予算委員会第一分科会

2022-02-17 衆議院 全211発言

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会議録情報#0
令和四年二月十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 島尻安伊子君
      尾崎 正直君    後藤田正純君
      西野 太亮君    平沢 勝栄君
      松本  尚君    重徳 和彦君
      青柳 仁士君    池下  卓君
      市村浩一郎君
   兼務 末松 義規君 兼務 太  栄志君
   兼務 吉田久美子君
    …………………………………
   防衛大臣         岸  信夫君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 二之湯 智君
   国務大臣
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)
   (こども政策担当)    野田 聖子君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            若宮 健嗣君
   内閣官房副長官      木原 誠二君
   内閣府副大臣       大野敬太郎君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   衆議院事務総長      岡田 憲治君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  高村 泰夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  柳樂 晃洋君
   政府参考人
   (内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長)   彦谷 直克君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   榊  真一君
   政府参考人
   (内閣府公益認定等委員会事務局長)        北原  久君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        藤原 朋子君
   政府参考人
   (内閣府総合海洋政策推進事務局長)        平岡 成哲君
   政府参考人
   (警察庁長官官房総括審議官)           近藤 知尚君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    楠  芳伸君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    櫻澤 健一君
   政府参考人
   (消費者庁政策立案総括審議官)          村井 正親君
   政府参考人
   (デジタル庁統括官)   楠  正憲君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           森  源二君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 徳田 修一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 金井 正彰君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           出倉 功一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  武井 貞治君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           江崎 典宏君
   政府参考人
   (水産庁漁政部長)    渡邊  毅君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部長)  藤田 仁司君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  黒萩 真悟君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           蓮井 智哉君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         渡邉 浩司君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術参事官)         遠藤 仁彦君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 佐々木正士郎君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局次長)            野津 真生君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 白石 隆夫君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房衛生監) 鈴木 健彦君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  増田 和夫君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  土本 英樹君
   内閣委員会専門員     近藤 博人君
   安全保障委員会専門員   奥  克彦君
   予算委員会専門員     小池 章子君
   衆議院調査局第一特別調査室長           菅野  亨君
   衆議院調査局第三特別調査室長           吉田はるみ君
   衆議院調査局地方創生に関する特別調査室長     阿部 哲也君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月十七日
 辞任         補欠選任
  北村 誠吾君     尾崎 正直君
  平沢 勝栄君     松本  尚君
  市村浩一郎君     池下  卓君
同日
 辞任         補欠選任
  尾崎 正直君     北村 誠吾君
  松本  尚君     西野 太亮君
  池下  卓君     青柳 仁士君
同日
 辞任         補欠選任
  西野 太亮君     平沢 勝栄君
  青柳 仁士君     掘井 健智君
同日
 辞任         補欠選任
  掘井 健智君     市村浩一郎君
同日
 第二分科員末松義規君、第四分科員太栄志君及び第七分科員吉田久美子君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和四年度一般会計予算
 令和四年度特別会計予算
 令和四年度政府関係機関予算
 (国会、内閣、内閣府(内閣府本府、警察庁、消費者庁)及び防衛省所管)
     ――――◇―――――
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島尻安伊子#1
○島尻主査 これより予算委員会第一分科会を開会いたします。
 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算及び令和四年度政府関係機関予算中内閣府所管について審査を進めます。
 警察庁について質疑の申出がありますので、これを許します。市村浩一郎さん。
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市村浩一郎#2
○市村分科員 皆さん、おはようございます。今日は、二日目、第一分科会トップバッターで質疑をさせていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。
 二之湯大臣、国家公安委員長、どうも、今日はお出ましいただきまして、感謝を申し上げます。
 まずは、警察関係のところからお話をさせていただきたいと存じます。
 私も、地元の警察の方々とも時々に意見交換をする場を設けさせていただいておりまして、いろいろ現場の御苦労の話もお聞きをしているところであります。昨今、特に、昔は警察は民事不介入というのが原則だったわけでありますけれども、やはりストーカー事件等々起きまして、そうも言っていられない、やはり民事のこと、家庭のことにもある程度入っていかなくちゃいけない、こういう流れができているということでございます。それはまあ、必要なことだとは思います。
 ただ一方で、少なくとも警察が本来業務ではないようなところまで一一〇番がされる。例えば、子供が勉強しないから何とか子供に勉強するように言ってやってくれないかとか、あとは家の前にちょっと犬の死骸が転がっているからこれを片づけてくれないかとか、あとは木が何か生い茂っているからあれを切ってくれないかとか等々、いわゆる生活相談みたいなこと、苦情みたいなことまでが一一〇番をされるという現状があるということです。
 警察からいただいている資料によりますと、警察安全相談取扱件数というのが、令和二年度で、全国で二百十七万九千五百六十七件と二百万件を超えるような生活相談がある。もちろん、これが全てそういう、今私が申し上げたような話ではないということなんですね。やはり中には大変深刻なものがあって、それがまさに大きな事件につながる可能性もあるので、それをないがしろにしていいということではありません。
 しかし、先ほど申し上げたような、ちょっと軽い気持ちなのか、警察に言えば何でもやってくれると思っていらっしゃるのか、そういった意味では安易に警察に電話をされる方もいるというふうに私は認識をさせていただいております。
 そうなると、警察の皆さんも、本来業務から、そこで電話をいただくと、それは特に大きな事件につながる可能性もあると思われると、やはり対処せざるを得ないわけですよね。
 さっきの例はまだあれなんですけれども、例えば、夫婦げんかをしていました、勢い余って、警察に電話してやると言って、いや、電話してみろと言ったら本当に電話したとか、こういうケースがあった場合、本当にこれは深刻な場合もあるでしょうけれども、ちょっと売り言葉に買い言葉、昔から、夫婦げんかは犬も食わぬと言いますから、ほっておけばまた仲直りできたものも、そうやってちょっと言って電話してしまう。
 こういった場合、どう対応するのがいいのか。まあ、ほっておけばいいということではないですよね。特にDVとかいろいろあるとなってくるとほっておけない、やはり対処せざるを得ない。そうすると、出かけていかざるを得ない。一一〇番があった以上は行かれる。そうなると、やはり、行ってみると、これはちょっと夫婦げんかの延長線上かなと思っても、警察はそれは多分絶対言えない。やはりいろいろお話をお聞きしてということになってきます。そうすると、とてもそれに時間を取られていくということにもなりかねない。
 だから、そういうときにやはり警察のOB、OGの方とか、ある程度ベテランの方だったら、電話の相談の内容とか声の調子で、ああ、これはそこまで深刻にならなくてもいいケースであるとか、いや、これはちょっとちゃんとしっかり対応しなきゃいけないということを、やはりベテランの方だったら電話の調子で大体分かるというふうに私は思うんですね。もちろん、それが一〇〇%ということはないんですけれども。
 だから、そういうときに、今でももちろんOB、OGのお力をかりているという部分もあるとは思うんですが、もっとそういう生活相談的な電話に対してOB、OGにお力をかりるということも一つの考え方ではないかな、こういうふうに思っておりまして、今日はその御提案をさせていただきたいと思いますが、国家公安委員長の御見解をいただければと思います。
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二之湯智#3
○二之湯国務大臣 今委員御指摘の、警察に寄せられる相談件数が二百万件以上、全国にわたっている、こういうことは、一面、いかに警察が全国民の信頼が厚いか、警察にちょっと相談すれば立ち所に解決してくれるんじゃないか、そういう表れではないかと思います。
 しかし反面、また、そういうことに対応するために、本来業務がおろそかになってはいけない、本来業務の足を引っ張られてはいけない、そういうこともあるわけでございます。
 そういうことでございますけれども、警察では、国民から寄せられるいろいろな相談に対して迅速、確実に組織的な対応を行うことができるよう、全国の警察本部及び警察署に相談できる体制はできているわけでございまして、その相談内容によって各部署が緊密に連携して、そして、警察に寄せられる相談の対応をしているわけでございます。
 今おっしゃりましたように、相談業務には、現職の職員のほか、退職の警察官が非常に経験豊富な知見を有しておりますので、こういう方たちにも御協力いただいて、その対応に従事しているわけでございまして、現在、平成三年四月現在でございますけれども、約九百人の退職警察職員がこれに活動をしているわけでございます。
 警察においては、非常に厳しい治安情勢に的確に対応するべく、警察力強化のための様々な取組を行っておりますけれども、中でも、退職警察職員の積極的な活用は重要であると認識をしておりますので、今後とも一層、退職警察官の積極的な活用に取り組むよう、警察としても頑張ってまいりたい、このように思っております。
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市村浩一郎#4
○市村分科員 是非とも、OB、OGの皆様のまたお力もかりるという方向で、まだ九百人、千人いかない状況ですけれども、もっとお力をかりられるようにして、現職の、現職といいますか現役の、まあ、OB、OGの活用も現役といえば現役なんですね、警察で雇っていただくということですから。ただ、もっと若い世代が本来業務にもっといそしめるような、そうした体制になれば、やはり警察の皆さんには地域の安心、安全を守っていただいている、大切なお仕事をしていただいていますので、本当に感謝いたしておりますので、またそういうことがもっとちゃんとできるような体制になればいいなというふうに思っております。
 それと、もう一点、警察の関係で、またこれも、地元に帰ったら私が親しくさせていただいているタクシーの運転手さんがおられまして、昨今、LEDライトが特に高級車で目立つようになってきて、あれが大変まぶしいと。
 確かに、LEDライトは、昔はハロゲンライトで、その後がHIDライトだったのが、今、LEDライトも出てきているということをお聞きしておりますが、このLEDライトというのが非常に、光が広がるんじゃなくて刺すような光なものですから、暗闇でちょっと対向車が来ると、確かに私も運転しながらちょっと目に刺すような光だなというふうにも感じていたんですが、私なんかは月に一回、夜に運転するかしないかという状況ですので、それほど意識はしていなかったんですが、やはり毎日のように夜に業務で運転されているタクシーの運転手さん始め、そういったお仕事で運転されている方にとってみれば、もうあのLEDライトは大変目に刺して厳しい、こういうような話であります。
 そこをしっかりと考えておいた方がいいかなと。今の段階では、そのために事故が起きたというケースはそれほどないようでありますけれども、恐らく、これからLEDライトの車が増えてくるようになってきますと、そういった、まぶしい、照らされて目が見えない、目が一瞬潰された状況になってしまって、もし歩行者が渡っているときに、ちょっと目くらましのときにばあんとひいてしまうとか、障害物を認識できずにそこに当たってしまう、若しくは、そこにもし人が寝ていたらどうなるかということもありますから、そこをしっかりまた考えておくべきかなと思っていますが、まずは、国土交通省さんにその辺のところをちょっとまず一点お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
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野津真生#5
○野津政府参考人 お答え申し上げます。
 自動車のヘッドライトの明るさ等につきましては、道路運送車両の保安基準におきまして基準を定めてございます。具体的には、ドライバーが必要な視界を得られるように一定以上の明るさを確保するための要件に加えまして、御指摘のように、対向車のドライバーにまぶしさを与えないよう、いわゆるロービームにつきまして、対向車方向の明るさを一定以下とする要件を規定してございます。これらのヘッドライトの基準は、LEDを光源としたものも対象として、国際的に調和された内容となっております。
 また、近年では、センサー技術を活用した先進的なヘッドライトの開発普及も進んでおり、例えば、対向車の位置を車が検知して自動的にハイビームとロービームの切替えや明るさの切替えを行う機能を搭載した自動車や、坂道による車体の前後の傾きなどを車が検知して自動的にロービームの光線の上限の高さを調節する機能を備えた自動車もございます。
 国土交通省といたしましては、このような新技術の動向や研究開発の状況も踏まえながら、引き続き、国際基準を含め、適切な基準策定等の取組を通じまして、安全なヘッドライトの普及を促進してまいります。
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市村浩一郎#6
○市村分科員 ありがとうございます。
 今、いろいろなセンサー技術を使って対処をされているということをお話しいただいたわけであります。もちろんそれは続けていただくということでありますが、しかし、まだまだ普及まで時間はかかるでありましょうし、これからますますLEDライトの車が多分増えてくるだろう。今は、高級車とか、一部、軽にも取り付けられているということで、もう十五年ぐらいの歴史があるんですけれどもね、LEDライトそのものは。ただ、最近、特に高級車で増えてきているかなというのがちょっと私の認識です。
 ですから、これから増えていくに当たって、今はいろいろな先進技術を使っていますが、そうしたものを搭載している車というのはこれから出てくるわけでありまして、今までのやつ、十五年ぐらいのやつにはそういうセンサーはないわけでありますから、今は、しばらくの間、しっかりと気をつけておくということで、やはり警察には一層の啓発、今でも、ハイビーム、ロービームとか、そうしたことでの啓発は警察がされているということでありますけれども、なお一層の啓発を警察の方でもしていただけたらということでございまして、国家公安委員長から御見解をいただきたいと思います。
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二之湯智#7
○二之湯国務大臣 今の先生の御質問に答弁する前に、先ほどの中で、私、警察相談員の、平成三年四月と申しましたけれども、現在、令和三年四月の間違いでございます。訂正しておわびをいたします。
 今御質問ございました、対向車の前照灯のまぶしさのために一時的に眩惑症状になって、それが交通事故を引き起こす、こういうことでございますが、確かに、私も最近は車を運転しておりませんのでよく分かりませんけれども、よくそういうことに出会ったことがございまして、ライトを下げるとか、そういう交通マナーを守らなきゃならぬということはよく分かっているんですが、最近はLEDが非常に発達してまいりましたから、このハイビームとロービームの適切な使い分けということを、これからも折に触れて、警察は安全教育を徹底したり、広報啓発活動を進めていく、こういうことに努めているわけでございます。
 先生がおっしゃったように、これについての交通事故の報告はないわけでございますけれども、交通事故がないように、徹底してそういうことに引き続き努力をしていきたい、このように思っております。
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市村浩一郎#8
○市村分科員 ありがとうございます。
 では、済みません、警察の関係はここで終わらせていただきます。
 次に、私としては、日本がやはりエネルギーを自給できなくちゃいけない、こういうふうな思いを持っております。そのために、本当は原子力発電というのが一つ大きな流れだったんですが、三・一一でそれが難しいという状況になっている中で、やはり再生可能エネルギーに対しても大変注目があるということでございます。
 圧倒的に効率的には原子力発電にはかなわないんですけれども、ただ、再生可能エネルギーの可能性もあるということで、私は、浪人時代、七年ほど九州大学の研究員をさせていただいて、再生可能エネルギー、とりわけ風力発電のいろいろ研究とかにも携わらせていただきました。その中で、私がお仕えした先生が九州大学の応用力学研究所の大屋先生、今日、お手元の資料にもその資料はありますけれども、大屋先生に大変御指導いただきました。
 大屋先生の志は何かといいますと、単位面積当たりに最大のエネルギーを、電気を生み出すにはどうすればいいか、こういう課題なんですね。ですから、風力だけじゃなくて、太陽光でも、いろいろな再生可能エネルギーの可能性をその場で追求できるような場所というか、アイデアはないのかということを考えたときに、洋上だと。しかも、洋上風車というのは最近言われていますけれども、洋上エネルギーファームというものの提唱をもう既に十数年前からされておられまして、私もそこに学ばせていただいているわけであります。
 この洋上エネルギーファームを普及させたいという思いで、実は私、一か月だけ海洋本部の政務官をさせていただきまして、そのときに、洋上のそういうエネルギーファームを造ろうということで私は提案させていただいたんですが、それがなぜか洋上風力発電、巨大な洋上風力発電のアイデアになってしまいまして、それはうまくいかないと私は最初から思っていたんですが、やはり、案の定うまくいっていないということです。
 そこで、私があのときに政務官として提案したのは、今日お手元にあるような、これは今、十年たつと物すごくいいのができているんですけれども、これはまたこの四月ぐらいに発表させていただく予定になっているようでありますけれども、こういった洋上のエネルギーファーム、風力だけではなくて、太陽光パネルも張れますし、洋上であれば、いわゆる潮力も使える、波力、潮力、あと海洋温度差とか、いろいろな可能性を持っているのがこの洋上エネルギーファームであります。いま一度、やはり海洋本部の皆さんにはこれをまた採用していただきたいと思います。
 その前に、本当は今日お聞きしたかったんですが、せっかく今日質問通告しているので、本当に温暖化しているのかということだけ、ちょっと簡単にお答えいただけますか。よろしくお願いします。
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白石隆夫#9
○白石政府参考人 お答え申し上げます。
 様々な観測や科学的な検証によりますれば、十九世紀中頃と比較した世界の平均気温は一度近く上昇している、それから、大気中のCO2濃度も一貫して上昇している、この両者の因果関係につきましては、気候変動に関する政府間パネルが最新の知見を集約して報告書を定期的に公表しているわけでございますが、昨年の夏に公表されました第六次評価報告書によりますれば、人間の影響が大気、海洋、陸域を温暖化させてきたということに関しては疑う余地がないということで、因果関係について言及されているというところでございます。
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市村浩一郎#10
○市村分科員 今日はこの議論はこれ以上はしません。また改めて、温暖化については議論させてください。これはなかなか、いろいろ議論があるべきだと私は思っています。
 いずれにしても、私は、温暖化というよりも、特に日本が、いわゆる食とエネルギーの自立は絶対しなくちゃいけないというふうに思っています。とりわけ、やはりエネルギーについては特に自給率が低いということでありまして、これをどうやって自給していくか。
 理論上、風力発電だけでも、日本が一年間に使っている電力量の二十八倍の電力を生み出す可能性がある。それはやはり、海上を使うということなんですね。日本の場合は、陸上はとてもそれは難しい。風力の場合は、風況といって、風の状況をちゃんと測らないといけないんですね。日本にはそういう砂漠みたいなところが、ゴビ砂漠とかサハラ砂漠みたいなのがないですから、風の向きが余り一定していない。本当に電柱一本あっただけでも風の向きが変わる。風の向きが変わると風力発電は何も意味がないというところであります。
 だから、しっかりと、洋上だとある程度安定した風を得られるということになりますから、洋上に持っていく。洋上に、とにかく太陽光も張れば、先ほど申し上げたように、いろいろなアイデアを持ったものを造っていくということを私は提案をさせていただきたいと思っています。
 これはもう、今日はこれ以上進めませんが、また改めてこれはどんどんやっていきたいと思いますが、内閣府さんからまた見解をいただきたいと思います。
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平岡成哲#11
○平岡政府参考人 お答えをいたします。
 四方を海で囲まれた海洋国家である我が国では、海洋において、風力、潮流、海流など様々なポテンシャルがあり、様々なポテンシャルを生かして、再生可能エネルギーの導入、利用を進めることが重要であるというふうに考えております。
 海洋における再生可能エネルギーに関する大規模な導入、利用の促進に向けましては、利害関係者との調整枠組みを定め、海域の長期占用を認める制度として再エネ海域利用法を成立していただき、平成三十一年四月から施行させていただいているところでございます。
 現在は、世界的にコストの低減と導入拡大が急速に進んでおり、裾野が広く、関連産業への経済波及効果が期待される洋上風力発電につきまして、再エネ海域利用法に基づき、経済産業省及び国土交通省において、促進区域の指定、事業者の選任など、導入拡大に向けた手続が着実に進められているところでございます。
 また、洋上風力発電の導入拡大など、官民が一体となる形で進め、相互の好循環を実現していくため、洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会を設立し、高い導入目標を掲げ、取組を強化しているところでございます。
 先ほど先生の方から、海洋につきましては、風力、潮流など様々な再生可能エネルギーのポテンシャルがあるという重要な御指摘をいただいておりますので、内閣府といたしましては、関係省庁と連携し、そのポテンシャルを最大限生かせるように、その導入、利用の促進に取り組んでまいりたいと考えております。
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市村浩一郎#12
○市村分科員 是非ともよろしくお願いします。
 洋上、風力だけではなくて、まさにいろいろな可能性があるのが海でありますので、どうぞ、海洋本部の方ではお取り組みいただければ幸いでございます。よろしくお願い申し上げます。
 引き続き、私がもう人生のライフワークとして取り組んでいるNPOについて、ちょっとまたお話をさせていただければと思います。
 今回、岸田内閣は新しい資本主義ということでお話をされています。そのときに、私も新たな資本主義という言葉を使ったこともあるんですが、これは新たでも新しくも実はないんですね。
 NPOというのは、共助セクターでありますけれども、そもそもNPOがファーストセクターだということで、元々、共同体で我々はこれまで社会を形成してきたわけでありますから、共助の社会でやってきたわけでありまして、元々NPO的な社会だったわけですね。そこにいろいろ国家が生まれてくると、やはり行政という、ガバメントというのが出てくるということになります。
 その前に、市場、マーケットというのがあって、株式会社形態というのがイギリスで生まれた、バイキングから生まれたなんということも言われていますけれども、ある意味でいえば、行政という在り方自体が、いわゆる今は公と言っていますけれども、公助の世界と言っていますが、公が一番歴史が浅いわけであります。だから、そもそもNPO的な社会だったんですよね。だから、そういうものをいま一度思い出そうというのでありまして、決して新しくもないということだと思っています。
 だから、さきの菅内閣では、自助、共助、公助といって、何か一部から批判されていましたけれども、何で批判されるのかな、当たり前だろうと私は思っているんですが。
 その自助、公助、共助でいうと、共助の部分を担うのがこのNPO経済セクターと。皆さん、NPOというとボランティア団体に何かちょっと毛が生えたようなことを思い出すのかもしれませんけれども、全然違います。
 NPOというものは私の言葉なんですけれども、私がNPOという言葉をどういう意味で使っているかというと、今日お手元に資料も渡していますが、社会の三権分立、こういう思いで私はNPOという言葉を使わせていただいているんですね。民の公のセクターであるということであります。
 日本は、特に戦後ですけれども、市場セクターと行政セクターの二本柱で財・サービスの提供を行ってきています。しかし、それがいいときはよかったんですけれども、高度経済成長期とか、税収が伸びていれば、どんどん税金を使っていろいろな対策が打てました。
 しかし、成熟社会になってきて、今日、そんなに税金をどんどん費やすわけにもいかないとなってくると、じゃ、いわゆる、そこで生まれ出すような財・サービスについて誰が担って提供していくのかというときに、やはり共助セクターというのをしっかりとまた再構築していく必要がある。その担い手としてあるのがNPOですね。ノンプロフィットオーガナイゼーションです。オーガニゼーション、組織です、組織体。インスティテューションということになりますけれども、そういう組織体としての担い手がNPOということであります。
 ですから、単にボランティア団体のちょっと発展したものじゃないんですね。ここに書いてありますように、市場セクター、行政セクターと並ぶセクターがNPO経済セクターであります。重層的な、多層的な。だから、そういう市場、行政、NPOですね。もっと言えば、NPOが最初ですね。NPOが最初で、市場があって、最後にどうしてもセーフティーネットを張らなくちゃいけない、そこに公助がある。
 こういう世界を、社会構造をつくっていくのが、これは日本だけじゃありません。多分、これから、修正資本主義と呼ばれて、いわゆる市場の失敗があり、政府の失敗があり、福祉の失敗があって、ちょうど三十年前、学生時代にそういう議論をしていました。まさに今みたいな議論をしていたんですね、三十年前ぐらいに。もっと、三十七年ぐらい前なんですけれども。
 今、また改めてそういう議論になっていますが、やはりこういう概念をしっかりと考えた上で、社会の仕組みの根本、この基本を、ベースとしてはこういうことを考えた上で、じゃ、どういう政策を打っていくのか、誰がこの財・サービスを担うのか。市場に任せた方がいいのか、それともやはり行政が税金とか公債でやった方がいいのか、それともNPOみたいに寄附とか、あとボランティア。それこそがボランティアですよね。時間を提供する、お金を提供できない人は時間を提供する、知恵を提供する、知見を提供するとか。そういうことで、いろいろな社会のいろいろな財・サービスを担っていく、提供していくというものをつくらなくちゃいけないというのがこれからの時代の大切な観点ではないかと思っております。
 そこで、そういう提案をして、新しい公益法人制度を私はつくらせていただきました、民法三十四条を削除させていただいて。それでできたのが公益認定等委員会なんですが、今日、事務局長、お越しでいらっしゃいます。
 私は、この公益認定等委員会は頑張っていただきたいんです。もう本当に、会計検査院みたいな独立になってもいいぐらいだと僕は思っているぐらいの大切な役割を担っているのが公益認定等委員会だと私は思っていますが、細かいことを聞こうと思いましたけれども、時間がないので聞けませんので、公益認定等委員会の今の事務局長としての御決意というかをちょっと聞かせていただければと思います。
 よろしくお願いいたします。
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北原久#13
○北原政府参考人 お答え申し上げます。
 先生には現行の公益法人制度、設計、それから発足のときからいろいろお話をいただいてございまして、誠にありがとうございます。
 現在の公益法人制度、先生からお話がありましたように、新制度の下で十余年たってございますが、引き続き、この法律にのっとって、公益法人行政、それから公益認定等委員会の事務局として支えてまいりたいと考えてございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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市村浩一郎#14
○市村分科員 今お聞きしているところ、新しい公益法人は、まだ一万ですかね、に至っていないというところで、こうした団体がアメリカなんかはもう百万団体を超えております。
 さっきから私はNPO経済セクターと強調していますように、NPOセクターで新しい雇用とかを生み出せるんですね。しかも、アメリカなんかの状況を見ていると、やはりNPOセクターの雇用というのは非常に高い給料を払えるところなんですね。日本は、何か、ボランティアだからNPOからお金を取っちゃいけないとか、そういうのと全然違います。なぜならば、みんなが経営者なんです。ほとんど経営者で成り立っているのがNPOですから。だから、博士課程とかを持っている方がいます。
 そうした方たちが担う、新しい市場もつくり、新しい雇用をつくるというセクターにしなきゃいけないと思いますので、また改めて、引き続きこれはやってまいりたいと思いますが、よろしくお願いします。
 終わります。感謝申し上げます。
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島尻安伊子#15
○島尻主査 これにて市村浩一郎さんの質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
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島尻安伊子#16
○島尻主査 次に、内閣府本府について質疑の申出がありますので、これを許します。尾崎正直さん。
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尾崎正直#17
○尾崎分科員 高知第二区選出の尾崎正直でございます。
 国会初質問となります。またどうぞよろしくお願いいたします。
 私、これまで高知県で十二年間、県知事として仕事をさせていただいておりました。高知県というのは、山、川、海の自然が美しくて、また、本当に、竜馬さんに代表されるような、ああいう魅力にあふれた人の多い、すばらしい県なのでありますが、ただ、残念ながら、南海トラフ地震の巨大な脅威に立ち向かっていかなければならない、そういう宿命を持った県ということであります。
 この南海トラフ巨大地震でありますが、二〇一二年の三月三十一日でありますけれども、忘れもいたしません、中央防災会議から、黒潮町三十四メーター、高知県沿岸域ほぼ全てにわたって十メートル以上というとてつもない津波の想定高が、あくまで最悪のケースということでありますけれども、発表されたところでありました。天を仰ぐような思いでありましたけれども、それから、本当に県民の皆様とともに歯を食いしばって、津波対策を繰り返してきたわけであります。
 南海トラフ地震が一たび発生をいたしますと、想定死者数が三十二万人を超えると想定をされておりますし、また、経済的被害につきましても、二百二十兆円。想定死者数が三十二・三万人、経済被害額が約二百二十兆円、それほどの大災害になると想定をされているところです。これにいかに立ち向かっていくかということは本当に国家的、歴史的な課題だ、そのように考えるところであります。
 また、先日は、日本海・千島海溝の巨大地震についても、最悪の場合、死者数約十九・九万人との大変厳しい想定も発表されたところであります。
 巨大災害にいかに立ち向かっていくか、今そのためにどうすべきか、この観点から、限られた時間ではありますけれども、これまでの問題意識も含めまして御質問をさせていただきたい、そのように思います。
 まず、発災直後の対策についてお話をさせていただきたいと思います。
 第一は、津波避難施設についてということであります。
 津波対策の第一は、まずもって、何といっても、住民の皆様方の早期避難意識を高めていくということ、これが一番重要であることは論をまちません。
 ただ、併せまして、具体的に逃げることのできる場所、いわゆる津波避難空間をつくっていくことも大事だろう、そのように考えるところでありまして、避難路、避難場所、さらには避難タワーの建設、これを本当に全速力で進めていかなければならないところであります。
 この点については、南海トラフ地震対策特別措置法の制定でありますとか、さらには防災・減災事業債でありますとか、様々な仕組みを国としても講じていただいておりまして、本当にありがたいことだと思っております。
 高知におきましても、これらの仕組みを使わせていただきまして、避難路、避難場所を千四百四十五か所、津波避難タワーも百十五基建設をさせていただいてきました。本当に、国の皆さんの御尽力、御助力に心から感謝を申し上げたい、そのように思うところです。
 ただ、問題は、一旦造った津波避難施設についても不断の改良、改善ということが必要だということであります。
 実際に避難訓練などをいたしますと、例えば、夜間だと津波避難タワーの階段が見にくいとか、更に言えば、この階段はもしかしたら津波で吹っ飛んでしまうのではないかとか、津波火災に非常に脆弱なところに建っているのではないかとか、更に言えば、そもそも避難タワーに逃げるまでの道が液状化してしまうのではないかとか、訓練などを通じて、また新しい科学的知見を通じて様々な課題というものが明らかになってくるところです。訓練を通じて課題を把握し、これを改善していく、いわば一種のPDCAサイクルのようなものをこの津波避難施設についても徹底して回していくことが大事ということかと思います。
 これはまず一義的に自治体がしっかりと取り組んでいかなければなりません。しかしながら、非常に重要な課題であるだけに、国といたしましても、このような自治体の取組を技術支援という形で後押ししたり、さらには、施設そのものの改修ということについて財政的に後押しをしたりという形で、しっかりと取り組んでいく必要があるのではないかと考えるところであります。
 是非とも、国として、既存の津波避難施設の点検、改良に向けた自治体の取組をしっかりと後押ししていただきたいと考えるところでありますが、政府としての見解をお伺いいたします。
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榊真一#18
○榊政府参考人 お答えを申し上げます。
 津波は、一度発生いたしますと甚大な被害が生じるおそれがございますことから、委員御指摘のとおり、住民等の避難意識を高めていただくことに加えまして、安全に避難するために必要な避難路や避難場所等を確保していくことが大変重要であると考えております。
 津波対策として整備されました避難路や避難場所等につきましては、その後の調査や周辺状況の変化等に応じて適宜改修等を行っていくPDCAの取組が必要でございます。こうした取組を後押しするために、関係省庁と連携しながら、職員の派遣等による技術的支援や交付金等による財政的な支援、これにしっかり努めてまいりたいと存じます。
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尾崎正直#19
○尾崎分科員 ありがとうございます。本当にこれは重要な取組だと思います。一旦造って終わり、若しくは造ってしまって安心するということになってはいけないと思うんですね。そもそも、不断の見直しということを自治体に働きかけていくことがどれだけ安全度を高めるか。是非、国としてもお取組を賜りたい、そのように思うところです。
 次に、二問目でありますけれども、今度は、少し個別の施設についてお話をさせていただきたいと思います。
 大規模なハード施設によって津波の効果そのものを減災していくということも非常に重要だろう、そのように考えるところであります。
 その点、高知県の場合は、県都高知市、大体三十二万人ぐらい人口がおいでになる、県全体でもかなり、四割近くの集中度ということであります。この県都高知市を守っていくために、浦戸湾の三重防護事業という事業を企画をいただいて、具体的に進めていただいているところであります。
 この浦戸湾の三重防護事業は、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策により様々に加速もして、工事をしていただいているところでありますけれども、何といっても、このことは、次に津波が実際にやってくるまでに完成をしていかなければならないという、いわば明確な期限を持った事業だというふうに考えるところです。
 津波が実際に来てしまってから完成してもむなしいのでありまして、できるだけ加速化が求められる事業だ、そういうふうに考えるところでありますが、今後の見通しにつきまして、政府の御見解をお伺いしたいと思います。
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遠藤仁彦#20
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 切迫する南海トラフ地震、津波に対しまして、高知県の人口や産業が集中している高知市の被害を最小化するということは極めて重要であると認識をしてございます。
 このため、浦戸湾におきまして、国土交通省と高知県が連携をして、三つのラインで重層的に津波から防護する三重防護方式による対策を講じることとしてございます。具体的には、第一ラインとして、高知港の第一線防波堤により津波のエネルギーを減衰させ、第二ラインとして、浦戸湾外縁部、湾口部の防潮堤等により津波の浸入を抑制し、さらに、第三ラインとして、浦戸湾の内部護岸で背後の浸水を防止する護岸方式でございます。この対策につきましては、港湾整備事業、海岸事業等において、国による直轄事業や県による補助事業及び交付金事業を活用して進めることとしてございます。
 国土交通省といたしましては、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策も活用し、早期に効果を発現できるよう、引き続き、しっかり津波対策に取り組んでまいります。
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尾崎正直#21
○尾崎分科員 これは本当に、県民の皆さんの大変期待の大きな事業ということであります。
 学者の先生方の分析などによりますと、二〇三〇年代になると切迫度がいや増すというふうにも言われている南海トラフ巨大地震であります。是非とも、段取りよく、早期に効果を発揮していく、もたらしていくということを意識していただきながら、着実にこの浦戸湾の三重防護事業の整備を進めていただきたいと心からお願いを申し上げます。
 それでは、三問目に移らせていただきたいと思います。
 実は、発災直後の最難問がこの問題ではないかと私としては考えておるものであります。すなわち、要配慮者の皆様方の避難支援の在り方ということについてでございます。
 寝たきりの方、さらには重度の障害を負っておられる方など、自力での避難が困難な方々の命を迫りくる津波からいかに守るか、これは本当に重たい課題であります。国からも、いざというときに避難行動を後押しするために、避難行動要支援者ごとの個別避難計画の策定が求められているところでありまして、これ自体、本当に重要なことだと考えております。
 高知県でも、このことは非常に大事だという問題意識の下におきまして、市町村の災害担当者の皆さん、福祉専門職の皆さん、さらには県の関係者が一堂に会しまして、個別個別に計画の策定に努めているところです。さらには、例えば、その中で蓄積してきたノウハウをほかの市町村にもしっかり広めていこう、そういう取組などにも努力をしてきたところであります。ただ、高知におきましても、まだ全体の二五%程度の策定率にとどまっているという状況であります。多分、それでも全国では進んでいる方じゃないかと思うんですが、まだその程度ということでございます。
 このことについて、そもそも計画策定自体が大変難しいということがあります。さらには、多くの専門家お一人お一人がこの計画を作るために集ってくるということでありまして、時間コストでありますとか、さらには経費的な負担も非常に大きいということもあります。そしてまた、計画策定によって、やはり課題が明らかになってまいります。その課題を解決していくための一つ一つの対処、そのためにも経費負担がかかるということでありまして、様々な人的コスト、時間的コスト、経済的コスト、これが一つ非常に大きなおもしとなってきているということかと思います。
 先ほども申し上げましたように、本件は発災直後の最難問だと思っております。発災後三分で何十メーターもの津波がやってくる、そういう中において、寝たきりの高齢者の命をいかに守っていくか、そして、高齢者の皆様をサポートする人の命もいかに守るか、そういう問題であります。是非とも、国として、自治体に対しまして技術支援をしっかり行っていただいたり、経費補助の更なる充実を図るなど、対策を加速するための対策を行っていただきたいと思いますけれども、御見解をお伺いをいたします。
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榊真一#22
○榊政府参考人 お答え申し上げます。
 近年の災害における犠牲者を見てみますと、令和元年東日本台風では約六五%が、令和二年七月豪雨では約七九%が六十五歳以上の高齢者によって占められており、高齢者や障害者など要配慮者の避難の実効性確保は重要な課題となっております。
 このため、昨年の五月、災害対策基本法を改正し、御指摘をいただきました避難行動要支援者に係る個別避難計画の作成を市町村の努力義務化といたしました。
 内閣府におきましては、ハザードマップ上で危険な地域にお住まいの、介護を要する方など優先度の高いと考えられる方々は全国に約二百五十万人いらっしゃると推計しておりまして、これらの方々の個別避難計画について、おおむね五年程度で作成に取り組んでいただきたい、このように考えております。
 作成に要する費用につきましては、今年度、令和三年度から新たに地方交付税措置が講じられたところです。さらに、市町村における取組を支援するため、作成手順を明示した具体的な取組指針の提示や、優良事例を全国展開するためのモデル事業の実施などに取り組みますとともに、防災・安全交付金など活用の可能性がある各省の補助制度の紹介、周知にも努めているところであります。
 引き続き、関係省庁や自治体などとも連携をしながら、要配慮者の避難の実効性を高める取組を進めてまいります。
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尾崎正直#23
○尾崎分科員 本当にこれは重要な対策であります。是非、早期に一〇〇%となるようにお取組を進めていただきたい、そのように考えるところでございます。
 続きまして、応急期の対策について御質問をさせていただきたい、そのように思います。
 私、つくづく思うんですけれども、この応急期の対策については、本当に定量的な分析をしっかり行っていくということが大事だ、そのように考えるところであります。
 多くの計画において、発災した後に応急救助機関が現地に向かいます、水を運びます、食料を運びます、医療を供給します、そういうふうになっておるわけですけれども、実際のところ、そのように確かに書いてはいますけれども、果たしてどれだけの被災者の方が、どれだけの量の水を必要としておられるのか、医療を必要としておられるのか、その需要側の必要量というのを定量的に分析して、それに対して供給側の供給力はどれだけかということを定量的に分析して、その過不足をしっかり補い調整をする、そういう形での分析が本当になされてきたのかということについては、残念ながら、まだこれからという段階ではなかろうかと私は思わせていただいているところです。
 これは確かに難しい問題でありまして、そんなにすぐに解決するようなことではないだろうと思いますけれども、しかしながら、だからこそ、しっかりと準備をこれから加速していかなければならない課題ではないか、そのように思うところです。定量的に考えていけばいくほど、いわゆる事の困難さというのが明らかになるわけでありまして、今後、本当に大きな課題として取り組むべきことだと思っています。
 今日、これに関わる問題は数々あると思っていますけれども、特に、最も厳しい問題であるところの水と食料の確保、そして後は、災害時医療救護の問題について御質問をさせていただきたいと思います。
 まず第一に、水、食料、支援物資を確実に被災者に届けるために必要な事前準備についてということで御質問をさせていただきたいと思います。
 応急期、火災から、津波から、揺れから生き延びた被災者の皆様、この方々が避難所に避難をされる。この方々に対して、道もずたずたになっている中で、どうやって水や食料、支援物資をそれぞれの現地に届けていくか。このことは大変困難なミッションだろう、そのように考えるところです。
 例えば、本県でも、想定される避難者数は最大で約三十万人となります。必要な飲み水だけでも、一日で約九十万リットルということになります。飲み水だけです、九十万リットルということになります。これは大型トラック六十五台分。津波でほぼ沿岸部の道がずたずたになっている中で、どうやってこれを各避難所に届けていくのか。本当に難しい課題ではなかろうかと思うところです。しかも、これを毎日やっていかなければならぬということなのだろうということです。
 これは全国的にも様々に困難な課題があろうかと思います。実際、東日本大震災でも、支援物資が県庁に山積みになっていたけれども現地に届かなかったとか、津波で被災された現地において多くの方が餓死寸前になられていたとか、本当にいろいろなケースがあったわけです。
 国としては、まず応急救助機関をしっかり現地に展開をしていく、さらに、支援物資をプッシュ型で送り込む、そういう体制を整えていくということが大事だと思いますが、あわせて、自治体においても、それぞれの自治体で避難者が何人出て、必要な水や食料はいかほどかを定量的に把握するとともに、道路とか港湾とかの啓開のために何日かかるのか、必要な、例えば燃料はどれほどで、どこに保管しておくべきなのか、さらには、そもそも、支援物資の集積場所、配送拠点をどこにどのように設けていくのかなどなど、本当に、詰めた定量的分析に基づく具体計画を持っておくべきなのだろう、そのように考えるところです。
 そして、その上で、国と県、都道府県との間でしっかりと両者のプランのすり合わせをしておくということ、このことが大事なのだろう、そのように考えるところであります。国と県とがしっかり共同作業でもって、具体的に、定量的にも対処可能な計画を作り上げていくことが大事です。自治体が頑張らなければなりませんが、極めて重要な課題だけに、国としても自治体の取組をしっかり後押ししていただくことが大事だと考えるところでありますけれども、御見解をお伺いいたします。
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榊真一#24
○榊政府参考人 お答えを申し上げます。
 南海トラフ地震が発生した場合には、迅速かつ確実に水や食料などの支援物資を被災者に届けることが必要となってまいります。
 このため、政府といたしましては、あらかじめタイムラインを明示した緊急輸送ルートや広域物資輸送拠点、それを示した具体的な計画を定めております。広域物資輸送拠点に届けられた物資が確実に被災者の手元に届くためには、自治体の取組がまた重要となってまいります。
 国といたしましても、自治体の取組を支援するために、発災時に物資の集積などを行うことができる防災拠点の整備について、防災・安全交付金による支援を行いますほか、緊急防災・減災事業債による地方財政措置を講じております。
 さらに、国土交通省におきましては、物資拠点から避難所までのラストマイル輸送、これを円滑化するためのガイドラインを策定し、自治体向けに周知しているところであります。
 引き続き、関係省庁と連携して、被災者一人一人に必要な物資が行き渡るよう自治体を支援してまいりたいと存じます。
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尾崎正直#25
○尾崎分科員 本当に様々に対策を講じていただいていて、特に、ハード面とかそういうのは大分進んできていると思うんですけれども、例えば、具体的に水が何リットル必要で、供給側は幾らなのかとか、そういう需要と供給を定量的に分析するという視点でもって実効性ある対策を講じていくことができるように是非お願いをしたい、そのように考えるところです。
 そして、次にお伺いしたいのが、いわゆる災害時の医療救護体制についてということでございます。このことは、今度、応急期における最難問ということではないかと私は思わせていただいているところです。
 いわゆるL2ケースの場合、高知県の想定死者数というのは約四万二千人であります。ただ、津波避難タワーとか避難場所とかを造っていくことによって、この想定死者数は、試算をして、だんだんだんだん減らしていくことができておりまして、現在は約一万一千人程度まで減らすことができています。ゼロに近づけるためにみんなで全力を挙げているということかと思います。
 ただ、想定死者数そのものは減らすことができても、忘れてはいけないのは、想定負傷者数も莫大で、こちらを減らすことは容易ではないということであります。
 L2ケースの場合、高知では、最悪の場合、約四万七千人の負傷者が発生するであろうというふうに想定をされています。そして、そのうち、東日本大震災などでの経験を踏まえますと、重症、中等症者の数が大体一万四千人ぐらいとなるのではないかと推定をされておりまして、更に言えば、重症者数だけで四千七百人に至る、そのように想定をされています。ちなみに、これは年間の三次救急患者数に相当する規模ということになるわけであります。
 他方で、これに対する医療の供給を定量的に分析をすると、災害拠点病院、幾つかは津波などで被災をすると想定をされるわけでありますけれども、発災後三日間で災害拠点病院が対処できる処置可能者数は大体四千人。DMATは、人口プロラタで、高知に来るチームの数が大体四十六チームぐらいと推定をされるところでありますので、三日間における処置可能数は大体二千人ということになります。
 一万四千人の重症、中等症者に対して、この病院で四千、DMATで二千、合わせて六千の対処ができますが、残念ながら、八千人の方々の対処はできないままになってしまうということが推定をされているところであります。これは高知でそうです。ちなみに、隣の愛媛県でも負傷者の数は四万八千人、徳島でも三万四千人、高知同様に多数の負傷者が発生をするということであって、恐らく同じような状況になっていくでしょう。
 多くの負傷者の方々がケアされることなく亡くなっていくという事態は、何としても避けていかなければなりません。私は、災害時の医療資源の絶対的な不足問題、これは地震対策の最難問だと考えておるところです。高知でも、医療関係者や医療ユニットを各地に展開することによって対応できないかということで、前方展開型の医療救護体制の確立と称して様々な対策を講じているところです。総動員でいこうということで皆様にも御協力をいただいているところでありますけれども、国としても、定量的な分析を行った上で、対策を抜本強化する必要があると考えるところであります。
 事は命に関わる問題です。国として今後どのように取り組んでいくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
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榊真一#26
○榊政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、災害時の医療提供体制の整備は非常に重要な課題であります。例えば、南海トラフ地震におきましては、約六十二万三千人の負傷者が発生し、被災地内の医療資源のみでは対応できない状態となることが想定されております。
 政府といたしましては、南海トラフ地震が発生した場合に備えまして、人命救助のために重要な七十二時間を意識したタイムラインを明示した、具体的な応急対策活動に関する計画を定めております。この計画の中で、医療につきましては、全国で千七百四十七チーム、一万五千六百四十五人が登録されております災害派遣医療チーム、DMAT等による応援や、重症患者の被災地外への搬送などの手順を明確にしているところであります。
 引き続き、厚生労働省を始め関係省庁と連携して、一人でも多くの命を救うことができるよう、災害時の医療提供体制の強化に努めてまいりたいと存じます。
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尾崎正直#27
○尾崎分科員 この問題は本当に難しい問題だと思うところであります。
 忘れてはいけないのは熊本地震です。発災直後で亡くなられた方の数よりも、その後亡くなられた方の数の方が多かった、そういうことがございました。
 やはり、地震発災直後に助かった命、その命をいかに守り続けていくかという視点から、この災害時の医療救護の問題について、しっかりとみんなの英知を集めて、本当に真摯な気持ちで対応していくことが引き続き大事だ、そういうふうに思うところでございまして、是非、内閣府の皆様方にも御検討を進めていただきたい、そのように考えるところです。是非、各省庁連携をしてお願いを申し上げたい、そのように考えます。
 最後に、事前防災の徹底についてお話を伺います。なかんずく、事前の高台移転の推進についてということでお伺いをさせていただきたいと思います。
 先ほど来申し上げてまいりましたように、発災によります想定死者数、負傷者数、経済的被害額を考えましても、さらには、具体的に、応急期における支援物資の搬送でありますとか医療救護の困難性ということを考えましても、本当にこれは大変な問題です。ですからこそ、この地震による発災直後の被害額、被災者数をいかに減らしていくかということがやはり大事なのだろう、そのように考えるところでございます。
 その点、住宅の耐震化の推進、これは様々な地震対策の入口でありまして、重要なことは論をまちませんし、これまでも様々に対策が強化をされてまいりました。
 しかしながら、町全体がそもそも津波浸水地域に含まれる、そういう町が日本にはたくさんあります。終戦一年後に発災しました昭和南海地震の後、そもそも、当時はまだ、プレート型地震は繰り返すという知見が明らかになっておりませんでした。戦災復興の流れの中で、多くの町は海に向かって延びていった。そういう町がたくさん日本にはあるわけでございます。根源的な地震、津波対策として、町そのものを徐々に徐々にでも高台に移転させて、そもそも津波を恐れなくてよいまちづくり、国土づくりを行うことが極めて重要だと考えるところです。
 ちなみに、東日本大震災の復興事業の中で、各地で住宅地などの高台での造成事業が行われてきたところでありまして、その総事業費は、例えば防災集団移転促進事業と都市再生区画整理事業の二事業で約一兆円に及びます。
 南海トラフ地震が発生してしまった後、同地震で被災した地域でも、東日本大震災の場合と同様に、高台での住宅地の造成などが行われることになるのでありましょう。
 しかしながら、これからは、東日本大震災の貴重な教訓にも是非学ばせていただきながら、何よりも命を守るために、被災後ではなくて被災の前に高台に移転をする、このことを促す対策をしっかりと講じていく必要があるのではないか、そのように考えるところでございます。
 南海トラフ地震に備えまして、是非とも、発災後ではなく発災前の高台移転を促す対策をしっかりと講じていく必要があると思います。まずは、極めて危険度の高い地域に限定してでもこの事前の高台移転策を講じていく必要があると思いますけれども、御見解をお伺いいたします。
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渡邉浩司#28
○渡邉(浩)政府参考人 お答え申し上げます。
 南海トラフ地震等による津波から国民の命と暮らしを守るためには事前防災が非常に重要であり、その対策の一つとして、事前の高台移転は重要な対策と考えております。そのため、津波による被災が想定されるエリアから高台への移転が少しでも進むよう、支援策の拡充に取り組んでいるところです。
 具体的には、住宅については、防災集団移転促進事業において、住宅団地の規模要件の緩和や計画策定経費の補助対象化を行い、医療、福祉、教育施設等については、都市構造再編集中支援事業において、移転を支援する仕組みを拡充しているところです。
 国土交通省といたしましては、地方自治体がこうした制度を有効に活用していただけるよう、地域の声を伺いながら、しっかりと取り組んでまいります。
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尾崎正直#29
○尾崎分科員 どうもありがとうございました。
 残念ながら、防災集団移転促進事業、事前の対策としてはまだ活用実績がないんだろうと思います。一生懸命、要件緩和、活用できるように御努力いただいているところです。引き続き、是非お願いしたいと思います。抜本的な対策の強化を是非お願いしたい。そのことを心からお願い申し上げまして、質疑を終えさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
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