地方創生に関する特別委員会

2017-04-12 衆議院 全157発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月十二日(水曜日)
    午後一時五分開議
 出席委員
   委員長 木村 太郎君
   理事 池田 道孝君 理事 後藤 茂之君
   理事 新藤 義孝君 理事 田中 英之君
   理事 山口 俊一君 理事 坂本祐之輔君
   理事 宮崎 岳志君 理事 桝屋 敬悟君
      秋本 真利君    伊藤 達也君
      江藤  拓君    大西 英男君
      大野敬太郎君    加藤 寛治君
      勝俣 孝明君    菅家 一郎君
      小泉進次郎君    佐藤ゆかり君
      坂井  学君    菅原 一秀君
      助田 重義君    谷川 とむ君
      中谷 真一君    長坂 康正君
      平井たくや君    福田 達夫君
      牧島かれん君    三ッ林裕巳君
      宮川 典子君    山田 賢司君
      菊田真紀子君    郡  和子君
      佐々木隆博君    高木 義明君
      武正 公一君    横山 博幸君
      江田 康幸君    吉田 宣弘君
      田村 貴昭君    宮本 岳志君
      椎木  保君    丸山 穂高君
    …………………………………
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (まち・ひと・しごと創生担当)          山本 幸三君
   内閣官房副長官      萩生田光一君
   文部科学副大臣      義家 弘介君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   内閣府大臣政務官     長坂 康正君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補)       末宗 徹郎君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 松尾 泰樹君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局長)          佐々木 基君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局次長)         川上 尚貴君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        奈良 俊哉君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     巻口 英司君
   政府参考人
   (総務省統計局統計調査部長)           千野 雅人君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 佐々木聖子君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官)    佐藤 安紀君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           椎葉 茂樹君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房参事官)           橋本 次郎君
   政府参考人
   (林野庁森林整備部長)  織田  央君
   衆議院調査局地方創生に関する特別調査室長     塚原 誠一君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十二日
 辞任         補欠選任
  加藤 寛治君     大西 英男君
  小泉進次郎君     秋本 真利君
  福田 達夫君     助田 重義君
  小川 淳也君     佐々木隆博君
同日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     小泉進次郎君
  大西 英男君     加藤 寛治君
  助田 重義君     福田 達夫君
  佐々木隆博君     菊田真紀子君
同日
 辞任         補欠選任
  菊田真紀子君     郡  和子君
同日
 辞任         補欠選任
  郡  和子君     小川 淳也君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 地方創生の総合的対策に関する件
     ――――◇―――――
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木村太郎#1
○木村委員長 これより会議を開きます。
 地方創生の総合的対策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補末宗徹郎君、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長松尾泰樹君、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君、内閣府地方創生推進事務局次長川上尚貴君、内閣府地方創生推進事務局審議官奈良俊哉君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長巻口英司君、総務省統計局統計調査部長千野雅人君、法務省大臣官房審議官佐々木聖子さん、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎君、文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官佐藤安紀君、厚生労働省大臣官房審議官椎葉茂樹君、農林水産省大臣官房参事官橋本次郎君、林野庁森林整備部長織田央君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木村太郎#2
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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木村太郎#3
○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。勝俣孝明君。
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勝俣孝明#4
○勝俣委員 自由民主党の勝俣孝明でございます。
 本日は、一般質問でございますので、特にまち・ひと・しごとのしごとの部分ですね、地方の声を中心に御質問させていただきたいというふうに思っております。
 まち・ひと・しごと創生法が平成二十六年に定められまして、昨年三月までに地方版総合戦略が全国の市町村から出されて一年が経過しておりますから、早いところではそろそろ成果や新たな課題が見え始めているのかなというふうに思っております。
 地方創生という言葉は随分浸透してきているとは思うんですけれども、こうした各地の成果や課題を共有していくこと、いわゆる横展開をしていくことがこれから大事なことなのかなというふうに思います。
 私の地元の静岡県の伊豆半島でも、御多分に漏れず、人口減少、少子高齢化が大分進んでいるんですけれども、毎年地元の成人式にお伺いするんです。沼津は二十万人の町なんですけれども、ことしは千八百八十人の皆さんが成人を迎えました。多くの方が地元を離れて大学や専門学校に行っている、また就職をしている方もいるんですけれども、実に八五%の皆さんがその日に地元に帰ってきて成人式を迎えたそうで、大変これは驚きました。
 毎年、こういった成人を迎えた皆さんとお話をするんですけれども、皆さん一同に、地元に帰ってきて就職したいんだけれども正社員として働く場所がないですとか、自分のやりたい仕事が地元にないから帰ってきたくても帰れない、こういった声がよく聞かれます。
 ちなみに、昨年、沼津で生まれた赤ちゃんの数は約千三百人でございました。ですから、この赤ちゃんが二十年後に成人式を迎えるとなると、単純に考えて三〇%の成人の人口が減るということなんですね。ただでさえも人口減少の中で、さらに東京や大都市圏に就職して地元に帰ってこないとなると、さらなる地方の人口減少が進むわけでございます。
 これはどこの地方都市でも同じ現象が起きているわけでございます。こうした、進学によって地元を離れた若者が、もう一度愛するふるさとに帰ってこられるインセンティブをつくっていくということが大切であるわけでございます。
 最初の質問になりますけれども、企業版ふるさと納税によって、福井県や徳島県などは、ふるさとに帰ってくれば奨学金の返済の支援を行うという事業を始めました。地方の優良企業が地方出身の学生や若者を採用するということは大変すばらしいことだというふうに思っております。我が町の沼津市でも奨学金返済支援制度創設に動いているわけなんですけれども。
 そこで、もう四月になりましたので、こうした奨学金返済支援制度を利用してふるさとに帰って就職した若者がいらっしゃるのかどうか、実績はどうだったのかということですね。また、こうした若者がふるさとに帰ってくるインセンティブをそのほかにもつくっていくことが必要であると考えますけれども、大臣の御所見をお聞かせください。
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山本幸三#5
○山本(幸)国務大臣 お答え申し上げます。
 東京一極集中の是正を図って地方創生を推進していくためには、若者がふるさとに帰って就職し、地元に定着することが大変重要であります。そのために、都市部の大学等から地元企業への就職を促進する奨学金返済支援制度を構築したところでございます。
 具体的には、大学等進学時に、日本学生支援機構が優先枠、地方創生枠を設けて無利子奨学金を貸与するとともに、地方企業等への就職時に奨学金の返還を支援する基金を地方公共団体と地元産業界が協力して造成する取り組みに対して、総務省が特別交付税による支援を行うこととしております。
 奨学金返還支援制度の進捗状況についてでありますが、二十七年四月にまず二県、鳥取県と徳島県で制度が開始され、その後、二十八年四月に秋田県、新潟県、福井県、山口県、鹿児島県の五県、それらを含め現在十八県において奨学金返還支援制度が設けられております。
 二十九年三月時点の利用実績として、最初の二県、鳥取県、徳島県の七十六人の方が本制度を活用されており、今後順次増加していくものと承知しているところであります。ほかの県は、実績が一年たってからというようなことでありますので、これから増加していくものと承知しております。
 このほか、若者がふるさとに帰るインセンティブ施策として、産官学を挙げて地元企業でのインターンシップの実施等を支援する、地方創生インターンシップ事業の推進等、多岐にわたる施策を推進してきたところであります。
 引き続き、奨学金返還支援制度の全国展開を進める等、若者がふるさとに帰るためのインセンティブにつながる施策を強力に進めてまいりたいと思っております。
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勝俣孝明#6
○勝俣委員 ありがとうございます。
 実績が上がってきているということで、大変安心をしております。
 次に、私の地元もそうなんですけれども、こうした大都市圏の近郊にある地方都市に言えることなんですが、大きな会社の工場や事業所があるんですけれども、大学を卒業して、大都市近郊の地方都市に勤務になったとして、しばらくたつと結婚をされます。このときに若い夫婦が考えることというのは、子供が成長したときに、やはり地方都市には教育の選択肢がないという心配があります。それを考えたときに、家族は教育の選択肢のある大都市圏に住むことを選択して、そして自分が地方に通っていく、また単身赴任をする。結局、地方から人がいなくなってしまうわけですね。
 有識者会議の提言においても、「保育所、幼稚園から高校までの長い子育て期間を楽しめる地域であることが、子育て世帯が住居を選択する大切な要素となる。」という提言があります。
 そこで、地方がやらなければならないことというのは、やはり地方を生かした、地域を生かした教育をやっていかなければならないというふうに思います。人材育成です。親が安心してこのふるさとで子供を育てることができると思える教育が必要だというふうに思います。
 先ほどの奨学金返済支援制度というのは、地元で育った若者が帰ってくるためのインセンティブでございましたけれども、逆に、子供を地方で育てるインセンティブというのもつくっていかなければならないというふうに思います。岡山県奈義町など、企業版ふるさと納税によって特色ある教育を提供したり、またICTを駆使した教育など、さまざまな特色のある教育を提供していくことで、若者の流出を食いとめていく必要があるというふうに考えております。
 子供を地方で育てるというインセンティブをつくっている地方都市が余り見受けられないように感じますが、具体的な事例があれば御紹介いただきたいのと、政府としての取り組みをお伺いいたします。
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佐藤安紀#7
○佐藤政府参考人 お答えします。
 全ての子供が、地方でも都市部でも、希望する質の高い特色ある教育を受けられることは重要であります。
 このため、文部科学省としては、地域全体で子供たちの成長を支え地域を創生する地域学校協働活動を小中学校区の単位で取り組みを進めておりますが、地域住民が積極的に学校にかかわることで、逆に子供たちからは、地元の商業や産業、伝統的な祭りなどに関心を寄せていくという事例が全国各地で見られます。
 また、ICTを活用して遠隔地間で双方向による合同学習の指導方法を開発する実証研究を進めており、交通が不便であったり小規模な学校におきましても、ICTを活用して教育の質の向上に取り組んでいる事例がございます。
 高等教育の段階では、地方大学が自治体や地域の企業と協働し、それぞれの強みを生かして雇用創出を図る、地(知)の拠点大学による地方創生推進事業、COCプラスを進めております。
 例えば、静岡大学の事例では、日本有数の製造業の集積や多彩で高品質な農林水産物という静岡県の優位性や、地域資源の豊かさを利活用する発想と行動力を持った人材育成のため、インターンシップの拡充や企業と学生のマッチング強化に努め、県内就職率を五年間で四五%から五五%に引き上げるという目標を立てて取り組みを進めていると伺っております。
 今後とも、こうした地域の魅力ある教育資源を生かした活動を推進することにより、地方における教育環境の充実を図ってまいります。
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勝俣孝明#8
○勝俣委員 今、ICTのお話が出ましたので、光ファイバー等の超高速ブロードバンドについて質問をさせていただきたいなというふうに思います。
 地方創生においてICTの活用は必要不可欠であります。総務省においても、国、地方、企業、個人それぞれが、全ての地域においてICTの恩恵を受けられるように、情報通信基盤、事業環境を整備し、世界最先端の社会全体のICT化を進めるというふうにされております。
 そこで、人口減少が進む地方に行けば行くほど、テレワークの推進などによる就労、子育てができる環境の整備、支援、防災の観点からも、ICTの活用が有効になってくると認識をしています。ICTの活用により、大都市圏とのさまざまな差、例えば先ほどの教育であったり通勤時間であったり、そういったものを縮めていくというふうに思っております。また、多くの地方都市で抱える農業や林業の生産性向上にICTの活用が重要なファクターとなっている事例も出てきております。
 しかしながら、逆に言うと、こうした人口減少が進む地方ほど光ファイバー等の超高速ブロードバンドが届いていないというのも現実でございます。私の地元の伊豆半島においても例外ではなく、光ファイバー等の超高速ブロードバンドが十分に整備されておりません。
 整備には多くの費用がかかるわけですけれども、整備する場合、国庫補助が事業費の三分の一、市町村の負担が三分の二となっております。整備するときに、例えば面積は大変広い自治体でも人口は少ない、こういう地方都市が大変多いわけで、面積が広い分、逆に言うと、整備する費用も大変多くかかるわけです。それでは、地方都市は財政も大変脆弱ですので、諦めてしまうということになります。
 このような地方の地形といった事情を配慮し、情報インフラの整備を行っていかなければ、ICTの活用による地方創生も思うように進んでいかないのではないかなというふうに考えておりますが、御所見をお伺いします。
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巻口英司#9
○巻口政府参考人 委員御指摘のとおり、光ファイバーなどの固定系の超高速ブロードバンドにつきましては、過疎地域などの条件不利地域を中心に、依然として整備が進んでいない地域がございます。
 このため、総務省といたしましては、地方公共団体が条件不利地域において固定系超高速ブロードバンドを整備する場合、事業費の一部を補助することでその整備を推進してきているところでございます。
 この補助率は原則三分の一でございますが、地域の実情に応じ整備を加速するため、平成二十五年度から離島市町村への補助率を三分の二に、また平成二十八年度からは財政基盤が脆弱な市町村への補助率を二分の一にかさ上げするなど、支援の拡充を図ってきているところでございます。
 総務省としましても、光ファイバーなどの情報通信基盤の整備は地方創生のために不可欠と認識しております。委員の御指摘も踏まえ、引き続き、地元自治体の御要望も聞きながら、地域の実情に応じた整備の推進に努めてまいりたいと思います。
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勝俣孝明#10
○勝俣委員 次に、農林水産業の活性化抜きにして地方創生は語れないというふうに思っているんですけれども、特に林業についての取り組みをさせていただきたいなというふうに思います。
 我が国の国土は約七割が森林で覆われているわけでございます。私の地元静岡県も、伊豆半島は、総面積が約十三万三千ヘクタールのうち森林面積は九万七千ヘクタール、約七五%が森林なわけでございます。
 昭和三十九年、一九六四年ですけれども、木材の輸入全面解禁が行われました。くしくもその年は東京オリンピックの年でございますけれども、それまでは、住宅や家具など、ほぼ一〇〇%国産材が、もちろん木材が使用されておりました。昭和四十四年には、国内産の木材と輸入木材が完全に逆転をします。ようやく現在では国内産の木材が三〇%まで回復をしましたけれども、依然として、北米、北欧などからの輸入木材がいまだに大半を占めているのが現状でございます。
 輸入木材がふえ、国産木材の利用が少なくなると、これはもちろん林業が衰退していくわけですね。その結果、間伐等の管理ができなくなり、森林が崩壊し、森が荒廃するわけです。そして、有害鳥獣がふえ、人里におりてくる。ゲリラ豪雨等により土砂崩れが起きやすくなる。さらに、昨今では、花粉症等の、昔ではなかったアレルギー性の病気が出てきました。
 今こそ、こうした森林の再生を行っていかなければならないんですけれども、そのためには国産木材を利用することが重要でございます。逆に考えると、ふるさとには豊富な森林資源があるというふうに考えております。
 そこで、御質問でございますけれども、国産材の需要をどのように高めていくかということでございます。大量消費地である都市部等における建築物の木造化、木質化を推進するため、国産材、CLTや耐火部材等の開発普及を着実に推進するとともに、公共建築物の木造化推進を一層強化する必要がございます。
 また、森林資源のフル活用に向けて、製材品や集成材それから合板、また木質バイオマス発電等のバランスのとれた需要の創出と、需要に応じた国産材の安定供給体制の確立が課題であると考えますが、政府の具体的な取り組みをお伺いいたします。
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織田央#11
○織田政府参考人 お答えいたします。
 戦後造成されました人工林が本格的な利用期を迎えた中で、林業の成長産業化に向けまして、豊富な森林資源を循環利用することが重要な課題であると認識しているところでございます。
 このため、昨年五月に見直しを行いました森林・林業基本計画におきましては、国産材の利用量を平成二十六年の二千四百万立方メートルから、平成三十七年には四千万立方メートルまで引き上げることを目標として設定したところでございます。
 農林水産省といたしましては、この目標の達成に向けまして、CLT等新たな木質部材の開発普及ですとか、公共建築物や民間の非住宅建築物の木造化、木質化、また土木分野等における木材利用や木質バイオマスエネルギーの利用、さらには付加価値の高い木材製品の輸出などの幅広い取り組みを進めることによりまして、バランスのとれた木材需要を創出しますとともに、需要者のニーズに対応した国産材の安定的、効率的な供給体制の構築に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
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勝俣孝明#12
○勝俣委員 いずれにしましても、森林の再生を各地域で計画的に行い、林業の活性化によって地方に雇用を生み出す地方創生につなげていくことが重要であるというふうに思っております。
 私の地元、伊豆半島の中央に位置する伊豆市では、林野庁の林業成長産業化地域創出モデル事業に応募し、林業の成長産業化を目指しております。まさに、地方創生のもと、地方が主体となって林業再生に取り組む動きが出てきました。
 そこで、最後の質問でございますけれども、今回、森林法の一部が改正され、都道府県による地域森林計画における森林施業の共同化や合理化に関する事項の変更等に係る国への協議を届け出に改めることになりました。今回の森林法改正は大変部分的なものにとどまっておりますけれども、今後、届け出の対象となるものの拡大や、協議、同意の廃止を行い、より地域の自主性を尊重し、手続を迅速かつ簡素化していく見込みをお伺いいたします。
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織田央#13
○織田政府参考人 お答えいたします。
 地域森林計画の計画事項のうち、今般、協議から届け出に移行する、森林施業の合理化等に関する事項につきましては、施業の合理化を推進するための森林経営計画制度という制度が創設されました平成二十三年の森林法改正で計画事項となったものでございますけれども、森林経営計画制度の創設から五年が経過しまして、森林施業の合理化の考え方が全ての地域森林計画に記載され、協議において国が意見を出すことがなくなったということ、また、持続的な森林経営を確保する森林経営計画そのものの作成も進み、当該制度が定着してきていることといったような状況を踏まえまして、協議を行わなくても計画達成に支障が生じる可能性が低いと判断をいたしまして、見直すこととしたものでございます。
 今回の改正につきましては、地方からの提案の全てに応えるものではないものの、地域森林計画に係る国への協議事項の一部を見直すことによりまして、最近の状況に対応した必要な手続の簡素化が図られるものと考えているところでございます。
 なお、他の協議事項につきましては、全国森林計画の目標達成ですとか、あるいは全国的な公平性の確保を図る観点から、引き続き協議事項とする必要があるというふうに考えているところでございますけれども、今後、また地方からの意見もよく伺ってまいりたいというふうに考えてございます。
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勝俣孝明#14
○勝俣委員 いずれにしましても、スピード感を持った対応をお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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木村太郎#15
○木村委員長 次に、吉田宣弘君。
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吉田宣弘#16
○吉田(宣)委員 公明党の吉田宣弘です。
 前回に引き続き質問の機会を賜りましたこと、委員長、また理事各位、委員各位の皆様に心から感謝を申し上げます。
 限られた時間でございますので、早速質問に入らせていただきます。
 地方創生は、地域における急激な少子高齢化と人口減少、それによる地域経済の縮小といった構造的な課題に真っ正面から立ち向かうための取り組みであるというふうに私は承知をしております。当然、一過性の対症療法を使って一朝一夕で効果が出るということは難しく、複数年度にわたって腰を落ちつけて、しっかりとした対策を講じていかなければならないというふうに思っております。
 このため、地方創生の取り組みは、平成二十六年、二十七年度において、国と地方がそれぞれ総合的な戦略を策定し、その上で、平成二十八年度からは、その戦略に基づいて本格的な事業展開に取り組むという段階となっております。
 こうした中、地域が地方創生に向けた取り組みをさらに深めていく上で重要な役割を果たす地方創生関係交付金について、地方創生の発展段階に応じて、それぞれの状況に即した形で措置をされてきているというふうに承知をしております。
 そこで、まず、地方創生関係交付金のこれまでの措置状況について、改めて、簡潔に御説明いただければと思います。
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奈良俊哉#17
○奈良政府参考人 お答えいたします。
 平成二十六年度補正予算に一千七百億円が計上されました地方創生先行型交付金は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を先行的に実施するものとして、地方版総合戦略の早期かつ有効な策定と、これに関する優良施策の実施を支援することを趣旨とした、いわば地方創生をスタートアップする支援でございました。
 平成二十七年度補正予算には、一千億円が計上されました地方創生加速化交付金でございます。これは、地方創生の動きを切れ目なく全国的に加速化させ新型交付金につなげていくとの観点に立って、地方版総合戦略に基づく先駆的な取り組みを支援する、こういうものでございました。
 平成二十八年度当初予算には、補助率二分の一として一千億円が計上されました地方創生推進交付金でございます。これは、地方創生に資する先導的な事業を支援することとし、安定的、継続的な制度運用を確保する観点から、地域再生法に基づく交付金とし、かつ複数年度の事業構築が可能な仕組みとしてございます。
 このように、地方創生の発展段階に応じて姿を変えてきてはございますが、地方公共団体が自主的、主体的に実施する仕組みを支援すること、事前にKPI、重要業績評価指標を設定し、その達成度合いについて効果検証を行うことでPDCAサイクルを回す仕組み、こういったものを備えていることは共通してございます。
 以上でございます。
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吉田宣弘#18
○吉田(宣)委員 御説明ありがとうございます。
 今御説明をいただいた地方創生関係の交付金については、いずれも地方公共団体が事前に成果目標型のKPIを設定し、それに基づく効果検証を通じてPDCAサイクルを回していくことが仕組みとして備わっている点、非常に画期的なものであると私は高く評価をしております。
 このため、このKPIに基づく効果検証の結果については、地方公共団体だけではなく、国でも大いに活用すべきでありますが、ちょうど昨日、国におかれまして、平成二十六年度補正予算に計上をされた、先ほど御説明がありました地方創生先行型交付金等を活用して実施された事業の効果検証結果について取りまとめを行われたとお聞きいたしました。
 そこで、山本大臣、昨日発表された地方創生先行型交付金の効果検証結果について御紹介をしていただければと思います。
 また、あわせまして、今後、国において、このような地方創生関係交付金の効果検証について、どのように進めていくおつもりなのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
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山本幸三#19
○山本(幸)国務大臣 お答え申し上げます。
 平成二十六年度の補正予算に計上されました地方創生先行型交付金において、地方公共団体がみずから設定したKPI、重要業績評価指標でございますが、の目標値を一つでも達成したという事業は全体で三分の二程度となっております。
 このうち、申請内容について外部有識者の評価を行った上で支援対象を決定した上乗せ交付タイプAにつきましては、KPIの達成率が七七%、八割近い水準となるなど、それ以外のタイプよりも高くなっておりまして、特徴的な結果が出ているものと認識しております。
 本交付金につきましては、地方公共団体において、個々の事業の検証結果を踏まえて、事業を終了する、または地方創生加速化交付金や地方創生推進交付金を活用して継続するなどの対応を講じているところであります。
 国においては、効果の大きかった事業やKPIが達成できなかった事業等について要因分析をしっかりと行い、今後の地方創生推進交付金等の運用の参考とすることとしております。
 なお、今年度は、地方創生加速化交付金及び地方創生推進交付金を活用した事業について効果検証を行う予定であります。
 特に、地方創生加速化交付金の効果検証につきましては、平成二十八年度第二次補正予算に計上されました効果検証事業に関する予算を活用して、今後の地方創生の取り組みの参考となるよう詳細な分析を行ってまいりたいと思っております。
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吉田宣弘#20
○吉田(宣)委員 大臣、本当に丁寧な御説明、本当にありがとうございます。
 先ほど私がお話をさせていただきましたとおり、地方創生関係交付金において、成果目標型のKPIとそれに基づく効果検証は、まさに一丁目一番地であるというふうに私は思っております。ただ、地方創生は、構造的な課題に真正面から対峙をする、極めて骨太な政策に取り組むことこそ重要なはずでございますので、たとえ本質的に有効な事業であったとしても、一年という短期間で十分に効果があらわれないことも往々にして起きてしまうのではないかというように思っております。
 このため、仮にKPIが達成できなかった場合、その結果を交付金の採択の判断に単純に当てはめてしまうというようなことがあれば、地方は安心して地方創生という極めて骨が太い取り組みに果敢に挑戦することができず、これまでどおりの、言ってみれば対症療法的な、一過性の政策に終始をしてしまうのではないか、そのような危惧を、私は思っております。
 そういった意味におきまして、その成果目標であるKPIの達成に向けて懸命に取り組むことは、これは大切な前提であるというふうに私は承知をしておりますけれども、今後、KPIの達成が期待できない事業について、交付金の執行上、どのように取り扱われるのか。各自治体も関心が高い分野であろうかというふうに私は承知をしておりますが、簡潔な御説明を賜れればと思います。
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奈良俊哉#21
○奈良政府参考人 お答えいたします。
 地方創生関係交付金におけるKPIにつきましては、事業を実施した地方公共団体においてPDCAサイクルを回すことによって達成状況を検証し、達成されていなければ、その理由を分析の上、事業について必要な見直しと改善を図る、これが主な目的として設定していることとしております。
 このため、KPIの達成度が極めて低いことを理由として、直ちに交付停止や交付金の返還を求めていくことは想定しておりません。また、翌年度以降の交付金の活用に当たっても、地方公共団体に報告されたKPIの達成状況を機械的に当てはめて交付金の交付に反映させることは想定しておりません。KPIの達成状況について、その理由を含めて検証した上で判断する、このようにしてございます。
 したがいまして、KPIの達成度合いが低い事業であったとしても、その理由に合理性があり、必要な見直しがなされていれば、直ちに交付金を打ち切る、そういったようなことは想定していないということでございます。
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吉田宣弘#22
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
 KPIの達成、未達成で機械的に判断するのではないということです。また、KPIに基づくPDCAサイクルの実施状況を踏まえて総合的に判断するということが大変に、非常に大切になってくるというふうに思っております。各地域でしっかりと地方創生に向けた取り組みが進めていかれるよう、国において、KPIや効果検証の仕組みを有効に活用していただくように、強く御要望をさせていただきたいと思います。
 さて、昨年度の補正予算に計上された地方創生拠点整備交付金は、現場からのニーズが多かった地方創生の拠点づくりに効果的な施設整備事業を重点に支援するという点で、非常に特徴的であると理解をしております。私は、地方創生のさらなる深化に非常に有効であったろうというふうに考えております。
 そこで、山本大臣、今回の地方創生拠点整備交付金を活用して実施をされておられる事業のうち、特徴的で、あと、地方創生の高い効果が期待をできるような取り組み、事例がございましたら、ぜひ御紹介を賜れればと思います。
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山本幸三#23
○山本(幸)国務大臣 御指摘の地方創生拠点整備交付金は、本格的な事業展開の段階を迎えた地方創生について、全国知事会等から施設整備事業に対する支援を充実してほしい旨の要望を受け、平成二十八年度第二次補正予算に九百億円を計上したものであります。
 地方創生とは地方の平均所得を上げることであるとの観点から、本交付金は地域の稼ぐ力を引き出す拠点となる施設の整備等を重点的に支援することとし、本年二月に、八百九十七件、国費で五百五十六億円、事業費で一千百十三億円の事業を採択したところであります。
 特徴的な事例を幾つか申し上げますと、例えば観光振興の分野において、議員の御地元の北九州市では、遊休資産化していた明治期の邸宅である旧安川邸について本交付金を活用してリノベーションし、中国や台湾の人々に人気の孫文が滞在したという歴史を生かし、インバウンド向けの観光拠点として利活用する取り組みが進められております。
 また、ローカルイノベーションの分野では、長野県飯田市ほか十三町村が共同で、従来日本メーカーが実施できなかった航空機関連部品の環境試験を実施する施設を旧飯田工業高校跡地に整備する事業が採択され、飯田市、下伊那地域における航空機産業の企業集積をさらに推し進める取り組みとなっております。
 さらに、農林水産業の分野でいえば、秋田県で採択された秋田県立大学木材高度加工研究所における耐火試験施設の整備事業は、試験施設において木質材料や木質構造の試作、実証機能が強化されることで、木質部材の一層の高付加価値化、ひいては輸出の拡大にもつながるものとなっております。
 このように、地方創生拠点整備交付金を活用した特徴的な事例がさまざまな分野、地域で出てきているところでありまして、本年三月に実施した第二回募集を通じて、より多くの特徴的な事例を支援することにより、地方創生のさらなる深化につなげていきたいと思っております。
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吉田宣弘#24
○吉田(宣)委員 大臣、本当にありがとうございます。
 私の地元、また大臣も御地元であられる北九州市の取り組みについて御紹介いただきましたこと、心から感謝を申し上げたいと思います。
 聞きたいことが終わりましたので、終わらせていただきますけれども、私は、この北九州の事例、実は、孫文がこちらに、安川邸にかかわっているということについて非常に関心を高くしております。
 と申しますのも、実は私、生まれた土地は熊本県の荒尾市というところなんですけれども、この熊本の荒尾市というところには、孫文が宮崎滔天の兄弟のもと、かくまわれていた歴史もあるということで、私は個人的にライフワークとして、この孫文の日中にわたるいわゆる革命の闘争といいますか、そういったものについてライフワーク的に研究もさせていただいておりまして、この安川邸が、孫文が宿泊をしたという歴史的に大変重要な場所であるということも、私は非常にうれしく思ってお聞きをさせていただきました。
 また、この施設や土地について、施設については北九州市に無償譲渡していただいているという取り組みのようでございますし、土地についても無償で貸与していただけるということで、やはり地域の社会的な実在である大きな会社もこの地方創生の取り組みにしっかり協力をしていただいているところに一つ大きな特徴もあろうかと思いますし、私は、地域が一体となってこの地方創生を絶対に成功させたいという強い思い、また熱い思いに、非常にうれしく思うところでございます。
 今回御紹介をしていただいたこの事例、各地でさまざまな取り組みが交付金を活用して行われているということでございますけれども、ぜひとも、今後とも地方創生のさらなる深化に向けて積極的に、大臣、お取り組みいただきますよう心からお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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木村太郎#25
○木村委員長 次に、武正公一君。
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武正公一#26
○武正委員 民進党の武正公一です。
 きょうは、山本大臣そして萩生田官房副長官、御出席をいただきましてありがとうございます。
 まず、今回、特区についてお話を伺いたいというふうに思っております。
 既に他の委員会でも大臣も答弁をされておりますが、加計学園の獣医学部の設置認可、これは今回の国家戦略特区、広島県・今治市において、五十年間新設が認められなかった文部科学省の告示が、ことし一月四日には内閣府文部科学省告示第一号ということで変更されるという規制緩和、規制改革、これによって四日から十一日まで公募、加計学園一校のみ手を挙げるということで決定を見たわけであります。
 加計学園に獣医学部設置を認可するに至った今回の規制改革の見直しのポイント、これを大臣としてどのように考えているか、御紹介いただきたいと思います。
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山本幸三#27
○山本(幸)国務大臣 まず、今回の獣医学部新設というのは、長年全く実現できなかった改革を、慎重派の御意見にも十分に配慮して、まず一校で成功させるべく今治市を選定したということであります。したがって、かつて手を挙げておられた新潟市や最近登場した京都府の提案も、落としたという認識ではなくて、今後引き続き検討していくということでありまして、その具体化が期待されるところであります。
 そこで、歴史を振り返りますと、この獣医学部新設は、平成十九年から八年近く、今治市が唯一の提案者として提案を続けてきておりました。これに応えた民主党の鳩山政権時代、従来の対応不可から、実現に向けた検討に格上げされました。そして、それを受けて安倍政権がさらに前進させて、昨年十一月の規制改革の決定、ことし一月の制度化にこぎつけたということであります。そして、今治市がこれをいち早く事業化すべく即座に構成員を公募し、区域計画に位置づけて、ことし一月二十日の計画認定に至ったということであります。
 獣医学部新設には、十年間に及ぶ多くの主体の多くの判断、多くの議論、多くの合意が積み重なっております。また、地域活性化や国際競争力強化のための提案を続けた四国の一地方都市であります今治市の熱意が最大の原動力となっているということであります。
 事業者であります加計学園について申し上げますと、平成十九年に今治市が初めて構造改革特区の提案を行ったときの提案書には、市のパートナーである加計学園の名前が明記されております。その提案を、これまでの歴代政権が実現に向けたステップを一段一段と積み上げてきた結果が現在の姿であると理解しております。
 地域を限る、そしてまた一校に限るということについて申し上げますと、約五十年にわたり定員増加すらなかった獣医学部の新設に獣医師の方々が大きな不安感を抱くのは当然でありまして、その声に耳を傾けつつ、新たな分野と切迫する需要に対応した獣医学部の新設をいち早く実現するために、まずは地域と数を限ったものであります。
 この、十年に及ぶ歴史を念頭に置いて、最近の経緯でありますが、制度改正を決めた昨年十一月の諮問会議取りまとめ、それから、一校に限った昨年十二月の三大臣の合意の確認を初めとする論点について把握いただければと考えております。
 まず、獣医師等の需給の関係でありますが、産業動物獣医師は、地域偏在により現に確保が困難な地域がある、また、近年、ライフサイエンスなどの分野で具体的な需要が高まっている、このことから、地域を限って新設を認めることを基本的な方針といたしました。
 次に、調整の経緯でありますが、昨年十月下旬に、私の指示のもとで、内閣府の事務方が取りまとめの原案を作成いたしました。十月末に、内閣府の事務方が文科省の高等教育局、農水省の消費・安全局に提示し、省庁間調整を行ったものであります。そして、十一月初めに、特区のワーキンググループの委員、そして関係各省間で事務的な調整を終えまして、最終的に私が内容を確認して、十一月九日の諮問会議の取りまとめ案としたところであります。
 一校に限った経緯について申し上げますと、昨年十二月八日に日本獣医師会から、一校とするよう要請がありました。また、十二月十七日に締め切りのパブリックコメントで約八割が慎重な意見だったことを踏まえ、十二月二十日前後に、私が一校に限ることを最終的に決断して、通常と同様に事務方に指示しました。十二月二十二日に、事務方の原案に私が目を通し、内閣府から文科省と農水省に提示いたしまして、十二月二十二日夕刻までに、その調整後の案をそれぞれの大臣に報告し、異議なしということで、三大臣合意となったものであります。それを受けて、今年一月四日に、一校に限る旨を明記した告示を制定しました。
 その上で、最終的には、京都府よりも今治市の方が事業の早期実現性という観点から熟度が高いということを踏まえて、私の判断で、今治市の区域会議で事業者募集を行うことを決定し、本年一月四日の公募を開始したものであります。その公募に対して加計学園だけが応募して、最終的に、一月二十日の区域会議、特区諮問会議で認定を受けたということであります。
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武正公一#28
○武正委員 かなり詳しくお答えをいただいて、今のお話で、なぜ一校に絞ったのか、また、京都からも手が挙がっていたのにというようなお話もあったわけです。
 資料の方は、この間、四国の関係の先生方もいらっしゃいますが、獣医師法に基づく獣医師さんの、偏在とよく言われるところなんですけれども、四十七都道府県で四国四県の獣医師は千三百四十七名、率でいくと三・四%ということなんですね。これについては、大体ほかの項目の数字は三%、高いものは六%。よく言われる、家畜衛生の公務員が足りないということなんですが、実は、これは二百九名で、六%おります。
 一方、では四国における家畜、家禽飼育頭数はどうなのかというのが二ページでございまして、ここでいきますと、やはり、全国的に見ると、乳用牛一・四%、肉用牛二・三%、豚三・二%、鳥五%、ブロイラー五・八。鳥が若干、先ほどの、三・四%の全国的な獣医師の割合からいくと高いということですが、牛、豚などは低いというようなこともあるわけです。
 そしてまた、これもよく取り上げられる鳥インフルエンザ等の発生状況ということで見ますと、四国での発生はないといったこともこういったところからわかるということであります。
 今回、先ほど獣医師会のお話があり、要請があったということで一校に絞ったというふうにされておりますが、それまでやはり五十年間獣医学部の設置を認めないということで来た中で、先ほど触れられたパブリックコメントも、合計九百七十六件中八割が反対ということでありました。
 特に、獣医師会からの意見表明では、二〇一五改訂日本再興戦略の四項目、これでこの間ずっと議論をしてきたわけですよね。ですから、その四項目については、今治市の提案については必ずしも、地域的な偏在は見られるものの獣医師総数は不足していないと。また、青森県に所在する北里大学の卒業生も青森県にはごくわずかしか就職していないというようなこととか、既存の、やはり十六国立、私立獣医系大学が協力して国際水準の獣医学教育にも取り組んでいるんだということ。それから、危機管理、地の拠点となるとともに、国際的見地から対応ということについても、これは、獣医系大学が家畜防疫の拠点となって危機管理を担うことは今の家畜伝染病予防法では想定されていないんだというようなことと、宮崎県の口蹄疫などは全国を挙げて取り組んだ。そしてまた、獣医学教育をさらに動物から人へという新しいパラダイムについては、日本獣医師会では日本医師会との間で協定を結んでやっていますよと。
 るる、こういったことで、獣医師会とすれば、やはり獣医学部の新設は認められないということでかねてより来たわけなんですが、これが五十年間のそうした告示を変えてまで決定を見るといったことについては、果たして何らかのやはり圧力というか力が加わったのではないかと見る向きが多いところが、巷間言われるところでございます。
 この加計学園、加計孝太郎理事長と総理との関係、非常に親しい、腹心の友と総理が千葉科学大学の十周年の式典でも述べておられる。あるいはまた、加計学園の附属校である御影インターナショナルこども園の名誉園長に安倍昭恵夫人が二〇一五年九月、これは森友学園の予定される小学校の名誉校長就任と同じとされておりますが、そういった関係もあってというようなことがあって、そんたくという言葉ではありませんが、やはり何らかの力が働いたのではないかというふうに言われるわけですが、この点、山本大臣、いかがでしょうか。
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山本幸三#29
○山本(幸)国務大臣 全くそんなことはございません。
 国家戦略特区は、地域を限定することで、長年実現できなかった岩盤規制改革を行って、我が国の経済社会の構造改革を実現しようとするものであります。
 その意味では、長きにわたって、ある意味で既得権益が守られてきた、しかし、そのことによって経済社会の活力が失われるということは私は望ましくないと考えておりまして、それを打ち破るのが、特区の責任者であり、規制改革を担当している私の責務であると考えて、この点で、こうした改革を急がなければいけないと考えたわけであります。
 獣医師、地域の偏在等の話は農水大臣ももう言っておられますし、そしてまた、四国においては、かつての感染症、鳥インフルエンザ等のときに頼るところがなかったということが非常な不安を生じたというような意見表明もありました。そういうことを含めて、私は、そうした獣医学部が存在していないところに優先的にまず認めることが適当であると考えたところでございます。
 そして、そのことによって、そういう刺激を与えることによって、従来の獣医学部についても、ぜひお互いに競争して頑張るようにしてもらいたいと思っております。
 世界の獣医学部のランキングを見ますと、五十位に入っているのは、東京大学が三十四位に入っているだけであります。その意味では、まだまだ日本の獣医学部も、国際競争力という面については、むしろ、余りに長きにわたり競争がないという形で、少し劣っているのではないかというところもありまして、そういうことも打ち破る意味で、私は断固改革をやるという気持ちでやっているだけでありまして、御懸念のようなことは一切ありません。
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