厚生労働委員会

2016-04-27 衆議院 全96発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 渡辺 博道君
   理事 秋葉 賢也君 理事 江渡 聡徳君
   理事 小松  裕君 理事 後藤 茂之君
   理事 白須賀貴樹君 理事 西村智奈美君
   理事 初鹿 明博君 理事 古屋 範子君
      赤枝 恒雄君    大串 正樹君
      勝沼 栄明君    木村 弥生君
      新谷 正義君    田中 英之君
      田畑 裕明君    田村 憲久君
      高橋ひなこ君    谷川 とむ君
      中川 俊直君    中谷 真一君
      永岡 桂子君    長尾  敬君
      丹羽 秀樹君    丹羽 雄哉君
      比嘉奈津美君    福山  守君
      堀内 詔子君    牧原 秀樹君
      松本  純君    三ッ林裕巳君
      村井 英樹君    山下 貴司君
      井坂 信彦君    大西 健介君
      岡本 充功君    郡  和子君
      中島 克仁君    柚木 道義君
      伊佐 進一君    角田 秀穂君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      堀内 照文君    浦野 靖人君
      松浪 健太君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   厚生労働副大臣      竹内  譲君
   厚生労働副大臣    とかしきなおみ君
   厚生労働大臣政務官    三ッ林裕巳君
   厚生労働大臣政務官    太田 房江君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官付参事官)           中村裕一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  神田 裕二君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  福島 靖正君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         中垣 英明君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    藤井 康弘君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  三浦 公嗣君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  唐澤  剛君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
四月二十六日
 辞任         補欠選任
  浦野 靖人君     河野 正美君
同日
 辞任         補欠選任
  河野 正美君     浦野 靖人君
同月二十七日
 辞任         補欠選任
  牧原 秀樹君     勝沼 栄明君
  浦野 靖人君     松浪 健太君
同日
 辞任         補欠選任
  勝沼 栄明君     中谷 真一君
  松浪 健太君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  中谷 真一君     牧原 秀樹君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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渡辺博道#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官付参事官中村裕一郎君、厚生労働省医政局長神田裕二君、健康局長福島靖正君、医薬・生活衛生局長中垣英明君、社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君、老健局長三浦公嗣君、保険局長唐澤剛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺博道#2
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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渡辺博道#3
○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大西健介君。
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大西健介#4
○大西(健)委員 おはようございます。民進党の大西健介です。
 冒頭、熊本の地震でお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災をされた皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 実は、私、先日、熊本市、それから益城町、南阿蘇村に行ってまいりました。そして、自治体の皆さんや、避難所で避難者の皆さんから直接お話も聞いてまいりました。
 そこで、きょうは、冒頭は地震に関する質問を幾つかさせていただきたいというふうに思っております。
 私が訪れたのは二十一日の日ですけれども、例えば益城町の総合体育館、大きな避難所には、その時点では水や食料というのはかなり充足をしてきておりました。ただし、その日は非常に雨が降っておりましたけれども、避難所は、通路やロビーまで避難をしている人であふれていて、一人一人のスペースというのは非常に限られていて、大変な状況でありました。プライバシーというのも十分に確保されていないという状態です。
 そういう中で、自閉症など発達障害を持つ子供やその家族がトラブルを恐れて避難所に入らないということがあるようであります。車や自宅での生活を強いられている、また、例えば、食料や支援物資を受け取るために行列に長時間並ばなければいけない、それができないので食料や水の配給を受けられないというようなことも起こっているようであります。
 被災による環境変化に対応できない発達障害者は、避難所での共同生活になじめずに、パニックを起こしたり、あるいは大声を上げてしまったりするということで、発達障害者への周囲の理解や支援というのが不可欠だというふうに思います。
 東日本の大震災のときにも同様のことがあって、厚労省におかれても、その後、パンフレット等を作成したりとかということをされたということでありますけれども、残念ながら、少し、今回の熊本地震でその教訓が十分に生かされていない部分があるのではないかなというふうに思います。
 発達障害の子供の家族が、支援物資が欲しければ避難所に入ればいいと言われたりとか、あるいは、先ほども言いましたけれども、なかなか列に並んでいられないけれども、やはり不公平になるので、支援物資が欲しければ列に並べと言われる、そういうケースが少なくないと聞いております。
 熊本地震での発達障害者への配慮について、政府の対応をお答えいただきたいというふうに思います。
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塩崎恭久#5
○塩崎国務大臣 障害者、なかんずく発達障害につきましては、世の中の理解や注意事項についての周知が十分ではないということもございまして、今御指摘のように、東日本大震災でもいろいろ課題がありましたし、そういうことを踏まえて、今回、発災当初から、私どもは、発達障害の問題を含めて、厚生労働省としても、県あるいは市町村と連携をとって動いてきたところでございます。
 自閉症を初めとする発達障害のある方々は、音とか光とかの刺激の多い場所であったり、それから通常と異なる生活パターンに変わるとか、そういうことに対して非常に御不安を抱かれるという方が多いわけでございまして、このために、避難所においては、間仕切りを設けるとか環境面の配慮、それから、先の見通しが立つように相談の実施をできる限りするといったようなことで、また、周囲の方々の理解も深めるような努力をしなければいけないという課題があるということを認識しながら、厚生労働省として、熊本県それから熊本市の発達障害者支援センター、県が二つ、市が一つ持っておりますが、ここと毎日のように連絡をとりながら連携をいたしまして、対応しているところでございます。
 例えば、被災直後の十五日から、避難所に「災害時の発達障害児・者支援について」と題する配慮事項をまとめたポスターを配付いたしました。
 同時に、先週十九日から、配給などに並ぶことが難しい発達障害者、そういう方がおられる御家庭に、発達障害者支援センターの職員が、必要な水や食べ物をこちらからお届けするという形をとっております。
 さらに、二十日からは、在宅や、車中泊、車の中で泊まっていらっしゃる方、こういう方や御家族に向けて、発達障害者支援センターへの相談を促すラジオ放送を同センターの依頼によって実施を既にしてきているわけでございます。
 それから、二十一日、先生は二十一日にお入りになられたということでございますが、避難所におられる方で周囲の音を苦手とされている発達障害のある方に利用していただくように、防音用のヘッドホンあるいはデジタル耳栓などの機器の送付を民間企業に依頼いたしまして、既に現地の発達障害者支援センターが配付を開始しているところでございます。
 今後とも、被災地の発達障害のある方、その御家族に対しまして、よりきめ細かな支援が行われるように、自治体そして発達障害者支援センターなどとしっかり連携をしながら、避難所における配慮の徹底や相談に関する継続的な情報提供など、必要な支援に全力で取り組んでまいりたいと思っております。在宅の皆様方についても、当然、配慮をしっかりやっていかなきゃならないというふうに思います。
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大西健介#6
○大西(健)委員 いろいろとやっていただいていることは、よくわかりました。ほかの避難者の皆さんもやはり通常と違って気持ちの余裕がなくなっているというふうに思いますので、在宅にて避難生活をされている方にも食料とか物資を届けるようなことというのはぜひお願いしたいというふうに思います。
 高齢者や障害者といったいわゆる災害弱者の方については、本来は福祉避難所に入っていただくということを想定しているのではないかなというふうに私は思うんですが、しかし、残念ながら、今回の地震では福祉避難所が余り機能しなかったということが指摘をされています。
 資料として毎日新聞の記事をお配りしましたけれども、例えば、熊本市では、百七十六施設が福祉避難所に指定をされておりました、そして、百七十六施設で災害時には千七百人を受け入れるということになっていたんですけれども、実際には、施設の損壊や職員不足で受け入れができない施設が続出をして、二十四日時点では、受け入れができている施設は三十四施設、避難者も百人強にとどまっている。また、周知不足で、要支援者の方々もどこに行っていいかよくわからないというふうな指摘もあります。
 福祉避難所が機能していないことについて、きょうは内閣府に御出席いただいていますが、政府の対応をお聞きしたいというふうに思います。
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中村裕一郎#7
○中村政府参考人 お答えいたします。
 通常、災害救助法を適用いたしました場合、福祉避難所を含みます避難所の状況につきましては、実務を行っております市町村から県、県から内閣府というように状況の情報が来ることになっておりますけれども、今般の熊本地震におきましては、現場で実務の取りまとめに苦労されているということなのか、なかなか系統立った情報が上がってこないといった状況にございます。そういった中で、御紹介いただきました報道等もございますので、なかなか現場でスムーズにいっていないのだろうという推察はいたしております。
 内閣府におきましては、発災当初より、熊本県に対しまして、高齢者、障害者等の要配慮者の方々のニーズを把握して、福祉避難所を設置するなどの措置を講ずるように通知するですとか、数日後には、さらに、そのために必要な事務手続の資料、参考情報などもあわせて送付をいたしております。
 さらに、当座の対応ということにはなりますけれども、ホテルや旅館を活用して、これを福祉避難所と位置づけて、災害救助法を適用させて、要配慮者の方に移っていただくというような取り組みも業界や地元の熊本県と連携しながら進めておりまして、こちらは順次受け入れが始まっている状況にございます。
 熊本県におきましても、各市町村からの情報が、ようやくではありますけれども、徐々に集約されつつあるということでございますので、そちらの状況も踏まえながら、県と協力しながら、さらに必要な策がとれないかということを考えてまいりたいと思います。
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大西健介#8
○大西(健)委員 当面の現状に対しては今言われたような柔軟な対応をぜひやっていただきたいと思いますし、情報が上がってきていないということですけれども、落ちついたら、やはりこれはしっかり検証すべきだと思うんですね。百七十六施設が指定されて、うち三十四施設しか機能しなかったというのが、これがもし事実ならば、やはり平時に想定していたようにはうまくいかなかったということですので、そこはしっかり検証していただきたいというふうに思います。
 私たちは、初鹿さんと山井議員と一緒に行ったんですけれども、山井さんと私は老健施設にも行ってまいりました。その施設でも、地震の影響で自宅や避難所での生活が困難な方を緊急入所という形で受け入れをされていました。
 そうした場合に、介護報酬については利用定員を超過した場合でも特例的に減算は行わないという措置が行われていると思いますが、その件を確認したいのと、また、施設の方では、減算は行わないというのは当然だけれども、緊急入所を受け入れてくれた施設には何らかの財政支援をしてもらえないのかというお話もありました。そういうことが可能かどうか、お聞きをしたいと思います。
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三浦公嗣#9
○三浦政府参考人 緊急入所につきまして御質問いただきました。
 今回の熊本地震におきましては、被災した要介護者などを介護施設などで柔軟に受け入れていただくということができますように、定員を超えた場合の利用を認めているところでございます。その利用につきましては介護報酬が支払われるということになりますので、間接的ではございますけれども、その施設に対する財政支援の一環というふうにも考えられると思います。
 また、超過した分について、今御指摘ございましたように、定員の超過分についての減算は行わないという取り扱いとしておりまして、四月の十七日に各都道府県に周知しているところでございます。
 一方で、今後、避難期間が長期化するに伴いまして、介護職員の確保などという課題が考えられる、あるいは実際に発生しているというようなこともございますので、他の地域の介護職員の被災地の介護施設などへの派遣を行うというような準備をしているところでございます。
 引き続き、被災地の介護施設などのニーズを酌み取った対応をしていきたいと考えているところでございます。
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大西健介#10
○大西(健)委員 定員オーバーした分も介護報酬が支払われるからいいだろうという話ですけれども、やはり、大変な中で受け入れていただくインセンティブというのは、私は検討をすべきじゃないかなというふうに思います。
 あわせて、今御答弁にあったように、ただでさえ、平時でも非常にぎりぎりの人員配置でやっている。特に私が訪問した老健でも、職員の多くの方が被災をして、職員も避難所から通勤をしてきているというような状況であります。ですから、この先ずっとこういう状態が長引いていくと、職員自体がもう限界に達するんじゃないか。だから職員も休ませてあげたい。
 その点、今御答弁があったように、ほかの地域から介護職員を派遣するというのはぜひやっていただきたいんですが、そのときに、ほかの地域でも介護現場というのは慢性的な人手不足です。どこでもぎりぎりの人員配置でやっている。
 そこで、熊本に職員を派遣したことによって職員が一時的に不足して人員基準を満たさなくなるような場合も出てくると思いますが、こうした場合も柔軟な取り扱いをすべきと考えていますが、いかがでしょうか。
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三浦公嗣#11
○三浦政府参考人 職員の派遣に関して御質問いただきました。
 今回の熊本地震におきましては、他の地域の施設などから被災地に介護職員などを派遣したことによりまして職員が一時的に不足し、人員基準を満たすことができなくなる、こういうような場合も想定されます。例えば、介護職員などを被災地に派遣したことによりまして基準上の必要な人員を満たさないというような場合であっても、介護報酬の減算を行わないなど、柔軟な取り扱いを可能としているところでございます。
 この旨は、四月の十九日に各都道府県に周知しているところでございまして、御指摘いただいたような、柔軟かつ迅速な対応を進めていきたいと考えているところでございます。
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大西健介#12
○大西(健)委員 介護現場というのは、先ほど来申し上げているように、平時においても非常に人手不足でぎりぎりの状態でやっている、そうすると、こういう災害が起こると一気に破綻をするということだというふうに思いますので、やはりそういう意味でも、介護職の処遇改善を初め、人手不足の解消というのは私は必要だと思います。
 続けて、熊本市内、発災当初は全域で断水が起きていました。現在、断水は解消されつつありますけれども、依然として、水圧が低くて水がちょろちょろしか出なかったり、あるいは、濁水、水が濁っているということがまだ続いているようであります。
 そこで、資料の次のページの新聞記事をごらんいただきたいんです。
 断水の原因というのは幾つもあるんですけれども、一つは、今回も、水道管が破損するということで断水をしたというケースがやはり多かったです。
 水道管の法定耐用年数は四十年ですけれども、多くが高度成長期に整備をされて、老朽化をしています。今、総延長の約一割が四十年を過ぎているということであります。
 一方で、人口減による減収の影響等から、管路の更新率というのは低下を続けておりまして、二〇一四年度は〇・七六%にとどまっている、このままのペースだと、耐用年数を過ぎる水道管は二〇四三年度には五六%、半分以上になってしまうということであります。
 今回のような大きな地震があれば、老朽化した水道管が破損して大きな影響が出る可能性があるというふうに思います。また、この問題というのは、人口減少はこれからまだ続いていくわけですから、先送りすればするほど対応が難しくなるというふうに思いますけれども、政府は、この水道管の老朽化についてどのような対応、方針で臨んでおられるのか、お聞きしたいと思います。
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竹内譲#13
○竹内副大臣 お答えいたします。
 施設の老朽化が進行しておりますことは、委員の御指摘のとおりでございます。
 そこで、厚労省といたしましても、水道事業者の財政が厳しい中、計画的な施設の更新を図るためには、それぞれの水道事業において、水道施設の更新が必要となる時期と費用を的確に把握し、財源確保の方策を講じながら計画的に更新を行う、いわゆるアセットマネジメントが有効であると考えておるところでございます。
 このため、厚生労働省では、水道事業者に対してアセットマネジメントに円滑に取り組むことができるようにするための手引や簡易支援ツールを提供するほか、立入検査や全国水道関係担当者会議などの機会を通じまして、水道事業者がアセットマネジメントの必要性を認識し、必要な財源を確保して水道施設の適正な更新を行うよう助言を行ってきたところでございます。
 加えて、さらに、水道料金の収入が減少してまいりますので、水道事業者が更新や耐震化を着実に行っていくために、水道事業の経営基盤の強化がどうしても必要でございます。その実現方策について、厚生科学審議会生活環境水道部会のもとに専門委員会を設置しておりまして、検討を今進めているところでございます。
 今後とも、水道事業を将来世代に引き継ぐべく、老朽化対策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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大西健介#14
○大西(健)委員 いざ大きな地震が起これば問題になることがもうわかっているわけですから、手を打たなきゃいけないと思います。
 水道管の話もそうですけれども、今回、例えば、現地の対策本部が置かれることになる各市役所の庁舎なんかが被災をして使えなくなるみたいなケースも多くありました。これはわかっていることなんですが、なかなか、後回しになっているということですので、ぜひそういうところはしっかりやっていただきたいと思います。
 被災地のニーズは、先ほど申し上げましたように、刻一刻と変化をしておりますので、私が行く直前までは本当に水や食料が届いていないというような話もありましたけれども、現状においてはかなりの、物資の受け付けももう今とめているみたいな感じであります。ですから、その変化をしっかり我々もこれからも酌み取りながら、また引き続きこの委員会の場でも質問していきたいというふうに思います。
 きょうは地震の質問はここまでにいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 私は、以前、本委員会で、パソナの子会社、日本雇用創出機構の問題を取り上げました。人材ブリッジバンクという名目で在籍出向の受け入れサービスをやっている、しかし、これはいわゆる追い出し部屋のアウトソーシングじゃないかということを申し上げました。
 また、本委員会では、労働移動支援助成金を活用したリストラ支援の問題がたびたび取り上げられて、その中で、厚生労働省から、自分の再就職先を探すことを業務命令とすることは不適切だという考え方が示されました。
 私の手元に、実は、田辺三菱製薬が退職勧奨を行った人に向けて四月一日に行った説明会の録音したものを書き起こしたものと言われるものがあるんです。これは、中身を読みますと、こういうことが書いてあります。
 今、機構がそういう違法なやりとりをしているというところが国会で取り上げられて、今、機構がそういう中で、やり玉ということではないですけれども、そういう中で、MTPCからの、MTPCというのは田辺三菱製薬のことですけれども、出向を受け入れをするということに対して、当社に迷惑をかけるということを機構から言ってこられたということですと。
 また、日本雇用創出機構への出向はなくなったということでいいんですかという出席者の質問に対して、次のように答えています。
 実はそこが、一切ないということではなくて、当面はまず見合わせたということ、受け入れはちょっと難しいというふうに言われまして、ただ、日本雇用創出機構という、つまり、先方の機構の方は、こういう形で在籍出向の者の受け入れを再開できるというか、受け入れをまたできるというふうなめどが立って、会社としても、そこに再度皆様方に行っていただいて、そういったケアができるということであれば、可能性としては、また出向をお願いするケースもあるということですと。
 さらに、機構の活動そのものは違法だというところではないと思っております、今後、皆様方に出向いただくことも可能性として捨てていないとも述べているんですね。
 つまり、田辺三菱製薬は、国会で取り上げられたので当面は見合わせるけれども、でも、日本雇用創出機構への出向はほとぼりが冷めれば再開するということを言っているわけですよ。
 これを読む限り、自分たちが間違っていることをやっているというふうな自覚もなければ反省もない。
 塩崎大臣、これでいいんですかね。こんな、とりあえず、国会で取り上げられたから当面は見合わせるけれども、また再開するんですと平気で言っちゃっている。これでいいんでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
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塩崎恭久#15
○塩崎国務大臣 出向などにつきましては、労働契約法で、人事権を濫用、つまり権利を濫用したものと認められるような場合には命令は無効となるということでございますので、企業にあっては、こういうようなことをよく踏まえた上で人事政策には臨んでいただかなければならないというふうに思います。
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大西健介#16
○大西(健)委員 重ねて言いますけれども、今聞いていただいたとおり、国会で取り上げられたから当面は見合わせるけれども、ほとぼりが冷めたらまたやると言っちゃっているんですよ。
 しかも、次の資料として朝日新聞の記事をつけておきましたけれども、この記事の中でも、田辺三菱製薬のコメントとして、「希望退職は適法に実施している。」というふうにコメントが載っていますし、また、先ほどの説明会の中で、別の部分ではこんなふうにも言っています。
 通常の出向命令というのは、会社都合、状況で従業員の方々に異動をお願いする、今までもやってきているわけですので、大臣がそう答えて、全て従業員の意に反する異動ができないというふうな理解をしておりませんと。
 大臣が何か言おうが、そんなことは関係ないと言っているんですよ。
 だから、これでは厚労省はなめられているんじゃないですか。田辺三菱製薬は、まさに、ほとぼりが冷めたらまたやると言っているんですよ。厚労省は、再就職先を探してこい、あるいは出向先を探してこいという業務命令は不適切だとはっきりこの委員会でも言っているのに、それを、当面見合わせるけれども、また日本雇用創出機構に皆さん行ってもらいますからと言っているんですよ。こんななめられた状態でいいんですか。
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塩崎恭久#17
○塩崎国務大臣 何度も申し上げますけれども、労働契約自体は民民のお話でございますが、私どもは、厚生労働省として働く人たちの権利を守るということが大事でございますので、出向などの人事政策については、先ほど申し上げたように、労働契約法第十四条に「出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。」こういうふうになっているわけでありますので、それらについて、しっかりと企業がこの法律を踏まえて対応していくことが大事でありますから、民間の方がどうおっしゃるかは存じ上げませんが、法律にのっとって人事政策も行うということが大事だというふうに思っているところでございます。
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大西健介#18
○大西(健)委員 民民のことでありますけれども、この労働移動支援助成金の問題を最初に取り上げたときに取り上げた王子ホールディングスの件でも、厚労省は王子を呼んで説明を求めています。
 ぜひ、私が申し上げたように、田辺三菱は、国会で取り上げられたので日本雇用創出機構への出向はとりあえずはやめるけれども、また行ってもらうかもしれないなんてことを言っているわけですから、厚労省が言っている、出向先を探してこい、就職先を探してこいというのが不適切だということを全くわかっていないわけです。ですから、呼んで、そこを徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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塩崎恭久#19
○塩崎国務大臣 個別企業への対応について厚労省がどうするかというようなことについては、お答えは差し控えたいというふうに思います。
 一般論で申し上げれば、先ほど申し上げたとおりであって、労働者保護を使命とする私ども厚生労働省としては、使用者が人事権を濫用して、みずからの再就職先や出向先を探させるというような業務を命じることは不適切だというふうに考えております。
 こうした考え方を企業に対する啓発指導に用いるというのが基本であって、パンフレットに参照すべき裁判例などを明記した上で、通達を既にいたしております。これは三月に通達を行っております。
 あわせて、この通達の内容を経済団体に対しても徹底をいたしました。これは三月の二十五、二十八、それぞれ、経団連と、それから中小企業団体中央会と日本商工会議所、ここに直接、説明の上で、要請を強くいたしたところでございます。
 今後とも、このパンフレットを活用してまいりたいというふうに考えております。
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大西健介#20
○大西(健)委員 個別の企業への対応についてはお答えいただけないんだと思いますが、王子ホールディングスもちゃんと厚労省は呼びましたので、ぜひ田辺三菱についても厳しく指導していただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 田辺三菱製薬は、今言ったように、日本雇用創出機構の受け入れができなくなったので、四月一日に、もともと出向させる予定だった人を集めてこの説明会をしているんですけれども、そこで次のように説明しています。
 先ほどのテープ起こしですけれども、今度は、当初、今お話ししました予定を変更しまして、皆様方には人事総務部の所属で職域の開拓ということに取り組んでいただきたいということであります、雇用創出機構というところは使えなくなるんですけれども、後で少しお話が出ます産業雇用安定センターという、こちらもそういう支援をしていただける組織なんですけれども、そういったところの力をかりて、当初から計画しておりました職域の開拓というところは進めてまいりますという説明をしているんです。
 そこで、先ほどの朝日新聞の記事をごらんいただきたいんですけれども、ここにもあるように、田辺三菱製薬は、日本雇用創出機構が使えなくなったので、かわりに公益財団法人の産業雇用安定センターの支援を受けてみずからの出向先開拓を続けるんだということを言っているんです。
 この産業雇用安定センターというのは、記事にもありますけれども、理事長の太田俊明さんという人は、元厚労省の審議官です。平成二十六年度、約二十五億円の国からの運営費補助を受けている、そういう公的な団体なんです。
 そういう団体が、つまり、国の補助を受けている公益財団法人が、厚労省が不適切だと言っている、みずからの出向先を探させる業務命令を出した企業を支援するというのは、これはいかがなものかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
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塩崎恭久#21
○塩崎国務大臣 公益財団法人産業雇用安定センター、ここは、個別の企業からの依頼を受けて、その企業の従業員の他社への出向とか移籍のあっせんを行う、そしてもう一つは、再就職を考える働く方々全般を広く対象としたセミナーというのを実施しているという組織でございます。
 このうち、出向や移籍のあっせん、この業務については、対象となる方が出向や移籍することについて同意をしていることを、あっせんを依頼した企業と対象者御本人の双方に確認した上で行っているというのが実態でございます。
 それから、転職を考えている方を広く対象とするセミナー、二番目のタスクでございますが、これについては、同センターのホームページで案内を行って、広く受講者を募っているために、受講者の方が出向や移籍することについて同意をしているかどうかの確認は行っていなかったというのが実態でございます。
 労働者保護を使命とする私ども厚生労働省は、働く方々が安心して働ける環境を整備する観点から、人事権を濫用してみずからの出向先を探させるような業務命令を出すことは、先ほど申し上げたとおり、適切ではないというふうに考えております。再就職を検討している方を対象としたセミナーが、結果としてそうした企業を支援することとなることも適当ではないというふうに考えているところでございます。
 産業雇用安定センターは、既に、セミナーの実施に当たって、受講者が出向や移籍について同意していることについて、退職する方御本人及び企業に対する確認の徹底を図っているというふうに承知をしているところでございます。
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大西健介#22
○大西(健)委員 ちょっといま一つ、今の答弁のトーンがよくわからなかったんですけれども。
 というのは、この朝日新聞の記事を読むと、少なくとも、「厚生労働省は「チェックが甘かった」と平謝りだ」、あるいは、厚生労働省の担当者は「チェックが甘く、結果として退職強要と誤解されるようなセミナーになってしまった。是正指導する」というふうに話しているんですけれども、ちょっと今の大臣の答弁だと、そこまでの話ではないような感じですけれども、これはやはりまずかったということでいいんですよね。確認です。
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塩崎恭久#23
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたように、いわゆる出向や移籍のあっせんの場合には、対象者御本人と会社双方に出向や移籍に同意をしているということを確認していたわけでありますけれども、転職全般を対象とするセミナー、これについては同意をしているかどうかの確認を行っていなかったという意味において、これからはそれについてもしっかり確認をしますという意味で、これまでの足らざるところがあったということを申し上げているわけであります。
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大西健介#24
○大西(健)委員 先ほど来言っているように、厚労省が言ったことを田辺三菱はある種無視している、田辺三菱は、今度、日本雇用創出機構が使えなくなったら、財団法人を使っている、そこには国のお金も入っているし、理事長は厚労省から行っている人だということでいうと、私は、これは反省が必要だというふうに思います。
 最後に、資料の最後に訪販ニュースというものの記事をつけているんですが、女性用の下着等を代理店や特約店による訪問販売形式で提供しているシャルレという会社があります。ここのシャルレの代理店契約解除問題というのが起こっています。
 シャルレは、代理店の契約延長に関する内規を一方的に変更して、年間仕入れ額が六百万円未満の代理店との契約を解除するという方針を示しました。これがもし実施されれば、全部の代理店数が約千七百三十、その約三割に当たる五百の代理店が契約解除になる。そこで働いている人も含めると、大変な雇用への影響ということも懸念をされるわけであります。
 本件については、代理店ユニオンが、シャルレの団体交渉の応諾などを求めて二〇一五年の六月に東京都労働委員会に不当労働行為の救済の申し立てを行っています。そして、この記事にも出ていますが、昨年の十二月には、東京都労働委員会で本件を担当する三人の委員が、申立人組合との懸案事項について丁寧に対処されたいとする異例の要望書をシャルレ側に提出しているということであります。
 ここで一つ論点になっているのは、代理店の労働者性という問題です。この点、最近では、大手コンビニチェーンのフランチャイズ店長に労働者性があるのかというようなことについて、労働者性を認めた救済命令というのが相次いで出ております。
 また、形式的な独立事業主にも団体交渉の道を開いたソクハイ事件、ソクハイというのはバイク便みたいなものですね、ソクハイ事件の東京地裁判決というのがあります。
 この中では、労働者性判断の六つの要素として、事業組織へ組み込まれ必要不可欠な労働力となっているか、二つ目として、個別交渉の余地がなく契約が一方的、定型的に行われているか、三つ目として、報酬が業務量や稼働時間に比例したもので労務対価性があるか、四つ目として、業務の依頼に応ずべき関係があるか、五つ目、広い意味での指揮監督下の労務提供があるか、そして六番目として、顕著な事業者性がないかという、そういう六つの判断基準というのが東京地裁の判決では示されています。
 個別の事案については御答弁いただけないと思いますので、一般論としてお聞きをしたいんですが、例えば、こういうフランチャイズの店長とか代理店みたいなものであっても労働者性が認められる場合というのはあるのか、また、それはどういう場合なのかについて、政府のお考えをお聞きしたいと思います。
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塩崎恭久#25
○塩崎国務大臣 今先生、地裁の判決について言及をいただきましたけれども、労働者性については、やはり解釈がいろいろあり得るということで、裁判が幾つかあるわけでございますけれども、労働組合法上の労働者であるかどうかということについて、最高裁の判例をまとめてみますと、まず第一に、使用者の事業組織への組み入れ、二番目に、契約内容が一方的、定型的に決められているかどうか、三番目には、報酬が労務の対価と評価できるか。先生がさっきお触れになった六つの項目とほぼ一致するわけでございますけれども、こういったことがやはり判断要素として個別の事案ごとに、千差万別でございますので、そこでこの物差しで判断をするということでございます。
 お尋ねの代理店主などの労働組合法上の労働者性が認められる場合について、先ほど申し上げた最高裁の判例などを踏まえて、労働委員会とか裁判所において個別に判断される筋のものでございますけれども、私どもが何らかの形で申し上げるとすれば、今申し上げた最高裁の判例による判断要素が労働者性の考え方になるんだろうというふうに思っております。
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大西健介#26
○大西(健)委員 昔は想定されなかったこういう新しいビジネスモデルというのが出てきていますので、私は実は、フランチャイズ基本法みたいな、そういうものが要るんじゃないかなというふうにも思っております。
 この話はここまでにして、あと少しだけ時間がありますので、通告していませんけれども、一点お聞きしたいんです。
 最近、自民党の若手の中から厚労省の分割論というのが出ていると。これは稲田政調会長も検討に値するみたいなことを言ったというようなことも聞いておりますけれども、厚労省の分割論ということについて大臣はどういうふうに受けとめておられるか、ぜひお聞きしたいというふうに思います。
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塩崎恭久#27
○塩崎国務大臣 橋本行革で今の行政組織は固まったわけでございますけれども、それについていろいろな御意見があることは私も承知をしておりますし、私自身もいろいろな考えがないことはないというふうに考えております。
 したがって、自民党の中でいろいろな議論が行われるということは、自民党は自由で民主的な政党でありますからいろいろなことを言う人がいるわけであって、それはそれとして、しかと受けとめ、どうするかは、これは政府で決めることでございますので、政府として、これはひとり厚生労働省だけの問題かどうかも含めて、絶えず考えなければいけないのではないかというふうに思いますが、どうするかは、これは総理がお考えをまとめられるのではないかというふうに思います。
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大西健介#28
○大西(健)委員 もう少し踏み込んだことを言っていただけるのかなと思ったんですけれども。
 記事では、厚労省だけが狙い撃ちされるというのに不快感を示したというふうになっていますけれども、ぜひこのことは我々野党としてもしっかりまた議論をしていきたいというふうに思いますし、ぜひまた大臣の率直なお考えというのも示していただいた方が議論が活性化するんじゃないかというふうに思いますので、そのことを最後にお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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渡辺博道#29
○渡辺委員長 次に、中島克仁君。
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