかで荒廃した森林、こういったものについては保全のための施設を設置するというような治山事業でございますけれども、こういった事業に取り組んでいるところでございまして、水源涵養を始めとした公益的機能、この維持増進に努めているところであります。
また、ここには書いてございませんけれども、海岸防災林を始めとして、東日本大震災からの復旧復興と、こういったものにも努めさせていただいているところでございます。
次に、四ページでございます。
ここでは、いわゆる水源地域におきます森林の保全に関する対策と課題ということで整理をさせていただいております。私ども、対策としては、森林法に基づきまして、まず保安林がございます、保安林におきまして伐採や開発の規制を行っております。また、保安林以外の森林でも、林地開発許可制度、それから伐採及び伐採後の造林の届出と、こういったものを措置させていただいているところでございまして、こういった制度につきましては所有者のいかんを問わずしっかりと運用していきたいというふうに考えておりますが、その課題として森林所有者の的確な把握が重要であると、そういうふうに思っておりまして、実は平成二十三年の森林法改正でございますけれども、森林の土地の所有者となった場合の届出と、こういったものが新たに措置されたところでございます。
実は、外国資本によります森林買収というものが話題になったかというふうに思っておりまして、その辺の関係、実態把握のための調査を行っておりまして、結果をプレスリリースさせていただいております。公表資料につきましては、八ページ以降、添付させていただいております。
その中で、二十三年、二十四年と行ったわけでございますけれども、九ページの中ほど、これが暦年で平成二十三年の実績でございますが、九ページの真ん中から上の方に、年間で十四件、百五十七ヘクタール、そして下の方に、これは私どもだけの方に都道府県から報告があったものでございますが、六件、九ヘクタールというものがございます。
そして、十三ページを御覧いただきたいと思います。十三ページでございますが、これは平成十八年から二十二年までの事例をまとめたものでございまして、この十三ページの下の方に、計四十件、森林面積六百二十ヘクタールというものがございます。先ほど、二十三年のものと加えますと、平成十八年から二十三年までの六年間におきまして、六十件、七百八十五ヘクタールというものが都道府県からの調査で出てきているという状況でございます。
元に返って恐縮でございますが、五ページを御覧いただきたいと思います。
先ほど御説明いたしました保安林制度、林地開発許可制度でございますけれども、保安林、森林面積にしますと千二百万ヘクタールほどが保安林に指定されておりまして、伐採でありますとか土地の形質変更を行う場合に制限を掛けているということでございます。その中でも四分の三が水源涵養保安林ということでございます。
林地開発許可制度につきましては、一ヘクタールを超える民有林を対象にして許可制ということで実施をさせていただいているということでございます。
それから、六ページを御覧いただきたいと思います。森林保全の推進に関する制度ということで、これは実は平成二十三年の森林法改正で措置、充実が図られたところでございまして、この改正法は全会一致で平成二十三年の四月に成立したものでございます。
一点目、伐採及び伐採後の造林の届出制度の拡充ということでございまして、無届けによる伐採に対して、伐採の中止でありますとか造林の命令というものが発せられる仕組みとなっております。二つ目としては、面積にかかわらず、新たに森林の土地所有者となった者の市町村長への事後届出と、こういったものが義務付けられまして、三つ目に森林所有者情報の共有というものが措置をされているところでございます。
こういった規定は、先ほども申し上げましたけれども、いろんな新聞報道がございましたけれども、そういった問題を背景にして、森林法改正の国会審議におきましていわゆる閣法を修正するという形でこういった措置を盛り込んでいただいたということでございますので、私どもとしてもこういった仕組みを適切に運用して森林の整備保全を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
参考までに、また七ページでございますが、こういった中で、森林所有者情報の共有ということで、実はこのポンチ絵の真ん中辺に市町村、都道府県の林務担当というボックスがございますけれども、従来はここのボックスだけで森林所有者の情報というものが共有されていたということでございますが、新たに、一つは固定資産課税台帳からも情報をいただけると、台帳上で所有者が替わったものを依頼に基づいて情報提供していただくということになっておりますし、もう一つは登記所の方から地番ごとではなく大字単位でデータによる入手が可能といったような状況になっておりますので、こういった各所の方々と連携させていただきながら森林所有者情報の共有、こういったものを通じて森林整備保全というものを図ってまいりたいと思っています。
以上でございます。
藤
正
正木靖#22
○政府参考人(正木靖君) 正木でございます。よろしくお願いいたします。
外務省、本件いろいろな側面からのかかわりがあるんですが、本日は、この水源林保全問題の特に二国間の条約あるいはWTOのような多国間の国際ルールとの関係ということで御説明をさせていただきます。配付資料は両面印刷で恐縮でございますが、外務省経済局という名の書いてある、「外国人による土地取得と国際約束との関係」という資料を御覧いただければと思います。
外国人による土地取得というものと国際ルールとの関係を考えますと、存在する国際ルールから考えますと二つの側面があるかと思います。最初のところに書きましたように、サービスを提供するための土地取得、これは土地を取得した上で何らかのサービスを行う、例えば水資源を利用するために土地取得をするという行為などはこちらのサービスを提供するための土地取得に該当すると思われますが、こういったものに対するルール。それからもう一つは、単に投資をするために土地を取得する、その二つの側面がございますので、それぞれにつきまして、ルールとの関係というものを御説明させていただきます。
まず一つ目の冒頭申し上げましたサービス、もう一度繰り返しになりますが、何らかのサービスを提供するために土地を取得する場合には次のような日本が関係する国際約束がございます。
(1)がWTOサービス貿易に関する一般協定、GATSというふうに呼ばれておりますが、こちらはWTO、世界貿易機関、一番多い国が入っている貿易に関するルールでございますが、注一というところを御覧いただきますと、現在百五十七、実はこの資料を提出した後、二月二日にラオスが新たに加盟しましたので現在百五十八でございます。訂正させていただきます、失礼いたしました。入っておりますが、当然のことながら中国、韓国なども含まれております。
このWTOの中に今申し上げましたWTOサービス貿易に関する一般協定、GATSというものがございます。この中で、今の土地取得がどのように決められているかということを御説明いたしますと、このGATSというのは一九九五年に発効いたしましたサービス貿易、いろいろなサービスについての貿易を規律する協定でございますが、加盟国がほかの外国のサービス提供者などに最恵国待遇あるいは内国民待遇などを与えることについて規定しております。
これがどういうことなのかということを御説明しますと、まず、最恵国待遇と申し上げますのは、この加盟国のサービス提供者などに対し、ほかの加盟国のサービス提供者と同等の待遇を与えると、言わば外国の当事者間の平等を保障する義務を負うということでございます。これにつきましては、日本は全てのサービス分野につきまして何の留保も行っておりません。したがいまして、この外国の当事者間の間での平等は保障しなければならないという義務を負っております。
もう一つが内国民待遇、こちらの方は自分の国民と同等の待遇を与えるという義務でございまして、外国の当事者と日本の当事者との間の平等を保障しているということでございますが、こちらについても日本は外国人などがサービス提供に際して土地取得に関する部分については何らの留保も行っておりません。もちろん、この協定には、二つ目の黒丸を御覧いただきますと、例外規定というものがございます。例えば第十四条という一般的な例外、これは公の秩序維持、生命、健康保護などというような例外がございますが、それに加えまして、安全保障上の理由のための例外、例えば軍事施設のためのサービスを提供するため、そういったものについては例外規定というものがございますが、これはあくまで例外でございまして、実際に適用される場合には非常に限定的な条件であるということは留意する必要があります。
ちなみに、今までこの例外に基づいて通報が行われた例は一件だけございまして、中南米のニカラグアという国が一度、カリブ海におけるホンジュラス、コロンビアのサービス提供に対して規制を掛けるためにこの例外を適用したケースが一件だけございます。
それから、最後の黒丸になりますけれど、もし今、日本が約束をしているような、御説明したような内国民待遇の免除などを含め新たな約束の修正とか変更をする場合には、影響を受ける加盟国からの要請に応じ、必要な補償的な調整、例えばほかの分野で自由化をするなどなどの交渉が必要になります。また、新たに留保等最恵国待遇の免除登録を行うには、WTOの閣僚レベルでの会議での四分の三による、多数による決定が必要となります。
ページをめくって、裏面を御覧ください。
それから、サービス、もう一つ、これは経済連携協定、EPAと呼ばれているものですが、日本がいろいろな国と結んでいる中で、こういった協定の中に実はサービス貿易章という部分がございまして、その中で、やはり内国民待遇、最恵国待遇、先ほど御説明した二つの義務については、外国人などの土地取得に関して特段の制限、条件又は留保をしておりません。
ちなみに、今まで結んでおる経済連携協定の中で、こういったサービス貿易章があるものは、注に掲げてあるシンガポール以下の国でございます。当然、この協定の中でも先ほど御説明しましたものと同じような例外規定というものがございます。
以上が、サービスを提供するための土地取得という観点からの国際ルールでございます。
もう一つは、冒頭申し上げました、単に投資のための土地取得ということになりますと、二つ目ございますように、投資協定あるいは先ほどのEPA協定の中でも投資に関する部分の規律が適用にございます。
こちらの方は、最初の黒丸を御覧いただくと分かりますように、最近締結しました二国間の投資協定あるいは経済連携協定の投資章においては、多くの場合は、日本は相手国の国民などに対して、日本の土地取得に関して内国民待遇義務には、相互主義ですね、相手が同じような自由を保障するという条件で与えるという留保をしております。
それから、日韓の投資協定及び日・メキシコのEPAの投資章においては、投資の自由化をより推進しようという立場から、今申し上げましたようなこととの関係では、より進んで、相手国の投資家による我が国の土地取得については、特段の制限を課すことなく、内国民待遇、すなわち日本人と同様に扱うという規定をしております。これらの二つの協定におきましても、当然のことながら、安全保障例外あるいは一般例外という例外規定というのは設けられておりますが、先ほどの説明と重複いたしますが、こういった例外規定は、適用するに当たっては、当然のことながら限定的な状況にならざるを得ないということでございます。
参考までに、今申し上げました投資の協定というものをどういった国とやっているかというものを参考のところに二種類書かせていただいております。
以上でございます。
この発言だけを見る →外務省、本件いろいろな側面からのかかわりがあるんですが、本日は、この水源林保全問題の特に二国間の条約あるいはWTOのような多国間の国際ルールとの関係ということで御説明をさせていただきます。配付資料は両面印刷で恐縮でございますが、外務省経済局という名の書いてある、「外国人による土地取得と国際約束との関係」という資料を御覧いただければと思います。
外国人による土地取得というものと国際ルールとの関係を考えますと、存在する国際ルールから考えますと二つの側面があるかと思います。最初のところに書きましたように、サービスを提供するための土地取得、これは土地を取得した上で何らかのサービスを行う、例えば水資源を利用するために土地取得をするという行為などはこちらのサービスを提供するための土地取得に該当すると思われますが、こういったものに対するルール。それからもう一つは、単に投資をするために土地を取得する、その二つの側面がございますので、それぞれにつきまして、ルールとの関係というものを御説明させていただきます。
まず一つ目の冒頭申し上げましたサービス、もう一度繰り返しになりますが、何らかのサービスを提供するために土地を取得する場合には次のような日本が関係する国際約束がございます。
(1)がWTOサービス貿易に関する一般協定、GATSというふうに呼ばれておりますが、こちらはWTO、世界貿易機関、一番多い国が入っている貿易に関するルールでございますが、注一というところを御覧いただきますと、現在百五十七、実はこの資料を提出した後、二月二日にラオスが新たに加盟しましたので現在百五十八でございます。訂正させていただきます、失礼いたしました。入っておりますが、当然のことながら中国、韓国なども含まれております。
このWTOの中に今申し上げましたWTOサービス貿易に関する一般協定、GATSというものがございます。この中で、今の土地取得がどのように決められているかということを御説明いたしますと、このGATSというのは一九九五年に発効いたしましたサービス貿易、いろいろなサービスについての貿易を規律する協定でございますが、加盟国がほかの外国のサービス提供者などに最恵国待遇あるいは内国民待遇などを与えることについて規定しております。
これがどういうことなのかということを御説明しますと、まず、最恵国待遇と申し上げますのは、この加盟国のサービス提供者などに対し、ほかの加盟国のサービス提供者と同等の待遇を与えると、言わば外国の当事者間の平等を保障する義務を負うということでございます。これにつきましては、日本は全てのサービス分野につきまして何の留保も行っておりません。したがいまして、この外国の当事者間の間での平等は保障しなければならないという義務を負っております。
もう一つが内国民待遇、こちらの方は自分の国民と同等の待遇を与えるという義務でございまして、外国の当事者と日本の当事者との間の平等を保障しているということでございますが、こちらについても日本は外国人などがサービス提供に際して土地取得に関する部分については何らの留保も行っておりません。もちろん、この協定には、二つ目の黒丸を御覧いただきますと、例外規定というものがございます。例えば第十四条という一般的な例外、これは公の秩序維持、生命、健康保護などというような例外がございますが、それに加えまして、安全保障上の理由のための例外、例えば軍事施設のためのサービスを提供するため、そういったものについては例外規定というものがございますが、これはあくまで例外でございまして、実際に適用される場合には非常に限定的な条件であるということは留意する必要があります。
ちなみに、今までこの例外に基づいて通報が行われた例は一件だけございまして、中南米のニカラグアという国が一度、カリブ海におけるホンジュラス、コロンビアのサービス提供に対して規制を掛けるためにこの例外を適用したケースが一件だけございます。
それから、最後の黒丸になりますけれど、もし今、日本が約束をしているような、御説明したような内国民待遇の免除などを含め新たな約束の修正とか変更をする場合には、影響を受ける加盟国からの要請に応じ、必要な補償的な調整、例えばほかの分野で自由化をするなどなどの交渉が必要になります。また、新たに留保等最恵国待遇の免除登録を行うには、WTOの閣僚レベルでの会議での四分の三による、多数による決定が必要となります。
ページをめくって、裏面を御覧ください。
それから、サービス、もう一つ、これは経済連携協定、EPAと呼ばれているものですが、日本がいろいろな国と結んでいる中で、こういった協定の中に実はサービス貿易章という部分がございまして、その中で、やはり内国民待遇、最恵国待遇、先ほど御説明した二つの義務については、外国人などの土地取得に関して特段の制限、条件又は留保をしておりません。
ちなみに、今まで結んでおる経済連携協定の中で、こういったサービス貿易章があるものは、注に掲げてあるシンガポール以下の国でございます。当然、この協定の中でも先ほど御説明しましたものと同じような例外規定というものがございます。
以上が、サービスを提供するための土地取得という観点からの国際ルールでございます。
もう一つは、冒頭申し上げました、単に投資のための土地取得ということになりますと、二つ目ございますように、投資協定あるいは先ほどのEPA協定の中でも投資に関する部分の規律が適用にございます。
こちらの方は、最初の黒丸を御覧いただくと分かりますように、最近締結しました二国間の投資協定あるいは経済連携協定の投資章においては、多くの場合は、日本は相手国の国民などに対して、日本の土地取得に関して内国民待遇義務には、相互主義ですね、相手が同じような自由を保障するという条件で与えるという留保をしております。
それから、日韓の投資協定及び日・メキシコのEPAの投資章においては、投資の自由化をより推進しようという立場から、今申し上げましたようなこととの関係では、より進んで、相手国の投資家による我が国の土地取得については、特段の制限を課すことなく、内国民待遇、すなわち日本人と同様に扱うという規定をしております。これらの二つの協定におきましても、当然のことながら、安全保障例外あるいは一般例外という例外規定というのは設けられておりますが、先ほどの説明と重複いたしますが、こういった例外規定は、適用するに当たっては、当然のことながら限定的な状況にならざるを得ないということでございます。
参考までに、今申し上げました投資の協定というものをどういった国とやっているかというものを参考のところに二種類書かせていただいております。
以上でございます。
藤
萩
萩本修#24
○政府参考人(萩本修君) 法務省の萩本でございます。
法務省からは、民法を所管する立場から、水資源の保全のための法整備についての一般的な考え方を御説明したいと思います。資料は、右上に法務省民事局と書かれたものでございます。
水資源の保全を目的として何らかの規制を行う場合、土地の所有権との関係をどのように考えることになるのかといった御質問を受けることがございます。
そこで、まず資料の1(1)で、水資源の保全のための法整備と所有権との関係について御説明いたします。
民法は、所有権について、所有者は、法令の制限の範囲内で、所有物の使用、収益及び処分をすることができると定めております。資料のその中ほどに参照条文を掲げておりますが、民法第二百六条を御覧いただきますと、その文言上、法令の制限内においてという留保があることから明らかなとおり、所有権は一定の場合には一定の制限を受けることが元々想定されております。所有権に対する法令の制限にも様々なものがあり、各省庁が様々な行政目的を達成するためにそれぞれの所管の法令において様々な制限を規定しております。
水に関係するものとしましては、他省庁の所管法律になってしまいますので資料には掲げておりませんけれども、例えば建築物用地下水の採取の規制に関する法律という法律がございます。これは、特定の地域内において冷房設備などの用に供する地下水の採取について、地盤の沈下の防止のため必要な規制を定めたものでございます。この法律が適用されますと、たとえ土地の所有者であっても地下水の採取について一定の制限を受けることになります。
したがいまして、水源地の土地の所有権につきましても、水資源の保全のために取水を制限するなど一定の制限をすることは民法上可能でございます。もっとも、土地の所有権も財産権に該当しますから、その制限をするに当たっては憲法二十九条の財産権の保障との関係を考慮する必要がございます。財産権の制限が許容されるためには、規制目的が正当性を有することと、規制手段がその目的を達成するための手段として必要性、合理性を有することを要するとするのが最高裁判所の判例の考え方でございます。
水資源の保全のための法整備を検討するに当たっても、規制目的と規制手段の両面からの検討、すなわち、水資源の実態を踏まえた上で、その保全という目的に照らしてどのような場所についてどのような内容の規制をすることが必要かつ合理的であるかを検討する必要があるものと考えられます。
次、資料の1(2)ですが、水資源の保全という観点から、外国人や外国資本による水源地の取得を規制すべきとの指摘がございます。今申し上げた水資源の保全のための法整備と所有権との関係を前提としますと、このような指摘には資料の1(2)の①及び②のような検討課題があるものと考えられます。
一つ目は、規制の対象となる主体についてです。すなわち、外国人や外国資本のみを日本人と区別して規制することが水資源の保全という目的を実現するために必要かつ合理的と言うことができるかという検討課題です。外国人や外国資本に限らず、日本人についても水資源の保全を害するような行為を防止することが必要ではないかとも考えられます。
二つ目は、規制の対象となる行為についてです。すなわち、水源地の所有権の取得を規制することが水資源の保全という目的を実現するために必要かつ合理的と言うことができるかという検討課題です。
水源地の所有権の取得自体が直ちに水資源の保全を害する行為であるとは限りませんし、水資源の保全を害する行為をしようとする場合には、水源地の所有権を取得しなくても、水源地を賃貸借するとか、水源地に不法に侵入するとか、そういうことにより水資源の保全を害する行為を行うことが可能であるとも考えられるところです。
水資源の保全という目的を実現するためにいかなる法整備が必要かつ合理的であるかという点は、水資源の保全に関する事務を所管する省庁において検討されるのが適切ではありますが、今申し上げたような検討課題を踏まえますと、外国人、外国資本による水源地の取得を規制するのではなく、水資源の保全を害するような行為そのものを、その主体のいかんを問わずに規制するということが規制目的に照らして必要かつ合理的な手段ということになるのではないかと考えられるところです。
政府としてこのような検討を行うに当たりましては、法務省も民法を始めとする民事基本法を所管する立場から協力してまいりたいと考えております。
次に、資料の二枚目を御覧ください。
従前から、外国人、外国資本による土地取得に対しては、法務省が所管する外国人土地法に基づく政令を新たに制定することにより対応できるのではないかとの御指摘をいただくことがございます。
そこで、外国人土地法の概要と、これによる対応の問題点について簡単に御説明いたします。
我が国においては、明治六年に制定された地所質入書入規則で外国人の土地取得を禁止しておりました。外国人土地法は、そのような状況の中で、外国人、外国法人による土地取得を解禁することを目的として大正十四年に制定されたものでございます。もっとも、外国人土地法は二つの場合について例外を規定しております。
例外の一つ目は、相互主義に基づく例外でして、外国が日本人による土地取得を制限する場合には、政令を制定して当該外国の外国人、外国法人について日本における土地取得の制限をすることができる旨を規定しております。
例外の二つ目は、国防上必要な地区についての例外でして、国防上必要な地区については政令を制定して外国人、外国法人による土地取得を制限することができる旨規定しております。
もっとも、相互主義に基づく政令はこれまで一度も制定されたことがございません。また、国防上必要な地区を定めた政令は、戦前に一度制定されたことがありますが、昭和二十年に廃止され、それ以降はこれに関する政令も定められたことはございません。
以上が外国人土地法の概要ですが、外国人土地法に基づく政令を新たに制定して外国人や外国資本による土地取得を規制することができるかと申しますと、それには次のような問題があるものと考えております。
外国人土地法は、その規制の対象となる権利、制限の態様、それから制限違反があった場合の措置などについて具体的に規定しておりません。これらを全て政令で定めることとしておりまして、言わば政令に白紙的、包括的に委任をしております。
このような白紙的、包括的な委任は、国民の権利を制限し義務を課すことは国会の立法によって行わなければならないという憲法の原則に抵触するおそれがあるところでして、具体的な委任なしに新たな政令を制定すれば憲法上の問題が起こりかねないものと考えております。そのため、外国人土地法に基づく新たな政令を制定することにより外国人や外国資本による土地取得を規制することは困難であると言わざるを得ないのではないかと考えているところでございます。
他方で、じゃ、新たな法律を制定して外国人、外国資本による土地取得を規制することにつきましては、先ほどこの資料の一枚目に基づいて御説明したとおりの検討課題があるということになります。
繰り返しになりますが、水資源の保全という政策目的を達成するためには、いかなる法整備が必要であり、かつ合理的であるかについて、規制目的を踏まえた規制手段が検討される必要があると考えられます。そのような課題につきましては、法務省も政府の一員として、民事基本法を所管する立場から協力をしてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →法務省からは、民法を所管する立場から、水資源の保全のための法整備についての一般的な考え方を御説明したいと思います。資料は、右上に法務省民事局と書かれたものでございます。
水資源の保全を目的として何らかの規制を行う場合、土地の所有権との関係をどのように考えることになるのかといった御質問を受けることがございます。
そこで、まず資料の1(1)で、水資源の保全のための法整備と所有権との関係について御説明いたします。
民法は、所有権について、所有者は、法令の制限の範囲内で、所有物の使用、収益及び処分をすることができると定めております。資料のその中ほどに参照条文を掲げておりますが、民法第二百六条を御覧いただきますと、その文言上、法令の制限内においてという留保があることから明らかなとおり、所有権は一定の場合には一定の制限を受けることが元々想定されております。所有権に対する法令の制限にも様々なものがあり、各省庁が様々な行政目的を達成するためにそれぞれの所管の法令において様々な制限を規定しております。
水に関係するものとしましては、他省庁の所管法律になってしまいますので資料には掲げておりませんけれども、例えば建築物用地下水の採取の規制に関する法律という法律がございます。これは、特定の地域内において冷房設備などの用に供する地下水の採取について、地盤の沈下の防止のため必要な規制を定めたものでございます。この法律が適用されますと、たとえ土地の所有者であっても地下水の採取について一定の制限を受けることになります。
したがいまして、水源地の土地の所有権につきましても、水資源の保全のために取水を制限するなど一定の制限をすることは民法上可能でございます。もっとも、土地の所有権も財産権に該当しますから、その制限をするに当たっては憲法二十九条の財産権の保障との関係を考慮する必要がございます。財産権の制限が許容されるためには、規制目的が正当性を有することと、規制手段がその目的を達成するための手段として必要性、合理性を有することを要するとするのが最高裁判所の判例の考え方でございます。
水資源の保全のための法整備を検討するに当たっても、規制目的と規制手段の両面からの検討、すなわち、水資源の実態を踏まえた上で、その保全という目的に照らしてどのような場所についてどのような内容の規制をすることが必要かつ合理的であるかを検討する必要があるものと考えられます。
次、資料の1(2)ですが、水資源の保全という観点から、外国人や外国資本による水源地の取得を規制すべきとの指摘がございます。今申し上げた水資源の保全のための法整備と所有権との関係を前提としますと、このような指摘には資料の1(2)の①及び②のような検討課題があるものと考えられます。
一つ目は、規制の対象となる主体についてです。すなわち、外国人や外国資本のみを日本人と区別して規制することが水資源の保全という目的を実現するために必要かつ合理的と言うことができるかという検討課題です。外国人や外国資本に限らず、日本人についても水資源の保全を害するような行為を防止することが必要ではないかとも考えられます。
二つ目は、規制の対象となる行為についてです。すなわち、水源地の所有権の取得を規制することが水資源の保全という目的を実現するために必要かつ合理的と言うことができるかという検討課題です。
水源地の所有権の取得自体が直ちに水資源の保全を害する行為であるとは限りませんし、水資源の保全を害する行為をしようとする場合には、水源地の所有権を取得しなくても、水源地を賃貸借するとか、水源地に不法に侵入するとか、そういうことにより水資源の保全を害する行為を行うことが可能であるとも考えられるところです。
水資源の保全という目的を実現するためにいかなる法整備が必要かつ合理的であるかという点は、水資源の保全に関する事務を所管する省庁において検討されるのが適切ではありますが、今申し上げたような検討課題を踏まえますと、外国人、外国資本による水源地の取得を規制するのではなく、水資源の保全を害するような行為そのものを、その主体のいかんを問わずに規制するということが規制目的に照らして必要かつ合理的な手段ということになるのではないかと考えられるところです。
政府としてこのような検討を行うに当たりましては、法務省も民法を始めとする民事基本法を所管する立場から協力してまいりたいと考えております。
次に、資料の二枚目を御覧ください。
従前から、外国人、外国資本による土地取得に対しては、法務省が所管する外国人土地法に基づく政令を新たに制定することにより対応できるのではないかとの御指摘をいただくことがございます。
そこで、外国人土地法の概要と、これによる対応の問題点について簡単に御説明いたします。
我が国においては、明治六年に制定された地所質入書入規則で外国人の土地取得を禁止しておりました。外国人土地法は、そのような状況の中で、外国人、外国法人による土地取得を解禁することを目的として大正十四年に制定されたものでございます。もっとも、外国人土地法は二つの場合について例外を規定しております。
例外の一つ目は、相互主義に基づく例外でして、外国が日本人による土地取得を制限する場合には、政令を制定して当該外国の外国人、外国法人について日本における土地取得の制限をすることができる旨を規定しております。
例外の二つ目は、国防上必要な地区についての例外でして、国防上必要な地区については政令を制定して外国人、外国法人による土地取得を制限することができる旨規定しております。
もっとも、相互主義に基づく政令はこれまで一度も制定されたことがございません。また、国防上必要な地区を定めた政令は、戦前に一度制定されたことがありますが、昭和二十年に廃止され、それ以降はこれに関する政令も定められたことはございません。
以上が外国人土地法の概要ですが、外国人土地法に基づく政令を新たに制定して外国人や外国資本による土地取得を規制することができるかと申しますと、それには次のような問題があるものと考えております。
外国人土地法は、その規制の対象となる権利、制限の態様、それから制限違反があった場合の措置などについて具体的に規定しておりません。これらを全て政令で定めることとしておりまして、言わば政令に白紙的、包括的に委任をしております。
このような白紙的、包括的な委任は、国民の権利を制限し義務を課すことは国会の立法によって行わなければならないという憲法の原則に抵触するおそれがあるところでして、具体的な委任なしに新たな政令を制定すれば憲法上の問題が起こりかねないものと考えております。そのため、外国人土地法に基づく新たな政令を制定することにより外国人や外国資本による土地取得を規制することは困難であると言わざるを得ないのではないかと考えているところでございます。
他方で、じゃ、新たな法律を制定して外国人、外国資本による土地取得を規制することにつきましては、先ほどこの資料の一枚目に基づいて御説明したとおりの検討課題があるということになります。
繰り返しになりますが、水資源の保全という政策目的を達成するためには、いかなる法整備が必要であり、かつ合理的であるかについて、規制目的を踏まえた規制手段が検討される必要があると考えられます。そのような課題につきましては、法務省も政府の一員として、民事基本法を所管する立場から協力をしてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
藤
藤原正司#25
○会長(藤原正司君) 萩本審議官、どうもありがとうございました。
これより質疑を行いますが、本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行いますので、質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願い申し上げます。
なお、質疑の際には、まず、各会派一名ずつ指名させていただきます。その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと思います。
なお、質疑の時間が限られておりますので、一人三分以内。
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なお、質疑の際には、まず、各会派一名ずつ指名させていただきます。その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと思います。
なお、質疑の時間が限られておりますので、一人三分以内。
江
江崎孝#26
○江崎孝君 民主党の江崎でございます。
今の外国人の土地の規制なんですけれども、それぞれ聞いておりまして、対外的なGATSとの関係からいっても、あの基本は、最恵国待遇も含めて、日本の国民と同等な扱いをしなければならないということであるとすると、そのサービスも含めて、先ほど説明がありました経済連携協定、WTOサービス貿易に関する一般協定、併せて規制は非常に難しいということですよね。それでよろしいんですか。外務省です。
この発言だけを見る →今の外国人の土地の規制なんですけれども、それぞれ聞いておりまして、対外的なGATSとの関係からいっても、あの基本は、最恵国待遇も含めて、日本の国民と同等な扱いをしなければならないということであるとすると、そのサービスも含めて、先ほど説明がありました経済連携協定、WTOサービス貿易に関する一般協定、併せて規制は非常に難しいということですよね。それでよろしいんですか。外務省です。
正
正木靖#27
○政府参考人(正木靖君) お答えいたします。
今先生御質問のとおり、原則としましては、種々の国際ルールの中で最恵国待遇あるいは内国民待遇という義務を負っておりますので、その義務を守らなくちゃいけないということですので、外国人のみを一方的に差別する形での規制というのは、これらのルールとの整合性の問題を生じ得ます。
ただ、例外規定というものもございますので、それはもちろん限定的な例外というのはありますが、それはですからどのような規制の内容かによって慎重にそのルールとの整合性というのを考えていかなければいけないと思います。
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ただ、例外規定というものもございますので、それはもちろん限定的な例外というのはありますが、それはですからどのような規制の内容かによって慎重にそのルールとの整合性というのを考えていかなければいけないと思います。
江
江崎孝#28
○江崎孝君 それで、併せて法務省に御質問しますけれども、今の例外規定というのを考えるときに、日本の国民に規制を掛ける、例えば今おっしゃった内国民待遇ですね、内国民待遇の中で、WTOサービスとか例外規定の中で、仮に日本の国民に対して規制を掛けるというときが先ほどの結論ということでよろしいんですか。ということは、現行法上、対外関係も含めて憲法との関係を整理しない限り、事実上外国人の土地の取得に対する規制というのは非常に難しいというのが我が国の結論ということでよろしいのでしょうか。ちょっとその辺が分からなかったので。
この発言だけを見る →萩
萩本修#29
○政府参考人(萩本修君) ちょっと条約との関係はおきまして、国内法を整備する段階でどうかということでお答えいたしますと、資料の一枚目に書きましたけれども、憲法との関係では、規制目的の正当性と規制手段がその目的を達成するための手段として必要かつ合理的と言えるかと、この二点から検証する必要があり、その条件をクリアした場合には所有権の制限ができるということになります。
その所有権の制限をする際に、外国人という切り出し方をして外国人だけに制限を掛けるということも今の観点から説明できるのであれば国内的には可能ということになりますけれども、そもそもそういうことが合理的に説明できるかというとなかなか難しいのではないかと考えているところでございます。
この発言だけを見る →その所有権の制限をする際に、外国人という切り出し方をして外国人だけに制限を掛けるということも今の観点から説明できるのであれば国内的には可能ということになりますけれども、そもそもそういうことが合理的に説明できるかというとなかなか難しいのではないかと考えているところでございます。