外交防衛委員会

2016-10-25 参議院 全256発言

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会議録情報#0
平成二十八年十月二十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     青山 繁晴君
 十月二十五日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     今井絵理子君
     藤田 幸久君     浜野 喜史君
     井上 哲士君     武田 良介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         宇都 隆史君
    理 事
                阿達 雅志君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                大野 元裕君
                浜田 昌良君
    委 員
                青山 繁晴君
                今井絵理子君
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                中西  哲君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                浜野 喜史君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                武田 良介君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       環境大臣     山本 公一君
       防衛大臣     稲田 朋美君
   副大臣
       経済産業副大臣  松村 祥史君
       環境副大臣    関  芳弘君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣府国際平和
       協力本部事務局
       長        宮島 昭夫君
       外務大臣官房地
       球規模課題審議
       官        相星 孝一君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       外務大臣官房審
       議官       川崎 方啓君
       外務大臣官房審
       議官       滝崎 成樹君
       外務大臣官房審
       議官       森 美樹夫君
       外務大臣官房参
       事官       三上 正裕君
       外務省北米局長  森  健良君
       文化庁文化財部
       長        藤江 陽子君
       経済産業大臣官
       房審議官     高科  淳君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       環境大臣官房審
       議官       早水 輝好君
       環境大臣官房審
       議官       正田  寛君
       環境省地球環境
       局長       鎌形 浩史君
       環境省水・大気
       環境局長     高橋 康夫君
       防衛大臣官房衛
       生監       塚原 太郎君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省地方協力
       局長       深山 延暁君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    辰己 昌良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○パリ協定の締結について承認を求めるの件(内
 閣提出)
    ─────────────
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宇都隆史#1
○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
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宇都隆史#2
○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 パリ協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府国際平和協力本部事務局長宮島昭夫君外十九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宇都隆史#3
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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宇都隆史#4
○委員長(宇都隆史君) パリ協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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佐藤正久#5
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。おはようございます。
 関環境副大臣、当委員会に来ていただき、ありがとうございます。
 まず、パリ協定でございますが、協定の中にも何回も気候変動という言葉が出てまいります。ただ、国民の一部には、気候変動と温暖化、これを混同しているような向きも見られます。
 外務大臣、実は外務省には気候変動課という部署があって、環境省はこれは地球温暖化対策室と、同じような部署がやっぱり違う名前を使っているんですよ。
 これは、言葉って非常に大事ですから、私は気候変動の中の一つに温暖化があると思っているんですけれども、環境省に伺います。この辺の言葉の定義、整理、これについてはどういう見解をお持ちか、お聞かせください。
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鎌形浩史#6
○政府参考人(鎌形浩史君) お答え申し上げます。
 地球温暖化と申しますのは、人の活動に伴って二酸化炭素等の温室効果ガスの濃度が上昇することにより地球全体で温度が上昇する現象でございます。この地球温暖化によりまして、雨の量や頻度が変わるなど広い意味での気候変動が引き起こされるわけでございますが、我が国では、温度が上がるという現象を端的に表すため、地球温暖化対策法など法令においても地球温暖化という言葉が用いられております。
 ただ、御指摘のとおり、世界的には気候変動、クライメートチェンジという言葉を用いることが多くなってきておりますので、国民に分かりやすい説明となるように引き続き工夫はしてまいりたいと考えております。
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佐藤正久#7
○佐藤正久君 是非よろしくお願いします。
 今回のパリ協定では、締結国はNDC、これを作成します。日本のNDC作成のためには、これは日本は二国間クレジット、JCMというものを有効な手段として使うというふうになっております。
 一方、このJCMは、日本だけではなく、ほかの国においても非常に目標達成のための有効な手段だと考えます。よって、ほかの国にもこのJCM、この制度に参加を求めるべきと考えますが、環境省の見解をお伺いします。
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鎌形浩史#8
○政府参考人(鎌形浩史君) 御指摘のJCMにつきましても、これまでも具体的な成果、日本におけます具体的な成果などにつきまして国際的に情報発信を行っているところでおります。今後も、優れた低炭素技術による世界全体の排出削減に貢献するため、我が国の取組や経験をCOPや国際会議などを通じて積極的に発信していきたいと考えております。
 例えば、今年開かれましたG7の富山で行われました環境大臣会合のコミュニケでも、日本の二国間クレジット制度、JCMの実施を通じて得たグッドプラクティスや知見などを共有することを奨励するとされていまして、そのように対応してまいりたいと思います。
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佐藤正久#9
○佐藤正久君 是非これは日本がリーダーシップを取って、全体としてこのNDCの目標を各国が達成できるように努力をお願いしたいと思います。
 ただ、今回の温室効果ガスの排出量の数量的な削減目標の達成については、締約国に法的拘束力がありません。そのためには、この目標達成のためのメカニズム、これが必要だと思いますが、その概要について、外務省の方に見解を伺います。
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相星孝一#10
○政府参考人(相星孝一君) お答えいたします。
 パリ協定におきましては、実施、遵守の促進メカニズムというものが規定されておりまして、実施、遵守促進メカニズムとは、協定の規定の実施、遵守促進を図る、促進するための制度でございまして、具体的には専門家による委員会が設置されることになっております。
 ただ、この実施、遵守促進メカニズムとしての委員会の具体的手続を含むパリ協定の実施指針につきましては、現在、国連気候変動枠組条約の締約国会議の下に設置されたパリ協定の特別作業部会や補助機関において、我が国を含む全ての締約国が参加する形で交渉が行われております。
 我が国としては、全ての国が参加する形でのかかる交渉を重視しておりまして、今後ともそのような枠組みで行われることが重要と考えております。
 引き続き、この実施指針等の策定交渉に我が国の意向を最大限反映すべく、関係国と連携しながら取り組んでいく所存でございます。
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佐藤正久#11
○佐藤正久君 是非お願いします。
 今回、達成目標に法的拘束力がない以上、このメカニズムがいかに機能させるか、多くの国が参加するかということが大事だと思いますので、是非お願いします。
 次に、COP22について伺います。
 私は、COP22、非常に大事だと思っておりますが、そのCOP22が始まる十一月七日までに本協定締結は非常に大事だと思っております。その必要性、重要性を外務大臣に、そして、COP22に環境大臣が参加する意義を環境副大臣に伺いたいと思います。
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岸田文雄#12
○国務大臣(岸田文雄君) 政府としましては、パリ協定を重視する立場から、早期発効そして早期締結、これを重視してまいりました。四月二十二日、署名開放日当日に署名をする、あるいは五月の伊勢志摩サミットにおいても本年中の早期発効を目指す、こういった共同声明取りまとめに努力をいたしました。
 国会の日程は国会でお決めになることではありますが、十一月七日からCOP22が開催されます。その際に積極的な姿勢を示す、あるいは説得力のある形で議論に参加する、このためにも一日も早く国会において御承認いただくこと、これは大変重要であると認識をしております。是非全力を尽くしたいと考えます。
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関芳弘#13
○副大臣(関芳弘君) 佐藤委員が御質問をいただきましたとおり、COP22、これはパリ協定によりまして生み出されましたモメンタムをしっかりと実施して、世界が低炭素社会、そして脱炭素社会に向けまして、いよいよ今行動を取るという、その世界に示す意味を持つ重要な会議でございます。かねて、我が国が全ての国が参加をした上で衡平で実質的な枠組みとなってまいりますように、交渉においてもしっかりとリーダーシップを取ってきたところでございます。
 今後も、パリ協定の必要な指針の策定の交渉、そして佐藤委員からも先ほど御質問のございましたJCM、これを始めとしました我が国の知見や技術等を活用しました国際的な取組を通じまして、引き続き国際社会にしっかりと貢献してまいりたい、このような意義として捉えております。
 加えて、パリ協定の目標達成のためには企業や自治体の取組が必要と考えておりますので、このパリ協定におきまして、数十の団体、日本の自治体や企業、大学等が参加をしまして、現地ブースを作りまして意見交換の機会等も活用しまして我が国の取組をしっかりとアピールしていきたい。
 こういう中におきまして、先ほど御質問のあった環境大臣の参加の意義でございますんですが、国会がお許しいただけるのでございましたら、山本環境大臣がこのCOP22に参加をさせていただいて、日本政府団の代表としまして、世界の温暖化対策の強化に向けました我が国の立場を力強く世界に発信をしていく、このようなことが重要であると考えております。
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佐藤正久#14
○佐藤正久君 今COP22の重要性、また環境大臣の参加の重要性が述べられました。やはり今までのこの交渉経緯、日本の立場を考えても、やっぱりCOP22が始まる前にこの締約国になるということが極めて大事だと思いますので、私も微力ながら尽力したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、次の質問に移ります。駆け付け警護について伺います。
 安全確保任務と駆け付け警護任務は違います。ただ、混同している方も結構国民の中にも多いと思います。テレビを見てたまに驚くのは、テレビのコメンテーター等が、自衛隊が南スーダンであたかも安全確保任務をやるようなイメージで捉えている方もいる、これは極めて国民に違ったイメージを与えかねないと思います。
 防衛省は、駆け付け警護任務と安全確保任務、この違いをもっと分かりやすく説明すべきだと思いますが、御見解を伺います。
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宮島昭夫#15
○政府参考人(宮島昭夫君) お答えいたします。
 いわゆる安全確保業務は、諸外国の軍隊における歩兵に相当する普通科主体で構成される部隊が実施することが想定され、地域の治安確保のため警護などを行うものであり、防護対象者はPKO要員等の活動関係者に限定されておらず、財産も防護対象です。
 一方、いわゆる駆け付け警護は、平素は施設活動等の業務を行う部隊が、国連やNGO関係者等からの緊急の要請を受け、その人道性及び緊急性に鑑み、本来の業務とは別に、その人員、装備などに応じ、あくまでも安全を確保しつつ対応できる範囲内で行うものでございます。
 このように、いわゆる駆け付け警護は、歩兵部隊による軍事的な色彩の濃い安全確保業務とはその主体も性格も異なります。
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佐藤正久#16
○佐藤正久君 ただ、それがやっぱりなかなか映像的に、絵的にも分かりにくい。やはり、どうしても自衛隊が駆け付け警護をやると、歩兵部隊みたいに全部助けに行くような、こういうイメージが強い。まさに言われたように、まさに応急的、一時的に急迫不正の侵害に対して、要請に求めて能力の範囲でやるものですから、そこは安全確保任務とは全く違いますから、そこはしっかり説明をこれからもしていただきたいと思います。
 また、次は、駆け付け警護の対象について質問をいたします。
 このPKO協力法の示す駆け付け警護の対象に日本のPKO隊員あるいはJICA、日本大使館は含まれるのでしょうか。
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稲田朋美#17
○国務大臣(稲田朋美君) 含まれます。
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佐藤正久#18
○佐藤正久君 よく新聞とか報道等では、日本以外の国連の部隊とかあるいは要員というものがかなりクローズアップされていますけれども、まさに法律に書いてあるように、この駆け付け警護の対象って幅が広いんです。国連関係者の中に、今大臣が言われたように、日本の自衛隊の派遣隊員も含まれます。
 この資料一を見てください。この資料一の下の方に駆け付け警護の一例というものをポンチ絵で描いています。要は、駆け付け警護の対象には、派遣された自衛隊の隊員、これも入りますし、日本の大使館員とかJICAの要員も入ります。これは、まさに、法で示す自衛隊員は国連平和維持活動に従事する者、大使館員あるいはJICAはこれらの活動を支援する者として読めるというふうに思います。
 ただ、今まではこれができなかった。自分の部下隊員といえども武器使用を前提に助けに行けなかった。私のゴラン高原PKOあるいはイラクでもそうでしたけれども、離れた場所で隊員が作業をしていると、いっぱいありました。そういうときに、何者かに襲われた、暴動に襲われたという際に、当然出先の部隊は本隊に救援要請を無線等でします、同じ部隊ですから。だけど、その際、本隊が救援部隊を派遣するときにも武器使用を前提として派遣できなかった。それは、正当防衛、緊急避難を超えるから。だから、行くとしたら武器使用を前提としない。
 例えば、情報収集という形で行って、もしもそれで巻き込まれたら、正当防衛で、範囲でやるしかない。部隊にそういうことを押し付けてきました。実際に、東ティモールのPKOのときも、ディリの市内で暴動が起きた。日本人が助けてくれと言ったときも、当然駆け付けて警護をする任務も権限もありませんが、外出している隊員を迎えに行くという理屈をつくりながら、座席が空いていたと、いろんなことを使ってやってきた。でも、それは本来、政治は現場に無理をさせたり、迷わせてはいけないはずです。
 やはり、警護対象にも幅があるんだと。どうしても、ややもすると、そういう外国の部隊とか日本以外の国連要員という部分がクローズアップされやすい。だけど、駆け付け警護の対象には、まさに自分の部下隊員あるいは大使館、JICA関係者も入るということをもっともっとPRしていただきたいというふうにも思います。
 さらに、今後、自衛隊が宿営地の外で活動をする、あるいはJICAの方がまた戻って、治安が改善、戻って、また、大臣が見られたあのナイル川に架かった橋を、これを整備を始めるというときにも、この駆け付け警護はやるではなくて、できるできない、これは極めて大きな私は隊員の安全確保、リスクを下げる意味でも大事だと思っておりますので、慎重に、そして情勢を見ながら分析をしていただきたいと思います。
 さらに、この活動地域です。今大臣の命令によって南スーダンのPKOは、中央、東、西、エクアトリア南部三州が活動地域となっております。ただ、実際に今活動はこの中央エクアトリアのジュバの宿営地の中に限られておりますけれども、実際上は。だから、施設活動が南部三州というふうな状況の中で、駆け付け警護、これを仮に付与された場合、北部の数百キロ離れたマラカルに行くなんということは行動命令を変更しない限りはできませんし、そんなことは実際的ではない。
 私も、東エクアトリアのトリトの方に行ったことありますけれども、あれだってヘリで数時間です。車で移動するならもう一日掛かりです。そういうところに、一応活動地域といえども、その東エクアトリアの方に自衛隊の施設部隊が駆け付け警護に行くということは多分実際的でもないでしょう。よって、仮に付与する場合、行動命令示す範囲も、実際、駆け付け警護の本来の趣旨、あるいはその隊の能力ということも考えながら付与していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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辰己昌良#19
○政府参考人(辰己昌良君) 今委員おっしゃったとおり、この大臣の指定する地域へのみ自衛隊は活動するわけでございます。駆け付け警護につきましては、先ほどその性格について宮島局長の方からお話がありましたけれども、まさに限定的な場面において応急かつ一時的な措置として、緊急の要請に応じその能力の範囲内で対応するものでございます以上、その施設活動を行っている地域、限定されるものと考えております。
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佐藤正久#20
○佐藤正久君 しっかり検討をお願いしたいと思います。
 資料一にもう一度戻ってください。次に、UNコマンドとナショナルコマンド、指揮と指図の関係について質問します。
 日本の派遣隊長はデュアルハットです。派遣部隊長とUNラインの施設隊長、それを兼務しています。よって、国連の指図と日本の指揮を同じ隊長が受けます。ゆえに、このUNコマンドとナショナルコマンドがぶつかった場合、隊長は非常につらいです。私が派遣されたゴラン高原のPKO、カナダ部隊の場合は、国連のラインでUNコマンドを受ける兵たん大隊長とカナダ政府の指揮を受ける派遣部隊長を分けていました。それは、指揮と指図がぶつかる場合があって、UNラインの入っている兵たん大隊長の立場を困らないようにするため、カナダの基準も全て国連スタンダードと同じではないというふうな説明を現地で受けました。
 日本の派遣隊も当然国内法に縛られます。国内法に書いていないことはできません。ゆえに、法理論上は、国連がやれと言ったことを国内法上やらないということもあれば、国連がやらないと言ったことも日本政府からの指揮や国内法でやることもあります。実際に、私もゴラン高原でこれを経験いたしました。ただ、できればこのUNコマンドとナショナルコマンドがぶつからない方がやっぱり有り難い。よって、派遣部隊長と施設隊長を兼務させている以上、継続的に日本の国内法、あるいは指揮の制限等を国連関係者に丁寧にすべきだと思います。そのための派遣隊長の努力と、これも重要だと思います。
 仮に、駆け付け警護任務、これが付与される場合は更に大事だと思います。仮に任務を付与する場合、特に大使館員とかJICA職員は国連要員ではありません。国連にとっては必ずしも優先順位が高い警護対象ではない場合があります。そういう彼らに対する駆け付け警護の任務が、その必要性が生じた場合、それを国連の指図、UNコマンドの業務として行うには、特別代表やあるいはフォースコマンダー、作戦部長の理解がないとなかなか難しい。七月のあのJICAの事案にあったように、UNとのそごを回避する上からも、関係者の理解、これを得る努力が極めて大事だと思いますが、防衛省の見解を問います。
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宮島昭夫#21
○政府参考人(宮島昭夫君) PKO法の話でございますので、私の方から御説明させていただきます。
 まさに委員御指摘のとおりでございまして、国連PKOは国連安保理決議等に基づき国連が組織し国連の統括の下で行われるものでございますが、これは、国連が各国から派遣された要員に対する懲戒権等の強制手段を伴う権限である指揮監督権を有するということを意味するわけではございません。国連は、各国から派遣された部隊や要員の配置等の調整に関する権限を有するにとどまるものでございます。
 したがって、指揮や指揮監督とは性格が異なることにしていることから、混乱を避けるため、PKO法第八条第二項においては国連が行う指図という言葉を使っております。
 また、委員御指摘のとおりでございまして、国連PKOに参加する各国が自国の法制及び政策の範囲内で可能な貢献を行うということが当然でございます。
 我が国としましては、PKO法で定められた参加五原則を堅持し、それが満たされる範囲で国連PKOに参加することを原則としております。また、この参加五原則が満たされているか否かは我が国がもちろん判断いたします。このため、従来より、我が国のPKO法のいわゆる参加五原則については、我が国が自衛隊の部隊等の国際平和協力隊を派遣する際に国連側によく説明し、理解を得ているところでございます。
 いずれにいたしましても、現場の要員が安全を確保しつつ国際平和協力業務が円滑に実施できるよう、先ほどの御指摘のように、十分国連側と調整をし連携をしながら仕事をできるようにしたいと思っております。
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佐藤正久#22
○佐藤正久君 この新たな任務を付与する場合は極めてこの部分が大事ですので、しっかり政府を挙げて対応をお願いしたいと思います。
 次に、弾道ミサイル対処について質問いたします。資料二、これを御覧ください。
 ジブチにおける海賊対処、この法的根拠は公共の秩序の維持、すなわち警察権で航行船舶を守っております。自衛隊法八十二条の三のこの破壊措置命令も、警察権で領海内の航行船舶を守ることができると。その際の守れる日本関連船舶、この一例はこの資料二の真ん中に書いてあるとおりです。
 ただ、現在の自衛隊法の破壊措置命令の下では、領海を航行していた日本関連船舶を守るために弾道ミサイルを迎撃はできますが、排他的経済水域や接続水域、これを航行する日本関連の船舶を守るために弾道ミサイルは迎撃できません。同じ警察権で、アデン湾の日本関連船舶は守れますが、日本のEEZの関連日本船舶は守れない、バランスが悪いような感じもします。
 他方、防衛出動が下令されれば、EEZを航行する日本関連船舶を守るために弾道ミサイルを迎撃することは可能です。つまり、この図のように、能力上は防衛出動が下令されれば日本関連の船舶を守れる。つまり、能力上はできるが法律でできないように縛っています。
 かつ、タンカーというものは、AIS、この船舶自動識別装置というものを付けておりますから、イージス艦のレーダーでも一定範囲のEEZ内のタンカーの位置は確認できますし、破壊措置命令が出るような情勢であれば海保や船主組合から情報を得ることも可能です。
 この破壊措置命令の法律は今から十年前に作った法律で、北朝鮮のミサイルのレベルも低かった。ただ、九月五日のミサイル発射に関し防衛大臣も記者会見で述べられておられるように、同じ地点から三発の弾道ミサイルを我が国の排他的経済水域に同時にほぼ同じ地点で着水させているというように大臣は述べています。大臣の言葉を借りれば、約千キロ飛んで、同時にほぼ同じ地点に着水、これはそういうレベルにあると。
 実際、九月五日の弾道ミサイル、これは奥尻島の約二百数十キロのEEZに着水したというように言われておりますが、これは、北海道の荒川副知事によれば、これ、落ちた場所というのはまさにイカ漁の漁場であり、石狩新港に入ってくる大事なタンカーの貨物船の航路に当たる、守ってほしいという話をされていました。
 防衛大臣、EEZは日本の経済的権益が保障されています。そこを通るタンカーの位置も分かり、イージス艦の能力上、タンカーに危害が及びそうな場合は弾道ミサイルを迎撃することも能力上可能です。法的に縛っているだけです。アデン湾の日本船籍は守れるがEEZの日本船舶は守らない、そういう法律になっている。北朝鮮のミサイルの能力は向上している。確かに、イージス艦、それを守るための護衛艦とか戦闘機、負担は大きいと思います。でも、自衛隊が能力上守れるのに国民を守れない、守ることが許されない法律は政治的にも私は問題だと思います。
 自民党の二階幹事長を長とするミサイル対策本部でも、あるいは国防部会でも、多くの自民党議員からも、何で守れるのに守らないんだということに疑義がありました。これはやっぱり法律改正含め政府の方でも検討すべき課題と考えますが、いかがでしょうか。
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宇都隆史#23
○委員長(宇都隆史君) どちらがお答えになりますか。じゃ、前田防衛政策局長。
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前田哲#24
○政府参考人(前田哲君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、自衛隊法の八十二条三の規定によります弾道ミサイル等に対する破壊措置、これは我が国の領域における人命又は財産に対する被害を防止するものということになってございますので、排他的経済水域における我が国船舶等に対する被害、これを防止するために、この規定に基づいて弾道ミサイル等の破壊措置を実施することはできないわけでございます。
 一方で、我が国の排他的経済水域に所在する我が国船舶等に向けて落下する弾道ミサイル、これを破壊をするためにいかなる措置を講じ得るかという点につきましては、これは国際法上の観点も踏まえなければなりません。
 また、先ほどAIS搭載船舶のお話がございましたけれども、日本の漁船の数というのは十五万ほど平成二十五年時点であると思いますが、このうちでAISを搭載している船舶というのは、ここに、先生の資料にございますように一定のトン数以上の船でございますので、義務付けられているのはそういうことでございますので、全ての船がAISを搭載しているわけでもないと、こういう問題もございます。こういった様々な観点を踏まえながら、先生、立法政策の問題として今御提議されていると思いますが、慎重に判断をしていく必要があると考えてございます。
 ただ、いずれにせよ、我が国の排他的経済水域、これは極めて広大でございますし、多数の船舶が航行しているということは事実でございます。このことを踏まえながら、これらの船舶の安全をどのような形で図っていくのか、この点につきましては政府全体としても今後総合的に研究すべき課題であろうと、こんなふうに思っております。
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佐藤正久#25
○佐藤正久君 できない理由をいろいろ並べたと思いますけれども、要は、全部守るのは難しいかもしれない。でも、守れる船舶もあるわけですよ、実際に位置が分かっているわけですから、タンカーと貨物船は。守れるのに守らなくて本当にいいのかという部分です。そこはやはり政治的に大きな問題となる。全部守る、これは難しいかもしれない。でも、万が一守れるのに守らない。これは外国の船籍の貨物船もあります。それに被害が出たら、多分これは大きな国際問題にもなろうかと思います。守れるのに守らない、そういう自衛隊で本当にいいのかと。これは大きな問題だと思いますので、検討をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、防衛医大について質問をいたします。現在の大綱、中期に記載された防衛医大の改革が余り進んでいない状況、これについて質問いたします。
 自衛隊は、冷戦時代とは違い、まさに運用の時代、行動して評価される時代というふうに言われています。そこに防衛医科大学校が付いていっておりません。運用の時代にマッチした自衛隊の医官や看護師をつくる根本、建学の精神が揺らいでおります。ここに武見先生おられますけれども、先般のエボラ感染症対応にも防衛医大は対応できませんでした。
 防衛医科大学校は、防衛大学校と違って、防衛のまさにエース、自衛隊エースのメッカの病院を抱えています。病院というのは、私は、陸上自衛隊でいえば一〇戦車、航空自衛隊でF35、海上自衛隊でいえばイージス艦のような、やっぱり最新のいい病院でなければ、いい看護師やいい医師も育たないし、戻ってもこないと思います。
 しかし、その長の学校長は、自衛隊の医療の現場や衛生運用には余り詳しくない部外の方が就いています。これまで校長には、教育担当の副校長か、あるいは病院長を兼務している診療担当の副校長から学校長に格上げになっています。一九九四年以降、病院長を兼務している副校長からは学校長になっておりません。全て教育担当ばっかりです。
 これはまさに自衛隊の現場というものを考えるとちょっと乖離しているような感じがします。実際、この防衛計画の大綱、中期防を作るときに問題になったのは、学校教育ではなくてほとんど病院なんですよ、病院の問題なんです。例えば、医師がどんどん足らない、看護師がどんどん辞めていって足らない、一対七看護どころか一対十看護も今危ういし、来年三月はまた大量の人間が辞めるのに、看護の課程が三年から四年になったのに、補充が、身内の補充がない。非常に危うい状況だし、また、病床も八百床から五百床への減少。医療施行費の枯渇とかあるいは病院補修工事費の増額とか工事の中断。感染症にもなかなか対応できない。自衛隊病院か地域病院かの境目が分からない。自衛隊病院の特性である感染症とか救急とかあるいはその臨床という部分が非常に弱い。延べ単的なそういう病院に今なっている。
 もう中期も三年目に入ります。改革がなかなか進んでいないと多くの自民党議員もこれは問題視しております。防衛医大がこういう時代の流れ、運用に付いていっていない原因の一つに、私は、学校長のリーダーシップあるいは経験不足と、それを支える組織も問題があるように思いますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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稲田朋美#26
○国務大臣(稲田朋美君) 今、防衛医大の改革についての御質問がありました。
 防衛計画の大綱及び現中期防整備計画においては、防衛医科大学病院等の運営の改善を含め、効率的かつ質の高い医療体制を確立する、そして防衛医学の研究教育拠点として防衛医科大学校の機能を強化するといった方針が盛り込まれているところです。このことについては、防衛力に求められる多様な活動を適時適切に行うため、単に主要な編成、装備などを整備するだけでなく、防衛力が最大限効果的に機能するよう下支えする種々の基盤も併せて強化することが必要との観点から盛り込まれたところでございます。
 防衛医大については改善すべき多くの点があるというふうに認識をしておりますが、大綱、中期防を踏まえて、効率的かつ質の高い医療体制の推進や防衛医学の拠点としての教育研究機能を強化すべく具体的な対応を進めているところでございます。
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佐藤正久#27
○佐藤正久君 この前、大野委員も駆け付け警護の関係で救急の関係質問されましたが、やはりこの運用の時代に自衛隊の衛生、特にメッカの防衛医大が付いていっていないという部分に私は大きな問題があって、このままだと五年過ぎても全然変わらないという状況なので、しっかり大臣の方のリーダーシップを期待したいと思います。
 最後に、沖縄の北部訓練場、これはいろいろな問題が起きておりますが、表現の自由、これは当然大事ですが、これはやっぱり法律を守りながらやらないとそれはおかしいと思っています。当然、北部訓練場は米軍提供施設、そこには入ってもいけないし、退去しないといけないという中での抗議活動、これは非常に問題だと思っています。そういう中で、大臣も御覧になったと思いますけれども、防衛省の職員、本当に頑張っています。頭を反対に押さえ付けられながら、あるいは帽子とか無線を取られながらも抵抗せずに必死に耐えている、あの動画を見るとやっぱり涙が出ます。しっかり耐えている。
 是非隊員に対する激励、これは大臣の方からもお願いしたいと思います。
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稲田朋美#28
○国務大臣(稲田朋美君) 北部訓練場のヘリパッド移設の工事は、その過半、約四千ヘクタールの返還のために必要なものであり、極めて大きな意義があるものだと考えております。
 今委員御指摘をいただいたように、今、酷暑の夏、慣れない場所、慣れない業務に加え、移設工事に反対する人々への対応など厳しい状況に置かれている中で、沖縄の負担軽減のために最前線で必死に任務を遂行している職員に対し、防衛大臣として深く敬意を表するとともに感謝をしており、今後も機会を捉えて激励をしてまいりたいと考えております。
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佐藤正久#29
○佐藤正久君 終わります。
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