原子力問題調査特別委員会

2013-05-28 衆議院 全260発言

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会議録情報#0
平成二十五年五月二十八日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 森  英介君
   理事 伊藤信太郎君 理事 塩崎 恭久君
   理事 鈴木 馨祐君 理事 高鳥 修一君
   理事 牧原 秀樹君 理事 古川 元久君
   理事 足立 康史君 理事 江田 康幸君
      青山 周平君    大久保三代君
      大島 理森君    川田  隆君
      菅家 一郎君    菅野さちこ君
      北川 知克君    佐々木 紀君
      佐藤  勉君    白石  徹君
      白須賀貴樹君    田中 良生君
      高木  毅君    武村 展英君
      中村 裕之君    額賀福志郎君
      細田 健一君    細田 博之君
      宮澤 博行君    宮下 一郎君
      簗  和生君    玄葉光一郎君
      後藤 祐一君    近藤 洋介君
      篠原  孝君    馬淵 澄夫君
      小熊 慎司君    木下 智彦君
      西田  譲君    斉藤 鉄夫君
      濱村  進君    柿沢 未途君
      椎名  毅君    笠井  亮君
      玉城デニー君
    …………………………………
   復興副大臣        谷  公一君
   経済産業副大臣      菅原 一秀君
   経済産業副大臣      赤羽 一嘉君
   内閣府副大臣       井上 信治君
   文部科学大臣政務官    丹羽 秀樹君
   文部科学大臣政務官    義家 弘介君
   経済産業大臣政務官    平  将明君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  鎌形 浩史君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    草桶 左信君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           鬼澤 佳弘君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            吉田 大輔君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            戸谷 一夫君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中西 宏典君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   梶原 成元君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            小林 正明君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   森本 英香君
   政府参考人
   (原子力規制庁審議官)  櫻田 道夫君
   政府参考人
   (原子力規制庁審議官)  山本 哲也君
   政府参考人
   (原子力規制庁審議官)  大村 哲臣君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力地域安全総括官)       黒木 慶英君
   政府参考人
   (防衛省運用企画局長)  黒江 哲郎君
   参考人
   (東京電力株式会社代表執行役社長)        廣瀬 直己君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      仲川 勝裕君
    —————————————
委員の異動
五月二十八日
 辞任         補欠選任
  菅野さちこ君     青山 周平君
  白石  徹君     武村 展英君
  高木  毅君     白須賀貴樹君
  近藤 洋介君     後藤 祐一君
  伊佐 進一君     濱村  進君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     菅野さちこ君
  白須賀貴樹君     高木  毅君
  武村 展英君     白石  徹君
  後藤 祐一君     近藤 洋介君
  濱村  進君     伊佐 進一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ————◇—————
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森英介#1
○森委員長 これより会議を開きます。
 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官鎌形浩史君、消費者庁審議官草桶左信君、文部科学省大臣官房審議官鬼澤佳弘君、文部科学省研究振興局長吉田大輔君、文部科学省研究開発局長戸谷一夫君、経済産業省大臣官房審議官中西宏典君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長糟谷敏秀君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長梶原成元君、環境省水・大気環境局長小林正明君、原子力規制庁次長森本英香君、原子力規制庁審議官櫻田道夫君、原子力規制庁審議官山本哲也君、原子力規制庁審議官大村哲臣君、原子力規制庁原子力地域安全総括官黒木慶英君及び防衛省運用企画局長黒江哲郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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森英介#2
○森委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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森英介#3
○森委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江田康幸君。
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江田康幸#4
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、原子力問題に関して質問をさせていただきますが、今、原子力規制委員会からは、年次報告が、また国会事故調の報告を受けて講じた措置ということでも報告が出ようとしているところでございますので、この関連ということでも質問をさせていただきたいと思います。
 そういう中で、きょうは、廃炉工程や汚染水対策、さらには新規制基準、また原発の再稼働等について、私の方から質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、福島の復興のためには、やはり福島第一原発の廃炉を安全に進めることが不可欠であると思われます。一方で、廃炉の完了には四十年かかるとされておりまして、長期にわたる大変な大事業でございます。さらに、現場では作業員が近づけないような線量の高い場所もまだ多く、使用済み燃料プール内の燃料や炉内に溶け落ちた燃料の取り出しに向けて課題が山積みでございます。これらの課題を整理した上で、一つ一つ課題を解決していって、着実に廃炉に向けたステップを進めていくことで、一日も早い廃炉を達成することが必要である。
 そこで、まず、福島第一原発の廃炉に向けた今後のロードマップについて現在どのようになっているのか、経済産業省にお伺いをいたします。
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中西宏典#5
○中西政府参考人 お答え申し上げます。
 現在のところ、福島第一の廃炉に向けました中長期的なロードマップのようなものをつくっておりまして、その中では、本年中に使用済み燃料プール内の燃料取り出しを開始することを当面の重要課題というような形で位置づけてございます。また、ロードマップの策定から十年以内には燃料デブリの取り出しの開始、さらには、三十年から四十年後の廃炉の完了というような形で目標を設定しているところでございます。
 さらに、このような廃炉をしっかりと進めていくという観点で、この二月に廃炉対策推進会議といったものを一応つくってございます。現在、一号機から四号機、かなり異なる状況にございますので、そういった状況を踏まえて、ロードマップの見直しといったものを六月中を目途に進めているところでございます。
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江田康幸#6
○江田(康)委員 今、経産省の方から、中長期ロードマップについての全体の取り組みについて御答弁がございました。
 溶融した燃料、燃料デブリでございますが、その扱いや放射性物質に汚染された瓦れきなど、福島第一原発の廃炉は、これまで人類が経験したことのない課題に直面しているわけであります。
 このような課題に対応するために、大学や研究機関等で研究開発を進めていくことに加えて、さらに、大学や研究機関の人材や知見を最大限活用していくべきだと考えます。また、研究開発を進めていくに当たっては、国内だけではなくて、国際機関、またアメリカやフランスなど海外の知見も幅広く取り入れて進めていかなければ、この問題の解決はできないと考えます。
 研究開発に関する国の取り組みを伺うとともに、東電のみに任せるようなことではなくて、やはり国が前面に出て、安全に万全を期しつつ作業を加速化していくことが必要であると思いますが、国としての廃炉に向けた姿勢について、見解をただしたいと思います。
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中西宏典#7
○中西政府参考人 お答え申し上げます。
 福島第一原子力発電所の廃炉につきましては、先生御指摘のように、これまでも例のないような大変な事故でございまして、いろいろな困難を伴うんだというふうに認識しております。
 そういった意味では、単に事業者任せにするというのではなくて、放射性物質の分析とか、遠隔操作ロボットに関するような開発あるいは実証といったものとか、研究開発拠点をちゃんと整備するといった形で、研究開発の推進という面から国が主導的な役割を果たしていきたいというふうに考えてございます。
 さらには、具体的にということでございますが、昨年度、二十四年度の補正予算には八百五十億円を計上させていただきまして、いろいろな研究開発の施設を整備するとか、あるいは、いろいろな遠隔ロボットの開発、燃料デブリの取り出しのための研究、そういったものでは二十五年度予算で八十七億を計上するといった形で、国としてもしっかりとした取り組みをやっているところでございます。
 また、それに加えまして、国内外の英知に基づきまして、しっかりとした形でこの廃炉を進めていかなくちゃいけない、まさに先生御指摘のとおりでございまして、国内のいろいろな大学、研究機関との協力、さらにはアメリカ、イギリス、フランスあるいは国際機関といったものとの協力もしっかりと進めながらやっていきたいと考えているところでございます。
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江田康幸#8
○江田(康)委員 きょうは経産省からお話をお聞きしているわけでございますが、この廃炉問題そしてまた汚染水対策というのに関して、大変重要な視点でございますので、政務にもお話をお伺いしたかったところでございますが、都合がつかないということで、今審議官の方から答弁をいただいているところでございます。
 引き続いて、汚染水問題について、これは福島第一原発の最大の課題の一つでございます。
 特に、地下水の流入による汚染水が毎日四百トンもふえ続けていることが問題であり、汚染水の増加を抑制することを目的として地下水バイパス計画が策定されております。
 しかし、先日、福島県の漁業関係者の方々に東京電力が説明をしたところ、地下水と汚染水の違い等についてまだ理解が得られていないということで、結論が先送りされたと聞いております。
 国として、くみ上げた地下水の安全性について、万が一にも汚染水が紛れ込まないような万全の対策を講じるとともに、地元住民への丁寧な説明によって理解を得ていく必要があると考えますけれども、経済産業省としてどのような対応をしていくのか、お伺いをいたします。
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中西宏典#9
○中西政府参考人 お答え申し上げます。
 地下水バイパスは、ふえ続けます汚染水の抑制策ということもありまして、山側から地下水の流入を抑制するために、建屋の手前で井戸を掘ってその水をくみ上げる、海にそれをバイパスさせるというものでございます。
 そちらのバイパスの稼働に向けまして、東京電力を中心といたしまして、地元の皆様にいろいろ説明をしてきているというふうには伺っておりましたところでございますけれども、やはり現時点では、地下水バイパスの必要性、環境への影響、あるいは地下水と汚染水の違いといったことにつきまして、必ずしも十分な理解が得られていないというような状況ではなかったかというふうに認識してございます。
 このような状況を踏まえまして、経産省といたしましても、地下水バイパスの稼働につきましては地元の皆様の理解を得るということが必要でございますので、いろいろな形の機会を捉まえまして、地元の皆さんに対してしっかりと説明を尽くしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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江田康幸#10
○江田(康)委員 さらに続けますが、国は丁寧に関係者に説明されていくことを期待したいと思います。
 一方で、この汚染水の問題は抜本的な対策が必要になってきているわけであります。
 毎日四百トンのペースでふえ続ける。地上タンクにためられている。しかも、タンクにためられた水は、今のままでは汚染されているために、これはため続けざるを得ないわけであります。
 経産省が委員会を設置して、建屋の山側に遮水壁を設置すること、また汚染水からの放射性物質の除去などを含めて検討を開始されたと聞いておりますが、今後の抜本的な汚染水対策に関する方針についてお伺いをいたします。
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中西宏典#11
○中西政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、この汚染水の問題は極めて大きな問題でございます。
 そういった意味で、先月に、経産大臣が議長を務めます廃炉対策推進会議のもとに汚染水処理対策委員会というものを設けました。その中では、この四月に起きました汚染水漏えい事故に対します当面の対応というものと、汚染水問題全体を根本的に解決するような中長期的な対策を、政府、原子力規制委員会、東京電力、産業界といったものが一体となって対処するというようなことで、現在検討を進めてございます。
 既に、この会議は二回開催させていただいております。そういった中で、地下水抑制のためのいろいろな対策といったものについて議論をしておるところでございまして、新たな対策といたしまして、陸側に遮水壁を設置するということなど、地下水流入抑制策の議論が進められているところでございます。
 現在は、一応、五月中の取りまとめといったものを目途に鋭意検討を進めているところに至っているところでございます。
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江田康幸#12
○江田(康)委員 この問題は、大変重要な課題でございます。廃炉へ向けて着実に進めていかなければならない、その中において、こういうような汚染水の対策が喫緊の課題としてあるわけでございます。
 こういうようなことに関して、規制委員会、規制当局としても、廃炉に向けた各種作業の安全性の確保について、これはしっかりと取り組んでいかなければならないわけでございますけれども、現地の監視体制を含めて、規制委員会として今後どのように取り組んでいくおつもりか、お伺いをいたします。
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田中俊一#13
○田中政府特別補佐人 御承知のように、東京電力福島第一原子力発電所の状況というのは、現在でも相当のリスクがある状況であります。そこで、まず、私どもとしましては、廃炉の過程においての作業の安全を確保しつつ、できるだけ速やかにリスクを下げることが必要だというふうに認識しております。
 現在、規制委員会としては、原子炉等規制法に基づき東京電力から提出されました廃炉作業の安全性確保の基本となります実施計画について、外部専門家を含む検討会において、技術的な観点から随時検討を行ってきているところでございます。事業者についても、さまざまなリスク低減化の措置を、改善を求める一方、現地の監視体制も規制委員会として対応強化を図りつつあるところでございます。
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江田康幸#14
○江田(康)委員 規制委員会、これについてはしっかりと取り組んでいかれることを要望しておきます。
 さらに、次の課題としまして、新規制基準について、規制委員会を中心にお伺いさせていただきます。
 前回の質疑において、私は、新規制基準の基本的な考え方、これは深層防護に関するような考え方について明らかにしたところでございますけれども、今回の新規制基準がどのように安全確保につながるのか、国民にわかりやすく、具体的に掘り下げて議論をしなければならないと思っております。
 新規制基準においては、まず、通常運転時の安全性や一定の想定を置いた規模の自然災害に見舞われた際でも安全機能が維持されるような設計を求める、いわゆる設計基準が強化をされております。さらに、そうした設計上の安全機能が失われて重大事故が発生した場合でも放射性物質の大量放出を防ぐ、いわゆるシビアアクシデント対策が義務化されました。
 新規制基準の内容は、量も膨大でありまして、高度の専門性がありますので、一般の国民にはなかなかわかりにくい面もございます。しかし、国民の関心は、端的に、東日本大震災のような激甚な地震や津波が来ても、今回のような過酷な事故を防ぐことができるのかということでありまして、まず、この点に対してわかりやすい答えをする必要があります。
 そこで、まず、国会事故調においても福島第一原発でその弱さを厳しく指摘されております地震対策や津波対策について確認をしたい。
 今回の新規制基準においては、地震対策や津波対策について、今回のような炉心の著しい溶融といったような重大事故に至らないように、設計段階からきちんと対処すべきであると思いますけれども、これらの基準がどのように強化されて、また、それによって安全性がどのように向上しているか、これについて規制委員会の田中委員長から答弁を求めたいと思います。
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田中俊一#15
○田中政府特別補佐人 地震、津波対策については、より厳しい基準をつくると同時に、既設の発電所を新しい基準に適合させるということが重要だと認識しております。
 新しい規制基準でございますが、地震に対しては、発電所の設計の基本となる基準地震動の策定に当たっては、複数の活断層の連動を考慮するとか、それから敷地の下の地盤の状況、やわらかいところ、かたいところによって震動の伝わり方が違いますので、そういったものも考慮して、より厳しい評価を行うよう規定しておるところでございます。
 また、津波については、これまで歴史的に残っております最大を上回るようなレベルの津波を基準津波として想定し、基準津波への対策として、防潮堤等の津波防護対策、あるいは、施設に万が一水が入った場合でも、それに対する密封性、水の浸入を防ぐような設備の設置を求めているところでおります。
 こういった基準に対して、これまではバックチェック、行政指導で、事業者の判断に任されていたところでございますけれども、今回はバックフィット制度ということで、基準を完全に満たすことを求めておりますので、それについて厳格に今後評価していきたいと思っております。
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江田康幸#16
○江田(康)委員 重大事故対策についてもお伺いをいたします。
 予算委員会等で総理も安全神話からの脱却ということを答弁されておりますけれども、こうした地震や津波対策をどれだけ講じたとしても、設計上の想定を超えた災害の可能性はゼロではない。重大事故が起きたときの対策、いわゆるシビアアクシデント対策は必要不可欠でありまして、今回の法制化において義務化されたわけであります。
 今回の新基準において、特に、東電の第一原発において起きた炉心溶融また格納容器の破損といった重大事故に対してどのような対策が講じられているか、また、その対策によって放射性物質の放出はどの程度抑制されるのか、この点についてもわかりやすく説明を伺いたいと思います。
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田中俊一#17
○田中政府特別補佐人 今回の新基準では、まず、福島第一原発事故のように、設計上の想定を超えて複数の機器が同時に機能を喪失するような事故が発生した場合でも、あらかじめ配備してあります可搬型の設備によって、炉心の損傷を防止するための対策を求めています。
 具体的に申し上げますと、まず、福島第一原発事故のような状況が発生した場合に、原子炉内の圧力が高圧でも注水できるように、冷却できるような設備の作動状態を維持しつつ、速やかに原子炉の圧力を下げ、消防車等によって外部から注水を確実に行うということ、そのための資機材や人員の配置、あるいは設備対応訓練などを求めているところでございます。
 また、万一炉心損傷に至った場合でも、その外側の格納容器がございますが、これの閉じ込め性能を確保するということが大事であります。この機能を確保し、外部への放射性物質の漏えいを抑えるための対策を求めています。
 具体的には、格納容器の温度や圧力が上昇して格納容器が破損するような事態を防止するため、格納容器を冷やすスプレー注水や、圧力を下げるためのベント、圧力低下を確実に行うためのドライベントシステムというような設備、そういったことを求めています。
 さらに、最悪の事態で、格納容器の破損が起こった場合には、外部への放射性物質の放出を低減するための対策、意図的な航空機衝突等のテロへの対策など、さまざまな対策を求めているところであります。
 こういった対策を行うことによって、規制委員会としては、事故時、最悪のケースですが、セシウム137の放出量が百テラベクレルを超えるような事故の発生頻度が百万炉年に一回程度を超えないように抑制することを目標としております。この値は、国際的に見ても最高に厳しい基準レベルでございますし、福島の事故と照らし合わせると百分の一程度になっているということでございます。
 これまでの既存の施設についてもこういった基準がきちっと適合するように厳格に確認していくことによって、いわゆる重大事故に備えていきたいというふうに考えております。
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江田康幸#18
○江田(康)委員 今回の新規制基準は、今委員長の方からも申されましたように、施設の設置基準そしてまた重大事故対策等においても世界最高の厳しい基準であるということをわかりやすく説明していただいたところでございますけれども、ともかく、原子力分野は難解な技術的な事項が多くて、専門用語も多く並んでおります。専門家であればわかるわけでありますけれども、立地住民、一般の住民の方々においては、なかなか正確には理解できない部分が多々ございます。
 今回の新規制基準をもとにこれからなされるであろう原発の再稼働においても、新規制基準にのっとって、それをクリアした原発から政府は判断していくことになるわけでありますが、その判断において大変重要になるのが、やはり住民の皆様、国民の理解でございます。こういうことのために、きょうはこのように議論をさせていただいているところであります。
 規制委員会が、国民、住民の皆さんへわかりやすい説明をそういう判断の中においてはしていかなければならないと私は思うわけでございますけれども、これまで国会事故調でも指摘されているような、原発を推進するために安全性を宣伝したり地元住民の不安を払拭したりするための説明になってはならないわけであります。推進側から分離された独立性の高い規制当局として、みずからの判断についてきちんと説明をしていくことは重要であると思っておりますけれども、その点についての考えは、委員長、どうでしょうか。
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田中俊一#19
○田中政府特別補佐人 先生御指摘のとおりでございまして、我々は、規制の透明性を確保するために、一般の国民が理解しやすい言葉を使って、理解しやすい説明を行うということが大変重要だと思っています。
 これまでも、会議、会見等を全部オープンにしているわけですけれども、できるだけ専門用語を避けた説明をするということ、それから、できるだけわかりやすい資料を作成するというところで努力してきたところでございます。
 引き続き、こういった努力を続けていくと同時に、新規制基準とか各原発の審査結果等、原子力規制委員会の決定した事項につきましては、説明責任をきちっと果たしていきたいというふうに考えております。
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江田康幸#20
○江田(康)委員 しっかり努めていただきますように、よろしくお願いをいたします。
 続けて、原発の再稼働に関連して質問をさせていただきます。
 先ほども申しましたように、新規制基準が策定されて施行される七月以降、事業者から順次申請が行われるであろうと思いますが、再稼働に向けての申請への対応についてお伺いをさせていただきます。
 我が党公明党は、原発の再稼働については、改正された原子炉等規制法に基づく厳しい規制のもとで原子力規制委員会が新たに策定する厳格な規制基準を満たすことを大前提として、国民、住民の理解を得て判断していくことになると思っております。
 七月以降、再稼働の判断に当たっての大前提となる原子力規制委員会の審査が行われるわけでありますが、その判断の基準となる新規制基準は、これまでの議論でも具体的に明らかにしてきたとおり、かつてない厳格なものであって、その強化も多岐にわたるところがあると思います。
 そのため、実務を担うスタッフを含めた審査体制については、高度な専門性が問われるわけであります。また、多岐にわたる審査項目を的確に、かつ迅速に、効率的に審査していくためには、質が大変重要でありますとともに、量の面でも充実した体制が必要であると思っております。
 当面の体制として、プラント本体の設備の性能や運営体制を審査する三つのチームに、横断的に耐震や耐津波性能について審査するチームを加えて、総勢八十名程度を本庁で整備して、さらには、原子力安全基盤機構、いわゆるJNESについても五十名程度の支援体制を整備するということであると伺っておりますけれども、慎重かつ迅速な審査のためにはこれで十分な体制と言えるのか、もっと強化すべきではないかと思いますが、伺います。
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田中俊一#21
○田中政府特別補佐人 御指摘のように、今回の新規則は、シビアアクシデント対策の規制要求など非常に新しい要素が盛り込まれておりますので、その審査はかなり大変だというふうに思っております。
 これを念頭に、原子力規制庁の人的リソースを、現在持っておりますリソースを最大限そこに振り分けるということを検討して、今八十名程度を投入することを検討しています。このほかに、個別分野の高度な専門知識が必要でありますので、こういった面についてはJNESの技術的な能力を、あるいは人的なリソースも十分に活用するということで、今取り組んでおります。
 審査に要する期間については、事業者からの申請内容にも大きく左右されますけれども、一概に現段階で申し上げることは困難でありますが、事業者からの申請を踏まえ、できるだけ速やかに対応していきたいと思っております。
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江田康幸#22
○江田(康)委員 さらに続けますけれども、国会事故調も指摘している事業者のとりことならないためには、規制当局としての専門性を高め、また、事業者に依存せずとも独立して規制を行う体制が必要不可欠であります。
 このため、原子力規制委員会設置法の附則第六条第四項に定める原子力安全基盤機構、JNESの統合はもとより、同条第五項に定めておりますが、その他の関係団体の組織や業務のあり方についても検討して、規制当局として効率的かつ効果的な規制が行える体制を総合的に整備していく必要があると私は思うわけでございますが、この点について、規制委員会の田中委員長の見解をお伺いしたいと思います。
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田中俊一#23
○田中政府特別補佐人 福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて、科学的、技術的見地からしっかりと規制を行っていくためには、原子力規制組織全体の専門性、機能の向上に取り組んでいくことが必要だと考えております。
 このため、科学的、技術的知見を持つ職員を擁するJNESの機能、専門性の活用も含め、今御指摘いただいた設置法附則第六条第四項及び第五項の趣旨も踏まえた原子力規制組織全体の専門性、機能の強化に向け、内閣官房と緊密に連携しながら検討していくことが必要かと思っております。
 また、こうした検討の中で、高度な安全研究の継続的な実施とか原子力規制人材の確保、育成ということは、今後、継続的、サステーナブルな原子力利用を支える上で大変重要でありますので、原子力規制委員会を支援していただく技術支援機関の役割についても議論をいただくことが重要だと考えております。よろしくお願い申し上げます。
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江田康幸#24
○江田(康)委員 やはり、規制当局として専門性を高めて、事業者に依存せずとも、独立して適切な規制を行える、この点が大変重要なわけでありまして、国会事故調からの指摘でもございます。これを実現していくために、今後、JNESとの統合や、そしてまた技術支援機関、総合的にそういう体制を図っていくということが、我々国会としても大変重要な視点ということで、しっかりとそれについて支援、協力してまいりたいとも思っております。
 次に、経産省に聞きます。
 こうした原子力規制委員会の審査をクリアした原発から、順次再稼働が判断されていくことにもなるわけであります。
 周辺住民などの理解を得ていくプロセスにおいては、先ほど触れた、安全神話の脱却のために、厳しい規制基準をクリアしたとしても、IAEAの深層防護の考え方に基づいて、オンサイトの対策が全て破られて重大事故が起こるリスクがゼロではないということ、その際には、避難を含め防災体制をきちんと構築していくことが必要不可欠であること、こういうことについてもきちんと説明して理解していただく必要があります。
 原発の必要性の説明のみならず、こうした正しい理解を促していく取り組みを事業者とともに行っていく必要があると思いますけれども、経済産業省の考えをお伺いいたします。
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中西宏典#25
○中西政府参考人 お答え申し上げます。
 今後、原子力発電所の再稼働ということにつきまして、まず原子力規制委員会によって安全性が確認される、そういう段階になりましたら、我々経済産業省の方、事業者任せにするのみならず、地元の自治体あるいはいろいろな関係者に誠実に説明を行うというような形で関係者の理解を得ていきたいと考えているところでございます。
 その際、先生御指摘のように、これまでいわゆる安全神話といったものを前提にいろいろな説明をしてきたことに対しましてのしっかりとした反省をするとともに、やはりどうしても客観的な事実と科学的な根拠といったものをうまく皆様に理解をいただきながら、先ほど御指摘がありましたように、防災対策といったものも含めまして、原子力に関するきめ細かな情報提供をしっかりとやっていきたいというふうに考えてございます。
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江田康幸#26
○江田(康)委員 新規制基準ができました七月からは、そうやって再稼働の判断がそれに沿ってなされることになるわけであります。そして、最終的にはやはり住民そして国民の理解というのが大変に重要であります。そういうような意味からも、きょうは確認をさせていただいたところでございます。
 最後に、最近報道されております高速増殖炉「もんじゅ」における問題について指摘をさせていただきます。
 「もんじゅ」における一万件にも及ぶ点検時期超過問題、点検漏れ問題については、日本原子力研究開発機構、JAEAは、原子力規制委員会から安全文化の劣化として厳しい指摘がなされて、トップの辞任という事態にまでなったわけであります。
 さらに、それに続けてこの二十三日には、茨城県東海村の加速器実験施設、J—PARCでは、研究員のずさんな対応で放射性物質が施設外に漏えいして三十人の研究員が被曝したという報道がございます。これは、重大な事故につながるようなことでもございました。
 こういう問題に対して、文部科学省の見解をお伺いいたします。
 やはり、こういう安全文化の劣化とか喪失というか、そういうことに関して、JAEAの安全文化の確立に向けた改革が必要不可欠であると思いますけれども、どのようにこれについて取り組んでいかれるおつもりか、文部科学省に最後にお聞きして、終わります。
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丹羽秀樹#27
○丹羽大臣政務官 江田先生おっしゃるとおり、「もんじゅ」の機器の保守管理の不備につきましては、文部科学省としましても、原子力規制委員会の評価を重く受けとめまして、今月十六日に日本原子力研究開発機構、JAEAに対して是正措置を求めました。
 もう一方の指摘の、高エネルギー加速器研究機構、KEK及びJAEAで共同で設置しましたJ—PARCのうち、KEKが所有するハドロン施設において発生した放射性物質の漏えいにつきまして、私も昨日、下村大臣の指示で現地の方へ調査に行ってまいりまして、また、茨城県と東海村の方に謝罪の方もさせていただきましたが、やはり放射性物質を取り扱う施設の安全に対する意識の低さが招いたものであるというふうに考えております。
 これらに関しましてしかるべき措置を早急に講じますとともに、今後、JAEAに関しましては、組織体制、業務を抜本的に見直し、安全を最優先する組織に改めることが重要でもあると考えております。
 文部科学省といたしまして、今後、JAEAの改革に速やかに着手し、地元を初め国民の理解を得られるように、責任を持って対応していきたいと思います。
 以上です。
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江田康幸#28
○江田(康)委員 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
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森英介#29
○森委員長 次に、篠原孝君。
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