農林水産委員会

2014-03-17 参議院 全131発言

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会議録情報#0
平成二十六年三月十七日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野村 哲郎君
    理 事
                猪口 邦子君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                古賀友一郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                郡司  彰君
                徳永 エリ君
                羽田雄一郎君
                柳田  稔君
                平木 大作君
                横山 信一君
                山田 太郎君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       農林水産副大臣  吉川 貴盛君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       横山 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     有松 育子君
       文部科学大臣官
       房審議官     藤原  誠君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       新村 和哉君
       農林水産省消費
       ・安全局長    小林 裕幸君
       農林水産省食料
       産業局長     山下 正行君
       農林水産省生産
       局長       佐藤 一雄君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     三浦  進君
       農林水産技術会
       議事務局長    雨宮 宏司君
       林野庁長官    沼田 正俊君
       水産庁長官    本川 一善君
       経済産業省通商
       政策局長     鈴木 英夫君
       国土交通省道路
       局次長      谷脇  暁君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十六年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十六年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (農林水産省所管)
    ─────────────
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野村哲郎#1
○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房審議官有松育子君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野村哲郎#2
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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野村哲郎#3
○委員長(野村哲郎君) 去る十二日、予算委員会から、本日一日間、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 林農林水産大臣から説明を求めます。林農林水産大臣。
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林芳正#4
○国務大臣(林芳正君) 平成二十六年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。
 平成二十六年度農林水産予算の総額は、関係府省計上分を含めて二兆三千二百六十七億円、その内訳は、公共事業費が六千五百七十八億円、非公共事業費が一兆六千六百八十九億円となっております。農林水産予算の編成に当たっては、農林水産業・地域の活力創造プランに基づき、強い農林水産業、美しく活力ある農山漁村の実現に向けた施策に予算を重点的に措置したところであります。
 以下、予算の重点事項について御説明申し上げます。
 第一は、担い手への農地集積、集約化、担い手の育成等による構造改革の推進であります。
 担い手への農地集積、集約化を加速するため、農地中間管理機構による事業運営や農地の出し手に対する協力金の交付等を支援してまいります。あわせて、農地の大区画化等の基盤整備や耕作放棄地の再生利用を進めてまいります。また、担い手を育成するため、就農前後の青年就農者、経営継承者への給付金の給付、法人での実践研修等を支援してまいります。
 第二は、新たな経営所得安定対策の実施であります。
 従来の経営所得安定対策を見直し、飼料用米、麦、大豆等の戦略作物の本作化による水田フル活用を推進するため、飼料用米等については数量払いを導入するとともに、産地交付金を大幅に拡充し、多収性専用品種の導入や麦、大豆を含む産地づくりに向けた取組を支援してまいります。
 第三は、強い農林水産業のための基盤づくりであります。
 水田の大区画化・汎用化、老朽化した農業水利施設や漁港施設等の長寿命化・耐震化対策、山地災害対策等を進めてまいります。また、農畜水産物の安定供給のための施設や木造公共建築物の整備等を支援するとともに、産地の構造改革を進めるため、新たに次世代施設園芸の導入、加工・業務用野菜の安定生産等の施策を講じてまいります。
 鳥獣被害対策については、捕獲の抜本強化に向けた取組などを進めてまいります。
 第四は、農林水産物・食品の高付加価値化等の推進であります。
 農林漁業成長産業化ファンドの活用や医療、福祉など多様な異業種との連携による六次産業化を進めてまいります。また、生産者、実需者と連携した新品種、新技術の開発普及、薬用作物の産地形成等、強みのある農林水産物づくりを支援してまいります。
 第五は、日本食、食文化の魅力発信と輸出の促進であります。
 和食のユネスコ無形文化遺産登録を契機として、国内外における催事の開催等により日本食、食文化の魅力を国内外に発信してまいります。あわせて、国別・品目別輸出戦略を着実に実行するため、輸出促進に関する司令塔を設置するとともに、輸出対応型施設の整備等を支援してまいります。
 第六は、生産振興対策であります。
 畜産・酪農、野菜、果樹・茶、甘味資源作物について、品目ごとの特性に応じた対策を講じてまいります。
 第七は、日本型直接支払の創設であります。
 農業、農村の多面的機能の維持、発揮を図るため、農地を農地として維持する地域活動や地域資源の質的向上を図る共同活動を支援する多面的機能支払交付金を新たに創設します。あわせて、中山間地域等直接支払交付金、環境保全型農業直接支援対策を引き続き講じてまいります。
 第八は、活力ある農山漁村の構築であります。
 都市と農山漁村の共生・対流等を促進する取組に加え、新たに棚田、疎水など将来に残すべき農村景観・資源を保全、復元する取組を支援してまいります。
 また、農山漁村に豊富に存在する土地、水、風、バイオマス等の地域資源を活用した再生可能エネルギーの導入等を進めてまいります。
 第九は、食の安全、消費者の信頼確保であります。
 国産農畜水産物の安全性の向上や家畜の伝染病の発生予防等の取組を推進してまいります。また、食育の推進により食や農林水産業への理解を深めるとともに、食品ロス削減のための国民運動等を実施してまいります。
 第十は、新たな木材需要の創出と強い林業づくりであります。
 中高層建築に活用できるCLT、直交集成板など新製品、新技術の開発普及等を支援してまいります。また、森林における二酸化炭素吸収量を確保するため、間伐や路網整備等の森林施業を進めてまいります。さらに、森林の有する多面的機能の発揮や山村地域の活性化のための取組を支援するとともに、人材の確保、育成を進めてまいります。
 第十一は、強い水産業づくりのための総合対策であります。
 資源管理に取り組む漁業者に対する収入安定対策や燃油価格高騰対策等を講じるとともに、人材の確保、育成を進めてまいります。また、水産業、漁村が有する多面的機能の発揮のための取組に加え、新たに漁村の課題と解決策等を示した浜の活力再生プランの作成を支援してまいります。さらに、漁業取締り船の増隻等により、外国漁船の取締り体制を強化してまいります。
 次に、特別会計については、先般の臨時国会で成立した特別会計法の改正を受けて、食料安定供給特別会計等に所要の予算を計上しております。
 最後に、財政投融資計画については、株式会社日本政策金融公庫による財政融資資金の借入れ、株式会社農林漁業成長産業化支援機構への出資など、総額一千九百八十三億円を予定しております。
 以上で、平成二十六年度農林水産予算の概要の説明を終わります。
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野村哲郎#5
○委員長(野村哲郎君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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猪口邦子#6
○猪口邦子君 林芳正大臣は、この転換期の難しい時期の日本の農林水産業の改革と発展に果敢にそして積極的に取り組んでくれていますし、また関係各方面との合意形成にも意を用いてきてくれています。大臣の非常に穏やかなお人柄や人の話をよく聞くという、そういう政治姿勢もあって、普通であればはるかに多くの年月を要すると思われる数々の政策も、前向きに進めようという機運が今みんなにあります。先般の大臣所信も、また本日伺いました予算の説明にもその機運の反映が見られます。非常に良い内容だと思っています。また、この機会に、国家公務員の皆さん、官僚機構、そういうところにも私は敬意を表します。大臣の将来を見据えた思い、判断力、これを更に誠実に支えてくれるようお願いしておきます。
 本日は、委嘱審査でありますので、農政全般の観点から幾つか、長期的に我が国の農村や農業を豊かにするであろうと思われる課題について大臣と議論させていただきます。
 まず、農産物の輸出の積極戦略についてなんですけれども、日本の農産物の高品質、この通念をつくるブランド性を確立、こういう課題です。
 多くの商品や工業製品と同様に、農産物というのはどの国でも作られるものですから、国際貿易の競争力、これを考えれば、その価格と品質だけでもなく、その品質については、目の前の商品そのものの品質を超えて、より広範な全般的な品質への信頼、これが今の時代、非常に重要です。その全般的な品質への信頼、これこそがブランド性ではないかと思います。
 農業でそういう日本イメージをどう確立していくかということですけれども、国家の方針として、系統的に全ての農産物の安全を守るという方針、これは規制緩和の中でも譲れないものとして非常に必要であると考えます。また、農業従事者の現場の誇り、これが守られることがそのようなことへの最も大事な担保ではないかと思います。
 さきの臨時国会で成立しました、今、予算の説明にもありました中間管理機構の設立等々の法案はまさにそういうことを目指していることでありますし、今国会でもそのような考えの下で更に議論がされることと期待しております。
 さらに、そういうことと併せて、日本の高品質イメージ、これを世界舞台に上げていかなければならない。世界の市場にそういう日本の農産物のブランド性というものをアップロードしていく、ステージにのせていくという、こういう戦略が必要だと思います。
 大臣所信にもございましたとおり、そして今の予算の説明にもありましたとおり、昨年は和食のユネスコ無形文化遺産の登録がありました。それから、来年はミラノ万博もございます。これは所信にたしか入っていたと思います。イタリアと日本は言葉は別ですけれども、食の文化性について非常にフォーカスある表現を使ってこのところ政策を進めてきています。例えば、イタリアであればスローフードという観点、我が国であれば食育という観点。新鮮な魚介類や野菜たくさん使って新しいタイプの食事の新しい伝統をつくろうという、そういう考えも共有点としてありますので、こういう世界的なステージを農産物の観点から積極的に利活用してもらいたい、ミラノ万博に是非そういう積極戦略を持っていただきたいと。言うまでもなく、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックがあります。いろいろなそれまでの間の世界の舞台というのは、それに向けてのリードアッププロセスであるような感じがします。
 よくマーケティングで、イベントレッドプロセスという言葉がありますけれども、そういうイベント主導で、そういうところに自分の考えやメーンストリーム化したいものを巧みに織り込んでいく、そういうふうにブランド性というのは確立するものだと思いますので、世界で提供されているいろんなイベントの場面というものを積極的に活用すると。
 私たちの歴史を考えてみますと、かつて工業製品も、例えば自動車なども世界で販路を探すのが大変だった時代もありますけれども、この国はそういう困難を克服して、まれなる水準でのブランド性を確立することに成功した歴史を持っています。例えば経産省との関係でもジェトロがございます。世界各地の事務所がありまして、かつては日本の工業製品の輸出の拠点で、その後、世界から投資を呼び込む拠点ともなったと。これからは農産物を輸出する、そういう拠点として大規模に活用してはどうだろうと。
 そしてまた、経産省、長年、輸出育成力を培ってきたわけですから、例えばジェトロの海外事務所に、やはり専門性が農水の場合は非常に高くありますので、そういう専門性を持つ方々、是非大量に出向してもらって、そしてそういう輸出育成力などについてもどう農水の分野で応用できるか、そういう大量の人事交流が重要ではないかなと考えておりますので、大臣のお考えを伺いたいと思います。
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林芳正#7
○国務大臣(林芳正君) ありがとうございます。
 今、猪口委員がおっしゃっていただいたように、イベントレッドプロセスと。こうやっておっしゃっていただきましたが、まさにお触れになっていただいたように、今年、ユネスコの和食の無形文化遺産登録を受けて一生懸命やるということ、そして来年の二〇一五年、ミラノ万博に向けてやっていく。そして何といっても二〇二〇年は東京パラリンピック・オリンピックでございますので、ホップ・ステップ・ジャンプということでしっかりとイベントを見ながらやっていきたいと。こう思っておりまして、今後十年間で世界の食市場、倍増すると、こういうふうに言われておりますので、しっかりと食文化の普及を行いながらやっていきたいと思っております。
 FBI戦略と名付けておりまして、メード・フロム・ジャパン、メード・バイ・ジャパン、メード・イン・ジャパン、頭文字を取ってFBIですが、それぞれ日本食材を世界の料理で、イタリアでもフランスでも中華でも活用してもらうというフロム・ジャパン、食文化、日本食を展開していくというメード・バイ・ジャパン、そしてそれと一体的に農林水産物・食品の輸出、メード・イン・ジャパンを展開をしていきたいと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味で、昨年の八月に国別・品目別輸出戦略を公表させていただきました。
 今、ジェトロのお話もありましたが、農産物については動植物検疫などテレビや自動車にないところもあって、そういうところの環境の整備等、当然必要になってくるわけですが、今まさに委員がおっしゃっていただいたようなブランドを確立してそこへやっていくという意味では工業製品と共通するところもあるわけでございますので。そういった意味で、平成二十五年度からこのジェトロ、これは大変に国内外に幅広いネットワークを持っておりまして、公益性と中立性を持っている唯一の機関であると、こういうことでありますので、ここと連携を強化して、まず輸出しようとしている事業者の方を育成する、それから海外見本市へ出す、それから国内外で商談会を開催すると。こういうような取組を通じて、マッチングを含めて総合的なビジネスサポート、こういう体制を構築をしていこうと、こういうふうにしておるところでございます。
 そういう意味もあって、農林水産省からはジェトロへ十名出ておりまして、東京本部二名、海外事務所に八名ということで、さらに、これに加えて農水省から在外公館にも人が出ておりますので、そういう方も併せてしっかりと展開をしていきたいと思いますし、さらにまた農林水産省からの出向についてジェトロとも相談してまいりたいと、こういうふうに思っております。
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猪口邦子#8
○猪口邦子君 大臣、ありがとうございます。
 私も昔、まあそれほど昔でもないですけれども、大学教員を務めていた時代に、ジュネーブに二年間ほど大使として言わば出向したような経験があります。そういう人事交流は様々な効果を私自身に対してもたらしてくれたと思います。その後の考え方、発想、政策決定にこうして関わるようになってからのことも含めて、非常に私には有意義だったと思います。是非そういう経験を多くの農水省の皆さんに開いてはどうかと思うんです。八人、十人、二十人という規模では少し足らないのではないかなと。
 もう本当に世界的な水準に我が国の農産物をステージオンしていくのであれば、本当に積極的な受入れをジェトロの方にもやっていただきたいし、農水の方でもそういう多様な世界的な経験をして、そして我が国の国策としての農産物輸出に携わっていただくということを考えますが、経産省の方からもそのことについて御意見いただけますか。
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鈴木英夫#9
○政府参考人(鈴木英夫君) お答え申し上げます。
 まさに委員御指摘のとおりでございまして、ジェトロといたしましては、まず平成二十四年一月に農林水産物・食品輸出促進本部を立ち上げまして、先ほど大臣から御答弁ございましたとおり、平成二十五年度より農林水産省とも連携をしながら、また農林水産省の予算からも御支援をいただきながら、海外における食品等の見本市への出展支援、国内外における商談会の開催など、農林水産物の輸出支援に取り組んでいるところでございます。
 御指摘のネットワークの活用につきましても、平成二十一年度に十五か所の海外事務所に農林水産物の輸出支援ができます海外コーディネーターを配置をしておりまして、農林水産物関係の海外現地情報の提供や現地における商談サポート等を実施をしております。平成二十六年度におきましては、世界二十七都市に三十八名の海外コーディネーターを配置する予定でございます。こうした取組を通じて、海外事務所を通じた農林水産物の輸出促進を強化していく所存でございます。また、私も付けておりますけれども、ミラノ万博も、経済産業省としても全面的にバックアップし、農林水産物の輸出促進に努めてまいりたいと思っております。
 また、国内におきましても、ジェトロ本部及び地方事務所に農林水産物・食品輸出相談窓口というのを設置をしておりまして、各地で農林水産物輸出に係る相談を受け付けておりまして、平成二十六年二月までに一万三千十二件の相談に対応しております。
 今後とも、農林水産省との連携をしっかりと行いながら、農林水産物の輸出促進に取り組んでまいりたいと考えております。
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猪口邦子#10
○猪口邦子君 今までも連携はしてくださっていると思いますけれども、異次元的な連携、そういう抜本的な努力を大臣によろしくお願いしたいと思います。
 次ですけれども、今度は生産性の向上についてでございます。我が国は気候変動の問題でありますとか、いろいろな問題がありますけれども、施設園芸の抜本的強化、これを推進してはどうかという質問でございます。
 大臣はオランダを視察されたというふうに伺っておりますけれども、例えばオランダのように低地で塩害もある、およそ農業には不適切な条件不利国家であっても、革新的技術や手法によります大規模な施設型の園芸によってそれを可能にしているわけですね。食料生産に大成功しています。次世代型の施設園芸振興策ともいうのでしょうか、そういうことにつきましての大臣のお考えとオランダの視察のことも少しお話しいただければと思います。
 その際に、燃料ですけれども、予算の説明にもありましたが、バイオマスチップ、ペレットなど再生可能燃料、それはカーボンニュートラルとも言われるものでございますけれども、そういう新しい総合的な生産パラダイムとして研究して投資してみてはどうだろうかと思います。
 私は、さきの予算委員会で、アベノミクスの効果が浸透しているしていないという議論のほかに、浸透したところにおいては何にそれを使うのか、その経済的な余力を何に投資するのかということを問いました。つまり、異次元的金融緩和は異次元的な抜本的な大規模投資につながらなければ、せっかくの政策も、もう手段はあっても目的がはっきりしないということになると。是非、今申し上げたようなところですね、再生エネルギーの投資先、投資ということもありますので、お願いしたいと思います。
 ただ、そのときに、農業の、先ほどの予算説明にもありました、多面的機能の発揮、これと生産性の向上ということを少し分けて考えてもいいのではないかと。さきの大臣所信への質疑の中でもそれを指摘する委員がいらっしゃいましたけれども、多面的機能というのはまた非常に大事なものでありまして、農林水産業・地域の活力創造プラン、これに基づいて長年多面的機能の議論があったんですけれども、ついにその位置付けがはっきりしてきたわけですから、そちらへの振興策と、もう一つ、そういう生産性に非常に重点を置いた振興策と、この双方をお願いしたいと思いますが、大臣のお考えを伺います。
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林芳正#11
○国務大臣(林芳正君) 昨年の五月にオランダに視察をいたしました。いろんな方から、一見の価値ありと、こう言われまして、パリでOECDの閣僚理事会があった際に足を延ばして行ってまいったわけでございますが。
 本当に百聞は一見にしかずということで、大体敷地面積が一棟のハウスで四ヘクタールぐらいある大きなところに、高さ八メートル、大きなガラスでできたハウスがございまして、その中にもう一面ずっとパプリカをそこのハウスは植えておられました。少し危ないからよした方がいいんじゃないかと、こう言われたんですが、エレベーターみたいなのに乗って上まで行って、上から見るとまさにもう遠くの方はかすむぐらいで一面にパプリカが生えていたわけですが。これを全部機械化、ICT化をして省力化をしたことによって、全ての段や列に全部番号が付いて、どの列でどういうふうになっているというのが全部、水や、これ多分肥料の供給も機械化されていると思いますが。そして出荷するときも、収穫をやって、機械化をされたものでやって、そして、選果のところだけは少し人手が掛かるということで、選果のときだけ隣の、近所の方にお手伝いに来てもらうというようなことをおっしゃっておられましたが、それ以外は、こん包して出荷してそのまま輸出のところに行くまで全部家族で、四、五人ぐらいでやっておられると、こういうことでございました。
 これが輸出競争力につながっているのかなと、こういうふうに思いましたけれども、こういうものを参考にさせていただいて、日本では、台風もございますのでガラスで全部造るというのがどういうことになるのか、少しアレンジしなきゃいけないということもあります。
 それからオランダの場合は、ロッテルダムからパイプで二酸化炭素を引いてきて、それで使って、この二酸化炭素を多めに供給して光合成を促進させると、こういうことをやっておりましたが、我が国の場合は、まさに今おっしゃっていただいたように、カーボンニュートラルということで木質バイオマスなどの脱化石エネルギーを使えないかと、こういうようなことでアレンジをいたしまして、新しいタイプの施設園芸の産地を育成していこうと、こういうことを新しい予算として、平成二十五年度補正、それから二十六年度の当初予算案も合わせますと五十億円を計上させていただきました。
 既に補正の方はどういうところでやっていただくかというところももう決まってきているわけでございますが、まさに、申し上げたように、高い生産性を確保するためには、ICT等々の他産業の知識、ノウハウ、こういうものの活用が必要になってくると考えまして、昨年の十月ですが、この次世代施設園芸の推進に向けまして農業界と経済界の関係者を参集した全国的なセミナー、大変盛況でございましたが、ふだん農水省に余り来られないような会社の方たくさん来ていただきまして、この周知を図ったところでございます。こうした次世代施設園芸の産地を全国的に展開することによって構造改革を推進していきたいと、こういうふうに思っております。
 まさに今委員がおっしゃっていただいたように、これはある意味で産業政策の部分でございますが、同時に、この産業政策と並んで地域政策というものが大変に大事であるということは常々申し上げておりまして、車の両輪であるということを常々申させていただいておりますが、この多面的機能、水源の涵養ですとか良好な景観の形成、CO2の吸収、こういった視点は大変に大事でございますので、昨年の農政の改革においても多面的機能支払というものを新たに位置付けまして、この今やっております中山間地域等の直接支払と環境保全型の農業の直接支援、これに加えて三本柱、多面的機能は更に二つに分かれるわけですが、こういうものから成る日本型の直接支払制度、これを創設をいたしました。
 まさにこの日本型直接支払制度はこの国会に関連法案出して御審議をいただくことにもなっておりますので、またよろしくお願いいたしたいと、こういうふうに思っているところでございます。
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猪口邦子#12
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 施設園芸との関係では異分野融合研究という言葉も大臣所信にありましたので、それをお伺いしたいとも思いましたけれども、また別の機会にいたしたいと思います。
 我が国は高齢化、高齢まで行きますといろいろな生活習慣病も出てきますので、それに対応するには、もちろん薬剤ということもありますけれども、生活改善、そして食生活の改善、そして介護現場などとの連携も考えれば、いろいろな農産物の今後の開発の余地というのもあるんではないかと思っております。
 そして、今日、最後にどうしてもこれだけは大臣にお願いしておきたいと思いましたのは、子供にとって良い農村とはどういう農村かという観点から政策を強化していただきたいということです。
 先回、農村におきます男女共同参画についてお伺いしましたけれども、新規就農人口、これ中間管理機構などうまくいけば増えてくる可能性があるんですが、これを増やすのに最も根本的にみんなが一人一人最後本当に考えることは、農村に住むことが子供にとって良いことかどうかということだと思うんです。良いことにしなければならないし、現に今農村に住んでいらっしゃるお子さんたちが大丈夫にしなければならない。
 じゃ、どういうことが心配なのかというと、やはり子供の数も少ないから、登下校の安全性、是非スクールバスを導入してほしい、通学路の安全のためにも歩道をきちっと設置してほしい、そういうことをお願いしておりますが、そういうふうにしてもらいたいと思います。
 それから、学業の水準、機会、これが十分かということで、私は自分が少子化を担当しておりましたときに、小学校の施設区域内に放課後子どもプランというものを導入して、そこでもちろん預かりもするし、あと補習や才能教育、お稽古などを幅広く親が迎えに来るまできちっとやると。そういうシステムがヨーロッパでは多くの国に確立しているので、どういう過疎のところからも才能を持った子供たちが雄飛していくという構造がありますけれども、やはり塾に行く機会とか農村に行ったらないんじゃないかとか、そんな不安がきっとあるんではないかと思うんです。
 それから、やはり農業、天候に左右されるということもこの数週間の中でも分かったわけですが、やはり家計急変で突然学業を諦めなければならないようなことがないよう、給付型の奨学金の公的制度、これをずっと、与野党でみんな意見が一致しているんだけれども、財源が十分じゃないのかうまくいかないんですが、農村からそういうのも始めたらいいんではないかと、こういうことに焦点を当てて私は大臣にその観点から視察をしてもらいたいと思うんです。
 例えば、先ほど申し上げましたスイス、あとフランスもそうですが、ポーランドもそうだったと思いますが、こういう子供の農村という観点からの充実したものがあったと思います、私も若干見たんですけれども。いろいろな専門の視察があるんでしょうけれども、子供にとって良い農村はやはり若い家族がそこに移り住むきっかけになると思いますので、是非、大臣のように、非常に先見性がある、また幅広い調整力のある大臣、こういう観点からの農村の充実ということをやっていただきたいんですが、お願いします。
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林芳正#13
○国務大臣(林芳正君) お褒めにあずかって大変恐縮しておりますが。
 やはり自分自身の体験に照らしても、私は、小学校三年生から四年生になるときに父親が選挙に出ましたので、東京から下関に引っ越しまして、随分遊び方が変わったなと。山で虫を捕ったり、その辺の小川みたいなところにザリガニがいたりとかいうようなことは全く東京ではなかったことでございまして、やはり命とか自然を大切にするというのは、実際にそういうところに囲まれていると自然に育まれるというところもございますので。そもそも非常に農村というのはそういう場として重要な役割を果たし得るというところがあるんではないかと、こういうふうに思っておりますが、そこに、更に今委員がおっしゃっていただいたような教育上の配慮や安全上の配慮といったものがどういう工夫で組み合わさっていくともっと良いものになるかというのは大変大事なテーマであると。こういうふうに思っておりますので、大変貴重な御示唆をいただきましたので、何かの機会に、そういう先進的な事例のところに行ける機会があれば是非トライをしてみたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
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猪口邦子#14
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 国交省には歩道の設置をお願いします。それから、文科省には子ども放課後プラン等についてお願いしますが、一言ずつお願いします。
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有松育子#15
○政府参考人(有松育子君) 農村に暮らす子供を含めまして全ての子供たちの放課後等の安全、安心な居場所を確保して豊かな教育環境づくりを推進していくという観点から、文部科学省の放課後子ども教室と厚生労働省の放課後児童クラブを一体的あるいは連携して実施します、先生御発言ございました放課後子どもプランを推進しております。全ての子供を対象として、放課後等に小学校などを活用して様々な学習や体験、交流活動の機会を提供しているものでございます。
 この放課後子ども教室につきましては、現在、全国でおよそ一万の小学校などで実施しておりまして、例えば小学校の特別教室等において、平日の放課後や土曜日などに、地域のボランティアの協力を得て、学習活動ですとか、茶道、そろばん、パソコン教室など多様な活動を実施している例がございます。
 都市部、農村部にかかわらず、全ての子供に充実した学習活動の機会を提供することが大変重要なことだと思っておりまして、放課後子どもプランの更なる充実のために、学校の施設の一層の活用を促していくとともに、学習プログラムの質の向上等に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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野村哲郎#16
○委員長(野村哲郎君) 谷脇国土交通省道路局次長、時間が過ぎておりますので、簡潔にお答えください。
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谷脇暁#17
○政府参考人(谷脇暁君) はい。
 歩道の整備についてでございますけれども、大変重要であるというふうに考えてございます。
 特に、通学中の児童の安全確保につきましては、平成二十四年の京都府の亀岡市での事故等がございました。こういうものを受けまして、農村地域を含む全国の小学校において、道路管理者と学校、警察などによる緊急の合同点検を実施をいたしました。こういう点検を踏まえまして、道路管理者といたしましては歩道整備など約四万五千か所の対策を実施しておりまして、今年度末で大体八割が完成するという見込みでございます。
 今後とも、国、地方公共団体、地域の皆様方と連携いたしまして、歩道整備などの歩行者の安全確保を着実に進めてまいります。
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猪口邦子#18
○猪口邦子君 終わります。ありがとうございます。
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金子原二郎#19
○金子原二郎君 林大臣に対しまして、我が国の漁業に関連して質問をさせていただきます。
 大臣は、先日の農林水産委員会での所信表明におきまして、本年は攻めの農林水産業の実行元年である、あらゆる施策を総動員し、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村をつくり上げてまいりますと述べ、特に水産業におきましては、かつて世界一だった日本の漁業を復活させると決意を述べられておりまして、全国の漁業に関係する皆さん方は、かつてこういう大臣の発言はありませんでしたから、大変な期待を持っていると思います。
 かつて日本の漁船は、遠くスペイン、西アフリカ、ニュージーランド、北米、南米の世界の漁場に千五百トンから三千トン型の大型トロール船で出漁しまして、モンゴウイカ、タコなどを漁獲して日本に運び、消費をしていました。
 お手元にあるグラフを御覧になっていただきますと、一九七〇年代から一九九〇年代の初めまで日本は一千万トンから約一千二百万トンの水揚げをしていたわけでありまして、まさに日本の水産業は世界の漁業を制覇していた時代でありました。ところが、一九七六年に米国が二百海里法を成立させると各国もそれぞれに追従しまして、日本の漁船が操業するためには入漁料を払わなければならなくなってしまい、その入漁料が年々高くなっていって、最終的には日本の漁船は世界の海から撤退をせざるを得なくなったわけであります。
 また、日本の東シナ海で操業する底引き、巻き網などの漁船も、東シナ海での操業が、中国との漁業協定で暫定水域が認められたことによって中国の船が大量に操業することになり、暫定水域の中に何百隻という中国の船が押しかけてくることになって、結果的には日本の漁船が操業できない状態になり、お手元にお配りしている長崎県の水揚げの漁獲量の推移というのを御覧になっていただければ、以西底引きというのがかつて長崎県にとっては大きな漁業、産業でございましたけれども、かつては以西底引きで約十二、三万トンの水揚げをしておった、そして大体百四十隻ぐらいの船が操業しておったのが、現在では五隻なんです。しかも、四千トン未満というような大変な厳しい状況に置かれておりまして。また一方、巻き網船団も大体六十万トンぐらい捕っておった、それが今日では十四、五万トンというような厳しい状況に置かれておりまして、日本全体で見てみましても、この配付した資料を御覧になっていただいても、かつては千二百万トンから千万トンあった水揚げが、二〇一二年では養殖業含めて約四百七十万トン、海面漁業で約三百七十万トンというような落ち込みになっているわけでございまして。
 この漁業をこれから復活させるということであるならば、漁業に対してどのようなビジョンを持って取り組むのか、そしてまたどの水準までこれを引き上げようとしているのか、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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林芳正#20
○国務大臣(林芳正君) まさに金子先生はこの分野の権威でいらっしゃいますので、今資料にお配りになっていただいたような状況、一番御存じなのではないかと、こういうふうに思いながら聞かせていただきました。
 まさに今お話しいただいたように、この漁業・養殖業生産量は、昭和三十一年から三十六年、それから昭和四十七年から昭和六十二年、この間世界一位を誇っていたわけでございます。昭和五十九年のピーク時は千二百八十二万トンという生産量があったわけですが、その後中国が一位となって、平成二十三年では四百七十七万トン、世界八位と、こういうことでございます。
 今まさにお話しいただいたように、一つは二百海里の設定によって遠洋の漁場から撤退をせざるを得なくなったということと、もう一つはマイワシ漁獲量、これが減ったということ、そして日中のお話をしていただきましたが、ほかの国も含めてアジアの漁業、養殖業、こういうところが増加して、そういうところとの調整ということが起こってきたと、こういうことが歴史的に振り返ると主な要因であると考えておるわけでございます。
 しかしながら、振り返って、我々の領海、それから排他的経済水域、いまだに世界六位の面積を実は持っております。それから、深さまで入れて体積で見ると、世界一、二位になると、こういうふうにも言われておりまして、大変豊富な水産資源に恵まれた、しかも海流の関係もあって好漁場であって、資源は非常に恵まれているということがあると、こういうふうに考えております。
 それから、ここへ来て、世界人口の増加で水産物需要が世界的には増大をしていくということでありますから、マクロで考えますと、水産日本の復活というための環境は整っているのではないかと、こういうふうに思っております。かつてやってきたときのノウハウ等々がいろいろあるわけでございますので、こういうものと水産資源を合わせることによって、この水産業を成長産業化して、もう一度水産業、漁村に活力を取り戻していきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
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本川一善#21
○政府参考人(本川一善君) 今、具体的な目標というお問いかけがございましたので、それについてお答えさせていただきます。
 水産日本の復活を目標に掲げております農林水産業・地域の活力創造プランにおきましては、漁業生産金額とか漁業種類ごとの目標というのは設定しておりませんが、漁業生産量に関しまして、二〇一二年に食用魚介類の生産量は三百七十六万トンでありますけれども、これを二〇二二年までに四百四十九万トンに向上させるという目標値を定めております。また、国産水産物の輸出額を二〇一二年の一千七百億円から二〇二〇年までに三千五百億円に倍増する、それから魚介類の消費量を二〇一二年の二十八・四キログラム、一人当たり一年間でありますが、これを二〇二二年までに二十九・五キログラムに向上させるという具体的な目標を設定をいたしております。
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金子原二郎#22
○金子原二郎君 世界の中での好漁場ということで評価なされているわけなんですが、先ほどのお配りした資料を御覧になっていただきますように、沖合漁業ではマイワシが捕れるときには約四百トンぐらい捕れておった、それが現時点ではほとんどゼロに近いという中で、それでも日本の、残念ながら沖合漁業もまた沿岸漁業も養殖業も以前よりは非常に厳しくなっていっているんです。
 だから、この厳しい状況が続いている中で、今大臣がおっしゃったように、これから本当にこれをチャンスと捉えてやっていくということであるならば、じゃ、具体的にどのような目標を立てて、その目標に到達するためにはどのようなビジョンでやるかというものを持っていないと、なかなかこれは難しいと思うんです。
 しかも、漁業というのは非常に複雑です。沖合があれ、沿岸があれ、遠洋は正直言って今のところはカツオ、マグロ、大型の巻き網ぐらいですから、これからは沖合漁業とそれから沿岸漁業をどうこれからいろんな施策をもって、そしてできるだけ漁獲量がアップするような体制をつくっていくかと。そういった具体的なものを、例えば沖合でも巻き網があれば、一本釣りがあれば、またサンマの棒受けがあると。もう非常にいろいろなそういった漁法によってそれぞれの漁船があるわけなんでして、それぞれの漁法と漁船の対応をどうするかというものを考えておかないと、なかなか私は今言った目標を達成することは非常に難しいと思うんです。
 そこで、当然その目標を達成するためにいろいろな施策をやらなきゃいけないんですが、先ほどの大臣の説明を聞いておりましても、この説明の中で、農業関係は大体一から八ぐらいまで述べているんですよ。漁業はただ一か所だけ。しかも、この予算案を見てみますと、二兆三千億のうちに水産予算というのは公共事業等を入れて一千四百億ぐらいですよ。
 この差を考えていったときに、確かに農業のウエートと水産のウエートはいろいろな面で違いますけれども、地域にとっては大変、特に離島にとっては、これがなくなることによって人口がどんどん減少しているというのは、皆さん方に今お配りしておる長崎県の対馬の状況を見ていただければ、漁獲が減るとともにどんどん人口が減っていっている。これはもう、離島の場合は漁業しかないんですよ。
 そういう状況の中で、果たしてこれだけの予算で、そしてそういった今後の対策をやることができるのかどうか、この点について大臣のお考えをお聞かせいただきたい。
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林芳正#23
○国務大臣(林芳正君) 昨年の十二月に農林水産業・地域の活力創造プラン、決めさせていただきましたが、まさに今おっしゃっていただいたように、水産日本の復活ということを目標に掲げて、先ほど水産庁長官からも答弁をしたような具体的な目標を定めて、これに向けてあらゆる施策を総動員していこうと、こういうことを明記させていただいたところでございますが。具体的には、計画的な資源管理、漁場改善の取組を推進する、それから省エネ等による漁業生産コストの削減、国産水産物の輸出促進、漁業の六次産業化と、こういうことを書かせていただいております。
 予算も、二十五年度補正、二十六年度当初の予算案でございますが、まさに与党での御折衝をいろいろいただいた上で今の額を措置をしたと、こういうところでございまして、もう少しこのシェア、額等もキープをしろという強いお言葉がたしか与党の御議論でもあったということを私も承知をしておりますが、そういう中でこの案を決めさせていただいたところでございます。
 やはり、私の地元もそうなんでございますが、浜、浜によっていろいろとそれぞれ違いがあると。離島のお話がありましたし、また日本海側、太平洋側、いろんな違いがございますので、やっぱりそれぞれの浜の実情を踏まえて、その浜、浜でまた地域ごとにどういうことをやっていくかということを、全体としてのメニューは作ったわけでございますが、結果としてその浜、その地域の漁業者の所得が向上する、これにつながっていかなければいけませんので、そういう意味で、それぞれの浜の実情を踏まえた総合的かつ具体的な取組を浜の活力再生プランということで作っていこうと。こういうことによって、これは言わばミクロの政策になると思いますけれども、いろんなメニューを用意しながら、いろんなものを、それを活用していただいて、結果として浜の元気が出る、こういうふうに取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
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金子原二郎#24
○金子原二郎君 浜の活性化ということなんですけれども、浜といってもいろいろな漁業形態によって違うわけなんですよね、地域が。だから、確かに今大臣がおっしゃっているような浜というのは、ある意味じゃ非常に狭い意味での浜であって、例えば沖合漁業というのはどちらかというと浜よりもある意味じゃ広い、広範囲にわたった中での操業というのが行われているわけなんですから、私は、沿岸は浜でいいけれども、沖合はやっぱりそれぞれの種類ごとに対策を考えていかないと、なかなかこれを復活させるというのは難しいし、ますますこれからもじり貧していくと思うんですよ。
 したがって、やっぱり当然、目標、ビジョンを持つためには、沖合のどういう船の場合はどういうふうにこれからやっていく、それを、やっぱりそれぞれの目標を示して、そのためには、こういう施策を打っていくためにはどれだけの金が掛かる、そういった具体的な話をしていかないと、私は、今までと同じようなことをやっておってはなかなかこの水揚げ高を上げることは非常に難しいと思うんです。
 特に資源管理型漁業の話が出ましたけれども、これはなかなか難しいんですよ。ノルウェーとかニュージーランドは非常に漁民の数も少ないし限られた中でやっておりますが、日本の場合、これだけ大きい水産国であって、資源管理をやるというのは非常に難しい。しかし、いずれはやらざるを得ないというふうに私たちは見ております。
 そういう中で少し最近TAC制度を設けてやっておるんですが、本当にTACと、それから今TACの場合はオリンピック方式でやっていますけど、これを個別方式でやるということになってくると、今水揚げしている人たちは、それぞれ巻き網についても、底引きにおいても、これだけの水揚げでどうにか経営が成り立っているんですよ。それをあしたから幾らって決められてしまうと、正直言って、漁業というのは競争なんです、農業と違って、今そこにある資源をどう捕るかと。要するに、各船よりもたくさん捕ることによって、そしてどうにか経営がうまくいっているんだ。だから、随分格差があるんですよ、同じ漁場の中でも。
 そういう格差の中でこの個別方式を取り入れるということになれば、ある一定期間は漁業補償せざるを得ないと僕は思うんですよ。そういう具体的なものを考えながらやっていかないと、今のままで、ただ意気込みだけあってこうやりますと言っても、ますます日本の漁業はこれからじり貧していくというふうに私は思っております。是非その辺のお考えをお伺いしたいと思います。
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本川一善#25
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、資源管理の問題について検討が急がれているといったような状況だと認識しております。
 そのような状況を踏まえて、今月の二十四日に第一回目を予定しておりますが、資源管理に関する検討会を設けさせていただきまして、今、資源的に非常に問題になっておるクロマグロの問題でありますとか、それから日本海のスケソウダラの問題でありますとか、資源的にいろいろ問題になっているようなものを取り上げながら、まさにおっしゃるように、資源管理をどのようにやっていくのか、IQ制度というものを我が国でどのように考えていくのか、そのようなことについて議論を深めてまいりたいと思っております。
 その過程でいろいろと議論を実現していくことになりますと、まさにおっしゃるような関係の業種、業態にいろいろと影響が生じる可能性がありますので、そのような影響につきましても、私ども、関係者の意見をよく聞きながら状況を見極めて適切に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
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金子原二郎#26
○金子原二郎君 是非、どうしてもやっぱり思い切ったことをやるためにはお金が必要なので、そこはなかなか、水産庁長官も一生懸命にやっていただいているんですよ、燃油対策でも本当によくやったし。水産庁の皆さん方がやっても限界があるんですよ。これは日本の国全体で水産業をどう考えるか、地域の問題としてこの水産業をどのように捉えながら、どのような金を投入してやっていくかという大きな考え方でやらないと、正直言ってこれは水産庁だけでできるような問題じゃないです。
 だから、私はあえて今日は林大臣にお尋ねをしておる。うちの部会でも絶えず言ってきましたけれども、なかなか部会だけでも簡単にいかない。やっぱり思い切った政策を打つためには、特に財務省の皆さん方が何か資源管理型をやれば簡単にできるように思っているんですよ。ところが、なかなかこの手続上難しい日本の漁業の実態というのを余り御存じない。役所が説明しても理解しない。そういう中で今日この日本の漁業の政策が行われてきているわけなんですから。
 これはもう、林大臣、さっき猪口先生も随分褒めたでしょう、私も期待していますから。かつてのお父さんたちもみんな漁業を一生懸命やった方なんですから、是非これは思い切った政策を打っていただきたいということをお願いしたい。
 そこで、たまたまマグロの未成魚の漁獲の制限が出ましたけれども、これだって地元と十分打ち合わせてやってもらわないと、大上段に構えて五〇%削減しますと言ったら、これで生計立てている人はどうしますか。その点、私は、農業と差があるのは、農業は今回減反やるにしても、減反のための政策をちゃんと打ち出してからやっている。漁業は政策を打ち出さないで一方的に物事を押し付けてしまうわけですから、ここもやっぱり改めてもらわなきゃいかぬ。これだけのものを削減したら、実際養殖している人たちも困るんですよ。そしてまた、そこを捕っている、また一般の漁船の方々も困る。だから、そこは十分に話合いしながらやって、そのための対策をどういうふうに具体的に打つかということを示してから本当は先を言わなきゃいけないんですよ。どうも水産業の場合はその辺について少し農業とは違うなというふうに、ひがみかもしれませんが、そういうふうに思っております。
 それで、もう一つ、今一番やらなきゃいけない問題は燃油対策なんですよ。いろいろな政策を打ったって、だって漁船が操業に出なきゃどうしようもないんですから。盛んに水産物の輸出といって大臣もおっしゃっていますけれども、輸出する魚が捕れなかったら何もないんですから。そのためには、この燃油対策というのが今一番緊急の課題なんです。本当に長官始め皆さん方の努力で、今回新しい対策を打っていただきました。しかし、これは十分じゃない。
 特に、今セーフティーネットで、皆さん方にお配りしている表を見ていただくと、これ補填額の価格の設定が、要するにだんだんだんだん輸入単価が高くなっていくと漁民の手取りが少なくなっていくんですよ。漁民の手取りが少なくなっていくので、せっかく今ここまでこういった対策を打っていただいているのが、もう二十六年になったら逆に漁民に対する補填額が減っていくわけなんですよ。これはどんどんどんどん燃油が上がっていけばますます減るわけなんですよ。この仕組みでは、正直言って漁船漁業は救えない。だから、例えば五万円なら五万円に設定して、それから上がった分については補填するという考え方で財務省を説得しないと。
 こういう状況が続いていったら、恐らく日本の漁船は壊滅的な打撃を受けますよ。もういろいろな政策なんかは必要ないんですよ、ある意味では、今。今一番やらなきゃいけないのは、もう漁港も造らなくていい、港も要らない、ほかの政策も要らない。燃油対策なんですよ。思い切った燃油対策を打たないと、恐らく沖合漁業は全てもう漁に出られなくなってしまう。この辺を是非考えていただくように、大臣、最後に一言お願いします。
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林芳正#27
○国務大臣(林芳正君) まさにこの燃油対策につきましては、この漁業経営セーフティーネット構築事業をやらせていただいて、さらに二十五年の七月から、これは与党でも随分御議論いただいて、価格上昇分の四分の三を国が補填する特別対策、二十五年度補正でさらに省燃油活動推進事業、こういうものを含めた新規事業をやらせていただいておるところでございます。
 今委員がおっしゃったように、七中五というのをずっとやっていきますと、だんだんだんだん張り付いてきますので、値段がどんどんどんどん上がっている局面では、七中五、前のところが効いてきますから、ある程度の額が出るわけでございますが、ずっと高止まりしていきますと、だんだんだんだん近づいてくると。
 こういうところは、もう与党の御議論でもいただいておったところでございまして、そういうところも併せて、この間新規事業ということで構造改革に対する支援ということも新たに打ち出したところでございますが。今委員がずっとおっしゃっていらっしゃったように、漁業者の皆様が安心して漁に出かけていただくように、これが大事だと、こういうふうに思っておりますので、今の仕組みも一定の評価をいただいておりますし、それから加入者もどんどん増えてきているということも聞いておりますが、さらにこの燃油の動向、それから為替の動向もあると思いますので、こういうものを見守りながらしっかりと政府・与党で議論を続けていきたいと、こういうふうに思っております。
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金子原二郎#28
○金子原二郎君 最後に一言。
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野村哲郎#29
○委員長(野村哲郎君) もう時間が来ておりますので、まとめてください。
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