物価等対策特別委員会

1976-07-16 参議院 全122発言

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会議録情報#0
昭和五十一年七月十六日(金曜日)
   午後三時五分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         中村 登美君
    理 事
                鳩山威一郎君
                田中寿美子君
                山田 徹一君
                中沢伊登子君
    委 員
                小笠 公韶君
                大鷹 淑子君
                藤川 一秋君
                前川  旦君
                山中 郁子君
                渡辺  武君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       福田 赳夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
   説明員
       経済企画庁物価
       局長       喜多村治雄君
       大蔵省主計局主
       計官       宮下 創平君
       食糧庁総務部長  二瓶  博君
       資源エネルギー
       庁公益事業部業
       務課長      篠島 義明君
       運輸省海運局定
       期船課長     熊木 藤吉君
       自治省税務局市
       町村税課長    栗田 幸雄君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○当面の物価等対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (消費者米価問題に関する件)
 (麦価問題に関する件)
 (離島航路の貨物運賃問題に関する件)
 (電力料金問題に関する件)
    —————————————
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中村登美#1
○委員長(中村登美君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。
 この際、さきに本委員会が行いました当面の物価等に関する諸問題の実情調査のための委員派遣について、派遣委員から報告を聴取いたします。田中君。
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田中寿美子#2
○田中寿美子君 派遣委員を代表いたしまして、調査の結果を御報告いたします。
 本調査団は、中村委員長、中沢理事、そして私の三名で編成され、七月十三日から十五日までの三日間にわたり、福岡県、長崎県の物価及び消費者行政、公正取引委員会地方機関の業務の実情等を調査してまいりました。
 まず、物価行政につきましては、政府の総需要抑制政策や個別物資、物価対策と相まって、両県とも四十八年秋以降の物価の高騰、物不足パニック等による物価情勢の混乱に対応して、迅速かつ適切に行政組織の整備を行ったのを初めとして、各種の緊急対策を講じてきております。
 その後、消費者物価は次第に鎮静化の方向に向かい、最近では比較的に緩やかに推移している状況を反映いたしまして、両県の物価対策は、混乱時の緊急措置的なものから、恒常的な施策に転換されているのが実情であります。
 しかし、消費生活の安定を根底から脅やかす生活必需物資の品不足や価格の高騰といった不測の事態に対応するための条例の制定や行政組織の拡充も行われており、生活必需物資の需給や価格の監視、生活関連物資対策、物価に関する情報の収集、提供等の事業が意欲的に実施されております。
 本調査団と県当局等との会議の中では、今後の物価動向に関して、各種公共料金の改定や景気対策、あるいは最近における海外商品市況の動向、そして昨年末以降の卸売物価の推移等を見ると、これまで以上に困難な状況が予想されるのではないかとの声が聞かれました。実際にそうした局面に立ち至らないためには、物価対策を国政の重点施策として推進するとともに、生活物資、生鮮食料品の安定的供給の確保と価格の安定、そしてそのための流通体制の整備拡充について、これまで以上に力を注ぐことが必要であろうと存じます。
 また、長崎県からは、同県が現実に当面している重要な物価問題の一つとして、離島物価の問題が指摘されました。
 離島居住者は、長崎市、佐世保市を核とする経済圏に分かれていますが、物資の大部分はこの両市から海上輸送された後陸揚げされ、さらに海上あるいは陸上輸送されるといった複雑な輸送経路を経て供給されており、そのためにその経費が価格に加算され、非常に割り高な生活必需品を購入せざるを得ない実態にあります。
 この離島物価の問題は、離島振興対策と密接不可分の関係にあると存じますが、その総合的施策の拡充が必要だと存じます。中でも海上運賃の問題が離島物価に大きな影響を与えている点にかんがみまして、政府としても、現在赤字旅客航路に対して行われている国庫補助制度を拡大し、生活物資に対する運賃補助制度を確立することが重要な課題ではないかと考えます。
 次に、公共料金につきましては、値上げを可能な限り回避し、やむを得ず改定する場合には、上げ幅、実施時期等について物価に及ぼす影響を考慮して慎重に対処し、公共料金の種類によっては福祉型料金の採用を検討してほしい旨の要望がありました。
 また、地域住民の生活に大きな影響を及ぼすたとえば地方バス料金等については、料金改定の際に地域住民への啓蒙と公聴会制度を義務づけるとともに、その運用体制を確立する必要があり、場合によっては地方公共団体との協議を要件として考えてもよいのではないかという具体的な提案がありましたが、政府としても十分御検討願いたいと存じます。
 次は、消費者行政についてでありますが、近年急速に整備、拡充が進められております消費生活センターは、消費者運動の盛り上がりの中で、その中核的存在となっております。
 私たちは長崎県において県生活センターを視察し、職員の方々と懇談の機会を持ちましたが、各地方公共団体の消費者センター等が行っております商品テスト等によって明らかになった諸問題に対する行政の対応は、もっと積極的であることが必要ではないかと存じます。懇談の席上、消費者庁の設置、センターにおける商品テスト機能向上のための機器整備に対する国の補助行政の拡充、消費者保護に関する諸規制の拡充整備、サブセンター設置計画の促進等について論議が交わされました。
 次に、公正取引委員会地方機関の業務の実情につきましては、福岡地方事務所から説明を聴取いたしました。これにつきましては、近年、独占禁止法あるいは景品表示法関係の違反事件や苦情が著しく増大しているにもかかわらず、それに対応した陣容の整備が十分でないことが現在最も大きな問題になっております。現在、福岡地方事務所は十二名の職員で構成されておりますが、昭和二十五年当時でさえ十四名の職員を抱えていたという一事をとってみましても定員増の必要性は明らかであります。最近の違反事件の特徴を見ますと、独占禁止法関係では、昨年半ばごろから不当廉売に関する事案が増加したことと、景品表示法の関係では、消費生活が複雑、多様化したことを反映して不当表示、広告等による顧客誘引行為が依然として多発しており、その内容も巧妙複雑化してきているということであります。
 以上のほかに、私たちは、福岡県において、卸売業者、運輸業者、そして倉庫業者がそれぞれ協同組合を結成して、それらとの有機的な結合を図りながら団地を形成している福岡流通センターを視察し、長崎県では、県下十八婦人団体の代表者と、国際婦人年とそれに基づく今後の行動計画について懇談会を行い、また同県では、水産加工業協同組合の経営している水産練り製品材料の加工工場を訪れ、その製造工程と、汚水処理の実態等について調査を行ってまいりました。
 最後に、この調査のため便宜を図っていただきました方々に対し、心から感謝の意を表しまして、簡単ではありますが報告を終わります。
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中村登美#3
○委員長(中村登美君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
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中村登美#4
○委員長(中村登美君) 次に、当面の物価等対策樹立に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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田中寿美子#5
○田中寿美子君 私、きのう帰ってきたばかりでございますが、けさのテレビを聞いておりまして、すでに消費者米価の値上げ率を政府の案として九・九%というところで合意したというようなことを聞きましたが、公共料金のうちでも特に大変重要な消費者米価については、二十日、二十一日に米価審議会が開かれる前でございますが、経済企画庁長官は物価対策の立場から、それから大蔵当局は財政の立場から、そして農林大臣は農政の立場から、それぞれ態度が違っていられたようにその経過では報道で承知いたしておりますが、この九・九という政府の諮問案、これで押し通していかれるということでございましょうか。まず経企庁長官、九・九——経企庁長官はもっと低いところを目指していらっしゃったように私は承知しておりますが、どうしてそこまでにならなけりゃならなかったのか、御説明いただきたいと思います。
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福田赳夫#6
○国務大臣(福田赳夫君) 消費者米価につきましては、二十日、二十一日と米価審議会を開きまして、その意見を聞きました上、最終的な決定をするわけです。ただ、米価審議会に対しましては政府として諮問を行うわけであります。その諮問案は九・九%上昇と、こういうことを実は私、ひそかに考えておったんです。ところが、財政上の見地からは、あるいは農政上の見地からは、一三%ぐらい引き上げろ、こういうような御意見もありまして、いろいろ意見の交換を続けてきたわけでありますが、実は、けさ、三大臣会同いたしまして一〇・二%というふうにひとつ諮問をいたそうじゃないかという結論にまあ到達いたしたわけです。もちろんこれは政府諮問案であります。米価審議会の御意見を篤と承りまして、その上で決定をいたしたい、かように考えております。
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田中寿美子#7
○田中寿美子君 それじゃ二けたにするわけですね。長官はずっと一けたにどうしてもするべきだというふうにおっしゃっていたと思うんですが。じゃ、私の聞きましたニュースは、それは間違いで、二けた台ということで諮問されるわけですね。そして最終的には一けたのところへ米審ではなるだろう、こういう見通しをしていらっしゃるわけですか。
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福田赳夫#8
○国務大臣(福田赳夫君) 米審がどういう報告をしてくださいますか、これはまあわかりませんからなんですが、政府といたしましては一〇・二%上昇ということが望ましいという諮問をいたそうと、こういう意見統一をいたしたわけです。この米価の中で最も国民の関心を持つ標準米、これにつきましては一けた台にいたしたい、こういうふうに考えております。
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田中寿美子#9
○田中寿美子君 もう二けたに上るということは私は大変重大なことだと思うのですが、今回の生産者米価を決定する際、大変混乱があったように思いますが、ついに七・三というところに——まず米価審議会は生産者の代表が退席してしまって答申不能になったということ、これも大変重大なことだと思うのですが、政府の諮問が五・二、生産者米価のほうは五・二%であった。それに対して政治加算というふうな意味で自民党のほうで六・四%、さらに良質米奨励金〇・九を加えて七・三%というふうにされたようでございますが、この状況、ある意味では春闘相場の八・八とコストとの間の折衷案だというふうなことも言われているのですが、こういうことになりますと、まず、米価審議会は答申ができなかったという意味で、米価審議会の意義が次第に薄れつつあると思うのですが、その辺はいかがお考えになりますか。
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二瓶博#10
○説明員(二瓶博君) 今月の七、八、九の三日間にわたりまして、五十一年産米の生産者米価につきまして、米価審議会に諮問をいたしまして御審議をお願いをしたわけでございます。ただいま先生からお話ございましたように、米審二日目の八日でございますが、生産者側委員の方四名が、諮問案が低過ぎるというような御不満がございまして退場をされたということで、はなはだ遺憾な次第でございます。したがいまして、答申ということにつきましては、これは行うのは適当でないという米審委員の方々の意向でございまして、報告書という形でもって、退場された四人の方以外の米審委員の意見等を集約をいたしまして農林大臣に報告書を提出をした、こういうことでございます。
 われわれといたしましては、米価審議会につきましては、これはやはり各界の学識経験者の方々がそれぞれ任命されまして、総員二十五名でもって審議をいたしておるわけでございまして、今後ともこの米価審議会につきましては、そういう委員の方々にいろいろな角度から諮問案について検討審議をしていただくということでまいりたいと思っております。
 なおこの二十日、二十一日に政府売り渡し価格の米審を開く予定でございますが、生産者側委員、退場されました四委員は、この二十日、二十一日の米審には出席をしたいというふうに申してきております。したがいまして、今後とも米審がやはりそういう角度で、権威を持った姿で審議をしていただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
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田中寿美子#11
○田中寿美子君 米審にもっと消費者の代表を入れるべきだと思いますが、いかがですか。
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二瓶博#12
○説明員(二瓶博君) 米価審議会は、先ほども申し上げましたように、現在二十五名以内ということでお願いをいたしておるわけでございますが、いずれも学識経験者ということでお願いをいたしておるわけでございます。もちろん任命されております委員の方は、それぞれの団体なりあるいは経歴等もお持ちでございますから、そういう角度からはいろいろ生産者サイドというような面での発言あるいは消費者サイドという面からの意見開陳等いろいろあろうかと思います。ただ問題は、米価審議会の運営といたしましても、特に多数決でもってどうするというような運営はいたしておりません。そういう委員の方々が忌憚のない御意見を御開陳いただきまして、そういうものを集約した姿でもって答申をいただくという運営を従来からやってまいっております。したがいまして、消費者サイドの学識経験者として任命されておられる委員の方々につきましても、いまのような構成といいますか、形でもって十分消費者サイドの意見というものを反映されておるということと思いますので、構成は現在が適当ではないか、現状が適当ではないかと、かように考えておるわけでございます。
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田中寿美子#13
○田中寿美子君 総務部長さんに言っても私、仕方がないと思いますが、すべて政府の審議会の中に、学識経験者という名前においてもっぱら中立的な人あるいはそれよりもちょっと右寄りな人が多いわけなんです。本当に利害関係を伴う人たちが十分に意見を反映さして、そしてその結果については政府が採用するというような、参考にするというようなことにもっと全体の構成を変えるべきだというふうに思っておりますが、それをあなたに申し上げてもしようがありませんから、私は意見としてそれだけ申し上げておきます。
 そこで、政府の立場ですけれども、大蔵省はもう財政の立場から食管会計の赤字をなくそうという立場がもっぱらのように思いますが、そうでしょうか。
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福田赳夫#14
○国務大臣(福田赳夫君) 大蔵省においては、つとに逆ざや解消問題というものを非常に重要視いたしておるわけです。いま売買逆ざやだけでも二七%あると、こういうような現状でありますが、それをしばらく前までは三年で解消したということを言っておりました。ごく最近というか今朝に至るまでは五年で解消したいんだということを強く主張しておったんですが、他方、物価の情勢等も考えなけりゃならぬと、こういうようなことから、一三%上昇ぐらいはぜひ実現したいということを非常に強く主張しておったわけです。しかし、物価問題もいま非常に機微な段階でありますので、大蔵省の御理解も得まして、この逆ざや解消、生産者米価が六・四%上がると、こういうことになったわけです。そうしますと、逆ざや不拡大というためには、消費者米価におきましては八・二%の引き上げを要するわけです。でありますが、一〇・二%の引き上げというふうに決定しようとしておるわけですが、そうなりますと、ちょうど二%の逆ざや解消ということになるんです。大蔵省、農林省もそうですが、逆ざや解消を非常に強く主張しておる。これでその主張の方向に向かって一歩を踏み出すということにもなるということで両者の御理解も得た、こういういきさつでございます。
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田中寿美子#15
○田中寿美子君 いま、まだ大蔵省の方か、私は要求してあったんですけど、おいでになっておりませんので、逆ざやと食管会計の中身その他に関して、お見えになってから少し詳しい議論を伺いたいと思っております。企画庁長官の計算の仕方と大蔵省食管会計の方の計算の仕方とはちょっと違うんじゃないかなという気もするところもありますし、一体逆ざや解消にどれだけの消費者米価にしたらいいかということについても、果たして同じなのかなというふうに思うんですが、農林省の方ですね、農政という立場から、これは食管だけじゃなくてですよ、農政という立場から考えて、一体米の値段というものはどういうふうにあるべきか。それでお米の生産を、よいお米を生産させたいと、そしてそうかといってあんまり過剰生産しては困るというような考え方と、両方の間で何か大変うろうろしていらっしゃる感じがするんですけれども、生産意欲をそいでしまうような状況では困るし、そうかといっていまは一時的に過剰だというような考え方をとっていらっしゃるんですが、大きな農政の立場から考えて、どうなんですか、今度のような米価の決定の仕方をどういうふうにお思いになりますか。望ましいと思いますか。
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二瓶博#16
○説明員(二瓶博君) 五十一年産米の政府買い入れ価格、これにつきましては、六・四%アップの一万六千五百七十二円、六十キログラム当たりということで決定を見たわけでございます。この価格決定につきましては、一つは、現在お米につきましては過剰基調にあるということはこれは言えると思います。水田総合利用対策というようなことも今年度から始めまして、転作、こういうものに奨励金も出しまして進めておるという事情も、これも頭に置きながら米価を決めるというふうに考えたわけでございます。それが一つ。
 それからもう一つ、従来、三十五年産米以来、食管法に基づきまして生産費所得補償方式、これは運用の仕方でございますが、そういう方式でもって生産者米価を決定してまいったわけでございます。この方式で素直に賃金、物価等を反映いたしまして計算をいたしますというと、非常に計算値は低いといますか、そういう姿が出るわけでございます。これは最近におきまする賃金、物価の鎮静化といいますか、これがもろに反映されてくるということで、当然、物価、賃金の動向を反映させることは必要でございますけれども、そういう……
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田中寿美子#17
○田中寿美子君 生産者米価の決定の経過はもういいんですけれどもね。
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二瓶博#18
○説明員(二瓶博君) 過度の影響を避けたいということもございまして、都市近郊労賃のはじき方なりあるいは物財費のはじき方等におきまして、そういう面を、米作所得の問題というものへも過度の影響を与えないようにという配慮もしたということでございます。そういうことで今回の決まりましたこの米価につきましては、生産意欲というものを刺激はしない、しかしながら、米づくりをやる気がしないということではなくて、やはり再生産の確保という角度の面を十分考えた、そういうような妥当な線ではなかろうかと、かように思うわけでございます。
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田中寿美子#19
○田中寿美子君 意欲はあんまりかき立てはしないけれども、再生産をどうにか保つ程度にした生産者米価だというふうな御説明なんですが、過剰基調とおっしゃるけれども、これ、世界的な視野で見た場合には、食糧の不足というものは言われているわけなんですよね。それで農政は、私はもうしょっちゅうしょっちゅう動いたと思うんですよね。増産を奨励したと思うと今度は減反を奨励し、減反を奨励したと思うと、またあわてて増産させなければならない。それでまた過剰だからというようなことで、少し小細工が過ぎるような感じがするんですけれどね、もっと大きな立場から、特に基本的な食糧でありますところの米なんていうものは、相当備蓄してもいい。そして良質の農民が生産に喜んで携わるという状況にしておかないといけないと思うんですが、東北各地を歩きましたときに、干拓地で農民が田植えを強行しようとする、それを抑える、あるいは県はそれを買い入れることをしないという、それからあるいは途中で青田刈りをするというような非常に不幸なことを繰り返しているような気がするわけなんで、私はそれはもっと大きな立場から考えておかなければいけないんじゃないかということを申し上げたかったんですが、余りそのことについては深追いしてもしようがないんで、ただ、じゃ良質米の奨励金ということは、それは自主流通米のパーセンテージをふやそうということなんでしょ。結局そういうことになりますね。いままで二九%ぐらいの自主流通米の比率であったんだけれども、ここのところで今度さらにふやさせようと、そういう意味ですか、この良質米奨励金というのは。
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二瓶博#20
○説明員(二瓶博君) 今回の五十一年産米の生産者米価を決定するに当たりまして、ただいま先生からお話ございましたように、新たに良質米奨励金、一応仮称でございますけれども、この良質米奨励金を交付するということにいたしたわけでございます。まあ、このねらいは何かということを申し上げますと、それはやはり味のいい、そういう良質の米の供給をふやしていく、そういうことによりまして米の消費の拡大にも資してまいりたい。最近、米の消費の方は減ってまいっております。したがいまして米の消費の拡大、こういう面について資してまいりたい、こういうことがねらいでございます。
 で、この良質米奨励金はそれではどういうものに交付するのかということになるわけでございますけれども、これは自主流通米のみに限って交付をいたしたいというふうに考えております。味のいい米というのはどういう基準で分けるのか、いろいろこれも議論の分かれるところでございますけれども、自主流通米そのものは、これは消費者の選好に応じて流通させるというようなことで四十四年産米からスタートを切って現在定着しておるものでございます。そういうことで、やはり自主流通米というものを一つの基準と考えまして、これに対して奨励金を交付するという形にするのが適当ではなかろうか、かように判断をいたしておるわけでございます。それで自主流通米、これは、ことしの計画におきましては、モチ米なり酒米なりそういうものも全部入れますと二百五十万トンという自主流通米の計画をいたしております。これにつきましては、大分最近頭打ちの傾向等も見られますので、この奨励金も五十一年産米から交付されるというようなことからいたしまして、目標は何とか達成するように努力をしたいというふうに考えております。来年度以降この二百五十万トンという数量をさらにふやすかどうかという問題につきましては、これは来年度の予算編成との関連で検討していきたい、かように考えております。
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田中寿美子#21
○田中寿美子君 お米の消費はだんだん減ってきているわけですね。それで、いま自主流通米というのはおいしいお米——ササニシキなんというような名前がついているのがいっぱいあるんですけどね、それは平均で十キロ三千九百円というふうなことが報道されているけれども、事実上はもう、平均ですからね、もっと高いのがいっぱいあるわけです、標準価格米は十キロ二千四百五十円ですけれども。すると、自主流通米の方にこういう良質米奨励金がつきますと、標準価格米を買っている者の方を抑えていく方向に行きはしないかというふうに私たちは想像するわけです。だから、所得の低い層あるいは婦人団体などで標準価格米を買いましょうという運動なんかしているけれども、そっちの方に回っていく米が実際に行ってみればなくって、そういう銘柄のついた上質の自主流通米の方が出回っていくというふうな方向に持っていこうとしているんじゃないかなという感じがするわけです。というのは、政府米というのは、逆ざやを生じていくから、だから、自主流通米の方は流通経費は自前でやっていくんで、そこに少し奨励金をつければ、そっちの方に回るんじゃないかというふうに私たち勘ぐりたくなるんですがね。そういうふうで、今後、いま二八・七%ですか、自主流通米が占める比率、これはふえていく一方なんですがね、今後もそれをふやしていこう、そういうことになるんですか。つまり標準価格米、安いお米は少なくなっていく……。
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二瓶博#22
○説明員(二瓶博君) 自主流通米のこの比率を今後大いにふやしていくのかというお尋ねでございますが、それはただいま申し上げましたように、明年度の予算編成との関連でさらにこれをどう増量するかどうかというのが一つの検討課題であろうかと思います。ただ、先ほども申し上げましたように、主食用から酒米、モチ米、全部入れましても二百五十万トンということでございまして、やはりお米の流通の対象といいますものは、これは何といいましても政府管理米というふうに考えております。なお、その自主流通米の方がおいしい米ということでふやしていって、いわゆる標準価格米というものが、これがしわ寄せを受けるといいますか、何かそういうことはなかろうかというお尋ねでございますが、標準価格米、これにつきましては五十会計年度で大体三七%程度考えておりますけれども、この面につきましては、十分消費者の方の需要に応ずるように農林省としては対処をする、標準価格米は小売屋さんに必ず置くようにという常置義務も、一応行政指導ではございますが課しておりますし、それからこれにつきましての小売販売価格、これも指導価格といたしまして大体二千四百九十五円、東京の場合は十キロ二千四百九十五円ということでやっておりますけれども、こういうものは、消費者の方が購入したいということにつきまして十分対応するように食糧庁の方ではこれは措置してまいりたい、こう考えております。
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田中寿美子#23
○田中寿美子君 その辺は今後の問題として私どもよく監視していかなきゃいけませんけれども、それでは、先ほどから逆ざやの問題なんですけれども、さっき長官が、八・二%アップならば大体逆ざやがなくなる、だから、今度は一〇・二ならばある程度ずつ逆ざやを解消していく、それは五年ぐらいで解消できるというふうな計算のようでございますけれども、それは農林省の原案ですか、逆ざや解消。
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福田赳夫#24
○国務大臣(福田赳夫君) 逆ざやは今日二七%あるんです。で、今度の政府諮問案と考えておる一〇・二によりますと、逆ざや解消が二%に当たるわけです。ですから、これはまあ二%、二%で毎年いったらこれは十四年もかかると、こういうようなことでございますが、考え方といたしましては、これはまあ逆ざやを二七%もというような状態、これはまあどうしても早く改善しなきゃならぬ、こういうふうに考えておるわけでありまして、まあできたら五年ぐらいで解消したいなあと。五年とすると年率幾らになりますか、五年解消とすると。二%でなくて五・五%逆ざや解消分を見なけりゃならぬと、こういうことになるんですが、しかしそれをこの物価問題の厳しいときに八・二%に五・五%を上乗せするということは物価対策上問題があるというので、本年度は特に二%の解消にとどめると、こういうふうにいたしたわけでございます。
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田中寿美子#25
○田中寿美子君 それで、その食管会計の赤字八千億と普通に言われておりますが、ことしの生産者米価と消費者米価の予定ですね、一〇・二ということで計算していけば、保管料とそれから管理費だけを取ってあとは米の値段の方はそれでとんとんになっていくという計算なんですか。私はその辺がよくちょっとはっきりわからないんですけれども、食管会計赤字八千億と普通言われている中身というのは一体どういうものですか。
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二瓶博#26
○説明員(二瓶博君) 五十一年度の食糧管理勘定の損失でございますが、これは八千四百七十九億の損失合計に相なります。この中で、お米の方でございますが、国内米管理勘定、こちらで経理をいたしておりますが、これが損失が七千四百三十七億というのがございます。この七千四百三十七億の中を分けますというと、売買逆ざやに伴います損失、いま大幅な逆ざやが先ほど副総理からもお話ございましたようにあるわけでございますので、この関係で五千四十一億の赤がございます。それから経費の方でございますが、これが二千三百九十六億ということでございます。で、この経費のさらに内訳を申しますと、集荷経費、保管料、運賃、金利、こういう関係のものが千六百三億ということでございまして、あとは事務人件費が七百九十三億という姿でもって、現在の五十一年度の食糧管理勘定の損失の関係はそのように見込まれております。
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前川旦#27
○前川旦君 二瓶さん、いまの五千四十一億、純粋の売買逆ざやですか。政府の買い入れた数量、政府の売り渡し価格に数量を掛けた数字はもっと低くなるでしょう。
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二瓶博#28
○説明員(二瓶博君) 売買逆ざやに伴う損失、これが五千四十一億——国内米管理勘定で五千四十一億と申し上げましたが、これはさらに二つに分けまして、一つは売買逆ざや分、要するに純粋の意味の売買逆ざや、これの方は三千七百八十九億でございます。それからもう一つは、自主流通助成等、これが千二百五十二億の損失ということでございます。この自主流通助成等というのも売買逆ざやに伴う損失というふうに見ておりますのは、結局いま大幅な逆ざやがございますので、自主流通米が流通がしづらくなっておるわけでございます。それをある程度の助成をいたしまして、そこで流通するように何とか持っていっておるということで、結局大幅な売買逆ざやがあるということに起因してこういう助成等もやっておりますので、それも含めました姿で売買逆ざやに伴う損失五千四十一億というふうに見ておるわけでございます。
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前川旦#29
○前川旦君 経企庁長官、私は逆ざや解消論が正しいという前提じゃないんです。逆ざやを解消しなければいけないという立場じゃないんですけれども、それはそれでちょっとこっちに置きまして、その原則はちょっと置いといてお尋ねしたいのですが、二%でどれぐらい逆ざやが解消されるか。大体三百六十億ぐらいだろうと思いますね、いまざっと計算してみますと。それから純粋の売買逆ざやですね、これがいま三千七百八十九億、本当の純粋の売買逆ざやが約三千八百億になります。仮にこれは五年で解消するということになると、一年に八百億弱ということになりますね。そうして二%で三百六十億、これは減りますわね。私は、売買逆ざやを五年で解消するという方向ですね、これは大蔵省、農林省で考えていらっしゃる、そのことに経企庁も同意されたのかどうか。となると、これは将来、これから五年間、やはり同じようなパターンで縛っていきますね。ですから、今回の、きょうの一〇・二%で合意をされたというお心の中には、これから五年間でこの売買逆ざやを解消していく、この方向に同意されたのかどうか、これをまず第一点に伺いたいのです。
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