内閣委員会

2018-05-31 参議院 全125発言

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会議録情報#0
平成三十年五月三十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     江島  潔君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     進藤金日子君
     野上浩太郎君     徳茂 雅之君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     石井 準一君
     徳茂 雅之君     野上浩太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                進藤金日子君
                徳茂 雅之君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                榛葉賀津也君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      梶山 弘志君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   田中 良生君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        長坂 康正君
       内閣府大臣政務
       官        小林 史明君
       総務大臣政務官  小倉 將信君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣府大臣官房
       審議官      米澤  健君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  大村 慎一君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   河村 正人君
       個人情報保護委
       員会事務局次長  福浦 裕介君
       総務大臣官房審
       議官       稲岡 伸哉君
       外務大臣官房参
       事官       鯰  博行君
       厚生労働大臣官
       房審議官     吉永 和生君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    宮嵜 雅則君
       国土交通大臣官
       房審議官     早川  治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地域の自主性及び自立性を高めるための改革の
 推進を図るための関係法律の整備に関する法律
 案(内閣提出)
    ─────────────
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柘植芳文#1
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、こやり隆史君、石井準一君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として江島潔君、進藤金日子君及び徳茂雅之君が選任されました。
    ─────────────
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柘植芳文#2
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官向井治紀君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柘植芳文#3
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柘植芳文#4
○委員長(柘植芳文君) 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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江島潔#5
○江島潔君 皆さん、おはようございます。自民党の江島潔です。
 今日はこの地方分権改革法案の審議ということで、私は大変に感慨深いものがございます。といいますのも、この地方分権改革というのは、元々は平成五年に衆議院、参議院、両院におきまして地方分権の推進に関する決議というものが宮澤内閣の下で行われました。そして、その二年後の平成七年の五月に地方分権推進法が村山内閣の下で成立をしたわけでありますけれども、この平成七年の五月一日に、私、下関の市長に当選をして、私の四期十四年間の下関市政のかじ取り役というのはまさにこの地方分権とともに歩んできたと。何かもう人生を少し振り返るような形でありますけれども、感慨深いものがあるところであります。
 一方で、この時代はどういう時代だったかというと、やはりバブルが崩壊をして、そして日本経済がもう官も民も共に悪化をしていった時代であります。むしろ、この地方分権というのは、今までのような護送船団方式で全部の自治体を支えていくことができないという中で、国も地方自治体も本当にもがきながら進めてきた取組ではないかというふうに思っております。
 まず、梶山大臣にお伺いをしたいんですが、平成五年のこの決議から既に二十五年、四半世紀がたとうとしているわけでありますけれども、そもそもこの地方分権改革への取組の基本姿勢というものを現在の政権としてどういうふうに捉えているか、お示しをいただければと思います。
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梶山弘志#6
○国務大臣(梶山弘志君) 地方分権改革の推進は、地域が自らの発想と創意工夫で課題解決を図るための基盤となるものでもあります。ですから、地方創生において極めて重要なテーマであると認識をしているところであります。
 このため、国が選ぶのではなくて地方が身近なところで選ぶことができる地方分権改革を目指して、平成二十六年から提案募集方式を導入をしているところであります。平成二十九年においても、地域公共交通などの地方創生関係や、子育て支援などの住民生活に直結した提案を数多くいただいているところでありますが、きめ細かく実現を、これらを図ったところでもございます。
 また、改革の成果を国民が実感できるように、優良事例の普及や情報発信の強化等に取り組んでいるところであります。しっかりとやっぱり普及をしていくことも大切だと思っております。
 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って、地方自治でしっかり、住民に身近なところでどういうものを分権をしていったらいいのか、そして、それらの数を増やしていくことによって、それぞれの自治体の創意工夫で地域が個性あるものになることを期待をしているものであります。
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江島潔#7
○江島潔君 この地方分権法でありますけれども、当時、自治体の経営に取り組んでおりました私どもの立場からすると、これはまさしく自治体の意思決定の裁量の幅が広がるということで大歓迎をしていたところでありますけれども、一方で、私も含めて職員の共通の意識としてありましたのは、いわゆる上部組織である県とかあるいは国の方から何か面倒くさい仕事が押し付けられてくるのではないかなという思いも、みんな一同感じていたところであります。また一方で、仕事は増えるけれども財源が伴ってこないということも懸念事項の一つであったわけであります。
 ちなみに、この財源でいいますと、いろいろな仕事が増えるということに伴う財源というのはいろいろ交付税で算入されますよという説明、必ずこれは総務省はしてきたわけでありますけれども、地方交付税なるものそのものが、本当にこれ非常に難しい、摩訶不思議なものでありまして、本当に増えているのかどうか分からないというのが自治体の側からすると実感であったところであります。
 こういういわゆる基礎自治体といいますか、市町村にとっては、地方分権というのは、言わば国からいうとだんだん仕事がなくなっていく、スリム化するということにつながるんでしょうけれども、仕事の量がだんだんと基礎自治体に増えていくなという実感をする中でいろいろ取り組んできたところであります。
 また、この分権も、当初は分権改革推進委員会から勧告を受けて進めてきたわけでありますけれども、平成二十六年度から、今度は地方からの提案募集方式に移行したわけでございます。いわゆるこの方式を変えてきたという理由は政府としてどういうふうに説明をされていますか。
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大村慎一#8
○政府参考人(大村慎一君) お答えをいたします。
 地方分権改革推進委員会の勧告を受けました第一次から第四次までの地方分権一括法によりまして、国から地方及び都道府県から市町村への権限移譲並びに義務付け、枠付けの見直しを推進いたしまして、延べ三百六十六法律の改正を実現をいたしました。これによりまして、同委員会の勧告事項については一通り検討し、できる限り対処をしたところでございます。
 このような成果を基盤といたしまして、平成二十六年六月に、地方の代表も参画をしております地方分権改革有識者会議におきまして、それまでの地方分権の取組の総括を行わせていただきました。その中におきまして、個性を生かし自立した地方をつくるために、国主導による集中的な取組から地方の発意に根差した息の長い取組とすることとさせていただきました。具体的には、委員会勧告方式に代えまして、国が選ぶのではなく地方が選ぶことができる地方分権改革を目指しまして、提案募集方式というものを導入したところでございます。この提案募集方式を通じた取組につきましては、地方の現場における支障を解決し、また、地方創生や住民サービスの向上に資するものとして重要な意義があると認識をいたしております。
 今後とも、大臣も申しましたように、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ちまして地方分権改革を進めてまいりたいと考えております。
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江島潔#9
○江島潔君 平成二十六年度からのこの手挙げ方式というのは、私は恐らく地方にとっては大変にうれしい変更だろうと思います。二十六年というと、もう私は参議院の方に籍を移しておりましたので自治体側ではないんですけれども、それまでの私の記憶では、このメニューをどうこなしていくかなというようなことに追われていた側から、今度は何を取ってこようということを本当に自発的にどんどんと提案できるということは、私はこれは相当、効果が出る自治体にとってはかなり効果が出てきているんではないかなというふうに思います。
 少しまた私の首長時代のこの地方分権の思い出も少し含めてお話を申し上げますと、当然、いわゆる地方分権、国から見ると行革になるわけですけれども、仕事が都道府県に移行し、そしてまた都道府県から市町村に移っていくわけですね。それによって、恐らく国も都道府県もマンパワーそのものを減らすことができるんだろうと思います。
 ところが、いわゆる基礎自治体というのは仕事が増えていくわけでありまして、仮に財源がもう確保できたとしても、マンパワーそのものはむしろ増えていってしまう。つまり、それをこなしていく人材というものをたくさん確保していかなきゃいけない。これは、当時は国も県も市も挙げて行革でその職員数を減らすということが大きなテーマでありましたので、恐らく国や都道府県に比べると基礎自治体は非常にこの人員削減というのを四苦八苦していたんではないかなというふうに思います。
 私もそれはすごく記憶に残っているんですが、実際に私の場合どうしたかというと、これはちょっと、いささかじくじたる念を持ってお話しするんですけれども、正規職員は増やせないので、結局、いわゆる臨時採用職員でこの増えた仕事をこなしてきたという形を取っておりました。ですから、見かけ上正規職員は減るんですけれども、実際問題としては相当臨時職員が増えていたんではないかというふうに思います。
 この地方分権を進めるときによく私どもが口にしていたのが、分権を進める際には権限と財源と人間と、この三つのゲンを確保しないと絶対に基礎自治体はうまくいかないんだということを常に、本当にみんなお互い首長同士で語り合っていました。権限と財源があっても、人間がないと仕事はできないわけであります。これは本当に、走り回る職員からいろいろ知恵を絞る職員まで全てなんですけれども、この人間の確保を、私の場合には、臨時職員というのもありましたけれども、国のマンパワーを大いに活用させていただいたということもあります。
 これはどういうものかというと、いわゆる国と市町村との人事交流という形で行っていたんですけれども、今、梶山大臣の秘書官を務めている小柳秘書官、実は彼も平成十五年から十七年にかけて下関市役所で財政部長を務めてくれたんであります。これは、ずっと財政部長を人事交流で、人事交流という形で、市からは若手を送り出して、そして財政部長として若い三十代のメンバーをいただいていたんですけれども、本当に彼らはいい仕事をしてくれました。
 地方自治体というと大体がもう年功序列的な役職制度になっていますので、大体五十代の中頃で部長とか四十代の後半で課長とか、大体年齢で決まるんですけれども、こういう人事交流で獲得した人材というのは三十歳で部長等を担当させますので、最初は地方自治体のほかの職員にとっては非常に衝撃的なわけですね、自分よりはるかに若い人間が部長に立つということで。ところが、これが本当に期待に沿う仕事をしてくれるもので、非常にいい刺激となって、地方の中でも、ああ、やれば、年齢じゃなくて仕事というのはできるんだなという、そういう意識が直接伝わってきたんではないかと思います。
 やはり、よく地方には、優秀な人材ばっかり東京に集まるとかいうような言い方をする人もいますが、決してそんなことはないんです。これはもう刺激の与え方によって、地方にも大いに優秀な人材を育つことができると思います。ただ、そのきっかけをつくるのは、やはりそういう東京の人材を定期的に交流をさせることではないかなというふうに思っています。
 当時の小柳財政部長も大いに立派な成果を上げて地方分権にも取り組んでくれたわけでありますけれども、いろいろな自治体がこの二十五年間の中で実際に地方分権の改革の成果というものは出していると思います。私も幾つかは出せたんではないかと思いますし、他の自治体も恐らく自負しているものたくさんあると思うんですけれども、そのような成果をしっかりとまず政府として把握をしているのか、さらに、それをいろんな形でほかの自治体にフィードバックをしているのか、その辺を、政府の考え方を是非教えていただければと思います。
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大村慎一#10
○政府参考人(大村慎一君) 御答弁申し上げます。
 地方分権改革の推進につきましては、先ほど申しましたが、地域が自らの発想と創意工夫により課題解決を図るための基盤となるものでありまして、非常に重要なテーマであるということでございます。
 そうした観点で、今御指摘ありました取組の成果ということにつきましても、その後の提案募集の成果につきまして調査をいたしまして、事例集というような形でその成果を取り上げ、また、広報に取り組んでいるというところが一点ございます。
 また、平成二十九年の提案募集につきましても、政府が重要政策として掲げる地方創生の分野におきまして、例えば文化財保護につきまして、地方公共団体の選択により首長部局へ移管することを可能とすることによりまして地域の更なる文化振興、観光振興等を図るもの、また、過疎地域等でのタクシーの車両による貨物運送を可能とすることにより実情に合った地域公共交通を実現するものなど、地域資源の利活用に資する提案に対しましてきめ細やかに対応してまいりました。
 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢で対応してまいりたいと考えております。
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江島潔#11
○江島潔君 さっき大臣秘書官の小柳さんの名前を挙げたら、大臣の後ろに座っている小柳君が非常に困ったなという顔をされましたけれども、ごめんなさいね、名前を勝手に出して。ただ、人材を育てるということが地方分権にとって非常に重要だということを是非大臣にもお分かりをいただきたく、ちょっと彼の名前を挙げさせていただきました。
 このような恐らく政府側も試行錯誤しながら、いい事例は事例集としてまたフィードバックをするという取組もしながら今日に至っているというふうに理解をしておりますけれども、今回法案として出されているこの第八次分権改革一括法案につきまして、ずばりこの特色というものをどういうふうに政府としては説明をされますか。
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大村慎一#12
○政府参考人(大村慎一君) 御答弁を申します。
 この地方分権第八次一括法案でございますけれども、今回、基本的には、地域が自らの発想と創意工夫により課題の解決を図るための基盤となるべく取り組んでおります。例えば、被災市町村への応援の新たな方式を明確化をいたします災害対策基本法の改正でありますとか、幼保連携型認定こども園に係る居室の床面積の基準の特例を設ける認定こども園法の改正、こういったものなどが盛り込まれているところでございます。
 これらの改正のように、被災地支援等の災害対策の充実ですとか待機児童対策、待機児童解消や子育て支援等の人づくりなど地方の喫緊の課題につきまして、地方の現場で困っている具体的な支障に対するきめ細やかな対応が盛り込まれているということがこの法案の特色であると考えております。
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江島潔#13
○江島潔君 やはり分権改革も長く続いてくると自治体によってはマンネリになってくるというか、少し、もうないよというような思いを持つところもあるかもしれませんし、特に手挙げ方式になってきますと、積極的なところとそうでないところというものの随分差が出てくると思います。是非、この特色というものをしっかり政府としても自治体に広報していただきまして、より一層の分権が進むようにまた指導していただければというふうに思います。
 国と地方の新しい関係に転換をしていくというのが新しいこの地方分権の理念であろうというふうに思います。いろいろな、特に手挙げ方式を始めてからは、多分、今まで政府が考えてもいなかったような分権の事例というものが出てきているんではないかなというふうに思います。
 是非、そういう中から、昨年度、平成二十九年度の提案募集の成果、そしてその評価というものを、政府のお考えをお示しいただければと思います。これが一番直近の例ですので、最もホットな話題になるかと思います。
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大村慎一#14
○政府参考人(大村慎一君) 御答弁申し上げます。
 平成二十九年につきましては、平成二十八年を超える三百十一件の提案を地方からいただいておりまして、その特徴といたしましては、市区町村からの提案が増加しているということが挙げられます。このうち、内閣府において各府省と調整を行ったものにつきまして、提案の実現、対応の割合が平成二十八年を超える九割近くとなっておりまして、地方創生や人づくり、災害対策関係を始めといたしまして、地方の現場で困っている、この支障を解決してほしいという切実な提案につきまして、きめ細かくその実現を図ることができたというふうに考えております。
 こうした点を踏まえますと、提案募集方式の開始から四年がたつんでありますけれども、四年目となりまして、この仕組みが地方公共団体及び各府省に定着をしてきているものというふうに考えております。また、地方三団体等からも、地方からの提案に真摯に取り組まれた結果を示すものといった評価をいただいているところでございます。
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江島潔#15
○江島潔君 それでは、続いて平成二十九年度に関連して質問させていただこうと思います。
 国がこういうのをやりなさいと言うんではなくて地方が選ぶことができるこの地方分権改革、大変に私は、いわゆるセカンドステップとしてはすばらしい方向を進んでいると思います。ただ、恐らくは提案をしたもの全てができるものではないだろうと、無理筋みたいなものも多分あるんだろうと、まあそれは政府が考える無理筋であって地方自治体はできると思って提案をしているんでしょうけれども、そういう地方自治体が提案をしたけれども実現しなかったこと、そういうものはどんな事例があって、それはなぜできなかったというところを、私の思いとしては、せっかく提案したんだから何とかそれは実現をさせてあげるべきではないかなという思いを込めて質問をさせていただきます。
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大村慎一#16
○政府参考人(大村慎一君) お答え申し上げます。
 御指摘のように実現できなかったものといたしますと、例えば生活保護の決定及び実施に関します請求について、この裁決権限を道府県から指定都市に移譲することを求めるという提案がございます。これにつきましては、権限の移譲を求める都道府県の側と移譲を受ける指定都市の側の間で意見に相違があったために結論を得ることが困難であったというようなものがございます。
 また、選挙関係で、期日前投票所におきまして、市町村の選挙管理委員会の判断で投票所の終了時刻を繰り上げて閉じることを可能とすることを求めるという提案もございました。ただ、これにつきましては、期日前投票所が一か所しか設けられていない場合について、終了時刻を繰り上げるということはやはり有権者の投票機会を狭めるおそれがあるということで実現が困難であったというものがございます。
 ただ、こうした実現しなかった提案につきましても、調整状況、結果についてまず提案団体に対しまして丁寧に説明をしてまいりますとともに、翌年以降新たな支障事例が示されるといった情勢の変化があった場合には改めて御提案をいただきまして、議論をしていくこととしております。
 いずれにしても、今後とも最大限の実現を図る姿勢で取り組んでまいりたいと考えております。
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江島潔#17
○江島潔君 まず、県と市町村との調整が、すり合わせができていなかったという事例は却下されたということでありますが、是非その辺は政府として調整役にまた取り組んでいただければなと切にお願いを申し上げます。
 それからまた、投票所の問題も説明がありましたけれども、これは例えば離島なんかではもう前日に切り上げるとかいうこともあるわけですし、恐らく早く繰り上げるという何らかの理由が、ただ単に早く仕事を終えたいからということではない何らかの根拠があってのお願いだろうと思いますので、是非その辺もしっかりと、また引き続き自治体が諦めずに提案をしてきた場合にはより踏み込んで検討をしていただければと思います。
 それでは、最後の質問になるかと思いますけれども、提案募集方式にして今年が五年目になるわけでありますけれども、これも一定の成果を生み出していると思います。
 今後の課題、この地方分権改革に関しましてはどういうものがあるでしょうか。
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大村慎一#18
○政府参考人(大村慎一君) 御答弁を申し上げます。
 提案募集方式につきましては、地方の発意に基づきまして住民に身近な課題を現場の知恵と工夫で一つ一つ具体的に解決するものでありまして、土地利用、防災、子ども・子育て支援、高齢者・障害者支援、雇用など様々な分野にわたる提案に対しまして、きめ細かく実現、対応してまいりました。
 この御指摘の基礎自治体である市区町村の提案につきましても、先ほど申し上げましたように、平成二十九年は都道府県の提案数を上回ったところなんでございますけれども、その一方で、これまで提案した市区町村数につきましては全体のまだ一割程度にとどまっておりまして、この市町村への裾野の拡大ですとか、それから地域的な偏りもございまして、こういった偏りの解消ということが必要であると考えております。このために、私ども、説明会ですとかセミナーですとか、どんどん地方の方へ出かけましていろんな地方支援を行っているというところでございます。
 また、提案募集方式の効果を最大限に高めるためには、住民への成果の還元による理解と参加の促進が重要であるというふうに考えております。そのため、住民の皆様への分かりやすい情報発信により一層努めてまいりたいというふうに考えております。
 提案募集方式につきましては、地方側からも、先ほど申しましたように評価をいただいているところでありますので、これまでの成果と課題を踏まえまして、地方公共団体とも十分に連携をしながら引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
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江島潔#19
○江島潔君 大臣に地方分権をしっかりとこれからも取り組んでいただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
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熊野正士#20
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。
 今回の地方分権一括法案は、権限などを地方に移譲して地方分権を推進するということですけれども、まず一番最初に、この地方分権に向けた大臣の御決意をお聞かせ願えればと思います。
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梶山弘志#21
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほども江島委員にお答えしたとおりでありますけれども、地方分権の改革の推進は、地方が自らの発想と創意工夫で課題解決を図るための基盤となるものであります。地方創生においても極めて重要なテーマであるということを認識をしております。
 その上で、平成二十六年から、地方の発意に基づいて住民に身近な課題を現場の知恵と工夫で一つ一つ具体的に解決するため、提案募集方式を導入をし、住民生活に関わる身近な問題に対し、きめ細かく対応をしているところであります。
 平成二十九年の提案募集につきましても、地方の喫緊の課題であります子ども・子育て支援を始めとする人づくり、災害対策などの重要施策に関する多数の提案が寄せられ、その多くについて実現を図ったところであります。特に、やはり子育ての面、そして、災害も頻発しておりますけれども、そういったところで課題になったもの、そして市町村、都道府県の役割分担、国の役割分担、そういったものも、やはり実際に経験してみると、こういうものが必要だということを地方の切実な声として聞こえてまいりました。
 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って地方分権改革を着実かつ強力に推進をしてまいりたいと考えております。
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熊野正士#22
○熊野正士君 ありがとうございます。
 この地方分権一括法案の経緯、そしてまた、特に平成二十六年から導入されました提案募集方式、この経緯等を是非御説明をいただければなと思います。
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大村慎一#23
○政府参考人(大村慎一君) お答えを申し上げます。
 平成五年の衆参両院によります地方分権の推進に関する決議に端を発しますこの地方分権改革の取組の中で、第二次分権改革におきましては、地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた第一次から第四次までの地方分権一括法によりまして、国から地方及び都道府県から市町村への権限移譲並びに義務付け、枠付けの見直しを推進しておりまして、これにより、同委員会の勧告事項につきましては一通り検討し、できる限り対処をしたところでございます。
 第一次地方分権改革における機関委任事務制度の廃止等ですとか、第二次地方分権改革における地方に対する義務付け、枠付けの見直し等、こういったものは一貫して国主導で進められておりましたわけですが、それまでの成果を踏まえまして、個性を生かした自立した地方をつくるために、国が選ぶのではなく今度は地方が選ぶことができる地方分権改革を目指すと、こういった観点から平成二十六年から提案募集方式を導入いたしたところでございます。
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熊野正士#24
○熊野正士君 ありがとうございます。
 今答弁ございました、各自治体から提案を受けているということで、これ毎年、毎年度受けているということだと思いますけれども、この制度の仕組みといいますか、提案がありました、で、いつ提案があって、それで法案、今回のような法案作成までのこのプロセスを分かりやすく御説明いただければと思います。
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大村慎一#25
○政府参考人(大村慎一君) お答え申します。
 各自治体等からこの春先から受付をいたしました提案につきましては、内閣府において取りまとめをいたしまして、提案に対する関係府省の回答、当該回答に対する提案主体である団体、自治体からの見解の提出、こういったものを重ねながら、実現に向けて関係府省と調整を行ってまいります。
 また、特に重要と考えられる提案につきましては、地方分権改革有識者会議や専門部会におきまして集中的な調査審議を行います。その後、提案に関する対応方針につきまして年末までに地方分権改革推進本部の決定及び閣議決定を行いますとともに、その中で、法律の改正により措置すべき事項につきましては所要の一括法案等を国会に提出することを基本といたしております。
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熊野正士#26
○熊野正士君 ありがとうございます。
 では、ちょっと次に、具体的な今回の法改正についてお聞きをしたいと思います。
 まずは、災害対策基本法が改正をされます。これは、二年前の熊本地震の教訓を踏まえて、今回地元の自治体からの御要望、御提案を受けたというふうに承知をしておりますけれども、被災された地域が、隣県のところに応援するということですが、改正すると。被災した都道府県から隣県に対して応援要請を行うというのは、通常これまでも行われていたわけですが、今回のこの改正によってどういった点が改善されるのかというようなところを、今までの応援体制の課題を踏まえながら、今回の改正のメリットというか、そういったことをちょっと分かりやすく御説明いただければと思います。
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米澤健#27
○政府参考人(米澤健君) 委員御指摘の平成二十八年の熊本地震に際しましては、例えば避難所の運営ですとか罹災証明書の交付事務などにつきまして、被災市町村の職員では対応し切れない多くの事務が発生をいたしました。それに際しまして、九州知事会が調整をいたしまして、例えば福岡県が県内の福岡市、久留米市等の市町村と一緒に熊本県の益城町に応援職員の派遣を行っていただきました。このように、発災直後から、応援する都道府県が県内の市町村と一体となって被災市町村に対する応援を実施することによりまして、短期集中的にこれまでより格段に多くの応援職員を派遣することができたところでございます。
 一方で、応援する側の都道府県、今回の場合は福岡県でございますが、応援する側の都道府県が県内の福岡市や久留米市等の市町村に応援職員の派遣を求める場合に、応援職員が誰の指揮監督に属するかなどにつきまして、現行の災害対策基本法では判然としないといった課題があったところでございます。
 今般の災害対策基本法の一部改正は、そうした課題を踏まえまして、被災都道府県から被災市町村への応援の求めを受けた都道府県が、その県内の市町村に対しまして被災市町村への応援を求めることができることに加えまして、その際の応援職員の指揮監督は応援を求めた市町村長が行うこと等の原則を明確化するものでございます。これによりまして、地方公共団体間の広域応援体制が強化されまして、迅速な応援の実施に資するものと考えております。
 引き続き、被災市町村の応援体制の整備に万全を期してまいります。
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熊野正士#28
○熊野正士君 ありがとうございます。
 次に、災害援護資金の貸付利率の見直しが行われるということで、これまでは法律で一律三%というふうに固定されていたわけですけれども、今回これが市町村の条例で設定できるというふうに承知をしております。
 これも実は、二年前、二十八年の台風十号だったと思いますけれども、大きな被害のあった岩手県の岩泉町からの要望というか提案であったということで、私も実はこの台風被害で岩泉町の方に視察に行かせていただきまして、もう想像を絶する被害に本当にびっくりしたわけでございますけれども、今回のこのいわゆる地方分権一括法のこの制度があって、実際に被災した自治体からの声が直接国に届くというのは、これはすばらしいなというふうに思いました。先ほどの災害対策基本法の改正もそうですけれども、地方分権を推進するという意味で、直接この声が国に届くということで、本当に好事例ではないかなというふうに思うわけです。なので、先ほど江島先生への答弁ございましたけれども、大いに推進を、この制度を周知していただけるように御努力いただきたいなというふうに思います。
 その上で、災害援護資金の貸付け見直しについて改めて御説明をしていただいて、また、この災害援護資金そのものの活用状況といいますか執行状況といいますか、直近の三年間ぐらいのデータも併せて御答弁いただければと思います。
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米澤健#29
○政府参考人(米澤健君) ただいま御指摘をいただきましたように、災害援護資金の貸付利率につきましては一律三%というふうに法定されておりまして、この利子分は市町村の収入として運営事務費に充当されるという考え方でございました。しかし、経済情勢の変化によりまして市中金利が全般的に低下をしたということを受けまして、利率を下げて貸付けを実施したいという市町村のニーズが顕在化してきておりまして、これも御指摘いただきましたように、岩手県の岩泉町から平成二十九年の地方からの分権提案によりまして御要望をいただいたところでございます。
 今回の改正は、こうした御要望に応えるために、災害援護資金の利率を三%以内で条例で定めることができることにするものでございます。これによりまして、市町村の政策判断に基づきまして低い利率で貸付けが可能となります。被災者ニーズに応じた貸付けが実施できるようになるというふうに考えてございます。
 また、この災害援護資金の実績でございますけれども、貸付実績、直近三か年の件数と金額を申し上げますと、平成二十七年度は八十二件、一億二千八百万円、平成二十八年度は五百十二件、八億七千五百万円、平成二十九年度は二百六十件、四億九千万円となっているところでございます。
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