国土交通委員会

2016-04-27 衆議院 全126発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 谷  公一君
   理事 秋元  司君 理事 秋本 真利君
   理事 金子 恭之君 理事 小島 敏文君
   理事 鈴木 憲和君 理事 津村 啓介君
   理事 水戸 将史君 理事 樋口 尚也君
      今村 雅弘君    岩田 和親君
      大塚 高司君    大西 英男君
      加藤 鮎子君    門  博文君
      神谷  昇君    木内  均君
      工藤 彰三君    今野 智博君
      佐田玄一郎君    斎藤 洋明君
      武部  新君    津島  淳君
      中谷 真一君    中村 裕之君
      丹羽 秀樹君    西村 明宏君
      堀井  学君    前川  恵君
      前田 一男君    宮内 秀樹君
      宮澤 博行君    山本 公一君
      荒井  聰君    北神 圭朗君
      黒岩 宇洋君    小宮山泰子君
      中島 克仁君    横山 博幸君
      岡本 三成君    北側 一雄君
      中川 康洋君    吉田 宣弘君
      畠山 和也君    本村 伸子君
      井上 英孝君    椎木  保君
      野間  健君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   国土交通副大臣      山本 順三君
   内閣府大臣政務官     高木 宏壽君
   国土交通大臣政務官    宮内 秀樹君
   国土交通大臣政務官    津島  淳君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官付参事官)           林  俊行君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 矢野 康治君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         谷脇  暁君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君
   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君
    —————————————
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  大塚 高司君     中谷 真一君
  小池百合子君     前川  恵君
  佐田玄一郎君     武部  新君
  望月 義夫君     丹羽 秀樹君
  神山 洋介君     中島 克仁君
  中川 康洋君     吉田 宣弘君
  穀田 恵二君     畠山 和也君
同日
 辞任         補欠選任
  武部  新君     佐田玄一郎君
  中谷 真一君     大塚 高司君
  丹羽 秀樹君     望月 義夫君
  前川  恵君     小池百合子君
  中島 克仁君     神山 洋介君
  吉田 宣弘君     中川 康洋君
  畠山 和也君     穀田 恵二君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)
     ————◇—————
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谷公一#1
○谷委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省土地・建設産業局長谷脇暁君、住宅局長由木文彦君、内閣府政策統括官付参事官林俊行君及び財務省大臣官房審議官矢野康治君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷公一#2
○谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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谷公一#3
○谷委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小島敏文君。
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小島敏文#4
○小島委員 皆様、おはようございます。自民党の小島敏文でございます。
 まず初めに、この機会をいただきまして、ありがとうございます。
 また、申しおくれました、今回の熊本、大分の地震、被災された方々に対しまして、心からお悔やみとまたお見舞いを申し上げたいと思う次第でございます。一日も早い復興を心から願っているところでございます。
 私は、昨年の三月の国交委員会におきまして、空き家対策について質問を行いました。
 平成二十六年七月、総務省が公表しました二〇一三年住宅・土地統計調査によりますと、日本全体に八百二十万戸の空き家があり、全住宅に占める空き家割合は一三・五%、二〇三五年には三二%ということでございまして、三軒に一軒が空き家、実に一千万戸があくということでございます。今後を考えますと、本当にそら恐ろしいような数字も出ておるわけでございます。
 適切な管理が行われないで周囲に悪影響を及ぼす空き家が増加していることを踏まえまして、議員立法によって空き家対策特別措置法が制定をされました。市町村が固定資産税情報などをもとに所有者を特定しまして、指導や代執行などができるようになったわけでございます。一方で、税制改正を行ったり、法律と税制面から措置ができるようになったわけでございます。
 そういう中で、今後、世帯数がだんだんと減少していく中で、こうしたことが追いつくのかということで不安を持つわけでございますけれども、私は、空き家対策というのは、空き家をふやさないための対策と、もう一つ、流通を促進するための方策も必要であるということを申し上げました。
 時の北川イッセイ副大臣の答弁で、「中古住宅の建物検査、それから性能表示の普及、定着を図ることにより、中古住宅を買う場合にも適切な判断基準を得ることができる、そういうような取り組みを進めておる」「引き続き、中古住宅の質への不安を取り除き、安心して取引できるよう、積極的に取り組んでまいりたい」という答弁があったわけでございます。
 もちろん、今回の法律は空き家対策だけではないわけで、広く一般のことでございますけれども、こうした流れの中でのこのたびの宅建法の一部改正であろうというふうに考えております。
 そこで、質問をしたいと思います。
 まず、石井大臣にお伺いいたしますが、インスペクション、建物状況調査を既存住宅取引の一環として定着させる、既存住宅流通市場の活性化を図ることが今回の改正の目的であると考えていますけれども、インスペクションを実施することの意義についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
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石井啓一#5
○石井国務大臣 我が国が本格的な人口減少、少子高齢化を迎える中、既存住宅流通市場の活性化は、住宅ストックの有効活用、市場拡大による経済効果の発現、ライフステージに応じた住みかえの円滑化による豊かな住生活の実現等の観点から重要な政策課題であります。
 しかし、我が国の既存住宅の流通シェアは、二〇一三年で一四・七%と、欧米諸国と比べて極めて低い状況であります。この背景には、既存の住宅が個人間で売買されることが多く、買い主が住宅の質に対する不安を抱えている一方で、売り主に広く情報提供や瑕疵担保の責任を負わせることが困難であるといった課題がございます。
 このため、不動産取引のプロである宅建業者が、専門家による建物状況調査、インスペクションの活用を促すことで住宅の品質に関する正確な情報を消費者に提供し、既存住宅取引の不安を解消することが効果的であります。
 こうしたことから、今般、宅地建物取引業法を改正いたしまして、宅建業者に対し、建物状況調査の結果について買い主への説明を義務づけることなどによりまして、建物状況調査の普及を図るとともに、その結果を活用した瑕疵担保保険への加入を促進してまいりたい、このように考えております。
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小島敏文#6
○小島委員 どうもありがとうございました。
 それでは、順次質問をしてまいります。
 まず、既存住宅の取引におきまして、インスペクション実施の数、それから既存住宅売買瑕疵保険加入者の数は現在どうか、お伺いいたします。
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由木文彦#7
○由木政府参考人 お答えいたします。
 いわゆるインスペクションにつきましては、実施主体あるいは内容等が多種多様なものがございますので、その全体像を正確に把握しているわけではございませんが、民間の調査会社がことしの二月に実施いたしましたインターネットアンケートによりますと、建物検査を利用したというふうに回答した者は、売却を経験した者の一五・三%、購入を経験した者の七・二%という結果が出ております。
 この調査結果では、売却経験者と購入経験者の重複関係が必ずしも明らかではございませんけれども、この重複関係が一切ないというふうに仮定をいたしました場合には、既存住宅流通戸数の二二・五%の住宅が建物検査を利用したということになりまして、現在インスペクションは約三万八千件程度利用されているというふうに推計されることになります。
 次に、既存住宅売買瑕疵保険につきましては、同保険の引き受けを行っております保険法人五法人の実績によりますと、平成二十七年は約九千件という実績になっているところでございます。
 以上でございます。
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小島敏文#8
○小島委員 まだまだ少ないような気もしますけれども。
 続きまして、既存住宅の流通が進まない理由といたしまして、特に日本では、購入者に、質に対する不安が非常にあるんじゃなかろうかと思うわけです。
 例えば、ヨーロッパなんかは非常に家を大事にしていまして、統計にもありますけれども、石を組み合わせた古い家を大事にしておりますけれども、アメリカは八三・一%、中古住宅をリフォームして使っているとか、イギリスが八七%、フランスが六八%ということでございます。同時に、リフォームについても、イギリスが五五・七%、フランスは五三%、ドイツが七三%ということで、日本はわずか二八・五%。
 それから今度は、既存住宅のシェアですけれども、日本は一四・七パーということで、世界に比べて日本の場合は、日本建築ですから、二十年、三十年しますと、だんだん価値が下がってくるというのが日本人の当たり前の常識なんですね。これをどのように変えていくかということであろうと私は思うんです。
 この日本人の質に対する不安ということと、それ以外に何があるのか。同時に、それに対してどのような取り組みを考えておるか、お伺いいたします。
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由木文彦#9
○由木政府参考人 お答えいたします。
 平成二十六年度に住宅市場動向調査を行っております。これによりますと、まさに委員御指摘のとおり、既存住宅を選ばなかった理由といたしましては、耐震性や断熱性の品質の問題やふぐあいの問題、いわゆる質に対する不安が大きく挙げられているところでございます。
 一方、昨年、これは民間でございますけれども、広告代理店が行いましたアンケート調査によりますと、こうした質の問題に加えまして、いわゆる中古ということからくるイメージや見た目からの不安があるというようなデータも出ているところでございます。
 特に、まず前段、委員も申されました住宅の質に対する不安に対しましては、やはりまず質を高めるという観点からリフォーム等を適切に行いまして、耐震化、省エネ性能の質の向上、確保を図るということが大切かと思っております。そうした点につきましては、これまでも、長寿命化あるいは耐震化、省エネ性能の向上を図るリフォームに対しまして、補助あるいは税制等で支援をしてまいっているところでございます。
 またさらに、そうした質が適切に評価をされているだろうかという点についての不安に対しても応える必要があるというふうに考えております。これにつきましては、宅建業者や不動産鑑定士の適正な評価手法の普及、定着を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 またさらに、国民の皆様が安心して取引できるような環境を整備するという観点からも、例えば、既存住宅の性能表示制度の普及でございますとか、あるいは今回御審議を賜っておりますこの法律案によりまして、インスペクションの活用により情報提供の充実等を図るということが大変有効になってくるのではないかというふうに考えております。
 一方で、民間のシンクタンクがやりました調査によります、いわゆるイメージの悪さ等についてでございます。やはり、こうした不安感もぜひ払拭をしてまいりたいというふうに思っておりますので、本年度予算におきまして、質だけでなくて、商品としても魅力的な住宅が資産として評価をされるように、既存住宅流通の先進的な取り組みを支援いたします新しい補助制度を創設いたしました。
 こうした補助制度等を実施することによりまして、既存住宅流通の促進を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
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小島敏文#10
○小島委員 ちょっと時間の関係で、順番を変えます。
 不動産取引によって損害をこうむった消費者を確実に救済するために、営業保証金、弁済業務保証金による弁済の対象者から宅地建物取引業者を除外するよう、公益社団法人全国宅地建物取引業協会並びに公益社団法人全日本不動産協会からの要望があったわけでございます。
 私は、これを聞きまして、非常に協会の方々に対して敬意を表したいと思うんですね。確かに業界の方々も、瑕疵といいますか、もし購入者が、消費者が買って損があった場合に、同時に業者の方々も損があるわけですから、それをみずから除外してくれとおっしゃった。私は、これは業界の方々に対して改めて敬意を表したいというふうに思う次第でございます。
 そこで、質問いたしますけれども、営業保証金制度及び弁済業務保証金制度はどのくらい利用されているのか。また、弁済の権利を有する者から宅建業者を除くことによって、消費者がどの程度弁済を受けることができるようになるのか、まずお伺いをいたします。
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谷脇暁#11
○谷脇政府参考人 お答えいたします。
 宅建業者のうち、営業保証金を供託している事業者が約四千業者でございます。保証協会に弁済業務保証金分担金を納付している事業者が約十一万九千業者というふうになってございます。
 還付の実績は、年によってかなり開きがございますけれども、平成二十六年度の実績で申し上げますと、営業保証金の還付金額が約千九百万円、また、弁済業務保証金の還付金額が約四億七千三百万円というふうになってございます。このうち、宅建業者が還付を受けた実績は、弁済業務保証金の還付金額の約一割に当たります四千七百万円というふうになってございます。
 したがいまして、今般の改正によりまして、こうした宅建業者に還付を行っていた金額に相当する金額分、これが一般消費者などの宅建業者以外の方に還付が可能な額というふうになっていくのであろうというふうに思っているところでございます。
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小島敏文#12
○小島委員 冒頭申し上げたように、空き家もあり、また、いわゆる中古住宅が流通するために業界の方々の役割というのは大変大きいと思うんですよ。そういう中で、こうしてみずから身を切って取り組んでいただけるということに対して、本当に私はいいことだなというふうに思っておるところでございます。
 そこで、関連しまして、宅地建物取引保証協会から一般社団法人に助成することができるようになるわけでございます。なぜ宅地建物保証協会から一般社団法人に助成をするのか、ここらをちょっと、仕組みの説明をお願いします。
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谷脇暁#13
○谷脇政府参考人 お答えいたします。
 一昨年の宅地建物取引業法の改正によりまして、宅地建物取引主任者が取引士に改正をされまして、知識、能力の維持向上と、宅建業者による従業者教育の規定が盛り込まれたところでございます。
 これを受けまして、業界全体のレベルアップを図っていく必要があるわけでございますけれども、宅建業者、全国に約十二万業者存在いたしまして、中小の事業者も非常に多いというところから、個々の宅建業者の取り組みを促すだけではなかなか限界があるというところでございます。
 このために、従業者の資質の向上を図るには、宅建業者の団体が、その組織力を生かしまして、従業者に対して実効性のある研修を行うことが有効だというふうに考えております。
 このような宅建業者の団体の取り組みを促進し、従業者に対する研修の充実を図るために、保証協会が宅建業者の団体に対する費用の助成を行うことができる旨の規定を設けて、そういうような取り組みを促進していきたいということでございます。
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小島敏文#14
○小島委員 ありがとうございました。
 確かに、そういう業界の今までの仕組みがあるでしょう。そういう中で、具体的に聞きたいんですが、宅地建物保証協会から一般社団法人にどの程度研修費用が助成されるのか、このことを御質問します。
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谷脇暁#15
○谷脇政府参考人 お答えいたします。
 具体的な助成費用の額は、制度ができました後に各保証協会において検討されるということになるわけでございますけれども、制度といたしましてちょっと説明をさせていただきますと、研修費用の助成は弁済業務保証金制度の運用に支障がない範囲で行う、そういう考え方になってございます。
 したがいまして、助成のための支出は、保証協会が、納付された保証金の利息等を積み立てております準備金の毎年の増加分から支出するということが想定されております。この二十六年度の増加分でございますけれども、不動産保証協会が約一億円、宅建の方の保証協会が約三億円というふうになってございます。
 具体的な額は、今申し上げましたように今後保証協会で検討されるわけですけれども、いずれにいたしましても、今申し上げました金額の内数として支出をするということになるわけでございます。
 なお、ここ三年間、宅地建物取引業の団体、研修を現に行っているわけでございますけれども、その実績の平均額については、全日本不動産協会が約六百八十万円、全国宅地建物取引業協会の連合会が約四千七百万円というようなことになってございます。
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小島敏文#16
○小島委員 消費者の方々が大分ここで助かるかなという感じがいたします。
 そこで、話はちょっとまた戻りますけれども、既存住宅の流通活性化でありますから、現在は新築住宅の購入につきましては税制など優遇措置があるわけですよね。しかし、既存の住宅の流通を活性化させるためには、今回の法案の、インスペクションの普及だけではなくて、私はもう一歩も二歩も踏み込んだことが要るんだろうというふうに思うんです。税制面あるいは金融面での優遇措置を手厚くしていく必要があるというふうに思うわけでございますけれども、このお考えを聞きまして、時間が来ましたから終わります。よろしくお願いします。
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由木文彦#17
○由木政府参考人 お答えいたします。
 既存住宅流通の活性化に向けまして、既存住宅の取得に対しましても税制や融資の支援を行ってまいっております。
 まず、住宅ローン減税やフラット35などの税制、融資の制度につきましては、新築住宅と同様に、対象額や税率は一部異なる部分がございますけれども、既存住宅の取得もその対象といたしているところでございます。
 また、既存住宅に特別の制度といたしまして、昨年度から、住宅購入者が既存住宅の購入と同時に行うリフォームに係る資金もフラット35による融資の対象に追加しております。
 また、既存住宅流通を促進するために、平成二十六年度から、住宅を宅地建物取引業者から買い取ってリフォームをいたしまして、それを再販する買い取り再販事業における流通税の軽減も措置しているところでございます。
 また、この買い取り再販事業者につきましては、必要な資金を民間金融機関から受けられますように、昨年度から、住宅金融支援機構の住宅融資保険事業による支援も実施しているところでございます。
 こうした税制、融資の面においても既存住宅の流通の活性化について支援を続けてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
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小島敏文#18
○小島委員 終わります。ありがとうございました。
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谷公一#19
○谷委員長 次に、津村啓介君。
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津村啓介#20
○津村委員 日本の住宅市場について議論をします。
 建設、不動産業界は、日本経済を量的、ボリュームの面で支えると同時に、国民生活の質、クオリティーの向上に直結をする大変重要な業界でございます。
 資料を配付させていただきました。1番をごらんいただきたいというふうに思います。
 我が国のGDPと住宅投資の推移ということでございますが、青い棒グラフがGDP、そのうちの赤い棒グラフの部分が住宅投資の推移でございます。
 GDPは、この六十年間で十二倍に拡大をいたしました。黒い折れ線グラフはGDPに占める住宅投資の割合でございます。ピークで九・八%。私が二十数年前に日本銀行に入行いたしまして、当時の調査統計局の景気分析をしていたときには、大変優秀な同期が住宅投資の担当をしておりましたけれども、当時は六%内外でありました。しかし、現在では、この折れ線グラフ、一番右を見ていただきますと、二・七%と住宅投資のGDPに占めるシェアは大変落ちてきているわけであります。
 今、安倍政権は、二〇二〇年のGDPの目標として六百兆円ということをうたっておりまして、このグラフからごらんいただきますと、ここからあと五年で六百兆円というのは大変高い目標だということになるわけですが、これを達成していくためには、住宅投資のマーケットの規模を、後ほど述べますように、拡大していくというのはなかなか難しい目標でございます。少なくともしっかりと維持していかなければいけないということが、アベノミクスのGDPの目標を達成するために必要な条件の一つだと思うわけですけれども、以下述べますように、今回の法改正が住宅市場の拡大という面においてマイナス要因になるのではないかということを議論させていただきたいというふうに思います。
 おめくりいただきまして、配付資料の2番、左上の2の1が住宅需要の推計の考え方でございます。
 住宅需要の推計につきましては、利子率であるとか人口であるとかさまざまなマクロ的な要因を、いわゆる計量分析といいますか、マクロ的に推計する方法もありますが、こちらはボトムアップ型といいますか、要因に分けて、一つ一つの要因がどうこれから推移していくかを分析したものであります。
 住宅需要というのは、前の時期、前期の住宅数は、いろいろ古くなっていくものですから、残存の住宅数は減っていく。それに加えて増加要因としては三つのものがあると思います。
 一つは、世帯数がふえていく、人口がふえたり、あるいは若い方が実家を離れて独立をして新たに世帯を構える、この世帯増の要因が一つ。もう一つは、建物の経年劣化によって新たに建てかえをするという需要。そして三つ目は、その他要因、ミスマッチ要因とも言いますけれども、例えば、引っ越しをして、建てかえではないんだけれども新たに住宅を構える必要がある、あるいは、趣味とは言いませんけれども、まだ十分に住める家に住んでいるにもかかわらず、新しい家の方がいいということで、みずから進んで新しい家を購入するようなケースもあるかもしれません。
 この三つの要因に分析して考えていきますと、それぞれ、これから拡大していくのはなかなか厳しいということが見えてきます。
 2の2、二ページ目の右上のグラフをごらんいただきますと、世帯数の見通し、これはかなり正確な人口の見通しですので、かなり正確に推移すると思いますけれども、二〇一八年から二〇一九年を境に減少しています。既に日本の人口は減少局面に差しかかっておりますけれども、例えば、先ほど申し上げましたように、地方から大学に進学するとか、そういった独立をするという若い方はまだまだいらっしゃいますので、まだ世帯数自体は増加を続けておりますが、人口減少の圧力で、間もなく、数年のうちに世帯数は減っていくだろう。
 そして、下の二つのグラフは、住宅の長寿命化をあらわしたものでございます。六〇年代、七〇年代に建てられた建築に比べて、八〇年代、九〇年代、そして恐らくは、二十一世紀になってから建てられた建築はより長寿命化しているということであります。
 そう考えますと、先ほど私が申し上げた三つの住宅需要の増加要因、世帯増、建てかえ、そしてその他のミスマッチ要因。そのうちの世帯増は、もう間もなく見込めない。建てかえ需要も、住宅の長寿命化によってこれから減っていくであろう。残りはミスマッチ要因だけでありますけれども、今回の中古住宅の流通を拡大していくという政策が、新規の住宅着工にとってはマイナスの要因である。つまり、新しい家を買おうか中古の家を買おうかというときに、中古の住宅を拡大していくわけですから、新規住宅着工にはマイナスになるのではないか。
 中古の住宅を買っても、一部リフォームのための経費を除けば、経済成長にプラスにはなりません。しかし、新規住宅着工は、先ほど申し上げたように、GDPの重要なファクターです。今回、中古市場を拡大することは、これは国民生活という面では大変意義深いことだと思うので、GDPが全てではないと思うわけですけれども、安倍政権はGDPというのを最も重要な成果目標として掲げているという中で、今回の政策はそれに逆行するのではないかというのが私の指摘でございます。
 一枚めくっていただきますと3、これが住宅着工の予測でございます。
 これは民間の予測でありますから、さまざまな分析が可能かと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、青い棒グラフ、基礎的な需要、世帯増と建てかえ要因から推計した基礎的な需要は、これからますます減っていきます。この推計は、ミスマッチ要因をかなり大きく見積もってこの数字でありますけれども、私が先ほど申し上げましたように、今回の国交省さんのKPI、成果目標としては、平成二十五年に四兆円規模の中古住宅の流通市場を平成三十七年には倍の八兆円にするという成果目標を掲げているわけで、現在の年間十六万八千五百、十七万戸の中古住宅の販売数を倍にするというふうに仮定すれば、新規着工戸数は現在九十万前後ですけれども、これがさらに十七万戸減少するということになります。
 4番のグラフがそれをあらわしておりますけれども、新規住宅着工、水色の棒グラフはずっと右肩下がりのトレンド、先ほどは予測でしたけれども、これは現実の数字ですが、右肩下がりになっておりまして、二〇一三年は消費税の前の駆け込み需要ですけれども、基本的には九十万前後でございます。
 この九十万戸をさらに十七万戸、中古市場にシフトすれば、GDPには相当なマイナスインパクトになると思いますが、内閣府をお呼びしております、今回のこの宅建業法の改正によって一体どの程度のGDPのマイナスが見込まれるのか、お答えください。
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高木宏壽#21
○高木大臣政務官 お答えいたします。
 委員の問題意識は、GDPにおける住宅投資には中古住宅が含まれないため、中古住宅の流通を促進することで、新設着工戸数、ひいてはGDPにマイナスの影響があるのではないかということだと思います。
 GDP統計における住宅投資は、建築物着工統計における居住用建築物の金額を用いて計算しているため、新設着工戸数が減少した場合の仮定計算を厳密に行うことは困難でありますが、その上で、委員が挙げられている数字を用いて機械的に計算すれば、新設着工戸数の減少率二割弱、十七万戸を九十万戸で割った数でありますが、それに二〇一五年のGDPの住宅投資約十四兆円を掛ければ約二・六兆円、GDP比では〇・五%程度のマイナスという結果が導かれるところでございます。
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津村啓介#22
○津村委員 ありがとうございます。具体的な数字を挙げていただきました。
 私は、この政策が仮にGDPにマイナス寄与せずに何とか目標を両立していくには、一つしか方法はないというふうに思います。
 先ほど申し上げたミスマッチ要因、その他要因の中で、私はあえて趣味でというふうな言い方をさせていただきましたが、まだまだ住める家に住んでいる、そして引っ越しをする必要もない、けれども、時々車では、新車に乗りたいということで、まだ二、三年で、新しいモデルが出たから新車にかえたい、乗りたいという方がいらっしゃいますけれども、ああいった形で、新しい家に二年か三年で住みかえて住み続けたいという方がどれだけこの日本にいるのか、これからふやせるのか、そういったことにかかってくると思います。
 一枚おめくりいただきまして、5番でございますが、既存の住宅の流通量の中で、新築と既存の割合でありますけれども、毎年九十から百万戸の新築住宅がある、そして十七万戸ぐらいの中古住宅の流通があるということは、やや乱暴でありますけれども、これを割り戻すと、一つの住宅当たり一体何世帯が、その住宅が新しく建てられて、最後除却されるまでの住宅の寿命、日本では約三十年から四十年と言われていますけれども、その間に何世帯の人がそこに住むのかということをトレンドとして割り戻したものです。
 日本では、大体一世帯、一・二世帯。多くの家は、一世帯が住んだだけで、ほかの方は住まずに終わる。二割ぐらい二世帯というのがある。一方で、アメリカ、イギリスは一つの建物に六世帯あるいは八世帯が住むということで、全く住宅文化というか、みんなで使うものというのが欧米の考え方。日本では、自分たちの個人の人生に一つの家、自分の家だということであります。
 ここを変えていかなければいけないということになるわけですけれども、今回の宅建業法の改正によって、国土交通省としては、ここの回転率をどういう形で上げていこうとされているのか、お答えください。
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石井啓一#23
○石井国務大臣 今委員御指摘のように、新築の住宅着工を引き下げることなく既存住宅の流通を拡大するためには、一戸の住宅がより多くの世帯に住み継がれていくようにすることが必要であります。
 そのためには、まず、住宅が長く使われるように質の向上を図ることが必要です。そのため、長寿命化や耐震化、省エネ性能の向上などを図るリフォームに対しまして、補助、税制で支援をしてまいります。
 また、住みかえを促進するために、住んでいた住宅が資産として評価をされ、適正な価格で売却できるようにすることが必要でございます。現状では、二十年から二十五年たつと上物の評価がほぼゼロになるという状況でありますが、これを適正な価格で売却できるようにすることが必要であります。そのため、宅建業者や不動産鑑定士の適正な評価手法の普及、定着を進め、建物の性能やリフォームの状況が評価に適切に反映されるよう取り組んでまいります。
 さらに、国民の皆さんが住宅を安心して取引できる環境を整備することが重要であります。そのために、既存住宅の性能表示制度の普及を図るとともに、宅建業者間の物件探索システムであるレインズの利用ルールや機能の改善を行ったところでありまして、さらに、今回の法改正によりまして、インスペクションの活用による情報提供の充実等を図ってまいりたい、このように考えております。
 以上のような取り組みを通じまして、既存住宅の流通を促進していきたい、このように考えております。
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津村啓介#24
○津村委員 今おっしゃった施策の実現可能性といいますか、以下、るる検証させていただきますけれども、私は、今回の宅建業法の改正というものが、GDPという尺度ではかった場合には、日本経済にとってマイナスの方向に向かった法案であるというふうに考えますし、また、私はGDPが全てだとは思いません、国民生活の選択肢を広げるという意味でこの法案が意義を持っているとすれば、それはGDPのみをもってアベノミクスの成果とすることの無理、限界ということをあらわしているというふうに思いますので、今回の宅建業法の改正というのは、アベノミクスの矛盾あるいは限界、無理といったことを象徴した法改正だというふうに考えております。
 それでは、一つ一つ具体的な施策について、その意味合い、一体どの程度の意味があるのかということについて検証させていただきます。
 今回の法案の一番の柱は、建物状況調査、インスペクションの普及促進ということにあると思いますけれども、まず、その前提として、現在どの程度インスペクションというものが行われているのか、国交省は正確に把握されていますか。
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石井啓一#25
○石井国務大臣 いわゆるインスペクションにつきましては、実施主体や内容等に多種多様なものがございまして、その全体像を正確に把握しているわけではございませんが、民間の調査会社が本年二月に実施をいたしましたインターネットアンケートによりますと、建物検査を利用したと回答した方は、売却経験者の一五・三%、購入経験者の七・二%との結果が公表されております。
 この調査結果では、売却経験者と購入経験者の重複関係が明らかではございませんが、仮にその重複関係が一切ないものと仮定をいたしますと、既存住宅流通戸数の二二・五%の住宅が建物検査を利用したことになります。現在、流通戸数が約十七万戸でございますので、十七万戸の二二・五%ということになりますと、インスペクションは約三・八万件利用されていることとなるわけであります。
 潜在的なニーズをお聞きになりましたか。(津村委員「はい」と呼ぶ)潜在的なニーズにつきましては、この同じ調査によりまして購入予定者に建物検査の利用意向を聞いておりまして、建物検査を利用すると思うと回答した方は、先ほどの利用したという方、二二・五%を含めまして五七・五%となっております。
 仮にこの回答者の全てがインスペクションのニーズの対象と仮定をいたしますと、潜在的なニーズを含めたインスペクションのニーズは、現在の流通戸数十七万戸の五七・五%でございますので、約九・八万件となるわけでございます。
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津村啓介#26
○津村委員 皆さん、今の調査、大臣が紹介いただいたものが、実はこの配付資料の7番と8番でございます。
 こちら、今大臣がお答えになった数字は、全てこのクロス・マーケティングモニターさんが実施したインターネット調査から来ているんですけれども、サンプル数が、8番の方をごらんいただきますと、一番下にサンプル合計がございますが、全国で三百あるいは七百五十といったサンプルであります。
 選挙をされている方は、小選挙区の世論調査、御経験あると思いますけれども、サンプル三百とか五百というと、高い業者、安い業者あると思いますが、五十万とか百万とか、高くても百数十万というぐらいの経費でやっている調査だというふうに思います。
 そして、このサンプルを見ますと、そもそもインターネット調査ですから、インターネットを余り使わない方々というのはこの調査で捕捉できないわけで、田舎の中古住宅を売りたい方、高齢者の方、この調査でどれだけカバーできているのかなということを見ますと、この回答数、都道府県別、左側の数字を見ていただきますと、三百の回答数が全国的にどう散らばっているか。
 衆議院議員の皆さんですのでおわかりになると思うんですが、三百という数字は小選挙区の数と同じです。つまり、小選挙区が、今、都道府県でどういう形で一票の格差も含めて分布しているかということでこれを見ていただきますと、ゼロの県がたくさんあったり、一つしかない県がたくさんあったり、一方で、東京は七十、神奈川は四十一、大阪は三十三、小選挙区の数の何倍かですよね。
 明らかに首都圏あるいは都市圏のインターネットを使われる一部の方に偏った、しかも、たった三百の、百万円程度しかかけていないリサーチによって現在のインスペクションの現状を把握しているというのは、国としてちょっとお粗末過ぎませんか、大臣。
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山本順三#27
○山本副大臣 このアンケート調査でありますけれども、民間の調査会社であるクロス・マーケティング社が、ことしの二月に、同社のマーケティングモニター三千四百五十人に対して実施をしたものでございます。
 まず、世代でありますけれども、住宅売却経験者は五十代が三五・三%と最も多く、中古住宅購入経験者及び中古住宅購入予定者では四十代が、それぞれ三六・四%及び三五・三%と最も多くなっております。住宅売却経験者の年齢層の方が高いですけれども、一度住宅を取得した上で一定の年数経過後に売却するものであると考えれば、データとしては特に不自然なものではないというふうには考えられます。
 次に、地域分布でありますけれども、津村委員がおっしゃるとおりでありまして、首都圏、一都三県の割合が約四〇%から五〇%程度と高い一方で、住宅売却経験者や中古住宅購入経験者では回答数ゼロの都道府県が散見され、地域間のマーケティングモニター数にかなり偏りが見られるというところでございます。
 詳細な分析を行う上では制約はありますけれども、インスペクションの実施状況や潜在的なニーズを把握する上では一定程度参考になるというふうに思っております。
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津村啓介#28
○津村委員 委員長、大変恐縮ですが、定足数が足りていないのではないかと思うのですが、速記をとめていただけますか。
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谷公一#29
○谷委員長 ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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