環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会

2016-11-01 衆議院 全151発言

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会議録情報#0
平成二十八年十一月一日(火曜日)
    午前九時六分開議
 出席委員
   委員長 塩谷  立君
   理事 うえの賢一郎君 理事 江藤  拓君
   理事 菅原 一秀君 理事 西村 康稔君
   理事 森山  裕君 理事 今井 雅人君
   理事 篠原  孝君 理事 上田  勇君
      あべ 俊子君    赤澤 亮正君
      池田 道孝君    大西 宏幸君
      加藤 寛治君    勝沼 栄明君
      黄川田仁志君    北村 誠吾君
      坂本 哲志君    武部  新君
      武村 展英君    寺田  稔君
      冨岡  勉君    中川 郁子君
      中村 裕之君    ふくだ峰之君
      福田 達夫君    福山  守君
      古川  康君    前川  恵君
      宮川 典子君   山本ともひろ君
      渡辺 孝一君    阿部 知子君
      岸本 周平君    近藤 洋介君
      佐々木隆博君    玉木雄一郎君
      福島 伸享君    升田世喜男君
      村岡 敏英君    稲津  久君
      岡本 三成君    中川 康洋君
      笠井  亮君    畠山 和也君
      真島 省三君    小沢 鋭仁君
      松浪 健太君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   農林水産大臣       山本 有二君
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   国務大臣         石原 伸晃君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   内閣府大臣政務官     武村 展英君
   総務大臣政務官      冨樫 博之君
   国土交通大臣政務官    根本 幸典君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    山野内勘二君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         宮川  晃君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 康裕君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         山口 英彰君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            佐藤 速水君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 柄澤  彰君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           西郷 正道君
   政府参考人
   (林野庁長官)      今井  敏君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            嶋田  隆君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    宮本  聡君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房建設流通政策審議官)     海堀 安喜君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        山田 邦博君
   政府参考人
   (観光庁次長)      蝦名 邦晴君
   衆議院調査局環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別調査室長      辻本 頼昭君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月一日
 辞任         補欠選任
  坂本 哲志君     冨岡  勉君
  近藤 洋介君     阿部 知子君
  笠井  亮君     真島 省三君
同日
 辞任         補欠選任
  冨岡  勉君     坂本 哲志君
  阿部 知子君     近藤 洋介君
  真島 省三君     笠井  亮君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件(第百九十回国会条約第八号)
 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、第百九十回国会閣法第四七号)
     ――――◇―――――
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塩谷立#1
○塩谷委員長 これより会議を開きます。
 第百九十回国会、内閣提出、環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案件審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官澁谷和久君、厚生労働省大臣官房総括審議官宮川晃君、厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、厚生労働省保険局長鈴木康裕君、農林水産省大臣官房総括審議官山口英彰君、農林水産省大臣官房総括審議官水田正和君、農林水産省消費・安全局長今城健晴君、農林水産省食料産業局長井上宏司君、農林水産省生産局長枝元真徹君、農林水産省経営局長大澤誠君、農林水産省農村振興局長佐藤速水君、農林水産省政策統括官柄澤彰君、農林水産技術会議事務局長西郷正道君、林野庁長官今井敏君、経済産業省通商政策局長嶋田隆君、経済産業省製造産業局長糟谷敏秀君、中小企業庁長官宮本聡君、国土交通省大臣官房建設流通政策審議官海堀安喜君、国土交通省水管理・国土保全局長山田邦博君、観光庁次長蝦名邦晴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#2
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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塩谷立#3
○塩谷委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川郁子君。
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中川郁子#4
○中川(郁)委員 自由民主党の中川郁子でございます。おはようございます。
 きょうは、TPPの質疑の前に、北海道を連続して襲った台風、その台風の災害対策について、最初にお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。
 私の選挙区は北海道第十一選挙区、十勝地域が私の選挙区です。十勝管内は、日本でも有数の農業地帯でございまして、ジャガイモ、小麦、ビート、小豆などの豆類、また酪農、畜産が盛んな地域でございまして、一二〇〇%の自給率を誇る地域です。この地域が一連の台風により大変な災害を受けました。
 多数の河川の氾濫などにより、農地の表土が流出をし、農地の冠水、農業用水の広域にわたる破損、畜舎崩壊、住宅浸水など深刻な被害を受けました。
 二名のとうとい命を落とされた方がいらっしゃり、また、今なお行方不明の方もいらっしゃる、そういう甚大な被害を受けました。
 さらに、交通インフラであるJR石勝線、国道三十八号線、国道二百七十四号線、多数の道道などが寸断をされ、観光客のキャンセルが相次ぐなど、いまだ爪跡が残っている、こういう状況であります。
 管内の芽室町では、町内を流れる三つの河川が氾濫をいたしました。町全体の畑の一割に相当する二千ヘクタールが冠水をし、また、美生川沿いの二百ヘクタールほどの畑で、河川の氾濫によりまして、耕土がえぐり取られ、あちらこちらに流木や石が散乱をし、またさらに、長雨による地盤の緩みで崖の一部が崩落をしています。河原と化したような畑で再び作物をつくるのには農地改良の工事が不可欠、こういう状況であります。
 また、スイートコーンの缶詰、国内シェア七五%を占める工場も泥につかってしまい、今、再建に向けて努力をしているというような状況であります。こういった農地の被害だけで八千八百八十一ヘクタール、こういう状況であります。
 被災直後から、自民党の二階幹事長が被災地を視察していただき、さらに、安倍総理大臣、山本農林水産大臣、石井国土交通大臣、松本防災担当大臣が御視察をいただきました。そして、農地が御専門の議員の先生、また、自民党台風農業災害対策ワーキングチームの先生方、災害特別委員会調査団、さらに、各省庁のトップの方々が次々と被災地の御視察を賜りました。それらの御視察を踏まえ、迅速に激甚災害指定の上、関連対策を取りまとめていただきました。
 さらに、国の出先機関の関係者の皆様方が不眠不休で御尽力を賜り、被災地域も大変ありがたいと感じております。改めてお礼を申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 十勝では、TPPがあってもなくても、生産性向上に向けた取り組み強化を図るため、関連対策として講じられた事業に積極的に取り組んでいるさなかにこのような被害を受けました。天候が不安定ですので、同様の被害は今後どの地域でも起こり得ることであり、再生産可能な農業を推進するために、TPP関連対策に加えまして、自然災害リスク管理の強化、被災した場合のセーフティーネットの充実などが重要だと考えております。
 そこで、今般の台風災害等を踏まえた対策について具体的にお尋ねをしたい、このように思います。
 今月初旬から、災害復旧事業の本格的な査定作業が開始をされています。被害が著しい自治体などから、管内には、一つの農家で十ヘクタール以上も被災した農家がおり、農地災害復旧事業に関する一アール当たりの単価が都府県に比べて著しく低いことから、農家の負担額が多大になるというふうに見込まれています。被災農家について、今後も営農が続けられるよう対応してもらえないかとの強い意見が寄せられている状況であります。
 北海道における復旧限度額の見直しなど、農家負担への対応はどのようにしていくのか、農林水産省のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
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佐藤速水#5
○佐藤政府参考人 農地の復旧限度額でございますが、北海道では一アール当たり六万七千円、都府県では一アール当たり三十万七千円となっております。
 これは、復旧限度額が、被災した農地にかわる農地を新たに造成するために必要な標準的な費用として定められたものでございます。
 この復旧限度額を超えた部分につきましては、国庫の補助の対象とならないために、自治体ですとか農家の負担となります。
 したがいまして、できる限り復旧限度額を超えないような工法を採用する必要があると考えております。
 例えば、土が流出した農地を復旧する際に、近くにあります河川に堆積した土砂を農地の基盤に盛り込むことによりまして、土の運搬費ですとか購入費を軽減するなどの工夫がございます。また、農地の復旧工事と排水路などの復旧工事を組み合わせて、工事費の軽減に資する工法を採用することなども考えられます。
 また、十月二十八日付で、北海道におきます営農機械の大型化を踏まえまして、畑地の復旧限度額算定に当たりまして、考慮する面積を拡大するような、そういった特例措置を創設いたしまして、今回の災害査定から適用することといたしました。
 委員お尋ねの復旧限度額の見直しにつきましては、その根拠となりますデータの収集、整理に時間を要することなどもありまして、直ちに対応することは難しいと考えておりますが、近年の農地の災害復旧事業ですとか整備事業の実態、今回の台風災害の被害状況等につきまして、積極的に調査を進めまして、しっかりと検討してまいりたい、かように考えてございます。
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中川郁子#6
○中川(郁)委員 ありがとうございました。
 今回の災害に関しては、いろいろと工夫をしてくださるという回答であるというふうに思います。農家の不安を払拭し、営農意欲が継続されますように、引き続きの配慮をお願いしたいというふうに思いますが、やはり来年も再来年も、台風でありますから、また同じような被害が起きるということも考えられますので、ぜひ、復旧限度額について、今後、都府県との格差を是正していただくように、検討をお願い申し上げたいというふうに思います。
 そして、今般の台風災害でありますが、河川が大きく氾濫してしまったということが台風の災害の規模を大きくしてしまったというふうに思います。被災地をくまなく見て歩いております。また、地域で政策懇談会などを多数開催させていただいて、皆さんの御意見を伺っているところであります。そこで出てくる意見の多くは、平素の河川管理に問題があるのではないかという御指摘であります。
 平素の河川管理の重要性、本当に再確認をしている状況であります。鉄道や道路の橋梁の被害、そして、多くの流木が橋脚にひっかかっている、橋脚にかかる河水の、川の水の圧力が増し、破壊や河川の水が橋の両側を削る現象の原因になっているというふうに見受けられます。また、土砂が河床に堆積し、河床が高くなっている状況を、住民の皆さんは、適切な河川管理を行っていれば災害の幾つかは防げたのではないかと感じております。また、日ごろからそのことについて問題意識を多く持っておられる皆さんは、公的機関に何回も話をしたけれども何も対応してくれなかった、そのようにおっしゃいます。
 そこで、河川管理のあり方についても検討する必要があるのではないかというふうに考えています。国土交通省では、水循環基本法に基づいて、河川の流域単位での適正管理を推進しているというふうに伺っておりますが、これもあわせて、河川管理のあり方についての考え方、今後の推進方策について御説明をお願いしたいというふうに思います。
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山田邦博#7
○山田政府参考人 お答えいたします。
 洪水の氾濫を防ぐために、北海道の国管理河川におきましても、流下能力の向上が必要な箇所につきましては、河道掘削等を実施してきているところでございます。
 また、日常の河川巡視あるいは点検などによりまして河道の状況を確認して、洪水の流下阻害とならないよう、計画的な堆積土砂の掘削ですとかあるいは樹木の伐採などにも取り組んでいるところでございます。
 洪水により発生しました、先ほど委員が御指摘になりました河川内の流木対策につきましても、これまでも緊急的な河川等の災害復旧事業などにあわせて取り組んできたところでございますけれども、引き続き、次は本格的な河川等の災害復旧事業などとあわせまして、より一層強力に進めてまいりたいと思っております。
 さらに、平成二十八年度の補正予算によりまして、今後、堆積土砂の掘削ですとかあるいは樹木の伐採などを進めることとしているところでございます。
 一方、北海道が管理する河川におきましても、計画的に行う堆積土砂の掘削あるいは樹木の伐採につきまして、国としてもさまざまな技術的支援を行っていきたいと思っております。
 また、防災・安全交付金などを活用いたしまして着実に河道掘削が進むように、北海道の支援を行ってまいりたいと思っております。
 今後とも、これらの取り組みのより一層の推進を図りまして、治水安全度の向上に努めていきたいと考えております。
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中川郁子#8
○中川(郁)委員 ありがとうございました。
 流木の状況、また河畔林についての管理をしっかりやってくださる、また土砂などもしっかり管理をしてくださるという前向きな御答弁をいただいたというふうに思います。
 私は、党内で水戦略特命委員会の事務局長を拝命しているところでありますが、そこでもしっかり研究を進めていきたいというふうに思います。
 ぜひ地域で協議会をつくっていただいて、協議会の中には、農家の方あるいは建設業者の方、地域住民、また砂利業者の皆さんなどに入っていただいて、国や道ができない部分に関しては自分たちもやらせてもらえないか、そういうような声も大きいですので、ぜひ協議会をつくるなどの研究を進めていきたい、このように思っております。
 そして、三番目の質問に入らせていただきたいというふうに思います。
 自然災害リスク管理強化策、もう一点、本当に大切なことだというふうに思いますが、ことしの湿害といった条件の中でも良質の農作物が生産できるように、品種改良を推進していただきたい、このように思います。品種改良を推進することは、農業の所得拡大のためには重要な取り組みであるというふうに考えています。
 小麦、バレイショなど輪作体系作物に加え、所得拡大策として取り組んでいる野菜類の品種改良について、農林水産省はどのように取り組んでおられるのか、お聞きしたいというふうに思います。
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西
西郷正道#9
○西郷政府参考人 お答えいたします。
 先般の台風によりまして、北海道の畑作物あるいは野菜に大きな被害が発生したところでございます。御指摘のように、これからは気候変動も見据えまして、作物品種の湿害耐性の向上に努めていくのは重要な課題だというふうに認識しておるところでございます。
 農林水産省といたしましては、これまで長期間を要していた育種を効率的に進めるために、遺伝子配列に着目した選抜法というのを開発いたしまして、大豆の湿害に強い品種でございますとか、小麦の湿害として問題の、穂が発芽してしまう、それがしにくい品種の開発等を進めているところでございます。
 また、栽培技術の面からも、耕うんと同時に畝立てを行って湿害が起こらないようになるとか、崩れにくい排水孔を畑地に簡単につくる技術など、大豆や野菜の湿害回避技術を開発しておりまして、品種育成とあわせまして、栽培技術につきましても総合的に研究開発に取り組んでまいりたいと存じております。
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中川郁子#10
○中川(郁)委員 ありがとうございました。
 同様に、乳用牛、肉用牛、豚の改良についても、生産性向上のためには重要であり、例えば乳用牛の泌乳能力についても熾烈な国際競争にさらされています。着実に生産性を向上し、国際競争に打ちかつだけの十分な成果を上げるためには国の支援が重要と考えますが、いかがでしょうか。
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枝元真徹#11
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘いただきましたとおり、生産性の向上を通じまして畜産農家の所得向上また国際競争力の強化を図っていくためには、規模の拡大、省力化といった取り組みとともに、家畜の改良によります能力の向上を図っていくことが重要というふうに考えてございます。
 具体的には、お話がございましたが、乳用牛につきましては、乳量が多く、また丈夫で長い期間活躍できるような牛を、肉用牛につきましては、現在より短い肥育の期間で適度な脂肪交雑が入るような牛を、豚につきましては、産子数が多くて飼料の利用性が高いような豚を目指して改良を進めていくことが有効だというふうに考えてございます。
 農林水産省といたしましては、独立行政法人の家畜改良センター、また大学等の研究機関、都道府県、民間等が連携いたしまして、遺伝子レベルでの能力の解析といったような新たな手法も活用しながら、高能力の家畜を生み出すための家畜改良を推進いたしますとともに、優良な家畜等の導入支援による普及などにより、家畜の能力向上を進めますとともに、あわせて、このような家畜の高い能力を十分に引き出せる高度な飼養管理の普及を進めてまいりたいと考えております。
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中川郁子#12
○中川(郁)委員 ありがとうございます。
 これは災害とは直接関係のないことでありますが、TPP対策であるというふうに思います。
 乳用牛については、指定団体制度ができた昭和四十年ごろの乳用牛は、年間の乳量が平均四千キロ台でありました。生産者や関係者の日々の努力がありまして、今や平均一万キロを超える水準まで生産性が向上したものであります。
 その中でも、十勝管内には、二万キロを超える牛を飼養し、平均一万五千キロを誇る経営もございます。改良の結果は全ての生産者が裨益するものですので、改良に貢献している生産者や関係者の不断の努力に対し支援をいただくことは、国策としても重要なものであるというふうに考えています。
 また、肉用牛の能力でありますけれども、肉量が多い牛が家畜市場などで高く取引されています。肉質については、小ザシなどのサシの入り方を研究している方が、私の地元、帯広畜産大学、口田教授という方がいらっしゃるんですけれども、画像を活用した判定技術などを開発しています。ロース芯の断面積の大きさなどがすぐれた牛として高く評価をされています。
 血統により、よしあしが決まることも多いので、生産者は交配に大変な気を使っています。和牛は日本固有の牛であります。国際的な需要の拡大に対応するために、繁殖基盤の拡大が喫緊の課題であります。十勝には、粗飼料確保も十分できること、新たな食肉処理場を整備したことから、一層、一大肉用牛生産地帯に発展する可能性があるというふうに考えておりますので、さらに、肉用牛の改良についても御支援をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、台風災害についてですけれども、観光振興策の強化をお願いしたいというふうに思います。
 総合的なTPP関連政策大綱におきましても、「観光プロモーションの推進や、食・農業体験などの滞在コンテンツの磨き上げ等により、訪日外国人観光客の地方誘致や消費拡大を促進する。」とされており、TPPを通じた強い経済の実現の一環として、観光振興策も大きな柱となっています。
 残念ながら、冒頭申し上げましたように、十勝では交通インフラに大打撃を受けておりまして、JRはいまだ復旧していないことから、ホテルの予約のキャンセルが相次いでおります。十勝観光の書き入れどきである九月、十月、ひどいところにおきましては、昨年比二割程度と壊滅的な打撃を受けております。地域でも、風評被害を払拭すべく、自治体単位でミニふっこう割を措置するなど、誘客のための努力を開始しておりますが、一地域だけの努力では十分な効果を上げていないのが現状であります。
 激甚災害の指定を受けた地域の観光振興策の強化について、観光庁のお考えを聞かせていただきたいというふうに思います。
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蝦名邦晴#13
○蝦名政府参考人 お答え申し上げます。
 北海道には、世界遺産の知床や富良野を初めといたしまして、魅力的な観光地が多数ございます。観光客に人気の旅行先の一つでございますことから、風評被害の防止が急務であるというふうに考えてございます。
 そのために、正確な情報発信を行いますとともに、今後の観光需要の回復を図るために、北海道庁、関係業界等とも連携をいたしまして、プロモーションのプログラムを実施することとしております。
 具体的には、外国人の旅行客の誘客のために、第二次補正予算を活用いたしまして、訪日プロモーションによる重点的な支援を実施いたします。また、北海道庁などと連携をいたしまして、道外からの国内の観光客を誘客するためのプロモーションの実施をいたします。また、旅行会社や航空会社によります道東、道北への送客キャンペーンの実施、こういった内容をプログラムとしておりまして、これらを関係者と一致協力いたしまして強力に推進することによりまして、北海道への内外からの観光需要の回復に努めてまいりたいと考えております。
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中川郁子#14
○中川(郁)委員 この五日にも観光庁長官が御視察をしていただくという情報が入っております。観光の厳しい状況を御視察いただいて、地域に寄り添った形での政策を強化していただければ幸いだというふうに思っています。
 そこで、具体的に、TPP関連政策大綱の進捗の確認をさせていただきたいというふうに思います。
 自民党内でも、連日、熱心に検討を行っていますが、TPP対策本部が昨年十一月に取りまとめました総合的なTPP関連政策大綱のうち、攻めの農林水産業への転換で検討を継続している項目があります。地元でも関心の高い次の二項目について、現在の検討状況について質問したいというふうに思います。
 まず、農政新時代に必要な人材力を強化するシステムの整備です。
 十勝において強い農業づくりを永続的に進めるためには、農業をめぐる情勢を正確に判断し、的確な経営判断を行えるリーダーを育てていく必要がある、このように思います。人材力を強化するシステムについて高い関心を皆さん持っています。システムの整備がどのように進捗しているのかの御説明をお願いいたします。
 次に、戦略的輸出体制の整備についてです。
 先日の委員会で安倍総理大臣に十勝産長芋を輸出の優良事例として御紹介いただき、大変ありがたく存じました。続く、冷凍枝豆が日本農業大賞を受賞するなど、着実な成果を上げておりますが、ここに至るまで紆余曲折や大変な努力がありました。今後もさまざまな課題の解決が求められていくものというふうに思います。
 政府の農畜産物の輸出目標を達成すべく、私たちも一翼を担っておりますが、戦略的輸出体制の整備について、政府の検討の状況をお聞かせください。
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山本有二#15
○山本(有)国務大臣 御指摘のとおり、農政新時代には、経営力のある人材の育成、これが極めて重要でございます。
 このため、従来からある青年就農給付金事業による新規就農前後の所得確保の支援、あるいは農の雇用事業による農業法人等における雇用就農者の研修の支援、こういうものを行ってきたところでございますけれども、二十八年度補正予算におきまして、既に就農している農業者が営農しながら経営を体系的に学ぶ場として、農業経営塾の各地への展開を現在進めているところでございます。
 また、御指摘の検討十二項目の一つとして、教育段階から、就農し、農業経営者になるまでの各段階におきまして講じるべき施策を人材力強化の観点から総合的に見直すべく検討が行われ、この秋までに結論を得るとされております。
 理想論を申し上げれば、オランダが現在の農業の力を得るその前に、EUに加入することを農業分野でちゅうちょいたしました。そのときにワーヘニンゲン農業大学に産官学の英知を結集し、そして、現在のフードバレー計画を生み出したわけでございます。
 こういう意味で、我々の今後の強い農業、農政新時代の人材を各方面から育成していく必要があろうというように思っております。
 次に、輸出促進でございます。
 この輸出促進におきましては、本年五月に策定した農林水産業の輸出力強化戦略、ここに掲げた施策を着実に実施していく必要があります。
 まず、海外市場のニーズ把握、需要の掘り起こし、こうしたことに対するプロモーション、さらに、国内の農林漁業者、食品事業者の販路開拓のための相談、商談会出展等への支援、生産物を海外に運ぶ物流の高度化への支援、輸出先国・地域の輸入規制の緩和、撤廃を初めとする輸出環境の整備などを実行していく必要があると考えております。
 こうしたオール・ジャパンでの取り組みに加えまして、地域のハブとなる企業や団体などが中心となり、地域が一体となって輸出に取り組むことも重要であると考えております。
 議員御指摘でございます帯広市川西農協を中心とする長芋の台湾への輸出、これで実績を上げていただいておりますが、最近では米国への輸出も拡大されておりまして、長芋のみならず、ユリ根やツクネイモ等の輸出にも取り組みを拡大していただいているところでございます。
 また、福岡県とJA福岡中央会等によりまして設立されました九州農産物通商は、福岡県産の「あまおう」の輸出から始めまして、現在では、複数産地が連携した青果物の周年安定供給に取り組んでおられまして、福岡県のみならず、九州全体の農業者に裨益しているところでございます。
 このような地域における取り組みも支援するため、今回の補正予算におきまして、地域商社等による商品の取りまとめや手続、決済代行等の活動への助成を行うところとしております。
 さらに、御指摘のインバウンドを輸出に結びつけるためには、農泊の推進などによりまして日本食、食文化を体験してもらうことや、農林水産物、食品のお土産としての持ち帰りの促進等に取り組んでいるところでございます。
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中川郁子#16
○中川(郁)委員 ありがとうございました。それぞれの項目について着実に検討が進んでいるということがよくわかりました。私の地域でも積極的に農政新時代を切り開いていきたい、このように思いますので、御支援をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、食の安全の確保についての質問をさせていただきたいというふうに思います。
 札幌で開催をされました地方公聴会、私も参加させていただきました。いまだに食の安全の確保に関して不安をお持ちの方がいらっしゃいました。本委員会においてもたびたび議論をされていますが、肥育ホルモンや成長促進剤であるラクトパミンを使用した食肉の安全性についてのことであります。
 この安全性についてどのように評価しているのか、御説明をお願いしたいというふうに思います。
 先日来の質疑において、肥育ホルモンやラクトパミンを使用した肉がどれだけ輸入をしているのか把握していないのに、何件くらいの検査を実施することが適当なのか判断できないのではないかといった指摘もされたわけでありますが、サンプル検査の実施件数はどのような考え方に基づき設定しているのか、さらに、今の検査体制により、安全性は十分確保されているのか、御説明をお願いしたいというふうに思います。
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北島智子#17
○北島政府参考人 お答えいたします。
 肥育ホルモンやラクトパミンを使用した食肉につきましては、食品衛生法に基づいて、安全性を確保し、消費者の健康を守るため、残留基準を定めるとともに、基準に違反した食品が流通しないよう、リスクに応じた検査を実施しているところでございます。
 また、検査体制のお尋ねにつきましては、我が国に輸入される食品について、肥育ホルモン等を使用したかどうかは輸入時における届け出事項とはなっていないため、輸出国で肥育ホルモン等が使用された肉の輸入量を把握していないのは事実でございますが、輸入時のモニタリング検査につきましては、肥育ホルモン等が使用されている可能性があることを前提として実施しています。
 このモニタリング検査のサンプル数の設定に当たりましては、統計学的な手法に基づいて、特定の食品群に一%以上の違反食品が含まれている場合に、一定の信頼度、九五%の確率で一件以上発見できる検査件数を基本とし、食品群ごと、動物用医薬品や残留農薬などの検査項目ごとに設定しております。
 その際、危害度が高いものや、過去の危険率が高いものは件数を多く設定し、危害度が低いもの、過去に違反がないものについては少ない件数を設定しております。
 こうした検査件数の設定方法は、統計学的には輸入件数が増大してもサンプルを追加してとる必要がないとされており、国際的にも認められた手法でございます。
 なお、肥育ホルモン剤につきましては、過去十一年間において、米国産、豪州産牛肉について、合わせて約五千二百件のモニタリング検査を実施し、二例検出された事例がありましたが、いずれも残留基準の範囲内でございました。
 また、ラクトパミンについては、米国産、豪州産、牛肉、豚肉について、約千四百件モニタリング検査を実施いたしましたが、検出事例はなく、これまで食品衛生法違反は認められておりません。
 引き続き、適切な監視指導を徹底するための体制の整備を図り、輸入食品の安全性確保に万全を尽くしてまいります。
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中川郁子#18
○中川(郁)委員 きっちりとした科学的根拠、統計手法に基づき、体系的に検査されていることが確認できました。ありがとうございました。
 まだ少し時間がありますので、私の地域の政策懇談会での様子などをお話しさせていただきたいというふうに思います。
 私の地域では、TPP協議が始まる前には、TPP反対の嵐が吹き荒れておりました。いまだに余波が残っています。TPP参加反対の垂れ幕をおろしていない町村役場や商工会があったり、参加反対のバッジをつけて私の事務所に来られる方もまだまだたくさんいらっしゃる状況であります。
 平成二十五年二月、安倍総理のオバマ大統領との共同声明により、例外なき関税撤廃を決める協定ではないということが確認できて以降、少しずつではありますが、理解が促進されてきたものというふうに思います。
 現に、昨年十一月に打ち出されました攻めの農林水産業への転換に基づき、経営マインドを持った農林漁業者の経営発展に向けた投資意欲を後押しする施策として、産地パワーアップ事業、畜産クラスター事業等が講じられたことに直ちに呼応し、多くの予算の獲得をさせていただきました。農家の皆さんは前向きにこのチャンスをしっかりと捉えて、自分の農業を大きく拡大していこうという意欲のあらわれであろうというふうに思います。
 しかしながら、潜在的にも多くの要望があって、地域で順番を待っておられるグループ、計画策定中の地域、地域に残すべき家族経営を事業主体としているような地域など、今後支援を希望するグループや地域がたくさんございます。このため、中期的なスパンで事業を実施していただくとともに、十分な予算を確保していただきたいというふうに考えていますけれども、農林水産省のお考えを伺いたい、このように思います。
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枝元真徹#19
○枝元政府参考人 昨年の十一月に取りまとめられました総合的なTPP関連政策大綱におきまして、攻めの農林水産業への転換といたしまして、産地パワーアップ事業、畜産クラスター事業等の体質強化対策を集中的に講じているところでございます。
 具体的には、産地パワーアップ事業におきまして、高性能な機械ですとか集出荷施設の整備、また地域の営農戦略に基づいた高収益化を図る取り組みへの支援、畜産クラスター事業におきましては、省力化機械の導入、規模拡大のための畜舎整備、TMRセンターなどの施設整備など、収益力、生産基盤を地域ぐるみで強化する取り組みへの支援などを行っているところでございます。
 いずれの事業につきましても、非常に評判のよい事業でございます。平成二十八年度の補正予算におきましては、二十七年度の補正予算から両事業とも増額をいたしますとともに、現場の声も踏まえまして、例えば重点化枠の中で、家畜導入支援について、貸し付け方式に加えて購入方式を可能とするなど、さまざまな内容の充実も図ってきているところでございます。
 今後とも、次世代を担う生産者が、新たな国際環境のもとで、あしたの農業に夢と希望を持って積極果敢に取り組めますよう、また、所得の向上を図ることができますよう万全の対策を講じてまいりたいと存じます。
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中川郁子#20
○中川(郁)委員 ありがとうございました。
 攻めの農林水産業を構築していくためにさまざまな準備を進めているというお話を聞き、安心をいたしました。
 最後に、石原TPP担当大臣に、発効までの間に実施する政府の対応及び参加国の批准促進、TPPを活用した経済活性化などについて、御決意を賜れればというふうに思います。よろしくお願いします。
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石原伸晃#21
○石原国務大臣 冒頭、中川先生の地元を初め、北海道の多くの方々が、八月、九月の台風で御被災され、また今も大変御苦労いただいている、公共インフラの整備がままならない、他人事ではなく、寄り添って政府として取り組んでいくということをお約束申し上げたいと思います。
 さて、TPP協定が生み出す効果を一日も早く実現するために、我が国が率先して動くことで早期発効の機運を高めていくこと、世界に目を転じますと、保護主義やあるいは孤立主義が広がりつつある中で、我が国のこれまでの経済発展を考えますと、自由貿易、この自由貿易体制の維持、そして国際的な枠組みづくり、ルールメーキングに我々が入っていく、主導的な役割を果たすということが肝要であると考えております。
 昨日総理も述べられておりましたけれども、国会でTPP協定が承認され、整備法案が成立すれば、再交渉はしないという意思を立法府も確認したことになるわけでございます。このまま無為に時を過ごせば、むしろ再交渉を求められる事態を引き寄せることになりかねない、日本は受け身で他国の動きを待つのではないと総理が明確におっしゃっておりますので、私も、この線に沿って当委員会での審議を深めてまいりたいと考えております。
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中川郁子#22
○中川(郁)委員 御決意を伺い、大変心強く思いました。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
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塩谷立#23
○塩谷委員長 次に、阿部知子君。
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阿部知子#24
○阿部委員 民進党の阿部知子です。
 本日は、質問のお時間をいただき、ありがとうございます。
 私は、きょうは主に医療分野で質問をさせていただきたいと思いますが、冒頭、せっかくいただきましたお時間ですので、岸田外務大臣に、このTPPと直接には関連いたしませんが、我が国のまさに国際的に占める位置、役割ということにおいて、さきの核兵器禁止条約における対応、大臣のお地元の広島もそうです、大変、被爆者の皆さんも残念に思っておられる。先ほど石原伸晃大臣がおっしゃいましたが、我が国が世界のルールメーキングのリーダーとなるとすれば、この核兵器の禁止というのは最も肝要な、日本こそ最先端でやるべきことだと思います。
 この点について、岸田外務大臣に、なぜ日本の対応がこのようなものになっているのか、お尋ねをいたします。
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岸田文雄#25
○岸田国務大臣 まず、我が国の核軍縮・不拡散に対する考え方は、一貫して一つの考え方に基づいて取り組んでいるということを申し上げさせていただきます。
 すなわち、我が国は、核兵器の非人道性に対する正確な認識とそして厳しい安全保障環境に対する冷静な認識、この二つの認識に基づいて、核兵器国と非核兵器国の協力のもと、現実的、実践的な取り組みを進めていく、これこそが核兵器のない世界を実現するために有効な取り組みであるという基本方針のもとに取り組んでおります。
 そして、先般、国連総会第一委員会におきまして、各国が提出した決議について採決が行われました。その中の一つの決議についての我が国の対応について御質問いただいたわけでありますが、各国が出しました一連の決議の対応についても、今申し上げました基本的な方針を貫いているというのが我が国の対応であります。
 そもそも、我が国自身も決議を提出しているわけでありまして、今申し上げました基本的な方針に基づいて我が国の決議を提出した、結果として、米国を含む百を超える多くの国から共同提案国になってもらい、そして、結果的に百六十七、多くの国々から賛成してもらう、最も多くの国から支持を得た、これが我が国の決議でありました。我が国の基本的な考え方が、この核軍縮・不拡散の議論の中で、国際社会において最も多くの支持を集めているという結果となりました。
 そしてその上で、御指摘の決議について、要は核兵器禁止条約の交渉開始を含む決議について、我が国の対応について御質問いただいたわけでありますが、その決議に対しまして我が国は反対をいたしました。この反対の趣旨は、先ほど申し上げました二つの認識に基づく現実的、実践的な対応にそぐわないのではないか、さらには核兵器国と非核兵器国の協力を重視するという立場にも沿わないのではないか、こういった理由で反対を表明したわけであります。
 こうした我が国の考え方、評価は、他の国々の御指摘の決議に対する賛否にもあらわれていると考えています。すなわち、他の国々の賛否の結果は、御指摘の決議に北朝鮮は賛成をしました、そして、五つの核兵器国は全て賛成しませんでした、そして、我が国と同じく非核兵器国として核軍縮・不拡散に取り組んできたドイツ、あるいはオーストラリア、あるいはオランダ、こういった国も全て賛成をしておりません。こうした各国の賛否の結果を見ましても、我が国の御指摘の決議に対する判断、これは裏づけられているのではないか、このように感じています。
 そして、御指摘の決議は結果的に採択されました。来年から核兵器禁止条約の交渉が開始されるということが確認をされたわけであります。この交渉においては、我が国は、引き続き、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場から、堂々と議論に参加するべきであると思います。唯一の戦争被爆国として、核兵器国と非核兵器国の橋渡し役としてこの議論にも堂々と参加するべきだと私は思っています。具体的には手続がこれから確認されて、政府として正式にその対応を判断するわけですが、現時点において私はそのように感じているところであります。
 このように、我が国の決議においても、御指摘の核禁条約の交渉開始に関する決議においても、そして今後の交渉においても、我が国は核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場を貫いております。今後も、この方針をしっかり貫きながら、唯一の戦争被爆国として、核軍縮そして不拡散の議論を堂々とリードしていきたいと考えています。
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阿部知子#26
○阿部委員 核兵器の不拡散あるいは廃絶に向けて、まず第一に、この非人道的兵器を使わない、禁止するということは不可欠な一歩だと私は思います。化学兵器も生物兵器もそういう意味で禁止されております。人道に対する罪だからであります。
 特に大臣にあっては、御自身の御地元での経験もおありでありましょう。我が国がこれは使ってはならないものだと明確にしない限り、おっしゃったように北朝鮮が賛成した、いいことではありませんか、使わない、この北東アジアの核をめぐる状況に一つ前向きになると私は思うべきだと思います。
 きょう、この場はTPPの問題ですので、これ以上私もこのことに時間を費やしませんが、今の大臣の御答弁は大変に残念ですし、日本がこれまで歩んできた核廃絶、あるいはそのことの本気度、実際に何をステップにしていくのか、やはり使わない、お互いに使わないということから始まるものだと私は思っております。(岸田国務大臣「一言だけ」と呼ぶ)では。
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岸田文雄#27
○岸田国務大臣 核兵器のない世界を目指す、この目標を多くの国が共有しています。そして、私は、三年十カ月外務大臣をやる中で、核兵器国と非核兵器国の協力なくして結果を出すことはできない、こういったことを確信する場面に多々直面してきました。
 こうした経験の中で、核兵器を持っていない国だけが理想を掲げても、核兵器を持っている国がその外にいたのでは結果に結びつかない。この現実の中で具体的に結果を出すためにはどうしたらいいのか、それこそ責任ある対応ではないか、こういった信念に基づいて、一つの考え方に基づいて、具体的なそれぞれの課題について判断を下してきました。
 この判断は決して簡単なことではありませんが、説得力を持つためには、一つの信念、立場、これを貫いていかなければなりません。今申し上げましたこの考えに基づいて、先ほど申し上げました基本的な立場、これをしっかり守りながら、今後も努力をしていきたいと申し上げております。
 残念だというお言葉がありました。しかし、私は、私の経験、考え方に基づいて、一つの考え方を貫いた結果であるということも御理解いただきたいと思います。
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阿部知子#28
○阿部委員 基本的な我が国の立場とは、戦争による核の使用で被爆をしたということであります。そして、これは到底どんなことにおいても許される状況ではないんだということをまず、これは我が国が戦争による被爆国である、そこからくるものであります。
 本来であれば外務委員会などで、さらに岸田外務大臣には頑張っていただきたいので、私はこのことの論議は深めていきたいと思います。
 本来のTPPに戻らせていただきます。
 岸田大臣に引き続いてお伺いいたしますが、十月の二十七日の日に共産党の笠井委員がお取り上げの、いわゆるサイドレターについてでございます。
 これまでEPAとかWTOとかいろいろな他国との協定がございました中で、特に医療保険分野に特記して、このサイドレターは将来の医療保険分野でのさまざまな協議も含むということがわざわざ書かれたものでございますが、これまでの中でそのようなものはございましたでしょうか、前例が。お伺いいたします。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 今回我が国が取り交わしたサイドレターは全部で二十一本あったと承知をしていますが、その中の一つについて御質問をいただきました。
 御指摘のような医療保険に関するサイドレター、これはこれまで、TPP協定以外の交渉において我が国が同様のサイドレターを交わしたということはないと承知をしています。
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