社会労働委員会

1965-05-13 衆議院 全105発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和四十年五月十三日(木曜日)
   午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 松澤 雄藏君
   理事 井村 重雄君 理事 小沢 辰男君
  理事 小宮山重四郎君 理事 齋藤 邦吉君
   理事 澁谷 直藏君 理事 竹内 黎一君
   理事 河野  正君 理事 八木  昇君
      伊東 正義君    大野  明君
      熊谷 義雄君    坂村 吉正君
      田中 正巳君    中野 四郎君
      橋本龍太郎君    藤本 孝雄君
      松山千惠子君    粟山  秀君
      山村新治郎君    淡谷 悠藏君
      伊藤よし子君    小林  進君
      滝井 義高君    八木 一男君
      山口シヅエ君    山田 耻目君
      本島百合子君    吉川 兼光君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 神田  博君
 出席政府委員
        厚生事務官
        (大臣官房長) 梅本 純正君
        厚生事務官
        (児童家庭局長)竹下 精紀君
        厚生事務官
        (年金局長)  山本 正淑君
        厚生事務官
        (社会保険庁年
        金保険部長)  実本 博次君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (主計官)   船後 正道君
        大蔵事務官
        (主税局税制第
        一課長)    山下 元利君
        大蔵事務官
        (理財局資金課
        長)      竹内 道雄君
        専  門  員 安中 忠雄君
    —————————————
五月十三日
 委員内海安吉君辞任につき、その補欠として大
 野明君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員大野明君辞任につき、その補欠として内海
 安吉君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事竹内黎一君同日理事辞任につき、その補欠
 として小宮山重四郎君が理事に当選した。
    —————————————
五月十二日
 優生保護法の一部を改正する法律案(参議院提
 出、参法第一七号)
同日
 戦傷病者の妻に特別給付金支給に関する請願外
 一件(小川半次君紹介)(第三八七五号)
 同(青木正君紹介)(第三九四六号)
 同(荒舩清十郎君紹介)(第三九九六号)
 同外四件(小川半次君紹介)(第三九九七号)
 同外一件(草野一郎平君紹介)(第四一二五
 号)
 同外一件(砂田重民君紹介)(第四一二六号)
 同外三件(濱田幸雄君紹介)(第四一二七号)
 引揚医師の免許及び試験の特例に関する請願
 (西岡武夫君紹介)(第三八七六号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第三九九八号)
 同(松澤雄藏君紹介)(第三九九九号)
 健康保険改悪反対及び医療保障確立に関する請
 願外六件(松平忠久君紹介)(第三八七七号)
 老後の生活保障のため年金制度改革に関する請
 願(山本勝市君紹介)(第三九〇八号)
 同(田中彰治君紹介)(第三九四八号)
 同(藤尾正行君紹介)(第四〇〇一号)
 療術の新規開業制度に関する請願外一件(大西
 正男君紹介)(第三九四七号)
 同外二件(森本靖君紹介)(第四〇〇二号)
 同外一件(木村武千代君紹介)(第四一二四
 号)
 医療過誤事故対策に関する請願(野間千代三君
 紹介)(第四〇〇〇号)
 四日市市の公害による患者救援対策に関する請
 願(山本幸雄君紹介)(第四〇一一号)
 健康保険法改正反対に関する請願(奥野誠亮君
 紹介)(第四一二三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 国民年金法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六五号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
松澤雄藏#1
○松澤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出の国民年金法等の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。吉川兼光君。
この発言だけを見る →
吉川兼光#2
○吉川(兼)委員 国民年金法は制定以来四度にわたり改正を行なっておりますが、そのたびごとに多少の前進は行なわれておると言えましょうが、その進展の度合いは、牛の歩みのごとく全く遅々としているのであります。かりに老齢年金額を例にとってみましても、発足当時の月額千円のものが、その後ただの百円を引き上げたにとどまっているにすぎません。社会保障の大きな柱の一つである所得保障の中核とも申すべき国民年金が、いまなおこのような状態であることは、福祉国家を政治の眼目としておりますわれわれのはなはだ遺憾とするところであります。もっとも今回の改正案では、これが給付を二百円引き上げることになっておりますが、それにしましても、本法の制定を見た三十四年以降の物価上昇率やその他を考慮した場合におきましては、全くお話にならない額であるといわなければなりません。しかし、また一面から見ますならば、この制度は国民皆保険のいまだ完成しないうちに実施しておるという点では、その勇断のほどは多とするにやぶさかではありません。しかしその反面には、無理に実施に踏み切ったことに伴う弊害があるのは見のがせないと思います。つまり準備不足あるいは研究不足のままのこの法制定でありますがゆえに、内容がきわめて貧弱なものとなってしまって、その結果は、今日に至りまして国民にあまり魅力を感じさせないものとなり果ててしまったと申すべきでありましよう。
 そこで、まずお尋ねしたいのは、国民年金の発足以来六年になりますが、当時におきましては相当な反対の運動すら行なわれ、したがって、滞納音もかなり多かったように思うのでございますが、現在ではその点はどうなっているのか、さらに、今日の適用被保険者数は、おそらく二千万人にのぼると思いますが、そのうちで適用漏れはどのくらいになっているのか、あわせてお伺いしておきたい。
この発言だけを見る →
実本博次#3
○実本政府委員 昭和三十九年度におきます強制被保険者の適用実績から申しますと、適用率は九二%とっております。大体捕捉されております対象予定者の九二%までを、強制被保険者の場合は被保険者として現実に捕捉いたしておるという状況であります。同時に、保険料の納付、これは事業の推進の非常に大きなファクターとなりますが、この保険料の微収率を検認率であらわしますと、全国平均で三十九年度におきましては九二%までまいっておるわけでございます。制度発足当初いろいろ険しい条件がありまして危ぶまれましたが、三十九年度の実績はそういう状態になっておるわけであります。
この発言だけを見る →
吉川兼光#4
○吉川(兼)委員 その適用漏れの原因はどこにあると思うのかをお聞きしたい。その原因の一つに、徴収方法が問題になるのではないかと思うのであります。つまり、現在は被保者が面接窓口に持っていく方法と、それから民間の団体が徴収して一括して支払う方法とがあるように思いますが、このように他人まかせのところに適用漏れの原因があるのではないでしょうか。はたしてそうだとすれば、社会保険事務所の職員あたりが直接徴収に当たるという方法、こういうことを法制化す必要があるのではないかと思うのでありますが、その点についてはどうでございますか。
この発言だけを見る →
実本博次#5
○実本政府委員 お尋ねの適用漏れの者をどういうふうに捕捉してこの制度にのせていくかというお話でございますが、三十九年度の適用漏れの者に限って申しますと、適用漏れ者が約百三十万ございます。これに対して適用の方法といたしましては、都道府県なり市町村の役所の系統で適用加入の促進をしてまいるということと、それから先生がちょっとお触れになりました民間の組織を使いまして、そういうような組織活動によってみずから適用を申し出てもらう、こういう方法と二つをとっておるわけであります。それで本年度、四十年度におきましては、大体前年度に漏れました人たちのうちから失権していったり、ほかの制度へ転出していったりする人たちが見込まれてまいりますので、大体百二、三十万程度の人を目標にいたしまして、それぞれの適用促進についての措罪をとってまいりたい。やはり局間の組織というものもこれは無視できませんので、そういうものを適切に指導いたしまして、納付組織あるいはその他の民間組織を活用いたしまして適用推進を進めていきたい、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#6
○吉川(兼)委員 滞納した場合に、滞納分については、金額は幾らになってもそれは強制徴収になっているようでありますが、その取り扱いの実態はどうなっているか、それを聞いておきたい。
 それから事務費についても、本年度は百三十円から百六十五円に引き上げられているようでありますが、この程度の引き上げではとうてい間に合うものでなく、市町村では年金事務処理に、費用の面からして支障を来たすようなことを言っておると思いますが、私はこの制度のPRや加入推進などを積極的に進める意味におきましても、事務費はこの際大幅に引き上げるべきではないかと思うのであります。ことに本年は国民年金証書の更新とか、あるいは受給権の存否の調査ということなどが重なり、事務の分量も非常に増大するはずでありますが、それらについてのお考えを聞いておきたい。
この発言だけを見る →
実本博次#7
○実本政府委員 最初に、先生のあとのお尋ねの事務費の問題について申し上げますが、事務費は、昭和三十九年度におきましては、被保険者一人当たりの単価が百三十円ということで、年度の途中で百三十五円というふうに補正いたしておりますが、百三十五円でございます。これについては、実施上市町村側に非常に持ち出しが多いというふうな実情がありまして、来年度の予算におきましては、前々回大臣からも御答弁がありましたように、一人当たり現在百三十円の単価を百六十五円と大幅に約三割近い増額をはかっていただきまして、これによって、まあ十分とは申し上げませんが、従来十円ずつしか上がりませんでしたものが約三十五円というふうに大きく上がりましたので、幾らか実施上の潤滑油になるというふうに考えておる次第でございます。
 それから滞納分の問題につきましては、これはやはり滞納しました全員に納付書を配付いたしまして納付の機会を与えておるわけでございますが、滞納処分というようなことは事実上いたしておりませんので、なるべくスムーズに納めていただくというふうな指導方針で進んでおるわけでございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#8
○吉川(兼)委員 年金額は今回の改正でおのおの二百円ずつ引き上げられることになっておるようでございますが、福祉年金もさることながら、拠出制の年金についてはどういうように考えておりますか。
この発言だけを見る →
山本正淑#9
○山本(正)政府委員 拠出制の年金につきましては、御承知のように、昭和三十六年の四月から発足いたしまして今日に至っているのでございますが、先般来各御意見が出ておりますように、拠出制の年金の改善ということを大幅に考えなければいけない情勢と同時に、福祉年金の引き上げにつきましても、拠出年金の改善ということが一つの、大きく前進するためには前提になるという意味におきまして、各般の御意見が出ておるわけでございますが、この問題につきましては、やはり拠出年金制度は各般の基礎資料の変化というものを見まして、そしてそれに即応いたしまして計算をする必要がありますので、再計算の時期が来年であると考えまして、その際に再計算をしながら厚生年金の改正と見合って大幅な改善を実施すべきである、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#10
○吉川(兼)委員 ちょっと同じような答えを聞くことになるかもしれませんけれども、厚生年金保険は今回の改正で一万円年金の形がとられたわけでありますが、私はこの国民年金の額につきましても、少なくともこの線までは引き上げるべきだと思うのであります。いまの御答弁がこの質問の答弁にも通用しましょうが実はもう少し具体的な構想のようなものがありますならば、それを聞いておきたいと思います。
この発言だけを見る →
山本正淑#11
○山本(正)政府委員 次に予定いたしております国民年金の改正につきまして、年金額を幾らにするといったような具体的構想は定まっておりません。これは、いまも御指摘ございましたように、厚生年金の改正というものが、実現いたしますと、やはりそれとの均衡というものを当然考えなければいかぬわけでございますが、それと同時に、国民年金につきましては、その費用負担という問題が、厚生年金あるいはそれ以上に非常に重要な問題になるわけでございまして、そういった被保険者の負担能力という点ともかね合いながら、あるいはその費用を被保険者、国庫、どういったような形で負担できるかという問題との関連においてもものを考えなければならぬわけでございまして、この問題につきましては各方面の意見を聞き、かつまた現在国民年金審議会におきまして予備的にいろいろ御検討願っておるわけでございまして、速急に成果を得る方向に努力いたしたいと存じておる次第でございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#12
○吉川(兼)委員 次はスライド制でございますが、厚生年金法の修正にも見られましたように、これは当然問題となるべきものでございます。私はむしろ国民年金法に合わせて厚生年金法は改正が行なわれるべきものである、こういうふうに見ておるのでございますが、このスライド制につきましては政府はどういうふうに考えておりますか、これは大臣からひとつお答えいただきたい。
この発言だけを見る →
神田博#13
○神田国務大臣 この国民年金のスライド制の問題でございますが、先般厚生年金の際にもいろいろ御議論がありまして、その際にもお答え申し上げたとおりでございますが、私は、こういうように物価の変動、賃金の上昇等がございますような現在の情勢下におきましては、やはりスライド制をとることがいい、こう考えております。じゃなぜこの問題をここにとらなかったかということになりますと、それは御承知のように、いま他の制度ともいろいろ関連を持っておりまして、恩給もございますれば共済もございます。その他もございますので、そういう面とも十分ひとつ連絡をとり、またスライドを物価だけでとるのか賃金だけでとるのか、あるいはこれを併用するのかといういろいろのとり方の問題もございます。そういうことをひとつ十分詰めて検討いたしまして、その結論を得ましたならば採用いたしたい、こういうふうに考えるのでございます。なかなか関係方向も広いし、問題も広範多岐にわたる問題でもございますので、御趣旨は私もまことに同感でございますが、実際問題としてそういう資料が十分整うのに相当の時間がかかる、こういうことでございます。検討を進めておる、こういうふうに御了承願いたいと思います。
この発言だけを見る →
吉川兼光#14
○吉川(兼)委員 この問題は、御答弁のように実現するには相当な困難があると思いますが、神田大臣におかれては、ひとつ急速に実現を見るように御努力のほどを要望いたしておきます。
 それから、老齢福祉年金の受給制限のことでございますが、老人一人の場合と夫婦の場合とではそこに制限があるのでございますが、年金額はお話にならないように低い今日の状態におきましては、この制限のごときは、すべからく撤廃する必要があると思うのでございます。この点を御考慮する余地があるのかどうか。
この発言だけを見る →
山本正淑#15
○山本(正)政府委員 所得制限につきましては、先般来各般の御意見を拝聴しておるわけでございますが、御指摘のように、それぞれの部類に分けまして所得制限がございます。もちろん所得水準の上昇の実情に即しまして、毎年度所得制限は緩和してまいっておるのでございます。現実には、この所得制限によりまして三割見当のものがひっかかってといいますか、所得制限をかぶっておる、あとの七割見当のものは受給をしておる、こういう現状になっております。それから夫婦の場合の所得制限等につきましては、これは数の上ではごく一部のようでございますが、何がしの所得制限によってもらえない人があるわけでございまして、これらにつきましては、毎年度その実情に即して引き上げはいたしておりますが、これを撤廃してはどうかという積極的な御意見も出ておるわけでございます。この問題につきましては、まだそれぞれの項目につきまして毎年改善いたしたいという項目もたくさんございまして、何に重点を置くかといったような問題がございまして、年金額の引き上げ、それからまた所得水準の伸びに応じた制限の緩和という措置で今日までまいっておるのでございますが、なお財政ともにらみ合わせまして、この撤廃ということが可能であるならそういう方向をとりたい、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#16
○吉川(兼)委員 次は、国民年金の積み立て金の還元融資のことでございます。現在は二割五分のワクの中で自主管理が行なわれているように思いますけれども、この二割五分の中には、社会福祉振興会費のような当然一般会計で負担すべき性質のものまで含まれておるのであります。このようなことでは、このワクがかりに三割、五割と広げていくようになりましても、一般会計で負担すべきものまでその中に混入していくというようなごまかしの内容であったのでは、何らの意味はありません。私は、この積み立て金の融資に関する限りは、あくまでも還元融資の内容を堅持して、怪しげなものは混入さすべきでないと思うのでありますが、これにつきまして大臣はどういうふうに考えておられますか。
この発言だけを見る →
神田博#17
○神田国務大臣 いま御意見がございましたが、そういうような考えのもとに今後進めてまいりたい、こういう基本的な考えでございます。
この発言だけを見る →
吉川兼光#18
○吉川(兼)委員 あまりに簡単で、そして抽象的な御答弁でありますが、まあいいでしょう。
 次に、公的年金との併給についてでございますが、一般の場合には二万四千円までを認めておると思いますけれども、他の年金との見合いという観点から、これは当然供給の制限を撤廃すべきものではないでしょうか。少なくとも相当大崎に緩和すべきものであると思うのでありますが、この点についていかがですか。
 さらに、ついでにもう一つ聞いておきますが、今回の改正案は、戦争公務によりまする死亡または廃疾の場合の併給限度額を八万円から十万円に引き上げております。これも一般の場合と格差があるように思われますが、あわせて御答弁いただきたい。
この発言だけを見る →
山本正淑#19
○山本(正)政府委員 福祉年金との併給の問題につきましても、従来、当委員会におきまして御意見を承っておるのでございますが、実はこの問題につきましては、国民年金の給付制限年金が二十五年の場合に二万四千円、こういう現状でございまして、国民年金の被保険者といいますか、国民年金法の中におきましては、拠出年金と福祉年金というものの併給を考えることは非常に論理的にむずかしい問題がございまして、そういったバランスもありまして、他の公的年金との併給限度額は一般に二万四千円ということになっておるのでございますが、この問題につきましては、従来は、厚生年金なり船員保険というものの給付が非常に低額でありましたために該当者もあったわけでございますが、今回の厚生年金法の改正によりまして、最低保障額を年額六万円、こういうことにいたしました。したがいまして、遺族年金が中心といたしましても、すべて六万円以下の年金はない、こういう結果に相なるわけでありまして、その意味におきまして、実質的にはこの最低保障を引き上げるということによりまして一つの解決方法を考えたわけでございます。理論的に考えますれば、やはり各年金制度を通じまして最低保障というものを考えていく、そうして併給というものはむしろ考える必要がないようにするのが筋ではないかと考えるのでございまして、国民年金の改正が実現いたしますれば、恩給関係の低額のものとの併給というものの限度額があまり変わらなければ残るということになるわけでございます。そういった問題から、あるいは各年金制度を通じて最低保障額というものの合理的な線を引いて、併給という問題をも考えないという行き方も一つあるかと存ずるのでございます。ただ現実に併給制度があるわけでございまして、これは先ほど申しましたように、国民年金の拠出年金につきまして二万四千円という一つの給付額があるということとの関連もございますので、次の機会に国民年金の拠出年金を中心として大改正をいたします際には、その限度額の引き上げ、あるいはその併給というものをどういうように考えるかということにつきましても、根本的に考えてまいりたいと存ずるのであります。
 それから御指摘の公務扶助料との併給につきましては、御承知のように、公務扶助料の引き上げが本年の十月から七十歳以上の人につきましては一〇〇%実現するわけでございまして、公務によりまして死亡したむすこさんのおかあさん、おとうさんといった御老体の方につきましては、やはり感情的に一つの問題がありまして、そうして従来福祉年金をもらっておったのが、公務扶助料が上がったためにもらえなくなるという人たちについては、これはやはり従来どおりもらえるようにしたほうが適当ではないかということで、この公務扶助料との併給限度額を引き上げたのでございますが、一般的には、併給制限についてはさらに御指摘の点も十分考えまして、拠出年金の次の改正のときに根本的に検討いたしたいと存じておる次第であります。
この発言だけを見る →
吉川兼光#20
○吉川(兼)委員 ただいまの御答弁はもちろん決して満足すべきものではありませんが、大体において私の意向に沿うものであると解します。この上はどうかこれが実現力につきまして当局には熱意を持って努力をしてもらいたい、ということを申し添えまして、この機会における私の質問を終わります。
  〔委員長退席、澁谷委員長代理着席〕
この発言だけを見る →
澁谷直藏#21
○澁谷委員長代理 伊藤よし子君。
この発言だけを見る →
伊藤よし子#22
○伊藤(よ)委員 すでに先輩各委員から、あらゆる角度から御質問がございまましたので、重複を避けまして一、二の点だけを御質問したいと思います。
 第一は、今回の改正によりますと、受給権者の扶養義務者の所得が、従来六十五万四千円から七十一万六千円に緩和することになっております。この点は、前よりは一歩遊んだわけですからけっこうだと思うのですけれども、私はこういうことを非常に痛感するのです。いま一般の家庭では、先日も大学の教授のお話でございましたけれども、百万くらい、あるいはそれ以上の家庭におきましても、子供が大学などに行っておりますとたいへん家計が苦しくて、なかなか老人まで小づかいも渡らないというのが現状でございます。少なくとも、その老人身体に所得がない場合にはこの福祉年金が渡るように、今後ぜひこれは改正をしていっていただきたいと私は思うのでございます。所得に全然制限なしということはできないでございましょうが、現状におきまして、せめて百万ぐらいの所得までには、その家庭で老人自体に所得がない場合には、何とか老齢年金が渡るようにしていただきたいと思います。それについて、いまできなくても将来、大臣はどのようにお考えになっておりますか。
この発言だけを見る →
神田博#23
○神田国務大臣 ただいまお述べになりました所得制限の制度に対する将来の考え方でございますが、私は、将来はこういうものはやめたほうがいいじゃないかという考えははっきり持っております。ただ、いろいろ今日の段階で他の制度等もございましてやむを得ずやっておりますが、御承知のように国民年金については特に少額でございまして、老後の保障でございますから、やめるか、もっと引き上げるということを考えていきたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
伊藤よし子#24
○伊藤(よ)委員 いま一つでございますけれども、現在の福祉年金の年齢の制限でございます。これは全体としてぜひ六十五歳くらいから、来年の改正などにおきましてはやっていただきたいということを強く御要望申し上げるのですが、ただ、今回でも、身寄りのない老人が六十五歳から老人ホームに入っておる例がございます。これは各所でそういうことがございます。その際に、七十歳以上の方は老齢年金が渡りまして小づかいがあるのに、六十五歳から入った人には一銭も渡らなくて、同じ老人ホームの中でたいへんみじめな思いをしているので、たとえ半分でもいいから、何とか渡るようにできないかという要望を各所で聞くのでございますけれども、この改正はたいしたことではございませんから、今回の改正の中でもできるのじゃないかと思いますが、これについてのお考えを承りたいと思います。
この発言だけを見る →
山本正淑#25
○山本(正)政府委員 いま先出から御指摘がございましたように、この問題は、生活保護を受けて入っている方々につきましてやはり同じような加算の取り扱いをいたしておりまして、 したがって、生活保護を受けている場合に、七十歳以上につきましては正式の加算がある。ところが、六十五歳から入っている方々につきましては正式に加算されないというので、養老ホームでやりくりをしているという実情を私どもも聞いております。確かに理論的には、拠出年金が六十五歳といたしますとその補完的な制度でございますから、やはりその年齢を合わすというのが一つの考え方じゃないかと考えておるのでございます。ただ、大ざっぱに申しまして、現在の給付額で一歳下げますと、たとえば六十九歳にいたしますと大体五十億見当の金額が要るわけでありまして、五歳下げますと約二百五十億、こういった所要額になるわけでありまして、毎年制度を改善いたしたい項目がたくさんございまして、何に重点を置くかというような点の関連もございまして、御趣旨の線に沿ってものを考えたいと思っておりますが、現状におきましては、ほかのほうの改善に力を入れなければならないという事情がございまして今日のような状況になっていますが、やはり方向といたしましては御指摘のような方向にものを考えるべきだ、かように考えております。
この発言だけを見る →
伊藤よし子#26
○伊藤(よ)委員 ぜひその点は、全額でなくても半額でも、できるだけ早く、そういう老人ホームなどにいる人だけでも渡るような御措置を願いたいと思います。
 最後に、この福祉年金の額を上げるという問題は各委員から全部おっしゃったところでございまして、ぜひこれは上げていただきたいわけであります。特にこの福祉年金の中で老齢年金というのが、非常にわずかな額でございますけれども現在老人から喜ばれておりますので、この点ぜひ、今回できなくても来年には大幅に福祉年金の特に老齢年金をお上げいただきますように強く御要望申し上げまして、簡単でございますが、私の質問を終わります。
この発言だけを見る →
神田博#27
○神田国務大臣 ただいまの伊藤さんの御要望については、十分考慮いたしまして、検討してまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
澁谷直藏#28
○澁谷委員長代理 滝井義高君。
この発言だけを見る →
滝井義高#29
○滝井委員 国民年金法等の一部を改正する法律案について、先日御質問をいたしました残余の部分について御質問さしていただきたいと思います。その前に、この前お願いいたしておきました、今回保険料の徴収が六対四から五対五に変化した、その理論的な根拠についての説明をいただきたいということでございましたが、これはあとでひとつ説明をしていただきたいと思います。
 きょうは、まず第一に、この前の続きでお尋ねいたしたいのは、税金と社会保険料との関係についてでございます。現在社会保険料というものは、所得から社会保険料の控除として差し引かれているわけでございます。私はそれがいいとか悪いとか、きょうは言うつもりはございません。問題は、現在大蔵省のほうで非課税の限度額をきめるにあたって、標準的な生計費というものを五十三万五千六百九十六円というようにきめているわけです。これを基礎にして免税点が五十四万四千二百円であったかと思いますが、正確に言えば五十九円とついておったかと思いますが、きまっているわけです。その場合に、今回厚生年金が改正をされて、千分の三十五が千分の五十八に政府原案はなっておったが、それを修正して千分の五十五にいたしました。同時に、健康保険においては、政府は一応手簿編成の過程では総報酬制というものをとってきた。そうしますと、これらの社会保険の保険料がぐっと一倍半なり二倍程度に上がったということは、いわば国民生活の面から考えると、税というものを中心にして標準的な生計費なり免税点というものを割り出してきておるわけです、税というものとの関連で。その場合に、国民健康保険の保険料とか厚生年金の保険料とか健康保険の保険料というようなものは、そういう生計費を考える場合に全然ネグレクトされてしまっておる、考えられていないわけです。御存じのとおり、いままで一万円の保険料を払っておった人が、総報酬制をとることによって一万六千幾らになる。今度年金をぐっと上げることによって、さらにその一万六千円にプラスアルファがついて増加をしていく、こういう形になるわけですね。したがって、この保険料というものは、いわば強制加入における強制保険料なんですから、性格は税と全く同じなんですね。そうすると、こういうものについて、一体、税と同じ立場で大蔵省とものを言いあるいは主張して、標準生計費なり免税点を出すときに考えたことがあるかどうかということです。これは、今後われわれが総合的な観点からものを考える場合には当然考えなければならぬ。ところが、厚生省の行政施策を見ると、先日私は非常にマクロな形で中期経済計画の中における年金と医療の問題を出してみたけれども、これもさっぱり地歩を確立していないですね。そこで、きょうは、ちょっとミクロのものを見てみたわけです。一体、ミクロにおける生計費、免税点と、税はその中に位置を占めているけれども、保険料というものは位置を占めていないのじゃないか。これを位置を占めさせる必要がある。それについて一体どう考えておるのか。そのことは厚生省が考えるばかりでなくて、船後さんのほうの主計局も、やはり予算編成をするときには、当然それを頭に入れてもらわなければならぬわけですよ。そういうことが一体考えられて予算その他が組まれておるのかどうか。
この発言だけを見る →
← 戻る