安全保障委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成二十八年十二月十三日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 山口 壯君
理事 江渡 聡徳君 理事 小野寺五典君
理事 寺田 稔君 理事 中谷 真一君
理事 中村 裕之君 理事 後藤 祐一君
理事 升田世喜男君 理事 浜地 雅一君
池田 道孝君 今枝宗一郎君
大西 宏幸君 門山 宏哲君
金子万寿夫君 北村 誠吾君
熊田 裕通君 小林 鷹之君
左藤 章君 藤丸 敏君
宮澤 博行君 和田 義明君
青柳陽一郎君 神山 洋介君
横路 孝弘君 佐藤 茂樹君
赤嶺 政賢君 下地 幹郎君
吉田 豊史君 照屋 寛徳君
武藤 貴也君
…………………………………
防衛大臣政務官 小林 鷹之君
防衛大臣政務官 宮澤 博行君
参考人
(東京国際大学国際戦略研究所教授) 伊豆見 元君
参考人
(政策研究大学院大学教授) 道下 徳成君
安全保障委員会専門員 林山 泰彦君
—————————————
委員の異動
十二月十三日
辞任 補欠選任
金子万寿夫君 池田 道孝君
同日
辞任 補欠選任
池田 道孝君 金子万寿夫君
—————————————
十二月十三日
第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案(青柳陽一郎君外六名提出、衆法第五号)
同月八日
安保法制(戦争法)の速やかな廃止と、南スーダンPKOより自衛隊を撤退させ、愛知を軍事拠点にさせないことに関する請願(本村伸子君紹介)(第一四七九号)
戦争法の廃止を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第一四八〇号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第一五三五号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第一五八九号)
同(池内さおり君紹介)(第一五九〇号)
同(梅村さえこ君紹介)(第一五九一号)
同(大平喜信君紹介)(第一五九二号)
同(笠井亮君紹介)(第一五九三号)
同(穀田恵二君紹介)(第一五九四号)
同(斉藤和子君紹介)(第一五九五号)
同(志位和夫君紹介)(第一五九六号)
同(清水忠史君紹介)(第一五九七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一五九八号)
同(島津幸広君紹介)(第一五九九号)
同(田村貴昭君紹介)(第一六〇〇号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一六〇一号)
同(畑野君枝君紹介)(第一六〇二号)
同(畠山和也君紹介)(第一六〇三号)
同(藤野保史君紹介)(第一六〇四号)
同(堀内照文君紹介)(第一六〇五号)
同(真島省三君紹介)(第一六〇六号)
同(宮本岳志君紹介)(第一六〇七号)
同(宮本徹君紹介)(第一六〇八号)
同(本村伸子君紹介)(第一六〇九号)
日本を海外で戦争する国にする戦争法(安保法制)の廃止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一四八一号)
石垣島への自衛隊配備撤回に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三三号)
戦争法を廃止することに関する請願(池内さおり君紹介)(第一五三四号)
沖縄・高江でのヘリパッド工事中止を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三六号)
自衛隊に駆けつけ警護など新任務を付与せず、南スーダンからの撤退を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国の安全保障に関する件(北朝鮮の核・ミサイル問題等)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 山口 壯君
理事 江渡 聡徳君 理事 小野寺五典君
理事 寺田 稔君 理事 中谷 真一君
理事 中村 裕之君 理事 後藤 祐一君
理事 升田世喜男君 理事 浜地 雅一君
池田 道孝君 今枝宗一郎君
大西 宏幸君 門山 宏哲君
金子万寿夫君 北村 誠吾君
熊田 裕通君 小林 鷹之君
左藤 章君 藤丸 敏君
宮澤 博行君 和田 義明君
青柳陽一郎君 神山 洋介君
横路 孝弘君 佐藤 茂樹君
赤嶺 政賢君 下地 幹郎君
吉田 豊史君 照屋 寛徳君
武藤 貴也君
…………………………………
防衛大臣政務官 小林 鷹之君
防衛大臣政務官 宮澤 博行君
参考人
(東京国際大学国際戦略研究所教授) 伊豆見 元君
参考人
(政策研究大学院大学教授) 道下 徳成君
安全保障委員会専門員 林山 泰彦君
—————————————
委員の異動
十二月十三日
辞任 補欠選任
金子万寿夫君 池田 道孝君
同日
辞任 補欠選任
池田 道孝君 金子万寿夫君
—————————————
十二月十三日
第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案(青柳陽一郎君外六名提出、衆法第五号)
同月八日
安保法制(戦争法)の速やかな廃止と、南スーダンPKOより自衛隊を撤退させ、愛知を軍事拠点にさせないことに関する請願(本村伸子君紹介)(第一四七九号)
戦争法の廃止を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第一四八〇号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第一五三五号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第一五八九号)
同(池内さおり君紹介)(第一五九〇号)
同(梅村さえこ君紹介)(第一五九一号)
同(大平喜信君紹介)(第一五九二号)
同(笠井亮君紹介)(第一五九三号)
同(穀田恵二君紹介)(第一五九四号)
同(斉藤和子君紹介)(第一五九五号)
同(志位和夫君紹介)(第一五九六号)
同(清水忠史君紹介)(第一五九七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一五九八号)
同(島津幸広君紹介)(第一五九九号)
同(田村貴昭君紹介)(第一六〇〇号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一六〇一号)
同(畑野君枝君紹介)(第一六〇二号)
同(畠山和也君紹介)(第一六〇三号)
同(藤野保史君紹介)(第一六〇四号)
同(堀内照文君紹介)(第一六〇五号)
同(真島省三君紹介)(第一六〇六号)
同(宮本岳志君紹介)(第一六〇七号)
同(宮本徹君紹介)(第一六〇八号)
同(本村伸子君紹介)(第一六〇九号)
日本を海外で戦争する国にする戦争法(安保法制)の廃止に関する請願(本村伸子君紹介)(第一四八一号)
石垣島への自衛隊配備撤回に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三三号)
戦争法を廃止することに関する請願(池内さおり君紹介)(第一五三四号)
沖縄・高江でのヘリパッド工事中止を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三六号)
自衛隊に駆けつけ警護など新任務を付与せず、南スーダンからの撤退を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五三七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国の安全保障に関する件(北朝鮮の核・ミサイル問題等)
————◇—————
山
山口壯#1
○山口委員長 これより会議を開きます。
国の安全保障に関する件、特に北朝鮮の核・ミサイル問題等について調査を進めます。
この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として東京国際大学国際戦略研究所教授伊豆見元君、政策研究大学院大学教授道下徳成君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →国の安全保障に関する件、特に北朝鮮の核・ミサイル問題等について調査を進めます。
この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として東京国際大学国際戦略研究所教授伊豆見元君、政策研究大学院大学教授道下徳成君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
山
山
山口壯#3
○山口委員長 この際、両参考人に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、両参考人からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
念のため申し上げますが、御発言の際は委員長の許可を得ることとなっております。御発言は着席のままで結構です。また、参考人は委員に対し質疑をすることはできないこととなっておりますので、御承知いただきたいと存じます。
それでは、伊豆見参考人、お願いいたします。
この発言だけを見る →本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、両参考人からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
念のため申し上げますが、御発言の際は委員長の許可を得ることとなっております。御発言は着席のままで結構です。また、参考人は委員に対し質疑をすることはできないこととなっておりますので、御承知いただきたいと存じます。
それでは、伊豆見参考人、お願いいたします。
伊
伊豆見元#4
○伊豆見参考人 ありがとうございます。東京国際大学の伊豆見でございます。
本日は、貴重な機会を与えていただきまして、大変光栄に存じております。特に、山口委員長からお声をかけていただいたということは、私にとっては非常に喜ばしいことでございますので、できるだけ、私の考えていますこと、これまでそれなりに研究をしてきましたことの一端を御披露させていただきまして、皆様との御議論をさせていただければと思います。
御案内のように、ことし、北朝鮮は、一月六日と九月九日、二回核実験を行いまして、それ以外、弾道ミサイルということですと、短距離から中距離、準中距離を二十数発、二十四発ぐらいですか、発射をするということがございまして、十月二十日を最後にして今ちょっと静かになっております。
しかし、一月から十月までの間、そういう挑発行為がずっと続いてきたわけでありますが、なぜ、ことし、そこまでのことをやったのか。北朝鮮側の理由といいますか要因といいますか、それについて、簡単に、私が考えていますことを申し上げさせていただきたいと思います。
もちろん、幾つも理由があって、それの複合的な理由のもとで北朝鮮はこういう行為を行った。大きく分ければ、もちろん軍事的な要因がありますし、非軍事的な要因があるということになりますし、あとは、外向け、国際社会に向けての意味合いというものがあると同時に、国内に向けて、国内上必要なものがあって行ったということだろうと思います。
軍事的に言いますと、もちろん、彼らの核能力及びミサイル能力の向上、強化というものを図る。基本的には、核兵器の小型化というものを進め、極めて信頼に足る、極めて安定した、十分に統制のとれた弾道ミサイルの能力を開発のみならず確認する。そして、この二つをくっつければ、御案内のように、核ミサイル、小型化されて弾頭化された核兵器を弾道ミサイルに装着、装填すれば核ミサイルとなるということでありますので、もちろんこれが大きな目標であったかと思います。
実は、三回目の核実験を行った後は北朝鮮が核兵器の小型化に成功したと見る、これはとりわけアメリカの核の技術の専門家の見方だと思いますけれども、その中では、もう三回目で十分小型化が成ったという声が大きかったと思いますが、ただ、中国の核の専門家、すなわち核兵器製造に携わっているような人たち、そういう人たちの話は、まだ三回目では無理じゃないかと言っておりました。ただ、ことし、四回目、五回目を行いましたので、誰が見ても北朝鮮が小型化には成功したということにはなっているのであろうかと思います。ですから、まず核ミサイルを手にするということが大事。
しかし、そのミサイルでおもしろいことは、やはり短距離、そして中距離、準中距離までを今回やった。ムスダンというものに手をつけまして、恐らく三千キロから四千キロの射程を持ちますから、グアムがその射程の中に入るというものを、今まで発射実験を一度もやったことがないものをことしは六回やりましたかね。成功したのは一回だけ、六月二十二日に一発だけ成功いたしました。そのムスダンまで手をつけたということで、韓国、日本、そしてグアム、そこの米軍基地全てを射程の中におさめるということをやった。
しかし、もう一つ我々が注目すべきは、本来、アメリカ本土に届くような、アメリカ本土への攻撃力というものをきちっと持たないと、抑止という面からすると欠ける、不足している面があるのは当然でありますが、この長距離弾道ミサイル、ICBM、大陸間弾道弾といったものの開発については、決して北朝鮮はことし積極的でなかったということが私は大事な点だろうと思います。
一つは、確かに、二月に衛星と称するミサイルの発射をいたしましたが、本来ですと、その後に、九月に少し大型出力のエンジンの実験をいたしまして、それは衛星の第一段目に使うんだと彼らは言っておりましたので、それに基づいて、もう一度衛星と称するミサイルの発射がある可能性というものを専門家は見ておりましたが、結果的に北朝鮮はそれを行いませんでした。
ですから、ICBM能力を持つことについて北朝鮮が積極的だとはその点からも見られませんし、もう一つ、我々が恐らくICBMだろうと感じているKN08というコードネームで呼んでいるミサイルがありますが、これも一回も飛ばしたことがないわけですね。ですから、まだまだ、ICBM能力を持つことについて北朝鮮が非常に積極的、あるいは非常に時間を短縮してやろうとしていることではないということも我々は考えておくべきだ。
ただし、日本からすれば、当然、日本は全て北朝鮮の核ミサイルの射程内に入ったと考えざるを得ないわけでありますので、我々にとっての脅威が相当大きく増したんだと、総理が次元の異なる脅威とおっしゃるのはまことに正しい認識をお示しだと思いますが、それほど厳しいことになっているということだと思います。恐らく北朝鮮はそこで満足している部分が私はあるんだろうと思っております。
それはまた、短距離、中距離、準中距離までの、すなわちスカッドからノドン、そしてムスダンと至るところまでのミサイル能力を持つことは、将来、核についての、あるいはミサイルを含めての国際社会との、あるいはとりわけアメリカ、韓国との交渉、ディール、取引の際に北朝鮮がまた求めているのは、朝鮮半島及び朝鮮半島周辺からの核あるいはミサイルの脅威、彼らからする脅威の除去でありますので、そのためにも自分たちが同じような能力を持つ。
そういうのは、かつてSS20が持ち込まれたときにパーシングを持ち込んでチャラにしたという例が八〇年代にございましたが、同じようなことを北朝鮮が考えている可能性が一つあるであろうかと思います。
済みません、お時間がほとんどないので、もう一つ、非軍事的な要因ということでいえば、これはやはり、金正恩の権威を構築するということが一番大きな目的であろう。
金正恩という人は、二〇一一年の十二月十七日に父親の金正日が亡くなって、突然トップの地位についたわけですが、その時点で二十代後半です。何の経験もないし、若過ぎるということもありまして、権威がほとんどない人が突然ナンバーワンになる。
では、その権威をどうやってつけるかというときに、一番いいのは、核兵器を開発し、核兵器の能力を持ち、核ミサイルを持った、アメリカに十分対抗できる、アメリカの脅威を全て抑止できると言い、すなわちアメリカと十分渡り合えるという能力を示すことが一番速成で、一番短時間において彼の権威を固めるということに役に立ったことは間違いありませんし、そのことを北朝鮮は念頭に置いて、ことし、二回の核実験、あるいは二十数回に及ぶ弾道ミサイルの発射というものに踏み切ったのであろう、そのように考えております。
ちょうどいただいたお時間になりましたので、あともう少し、申し上げたいことがまだたくさんございますが、それはこの後の議論の中でお話をさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、貴重な機会を与えていただきまして、大変光栄に存じております。特に、山口委員長からお声をかけていただいたということは、私にとっては非常に喜ばしいことでございますので、できるだけ、私の考えていますこと、これまでそれなりに研究をしてきましたことの一端を御披露させていただきまして、皆様との御議論をさせていただければと思います。
御案内のように、ことし、北朝鮮は、一月六日と九月九日、二回核実験を行いまして、それ以外、弾道ミサイルということですと、短距離から中距離、準中距離を二十数発、二十四発ぐらいですか、発射をするということがございまして、十月二十日を最後にして今ちょっと静かになっております。
しかし、一月から十月までの間、そういう挑発行為がずっと続いてきたわけでありますが、なぜ、ことし、そこまでのことをやったのか。北朝鮮側の理由といいますか要因といいますか、それについて、簡単に、私が考えていますことを申し上げさせていただきたいと思います。
もちろん、幾つも理由があって、それの複合的な理由のもとで北朝鮮はこういう行為を行った。大きく分ければ、もちろん軍事的な要因がありますし、非軍事的な要因があるということになりますし、あとは、外向け、国際社会に向けての意味合いというものがあると同時に、国内に向けて、国内上必要なものがあって行ったということだろうと思います。
軍事的に言いますと、もちろん、彼らの核能力及びミサイル能力の向上、強化というものを図る。基本的には、核兵器の小型化というものを進め、極めて信頼に足る、極めて安定した、十分に統制のとれた弾道ミサイルの能力を開発のみならず確認する。そして、この二つをくっつければ、御案内のように、核ミサイル、小型化されて弾頭化された核兵器を弾道ミサイルに装着、装填すれば核ミサイルとなるということでありますので、もちろんこれが大きな目標であったかと思います。
実は、三回目の核実験を行った後は北朝鮮が核兵器の小型化に成功したと見る、これはとりわけアメリカの核の技術の専門家の見方だと思いますけれども、その中では、もう三回目で十分小型化が成ったという声が大きかったと思いますが、ただ、中国の核の専門家、すなわち核兵器製造に携わっているような人たち、そういう人たちの話は、まだ三回目では無理じゃないかと言っておりました。ただ、ことし、四回目、五回目を行いましたので、誰が見ても北朝鮮が小型化には成功したということにはなっているのであろうかと思います。ですから、まず核ミサイルを手にするということが大事。
しかし、そのミサイルでおもしろいことは、やはり短距離、そして中距離、準中距離までを今回やった。ムスダンというものに手をつけまして、恐らく三千キロから四千キロの射程を持ちますから、グアムがその射程の中に入るというものを、今まで発射実験を一度もやったことがないものをことしは六回やりましたかね。成功したのは一回だけ、六月二十二日に一発だけ成功いたしました。そのムスダンまで手をつけたということで、韓国、日本、そしてグアム、そこの米軍基地全てを射程の中におさめるということをやった。
しかし、もう一つ我々が注目すべきは、本来、アメリカ本土に届くような、アメリカ本土への攻撃力というものをきちっと持たないと、抑止という面からすると欠ける、不足している面があるのは当然でありますが、この長距離弾道ミサイル、ICBM、大陸間弾道弾といったものの開発については、決して北朝鮮はことし積極的でなかったということが私は大事な点だろうと思います。
一つは、確かに、二月に衛星と称するミサイルの発射をいたしましたが、本来ですと、その後に、九月に少し大型出力のエンジンの実験をいたしまして、それは衛星の第一段目に使うんだと彼らは言っておりましたので、それに基づいて、もう一度衛星と称するミサイルの発射がある可能性というものを専門家は見ておりましたが、結果的に北朝鮮はそれを行いませんでした。
ですから、ICBM能力を持つことについて北朝鮮が積極的だとはその点からも見られませんし、もう一つ、我々が恐らくICBMだろうと感じているKN08というコードネームで呼んでいるミサイルがありますが、これも一回も飛ばしたことがないわけですね。ですから、まだまだ、ICBM能力を持つことについて北朝鮮が非常に積極的、あるいは非常に時間を短縮してやろうとしていることではないということも我々は考えておくべきだ。
ただし、日本からすれば、当然、日本は全て北朝鮮の核ミサイルの射程内に入ったと考えざるを得ないわけでありますので、我々にとっての脅威が相当大きく増したんだと、総理が次元の異なる脅威とおっしゃるのはまことに正しい認識をお示しだと思いますが、それほど厳しいことになっているということだと思います。恐らく北朝鮮はそこで満足している部分が私はあるんだろうと思っております。
それはまた、短距離、中距離、準中距離までの、すなわちスカッドからノドン、そしてムスダンと至るところまでのミサイル能力を持つことは、将来、核についての、あるいはミサイルを含めての国際社会との、あるいはとりわけアメリカ、韓国との交渉、ディール、取引の際に北朝鮮がまた求めているのは、朝鮮半島及び朝鮮半島周辺からの核あるいはミサイルの脅威、彼らからする脅威の除去でありますので、そのためにも自分たちが同じような能力を持つ。
そういうのは、かつてSS20が持ち込まれたときにパーシングを持ち込んでチャラにしたという例が八〇年代にございましたが、同じようなことを北朝鮮が考えている可能性が一つあるであろうかと思います。
済みません、お時間がほとんどないので、もう一つ、非軍事的な要因ということでいえば、これはやはり、金正恩の権威を構築するということが一番大きな目的であろう。
金正恩という人は、二〇一一年の十二月十七日に父親の金正日が亡くなって、突然トップの地位についたわけですが、その時点で二十代後半です。何の経験もないし、若過ぎるということもありまして、権威がほとんどない人が突然ナンバーワンになる。
では、その権威をどうやってつけるかというときに、一番いいのは、核兵器を開発し、核兵器の能力を持ち、核ミサイルを持った、アメリカに十分対抗できる、アメリカの脅威を全て抑止できると言い、すなわちアメリカと十分渡り合えるという能力を示すことが一番速成で、一番短時間において彼の権威を固めるということに役に立ったことは間違いありませんし、そのことを北朝鮮は念頭に置いて、ことし、二回の核実験、あるいは二十数回に及ぶ弾道ミサイルの発射というものに踏み切ったのであろう、そのように考えております。
ちょうどいただいたお時間になりましたので、あともう少し、申し上げたいことがまだたくさんございますが、それはこの後の議論の中でお話をさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。拍手
山
道
道下徳成#6
○道下参考人 皆さん、おはようございます。政策研究大学院大学の道下でございます。
本日は、このような大変重要な場にお招きいただきまして、ありがとうございます。特に、今回の場合、山口委員長が実は私のアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の先輩でいらっしゃいますので、山口先生に頼まれると断れないということではせ参じて、喜んで参りました。どうぞよろしくお願いいたします。
私の方から、きょうは三点、手短にお話しします。まずは、北朝鮮の核・ミサイル能力がどのように向上してきているのかという点。二つ目は、日本がそれに対して、これは安全保障面でですけれども、どう対応しているか。そして最後に、今後どういうことをするべきかということを簡単にお話しいたします。
まず、お手元にお配りした資料をごらんください。
まず、北朝鮮の核実験でございますけれども、これは今まで五回行われております。二〇〇六年十月に第一回、そして、ことしの九月に一番最近の第五回を行っておりますが、ここの、下の推定される出力というところに注目していただきますと、いかに北朝鮮が着実に能力を高めてきているかというのがわかります。
ここの二〇〇六年のところには約〇・五から一kTと書いてありますが、kTというのはキロトンの略でして、これは爆発能力のことを指します。ちなみに、広島に落とされた原爆が約十五キロトンぐらいでしたので、それを御参考にして見ていただきますと、最初はそれよりもはるかに小さい〇・五から一キロトン、それが二回目は二から三キロトン、三回目は六から七、四回目も六から七、そして一番最近のは十一から十二ということで、かなり広島のものに近い能力を持つまでに、これは十年間、ちょうどほぼぴったり十年間かけて着実に能力を向上させてきているということです。
次のページに行ってください。
これは、ごちゃごちゃ書いてありますが、ポイントは黄色くハイライトしているところのみでございます。これは、プルトニウムとウラニウム、北朝鮮は両方の核プログラムを持っておりますけれども、では一体どのぐらいの核兵器をつくれる状態にあるのかということで、このアメリカ・ワシントンDCにあるシンクタンクの見積もりでは、ことしの六月の時点で十三から二十一個の核兵器、その後、一回核実験をいたしましたから、現在は十二個から二十個程度の核兵器を持つための核物質を持っているという推定になっております。
次のページに行ってください。
次は、ミサイルの絵が載っておりますが、きょうは、もう伊豆見先生の方から、いろいろなミサイルをテストしているということのお話がございましたけれども、私の方からは、このミサイル、ノドンと言われるミサイルですが、これに絞ってお話しします。なぜかと申しますと、これはまさに対日用の、日本を攻撃するためにつくられた射程千三百キロのミサイルだからです。
北朝鮮はこのミサイルを二百発から三百発程度持っていると言われておりまして、このミサイルは、この写真でもわかりますように、移動式発射台に載せて運用されます。この移動式発射台を北朝鮮は五十台程度持っております。この移動式発射台から発射しますので、非常に見つけるのが難しいということで、見つけてやっつけるのが難しいというのがこのミサイルの特徴でございます。
次のページに行っていただきますと、これはアメリカの国防省の資料ですが、射程の範囲が北朝鮮から千三百キロ、一番外の丸い点線の千三百キロメートルと書いてあるのがノドンの射程でございますので、日本の本土はほぼすっぽり入るということになります。
それから、次のページに行っていただきますと、これが、先ほど伊豆見先生の方からお話ありました、最近、非常に活発にミサイル実験をしているということ、核実験も含み、しているというものの一覧表ですが、その中で、ノドンに絞って見ますと、ことしの三月十八日、その次は七月十九日、その次は八月三日、そして一番最近が九月五日というふうに四回にわたって実験しておりますので、対日用ミサイルにも非常に重点を置いて実験をしているということが言えます。
さらに、最も懸念されるのが九月五日の実験でございまして、次のページに行っていただきますと、二つ写真がありますけれども、左側の写真を見ていただきますと、三つ、先ほどの移動式発射台に載せられたミサイル、これはノドンですけれども、並べられて、ぼん、ぼん、ぼんと発射される様子が出てきます。これは三発のノドンミサイルをほぼ同時に発射するという実験をやっております。
これがなぜ重要かといいますと、日本は今ミサイル防衛を持っていますけれども、一発ずつぽんと飛んでくると割合やっつけやすいわけですね。それが三発一緒にやってくると、飽和攻撃という言い方を専門用語で、サチュレーションアタックと、もう飽和されちゃってという攻撃をする練習ではなかったかと思われるという意味で非常に懸念されます。
また、左の地図を見ていただきますと、黄州というところから発射したということになっておりますが、では、ここから主要都市の距離をはかりますとどうなるかといいますと、ちょっと英語で書いてあるんですが、東京までが千二百五十キロメートル、沖縄までが千三百五十キロメートル。ですから、沖縄はぎりぎりセーフみたいな感じなんです。そして、御参考までに、北京までが八百キロメートルです。ですから、こんな遠くから、北朝鮮の深い西の位置、日本から遠い位置、離れたところから撃っても東京に届くんだということを示したという実験であったとも言えるので、非常に懸念されるということです。
次に、二つ目のポイントで、では、日本はそれに対してどういう措置をとっているかというのを、日本はしばしば、最近は皆さんの御尽力もあり本当に変わってきて、昔は安全保障がだめな国という印象でしたが、北朝鮮問題に関してはかなり、以前からしっかりと対応していて、この点は、日本らしからぬと言ったらもう今の日本には失礼ですが、すばらしい、きちっとした対応をしております。
三つぐらい柱がありますが、まず一つ目の柱は弾道ミサイル防衛システムの配備でございます。
BMD整備構想という絵にありますように、二つ重要なシステムがあるんですが、一つは、イージス艦という海上自衛隊の船に載せられますSM3のブロック1Aという名前のミサイルです。これは、ミサイルを大気圏の外で撃ち落とします。非常に高いところで撃ち落としますので、広い範囲がカバーできて非常にいいシステムです。
もう一つのシステムが、今度は地上配備のペトリオット、PAC3というものですが、防衛省の敷地内にも今配備されていますけれども、これは上の方で撃ち漏らしたものを下で、最終的に、ゴールキーパー的にやるということで、撃ち落とせる範囲は限られておりますけれども、重要な施設あるいはある程度の都市であれば守ることができるというものでございます。
次に、二つ目ですが、これは国民保護法に基づく、日本は国民保護法という名称を使っておりますが、多分、日本のやっていることは、諸外国では市民防衛、シビルディフェンス、あるいは民間防衛と呼ばれるものに近い内容を持っております。
二〇〇四年に国民保護法が成立しましたが、それに基づいて、二〇〇六年と二〇〇七年に二つの警報システムを導入いたしました。これはちょうど私が実はすぐ隣の内閣官房で勤務していたころできて、サイレンもそのときつくって、サイレンを初めて聞く会というのをやったんです。
一つは、テキストメッセージに基づくエムネット。これは、エムネットというから何でエムなんだろうとよく思われるんですが、エマージェンシーの略でエムです。ですから、緊急警報システム、エマージェンシーネットワークです。
もう一つがJアラートという、下のちょっとオレンジの、黄色っぽい箱に入っているものですが、これは自動化された、サイレンとボイスによる警報システムでございます。
ちょっと最後のページに行っていただきますと、どういうサイレンが鳴るか。いろいろな事態によってメッセージは変わるんですが、弾道ミサイルの場合は、まず、ウーウーという国民保護サイレンが鳴った後に、「ミサイル発射情報。ミサイル発射情報。当地域に着弾する可能性があります。屋内に避難し、テレビ・ラジオをつけて下さい。」というボイスメッセージが流れるというシステムでございます。
そして、このシステムは、過去、北朝鮮が何回かミサイル実験をしたときに実験してみたことがあるんですけれども、そうしたら鳴らなかったことがあるんですね。幾つかの自治体では、システムがあるのに、スイッチオン、しいんということになっておりまして、困ったんですが、ただ、問題があるということがわかりましたので、すぐ修正いたしました。ということで、北朝鮮が悪いことをするのも、多少プラス面もあるということでございます。
最後は、三つ目、これは資料はないんですが、口だけで申しますと、アメリカとの間で、拡大抑止力、つまり、日本が何か攻撃を受けた場合にアメリカがかわりに反撃してくれるという約束をすることによって日本に対する攻撃が抑止されるというものですが、このための協議を二〇一〇年から日米間で定期的に行うようになっております。
ということで、北朝鮮に対する安全保障措置というのは極めて真面目にしっかりやっているというのが現状でございます。
ただ、最後、一つ課題がありまして、今の対北朝鮮政策は三つの柱があると思うんですが、一つは有効な制裁、二つ目は強力な防衛措置、そして三つ目は北朝鮮を正しい方向に誘導するための対話でございます。
制裁については、最近の国連決議によって、新しい、ちゃんと中国が実施してくれればかなり効果があるであろうと考えられる制裁措置が導入されました。そして、防衛措置も、今申し上げたとおりきちっとやっています。
ですから、今後は、どのようにこういう圧力をうまい、いい方向に北朝鮮を持っていくための力として使えるように対話を進めていくかということが課題になっていくと考えております。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →本日は、このような大変重要な場にお招きいただきまして、ありがとうございます。特に、今回の場合、山口委員長が実は私のアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の先輩でいらっしゃいますので、山口先生に頼まれると断れないということではせ参じて、喜んで参りました。どうぞよろしくお願いいたします。
私の方から、きょうは三点、手短にお話しします。まずは、北朝鮮の核・ミサイル能力がどのように向上してきているのかという点。二つ目は、日本がそれに対して、これは安全保障面でですけれども、どう対応しているか。そして最後に、今後どういうことをするべきかということを簡単にお話しいたします。
まず、お手元にお配りした資料をごらんください。
まず、北朝鮮の核実験でございますけれども、これは今まで五回行われております。二〇〇六年十月に第一回、そして、ことしの九月に一番最近の第五回を行っておりますが、ここの、下の推定される出力というところに注目していただきますと、いかに北朝鮮が着実に能力を高めてきているかというのがわかります。
ここの二〇〇六年のところには約〇・五から一kTと書いてありますが、kTというのはキロトンの略でして、これは爆発能力のことを指します。ちなみに、広島に落とされた原爆が約十五キロトンぐらいでしたので、それを御参考にして見ていただきますと、最初はそれよりもはるかに小さい〇・五から一キロトン、それが二回目は二から三キロトン、三回目は六から七、四回目も六から七、そして一番最近のは十一から十二ということで、かなり広島のものに近い能力を持つまでに、これは十年間、ちょうどほぼぴったり十年間かけて着実に能力を向上させてきているということです。
次のページに行ってください。
これは、ごちゃごちゃ書いてありますが、ポイントは黄色くハイライトしているところのみでございます。これは、プルトニウムとウラニウム、北朝鮮は両方の核プログラムを持っておりますけれども、では一体どのぐらいの核兵器をつくれる状態にあるのかということで、このアメリカ・ワシントンDCにあるシンクタンクの見積もりでは、ことしの六月の時点で十三から二十一個の核兵器、その後、一回核実験をいたしましたから、現在は十二個から二十個程度の核兵器を持つための核物質を持っているという推定になっております。
次のページに行ってください。
次は、ミサイルの絵が載っておりますが、きょうは、もう伊豆見先生の方から、いろいろなミサイルをテストしているということのお話がございましたけれども、私の方からは、このミサイル、ノドンと言われるミサイルですが、これに絞ってお話しします。なぜかと申しますと、これはまさに対日用の、日本を攻撃するためにつくられた射程千三百キロのミサイルだからです。
北朝鮮はこのミサイルを二百発から三百発程度持っていると言われておりまして、このミサイルは、この写真でもわかりますように、移動式発射台に載せて運用されます。この移動式発射台を北朝鮮は五十台程度持っております。この移動式発射台から発射しますので、非常に見つけるのが難しいということで、見つけてやっつけるのが難しいというのがこのミサイルの特徴でございます。
次のページに行っていただきますと、これはアメリカの国防省の資料ですが、射程の範囲が北朝鮮から千三百キロ、一番外の丸い点線の千三百キロメートルと書いてあるのがノドンの射程でございますので、日本の本土はほぼすっぽり入るということになります。
それから、次のページに行っていただきますと、これが、先ほど伊豆見先生の方からお話ありました、最近、非常に活発にミサイル実験をしているということ、核実験も含み、しているというものの一覧表ですが、その中で、ノドンに絞って見ますと、ことしの三月十八日、その次は七月十九日、その次は八月三日、そして一番最近が九月五日というふうに四回にわたって実験しておりますので、対日用ミサイルにも非常に重点を置いて実験をしているということが言えます。
さらに、最も懸念されるのが九月五日の実験でございまして、次のページに行っていただきますと、二つ写真がありますけれども、左側の写真を見ていただきますと、三つ、先ほどの移動式発射台に載せられたミサイル、これはノドンですけれども、並べられて、ぼん、ぼん、ぼんと発射される様子が出てきます。これは三発のノドンミサイルをほぼ同時に発射するという実験をやっております。
これがなぜ重要かといいますと、日本は今ミサイル防衛を持っていますけれども、一発ずつぽんと飛んでくると割合やっつけやすいわけですね。それが三発一緒にやってくると、飽和攻撃という言い方を専門用語で、サチュレーションアタックと、もう飽和されちゃってという攻撃をする練習ではなかったかと思われるという意味で非常に懸念されます。
また、左の地図を見ていただきますと、黄州というところから発射したということになっておりますが、では、ここから主要都市の距離をはかりますとどうなるかといいますと、ちょっと英語で書いてあるんですが、東京までが千二百五十キロメートル、沖縄までが千三百五十キロメートル。ですから、沖縄はぎりぎりセーフみたいな感じなんです。そして、御参考までに、北京までが八百キロメートルです。ですから、こんな遠くから、北朝鮮の深い西の位置、日本から遠い位置、離れたところから撃っても東京に届くんだということを示したという実験であったとも言えるので、非常に懸念されるということです。
次に、二つ目のポイントで、では、日本はそれに対してどういう措置をとっているかというのを、日本はしばしば、最近は皆さんの御尽力もあり本当に変わってきて、昔は安全保障がだめな国という印象でしたが、北朝鮮問題に関してはかなり、以前からしっかりと対応していて、この点は、日本らしからぬと言ったらもう今の日本には失礼ですが、すばらしい、きちっとした対応をしております。
三つぐらい柱がありますが、まず一つ目の柱は弾道ミサイル防衛システムの配備でございます。
BMD整備構想という絵にありますように、二つ重要なシステムがあるんですが、一つは、イージス艦という海上自衛隊の船に載せられますSM3のブロック1Aという名前のミサイルです。これは、ミサイルを大気圏の外で撃ち落とします。非常に高いところで撃ち落としますので、広い範囲がカバーできて非常にいいシステムです。
もう一つのシステムが、今度は地上配備のペトリオット、PAC3というものですが、防衛省の敷地内にも今配備されていますけれども、これは上の方で撃ち漏らしたものを下で、最終的に、ゴールキーパー的にやるということで、撃ち落とせる範囲は限られておりますけれども、重要な施設あるいはある程度の都市であれば守ることができるというものでございます。
次に、二つ目ですが、これは国民保護法に基づく、日本は国民保護法という名称を使っておりますが、多分、日本のやっていることは、諸外国では市民防衛、シビルディフェンス、あるいは民間防衛と呼ばれるものに近い内容を持っております。
二〇〇四年に国民保護法が成立しましたが、それに基づいて、二〇〇六年と二〇〇七年に二つの警報システムを導入いたしました。これはちょうど私が実はすぐ隣の内閣官房で勤務していたころできて、サイレンもそのときつくって、サイレンを初めて聞く会というのをやったんです。
一つは、テキストメッセージに基づくエムネット。これは、エムネットというから何でエムなんだろうとよく思われるんですが、エマージェンシーの略でエムです。ですから、緊急警報システム、エマージェンシーネットワークです。
もう一つがJアラートという、下のちょっとオレンジの、黄色っぽい箱に入っているものですが、これは自動化された、サイレンとボイスによる警報システムでございます。
ちょっと最後のページに行っていただきますと、どういうサイレンが鳴るか。いろいろな事態によってメッセージは変わるんですが、弾道ミサイルの場合は、まず、ウーウーという国民保護サイレンが鳴った後に、「ミサイル発射情報。ミサイル発射情報。当地域に着弾する可能性があります。屋内に避難し、テレビ・ラジオをつけて下さい。」というボイスメッセージが流れるというシステムでございます。
そして、このシステムは、過去、北朝鮮が何回かミサイル実験をしたときに実験してみたことがあるんですけれども、そうしたら鳴らなかったことがあるんですね。幾つかの自治体では、システムがあるのに、スイッチオン、しいんということになっておりまして、困ったんですが、ただ、問題があるということがわかりましたので、すぐ修正いたしました。ということで、北朝鮮が悪いことをするのも、多少プラス面もあるということでございます。
最後は、三つ目、これは資料はないんですが、口だけで申しますと、アメリカとの間で、拡大抑止力、つまり、日本が何か攻撃を受けた場合にアメリカがかわりに反撃してくれるという約束をすることによって日本に対する攻撃が抑止されるというものですが、このための協議を二〇一〇年から日米間で定期的に行うようになっております。
ということで、北朝鮮に対する安全保障措置というのは極めて真面目にしっかりやっているというのが現状でございます。
ただ、最後、一つ課題がありまして、今の対北朝鮮政策は三つの柱があると思うんですが、一つは有効な制裁、二つ目は強力な防衛措置、そして三つ目は北朝鮮を正しい方向に誘導するための対話でございます。
制裁については、最近の国連決議によって、新しい、ちゃんと中国が実施してくれればかなり効果があるであろうと考えられる制裁措置が導入されました。そして、防衛措置も、今申し上げたとおりきちっとやっています。
ですから、今後は、どのようにこういう圧力をうまい、いい方向に北朝鮮を持っていくための力として使えるように対話を進めていくかということが課題になっていくと考えております。
以上でございます。拍手
山
山
山口壯#8
○山口委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
参考人に対する質疑は、理事会の協議に基づき、まず、各会派を代表する委員が順次質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷真一君。
この発言だけを見る →参考人に対する質疑は、理事会の協議に基づき、まず、各会派を代表する委員が順次質疑を行い、その後、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷真一君。
中
中谷真一#9
○中谷(真)委員 自由民主党の中谷真一でございます。
伊豆見先生、道下先生、本日は御出席ありがとうございます。また、非常に示唆に富むお話をいただきました。これをもって、きょう、この場でしっかりとこの問題について議論してまいりたいというふうに思います。
時間もありませんので、早速、両先生に質問をさせていただきたいというふうに思います。
今、両先生からも、北朝鮮のミサイル・核開発についてお話がございました。現時点で、日本については、核兵器、核ミサイルの射程圏内に入っているだろうというお話がございました。これからも核開発をさらに進めていく可能性があるというお話でもございました。
では、その終着点はどこにあるのか、これはやはりアメリカを射程に入れるまで続けられるのか、この終着点について両先生からお話をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →伊豆見先生、道下先生、本日は御出席ありがとうございます。また、非常に示唆に富むお話をいただきました。これをもって、きょう、この場でしっかりとこの問題について議論してまいりたいというふうに思います。
時間もありませんので、早速、両先生に質問をさせていただきたいというふうに思います。
今、両先生からも、北朝鮮のミサイル・核開発についてお話がございました。現時点で、日本については、核兵器、核ミサイルの射程圏内に入っているだろうというお話がございました。これからも核開発をさらに進めていく可能性があるというお話でもございました。
では、その終着点はどこにあるのか、これはやはりアメリカを射程に入れるまで続けられるのか、この終着点について両先生からお話をお伺いしたいと思います。
伊
伊豆見元#10
○伊豆見参考人 ありがとうございます。
今、中谷先生がおっしゃいましたように、終着点、アメリカに対する攻撃力をというのは当然北朝鮮は考えていると思うのでありますが、ただ、私が先ほど申し上げましたように、ICBMといいますか、大陸間弾道弾についての積極性というのは、今の北朝鮮には私は認められないというふうに思います。
本来であれば、もっと実験を重ねなきゃいけませんし、とりわけ重要なのは、リエントリーの、大気圏外に出して大気圏内に再突入するときの耐熱の技術というものを確立することですが、それについて非常に熱心にやっている、あるいは非常に焦ってやっているという感じは全然ないものですから、ICBMを急いでいるというふうには私は思いません。
むしろ北朝鮮が考えるとすれば、SLBMの方かもしれないですね。要するに、潜水艦発射弾道ミサイルの能力も開発しております。先ほど、それもあったということを申し上げるのを忘れていました、その実験もことしは二回、たしかやったかなと思うのでありますが。
アメリカに対する抑止力としてアメリカ本土を攻撃し得る能力を持つ、そうすることによって、例えば、韓国や日本に対するアメリカの拡大抑止を無効にするといいますか、デカップリングの話ですが、そういうことを狙うというのは当然あり得る話だと思います。
そのときの手段として北朝鮮が考えるのは、やはり潜水艦発射型の核ミサイルというのは本来は一番いいはずなんですね。要するに、アメリカ、ロシアを除けば、基本的には、抑止力を持つためには一番いいのはSLBMであります。それは中国でも同じですし、ましてや、イギリス、フランスならそうということになりますから、北朝鮮がそっちの道を望むということは十分ある。
今、北朝鮮に欠けているものは潜水艦の方ですから、当面、潜水艦の開発の方に力を入れるということは大いに考えられるのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →今、中谷先生がおっしゃいましたように、終着点、アメリカに対する攻撃力をというのは当然北朝鮮は考えていると思うのでありますが、ただ、私が先ほど申し上げましたように、ICBMといいますか、大陸間弾道弾についての積極性というのは、今の北朝鮮には私は認められないというふうに思います。
本来であれば、もっと実験を重ねなきゃいけませんし、とりわけ重要なのは、リエントリーの、大気圏外に出して大気圏内に再突入するときの耐熱の技術というものを確立することですが、それについて非常に熱心にやっている、あるいは非常に焦ってやっているという感じは全然ないものですから、ICBMを急いでいるというふうには私は思いません。
むしろ北朝鮮が考えるとすれば、SLBMの方かもしれないですね。要するに、潜水艦発射弾道ミサイルの能力も開発しております。先ほど、それもあったということを申し上げるのを忘れていました、その実験もことしは二回、たしかやったかなと思うのでありますが。
アメリカに対する抑止力としてアメリカ本土を攻撃し得る能力を持つ、そうすることによって、例えば、韓国や日本に対するアメリカの拡大抑止を無効にするといいますか、デカップリングの話ですが、そういうことを狙うというのは当然あり得る話だと思います。
そのときの手段として北朝鮮が考えるのは、やはり潜水艦発射型の核ミサイルというのは本来は一番いいはずなんですね。要するに、アメリカ、ロシアを除けば、基本的には、抑止力を持つためには一番いいのはSLBMであります。それは中国でも同じですし、ましてや、イギリス、フランスならそうということになりますから、北朝鮮がそっちの道を望むということは十分ある。
今、北朝鮮に欠けているものは潜水艦の方ですから、当面、潜水艦の開発の方に力を入れるということは大いに考えられるのではないかというふうに考えております。
道
道下徳成#11
○道下参考人 終着点はどこか、あるいは北朝鮮がどこに向かっているかを考えるときは、北朝鮮の政策目的、そして相対的な重要性ですね、いろいろなシステムの相対的な、要は資源配分の問題です。そして、軍事的には抑止力として何が十分であるかという、三つぐらいのポイントがあると思うんですね。
政策目的につきましては、軍事的には、もちろんアメリカに対する攻撃能力を持つというのは究極の能力ですから非常に重要だと思いますが、ただ、北朝鮮の本当の直近の政策目的というのはやはり体制の維持ということでございますので、アメリカを攻撃する能力を持って、それがもしくは例えばアメリカの先制攻撃をもたらすとか、そういうのは全く逆効果になるわけですから、それは北朝鮮としても、そこら辺は微妙なバランスをとっていると思われます。
それから、相対的な重要性ですけれども、伊豆見先生もおっしゃいましたようにICBMは大変ですので、やはりそこに資源を投入するより、今の金正恩はかなり現実主義者だと私は思っていまして、というのは、使える実質的な能力のもの、シンボリックにそれはアメリカに届けば格好いいですけれども、その能力というのが非常に高過ぎてちょっと手が届かない、そうすると、もうちょっと現実的なものをしっかり使えるようにしましょうということをやっているように見えますので、今はそちらに重点を置いている。
そして、十分性の問題ですが、抑止力として北朝鮮が必要なものは、やはりソウルを人質にとる。ですから、万が一アメリカが北朝鮮に先制攻撃をかけたりしても、アメリカを破壊できなくてもソウルを火の海にする、あるいは東京に対して核攻撃ができるということになると、やはりアメリカにとって韓国、日本は非常に重要な同盟国で友邦ですから、これを犠牲にして北朝鮮に手を出すようなことはできないということで、抑止力という意味ではそれで十分である可能性が高いということで判断しているのではないかと考えております。
この発言だけを見る →政策目的につきましては、軍事的には、もちろんアメリカに対する攻撃能力を持つというのは究極の能力ですから非常に重要だと思いますが、ただ、北朝鮮の本当の直近の政策目的というのはやはり体制の維持ということでございますので、アメリカを攻撃する能力を持って、それがもしくは例えばアメリカの先制攻撃をもたらすとか、そういうのは全く逆効果になるわけですから、それは北朝鮮としても、そこら辺は微妙なバランスをとっていると思われます。
それから、相対的な重要性ですけれども、伊豆見先生もおっしゃいましたようにICBMは大変ですので、やはりそこに資源を投入するより、今の金正恩はかなり現実主義者だと私は思っていまして、というのは、使える実質的な能力のもの、シンボリックにそれはアメリカに届けば格好いいですけれども、その能力というのが非常に高過ぎてちょっと手が届かない、そうすると、もうちょっと現実的なものをしっかり使えるようにしましょうということをやっているように見えますので、今はそちらに重点を置いている。
そして、十分性の問題ですが、抑止力として北朝鮮が必要なものは、やはりソウルを人質にとる。ですから、万が一アメリカが北朝鮮に先制攻撃をかけたりしても、アメリカを破壊できなくてもソウルを火の海にする、あるいは東京に対して核攻撃ができるということになると、やはりアメリカにとって韓国、日本は非常に重要な同盟国で友邦ですから、これを犠牲にして北朝鮮に手を出すようなことはできないということで、抑止力という意味ではそれで十分である可能性が高いということで判断しているのではないかと考えております。
中
中谷真一#12
○中谷(真)委員 ありがとうございます。
そういった、今北朝鮮がどこに向かっているかというお話もいただきました。
この北朝鮮が今核実験やミサイル実験を繰り返していますけれども、これをやはり我々はとめていかなきゃいけないという立場であります。
このときに、私は、イランに対しては現時点では非常にうまくいっているのかなと。イラン・ディールを実行しようというふうに、トランプが出てきてちょっとわけがわからなくなってきていますけれども、そうはいっても枠組みをつくった。
北朝鮮に対してもあるんですけれども、これはなかなか機能しないというところであります。これを機能させて、北朝鮮のそういった開発をとめさせるという意味では、今の、どこへ向かっているかとか、どういう目的だとかということがあると思いますけれども、これについて、伊豆見先生の御意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そういった、今北朝鮮がどこに向かっているかというお話もいただきました。
この北朝鮮が今核実験やミサイル実験を繰り返していますけれども、これをやはり我々はとめていかなきゃいけないという立場であります。
このときに、私は、イランに対しては現時点では非常にうまくいっているのかなと。イラン・ディールを実行しようというふうに、トランプが出てきてちょっとわけがわからなくなってきていますけれども、そうはいっても枠組みをつくった。
北朝鮮に対してもあるんですけれども、これはなかなか機能しないというところであります。これを機能させて、北朝鮮のそういった開発をとめさせるという意味では、今の、どこへ向かっているかとか、どういう目的だとかということがあると思いますけれども、これについて、伊豆見先生の御意見をお伺いしたいと思います。
伊
伊豆見元#13
○伊豆見参考人 ありがとうございます。
今先生おっしゃいましたように、イランのケース、うまくいっている部分が確かにあると思います。
ところが、問題は、イランのモデルを北朝鮮には適用できない。なぜできないのかというのは、我々に大変な不信感があるからであります。
かつて、イラン・モデルの先駆けになるような北朝鮮との取引というもの、九〇年代には核の枠組み合意というのがありました。アグリードフレームワークというのがありましたし、二〇〇〇年代に入りましても、二〇〇五年の非核化についての共同声明を実行するための措置ということがありましたが、これが全てうまくいかないのは、やはり我々の目から見ると北朝鮮に裏切られたということであります。
結局、北朝鮮はうそつきで約束を守らないという、これが定着をしているわけですね、このイメージというのがこちら側の骨の髄までありますから。そうすると、しょせん約束を守らず、うそつきとの間で何回取引をやって痛い目に遭わなきゃいかぬのだ、この感覚があるわけですね。ですから、できない。
イランとの間は、まだ一回もそういう意味では痛い目に遭っていない、これから痛い目に遭う可能性は非常に高いと思いますけれども。それを繰り返すと、イランに対してだってそのうちできなくなるかもしれませんが、今の北朝鮮との間のディールができないかなり大きな要因というのは、これまでの経緯からして、我々は北朝鮮との間で取引をしたくない、してもこれは無駄だという感覚があることです。
ただし、私はこれは間違いだと思っております。明らかに間違いで、なぜだまされたのか、なぜ約束が守られないのかというところをもう少し精緻に見ていけば、やはり彼らからすると、我々の方も、アメリカも日本も韓国も約束を守っていないじゃないかと思っている部分がある。それはそうでありまして、立場を変えればそういうことになります。
少なくとも、北朝鮮により約束をきちっと守らせるため、あるいは北朝鮮にうそをつかせないようにするための方法というのは我々は検討できるはずなので、私は、そういう具体的な検討をしながら、イランと同じようなケース、取引というのができるかどうかを追求する必要はあると依然として信じております。
この発言だけを見る →今先生おっしゃいましたように、イランのケース、うまくいっている部分が確かにあると思います。
ところが、問題は、イランのモデルを北朝鮮には適用できない。なぜできないのかというのは、我々に大変な不信感があるからであります。
かつて、イラン・モデルの先駆けになるような北朝鮮との取引というもの、九〇年代には核の枠組み合意というのがありました。アグリードフレームワークというのがありましたし、二〇〇〇年代に入りましても、二〇〇五年の非核化についての共同声明を実行するための措置ということがありましたが、これが全てうまくいかないのは、やはり我々の目から見ると北朝鮮に裏切られたということであります。
結局、北朝鮮はうそつきで約束を守らないという、これが定着をしているわけですね、このイメージというのがこちら側の骨の髄までありますから。そうすると、しょせん約束を守らず、うそつきとの間で何回取引をやって痛い目に遭わなきゃいかぬのだ、この感覚があるわけですね。ですから、できない。
イランとの間は、まだ一回もそういう意味では痛い目に遭っていない、これから痛い目に遭う可能性は非常に高いと思いますけれども。それを繰り返すと、イランに対してだってそのうちできなくなるかもしれませんが、今の北朝鮮との間のディールができないかなり大きな要因というのは、これまでの経緯からして、我々は北朝鮮との間で取引をしたくない、してもこれは無駄だという感覚があることです。
ただし、私はこれは間違いだと思っております。明らかに間違いで、なぜだまされたのか、なぜ約束が守られないのかというところをもう少し精緻に見ていけば、やはり彼らからすると、我々の方も、アメリカも日本も韓国も約束を守っていないじゃないかと思っている部分がある。それはそうでありまして、立場を変えればそういうことになります。
少なくとも、北朝鮮により約束をきちっと守らせるため、あるいは北朝鮮にうそをつかせないようにするための方法というのは我々は検討できるはずなので、私は、そういう具体的な検討をしながら、イランと同じようなケース、取引というのができるかどうかを追求する必要はあると依然として信じております。
中
中谷真一#14
○中谷(真)委員 ありがとうございます。
非常にそれは難しいことでありますけれども、やはり追求していかなきゃいけないと私も今、先生のお話を聞いて思いました。
最後に、先ほど道下先生おっしゃいました飽和攻撃であるとかSLBM、また移動式固体ロケット、こういったものに対して、我々はBMD構想を持っていて、これに対応していっているところでありますけれども、なかなか対応が難しいというところであります。
私は、そろそろ、いわゆる一発撃たれた後の反撃という観点、また抑止という観点で、策源地攻撃能力について検討していかなきゃいけないんじゃないかというふうに考えています。
時間が来ましたので、短く、道下先生、ぜひそれに対しての御見解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →非常にそれは難しいことでありますけれども、やはり追求していかなきゃいけないと私も今、先生のお話を聞いて思いました。
最後に、先ほど道下先生おっしゃいました飽和攻撃であるとかSLBM、また移動式固体ロケット、こういったものに対して、我々はBMD構想を持っていて、これに対応していっているところでありますけれども、なかなか対応が難しいというところであります。
私は、そろそろ、いわゆる一発撃たれた後の反撃という観点、また抑止という観点で、策源地攻撃能力について検討していかなきゃいけないんじゃないかというふうに考えています。
時間が来ましたので、短く、道下先生、ぜひそれに対しての御見解をいただきたいと思います。
道
道下徳成#15
○道下参考人 防御と攻撃というのは一番いいミックスがどこかにあるはずで、どちらか一方だけというのはやはり限界があると思っております。そういう意味で、反撃能力の検討というのはぜひ具体的に進めた方がいいと思っております。
ただ、そのとき気をつけないといけないのは、これはアメリカ、そして韓国と緊密な協調をしながらやらなければ、マイナスの効果が多く、プラスは余りないという点でございます。
この発言だけを見る →ただ、そのとき気をつけないといけないのは、これはアメリカ、そして韓国と緊密な協調をしながらやらなければ、マイナスの効果が多く、プラスは余りないという点でございます。
中
山
升
升田世喜男#18
○升田委員 民進党の升田世喜男です。
本日は、伊豆見参考人、道下参考人、お忙しい中ありがとうございます。また、貴重な御意見を拝聴させていただきました。
私からは、北朝鮮に対する制裁が余りこれまで、いわゆるその効果が見られなかったので、これに関することで両参考人の御意見を頂戴したい、こう思っています。
九月の九日の北朝鮮の五回目の核実験を受けて、十一月三十日に国連安全保障理事会が制裁強化の決議をされたわけで、この中身は、これまでの中身でいきますと、非常に強いものがあるということでありますが、参考人に、この強い制裁を採択したわけでありますけれども、これまた果たして効果があるとお考えになられるかどうか、このことをまずお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、伊豆見参考人、道下参考人、お忙しい中ありがとうございます。また、貴重な御意見を拝聴させていただきました。
私からは、北朝鮮に対する制裁が余りこれまで、いわゆるその効果が見られなかったので、これに関することで両参考人の御意見を頂戴したい、こう思っています。
九月の九日の北朝鮮の五回目の核実験を受けて、十一月三十日に国連安全保障理事会が制裁強化の決議をされたわけで、この中身は、これまでの中身でいきますと、非常に強いものがあるということでありますが、参考人に、この強い制裁を採択したわけでありますけれども、これまた果たして効果があるとお考えになられるかどうか、このことをまずお伺いしたいと思います。
伊
伊豆見元#19
○伊豆見参考人 ありがとうございます。
今回の制裁は六回目なのでありますが、毎回毎回、回を重ねるごとに内容はより強力な制裁案になっている、これは確かであります。問題は、それが効果があるかどうかということでありますと、基本的には余り期待はできないというのも、この過去五回と同じことが今回も言えるのであろう。
なぜならば、ほとんどの効果のある手段というのは中国が握っているからであって、中国がどこまでそれを、我々が期待する程度までやるかどうかというと、私は、相当疑問だと思いますし、やはり中国はある一定限度以上は行わないだろうと思いますので、実は制裁として相当有効だということにはならないと思います。
ただし、今回の十一月三十日の決議の非常に重要だったことは、初めて国連憲章の第二章第五条についての言及があったことです。
これは何かといいますと、第二章第五条というのは、安全保障理事会が予防行動とか強制行動の対象にしている加盟国については、安全保障理事会の勧告に基づいて、総会が、その国、今これは北朝鮮を想定していますが、北朝鮮の国連加盟国としての権利及び特権の行使を停止することができる、これが第二章第五条のあれでありまして、これが初めて今回、六回目にして盛り込まれました。
実は、こういうものは効果があるはずなんです。要するに、国際社会の中で北朝鮮を本当に孤立化させるためには、国連という組織の中で北朝鮮を孤立化させることの重要性というのは私は非常に高いと思っておりまして、今回初めてそこに手をつけることになった。これは、もし六回目の核実験を次に行った場合には、この第二章第五条は行使される可能性が極めて高いと思います。
ただ、問題は、安保理は確実に勧告をすると思います、中国もロシアもこれについては賛成するというのは間違いないんですが、総会で三分の二の、これは重要事項指定になると思いますから、これは今までに一回も前例がないんですね、国連のメンバーに対してこんなことをやったことはないんですが、さて、ほかの国が納得してくれるかどうかなんです。もしそれができると、これは本当の意味での国際的孤立を北朝鮮に強いることになりますので、こういう新たな制裁の手段を実は今回さりげなくといいますか盛り込んでおりまして、ほとんどここは注目されていないんですが、私は極めて重要だと思います。
どうして重要か。もう一つ、その第二章第六条というのがあります。第六条は除名があるんです。
実は、国連憲章というのは、安保理の勧告によって総会が除名をすることができるんですね。この除名という言葉は北朝鮮に相当な効果があることは間違いないので、今、私は、安全保障理事会の制裁という面では、もちろん実質的な制裁手段を今後も強化していくべき、そして中国の役割を相当期待していくべきだと思いますが、同時に、国連全体として、北朝鮮を国連の組織から除名することもあり得るぞという、そういう本当に国際的な孤立というものをあなたたちに科せるということを示す必要があるのではないかと思っております。
この発言だけを見る →今回の制裁は六回目なのでありますが、毎回毎回、回を重ねるごとに内容はより強力な制裁案になっている、これは確かであります。問題は、それが効果があるかどうかということでありますと、基本的には余り期待はできないというのも、この過去五回と同じことが今回も言えるのであろう。
なぜならば、ほとんどの効果のある手段というのは中国が握っているからであって、中国がどこまでそれを、我々が期待する程度までやるかどうかというと、私は、相当疑問だと思いますし、やはり中国はある一定限度以上は行わないだろうと思いますので、実は制裁として相当有効だということにはならないと思います。
ただし、今回の十一月三十日の決議の非常に重要だったことは、初めて国連憲章の第二章第五条についての言及があったことです。
これは何かといいますと、第二章第五条というのは、安全保障理事会が予防行動とか強制行動の対象にしている加盟国については、安全保障理事会の勧告に基づいて、総会が、その国、今これは北朝鮮を想定していますが、北朝鮮の国連加盟国としての権利及び特権の行使を停止することができる、これが第二章第五条のあれでありまして、これが初めて今回、六回目にして盛り込まれました。
実は、こういうものは効果があるはずなんです。要するに、国際社会の中で北朝鮮を本当に孤立化させるためには、国連という組織の中で北朝鮮を孤立化させることの重要性というのは私は非常に高いと思っておりまして、今回初めてそこに手をつけることになった。これは、もし六回目の核実験を次に行った場合には、この第二章第五条は行使される可能性が極めて高いと思います。
ただ、問題は、安保理は確実に勧告をすると思います、中国もロシアもこれについては賛成するというのは間違いないんですが、総会で三分の二の、これは重要事項指定になると思いますから、これは今までに一回も前例がないんですね、国連のメンバーに対してこんなことをやったことはないんですが、さて、ほかの国が納得してくれるかどうかなんです。もしそれができると、これは本当の意味での国際的孤立を北朝鮮に強いることになりますので、こういう新たな制裁の手段を実は今回さりげなくといいますか盛り込んでおりまして、ほとんどここは注目されていないんですが、私は極めて重要だと思います。
どうして重要か。もう一つ、その第二章第六条というのがあります。第六条は除名があるんです。
実は、国連憲章というのは、安保理の勧告によって総会が除名をすることができるんですね。この除名という言葉は北朝鮮に相当な効果があることは間違いないので、今、私は、安全保障理事会の制裁という面では、もちろん実質的な制裁手段を今後も強化していくべき、そして中国の役割を相当期待していくべきだと思いますが、同時に、国連全体として、北朝鮮を国連の組織から除名することもあり得るぞという、そういう本当に国際的な孤立というものをあなたたちに科せるということを示す必要があるのではないかと思っております。
道
道下徳成#20
○道下参考人 今回の制裁はかなり効果があるのではないかと期待されておりまして、その理由は、北朝鮮の輸出収入の三分の一ぐらいが石炭の輸出なんですが、それに上限をかけている。これはもう本当に核心部分ですから、それは効果があるのではないかと思っております。
ただ、伊豆見先生のおっしゃったとおりで、中国が結局は鍵を握っているわけですから、中国が買わないようにするということを本当にきちっとやれるかどうかというのが問題で、ある程度はやってくれると思います。ただ、北朝鮮が本当に不安定化するほどまではやらないと思います。
なぜかといいますと、北朝鮮が不安定化して倒れたりすると、やはり韓国が統一することになりますから、アメリカと同盟している韓国が朝鮮半島を支配するのは中国としては困ります。
あと、朝鮮半島の、中国の東北地方にはかなりの朝鮮系の少数民族がいますから、統一してしまったら、チベット、ウイグルに続いて三つ目の少数民族問題が勃発してしまうということで困ります。
あと、近年は、意外に中国は北朝鮮の存在を好ましくというか、うまく利用しているのではないかと私は思っております。
といいますのは、特に南シナ海の問題等で国際的にあれだけ非難を受けているんですけれども、北朝鮮がミサイル実験をする、核実験をすると国際社会の注目が北朝鮮の方に行ってしまうんですね。中国が悪いことをしているというのを実はみんな忘れてしまうということで、北朝鮮避雷針論と言っているんですけれども、一種、中国にとって北朝鮮は避雷針のような役割をしているということで、意外に中国はうまくそれを使っているのではないかと思います。
やはり制裁には限界がある。とすると、やはり、防衛措置、そして対話というので、制裁だけ単独で何かの効果をもたらすというのではなく、合わせわざというふうにいかざるを得ないのではないかと思っております。
この発言だけを見る →ただ、伊豆見先生のおっしゃったとおりで、中国が結局は鍵を握っているわけですから、中国が買わないようにするということを本当にきちっとやれるかどうかというのが問題で、ある程度はやってくれると思います。ただ、北朝鮮が本当に不安定化するほどまではやらないと思います。
なぜかといいますと、北朝鮮が不安定化して倒れたりすると、やはり韓国が統一することになりますから、アメリカと同盟している韓国が朝鮮半島を支配するのは中国としては困ります。
あと、朝鮮半島の、中国の東北地方にはかなりの朝鮮系の少数民族がいますから、統一してしまったら、チベット、ウイグルに続いて三つ目の少数民族問題が勃発してしまうということで困ります。
あと、近年は、意外に中国は北朝鮮の存在を好ましくというか、うまく利用しているのではないかと私は思っております。
といいますのは、特に南シナ海の問題等で国際的にあれだけ非難を受けているんですけれども、北朝鮮がミサイル実験をする、核実験をすると国際社会の注目が北朝鮮の方に行ってしまうんですね。中国が悪いことをしているというのを実はみんな忘れてしまうということで、北朝鮮避雷針論と言っているんですけれども、一種、中国にとって北朝鮮は避雷針のような役割をしているということで、意外に中国はうまくそれを使っているのではないかと思います。
やはり制裁には限界がある。とすると、やはり、防衛措置、そして対話というので、制裁だけ単独で何かの効果をもたらすというのではなく、合わせわざというふうにいかざるを得ないのではないかと思っております。
升
升田世喜男#21
○升田委員 ありがとうございます。
両参考人のお話を聞くと、鍵は中国だということで、私も中国の真の狙いとか立ち位置はどうなのかなというところを気にかけておりましたが、今のお話でそのことも出てまいりまして、勉強になりました。
そこで、アメリカの大統領がトランプさんになりまして、大変外交の姿勢についても過激的な発言を遠慮せずやっているということで、ここで、これまた両参考人にお伺いをさせていただきたいんですが、トランプ大統領になることでいわゆる北朝鮮にどんな変化が生まれるか、プラス、中国にもどんな変化が生まれるのか、この点のお二人の御見識を頂戴できれば、こう思います。
この発言だけを見る →両参考人のお話を聞くと、鍵は中国だということで、私も中国の真の狙いとか立ち位置はどうなのかなというところを気にかけておりましたが、今のお話でそのことも出てまいりまして、勉強になりました。
そこで、アメリカの大統領がトランプさんになりまして、大変外交の姿勢についても過激的な発言を遠慮せずやっているということで、ここで、これまた両参考人にお伺いをさせていただきたいんですが、トランプ大統領になることでいわゆる北朝鮮にどんな変化が生まれるか、プラス、中国にもどんな変化が生まれるのか、この点のお二人の御見識を頂戴できれば、こう思います。
伊
伊豆見元#22
○伊豆見参考人 ありがとうございます。
大変難しい御質問をいただきまして、よくわかりませんというのが一番正直なお答えになろうかと思いますが、トランプさんの外交政策について、まだよくわからないことが多いわけでありますし、特に問題は、彼がそういう経験が全然ない人ですから、過去の彼の言動からどういう外交を行うかということが推しはかれない、ビジネスマンとしての経験しかないということがある、これが一つですね。
それともう一つは、大統領選挙のキャンペーン中に彼がいろいろ過激な発言もしましたし、いろいろ公約をしていますけれども、普通、大統領選挙中の公約の実行率というのは五〇%を超えないのが通例でありまして、トランプという人がいろいろ変わった人だから公約はかなりたくさん守るだろうとはやはり考えられないと思いますので、彼も言ったことは半分以上はやらないというのが普通だと。
だとしますと、基本的には、やはり十一月八日に当選した後の彼の言動だけを見ていくという必要があるだろうと思います。そこまで見ると、朝鮮半島についてはほとんど発言がないんですね。
まず大事なことは、朴槿恵大統領との電話会談を行った、そこで米韓同盟の重要性というのを再確認した、これは一つ重要なことです。
それと、中国に対して、北朝鮮問題についてちゃんと汗をかいていない、もっときちっと中国が行うべきだ、これは大統領選挙中も言っていましたが、当選した後もまだ繰り返して言っている。選挙戦中には実は金正恩委員長と会ってもいいというようなことを言っていましたが、当選した後は一回もそういう言及がございませんので、そうしますと、どういう形でいくのかというと、そんなにオバマ政権と変わったことをやろうとしているというのが、今の段階でいえば見えないということです。ただ、これからの話ですが。
それに比べて、中国に関しては、御案内のように、台湾の総統、蔡英文さんと電話会談をやってみたり、一つの中国原則というのはいかがなものかという発言があったり、これは中国は本当にびっくりしているというのはもう間違いないと思うんです。
ただ、これも具体的な行動としてこれからどうなって出てくるか、みんな、こっちはむしろ一月二十日以降を見ないといけない。すなわち、就任した後はどうなるだろうか。今は就任前の次期大統領としてのトランプさんの発言ということでありますので、これも今の段階での評価というのは難しいかと思います。
この発言だけを見る →大変難しい御質問をいただきまして、よくわかりませんというのが一番正直なお答えになろうかと思いますが、トランプさんの外交政策について、まだよくわからないことが多いわけでありますし、特に問題は、彼がそういう経験が全然ない人ですから、過去の彼の言動からどういう外交を行うかということが推しはかれない、ビジネスマンとしての経験しかないということがある、これが一つですね。
それともう一つは、大統領選挙のキャンペーン中に彼がいろいろ過激な発言もしましたし、いろいろ公約をしていますけれども、普通、大統領選挙中の公約の実行率というのは五〇%を超えないのが通例でありまして、トランプという人がいろいろ変わった人だから公約はかなりたくさん守るだろうとはやはり考えられないと思いますので、彼も言ったことは半分以上はやらないというのが普通だと。
だとしますと、基本的には、やはり十一月八日に当選した後の彼の言動だけを見ていくという必要があるだろうと思います。そこまで見ると、朝鮮半島についてはほとんど発言がないんですね。
まず大事なことは、朴槿恵大統領との電話会談を行った、そこで米韓同盟の重要性というのを再確認した、これは一つ重要なことです。
それと、中国に対して、北朝鮮問題についてちゃんと汗をかいていない、もっときちっと中国が行うべきだ、これは大統領選挙中も言っていましたが、当選した後もまだ繰り返して言っている。選挙戦中には実は金正恩委員長と会ってもいいというようなことを言っていましたが、当選した後は一回もそういう言及がございませんので、そうしますと、どういう形でいくのかというと、そんなにオバマ政権と変わったことをやろうとしているというのが、今の段階でいえば見えないということです。ただ、これからの話ですが。
それに比べて、中国に関しては、御案内のように、台湾の総統、蔡英文さんと電話会談をやってみたり、一つの中国原則というのはいかがなものかという発言があったり、これは中国は本当にびっくりしているというのはもう間違いないと思うんです。
ただ、これも具体的な行動としてこれからどうなって出てくるか、みんな、こっちはむしろ一月二十日以降を見ないといけない。すなわち、就任した後はどうなるだろうか。今は就任前の次期大統領としてのトランプさんの発言ということでありますので、これも今の段階での評価というのは難しいかと思います。
道
道下徳成#23
○道下参考人 北朝鮮に対する政策はもう伊豆見先生がおっしゃったとおりですので、そこは割愛させていただきます。
中国ですが、対中政策もはっきりわからないのですが、ただ、中国の出方というのはむしろある程度予測できるのではないかと思っておりまして、やはりトランプという人が経験もないし読めない相手であるということで、中国も当初はかなり慎重に対応すると思います。
ただ、中国は、二年ぐらい待ってみて、トランプさんの力量、能力、政権の動き、政策等を見きわめて、やはり時間がたってきますとトランプ政権がレームダック化しますね、そうしてがたがたしてきたりすると、その弱みにつけ込んで、かなりまた攻勢に転じてくるということをやるのではないかと思っております。
あと、トランプさんは自分の成果が欲しいわけですから、やはり、トランプ政権になったら中国は震え上がって柔軟に、余り悪いことをしなくなったというと彼にとっては成果になりますから、わざとそういうふうな行動をとり、トランプさんが持っている、まあ、どちらかというと孤立主義的な、アメリカは余り関与しないという立場を強める、そこで親交をつくっておいて、あと、ゆっくりと自分が料理をするという言い方は下品ですが、そうやってちょっとまた中国の影響力を強めていくというような手段をとるのではないかと考えております。
この発言だけを見る →中国ですが、対中政策もはっきりわからないのですが、ただ、中国の出方というのはむしろある程度予測できるのではないかと思っておりまして、やはりトランプという人が経験もないし読めない相手であるということで、中国も当初はかなり慎重に対応すると思います。
ただ、中国は、二年ぐらい待ってみて、トランプさんの力量、能力、政権の動き、政策等を見きわめて、やはり時間がたってきますとトランプ政権がレームダック化しますね、そうしてがたがたしてきたりすると、その弱みにつけ込んで、かなりまた攻勢に転じてくるということをやるのではないかと思っております。
あと、トランプさんは自分の成果が欲しいわけですから、やはり、トランプ政権になったら中国は震え上がって柔軟に、余り悪いことをしなくなったというと彼にとっては成果になりますから、わざとそういうふうな行動をとり、トランプさんが持っている、まあ、どちらかというと孤立主義的な、アメリカは余り関与しないという立場を強める、そこで親交をつくっておいて、あと、ゆっくりと自分が料理をするという言い方は下品ですが、そうやってちょっとまた中国の影響力を強めていくというような手段をとるのではないかと考えております。
升
山
浜
浜地雅一#26
○浜地委員 委員長、ありがとうございます。公明党の浜地雅一でございます。
まずは、両参考人の先生方に感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
先ほどからお話を聞いておりますと、制裁のお話も出ておりまして、私もそのお話をしようと思っておりました。しかし、当初の十分ずつの先生方の意見表明ですと、もう少し我々も聞きたいという思いがあります。
そこで、我が国のミサイル防衛、弾道ミサイル防衛につきまして私は御質問しますが、両先生方、もしその点でお話し足りないことがあれば、たくさんお話をしていただければと思っております。
BMD防衛で、イージス防衛と、また、ターミナル圏内に入った場合はPAC3でやるわけでございますが、今、報道ベースでございますけれども、THAADとかイージス・アショアの導入がありますけれども、北のミサイルの能力について日本のミサイル迎撃体制は十分かという観点から、今の北の能力と、それと、もう一度、現在の日本の防衛面のシステムについて、忌憚のない意見を両先生にいただければと思っております。
この発言だけを見る →まずは、両参考人の先生方に感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
先ほどからお話を聞いておりますと、制裁のお話も出ておりまして、私もそのお話をしようと思っておりました。しかし、当初の十分ずつの先生方の意見表明ですと、もう少し我々も聞きたいという思いがあります。
そこで、我が国のミサイル防衛、弾道ミサイル防衛につきまして私は御質問しますが、両先生方、もしその点でお話し足りないことがあれば、たくさんお話をしていただければと思っております。
BMD防衛で、イージス防衛と、また、ターミナル圏内に入った場合はPAC3でやるわけでございますが、今、報道ベースでございますけれども、THAADとかイージス・アショアの導入がありますけれども、北のミサイルの能力について日本のミサイル迎撃体制は十分かという観点から、今の北の能力と、それと、もう一度、現在の日本の防衛面のシステムについて、忌憚のない意見を両先生にいただければと思っております。
伊
伊豆見元#27
○伊豆見参考人 もちろん、全く問題ないということには必ずならないのだろうと思いますが、常に努力を続けていくしかないということだと思います。
でも、私は、我々が考えるべきは、北朝鮮の立場に立った場合にどういうふうに思うのかという観点が、実はミサイル防衛というのは重要だと思います。
どういうことかというと、ミサイル防衛をやって、百発百中で落とせるなんということは、それはもちろんない。ないけれども、それは私に言わせれば必要ないことであって、極端に言えば、百発で一発しか落とせないにしても、攻撃する方からすれば、もし一発だけでも撃ち落とされた場合、それがどういう後の状況をつくるか、後の反撃態勢がどのような形でできるか、どういう報復を食らうかということを心配するわけですね。その心理的なものというのはすごく大きいわけです。
ですから、ミサイル防衛というのは、私は、そもそも一〇〇%の迎撃率を必要とするものでは全くないと思っております。ある程度の、撃ち落とせるぞという能力がある、しかも、それがまだ足らないのであればどんどん努力をして、さらに撃ち落とせる範囲をどんどん広げていくという努力をしていると、これは明らかに北朝鮮に対して大きなプレッシャーになるわけですね。
もし万が一、日本を攻撃した場合に、ある程度迎撃されて、その結果としてどういう反撃を日本から食らうのかということを考えると、そこでちょっとやめておこうかとちゅうちょするという話になりますから、私は、ミサイル防衛の大事なところというのは、やはり抑止の部分がある。ミサイル防衛をきちっと整備していくことで、北朝鮮に、日本に対して軽々にミサイル攻撃をする、核ミサイルを使うということへのちゅうちょといいますか、抑制、自制というものを促すことにはなると思っております。
この発言だけを見る →でも、私は、我々が考えるべきは、北朝鮮の立場に立った場合にどういうふうに思うのかという観点が、実はミサイル防衛というのは重要だと思います。
どういうことかというと、ミサイル防衛をやって、百発百中で落とせるなんということは、それはもちろんない。ないけれども、それは私に言わせれば必要ないことであって、極端に言えば、百発で一発しか落とせないにしても、攻撃する方からすれば、もし一発だけでも撃ち落とされた場合、それがどういう後の状況をつくるか、後の反撃態勢がどのような形でできるか、どういう報復を食らうかということを心配するわけですね。その心理的なものというのはすごく大きいわけです。
ですから、ミサイル防衛というのは、私は、そもそも一〇〇%の迎撃率を必要とするものでは全くないと思っております。ある程度の、撃ち落とせるぞという能力がある、しかも、それがまだ足らないのであればどんどん努力をして、さらに撃ち落とせる範囲をどんどん広げていくという努力をしていると、これは明らかに北朝鮮に対して大きなプレッシャーになるわけですね。
もし万が一、日本を攻撃した場合に、ある程度迎撃されて、その結果としてどういう反撃を日本から食らうのかということを考えると、そこでちょっとやめておこうかとちゅうちょするという話になりますから、私は、ミサイル防衛の大事なところというのは、やはり抑止の部分がある。ミサイル防衛をきちっと整備していくことで、北朝鮮に、日本に対して軽々にミサイル攻撃をする、核ミサイルを使うということへのちゅうちょといいますか、抑制、自制というものを促すことにはなると思っております。
道
道下徳成#28
○道下参考人 私も今の点では全く伊豆見先生と同感でございまして、やはり何らかの武力攻撃を行う方は、計算ができるかどうかというのは非常に重要なわけですね。自分が何かをやったらどういう結果が出るかというのが読めなければ、怖くてできない。
それで、ミサイル防衛は、成功するかどうかは我々だって知らないわけですね。それは、ある意味でバッドニュースというかあれなんですけれども、グッドニュースでもあり、相手もわからないわけです。ですから、攻撃したら、全然破れ傘ですごい被害が出るかもしれないけれども、ひょっとしたら結構、八〇%ぐらい撃ち落とされるかもしれないとなると、怖くて武力攻撃をするという決断ができないということで、非常に重要だと思っております。
また、ミサイル防衛の効果を決める要素としてはいろいろありまして、まずはやはり情報、どこから、いつ、どっちの方向に撃ってくるかというのをどのぐらい探知できるか。そして、特にイージス艦に載せているものでありますと、どこにイージス艦がいるか。角度が、いい角度で発射すると撃ち落としやすいというのがありますので。
そういう意味でも韓国との情報協力というのは非常に重要でして、やはり韓国の方にはいろいろなセンサーが、北朝鮮のすぐ近くにあるわけで、その情報がもらえるともらえないではすごく違いますので、そういう意味では、最近、日韓で締結しましたGSOMIA、包括的軍事情報保護協定、秘密保護協定、これは非常に重要で、うまく活用していけばいいと思います。
それからあと、THAADのことですが、これは、あるにこしたことはないというのはそのとおりですけれども、やはり今、日本はTHAAD以外の二つのシステムで、一番高いところ、実はSM3が一番上、THAADがその次、PAC3が一番下なんですが、THAADをそこにもう一枚かませるというのは、要はお金の問題で、そこに三枚目を持ってくることによる効果が、投資効果が高ければやればいいと思います。
それから、もう一つの考慮点は、THAADというのは大気圏に弾頭が再突入してくるかこないかぐらいで撃ち落としますので、デコイといいますか、うそ弾頭みたいなものが燃え尽きちゃうんですよ。ですから、そういうカウンターメジャーを持っている弾道ミサイルに対しては強いということで、では、相手がそういうのを持っているのかどうか、そういうものの見積もりとも関連してくると思います。
それから、イージス・アショアですけれども、これはちょっと日本には余り合わないのではないか。私は余り技術は詳しくないんですが、今までちらっと聞いたところでは、THAADというのは自分の方に飛んでくるのを撃ち落とすように設計されているんですが、イージス・アショアというのは、実はSM3で日本が持っている上層のもののことですけれども、それはどっちかというと横から撃つような感じで設計されているので、日本は島国ですから、全部向こうから飛んでくるわけですよね、こっちに目がけて飛んでくるので、なかなか横から撃つという配備方式、それはできないことはないと思うんですけれども、やはりイージスに載せて当面は柔軟に運用できるようにしておいて、ただ、ある程度、相手のミサイル数もふえてくれば、アショアも考えるぐらいの感じでいいんじゃないかと考えております。
この発言だけを見る →それで、ミサイル防衛は、成功するかどうかは我々だって知らないわけですね。それは、ある意味でバッドニュースというかあれなんですけれども、グッドニュースでもあり、相手もわからないわけです。ですから、攻撃したら、全然破れ傘ですごい被害が出るかもしれないけれども、ひょっとしたら結構、八〇%ぐらい撃ち落とされるかもしれないとなると、怖くて武力攻撃をするという決断ができないということで、非常に重要だと思っております。
また、ミサイル防衛の効果を決める要素としてはいろいろありまして、まずはやはり情報、どこから、いつ、どっちの方向に撃ってくるかというのをどのぐらい探知できるか。そして、特にイージス艦に載せているものでありますと、どこにイージス艦がいるか。角度が、いい角度で発射すると撃ち落としやすいというのがありますので。
そういう意味でも韓国との情報協力というのは非常に重要でして、やはり韓国の方にはいろいろなセンサーが、北朝鮮のすぐ近くにあるわけで、その情報がもらえるともらえないではすごく違いますので、そういう意味では、最近、日韓で締結しましたGSOMIA、包括的軍事情報保護協定、秘密保護協定、これは非常に重要で、うまく活用していけばいいと思います。
それからあと、THAADのことですが、これは、あるにこしたことはないというのはそのとおりですけれども、やはり今、日本はTHAAD以外の二つのシステムで、一番高いところ、実はSM3が一番上、THAADがその次、PAC3が一番下なんですが、THAADをそこにもう一枚かませるというのは、要はお金の問題で、そこに三枚目を持ってくることによる効果が、投資効果が高ければやればいいと思います。
それから、もう一つの考慮点は、THAADというのは大気圏に弾頭が再突入してくるかこないかぐらいで撃ち落としますので、デコイといいますか、うそ弾頭みたいなものが燃え尽きちゃうんですよ。ですから、そういうカウンターメジャーを持っている弾道ミサイルに対しては強いということで、では、相手がそういうのを持っているのかどうか、そういうものの見積もりとも関連してくると思います。
それから、イージス・アショアですけれども、これはちょっと日本には余り合わないのではないか。私は余り技術は詳しくないんですが、今までちらっと聞いたところでは、THAADというのは自分の方に飛んでくるのを撃ち落とすように設計されているんですが、イージス・アショアというのは、実はSM3で日本が持っている上層のもののことですけれども、それはどっちかというと横から撃つような感じで設計されているので、日本は島国ですから、全部向こうから飛んでくるわけですよね、こっちに目がけて飛んでくるので、なかなか横から撃つという配備方式、それはできないことはないと思うんですけれども、やはりイージスに載せて当面は柔軟に運用できるようにしておいて、ただ、ある程度、相手のミサイル数もふえてくれば、アショアも考えるぐらいの感じでいいんじゃないかと考えております。
浜
浜地雅一#29
○浜地委員 ありがとうございます。
ミサイル防衛についての根本的な考え方について、やはり改めて考えさせていただくことの非常にいい御意見表明をいただいたというふうに思っております。
ちょっと時間がございませんけれども、先ほどから制裁の効果についてお話がございました。今後、結局は、制裁をしても、最終的には対話の取り組みということで、やはり北朝鮮を国際社会の中できちっと話のできる相手にしなければいけません。それが最終目的だと思っておりますが、この制裁の後に、対話の枠組みとしてどういったものが今後有効というふうに考えられるか、なかなか難しいお話でございますが、両先生に一言ずつお話をいただければと思います。
この発言だけを見る →ミサイル防衛についての根本的な考え方について、やはり改めて考えさせていただくことの非常にいい御意見表明をいただいたというふうに思っております。
ちょっと時間がございませんけれども、先ほどから制裁の効果についてお話がございました。今後、結局は、制裁をしても、最終的には対話の取り組みということで、やはり北朝鮮を国際社会の中できちっと話のできる相手にしなければいけません。それが最終目的だと思っておりますが、この制裁の後に、対話の枠組みとしてどういったものが今後有効というふうに考えられるか、なかなか難しいお話でございますが、両先生に一言ずつお話をいただければと思います。