災害対策特別委員会

1965-09-10 参議院 全60発言

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会議録情報#0
昭和四十年九月十日(金曜日)
   午前十時三十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 八月九日
    辞任         補欠選任
     近藤英一郎君     日高 広為君
 八月十三日
    辞任         補欠選任
     石原幹市郎君     大谷藤之助君
 八月十七日
  委員田浦直蔵君は逝去された。
 九月一日
    補欠選任        石原幹市郎君
 九月九日
    辞任         補欠選任
     石原幹市郎君     米田 正文君
 九月十日
    辞任         補欠選任
     日高 広為君     近藤英一郎君
     高山 恒雄君     向井 長年君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大倉 精一君
    理 事
                稲浦 鹿藏君
                森部 隆輔君
                白木義一郎君
    委 員
                大谷藤之助君
                近藤英一郎君
                重政 庸徳君
                園田 清充君
                森 八三一君
                山内 一郎君
                米田 正文君
                和田 鶴一君
                鈴木  力君
                浅井  亨君
                向井 長年君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       内閣総理大臣官
       房審議室長    高柳 忠夫君
       内閣総理大臣官
       房参事官     金子 任利君
       農林大臣官房参
       事官       尾中  悟君
       林野庁指導部長  福森 友久君
       気象庁予報部長  今里  能君
       建設省河川局長  古賀雷四郎君
       建設省住宅局長  尚   明君
       自治省財政局財
       政課長     佐々木喜久治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
○災害対策樹立に関する調査
 (台風二十三号に関する件)
 (六月七月の集中豪雨並びに台風十五号による
 災害対策に関する件)
 (関東地方等の降ひよう並びに北海道の集中豪
 雨による災害対策に関する件)
    ―――――――――――――
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大倉精一#1
○委員長(大倉精一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。九月九日石原幹市郎君が辞任され、その補欠として、米田正文君が選任されました。
 また本日、高山恒雄君、日高広為君が辞任され、その補欠として、向井長年君、近藤英一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
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大倉精一#2
○委員長(大倉精一君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 先般本委員会が行ないました。委員派遣について、派遣委員から報告を願います。
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園田清充#3
○園田清充君 それでは僭越でございますが、委員長が議事の進行上、私がかわって報告をさせていただきます。
 九州班は大倉委員長と私の両名で、去る八月二十三日から二十八日まで六日間の日程で、鹿児島県及び熊本県に派遣され、昭和四十年六月及び七月の豪雨並びに台風十五号による被害状況等について実情を調査してまいりました。また被災者に対しましては、お見舞と激励申し上げ、かつまた直接被災者の切実なる要望をも聴取いたしてまいりました。以下御報告申し上げます。
 まず、今回の災害発生の原因となりました豪雨並びに台風十五号について簡単に申し上げますと、本年の梅雨は、例年に比べてその前線の活動が著しく活発で、しかもその期間が非常に長かったことなどが特徴であるといわれており、今回の九州地方における梅雨前線による集中豪雨は、台風九号が衰弱して弱い熱帯性低気圧となって、九州中部地方一帯に停滞していた梅雨前線を刺激して、異常なまでの集中豪雨をもたらしたのが、その原因であります。気象庁の報告によりますと、六月十八日から二十一日までに熊本県内で三百から四百ミリ、鹿児島県内で百五十ミリ以上の雨量をもたらし、続いて六月三十日から七月三日まで降り続いた豪雨は、南方からのしめった気流の流入のため、梅雨前線の活動が活発化して降ったためのもので、熊本県を中心として二百から三百ミリ近くに達したと報告されております。ことに七月二日夜半には、梅雨前線が九州を横断して通り抜けたため、熊本県ではわずか三時間に百ミリ近い雨量を記録いたしております。
 また、台風十五号について申し上げますと、八月二日南方洋上に発生した台風十五号は、八月六日午前四時ごろ、中心付近の気圧九百五十ミリバール、中心付近の最大風速五十メートル、中心から東側二百五十キロメートル西側百五十キロメートル以内では、二十五メートル以上の暴風雨という、夏の台風としては珍しく強大な勢力を示しながら、熊本県天草の牛深市付近に上陸し、速度を早めながら山口県を経て日本海上に抜けております。この台風十五号の通過に伴って九州地方、中でも鹿児島において死者二十名、熊本県においては死者六名というまことに痛ましい犠牲者を出しておるのであります。
 次に両県の被害状況について申し上げます。最初に鹿児島県について申し上げますと、先ほど申しましたように台風十五号の進路が鹿児島県にとって最悪なコースをとり、県全域にわたって暴風雨圏に入ったため、その被害は全地域にわたって発生しておりまして、特に薩摩半島の西海岸と県北部地域での災害が特に大きく、壊滅的な打撃を受けており、家屋の倒壊、半壊、浸水等の大多数はこの地域に集中いたしております。人的被害の多かったこと、(死者二十名、罹災人員二十一万六千人余)、さらに収獲期を間近に控えた早期水陸稲、甘蔗、果樹等、農作物に対する被害については農民の心配は深刻であり、その他学校、公共建物、公共土木施設広範にわたって惨害を受けております。
 以下県側の調査によります被害額を申し上げますと、まず人的被害では先ほど申しましたように、死者二十名、負傷者二百八十八名となっており、これは家屋の倒壊による圧死、暴風雨による河川への転落死等によるものであります。このような痛ましい犠牲は、昭和三十九年九月の台風二十二号以来の多数にのぼっていると申されております。
 次に建物関係では住家の全、半壊、流失等五万九千棟以上、非住家等一万一千棟以上、被害額五十一億円余、農作物関係ではカンショの被害が最も大きく、さらに飼料作物、水稲にもかなりの被害が出ておりまして、被害額は二十八億円余、耕地関係では田畑の流失埋没、農業用施設の被害一億七千万円余、畜産関係で一億三千万円余、水産関係では漁船の流失沈没等で三千四百万円余、山林関係六億九千万円余、鉱工業商業関係で八億二千万円余、土木関係七億一千万円余、学校関係で二億六千万円余その他電力、鉄道、通信等関係で六億五千七百万円余、合計百十三億七千百万円余となっております。
 次に、熊本県について申し上げますと、本県は六月十八日から二十一日までと六月二十六日から七月六日までの二回にわって集中豪雨に襲われ、この間に降った雨量の累計は熊本県内で千十七ミリという驚くべき記録を示しております。このため県内各地に雨による被害を続出、特に県南地方球磨川水系を中心とした被害は激甚をきわめ、同流域の五木村、相良村、球磨村をはじめ、人吉市、八代市、坂本村などは、昭和三十八年八月の水害に続く甚大な被害をこうむったのであります。このほか友田川、網津、水無川等の中小河川のはんらんが多く、がけくずれ、堤防の決壊等により水の中に孤立する市街地、部落、人家、さらに田畑等の侵冠水が続出したのであります。さらにまた、集中豪雨の災害に引き続いて台風十五号の災害にも襲われ、住家の全半壊、農作物、水産関係等に重ねての被害を与えたのであります。特に県南市町村は、集中豪雨による災害救助法の適用を受け、再び台風十五号の被害により再度救助法の再適用を受けたのであります。
 以下、県側の調査による豪雨並びに台風十五号の被害額について申し上げますと、豪雨関係では、死者九名、建物関係で住家の全半壊、流失等三万八千戸以上、非住家百二十二棟で、被害額十七億一千万円余、農作物関係では米麦の被害が最も大きく、たばこ、果樹等の被害も相当出ておりまして、二十六億円余、耕地関係で農地、農業用施設等十二億五千万円余、畜産関係三千万円弱、水産関係六億九千万円余、山林関係六億四千万円余、商工業関係で四十八億六千万円余、土木関係で四十七億九千万円余、学校関係四千万円余、その他、鉄道、通信関係等で三億七千万円余、計百七十億三千万円余。次に、台風十五号関係では、死者七名、負傷者百七十名、建物関係で住家、非住家合わせて六十億六千万円余、農作物関係二十一億六千万円余、耕地関係で三億九千万円余、畜産関係一億一千万円余、水産関係三億七千万円余、山林関係五億九千万円余、商工業関係八億四千万円余、土木関係一億七千万円余、学校関係一億三千万円余、その他、鉄道、通信関係等で三億八千万円余、計百十二億四千万円余でありまして、豪雨並びに台風十五号による被害を合計いたしますと二百十億円弱となっております。
 以上の二県の被害額を合計いたしますと。約三百二十三億円にものぼるのでありまして、これらいわゆる後進県の財政上から見ましても、政府は今回の災害復旧に対しましては、特段の配慮を払うとともに、長い将来に向かっての抜本的万全の対策を講ずるべきであると思う次第でございます。
 次に、両県並びに被害地市町村から数多くの切実な要望がなされたのでありますが、そのおもな項目について申し上げ、詳細につきましては、委員長の手元に提出いたしておりますので、それをごらんいただきたいと存じます。
 まず第一に、今回の災害がきわめて激甚であった事実にかんがみ、激甚法の適用をされたい。
 第二、河川の災害復旧事業は、単に原形復旧にとどまらず、改良復旧の計画によって施行されたい。
 第三、今回の災害復旧等が県財政、市町村財政に及ぼす影響は非常に大きいので、特別交付税の配分にあたって、十分な財源措置を講じていただきたい。
 第四、災害復旧工事のための財政措置として、補助災害、単独災害の起債のワクを拡大していただきたい。
 第五、市町村税の減免措置に、減収補てんについて特別の措置をお願いしたい。
 第六、天災融資法の早期発動と、同法第二条第二項の特別被害農林漁業者につき、格別の御配慮を願いたい。
 第七、自作農維持資金融通法第二条の災害融資ワクの拡大と、早急な貸し付け措置を願いたい。
 第八、水陸稲、果樹等の病風害予防措置に対しては、これに要した経費、特に農薬購入費等について特別補助金を交付せられたい。
 第九、農地、農業用施設の小災害復旧事業に対する助成措置を願いたい。
 第十、被災者に対する国の税の減免措置並びに制度融資の徴収猶予の措置を講じていただきたい。
 第十一、災害公営住宅のワクの確保並びに住宅金融公庫資金のうち、災害復興住宅の融資ワクの拡大をお願いをしたい。
 第十二、公共土木施設等の災害復旧事業の早期施工ができるよう、緊急査定の実施並びに緊急を要する学校施設等に対しては、査定前の応急復旧工事の着工を認めていただきたい。さらに学校施設の復旧については、全面的に永久建築として復旧できるよう措置を講じていただきたい。
 第十三、被災者に対する応急仮設住宅の設置及び被災住宅の応急修理については、格別の御配慮を願いたい。
 第十四、開拓者資金による災害ワクの拡大並びに早期査定及び早期支払い措置を講じていただきたい。
 その他、災害防疫の地域指定、水道災害復旧工事に対する国庫助成措置、医療機関復旧対策等について強い要望がなされたのであります。
 次に、今回の集中豪雨並びに台風十五号の被害状況等を調査いたしました私どもの所見を申し上げたいと存じます。
 まず両県の被災市町村は、ともに今回の災害について、要望書にもありますように、何をおいてもまず激甚災害としての取り扱いがなされるのかどうかということについて一番心配をされているようでございました。この点につきましては、豪雨災害に対しまして八月十七日の閣議により激甚法の適用を見、さらに八月二十七日天災融資法の適用をも受けましたことは、罹災者一同も心から感謝をいたしておるところでございます。ただ残されております十五号台風による罹災者救済につきましては、事務的に詳細な数字の積み上げを終わらないと、なかなか結論が出ないのが現状でございます。またそうあるのが当然でございますが、やはり被災市町村の気持ちを察するとき、激甚災害、天災融資法の指定は、早急に決定する必要があることを痛感いたした次第でございます。
 次に、河川の災害復旧についてでありますが、今回の人的、物的の被害が、中小河川の決壊等によるものが圧倒的に多いわけで、ことに熊本県南部地域球磨川水系にかかる水域は、過去三カ年連続して風水害に襲われ、とうとい犠牲者を出している個所であります。したがって、今後災害の再発防止という観点から、将来にわたっての恒久的対策を樹立する必要があると思うわけであります。またがけくずれ、山くずれ、地すべり等の災害防止について、従来の山地の災害復旧のあり方について、十分検討すべきではないかと存ずるのでございます。
 次に、今回の災害の特殊性は、熊本、鹿児島両県ともに個人住宅の災害が多く、被災者はその大半が生活保護家庭やその水準近くの生活困窮者世帯が多いことでありまして、自力復旧はとてもできず、全半壊等の被災家屋を、いかに復旧するかに困窮しておるのが実情でありまして、これをこのまま放置するならば、社会的にも重大な不安をもたらすものと考えます。したがってこれらボーダーライン以下の層の被災者住家の復旧を急ぎ、国のあたたかい救済の手を差し伸べる必要を痛感いたしました。個人住宅等の災害に対しても、激甚法の適用が受けられるよう法改正の必要を痛感いたすものでございます。
 さらに農民の住宅、畜舎等の倒壊が甚大でありますので、農業近代化資金のワクを増大し、貸し付けの方途についてもこの際検討し、農家に対する更生の道を講ずべきでありましょう。
 今回私どもが視察した熊本、鹿児島両県とも、三十八年八月の集中豪雨による災害以来三年連続して豪雨に襲われております。住民たちは引き続く災害に、生活の基盤である田畑を失い、ぼう然自失というのが実情でありまして、収入の道を閉ざされた農民の立ち上がりを、一そう困難にいたしております。生活源を失った熊本県五木村では、人口六千四百人に対しまして三年連続の災害で千三百人もの人たちが離村しているということでありまして、また鹿児島県出水市においては全壊家屋の五〇%が要保護世帯であり、下甑村、大口市においてもほぼ同様であります。このように今回の被災者が零細農民、低所得層であるだけに、きめのこまかい援助措置が望まれるわけであります。
 次に、公共施設のうちで、特に学校施設の災害復旧についてでありますが、今回の災害が夏休み中に起きたものであったために、幸いにも学童の死傷者が出ずに大過なきを得たわけでありますが、いずれも全半壊の被害を受けた校舎は、老朽校舎が多く、これが復旧は、先ほどの要望事項の中でも申し上げましたように、校舎の鉄筋化の必要を痛感いたしておるものでございます。
 次に、農作物の被害、特に冠水した水稲の生産確保のため、病虫害の防除について関係当局の精進、技術的、物質的な万全の措置を期していただきたいと思うわけであります。
 そのほか、危険地帯からの家屋の移転、台風常襲県に対する積極的対策等いろいろありますが、個々の、こまかい問題につきましては、重要ではありますが、いずれ質疑を通じて明らかにいたしたい所存でございます。
 以上をもちまして、被害状況等の報告を終わりますが、最後に本調査にあたりまして御協力くださいました関係各位に対しまして、心から感謝の意を表する次第でございます。
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大倉精一#4
○委員長(大倉精一君) 次に、中国班の報告を願います。稲浦君。
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稲浦鹿藏#5
○稲浦鹿藏君 中国班について御報告申し上げます。
 中村理事、大谷委員、浅井委員と私の四名は、八月二十三日から二十八日まで六日間の日程で広島県及び島根県における被害状況等について実情を調査し、現地の方々にお見舞いと激励を申し上げるとともに、切実な要望を聴取してまいりました。以下その概要を申し上げます。
 まず日程といたしましては、第一日目は、広島県庁にて県下の被害状況を聴取、第二日目は、高陽町、白木町、向原町、三次市、君田村、口和町、庄原市の現地調査、第三日目は、作木村、布野村を経て島根県に入り、赤木町、大和村、邑智町、川本町、桜江町と江川沿岸を下流に向かい、第四日目には、江津市、浜田市、三隅町、益田市、第五日目には島根県庁、平田市、出雲市、斐伊川下流を視察という道順をとりました。
 今次の災害をもたらした原因の気象状況としましては、六月十八日から二十日の豪雨は、梅雨前線の活動と台風九号のくずれた低気圧が前線上を通過したことにより、総雨量分布は広島市を中心とした山陽沿岸部、または庄原市を中心とする県北東部が最も多い地域でありました。さらに七月二十日から二十三日に及ぶ豪雨も、前線上を小さな低気圧が次々に東進し、前線活動を強く刺激して山陰と広島県北部等を中心に激しい雨が断続したものとされ、特に二十二日夜半から二十三日早朝にかけての雨は、短時間に非常に強く降ったところが多く、このために被害を多くしたのであります。島根県における総雨量は、松江市五百五十四ミリ、川本町四百九十四ミリ、益田市五百四十七ミリ等を記録し、江川斐伊川、益田川及び宍道湖をはじめ県下各河川が一斉に増水はんらんしたのであります。
 県の資料に基づいて被害の概況を申し上げます。広島県におきましては、死者三十一名建物関係全壊五十八戸、半壊百四十八戸、床上浸水千五百戸、床下浸水六万戸をこえております。被害総額約百十二億円にのぼり、そのおもな内訳は、農林水産関係五十六億、十木関係五十一億、商工関係三億であります。また島根県につきましては死者十名、家屋関係全壊百二十一戸、半壊千三百戸、浸水一万三千戸余となっており、被害総額約百四十億、そのうち農林水産関係六十一億、土木関係四十六億、商工関係十五億という内訳であります。なお、台風十五号による被害は、広島県下において水産関係としてカキ養殖いかだの大破、流失等で二億五千万、農作物関係で二億四千万円、その他合計五億二千万円とされております。
 以下視察個所を中心に、若干被害の実情と要望について申し上げます。太田川支川三篠川に沿った高陽町、白木町、向原町は、六月二十日の大洪水によって甚大な被害を受けたところ、七月二十三日の再度集中豪雨によって被害をさらに増大したのであります。三次市においても、二十二日から二十三日にかけて、降雨量は百五十六・九ミリに達し、本市を囲繞する西城、馬洗、可愛の三川と、西部を南流する神の瀬川は、いずれも警戒水位をはるかに突破し、沿岸流域の各所において護岸を破壊し、家屋の流失、損壊、耕地の流失、埋没、橋梁、頭首工等の流失等、広範囲な被害を与えるに至ったのであります。作木村におきましても、急激な増水で交通通信が杜絶、二十数キロの延長に点在する村落は舟のみの連絡にたより、家財一切を流失した者、とうとい犠牲者も出る惨状でありました。江川の増水によって、大和村、邑智町、川本町、桜江町、江津市等流域一帯は、全戸浸水の地区を生じ、江川の橋梁が至るところで流失したため、おびただしい孤立地区を生じたのであります。われわれの調査時点においても、なお、三江北線の.石見梁瀬、粕渕間の江川橋梁の橋げたは流失のままであり、他にも多くの末復旧の橋梁を見る等、洪水時のなまなましい爪あとは随所に存在していました。
 災害救助法が発動されたのは、結局、広島県において五カ市町村、島根県において七カ市町村であります。
 要望事項についておもなものを申し上げます。
 まず第一に、河川改修の早期実施ということであります。三篠川、西城川、神ノ瀬川、岡見川、三隅川、多田川、細田川等であります。三篠川は、原始的河川といわれる現状であり、直轄施行区域を上流までさかのぼって延長して、徹底的改修を要望されています。
 第二、江川、斐伊川の一級河川指定、江川は、広島県山県郡大朝町に源を発し、三次市を貫流し、島根県川本市、江津市を経て日本海に注ぐ中国地方最長の河川で、途中、中小河川をあまた合流して、流量は豊かであります。今次の豪雨に際して、その奔流は沿岸に猛威をふるったのでありますが、これが総合開発の実をあげるべく、治水、利水両面から根本的な計画が推進されるべきであります。斐伊川につきましても、改修事業の促進あるいは放水路の問題等でありますが、両河川はいずれも二府県にまたがる重要な河川と認識されるものであります。地元の人々のこの面河川の一級河川へ指定要望は強いものがあります。
 第三、砂防、及び地すべり対策の早期実施、今回の豪雨の結果を見ても、砂防施設の効用は顕著にあらわれており、砂防工事の促進を熱望しているところが多いのであります。発電ダムの操作に疑問が持たれるとともに、防災ダムの新設が大きく要望されております。緊急地すべり防止対策事業の早期実施を要するものに、美都町の金谷内上地区の地すべり、平田市の小伊津及び十六島町の地すべり、君田村石原東山一帯の地すべりがあります。
 なお、共通的事項としては、公共土木施設、農地、農林業共同施設、中小企業などの災害に対して激甚災害法の適用、それから、災害復旧は、原形復旧にとどまらず、徹底的な改良復旧の採択、復旧工事の早期完成、さらに特別交付税の増額、また地方債充当率の引き上げ、あるいは天災融資法の適用、農作物の病害虫防除経費の助成、その他技術職員の不足に対する応援措置、有線放送施設災害の国庫補助、消防施設被害に対する国庫補助、沿岸耕地の防護施設として竹林の整備、わさび田の復旧等について要望がなされたのであります。
 被災市町村には、連年災害を受け、財政力の貧弱な団体が多く、財政再建団体も少なくないのでありまして、今後復旧努力は容易ならぬものがあります。政府は、激甚法と天災法の適用については、去る八月二十日と三十一日の政令で公布されましたが、今後さらに、民心安定と住民生活再建のための施策が早急に善処されることを期待いたします。同時に、災害の発生を防止するために、抜本的な対策が検討されなければなりません。以上報告いたします。
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大倉精一#6
○委員長(大倉精一君) どうも御苦労さんでございました。
 次に、去る八月の九日、本委員会で、豪雨、台風及び低温による災害に関して決議を行ない、政府に対して適切な措置を講ずるよう要望いたしましたが、幸い、六月、七月の豪雨関係につきましては、激甚災害指定等の措置を講ぜられましたが、八月の十号台風関係につきましては、その後どのような措置を講ぜられたか、その内容について御報告を求めます。高柳審議室長。
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高柳忠夫#7
○説明員(高柳忠夫君) 当委員会が八月の九日に、豪雨、台風及び低温による災害対策に関する決議をいたされまして、政府に要望された事項のうち、本年の六月及び七月並びに八月の災害に対する激甚指定も御要望がございましたので、政府のとった措置を御説明申し上げます。
 まず、六月及び七月の九州、中国地方を中心といたしました豪雨については、去る八月二十日に昭和四十年六月中旬及び下旬並びに七月の豪雨による災害を激甚災害として指定し、これに対し適用いたします措置を指定する政令を、政令第二百八十四号をもちまして、八月二十日に公布いたしました。この指定の内容は、公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助、農地等の災害復旧興業及び災害関連事業の補助の特例、中小企業者に対する資金融通の特例、公共土木施設等の小災害債の元利補給等十一項目にわたっておるのであります。また、事務的に被害額の算定が若干おくれたために、政令の指定がおくれましたが、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例及び母子福祉法による国の貸し付けの特例、さらに水防資材費の補助の特例、この三項目に関する激甚災害の指定の政令を、政令第二百九十四号をもちまして八月三十一日に公布いたした次第でございます。
 次に、この八月の十五号台風の被害につきましては、関係各省において、せっかく御調査いただいておりましたところ、開拓者等の施設の災害復旧事業、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例及び罹災者公営住宅建設事業に対する補助の特例、この三項目が、おおむね激甚災害の指定に当てはまるめどがつきましたので、ただいま件数の整理を急いでおりますが、でき得るならば来週十三日の次官会議に提出し、十四日の閣議の決定をまちまして当該事項の政令を公布いたしたい、こんな心づもりでおります。
 以上、簡単でございますが、経過を御報告申し上げます。
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大倉精一#8
○委員長(大倉精一君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
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大倉精一#9
○委員長(大倉精一君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
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大倉精一#10
○委員長(大倉精一君) それではこれより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言願います。
 なお、説明員として出席されておる方を御披露申し上げます。
 総理府から内閣総理大臣官房審議室長の高柳忠夫君、農林省から尾中参事官、河原農政局参事官、松井農地局災害復旧課長、熊本蚕糸局蚕業課長、千野園芸局園芸課長、福森林野局指導部長、建設省からは古賀河川局長、重兼河川局防災課長、なお、尚住宅局長、後藤住宅建設課長。自治省から佐々木財政局財政課長、気象庁から今里予報部長、厚生省から宮田社会局施設課長、以上であります。
 なお、御案内のように、いま、二十三号台風の最中でありまするので、特に気象庁の今里予報部長に対する、質疑のおありの方は、先にひとつお願いしたいと思いますが、その前に二十三号台風についての現況の御報告を願います。今里予報部長。
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今里能#11
○説明員(今里能君) 台風二十三号の現在の状況を御説明申し上げます。
 現在の位置は、四国の高知と室戸岬の間にございます安芸市付近に、八時ちょっと過ぎに上陸いたしまして、私が出てまいりますころには、播磨灘に進んでおりまして、播磨灘から北東ないし北々東の方向に時速約七十キロで進んでおるもようでございます。中心の気圧は、依然として九百四十ミリバールくらいでございまして、中型の台風としては非常に強力なものでございます。このまま進みますと、これから一時間か二時間たちますと、若狭湾方面に抜けるという見込みでございます。で、暴風の半径は二十五メートル以上のところが大体二百キロぐらいでございますけれども、中心におきましては非常に強い風が吹いておりまして、大体七十メートル近い風が、これは瞬間の風速でございますけれども、吹いておるもようでございます。記録に残りましたのは、室戸岬において六十六・九メートルの平均の最大風速が出ておるようでございます。それから四国の徳島におきましても六十メートルをこす、七十メートル近い瞬間最大の記録が出たようでございます。
 この状況で進んでまいりましたが、雨のほうにつきまして申し上げますと、四国の山地ではすでに四百ミリの降雨量を記録したところもございますし、それはまあ一番強いところで、多いところでございますが、二百ミリから二百五十ミリという雨は方々で降っておるようでございます。なお、三重県の尾鷲におきましても、二百五十ミリぐらいな雨がもうすでに降っております。四国方面では、今後なお五十ミリないし百ミリの雨が残るかと思われます。
 大体現在の状況はそんなところでございます。
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大倉精一#12
○委員長(大倉精一君) では続いて御質疑をお願いいたします。――予報部長に対する御質疑は、ありませんか。――それじゃ二十三号の最中ですから、どうぞひとつやってください。
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米田正文#13
○米田正文君 ほかに質問者があれば私はせぬつもりでしたが、ないそうですから、じゃ私はごく簡単に質疑いたします。
 私、今度水害を二、三見て回った中で、各河川にできておるダムによって水害が激化された事例があるようですが、これはまあ私は具体的に一地点について言うわけではありませんが、全体の問題としてそういう傾向が各地にあらわれてきておる。これは御承知のように、たいへんたくさんいろいろなダムができてまいっておるので、そのための災害を惹起しておる事例がある。そこで水害と一口に言いますけれども、これ、内容的にはいろいろ複雑な関係もあるようですから、一がいに言えぬと思いますが、まあいまよく問題になるのは、ダムの上流の問題と下流の問題とに分けてみると、上流では計画の高水量よりも計画以上の洪水が出た場合の問題、それからそのダムの操作が規定のとおりに行なわれたかどうかの問題、それからダムの上流部で土砂がかなり堆積をしたために起きた問題があり、下流のほうではダムの直下流で相当な高水量の場合に、予期しないダム直下流に特に護岸その他の被害が多くなり、かつ沿川の民家にも被害を及ぼすという例が今度の場合にもあるようです。
 そこで、まあそれはいろいろな関係がありますが、これは一々こまかく言っておったら時間をとるから、ここで一つだけ聞きたいのは、ダムの上流部に土砂がたまったために、いままでの高水計画線よりも計画線が上がるという場合がある。特にこれはどこに多いかといういうと、河川にできておる小ダム、比較的小さいダムで、電気だとか農業用水だとかいうような専用ダムの場合に多いようであります。いま建設省でやっておる多目的ダムのような大きいダムについては、比較的少ない。まだ私も多目的ダムについてはそういう事例も聞きませんが、まあ私がいま申し上げるのは発電ダムの場合です。そこで、この計画高水位線が河床の上昇のために、上がってくるために受ける水害については、その被害に対して補償をどうするかという基本の方針について、建設省ではどういう指導をするつもりかをまず聞きたい。
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古賀雷四郎#14
○説明員(古賀雷四郎君) 尋ねのダムについては、主として利水専用ダムについてのことであろうと思います、それについてお答えします。
 最近利水専用ダムにつきまして、若干地元からいろんな問題点が提起されておりまして、ダム操作その他につきまして検討すべき問題はたくさんあろうかと思います。ただいま今回の梅雨前線豪雨につきましても、熊本のダムあるいは江川のダムにつきまして若干の問題点が提起されているわけでございまして、ただいまその調査を精細に行なっておるところでございます。一般的に申し上げまして、ダムの災害の場合に、先ほど米田先生からおっしゃられましたとおり、ダム直下流の災害の問題、あるいはダムの上流の堆積による高水位上昇による災害の問題等、それから、放流の際の問題、非常放流の場合の問題、いろいろ分けられますが、ただいまお尋ねの上流の堆積土砂による高水位の上昇によって被害が生じたというような問題だと思います。ダムの完成後上流から土砂が流れまして、逐次貯水地の上流部に堆砂が起こるということはやむを得ない現象であろうかと思います。そういう堆砂に起因して沿岸に被害を与えた場合、一般的に申しまして、その専用ダムの設置者と申しますか、あるいは管理者が、その被害を補償するのは当然だと考えるわけでございます。しかしながら、具体的に被害が発生する以前においてもそういった堆砂とか、いろんな問題がありまして、危険が予測される場合が考えられます。したがって、現在の専用ダムにつきましては、毎年調査を行なって具体的な堆積状況を調べるようにしておりますが、そういう予測される場合には、これを防止するために何らかの措置をとらせるというふうにしていきたいというふうに考えます。
 なお、河川法の四十四条及びこれに基づく同法の施行令の二十四条第一号におきましても、このような堆砂に対して、ダムの設置者にとらすべき措置の基準が定められております。これは主として従来の状況を変更しない、あるいはそれに対する水位上昇に対する適切な措置がとられるようなことがきめられてあるのでございますが、そういう点、御指摘のダムにつきましては、今後調査を行ないまして、具体的な措置をとらしていきたいというふうに考えております。
 なお、今後利水専用のダムも設置されるわけでございますが、建設省といたしましては、従来から特に堆砂のおそれの多い地域に対しましては、十分余裕をとった計画にするように指導してきましたが、今後もさらに上流の土砂崩壊の状況とか、いろいろな状況を勘案いたしまして、さような危険が認められるダムにつきましては、災害防止の見地から、十分その措置を行なわせるように指導していきたいというふうに考えております。
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米田正文#15
○米田正文君 一般方針はわかるのですけれども、私はもっと内容的に分析をして言えば、いまの利水ダムを許可をする場合には、利水ダムの計画の中に、河川に計画の高水線というものがあるわけですね、御承知のとおり。そこで、ダムが上流で堆砂を起こすと、その計画高水線というのが変わってこなければならぬ。変わってきておる、現実に。それで、その計画高水線というのは、なぜそういうことを言うかというと、その線に従っていままでダムの付近を、沿岸を補償しておるわけです。あるいは買収をし、移転補償等をしておるわけです、高水線に従ってしておるわけですね。そこで、その高水線がダムの堆砂によって変化を来たしておる。その高水線というものは当然変更しなきゃならぬものだと思うのです。高水線が変更されれば、当然それに伴ってまた追加の買収もしなきゃならぬし、移転補償もしなきゃならぬ。事務的に中を分析してみると、そういうことが措置されるべきだと思うのです。それがないと、単なる補償になって、いままでよくやっております天竜川の泰阜のダムの上流の問題とか、あるいは大淀川の轟ダムのような場合とかというような措置が講じられるか、まあ、ああいうのはそれぞれのそのときの被害の状況に応じて処置しておるが、私はその計画高水線というものを正式に変更して、そうしてそれによってまた補償というか、買収というか、そういう一般的に広くいって補償をすべきである。そうすれば、合理的な補償が行なわれるというようなことをつくづく感じたのです、この前行ってみて。それはどうですか。それはもっと言えば、いま出しておる許可申請の中にある計画高水線の変更を何年かたって命ずるというような措置を講ずれば、当然それで事前に補償が行なわれることになる。それが合理的ではないかという趣旨です。
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古賀雷四郎#16
○説明員(古賀雷四郎君) 御指摘のとおりに、専用ダムにつきましては、あらかじめ計画高水量を想定しまして、これは相当大規模の計画高水量を想定しておるわけですが、それに従いまして水面線というのをきめまして、それによりまして若干余裕をもって補償をやってきております。ただいまお話しのとおり、土砂堆積によりまして当然水位の上昇が考えられるわけでございます。したがってそういうダムにつきまして、どういう措置をとったほうが一番いいのか、たとえば土砂を堆積したほうがいいのか、あるいはさらに水位を上昇しまして、いろいろな補償を追加買収したほうがいいのか、あるいは水門と申しますか、ダムの放流する部分の断面積を広げて、従来と同様の効果を持たせるようにしたほうがいいのか、いろいろ各利水専用のそういうダムにつきまして、個々のケースについて判断していかなくちゃいかんじゃないかというふうに考えるわけでございまして、さようなダムにつきましては、今後十分調査を進めて、具体的に方策を講じていくようにしたいと思っております。
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米田正文#17
○米田正文君 いや、その補償の方式はいろいろあろうと思うのです。いろいろとあろうと思うが、その補償の方式の前に、補償すべき区域というものを明確にしていく必要があるということ、まあ私の言っている趣旨はそこにあるのですよ。ところで、いまから、われわれを含めて、どうも建設省責任がある問題であるが、従前そういう発電ダムのごとき、許可をした場合に、高水線というものは、もう十年たっても二十年たっても三十年たっても変えてない、これはどうもいま考えて見ると誤りである、やはりそういう計画高水線というものは、ある時期を置いては変更をさしていって、そうして沿川補償というものは万全を期しておくことが必要だという趣旨で私は言っておる。それがきまれば、自然もうその区域内における補償の対象地域がきまる、対象物件もきまってきますから、それはその補償の方式はいろいろあろうと思う、いろいろな方式でやってよろしい。しかし、今度は水を受けたから、ただ見舞金をやろうとか、補償金をやろうとかというのじゃなくて、そういう水位から見た計画線というものをきちっときめれば、自動的にあとは補償方式はきまってくるという趣旨で私は言っている。
 そこでそういう専用者に対して、許可者に対して、ある程度の期間が経たら再検討をさして、そうして水位の変化があったものについては、計画高水線というものを変更させるという措置を講ずべきであるが、それをいまから建設省としてやる研究を至急に願いたいという趣旨です。
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古賀雷四郎#18
○説明員(古賀雷四郎君) 計画高水線の変更につきましては、状況の変化もございますし、ただいま専用ダムにつきまして、それぞれ調査を行なわしておりますので、御趣旨に従いまして、今後は十分そういった問題を検討してまいりたいというふうに考えます。
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米田正文#19
○米田正文君 これはいままでは実はやっていないものですから、私はいろいろな点から見て、急にこれをやるということについて難点もあるかもしれませんが、現実の現地の状況から見ると、もうそういう時期に来ている。というのは、いままでダムというものは非常に珍しかったし、数も少なかったし、その影響も比較的少なかったが、最近非常に数がふえてきており、ダムの影響というものはいろいろな面であらわれてくるように、クローズアップをしてきた時期ですから、新しい方式をひとつやる必要がある。まあ多目的ダムのごとき大きなダムについては、まだそこまでの問題が起きておらぬと思うのですけれども、これもまあ、まだ五十年なりあるいは三十年なりしたら、あるいはそういう事態も起きてくるかもしれぬ。この問題も事務的に分析をしていくと、非常にむずかしい複雑な問題が起きてくると思います。起きてくると思いますが、この問題はまあひとつ研究問題にしておいてけっこうですが、専用ダムについては、至急にそういう対策を進めるようにすべきであると、こう感じているものだから、私は建設省の方針を特にただしておくという趣旨で申し上げたわけであります。
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古賀雷四郎#20
○説明員(古賀雷四郎君) ダムの対象につきましては、各方面で問題になっております。御指摘のとおりに非常に今後、将来におきましても非常に重要な問題と存ずるわけでございます。したがって、今後とも十分調査を継続いたしまして、必要な措置がとれるものはとっていきたいというふうに考えております。よろしく。
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稲浦鹿藏#21
○稲浦鹿藏君 ぼくは広島と島根の視察に行って、いろいろ現地を実際に見まして感じたことがたくさんあるのですが、そのうち特に建設省へ要望しておきたいことは、河川の問題、江川上流は、もうすでに広島県で三次町を中心とした河川改修ができている。そしてその下流の狭隘部からずっと島根県は開さくができておらぬ。そこで、しょっちゅう島根県のほうで災害を受けているという状態なんです。これはやはり上流、下流全水域を一つと見て、総合的な計画を立ててやる以外にないのじゃないか、かように思うのです。それにはやはり一級河川に指定をして、そして全体計画をまず立ててやるということでないと、下流の島根県じゃどうにも手がつかないという状態であると思うのであります。その点は建設省はどう考えておるか。上流を先に改修しちゃって、三次のどこか、五本か支流が入っているが、それに防災ダムをつくるのだと言っているそうですが、それがはたして下流まで影響があるかどうか、非常にある程度疑問を感ずるので、その辺の研究はどういうふうにしているか、伺っておきたい。
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古賀雷四郎#22
○説明員(古賀雷四郎君) 江川につきましては、今回非常に災害をこうむったわけでございますが、ほぼわれわれの計画している流量程度以上出ているだろうというふうに推察されます。そういう水理資料につきましては検討中でございます。今回、上流の江川につきましては、上流部の広島県部につきましては、直轄河川並びに中小河川で改修を進めてまいっておるわけですが、下流部につきましては、残念ながら非常に改修が行き届いていない。それも一つは、非常に狭隘部でございまして、なかなか改修方式もむずかしいという点もございまして、ただいままでできていなかったのでございますが、昨年度から川本町につきましては、中小河川改修で堤防工事を促進するようにいたしております。
 なお、江川につきましては、総合的な対策を講ずる必要があると思うのですが、一級河川の指定の問題とは別に、江川の防災対策といたしまして、今後、たとえば上流の、本川上流の下土師ダム、西城川の下金田ダム、そういったところにつきまして、防災ダムとしまして、予備調査を行なっております。そういった計画の具体化と相まちまして、江川の防災対策につきまして、万全を期していくようにしたいと思っております。
 それから一級河川の指定につきましては、今次、被災の実情にかんがみまして、十分、そういった点も考慮しまして、関係各省と打ち合わせていきたいというように考えます。
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稲浦鹿藏#23
○稲浦鹿藏君 上流部の計画は、防災ダムをつくってやれば三次町あたりは相当効果があがるだろうと思います。下流の川本町かな、中小河川で堤防をつくって役に立たぬと思ったから、それをどうするかという問題だな。
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古賀雷四郎#24
○説明員(古賀雷四郎君) ただいまの下土師ダム、あるいは西城川の下金田ダムで予備調査中でございますが、そのダムにつきまして、ダムの総貯水量その他調査を行なっております。そういう貯水量のいかんによりましては、防災効果を十分発揮できるようになるのじゃないかというふうに考えますので、下流の河床部を下げることはできるかと思います。ただ今後の調査を待つ必要がありますので、至急具体化したいというふうに考えます。ただ川本町のところの改修につきましては、相当あの地区には戸数がございます。したがって毎年災害の危険にさらされておるわけでございまして、中小河川でも十分計画的にいけるということで、ただいま中小河川改修を行なっておる次第でございます。
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稲浦鹿藏#25
○稲浦鹿藏君 この間の災害から見たら、川本町の防災堤防、あれじゃ役に立たぬと思います。あれから相当水位が上がっておるのです。だから何とかやはり上流部で防災的なものをつくって、防災ダムをつくる個所があればつくって、そうして水位を低めなければ、ただ中小河川の堤防をつくっただけじゃ、この間のような災害ではとても追っつかない、かように思うのです。
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古賀雷四郎#26
○説明員(古賀雷四郎君) 御指摘の点につきましては、上流のダム計画とあわせまして十分検討してまいりたいと思います。
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大倉精一#27
○委員長(大倉精一君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
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大倉精一#28
○委員長(大倉精一君) 速記をつけて。
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園田清充#29
○園田清充君 いま両先生から御質疑になったことと関連する事項と、それからほかに二、三お尋ねしてみたいと存じます。私どもの視察の報告の中にも、さっき申し述べておきましたけれども、たとえば熊本の球磨川水系が三年連続の災害、この際抜本的な対策を講じてほしいという要望をしたのでございますが、一つは、建設省に対してそうした具体的な対策を検討せられておるかどうかという点。
 それからもう一つは、農林省関係でございますけれども、いろいろ構造改善事業等の事業の中に、防災という考慮が払われていないような気がします。それ自体はさっきおっしゃったような河川も非常に河床が上がって、こうした原因を招来しておるというところを何カ所か見てまいったので、必然的にそういうことからして、将来の問題としては防災を考慮に入れた構造改善事業の推進ということが必要になってくるのだという、こういうふうに考えておりますけれども、この点について農林省でどうお考えになっておるか。
 それから三年連続球磨川の災害の原因の一つは、森林関係、これは計画伐採という問題もあると思いますけれども、そうしたことが戦後無計画に行なわれたことが、災害の要因にもなっておるような気がいたします。そこでひとつ総合的に建設省あるいは林野庁とお話し合いいただいて、共同調査をしていただくならばと、こういうことなんですが、その用意があるかどうかということなんです。地元から要請があった場合に、緊急に要請に応ぜられる対策があるかどうかということをひとつお伺いたしたい。
 それから自治省にお尋ねをいたしますけれども、熊本、鹿児島両県を見まして、県あるいは市町村財政を見ましても、ほとんど貧弱な財政の町村が多い。そうした中で、たとえば全壊家屋に対して一万円とか五千円という見舞い金が支出をせられておる、あわせて災害を受けますと、非常に災害事務の折ち合わせ等による旅費、出張そういうものが多くなって、旅費の高あたりがかさんでおるようでありますが、これらに対して、特交なりその他で特別の配慮をしていただきたい。その配慮をする用意があるかどうかということ。
 それからもう一つは、さっき総理府から御説明になりましたけれども、激甚法あるいは天災融資法が発動せられますと、その法の範囲内では救われるのでありますけれども、ほとんどいわゆる行政措置として当然措置をされていい問題がたくさん残されておると思うのです。たとえば災害による共同防除に対する農薬の助成の問題、あるいは種苗の確保に対しての助成の問題、こういうものは必然的に行政事務として私は片づいていくのじゃないかと思う。だから、そういうことをすでにお考えになり、実施に移される用意がなされつつあるかどうかということ。
 それからもう一つは、熊本、鹿児島両県下を見て回りまして、ほとんどがさっき御報告を申し上げましたとおり、家屋自体について申し上げますと、生活保護世帯、あるいはボーダーラインすれすれの家屋というのが、ほとんど災害の対象でございます。そうしたことで、自力復旧が非常に困難を来たしておる。しかも激甚災法の適用を受けたといたしましても、法の中で規定せられておる市町村は適用を受けても、その隣りの町村は、わずかなことで恩恵を受けない。いわばこれ自体は、私は法自体の不備ではないか、こういう気がいたすわけでございまして、そうしたことに対するいわゆる行政措置として、何らかの援助の措置を講じておられるかどうか、また講ぜられる用意があるかどうか、このことについてひとつ御答弁を願いたいと思います。大体以上です。
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