労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和二十九年九月十日(金曜日)
午前十一時十分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事
井上 清一君
田村 文吉君
委員
早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
赤松 常子君
石川 清一君
大山 郁夫君
市川 房枝君
国務大臣
労 働 大 臣 小坂善太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巌君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
調達庁長官 福島愼太郎君
経済審議政務次
官 森田 豊壽君
経済審議庁次長 石原 武夫君
労働省労政局長 中西 実君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
—————————————
本日の会議に付した事件
○労働情勢一般に関する調査の件
(駐留軍労務者の労働問題に関する
件)
(新経済政策に関する件)
(新労働政策に関する件)
○参考人の出頭に関する件
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この発言だけを見る →午前十一時十分開会
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出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事
井上 清一君
田村 文吉君
委員
早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
赤松 常子君
石川 清一君
大山 郁夫君
市川 房枝君
国務大臣
労 働 大 臣 小坂善太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巌君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
調達庁長官 福島愼太郎君
経済審議政務次
官 森田 豊壽君
経済審議庁次長 石原 武夫君
労働省労政局長 中西 実君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
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本日の会議に付した事件
○労働情勢一般に関する調査の件
(駐留軍労務者の労働問題に関する
件)
(新経済政策に関する件)
(新労働政策に関する件)
○参考人の出頭に関する件
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栗
栗
栗山良夫#2
○委員長(栗山良夫君) じや速記を始めて下さい。
間もなくこの問題、駐留軍の労務者の問題について関心を持つておられ、特に今度の発言の用意のあることを通告せられておりました吉田委員もお出になることと思いますが、その前に、その後の駐留軍労務者の問題がどういう工合になつておるか、経過についてお話を頂きたいと思います。特にこの前は退職金の問題が保留のままになつておりますから、これに対する経過、見通し等について特に明確にせられたいと思います。
この発言だけを見る →間もなくこの問題、駐留軍の労務者の問題について関心を持つておられ、特に今度の発言の用意のあることを通告せられておりました吉田委員もお出になることと思いますが、その前に、その後の駐留軍労務者の問題がどういう工合になつておるか、経過についてお話を頂きたいと思います。特にこの前は退職金の問題が保留のままになつておりますから、これに対する経過、見通し等について特に明確にせられたいと思います。
福
福島愼太郎#3
○説明員(福島愼太郎君) 先般当委員会で御報告申上げました以後の情勢につきまして報告申上げたいと思います。
現在駐留軍労務者の問題と一口に申しますわけでありますが、これには大体二つの大きな非常に重要な問題が絡んでいるわけでございます。一つは御承知の通りの米軍の計画を持つておりまするところの大量の人員整理の時期がそろそろ近付いて来ておりまして、その最初の整理者がこれはまあ北海道で出て来るわけでありますが、九月の十四日には出て来るという関係、もう一つは、それに関連はいたしまするが、そういう大量人員整理を前にして組合側から提案されておりますところの特別退職手当制度をこの際新設せよという要求がどういうふうに処理されつつあるか、この二つの問題であろうかと思うのであります。人員整理の点につきましては、先般の際にもいろいろ申上げたわけでありますが、これは繰返しますとアメリカ側の陸軍予算、日本における陸軍の予算が二五%の削減、本会計年度において二五%の削減に伴いまして、日本人労務の関係においても若干の予算削減をせねばならん。従つて人員の整理を必要とするという事態に立ち至つたわけでありまして、二五%と申しますことは、陸軍の関係の人員が十一万何千という数になつておりますわけでありますから、二五%そのままであれば二万八千人程度の整理が必要ということになるわけであります。そこに人員整理ではありますけれども、北海道から撤退するという問題が別にあります。又そのほかにも予算関係を伴わなくても、従来から過剰の人員を擁しておつた施設そのものが廃止されるとか、そういうところがありまして、これらの整理と絡み合つているわけでありますが、併しまあ予算節約額を弾きますという見地からいたしますると、北海道の撤退とかほかの理由で整理するものであつても、予算の節約には当然貢献するわけにはなりますので、予算節約からの関係から出て来てない、ほかの関係から出て来ている整理でありますけれども、これが当然二万八千のうちの部分を占めることになるわけであります。二万八千という数字は単純に二五%ということで申上げたわけでありますが、実際には予算削減額を呈示しまして、各部隊からそれだけの予算削減をするためにどれだけの人員節約をしなければならないかということで集まりました数字は二万五千、二万五千までは本当のところは参らないのでありますが、大事をとりまして二万五千ぐらいの数まで行けばいいということになつておりますので、二万五千人が減れば、予算節約の目的を達するものであれば、北海道からほかの事情によつて既定計画として減る人員、その他過剰人員として減る人員その他を控除いたしました残りをどうするかということになるわけでありまして、北海道関係が四千三百人、その他の過剰人員が既定計画として出て参りましたものが二千くらいございますから、これらを差引きました残りの一万数千の問題を予算上のいろいろ工夫をして、節約額との関係において人員の整理のほうを減らして参ろうという努力をいたしておるわけでありまして、現在までの段階では、今申上げました北海道撤退とかその他の既定計画に基く整理の通告をいたしました。これが大体六千数百というところまで来ておりまして、それからその後予算上のいろいろな問題を解決して、最終的に一万九千になるか、一万七千になるかということがきまつておらないので、残りの予算節約に伴う人員整理ができないわけでありますが、併し零になるわけではないわけでありますから、その二万五千と初めに計画いたしました半数までは全般的な調整が済まないうちなら人員整理の決定をし、通知をしても差支えないのみならず、きまつたものは早くやつたほうが予算節約の効果はあるわけでありますので、この九月の十五日頃までには一万二千程度の人員整理の通告はするということになつております。通告いたしましてから四十五日目に整理になるわけであります。従いましてこれから半数済んだ残りの一万一、二千について自然減員による数を控除するとか、予算を工夫して人員の整理を減らすとかいう作業にかかるわけでありまして、一万二千ぐらいまでは北海道の分を含めてどの道整理しなければならないということが確定しておるのが現在の状態であります。今後残つた一万二千数百について、これを七千で食いとめるか八千で食いとめるかということになるわけであります。台計いたしますと北海道の分その他も含めまして二万名を若干越す程度の大量な人員整理があるであろうということは事実になるわけでございます。これらは十一月の十五日までには完了するであろうと考えております。十一月の十五日までに完了するであろうと申上げました意味は、九月の十五日までに申上げましたその第二段の処置までいたします。十五日以後に残つた数についての調整をしまして、月末までに結論を出す、月末までに結論を出して、日本側にその通知をして来れば四十五日目に解雇になる。従つて十一月の十五日までには完了するであろうと、こういうことになるわけであります。
この解雇に関連いたしまして、組合の要望しておりました特別退職手当の問題が早急に解決されなければならないという事態に立ち至つたわけであります。特別退職手当の問題と申しまするのは、組合口は駐留軍労務者と公務員の待遇との関係において駐留軍労務者の現在の待遇というものは、その後ベース・アツプその他は重ねて参つたわけでありますが、待遇の制度の基本は昭和二十三年にきめたものであるわけであります。その当時駐留軍労務者の勤務の性格が公務員のような永続的なものでないということ、又勤務が公務員よりも激しいのではないかということ、それらの点を考慮して、公務員の制度を若干上廻る点にきまつたわけです。資金ベースにおいても、公務員の現在の賃金ベースは一万五千円、駐留軍労務者のべースは一万八千円、かように決定したわけであります。退職金の制度も公務員の制度を若干上廻る占にきまつたわけであります。そこで組合側の要求というものの根拠は、二十三年に駐留軍労務者の特殊性を考慮して公務員より或る程度上廻るという原則が承認され、従つてきまつた。その後公務員の退職制度は行政整理に際しては八割増、若しくは待命制度、そういうような改訂が加えられたわけであつて、現在公務員制度に駐留軍労務者が追い越されたというわけではないかも知れ、ないが、併し曾つてこしらえた差が縮まつてしまつたのであるから、それを元通りの差に回復しなければならないという議論から出発して特別退職手当という制度が提案されたわけであろうと考えておりますが、そういう意味の問題があるわけであります。ところがそれを我々が聞き取りまして、アメリカ側との交渉をいたしておるわけでありますが、組合の要求するような八割増の特別退職手当というものはなかなか簡単には軍の承服するところにもなりませんし、又我々自身といたしましても、なにがしかの調整は必要であろうと考えておりますけれども、昭和二十三年当時の公務員と駐留軍労務者との待遇の差というものが一応承認された原則であるとするならば、それに戻すために八割の増加が必要であるかどうかということについて数学的に立証することができないという見解をとらざるを得ませんので、これは我々としても相当美瑛に困難があろうかと考えております。軍との交渉上これ以外調達庁と申しますか、日本政府と申しますか組合を離れて、我々独自がこれを批判する場合にどういうことになるかという点に主眼をおきましていわゆる調達庁案をこしらえて軍との折衝を続けておるわけであります。問題の根本は、公務員の行政整理に伴う退職手当を改善いたしました際に表向きは八割増ということが言われておることは事実でありますが、実際には恩給の控除とかその他の関係もありまして、現実に殖やしたのは二割しか殖やしておらない。従つて曾つての中が二割程度縮つて来たということは言えても、八割縮つておるからということは言えないというわけであります。それからアメリカ側の理論といたしましては、二十三年に公務員と駐留軍労務者との間の中を設けたことは事実であり、その原則は承認するのであるが、そうして又その後公務員側に退職金に関連する制度が変つて、状況に変化を来たしたということも事実であるけれども、同時に又駐留軍労務者側においても、それ以前においては対象になつていなかつた失業保険給付の対象というような措置も昭和二十七年に至つて入るようになつたのであつて、駐留軍労務者の状況も変つた。両方変つたのであるから、一方が二割程度殖えたからといつてそれで差が縮まつたということは言えない。比較さるべき両方が変化したのであるから、その差が曾つての差通りになつておらないといういわれはない。むしろ曾つての差より開いておるくらいだという議論になつて来ているわけであります。我々といたしましては今日まで組合との交渉も重ね、組合の八割増という案は絶対動かせない性質のものであるか、これが通らなければ他のものも容認しない案であるかどうか、それから又八割増というものが若し絶対に動せないものとすれば、その数字的根拠はどうかという点について折衝を重ね、一方軍に対しましては、失業保険給付というのものは退職金に算入すべきものではない。アメリカにおいてはそうであろうけれども、日本においては環境が違うのであるということで議論を重ね今日米に至つておるわけであります。今日なお結論が出ていないと一応申上げざるを得ないと思いますが、本日もここへ参りますまで、最後という意味ではありませんが、ストライキをやつたからといつて交渉を打切るというような根性は持つておりません。最後とは思つておりませんけれども、その以前における最後交渉もいたしたわけであります。軍側は組合の八割増案というものを容認することができないという態度を変えておらない。又我々の取上げておりますところの失業保険給付という問題を退職金に算入すべきでないという議論に対しましても、昨晩あたりは多少の希望も持つておつたのでありますが、なお実は昨晩のところでは、態度がこれを容認する時期に達しておらないという状況になつておりまして、この問題につきましては、本日組合にストライキ前の一応の同等をすることになつておりますけれども、組合側の満足するような回答は現実のところできない状態にあるということを申上げなければならないと思う次第であります。
一応の状況はさような次第でありまして、なお申し残している点もあろうかと存じますけれども、御指摘に従いまして申上げることにいたします。
この発言だけを見る →現在駐留軍労務者の問題と一口に申しますわけでありますが、これには大体二つの大きな非常に重要な問題が絡んでいるわけでございます。一つは御承知の通りの米軍の計画を持つておりまするところの大量の人員整理の時期がそろそろ近付いて来ておりまして、その最初の整理者がこれはまあ北海道で出て来るわけでありますが、九月の十四日には出て来るという関係、もう一つは、それに関連はいたしまするが、そういう大量人員整理を前にして組合側から提案されておりますところの特別退職手当制度をこの際新設せよという要求がどういうふうに処理されつつあるか、この二つの問題であろうかと思うのであります。人員整理の点につきましては、先般の際にもいろいろ申上げたわけでありますが、これは繰返しますとアメリカ側の陸軍予算、日本における陸軍の予算が二五%の削減、本会計年度において二五%の削減に伴いまして、日本人労務の関係においても若干の予算削減をせねばならん。従つて人員の整理を必要とするという事態に立ち至つたわけでありまして、二五%と申しますことは、陸軍の関係の人員が十一万何千という数になつておりますわけでありますから、二五%そのままであれば二万八千人程度の整理が必要ということになるわけであります。そこに人員整理ではありますけれども、北海道から撤退するという問題が別にあります。又そのほかにも予算関係を伴わなくても、従来から過剰の人員を擁しておつた施設そのものが廃止されるとか、そういうところがありまして、これらの整理と絡み合つているわけでありますが、併しまあ予算節約額を弾きますという見地からいたしますると、北海道の撤退とかほかの理由で整理するものであつても、予算の節約には当然貢献するわけにはなりますので、予算節約からの関係から出て来てない、ほかの関係から出て来ている整理でありますけれども、これが当然二万八千のうちの部分を占めることになるわけであります。二万八千という数字は単純に二五%ということで申上げたわけでありますが、実際には予算削減額を呈示しまして、各部隊からそれだけの予算削減をするためにどれだけの人員節約をしなければならないかということで集まりました数字は二万五千、二万五千までは本当のところは参らないのでありますが、大事をとりまして二万五千ぐらいの数まで行けばいいということになつておりますので、二万五千人が減れば、予算節約の目的を達するものであれば、北海道からほかの事情によつて既定計画として減る人員、その他過剰人員として減る人員その他を控除いたしました残りをどうするかということになるわけでありまして、北海道関係が四千三百人、その他の過剰人員が既定計画として出て参りましたものが二千くらいございますから、これらを差引きました残りの一万数千の問題を予算上のいろいろ工夫をして、節約額との関係において人員の整理のほうを減らして参ろうという努力をいたしておるわけでありまして、現在までの段階では、今申上げました北海道撤退とかその他の既定計画に基く整理の通告をいたしました。これが大体六千数百というところまで来ておりまして、それからその後予算上のいろいろな問題を解決して、最終的に一万九千になるか、一万七千になるかということがきまつておらないので、残りの予算節約に伴う人員整理ができないわけでありますが、併し零になるわけではないわけでありますから、その二万五千と初めに計画いたしました半数までは全般的な調整が済まないうちなら人員整理の決定をし、通知をしても差支えないのみならず、きまつたものは早くやつたほうが予算節約の効果はあるわけでありますので、この九月の十五日頃までには一万二千程度の人員整理の通告はするということになつております。通告いたしましてから四十五日目に整理になるわけであります。従いましてこれから半数済んだ残りの一万一、二千について自然減員による数を控除するとか、予算を工夫して人員の整理を減らすとかいう作業にかかるわけでありまして、一万二千ぐらいまでは北海道の分を含めてどの道整理しなければならないということが確定しておるのが現在の状態であります。今後残つた一万二千数百について、これを七千で食いとめるか八千で食いとめるかということになるわけであります。台計いたしますと北海道の分その他も含めまして二万名を若干越す程度の大量な人員整理があるであろうということは事実になるわけでございます。これらは十一月の十五日までには完了するであろうと考えております。十一月の十五日までに完了するであろうと申上げました意味は、九月の十五日までに申上げましたその第二段の処置までいたします。十五日以後に残つた数についての調整をしまして、月末までに結論を出す、月末までに結論を出して、日本側にその通知をして来れば四十五日目に解雇になる。従つて十一月の十五日までには完了するであろうと、こういうことになるわけであります。
この解雇に関連いたしまして、組合の要望しておりました特別退職手当の問題が早急に解決されなければならないという事態に立ち至つたわけであります。特別退職手当の問題と申しまするのは、組合口は駐留軍労務者と公務員の待遇との関係において駐留軍労務者の現在の待遇というものは、その後ベース・アツプその他は重ねて参つたわけでありますが、待遇の制度の基本は昭和二十三年にきめたものであるわけであります。その当時駐留軍労務者の勤務の性格が公務員のような永続的なものでないということ、又勤務が公務員よりも激しいのではないかということ、それらの点を考慮して、公務員の制度を若干上廻る点にきまつたわけです。資金ベースにおいても、公務員の現在の賃金ベースは一万五千円、駐留軍労務者のべースは一万八千円、かように決定したわけであります。退職金の制度も公務員の制度を若干上廻る占にきまつたわけであります。そこで組合側の要求というものの根拠は、二十三年に駐留軍労務者の特殊性を考慮して公務員より或る程度上廻るという原則が承認され、従つてきまつた。その後公務員の退職制度は行政整理に際しては八割増、若しくは待命制度、そういうような改訂が加えられたわけであつて、現在公務員制度に駐留軍労務者が追い越されたというわけではないかも知れ、ないが、併し曾つてこしらえた差が縮まつてしまつたのであるから、それを元通りの差に回復しなければならないという議論から出発して特別退職手当という制度が提案されたわけであろうと考えておりますが、そういう意味の問題があるわけであります。ところがそれを我々が聞き取りまして、アメリカ側との交渉をいたしておるわけでありますが、組合の要求するような八割増の特別退職手当というものはなかなか簡単には軍の承服するところにもなりませんし、又我々自身といたしましても、なにがしかの調整は必要であろうと考えておりますけれども、昭和二十三年当時の公務員と駐留軍労務者との待遇の差というものが一応承認された原則であるとするならば、それに戻すために八割の増加が必要であるかどうかということについて数学的に立証することができないという見解をとらざるを得ませんので、これは我々としても相当美瑛に困難があろうかと考えております。軍との交渉上これ以外調達庁と申しますか、日本政府と申しますか組合を離れて、我々独自がこれを批判する場合にどういうことになるかという点に主眼をおきましていわゆる調達庁案をこしらえて軍との折衝を続けておるわけであります。問題の根本は、公務員の行政整理に伴う退職手当を改善いたしました際に表向きは八割増ということが言われておることは事実でありますが、実際には恩給の控除とかその他の関係もありまして、現実に殖やしたのは二割しか殖やしておらない。従つて曾つての中が二割程度縮つて来たということは言えても、八割縮つておるからということは言えないというわけであります。それからアメリカ側の理論といたしましては、二十三年に公務員と駐留軍労務者との間の中を設けたことは事実であり、その原則は承認するのであるが、そうして又その後公務員側に退職金に関連する制度が変つて、状況に変化を来たしたということも事実であるけれども、同時に又駐留軍労務者側においても、それ以前においては対象になつていなかつた失業保険給付の対象というような措置も昭和二十七年に至つて入るようになつたのであつて、駐留軍労務者の状況も変つた。両方変つたのであるから、一方が二割程度殖えたからといつてそれで差が縮まつたということは言えない。比較さるべき両方が変化したのであるから、その差が曾つての差通りになつておらないといういわれはない。むしろ曾つての差より開いておるくらいだという議論になつて来ているわけであります。我々といたしましては今日まで組合との交渉も重ね、組合の八割増という案は絶対動かせない性質のものであるか、これが通らなければ他のものも容認しない案であるかどうか、それから又八割増というものが若し絶対に動せないものとすれば、その数字的根拠はどうかという点について折衝を重ね、一方軍に対しましては、失業保険給付というのものは退職金に算入すべきものではない。アメリカにおいてはそうであろうけれども、日本においては環境が違うのであるということで議論を重ね今日米に至つておるわけであります。今日なお結論が出ていないと一応申上げざるを得ないと思いますが、本日もここへ参りますまで、最後という意味ではありませんが、ストライキをやつたからといつて交渉を打切るというような根性は持つておりません。最後とは思つておりませんけれども、その以前における最後交渉もいたしたわけであります。軍側は組合の八割増案というものを容認することができないという態度を変えておらない。又我々の取上げておりますところの失業保険給付という問題を退職金に算入すべきでないという議論に対しましても、昨晩あたりは多少の希望も持つておつたのでありますが、なお実は昨晩のところでは、態度がこれを容認する時期に達しておらないという状況になつておりまして、この問題につきましては、本日組合にストライキ前の一応の同等をすることになつておりますけれども、組合側の満足するような回答は現実のところできない状態にあるということを申上げなければならないと思う次第であります。
一応の状況はさような次第でありまして、なお申し残している点もあろうかと存じますけれども、御指摘に従いまして申上げることにいたします。
栗
福
福島愼太郎#5
○説明員(福島愼太郎君) 只今のままでございますと、駐留寅労務者は八割増という案を固執しておる。そこでこれでなくて、その何分の一かで、半分で折れるとか、三分の一で折れるのだという話が出て参りませんと、アメリカ側との話は私はできなかろうと考えております。
この発言だけを見る →栗
福
福島愼太郎#7
○説明員(福島愼太郎君) 昨晩までそういうことで私どももアメリカ側を説いたわけでありまして、ストライキを「されてしまつたのではお話にならない。アメリカ側も硬化するであろうし、組合口側も簡単に旗を巻くわけに行かないであろうし、ストライキ以前において具体的な線が出ないならば、抽象的な問題についてでも成る程度の線を相互で承認することができないかということで努力したのでありますが、昨晩私は家に帰つて寝ましたときには、大体そこまで来たという心証を得て帰つて、今朝こちらに伺うことにもなつておりましたので、それ以前に相当な縦をつかんで伺えると実は考えておりまして、その線で本日の組合に対する回答等も用意し、文書等も用意して参つたのでありますが、今朝になりましてもアメリカ側の態度というものは、一応組合が折れる形勢を示してない以上は本日は断るという態度で臨みたいということに変つて来ておるわけであります。
この発言だけを見る →田
田村文吉#8
○田村文吉君 この問題はそういうふうに不幸にしてストライキまで発展したような場合に、解決なさる方法というのは何か手があるのですか、日本の国がやるということになるのですか、斡旋、調停の方法は何か開かれているのですか。
この発言だけを見る →福
福島愼太郎#9
○説明員(福島愼太郎君) 駐留軍労務者と申しますのは公務員でございませんので、従いまして労働三法に従う通常の労務関係ということになりますから、通常の調停制度、中労委その他の関係は適用できるということになつておるのであります。従いまして従来からこの関係をそういう調停関係にお願いしたこともあるのであります。ただそれは日本の法律上の雇用主たる日本政府と労務者との間の関係になりまして、アメリカ側が聞かなければどうにもならないという結果になりますので、形式はともかくとして、実質的にはその調停関係の制度というものの実効は余り期待し得ないのじやないか。ただまあそういう調停関係の制度によつて、アメリカ側に何と申しますか、社会的な圧力をかけるということは考えられ得ると思います。
この発言だけを見る →阿
阿具根登#10
○阿具根登君 これは雇用関係は政府となつておるわけですね、そうすればアメリカのほうがどうしても組合の要求に対して要求を容れることができない、こういつた場合に、政府はただアメリカ側が組合の要求を容れないから仕方ないのだ、こういうような態度でおつていいかどうか、その点も少し詳しく説明を願いたいと思うのですが……。
この発言だけを見る →福
福島愼太郎#11
○説明員(福島愼太郎君) この点がかなり重要な問題なわけなんでございますが、曾つて駐留軍労務者は公務員特別職という建前で平和回復まで処理して来た時代があるのです。この形でおりますれば、政府の責任というものはかなり明確になつていたと思うのです。その後講和回復以後、組合側の主張もありまして、公務員特別職の関係を捨てて純然たる私契約の関係ということになりまして、従つて適用する法律も労働三法ということになつたわけであります。スト権その他も出て参つて来たわけであります。それでいわゆる労務基本契約なるものも、これも米国軍と日本政府との間の公の関係ではなくて、私法上の契約ということになつておるわけです。これが各労務者と米軍との間の契約のいわゆるマスター・コントラクトで代表契約になつているわけです。従いまして飽くまでアメリカ側から金を受取つて、これを取次いで払うという契約の建前になつておりますので、現在のままではアメリカが払わなければ政府側に……、その契約をアメリカが履行しなければ政府に責任は出て来ると思いますが、その契約以外の金について政府の責任というものは、政府が払うという建前にはなつておらないし、なつておらないがなるようにしたらどうかという考え方が出て来るかと思いますが、こうなりますと政府の金で、政府の一般予算の中から給料を払うという関係になりますと、その身分関係は当然に公務員との関係という面を生ずるであろうし、賃金のベースにおいても公務員以上のベースというものが承認されるかどうか。ストライキその他の労働条件について公務員の持つている以上の条件というものを今日のように承認されるかどうかといつたような問題を捲き起しますので、政府の予算によつて賃金を受取るという面は、それらの点についてよいと覚悟があれば取上げることのできない問題ではないと思いますけれども、今日まで、私も本当を申上げますと駐留軍労務の関係は新らしいのでございますが、今日まで七、八年の間駐留軍労務の流れて来た流れから申しますと、政府の関係を離れて私法上の労務契約の関係、従つてスト権もある。従つて賃金ベースも違う、こういう考え方で流れて来たと考えております。
この発言だけを見る →阿
阿具根登#12
○阿具根登君 まあ長官のお考えを聞いておりますと、二十三年に一般公務員よりも優遇するようにしたのだ。それでまあ一般公務員並みに八割増の特別退職金を要求することは少し無理だ。なお米軍のほうでは失業保険にも入つたので差は大きくなつているのじやないか。それで組合のほうの言うのが少し無理じやないか、こういうようなお考えを持つておられるようでありますが、そうですが。
この発言だけを見る →福
福島愼太郎#13
○説明員(福島愼太郎君) 組合側は結局これは初めからそういう考えを持つておつたということにいたしてもいいのですが、極く最近の主張といたしましては、現在の退職金制度を改革しろという議論ではないのだ、米軍がぽつぽつ引揚げるという時期が近付いて来たので、一朝にして今までの勤務関係がなくなるという時期にも際会したのであるから、通常の退職手当制度以外に特別退職手当というものを新設してプラスしろ、今までのものが公務員に比較して少いから公務員並みにしてくれとか、そういう議論ではないのであります。御苦労賃が欲しいのだ、こういう議論に変つて来たと言つては怒るかも知れませんが、最近ではそういう言い方のほうが強くなつているわけでありまして、恐らく組合側としても公務員並みにしろという議論だけでは説明がつかないというふうには自覚しておられるだろうと思うのです。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#14
○委員長(栗山良夫君) 私この問題は長官の大体整理してお話し願つた通りだと思うのです、実情としましては。併し駐留軍労務者そのもののことを考えてやりますと、とにかくああいう特殊な職場で十年近い間働いていたことは事実なんです。而もその間においては日本人が日本人同士で労使関係を作るのと違いまして、精神的にもいろいろな苦痛もあつたろうと思うのです。そこで今そういう労務に従事しながら、突然集団的に二万人とか或いは三万人に近い人が整理されているということは、或る意味においては日本の占領行政を円滑にやり得るための犠牲者であつたと言つても過言でないと思うのです。
そういう人が生じたことになるわけであるから、特別な金を欲しいという要求ですね、私は総額の問題は別といたしまして、考え方としては自然に出て来る無理のないものじやないかと思うのです。これを米軍がみるか日本政府がみるか。もらうほうはどちらからもらつてもかまわないものでしようが、そういう特別退職金という思想ですね、これを何とか取上げてやるという方法はないものでしようかね。あなたがおつし、やつたような非常に真正面から行きますと公務員扱いになるのか、こういうことになつて来ますけれども、そういう恰好でなくて、駐留軍労務者が十年間働いた特殊な、これは前代未聞の労務関係ですね、そういうものの終始符を打つ場合に対して何かみてやれないものか、こういう考え方というものは起きないものでしようか。
この発言だけを見る →そういう人が生じたことになるわけであるから、特別な金を欲しいという要求ですね、私は総額の問題は別といたしまして、考え方としては自然に出て来る無理のないものじやないかと思うのです。これを米軍がみるか日本政府がみるか。もらうほうはどちらからもらつてもかまわないものでしようが、そういう特別退職金という思想ですね、これを何とか取上げてやるという方法はないものでしようかね。あなたがおつし、やつたような非常に真正面から行きますと公務員扱いになるのか、こういうことになつて来ますけれども、そういう恰好でなくて、駐留軍労務者が十年間働いた特殊な、これは前代未聞の労務関係ですね、そういうものの終始符を打つ場合に対して何かみてやれないものか、こういう考え方というものは起きないものでしようか。
福
福島愼太郎#15
○説明員(福島愼太郎君) 日本政府として何とかするという考え方からしますと、現在の情勢で日本政府の費用を出すということは、私どものレベルでは容易に考えられないことなんでございますが、同時に又おつしやるようなことはアメリカ側でもわからなければならん筋合いではあると思うんです。
そこで私ども組合にお願いしておりますのは、これは八割増案というのは、何もそれは頭から理窟がないとか何だとかということを言つているわけではないが、それがまあ通らないということを考えざるを得ない情勢であるとすれば、それから又何もこの交渉も、組合も直接米軍とも交渉し、いろいろ努力もしているわけであるけれども、私もその一端をかつてアメリカにぶつかつているわけなんで、その際にまあ額は別として、何とかしないかということで、アメリカと最後の努力ができるような地位に私は置いてくれないか。組合が八割以外は何物も容認しないということであつては、私はこれができなければ調達庁長官は勤まらないと考えているくらいなんですが、それにしてもまあ本当の意味での私の考えというものをアメリカ側に、その価値について評価さしたことが実はないのであります。組合は八割増を言つている、調達庁は別な案を考えてはいる。軍としては、調達庁案を呑めば組合はストをやらないか、それは今のところではやると言つているわけです。ですから私どもの考えていることは、調達庁案というものを申上げれば、調達庁案の威力は乏しいわけであります、ですから組合のほうが、額はこだわらないが、それはこだわらないと言つても、一遍に我々の案を承認するとかどうとかということにはなりますまいが、額は相談に乗るけれども、それで不服ならば最後にストということになるかも知れませんが、それは別として、とにかく制度の改革という意味で何とかでつち上げてくれないかということでありますれば、軍に、組合案と調達庁案とが二つあつて、組合案というのは容認できないんだが、調達庁案ということを若し認めれば組合はストはやらないのかと言うたときに、それはどうもわからない、恐らくやるでしよう、それじやお前損じやないか、両方とも拒否したところでストをする。調達庁案を呑みますと今度は軍としては五億角余計かかる。五億の散財をするという約束をしてもストをする、馬鹿馬鹿しいから両方断わるというようなことに私どもの案が会つているわけであります。私どもとしては一つそういう面の、卑近な言葉で申しますれば組合・案のあおりを食わない状況において、調達庁案を一つのメリットとして軍とぶつかつてみたい、そういう状況をこしらえてくれんかということを頼んでいるわけであります。そういたしませんと、調達庁案を軍自体としては容認されておりませんが、それ自身裸でぶつかつて行つたことはないというわけなんであります。
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栗
福
福島愼太郎#17
○説明員(福島愼太郎君) 公表はしていると思います。組合の諸君には全部知らせてあるわけでございます。調達庁案というものを一応御説明申上げましようか……。調達庁案と申しますのはこういうことなんです。退職手当の制度というのは、一年の人に何割とか、カーブで申しますと、こういうふうに一応のカーブができているわけでありますが、それに公務員の制度と並行したカーブができるわけですが、公務員の制度がどう変つたかと申しますと、実質的にはそれは二割程度ちよつと動いたということが言えるわけですが、そのほかに最低保障制度というものができたわけであります。これは二十九年でございます。今年の制度、それで四年以下のものは比例してしないで、一審最低の保障は例えば二・七カ月分とか、そういう保障ができて来たわけです。一年のものは三・六カ月とか、従つて下へ厚くなつて来ている。そこで駐留軍労務者と公務員との斜度そのものの幅は議論しないで、公務員制度というものは最低保障という変つた制度を入れたために、カーブの書き方が下べ来てこうなるようなカーブになる。駐留軍もそれを採用しなければいかんじやないかということで、駐留軍労務者に対しても公務員の最低保障という案を入れて案を提示しているわけであります。そういたしますと、組合の言う八割増案と調達庁の案とは最低のところで、つまり四年以下では大体同じ線になるわけであります。むしろ半年とか一年とかいう点になりますと調達庁案のほうが率はいい、いいんですが、四年以上になりますと全然いじくつてない。ですから元の通り。私どもの一応の理窟としては、四年以上は元通りでも、併し公務員より相当多いということがわかつているからまあいいじやないか、それが一つと、それから現在は平和条約のときに一応雇用関係を清算いたしましたので、駐留軍労務者というものは二年半以上の人は一人もいない。ですから四年以下の退職金制度を改革すれば、これに該当しないという人は一人もおらんじやないか。九月の十三日にはもう北海道で首が出るというので急ぐんだが、そこのところで問に合うじやないか。六年、七年の人の制度はちつとも改良しておらんけれども、我々も、制度は改良したわ、該当者は一人もいないわというのは第一身が入らんし、そういう話を持つて来ているからアメリカとの話が非常にむずかしくなる。該当者のいないのにむずかしい話を持出して、先方が御破算というよりも、むずかしいところは幸いにして該当者はいないんだからまあ放つておこうじやないか、あとでやろうじやないかということになるわけでして、調達庁案と組合案とは、最低保障という意味におきまして、四年以下の分については金額においてさしたる逕庭はないということは組合側でも了承しておりますが、古い者について、五年、六年、七年、八年という者については何ら顧慮していないという点で叱られているわけであります。ただ交渉上そういうことのほうが私どもは当面の問題は解決できるし、当面といつても明日から駄目だというならばこれは何ですが、一年半はもつじやないか。それからもう一つは、駐留軍労務者というものは二年半じやなくて、本当は七年半くらいになるけれども、講和発効のときに元はといえば組合の要求であつたもののそのときに退職金は一遍支払つた。併し今日の者は年限が短い。七年勤めた者は退職金五年と二年と分けて清算をして、トータルは損になることはわかつている。だから損になつているので、あんなことを要求して、七年半で清算をしたから何も問題はないじやないか、その点にちよつと弱点があるのですけれどもね。
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栗山良夫#18
○委員長(栗山良夫君) ちよつと私わからない点は、そうしますと大部分の者は二年半以下である、殆んど大部分だとおつしやるんですが、そうすると二年半以上、もつと言いますれば四年以上の者、そういう者は現実にあるにはあるんですか。
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栗
栗山良夫#20
○委員長(栗山良夫君) そうしますと、組合のほうが七年間の長期のものまで認めているのに、講和発効を境にして一応退職金について、身分関係において満算されたと政府なり米軍が考えている。組合のほうでは、退職については占領中からずつと通算しろ、こういう意思なんですか。
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福島愼太郎#21
○説明員(福島愼太郎君) そういう意思は全然ありません。むしろその点につきましてはアメリカのほうが文句を言つているわけでして、二年半前に清算したときに清算したんだから、それから新規採用になるので、給与なんかも元に戻るべきだと言うんです。定期昇給で積上げて来たその金額というものは元へ戻らずじまいであるわけです。退職金は清算しちやつた、昇給で積上げて来た金額はそのままということは、むしろ組合に有利に解決したじやないかという点も一つある。
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福
栗
栗山良夫#24
○委員長(栗山良夫君) この十三日の午前六時までには、殆んど交渉らしい交渉といいますか、問題の解決点を見出し得るような交渉というものは、大体もうないと見なければなりませんか。
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福島愼太郎#25
○説明員(福島愼太郎君) 私どもは八日にその通告をもらいましてから十三日まで努力するつもりで、昨日も、又本日もやつて参つたわけでありますけれども、ここへ来まして、金曜、土曜、日曜ということもございますが、十三日まででは、只今までの線以上の線が出て、組合との間にストを延期というような見込は、そういう線で更に組合とお話はいたしたいと考えておりますけれども、むずかしいのではないかという気持を持つております。
私は組合に対しましては、これは組合としては言えないかも知れないが、私自身は仮に八割でなくても七割だ、六割だ、五割だという話もあるのだし、それが一割になつては組合も承知できないだろう、二割か三割というところでとどまるということもあるし、まあ八割という線にこだわらないで何ができるかという交渉を最後までやつて行きたい。アメリカのほうも、これは普通の人間でもそうでありましようが、それでなくてもそれ以上に軍人だつたり、又わけがわからなかつたりする関係もあつて、ストライキを食わしてしまえげ更に話がむずかしくなるということも考慮されるので、私の立場として組合にストライキをやめてくれとか何とかいうそういう権限もなければ、又必要もないことであるけれども、本当に私が手を挙げて、どうにもならんというふうに、それも一月待ての、半月待てのというわけには、行かないが、四日、五日、六日でももう一応の努力をさせてもらいたい。それには表向きに八割でやるのじやないのだということを言つたのでは工合が悪いかも知れないが、八割の問題にも含まれ、又調達庁案にも含まれている原則、例えば失業保険給付などは退職金に算入すべきでない。算入すべしというアメリカの議論に対して我々は算入すべきでないということで闘つておる。これは八割のためとか何とかいうことでやつているのではない。私どもはここで組合の諸君に面と向つては悪いかも知れないが、組合案のためではなくて、調達庁案のために頑張つているつもりだけれども、それを組合の諸君が組合案のために頑張つていると解釈してもいい。その原則さえ一応通してしまえば、それに基いて更に八割の案をあとで頑張つて来てもかまわない。そういつたような両者に共通した、少くとも調達庁案の持つている内容を成立させるために必要な原則上の交渉というものをもう十日間やつてみたいと言つたところで、それは組合にも事情があつてできないだろう。私としてはこの金曜、土曜だけでもう万事休したというのではちよつと良心が誉めるので、少くとももう三日か四日やつてみたいという心境にあるわけです。そういうことを組合がやらしてくれるだろうかということを今日会つて頼んでみたいと思つております。
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栗
栗山良夫#26
○委員長(栗山良夫君) そうすると調達庁案で実施をするとすれば、失業保険金は枠の外に出るという一応仮定の下に考えますと、二年以下の者は勿論、四年以下の者は全部ひとしい、そういう考えに立つて、而も調達庁案でも、総額の話でしようが、組合の八割要求と大体同じだ、こういうことになりますと、組合案と調達庁案との間で話合いといいますか、了解がつかない最も大きな要点はどういう点で話がつかないのですか。
この発言だけを見る →福
福島愼太郎#27
○説明員(福島愼太郎君) 組合のほうはこれは飽くまで八割で……、これはまあそう言つては悪いかも知れませんが、一応表向きかも知れないが、調達庁でもう一案出せということを言つている。現在の調達庁案でなくて、更に歩み寄つたもう一案を、はつきり言つているわけではないのですが、そういうふうに私どもは了解している。そこで我々としては調達庁案ですら軍が呑む、又呑ませ得るという確信が、今の失業保険法関係その他でまだ議論が済んでいない。我々が当面軍と議論しているのは、調達庁案の持つている数字について議論しているのではない。その基礎をなす失業保険給付はどう考えるべきか、公務員の待命制度はどの程度の範囲で考えるべきであるか。公務員は恩給をもらつているのに対して組合員は恩給がないのだからその差というものはどう考えるべきか、そういう議論をしているわけです。そういう議論が一々勝負が付いて行きますと、従つてそこで数学的に調達庁の線がきまるから、或いは組合の人にしたら組合の線をそのときになつて主張してもいいと思います。そういうことになろうと思います。従つて抽象的な線で議論をしているわけで、軍に数字的な解釈を与えずに原則を確立したいということでやつておりますので、今軍との関係その他において調達庁案程度が卒業した上でなら組合との関係もあつて一遍は調達庁案は上げるが、併し軍が呑まない先から調達庁案を上げるということはどうか。それよりも組合のほうは苦しかろうけれども、三割、四割まで下げられたのでは整理が付かないが、少くとも八割でなくても、八割という数字には固執しないが、できるだけ近くとか何とかいうことは言えないかということが我々の組合に対する要求なんです。
この発言だけを見る →阿
阿具根登#28
○阿具根登君 そうすると八割ということはもうとても軍は了解はしない。それで組合のほうが八割の線を引込めてそうしてそのまま任してくれんか、こういう考えだということになれば、交渉は軍と交渉ということでなく、調達庁と組合口の交渉になつているわけなんですね。
この発言だけを見る →福
福島愼太郎#29
○説明員(福島愼太郎君) そういうことでございます。組合のほうが八割という線はまあとにかく一応引込めてくれんか、軍との話は私どもに任してくれないか、その上で話をして来た案が二割だつたらそのときに、君二割だから駄目だということを言つて来てもそれは我々仕方がない、三割だから駄目と言われても仕方がない、五割だから呑んでやれと言われれば結構だ、別に八割は固執しないが、あとはどういう話が付くかやつて見てくれないかということで、きまつたことは必ず呑まなければならんということを言つているわけじやない。いずれにしてもそういう努力をして見なければ、軍としては今日の事態において八割は断わるということはぴつたり言つているわけでございます。軍は今日それを発表するだろうと思います。
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