厚生労働委員会

2022-11-01 衆議院 全115発言

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会議録情報#0
令和四年十一月一日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 三ッ林裕巳君
   理事 上野賢一郎君 理事 大岡 敏孝君
   理事 田畑 裕明君 理事 高木 宏壽君
   理事 小川 淳也君 理事 中島 克仁君
   理事 池下  卓君 理事 佐藤 英道君
      畦元 将吾君    五十嵐 清君
      上田 英俊君    勝目  康君
      川崎ひでと君    小泉進次郎君
      小林 鷹之君    後藤田正純君
      高村 正大君    塩崎 彰久君
      新谷 正義君    田村 憲久君
      高階恵美子君    土田  慎君
      西野 太亮君    橋本  岳君
      長谷川淳二君    堀内 詔子君
      牧原 秀樹君    松本  尚君
      三谷 英弘君    八木 哲也君
      山口  晋君    阿部 知子君
      井坂 信彦君    大西 健介君
      西村智奈美君    野間  健君
      山井 和則君    吉田 統彦君
      早稲田ゆき君    一谷勇一郎君
      遠藤 良太君    吉田とも代君
      古屋 範子君    吉田久美子君
      田中  健君    宮本  徹君
      仁木 博文君
    …………………………………
   厚生労働大臣政務官    畦元 将吾君
   参考人
   (国立感染症研究所長)  脇田 隆字君
   参考人
   (沖縄県保健医療部部長) 糸数  公君
   参考人
   (一般社団法人日本医療法人協会会長)       加納 繁照君
   参考人
   (国立研究開発法人国立国際医療研究センター国際感染症センター長)     大曲 貴夫君
   参考人
   (日本医療労働組合連合会中央執行委員長)     佐々木悦子君
   厚生労働委員会専門員   若本 義信君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月一日
 辞任         補欠選任
  畦元 将吾君     山口  晋君
  上田 英俊君     五十嵐 清君
  小泉進次郎君     西野 太亮君
  齋藤  健君     八木 哲也君
同日
 辞任         補欠選任
  五十嵐 清君     上田 英俊君
  西野 太亮君     小泉進次郎君
  八木 哲也君     齋藤  健君
  山口  晋君     畦元 将吾君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
 国民本位の新たな感染症対策を樹立するための感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び予防接種法の一部を改正する法律案(早稲田ゆき君外八名提出、衆法第五号)
 新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案(早稲田ゆき君外八名提出、衆法第六号)
     ――――◇―――――
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三ッ林裕巳#1
○三ッ林委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案並びに早稲田ゆき君外八名提出、国民本位の新たな感染症対策を樹立するための感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び予防接種法の一部を改正する法律案及び新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案の各案を議題といたします。
 本日は、各案審査のため、参考人として、国立感染症研究所長脇田隆字君、沖縄県保健医療部部長糸数公君、一般社団法人日本医療法人協会会長加納繁照君、国立研究開発法人国立国際医療研究センター国際感染症センター長大曲貴夫君、日本医療労働組合連合会中央執行委員長佐々木悦子君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
 なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、まず脇田参考人にお願いいたします。
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脇田隆字#2
○脇田参考人 本日は、このような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 新型コロナウイルス感染症流行が始まりまして、これまでほぼ七回にわたる感染拡大があり、また、異なる変異株による流行で、重症度それから感染伝播力、これが変化してまいりました。
 今年の初めからは、オミクロン株の流行によりまして、感染伝播力が強く、また、潜伏期間、世代時間の短縮によって感染拡大の速度が非常に速くなり、急速な感染拡大となりました。一方で、ウイルスそのものの重症度は従来株よりも下がり、また、ワクチン接種、治療の進歩によっても重症度が下がってまいりました。
 しかし、重症度だけではオミクロン株流行のインパクトは評価ができません。感染者数の圧倒的な増加によって、死亡者数はこれまでの波と比べて最大となりました。
 今後、この新型コロナウイルス感染症にどう対応していくのか、また、新たな感染症の流行にどう準備をしていくのかが問われていると思います。
 さて、これまでの三年弱の流行における経験と教訓がありました。
 当初の新型コロナウイルス感染症の流行において、一般に想定されていた新型インフルエンザとは異なり、ワクチンも治療薬もない新たな感染症であったため、指定医療機関中心に勧告入院を継続しました。そのため、指定医療機関と協力医療機関の対応能力を超える感染者は、宿泊療養、自宅療養の対応が必要になりました。
 また、二〇〇三年のSARSとは異なり、新型コロナウイルス感染症は、発症前から感染性があり、発症者を全て隔離するだけでは蔓延防止は困難という対応の難しい感染症です。これまで、保健所中心の積極的疫学調査、クラスター対策、検査による陽性者の同定と隔離が行われてきました。
 今回の感染症法の改正においては多くのポイントがあると思いますが、幾つかの論点について、私の考えを述べたいと思います。
 まず、医療提供体制でありますが、医療の先生方がいらっしゃいますので多くは述べないところですけれども、流行の規模に応じて柔軟に拡張できる体制は、医療が必要な感染者を取りこぼさないために何より重要であります。
 ただ一方で、私が強調したいのは、流行初期に、重点医療機関において、診療体制の確保とともに、未知の感染症の調査研究を進めることが重要です。新たな感染症流行においては、最初の数百例、ファースト・フュー・ハンドレッドといいますが、迅速に解析をすることが求められます。医療機関の医師は診療で手いっぱいになりがちですが、初期から感染症制御のための知見を得るためには、臨時に人員を投入してでも調査研究できる体制を確保することが必要です。
 また、多数の軽症者、無症状者が発生するような場合には、宿泊療養、自宅療養で医療が提供できる体制の構築が重要ですけれども、特にオミクロン株になってからは、脆弱な高齢者の医療が課題となりました。入院できず、宿泊療養も困難な高齢者が、自宅や施設で安心して介護を受けながら療養できる体制も重要と考えます。
 次に、検査体制です。
 我が国の感染症検査体制は、地方衛生研究所、それから国立感染症研究所のネットワークにより維持をされています。新規感染症発生時には、主として感染研が検査法を開発、地衛研に配布、技術研修を実施、そして地衛研も検査法を検証して担当します。感染研もそれを補完するという形になっております。検査ニーズの拡大の必要があればコマーシャルラボへ拡大、移行することになります。この流れを流行拡大時にもスムーズに進めることが重要です。
 この検査体制において、地方衛生研究所の役割が何より重要です。地衛研は八十五か所の自治体に設置をされていますが、設置根拠が事務次官通達の設置要領に基づくなど、法令上の位置づけが明確ではないとされています。また、病原体検査、環境検査、食品衛生、地方感染症情報センター機能など、様々な機能を担っていますが、予算と定員は削減されてきたという声も多く聞きます。職員は、必ずしも感染症業務に固定されているわけではなく、多くの地衛研では他業務とのローテーションがあります。地衛研の間で可能な検査についても差があります。
 地衛研の検査能力を維持向上するために、地衛研の組織の位置づけを明確化し、予算配分、定員配置を強化して、必要な体制を整備する必要があります。また、検査だけではなく、感染症の専門人材育成のために、地衛研の調査研究能力を平時から強化、維持することが必要です。コロナで、ゲノムサーベイランス、変異株スクリーニングなど先進技術の導入が必要で、業務の専門性が高いことも明らかとなりました。
 保健所についてです。
 今回のパンデミックで保健所機能の重要性が再認識されましたが、保健所職員は、感染者の入院、宿泊療養、自宅療養の調整や、感染者の健康観察、陽性者の搬送、検体の輸送などに多くのリソースを割くことになりました。本来は、蔓延防止のために、積極的疫学調査、濃厚接触者の行動制限、情報収集などの業務に専念できる体制が必要と考えます。そのためには、保健師が本来するべき業務とそれ以外を整理して、また、感染者急増に対応できる、本庁あるいは大学等の外部からの応援体制の確保も重要と考えます。
 調査研究体制についてです。
 従来、感染症研究は、様々なイノベーションを生み出してきました。古くは、細菌感染症に対する血清療法の開発、ポリオウイルス研究における細胞培養技術、レトロウイルス研究における逆転写酵素の発見など、ノーベル賞になった研究も多くございます。
 平時においては、病原体研究も重要ですが、関連する横断的な研究、例えば感染症疫学、病原体ゲノム、ヒトゲノム解析、数理モデル解析、構造生物学、治療薬開発、感染症免疫学、ワクチン開発、オミックス解析など、感染症に関わる研究領域を含めて学際的な研究を進める必要があります。
 先ほど述べましたとおり、有事にはまず重点医療機関などにおいて新たな感染症を調査研究、最初の数百例の研究体制を確保することが重要です。また、そこから病原体研究、横断的な研究領域の研究者が迅速に研究を進められる体制が重要と考えます。
 また、流行対策に必要な研究をどこで誰が行っているのか、研究費を出している部局だけが知っているのではなく、感染症対策に関わる専門家との情報の共有が重要と考えます。
 また、検査で得られる臨床検体を研究に活用できる仕組み、平時から感染症研究をより強化する仕組みが重要です。診療に当たる医療機関における臨床研究を振興すること、地衛研の感染症研究能力、保健所の疫学調査能力の強化が我が国の感染症対応能力向上には重要です。
 次に、サーベイランス体制です。
 サーベイランスは、感染の状況を複合的、多重的な情報源から分析していくべきものであります。我が国では、診断時の発生届に依存してまいりました。このため、発生時の届出の状況は分かりますが、その後の重症化等の推移が分からないなどの問題がありました。複数の手法による重層的なサーベイランスを構築するための議論と研究を進めるべきと考えています。
 また、国と自治体の間、あるいは自治体同士の間で必要なデータのタイムリーな共有ができる体制整備が必要です。サーベイランスの専門人材、疫学専門家を育成して、地域に配置することも必要です。
 ワクチンについてであります。
 今回、ワクチンを迅速に開発して臨床に導入することが感染症対策として重要であることが再度認識されました。現在の自治体による接種券の発行に依存するのではなく、マイナンバーカードなどをワクチン接種に活用して、より迅速な接種体制を構築できないかという議論があります。
 また、予防接種に関する審議会では、今回のパンデミック以前から、予防接種施策の見直しに関する議論がありました。この議論を再開する必要があると思います。様々な論点がありましたが、予防接種に係る費用の効率化、コミュニケーションの強化、接種記録、研究開発などについての議論がありました。
 今回、ワクチン忌避の問題も再度認識されました。コミュニケーションの強化によりワクチンの正しい情報を提供して、国民がワクチン接種を適切に判断できるようにすることが必要と考えます。
 また、接種記録についても、接種記録の電子化とレセプト情報の連結が議論されていました。さらに、副反応データベースの連結によって、ワクチンの有効性と安全性の調査研究がより迅速に進むことが期待されます。また、このデータベースを広くアカデミアが利用して研究が可能となる体制も重要と考えています。
 ワクチンの研究開発も重要であります。重点感染症のワクチン開発はAMEDのSCARDAが行いますが、そのほかの定期接種化が必要なワクチン開発も進める必要があります。
 また、予防接種に関して感染症研究所が行う調査研究を強化するための体制整備も必要と考えます。
 今後、新型コロナウイルス感染症への対応、また、新たな感染症の流行への準備などのために、感染者の診療体制、検査体制、情報収集体制、研究開発体制、予防接種の体制などを強化することが必要で、そのために人材育成が何より重要と考えております。
 私の意見はこれまでであります。ありがとうございました。拍手
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三ッ林裕巳#3
○三ッ林委員長 ありがとうございました。
 次に、糸数参考人にお願いいたします。
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糸数公#4
○糸数参考人 おはようございます。沖縄県保健医療部の糸数と申します。
 地方自治体で新型コロナ対策に関わってきた立場から意見を述べさせていただきますが、お手元に資料を配付しておりますので、資料に沿って説明をさせていただきます。
 まず、表紙をめくっていただきますと、これまでの沖縄県の経緯でございます。
 沖縄県では、令和二年の二月十四日に最初の陽性者が確認されました。その三日後から、県としてのブリーフィングを毎日実施いたしました。
 次に、四月になりまして県のコロナ本部を設置したのですが、沖縄県では、当初から県の災害医療コーディネーターの先生方に本部に常駐していただき、広域的なリアルタイム入院調整をOCASというシステムを使って行っております。OCASについては後ほど説明をさせていただきます。
 その年の八月には、第二波の本格的な流行があり、本部機能を拡充することを余儀なくされました。具体的には、自宅療養者の健康観察のためのコールセンターの設置、それから、療養型病院でも施設内療養がありましたので、福祉施設を支援するセクション、そして、このときは全国の自治体及び自衛隊の方から看護師派遣の支援を受けましたので、その確保と調整のセクションなどを新設いたしました。
 令和三年になりますと、冬休み、ゴールデンウィーク、夏休みといった人の動きが活発になると感染も拡大するということを繰り返し、特にデルタ株による第五波では、これまでで最多の重症患者、一日三十九例が発生しました。
 令和四年になりますと、年末年始からオミクロン株が一気に感染拡大したため、成人式を控えた一月九日に蔓延防止等重点措置を発令いたしました。このときは、高齢者施設内で医療提供をするための支援を県の医師会に県として要請を行ったり、それから、救急外来に軽症患者が殺到しましたので、抗原キットの自己検査によって医療機関を受診せずに登録する仕組みをつくりました。
 最後に、BA・5による第七波では過去最多の陽性者が発生し、医療フェーズで緊急フェーズというのを初めて発動しまして、医療非常事態宣言を出して、一般医療を制限しながら対応に当たったという経緯でございます。
 十月二十八日現在の陽性者数の累計は、県人口の約三四%に当たる五十万人余りと、三人に一人が感染したというふうなこととなっております。
 ページをめくっていただきますと、次はグラフとなっていまして、令和三年の七月、デルタ株以降の年代別の陽性者の推移でございます。
 第六波のオミクロン株の際に、最初に、この赤い二十代が急激な拡大を見せたというのが特徴的ですけれども、その後の流行では、十代、十歳未満から流行が始まっているようにも見えます。
 ちなみに、一番ピークになっています今年八月の一か月間の陽性者数の数は約十一万五千人、デルタ株、令和三年の八月一か月間の陽性者数は一万七千八百人、そして、先ほど述べました第二波、令和二年の八月の一か月の数は千七百人余りと、年を追うごとに桁違いに増えてきているという状況でございます。
 次のページもグラフとなりますけれども、これは、医療機関でコロナあるいはその他の理由で休業しているスタッフの人数の推移となります。これも、横軸は同じく令和三年七月から現在までとなっていますが、今年の一月にスパイクが見られ、一旦下がりますが、前のページの感染状況と同じように、休業するスタッフの数もかなり増えたという状況が見て取れると思います。
 次のページを御覧ください。
 少し図になっていますが、これは、沖縄県における感染拡大のイメージ図のようなものでございます。
 図の上の方を見ていただくと、移入例という文字が右の方にあると思います。沖縄県は離島でございますので、感染ゼロがしばらく続いた後は、必ず外から持ち込まれて感染が拡大します。それは、帰省客、観光客、そして、オミクロンの場合は米軍基地内からの持込みというふうなことが考えられます。
 そのウイルスは、飲食、接待の場で主にやはり広がります。飲食店が多い、酒を飲む時間が長い、あるいは模合という集団飲酒が定着していることなどがそれに影響しているのではないかと考えています。
 その後、ウイルスは家庭や職場、学校というところに持ち込まれ、一番下の介護施設、医療機関に入り込み、その中でハイリスクと言われる高齢者が重症化したり、亡くなったりするということをこれまでも繰り返しておりましたが、第六波以降では、学校で感染した子供がまたおうちに持ち帰って感染がつながるというふうな、そこで感染がぐるぐる回っているというふうなところが続いていたと考えています。
 左側の列に書いていますのは、沖縄県民の生活環境、ライフスタイルで、感染拡大に影響したと思われる項目を記してございます。
 それから、同じ、右側の外側の矢印は、ワクチン接種率が低いためにこの感染の拡大が加速したのではないかというふうな可能性を示しております。
 今年に入って、沖縄県の専門家会議の医療関係者から次のような意見がありました。現在、コロナに関しては二つの世界がある、一般社会では、行動制限や感染の封じ込めもなくなり、ウィズコロナという名の下に自由になりつつあるが、医療と介護だけは相変わらずゼロコロナを目指して、一例出たら積極的に患者を探す、封じ込めを行っている、もちろん飲み会もできない、自分たちはこの両方の世界を行き来して仕事を行っているので、そのギャップに心が折れそうになっており、この二年半の間で一番今がきついと思うのはそういう姿を見ているからであるというふうなことが非常に印象的でございましたので、この図の中にも、その境目に線を引いて、今、ゼロコロナとウィズコロナが同時に行われているということを示しております。
 次のページをお願いします。
 ここからは、沖縄県の特徴的な取組の御紹介をさせていただきます。
 これは、県の対策本部で最も大きなスクリーンに毎日投影しているOCASというシステムでございます。災害医療コーディネーターの米盛医師が中心となって開発をいたしました。
 仕組みとしましては、クラウド上、グーグルドライブの中にスプレッドシートを置きまして、各医療機関からリアルタイムで入力をしてもらうというふうな仕組みとなっています。重症度別の入院患者数、新規受入れ可能数、非コロナ病棟の患者数、そして、先ほどのスタッフの休業者数など、様々な項目を入力、御協力いただいておりまして、それを基に入院調整を行っております。
 特徴としましては、高い汎用性。これは、スマホからでも入力、閲覧が可能ということでございます。それから、導入が迅速である。お金もかからないで、そのままアクセスできる。複数の機関からの同時入力も可能で、何よりも、医療機関が日々の正確な情報をきっちり入力していただくということで、透明性のある情報提供につながっており、これを県全体で共有しながら対応に当たっているという状況でございます。
 現在、第八波のインフルエンザ同時流行が懸念されておりますけれども、沖縄県では、このOCASというシステムに新たにインフルエンザ入院患者数をこの冬は入力してもらおうということで、ちょうど今日から、十一月一日から入力を依頼するということで医療機関に今説明をしている、こういう状況でございます。
 次のページを御覧ください。
 これは、私たちはRADECOと呼んでおりますが、抗原キット配送の仕組みということで、今年の五月に、特に小児の患者が増加が続きまして、救急外来に子供たちが殺到したということがありました。下線にありますように、有症状の小中高校生のいる世帯に抗原キットを直接配布するという事業を開始いたしました。配布するキットは、本人の分だけではなく同居家族の分、そして、複数回できるような形で多めに配送していますが、この仕組みは、実は東京都の方が先に行っているというのを、東京都の方に来ていただいて、支援を受けてつくったものでございます。
 沖縄県の場合は、これで陽性となった場合に、受診をせずにオンラインで登録する仕組みが既にありましたので、医療機関を受診することなく発生届を出すということが可能となりました。自宅で検査して、学校現場での感染拡大それから医療逼迫の回避につながったものと考えております。
 最後のスライドを御覧ください。
 新型コロナ対策は、感染症対応と災害医療対応の二つの側面を持ち、感染状況に応じて、両者を組み合わせてバランスよく対策を行うことが重要と考えています。今、自治体の方では、県のコロナ本部が解散をした後のことを考えて、この機能をどうやって引き継ぐか、特に災害医療に関するところを保健所でできるのかというふうなことなどを議論しているという状況です。
 病床確保については、あらかじめ医療機関に約束した数を確保してもらっているんですけれども、実際には、院内感染でスタッフが休んでいるとか、あるいは非コロナ病棟がかなり逼迫していて受入れが難しいというふうな各病院の事情がございますので、沖縄県は、この情報も全てOCASで対応しながら、それぞれ可能な病床、ベッドを確保してもらうというふうな形で、柔軟な入院調整の仕組みをつくり上げております。
 三つ目ですけれども、救急を含む外来の逼迫解消に抗原キットは一定の役割は果たしているというふうに考えているんですけれども、そもそも、コロナ医療に参加する医師、かかりつけ医、外来の診療の先生方を更に増やして、ほぼ全ての医療機関で診療する体制をつくることが本来あるべき姿ではないかと考えます。
 最後に、コロナ対策、今のコロナ対策の今後の見通しを示すために、先ほど言いましたように、私たちがウィズコロナと呼んでいるのは具体的にはどういうふうな社会なのかというのを、住民や、先ほどありました医療、介護の従事者とも共有することが必要ではないかと考えています。インフルエンザのように、ある程度の流行は許容するのか、あるいは、今の、医療、介護だけゼロコロナというのがしばらく続くのか等についての議論は、今後の出口戦略のために必要であると考えている次第です。
 以上となります。御清聴どうもありがとうございました。拍手
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三ッ林裕巳#5
○三ッ林委員長 ありがとうございました。
 次に、加納参考人にお願いいたします。
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加納繁照#6
○加納参考人 日本医療法人協会の加納でございます。
 この度は、このような貴重な機会をいただき、感謝申し上げます。また、コロナ禍におきまして病院等に非常に多くの支援をいただきましたこと、改めて厚く御礼申し上げます。
 それでは早速説明に入らせていただきますが、お手元の資料の、こういうリーフを見ていただければと思っております。
 それでは、説明に入らせていただきます。
 まず、二ページ目、これは私が主張しております、二・三・四、八・七・六の法則についてでございます。
 公立・公的病院を称して公的としまして、公的は、病院数の二割、病床数の三割、救急搬送受入れ数の四割を占め、それに対し、民間は、病院数の八割、病床数の七割、救急搬送受入れ数の六割を占めているということで、公的と民間を比較し、分かりやすく表現したものになっております。日本の民間病院が医療を主体的に担っているということがこれで分かるかなと思っております。救急搬送の割合が、公的に対して、病院数、病床数に比較して比率が低いのは、効率が悪いわけではなく、この八割、七割の中には精神科や慢性期専門の病院が入っているからであります。急性期のベッド数で比較しますとちょうど四対六になり、これもトータルとしましたら民間主体ということで御理解いただきたいと思います。
 三ページは、その根拠となる数字でございます。
 四ページは、救急搬送を都道府県別にした総務省からの資料を基に作成した資料でございます。
 それを基に、五ページは、左は民間の救急搬送受入れ割合が五〇%を超える民間優位の二十の都道府県で、右が公的優位な二十七の県であります。
 左の二十の都道府県は日本の総人口の三分の二を占めており、片や、右の二十七の県は総人口の三分の一であります。人口密度の低いところでは、今の診療報酬では急性期医療の維持は難しく、税金を投入した公的病院が地域医療を守っていかなければなりません。一方、大都市圏は、民間病院主体で地域医療を守っているということがよく分かっていただけるかと思います。
 六ページは、今申し上げたことを日本地図で表現させていただいております。
 七ページは、各都道府県における今後の高齢化状況と、医療提供体制の実態でございます。御参考までに御覧になっていただきたいと思っております。
 八ページですが、公的病院と民間病院の違いを示したものであります。
 民間にできない政策医療をするということで、総務省から毎年八千数百億円以上の税金による繰入金が投入されております。平均的にしますと、一日当たり、一ベッド一万三千円の補助を受けていることになります。もちろん、感染症は政策医療の一つであります。さらに、公的と民間と全く異なるのが、税金に関してでございます。固定資産税を含め、完全にオール非課税が公的病院でございます。一方、一般の民間病院の多くは、株式会社と同様の額で税金を払っておるわけでございます。こういった公と民との違いがあるということを御認識いただきたいと思っております。
 九ページから十二ページは、私の病院がある人口数全国第三位の大阪府の、コロナ禍でコロナ入院患者を受け入れた実際の数を設置主体別で示したものであります。直近では、民間が六五%の入院患者を受け入れております。十ページを見ていただくと、第三波以降は民間主体で受入れが行われていることが分かっていただけるかと思います。
 十三ページで、大阪の第一波から第七波までの状況を数字でまとめております。
 十四ページですが、これは欧米との比較です。
 縦軸は対数ですので、日本はさざ波状態であったことが分かります。欧米は、急性期医療を集約化し過ぎて、第一波で、急性期大規模病院を中心にコロナ患者また一般の救急等の急性期患者が集中し、それらの病院を中心に感染爆発を起こしたと考えております。一方、日本では、ある意味、役割分担ができていたと考えております。
 十五ページは、コロナ禍の救急搬送がどのようになっていたかを示す、千葉市消防局が作成したグラフです。
 左の数と折れ線グラフが出動件数、右の数と棒グラフがコロナ陽性者の搬送数です。第五波の多いときでも、コロナ患者の搬送は、全搬送患者の一割を少し超したぐらいで、ほとんど数%で推移しております。コロナ禍を通して、不要不急でないコロナ以外の救急患者が、コロナ患者の十倍近くあったということが分かります。その患者層を日本の医療はほぼ完全に対応してきたと考えております。
 十六ページは、国内におけるECMOの治療状況です。
 コロナ禍の二年半近くで、千二百数十人がコロナ治療の中でECMOの治療を行いました。助かった人は八百人超えです。ECMOなしではコロナ対応が病院ではできないようなイメージをマスコミ等で与えられておりましたが、決してそうでなく、日本は、この数ですと、十分に既存の救命センター、大学病院等で対応できていたと考えております。
 十七ページですが、現在審議されている感染症改正案の概要です。
 感染症対応の医療機関として、公立・公的医療機関等、特定機能病院、地域医療支援病院に協定締結を義務化し、その他の医療機関に関しましては、実施に協力するものとするとされております。また、初期対応を行う協定締結医療機関には、流行前と同水準の医療の確保を可能とする措置、いわゆる財政的な措置を導入するということで検討が進められております。
 十八ページですが、新型コロナ感染症への対応から学んだことのまとめでございます。
 一つ目は、大都会においては、多くの民間中小病院が主体的に受入れを行ってきたという実態であります。二つ目は、ECMO治療の実績から考えますと、ECMO治療を行う病院は充足しており、決して大規模病院を更に増やす必要はないということでございます。今後、新興感染症のパンデミックのときには、今回の新型コロナウイルス感染症対応の実績をしっかりと検証し、現実的な対応を考えなければならないと考えております。
 十九ページに進みます。これは、病院団体合同で、一昨年、第一波直後に会員病院の経営状況を調査した結果でございます。
 これを見ていただくと、もちろん受入れ病院の方が大きく落ち込んでおりますが、コロナ患者入院受入れの有無にかかわらず、前年比大きく損益が悪化し、全病院への支援策は必須だということが分かっていただけるかと思います。
 二十ページ、二十一ページでございます。これは、独立行政福祉医療機構、WAMが毎年調査、公表している資料でございます。
 対象病院はほぼ民間病院であります。急性期の一般病院では、ふだん一%前後ある医業利益率が、マイナス一・一と赤字に転落しております、令和二年度の数字でございますが。補助金が全額入った次のページの経常利益率では、ここしばらくの例年の利益率、約二%近くの一・九%に回復していることが分かるかと思います。
 二十二ページでございますが、これは、公認会計士の石井孝宜先生が作成された実調の資料を引用させていただいております。
 この資料では、二つの大きなことがお分かりになっていただけると思っております。一つは、コロナ関連の補助金で損益が持ち直しているということ。もう一つは、公立・公的病院等の方が、医療法人に比べて、医業損益率が悪いにもかかわらず、コロナの関連の補助金によって経常利益率がはるかに高い率となっていることでございます。従前からの多額の繰入金を投入されていることに加え、更にコロナ補助金が投入された結果、かつてない利益を計上いたしました。公的へのコロナ補助金が適正な水準であったかどうかということは検討すべきだと考えております。
 最後の二十三ページです。
 福祉医療機構の調査から、今回の補助金等の支援金は、民間病院にとっては本当に適切な水準であったと言えます。この水準を考慮し、次回以降の補助金等の支援金設定を要望いたします。また、流行初期段階から遅滞なく、速やかなる支払いをお願いしたいと思っております。
 当院では、二〇〇九年の新型インフルエンザの補助金により、陰圧装置六台、人工呼吸器、PPE等の備蓄を行っておりました。今回の新型コロナにおいては、大阪府では、民間病院ですが、多くの公的病院よりもいち早く対応できたと自負しております。備蓄の重要性を是非とも御理解いただき、民間病院にも平時から補助金の支援体制を再構築し、継続していただくよう要望させていただきたいと思っております。
 以上、私からの説明とさせていただきます。ありがとうございました。拍手
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三ッ林裕巳#7
○三ッ林委員長 ありがとうございました。
 次に、大曲参考人にお願いいたします。
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大曲貴夫#8
○大曲参考人 国際医療研究センターの大曲と申します。
 本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私は、現場で感染症の診療をする医師でありまして、同時に、研究開発にも関わっております。コロナには二〇二〇年の一月から対応してまいりました。そこで、現場で感じたところの所感ということで本日はお伝えをしたいと思います。
 まず一点目なんですが、今回つくづく感じたのは、やはり感染症は、ほかの健康危機、災害と同じように、明確に危機管理の対象としていただきたいというところであります。
 本当に、パンデミックの社会と医療に及ぼす影響は広域災害そのものだなというのが我々の実感であります。ただ、現実には、感染症は災害と同じようには位置づけられていないというのが現場で感じるところです。端的には、医療体制が、感染症のときには、災害向けのときのようには機動的に導入されないといいますか、という点があると思います。
 新型コロナに関しましては、特措法ですとか、あるいは感染症法、あるいは医療法を通じて対応はなされました。ただ、現実に何が行われたかといいますと、公衆衛生対応がやはり先に来ます。要は、これまでの考え方で、まずは隔離をする、封じ込めをするということが先に来まして、医療対応というのは実は余り具体的には落とし込まれていなかったと思っています。そこが、医療対応が機動的に行われなかった、行えなかった理由の一つではないかと思っております。
 今回、感染症法の改正の議論の中で、感染症法に基づくいわゆる基本指針と、そしてそれを都道府県ごとに落とし込んだ予防計画があるのと、それだけではなくて、医療法に基づく基本方針、そして都道府県レベルの医療計画があるわけなんですが、これらの両方がうまく運用されることで、公衆衛生対応が中心ではなくて、医療対応も同時に、災害対応と同じようにいずれも遅滞なく行われるようになる、そのようになることを我々としては望んでおります。
 二点目は、実際の医療の確保であります。感染症有事に医療をどう確保するかという点でございます。
 特にパンデミックの初期でありますが、入院医療を支える医療機関の数、それとベッドの数が非常に少なかったという状況がありまして、感染症指定医療機関等に患者が集中したという現実がございました。我々は東京で第一波を経験しましたけれども、我々の病院の集中治療室のベッドは全てCOVID―19の患者さんに埋め尽くされたという状況がありました。もう皆さん、人工呼吸をつけているわけです。そういう経験というのは、我々はしたことはないわけです。ただ一方で、ほかの医療機関を見ますと、医療資源はある、人もいる、しかし、現実には患者さんが入院できないという状況がありまして、やはりじくじたる思いがあったことを強く覚えております。
 やはり感染症指定医療機関のみで患者さんを受け入れていくことは不可能であって、ほかの医療機関もパンデミックの最初の段階から医療体制に組み込んでいくことが必須であると痛感をいたしました。ですので、それができるように指揮命令系統を整理をしていただいて、それとともに、病院がちゃんと参加できるように地方自治体と医療機関の間で協定を結んでいただく、そういう議論が今ございますが、それは必要であると感じています。
 また一方で、当初、医療機関の受入れが進まなかった背景には、それは感染へのおそれ等もあるのだとは思うんですが、現実には、収入の減少が十分に起こり得る予見性が高かったわけですので、その保証がない中でなかなか乗り出せなかったという医療機関の事情があったと思います。そこに対する手当ては是非お願いをしたいと思います。
 また、もう一つは、感染の早期から、診療する場所、あるいは患者さんの移動、これに関して、是非、柔軟性を持たせていただきたいというところを痛感しました。特にパンデミックの初期は、患者さんを動かすことに非常に大きな制約がありました。ですので、自宅にいらっしゃる患者さんに病院に来ていただいて診るといった対応は極めて難しくて、現実にはできなかったということがあります。隔離は大変大事なのですが、今回のパンデミックで我々が学んだのは、まずは医療だ、ちゃんと患者さんを助けることが先に来るべきでありまして、そこができるような体制は必要だと思っています。
 また、医療体制の整備に関しましては、私は感染症指定医療機関の人間なので、あえて申し上げたいのですが、感染症指定医療機関で、いわゆる封じ込めをするだけではなくて、研究対応能力の強化ということも御検討いただきたいと思います。なぜならば、患者さんがまず入るのは感染症指定医療機関だからなんですね。感染症、特に未知の感染症の発生後に、いかに迅速に研究開発を行って、ワクチンや治療薬やそして診断薬を社会に送り込めるか、これがその後の社会としての対応の成否を決すると思っています。これはもう実感であります。
 実際、今、G7で百日ミッションという計画も進められています。ただ、これを実際に達成しようとしますと、患者さんからいただいた情報と検体を直結で研究に活用する必要があります。そのためには、診療の最前線にある指定医療機関の研究機能の強化が私は必須だと思っています。
 また、日本における感染症に対応するための研究体制そのものも、やはり一度見直す必要があるだろう。従来は保健医療という中での枠組みで考えられていたんだと思うんですが、やはりもう感染症は危機だというのはコンセンサスだと思いますので、その危機管理の観点から枠組みを御検討いただきたいと思っております。
 三点目は、人材であります。特に、感染症有事における医療人材の派遣であります。
 我々、ダイヤモンド・プリンセス号の対応をいたしました。多くの職員を実際に横浜の大黒埠頭に送りました。一方で、その人員を割かれている中で、実際、入院診療を行う必要もありまして、人材の確保には非常に苦慮したことを覚えております。実際に、行政の側でもサージキャパシティーとなる人員の確保に本当に苦慮されていたということを覚えております。
 当時、私は、米国の保健省のチームが日本に来ておりましたので、一緒に仕事をする機会がありましたが、どうやって来ているのか聞きましたら、保健省内では緊急時の対応人材の登録制度がある、こういうときは手挙げをする、その中で人を選んで連れてくるということをおっしゃっていました。つまり、登録制度があるということでありました。CDCの職員も基本的には全員登録している、そういったことをおっしゃっておりました。
 日本でどうかといいますと、災害領域にはDMATがあります。ただ、感染症ではそのような仕組みはまだまだないというところであります。ですので、感染症においても、国によって定められた広域の医療人材の派遣、この仕組みがやはり必要であると思います。
 そこで問題となるのは、やはり所属施設あるいは個人の問題でありまして、所属する専門家には、その所属先からそもそも就職のときに、職務記述に感染症への有事対応をちゃんと組み込んでいただく、そうすれば、有事のときには、派遣元の機関ですとか派遣される専門家本人も心配なく派遣されるというところへつながると思いますので、そのような制度が必要だと思っています。
 また、感染症医が少ないということを大変御心配いただいておりまして、本当に申し訳ございません。ただ、少し事情がございます。感染症の診療は大きな診療報酬を生みません。ですので、医療機関としては、感染症医の雇用は極めて難しいという状況があります。ですので、専門家を増やすには、そもそも採用枠を増やすことが必要であります。保険医療の収入だけでは賄えない現実がありますので、ほかの形での支援が必要であるということも申し伝えたいと思います。
 もう一つは、感染症有事の情報の管理でございます。
 感染症法に基づく届出の電子化ですとかNDB等の既存の診療情報やワクチンのデータベースのリンクは、これで得られる情報が重要な疫学情報として国の対策に直結しますので、必須であります。一方で、このデータは、ワクチンや治療薬や診断薬の迅速な研究開発、あるいはその後のフォローアップにも必須であります。是非進めていただければと思います。
 リアルワールドデータとよく言われますけれども、本当にこの研究開発に必須でありまして、実際、米国ですとかイスラエルが、ワクチンを社会に投下した後に、その効果を実際にこのリアルワールドのデータを見ながら検証していて、政策をつくっているという現実を御紹介をしたいと思います。
 その中で、お願いが二つありまして、一つは、医療機関での入力負担の軽減を是非御検討いただきたい。端的には、医療機関には電子カルテがありますが、この情報がそのまま届出等には使えない、リンクがされていないという状況がありますので、それは進めて、リンクさせていただければと思います。あとは、二点目は、こうやって得られた、リンクされたデータをやはり迅速に利活用されることが極めて重要なので、国ですとか国家機関だけではなくて、第三者、例えば研究者ですね、でも迅速に利活用できるように是非していただければと思います。
 最後に、検査についてであります。
 都道府県の衛生研究所でのキャパシティーの拡大は極めて重要であります。ただ一方で、検査は、公衆衛生対策だけではなくて、実際には、医療体制の維持ですとか、院内や施設での感染防止対策に必須です。ですので、パンデミックの発生直後から、自治体だけでなくて医療機関でもその裁量で検査ができる、そういう体制をつくっていただければと思います。そうしないと、救急車の受入れも止まりますし、院内感染が起きても検査ができなくて広がってしまう、結果的には有事に医療が止まるということが起こりますし、実際にこれまで起こってきたことであります。
 実際、我々、二〇二〇年の三、四月には、検査を拡充しようとしたのですが、検査機器はあるんです、でも、実際には試薬が全部欧州に回ってしまって日本に何も来ないということで、自施設で検査がなかなかできなくて苦しんだことがありました。やはり、検査機器ですとか試薬というのは、地味ですが、戦略物資なんだなということを痛感したわけでありまして、その確保は重要であります。
 ですので、今後は、公衆衛生と医療の現場、両方で早期から検査が活用できるように、感染症の発生の直後から官民で連携をして、検査試薬や機器の開発、そして供給のための枠組みをつくっていただければと思っております。
 私からは以上でございます。拍手
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三ッ林裕巳#9
○三ッ林委員長 ありがとうございました。
 次に、佐々木参考人にお願いいたします。
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佐々木悦子#10
○佐々木参考人 日本医療労働組合連合会の中央執行委員長、佐々木悦子と申します。
 本日は、医療現場で働く労働者の立場で率直な意見を述べる機会をいただいていることにまず感謝いたします。ありがとうございます。
 時間の制約もありますので、三点に絞って意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず初めに、最も伝えたい点ですが、この感染症法等の一部を改正する法律案については、医療や公衆衛生現場の人員を増やす必要があるという視点がどこにもないというところです。
 例えば、法案では、平時からの備えを確実に推進するためとして、様々な体制整備について触れられていますけれども、人材の養成、そして資質の向上として、医療従事者や保健所職員等の研修、訓練回数の数値目標例を出しているだけで、圧倒的な人員不足を解消するための目標はありません。
 感染症発生、蔓延時における広域的な医療人材派遣を行うとし、逼迫していない地域の県知事が、平時の協定においてあらかじめ県外に派遣できる医療人材をリスト化して、状況に応じて派遣人材を調整するとしていますけれども、公立・公的病院はもちろん、感染症に対応する民間の医療機関も含めて、平時からゆとりを持った人員配置ができている医療機関等は恐らくないと言っても過言ではありません。どの病院でも、三百六十五日、看護師の募集をし続けているのが現実です。
 コロナ禍においても、大阪や沖縄の医療機関が感染者の受入れ困難となり、他県からの医療従事者の派遣要請を行いましたが、それでも間に合わないために、沖縄などでは自衛隊の看護官の派遣要請を繰り返していたように、必要とされていた数の医療従事者派遣にはなっていなかったはずです。
 そして、派遣要請に応えた医療機関では、自分の病院の医療体制が厳しくなり、医療縮小や、看護師は休みも取れず、長時間労働となり、夜勤回数は夜勤協定を大きく超えるような、厳しい勤務環境にならざるを得ませんでした。内容については、フリップを御覧いただければというふうに思います。
 また、第六波で臨時医療施設を設けた三十二都道府県のうち二十七道府県が、使用率が一〇%以下だったというふうに聞いています。理由は、若年層の受入れを想定したものが多く、介助などが必要な高齢患者に対応できなかったのが要因と見られるというふうに報道されていました。結局、感染者の療養施設を急ごしらえできても、実際に対応できる医療・介護従事者がいないのですから、機能できなくて当たり前というふうに思います。
 DMATについても、特定の地域での災害発生時であれば、登録している医療機関や従事者がどうにか派遣要請に応えられるように努力できますが、予備的に人材を確保しているわけではありませんので、全国的な感染拡大時にはほとんど機能できないというふうに思います。
 保健所の体制強化についても、県と保健所設置市との連携強化や、国や県の総合調整権限等の強化、そしてIHEATの活用を打ち出していますけれども、感染者や、感染を心配する人、そして濃厚接触者への対応は、圧倒的な人員不足により実務がこなせなくなっての機能麻痺であったはずです。そのことは、医療機関側からもはっきり理解できました。
 保健所との連絡が取れずに不安になっている住民への対応や、保健所機能を補う意味もあって発熱外来を設けても、その発熱外来すら逼迫する状況は、そもそもの公衆衛生体制が余りにも脆弱過ぎるということを証明したのではないでしょうか。根本的に、保健所設置数の拡充や直接雇用の保健所職員数を増やすことなしに、連携や権限強化などで解決できる問題ではないというのが現場の意見です。
 以上、複数の観点から指摘しましたが、平時から人員不足が常態化している医療や公衆衛生体制に一定の余力を持たせた人員配置を行わない限り、伸び切ったゴムが切れてしまい、またもや医療崩壊や介護崩壊、そして保健所機能麻痺を繰り返すだけであることを強く指摘したいと思います。
 次に、医療機関に対する医療提供義務の強化を行う点について述べたいと思います。
 感染症発生、蔓延時に確実に稼働する医療提供体制を構築するため、実効的な準備体制を構築するとして、指示権等を創設し、協定の履行を確保するとしていますけれども、この点でも、人員不足の対策に手をつけないまま医療機関に病床確保の計画を立てさせ、そして、感染時にはその計画の履行を罰則つきで求める仕組みをつくったところで効果は期待できないことは、この間のコロナ禍での医療崩壊が実証しています。
 フリップを御覧ください。
 昨年十月十五日に、岸田首相が、感染力が今夏の第五波より二倍になっても対処できる医療提供体制の整備を要請するとした以降に、私たち医労連は緊急現場実態調査を実施しましたけれども、重症病床を増やせた病院は九・九%、そして中軽症病床を増やせた病院は二七・三%にとどまっています。回答を寄せた医療機関は公的病院が中心であり、そのほとんどがコロナ陽性者を既に受け入れており、第六波に備えて更なる受入れ体制拡大を要請されても、それに対応できる人員体制がなく、応じられなかったと理由を述べています。
 そして、公立・公的病院に対しては、感染症発生、蔓延時に担うべき医療の提供を義務づけるとして、罰則も盛り込んでいますけれども、一方で、公立・公的病院の再編統合リストは撤回せず、地域医療構想の推進とともに病院の統廃合を進めている地域は複数見られます。強力な権限をもって義務化をしながら、一方で公立・公的病院の数や病床数を減らしていくことに、私たち医療労働者も憤りを強く持ちますし、疑問を感じない地域住民はいないというふうに思います。
 最後に、医療機関への財政的支援に関して意見を述べたいと思います。
 コロナ禍で経営的に厳しい状況に追い込まれたのは、全ての医療機関です。私たちは、この三年間、常に、全ての医療機関や介護施設への財政支援を行うべきであると繰り返し国に要請してきました。
 コロナ陽性者を受け入れる病院は、もちろん、大変な状況の中で奮闘しました。しかし、コロナ患者を受け入れることを優先するために一般医療を縮小せざるを得ない状況が発生し、その一般医療を担った地域の医療機関はたくさんあります。また、保健所機能も麻痺をして、発熱外来にもアクセスできない方々は、受診制限されても、不安が強くて一般医療機関を受診する人たちもあります。全ての医療機関が感染者対応を余儀なくされ、感染拡大で通常医療が影響を受け、患者減ともなりました。
 コロナ陽性者を受け入れる医療機関だけを財政支援し、それ以外にもコロナ禍の影響を受けている医療機関を切り捨てれば、地域医療は崩壊します。この教訓に全く目を向けずに、今回の改正案でも、初動対応等を含む特別な協定を締結した医療機関だけに財政支援の仕組みを限定していることは、国民に必要な医療が成り立たなくなることを強く懸念しています。
 実際に、公的病院の中には、コロナ禍が収束して財政支援がなくなった先の経営を不安視して、今年四月の看護師の新採用者数をゼロにした病院も複数確認しています。このような状況で、次の備えどころか平時の地域医療も成り立たなくなることは、私たち医療現場から見れば非常に危機的な問題であると受け止めています。
 また、費用負担において、公費と保険者の負担割合を半々にすることも、感染症対策費用は国の責任で行ってきた姿勢を投げ捨て、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないとする国の責任を後景に追いやることにつながると感じます。
 私たち医労連は、医療・介護現場に責任を持つ労働者の立場から、今回の改正案では今後の感染拡大に対する備えにはなっていかないと考えています。抜本的な対策は、繰り返しになりますが、医療や介護、公衆衛生の現場にもっと人員を増やすことです。平時から一定の余力を持たせた体制を確保してこそ、有事の際の確かな備えになることを強調して、意見表明とさせていただきます。
 ありがとうございました。拍手
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三ッ林裕巳#11
○三ッ林委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の方々の御意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
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三ッ林裕巳#12
○三ッ林委員長 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。塩崎彰久君。
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塩崎彰久#13
○塩崎委員 おはようございます。衆議院議員の塩崎彰久でございます。
 まずは、本日、五名の参考人の先生方、御多忙の中、この委員会に御出席をくださいまして、そして、専門的な見地から貴重な御意見を賜りましたことを心から御礼申し上げたいと思います。
 今日という日は、私にとっては特別な一日でございます。というのも、まさに一年前、昨晩になりますけれども、初めて国政の場に送り出していただきまして、議員として活動をスタートしたのが一年前でございます。あの頃は、コロナの第五波がようやく一段落をしてきて、平静を取り戻してきた時期でございました。
 二年前のこの時期、では、何をしていたかというと、私は、当時弁護士として、資料でもお配りをしております新型コロナ対応・民間臨時調査会、こちらの共同主査として、政府の第一波、第二波、こちらの対応について独立した立場から検証をさせていただいておりました。この検証報告書の中で、我々は、「同じ危機は、二度と同じようには起きない。しかし、形を変えて、危機は必ずまたやってくる。学ぶことを学ぶ責任が、私たちにはある。」という結論を出させていただきました。
 残念ながら、予言は実際に現実のものとなってしまったわけでございますが、今日は先生方のお話を基に、我々はこの二年半で何を学んだのか、そして何を学ぶべきなのか、こういったことについてお話を伺ってまいりたいと思います。
 まず最初に、脇田先生にお伺いしたいと思います。
 有事への備えということでございますが、先ほど、脇田先生のお話の中でも、パンデミックに対する人員体制、こうしたものについて予算や人員が削減されてきてしまった、そういうお話がございました。我々の報告書の中でも、まさにこの備えの弱さということを指摘させていただいております。
 実は、二〇〇九年の新型インフルエンザが流行したときに、その対策の総括会議の中では、国立感染研、保健所、地方衛生研、こういったところの人員体制の強化、これが明確に方針としてうたわれておりました。しかし、開けてみれば、この人員体制は予算制約の中で徐々に削減されてきてしまう、そして約束されていたPCR検査体制などの物資の備え、こうしたものもままならない状況でございました。なぜこんなことが起きてしまったのか。厚労省の方に聞くと、喉元を過ぎれば熱さを忘れてしまった、こういう証言をいただきました。
 そこで、脇田先生にお伺いしたいと思います。今回、改正法の中では、この備えについての数値目標の設定など、こうした備えをしっかりやっていくことがうたわれておりますけれども、改めて、またこういう同じように熱さを我々が忘れてしまうということがないのか、この予算をしっかり確保していくためにはどういったことを留意していかなければいけないのか、御意見を伺えればと思います。
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脇田隆字#14
○脇田参考人 お答えしたいと思います。
 新型インフルエンザの総括会議は二〇〇九年にありまして、そこには、先生おっしゃるとおり、明確に、感染症研究所、地方衛生研究所そして保健所の人員確保、予算確保、そこはしっかりと書かれているということであります。
 我々も、当時私は感染研の一部門の部長をやっておりましたけれども、その後もやはり人員削減、予算削減という中で、もちろん、公的な機関でありますので、事務の効率化でありますとか業務の効率化はしっかりやっていかなければいけない。ただ、方向性としては、いかにしてそういった有事に備えていくかということは常に念頭に置いて業務をやってきたということであります。
 ただ、やはり、そういった有事、どういったものが今後本当に来る可能性があるのか。もう二十一世紀ですね。これは感染症の世紀になるんじゃないかということが言われております。ですから、我々は、今は国際的な状況にもありますので、常に新たな感染症に備えておく、そういった備えが必要ということになりますので、そういった見地から、平時においてはどのような機能が必要なのか、そしていざ有事になったときにどういった機能をそこに上乗せしていかなければいけないのか。
 我々がよく言っているのは、サージキャパシティーという言葉がございます。当然、自衛隊等であれば、平時は何もないわけですから訓練等をしているということなんですけれども、我々の研究所においては、ただ訓練をしているだけというわけにはまいりませんので、そういったときにどういった在り方ができるのかというのを常に考えています。
 そのときにやはり重要だと我々考えているのは、先ほども少し述べたんですけれども、我々、病原体の研究をやっています。それぞれの病原体に対しては、ほんの数人のグループをつくってやっているわけですけれども、どの感染症が来るかは分かりません。そういったときに、やはり横断的な研究部門の充実化を図るということで、どんな病原体、感染症が来ても対応ができるような、横断的な研究部門の人はそこへすぐに対応することができるという形で対応していく。つまり、組織の在り方も効率的に備えていくということが必要だと考えております。
 済みません、予算をどのように確保するかというのはなかなか難しい問題で、私からなかなか申し上げることはないんですけれども、そういったことは考えておるというところであります。
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塩崎彰久#15
○塩崎委員 脇田先生、どうもありがとうございました。
 まさに今から十年たったときに、今我々は喉がひりひりするような熱さを感じているわけでございますが、また忘れてしまったねということがないように、しっかりと予算も含めて体制整備、これを忘れないようにしていかなければいけないというふうに改めて思います。
 今、脇田先生からも調査研究体制のお話がございました。大曲先生にお話を伺いたいと思います。
 感染症有事、特に初期においては、未知の病原体についてその実態を把握するための調査研究、これは非常に最初の封じ込めのために大事だということでございます。ただ一方で、先生のお話の中でもありましたが、今の日本の制度ですと、臨床の現場とそして調査研究の現場が分かれている、なかなか有機的に、一体的に患者さんの情報が研究の方に回っていかない、こういった現状があるというふうに考えております。
 こうした点について、今回、地方衛生研究所、この機能については、機能を法定化するということになって、まだその法的位置づけ自体についてははっきりとしないという形で法改正が進むわけでございますが、臨床と研究のよりよい連携の在り方について、大曲先生の御経験などから踏まえて、今の日本の組織体制の在り方、何か見直すべき点があるのか、どういったところに留意をしていけばもっとそこを効率的にやることができるのか、御意見を伺えればと思います。
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大曲貴夫#16
○大曲参考人 ありがとうございます。お答えいたします。
 議員がおっしゃった点、本当に大事だと思っています。端的には、診療の場と研究の場を、同じ場であってもいいですし、ダイレクトにつなぐようなルートをつくるということが非常に大事だと思います。
 ただ、一つあるのは、先ほど申し上げたように、最前線の診療の場は感染症指定医療機関でありまして、そこでは、診療に関する手当てというのはこれまで行われてきましたけれども、研究開発を行うための、例えば人員の整備ですとか、あるいは設備の整備ですとかといったところは行われてこなかったというところはあります。そこに今回は御着目いただきたい。
 実際、動きはもう始めておりまして、例えばオミクロンが入ってきたときも、感染研の先生方とうちのNCGMのチームで組んで、一か月で知見を出して、それは実際、政策にも反映されています。それができないわけではないけれども、ほかの指定医療機関までそこはいっているかというと、そこまではまだいっておりませんので、是非そうした点の強化を御検討いただきたいのが一点。
 あとは、やはりその連携という話を申し上げましたけれども、臨床現場とそして研究をされる先生方と、もうちょっと言えば、そこの先にある出口のところでお薬等を出していく企業ですね、ふだんからやはりつなげておく、プラットフォームといったものをつくっておくことも非常に重要ではないかと思います。
 あと、やはりデータを非常に取りやすくする体制をつくる、検体を取りやすくする体制、検体は患者さんからいただくものなんですが、それをいただきやすくする体制をつくるということと、それを第三者も含めて迅速に利活用できるようにするということが非常に重要だと思います。
 やはり今回、いろいろな国のデータがあります、既に既存のデータがあります、それらがつながっていて、しかも迅速に利活用ができれば、日本はこれだけのデータの国ですので相当のことができたはずなんですが、実際には、つながっていないのが非常に大きな問題で使えなかったですし、つなげようという話をすると今度は個人情報保護の話が出てきます。それは大事な話なんだと思うんですが、有事にそれをしゃくし定規に守り続けることが本当に市民のためなのかということは、よくよく考える必要があるだろうと思います。
 そこは、この議論を踏まえた上で、ちゃんとデータもリンクをさせて、そして利活用できるチームにちゃんと利活用してもらうというところを進めるということが大事だと思っております。
 以上です。
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塩崎彰久#17
○塩崎委員 大曲先生、どうもありがとうございます。
 まさに臨床とそして研究をどうつなげていくか、非常に大事な視点だと思います。
 二年前の自民党の感染症対策ガバナンス小委員会の中でもこうした点が指摘されておりまして、感染研とそして先生の国立国際医療研究センター、こうした組織の統合、こういったことも視野に入れていいのではないか。今政府ではそういった検討も進んでいるようでございますが、まさに臨床と研究の有機的な統合に向けて、更に我々も知恵を絞ってまいりたいと思っております。ありがとうございます。
 続きまして、糸数先生に質問をさせていただきたいと思います。
 広域の医療人材の確保、こういったところについてお伺いしたいと思います。
 私が関わったこの民間臨調の報告書の中でも、やはり医療人材の逼迫というのは、非常に日本にとっての大きな急所であったというふうに考えております。
 ただ、一定の財政的な制約の中で、平時からたくさんの医療人材を全国あまねく用意しておく、これはなかなか現実的ではないということで、平時のコアキャパシティーと、そして有事のときに拡張するサージキャパシティー、これを広げていくということを提言をしているところでございます。
 今回は、法改正の中で、国が感染症医療の専門家を養成していくこと、そして広域に派遣をしていく、そうした仕組みが法改正の中で提言をされております。まさに、沖縄というのは、離島という特殊な地理的環境の中で、特に今回の第七波などでは非常に御苦労があったのではないかと思います。こうした広域の医療人材の派遣の仕組みについて、糸数先生の目から見て、期待されること、また運用上留意すべき点などがございましたら、教えていただければと思います。
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糸数公#18
○糸数参考人 沖縄県の経験を基にお話をさせていただきますけれども、まず、医師につきましては、先ほどお話がありましたように、感染症の専門家、主に流行当初には疫学調査が非常に必要になってまいりますので、感染研の方の実地疫学専門家等の専門人材について厚労省を通して派遣をしていただいて、現場に入って疫学調査の支援をしていただくというふうなことを行いました。
 それからもう一つ、災害医療という面では、例えば、施設の中でクラスターが発生した場合の施設全体の運営のためには、やはりDMATの先生方が、ロジを含めた形で施設をしっかりと支えるというふうな形がありました。
 これも、厚労省のDMAT事務局の先生には何回もお世話になって、沖縄県を助けていただいておりますので、そのような場面に応じた専門家がやはり必要なときに呼べるのはとても大事だと思いますし、もちろん県内でも育成をする必要があると考えております。
 それから、看護師さんにつきまして、沖縄県は、政府の方にも書いてありましたけれども、令和二年の八月の流行の際には、看護師人材がなかなか県内で確保できないということがありまして、全国自治体、それから自衛隊の方の看護師の派遣をいただきました。
 これは、やはり、沖縄県内の潜在看護師をいかに登録をしたり、確保して、実際にそういう実践ができるかというトレーニングは今行っておりますので、そのようなことを続けていくべきだとは思います。
 そして、最後に、保健所でかなり大きな仕事が必要になったときには、本当に保健師さんがやるべき仕事というのをしっかりと決めて、そこは保健師がIHEATなどの支援を行いながらやるんですけれども、保健所の中でも事務屋さんが行うような事務処理の仕事もたくさんありますので、そこは外部の民間の派遣会社にお願いするなど、少し、効率的に保健師さんがその専門性を発揮できるような形のプランというのは経験しましたので、それをまた今後に生かしていきたいというふうに考えております。
 いずれにしても、離島県であるということで、かなり多くの自治体から支援をいただきまして、本当にこの場をかりてお礼を申し上げたいと思っています。どうもありがとうございました。
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塩崎彰久#19
○塩崎委員 糸数先生、どうもありがとうございました。
 それでは、加納参考人に御質問をさせていただきたいと思います。
 今のお話にもありましたように、我々の提言の中でも、やはり、いざというときのサージキャパシティーという意味では、お医者さんとか看護師さん、こういった方の予備役制度、こういったものを用意してもいいのじゃないか、そんなことを二年前には提言しておりました。
 今回の法改正の中では、今、糸数先生にお答えいただきました、DMATの拡張と、そして、民間又は公的医療機関との医療協定、こういったものが事実上の予備役というか、サージキャパシティーの確保の役割を担っていくのではないかというふうに理解をしております。
 そこで、加納参考人にお伺いしたい。
 今回の法改正の中で、新たに医療措置協定を結んで、病院には、有事に協力してもらうために、平時からしっかりと経済的な支援も行っていく、こういう仕組みを導入しようとするわけでございますが、先ほど参考人がおっしゃった、コロナ禍での民間又は公的な医療機関の様々な御苦労からして、この制度を機能させていくためには何か留意点があるか、そういった点について教えてください。
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加納繁照#20
○加納参考人 委員、御質問ありがとうございます。
 民間病院の、私の資料で見ていただくと五ページなんですが、日本の人口の三分の二、大都市圏を中心に、やはり民間が急性期を担っているという背景がございます。こういった状況の中で、いかに民間が頑張るかということを今回の感染症法の中にも是非とも入れていただきたいということで今日お話しさせていただいているわけでございますが、民間病院は、先ほど申しましたように、背景を考えますと、財政的な背景がどうしても要る。
 大阪の例で、九ページを見ていただくと、当初、大阪でもやはり公的病院が最初は主体でやったということは、はっきりと割合で出ているかと思うんです。
 これはなぜかというと、多くの大阪の民間病院、実は感染当初は、PPE、マスクもなければ消毒薬もない、そういった中で、もしあのときに多くの感染者を受けていたら、欧米と同じように、欧米はもう急性期を集約化していますから、そこにあらゆる患者さんが来ちゃったわけですね、そういう準備もなく、爆発を起こしちゃったわけですが、多くの民間病院は、実はコロナを受け入れられなかったというのが現実だったと思うんです。入院患者さんを守るため、また職員を守るため。全く消毒薬も何もない中でそれをやれば、クラスターが起こって、大変なことが起こっていたと思うんですが、そこは避けたと。
 ただ、あともう一つは、経済的な背景。
 これは、先ほど申しましたように、公立病院には、一日一ベッド当たり一万三千円というと、私どもの病院ですと三百床ですから一日に四百万近いお金が別に、診療報酬以外に入ってきて、それで対応しようということが考えられるんですが、なかなか民間病院にはそれがない。そういったこともありますので、そういった財政的な支援。
 また、私どもの病院、さっき、最後に申し上げましたが、先生おっしゃったとおり、二〇〇九年の新型インフルのときの補助金制度で、HEPAフィルターつきの陰圧装置を六台購入、また呼吸器も購入しておりました。ですから、当初、ダイヤモンド・プリンセスの後、すぐ発熱外来をつくり、またすぐに患者さんの受入れができたというのは、そういう備蓄があったということがあります。
 そういうことで、平時から民間病院にもしっかりとした備蓄をできるような補助金体制をしっかりと構築していただくと、多分、民間病院も、当初からできる病院がもっと多かったんじゃないかなと思います。
 あとは、構造的な問題とかいろいろな形で、今回は民間病院がスタートの時点ではできなかったというのは事実だと思いますが、それらは個々の問題として今後対応していかなきゃいけないかなと思っております。
 あと、DMATもあるんですが、我々、実は民間病院でAMATというものをつくっておりまして、AMATも感染症に対する教育を始めました。いざというとき、民間病院で助け合いをしようということで、その点に関しましても、そういった対応を今進めているところでございます。
 以上でございます。
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塩崎彰久#21
○塩崎委員 加納参考人、どうもありがとうございました。
 今回のコロナ禍が広がったとき、世界では、やはり有事には権威主義的な国家体制の方が迅速に意思決定ができていいんじゃないか、こんな意見がありました。私はそうは思いません。権威主義的な体制と違って、民主主義には失敗から学ぶ力があるからです。今日、参考人の皆様、当事者として率直に反省をお話しし、共有してくださる、そのお声を聞いて、改めてそのことを強く感じました。
 佐々木参考人には、時間の関係上、御質問をさせていただく時間がなくて申し訳ございません。
 本当に皆様に感謝を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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三ッ林裕巳#22
○三ッ林委員長 次に、中島克仁君。
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中島克仁#23
○中島委員 立憲民主党の中島克仁でございます。
 本日は、大変お忙しい中、五人の参考人の皆様には厚生労働委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場での貴重な陳述、大変参考になりましたし、勉強をさせていただきました。今後の審議に生かしてまいりたいと思います。
 時間の関係で全ての参考人の皆さんに十分に御質問できないことを御容赦いただきたいと思いますが、早速質問に入りたいと思います。
 私からは、まず、糸数参考人にお尋ねをしたいと思います。
 長期化している新型コロナウイルス感染症でありますが、これまで、拡大と蔓延、そして抑制の繰り返し。沖縄においては、先ほどもお話しいただいたんですが、米軍基地の存在や観光立県、また離島が多いという特徴から、県外からのウイルス流入機会が多く、我が国においてコロナの先行感染拡大が度々認められ、ウイルスの特徴などが、沖縄での感染状況がその後の我が国の感染対策の道しるべと言えることから、私自身もそうですし、沖縄県の感染対策、状況というのは大変注目されてきたと思います。
 まず、沖縄県は新型コロナ対策において、先ほども言ったように、県外からの流入、様々な事情の中で、感染拡大の経験を踏まえてまいりました。これは、水際対策を緩和した今の現状の日本ですね、日本、世界の関係との、これからどう水際対策をされていくのか、大変通ずるものがあると思います。
 改めて糸数参考人にお尋ねいたしますが、政府も、海外からの観光客等に日本の感染対策の状況を知らせようとしておりますが、沖縄県でも、県外からの観光客、あとは米軍基地との関係、どのように対応を取ってこられたのか。県外から来られた方への感染対策の徹底についてこれまで取り組まれてきたこと、そして課題となっていること、教えていただきたいと思います。
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糸数公#24
○糸数参考人 御質問ありがとうございます。
 まず、県外からの持込みに関する対応につきましては、やはり、沖縄県は玄関口が那覇空港というところに集中しておりますので、県民あるいはいろいろな方が、そこで抑えれば入ってこないのではないかという大きな期待を、ずっと私たちにも、意見として伺っていたところでございます。
 当初は、那覇空港の方でサーモグラフィーを設置をして、そこで感知された方に、任意ですけれども検査のお勧めをする、そこでもし陽性があったら、そこから搬送するような仕組みも考えていたんですが、やはり、任意での検査、そして、沖縄には大体、観光で遊びに来るような感じの方が、来て、陽性だったからということではなかなか応じてもらえないというふうなこともありましたので、すり抜けて県内で発生する例というのがたくさんございました。
 そういう経験を踏まえて、全国知事会等を通して、やはり出発地で先に検査をしていただくというふうなことをお願いをしていたところ、国土交通省それからエアライン等の方の協力がありまして、令和三年の七月二十日頃からだと思いますけれども、沖縄あるいは北海道等に行かれる方は出発前に検査をするようにと、それを実際に空港でずっとアナウンスで流してもらったり、そのために無料検査の仕組みができたりというふうなことがありましたので、一応、今は少し終わっていますけれども、出発前にしっかり検査を受けてから来るというふうなところを観光客の方には呼びかけていたという状況でございます。
 それから、今年の夏の流行の際には、観光でいらした方が陽性になってホテル療養となったときに、元々持病があって薬を飲んでいらっしゃる方が、薬を持ってこなかったとか、あるいは十日間の療養の分が足りないということで、持参薬を取り寄せないといけないというふうなことがありましたので、その頃からは、もし沖縄にいらっしゃるのであれば、薬をお飲みの方は多めに持ってきて、陽性になってもそこでしっかり療養するという心積もりで来てくださいというふうな形のメッセージの方を発出をさせていただきました。
 それから、県民が非常に関心が高い米軍基地における検疫ですけれども、沖縄県でも、令和二年の八月の前には先に米軍の方で流行しましたので、元々、海軍病院とは情報交換していますので、検疫体制について日本と同じような形で行ってくれという要請をずっとしているところです。
 残念ながら、昨年十二月のオミクロンの際には、米軍の方の検疫がいつの間にか緩んでいて、検査もしないで入ってきている方がいらっしゃったということがありましたので、そこは何度かやり取りをして、県としては要請をして、日本と同じような検疫で、同じ島ですから、そういうふうな対応をしてくれというふうな依頼をしているという状況でございます。
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中島克仁#25
○中島委員 県外から、離島という条件また観光立県ということで、観光に来られて、そのときに感染が確認された、事前に準備をしておくというアナウンスを明確にしておくということであったり、また、米軍基地との関係性では、これまでの経験値を踏まえて、第七波ではオミクロン、米軍基地との関係性というところも先ほど陳述の中でもありましたけれども、より入り組んだ課題がある中でこれまで取り組んでこられたことは、これから入国緩和をする我が国全体にとっても大変参考になる取組だというふうに思います。
 続けて、糸数参考人にまたお尋ねをしたいんですが、今回、政府案においては、病床確保などを地域の中核病院に義務づけ、都道府県と病院が事前に協定を結ぶということが示されております。
 直近の、病床を確保されていたにもかかわらず、いわゆる第七波においては、確保されていた病床が、これは端的に言うと、医療従事者の感染であったりとか離職であったりとか、病床はあるんだけれどもその病床が稼働できないということ、その実態が浮き彫りになったということでございますが、先ほど、OCASという沖縄の取組というかシステムを御紹介いただきました。医療者の方々の感染状況、また様々な状況把握をOCASという取組で見える化しているということだったと思います。
 このOCASをどのぐらいの時期から始められ、そして、全国各地で第七波では特に病床確保、稼働できない状況があったわけですが、この仕組みの特徴というか、今後、季節性インフルエンザとの同時流行ということも懸念されている中で、このOCASという仕組み、その特徴をもう少し詳しく御説明いただければと思います。
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糸数公#26
○糸数参考人 OCASにつきましては、先ほど述べましたように、県としてのコロナ本部が立ち上がる際に、私と災害医療コーディネーターで議論をした際に、ちょうど二〇〇九年の新型インフルエンザのときも私は担当しておりまして、その当時は入院患者が多いというわけじゃなかったんですけれども、小児の患者については全県的に調整する必要があったために、毎日、ファクスを送って、対応できる数を病院からファクスをいただいて、それをまた返すというふうな作業を行っていたというふうなお話をしましたら、糸数さん、今はファクスの時代じゃないんじゃないですかと言われて、早速、クラウドにそういうものを置いてみんなで共有するというふうな仕組みをつくり上げて、ずっとそれが、必要によってカスタマイズしながら継続しているという状況でございます。
 一番の特徴は同時にリアルタイムで見ることができるということですけれども、これを運営していく中で、各医療機関が毎日そのデータを見ながら、それから院内感染で欠勤者が多いとかという情報もありますので、あそこの病院が今院内感染で苦しんでいるようだから、うちはもう少し頑張って広げようとか、互いに思いやって、思いやるという言い方は失礼かもしれないんですけれども、調整を病院間で行ったりというふうなところの動きもあったりとかするということです。
 ですので、あらかじめ約束した病床というのは数としてはあるんですけれども、先ほど述べたような形でなかなかそれが達成できないというふうなことはこちらとしても様々な情報を基に全ての病院と共有をした上で、どのくらい、もう少し空けられますかというふうな調整をするためのツールというふうに考えておりまして、第八波についてはやはり感染症病床、インフルエンザの患者が入院するということも多いということを聞きましたので、インフルエンザについても入力をして、この冬の同時流行を乗り越える。なお、これについても、やはり医療機関の先生方、院長先生方にしっかり説明をして、この意義について納得していただいた上で運用するというふうな形を今考えているところでございます。
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中島克仁#27
○中島委員 このシステム、私、全国各地で、第七波で、病床を確保されながら、ニュースなんかで見ると、病床使用率はこのぐらいなんだ、ですが実際に現場では逼迫している、こういう状況をやはり見える化して、そして国民の皆さんと共有する、このシステムを是非、全国でも取り入れられることが今後望ましいのではないかなということで、詳細に御説明をしていただきました。
 病床の問題というのは、今日御出席の参考人の皆さん、人材の不足が、そもそも平時から脆弱なんだ、また民間病院の諸事情等々、本当にそのとおりだなと思って聞いておったわけでありますが、第六波、オミクロン、そして第七波になって、そもそもは、昨年の第五波のとき原則入院だったものが、感染が拡大をし、病床だけでは対応できないということで問題になっている。そして今後、秋冬、季節性インフルエンザとの同時流行を考えていくと、やはり、自宅療養される方々をどのように対応していくかということは大きなポイントだと思います。
 これは、済みません、全ての、五人の参考人にお一人ずつちょっとお尋ねしたいんですが、現在のオミクロン株の特性、また、今後懸念される季節性インフルエンザとの同時感染のみならず、RSウイルス感染症など冬型風邪症候群との重複感染に対応していくためには、初期診療、その後の対応、やはり地域にいるかかりつけ医を中心とした、更に言うなら、介護施設等々でいわゆるクラスター的な状況になった場合、やはり地域にいるかかりつけ医を中心とした地域包括ケアシステムの中で対応できるようなことが本来望ましいのではないかというふうに私は考えるわけですが、一言ずつ御見解をいただければと思います。
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脇田隆字#28
○脇田参考人 それでは、簡単にお答えいたします。
 現在の状況は、やはり脆弱な高齢者の医療が非常に重要な状況だと思います。したがいまして、入院はキャパシティーの問題でもってなかなかできないというときでも、介護施設であったり、それから自宅療養でも、適切な医療を受けながら療養できる体制というものをしっかり構築をしていくこと、これは重要でありますので、特に自治体の医療の担当の部門とそれから介護の担当の部門、ここはしっかり連携していただいて、介護施設それから自宅療養にしっかりと医療が届けられるような、そういった仕組みを整備していただくということが重要だと思います。
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糸数公#29
○糸数参考人 高齢者施設も自宅という取扱いで考えますと、そこで起きていることについてどうやって医療を投入するかということがありまして、先ほど話をしました、沖縄県では、県の医師会にお願いをして、協力できる先生方に、オンラインでもいいので施設からの相談に乗ったりあるいは処方したりというふうなことをお願いするということを行ったという状況であります。
 やはり、かかりつけ医あるいは施設の嘱託医が実際に対応していただくのが一番いいんですけれども、なかなかコロナの経験がないということもありますので、県の感染症のドクターの有志の先生方が勉強会をオンラインで開きまして、コロナ診療は実際こういうふうにやっているんですよというふうなこと、あるいは、先生方が困った場合に相談できるコールセンターのようなものも運営して、なるべく支援をするような形で今行っている状況です。
 もう一つ言いますと、介護施設への職員の投入で、やはり、医療人材は私たちの方で行いますけれども、介護の人材がなかなかプールされているというところがなくて、DMATの仕組みを使って介護補助者、介護の人をなかなか送るというところがまだ整備されていないというところもあるので、そこは福祉と連携しながら、介護の方のサージキャパシティーじゃないですけれども、そういうところに人を投入できるような調整を今行っているところであります。
 以上です。
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