財務金融委員会

2020-11-18 衆議院 全200発言

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会議録情報#0
令和二年十一月十八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 越智 隆雄君
   理事 井林 辰憲君 理事 うえの賢一郎君
   理事 神田 憲次君 理事 鈴木 馨祐君
   理事 藤丸  敏君 理事 末松 義規君
   理事 日吉 雄太君 理事 太田 昌孝君
      穴見 陽一君    井野 俊郎君
      井上 貴博君    今枝宗一郎君
      鬼木  誠君    勝俣 孝明君
      門山 宏哲君    城内  実君
      小泉 龍司君    田中 良生君
      武井 俊輔君    津島  淳君
      中山 展宏君    船橋 利実君
      本田 太郎君    宮澤 博行君
      八木 哲也君    山田 賢司君
      山田 美樹君    海江田万里君
      櫻井  周君    階   猛君
      野田 佳彦君    長谷川嘉一君
      古本伸一郎君    斉藤 鉄夫君
      清水 忠史君    青山 雅幸君
      森  夏枝君    前原 誠司君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   内閣府副大臣       赤澤 亮正君
   財務副大臣        伊藤  渉君
   財務大臣政務官      船橋 利実君
   経済産業大臣政務官    佐藤  啓君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       山下 哲夫君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部審議官)        藤原 朋子君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局長)  中島 淳一君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  古澤 知之君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    栗田 照久君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 川窪 俊広君
   政府参考人
   (財務省大臣官房長)   茶谷 栄治君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           新川 浩嗣君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    住澤  整君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    大鹿 行宏君
   政府参考人
   (国税庁次長)      鑓水  洋君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            村上 敬亮君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   財務金融委員会専門員   齋藤 育子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十八日
 辞任         補欠選任
  古川 禎久君     八木 哲也君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     古川 禎久君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 財政及び金融に関する件
     ――――◇―――――
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越智隆雄#1
○越智委員長 これより会議を開きます。
 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣人事局人事政策統括官山下哲夫君、内閣府子ども・子育て本部審議官藤原朋子君、金融庁総合政策局長中島淳一君、企画市場局長古澤知之君、監督局長栗田照久君、総務省大臣官房審議官川窪俊広君、財務省大臣官房長茶谷栄治君、大臣官房総括審議官新川浩嗣君、主税局長住澤整君、理財局長大鹿行宏君、国税庁次長鑓水洋君、中小企業庁経営支援部長村上敬亮君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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越智隆雄#2
○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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越智隆雄#3
○越智委員長 質疑の申出がございますので、順次これを許します。中山展宏君。
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中山展宏#4
○中山(展)委員 おはようございます。自由民主党の中山展宏でございます。
 きょうは、質問の機会をいただいて、ありがとうございます。
 私の方からは、経済安全保障の視点からお尋ねをさせていただきたいと思います。
 先般、今国会の所信表明演説で総理は、経済安全保障の観点から、政府一体となって適切に対応していくとおっしゃられました。
 経済安全保障は、経済活動を安全に行える環境という従来の意味、例えば食料安全保障であったり、エネルギー安全保障、食料を質、ボリュームともに安定的に供給をする環境であったり、エネルギーを安定的に供給をされる環境だったり、そういった安定供給の意味合いも従来からはあります。
 このコロナ禍においては、皆さん御案内のとおり、マスク等の公衆衛生用品をしっかり安定的に供給されるという意味合いでの経済安全保障という言葉が使われましたが、今日的に使われておりますのは、経済活動は安全保障と密接な関係があって、安全保障への影響を考慮した経済活動が必要であること、同時に、かねてより、国際社会では安全保障上の国益を目的とした経済活動が行われているということを示唆しています。それは、いわゆるエコノミック・ステートクラフトと言われるような、経済力やまた金融機能を駆使して、場合によっては国際ルールや国際標準も自国にとって有利な、そういった形成を行いながら展開しているものと考えます。
 特に、米中による覇権争いは非軍事の分野での新たな冷戦、新冷戦とも言われ、異なる政治体制、価値観が対峙している中、中国共産党のもとでの国家資本主義、全体主義による世界への拡張戦略、そして、今次のバイデン次期大統領のもとでの国際戦略、対外政策の変化にも注視していかなければならないと考えています。
 我が国においては、悩ましいのは、日米同盟の安全保障を大前提としつつ、米中双方の市場にどのようにアクセスをしていくか、またサプライチェーンを構築するかということでありますが、ここで麻生大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。
 麻生大臣として、経済安全保障政策、どのようにお考えか、また、どのように取組をされていこうとしておられるか、お教えいただければと思います。
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麻生太郎#5
○麻生国務大臣 これは、中山先生御指摘のように、安全保障の面の中において、やはり経済という部分に関しましても、いわゆる食料とか輸入物資とかいうようなことはもちろんのことですけれども、いろいろな意味で重要性が増してきつつあるという認識に立っております。
 具体的には、例えば、国の安全保障にかかわるところでいったら、投資等々に関して適切に対応せぬといかぬということなんであって、昨年に外為法の改正をやらせていただいておりますし、また、投資をする側に当たりましては投資審査の専門部署というものを新たにつくって、その運用とか、またそれに関する情報の国際連携というのを強化をさせていただいたほか、いわゆるCBDC、セントラル・バンク・デジタル・カレンシーですか、デジタルの通貨につきましても、決済システムとか国際通貨システムにつきましても、これは、そういった点だけじゃなくて、経済安全保障という点から考えて、国際的な動向を注視しつつ、G7というような場でも議論を行わせていただいております。
 今後とも、主要国と連携を図りつつ、経済安全保障という課題に、財務省として、これはいろんな、送金の話とか極めて広い分野にかかわる問題でありますので、この点につきましても十分に注意を払いつつ対応していかねばならぬ、大事なところだと思っております。
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中山展宏#6
○中山(展)委員 ありがとうございます。
 大臣からお話しいただいた改正外為法、六月七日から適用されております。外資規制のいわゆる強化でありますけれども、外国人投資家が我が国の安全保障上重要な日本企業へ出資する際、政府に対して事前に届出が必要な出資比率の基準を、一〇%以上から一%以上へと厳格化をさせていただいておりますけれども、当初、この規制の厳格化は投資家の日本株離れが懸念されておりましたが、とりわけ、これが適用されて以降、海外勢の投資家の影響はどのようになっておられますでしょうか。
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伊藤渉#7
○伊藤副大臣 中山先生御存じのとおり、今御指摘いただいたとおり、今回の外為法改正は、経済の健全な発展につながる対内直接投資を一層促進しつつ、国の安全等を損なうおそれがある投資に適切に対応するものでございます。
 この法改正の際に、市場関係者の方が大変御心配いただいたことは私もよく承知をしておりますが、その上で、関係者と緊密に対話をいたしまして、その投資活動に影響が出ないように配慮をしてきております。
 外国人投資家の投資行動につきましてはさまざまな要因で変化をいたしますので一概には申し上げられませんが、この法改正による影響は特段出ていないものと認識をしております。
 引き続き、市場関係者と適切に対話を行いつつ、改正法の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
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中山展宏#8
○中山(展)委員 ありがとうございます。
 私も影響は出ていないと拝察をしております。いわゆる軍民融合であったり、デュアルユースですね、軍民両用技術に係る機微な先端基盤技術や知的財産、営業秘密の流出を防ぐための経済安全保障政策を実体化することで、かえって本邦企業や日本市場の信認が高まって投資を後押しする、今、世界の潮流はそうなってきているんだと思います。今後もしっかりこの外為改正法の運用をしていただければと思います。
 それでは、デジタル通貨についてお尋ねしたいと思いますが、ことし一月に全国銀行協会さんの新年会で大臣が御挨拶をされたときに、壇上で、左手に日銀総裁がおられて、右側に全銀協の役員の方がおられたときに、多分デジタル人民元のことを念頭にしてお話をされたと思うんですけれども、このデジタル通貨は覇権的なそういった挑戦でもあるよ、既存の国際通貨体制、ドルを基軸とした国際通貨体制に対しての挑戦でもあるよというふうにおっしゃられたと記憶しております。他方、全銀協の役員の皆様の方に向けられて、こういった例えば暗号資産とかが普及を、浸透しているのはいわゆる海外送金手数料が高いからだ、そういったことも御指摘をされたように思います。
 そこで、二〇二二年の北京オリンピックの前に中国はこのデジタル人民元、デジタル・ユアンを実装化するということを標榜しておりますが、このデジタル人民元による国際通貨体制、また通貨覇権に対する挑戦をどのようにお考えか。
 それからあわせて、リブラなどのステーブルコインと暗号資産とCBDCの併存、これをどのようにお考えか。というのは、中国では暗号資産を排除しております。もうデジタル人民元に一本化する。他方、米国ではリブラの脅威というのはまだまだ払拭されていない状況であります。この中で、デジタル通貨とそれからこういった暗号資産、ステーブルコインというものの併存をどのようにお考えか、御披露いただければと思います。
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麻生太郎#9
○麻生国務大臣 今御質問になったところの通貨政策につきましては、経済安全保障の観点からも対応すべきであるということで、自民党のルール形成戦略議員連盟、あそこからの御提言、これは私どもも問題意識は共有いたしております。
 日本としては、これはいわゆる今の、ことしのG7の議長国であるアメリカ等を始め先進国等と緊密に議論を行っているところでして、十月でしたか、G7の財務大臣・中央銀行総裁会議の中においても、私の方から、いわゆるグローバルステーブルコインとかいうものを含めまして、これに関しては、ブロックチェーン、いろいろありますけれども、リスクに十分な対応がなされていないという状況のままでこのサービスを開始すべきではない。また、透明性とか、それから法の支配とか、健全な経済性ガバナンス等々にコミットをしております先進国のいわゆるCBDC、中央銀行デジタル通貨の取組は促していくべきところもあろうかと思いますけれども、他方、こうしたコミットをしていない中央銀行のデジタル通貨というものに関しましては、我々は注意をよくしておかなきゃならぬところなのではないかという点を申し上げて、この問題意識を反映したG7の共同声明というのが先月出されております。
 今後とも、経済安全保障の観点も十分に踏まえて、国際通貨システムという、ドルにかわろうとするか、ドルと並列するか、いろいろな、まだ先行きが読めないところがいっぱいありますけれども、このシステムの安定性というものを確保するためには、G7というこれらの国が、主に使っている国と連携して、デジタル通貨というものは時代の流れとして出てくることは十分に考えておりますので、それをよく注視しつつ、必要な対応策を行ってまいりたいというふうに思っております。
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中山展宏#10
○中山(展)委員 ありがとうございます。
 日銀から、十月の九日ですか、基本的な取組方針も出されました。その中に、現時点でCBDCを発行する計画はないがという前置詞がついておりますけれども、これは通貨の主権の話でありますから、政府がしっかり大臣のもとで御判断いただきたいと思います。
 もう時間がないので、済みません、ちょっと飛ばして最後の質問をさせていただきたいと思いますが、きのうの大臣のお話の中で、金融デジタライゼーションの推進ということをおっしゃられました。大変期待をしておりますが、現在、金融審議会で、銀行制度等ワーキング・グループにおいて議論されている金融機関の業務範囲規制についてお尋ねしたいと思います。
 その中で、銀行業高度化等会社制度や銀行本体の付随業務の中に、地方創生はもとより、SDGs、さらにはデジタル化ということをしっかり取り組みやすくする方向性になっているかどうか、最後にお尋ねをさせていただきたいと思います。
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古澤知之#11
○古澤政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねいただきました銀行業の業務範囲規制につきましては、本年九月に大臣から金融審議会に対して、人口減少などの構造的な問題、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、経済の回復と持続的な成長に資するなどの観点から、銀行制度のあり方について検討を行うよう諮問をいただいたところでございます。
 現在、金融審議会におきまして、銀行業高度化等会社制度を含めた制度の見直しの具体的な内容について御審議いただいているところでございます。
 金融庁といたしましては、御指摘のデジタル化、地方創生など、持続可能な社会の構築に資するものとなるよう、金融審議会における議論も踏まえつつ、しっかりと対応してまいりたいと考えてございます。
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中山展宏#12
○中山(展)委員 ぜひ、デジタル化に取り組みやすい環境をつくっていただければと思います。
 御案内のように、コロナ禍での非接触、非対面への行動変容や社会変革は、デジタルトランスフォーメーションを進めます。あわせて、データ駆動型社会へと加速させていくものだと思います。フィンテックを始め、金融のデジタル化は、もう時代の潮流そのものだと考えます。
 他方、きょうお話しさせていただきました経済安全保障の観点から、物のデカップリングであったり、知的財産を有する、また機微技術を有する人の厳格な管理であったりはされる一方で、サイバーや宇宙空間など国境のない中において、特に金融分野は、金融に付随するデータも含めて物理的な国境がないので、データのガバナンス、金融のガバナンスというのは非常に大事になってくると思います。
 今後、国際社会において引き続き大臣がリードしていくことをお願い申し上げて、私からの質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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越智隆雄#13
○越智委員長 次に、太田昌孝君。
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太田昌孝#14
○太田(昌)委員 おはようございます。公明党、北陸信越ブロック選出の太田昌孝でございます。
 本日は、財務金融委員会での質疑に立たせていただきました。心から感謝を申し上げる次第でございます。
 大臣の所信の質疑に対しましての基本的な質疑となりますが、どうかよろしくお願いをいたします。
 さきの経済指標、七月―九月の速報値も四半期ぶりに好調というふうには言われておりますが、先行きの不透明感、不安が先行しているとおりで、大変に厳しい指摘を私の方もいただいております。
 一方で、株価は幸いに堅調な伸びを見せておりますので、その意味では経済全体について持ち直しの兆しも見られているようにも感じているわけでございますが、実感として、なかなか国民一人一人の財布、まだまだ堅実な消費につながるほどではないというのが実態、実感であろうというふうに思います。
 また、新型コロナウイルスの感染状況も、ここ一、二週間、大変な増加を見せておりまして、各県において過去最高というような状況になっているわけでございまして、いよいよ第三波の入り口にいるのは明確な状況、そのように分析する学者もいると伺っております。
 全く予断を許さない状況でありますが、こうした中で、大臣の所信にもおっしゃっておられましたとおり、感染拡大の防止とともに経済活動の両立、これを図ることが最重要であろうというふうに思います。
 まず、この点について、どのような取組を進めていくものか、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#15
○麻生国務大臣 これは、太田先生御指摘のありましたとおり、日本経済というものを見ました場合に、このコロナの影響というのがいろいろなところで出てきているのは間違いないと思いますが、各種の政策の効果もありまして持ち直しの動きも見られる。四―六と七―九と比べていただきますと、七―九のGDPが前年同期比で約五%ということは、年率で約二〇%、二一%ぐらい上がるということになりますので、そういった意味では持ち直しの動きが見られるというのはもうはっきりしております。
 株価も言われましたけれども、株価がきのう二万六千円台まで乗っていましたけれども、けさは、ニューヨークが下がっていましたので、二万五千九百とかそんなところまでだと思いますが、いずれにしても、ついこの間まで二万円切るんじゃないかというような話からは随分変わった状況になってきているのは確かだと思っております。
 十一月の閣議におきましても、ポストコロナに向けて経済の持ち直しの動きというのはより確かなものにするべきだ、民需主導の成長というものに軌道を乗せていかないかぬということで総理の方から指示があっておりましたけれども、いわゆる感染症拡大の防止、また、ポストコロナに向けた経済構造の転換、好循環の循環、そして、いわゆる防災・減災、国土強靱化の推進等の安全、安心の確保等々、これを三本柱として経済対策を策定するように総理の方から指示があったところでもありますので、経済対策並びに三次補正等々に盛り込む具体的な施策につきましては、これは総理の方からの指示に基づいて今後検討させていただくということになって、目下検討中であります。
 感染拡大防止と社会経済活動の両立を図るというところが一番難しいところで、片っ方をとめれば経済活動がとまりますので、そういった意味では、どれくらいうまくバランスをとるかというのは、これは各国悩んでおられるところでしょうけれども、また盛り返してみたり、いわゆる、ずっと落ちていたものが何とかまたこう、持ってきたりしているところもありますので、緩めたところは皆そうなっておるという事態もあるでしょうし、とめ切っちゃった台湾はそのまま残っている。うまいこといったと言えるとかいろいろな評価も、これは後世、もう少し時間をかけて分析せないかぬところかと思いますけれども、このバランスのとり方が極めて難しいと思ってはおります。
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太田昌孝#16
○太田(昌)委員 ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、なかなか本当にきっちりとめるわけにもいきませんので、また、現場の声も、やはり将来不安というようなこと、声も聞いておりますから、そういう意味では、これから、そのバランスになろうと思いますが、慎重に進めていければというふうに思います。
 そういう中で、経済再生と財政健全化と同時に、少子高齢化に伴う将来の社会保障分野での対応も、これも喫緊の課題であろうというふうに思っております。
 こんな中で、さきに日銀の金融広報中央委員会が行った、家計の金融行動に対する世論調査というのがありました。若年世帯の消費性向の低下が見られ、特に老後の生活資金のための貯蓄が二〇〇七年の二二%から二〇一九年では三七%と大きく伸びている。また、つみたてNISAも若年層の利活用が報告されています。
 将来を担うべき若年層が将来不安、特には社会保障の不安のあらわれというふうにも指摘されております。このような若年層の不安の払拭も含めての財政運営、麻生大臣のお考え、お聞かせいただければと思います。
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麻生太郎#17
○麻生国務大臣 これは、経済再生と財政の健全化、一面、ある面、二律背反するような話かもしれませんけれども、これをしっかり両立させながらやっていくというのが大事なので。
 このコロナの危機というものを乗り越えて次の世代に日本という国の未来をつなげていくというのは、我々の世代に与えられた大きな責任なんだと思いますが、感染拡大防止にしっかりと取り組むというのと同時に、コロナはいずれおさまりますから、その後、経済構造の転換とか、またさらには好循環なものにしていかないかぬという、経済を動かしていくんですから。
 我々は、そもそもこの新型コロナというものが始まる前から中長期的には少子高齢化といういわゆる構造的な大きな問題を抱えておりますので、社会保障の受益と負担というこのバランスを正していかねばならぬということは、これは待ったなしの課題なんだと思っております。
 したがいまして、全世代型社会保障改革というのを着実に進めることによって現役世代の不安感というものを払拭していかないかぬということなんだと思っておりますので、それが結果として、安心して消費の拡大にもつながるといって、それが経済にもつながっていくんだと思います。
 引き続き、プライマリーバランスというものを、二〇二五年までの黒字化目標の達成というのを掲げて、我々は、社会保障、いわゆる今の皆保険等々を持続可能なものにしていくための改革でやらねばなりませんので、歳出とか歳入、そういったものの両面からこれを取り組んでいかないと、一方的に歳出だけ切ってとかいうわけにはいかない、そういうぐあいに思っております。
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太田昌孝#18
○太田(昌)委員 ちょっと時間もございまして、一つ質問を飛ばさせていただきます。
 そういう中で、社会保障の改革と拡充ということの中で考えますと、社会保障財源としては消費税というのも大変に重要であろうというふうに思います。
 そんな中で、昨年軽減税率が導入されまして、ちょうど一年がたってまいりました。軽減税率、コロナ禍で所得が少なくなった方あるいは低所得の方を中心に痛税感を緩和して、テークアウトメニューにおける軽減税率適用などで地域経済の需要を下支えしてきたとの評価もいただいておるところでもございます。
 軽減税率に関しましての導入における現状及び評価と今後について、政府参考人にお尋ねをさせていただければと思います。よろしくお願いをいたします。
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鑓水洋#19
○鑓水政府参考人 お答えいたします。
 消費税の軽減税率制度につきましては、初めて導入される制度であったことから、事業者の方が戸惑うことのないよう、説明会の開催、コールセンターの設置など、丁寧な取組を行ってきたところでございます。
 個々の事業者の方が実務の現場においてさまざまな工夫や準備などをしていただいたおかげで、軽減税率制度が実施されて初めての確定申告においても、深刻なトラブルが生じたということは聞いておりません。また、コールセンターの相談件数につきましても、制度実施直前には一日当たり二千件を超える水準でございましたが、現在は百件程度となってございます。
 国税庁といたしましては、制度のさらなる定着に向けまして、引き続き、関係省庁と緊密に連携の上、制度の周知、広報、相談、指導など、事業者の方の実情に応じたきめ細かい対応を行ってまいりたいと考えております。
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太田昌孝#20
○太田(昌)委員 ありがとうございます。
 定着もしてきたというようなことでございまして、安定した軽減税率、特に、先ほども申し上げましたとおり、こういう事態において、図らずもテークアウトメニュー等々で、地域の中では、あるいはそれぞれの消費生活の中で役に立っているということ、とても喜ばしいことだというふうに思います。
 続きまして、地域の金融機関についてのお尋ねをしたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の拡大以前から、地方による人口減少、低金利環境の継続を背景にしまして、地域の金融機関の経営環境はなかなか厳しい状況に置かれております。地域経済のかなめであります地域金融機関の果たす役割は、まことに重要であります。今回の所信の中でもございました。
 この地域金融機関の新たなビジネスモデル確立に向けて、財務省、金融庁として今後どのような対応、どのような支援をしていくものか、お尋ねをいたします。
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麻生太郎#21
○麻生国務大臣 いわゆる地域金融機関というものをめぐります経営環境というのは、太田先生の御指摘のとおり、これは新型コロナウイルス感染症が拡大する以前から、地域によって違いますけれども、いわゆる人口減少、低金利等々、いろいろな状況を背景にして、厳しいものになりつつあったというのは事実だと思っておりまして、その状況が継続している地域もあるということも確かだと思います。
 したがいまして、金融機関の中では、例えば地域の企業に対して適切なファイナンスをするとかアドバイスをするとかというものを提供して、企業の生産性を促すとか図るとかということをやる、また、持続可能なビジネスモデルというものをつくって地域経済の発展に貢献させていくということが重要なんだと考えています。
 このために、金融庁としては、いわゆる地域の金融機関の金融機能というものが向上しないと、やりたくてもやれない、資本が足りないとか債務超過になっているとかいろいろな条件が出てきますので、これらを通じた地域経済の活性化を図るという観点から、規制を緩和するとか、また、地域金融機関の経営基盤の強化というものに向けた環境整備を進めると同時に、適切なモニタリング等々をやらせていただいて、地域の金融機関もみずからの手で取り組んでやってもらわないと、これやれ、あれやれって、そのとおりやったからうまくいくかといったら、これは地域によって違いますので。
 ぜひ、そういった意味で、自分自身の取組というものを促していかねばならぬところだと思っております。
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太田昌孝#22
○太田(昌)委員 地域金融機関、地域経済のサポートを本当にしっかりとしていただいております。それぞれの地域の金融機関の努力、それはもう間違いないところでございますが、ぜひ、そうした地域金融機関に対してのサポートもぜひまたお願いをしたいというふうに思います。
 次に、国際金融センター構想についてちょっとお尋ねをしたいというふうに思います。
 香港やシンガポール、税率の低さや英語の通じやすさ、そうした強みを生かしまして地位を築き上げてまいりましたが、この中で、我が国はこれからどのように対抗していくものか。国際金融センターを確立するためには、当局による施策の展開に加えまして、在留資格の緩和あるいは外国人の生活環境改善など、省庁横断的な取組も必要と考えますが、どのように取り組んでいかれるものか。
 この国際金融センターについてお伺いを最後にしたいと思います。よろしくお願いいたします。
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麻生太郎#23
○麻生国務大臣 御存じのように、香港等々の騒ぎが直接的な大きな、目に見える一つの動きだったとは思いますけれども、御存じのように、世界は、ロンドンのマーケットと、それから八時間ずれてニューヨークのマーケット、更に八時間ずれた東アジアの、二十四時間、三局面で動いているというのが今の世界のマーケットというものなんですが、その香港のマーケットが、何となく今の中国等々の関係から怪しげなことになってきて、中国当局としては、思ったよりどんどん人が逃げ出すとか、金が、キャピタルフライトが起きているとか、いろいろなことが起きているんです。
 そういった状況にあって、日本には、御存じのように、安定した政治とか、また法律の制度もありますし、良好な治安とか生活環境等々、そういった強みがあります。また、大きな実体経済というものを持っていますし、また、株式市場を見ましても、家計の金融資産が一千九百兆、加えて現預金が九百五十兆とか、ちょっと薄気味悪い、動いていないようなお金がそこにあるというのは、資産を運用するビジネスとしては、大きな可能性がそこにあるんだと思う人の方が当たり前なんだと思います。
 こういった日本の持っている強みとか可能性というものを、世界における国際金融センターとしての地位というものを賄える要素があるということは、これは今ではかなり当たり前として理解をしていただけるようになりつつあるんだと思っていますが、ビジネスとか生活とか、最近でいえば環境とか、そういったものを見て、海外と比べて十分に互角にやり合えるだけのそういった魅力のあるものということに今後していかないかぬところなんだと思います。
 そうすると、いわゆる漢字じゃなくて、ほかのマーケットはみんなこれは英語でやっていますので、そういった意味では、英語の対応能力といった、いわゆる金融としての政策だけじゃなくて、在留資格をどうするんですかとかワーキングビザがどうとかいろいろなことになりますし、住居はどうするとか、家族同伴で来たときには、子供の教育とか病院とか、一緒についてくるベビーシッターだ、ナニーだというような話等々を含めまして、いわゆる生活環境、入国手続、いろいろあるんだと思いますが、こういったものを考えますと、これは金融庁だけでできるような話ではありませんので、これは地方自治体を含めましていろいろなところと連携して取り組んでいかねばならぬ大きな課題だと思っておりますし、日本としては一つの、人材とか、いろいろな意味で日本の経済というものを考えたときには、これは大きなものになり得る可能性を秘めているものだと思っております。
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太田昌孝#24
○太田(昌)委員 丁寧にお答えいただき、ありがとうございました。
 以上で終わります。
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越智隆雄#25
○越智委員長 次に、末松義規君。
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末松義規#26
○末松委員 立憲民主党の末松義規でございます。
 きょうは、私の方で、財務金融委員会の筆頭理事が二年目になりまして、財務省のファンにもなってきたわけですけれども、その観点から、まず、麻生財務大臣が大臣所信で述べられた安定的な税収基盤を構築するという観点、特にコロナ禍で異常な出費が出ておりますので、税収を確保しなきゃいけないだろうという観点から、税関職員の定員を飛躍的に伸ばすべきだという観点からお話をさせていただきます。それからあとは、森友問題についても、予備的調査の結果について質問させていただきます。
 まず、私の方で、本年の二月二十一日の委員会で税関職員の定員増ということを要求したわけですけれども、そのときに、観光立国の政策による税関における行政需要の増加に伴って、水際での取締りとか、特に不正薬物、テロ対策、あるいは、関税あるいは消費税の徴収等で非常に税関業務が増大している、こういうこと、さらに、オリンピック、パラリンピック、また五年後の大阪万博とか、本当にそういった税関業務が非常に急増していることに対して、大臣のお計らいもございまして、二百人以上ここは定員が増加していくということ、これは非常に高く評価をしておりますし、特にコロナの防護対策で、初動でしっかりやっていただいて、それで税関職員の方もほとんど感染者が出なかった、これに対しても非常に高く評価をしております。
 ただ、今回、きょうは、私の方で、ちょっと以前の発想ではなく異次元の発想ということから、税関の職員を、特に事後に調査する職員の数を飛躍的に伸ばせばかなり税収も伸びるんだということを提言させていただきたいと思っております。
 まず、この資料をごらんください。
 資料一に、左に八十二・三兆円という二〇一八年度の輸入額が出ていますけれども、そのうち、右が輸入関係の税収なんですよ、これは九・一兆円と書いてございます。これは消費税、地方税あるいは関税、随分あるわけですけれども、この九・一兆円、去年は九・二兆円ですけれども、この税収というのは、日本の税収六十三・五兆円の何と一五%を占めているわけですね。これだけたたき出しているわけです。これは極めて重要な税源だと言えると思います。
 今度は下の表に行って、見ていただきたいんですけれども、これは私も、最近、東京税関を直接訪問しましていろいろと意見交換をして、結果、わかってきたんですけれども、事後調査を行った輸入者というのが、この表の一番左側の一番上に書いているのが四千七十九者という、四千七十九者の輸入業者を事後調査したんですね。そうしたら、申告漏れのあった輸入者というのが三千二百三十一者あった。そうすると、申告漏れの割合というのが七九・二%、つまり八割申告漏れだったということ。それで、この追徴税額が、納付不足税額と書いてありますけれども、百三十六億九千百六十三万円が追徴で、更に加算税というのを加えますと百四十三億五千十二万円になる。これだけ税収を稼ぎ出した。
 これは、平成二十九年の事業年度でも大体同じような傾向で、七八・九%ですから、大体八割ぐらいが調べれば税収が出てくるということなんですね。それだけ、輸入業者というのも、知らずに申告漏れをしていたり、あるいは意図的に輸入額を低く見積もった上でやって、事後に調査をしたらそれがばっと明らかになって追徴を受けたというケースがほとんどなんですね。
 資料二を、次のページを見ていただきたいんですけれども、こんな事後調査をやっている方々は何人いるんだといったら、これは税関の関係者の情報をもとに私の方で取りまとめたんですけれども、全国で五百一名しかいないんですね。この五百一名で何十万者というか、件数にして何百万件ですよ。多分、数%ぐらいしか調べられていないんですね、本当に数%ですよ。この五百一名で今の百三十六億九千百六十三万円をたたき出しているわけですよ。
 それで、下の表で、では税関職員を雇う場合にどういうふうな計算になるかというと、コストは、人事院が出したコストで、年間の公務員の給与が平均で六百七十三万四千円、こういうことになるわけですね。
 そうすると、資料三に行ってもらいたいんですけれども、ここで、まとめて言いますけれども、全国の税関で事後の調査業務に従事している職員が五百一名、そして平成三十年の納税不足額、つまり追徴納税額が百三十七億円程度ですね。さらに加算税を入れると、もうちょっとふえるわけですよ。
 コストはどれだけかかるかというと、国家公務員の平均年収が六百七十三・四万円ですから、その前に、百三十六・九億円を五百一人でやっているということを割れば、二千七百三十二万八千六百二円、これは一人頭ですね、税収をたたき出している。
 この人たちのコストを、また一名ふやしたらそれだけ、国家公務員の平均年収が六百七十三万円強かかるということなので、この二千七百三十二万から六百七十三万円を引いたら、二千五十九万四千六百二円。これが純増で、自分たちのコストを引いてもこれだけ、税関職員を一人、事後調査員をしっかりとそこに雇えば、二千万円税収が上がるということになるんですね。
 水際の取締り業務、これは確かに、多くのいろいろな麻薬とかああいうふうなものがあるから、もうぎりぎりで彼らも頑張って、その業務に応じてふやしていただいているんですけれども、逆に、国家財政を充実させるために、税を徴収するという人員は別途考えていった方がいいだろうというのが私の提言でございます。
 ちょっとまとめますと、一年間で五百人の事後調査職員で百三十六・九億円の追徴税収が入るのであれば、職員を例えば十倍にしますと、そうしたら、数十万者あるうちの、年間で、今五百人で四千者ですから、四万者ですね、十倍すれば。四万者しか調査はできないわけですよ。でも、たったそれだけしかできないんだけれども、十倍の千三百六十九億円の追徴税収ができる。大体八割がみんな追徴になるわけですから、これだけの計算ができる。
 そうすると、十年で一兆三千六百九十億円が税収として入ってくるじゃないか。これも、公務員のコストを除いても、一兆円国家増収になるじゃないか、税収が。これをやはりやっていかなきゃいけない。それだけ税関というのが、かなりいいかげんな申告がなされていて、その八割が追徴できるという体制がある。つまり、これは大きな宝の山になっているということが言えると思うんですね。
 だから、今までの水際対策を必死でやっていたのとは別に、国家税収をこれで少しずついろいろなところから足していかないと、一方、コロナで異常な出費になっていますから、これをしっかりとやっていかなきゃいけない。このことを大臣に提言したいんですけれども、そこに対して、ぜひこれを御検討いただきたいというのを大臣にお願いしたいと思いますが、御検討いただけますかというのが一点。
 それから、これは内閣人事局にも、そのような観点から、国の税収をふやす公務員、これをしっかりとやっていく。
 この事後調査員というのは、要は、通関業務は関係ないわけですよ。これは迅速にやっているわけで、その後で、事後で調べるので、通関業務の手間取りにはならないわけですね。そういうことだし、また、Gメンですからね、結局。チェックをするGメンなので、すぐには育たないんですよ。やはり経験を積んで、輸入業者に対してしっかり指摘ができる教育をし、育てなきゃいけない。これはもう今のうちからやっていかなきゃいけないということを考えておりますので、ぜひ御検討いただきたいという、ちょっと大臣の御意見、それから内閣人事局、これに対して、その考え方を検討していただきたい。これをちょっとお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#27
○麻生国務大臣 まず、数字ですけれども、税関の定員の話につきましては、これは昨年、令和二年度におきまして約二百九人を増員というか純増しておりますので、九千八百二十六人でありまして、実質的には、約十年前に比べて、定員としては約一〇%、一割増となっておるのが現実であります。
 それで、今御存じのように、税関というのは航空に限りませんし、海上の貨物もいっぱい入りますので、そういった訪日の外国人に対するものも含めましていろいろな業務をやっておるんですけれども、今、とてもではない、人間だけではというので、検査機器というものが入ってきておる。
 一回、過日も羽田の税関に現地視察に行きましたけれども、今の機械というのはなかなか進んだものになっておりまして、えらいいろいろなもので人手を省いて、機器で、エックス線でも、私たちの目で見ても何も見えないのに、いえ、実はここだけに入っておりますとちゃんとエックス線には出るようになっているというので、人が見た目ではとてもじゃないけれどもわかりませんなんというようなものまで、随分と新しいものが出てきておるので、それでかなりの部分を補っておるんですけれども。
 事後の調査部門というところにおきましても、必要な定員というのは確実に確保しつつ、税関のシステムとして輸出入申告というのが必ずそこに出てくるわけなので、その申告等のデータというのを活用させてもらって、いわゆる調査先というのを、ずっと毎月それをやっておるとかいろいろなものが出てきますので、そういった選定に基づくめり張りのある調査をやっていっているのでこういった実績が上がってきているんですけれども、新しいAIを使ったりいろいろなもので、調査先の選定支援なんというものもいろいろ今目下やらせていただいておりますので、引き続きこれを効率化していきますし、必要な定員というものもしっかり確保していかなきゃいかぬ。
 今言われたように、これだけ確率が高いじゃないかと言われるのは、怪しいと思うやつをやっておるから確率が高いので。一律にやったらこんなに確率が上がるかというと、それは、まともにやっている人の方の数が多いと思いますので、これはこれほどの確率が、人数をふやしたらその分だけ正比例して上がってくる、それほど世の中は悪い人ばかりじゃないような感じもいたしますので。
 そういった意味では、言っている意味が、数字の上ではわからぬことはありませんけれども、正比例してそれだけいくかどうかというのは、なかなか、御期待はそれほどには沿いかねるかなという感じはいたします。
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山下哲夫#28
○山下政府参考人 お答えいたします。
 税関の事後調査につきましては、不適切な税額を是正し適正な申告を促す、そして、ひいては適正な課税を確保するという観点から重要であると考えておりまして、今後とも、実情、必要性を伺いつつ定員審査を行ってまいりたいと考えております。
 なお、先生からお話がございました、人件費を考慮しても税収が黒字になるのではないかという御指摘につきましては、国家公務員の役割は、もう申し上げるまでもございませんが、かなり多岐にわたっておりまして、国民に提供するサービスは、例えば治安、安全ですとか、必ずしも金銭的な影響だけで要否を判断することができるわけではないという面もございますので、そういうそれぞれの機能、効果というものを見ながらやっていくということになろうかと考えております。
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末松義規#29
○末松委員 何というか、役人さんとしてはいつもの答弁になっているわけですけれども。
 大臣、一回ちょっとそこの事後調査員に内情をぜひお聞きください。本当に、かなりいいかげんなのと同時に、輸入の手続が余りにも複雑過ぎて、調べれば必ず何か出てくるような、こういう状況で八割という数字が出ているんですよ。
 だから、確かに、ずっとしっかりチェックしていけば、いずれその率は下がるかもしれないけれども、かなりこれは、やはりなかなか、追徴の需要というのは物すごくあるということがある。これはAI化できないんですよ。やはり聞いておかしいなと思って、これはどうなんだと言ったら、足りないじゃないかとかなんとかいう形でやっていかなきゃいけないので。そこはぜひちょっとお願いをしたいし、内閣人事局の方も、そういう紋切り型の話じゃなくて、やはり国家税収をふやしていくところを、しっかりとふやしていく、これが重要だと思うんですね。
 例えば、アメリカでも税関職員は六万人いるんですよ。ドイツで三・四万人、中国が五・七万人ですよ。そして、フランスでさえ一・六万人、カナダでさえ一・四万人いるわけですよ。日本は九千八百人。だから、日本の税関は本当によくやっていますよ。だから、もっとふやして、逆に収入が入るというんだったら、それをきちんとやっていくということ、この視点もぜひちょっとお願いをしたい。改めてお願いしまして、この税関については終わります。
 二点目が、森友問題の予備的調査についてなんですけれども、実は、この調査の千百八十九ページというのがあるんですね、この分厚い資料ですね。これは二分冊あって、二分冊目を持ってきたんですけれども、千百八十九ページで、調査票ということで、ここに書いてございます。
 これは資料四にありますので、ちょっとそこをごらんいただきたいんですけれども、赤木氏の妻の代理人が公表した損害賠償請求に係る訴状において、赤木氏が作成していたことが指摘されている、文書の改ざんに至る財務省本省から近畿財務局への指示、修正箇所と改ざんの過程を一目でわからしめるというファイル、通常これは赤木ファイルと言われているんですけれども、また、文書の改ざんに関しても、この赤木さんがメモったという赤木ファイル、あるいは赤木メモ、これがないかということを本当に世間が大きく注目をしているところなんです。
 何でそんなに注目しているかといいますと、このファイルが、赤木さんの上司であられた統括国有財産管理官というのが、音声データとして記録されたということで、これは東京新聞の電子版にも載っていますけれども、この元上司の発言要旨というのが、こういうことを言っているんですね。
 赤木さんが改ざんの経緯を示したファイルということについてこの上司が言っているのは、「検察がガサ入れに来たときに、赤木さんから、きちっと整理してあるこれがあるんですけれども、これも出してもいいですかと聞かれたんです。ぱらっとだけ見たんです。うわあ、めっちゃきれいに整理してあるわと。全部書いてあるやんと。どこがどうで、何がどういう本省の指示かということ。前の文書であるとか、修正後のやつであるとか、何回かやりとりしたようなやつがファイリングされていて、これがきちっと、ぱっと見ただけでわかるように整理されてある。我々がどういう過程でやったかというのが全部わかる」と書いてある。
 これが、その上司が、音声記録にとられた言葉なんですね。これは、本当の意味で真相がわかるということになるわけですよ。
 それで、財務省から出てきた調査票の予備的調査の答えが、この千百八十九ページ、資料四に書いてありますけれども、当該ファイルの存否及び提出ができない具体的な理由ということについて、回答が一言だけ、「訴訟に関わることであるため回答を差し控えたい。」と書いてある。訴訟って何ですかという話。
 これは、三月から赤木さんの奥様が訴訟を起こされて、そして、十月十四日に第二回の口頭弁論があったわけですけれども、ここで奥様が言っていることがどういうことかというと、要は、赤木さんの奥様が、赤木さんは改ざんをめぐる詳細なファイルをつくっていたと明かしたのに対して、財務省の方で、「損害賠償のためには改ざんの経緯や内容などの事実は必要ないと、ファイルがあることも言わなかったし、この答弁、この立場も、拒否をしてきた」ということなんですね。
 これで、奥様の方が、非常に複雑な思いで、十月十四日の法廷でこういうふうに言われているんですね、意見書として。
 「国は、夫が改ざんに追い込まれた具体的経緯や、夫が作成した改ざんに関するファイルやメモが存在するかどうかについて、回答する必要がないと主張しました。私は、この回答を聞いて、夫のことがかわいそうになりました。涙があふれました。夫が亡くなった真相を知りたいとお願いしているのに、そんなこと知らなくていいと言われた感じがします。お願いですから、私と夫の立場に立ってください。皆さんの大切な夫や妻や子供が自殺に追い込まれたことを想像してください。そんなこと答える必要はないという回答がどれだけ遺族の心を傷つけるか、想像できると思います。私は真実が知りたいだけです。夫が作成したファイルやメモを開示し、自殺に追い込まれた具体的な経緯を教えてください。よろしくお願いいたします。」
 これが、赤木さんの奥様が、本当に悲痛なお訴えをしているわけでございます。
 これはどういうことを意味するかというと、訴訟では、原告の赤木さんの奥様に対して、ファイルやメモが存在するかについては回答する必要がない、なぜなら、さっき言いましたように、理由は、損害賠償のためには改ざんの経緯や内容などを知る必要がない、つまり、そういった事実は必要ないと財務省が答えているわけですね。
 これは、裁判ではそういう形になるでしょう。でも、今回の、公式に衆議院議長から、財務金融委員会におりてきた、そして調査局長名で予備的調査を行った報告、ここで訴訟にかかわることであるため回答を差し控えたいということになると、結局はそのファイルの存在自身も何も言わなくていいし、隠蔽に一番好都合なことしか言っていないよねと思わざるを得ないんですね。
 だから、我々に対して財務省が、改ざんの経緯や内容までの事実は必要ないと言えるかといったら、絶対に言えないわけですよ、我々はそこが知りたいわけですから。そこを、何か紋切り型の、訴訟にかかわることで、だから回答を差し控えたい、これは冗談じゃない。私から言ったら、こんなことは受け入れられないんですよ。
 だから、ここは、訴訟では原告に対して、あなたはそんなのを知る必要はないよと言いながら、そして我々に対しては、訴訟にかかわることなので回答は控えたい、こんなことを言っていたら、本当に、また隠蔽、あるいはまたそういうことが行われてしまう。これは財務省にとっても非常によくないと思うんですね。
 千百八十九ページはこういうことで回答を差し控えたいと書いてあるんですけれども、もし事実が、これがない、ファイルがないというんだったら、その前のページに書いてあるのが、実際にない場合は、これは千百八十八ページに書いてあるんですけれども、「職員に確認したが、該当資料の存在が確認されなかったため」に、ないというふうなことがはっきり書いてあるわけですよ。
 私が問いたいのは、この言い方は全く、回答を差し控えたいということは、ファイルがあるかないか、これについては何も言っていない。これは、もしないんだったら、ないと書いてあるはずですから。私は、大臣に聞きたいのは、これはファイルはあるんだということを前提で言っているとしか思えないんですけれども、そこを明らかにしていただきたいんです。
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