予算委員会公聴会
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会
会議録情報#0
平成二十一年三月十七日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
三月十六日
辞任 補欠選任
脇 雅史君 山本 一太君
三月十七日
辞任 補欠選任
澤 雄二君 西田 実仁君
大門実紀史君 井上 哲士君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 溝手 顕正君
理 事
犬塚 直史君
小林 正夫君
前川 清成君
峰崎 直樹君
森 ゆうこ君
岩永 浩美君
坂本由紀子君
鶴保 庸介君
荒木 清寛君
委 員
相原久美子君
石井 一君
尾立 源幸君
大石 尚子君
大河原雅子君
大久保 勉君
大塚 耕平君
自見庄三郎君
下田 敦子君
富岡由紀夫君
広田 一君
福山 哲郎君
藤末 健三君
藤本 祐司君
牧山ひろえ君
市川 一朗君
木村 仁君
北川イッセイ君
佐藤 信秋君
関口 昌一君
南野知惠子君
林 芳正君
山本 一太君
加藤 修一君
草川 昭三君
澤 雄二君
西田 実仁君
井上 哲士君
大門実紀史君
福島みずほ君
荒井 広幸君
事務局側
常任委員会専門
員 村松 帝君
公述人
反貧困ネットワ
ーク事務局長
NPO法人自立
生活サポートセ
ンター・もやい
事務局長 湯浅 誠君
大阪大学大学院
国際公共政策研
究科准教授 赤井 伸郎君
北海道大学大学
院法学研究科教
授 山口 二郎君
会社顧問 落合たおさ君
横浜国立大学大
学院国際社会科
学研究科准教授 井手 英策君
神奈川県立保健
福祉大学保健福
祉学部教授 山崎 泰彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
三月十六日
辞任 補欠選任
脇 雅史君 山本 一太君
三月十七日
辞任 補欠選任
澤 雄二君 西田 実仁君
大門実紀史君 井上 哲士君
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出席者は左のとおり。
委員長 溝手 顕正君
理 事
犬塚 直史君
小林 正夫君
前川 清成君
峰崎 直樹君
森 ゆうこ君
岩永 浩美君
坂本由紀子君
鶴保 庸介君
荒木 清寛君
委 員
相原久美子君
石井 一君
尾立 源幸君
大石 尚子君
大河原雅子君
大久保 勉君
大塚 耕平君
自見庄三郎君
下田 敦子君
富岡由紀夫君
広田 一君
福山 哲郎君
藤末 健三君
藤本 祐司君
牧山ひろえ君
市川 一朗君
木村 仁君
北川イッセイ君
佐藤 信秋君
関口 昌一君
南野知惠子君
林 芳正君
山本 一太君
加藤 修一君
草川 昭三君
澤 雄二君
西田 実仁君
井上 哲士君
大門実紀史君
福島みずほ君
荒井 広幸君
事務局側
常任委員会専門
員 村松 帝君
公述人
反貧困ネットワ
ーク事務局長
NPO法人自立
生活サポートセ
ンター・もやい
事務局長 湯浅 誠君
大阪大学大学院
国際公共政策研
究科准教授 赤井 伸郎君
北海道大学大学
院法学研究科教
授 山口 二郎君
会社顧問 落合たおさ君
横浜国立大学大
学院国際社会科
学研究科准教授 井手 英策君
神奈川県立保健
福祉大学保健福
祉学部教授 山崎 泰彦君
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本日の会議に付した案件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
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溝
溝手顕正#1
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会公聴会を開会いたします。
本日は、平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算につきまして、六名の公述人から順次項目別に御意見をお伺いしたいと存じます。
この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。
本日は、平成二十一年度総予算三案につきましてお二方から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人二十分程度で御意見をお述べいただいた後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、財政・経済・雇用について、公述人反貧困ネットワーク事務局長、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長湯浅誠君及び大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授赤井伸郎君から順次御意見を伺います。
まず、湯浅公述人にお願いいたします。湯浅公述人。
この発言だけを見る →本日は、平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算につきまして、六名の公述人から順次項目別に御意見をお伺いしたいと存じます。
この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。
本日は、平成二十一年度総予算三案につきましてお二方から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人二十分程度で御意見をお述べいただいた後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、財政・経済・雇用について、公述人反貧困ネットワーク事務局長、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長湯浅誠君及び大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授赤井伸郎君から順次御意見を伺います。
まず、湯浅公述人にお願いいたします。湯浅公述人。
湯
湯浅誠#2
○公述人(湯浅誠君) おはようございます。よろしくお願いします。
レジュメを、タイトルが、派遣村から見た日本社会というタイトルで配っていただいていると思いますが、私、今日は具体的に一つ政策を実現していただきたいと思って、それをお願いしに参りました。一枚めくっていただいて二枚目のところを見ていただくと、いろいろ図がかいてあって文章が書いてあるものがあると思いますが、要は、今後の雇用不安の中で住宅にたどり着けないあるいは失う人たちが更に一層増えていくという中で、国が直接に会社寮や民間のアパートを借り上げていただきたいということをお願いしたいと思います。それを説明する中で、なぜそういうことが必要なのかなどについても時間の許す範囲で触れたいと思いますので、よろしくお願いします。
この図なんですけれども、一番左の下の方に会社寮というのがあって、この間、雇用不安が深刻化する中で多くの方が製造業を中心に失職している、それはもう皆さん御存じのとおりと思います。二月の雇用統計で十五万八千人ということですが、同じデータの中で、寮も追い出されて行く先もない、要するに居所がなくなってしまう人が三千八十五人だと、これは厚労省のデータで出ています。ところが、さらにその中には追っかけられない不明の二万人というのがおりますので、全体としてはもうちょっと増えるだろうということです。
他方、ホームレス数というのは毎年毎年減少していて、今年の調査では一万五千七百人ということになっていて、昨年一万六千人でしたから三百人ほど減っておるんですけれども、ですが、これ諸々の事情があって見えなくなっているだけだという面が強いということです。つまり、私、東京で活動していますが、新宿や渋谷や池袋のあの炊き出しはもう年末からずっと一・五倍ぐらいに増えていますので、全体の数は増えているんですね。ですが、この厚労省調査というのは昼間の目視調査なもので、昼間電車に乗っていたり図書館にいたり公民館にいたりする人はカウントされないという問題がありまして、それで見かけ上は減っているんですが、不可視化している面があります。
もちろん、製造業だけにもうとどまりません。製造業が落ち込んでいけば物流が直接の影響を受けますし、また様々な余波は建設等にも及んでいきますから、そういう意味では、やはり今まで住み込みなり寮にいて、それで出されちゃう人が増えるというのは、これはもうそのとおりのことだろうと思います。そうすると、路上に出るなりネットカフェで暮らすなり、サウナ、カプセルホテル、友人宅、知人宅、いろんな形がありますが、これはやはり広い意味では住所不定状態になってしまうということです。要するに、住民票を失う状態ですね。
そうすると、福祉事務所なりハローワークなり、二番を通じて公的なサービスにアクセスするわけですが、今現在、その三番の既設のシェルターとか雇用促進住宅というのはもういっぱいでして、例えば東京ですと、五百人分程度の施設があって、シェルター、緊急一時保護センターと言われるものですが、雇用促進住宅はもう八王子のバスで二十分ぐらいのところに数戸あるだけなので、東京の場合は雇用促進住宅はほとんどないに等しいんですが。あるいは生活保護法内の宿泊所などもあるんですけれども、そういうところは今はほとんどいっぱいで使えません。私たちが役所の方に付いて同行して相談に行くと、とにかく今はいっぱいでどこも紹介できるところはないから自分で探してきてねと言われてしまうのが実情です。
ただ、それもどんどんどんどん増えていっていますから、いつまでもこの状態が続いていくと、やはり、四番ですが、その具体的なアクセスの道が断たれることで自殺や犯罪や社会不安に至る可能性があって、これは本人にとってはもちろんですが、社会全体にとっても何もいいことがないわけです。
そこで、私たちこの間、新しくシェルターを建てるのはやはり住民の理解や様々なものがありますから時間が掛かる、そういう中で会社寮の空き室や民間アパートを地方自治体が何とかしてくれないかということで、国に対しても地方自治体に働きかけるように、あるいは地方自治体に対しても具体的に考えてくれということをお願いしてきました。
国の方も、二月の六日に政令市の会議などでその予算は一定付けるので本年度中、三月中に一定の住宅の確保に努められたいというようなことは口頭で指示していただいています。やはりその後一か月たって、三月末になりつつありますけれども、やはり自治体の方はなかなか動けないというのが実情のようで、難しいようです。
そこで、何とか国の方がある程度直接にそれを借り上げるということを考えてもらえないかというのが、私のその最後の七番ですね、趣旨なんですが、その吹き出しの中に、一、二、三、四、五と、また丸を付けたものを書いておきましたけど、結局この問題どういう問題かということなんですが、例えば求職活動にしても雇用保険にしても、この間行われた就職安定資金貸付けにしても、あるいは生活保護を申請した後に審査期間中どこにいるかというそういう居所の問題にしても、住民票、住居を失ってしまうとそういうものからこぼれ落ちてしまう、ごそっとこぼれ落ちてしまうんですね。
そういう意味で住民票というのは、上記のような雇用関係の諸施策だけじゃなくてもちろん選挙権の問題もあります、そういう諸権利のフックになっていて、住民票を失うとこのフックの下にぶら下がっている権利を全部一緒に失うというそういう関係になっていますので、ほぼ市民権を失いかねないような、そういう状態に行ってしまいます。
実際にある程度貯蓄があったり蓄えがあったりということであれば、例えば雇用保険受けるまで、今、会社都合であっても何だかんだで二か月ぐらいは掛かるわけですが、その二か月の生活資金みたいのがある人は、あるいはそこを援助してくれる、あるいは転がり込める実家がある、そういう人は何とかそこを不安定にならずにつなげられるわけですが、やっぱりそういう人ばっかりではないんですね。
就職安定資金貸付けなどは一般的にはつなぎ融資と言われていますが、そのつなぎ融資にたどり着くのも、これ書類そろえるのにやっぱり一月ぐらいはどうしても掛かります。そのつなぎのためのつなぎがどうしても要るんですね。そこが言ってみれば貧困対策だということになります。
先ほど自治体の話をしましたけれども、自治体は、この間いろいろお話を伺っていても、どうしても集中してしまうという懸念を持っているわけですね、うちが手を挙げたら集まってきちゃうと。だから、それはうちの住民でもない人にはサービスできないんだということですね。
それから、あとは、やはり自治体、住民サービスだということになりますから、例えば公営住宅は開放するけれども、うちの自治体に住んでから半年以上たっている人じゃないと駄目だとか一年以上たっている人じゃないと駄目だと、そういう要件が付いてしまいます。そうなると、雇用自体はもう流動化しているわけですね。二か月、三か月周期で人々は動いています。だけれども、自治体サービスを利用しようとするとがちっとそこで住民要件ではめられちゃうので、結局対応できないんですね。そういう意味で住宅確保には限界がある。
例えば東京都は、昨日職員の方と話しましたが、この年度末危機に向けて確保されている住宅、新たに確保した住宅は八十戸です。これは生活保護法外でですね。東京のこれだけの規模で八十戸というのはやはり間に合わないだろうと思うんですが、都にしてみたらそれが精いっぱいなんですね。
そういう中で、例えば三番に書いた名古屋市は、元会社寮を、これは会社寮もどんどん会社の福利厚生が縮小する中で、人が入らなくて困っているわけですね。会社寮として活用されることを当て込んで建てた大家さんとかは実際にいるわけです。だけれども、そこには人が入らないと、これは困っているんですね。それで、名古屋市がこの間五か所二百八十人分を確保して、会社寮をですね、会社寮の賃料が月額九万五千円なので、それに生活保護の相談に来た人をあっせんして、そこの宿所で対応しているということで、この間ずっとそれを回してきています。これ、一つのモデルだと思うんですね。二か月でアパートに転宅するということをやっていて。これは名古屋の職員の方に聞くと、会社寮の方から言ってきているんですね。つまり、自分たちも困っていますから、じゃ名古屋市が面倒見てくれるんだったら使ってくれというふうに会社寮の方から言ってくるということです。そういうことを考えると、会社寮の側にも今空き室多いですから、ニーズはある。
一時期、私、それで、じゃこの名古屋のようなモデルを全国的に広げられないかというふうに思っていたんですが、先ほど二番目で言ったような事情でなかなか動く自治体は多くないんですね。ですので、四番目なんですが、例えばこういう考え方などはできないかということなんですけれども、今、国は、会社寮を出さなければ、失職しちゃったんだけれども寮から追い出さないという会社に対しては、その賃料相当額を補助するということをやっています。これは、厚労省が会社に電話掛けて、うちのサービス使えるから使ってくれないかということを言ってやっているわけですね。その結果、大体実績ベースで三千六百件程度の人たちが追い出されずにそこで居続けられている。その間に雇用保険を受給するなりそういうことをして次のステップを築いていくということをやっているということです。
例えば、これにより強いインセンティブを与えることで国が直接確保する、そういうことはできないかということです。今自分のところで雇っていた人を出さないでいるなら賃料相当額。じゃ、そうじゃない、自分のところで雇っていたわけでもない人だけれども受け入れたらその一・五倍なり二倍のインセンティブを与えますよというふうに言えば、大家さんは大家さんで入居者がなくて困っていますので、そこを何とかつなげられないかということです。
五番目としては、その間、箱はできた、じゃ当座の生活費や行動費としてはどうしたらいいかということですが、生活保護の申請した人には五万円、あるいは他施策手続中の人には十万円などの形で社会福祉協議会の緊急小口貸付けなどを特例適用できないかということです。
これは、例えば厚生労働省の方がおっしゃっていますが、生活保護の申請受け付けても、審査には二週間なり一月掛かるんですね。今現在、皆さんお金のあるうちは自分で何とかしようと思って就職活動されていますから、その間に見付からないとお金がなくなっちゃうので、お金のない状態の人が多いわけです。そうすると、申請したはいいけれども、二週間から一月の間はお金が入ってこないんですね、審査期間中だということで。その間の住居も、これは国の責任ではないというふうに厚労省の方おっしゃっているので、要するに自分で見付けてきてねということになっているんですが、だけれども、そういうお金がなくて、申請はしたはいいけれどもお金ももらっていなくて食う物もない所持金もないという人に、じゃアパートを貸してくれる大家さんいるかというと、やっぱりそれは普通難しいと思うんですね。だとすると、そこを何らかの形で手当てする、そういうつなぎのものがどうしても必要になるということになって、生活保護の申請の方なんかは開始決定がなされればそこから五万円引いて渡せばいいだけですから取りっぱぐれることはないということで、そういうような仕組みを何らかの形でつくってもらえないかというのが、私が今日一番にお願いしたいところです。
これは、もうちょっと大きく言うと、やはり今回様々な雇用対策が打たれています。これだけ大変な状況ですから当然だと思うんですが、そういう中に貧困対策というのを加えて含めていただきたいということです。なかなか通常は、大企業、中小企業、あるいは雇用保険受けられる人、そういう人のサービスが充実していって、どうしても雇用保険までたどり着かない人とか、あるいは就職安定資金までたどり着かない人、そういう人の問題ってなかなか見えてこないんですね。ですが、私たちのような活動をしていると、そこばっかりが見えてきます。そこが結構効いていないんだなと、ここにたどり着かないで漏れちゃう人がいっぱいいるんだなっていうのが分かるんですね。
なので、それは是非とも、お金は私のいいかげんな試算ですが、そんなにすごい何か一千億も二千億も要らないです。その全体のパッケージの中にちょっと加えてもらえればそれで相当助かる人たちがいて、これはもう具体的に命の問題なので、政策効果は高いと思います。そういう中で、全体として様々な人が今大変になっている中で、一番底の方の人も含めて国はちゃんと見て支えていくんですよという温かい政治のメッセージを是非出していただきたい。
時間は余りないんですね。四番のように既存の政策の延長線上でやってくれないかと言っているのは、要するに、新たにまた一からつくり直すと時間が掛かるだろうということです。なので、本当は三月末の、大量に切られますから、この年度末に間に合わせてもらいたかったんですが、今から年度末というのも難しいかもしれませんけれども、できるだけ四月、五月の早い時期にある程度国として全体で、例えば五千戸確保したから安心して相談に来てくれというようなメッセージを出していただきたい。それはやっぱり将来不安みたいなところが深刻化している中ではとても大きなメッセージ力を持つんだと思うんですね。
なので、私、こういうことを年末年始に派遣村やってからずうっと考えたり情報を集めたりしてきたんですけれども、少なくともちょっと今の段階ではもうこれ以外やりようがないんじゃないか。自治体やれと、自治体やらないといかぬぞと幾ら言っても、やっぱり自治体としては、ある程度中核的な大都市圏は、やっぱりうちだったら、昨日東京都の方も言ってましたけれども、東京都がじゃ二千用意するといったら二千埋まっちゃうんだ、三千用意するといったら三千埋まっちゃうんだ、切りがないんだと。こういうのはやっぱり自治体がいろいろ横並びでやらないと無理なんだというわけですね。だけれども、じゃその自治体の足並みがきれいにそろうかといったらやっぱりそろいませんので、そうしたら国が、例えば人口比率でこれぐらいの数を政令市ごとに割り当てて、それぐらいは国の責任で確保するというふうにやっていただけると自治体も助かります。あっせんできる、紹介できる住居がないことは自治体も今悩みの大きな種の一つ。それはもう間違いないんですね。そういうことを是非考えていただきたいということです。
かなり話が具体的なところで終わっちゃいましたが、三ページ以降は、なぜそういうふうにたどり着かないで貧困状態に陥っちゃう人が増えてきているのかということについての私の見解等を書いてあります。三ページがその全体、私、滑り台社会ということを言っていますけれども、この四角でバッテン付けているところですね。止まる人はいいわけです、止まる人はそしてたくさんいます。ですが、止まらない人が増えていっちゃっている、それも事実で、だからこそ、ワーキングプアとか貧困とかという言葉が最近言われるようになった。それはだれにとってもいいことではないわけですよね。
ですから、そこは何とか、いろいろ御意見あるのは承知しています、本人がもうちょっと努力すれば何とかなるはずだろうというのも、御意見あるのは承知しているんですが、実際には何ともならないんですね。なので、そこはそのまま放置すると、結局、さっき言ったような自殺や犯罪や、そういう社会不安にしか結び付きませんから、何とかそこを温かく見ていただきたい。
四ページは派遣労働の現実の実態について書いていて、なかなかこれ、お金ためられるような働き方じゃないんですと。特に去年の秋口から待機期間が長くなってきていますので、待機の間はお金支払われませんから、どうしても貯蓄がない状態に寮にいる間からなっちゃっているということですね。
五ページは産経新聞の記者さんの記事ですけれども、実際に取材に出てみたら、雇用保険を受けている人の取材しようと思って出てみたら、雇用保険まで行き着かないのが現実だった、そういう人ばっかりだったということを書いていて、それはもう我々が見ている実態そのままだなということで挙げておきました。
それから六ページは、緊急小口貸付け、先ほど言ったつなぎのつなぎですね。これは制度としてはあるので、じゃ、今の制度を活用すればいいじゃないかという方もおられるんですが、実際はこれ、線を引いておきましたけれども、東京二十三区のある社協では年間の相談件数のうち貸付けに至ったのは一%ですので、これは要件が厳し過ぎて今のままでは使えません。なので、要件緩和をしていただかないと、実際にはそこからもうみんなが漏れていってしまうということになります。
七ページは、それに至っての、じゃ、それをどうしていくかということの私のイメージですが、右側の方に書いたぎざぎざの線は、つまり滑り台に階段をつくっていただきたいということです。階段であれば人が、普通の人が普通に上っていくことができます。滑り台を逆からその気になれば駆け上れるだろうといっても、実際上れる人はおるでしょうが、それはやっぱり少数なんですね。普通の人が普通にステップを上っていけるようにしていただければと。
もう一つは、右側がこれは全体として貧困状態に陥っちゃった人たちの救貧対策だとしたら、やっぱり左側が防貧になって、こっちが本丸です。だから、中長期的には、この左側の滑り台に階段をつくっていただいて、だれでもどこかでは引っかかる、そこで貧困まで落ち込まない安心できる社会というのをつくっていただければと思っています。
そういう中で、やはり私は、最終的には、これは中長期的な課題になりますが、やっぱり日本の中でワーキングプアとか貧困とか言われていますが、あるいは子供の貧困問題も深刻ですけれども、どれだけの人たちがそういう状態で暮らしているのか。
そういう中で、じゃ、それを例えば日本の政府は十年掛けて三分の一まで減らすんだとか半分に減らすんだとか、これは今、国連でやっていますが、貧困を二〇一五年までに半減させるという、ああいう目標、ああいうのを目標として立てて、そのために政策はこういうふうにやったら、こういうふうにやったら、雇用はこうする、教育はこうする、住宅はこうする、そういうような大きなビジョンを出していただけると、今、中間層も相当生活きつくなってきている中で、これだったら自分たちも落ちずにやっていける、あるいは落ちても復活できるという安心感が与えられるのではないかと。それを国のリーダーシップで中長期的には是非お願いしたい。
繰り返しになりますが、短期的には、今回の様々な政策パッケージ、雇用対策のパッケージの中に是非こういう形での住宅提供、住宅確保を入れていただきたいということを最後にもう一度お願いして、終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →レジュメを、タイトルが、派遣村から見た日本社会というタイトルで配っていただいていると思いますが、私、今日は具体的に一つ政策を実現していただきたいと思って、それをお願いしに参りました。一枚めくっていただいて二枚目のところを見ていただくと、いろいろ図がかいてあって文章が書いてあるものがあると思いますが、要は、今後の雇用不安の中で住宅にたどり着けないあるいは失う人たちが更に一層増えていくという中で、国が直接に会社寮や民間のアパートを借り上げていただきたいということをお願いしたいと思います。それを説明する中で、なぜそういうことが必要なのかなどについても時間の許す範囲で触れたいと思いますので、よろしくお願いします。
この図なんですけれども、一番左の下の方に会社寮というのがあって、この間、雇用不安が深刻化する中で多くの方が製造業を中心に失職している、それはもう皆さん御存じのとおりと思います。二月の雇用統計で十五万八千人ということですが、同じデータの中で、寮も追い出されて行く先もない、要するに居所がなくなってしまう人が三千八十五人だと、これは厚労省のデータで出ています。ところが、さらにその中には追っかけられない不明の二万人というのがおりますので、全体としてはもうちょっと増えるだろうということです。
他方、ホームレス数というのは毎年毎年減少していて、今年の調査では一万五千七百人ということになっていて、昨年一万六千人でしたから三百人ほど減っておるんですけれども、ですが、これ諸々の事情があって見えなくなっているだけだという面が強いということです。つまり、私、東京で活動していますが、新宿や渋谷や池袋のあの炊き出しはもう年末からずっと一・五倍ぐらいに増えていますので、全体の数は増えているんですね。ですが、この厚労省調査というのは昼間の目視調査なもので、昼間電車に乗っていたり図書館にいたり公民館にいたりする人はカウントされないという問題がありまして、それで見かけ上は減っているんですが、不可視化している面があります。
もちろん、製造業だけにもうとどまりません。製造業が落ち込んでいけば物流が直接の影響を受けますし、また様々な余波は建設等にも及んでいきますから、そういう意味では、やはり今まで住み込みなり寮にいて、それで出されちゃう人が増えるというのは、これはもうそのとおりのことだろうと思います。そうすると、路上に出るなりネットカフェで暮らすなり、サウナ、カプセルホテル、友人宅、知人宅、いろんな形がありますが、これはやはり広い意味では住所不定状態になってしまうということです。要するに、住民票を失う状態ですね。
そうすると、福祉事務所なりハローワークなり、二番を通じて公的なサービスにアクセスするわけですが、今現在、その三番の既設のシェルターとか雇用促進住宅というのはもういっぱいでして、例えば東京ですと、五百人分程度の施設があって、シェルター、緊急一時保護センターと言われるものですが、雇用促進住宅はもう八王子のバスで二十分ぐらいのところに数戸あるだけなので、東京の場合は雇用促進住宅はほとんどないに等しいんですが。あるいは生活保護法内の宿泊所などもあるんですけれども、そういうところは今はほとんどいっぱいで使えません。私たちが役所の方に付いて同行して相談に行くと、とにかく今はいっぱいでどこも紹介できるところはないから自分で探してきてねと言われてしまうのが実情です。
ただ、それもどんどんどんどん増えていっていますから、いつまでもこの状態が続いていくと、やはり、四番ですが、その具体的なアクセスの道が断たれることで自殺や犯罪や社会不安に至る可能性があって、これは本人にとってはもちろんですが、社会全体にとっても何もいいことがないわけです。
そこで、私たちこの間、新しくシェルターを建てるのはやはり住民の理解や様々なものがありますから時間が掛かる、そういう中で会社寮の空き室や民間アパートを地方自治体が何とかしてくれないかということで、国に対しても地方自治体に働きかけるように、あるいは地方自治体に対しても具体的に考えてくれということをお願いしてきました。
国の方も、二月の六日に政令市の会議などでその予算は一定付けるので本年度中、三月中に一定の住宅の確保に努められたいというようなことは口頭で指示していただいています。やはりその後一か月たって、三月末になりつつありますけれども、やはり自治体の方はなかなか動けないというのが実情のようで、難しいようです。
そこで、何とか国の方がある程度直接にそれを借り上げるということを考えてもらえないかというのが、私のその最後の七番ですね、趣旨なんですが、その吹き出しの中に、一、二、三、四、五と、また丸を付けたものを書いておきましたけど、結局この問題どういう問題かということなんですが、例えば求職活動にしても雇用保険にしても、この間行われた就職安定資金貸付けにしても、あるいは生活保護を申請した後に審査期間中どこにいるかというそういう居所の問題にしても、住民票、住居を失ってしまうとそういうものからこぼれ落ちてしまう、ごそっとこぼれ落ちてしまうんですね。
そういう意味で住民票というのは、上記のような雇用関係の諸施策だけじゃなくてもちろん選挙権の問題もあります、そういう諸権利のフックになっていて、住民票を失うとこのフックの下にぶら下がっている権利を全部一緒に失うというそういう関係になっていますので、ほぼ市民権を失いかねないような、そういう状態に行ってしまいます。
実際にある程度貯蓄があったり蓄えがあったりということであれば、例えば雇用保険受けるまで、今、会社都合であっても何だかんだで二か月ぐらいは掛かるわけですが、その二か月の生活資金みたいのがある人は、あるいはそこを援助してくれる、あるいは転がり込める実家がある、そういう人は何とかそこを不安定にならずにつなげられるわけですが、やっぱりそういう人ばっかりではないんですね。
就職安定資金貸付けなどは一般的にはつなぎ融資と言われていますが、そのつなぎ融資にたどり着くのも、これ書類そろえるのにやっぱり一月ぐらいはどうしても掛かります。そのつなぎのためのつなぎがどうしても要るんですね。そこが言ってみれば貧困対策だということになります。
先ほど自治体の話をしましたけれども、自治体は、この間いろいろお話を伺っていても、どうしても集中してしまうという懸念を持っているわけですね、うちが手を挙げたら集まってきちゃうと。だから、それはうちの住民でもない人にはサービスできないんだということですね。
それから、あとは、やはり自治体、住民サービスだということになりますから、例えば公営住宅は開放するけれども、うちの自治体に住んでから半年以上たっている人じゃないと駄目だとか一年以上たっている人じゃないと駄目だと、そういう要件が付いてしまいます。そうなると、雇用自体はもう流動化しているわけですね。二か月、三か月周期で人々は動いています。だけれども、自治体サービスを利用しようとするとがちっとそこで住民要件ではめられちゃうので、結局対応できないんですね。そういう意味で住宅確保には限界がある。
例えば東京都は、昨日職員の方と話しましたが、この年度末危機に向けて確保されている住宅、新たに確保した住宅は八十戸です。これは生活保護法外でですね。東京のこれだけの規模で八十戸というのはやはり間に合わないだろうと思うんですが、都にしてみたらそれが精いっぱいなんですね。
そういう中で、例えば三番に書いた名古屋市は、元会社寮を、これは会社寮もどんどん会社の福利厚生が縮小する中で、人が入らなくて困っているわけですね。会社寮として活用されることを当て込んで建てた大家さんとかは実際にいるわけです。だけれども、そこには人が入らないと、これは困っているんですね。それで、名古屋市がこの間五か所二百八十人分を確保して、会社寮をですね、会社寮の賃料が月額九万五千円なので、それに生活保護の相談に来た人をあっせんして、そこの宿所で対応しているということで、この間ずっとそれを回してきています。これ、一つのモデルだと思うんですね。二か月でアパートに転宅するということをやっていて。これは名古屋の職員の方に聞くと、会社寮の方から言ってきているんですね。つまり、自分たちも困っていますから、じゃ名古屋市が面倒見てくれるんだったら使ってくれというふうに会社寮の方から言ってくるということです。そういうことを考えると、会社寮の側にも今空き室多いですから、ニーズはある。
一時期、私、それで、じゃこの名古屋のようなモデルを全国的に広げられないかというふうに思っていたんですが、先ほど二番目で言ったような事情でなかなか動く自治体は多くないんですね。ですので、四番目なんですが、例えばこういう考え方などはできないかということなんですけれども、今、国は、会社寮を出さなければ、失職しちゃったんだけれども寮から追い出さないという会社に対しては、その賃料相当額を補助するということをやっています。これは、厚労省が会社に電話掛けて、うちのサービス使えるから使ってくれないかということを言ってやっているわけですね。その結果、大体実績ベースで三千六百件程度の人たちが追い出されずにそこで居続けられている。その間に雇用保険を受給するなりそういうことをして次のステップを築いていくということをやっているということです。
例えば、これにより強いインセンティブを与えることで国が直接確保する、そういうことはできないかということです。今自分のところで雇っていた人を出さないでいるなら賃料相当額。じゃ、そうじゃない、自分のところで雇っていたわけでもない人だけれども受け入れたらその一・五倍なり二倍のインセンティブを与えますよというふうに言えば、大家さんは大家さんで入居者がなくて困っていますので、そこを何とかつなげられないかということです。
五番目としては、その間、箱はできた、じゃ当座の生活費や行動費としてはどうしたらいいかということですが、生活保護の申請した人には五万円、あるいは他施策手続中の人には十万円などの形で社会福祉協議会の緊急小口貸付けなどを特例適用できないかということです。
これは、例えば厚生労働省の方がおっしゃっていますが、生活保護の申請受け付けても、審査には二週間なり一月掛かるんですね。今現在、皆さんお金のあるうちは自分で何とかしようと思って就職活動されていますから、その間に見付からないとお金がなくなっちゃうので、お金のない状態の人が多いわけです。そうすると、申請したはいいけれども、二週間から一月の間はお金が入ってこないんですね、審査期間中だということで。その間の住居も、これは国の責任ではないというふうに厚労省の方おっしゃっているので、要するに自分で見付けてきてねということになっているんですが、だけれども、そういうお金がなくて、申請はしたはいいけれどもお金ももらっていなくて食う物もない所持金もないという人に、じゃアパートを貸してくれる大家さんいるかというと、やっぱりそれは普通難しいと思うんですね。だとすると、そこを何らかの形で手当てする、そういうつなぎのものがどうしても必要になるということになって、生活保護の申請の方なんかは開始決定がなされればそこから五万円引いて渡せばいいだけですから取りっぱぐれることはないということで、そういうような仕組みを何らかの形でつくってもらえないかというのが、私が今日一番にお願いしたいところです。
これは、もうちょっと大きく言うと、やはり今回様々な雇用対策が打たれています。これだけ大変な状況ですから当然だと思うんですが、そういう中に貧困対策というのを加えて含めていただきたいということです。なかなか通常は、大企業、中小企業、あるいは雇用保険受けられる人、そういう人のサービスが充実していって、どうしても雇用保険までたどり着かない人とか、あるいは就職安定資金までたどり着かない人、そういう人の問題ってなかなか見えてこないんですね。ですが、私たちのような活動をしていると、そこばっかりが見えてきます。そこが結構効いていないんだなと、ここにたどり着かないで漏れちゃう人がいっぱいいるんだなっていうのが分かるんですね。
なので、それは是非とも、お金は私のいいかげんな試算ですが、そんなにすごい何か一千億も二千億も要らないです。その全体のパッケージの中にちょっと加えてもらえればそれで相当助かる人たちがいて、これはもう具体的に命の問題なので、政策効果は高いと思います。そういう中で、全体として様々な人が今大変になっている中で、一番底の方の人も含めて国はちゃんと見て支えていくんですよという温かい政治のメッセージを是非出していただきたい。
時間は余りないんですね。四番のように既存の政策の延長線上でやってくれないかと言っているのは、要するに、新たにまた一からつくり直すと時間が掛かるだろうということです。なので、本当は三月末の、大量に切られますから、この年度末に間に合わせてもらいたかったんですが、今から年度末というのも難しいかもしれませんけれども、できるだけ四月、五月の早い時期にある程度国として全体で、例えば五千戸確保したから安心して相談に来てくれというようなメッセージを出していただきたい。それはやっぱり将来不安みたいなところが深刻化している中ではとても大きなメッセージ力を持つんだと思うんですね。
なので、私、こういうことを年末年始に派遣村やってからずうっと考えたり情報を集めたりしてきたんですけれども、少なくともちょっと今の段階ではもうこれ以外やりようがないんじゃないか。自治体やれと、自治体やらないといかぬぞと幾ら言っても、やっぱり自治体としては、ある程度中核的な大都市圏は、やっぱりうちだったら、昨日東京都の方も言ってましたけれども、東京都がじゃ二千用意するといったら二千埋まっちゃうんだ、三千用意するといったら三千埋まっちゃうんだ、切りがないんだと。こういうのはやっぱり自治体がいろいろ横並びでやらないと無理なんだというわけですね。だけれども、じゃその自治体の足並みがきれいにそろうかといったらやっぱりそろいませんので、そうしたら国が、例えば人口比率でこれぐらいの数を政令市ごとに割り当てて、それぐらいは国の責任で確保するというふうにやっていただけると自治体も助かります。あっせんできる、紹介できる住居がないことは自治体も今悩みの大きな種の一つ。それはもう間違いないんですね。そういうことを是非考えていただきたいということです。
かなり話が具体的なところで終わっちゃいましたが、三ページ以降は、なぜそういうふうにたどり着かないで貧困状態に陥っちゃう人が増えてきているのかということについての私の見解等を書いてあります。三ページがその全体、私、滑り台社会ということを言っていますけれども、この四角でバッテン付けているところですね。止まる人はいいわけです、止まる人はそしてたくさんいます。ですが、止まらない人が増えていっちゃっている、それも事実で、だからこそ、ワーキングプアとか貧困とかという言葉が最近言われるようになった。それはだれにとってもいいことではないわけですよね。
ですから、そこは何とか、いろいろ御意見あるのは承知しています、本人がもうちょっと努力すれば何とかなるはずだろうというのも、御意見あるのは承知しているんですが、実際には何ともならないんですね。なので、そこはそのまま放置すると、結局、さっき言ったような自殺や犯罪や、そういう社会不安にしか結び付きませんから、何とかそこを温かく見ていただきたい。
四ページは派遣労働の現実の実態について書いていて、なかなかこれ、お金ためられるような働き方じゃないんですと。特に去年の秋口から待機期間が長くなってきていますので、待機の間はお金支払われませんから、どうしても貯蓄がない状態に寮にいる間からなっちゃっているということですね。
五ページは産経新聞の記者さんの記事ですけれども、実際に取材に出てみたら、雇用保険を受けている人の取材しようと思って出てみたら、雇用保険まで行き着かないのが現実だった、そういう人ばっかりだったということを書いていて、それはもう我々が見ている実態そのままだなということで挙げておきました。
それから六ページは、緊急小口貸付け、先ほど言ったつなぎのつなぎですね。これは制度としてはあるので、じゃ、今の制度を活用すればいいじゃないかという方もおられるんですが、実際はこれ、線を引いておきましたけれども、東京二十三区のある社協では年間の相談件数のうち貸付けに至ったのは一%ですので、これは要件が厳し過ぎて今のままでは使えません。なので、要件緩和をしていただかないと、実際にはそこからもうみんなが漏れていってしまうということになります。
七ページは、それに至っての、じゃ、それをどうしていくかということの私のイメージですが、右側の方に書いたぎざぎざの線は、つまり滑り台に階段をつくっていただきたいということです。階段であれば人が、普通の人が普通に上っていくことができます。滑り台を逆からその気になれば駆け上れるだろうといっても、実際上れる人はおるでしょうが、それはやっぱり少数なんですね。普通の人が普通にステップを上っていけるようにしていただければと。
もう一つは、右側がこれは全体として貧困状態に陥っちゃった人たちの救貧対策だとしたら、やっぱり左側が防貧になって、こっちが本丸です。だから、中長期的には、この左側の滑り台に階段をつくっていただいて、だれでもどこかでは引っかかる、そこで貧困まで落ち込まない安心できる社会というのをつくっていただければと思っています。
そういう中で、やはり私は、最終的には、これは中長期的な課題になりますが、やっぱり日本の中でワーキングプアとか貧困とか言われていますが、あるいは子供の貧困問題も深刻ですけれども、どれだけの人たちがそういう状態で暮らしているのか。
そういう中で、じゃ、それを例えば日本の政府は十年掛けて三分の一まで減らすんだとか半分に減らすんだとか、これは今、国連でやっていますが、貧困を二〇一五年までに半減させるという、ああいう目標、ああいうのを目標として立てて、そのために政策はこういうふうにやったら、こういうふうにやったら、雇用はこうする、教育はこうする、住宅はこうする、そういうような大きなビジョンを出していただけると、今、中間層も相当生活きつくなってきている中で、これだったら自分たちも落ちずにやっていける、あるいは落ちても復活できるという安心感が与えられるのではないかと。それを国のリーダーシップで中長期的には是非お願いしたい。
繰り返しになりますが、短期的には、今回の様々な政策パッケージ、雇用対策のパッケージの中に是非こういう形での住宅提供、住宅確保を入れていただきたいということを最後にもう一度お願いして、終わります。
ありがとうございました。
溝
赤
赤井伸郎#4
○公述人(赤井伸郎君) 赤井でございます。座らせていただきます。
私は、現在、大阪大学で主に財政学を研究しておりまして、今のお話はより現場でのお話ということだったんですが、私は、国全体で財政の在り方、主に地方財政、例えば最近でよく言われます地方分権、道州制とか、その辺りを経済学の立場からデータを分析するなどして研究をさせていただいております。
本日は、今後の予算作成に向けた制度設計ということで、その視点から幾つかの視点を紹介させていただければと思います。
一ページおめくりいただきまして、これは参考程度ということで、今年の予算というもののデータというか、財務省の資料を少し付けさせていただいておりますけれども、雇用はもちろんのこと、重要課題の推進枠としまして、特に重要な社会保険、地域の活性化、あと教育、あと産業政策と、こういうようなところを中心に現在の予算が、今年の予算案ができているということで、その辺りの支出をどのようにしていくのかというところの視点、さらには、次のページを見ていただきますと、もちろんもう皆さん御存じのように、我が国の財政事情はほかの国に比べますとやはり厳しいものがあって、当然ながら歳出を拡大して景気対策をするのは重要ですけれども、その一方で、将来世代にツケが回るというか、負担が行くという点も考慮しながら歳出の在り方というのを考えなければならないということでございます。
四ページのところで、簡単にこの予算を見て私が感じたことを述べさせていただくと、国民生活を守る対策として、当然ながら今お話しされた雇用対策重要だと思います。これは、短期的に今何とかしなければいけないと、そういうような政策であると思われますが、その一方で、多額の債務を抱える我が国において、限られた予算、どのように有効に使うのかと。特に、有効かどうかというのは難しいものもあると思うんですけれども、可能な限り事後的にでも効果検証するという視点も重要であろうと。高質と書いていますけれども、ワイズスペンディングといいますか、価値のあるような効果的な予算作成をする視点が重要で、特に一言で言いますと、その支出が長期的に効果を持続できるのかどうか。単に支出をして、それが終わってしまうともうまた元に戻ってしまうのでは意味がないと。雇用においては、人材育成につながる支出が望ましいと、そういう点ですね。
それをまとめますと、効果的な支出を促す私が特に興味を持っています行政制度、ガバナンス、そういうような制度の構築がどうあるべきなのか、そこのところに関してこれから三つほどの視点を簡単に述べさせていただければと思います。
まず、ガバナンスの視点の一にかかわるところですけれども、これも財務省の資料を二ページほど付けておりますけれども、歳出改革ですね、歳出を改革するというところで、推進という面でめり張りを付けたというのが今年の予算としてこういうような分野で書かれております。それぞれこの額自体が本当にそれが適正なものなのかというのはなかなか検証が難しいわけですけれども、当然、めり張りを付けるということはその何らかの効果を期待している。当然、めり張りを付けるという裏には、それによってそれを受け取る側が何らかのインセンティブといいますか、行動を起こすわけですけれども、その行動が将来につながる、何らかの行動への影響があるわけで、その行動というものがどういうものを持っているのか、そういう視点ですね、そういう視点を見るべきではないかというのがこの資料からも感じたことです。
どんどん行きますけれども、七ページのところにも徹底した無駄の削減ということで、本年度、無駄がこれほど削減されたというお話がありまして、無駄かどうかというところは難しいんですけれども、無駄とすれば、そこの部分はできるだけ効率化していくというのは重要だと思われます。
公益法人向け支出に関しても削減額、四〇%削減ということで、これは効果的であったとは思われますけれども、あえて見れば、その公益法人向け支出の中身がどうなのかとか、その支出によってどのように社会が変わるのか。当然ながら、無駄な支出であればそれは削ればよかったんですけれども、そういうところのデータの検証とか、今後さらに無駄の部分をいかに見出していくのか、その視点というのが重要なのではないかということで、八ページのところでございますが、特にガバナンスの視点で私が日ごろから思っているのが、検証による適正支出インセンティブの付与ということで、当然ながら、支出によって影響を受ける人はそれによって何らかの行動を起こすわけですけれども、それを当然期待して政府も支出を行うわけですけれども、事後的な検証がない場合には、いいかげんに使ってしまうというか、本来思った効果というのが見出せないと。限界はあると思うんですけれども、事後的に検証をするということですね。検証をするということがあれば、当然いいかげんな使い方をしていれば責任が生じてきますので、事後的な責任を通じて、事前にどのように歳出を執行するのか、どのように行動を変えるのか、そういう部分の適正化のインセンティブを付与することができると。それは究極的にガバナンスという形になると思うんですけれども、政府におけるそのガバナンス体制の強化ということもこの予算の中で今後重要になってくる視点ではないかと。
私が最近興味を持っている一つの分野に教育分野というのがあるんですけれども、教育分野は特に、お金のある時代は教育の理念というのが割と重要で、どういう教育をすればいいのかということで、余りお金の問題は気にせず支出されてきたと思うんですけれども、最近の限られた予算の中で教育分野にどのぐらいお金を割いていくのか、効果的な教育をしていくのかという部分に関してはデータの検証が必要なのではないかと。
特に、これまで余り教育分野に関してはデータ構築がなされてこなかったということで、その効果に関して余り検証されてきていないと。行政支出総点検会議というものでも、様々なモデル事業というのがなされているんですけれども、教育分野のモデル事業、費用対効果の観点からその価値があるのかどうかというところが特に議論になっておりまして、前年度に比べて三割ぐらいの削減があったと。削減をするということが目的であってはいけないと思うんですけれども、検証を促すという意味で、検証がきちっとできているものから重点的にお金を割り振っていくと、そういうような視点も重要なのではないかと。
特に教育分野、例えば海外で私が研究する場合でも、例えば海外だと、学校ごとにあらゆるデータがもうネットで見れるようになっていますし、どのような教育をしているのかというのがもうすべて情報公開されています。検証もかなり行われています。論文に関しましても、研究論文も様々な論文がそういうデータを用いて分析されています。
その一方で、教育分野に関しては、特に財政学的な分野とか、データを用いてお金に見合った効果が上がっているのかどうか、そういう分野に関しての研究というのは、教育財政の分野ともいいますけれども、ほとんどありません。それはデータがないということもありまして、そういう検証をするということと、さらに、検証をするという、事後的に検証されるということが分かっていれば、それでお金をどのように使ったかという責任が実際執行者にも掛かってきますので、事前の段階で適正な支出を行うというインセンティブが確保されると、そういうような流れがあるのではないかというふうに思います。
次に、ガバナンスの視点で、一つ目がデータと検証ということでしたが、視点の二つ目で、私が特に今までの研究の中で時代の流れで重要かと思っているのは、これも御議論たくさんあると思うんですけれども、官民の役割分担ですね。役割分担の明確化と執行ということで、民を活用するということが重要かと思うんですけれども、民間ばかりに任せていてはなかなかうまくいかないということも確かでして、当然ながら、民に任せる、完全な民間市場に関しては規制で市場を確保するということになると思われますが、民にここでいう任せるというのはエージェンシーという意味で、官が責任を持つ部分に関しても民の活力を有効に利用することができないであろうかと。
その辺りは、契約を含む官の能力向上が不可欠ということで、海外では様々な契約で物事が動いていますけれども、日本ではなかなか契約というものがなじんでいないという部分、民と民の間であれば契約というのはかなりなじんでいるんですが、なかなかそこがなじんでいないという部分。ただ、このグローバル社会においては、当然ながら外資も入ってきますし、外国企業と官、政府ですね、国、地方が連携して行うということもあり得るでしょうから、そういう意味では、グローバル社会における契約での流れというものを受けて、そういう能力向上というのが重要になってくるのではないかと。
海外で様々な事例があって、それを日本に適用しようということで、市場化テストとか、公営企業、公社、第三セクター、指定管理者、PFI、PPP、様々な言葉が出ておりますけれども、これの究極的な視点は、やはり民を官がどのように契約でインセンティブを与えながら活用していくのかと、そういう視点が重要なのではないかと。
例えば、指定管理者制度にしろPFIにしろ、もうそれはすべて成功するんだというようなイメージを持たれている方も多いと思うんですけれども、当然ながら将来リスクはありますので、そのリスクをいかにコントロールするのかというのが重要で、PFIでも失敗事例はあるんですけれども、そういうことから学ぶことも多いですし、一つ失敗してもほかで成功していれば全体としては望ましかったということも見れるわけですので、その手法の在り方、リスク管理を検討していくべきではないかと。
特に最近私が興味を持っていますのがインフラの分野なんですけれども、空港、あと特に道路ですね。道路は民営化というのがなされましたので、特に興味を持っているのが地方の道路公社、地方の有料道路ですね。あと、地下鉄、バス、あとは公共施設。公共施設に関しては指定管理者がかなり導入されていますけれども、ほかの面の例えば空港とかインフラ分野、あとは教育分野、そういう分野に関してこの視点をどのように活用していくのか、まさにこれが今後の予算設計の上で重要になってくるのではないかと。
単なる委託ではなくてインセンティブを持たせると。今でも委託はかなり行われているわけですね。道路にしろ、道路の管理というのは業者がやっているわけですけれども、そこにいかにインセンティブを与えて管理させていくのかと、そういうところを更に官がその能力を向上させてスキルを磨いていくということが重要なのではないかと。
十一ページのところは参考程度に、例えば国家は、参考程度の資料を出しておりますけれども、民間に任したときに国がどれぐらいの責任を負うべきなのかというところで、なかなか道理管理は難しいという議論もあるんですけれども、ここのところも、損害の原因についてその責任がある場合には請求できるというような議論もありますし、またPFI事業者の公物管理法上の位置付けという部分に関しても支障が生じることはないという見解もありますし、その辺りをこれから厳密に見ていくことによってより有効活用ができるのではないかと、そのように思われます。
最後、三番目の視点ですけれども、次は国と地方の役割分担というところに関しての視点でございます。
この資料、地方財政対策の概要という、これも皆さん御存じのとおりの資料でございます。
かなり地方財政というのはややこしいんですけれども、今年の予算のポイントとしては地方交付税を一兆円増額すると。これはそこの資料にもありますように、半分程度が雇用創出という部分が重要になっております。あとは事業を円滑化するという部分ですけれども、本来、今、地方の歳出というのはどんどん削られていく一方なんですけれども、その一方で一兆円ほどの額を確保して経済対策を行おうと、そういうような視点が今年の予算には織り込まれていると。
これを踏まえて私の視点なんですけれども、十四ページのところですが、国と地方の役割と責任ということで、今年の予算は交付税一兆円増額されました。この一兆円レベルが望ましいのかどうかというところはなかなか評価が難しいんですけれども、バランスとしては景気対策の効果と、やはりその一兆円というのは将来負担になりますので世代間の公平性という部分での視点からの評価が重要なのではないかと。
もう一つの視点としては、現在、地方財政、地方分権というふうに言われていますけれども、地方財政制度というのは国が地方を財源保障しているという状況にありますので、地方で当然ながら地方税が減って財源不足が見込まれる場合には国がある程度のレベルまで保障しなければならないというようなことで、今年も一般会計で交付税が増えるという状況になっているわけですけれども、その一方で、その交付税原資、国が地方に渡すために用意している財源ですね、それも当然景気とともに減少しているわけです。
そのような仕組みがあるわけですけれども、この仕組み自体がなかなか景気が良くなったり悪化した場合に不安定化する要素になっていると。つまり、地方の財源が安定化していないために少し景気が悪くなると大幅に交付税を増額させないと財源が保障できない、そういうようなことになっていると。つまり、景気後退による財源不足の拡大は交付税の原資とともに地方財源の不安定化というものが要因になっているのだと。
昨今、中期プログラムでも言われていますように、国、地方を通じた安定財源の確保と。当然ながら、地方に安定財源を確保していくということであれば地方税の充実ということになると思うんですが、その中身とともに、充実していくと、いわゆる東京問題と呼ばれますように都市部と地方部で格差が生まれてきます。それとともに格差是正の視点というものも重要になってきます。その格差是正を国がどのぐらい行うべきなのかという国の役割の明確化、つまり国の責任部分なのか、地方同士で財政調整するのか、よく言われている地方共有税も含めてその辺りの責任主体の問題、これが地方分権、さらに道州制とともに絡んでくるのではないかと。
この安定財源確保に関しましては、よく言われている消費税が安定しているのではないかというふうに、消費は法人税に比べると安定化していることは事実ですので、そういう視点がありますけれども、一方で、中期プログラムでも地方消費税の充実という一方で社会保障財源としての消費税の充実、そこのバランスをどのように見ていくのか、その辺り。ただ、リスクを吸収できるのは地方よりも国という意味では、地方により安定的な財源を与える方がいいのではないか。その安定財源を与えるということと財源保障部分を拡大するということはまた別で、安定財源を与えるというのは組替えですね、法人税に依存しているものを消費税に切り替えるという意味で、消費税分それだけ地方が増えるのがいいかどうかというのはまた別の問題なんですけれども、そういうような視点が重要になってくるのではないかと。
その続きですけれども、十五ページのところで、やはり国と地方の役割と責任ということで、最近、地方分権、道州制という議論がされていますけれども、そこのところが一番重要で、やはり効率性と地域間公平性のバランスですね。
やはり効果的なのは都市により多くの資金を配分して将来的な成長、競争力を強化するという部分になってくるかと思うんですが、そうすればやはり地域間で不公平が生まれてくる、そこのバランスをどのように取っていくのか。その公平性、不公平性というのが各分野で生まれてきた場合に、国民はどこまで不公平性というものを認めるのか。
道州制でも私も専門委員で入らせていただいて議論していますと、やはりその格差というものを国民がどこまで認めてくるのか。例えば都道府県レベルでの格差よりか道州制の方がまだ広いのでそれほど格差は起きないという議論もありますが、やはり格差は完全に国が何もしなければ格差が出てくるわけですので、そこの辺り、どこまで国民はその効率性を求めるのか、公平性を求めるのか、そのデータ把握というのがない限りなかなか議論が進まないと、そういう視点を持って将来設計していくべきではないかと。
その下には、ちょっと私が興味を持っている教育とインフラの話ですけれども、義務教育、中等教育、高等教育、最終責任はだれが持って財源はどのように持つのか。例えば義務教育ですと、三位一体改革の折に文部科学省から地方の一般財源という形に一部切り替わったわけですけれども、その責任は最終的にだれが持つのか、道州制になった場合に義務教育はだれが責任を持つのかというようなお話。
最近は高等教育ということで、例えば国立学校の来年また中期計画というのが始まるわけですけれども、国立学校において、全国に、国立大学というものが地方にもあるわけですけれども、その地方の国立大学をどのようにしていくのか、全国に国立大学を設置することがまた国の公平性という面で重要なのか、それが必要なのかとか、そういうような部分。
さらに、例えばインフラですと、全国に空港があるわけですけれども、地方が運営している空港もあれば国が運営している空港が地方にあったりします。それをどう考えるのか。港湾も、最近はスーパー中枢港湾ということで集中と選択でお金が今年も予算が組まれていますけれども、その一方で、全国に約千近くの地方港があります。港は地方にとっては欲しいわけですね。ところが、たくさんの港を造れば一つ当たりの貨物の量が減ってきますので、そういう意味では競争力が失われる、そのバランスをどのように取っていくのか、その視点が重要なのではないかというふうに思います。
以上、三点ほどの視点を以前ちょっとまとめた新聞記事がありますので、その辺りを三つほど最後の方に付けさせていただきました。
一つ目が、公営企業の改革、官と民の役割分担をどうするのか、そこはなかなかリスクの点とかいろいろな視点があると思うんですが、実際コストで見れば明らかに公営の方が高い、中にある表でそれを示しているんですが、給与とかその点の違いが大きい。
二つ目の記事は、根拠あいまいな是正規模というふうに書いていますけれども、格差是正ということで、昨年度から地方法人特別税というような形で、これは地方分権と逆行するんですが、一度国に集めて地方で公平的に配分するというような政策が取られていますけれども、その根拠、その格差をどのように見るのかというところをどのように考えるべきなのかというような御議論。
それから、最後が道州制ですね。道州制、なかなか国と地方をどのように分けるのか、権限を分けるのが難しいんですけれども、確かに都道府県レベルを州レベルまで広域化することによるコスト削減、これはもう事務ごとに違うんですけれども、コスト削減というものもできるのではないか。その辺り、データ分析がほとんどないので、ここではデータ分析をした結果をちょっと紹介させていただいているということでございます。
雑駁ではございましたが、以上で発表とさせていただきます。
この発言だけを見る →私は、現在、大阪大学で主に財政学を研究しておりまして、今のお話はより現場でのお話ということだったんですが、私は、国全体で財政の在り方、主に地方財政、例えば最近でよく言われます地方分権、道州制とか、その辺りを経済学の立場からデータを分析するなどして研究をさせていただいております。
本日は、今後の予算作成に向けた制度設計ということで、その視点から幾つかの視点を紹介させていただければと思います。
一ページおめくりいただきまして、これは参考程度ということで、今年の予算というもののデータというか、財務省の資料を少し付けさせていただいておりますけれども、雇用はもちろんのこと、重要課題の推進枠としまして、特に重要な社会保険、地域の活性化、あと教育、あと産業政策と、こういうようなところを中心に現在の予算が、今年の予算案ができているということで、その辺りの支出をどのようにしていくのかというところの視点、さらには、次のページを見ていただきますと、もちろんもう皆さん御存じのように、我が国の財政事情はほかの国に比べますとやはり厳しいものがあって、当然ながら歳出を拡大して景気対策をするのは重要ですけれども、その一方で、将来世代にツケが回るというか、負担が行くという点も考慮しながら歳出の在り方というのを考えなければならないということでございます。
四ページのところで、簡単にこの予算を見て私が感じたことを述べさせていただくと、国民生活を守る対策として、当然ながら今お話しされた雇用対策重要だと思います。これは、短期的に今何とかしなければいけないと、そういうような政策であると思われますが、その一方で、多額の債務を抱える我が国において、限られた予算、どのように有効に使うのかと。特に、有効かどうかというのは難しいものもあると思うんですけれども、可能な限り事後的にでも効果検証するという視点も重要であろうと。高質と書いていますけれども、ワイズスペンディングといいますか、価値のあるような効果的な予算作成をする視点が重要で、特に一言で言いますと、その支出が長期的に効果を持続できるのかどうか。単に支出をして、それが終わってしまうともうまた元に戻ってしまうのでは意味がないと。雇用においては、人材育成につながる支出が望ましいと、そういう点ですね。
それをまとめますと、効果的な支出を促す私が特に興味を持っています行政制度、ガバナンス、そういうような制度の構築がどうあるべきなのか、そこのところに関してこれから三つほどの視点を簡単に述べさせていただければと思います。
まず、ガバナンスの視点の一にかかわるところですけれども、これも財務省の資料を二ページほど付けておりますけれども、歳出改革ですね、歳出を改革するというところで、推進という面でめり張りを付けたというのが今年の予算としてこういうような分野で書かれております。それぞれこの額自体が本当にそれが適正なものなのかというのはなかなか検証が難しいわけですけれども、当然、めり張りを付けるということはその何らかの効果を期待している。当然、めり張りを付けるという裏には、それによってそれを受け取る側が何らかのインセンティブといいますか、行動を起こすわけですけれども、その行動が将来につながる、何らかの行動への影響があるわけで、その行動というものがどういうものを持っているのか、そういう視点ですね、そういう視点を見るべきではないかというのがこの資料からも感じたことです。
どんどん行きますけれども、七ページのところにも徹底した無駄の削減ということで、本年度、無駄がこれほど削減されたというお話がありまして、無駄かどうかというところは難しいんですけれども、無駄とすれば、そこの部分はできるだけ効率化していくというのは重要だと思われます。
公益法人向け支出に関しても削減額、四〇%削減ということで、これは効果的であったとは思われますけれども、あえて見れば、その公益法人向け支出の中身がどうなのかとか、その支出によってどのように社会が変わるのか。当然ながら、無駄な支出であればそれは削ればよかったんですけれども、そういうところのデータの検証とか、今後さらに無駄の部分をいかに見出していくのか、その視点というのが重要なのではないかということで、八ページのところでございますが、特にガバナンスの視点で私が日ごろから思っているのが、検証による適正支出インセンティブの付与ということで、当然ながら、支出によって影響を受ける人はそれによって何らかの行動を起こすわけですけれども、それを当然期待して政府も支出を行うわけですけれども、事後的な検証がない場合には、いいかげんに使ってしまうというか、本来思った効果というのが見出せないと。限界はあると思うんですけれども、事後的に検証をするということですね。検証をするということがあれば、当然いいかげんな使い方をしていれば責任が生じてきますので、事後的な責任を通じて、事前にどのように歳出を執行するのか、どのように行動を変えるのか、そういう部分の適正化のインセンティブを付与することができると。それは究極的にガバナンスという形になると思うんですけれども、政府におけるそのガバナンス体制の強化ということもこの予算の中で今後重要になってくる視点ではないかと。
私が最近興味を持っている一つの分野に教育分野というのがあるんですけれども、教育分野は特に、お金のある時代は教育の理念というのが割と重要で、どういう教育をすればいいのかということで、余りお金の問題は気にせず支出されてきたと思うんですけれども、最近の限られた予算の中で教育分野にどのぐらいお金を割いていくのか、効果的な教育をしていくのかという部分に関してはデータの検証が必要なのではないかと。
特に、これまで余り教育分野に関してはデータ構築がなされてこなかったということで、その効果に関して余り検証されてきていないと。行政支出総点検会議というものでも、様々なモデル事業というのがなされているんですけれども、教育分野のモデル事業、費用対効果の観点からその価値があるのかどうかというところが特に議論になっておりまして、前年度に比べて三割ぐらいの削減があったと。削減をするということが目的であってはいけないと思うんですけれども、検証を促すという意味で、検証がきちっとできているものから重点的にお金を割り振っていくと、そういうような視点も重要なのではないかと。
特に教育分野、例えば海外で私が研究する場合でも、例えば海外だと、学校ごとにあらゆるデータがもうネットで見れるようになっていますし、どのような教育をしているのかというのがもうすべて情報公開されています。検証もかなり行われています。論文に関しましても、研究論文も様々な論文がそういうデータを用いて分析されています。
その一方で、教育分野に関しては、特に財政学的な分野とか、データを用いてお金に見合った効果が上がっているのかどうか、そういう分野に関しての研究というのは、教育財政の分野ともいいますけれども、ほとんどありません。それはデータがないということもありまして、そういう検証をするということと、さらに、検証をするという、事後的に検証されるということが分かっていれば、それでお金をどのように使ったかという責任が実際執行者にも掛かってきますので、事前の段階で適正な支出を行うというインセンティブが確保されると、そういうような流れがあるのではないかというふうに思います。
次に、ガバナンスの視点で、一つ目がデータと検証ということでしたが、視点の二つ目で、私が特に今までの研究の中で時代の流れで重要かと思っているのは、これも御議論たくさんあると思うんですけれども、官民の役割分担ですね。役割分担の明確化と執行ということで、民を活用するということが重要かと思うんですけれども、民間ばかりに任せていてはなかなかうまくいかないということも確かでして、当然ながら、民に任せる、完全な民間市場に関しては規制で市場を確保するということになると思われますが、民にここでいう任せるというのはエージェンシーという意味で、官が責任を持つ部分に関しても民の活力を有効に利用することができないであろうかと。
その辺りは、契約を含む官の能力向上が不可欠ということで、海外では様々な契約で物事が動いていますけれども、日本ではなかなか契約というものがなじんでいないという部分、民と民の間であれば契約というのはかなりなじんでいるんですが、なかなかそこがなじんでいないという部分。ただ、このグローバル社会においては、当然ながら外資も入ってきますし、外国企業と官、政府ですね、国、地方が連携して行うということもあり得るでしょうから、そういう意味では、グローバル社会における契約での流れというものを受けて、そういう能力向上というのが重要になってくるのではないかと。
海外で様々な事例があって、それを日本に適用しようということで、市場化テストとか、公営企業、公社、第三セクター、指定管理者、PFI、PPP、様々な言葉が出ておりますけれども、これの究極的な視点は、やはり民を官がどのように契約でインセンティブを与えながら活用していくのかと、そういう視点が重要なのではないかと。
例えば、指定管理者制度にしろPFIにしろ、もうそれはすべて成功するんだというようなイメージを持たれている方も多いと思うんですけれども、当然ながら将来リスクはありますので、そのリスクをいかにコントロールするのかというのが重要で、PFIでも失敗事例はあるんですけれども、そういうことから学ぶことも多いですし、一つ失敗してもほかで成功していれば全体としては望ましかったということも見れるわけですので、その手法の在り方、リスク管理を検討していくべきではないかと。
特に最近私が興味を持っていますのがインフラの分野なんですけれども、空港、あと特に道路ですね。道路は民営化というのがなされましたので、特に興味を持っているのが地方の道路公社、地方の有料道路ですね。あと、地下鉄、バス、あとは公共施設。公共施設に関しては指定管理者がかなり導入されていますけれども、ほかの面の例えば空港とかインフラ分野、あとは教育分野、そういう分野に関してこの視点をどのように活用していくのか、まさにこれが今後の予算設計の上で重要になってくるのではないかと。
単なる委託ではなくてインセンティブを持たせると。今でも委託はかなり行われているわけですね。道路にしろ、道路の管理というのは業者がやっているわけですけれども、そこにいかにインセンティブを与えて管理させていくのかと、そういうところを更に官がその能力を向上させてスキルを磨いていくということが重要なのではないかと。
十一ページのところは参考程度に、例えば国家は、参考程度の資料を出しておりますけれども、民間に任したときに国がどれぐらいの責任を負うべきなのかというところで、なかなか道理管理は難しいという議論もあるんですけれども、ここのところも、損害の原因についてその責任がある場合には請求できるというような議論もありますし、またPFI事業者の公物管理法上の位置付けという部分に関しても支障が生じることはないという見解もありますし、その辺りをこれから厳密に見ていくことによってより有効活用ができるのではないかと、そのように思われます。
最後、三番目の視点ですけれども、次は国と地方の役割分担というところに関しての視点でございます。
この資料、地方財政対策の概要という、これも皆さん御存じのとおりの資料でございます。
かなり地方財政というのはややこしいんですけれども、今年の予算のポイントとしては地方交付税を一兆円増額すると。これはそこの資料にもありますように、半分程度が雇用創出という部分が重要になっております。あとは事業を円滑化するという部分ですけれども、本来、今、地方の歳出というのはどんどん削られていく一方なんですけれども、その一方で一兆円ほどの額を確保して経済対策を行おうと、そういうような視点が今年の予算には織り込まれていると。
これを踏まえて私の視点なんですけれども、十四ページのところですが、国と地方の役割と責任ということで、今年の予算は交付税一兆円増額されました。この一兆円レベルが望ましいのかどうかというところはなかなか評価が難しいんですけれども、バランスとしては景気対策の効果と、やはりその一兆円というのは将来負担になりますので世代間の公平性という部分での視点からの評価が重要なのではないかと。
もう一つの視点としては、現在、地方財政、地方分権というふうに言われていますけれども、地方財政制度というのは国が地方を財源保障しているという状況にありますので、地方で当然ながら地方税が減って財源不足が見込まれる場合には国がある程度のレベルまで保障しなければならないというようなことで、今年も一般会計で交付税が増えるという状況になっているわけですけれども、その一方で、その交付税原資、国が地方に渡すために用意している財源ですね、それも当然景気とともに減少しているわけです。
そのような仕組みがあるわけですけれども、この仕組み自体がなかなか景気が良くなったり悪化した場合に不安定化する要素になっていると。つまり、地方の財源が安定化していないために少し景気が悪くなると大幅に交付税を増額させないと財源が保障できない、そういうようなことになっていると。つまり、景気後退による財源不足の拡大は交付税の原資とともに地方財源の不安定化というものが要因になっているのだと。
昨今、中期プログラムでも言われていますように、国、地方を通じた安定財源の確保と。当然ながら、地方に安定財源を確保していくということであれば地方税の充実ということになると思うんですが、その中身とともに、充実していくと、いわゆる東京問題と呼ばれますように都市部と地方部で格差が生まれてきます。それとともに格差是正の視点というものも重要になってきます。その格差是正を国がどのぐらい行うべきなのかという国の役割の明確化、つまり国の責任部分なのか、地方同士で財政調整するのか、よく言われている地方共有税も含めてその辺りの責任主体の問題、これが地方分権、さらに道州制とともに絡んでくるのではないかと。
この安定財源確保に関しましては、よく言われている消費税が安定しているのではないかというふうに、消費は法人税に比べると安定化していることは事実ですので、そういう視点がありますけれども、一方で、中期プログラムでも地方消費税の充実という一方で社会保障財源としての消費税の充実、そこのバランスをどのように見ていくのか、その辺り。ただ、リスクを吸収できるのは地方よりも国という意味では、地方により安定的な財源を与える方がいいのではないか。その安定財源を与えるということと財源保障部分を拡大するということはまた別で、安定財源を与えるというのは組替えですね、法人税に依存しているものを消費税に切り替えるという意味で、消費税分それだけ地方が増えるのがいいかどうかというのはまた別の問題なんですけれども、そういうような視点が重要になってくるのではないかと。
その続きですけれども、十五ページのところで、やはり国と地方の役割と責任ということで、最近、地方分権、道州制という議論がされていますけれども、そこのところが一番重要で、やはり効率性と地域間公平性のバランスですね。
やはり効果的なのは都市により多くの資金を配分して将来的な成長、競争力を強化するという部分になってくるかと思うんですが、そうすればやはり地域間で不公平が生まれてくる、そこのバランスをどのように取っていくのか。その公平性、不公平性というのが各分野で生まれてきた場合に、国民はどこまで不公平性というものを認めるのか。
道州制でも私も専門委員で入らせていただいて議論していますと、やはりその格差というものを国民がどこまで認めてくるのか。例えば都道府県レベルでの格差よりか道州制の方がまだ広いのでそれほど格差は起きないという議論もありますが、やはり格差は完全に国が何もしなければ格差が出てくるわけですので、そこの辺り、どこまで国民はその効率性を求めるのか、公平性を求めるのか、そのデータ把握というのがない限りなかなか議論が進まないと、そういう視点を持って将来設計していくべきではないかと。
その下には、ちょっと私が興味を持っている教育とインフラの話ですけれども、義務教育、中等教育、高等教育、最終責任はだれが持って財源はどのように持つのか。例えば義務教育ですと、三位一体改革の折に文部科学省から地方の一般財源という形に一部切り替わったわけですけれども、その責任は最終的にだれが持つのか、道州制になった場合に義務教育はだれが責任を持つのかというようなお話。
最近は高等教育ということで、例えば国立学校の来年また中期計画というのが始まるわけですけれども、国立学校において、全国に、国立大学というものが地方にもあるわけですけれども、その地方の国立大学をどのようにしていくのか、全国に国立大学を設置することがまた国の公平性という面で重要なのか、それが必要なのかとか、そういうような部分。
さらに、例えばインフラですと、全国に空港があるわけですけれども、地方が運営している空港もあれば国が運営している空港が地方にあったりします。それをどう考えるのか。港湾も、最近はスーパー中枢港湾ということで集中と選択でお金が今年も予算が組まれていますけれども、その一方で、全国に約千近くの地方港があります。港は地方にとっては欲しいわけですね。ところが、たくさんの港を造れば一つ当たりの貨物の量が減ってきますので、そういう意味では競争力が失われる、そのバランスをどのように取っていくのか、その視点が重要なのではないかというふうに思います。
以上、三点ほどの視点を以前ちょっとまとめた新聞記事がありますので、その辺りを三つほど最後の方に付けさせていただきました。
一つ目が、公営企業の改革、官と民の役割分担をどうするのか、そこはなかなかリスクの点とかいろいろな視点があると思うんですが、実際コストで見れば明らかに公営の方が高い、中にある表でそれを示しているんですが、給与とかその点の違いが大きい。
二つ目の記事は、根拠あいまいな是正規模というふうに書いていますけれども、格差是正ということで、昨年度から地方法人特別税というような形で、これは地方分権と逆行するんですが、一度国に集めて地方で公平的に配分するというような政策が取られていますけれども、その根拠、その格差をどのように見るのかというところをどのように考えるべきなのかというような御議論。
それから、最後が道州制ですね。道州制、なかなか国と地方をどのように分けるのか、権限を分けるのが難しいんですけれども、確かに都道府県レベルを州レベルまで広域化することによるコスト削減、これはもう事務ごとに違うんですけれども、コスト削減というものもできるのではないか。その辺り、データ分析がほとんどないので、ここではデータ分析をした結果をちょっと紹介させていただいているということでございます。
雑駁ではございましたが、以上で発表とさせていただきます。
溝
溝手顕正#5
○委員長(溝手顕正君) ありがとうございました。
以上で公述人の御意見の陳述は終わりました。
それでは、これから公述人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次発言願います。
この発言だけを見る →以上で公述人の御意見の陳述は終わりました。
それでは、これから公述人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次発言願います。
藤
藤本祐司#6
○藤本祐司君 おはようございます。民主党の藤本祐司でございます。
本日は、湯浅公述人そして赤井公述人、どうも本当にありがとうございました。お忙しいところありがとうございます。
お二人のお話をお伺いをしていますと、ある意味共通項のところはあるんですが、ちょっとテーマが少し違うものですから、なかなか一緒に併せて質問するということができにくいかなと。まあ無理無理すればいいんですが、そうすると無理無理答えることになってしまいますので、分かりやすく別々にちょっとお聞きしたいと思いますが。
湯浅公述人にまずお聞きしたいと思います。
今日は本当に直近の問題にあって、住まいを何とかしたいと、そこからスタートしなきゃいけないというような問題意識だったというふうに認識をしておるんですけれども、元々湯浅公述人が事務局長を務められているNPO法人は、十五年ほど前でしょうか、二〇〇一年ですか、二〇〇一年から、そしてまた実際には九五年ぐらいからいろいろな活動をされているというふうに認識をしておるんですけれども、十年あるいは十五年ぐらい前の状況と今の状況というのは大分状況が違うのではないかなと。
そういう意味で、活動を開始されたときの問題意識と今の問題意識がどういうように変わってきていて、十年前はこうだった、今はこうだった、それは社会環境の変化がこうだったからだという、ちょっとそこのところをお聞きしたいと思います。
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お二人のお話をお伺いをしていますと、ある意味共通項のところはあるんですが、ちょっとテーマが少し違うものですから、なかなか一緒に併せて質問するということができにくいかなと。まあ無理無理すればいいんですが、そうすると無理無理答えることになってしまいますので、分かりやすく別々にちょっとお聞きしたいと思いますが。
湯浅公述人にまずお聞きしたいと思います。
今日は本当に直近の問題にあって、住まいを何とかしたいと、そこからスタートしなきゃいけないというような問題意識だったというふうに認識をしておるんですけれども、元々湯浅公述人が事務局長を務められているNPO法人は、十五年ほど前でしょうか、二〇〇一年ですか、二〇〇一年から、そしてまた実際には九五年ぐらいからいろいろな活動をされているというふうに認識をしておるんですけれども、十年あるいは十五年ぐらい前の状況と今の状況というのは大分状況が違うのではないかなと。
そういう意味で、活動を開始されたときの問題意識と今の問題意識がどういうように変わってきていて、十年前はこうだった、今はこうだった、それは社会環境の変化がこうだったからだという、ちょっとそこのところをお聞きしたいと思います。
湯
湯浅誠#7
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。
私が九五年にホームレスの方の支援を始めたときは、ほぼ七、八割方はやっぱり日雇の方が多かったと思います。それは何でかというと、例えば一九六〇年に中学卒業して金の卵とかと言われて都会に来て、道路造ったり、橋造ったり、ビル造ったりしていた人が、九五年には五十歳ですね。なので、やっぱりそこら辺になると、ちょっと労災とか高血圧とか怖いから、まあちょっとおっちゃん遠慮してくれやという感じで仕事からだんだんあぶれていくようになって、それで野宿の人たちが町中で徐々に徐々に目立ち始めた。あれが九〇年代半ばだったと思うんですね。
私たち、二〇〇一年から「もやい」という団体で相談活動を受けていますが、当初は、ですから相談に来る方というのは元野宿の方あるいは母子世帯の人たちですね、DV被害を受けているような人が多かったです。外国籍の方とか、日本籍の方ももちろんですが、多くて、元日雇の野宿の人あるいはDV被害の母子世帯の人、大体これが我々のところに相談に来る人というイメージだったんですけど、二〇〇〇年代に入ってから変わってきたなと思ったのは、まず若い人たちが増えたですね。二十代、三十代で、あとは一般世帯が増えていきました。両親そろっているんだけど食っていけないという。
それは、私の感じからいうと、ずっと日雇とか母子世帯の人たちが、私、元祖ワーキングプアと言っているんですけど、その人たちが貧困がずっと続いているのの、それを一階部分だとしたら、そこの二階部分に乗っかってきたという感じですかね、若い人とか一般世帯の人が。それがしばらく、これまでどんどんどんどん増え続けていて、昨年暮れからは、今度は派遣切りの被害者のような人がばんと三階部分に乗ってきたという感じで、前の人たちも減らないけど、更にそこに積み上がっていくという感じですかね。そういう感覚を持っています。
これは居住形態の面からいうと、元々野宿とかあるいはDVで逃げてきて、着のみ着のまま逃げてきて、取りあえず女性シェルターに駆け込んだ人とか、そういう人が相談のメーンだったんですけど、そのうちネットカフェで暮らしている人とかそういう人に広がっていって、しまいには、アパート住んでいるんだけど食っていけないという人に広がってきたという感じですね。
そうすると、最初私はホームレス問題をやっているんですと答えていたんですけど、アパート住んでいるけど食っていけない人ってこれはどこからどう見てもホームレスじゃないですからね。もう自分はホームレス問題をやっていますと言えなくなっちゃって、それで自分がやっているのは貧困問題なんだと言うしかなくなっちゃったということです。なので、私の実感ベースで言うと、同じような活動をずっとやってきているんですが、やっているうちに世の中がこう落ちてきちゃったという感覚を持っています。
それはいろんな要因があるんだと思うんですが、やっぱり一つには企業福祉が縮小していったということが一つ大きいと思うんですね。雇用の流動化が進んでいって賃金がだんだん低賃金化していきますと、やっぱり生活の不安定な人が増えていきます。そういう中で、今までは企業に支えられない人は今度は家族が支えるんだということで、もう一方に家族福祉があったわけだと思うんですが、これもだんだん世帯主とか稼ぎ頭がやっぱり収入減っていく中で家族もだんだんだんだん支え切れなくなってきますから、しかも私以降の世代は基本的に核家族ですからね。余り地域でというか、地域ぐるみで、あるいは大家族の中でいろいろやるということもできなくなっちゃって、家族の福祉も縮小してきた。そういう中で、今までは企業福祉、家族福祉がそれなりに大きかったから、箱の中に風船があるようなもので、ある程度風船が大きいと押し合ってすき間って小さくなるわけですけど、企業福祉も縮小して家族福祉も縮小してくる中で底が見えやすくなっちゃった。そういう社会になってきたと思うんですね。
だとすると、やっぱり社会保障、公的な社会保障の風船を今までよりはもうちょっと増やして膨らましていかないと、なかなかこのすき間は埋まらなくて、そこが、もちろん財源の問題等いろいろあるのは承知していますが、何らかの形で手当てしないとこのすき間に落ち込んじゃう人の問題というのはどうしても解決できないんじゃないかなと思っています。
以上です。
この発言だけを見る →私が九五年にホームレスの方の支援を始めたときは、ほぼ七、八割方はやっぱり日雇の方が多かったと思います。それは何でかというと、例えば一九六〇年に中学卒業して金の卵とかと言われて都会に来て、道路造ったり、橋造ったり、ビル造ったりしていた人が、九五年には五十歳ですね。なので、やっぱりそこら辺になると、ちょっと労災とか高血圧とか怖いから、まあちょっとおっちゃん遠慮してくれやという感じで仕事からだんだんあぶれていくようになって、それで野宿の人たちが町中で徐々に徐々に目立ち始めた。あれが九〇年代半ばだったと思うんですね。
私たち、二〇〇一年から「もやい」という団体で相談活動を受けていますが、当初は、ですから相談に来る方というのは元野宿の方あるいは母子世帯の人たちですね、DV被害を受けているような人が多かったです。外国籍の方とか、日本籍の方ももちろんですが、多くて、元日雇の野宿の人あるいはDV被害の母子世帯の人、大体これが我々のところに相談に来る人というイメージだったんですけど、二〇〇〇年代に入ってから変わってきたなと思ったのは、まず若い人たちが増えたですね。二十代、三十代で、あとは一般世帯が増えていきました。両親そろっているんだけど食っていけないという。
それは、私の感じからいうと、ずっと日雇とか母子世帯の人たちが、私、元祖ワーキングプアと言っているんですけど、その人たちが貧困がずっと続いているのの、それを一階部分だとしたら、そこの二階部分に乗っかってきたという感じですかね、若い人とか一般世帯の人が。それがしばらく、これまでどんどんどんどん増え続けていて、昨年暮れからは、今度は派遣切りの被害者のような人がばんと三階部分に乗ってきたという感じで、前の人たちも減らないけど、更にそこに積み上がっていくという感じですかね。そういう感覚を持っています。
これは居住形態の面からいうと、元々野宿とかあるいはDVで逃げてきて、着のみ着のまま逃げてきて、取りあえず女性シェルターに駆け込んだ人とか、そういう人が相談のメーンだったんですけど、そのうちネットカフェで暮らしている人とかそういう人に広がっていって、しまいには、アパート住んでいるんだけど食っていけないという人に広がってきたという感じですね。
そうすると、最初私はホームレス問題をやっているんですと答えていたんですけど、アパート住んでいるけど食っていけない人ってこれはどこからどう見てもホームレスじゃないですからね。もう自分はホームレス問題をやっていますと言えなくなっちゃって、それで自分がやっているのは貧困問題なんだと言うしかなくなっちゃったということです。なので、私の実感ベースで言うと、同じような活動をずっとやってきているんですが、やっているうちに世の中がこう落ちてきちゃったという感覚を持っています。
それはいろんな要因があるんだと思うんですが、やっぱり一つには企業福祉が縮小していったということが一つ大きいと思うんですね。雇用の流動化が進んでいって賃金がだんだん低賃金化していきますと、やっぱり生活の不安定な人が増えていきます。そういう中で、今までは企業に支えられない人は今度は家族が支えるんだということで、もう一方に家族福祉があったわけだと思うんですが、これもだんだん世帯主とか稼ぎ頭がやっぱり収入減っていく中で家族もだんだんだんだん支え切れなくなってきますから、しかも私以降の世代は基本的に核家族ですからね。余り地域でというか、地域ぐるみで、あるいは大家族の中でいろいろやるということもできなくなっちゃって、家族の福祉も縮小してきた。そういう中で、今までは企業福祉、家族福祉がそれなりに大きかったから、箱の中に風船があるようなもので、ある程度風船が大きいと押し合ってすき間って小さくなるわけですけど、企業福祉も縮小して家族福祉も縮小してくる中で底が見えやすくなっちゃった。そういう社会になってきたと思うんですね。
だとすると、やっぱり社会保障、公的な社会保障の風船を今までよりはもうちょっと増やして膨らましていかないと、なかなかこのすき間は埋まらなくて、そこが、もちろん財源の問題等いろいろあるのは承知していますが、何らかの形で手当てしないとこのすき間に落ち込んじゃう人の問題というのはどうしても解決できないんじゃないかなと思っています。
以上です。
藤
藤本祐司#8
○藤本祐司君 企業福祉が縮小してきて、家族による福祉が縮小してきた、それは核家族の問題というのが出てくるだろうと。ちょっとそれはまた後でお聞きしたいと思うんですが、今日お話が出てこなかったんですが、いわゆる公共事業が、湯浅公述人によりますと、特に地方においてはいわゆる公共事業というのが社会保障的な意味合いというか機能を持っていたというようなお話が幾つかの論文等々で見受けられるんですが、これはどういう意味なんでしょうか。
この発言だけを見る →湯
湯浅誠#9
○公述人(湯浅誠君) 今この部屋に入る前に赤井さんと少しお話ししていたら、何かちょっと違う、私が間違っているようで、専門ではないので私よく分からないんですけど、私は素朴にこう思っているんですね。
要するに、日本の社会保障費はOECD平均に比べてずっと低いよということですね。これはそのとおり、数字のとおり。だけど、日本の社会ってそれなりに回ってきた。何で回ってきたんだろう、何が社会保障的な機能を果たしてきたんだろうということですよね。何かがそこを補っていなければ問題が起こっていたはずなんですけど、大きな意味では問題が起こっていなかった。じゃ何なのかというと、それは公共事業だったんじゃないかと思うんですね。公共事業が、特に地方財政について、経済については言ってみれば雇用の確保とかそういう社会保障的な機能を担ってきていた、だから公的なセーフティーネットというのは必ずしもそんなに昔から強くなかったけど、それなりにやれる人が多かったということなんではないか。
今、企業福祉と家族福祉が全体縮小していって貧困が見えてきちゃう中で、やっぱり社会保障費を上げなきゃいけないということは出てくるんだと思うんですけど、その中でもう一つ考えてみたらいいんじゃないかというのは、やっぱり公共事業のそういう社会保障的な性格というのをもうちょっと強めるというようなことはできないものなのかと思っているんですね。例えば、今公共事業は、入札は、例えば人件費に幾ら掛かるよ、それにどんどん部品に幾ら掛かるよという積み上げ方式らしいですけれども、それで全体でこれを受注するためにはこれだけのお金が掛かりますというふうにして入札するそうなんですが、そのときに出てくる人件費って、これ元請の人件費なんですよね。だけど、それは下請、孫請と下りていくうちに、やっぱりどんどん日給五千円とか六千円になっちゃって、結局、地方の工務店の人が孫請で請けるときには、もうそんな余裕ないから、現場で働く人にはもうこれぐらいでやってもらうしかないみたいな感じで最賃すれすれの賃金になっちゃったりする。
だとしたら、もうちょっと現場に下りていくときの、この現場で働く人の賃金はこれだけなんだと、そこにいろいろ積み上げていくようにして公共事業みたいのをやれないか。あるいは、この公共事業というのはそういう意味で社会保障的な機能を担っているんだから、例えば地元の人を何%以上雇わなきゃいけないとか、そういうのが公契約条例と言われたりするんだと思うんですけど、そういう要素をいろいろ入れていってそこである程度は支えていくというふうに、もちろんそこからこぼれちゃう人はそれはそれでやらないといけませんが、何かそういうふうにもうちょっと明確にしてもいいんじゃないかということを、私は素人考えですが、素朴に思っているということですね。
そうでないと、何かみんなが公的なセーフティーネットだけで支えるんだというのもやっぱりそれは今までの日本の社会の流れからいってもうまくいかないだろうし、でも、かといって、じゃ、今までのままではいかぬし、だとすると、そこら辺のメッセージをもう一回明確に出して、削らなきゃいけない部分ももちろん公共事業の中で出てくると思いますが、そこは分配の仕方を変えて、あとは全体を見直すという意味で、そういうところに手を付けることで社会保障の問題も公共事業の問題と一体的に考えていくみたいなことができないものなのかなと思っているということです。
この発言だけを見る →要するに、日本の社会保障費はOECD平均に比べてずっと低いよということですね。これはそのとおり、数字のとおり。だけど、日本の社会ってそれなりに回ってきた。何で回ってきたんだろう、何が社会保障的な機能を果たしてきたんだろうということですよね。何かがそこを補っていなければ問題が起こっていたはずなんですけど、大きな意味では問題が起こっていなかった。じゃ何なのかというと、それは公共事業だったんじゃないかと思うんですね。公共事業が、特に地方財政について、経済については言ってみれば雇用の確保とかそういう社会保障的な機能を担ってきていた、だから公的なセーフティーネットというのは必ずしもそんなに昔から強くなかったけど、それなりにやれる人が多かったということなんではないか。
今、企業福祉と家族福祉が全体縮小していって貧困が見えてきちゃう中で、やっぱり社会保障費を上げなきゃいけないということは出てくるんだと思うんですけど、その中でもう一つ考えてみたらいいんじゃないかというのは、やっぱり公共事業のそういう社会保障的な性格というのをもうちょっと強めるというようなことはできないものなのかと思っているんですね。例えば、今公共事業は、入札は、例えば人件費に幾ら掛かるよ、それにどんどん部品に幾ら掛かるよという積み上げ方式らしいですけれども、それで全体でこれを受注するためにはこれだけのお金が掛かりますというふうにして入札するそうなんですが、そのときに出てくる人件費って、これ元請の人件費なんですよね。だけど、それは下請、孫請と下りていくうちに、やっぱりどんどん日給五千円とか六千円になっちゃって、結局、地方の工務店の人が孫請で請けるときには、もうそんな余裕ないから、現場で働く人にはもうこれぐらいでやってもらうしかないみたいな感じで最賃すれすれの賃金になっちゃったりする。
だとしたら、もうちょっと現場に下りていくときの、この現場で働く人の賃金はこれだけなんだと、そこにいろいろ積み上げていくようにして公共事業みたいのをやれないか。あるいは、この公共事業というのはそういう意味で社会保障的な機能を担っているんだから、例えば地元の人を何%以上雇わなきゃいけないとか、そういうのが公契約条例と言われたりするんだと思うんですけど、そういう要素をいろいろ入れていってそこである程度は支えていくというふうに、もちろんそこからこぼれちゃう人はそれはそれでやらないといけませんが、何かそういうふうにもうちょっと明確にしてもいいんじゃないかということを、私は素人考えですが、素朴に思っているということですね。
そうでないと、何かみんなが公的なセーフティーネットだけで支えるんだというのもやっぱりそれは今までの日本の社会の流れからいってもうまくいかないだろうし、でも、かといって、じゃ、今までのままではいかぬし、だとすると、そこら辺のメッセージをもう一回明確に出して、削らなきゃいけない部分ももちろん公共事業の中で出てくると思いますが、そこは分配の仕方を変えて、あとは全体を見直すという意味で、そういうところに手を付けることで社会保障の問題も公共事業の問題と一体的に考えていくみたいなことができないものなのかなと思っているということです。
藤
藤本祐司#10
○藤本祐司君 例えばバブル経済が壊れてしまった後とか、公共事業のいわゆる経済効果、波及効果というのは非常に高かったということは事実なんだろうと思うんですけれども、果たしてこれがこれから続くのかどうかということはやっぱり考えないといけないのかなと。
ある意味、公共事業は、おっしゃるとおり景気対策を主眼に置いたいわゆる雇用対策の側面がありましたので、それは社会保障的な機能というのは非常に強かったんだろうというふうに思っていますが、逆に、ある意味そこにおんぶにだっこみたいなところがありまして、公共事業をやることで地方経済を活性化するんだという何か神話みたいなところができ上がっちゃって、本来であったらば七〇ぐらいの需要だったものを無理無理一〇〇まで需要を高めて雇用対策なんだと。確かにそのとおりな部分があるので、それをやってきた結果として、例えば産業構造のパラダイムシフトに乗り遅れてしまったという考え方は出てくるんだと思うんですね。
そうなってくると、今、じゃ、こういう状況になったときに、公共事業の経済効果があるかないかというのとは別問題として、産業構造が変わった、あるいはリーディング産業が変わりつつあるといったときに産業間移動が人ができなくなってしまうという、そういう意味での政策の、失敗とまでは言いませんけれども、余りそこのところが手当てできなかったのではないかなというような意味合いで、いわゆる人材育成、中長期的な意味での人材を育成するという視点が欠けていたのではないかなというふうに思うんですけれども。
ちょっとお二人にお聞きしたいんですが、そもそも公共事業は社会保障的機能を持っているからといって、今後やはりこういう、今、湯浅公述人はこの辺をもう少し仕組みを変えていくんだというようなお話があって、確かに下請に行けば行くほど厳しい、要するに利幅なんかほとんどない中でやっていくというような状況でありますので、そこのところの仕組みを変えるということが必要なんだろうと思うんですけれども、地方財政、地方経済という点からも含めまして、ちょっとお二人に、今後もやはりこの意味合い、雇用対策というか公共事業が持つ意味というか、もし分かれば教えていただきたいと思いますが。お二人にです。
この発言だけを見る →ある意味、公共事業は、おっしゃるとおり景気対策を主眼に置いたいわゆる雇用対策の側面がありましたので、それは社会保障的な機能というのは非常に強かったんだろうというふうに思っていますが、逆に、ある意味そこにおんぶにだっこみたいなところがありまして、公共事業をやることで地方経済を活性化するんだという何か神話みたいなところができ上がっちゃって、本来であったらば七〇ぐらいの需要だったものを無理無理一〇〇まで需要を高めて雇用対策なんだと。確かにそのとおりな部分があるので、それをやってきた結果として、例えば産業構造のパラダイムシフトに乗り遅れてしまったという考え方は出てくるんだと思うんですね。
そうなってくると、今、じゃ、こういう状況になったときに、公共事業の経済効果があるかないかというのとは別問題として、産業構造が変わった、あるいはリーディング産業が変わりつつあるといったときに産業間移動が人ができなくなってしまうという、そういう意味での政策の、失敗とまでは言いませんけれども、余りそこのところが手当てできなかったのではないかなというような意味合いで、いわゆる人材育成、中長期的な意味での人材を育成するという視点が欠けていたのではないかなというふうに思うんですけれども。
ちょっとお二人にお聞きしたいんですが、そもそも公共事業は社会保障的機能を持っているからといって、今後やはりこういう、今、湯浅公述人はこの辺をもう少し仕組みを変えていくんだというようなお話があって、確かに下請に行けば行くほど厳しい、要するに利幅なんかほとんどない中でやっていくというような状況でありますので、そこのところの仕組みを変えるということが必要なんだろうと思うんですけれども、地方財政、地方経済という点からも含めまして、ちょっとお二人に、今後もやはりこの意味合い、雇用対策というか公共事業が持つ意味というか、もし分かれば教えていただきたいと思いますが。お二人にです。
赤
赤井伸郎#11
○公述人(赤井伸郎君) ありがとうございます。
今おっしゃられましたように、確かに公共事業というのは以前はかなり、全国に鉄道網引くなり道路を引くなりということで、それ自体が効果的と。その効果によって更に経済が活性化して雇用が生まれるという循環があったんですけれども、なかなかそれが薄れてきていると。当然今でも重要な部分はあると思うんですけれども。
そういう意味で確かに公共事業というのは雇用対策の面を持っていたんですけれども、そのまま同じ状況を続けていいのかと。そういう危機感から公共事業の削減というのも進んでいると思うんですけれども、先ほどおっしゃられましたように、確かに産業構造の転換ということもありますので、単に雇って、よく言う穴を掘って埋めるだけでいいのかと、そういう時代ではなかなかなかろうということで、同じ公共事業にしてもより効果的なもの、将来に、もちろん経済活性化につながるということですけれども、先ほど湯浅さんからもおっしゃられましたように、人材育成ですね。実際その公共事業を行う上でも、単に労働を使うというわけではなくて、それで労働の機会を与えることが何らかの形でスキルアップにつながって、それが人材育成、さらに社会を活性化していくと、そういうような視点が重要なのではないかと。そういう意味では、公共事業の中身というのを変えながらやっていくということも重要なのではないかというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →今おっしゃられましたように、確かに公共事業というのは以前はかなり、全国に鉄道網引くなり道路を引くなりということで、それ自体が効果的と。その効果によって更に経済が活性化して雇用が生まれるという循環があったんですけれども、なかなかそれが薄れてきていると。当然今でも重要な部分はあると思うんですけれども。
そういう意味で確かに公共事業というのは雇用対策の面を持っていたんですけれども、そのまま同じ状況を続けていいのかと。そういう危機感から公共事業の削減というのも進んでいると思うんですけれども、先ほどおっしゃられましたように、確かに産業構造の転換ということもありますので、単に雇って、よく言う穴を掘って埋めるだけでいいのかと、そういう時代ではなかなかなかろうということで、同じ公共事業にしてもより効果的なもの、将来に、もちろん経済活性化につながるということですけれども、先ほど湯浅さんからもおっしゃられましたように、人材育成ですね。実際その公共事業を行う上でも、単に労働を使うというわけではなくて、それで労働の機会を与えることが何らかの形でスキルアップにつながって、それが人材育成、さらに社会を活性化していくと、そういうような視点が重要なのではないかと。そういう意味では、公共事業の中身というのを変えながらやっていくということも重要なのではないかというふうに思います。
以上です。
湯
湯浅誠#12
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。
全体として公共事業がかなり大きな国だったことは間違いないですから、そこをシフトしていくことはもちろん必要なんだと思うんですが、もちろん、それで全体をある程度圧縮しつつ分配の仕方を変えるということを私はしたらいいじゃないかと思っているんですけれども。
ただ、何というんですか、それで三十年、四十年生きてきた人がいるんですよね、きっと、それぞれの現場でというか地方で。なので、なかなかそこは、もうそういう時代じゃなくなったからといってすっと変えられるかというと、人間ってそういうものでもないので、やっぱりソフトランディングなんだと思うんですね。そのときには、その人たちがやってきたことも受け止めたりあるいは持続させながら徐々に徐々に切り替えていくということがやっぱり必要なんじゃないかなと。
だから、全体としてOECD平均よりかなり高いのは、今でもそうですから、そこは社会保障費を上げる代わりに減らしていくみたいなことは必要になってくるとは思います。それはそうなるだろうと思うんですけれども、そのときに、何というか、そこで生きてきて、道路を造ってきたり橋造ってきた人たちが何か使い捨てられたような、そういうふうにならないような、この持っていた機能をある程度明確にして、それはそれで社会保障的な機能を担わせつつシフトしていくような、今まで日本社会がそうなってきちゃったのはいろいろ問題があったと私も思いますけれども、その事実をある程度踏まえた上で徐々に徐々に転換していく、現実の人間を扱うというのはそういうやり方しかないんじゃないかと思っているということです。
この発言だけを見る →全体として公共事業がかなり大きな国だったことは間違いないですから、そこをシフトしていくことはもちろん必要なんだと思うんですが、もちろん、それで全体をある程度圧縮しつつ分配の仕方を変えるということを私はしたらいいじゃないかと思っているんですけれども。
ただ、何というんですか、それで三十年、四十年生きてきた人がいるんですよね、きっと、それぞれの現場でというか地方で。なので、なかなかそこは、もうそういう時代じゃなくなったからといってすっと変えられるかというと、人間ってそういうものでもないので、やっぱりソフトランディングなんだと思うんですね。そのときには、その人たちがやってきたことも受け止めたりあるいは持続させながら徐々に徐々に切り替えていくということがやっぱり必要なんじゃないかなと。
だから、全体としてOECD平均よりかなり高いのは、今でもそうですから、そこは社会保障費を上げる代わりに減らしていくみたいなことは必要になってくるとは思います。それはそうなるだろうと思うんですけれども、そのときに、何というか、そこで生きてきて、道路を造ってきたり橋造ってきた人たちが何か使い捨てられたような、そういうふうにならないような、この持っていた機能をある程度明確にして、それはそれで社会保障的な機能を担わせつつシフトしていくような、今まで日本社会がそうなってきちゃったのはいろいろ問題があったと私も思いますけれども、その事実をある程度踏まえた上で徐々に徐々に転換していく、現実の人間を扱うというのはそういうやり方しかないんじゃないかと思っているということです。
藤
藤本祐司#13
○藤本祐司君 確かにそういうところがあると思います。私もいろいろ建設業とかの話を聞きますと、公共事業これからこれだけあるぞと、どんどんどんどんやれやれみたいなところがあって、結構事業規模を拡大をしていった。と思ったら、もう公共事業はなくなるよといったら、じゃそこの人たちの雇用をどうするんだという問題というのは当然出てくるので、そこのところはやっぱり慎重に考えないといけないということはおっしゃるとおりだというふうに思いますが。
今日の湯浅公述人の、とにかくまず住まいを確保するんだと。ただ、その裏には、先ほどのいわゆる貧困を救うというところから、本来はそこだけではなくて、貧困にならないようにするとか、そこが、よく貧困から脱出するとか、そういうことが本来の目的なんだろうというふうに聞いておりましたけれども、そのために、やっぱり自立をどうやって支援するのかというところに次のステップとしてはあるんだろう。直接、去年の十二月の派遣村の状況、あるいは九月からの世界同時不況の状況を見ると、まずここのところは手当てをしないといけないけれども、やっぱりもっと自立をしていかないといけないと。
その自立支援というのをやっていかないといけないということなんだろうなというふうに思いますが、その自立支援というのも、かつては企業が結構教育訓練などをやって、OJTなどで訓練をしながらやっていったところが、やはり企業任せでもうできなくなってきている状況にあると。
住宅手当だとかいろんなものは、とにかく企業に任せてきた。雇用保険も企業が折半して払ってくれるとか、そういった企業丸抱えだったわけですね。これはある意味、従業員は家族であるというようなコンセプトの中で、結局、企業がすべてを担って企業側に依存をしてきたという体質だったと思うんですが、今回の住まいの話を見て分かるとおり、当初は企業側に、とにかくそれを確保して寮を、住まわせてくれという話をしていたけれども、やっぱり企業だけにその責任を持たせてしまうとその企業自体が倒産してしまうということにつながってくるとなると、やはり社会全体というのかな、そこのところでセーフティーネットを張っていかないとならないという、そういう動きに多分なって、今、地方自治体が駄目だから国だというような話になっているんだろうというふうに認識をしておるんですけれども、この社会全体でのセーフティーネット、多分いろんなメニューがあって、いろんなレベルがあると思うんですね。
ここのところでちょっとお聞きしたいんですが、もうこれ地方分権の話とも実はかかわってきて、今の時点では地方自治体にそこまで分権ということで権限も財源も渡っていないという流れの中で、やはり地方自治体に寮なり住宅を確保してくれというのはなかなか難しいから国だという話があるんですけれども、これは本来は国がやることなのか、あるいはもう少し広域的な自治体でやることなのか、あるいは今の都道府県レベルなのか、地方自治体、基礎自治体レベルなのか、その辺りをどういうふうにセーフティーネットの考え方をしたらいいのか。
これはメニューによっても多分違うと思うんです。住宅はこうだけれども、さっき言った自立支援、教育は国でやるべきだ、あるいは民間にもっと任せてしまった方がいいという考え方があるんだろうと思うんですが、先ほど赤井公述人も官と民の役割分担という話もありましたので、ちょっとここのところ、セーフティーネットの考え方、それを、各項目であってもいいし、全体であっても構わないと思うんですが、お考えをお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →今日の湯浅公述人の、とにかくまず住まいを確保するんだと。ただ、その裏には、先ほどのいわゆる貧困を救うというところから、本来はそこだけではなくて、貧困にならないようにするとか、そこが、よく貧困から脱出するとか、そういうことが本来の目的なんだろうというふうに聞いておりましたけれども、そのために、やっぱり自立をどうやって支援するのかというところに次のステップとしてはあるんだろう。直接、去年の十二月の派遣村の状況、あるいは九月からの世界同時不況の状況を見ると、まずここのところは手当てをしないといけないけれども、やっぱりもっと自立をしていかないといけないと。
その自立支援というのをやっていかないといけないということなんだろうなというふうに思いますが、その自立支援というのも、かつては企業が結構教育訓練などをやって、OJTなどで訓練をしながらやっていったところが、やはり企業任せでもうできなくなってきている状況にあると。
住宅手当だとかいろんなものは、とにかく企業に任せてきた。雇用保険も企業が折半して払ってくれるとか、そういった企業丸抱えだったわけですね。これはある意味、従業員は家族であるというようなコンセプトの中で、結局、企業がすべてを担って企業側に依存をしてきたという体質だったと思うんですが、今回の住まいの話を見て分かるとおり、当初は企業側に、とにかくそれを確保して寮を、住まわせてくれという話をしていたけれども、やっぱり企業だけにその責任を持たせてしまうとその企業自体が倒産してしまうということにつながってくるとなると、やはり社会全体というのかな、そこのところでセーフティーネットを張っていかないとならないという、そういう動きに多分なって、今、地方自治体が駄目だから国だというような話になっているんだろうというふうに認識をしておるんですけれども、この社会全体でのセーフティーネット、多分いろんなメニューがあって、いろんなレベルがあると思うんですね。
ここのところでちょっとお聞きしたいんですが、もうこれ地方分権の話とも実はかかわってきて、今の時点では地方自治体にそこまで分権ということで権限も財源も渡っていないという流れの中で、やはり地方自治体に寮なり住宅を確保してくれというのはなかなか難しいから国だという話があるんですけれども、これは本来は国がやることなのか、あるいはもう少し広域的な自治体でやることなのか、あるいは今の都道府県レベルなのか、地方自治体、基礎自治体レベルなのか、その辺りをどういうふうにセーフティーネットの考え方をしたらいいのか。
これはメニューによっても多分違うと思うんです。住宅はこうだけれども、さっき言った自立支援、教育は国でやるべきだ、あるいは民間にもっと任せてしまった方がいいという考え方があるんだろうと思うんですが、先ほど赤井公述人も官と民の役割分担という話もありましたので、ちょっとここのところ、セーフティーネットの考え方、それを、各項目であってもいいし、全体であっても構わないと思うんですが、お考えをお聞きしたいと思います。
赤
赤井伸郎#14
○公述人(赤井伸郎君) ありがとうございます。
そのセーフティーネットの在り方、大きく言うとナショナルミニマムをどこまで国が見るのかという話にもかかわると思うんですけれども、特に地方分権、道州制でも国と地方の役割分担ということが言われていまして、最低限の部分は公平性の観点から確保しないといけないと。その一方で、よりきめ細かなサービスができるのは地方ではないかというようなことですね。
今回でもセーフティーネットというところで国が全国的に、当然国の方が余力があるのでできるということなんですけれども、なかなか地方に任せるとそれができない。それはどうしてなのかという、そういう制度設計の視点が今後重要なのかなというふうに思うんですね。
当然、地方においても、限られた予算だと思うんですけれども、それがもし一番重要であればそこに、ほかの支出を抑えてでもそちらにお金を回しているはずなのに、それが回らない。その理由は何なのかと。それは、バブルのときに発行した借金のツケが回ってきて、それの返済のためにかなりお金を食われるとか、さらに、少し景気が悪くなると一気に財源が減ってしまうとか、そういう安定財源がないとか、その財源の問題であったり、借金の問題であったり、これまでのいろいろな制度の積み重ねがなかなかそれができなくしているということなので、本来、地方が細かいところまで見れればそれを任せれるという段階にあると思うんですけれども、そこまでいっていないので、その将来設計の制度設計の中でそこの分担というのが重要になってくるのではないかなというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →そのセーフティーネットの在り方、大きく言うとナショナルミニマムをどこまで国が見るのかという話にもかかわると思うんですけれども、特に地方分権、道州制でも国と地方の役割分担ということが言われていまして、最低限の部分は公平性の観点から確保しないといけないと。その一方で、よりきめ細かなサービスができるのは地方ではないかというようなことですね。
今回でもセーフティーネットというところで国が全国的に、当然国の方が余力があるのでできるということなんですけれども、なかなか地方に任せるとそれができない。それはどうしてなのかという、そういう制度設計の視点が今後重要なのかなというふうに思うんですね。
当然、地方においても、限られた予算だと思うんですけれども、それがもし一番重要であればそこに、ほかの支出を抑えてでもそちらにお金を回しているはずなのに、それが回らない。その理由は何なのかと。それは、バブルのときに発行した借金のツケが回ってきて、それの返済のためにかなりお金を食われるとか、さらに、少し景気が悪くなると一気に財源が減ってしまうとか、そういう安定財源がないとか、その財源の問題であったり、借金の問題であったり、これまでのいろいろな制度の積み重ねがなかなかそれができなくしているということなので、本来、地方が細かいところまで見れればそれを任せれるという段階にあると思うんですけれども、そこまでいっていないので、その将来設計の制度設計の中でそこの分担というのが重要になってくるのではないかなというふうに思います。
以上です。
湯
湯浅誠#15
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。
基本的には、今、赤井さんがおっしゃったように、ナショナルミニマムを国が持って、上乗せ部分を自治体に任すということに、やっぱりそれはいろんな分野でそうなるんじゃないかなと思うんですけど、例えば住宅サービスとか、今回のもそうなんですけど、じゃ、これはナショナルミニマムなのかどうかというと、分からなくなっちゃうんですよね。
ナショナルミニマムとやっぱり位置付けられてはいないので、なので、うちの自治体がやっているとうちに集まってきちゃうと、そういう話になっちゃうんだと思うんですけど、やっぱりある程度の住宅の確保、恒久的な住宅じゃなくても、せめて自分で民間のアパートを探したりできるような条件までつくるような、そういう今回言っているようなシェルターとか、そこまではやっぱりある程度ナショナルミニマムだというふうにして位置付けてやってほしいなというのが私の正直なところですね、形式的な区分がどっちなのかというのは私にはよく分からないですけど。
そうでないと、こういう活動をやっているとつくづく思うんですけど、住民票を失うと本当、ごそっといろんな権利を失うんですよね。それは、何か就職も十分にできないし、様々な公的なサービスにもアクセスできないし、もちろん選挙権もないし、何か社会的に非常に肩身の狭い思いを感じるしということで、非常に、単に寝起きする場所がないという以上のダメージを本人に与えてしまうので、そこはやっぱり国民、市民ですから、そこを支えていくのはある程度ナショナルミニマムだと、立てていただきたいなと思います。
この発言だけを見る →基本的には、今、赤井さんがおっしゃったように、ナショナルミニマムを国が持って、上乗せ部分を自治体に任すということに、やっぱりそれはいろんな分野でそうなるんじゃないかなと思うんですけど、例えば住宅サービスとか、今回のもそうなんですけど、じゃ、これはナショナルミニマムなのかどうかというと、分からなくなっちゃうんですよね。
ナショナルミニマムとやっぱり位置付けられてはいないので、なので、うちの自治体がやっているとうちに集まってきちゃうと、そういう話になっちゃうんだと思うんですけど、やっぱりある程度の住宅の確保、恒久的な住宅じゃなくても、せめて自分で民間のアパートを探したりできるような条件までつくるような、そういう今回言っているようなシェルターとか、そこまではやっぱりある程度ナショナルミニマムだというふうにして位置付けてやってほしいなというのが私の正直なところですね、形式的な区分がどっちなのかというのは私にはよく分からないですけど。
そうでないと、こういう活動をやっているとつくづく思うんですけど、住民票を失うと本当、ごそっといろんな権利を失うんですよね。それは、何か就職も十分にできないし、様々な公的なサービスにもアクセスできないし、もちろん選挙権もないし、何か社会的に非常に肩身の狭い思いを感じるしということで、非常に、単に寝起きする場所がないという以上のダメージを本人に与えてしまうので、そこはやっぱり国民、市民ですから、そこを支えていくのはある程度ナショナルミニマムだと、立てていただきたいなと思います。
藤
藤本祐司#16
○藤本祐司君 ありがとうございます。
住まいを確保して、さあ、これから仕事就けれるぞと、就いて仕事ができるぞという、そういう希望がわいてくると、やっぱり人間って大分、今まで仕事にありつけなかったということよりは前向きになってくるんだろうと思うんですが、そういう意味では住居って大変必要だなというふうに思いますが、住居だけではなくて、生活していかなきゃいけませんので、住居があればそれですべて解決するかという問題では恐らくないんだろうということで、短期的な意味合いと中長期的な意味合いをくっつけ合わせながらやはりやっていかないといけないのかなというふうには思っておるんですが。
例えば、よくこういう問題が出てくると最近はスウェーデンだとかデンマークだとかオランダだとかの例がいろんなところで引き合いに出されるわけなんですけれども、まあ一言で北欧というふうに言ってしまうと実は一緒みたいに見えますが、制度が全部違っているわけで、スウェーデンとデンマークなんかはいわゆる雇用を守るか守らないか、要するに解雇ができやすいかできにくいかというところも違ったりするわけですけれども。
実際には、じゃ解雇しやすくなったデンマークというところでは、やっぱり教育訓練というところをいわゆる生活と一緒に見ているということでございますので、多分、教育訓練を受けても今日の食費がままならないんじゃどうしようもないということで、それを一緒に見ていくということになると、教育訓練を受けた人には生活、失業手当みたいなものをきっちり何年間出して、生活をしながら教育を受けられるよと、その代わり教育訓練を受けない人にはそれを出さないよみたいな、そういうような制度というのは多分出てくるのかなというふうには思うんですけれども。
ちょっと時間も足りないのでお二人にお聞きしたいんですが、教育ということを考えたときに、地方でできれば本当はやった方がいいんではないかという考え方、一つあると思うんですが、私、以前ノースカロライナに行って話を聞いて、いわゆるリサーチ・トライアングル・パークですよね、あそこのところでの教育訓練というのは、基本的にはコミュニティーカレッジがベースになってやっていると。その器だけの問題ではなくて、プログラムも、リサーチ・トライアングル・パークの場合、IBMという企業がどんとありますので、その関連産業があって、基本的にIBMと相談しながらプログラムをいつもいつも組んで二年、三年ごとにどんどんどんどん変えていく、そしてそこで使えるというか欲しい人材を生み出していく、そのことによって雇用を創出していくというやり方をやっているわけですので、そういう意味では、その地域に密着したプログラムなり教育訓練の場というものをやっぱりやると結構そこで雇用創出が生まれているということを聞いたことがあるんですね。
そうなってくると、やはり地域密着でやった方がいいのかな、地域の産業構造というのはもう北海道から沖縄まで違うわけですから、そういう地域ごとに考えていくというやり方の教育というのはあるんだろうと思います。
ですから、ちょっとそれについてのお二人の御意見をいただきたいのと、赤井公述人に関しては、ソフトインフラとしての大学というのが、インフラの有効活用ということと、教育に最近関心があるという先ほどお話がございましたので、大学の生かし方ですね。大学といっても四年制大学だけではなくて、大学というか、高等教育機関と言った方がいいんでしょうかね、そちらの活用の仕方、有効活用というところについて、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →住まいを確保して、さあ、これから仕事就けれるぞと、就いて仕事ができるぞという、そういう希望がわいてくると、やっぱり人間って大分、今まで仕事にありつけなかったということよりは前向きになってくるんだろうと思うんですが、そういう意味では住居って大変必要だなというふうに思いますが、住居だけではなくて、生活していかなきゃいけませんので、住居があればそれですべて解決するかという問題では恐らくないんだろうということで、短期的な意味合いと中長期的な意味合いをくっつけ合わせながらやはりやっていかないといけないのかなというふうには思っておるんですが。
例えば、よくこういう問題が出てくると最近はスウェーデンだとかデンマークだとかオランダだとかの例がいろんなところで引き合いに出されるわけなんですけれども、まあ一言で北欧というふうに言ってしまうと実は一緒みたいに見えますが、制度が全部違っているわけで、スウェーデンとデンマークなんかはいわゆる雇用を守るか守らないか、要するに解雇ができやすいかできにくいかというところも違ったりするわけですけれども。
実際には、じゃ解雇しやすくなったデンマークというところでは、やっぱり教育訓練というところをいわゆる生活と一緒に見ているということでございますので、多分、教育訓練を受けても今日の食費がままならないんじゃどうしようもないということで、それを一緒に見ていくということになると、教育訓練を受けた人には生活、失業手当みたいなものをきっちり何年間出して、生活をしながら教育を受けられるよと、その代わり教育訓練を受けない人にはそれを出さないよみたいな、そういうような制度というのは多分出てくるのかなというふうには思うんですけれども。
ちょっと時間も足りないのでお二人にお聞きしたいんですが、教育ということを考えたときに、地方でできれば本当はやった方がいいんではないかという考え方、一つあると思うんですが、私、以前ノースカロライナに行って話を聞いて、いわゆるリサーチ・トライアングル・パークですよね、あそこのところでの教育訓練というのは、基本的にはコミュニティーカレッジがベースになってやっていると。その器だけの問題ではなくて、プログラムも、リサーチ・トライアングル・パークの場合、IBMという企業がどんとありますので、その関連産業があって、基本的にIBMと相談しながらプログラムをいつもいつも組んで二年、三年ごとにどんどんどんどん変えていく、そしてそこで使えるというか欲しい人材を生み出していく、そのことによって雇用を創出していくというやり方をやっているわけですので、そういう意味では、その地域に密着したプログラムなり教育訓練の場というものをやっぱりやると結構そこで雇用創出が生まれているということを聞いたことがあるんですね。
そうなってくると、やはり地域密着でやった方がいいのかな、地域の産業構造というのはもう北海道から沖縄まで違うわけですから、そういう地域ごとに考えていくというやり方の教育というのはあるんだろうと思います。
ですから、ちょっとそれについてのお二人の御意見をいただきたいのと、赤井公述人に関しては、ソフトインフラとしての大学というのが、インフラの有効活用ということと、教育に最近関心があるという先ほどお話がございましたので、大学の生かし方ですね。大学といっても四年制大学だけではなくて、大学というか、高等教育機関と言った方がいいんでしょうかね、そちらの活用の仕方、有効活用というところについて、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
赤
赤井伸郎#17
○公述人(赤井伸郎君) ありがとうございます。
教育についてはまだまだ勉強をし始めたところでなかなかどうあるべきかという結論までは至っていないんですけれども、データが余りないということで研究が進んでいない分野ですので、今後研究する価値があるのかなということで研究をさせていただいているんですけれども。
まだ研究結果というわけではないんですが、個人的な気持ちとしましては、やはり義務教育はある程度国が責任を持って、当然ながら義務教育を執行する主体は地域の学校ですので、そこには裁量をある程度与えながら、自由には当然して、先ほど言われましたように、地域密着で、当然自由にはするんですけれども、やはり格差というものができてしまうと、日本全体として、ある地域では当然すばらしい教育がある地域ではなかなかされないというと、そこにはある程度、日本人全体として格差というのは容認できないと思いますので、そういう意味では、義務教育は、自由度を当然与えるけれども、最終的な責任は国全体でどのぐらいの格差があるのかを見て、その格差がある場合にはなくすことが重要なのではないかと。
それが中等高等教育までどこまで通用するかということなんですけれども、教育分野の、実際、教育学などをやっていらっしゃる先生方とお話ししますと、国立大学、大学ですね、国立大学が全国にあるのも、当然ながら大学に行く機会を与えるのも、ナショナルミニマム的な国全体としての義務だというふうに言う議論もありまして、ここのところはなかなか難しいんですけれども、大学レベルまで行くと地方がある程度責任を持ってやるとか、国として、大学は全国にあってもいいと思うんですけれども、国立大学、国のお金で維持していく大学というのはある程度選択と集中で、本当に国でしかリスクが取れないような宇宙開発とか、そういう将来的に重要なところの研究を促す機関として集中と選択というのもある程度重要なのかなというふうに思います。なかなかそこは結論には至っていない状況です。
以上です。
この発言だけを見る →教育についてはまだまだ勉強をし始めたところでなかなかどうあるべきかという結論までは至っていないんですけれども、データが余りないということで研究が進んでいない分野ですので、今後研究する価値があるのかなということで研究をさせていただいているんですけれども。
まだ研究結果というわけではないんですが、個人的な気持ちとしましては、やはり義務教育はある程度国が責任を持って、当然ながら義務教育を執行する主体は地域の学校ですので、そこには裁量をある程度与えながら、自由には当然して、先ほど言われましたように、地域密着で、当然自由にはするんですけれども、やはり格差というものができてしまうと、日本全体として、ある地域では当然すばらしい教育がある地域ではなかなかされないというと、そこにはある程度、日本人全体として格差というのは容認できないと思いますので、そういう意味では、義務教育は、自由度を当然与えるけれども、最終的な責任は国全体でどのぐらいの格差があるのかを見て、その格差がある場合にはなくすことが重要なのではないかと。
それが中等高等教育までどこまで通用するかということなんですけれども、教育分野の、実際、教育学などをやっていらっしゃる先生方とお話ししますと、国立大学、大学ですね、国立大学が全国にあるのも、当然ながら大学に行く機会を与えるのも、ナショナルミニマム的な国全体としての義務だというふうに言う議論もありまして、ここのところはなかなか難しいんですけれども、大学レベルまで行くと地方がある程度責任を持ってやるとか、国として、大学は全国にあってもいいと思うんですけれども、国立大学、国のお金で維持していく大学というのはある程度選択と集中で、本当に国でしかリスクが取れないような宇宙開発とか、そういう将来的に重要なところの研究を促す機関として集中と選択というのもある程度重要なのかなというふうに思います。なかなかそこは結論には至っていない状況です。
以上です。
湯
湯浅誠#18
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。難しいですね。
地域に密着した職業訓練というか、地域を目指した職業訓練ということであれば、やっぱりそれなりに内需拡大されていて、そこが受皿にもなるということが多分前提になるんだろうと思うんですね。輸出用製品作っていて、名古屋でやっていようが長野でやっていようが福岡でやっていようが、それはいきなり海外としかつながっていないということだと何か地域サービスとしての意味はないような気がするので、そうすると内需をどうやって拡大していくか。
そういう産業、先ほどの産業転換にもありますが、そういうのをある程度促していくというようなことを含めてやっていくということになると思うんですけれども、そういう中で、例えば先ほどおっしゃったような職業訓練中の生活保障給付みたいなのは国としてセッティングしながら、個々の科目を地域の実情に応じて選択してもらうというようなやり方とかはあるかなと思います。
ただ、現場で見ていて、そこが、いろいろ今でもそういうのって行われているんですが、職員の人が、余りにもそれがいろいろいろいろ出て、対応できていないんですね、現場の実際にサービスをする人に接する人がですね。それは、例えば今回もハローワークなんかもう典型的ですが、もう次から次へと雇用対策、いろんなサービスが出てきて、ハローワークはただでさえ長蛇の列の中でやっているものだから、その一つ一つの制度を十分かみ砕いて理解する余裕が職員にない。そういうところで間違った説明しちゃったり、こういう説明されたんだけどって我々のところに相談に来ると、間違った説明されていたりするんですけれども。
それは、やっぱりある程度そこでサービスの担い手としての人たちの人員配置とかそういうのもしっかりさせていかないと、何というかな、もちろん地域密着型はいいんですけれども、実際、今東京都なんかで活動していても、今度はそうやって、じゃ、幾つかあるメニューを自分たちで考えて手を挙げてくれたらそれに予算付けるよって言われるんだけれども、結局手が挙がらないという、そこまで考える余裕がないみたいな感じの現場の声とかも聞こえてきたりするので、そういうのは両方見ながら、要するに地方分権とかいろいろ言われていることがナショナルミニマムの解体にならない方向でつくっていっていただければなと思います。
以上です。
この発言だけを見る →地域に密着した職業訓練というか、地域を目指した職業訓練ということであれば、やっぱりそれなりに内需拡大されていて、そこが受皿にもなるということが多分前提になるんだろうと思うんですね。輸出用製品作っていて、名古屋でやっていようが長野でやっていようが福岡でやっていようが、それはいきなり海外としかつながっていないということだと何か地域サービスとしての意味はないような気がするので、そうすると内需をどうやって拡大していくか。
そういう産業、先ほどの産業転換にもありますが、そういうのをある程度促していくというようなことを含めてやっていくということになると思うんですけれども、そういう中で、例えば先ほどおっしゃったような職業訓練中の生活保障給付みたいなのは国としてセッティングしながら、個々の科目を地域の実情に応じて選択してもらうというようなやり方とかはあるかなと思います。
ただ、現場で見ていて、そこが、いろいろ今でもそういうのって行われているんですが、職員の人が、余りにもそれがいろいろいろいろ出て、対応できていないんですね、現場の実際にサービスをする人に接する人がですね。それは、例えば今回もハローワークなんかもう典型的ですが、もう次から次へと雇用対策、いろんなサービスが出てきて、ハローワークはただでさえ長蛇の列の中でやっているものだから、その一つ一つの制度を十分かみ砕いて理解する余裕が職員にない。そういうところで間違った説明しちゃったり、こういう説明されたんだけどって我々のところに相談に来ると、間違った説明されていたりするんですけれども。
それは、やっぱりある程度そこでサービスの担い手としての人たちの人員配置とかそういうのもしっかりさせていかないと、何というかな、もちろん地域密着型はいいんですけれども、実際、今東京都なんかで活動していても、今度はそうやって、じゃ、幾つかあるメニューを自分たちで考えて手を挙げてくれたらそれに予算付けるよって言われるんだけれども、結局手が挙がらないという、そこまで考える余裕がないみたいな感じの現場の声とかも聞こえてきたりするので、そういうのは両方見ながら、要するに地方分権とかいろいろ言われていることがナショナルミニマムの解体にならない方向でつくっていっていただければなと思います。
以上です。
溝
市
市川一朗#20
○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございます。
今日は大変ありがとうございます。持ち時間が限られていますので早速質問に入りたいと思うんでございますが、今、来年度予算を審議中でございまして、与野党いろいろ議論している最中ですから申し述べ方は気を付けなきゃいけないんですけれども、もうこの経済情勢ですから、私は、この予算は税制改正等の関連法案も含めて、とにかく年度内に成立させて、そして確実に実行する、執行してもらうと。それも、今まで例はなかったわけではありませんが、最高のレベルで早期執行、それから大幅前倒し、これをやっていって、そしてその後で次から次といろんな経済対策を打っていかないとこの不況を乗り切るのは容易ではないかなと、こういうふうに思っているわけでございまして。
実は今日はお二人の公述人に、この予算は予算として、これから打っていかなきゃならない経済対策について何かお考えがあれば是非お聞きしたいと思っておったんですが、湯浅さんから非常に具体的な話もありましたので、赤井先生にも後でお聞きしたいと思いますけれども、取りあえず湯浅公述人に、非常に具体的な御提案がございました。
これは、おっしゃるように、金額もそれほど大きくはないが、ただかなり急がないと間に合わないという点も深く受け止めまして、普通ですと、急ぐ場合は公共団体が実行していただいて、それを例えば特交とか、特別交付税等で裏打ちするというようなやり方もないわけじゃないと思いますけれども、まあこの部分は一応承りましたのでおいておいて、今早急に手を打たなきゃならないという意味も含めて、何かもう少し具体的なお話はないかなと思うわけです。
といいますのは、今回の問題の背景には派遣労働法の大幅改正というのがあったわけですね。それによって非常に限られた業種で派遣労働が行われていたのが基本的にはあらゆる業種に拡大したと。そこへ、いろいろ言われておりますように、国際競争力といいますか、グローバル化の中で企業もいろいろ競争力強化しなきゃいけないということで人件費のコストダウンも図っていったと。それが正社員から派遣社員あるいは臨時社員という方に移っていったと。
こういう企業サイドの問題もあることはあるんですが、当然御存じだと思いますが、一方、若者を中心として何か余り正社員になりたくないという状況もあるんですね。それにつきましては、やっぱりどうしても余りそういう責任ある仕事には就きたくないとか、趣味で生きる人生を求めたいとかというのもございますけれども、また正社員それ自体で、いわゆるサービス残業を強制されるとか、あるいは職場の非常に拘束の中でストレスがたまってきて耐えられないとか、そういったことで若者にも必ずしも正社員を求めない傾向があると。
これは、私自身は雇用問題に関する究極のセーフティーネットは終身雇用だと思っているんですよね。これがやっぱり一番セーフティーネットだと思っているんですが、しかし、時代が時代で若者も含めてそういう状況であるとすれば、何というんですか、働く在り方について、最近のはやり言葉でいきますとワークスタイルの多様化というんでしょうか、そういったことは避けて通れないとするならば、やっぱりこの際、先ほどもお話出ていましたけれども、きちっとした終身雇用に代わるセーフティーネットをつくっていかなきゃいけないと。
それは赤井公述人がおっしゃる制度設計の話になっていくと思うんですが、取りあえずそういう観点で、今早急にこういうことをやったら有効じゃないかなということについて、思い付きでも結構ですからお願いします。
この発言だけを見る →今日は大変ありがとうございます。持ち時間が限られていますので早速質問に入りたいと思うんでございますが、今、来年度予算を審議中でございまして、与野党いろいろ議論している最中ですから申し述べ方は気を付けなきゃいけないんですけれども、もうこの経済情勢ですから、私は、この予算は税制改正等の関連法案も含めて、とにかく年度内に成立させて、そして確実に実行する、執行してもらうと。それも、今まで例はなかったわけではありませんが、最高のレベルで早期執行、それから大幅前倒し、これをやっていって、そしてその後で次から次といろんな経済対策を打っていかないとこの不況を乗り切るのは容易ではないかなと、こういうふうに思っているわけでございまして。
実は今日はお二人の公述人に、この予算は予算として、これから打っていかなきゃならない経済対策について何かお考えがあれば是非お聞きしたいと思っておったんですが、湯浅さんから非常に具体的な話もありましたので、赤井先生にも後でお聞きしたいと思いますけれども、取りあえず湯浅公述人に、非常に具体的な御提案がございました。
これは、おっしゃるように、金額もそれほど大きくはないが、ただかなり急がないと間に合わないという点も深く受け止めまして、普通ですと、急ぐ場合は公共団体が実行していただいて、それを例えば特交とか、特別交付税等で裏打ちするというようなやり方もないわけじゃないと思いますけれども、まあこの部分は一応承りましたのでおいておいて、今早急に手を打たなきゃならないという意味も含めて、何かもう少し具体的なお話はないかなと思うわけです。
といいますのは、今回の問題の背景には派遣労働法の大幅改正というのがあったわけですね。それによって非常に限られた業種で派遣労働が行われていたのが基本的にはあらゆる業種に拡大したと。そこへ、いろいろ言われておりますように、国際競争力といいますか、グローバル化の中で企業もいろいろ競争力強化しなきゃいけないということで人件費のコストダウンも図っていったと。それが正社員から派遣社員あるいは臨時社員という方に移っていったと。
こういう企業サイドの問題もあることはあるんですが、当然御存じだと思いますが、一方、若者を中心として何か余り正社員になりたくないという状況もあるんですね。それにつきましては、やっぱりどうしても余りそういう責任ある仕事には就きたくないとか、趣味で生きる人生を求めたいとかというのもございますけれども、また正社員それ自体で、いわゆるサービス残業を強制されるとか、あるいは職場の非常に拘束の中でストレスがたまってきて耐えられないとか、そういったことで若者にも必ずしも正社員を求めない傾向があると。
これは、私自身は雇用問題に関する究極のセーフティーネットは終身雇用だと思っているんですよね。これがやっぱり一番セーフティーネットだと思っているんですが、しかし、時代が時代で若者も含めてそういう状況であるとすれば、何というんですか、働く在り方について、最近のはやり言葉でいきますとワークスタイルの多様化というんでしょうか、そういったことは避けて通れないとするならば、やっぱりこの際、先ほどもお話出ていましたけれども、きちっとした終身雇用に代わるセーフティーネットをつくっていかなきゃいけないと。
それは赤井公述人がおっしゃる制度設計の話になっていくと思うんですが、取りあえずそういう観点で、今早急にこういうことをやったら有効じゃないかなということについて、思い付きでも結構ですからお願いします。
湯
湯浅誠#21
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。簡潔にですよね。
要は、企業の家族の一員であってもなくても生活ができる社会ということだと思うんですね。非正規労働の拡大は何が一番問題だったかというと、非正規労働そのものが問題だったというよりは、非正規労働になったら途端に無権利労働になっちゃった、余り保護されない、どんな目に遭ってもしようがない、細切れ雇用でもしようがないし雇い止めがあってもしようがないというふうになっちゃったところが問題だと思うんです。
一方で、かつて猛烈サラリーマンとかサラリーマン企業戦士とかいろいろ言われましたけど、それは自分は選びたくないなと思う人がいるのはそれも事実だと思います。だけど、そうなったときに、今回のように、じゃこの人は企業の傘に入ってこない人だから、あとはもう企業は面倒見ないと。それはあとは野となれ山となれで、実は、実際そこには何の雇用上のセーフティーネットもなかったということになると、やっぱりそれは今回のような事態を招いてしまうので、その企業内でやっていく人もいるでしょうが、やっぱりその外側に、ある一定の雇用の流動化が進んでその外側がある程度出てきたんだとしたら、そこを渡って生きていく人もいると。じゃ、この人たちの生活は横断的な労働市場とか社会全体で支えていって、そこには、企業自身もその人たちを雇って使うわけですから、非正規であったって、それなりに負担してもらって支えるという、そういう形をつくるしかないんじゃないかと思うんですね。全員が企業の中で正社員で終身雇用だということは、多分いまだかつて一度もなかったと思いますから。
だとすると、今までのような系列というだけではなくて、横に非正規が更に広がってきた中で、個々が生活できるような社会、そんなに高い所得は得られなくてもちゃんと子供も育てられて、子供の将来それなりに楽しみにできてというような、やっぱりそういう社会が方向としては望ましいんではないかと思います。
この発言だけを見る →要は、企業の家族の一員であってもなくても生活ができる社会ということだと思うんですね。非正規労働の拡大は何が一番問題だったかというと、非正規労働そのものが問題だったというよりは、非正規労働になったら途端に無権利労働になっちゃった、余り保護されない、どんな目に遭ってもしようがない、細切れ雇用でもしようがないし雇い止めがあってもしようがないというふうになっちゃったところが問題だと思うんです。
一方で、かつて猛烈サラリーマンとかサラリーマン企業戦士とかいろいろ言われましたけど、それは自分は選びたくないなと思う人がいるのはそれも事実だと思います。だけど、そうなったときに、今回のように、じゃこの人は企業の傘に入ってこない人だから、あとはもう企業は面倒見ないと。それはあとは野となれ山となれで、実は、実際そこには何の雇用上のセーフティーネットもなかったということになると、やっぱりそれは今回のような事態を招いてしまうので、その企業内でやっていく人もいるでしょうが、やっぱりその外側に、ある一定の雇用の流動化が進んでその外側がある程度出てきたんだとしたら、そこを渡って生きていく人もいると。じゃ、この人たちの生活は横断的な労働市場とか社会全体で支えていって、そこには、企業自身もその人たちを雇って使うわけですから、非正規であったって、それなりに負担してもらって支えるという、そういう形をつくるしかないんじゃないかと思うんですね。全員が企業の中で正社員で終身雇用だということは、多分いまだかつて一度もなかったと思いますから。
だとすると、今までのような系列というだけではなくて、横に非正規が更に広がってきた中で、個々が生活できるような社会、そんなに高い所得は得られなくてもちゃんと子供も育てられて、子供の将来それなりに楽しみにできてというような、やっぱりそういう社会が方向としては望ましいんではないかと思います。
市
市川一朗#22
○市川一朗君 どうもありがとうございます。
関連した質問を赤井公述人にもお聞きしたいんですけれども、実は、私、是非赤井先生にお会いしてみたいなと思っていたことがございまして、日経新聞等で、昨年ですか、いろいろ発表されたのを拝見いたしまして、私自身もいろいろと共感を感じた記憶もあるわけでございますが。
実は、我々参議院は超党派を挙げて、この二院制の中で参議院の特徴を出すためにやっぱり決算重視でいこうということで、かなりもういろいろと積み重ねてきたわけでございます。これからもそれはみんなで取り組んでいくつもりなんですが、まさに決算重視という問題が国の予算とかそういったものにどういった影響を与えるかということについては、我々は、決算を審議することによって次の予算編成に直接的な影響を与えるということが我々の思いなんですね。先生のレジュメの中で、これはガバナンスの視点一に書いてあったと思うんですが、事後的な検証は、事後的な責任を通じて、事前の歳出執行に対し、適正化のインセンティブを付与することができるということで、この言葉は少なくとも我々と考え方一致しているんです。
問題は、そこから先がなかなか難しいんでございますが、我々もその実践の場でそれは積み重ねていきたいと思いますけれども、先生自身、こういった思いで参議院が取り組んでいるということになるとすると、我々の考え方に対するまさに社会科学方法論、マックス・ウェーバーなんですね、先生はね。そういう感じがするんで、もう一度改めて、それならこういうふうにやれよというところがありましたら御指摘いただきたいと思います。
この発言だけを見る →関連した質問を赤井公述人にもお聞きしたいんですけれども、実は、私、是非赤井先生にお会いしてみたいなと思っていたことがございまして、日経新聞等で、昨年ですか、いろいろ発表されたのを拝見いたしまして、私自身もいろいろと共感を感じた記憶もあるわけでございますが。
実は、我々参議院は超党派を挙げて、この二院制の中で参議院の特徴を出すためにやっぱり決算重視でいこうということで、かなりもういろいろと積み重ねてきたわけでございます。これからもそれはみんなで取り組んでいくつもりなんですが、まさに決算重視という問題が国の予算とかそういったものにどういった影響を与えるかということについては、我々は、決算を審議することによって次の予算編成に直接的な影響を与えるということが我々の思いなんですね。先生のレジュメの中で、これはガバナンスの視点一に書いてあったと思うんですが、事後的な検証は、事後的な責任を通じて、事前の歳出執行に対し、適正化のインセンティブを付与することができるということで、この言葉は少なくとも我々と考え方一致しているんです。
問題は、そこから先がなかなか難しいんでございますが、我々もその実践の場でそれは積み重ねていきたいと思いますけれども、先生自身、こういった思いで参議院が取り組んでいるということになるとすると、我々の考え方に対するまさに社会科学方法論、マックス・ウェーバーなんですね、先生はね。そういう感じがするんで、もう一度改めて、それならこういうふうにやれよというところがありましたら御指摘いただきたいと思います。
赤
赤井伸郎#23
○公述人(赤井伸郎君) ありがとうございます。
なかなかどうすればいいのかというのはすぐには難しいと思うんですけれども、やはりインセンティブを与えるということで、事後的に全くチェックされないとなると、どうしても自分のしたいように使ってしまうと。したいように使うのが社会的にも一番望ましいものであればいいんですけれども、なかなかそうはいかないと。事後的なチェックを掛けてそのインセンティブを社会的に価値あるものに変えていくというようなところで、その一番重要な、一番価値があるということで最近取り入れられているのが情報公開というようなところで、公開してだれがチェックするか分からなくても、公開されているということを感じるだけでも何らかの形で適正に使わなければならないというインセンティブが入りますので、それは様々な側面でその公開の仕方とかあると思うんですけれども、そういうものがまず一番重要かなというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →なかなかどうすればいいのかというのはすぐには難しいと思うんですけれども、やはりインセンティブを与えるということで、事後的に全くチェックされないとなると、どうしても自分のしたいように使ってしまうと。したいように使うのが社会的にも一番望ましいものであればいいんですけれども、なかなかそうはいかないと。事後的なチェックを掛けてそのインセンティブを社会的に価値あるものに変えていくというようなところで、その一番重要な、一番価値があるということで最近取り入れられているのが情報公開というようなところで、公開してだれがチェックするか分からなくても、公開されているということを感じるだけでも何らかの形で適正に使わなければならないというインセンティブが入りますので、それは様々な側面でその公開の仕方とかあると思うんですけれども、そういうものがまず一番重要かなというふうに思います。
以上です。
市
市川一朗#24
○市川一朗君 公述人の方も発言時間を制約されているのでなかなか言いにくいと思いますけれども。
実現は不可能だと思いますが、究極的には、我々決算審議で、これは駄目だといったものは次の予算にはのせない、それから、これはいいという場合はそれは予算として執行できるし増やしてもいくと。先生の言うめり張りをはっきり付けていくということになると思いますが、しかし、それにはやっぱり科学的な根拠がないと、本当の意味での、広い意味での国民の納得は得られないと。政治家が党派の、政治の世界で判断しているんじゃないかというやゆもあり得るわけでございまして、そういう意味で、先生の考え方を実現の方向に向かっていけるようになお我々は努力しますので、一層詰めていただきたいと思う次第でございます。
それから、地方分権の問題なんですけれども、要するに、結局格差が生じているし、地方財政は厳しくなってしまいましたね。三位一体をやった、それから修正的な改正もいろいろ、改革もやったんですけれども、結局のところ、例えば交付税を一つ例に取りますと、御案内のとおり、交付税というのは地方財政が困っているときに足すというふうになっていますから、自主財源を増やしていくと、七五%、二五%の差はありますけれども、とにかく自主財源を増やしていくと交付税が減るんですよね。その仕組みはもう基本的にあるわけです。
それから、交付税の財源は何だということでいいますと、それは国税ですから、そうすると、地方分権で権限を移譲し、なおかつ国税の分を地方税に回しますと、その交付税の原資になる金額が減ってくるわけですから、そういう分母が減るという問題もあるわけです。いろいろと難しいので、かといって、交付税のような調整機能をなくしては地方間格差は埋まらない。この辺は先生の先ほどのお話にもございましたし、数々の論文にもその辺指摘されておられて、なかなか難しい問題であるというふうに思っております。
法人事業税を消費税の方に移行したらどうだという検証もなさっておるのも拝見いたしましたが、そういった問題について、しかし、やはり私どもは地方分権は進めなきゃならない、その際に地方格差という問題を克服した、是正した形での地方分権でなければならないというふうに思っているんですが、改めて、先生はどう考えておられるか、お願いします。
この発言だけを見る →実現は不可能だと思いますが、究極的には、我々決算審議で、これは駄目だといったものは次の予算にはのせない、それから、これはいいという場合はそれは予算として執行できるし増やしてもいくと。先生の言うめり張りをはっきり付けていくということになると思いますが、しかし、それにはやっぱり科学的な根拠がないと、本当の意味での、広い意味での国民の納得は得られないと。政治家が党派の、政治の世界で判断しているんじゃないかというやゆもあり得るわけでございまして、そういう意味で、先生の考え方を実現の方向に向かっていけるようになお我々は努力しますので、一層詰めていただきたいと思う次第でございます。
それから、地方分権の問題なんですけれども、要するに、結局格差が生じているし、地方財政は厳しくなってしまいましたね。三位一体をやった、それから修正的な改正もいろいろ、改革もやったんですけれども、結局のところ、例えば交付税を一つ例に取りますと、御案内のとおり、交付税というのは地方財政が困っているときに足すというふうになっていますから、自主財源を増やしていくと、七五%、二五%の差はありますけれども、とにかく自主財源を増やしていくと交付税が減るんですよね。その仕組みはもう基本的にあるわけです。
それから、交付税の財源は何だということでいいますと、それは国税ですから、そうすると、地方分権で権限を移譲し、なおかつ国税の分を地方税に回しますと、その交付税の原資になる金額が減ってくるわけですから、そういう分母が減るという問題もあるわけです。いろいろと難しいので、かといって、交付税のような調整機能をなくしては地方間格差は埋まらない。この辺は先生の先ほどのお話にもございましたし、数々の論文にもその辺指摘されておられて、なかなか難しい問題であるというふうに思っております。
法人事業税を消費税の方に移行したらどうだという検証もなさっておるのも拝見いたしましたが、そういった問題について、しかし、やはり私どもは地方分権は進めなきゃならない、その際に地方格差という問題を克服した、是正した形での地方分権でなければならないというふうに思っているんですが、改めて、先生はどう考えておられるか、お願いします。
赤
赤井伸郎#25
○公述人(赤井伸郎君) ありがとうございます。
なかなかまさにおっしゃるとおり難しい問題でして、地方財源の充実ということは地方税増やしていくということですけれども、偏在が起きておりますし、特に事業税なんかでいうと都市部に集中していますし、消費税でも幾らかの格差はございますので、充実していきますとやはり格差が生まれてくると。その格差を容認していくのか、その格差をどのように調整していくのか。交付税は足りない部分を埋めるということですので、格差で余ってしまったところはどんどん裕福になっていくわけですね。それで格差という部分が問題視された部分もありますので、その辺りはちょっとなかなか答えは出しにくいので、またじっくりといろいろと議論をしながら考えていかないといけないかなということで。済みません。
この発言だけを見る →なかなかまさにおっしゃるとおり難しい問題でして、地方財源の充実ということは地方税増やしていくということですけれども、偏在が起きておりますし、特に事業税なんかでいうと都市部に集中していますし、消費税でも幾らかの格差はございますので、充実していきますとやはり格差が生まれてくると。その格差を容認していくのか、その格差をどのように調整していくのか。交付税は足りない部分を埋めるということですので、格差で余ってしまったところはどんどん裕福になっていくわけですね。それで格差という部分が問題視された部分もありますので、その辺りはちょっとなかなか答えは出しにくいので、またじっくりといろいろと議論をしながら考えていかないといけないかなということで。済みません。
市
市川一朗#26
○市川一朗君 どうもいろいろありがとうございます。
湯浅公述人、いろいろ聞いておられて、またいろいろお考えがあるんじゃないかなと思いますが、私も先ほど来のお話を聞いていてちょっと思っていることは、この地方格差の問題なんですが、東京独り勝ちなんですよ、今、日本は。これをどうしたらいいか。
これは今に始まったわけじゃなくて、もう何十年来、国土の均衡ある発展というテーマもすべて、三全総でも何でもあれなんです、東京独り勝ちをどうしようかという問題なんですが、先ほどお聞きしましたら、住宅の提供は東京は八十五戸しか提供ができない、あっ、数字違っている。
この発言だけを見る →湯浅公述人、いろいろ聞いておられて、またいろいろお考えがあるんじゃないかなと思いますが、私も先ほど来のお話を聞いていてちょっと思っていることは、この地方格差の問題なんですが、東京独り勝ちなんですよ、今、日本は。これをどうしたらいいか。
これは今に始まったわけじゃなくて、もう何十年来、国土の均衡ある発展というテーマもすべて、三全総でも何でもあれなんです、東京独り勝ちをどうしようかという問題なんですが、先ほどお聞きしましたら、住宅の提供は東京は八十五戸しか提供ができない、あっ、数字違っている。
湯
市
市川一朗#28
○市川一朗君 新たにね。ああ、そうかと。そういうことであるならば、元々新しい雇用の場として、農村とかそれから山村に期待する面があるというのはいろいろ報道等でもあります。
しかし、実際に若者が本当に行ってくれるか、定住してくれるかというためには、しっかりとしたそういう受入れ体制、それから研修、そういったことをきちっと、それもある程度腰を据えてやらなきゃいけないと。それを我々は今実は考えているんですけれども、この際、この機会に東京独り勝ちを変えることができるかもしれないなというふうに思ったわけですが、若者は行きますかね、地方に。
この発言だけを見る →しかし、実際に若者が本当に行ってくれるか、定住してくれるかというためには、しっかりとしたそういう受入れ体制、それから研修、そういったことをきちっと、それもある程度腰を据えてやらなきゃいけないと。それを我々は今実は考えているんですけれども、この際、この機会に東京独り勝ちを変えることができるかもしれないなというふうに思ったわけですが、若者は行きますかね、地方に。
湯
湯浅誠#29
○公述人(湯浅誠君) ありがとうございます。
基本的にミスマッチ論というやつですよね。私、ミスマッチ論については、多分少子化と同じような発想で考えたらいいんじゃないかと思っているんですけれども、つまり、子供どんどんどんどん減ってきている、産まなくなってきていますよね。でも、あれは、じゃあその気になれば産めるだろうって幾ら言われても、でもやっぱり産まないですよね。それはやっぱり何でかというと、産んで、その子供を育てて、やっぱりその後将来が開けるような、産みたくなるような社会じゃないと、どれだけその気になれば産めるだろう、頑張ってみなさいと言われても、やっぱり人間だから、そこはやっぱりそういうふうになると思うんです。
だから、ミスマッチ論も、私、産業転換必要だと思います。地方に行く、そうやって介護や農業などに移るのはいいと思うので、行きたくなるような職に是非していただきたいということですね。そんなぜいたく言わずに行けよと言っても、やっぱり現実は人間なので、そこはなかなかそうすっとは動かない。それは子供と同じだと思いますから、やっぱり行きたくなるような職になれば自然と人は動く。そこは、何というか、人間を扱うのが政治のお仕事だと思うので、やっぱりそういうふうなところで仕組みをつくっていただけたらと思っています。
あと、ごめんなさい、さっき取りあえず緊急でできることという御質問されていたのに、ちょっとほかのところに引っかかっちゃって別な話になっちゃったので、緊急な話で幾つかいいですか。──手短にやります。いいですか、手短にやります。
まず、是非情報提供していただきたいということがあります。つまり、例えば周辺家賃相場と同じぐらいの家賃を取っていたら、これは賃貸借契約なので簡単には追い出しちゃいけないよというような、要するに一般のアパート賃貸と変わらないよというような最高裁判決ってあるんですね。ところが、こういうことを本人が知らない。なので、会社からもうリミットだから出ていってねと言われたら、そんなものだろうと。要するに、会社寮と聞いた途端に福利厚生だ、だからメンバーシップを失ったら寮も出ていかなきゃいけないんだという一般のイメージにやっぱり足をすくわれちゃうんですね。
なので、今までの発想は、基本的には会社というのはコンプライアンスを守っているはずのものだから、違反があったときは労働局や労働基準監督署に言ってきてくれれば対処しますよということなんですが、今やっぱり大量に切られている、寮を追われている人たちは実際にそのことをきちんと情報提供されていません。なので、これは何か一人一人にやっぱり十分な情報提供を直接にやる必要があると思います。その直接にやるというのは、例えば国がパンフレットを十万部刷りました、いろんなところに置いておきますからどうぞ取りに来てくださいというふうにやるとか、そういうようなことは是非やっていただきたいと思います。
それから、あと、寮の住まいの話に集中しちゃいましたけれども、先ほど言った中には緊急告知の話にも出ています。短期で借りられるような、そういうつなぎのつなぎですね。就職安定資金貸付けも、今ちょうど与野党で調整に入ったという基金ですか、雇用保険を受けられない人たちの、その話もそこに行くまでのつなぎが必要になります。それを何とかつなぎのつなぎを活用できるようにしていただきたい。そのためには要件緩和は是非必要です。
この発言だけを見る →基本的にミスマッチ論というやつですよね。私、ミスマッチ論については、多分少子化と同じような発想で考えたらいいんじゃないかと思っているんですけれども、つまり、子供どんどんどんどん減ってきている、産まなくなってきていますよね。でも、あれは、じゃあその気になれば産めるだろうって幾ら言われても、でもやっぱり産まないですよね。それはやっぱり何でかというと、産んで、その子供を育てて、やっぱりその後将来が開けるような、産みたくなるような社会じゃないと、どれだけその気になれば産めるだろう、頑張ってみなさいと言われても、やっぱり人間だから、そこはやっぱりそういうふうになると思うんです。
だから、ミスマッチ論も、私、産業転換必要だと思います。地方に行く、そうやって介護や農業などに移るのはいいと思うので、行きたくなるような職に是非していただきたいということですね。そんなぜいたく言わずに行けよと言っても、やっぱり現実は人間なので、そこはなかなかそうすっとは動かない。それは子供と同じだと思いますから、やっぱり行きたくなるような職になれば自然と人は動く。そこは、何というか、人間を扱うのが政治のお仕事だと思うので、やっぱりそういうふうなところで仕組みをつくっていただけたらと思っています。
あと、ごめんなさい、さっき取りあえず緊急でできることという御質問されていたのに、ちょっとほかのところに引っかかっちゃって別な話になっちゃったので、緊急な話で幾つかいいですか。──手短にやります。いいですか、手短にやります。
まず、是非情報提供していただきたいということがあります。つまり、例えば周辺家賃相場と同じぐらいの家賃を取っていたら、これは賃貸借契約なので簡単には追い出しちゃいけないよというような、要するに一般のアパート賃貸と変わらないよというような最高裁判決ってあるんですね。ところが、こういうことを本人が知らない。なので、会社からもうリミットだから出ていってねと言われたら、そんなものだろうと。要するに、会社寮と聞いた途端に福利厚生だ、だからメンバーシップを失ったら寮も出ていかなきゃいけないんだという一般のイメージにやっぱり足をすくわれちゃうんですね。
なので、今までの発想は、基本的には会社というのはコンプライアンスを守っているはずのものだから、違反があったときは労働局や労働基準監督署に言ってきてくれれば対処しますよということなんですが、今やっぱり大量に切られている、寮を追われている人たちは実際にそのことをきちんと情報提供されていません。なので、これは何か一人一人にやっぱり十分な情報提供を直接にやる必要があると思います。その直接にやるというのは、例えば国がパンフレットを十万部刷りました、いろんなところに置いておきますからどうぞ取りに来てくださいというふうにやるとか、そういうようなことは是非やっていただきたいと思います。
それから、あと、寮の住まいの話に集中しちゃいましたけれども、先ほど言った中には緊急告知の話にも出ています。短期で借りられるような、そういうつなぎのつなぎですね。就職安定資金貸付けも、今ちょうど与野党で調整に入ったという基金ですか、雇用保険を受けられない人たちの、その話もそこに行くまでのつなぎが必要になります。それを何とかつなぎのつなぎを活用できるようにしていただきたい。そのためには要件緩和は是非必要です。