予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年七月十四日(木曜日)
午前十時二十三分開議
出席委員
委員長 三浦 一雄君
理事 上林山榮吉君 理事 重政 誠之君
理事 中曽根康弘君 理事 小坂善太郎君
理事 西村 直己君 理事 赤松 勇君
理事 今澄 勇君
赤城 宗徳君 井出一太郎君
稲葉 修君 宇都宮徳馬君
小川 半次君 北村徳太郎君
河本 敏夫君 福田 赳夫君
藤本 捨助君 牧野 良三君
松浦周太郎君 村松 久義君
山本 猛夫君 相川 勝六君
植木庚子郎君 太田 正孝君
北澤 直吉君 倉石 忠雄君
野田 卯一君 橋本 龍伍君
平野 三郎君 福永 一臣君
勝間田清一君 久保田鶴松君
志村 茂治君 田中 稔男君
福田 昌子君 武藤運十郎君
柳田 秀一君 井堀 繁雄君
河野 密君 中島 巖君
中村 時雄君 西村 榮一君
三宅 正一君 山下 榮二君
出席国務大臣
内閣総理大臣 鳩山 一郎君
外 務 大 臣 重光 葵君
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
通商産業大臣 石橋 湛山君
国 務 大 臣 杉原 荒太君
国 務 大 臣 高碕達之助君
出席政府委員
内閣官房長官 根本龍太郎君
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
大蔵事務官
(主計局長) 森永貞一郎君
委員外の出席者
専 門 員 小林幾次郎君
専 門 員 園山 芳造君
専 門 員 小竹 豊治君
―――――――――――――
六月二十七日
委員三田村武夫君及び杉村沖治郎君辞任につき、
その補欠として櫻内義雄君及び矢尾喜三郎君が
議長の指名で委員に選任された。
同月二十八日
委員松野頼三君、足鹿覺君、渡辺惣蔵君、井堀
繁雄君及び稲富稜人君辞任につき、その補欠と
して保利茂君、田中織之進君、和田博雄君、山
下榮二君及び水谷長三郎君が議長の指名で委員
に選任された。
同月二十九日
委員櫻内義雄君、細田綱吉君、矢尾喜三郎君及
び山下榮二君辞任につき、その補欠として三田
村武夫君、岡良一君、杉村沖治郎君及び井堀繁
雄君が議長の指名で委員に選任された。
同 日
委員井堀繁雄君辞任につき、その補欠として田
原春次君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十日
委員椎熊三郎君辞任につき、その補欠として河
本敏夫君が議長の指名で委員に選任された。
七月一日
委員田原春次君辞任につき、その補欠として井
堀繁雄君が議長の指名で委員に選任された。
同月二日
委員宇田耕一君、和田博雄君及び井堀繁雄君辞
任につき、その補欠として木村文男君、田中稔
男君及び山下榮二君が議長の指名で委員に選任
された。
同月五日
委員福田昌子君辞任につき、その補欠として横
錢重吉君が議長の指名で委員に選任された。
同月六日
委員木村文男君及び横錢重吉君辞任につき、そ
の補欠として山本猛夫君及び福田昌子君が議長
の指名で委員に選任された。
同月八日
委員保利茂君辞任につき、その補欠として福永
一臣君が議長の指名で委員に選任された。
同月九日
委員福田昌子君辞任につき、その補欠として稻
村隆一君が議長の指名で委員に選任された。
同月十三日
委員山本猛夫君、伊藤好道君、稻村隆一君、田
中稔男君、岡良一君、小平忠君及び川上貫一君
辞任につき、その補欠として芦田均君、勝間田
清一君、福田昌子君、加藤清二君、河野密君、
中村時雄君及び久保田豊君が議長の指名で委員
に選任された。
同 日
委員芦田均君辞任につき、その補欠として山本
猛夫君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
同月十四日
委員楠美省吾君、松浦東介君、加藤清二君、杉
村沖治郎君、水谷長三郎君、山下榮二君及び久
保田豊君辞任につき、その補欠として小川半次
君、藤本捨助君、田中稔男君、中島巖君、三宅
正一君、井堀繁雄君及び川上貫一君が議長の指
名で委員に選任された。
―――――――――――――
七月二日
昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)
の審査を本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十時二十三分開議
出席委員
委員長 三浦 一雄君
理事 上林山榮吉君 理事 重政 誠之君
理事 中曽根康弘君 理事 小坂善太郎君
理事 西村 直己君 理事 赤松 勇君
理事 今澄 勇君
赤城 宗徳君 井出一太郎君
稲葉 修君 宇都宮徳馬君
小川 半次君 北村徳太郎君
河本 敏夫君 福田 赳夫君
藤本 捨助君 牧野 良三君
松浦周太郎君 村松 久義君
山本 猛夫君 相川 勝六君
植木庚子郎君 太田 正孝君
北澤 直吉君 倉石 忠雄君
野田 卯一君 橋本 龍伍君
平野 三郎君 福永 一臣君
勝間田清一君 久保田鶴松君
志村 茂治君 田中 稔男君
福田 昌子君 武藤運十郎君
柳田 秀一君 井堀 繁雄君
河野 密君 中島 巖君
中村 時雄君 西村 榮一君
三宅 正一君 山下 榮二君
出席国務大臣
内閣総理大臣 鳩山 一郎君
外 務 大 臣 重光 葵君
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
通商産業大臣 石橋 湛山君
国 務 大 臣 杉原 荒太君
国 務 大 臣 高碕達之助君
出席政府委員
内閣官房長官 根本龍太郎君
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
大蔵事務官
(主計局長) 森永貞一郎君
委員外の出席者
専 門 員 小林幾次郎君
専 門 員 園山 芳造君
専 門 員 小竹 豊治君
―――――――――――――
六月二十七日
委員三田村武夫君及び杉村沖治郎君辞任につき、
その補欠として櫻内義雄君及び矢尾喜三郎君が
議長の指名で委員に選任された。
同月二十八日
委員松野頼三君、足鹿覺君、渡辺惣蔵君、井堀
繁雄君及び稲富稜人君辞任につき、その補欠と
して保利茂君、田中織之進君、和田博雄君、山
下榮二君及び水谷長三郎君が議長の指名で委員
に選任された。
同月二十九日
委員櫻内義雄君、細田綱吉君、矢尾喜三郎君及
び山下榮二君辞任につき、その補欠として三田
村武夫君、岡良一君、杉村沖治郎君及び井堀繁
雄君が議長の指名で委員に選任された。
同 日
委員井堀繁雄君辞任につき、その補欠として田
原春次君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十日
委員椎熊三郎君辞任につき、その補欠として河
本敏夫君が議長の指名で委員に選任された。
七月一日
委員田原春次君辞任につき、その補欠として井
堀繁雄君が議長の指名で委員に選任された。
同月二日
委員宇田耕一君、和田博雄君及び井堀繁雄君辞
任につき、その補欠として木村文男君、田中稔
男君及び山下榮二君が議長の指名で委員に選任
された。
同月五日
委員福田昌子君辞任につき、その補欠として横
錢重吉君が議長の指名で委員に選任された。
同月六日
委員木村文男君及び横錢重吉君辞任につき、そ
の補欠として山本猛夫君及び福田昌子君が議長
の指名で委員に選任された。
同月八日
委員保利茂君辞任につき、その補欠として福永
一臣君が議長の指名で委員に選任された。
同月九日
委員福田昌子君辞任につき、その補欠として稻
村隆一君が議長の指名で委員に選任された。
同月十三日
委員山本猛夫君、伊藤好道君、稻村隆一君、田
中稔男君、岡良一君、小平忠君及び川上貫一君
辞任につき、その補欠として芦田均君、勝間田
清一君、福田昌子君、加藤清二君、河野密君、
中村時雄君及び久保田豊君が議長の指名で委員
に選任された。
同 日
委員芦田均君辞任につき、その補欠として山本
猛夫君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
同月十四日
委員楠美省吾君、松浦東介君、加藤清二君、杉
村沖治郎君、水谷長三郎君、山下榮二君及び久
保田豊君辞任につき、その補欠として小川半次
君、藤本捨助君、田中稔男君、中島巖君、三宅
正一君、井堀繁雄君及び川上貫一君が議長の指
名で委員に選任された。
―――――――――――――
七月二日
昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)
の審査を本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)
―――――――――――――
三
三浦一雄#1
○三浦委員長 これより会議を開きます。
昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)を議題といたします。
まず政府より提案理由の説明を聞くことといたします。大蔵大臣一萬田尚登君。
この発言だけを見る →昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)を議題といたします。
まず政府より提案理由の説明を聞くことといたします。大蔵大臣一萬田尚登君。
一
一萬田尚登#2
○一萬田国務大臣 昭和三十年度特別会計予算補正特第1号を提出いたし、御審議を願うに当りまして、その内容につき御説明いたしたいと存じます。
六月二十四日国会において承認されました農産物に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結に伴いまして、これに基いて借り入れる外貨資金を財源として、電源の開発、農地の開発その他本邦の経済の発展を促進するために行う資金の貸付に関する経理を明確にするため、余剰農産物資金融通特別会計を設置することといたしましたので、このため、ここに昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)を提出いたした次第であります。
この特別会計の歳入は、右のアメリカ合衆国からの借り入れ資金の借り入れによる収入金三百十四億二千万円、及び貸付金の利子収入一億八千三百万円をもってこれに充て、歳出といたしましては、電源開発事業に百八十二億五千万円、農地開発事業に三十億円、日本生産性本部に一億五千万円を貸し付けることとして、合計二百十四億円の貸付金を計上するほか、事務取扱費及び予備費若干を計上いたしております。
以上、昭和三十年度特別会計予算補正特第1号の大要を御説明いたしましたが、何とぞすみやかに御審議の上御賛成あらんことを特にお願いいたす次第であります。
この発言だけを見る →六月二十四日国会において承認されました農産物に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結に伴いまして、これに基いて借り入れる外貨資金を財源として、電源の開発、農地の開発その他本邦の経済の発展を促進するために行う資金の貸付に関する経理を明確にするため、余剰農産物資金融通特別会計を設置することといたしましたので、このため、ここに昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)を提出いたした次第であります。
この特別会計の歳入は、右のアメリカ合衆国からの借り入れ資金の借り入れによる収入金三百十四億二千万円、及び貸付金の利子収入一億八千三百万円をもってこれに充て、歳出といたしましては、電源開発事業に百八十二億五千万円、農地開発事業に三十億円、日本生産性本部に一億五千万円を貸し付けることとして、合計二百十四億円の貸付金を計上するほか、事務取扱費及び予備費若干を計上いたしております。
以上、昭和三十年度特別会計予算補正特第1号の大要を御説明いたしましたが、何とぞすみやかに御審議の上御賛成あらんことを特にお願いいたす次第であります。
三
北
北澤直吉#4
○北澤委員 私は自由党を代表しまして、外交問題を中心として、総理大臣、外務大臣、大蔵大臣及び通産大臣にお尋ねをしたいと存じます。
第一は日ソの交渉についてであります。六月の初めにロンドンで日ソの交渉が始まりましてから約一ヵ月半でございますが、今日までの交渉の経過を見ますと、日ソ双方の主張が提示されただけでありまして、しかも双方の主張の間には大きな食い違いがありまして、ほとんど歩み寄りの跡が見られないのであります。双方の主張はちょうど平行線の上を走っているような感をいたしておるわけであります。日本側におきましては、各種の懸案を解決して、その上で国交を回復しようという方針をとっているのに対しまして、先方ソ連側におきましては、桑港平和会議の際におきましてソ連のグロムイコ代表が提出いたしまして、しかも日本その他各国から反対を受けました、いわゆるソ連の修正案と大同小異の平和条約案を提出しまして、そうして日本の中立化をはかりますとともに、懸案解決を一応たな上げして、直ちに国交の回復をしよう、こういうソ連側の主張であります。日本側が最も重要視をいたしております抑留日本人あるいは戦犯者の帰還の問題、また領土問題等につきましても、先方は全然わが方の主張に同意を与えないように聞いておるのであります。私どもの見るところでは、この日ソの交渉は行き詰まりの状態にありまして、いわゆるデッド・ロックに乗り上げたものと判断せざるを得ないのでありますが、鳩山総理及び重光外務大臣はこれをいかにお考えでありますか、両大臣の御所見を伺いたいと存じます。
この発言だけを見る →第一は日ソの交渉についてであります。六月の初めにロンドンで日ソの交渉が始まりましてから約一ヵ月半でございますが、今日までの交渉の経過を見ますと、日ソ双方の主張が提示されただけでありまして、しかも双方の主張の間には大きな食い違いがありまして、ほとんど歩み寄りの跡が見られないのであります。双方の主張はちょうど平行線の上を走っているような感をいたしておるわけであります。日本側におきましては、各種の懸案を解決して、その上で国交を回復しようという方針をとっているのに対しまして、先方ソ連側におきましては、桑港平和会議の際におきましてソ連のグロムイコ代表が提出いたしまして、しかも日本その他各国から反対を受けました、いわゆるソ連の修正案と大同小異の平和条約案を提出しまして、そうして日本の中立化をはかりますとともに、懸案解決を一応たな上げして、直ちに国交の回復をしよう、こういうソ連側の主張であります。日本側が最も重要視をいたしております抑留日本人あるいは戦犯者の帰還の問題、また領土問題等につきましても、先方は全然わが方の主張に同意を与えないように聞いておるのであります。私どもの見るところでは、この日ソの交渉は行き詰まりの状態にありまして、いわゆるデッド・ロックに乗り上げたものと判断せざるを得ないのでありますが、鳩山総理及び重光外務大臣はこれをいかにお考えでありますか、両大臣の御所見を伺いたいと存じます。
三
鳩
鳩山一郎#6
○鳩山国務大臣 ありがとう。
日ソの交渉は、とにかく戦争を終結して国際関係を正常化しようということにつきましては、ソ連からもそういうような申し入れがあったのでありまして、その点については決して日本と意思の疎通を欠いているということはございません。なお未帰還の抑留者の帰還問題についても、私は意見の正面衝突はないものと考えております。領土問題につきましては、まだとにかく意見の合意がございませんけれども、決してデット・ロックに乗ってしまって正面衝突してしまったという関係にはなっておりません。詳細のことにつきましては外務大臣から答弁します。
この発言だけを見る →日ソの交渉は、とにかく戦争を終結して国際関係を正常化しようということにつきましては、ソ連からもそういうような申し入れがあったのでありまして、その点については決して日本と意思の疎通を欠いているということはございません。なお未帰還の抑留者の帰還問題についても、私は意見の正面衝突はないものと考えております。領土問題につきましては、まだとにかく意見の合意がございませんけれども、決してデット・ロックに乗ってしまって正面衝突してしまったという関係にはなっておりません。詳細のことにつきましては外務大臣から答弁します。
重
重光葵#7
○重光国務大臣 日ソ交渉の経過の大要はすでに説明を申し上げておる通りでございます。今お話のように、双方とも立場を十分開陳したわけでございます。そうして未帰還者の送還の問題について日本全権から強く要請しておるということも御承知の通りでございます。この問題について意見はまだまとまってないのでございますが、しかし交渉の順序として、今後の交渉の経過に待たなければならぬと私は思います。そこで今行き詰まりということを申されましたが、これはおそらくマリク全権がロンドンからモスクワに帰ったことにも関係があるのじゃないかと思います。マリク全権が七月二日にロンドンをたって帰りました。つまり交渉が六月一日に始められましたが、最初の数回は儀礼的のことで、実際の交渉は六月の中旬以後に行われたようなわけでございますが、そこで七月の初めにマリク全権がモスクワに帰った。帰った理由はわかりませんが、またロンドンに再び来て交渉を始めるという約束で帰ったのでございますが、約束通りに十四日に帰って、十五日から、すなわち明日から直ちに交渉々再開するということを申して参りましたから、そこで交渉は行き詰まりには事実なっておらないのでございまして、今後の交渉の発展によってこの交渉が目的を達するかどうか、こういうことになる順序になっております。さようなわけでございますから、今後の発展を一つ十分見守る必要がある、こう思っております。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#8
○北澤委員 日本側が日ソ交渉の最も大きな前提条件とも考えておりまする抑留邦人の引き揚げ及び領土問題につきまして、松本全権が相当強くソ連側に主張しておりますことは私どもも聞いておるのでありますが、これに対しまするソ連側の態度は、領土問題についてほとんど日本の主張を受けつけない。それから抑留邦人の引き揚げの問題につきましても、いろいろソ連側の考えを言っておるようでありますが、ソ連におきまする抑留のドイツ人あるいはイタリア人との関係もあって、ソ連におきまする抑留日本人を全部日本に帰すというふうなことは私は望めないと思うのでありますが、そういうふうな抑留邦人引き揚げ、領土問題についての日本の主張に対しまして、ソ連側がどの程度歩み寄ったか、どの程度妥協の色を示したか、その点を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →重
重光葵#9
○重光国務大臣 未帰還者帰還の問題がまだ妥結を見ていないということはその通りでございます。しかしながらソ連もこれを帰さない、日本の要求を拒絶したこともないのでございます。抑留日本人は平和条約ができれば当然これは解決しなければならぬ問題だといって、むしろこの問題についてはソ連も日本側の希望に十分耳を傾ける意向は示しておるわけでございます。これは今交渉中でございますから、交渉の結果が十分わが方の希望に沿うようになるように、一そう努力をすることが必要だ、こう考えております。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#10
○北澤委員 それでは少くも抑留日本人引き揚げの問題については、交渉がまとまれば全部日本に送還せしめるというふうに、まあ大体でございますが、原則はソ連の方で同意しそうな形である、こういうように了解してよろしゅうございますかどうか、重ねてお伺いいたします。
この発言だけを見る →重
北
北澤直吉#12
○北澤委員 鳩山総理は新聞記者会見などにおきまして、ソ連側は歯舞、色丹は返すであろう、そういうふうなことを述べておられるのでありますが、それではいかなる具体的な根拠によってそういうことを言われるのでありますか。日ソの交渉におきましては、領土の問題にポッダム宣言、その他においてすでに解決済みであるという主張をソ連側はしておるようであります。従って日ソの交渉の経過から申しますと、樺太、千島はもちろんのこと、歯舞、色丹の返還についてもソ連は日本の要求に応じようとする意思がないというふうにこれまでの経過では思われるのでありますが、総理はどういうふうな具体的な根拠によって歯舞、色丹は日本に返すであろうという信念をお述べになったのでありますか、具体的な根拠をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#13
○鳩山国務大臣 私はソ連の情報によりまして確証を持っているというわけではございません。ただ理論の上から見て、とにかく歯舞、色丹は千島列島のうちに数えなくて北海道の一部のうちに数えてやった約束もあるのでありますから、千島について問題があっても、歯舞、色丹だけは別の取扱いをするだろうと理論的に考えただけであります。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#14
○北澤委員 ただいまの御答弁によりますと、鳩山総理の個人的な一方的な希望的観測というふうにしか思われないのでありますが、ソ連の憲法によりますと、千島はもちろん歯舞、色丹までも憲法によってソ連領に編入している。ソ連におきましては千島と同じように扱っているわけであります。従って日本側だけにおきまして、歯舞、色丹は千島と違うという希望的観測によって、この歯舞、色丹群島が日本に返るであろう、こういうふうにお考えになることはあまりに甘過ぎると思うのでありますが、ただいまの総理の御答弁によりますと、一方的な希望的観測であるようでありますから、これ以上は追究いたしません。
鳩山総理は過般の総選挙当時におきましては――総選挙の以前におきましても、ソ連はドイツに対しますと同様に、日本に対しましても戦争状態終結宣言を出すであろうというようなことを、日比谷の公会堂か何かでお述べになっておるのでありますが、今日から見ますと、総選挙当時の鳩山総理のソ連の対日態度に関する認識というものは、重大な誤まりを犯しておったのではないかと私は思うのであります。日本の重大な外交方針を決定する、その前提であるべき国際情勢の認識において、根本的な欠陥があったのではないかというふうに私どもは考えるわけであります。この重大な誤まりについては総理はいかなる責任を感じておられるか伺いたいと思うのであります。
この発言だけを見る →鳩山総理は過般の総選挙当時におきましては――総選挙の以前におきましても、ソ連はドイツに対しますと同様に、日本に対しましても戦争状態終結宣言を出すであろうというようなことを、日比谷の公会堂か何かでお述べになっておるのでありますが、今日から見ますと、総選挙当時の鳩山総理のソ連の対日態度に関する認識というものは、重大な誤まりを犯しておったのではないかと私は思うのであります。日本の重大な外交方針を決定する、その前提であるべき国際情勢の認識において、根本的な欠陥があったのではないかというふうに私どもは考えるわけであります。この重大な誤まりについては総理はいかなる責任を感じておられるか伺いたいと思うのであります。
鳩
鳩山一郎#15
○鳩山国務大臣 私はソ連の態度については観察を誤まったことはないと思っております。ソ連は今日まではとにかく世界制覇というような考え方で参ったこともあったのでありますけれども、今日においては世界の平和という方に向っているというように考えておるのであります。たとえばジュネーブ会議におきましても、あるいはサンフランシスコのソ連の演説におきましても、それに対応するアメリカ、イギリス、フランス等の考え方を見ましても、とにかく世界の緊張は緩和せられる方に向いてきたと思うのであります。世界の緊張が緩和する方に向いてくれば歯舞、色丹等の小さい鳥をソ連が欲する理由はないと思います。それですから私はソ連に対しての観察は誤まってないと思います。戦争状態が終結しておらなかった両国の関係から、このたびの松本君との会談によりましても、戦争状態を終結して早く正常化したいということはソビエトの代表者が言っておるくらいでありますから、私のソ連に対する観察というものは決して誤まってはいないと私は確信をしております。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#16
○北澤委員 ソ連が平和攻勢をとっておりますことはその通りでありますが、ソ連が近年平和攻勢に出ておりまことは、ソ連の根本的な世界政策には変更はありませんが、その根本的な政策をなしとげるための手段、作戦として一時的の平和攻勢の戦術をとっておると思うのであります。そういうことから、今回の日ソ交渉におきまするソ連の案を見ましても、桑港平和会議当時のソ連の考えと多少変化はありますが、大きな筋においては変化はない。現にこれは今回のソ連の日ソ交渉におきます提案を見てもそうであります。ソ連がどういう底意かわかりませんが、国際緊張を一時緩和しようとする方向に向っておりますことは総理の御答弁の通りでありますが、この前の選挙のときあるいは総選挙の前にも、ソ連が対日戦争状態終結宣言を出すであろう、こういうことを言った当時の総理のソ連に関する君え方とは、今日から見ますとどうも少しソ連の態度は違う。ソ連が日本との平和、国交正常化を希望しておるのは、その通りでありましよう。その農にはいろいろソ連の底意があると思うのでありますが、まず表面の状況から見ますれば、ソ連が日本との国交回復を考えておるということはその通りでありますが、鳩山総理が日ソの交渉を始めた当時のソ連に対する認識、総理が非常に急いで日ソの交渉を始めようとしたということは、比較的簡単に日ソの交渉はまとまるのではないか、こういう考えでお始めになったのではないかと思うのであります。もしそれが相当長期に二年も三年もかかるということならば、もっと十分の準備をして交渉に臨むべきであります。もし日ソの交渉がおくれるとまた情勢の変化によってどういうふうなことになるかわからぬというようなこともあったでありましようが、非常に急いで日ソの父渉を始めた鳩山総理の腹の中には、やはり日ソ交渉はそう長期化しないで比較的簡単にまとまるだろうと、こういう認識があったろうと思うのでありますが、総理は初めからこの交渉が一年も二年も続くというふうなお考えでお始めになったのかどうか、その点を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#17
○鳩山国務大臣 私はどのくらい時がかかってソ連との話し合いがまとまるかということは、予想はしておりませんでした。しかしこにかくソ連は日本との国際関係を正常化するということには持ってくるものと考えたのであります。とにかくお互いに原子爆弾や戦争の競争をするといりような態度を続けていけば世界は破滅するのでありますから、世界の破滅をこいねがう世界の国民はないと思います。それですから戦争々々といって武器の製造を競争していくというばかげたことは、必ずやソ連でもアメリカでも今に考え直すだろうというような考え方をしておりました。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#18
○北澤委員 ソ連の日本に対する態度についての問題はこの程度にしまして、次の問題に移ります。
ソ連は過般西ドイツに対しましても国交の正常化と、それから西独のアデナウアー首相がソ連を訪問するようにという招請を出したわけです。これに対する西ドイツ政府のとったやり方と、鳩山内閣が日ソ交渉開始に当ってとったやり方を比べますと、そこに雲泥の差があるのであります。鳩山総理はソ連のドムニッキ一氏から非公式に文書を受け取って、それで日ソの交渉を始めた。ところが西ドイツの場合におきましては、パリにありますソ連の大使館から四ドイツの大使館に正式に覚書をもって、国交の正常化と、西独首相のソ連訪問を招請する、こういうような態度、正式のルートをとっておる。日本のように裏口外交をやっておらない。のみならず、西独政府はこのソ連の申し出につきましては、まずもってアメリカその他の自由諸国と十分に協議をした上でないと回答できないと申しまして、さっそくアデナウアー首相はアメリカに渡りまして、アメリカの大統領、英米仏の外務大臣と十分な協議をした上で、自由諸国との連携を密接にとった上でソ連に対して回答を出しておる。しかもその回答におきましては、捕虜の釈放、東ドイツの非承認、ドイツの東部国境を認めない、こういうようなはっきりした条件を出した。しかもドイツはどこまでも中立政策に反対である、こういう線をはっきり出してソ連に回答して、ソ連の申し出に応じておる。ところが日本の場合におきましては、ドムニッキー書簡を受けて、そしてそれに対して十分の準備もなく、また自由諸国とも十分の連絡もなく、不用意に無準備にそれに回答しておる。この西ドイツのやり方と日本の鳩山内閣のやった仕方を見ますと、そこに雲泥の差がある。その準備あるいはその慎重さにおきまして、西独政府のやったことははるかに水ぎわ立って堂々たるものでありますが、私どもはこういう点から考えましても、今回の日ソ交渉に入る日本政府のやり方が軽率であった、準備が十分でなかったということを痛感せざるを得ないのであります。今後この日ソ交渉を成功に導くためには、日ソ交渉だけを切り離してもこの成功はおぼつかない、結局どうしても自由、共産両陣営全体としての関係の調整が必要である、これと切り離して日ソの交渉だけをやってもなかなか成功はおぼつかない。そこで結局この十七日からゼネバで開催されます四国巨頭会談とにらみ合せをしてやらなければ、ソ連としても日本としましても踏み切った交渉はできないのじゃないかと私は思うのでありますが、そういう点から考えますと、私どもは、やはり西独のアデナウアー首相がとったように、自由主義陣営と十分な協議をして、その強力な支持のもとにソ連との交渉を始めた方が、日本の主張を貫徹する上において有利でなかったか、こういうふうに考えるわけでありますが、その点についての鳩山総理と外務大臣のお考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →ソ連は過般西ドイツに対しましても国交の正常化と、それから西独のアデナウアー首相がソ連を訪問するようにという招請を出したわけです。これに対する西ドイツ政府のとったやり方と、鳩山内閣が日ソ交渉開始に当ってとったやり方を比べますと、そこに雲泥の差があるのであります。鳩山総理はソ連のドムニッキ一氏から非公式に文書を受け取って、それで日ソの交渉を始めた。ところが西ドイツの場合におきましては、パリにありますソ連の大使館から四ドイツの大使館に正式に覚書をもって、国交の正常化と、西独首相のソ連訪問を招請する、こういうような態度、正式のルートをとっておる。日本のように裏口外交をやっておらない。のみならず、西独政府はこのソ連の申し出につきましては、まずもってアメリカその他の自由諸国と十分に協議をした上でないと回答できないと申しまして、さっそくアデナウアー首相はアメリカに渡りまして、アメリカの大統領、英米仏の外務大臣と十分な協議をした上で、自由諸国との連携を密接にとった上でソ連に対して回答を出しておる。しかもその回答におきましては、捕虜の釈放、東ドイツの非承認、ドイツの東部国境を認めない、こういうようなはっきりした条件を出した。しかもドイツはどこまでも中立政策に反対である、こういう線をはっきり出してソ連に回答して、ソ連の申し出に応じておる。ところが日本の場合におきましては、ドムニッキー書簡を受けて、そしてそれに対して十分の準備もなく、また自由諸国とも十分の連絡もなく、不用意に無準備にそれに回答しておる。この西ドイツのやり方と日本の鳩山内閣のやった仕方を見ますと、そこに雲泥の差がある。その準備あるいはその慎重さにおきまして、西独政府のやったことははるかに水ぎわ立って堂々たるものでありますが、私どもはこういう点から考えましても、今回の日ソ交渉に入る日本政府のやり方が軽率であった、準備が十分でなかったということを痛感せざるを得ないのであります。今後この日ソ交渉を成功に導くためには、日ソ交渉だけを切り離してもこの成功はおぼつかない、結局どうしても自由、共産両陣営全体としての関係の調整が必要である、これと切り離して日ソの交渉だけをやってもなかなか成功はおぼつかない。そこで結局この十七日からゼネバで開催されます四国巨頭会談とにらみ合せをしてやらなければ、ソ連としても日本としましても踏み切った交渉はできないのじゃないかと私は思うのでありますが、そういう点から考えますと、私どもは、やはり西独のアデナウアー首相がとったように、自由主義陣営と十分な協議をして、その強力な支持のもとにソ連との交渉を始めた方が、日本の主張を貫徹する上において有利でなかったか、こういうふうに考えるわけでありますが、その点についての鳩山総理と外務大臣のお考えを伺いたいと思います。
鳩
鳩山一郎#19
○鳩山国務大臣 私はソ連との交渉を開始する時期を誤まったとは思っておりません。あなたのおっしゃるように、ジュネーヴの巨頭会議がやはりアジアの方の問題にも影響があるということは、あなたと同点見であります。ジュネーヴの方が世界平和の方に一歩具体的に進めば、ソ連との交渉もいい方に一歩進むものと私は考えております。
この発言だけを見る →重
重光葵#20
○重光国務大臣 総理大臣のお答えによって尽きておるように考えます。お話の通りに、日ソ交渉の両陣営の大きな外交の一部分である、こう見ることは、私は客観的に見て正当だと思います。そこで、一つが他に影響を持つことは当然のことであります。特に大きな、世界政局を左右するようなこのジュネーヴ会議こういうものが世界政局の一部分である日ソ交渉に影響を持つということも、これは見やすい理屈であります。さようでありますから、わが方といたしましては、ジュネーヴ会議に対して、どうしても非常に注意深くこれを観察をしなければならぬのであります。その無味におきまして、また日ソ交渉自身につきましても、これは御承知の通りに、日本が自主的にやっておるわけでございます。日本が日本の立場を持ってやっておるわけでございます。すなわち自由諸国のだれからも制肘を受けるわけでございません。すなわちアメリカから制肘されておるわけでも何でもないのであります。しかしながら、さような世界の大きな動きの一部分であるこの交渉に当っては、自由諸国のおもな国々とは十分に越路をし、また情報の交換もして進めなければならぬ、こういうことはこれまた当然なことでございまして、その方面についていやしくも抜かりがあってはならぬと考えて、努力をいたしておる次第でございます。
この発言だけを見る →北
北澤直吉#21
○北澤委員 今後日ソの交渉がどういう運びをするか予想はむずかしいのでありますが、鳩山内閣は、今後の日ソ交渉におきましても、あくまで懸案解決に関する日本の要求を貫徹する方針でありますかどうか、この点念のために伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →重
北
北澤直吉#23
○北澤委員 もし日本が懸案解決に関する日本の主張を貫徹しよう、簡単にソ連の主張に同調しないというふうでありますならば、日ソの交渉は相当長期化する、こう覚悟しなければならないと思うのであります。重光外務大臣も、日ソ交渉は相当長くなるだろうというようなことをどこかでお述べになっておるのでありますが、この交渉は相当長期化する、こういうふうに政府は考えておりますか、この点伺っておきたい。
この発言だけを見る →重
重光葵#24
○重光国務大臣 政府といたしまして、まだその観測をはっきりつける段階には至っておらぬと思います。また長期といい短期といい、その期間はちょっとわかりません。しかしながら、すでに一ヵ月以上を要しておることは御存じの通りであります。今後も相当な時間を要するだろう、私はこう観察します。しかし、それは何も交渉が行き着かぬとか、できなくなるとかいうふうに即断することは適当ではないと思います。わが方の方針はきまっておるのでありますから、その方針の貫徹のためにあらゆる努力を尽して先に進んでいくことがいいと考えておる次第でございます。
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北澤直吉#25
○北澤委員 鳩山総理は、新聞記者会見などで、憲法改正と日ソの交渉は自分の手でやりたい、こういうふうに育っておられるのでありますが、そうしますと、日ソの交渉がいかに長期化しましても、それが成功するまでは鳩山総理は政権を担当するというお考えでありますかどうか、この点をはっきり伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
北
鳩
北
北澤直吉#29
○北澤委員 それでは総理の個人的希望ということに了解しておきます。
今後の日ソ交渉の運び方につきましては、だれもわからない問題でありますが、日ソの国交回復ということは、鳩山内閣が政治的生命をかけた重大な公約であります。鳩山さんは、日本に民主政治のルールをしくとよくお述べになっておりますが、民主政治の基本は責任政治でありまして、責任政治のないところに民主政治がないことは御存じの通りであります。もしこの交渉が相当長期にわたっても妥結しないというふうなことでありますならば、これは鳩山総理といたしましては、政治的生命をかけた重大な公約であるだけに、これに対しては深甚なる考慮を払わなければならないと思うのでありますが、その点について伺っておきたいと思います。
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