外交防衛委員会

2019-03-12 参議院 全239発言

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会議録情報#0
平成三十一年三月十二日(火曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     堀井  巌君     進藤金日子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡邉 美樹君
    理 事
                宇都 隆史君
                中西  哲君
                三宅 伸吾君
                大野 元裕君
                高瀬 弘美君
    委 員
                猪口 邦子君
                佐藤 正久君
                進藤金日子君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                山田  宏君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
              アントニオ猪木君
                山口那津男君
                浅田  均君
                井上 哲士君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     岩屋  毅君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  古賀友一郎君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大坪 寛子君
       内閣官房国際感
       染症対策調整室
       長        塚本  力君
       総務大臣官房審
       議官       吉川 浩民君
       外務大臣官房長  下川眞樹太君
       外務大臣官房審
       議官       加野 幸司君
       外務大臣官房審
       議官       飯島 俊郎君
       外務大臣官房審
       議官       岡野 正敬君
       外務大臣官房参
       事官       長岡 寛介君
       外務大臣官房参
       事官       安藤 俊英君
       外務省北米局長  鈴木 量博君
       外務省国際協力
       局長       梨田 和也君
       財務大臣官房審
       議官       宮原  隆君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   池田千絵子君
       国土交通省航空
       局次長      岩崎 俊一君
       防衛大臣官房衛
       生監       田原 克志君
       防衛大臣官房米
       軍再編調整官   三原 祐和君
       防衛大臣官房参
       事官       西尾 保之君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省防衛政策
       局日米防衛協力
       課長       上田 幸司君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省人事教育
       局長       岡  真臣君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (外交の基本方針に関する件)
 (国の防衛の基本方針に関する件)
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
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渡邉美樹#1
○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。
    ─────────────
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渡邉美樹#2
○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大坪寛子君外二十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡邉美樹#3
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡邉美樹#4
○委員長(渡邉美樹君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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武見敬三#5
○武見敬三君 今年はいよいよ平成という時代が終わり、そして新たな年号の時代を迎えようとしております。改めて、このように天皇のその世襲という継続の仕方によって年号が替わる、その意味するところは、やはり年号というものと我が国における天皇の在り方というものが密接につながっていることを私は意味していると思います。そういう観点から、平成という時代は一体どういう時代であったか、改めてそれを総括することがこうした時代の大きな変わり目においてきちんとしておくべきことだろうと、こう考えました。
 その際、保守リベラリズムという思想は、こうした時代を見る上での一つの重要な視点を提供しているというふうに思います。それは、言うなれば、国及び国民の統合の象徴として天皇というものを世襲で抱く。これは、言うなれば、歴史の中で育まれた保守思想の中で組み立てられたものであります。これと同時に、今度は、憲法の下で、国民の主権、そしてまた民主主義及び平和主義、こういった観点というものはまさにリベラリズムの視点であって、この保守思想とリベラリズムというものがどのような形で合体をして今日にまで至っているのか、こうした視点に立って考えてみることで一定の時代を理解をする一助になると私は考えます。
 その上で、我が国のこの一見矛盾したような保守思想とリベラリズムというものが、極めて大局観を持った現実主義というものを踏まえて我が国は極めて融合をしてきたというふうに思っております。この場合、やはり国民の多くが天皇に対する尊崇の念を持って、それを総意として形成することによって民主主義の原理原則とも合致した形で天皇という在り方が裏付けられ、それによってこの両者が融合するということになるというふうに私は考えます。
 その上で、この平成という時代は、まさに天皇陛下が災害のときに被災者を実際に訪れ、そして被災者の人たちに寄り添う形で激励をされる、こうした天皇陛下や皇后陛下のお姿というものを通じて多くの国民がこうした天皇と国民との間の一体感というものをしっかりと私は持つようになった時代であったというふうに思いますし、また、海外で第二次世界大戦中の激戦地に赴き、こうした地域で実際に国のために戦い命を落とした、そうした人々に対する鎮魂とそして慰霊のための旅を続けられた。
 こうしたことは、やはり平和に対する重みというものを、戦争を体験していない我々の世代の者に対してもそれを知らしむる上で大変大切な役割を担った。そういう意味で、この象徴天皇制というものを定着せしむると同時に、この平和主義というものとそれが合体する形でこの平成という時代の国の形ができ上がったというのが一つの総括の仕方ではないかというふうに私は考えました。
 この保守思想とリベラリズムというのは、あらゆる局面に対応して出てくるように思います。外交、安全保障においてもしかりであります。我が国は、主権国家として我が国の国民の生命と財産というものをあらゆる脅威から守る責任を私は国というものは持っていると思います。したがって、外交、安全保障という観点から、そうしたあらゆる脅威に対してしっかりと対応できるその役割を担うことが主権国家としての国の役割だろうと思います。他方において、過去の歴史の教訓から、我が国が外交戦略上の意図に関して見れば、これはやはり平和主義というものをしっかりと基調としてこの外交、安全保障という観点をやはりきちんと捉えておくことが必要。
 このように、戦略的な意図と能力という二つに分けて、一見相矛盾するようなこうした考え方をいかに融合させるかが我が国の外交、安全保障を考える上でも重要であって、であるがゆえに、二院としてのこの参議院は、あえて外交防衛委員会という、外交と安全保障に関わる防衛という問題を一つの委員会で討議をする場にしているというのは、私はこうした考え方に基づいているというふうに思います。
 これらの視点について、是非、外務大臣からの御所見を伺いたいと思います。
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河野太郎#6
○国務大臣(河野太郎君) お配りになりました「日本を形作った「保守リベラリズム」」というのをぺらぺらと拝見をいたしました。とてもじっくりと読むという時間もございませんでしたので上っ面を眺めただけでございますが、この平成の三十年というのは、日本の国の外交、安全保障がどうあるべきかというのを改めて考える三十年だったのかなというふうに思っております。
 振り返ってみると、この平成の間に、日米のガイドラインですとかPKOの協力法、周辺事態、有事法制、テロ対策特別法、平和安全法制、特定秘密保護法、安保で、何をすべきかという議論だけでなく、何をするか、何をできるようにしなければいけないかということを考えて必要な制度、政策をつくってきた、そして日米同盟を強化するとともに日本の国の国際的な地位を向上させてきた、そういうのがこの平成だったんだろうなと思います。
 しかし、冷戦が終わって平和の果実を味わうかと思いきや、難民の数は戦後最大になり、自由、民主主義あるいは法の支配といった第二次世界大戦の戦後の国際秩序を形作る基礎となってきた価値観に対する挑戦というものが始まっているような気がしております。また、この平成の三十年、それこそ気候変動とか感染症対策といった新たな地球規模の課題が大きくなってきて、人類共通の脅威となってきた、それがこの平成という時代だったんだろうというふうに思います。
 今年、平成が終わりますが、次の世の中の中で、日本がこうした地球規模課題にどう役割を果たすことができるか、あるいは日本が国際的な場の中でどんな地位を占めることができるのか、そして日本が自らの安全保障をどのようにやっていくのか、引き続き、様々考えていかなければいけない。冷戦時と違って答えが複雑になってくる、あるいはあらゆる場面を想定して考えていかなければいけなくなるのがこの次の数十年ということになるんだろうというふうに思います。
 日本の国を日本たらしめているもの、これをしっかり守りながら、国際社会の中で、平和、民主主義、法の支配、人権、そうしたものをしっかりと守る、そういう決意を新たにして、また前に進んでいきたいと思っております。
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武見敬三#7
○武見敬三君 御所見については誠に同感であります。
 その上で、やはりこうした我が国を取り巻く安全保障の情勢というのは、残念ながら、中国という国が、実際に経済で深刻な事態に陥らんとしているにもかかわらず、国防予算だけは従来のように拡大をし続けている。他方で、米朝の首脳会談も決裂をし、北朝鮮の核、弾道ミサイルの保有に向けての準備は更に着々と進められていて、それはより直接的な我が国に対する核の脅威になっている。
 このような悪化する傾向が極めて顕著な安全保障情勢の下において、我が国が外交、安全保障上あらゆる脅威に対応することが必要とする観点からは、こうした能力強化というものが外交、安全保障上は確実に求められる。しかし、他方において、国民がそれを安心して受け入れることができるようにするためには、我が国自身が常にこの外交、安全保障上の意図という面では平和主義というものを常に確固とした基盤として持っているという信頼と安心感というものがあってこそ、我が国がこうした能力を強化する上においても国民はそれを受け入れると、このように私は考えます。
 したがって、是非、外務大臣におかれましては、こういった我が国の平和主義というものについての国民の理解、そして信頼、これが高まるように、是非ますますの御活躍を私は実は祈念しているところであります。
 その上で、実際に今外務大臣からもお話がありました、この地球規模の課題についてお尋ねをしたいと思います。
 我が国は、こうした保健医療という分野について、国境を越えた共通課題として、今日、グローバルヘルスと呼ばれるようになった分野について、実は、二〇〇〇年の沖縄サミット以来一貫してG8あるいはG7のホスト国として主要な政策の提言を行い、実は、今日この分野におけるルールメーカーとして大変重要な役割を担う国となってまいりました。
 その上で、G8洞爺湖サミットのときには、我が国はそれまでポリオの撲滅とか、あるいは結核のストップTBといったようなこととか、あるいはHIV、エイズ、結核、マラリアに対する闘いといったように、各疾患ごとの取組に対して支援をしてまいりましたけれども、G8洞爺湖サミットのホスト国として、それを横軸でつなぐ保健のシステム強化ということを考える考え方をこの国際社会の中で主流化させることに成功し、なおかつこの保健システム強化というものを進めていく場合のその目的、ゴールとして、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという、全ての人々が負担可能なコストで予防を含む適切な医療にアクセスすることができるというこのWHOの定義を、実際にSDGs、持続可能な開発目標の三の中で採択させる上でも、我が国は重要な役割を担いました。
 その上で、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジという広い多分野横断型の政策概念の中で何にまず優先順位を置いて取り組むべきかという点に関しても我が国はいち早く踏み込み、世界銀行と連携をして、そして我が国はこのUHCのファイナンス、いかにそれぞれの国々が持続可能なファイナンスを可能にするためにも、自国の財源をより効果的に活用することによってこのUHCの達成を図ることをまず基本とすべきだという点に優先順位を置いて様々な活動を行ってまいりました。
 さて、これが相当程度成功して、多くの国々が、こうした財務大臣やあるいは保健大臣が連携をして、こうした保健医療の分野について共に政策の策定に携わるという、そういった状況をつくり出すことに我が国は成功しております。
 特に、財務省の国際局が相当頑張ってくれました。世銀のインターナショナル・ディベロップメント・アソシエーションという、IDAの、従来インフラビルディングなどに使われていたような財源というものをあえて保健医療にも活用できるようにその役割を広げたり、さらには母子保健を中心としたグラントエイドでありますグローバル・ファイナンス・ファシリティーズと、GFFと呼んでおりますが、これと連動してIDAの資金供与の申請ができるようにすることで、必然的に担当する財務大臣が保健大臣とそれぞれ国レベルで連携しなければならないような仕組みをつくる、こういったことが今日確実に定着をしてきた。
 最初のプライオリティーセッティングは、我が国主導で実にうまく国際社会できてきました。では、この次、さらにこのファイナンスに加えて何を今度はUHCを達成するための優先的課題とするかという、そういう状況に入ってきました。
 WHOのさきの執行理事会では、アクセスという、実際に保健医療のサービスにアクセスするという観点を次の優先課題にしようと考えている向きも出てまいりました。これらについて、我が国は一体次のUHC達成のための優先的課題をどこに置くべきと考えるか、これについての政府の御所見を伺っておきたいと思います。
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池田千絵子#8
○政府参考人(池田千絵子君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、UHCの実現のために、日本としては健全で持続可能な保健財政を構築することの重要性を発信してまいりました。UHCの実現には、こうした必要な財源を確保した上で、必須医療サービスへのアクセスの改善、医療費によって貧困に陥らない制度の構築の二点が優先課題であると考えております。
 特に、医療サービスへのアクセスの改善につきましては、例えば医薬品の規制調和を進めることが重要と考えておりまして、日本といたしましては、UHCの推進における日本のプレゼンスの更なる向上のため、今年我が国が主催するG20関連会合に加えて、UHCに関する国連ハイレベル会合等の場を通じてこれらのメッセージを発信し、国際的な議論をリードしてまいりたいと考えております。
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武見敬三#9
○武見敬三君 おおよそWHOを所轄する厚労省でも、このアクセスというところに新たな優先順位を設定することについては基本的には同じ考え方だということで理解をいたしました。
 しかし、国際社会でルールメーカーとして重要な役割を達成しようとするときには、常に具体的な政策提言の内容をきちんと持っていること、それからそれを実行するだけの資金提供を一定程度することというこの二つがきちんと重なり合いませんと、国際社会でルールメーカーとしての役割は担えません。
 実際、ファイナンスにおいてそのルールメーカーとしての役割を担えたのも、今申し上げたようにIDAのお金を実際に保健医療にも使えるようにするといったようなことを通じて、実は我が国はルールメーカーとしての重要な役割を果たすことができるような仕組みをつくっていったわけであります。
 この次に、じゃ、そのアクセスについて我が国が実際に具体的な政策提言を通じてそのルールメーカーとしての重要な役割を果たそうということになってまいりますと、これはなかなか難しい。おおよそ世界全体を見ることも必要でありますが、具体化するときにこのアクセスというものを考えたときに、やはりアジアというのは一つの大きな共通地域として設定することができる、そういった特色を持った地域だと思います。
 理由は、明らかにアジアという国が世界の中でも最もこれから高齢者人口が増えて、国によっては日本よりも速いスピードで高齢化が進む。高齢者人口が増えるということは、非感染症の疾患、それはがんであるとか虚血性の心疾患であるとか、あるいは脳卒中といったような疾患の患者が確実に増えてくることを意味しています。ということは、間違いなくこうした疾患に関わる医薬品及び医療機器というものが、通じて行われる医療サービスというものが、より高い臨床技術を伴う形でそれぞれの国の中で提供されるようにしていくことが必要になります。
 そのときの一つの重要なプロセスは、主権国家それぞれが持っているこうした医薬品や医療機器に関わる規制を、実際WHOが主導しているようなハーモナイゼーションというやり方に加えて、いかにこれを加速化するイニシアチブを具体的に提言していくかというところが、私は実はルールメーカーとしてのその第一歩として確実に今求められてきているように考えるわけであります。
 この点について、内閣はどのようにお考えになっておられるかをお伺いしておきたいと思います。
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大坪寛子#10
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。
 内閣官房におきましては、平成二十八年に策定をいたしましたアジア健康構想につきまして、昨年の七月に同構想の基本方針の改定を行いまして、アジアにおける健康長寿社会の実現と持続可能な成長を目指しまして、医薬品の新興国への展開に係る検討を進めてまいったところでございます。
 議員御指摘の医薬品、医療機器の規制調和につきましては、厚労省を中心に進められてきたところと承知をしておりますが、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現のための医薬品、医療機器のアクセス確保の観点から、政府としても極めて重要な問題と考えております。
 これを更に実効的に政策の立案を行うために、引き続き関係省庁が同じ問題意識を持ちまして、共有して連携して取り得る対策というものを講じていくこと、これが重要であると考えておりまして、総理を本部長としております閣僚級会合であります健康・医療戦略推進本部、この下で、内閣官房を中心とした取組を強化してまいりたいと考えております。
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武見敬三#11
○武見敬三君 こうしたルールメーカーとしての具体的な政策提言をするときには、もう常に直面するのが、おおよそ医療保健分野であったとしても、厚生労働省だけではとてもこんな政策提言ができない。常に、これは外務省であるとか、あるいは世界銀行を所轄している財務省であるとか、さらにはこの医療機器等に関わるような分野は特にそうですけれども、経済産業省であるとか、さらには人材育成ということから考えると文科省、それぞれの役所が全部連携して初めてこうした新しい政策提言ができるというのが特徴であって、この政策決定過程というものを考えたときに、やはりこの内閣官房の果たす役割というのが決定的に重要になる。
 私は、こういう発想から、単に各省庁を調整する、総合調整するだけではなくて、この大きな各分野の流れをしっかりと大局的に捉えて、そして常に先んじて我が国がこうした新たな構想を提案をし、そして具体的な政策を提言できるようにしておくということが私は大変重要だと思いますので、是非そうした視点から内閣官房にも今後の御努力を期待するものであります。
 さて、間もなく開かれますG20、このG20のホスト国として我が国は大阪でも首脳会議をやることになっているわけでありますけれども、このG20において歴史上初めて我が国は財務大臣と保健大臣の合同会議をホスト国として開催されるというふうに伺っております。
 これは、ある意味では画期的なことで、また同時に、我が国としては従来、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジのファイナンスを優先課題として取り上げるべきだということを主張してきたその立場からしてみても、このG20という場を通じて財務大臣と保健大臣の合同会議というものを実現させることによって、それぞれの国々がこうした保健大臣と財務大臣が連携してこうしたことに当たるということを促進する動機付け及び具体策についても極めて重要な場所になると考えております。
 そこで、実際に合同会議を開くに当たって、何を目的とし、どうした成果を期待されておられるのかという点についてのまず政府の考え方を伺っておきたいと思います。
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宮原隆#12
○政府参考人(宮原隆君) お答え申し上げます。
 委員冒頭より御指摘のユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現は、全ての人々に基礎的な保健医療を負担可能な費用で提供することを通じまして、特に開発途上国の経済成長の基礎になるものと考えております。
 開発途上国におけるUHCの確立に向けた持続可能なファイナンスの構築のためには、国内資金の最大限の活用、国内資金を補完するための援助資金を含めた外部の資金の効果的な活用、そして高齢化等人口動態の変化を見通した保健財政制度の設計といった点に対処する必要がございます。経済発展の早い段階においてUHCを達成することは、途上国の持続可能で包摂的な成長を中長期的に実現するためにも極めて重要でございます。これらを踏まえまして、今年のG20日本議長の下におきまして、途上国におけるUHCファイナンスの推進を優先課題の一つとして掲げさせていただいているところでございます。
 その上で、持続可能な保健財政制度実現のためには、保健大臣のみならず財務大臣の果たす役割が極めて重要であることから、G20大阪サミットの機会に各国の財務大臣及び保健大臣が一堂に集まり、健全で持続可能な保健財政システムの確立の重要性を再確認するとともに、保健省と財務省が協働する必要性についての認識を共有すると、こういうことを目的といたしまして合同セッションを開催することと、合同会議を開催することといたしております。
 財務省といたしましても、このG20保健大臣・財務大臣合同セッションの成果を受けまして、途上国における財務省、保健省の協働を更に推し進め、UHCファイナンスの強化につなげていくための国際社会の協調努力に引き続き貢献してまいりたいと考えております。
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池田千絵子#13
○政府参考人(池田千絵子君) お答え申し上げます。
 財務大臣と保健大臣による合同会議の趣旨につきましては、ただいま財務省からの答弁があったとおりでございます。このセッションから得られました成果につきましては、保健大臣会合につきましても、G20の保健トラックにおいても、十月の保健大臣会合に向けた議論に反映するほか、今年九月に開催予定でございますUHCに関する国連ハイレベル会合に向けた議論にもつながっていくものというふうに考えております。
 厚生労働省といたしましても、UHCの推進における日本のプレゼンスの更なる向上のため、財務省と協力をしながら国際的な議論をリードしてまいりたいと考えております。
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武見敬三#14
○武見敬三君 是非、日本が主導したこの財務大臣及び保健大臣会合を次回を含めてG20で継続して行うように是非働きかけをしていただければというふうに考えます。
 そこで、次はちょっと厳しめの質問になります。
 つい最近、WHOのテドロス事務局長がWHOの機構改革を発表いたしました。この機構改革によって、従来、UHCに関わる担当局長は日本から山本尚子さんが実際に局長としてその任に当たられておられました。しかし、今回、この機構改革によって実はUHCに関わる部局というのは二つに分けられて、そして二人の局長が新たに任命された。その主要な、例えば母子保健やあるいは高齢化等に関わる分野についてはピーター・サルマという、今まで危機管理局の局長をして、そしてDDGでもあった者が横滑りでここの局長になりました。それから、同じくDDGで、中国のレン・ミンウィという方が今度はUHCの感染症及び非感染症部門の局長になりました。残念ながら、我が国はテドロス事務局長の選挙のときにはこれを真っ先に支援をし、かつまた、最初にこのUHCの局長という、我が国政府が実際に総力を挙げて取り組んでいるこの課題について、テドロス事務局長は日本の方からこのUHCの局長を任命をいたしました。しかし、残念ながら、今度の機構改革を通じて、実質、日本はWHOの中でこのUHCに関わる政策責任者としての立場を追われてしまった。
 私はこれが残念でなりません。なぜこのようなことが起きたんでしょうか。厚生労働省はそれをどのように捉えているのか、まずその点をお聞きしておきたいと思います。
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池田千絵子#15
○政府参考人(池田千絵子君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、三月六日に発表されたWHOの組織改革では、日本人がUHC及びヘルスシステム担当事務局長補からヘルシアポピュレーション担当事務局長補に異動することになったというふうに承知をしております。
 ヘルシアポピュレーションは、UHC、健康危機管理と並び、テドロスWHO事務局長の三大優先事項の一つでございまして、日本人の事務局長補は引き続き国際保健における重要な課題を担当しているというふうに認識をしております。
 WHOのポストにかかわらず、我が国といたしましては、引き続きWHOと緊密に連携しつつ、UHCの推進のため、我が国が今年主催をいたしますG20関連会合やUHCに関する国連ハイレベル等の場を通じまして国際的なリーダーシップを発揮してまいりたいというふうに考えております。
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武見敬三#16
○武見敬三君 これは、新たに山本尚子さんはヘルシアポピュレーションという、実際には栄養であるとかそれからパブリックヘルスに関わるような、我が国でいう公衆衛生といったような分野を通じた担当局長になられたわけであります。決して私はそれを軽んじているわけではありません。しかしながら、この分野というのは、どちらかというと余り資金も集まらない、そしてまた、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという観点から重要であるけれども、その中枢では決してない。ただ、我が国が世界栄養サミットの今度はホスト国になりますから、そうした立場からも重要なそうした課題であることは、特に栄養分野の問題については間違いありません。
 しかし、私が懸念するのは、こういった、WHOがエボラ出血熱の西アフリカでの蔓延を通じて改めて危機管理局を設けて、そしてそれを運営するというときには、我が国が五十ミリオンのお金を出して実行できたんですよ。しかしながら、実際にそこに日本人は一人も入れなかった。加えて、今度の世界栄養サミットのホスト国であるような立場の日本を活用して、またしっかり資金だけ活用しようと、日本から取っていこうという、そういうもし観点がWHO執行部側にあったとすればそれはとんでもない話で、これはもう、我が国はいわゆるキャッシングマシンじゃないんですからね、そういうような使われ方は絶対にさせるべきでありません。それから、UHCに関わるこのような事態を私は決して軽く受け止めておりません。これは極めて我が国に対して問題のある、そういった機構改革をテドロス事務局長がやったんだと私は理解をしております。
 したがって、これからいかにこの状況を打開をして、次にどのような対策をWHOの中で打つことによって、このような機構改革をするときにはちゃんと事前に、日本がちゃんと相談にあずかるようにするにはどうしたらいいか、さらには、この事態を更に回復させるためにはどのような手をこれから我が国が打つべきか、こういうことをやっぱり、厚生労働省が担当なんですから、これを相当厳しくがちがちやっていただいて、それでやはり巻き返しを図っていただかなければならないと考えておるんでありますが、そのような御覚悟は厚生労働省はお持ちですか。
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池田千絵子#17
○政府参考人(池田千絵子君) お答えいたします。
 御指摘のように、UHCは非常に重要な分野であると考えておりますので、引き続き、G20関連会合や国連ハイレベル会合等の場を通じまして、またWHOとも緊密に連携をしつつ、国際的にリーダーシップを発揮してまいりたいというふうに考えております。
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武見敬三#18
○武見敬三君 いろんなやり方がありますよ。これ、何もWHOというのはジュネーブだけじゃないんですよ。ジュネーブの本部だけじゃなくて、今度、日本の葛西さんが当選をされたWHOの西太平洋事務局というのもまたWHOの大事な地域局としてある。こうしたところに、現在の予算措置の仕方では、ジュネーブをスルーしてこういった地域局に直接日本から資金を提供することができるような予算措置になっている。
 しかし、実際に今後、テドロス事務局長が更に進めようとしている機構改革や予算の仕組みの改革などでそれができなくなる可能性もある。したがって、我が国としては、こういった地域事務局に対して我が国が直接的にもこうした資金提供ができて、これらの地域局を通じて我が国のしっかりとした影響力を確保するというやり方もしっかりと確保できるようにしておかなきゃならない。
 五月の来るべきWHOの総会でこうした予算の措置についての策定が行われるはずでありますから、そのときにしっかりと我が国がそうした選択肢を確保して、地域事務局を通じて我が国の影響力が確実に確保できる、そういった選択肢というものをしっかりと活用する準備を今から進めておくべきだと思います。この点は是非お願いをしたいと思います。
 最後に、防衛大臣、一つ実はお願いをしておきたいことがあります。
 実は、エボラ出血熱が西アフリカで実際に発生したときに、アメリカやイギリス、フランス、さらには中国も実は自国の軍隊を派遣をして、そして治安、秩序も自ら維持できるような形でこういった感染の防止に努め、相当大きな成果を上げております。我が国も、本来ならばそういうことをやろうと思えば能力はあったはずだ。しかし、残念ながら政策的な意思が働かなかった。
 要は、多くの国は、感染症というのは、たとえ西アフリカで起きたとしても、それが人の移動を通じていつ何どき東京にもその感染者が来るかもしれない。したがって、これはある意味でナショナルセキュリティーの問題でもある。
 それから、こういった危険な感染症というのは、時にはバイオテロや生物兵器として使われる。したがって、こういった生物兵器として使われる可能性があるようなこうした危険な感染症については、実際に発生したときにそこに実際の担当の軍を派遣をして、そしてその防止に努めるということは、生物兵器に対応する我が国の能力を強化することにも実は直接的につながる。これもやはりナショナルセキュリティーの問題です。
 したがって、欧米諸国は、おおよそナショナルセキュリティーという観点からこういう危険な感染症について認識する状況があるがゆえに、こういった自立した軍事力をも併設した形でこういった感染症阻止のためのオペレーションが行うようになってきた。
 我が国では、まだ防衛省はそうしたナショナルセキュリティーとしてこうした問題を取り組むというお考えがあるかどうか甚だ曖昧なところがございますので、防衛大臣としてはこの点はどう認識しているのかということを最後にお聞きしておきたいと思います。
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岩屋毅#19
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国の国際緊急援助隊ですけれども、自衛隊を含む国際緊急援助隊が実施する任務としては、救助活動、医療活動、災害応急対策及び災害復旧のための活動が規定されておりますけれども、今、武見先生おっしゃったような現地の治安維持あるいは緊急援助隊の安全対策を目的とした活動は想定はされていないところでございます。
 また、従来から、政府の方針として、当該被災地域において治安の状況等による危険があって要員の生命等の防護のために武器の使用が必要と認められるような場合には派遣を行わないこととしているところですが、今、武見先生御指摘の観点も含めて、国際社会のニーズや派遣する要員の安全確保の在り方などを総合的に勘案して、今後の取組の在り方について、これはもう防衛省だけではなくて関係省庁と連携して不断に検討していきたいというふうに考えております。
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武見敬三#20
○武見敬三君 以上であります。
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小西洋之#21
○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の参議院の小西でございます。
 本日は、横畠長官の問題発言、また沖縄の基地建設の強行と県民投票の問題について質問させていただきます。
 冒頭、横畠長官の三月六日の予算委員会での発言について伺わせていただきますが、その趣旨について一言だけ。
 先ほど申し上げました辺野古の基地建設を問う県民投票のところで、今まで戦後の議会でなされた、内閣から表明されたことがない憲法解釈、また地方自治法に関する法律の解釈等々を内閣法制局と総務省に通告しておりますので、法制局長官が政府特別補佐人及び法制局設置法の趣旨に照らしてそうした任にあるかどうか、その前提を確認するということと、三月六日の法制局長官の発言は法制局設置法、また国会法の根本趣旨に私は関連する問題であり、法の支配と議会制民主主義の存立そのものに関わる問題であるという認識がございますので、質問をさせていただきます。
 長官に当たりましては、おかれましては、八日に予算委員長から厳重注意を受けた際に、国会議員の質問に対しては誠実に答弁をするとおっしゃられていますので、真っすぐに、聞かれたことだけに誠実に答弁をしていただくことをお願いをいたします。
 では、長官に伺います。
 一問目ですけれども、委員の先生方、お手元に六日の会議録を配付しておりますが、このような場で声を荒げて発言するようなことという発言をなさいましたけれども、当日の会議録のどの部分を声を荒げているというふうに認識されたんでしょうか。
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横畠裕介#22
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の予算委員会における発言につきましては、同委員会においておわびをして撤回させていただきました。また、予算委員長から厳重な注意を受けております。
 国会での審議の場における国会議員の発言に関して評価的なことを行政府にある者が申し上げるべきでないということでございまして、お尋ねの点について具体的にお答えすることは差し控えるべきものと考えます。
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小西洋之#23
○小西洋之君 発言を撤回されたというのは承知しておりますが、現に政府特別補佐人の立場で国会の場で発言された中身、内容、発言ですから、それがその当日の質問のどこの部分を指して声を荒げたというふうに受け止めたのか、明確に示してください。
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横畠裕介#24
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 繰り返しになりますが、行政府にある者として国会の審議の場における国会議員の発言に関して評価的なことを申し上げるべきではないと考えております。
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小西洋之#25
○小西洋之君 この後、沖縄の問題、大切な問題を質問しますので、答弁拒否で時間を取らないようにしてください。そんなことを法制局長官がやっちゃいけないと思いますよ。
 もう一回だけ、もう一度聞きます。
 具体的にどこの発言部分を声を荒げてというふうに御自身で評価したのか。御自身で考えたことなんですから、それが答えられないんだったら法制局長官の職を辞するべきですよ。国会で行った発言なんですから、国会審議にちゃんと誠実に誠意を持って答えてください。どうぞ。
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横畠裕介#26
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 繰り返しになりますけれども、国会での審議の場における国会議員の発言に関して行政府にある者として評価的なことを申し上げるべきではないと考えております。
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小西洋之#27
○小西洋之君 評価的なことを申し上げるべきでないとおっしゃいますが、現に評価的なことを、評価をしたわけですから、声を荒げるようなことという。じゃ、それは具体的にどの部分をそういうふうに評価したんですか。
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横畠裕介#28
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘の発言につきましては、予算委員会におきましておわびをして撤回させていただいております。また、予算委員長から厳重な注意を受けております。
 国会での審議の場における国会議員の発言に関して評価的なことを行政府にある者が申し上げるべきではないことから、お答えすることは差し控えるべきと考えます。
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小西洋之#29
○小西洋之君 そんなことを言っていたら、今後法制局長官は、あなた自身も含めて、議員の質問の中身について評価的なことを言って、後で謝罪して撤回すれば全部済むことになっちゃうんじゃないですか。
 政府特別補佐人として、国会法の定めに基づいて出てきてた公職なんですから、きちんと答えてください。どの部分を声を荒げたというふうに評価されたんですか。
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