農林水産委員会

2023-03-08 衆議院 全221発言

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会議録情報#0
令和五年三月八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 笹川 博義君
   理事 あべ 俊子君 理事 武部  新君
   理事 若林 健太君 理事 渡辺 孝一君
   理事 近藤 和也君 理事 緑川 貴士君
   理事 足立 康史君 理事 庄子 賢一君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      伊東 良孝君    泉田 裕彦君
      上田 英俊君    江藤  拓君
      加藤 竜祥君    勝目  康君
      神田 潤一君    小寺 裕雄君
      坂本 哲志君    杉田 水脈君
      高鳥 修一君    土田  慎君
      西野 太亮君    平沼正二郎君
      細田 健一君    宮路 拓馬君
      宮下 一郎君    保岡 宏武君
      山口  晋君    梅谷  守君
      金子 恵美君    小山 展弘君
      佐藤 公治君    森田 俊和君
      山岸 一生君    山田 勝彦君
      渡辺  創君    池畑浩太朗君
      掘井 健智君    稲津  久君
      角田 秀穂君    長友 慎治君
      田村 貴昭君    北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       野村 哲郎君
   農林水産副大臣      野中  厚君
   外務大臣政務官      高木  啓君
   農林水産大臣政務官    角田 秀穂君
   農林水産大臣政務官    藤木 眞也君
   国土交通大臣政務官    古川  康君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           安彦 広斉君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         高橋 孝雄君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)
   (農林水産技術会議事務局長)           川合 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)         菅家 秀人君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           森   健君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           水野 政義君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  村井 正親君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            青山 豊久君
   政府参考人
   (林野庁長官)      織田  央君
   政府参考人
   (水産庁長官)      神谷  崇君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           石坂  聡君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月八日
 辞任         補欠選任
  神田 潤一君     土田  慎君
  西野 太亮君     勝目  康君
  宮路 拓馬君     杉田 水脈君
  小山 展弘君     山岸 一生君
同日
 辞任         補欠選任
  勝目  康君     西野 太亮君
  杉田 水脈君     宮路 拓馬君
  土田  慎君     神田 潤一君
  山岸 一生君     森田 俊和君
同日
 辞任         補欠選任
  森田 俊和君     小山 展弘君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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笹川博義#1
○笹川委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官杉中淳君、大臣官房総括審議官高橋孝雄君、大臣官房技術総括審議官・農林水産技術会議事務局長川合豊彦君、大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官菅家秀人君、消費・安全局長森健君、輸出・国際局長水野政義君、農産局長平形雄策君、畜産局長渡邉洋一君、経営局長村井正親君、農村振興局長青山豊久君、林野庁長官織田央君、水産庁長官神谷崇君、文部科学省大臣官房審議官安彦広斉君、国土交通省大臣官房審議官石坂聡君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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笹川博義#2
○笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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笹川博義#3
○笹川委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。保岡宏武君。
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保岡宏武#4
○保岡委員 ありがとうございます。自民党の保岡宏武です。本日は、質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。
 委員長始め理事、同僚委員の先生方に感謝を申し上げます。また、野村大臣始め政務三役、そして当局の皆様にも答弁のためお時間をいただき、重ねて御礼を申し上げます。
 また、本日は国際女性デーです。私は特にフェミニストではございませんが、いつも私を支えてくれている妻や女性スタッフ、そしてこの委員会始め国会内でも多くの女性の方が支えていただいております。また、私を産んでくれた母を始め、全ての女性の皆さんへの感謝を伝え、質問を始めさせていただければというふうに思います。
 大臣、私は本当に今日の日が来ることを夢見ておりました。決して夢見ていたというのは大げさな表現ではなくて、地元の大先輩である野村先生、先生が農林水産大臣になられ、農林水産委員会で質問をさせていただく。農林水産委員会に配属をされたその日から、そういう日が来ないかなという思いをずっと持ち、そして、昨年の参議院選挙も、その夢の実現のために頑張ったと言っても過言ではございません。
 本日は、先生の胸をおかりする気持ちで、質問の最後に存分に思いのたけをぶつけてみたいというふうに思っております。ぶしつけであったり、突拍子もないことを申し上げるかもしれませんが、何とぞお許しをいただきますようよろしくお願いいたします。
 さて、三月に入り、高校入試も一段落してきた頃だというふうに思います。
 先週、地元鹿児島でも県立高校の入試が終わりました。学校ごとの志願倍率も発表されましたが、少子化の影響か、地方は軒並み定員割れで、団塊ジュニア世代の私たちの頃とは大きく様変わりをしておりました。とりわけ農業高校は、すべからく定員割れの状況で、鹿児島県内十校ある農業高校全体、七百四十九名の募集に対し、志願者は三百五十名、平均倍率〇・五という状況でございました。
 文科省に伺います。全国の農業高校の平均倍率がどうなっているか、お示しいただけますでしょうか。
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安彦広斉#5
○安彦政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、農業高校の入学の倍率でございますが、最新の、令和四年度の入試についてでございますけれども、公立農業学科の募集定員、約二万八千余りでございますが、これに対する入学者数の割合であります充足率で申し上げますと、全国平均では八二%となっております。
 以上でございます。
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保岡宏武#6
○保岡委員 ありがとうございます。
 今お答えのように、全国平均も一を割っておりますが、農業生産額全国二位の鹿児島の〇・五という数字は、野村大臣もそうですが、同郷の私も、足下で進む人口減少と農業離れを示す数字として、大変重要な数字かというふうに思っております。
 引き続き、文科省に伺います。
 では、農業高校への予算措置は普通高校と比べて特別なものがあるのでしょうか。同時に、農水省としても、文科省とは別に農業高校への予算措置などがあるのでしょうか。併せて伺いたいと思います。お願いいたします。
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安彦広斉#7
○安彦政府参考人 お答え申し上げます。
 文部科学省におけます農業高校を始めとします専門高校への予算措置でございますが、まず、産業教育のための施設、設備の整備に関する経費の補助というものがございます。これは令和五年度の予算案でございますが、約六百九十億円の内数として措置しております。
 また、産業界と農業高校が一体となりまして、地元の産業の成長を牽引します最先端の職業人材の育成を推進しますマイスター・ハイスクール、こちらの事業の実施におきまして、令和五年度予算案におきまして三億円を計上しているところでございます。
 また、このほかにも、専門高校の特色、魅力の発信、また、中学生、保護者に対する理解、関心を高める取組としまして、産業教育フェアという全国的なイベントの実施やポータルサイトの構築、こういった経費を計上しているところでございます。
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藤木眞也#8
○藤木大臣政務官 お答えいたします。
 私も農業高校の卒業生の一人でありますけれども、地域における将来の農業の担い手を育成する上で、農業高校は、農業を志す若者が農業技術や農業経営を学ぶ場として、重要な役割を担っていると考えております。
 このため、農林水産省では、農業高校の生徒が技術や経営をしっかり習得できるよう、研修用機械、設備の導入、スマート農業技術を体験する現場実習、地域の先進的農業者による出前授業の実施など、教育の高度化に必要な取組を支援するとともに、農業高校の活動などを紹介するパンフレットや動画の作成などの農業高校の魅力を伝えるための取組についても、支援を行っているところでございます。
 先生御指摘のとおり、鹿児島県、今年が〇・五八倍、私の熊本県も〇・五八倍ということで定員割れをしておりますけれども、私が卒業した熊本農業高校は二・五八倍と、例年、非常に高い倍率を誇っております。ただ、逆に、農家の子弟の方が試験で合格できないというような、そういう現象も起きているのも学校の先生にとっては悩みの種だというようなお話も聞いてございます。
 引き続き、文部科学省とともに連携をしながら、農業高校の教育環境の充実や魅力発信を図り、農業の担い手の確保に努めてまいります。
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保岡宏武#9
○保岡委員 ありがとうございます。
 藤木大臣政務官におかれましては、先日、鹿児島までもお越しいただきまして、誠にありがとうございました。
 今、政務官がお話しになられましたように、政務官、お父様も政務官もお子様も、三代にわたって農業高校の御出身だというふうに伺っております。農業高校にも人一倍思い入れがおありかというふうに思います。そしてまた、御卒業された熊本の農業高校の事例は非常に羨ましい限りだなというふうにお話を聞いていて思いました。
 うちの選挙区のとある地域のことなんですが、隣接する鹿児島市の私立高校がスクールバスを出し、その地域の高校生を運んでいっています。もちろん、地域にある農業高校は定員割れの状況です。スクーターで通えばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、今の時代、そういう細かなところで学校が選ばれる時代でもあります。せっかく地元に子供がいるのだから、将来の農業の担い手として何とかその地域に残って学んでほしいと、その地区にある農業高校の先生はおっしゃっていました。
 予算に関しては各自治体ごとによるものもあるかとは思いますが、農業の担い手、地域の担い手を育てる農業高校に関して国ももう少し目くばせをし、今の地域の置かれた様々な状況を鑑みた地方創生並びに少子化時代の農業並びに農村の担い手確保など、時代に即した視点からの農業高校への農水省の予算措置なども、是非お考えいただけたらありがたく存じます。
 大臣政務官におかれましては、差し支えなければ、もう御退室いただいても結構でございます。ありがとうございました。
 続きまして、大臣所信、食料安全保障強化政策大綱、岸田内閣の進める新しい資本主義下の農業を踏まえて、幾つか質問をさせていただきたいというふうに思います。
 岸田内閣の進める新しい資本主義下の農業は四つの柱で構成をされています。一つ目、スマート農林水産業等による成長産業化。二つ目、農林水産物・食品輸出の促進。三つ目、農林水産業のグリーン化。四つ目、食料安全保障の強化の四本柱です。
 まず一つ目の、スマート農林水産業等による成長産業化ですが、現在、ドローンによる農薬散布などによって時間も労力も大幅に削減できたとか、データを活用した生産やロボットを使うことによって生産効率を上げたとか、成功事例も多くある中、スマート農業化による成長産業化に私も異を唱えるものではございません。
 ただ、デジタルを活用した問題解決となると、私が地元の農家さんたちを回っていると、それ以上に必要性を感じるものがございます。それは、各種手続がもう少し簡便にならないかというようなことでございます。
 今国会でマイナンバー法等の一部改正も審議されると伺っておりますが、今後、マイナンバーやマイナンバーカードを利活用した生産者の各種補助金の申請であったり申請手続の簡便化について、農水省の方でお考えなどございましたら、方向性などございましたら、お示しいただけますでしょうか。お願いいたします。
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菅家秀人#10
○菅家政府参考人 お答え申し上げます。
 農林水産省におきましては、生産者の方々の申請の負担を軽減する観点から、所管の法令、補助金等、全ての行政手続につきまして、申請等の手続に係る書類や申請項目等の抜本的な見直し、こういったことを行うとともに、パソコンやスマホ、タブレットからオンラインで申請を行えるようにする農林水産省共通申請サービス、いわゆるeMAFFでございますけれども、この整備を進めているところでございます。現時点で、約三千三百ある手続のうち、九割以上についてオンライン化が完了しているところでございます。
 このeMAFFでオンライン申請を行うためのIDを取得する際に、先生御指摘ございましたマイナンバーカード、これによって本人確認を行うことができることとしております。
 引き続き、マイナンバーカードの活用を、こういった形で進めていきたいというふうに考えております。
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保岡宏武#11
○保岡委員 ありがとうございます。
 次に、農林水産物・食品輸出の促進について伺います。
 現在、国内の縮小するマーケットから海外の拡大するマーケットへという取組がなされておりますが、特に、国内の需給バランスがとりわけ悪く、逼迫している業種がございます。酪農でございます。
 現在、牛乳・乳製品の輸出の状況がどうなっているのか、今後どのように農水省として推進なりをしていくのか、お考えがあればお示しいただけますでしょうか。お願いいたします。
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渡邉洋一#12
○渡邉政府参考人 お答えをいたします。
 牛乳・乳製品の令和四年、二〇二二年の輸出実績でございますけれども、対前年比三一%増加の約三百二十億円ということでございまして、過去最高となってございます。
 牛乳・乳製品でございますけれども、輸出重点品目に位置づけられておりまして、二〇三〇年には七百二十億円の輸出目標を設定してございます。
 この達成に向けまして、堅調な輸出動向を更に強化するために、オール・ジャパンでのプロモーションなどの取組に加えまして、生産者、乳業者、輸出事業者の三者が連携したコンソーシアムによる、産地の特色を生かしたプロモーションあるいは商談の実施、輸出先国のニーズに合わせまして牛乳・乳製品を製造するための、輸出先国が求める水準を満たす乳業施設の整備、輸出先国におけます輸入規制の緩和、撤廃の働きかけなどを通じまして、更なる牛乳・乳製品の輸出拡大を推進していきたいというふうに考えてございます。
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保岡宏武#13
○保岡委員 ありがとうございます。
 出口のところ、非常に大事かと思いますので、実効性ある取組を是非よろしくお願いをいたします。
 また、昨年、輸出額が一兆四千億円を超えて、目標値の、二〇二五年までの二兆円、三〇年の五兆円も視野に十分入ってくる数字となっておりますが、目的は、より高く売り、国内の生産者の稼ぎ、利益が増えることに資するということに尽きるというふうに思っております。
 このような観点から、指標が輸出額だけで十分かと常々考えておりますが、例えば、来日観光客数も、人数だけではなくて、掛ける幾らお金を落としてくれたかというところが非常に大事なポイントかと思いますけれども、このような輸出額、総額だけではなくて、何かほかの指標みたいなものがあるのかどうか。ありましたら教えていただけますでしょうか。
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水野政義#14
○水野政府参考人 お答えいたします。
 農林水産物・食品の輸出に当たりましては、海外のマーケットをしっかりつかみ、日本の高品質な農林水産物・食品が、その価値に見合った価格で販売されることが重要と考えております。
 このため、輸出先国において高価格で販売されている事例等を引き続き収集し、GFP、農林水産物・食品輸出プロジェクトなどを通じて生産者に情報発信することで、生産者の意欲向上につなげているところでございます。
 これらの取組によりまして、更なる輸出拡大に向けた支援を進め、農林水産業の稼ぐ力の強化に取り組んでまいります。
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保岡宏武#15
○保岡委員 ありがとうございます。
 例えばですけれども、これも私の地元の例ですが、キャベツが大体一玉、市場平均でいくと百円ぐらいのところを、ある輸出の会社が百三十円で生産者から買い取り、輸出業者はそれに大体一五%ぐらい利益を上乗せして、輸送料を加え、大体百五十円プラス輸送料ということで海外に、香港に出し、香港では、二十五香港ドル、十七円計算で四百二十五円。百三十円が百五十円、輸送料を合わせて、向こうに行くと四百二十五円になっているというような状況もございます。
 これが適切なのかどうか、ちょっと私にはまだ判断ができませんが、是非そういう個々の事例なども参考に、何が適切な価格かということは是非追跡をしていただければありがたいというふうに思います。
 また、輸出に関してもう一つ、農水産物の知的財産も非常に重要なポイントだというふうに考えております。
 植物新品種や和牛の遺伝子資源など、育成権者に代わって、その保護の目的、育成権管理機構が今回立ち上がりますが、当該国に保護法がない場合など、その実効性の確保にいささか心配がございます。どういうようになっているか、実効性の確保などについてお示しいただけますでしょうか。お願いをいたします。
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水野政義#16
○水野政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の育成者権管理機関につきましては、来年度から、農研機構を中心に関係者が連携し、育成者権者に代わって、海外出願や海外ライセンス等に向けた取組を開始することとしております。
 一方で、この取組が効果を発揮するためには、品種保護制度が外国で整備されている必要があるため、特に東南アジア諸国について、制度整備に向けた取組を行っているところでございます。
 具体的には、東アジア植物品種保護フォーラムの開催などを通じまして、各国の政府関係者に対して、法整備に関するセミナーや審査技術の研修などを行うほか、CPTPPでのUPOV、植物品種の保護条約への加盟義務づけなどがございますので、これらを踏まえまして、政府間での働きかけを行っているところでございます。
 農林水産省としては、日本の新品種が海外においても適切に保護されるよう、他国政府による制度整備も含めて、取組を進めてまいります。
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保岡宏武#17
○保岡委員 ありがとうございます。
 農林水産物の知的財産、非常に輸出に対して重要なポイントかと思いますので、是非、注意をしながらお願いいたします。
 それと、先日、自民党の部会において、お茶の輸出をされている輸出の会社が、抹茶とかお茶というのを日本製品に限って言えないかなというようなことをおっしゃっていました。なかなかそれは難しいのかもしれませんが、お茶は本当に日本の大事な食文化にもなっています。例えば、ビールといえばドイツ、ドイツのビール法、ワインといえばフランス、フランスのワイン法などに準じたというか、そのようなお茶法というものが日本にあってもいいのかなというふうに考えておりますということも、問題提起としてお示しをしていきたいというふうに思います。
 次に、農林水産業のグリーン化についてでございます。
 この項目の中に、オーガニックビレッジの創出という項目がございます。これも私の地元でございますが、南さつま市に、ありのまま分校という、オーガニックビレッジの計画の中に挙げられているものがございます。この南さつま市というのは健康元気都市を目指しておりまして、健康の源は食にある、医食同源というところに着目をして、自然農法普及員の指導の下で、自然農法を学びたい農家さん、また一般の方が参加をされています。
 地元の農業高校ともコラボをして、定員割れということを先ほど申し上げましたけれども、農地も幾分か余っておりますので、そういったものを市に貸出しをして、農業高校の生徒さんもそこに行って実習をしたり、一緒に販売をしたり、そのような取組をしているところが南さつま市のありのまま分校でございます。非常に、これは私、みどりの食料システム戦略を実現していく上でも大事な取組の一つになろうかというふうに考えております。
 現在、オーガニックビレッジについて、二〇二五年までに全国百市町村、二〇三〇年までに二百市町村の目標となっておりますが、現状の進捗状況などをお示しいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
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平形雄策#18
○平形政府参考人 お答えいたします。
 農林水産省では、委員御指摘のとおり、有機農業の生産から消費まで一貫して地域ぐるみの取組を進める市町村、オーガニックビレッジを目標を持って進めているところでございますが、現在は、南さつま市も含めまして、三十二の道府県で五十五市町での取組が開始されているところでございます。
 具体的には、栽培技術の普及、実証などによる地域での有機栽培の拡大、さらに、御指摘もございましたけれども、学校給食での利用ですとか農業体験など、地域の住民や子供が有機農業に触れる様々な機会の創出、さらに、マルシェや道の駅等での販売を通じた販路拡大など、地域ぐるみでの取組が展開されております。
 農林水産省としては、まずは目標で掲げました二百地区の早期達成を進めるとともに、更なるオーガニックビレッジの拡大を進めてまいる考えでございます。
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保岡宏武#19
○保岡委員 ありがとうございます。
 昨年の時点で五十五市町村ということは、非常に達成率としてはハイペースで今進んでいるというふうに拝察いたします。是非、これは非常に見える取組だと思いますので、私たちが実感できるみどりの食料システム戦略の実現に向けての施策として活用をしていただきたいというふうに思います。
 次に、木材に関してですが、昨年の通常国会で省エネ建築法の改正というのがございました。先生方御存じかと思いますけれども、その中で、木材を利用した省エネ住宅の促進というのが、この改正法後、全国で広がっているというふうに伺っております。具体的な事例などがございましたら、国交省の方から、先進事例などをお示しいただけますでしょうか。お願いいたします。
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石坂聡#20
○石坂政府参考人 二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて、建築物の省エネ化対策とともに、吸収源対策として地域材を含む木材の活用は大変重要と考えているところでございます。
 このため、先生からお話がございましたように、昨年、建築物省エネ法を改正しまして、二〇二五年度以降の全ての住宅建築物の省エネ基準の適合義務化とともに、中大規模建築物の木造化の促進に向けた建築規制の合理化を講じたところでございます。
 また、各地域の取組でございますけれども、鳥取県では、地域材を活用しつつ、県独自の高い省エネ性能を満たした住宅の新築に対して独自の支援制度、こうしたものを行っているということで承っております。
 また、国交省におきましては、地域の中小工務店が実施する省エネ性能の高いZEH水準の木造住宅の整備に対して支援を行っておりますが、さらに、構造材の過半に地域材を使用する場合には戸当たり二十万円の加算、さらに、五年度予算案では、構造材の全てに地域材を使った場合には三十万円に加算する、こうした措置も盛り込んでいるところでございます。
 さらに、今般の建築基準法の規制の合理化は、CLTを始めとする、そうした木材を活用する中大規模木造建築プロジェクトの実現に寄与するものでございます。国交省におきましては、先導性の高いプロジェクトあるいは木造化の普及に資する優良なプロジェクトに対して支援を行っているところでございます。
 引き続き、こうした取組を通じて、林野庁さんを始めとする関係省庁と連携しながら、地方創生にも資するよう、建築物分野において地域材を含む木材活用を推進してまいりたいと思います。
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保岡宏武#21
○保岡委員 ありがとうございます。
 今、省エネ住宅のお話をしましたのは、野村大臣御存じかと思いますが、地元鹿児島は、ヒートショック、お風呂から上がった後の死亡数というのが全国でワースト六位でございます。決してこれは寒い地域だけの問題ではなくて、私たち南国に住む者も、健康という観点から非常に大事な施策でございますし、しかも、出口戦略として県産木材やら国産木材を使っていくというところも、この林野庁の方針と合致すると思いますので、是非林野庁も連携をして進めていただきたいというふうに思います。
 加えて、CLTの活用、例えば、今回、上智大学では三階建ての校舎を、CLTを活用して造ったりもしております。文科省などとも同時に連携をしたりしていくことも必要かと思いますが、林野庁として、今後、どのような他省庁との連携を進めていくのか、お示しいただけたらありがたく存じます。
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織田央#22
○織田政府参考人 お答えいたします。
 戦後造成されました人工林が本格的な利用期を迎える中で、この森林資源の循環利用を促進し、脱炭素社会の実現に資するとともに、林業、木材産業を成長産業化させ、地方創生にもつなげていくためには、やはり大きな需要が期待できる建築物分野において国産材の利用を拡大することが非常に重要だと認識してございます。
 農林水産省におきましては、都市の木造化推進法で創設されました木材利用促進本部の本部員であり、建築基準等を所管される国土交通省とも連携しながら、住宅分野における国産材の利用拡大、あるいは、これまで木材が余り使われてこなかった中高層・非住宅の建築物等での木材利用を促進しているところでございます。
 具体的には、例えば、強度に優れた、先ほど話がありましたCLT、あるいは木質耐火部材等の製品、技術の開発に当たりまして、国土交通省の方から御助言をいただきますとともに、得られた成果を踏まえて国土交通省において建築基準を整備いただく。あるいは、公共建築物の木造化、木質化の促進に当たりまして、農林水産省において施設整備を支援しますとともに、国土交通省において技術的な相談に対応いただく。さらには、民間建築物等での木材利用促進に向けて立ち上げました、川上から川下まで幅広い関係者が参画するウッド・チェンジ協議会というのがございます。この協議会に国土交通省にも参画いただいて、御助言をいただくなどの連携を行っているところでございます。
 令和五年度予算におきましても、新たに、木造建築物の担い手となる工務店への技術的サポート等への支援を計上してございます。引き続き、国土交通省を始め関係省庁とよく連携をして、建築物における木材利用の拡大に取り組んでまいる考えでございます。
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保岡宏武#23
○保岡委員 ありがとうございます。是非、他省庁とも連携をして、できる限りの推進をお願いいたします。
 今ちょうど、御存じのように、国産林、材木として使うのに、ちょうどいい伐採の時期だというふうに伺っております。ここで伐採をし、また、炭素を都市に固定化をさせることによって、そしてまた新たな植林をする。ちょっと私も、今年、花粉症に非常に悩まされておりますけれども、エリートツリーなどでまた花粉の量も半減するというふうに伺っておりますので、是非そのようないい流れをつくっていただければありがたく存じます。
 最後の前にもう一つ、これは問題提起だけというふうにさせていただきますが、先日、全国漁協青年部の方とお話をする機会がございました。漁師さんたちは、特に海に潜っている海士さんたちなどは、日々、気候変動、環境の変化というのを感じているというふうにおっしゃっていました。次の世代に日本の漁業をつないでいくためにも、環境問題にもっと取り組む必要があるということで、海の藻場の育成、ブルーカーボンへの取組もしておいでです。現場からの声として傾聴に値するというふうに思いますので、是非、そのようなバックアップも、支援もよろしくお願いをいたします。
 最後に、食料安全保障の強化についてでございます。生産資材の価格高騰に伴う価格形成と国民理解の醸成という点で質問をさせていただければと思います。
 まず、先生方、ニッポンフードシフトという言葉を聞いたことがおありでしょうか。また、そのニッポンフードシフトのホームページがあるのですけれども、御覧になったことがおありでしょうか。恥ずかしながら、私はつい最近までこのことを知りませんでした。でも、実際に見てみると、非常に優れた、これは国民理解の醸成、すなわち、自分たちの口にするものがどのようにつくられ、どのようなものであるかということを理解するのに非常にいいツールだなというふうに感じております。
 今日は、参考資料に、そのホームページの一番トップページをお届けしておりますので、まだ御覧になっていらっしゃらない先生がおいででしたら、是非御覧いただけたらありがたく存じます。特に、「華麗にマイル」というのは、最後、感動なくしては見られない映像になっておりますので、是非御覧いただけたらありがたく存じます。
 そのような観点から、ニッポンフードシフトというものの定義やら、また、どんどん先生に見ていただきたいというようなPRを、端的で結構ですので、農林水産省の方から一言いただけたらありがたく存じます。
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杉中淳#24
○杉中政府参考人 お答えいたします。
 消費者が日々の生活の中で農林水産業を身近に考えることが少なくなっていることから、我が国の食と農の重要性に対する国民理解の醸成、これが非常に重要であるというふうに考えております。このため、現行の食料・農業・農村基本計画におきまして、食と農のつながりの深化に着目した、官民協働による新しい国民運動に取り組むことを定めたところでございます。
 これを踏まえまして、令和三年七月より、「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」ということをスローガンとした取組を展開しておりまして、特にZ世代と言われる十代から二十代前半の、未来を担う若者を重点的なターゲットといたしまして、例えば、若者に農業や食品産業の現場を体験してもらい、彼らの目線から情報発信を行うなどの取組を進めているところでございます。
 こうした取組を通じて、食と環境を支える農林水産業、農山漁村への国民の理解を醸成し、国産の農林水産物の積極的な選択といった具体的な行動変容に結びつくように、官民協働による取組を推進し、我々としても積極的にこれを展開し、広めていきたいというふうに考えております。
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保岡宏武#25
○保岡委員 ありがとうございます。
 最後に、野村農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
 今私も、農家さんたちが、再生産できる環境を少しでもつくるために武器を多く持っていただきたいという思いで、輸出やEコマースによる直販など、自分が考え得ることは全て挑戦してみようというふうに考えております。
 そんな中で、今、生産資材の価格高騰というものに直面をした農家さんから多くの声も、地元に帰ると伺います。持続可能な農業のためには、適正価格での販売が必要不可欠と考えています。原材料高騰の中でも、農家に野菜の価格を決定することができない今の市場流通について、農家を守るための再生産価格の保持ができる市場の役割など、検討をいただきたいという声も多く聞いております。今年六月にも取りまとめられる食料・農業・農村基本法の見直しに、このような観点を入れていかれるのかどうか。
 また、産業としての農業の自立、持続可能という問題と、社会政策としての食料アクセスの問題、例えばフードバンクであったりとか、アクセスが困難な方への提供。生産、流通コスト等を価格に反映しやすくするための環境整備をすると、日常的には食料へのアクセスがしづらくなる人も必ず出てきます。今後、この議論は避けて通ることはできないというふうに思いますが、大臣がどのようにお考えになられるか。
 また、今日はいろいろな質問もさせていただきました。トータルで、農林水産大臣から最後に一言、お考え、お答えがいただけたらありがたく存じます。
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野村哲郎#26
○野村国務大臣 保岡委員にお答え申し上げます。
 今あなたの質問されている姿を見ますと、やはりお父さんをほうふつさせるような感じで、大変感慨深いものを覚えていたところでございます。
 今御質問にございました価格転嫁の問題でございますが、予算委員会でも、いろいろこういった御質問もいただきました。政府では、中小企業等が賃上げの原資を確保できるように、コストの上昇分を適切に転嫁できる環境の整備を進めております。
 また、先ほどお話がありました基本法の改正に向けて、今、検証部会を開いて、十回ほど開きましたが、その中でも同じような御意見もありましたので、何らかの形でやはり整理をしていきたい、また、外国の事例等も踏まえながらそういったものを検討していきたい、こんなふうに思っているところでございます。
 また一方、御指摘のありました食料品にアクセスしづらい方々への対応につきましては、現在、我が国でも各省庁が取り組んでおり、農林水産省においては、食育や食品ロス削減の観点から、子供食堂やフードバンク等への支援などの取組も行っているところでございます。
 御質問にありました、適正な価格形成や経済的弱者への対策の在り方については、食料・農業・農村政策審議会の基本法検証部会においても議論が行われているところであり、今後、食料政策全体の中で是非検討を進めてまいりたい、このように思っております。
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保岡宏武#27
○保岡委員 ありがとうございます。
 大臣の双肩にかかる重責は、本当に並々ならないものかというふうに思いますが、大臣でしたら、その困難を皆さんの力を合わせて突破できるというふうに思っております。
 私も、一番取り組みたいことは地方創生なんですが、とりわけ、鹿児島も含め、地方において農業と観光というのはキーワードかというふうに思っております。一番理想的なのは、フランスのシャンパーニュやボルドー、スペインのバスク地方のように、都会と比べても遜色がない所得がその地域で確保できるということが私にとっての地方創生の一丁目一番地でございまして、そういった点では、今後、このような大きな問題もそうですが、地元のサトウキビであったりカンショ基腐れの対策であったり、現在進行している鳥インフルエンザ、様々な問題がございます。
 また、今後、大臣や森山先生が進める耕畜連携であったり、希望の見える分野もございますし、是非、地元で一円でも多く農家の方が収入をいただく、そのような未来を描いて、一緒にまた農家の方々とも取り組んでまいりたいと思いますので、どうか引き続き御指導、御鞭撻賜りますようにお願いを申し上げ、質問とさせていただきます。
 今日は本当にありがとうございました。
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笹川博義#28
○笹川委員長 次に、庄子賢一君。
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庄子賢一#29
○庄子委員 公明党の庄子賢一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず一問目は、大臣も所信表明の中で触れておられますG7の宮崎農業大臣会合についてでございます。
 四月の二十二、二十三の二日間にわたりまして開催をされることになっておりまして、大臣が議長を務められるわけでございます。
 所信表明の中で大臣は、農業の持続可能性について各国と胸襟を開いて議論したい、こう述べておられます。
 今、国際社会は、食料安全保障の問題等々、非常に深刻な課題に直面をする中で、この会合というのは非常に注目度も高いというふうに思っております。
 大臣は、議長として、この表明された所信の中でおっしゃっている農業の持続可能性について、どういう方向性で取りまとめていきたいとお考えになっているか、伺いたいと思います。
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