決算委員会

2017-04-24 参議院 全252発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月二十四日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     熊野 正士君     里見 隆治君
     宮崎  勝君     新妻 秀規君
     木戸口英司君     又市 征治君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     進藤金日子君
     宮島 喜文君     古川 俊治君
     武田 良介君     吉良よし子君
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     斎藤 嘉隆君     風間 直樹君
     石井 苗子君     東   徹君
     又市 征治君     山本 太郎君
     行田 邦子君    薬師寺みちよ君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     中西  哲君
     風間 直樹君     斎藤 嘉隆君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡田  広君
    理 事
                二之湯武史君
                松下 新平君
                山田 俊男君
                大島九州男君
                河野 義博君
                田村 智子君
    委 員
                阿達 雅志君
                片山さつき君
                進藤金日子君
                そのだ修光君
                中西  哲君
                西田 昌司君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                松川 るい君
                丸山 和也君
                宮本 周司君
                森屋  宏君
                石上 俊雄君
                礒崎 哲史君
                風間 直樹君
                古賀 之士君
                斎藤 嘉隆君
                平山佐知子君
                里見 隆治君
                新妻 秀規君
                吉良よし子君
                東   徹君
                片山 大介君
                山本 太郎君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       環境大臣     山本 公一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       財務副大臣    大塚  拓君
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
       国土交通副大臣  末松 信介君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  武井 俊輔君
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
        ─────
       会計検査院長   河戸 光彦君
        ─────
   事務局側
       事務総長     郷原  悟君
       常任委員会専門
       員        秋谷 薫司君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     松本 智和君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     藤井 宏治君
   国立国会図書館側
       館長       羽入佐和子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       土生 栄二君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   千葉 恭裕君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       財務大臣官房審
       議官       矢野 康治君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮川  晃君
       厚生労働大臣官
       房技術・国際保
       健総括審議官   福田 祐典君
       厚生労働省医政
       局長       神田 裕二君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  武田 俊彦君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局生
       活衛生・食品安
       全部長      北島 智子君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       田中 誠二君
       厚生労働省職業
       安定局長     生田 正之君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮野 甚一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       吉田  学君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    定塚由美子君
       厚生労働省老健
       局長       蒲原 基道君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
       農林水産大臣官
       房生産振興審議
       官        鈴木 良典君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       国土交通大臣官
       房審議官     木原亜紀生君
       国土交通大臣官
       房審議官     早川  治君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     岡村  肇君
       会計検査院事務
       総局第一局長   鈴土  靖君
       会計検査院事務
       総局第二局長   腰山 謙介君
       会計検査院事務
       総局第三局長   戸田 直行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十七年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十七年度特別会計歳入歳出決算、平成二十七年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十七
 年度政府関係機関決算書(第百九十二回国会内
 閣提出)(継続案件)
○平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十二回国会内閣提出)(継続案件)
○平成二十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十二回国会内閣提出)(継続案件)
 (国会、会計検査院、厚生労働省及び環境省の
 部)
    ─────────────
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岡田広#1
○委員長(岡田広君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日までに、宮崎勝君、熊野正士君、木戸口英司君、武田良介君、宮島喜文君、小野田紀美さん、行田邦子さん、斎藤嘉隆君及び石井苗子さんが委員を辞任され、その補欠として新妻秀規君、里見隆治君、吉良よし子さん、古川俊治君、進藤金日子君、薬師寺みちよさん、山本太郎君、風間直樹君及び東徹君が選任されました。
    ─────────────
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岡田広#2
○委員長(岡田広君) 平成二十七年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、国会、会計検査院、厚生労働省及び環境省の決算について審査を行います。
    ─────────────
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岡田広#3
○委員長(岡田広君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岡田広#4
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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岡田広#5
○委員長(岡田広君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
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岡田広#6
○委員長(岡田広君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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藤井基之#7
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。
 私は、今国会で沖縄及び北方問題に関する特別委員会の委員長を拝命しておりまして、本日の質問に際しましては、決算委員会の委員長及び与野党理事の先生方の御理解をいただきましてこのような機会を頂戴しました。心より感謝申し上げたいと存じます。
 それでは、早速質問に移らせていただきたいと存じます。
 まず、医療提供体制について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
 もう釈迦に説法でございますけれども、今月の十日に発表されました将来人口推計、これは平成二十七年の国勢調査の結果を基に算出されたものでございますが、五年前の推計値と比べて、人口減少の速度やあるいは高齢化の進行度合い、これ若干緩和したと言えるかもしれませんが、五十年後の二〇六五年には、総人口は八千八百八万人、高齢化率は三八・四%に上昇するとされております。こうした急速な高齢化に対応した医療・介護提供体制の整備、これは急務であることは今更申し上げることもございません。
 医療の面にちょっと目を向けますと、医師等の医療専門職について、これは年々増加してきております。今年の春の国家試験の合格者数を見ましても、医師が約八千五百名、薬剤師が約九千五百名、看護師さんが約五万五千四百名、理学療法士さんが約一万二千四百名等と、多くの方々が資格を有されまして、そして、その多くの方は実際医療の現場で現在活躍をしていただいているものと理解しております。
 資料をお配りさせていただきたいと思っておりますが、この医療分野における国際比較と題しました表は、これはOECDのヘルスデータ二〇一四をベースにして、厚生労働省のホームページに入っているものから抜粋してここに用意させていただきました。
 OECD諸国と比較しますと、ここにあるとおりでございます。一番右が日本でございますが、日本の特徴はどこかというと、一番上のところの人口当たりの病床数が多いというところに尽きているのかもしれません。このことが、結果として、実は病床数当たりの、例えて言いますと、臨床医師数であるとか臨床看護職員数を出しますと、ほかの国と極端に低いという数字になります。ですから、このことだけでどうこうと言うべきではないと思いますが、ただ、絶対数としても、上から二列目のところにありますように、千人当たり臨床医師数は決して高いわけではないのも事実でございます。
 四月の六日ですか、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会が報告書を公表なさいました。そして、将来の医療職における女性の比率に関する一つの予測数字の根拠になるかもしれません。それは、文部科学省の学校基本調査、このデータによりますと、昨年の春、保健関係の学部に入学して、そして去年の五月一日時点でその学部に在籍した学生数というのがトータルで六万八千七百三人というふうに記録されておりまして、そのうち女性の割合は六三・九三%となっております。ちなみに、医学部医学科で申し上げますとその数字は三三・七五%、つまり三分の一をもう超えたという数字でございます。また、歯学部の歯学科で申し上げますと四八・四八%とほぼ半数に近くなっているという。ですから、これから将来にわたって医療専門職のジャンルに女性の進出というのは間違いなく増えてくる、そのように見込まれると考えます。
 大臣に一つお伺いしたいと思います。医療専門職の過酷な労働環境が問題視されて、さらに女性の進出が著しい状況におきましては、例えば出産、育児等を考慮しなければなりません。医療提供体制の充実には医師等の医療専門職の人材確保とその働き方改革が急務と考えますが、御見解をお伺いしたいと存じます。
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塩崎恭久#8
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の医療従事者でございますけれども、確かに勤務環境は大変厳しい状況にございまして、これから医療機関の勤務環境を改善するというのは非常に大事なテーマだというふうに考えております。
 都道府県ごとに医療勤務環境改善支援センターが設置をされておりまして、勤務環境改善に取り組む医療機関を社会保険労務士等が総合的、専門的に支援をする体制、これが準備をされているわけであります。
 さらに、医師、看護師等の働き方をより良いものとしていくために、今月、今御指摘をいただいた新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会、ここで報告書がまとめられて、その中で、例えば女性医師支援の重点的な強化、あるいは医療勤務環境改善支援センター、この抜本的な強化、さらには、医療のいろいろな役割があるわけでありますけれども、そのタスクシフティング、タスクシェアリング、この推進といったような新たな提案を頂戴をいたしました。
 また、この検討会におきまして約十万人の医師を対象として初めて大規模な調査を全国規模で行いまして、医師の過酷な勤務実態などに関するエビデンスについても初めて示されて、十万人規模の医師を対象にしたアンケート調査というのは今までなかった、戻ってきたのは一万六千弱でございますけれども、その母数でもかなり大きいということでございます。
 そういう中で、個人の希望やあるいは事情、そしてまた、今女性の役割のウエートの拡大の話がございましたけれども、そういった中で、働き方の新たな在り方、この実現に向けた取組を医療界も含めて進めていく必要があるというふうに考えておりまして、今後とも、医療従事者の勤務環境の改善には新たな医療の在り方の下でどういう働き方があり得るか考えていきたいと思っております。
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藤井基之#9
○藤井基之君 ありがとうございました。
 大臣が簡潔に御答弁いただきましたので、本当にありがとうございます。本来でしたら、その中に機械化とか、いろいろな人的要素をサポートするような体制をつくっていくというようなこと、先ほどの働き方の在り方とともに、業務そのものについてもこれからある一定の方向性というものをまた示していただきたいと存じます。
 時間が限られておりますので、次の質問に移らさせていただきたいと思います。
 毎回質問させていただいている薬物乱用問題についてでございます。今回は、まず大麻の問題について伺いたいと存じます。
 大麻というのは、御案内のとおり、今世界で乱用されている薬物の中で最も多いその対象は大麻であるというふうに言われております。
 南米のウルグアイでは、二〇一三年に、いわゆるレクリエーショナルユースというんでしょうか、娯楽といいましょうか、そういったものを目的として大麻の使用を合法化をいたしております。また、最近では、カナダにおきまして娯楽目的での大麻の使用を合法化しようとする動きがあるとも報告がございます。アメリカにおきましては、連邦法の規定には反しますが、実は州法で、コロラド州とかカリフォルニア州等九つの州では娯楽目的での大麻の使用が合法化されたというふうに伺っております。
 外務省にお伺いしたいと存じますが、このような国際的な大麻に対する規制の流れというものについてどのように認識されているか、お伺いしたいと存じます。
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水嶋光一#10
○政府参考人(水嶋光一君) お答え申し上げます。
 近年、委員御指摘のように、一部の国におきまして大麻の合法化の動きがあるということは承知をしております。しかしながら、そもそも今日の国際社会では、麻薬に関する単一条約、向精神薬に関する条約、麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約のいわゆる麻薬三条約に基づきまして、大麻、ヘロイン、コカイン、覚醒剤といった様々な薬物が国際的に規制をされております。特に、一九六一年の麻薬単一条約では、大麻を規制物質に指定するとともに、締約国に対しまして大麻の生産、輸出入、取引、使用、所持等を医療上及び学術上の目的のみに制限をしております。
 したがいまして、大麻合法化の動きはこうした国際的な薬物規制の取組には相入れないものと認識をしております。
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藤井基之#11
○藤井基之君 ありがとうございました。
 私も今外務省が答弁されたように思っておりまして、これは少なくとも一九六一年の国連の麻薬単一条約に反するものだというふうに理解しております。
 それで、それを踏まえてお伺いしたいと思いますが、この麻薬の対応につきましては、今年もたしか三月にもう実施されたと思いますが、CND、国連の麻薬委員会が毎年開催されておりまして、そのときそのときのいろいろ問題点についての国際的な議論がされております。
 日本も当然このCNDの、麻薬委員会のメンバー国でございまして、毎年日本も参加していると思いますが、例えば国連の麻薬委員会等でこの種の、世界の、本来の条約の基準には反するような流れがあることに対してどのような対応をなさっているのか。あるいは、これについて、薬物乱用対策ではある意味で優等生とも言われております日本の立場としてどのような発言をされて、どのように国際社会を動かそうというふうに動かれているのか、その辺についても御披露いただきたいと思います。
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水嶋光一#12
○政府参考人(水嶋光一君) お答え申し上げます。
 二〇一三年の十二月に、先ほど委員の御指摘ございましたウルグアイにおきましていわゆる大麻合法化法が成立をいたしました。その後、我が国といたしましては、薬物対策等について協議を行います麻薬委員会、また地域会合等の場において、このような大麻合法化の動きに対しては深刻な懸念を表明しております。
 例えば、二〇一四年三月に開催をされました第五十七会期の麻薬委員会におきましては、我が国がイニシアチブを取った結果、我が国を含むアジアグループ全体として大麻合法化への懸念を表明するステートメントを行うことにつながりました。
 また、我が国として行っております取組の中には、やはりこのような薬物の取締り等をしっかりと国際社会で強化していかなければいけないという考え方の下で諸外国の薬物取締りにも貢献をしておりまして、国連薬物犯罪事務所、UNODCを通じましてアジアや中東、アフリカにおけます薬物の取締り、あるいは乱用防止のための支援を実施しているところでございます。
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藤井基之#13
○藤井基之君 この大麻の問題というのは海外だけの問題ではございません。昨年の十月から、国内でも大麻の乱用に関わる問題、事犯が発生して、それが報道をされました。
 昨年の十月、鳥取県の智頭町ですか、いわゆる過疎対策としての町おこしということで、事もあろうか大麻の栽培によって町おこしをするんだという、そういうことで、大麻栽培免許を知事から受けた方が大麻の乱用をして実は逮捕されたという事件がございました。同じ十月には、沖縄の石垣島では、ナチュラリストと称されている活動をしている方々が同じように大麻の問題で大麻法違反の疑いで逮捕されております。十一月には、長野県の大町市や池田町等のいわゆる限界集落に移住して、そこに移住者による大麻コミュニティーといいましょうか、大麻村をつくるんだと、そういうようなことが起こりまして、ここは移住者の方々たしか二十二名が逮捕されるというような事案も発生をいたしております。
 先ほど申し上げましたけど、国連の麻薬統制委員会は、世界人口の十五歳から六十四歳のうちの薬物使用者の比率というのは約五%だと言っているわけですね。そして、その数字は実は良くなる方向にはない、もうずっと同じぐらいの乱用者といいますか、使用者がいるんだと言っている。そして、その多くは実は大麻だと言われている。その数は、推計によりますが、世界では約二億人ぐらいの方が大麻を乱用しているのではないかとも言われております。
 大麻に限られた話ではありません。日本においては非常に対策がうまくいきまして、今日、例えば危険ドラッグがどうかという話というのはもう新聞にも出てこない状況になりました。数年前まではこれによって多くの方々が御努力をいただいたわけでございます。ただし、世界を見ますと、現時点におきましても、合成カンナビノイド系とか合成カチノン系といういわゆる危険ドラッグの主流派に加えまして、カルフェンタニルなどという、いわゆる麻薬であるモルヒネとかフェンタニルというものと作用が類似した危険ドラッグ、国際的にはNPSという用語で言われておりますが、このようなものが乱用されております。
 二〇一四年のそのNPSの押収量、合成カンナビノイド系のNPSのいわゆる押収量が、北米域だけで三十二トンの多さに達したというふうに言われております。国内におきましては、これ以外にも、我が国ではずっと覚醒剤の問題が一番大きな薬物乱用対策でございましたが、平成二十八年、密輸入した覚醒剤の押収量が千四百二十八キログラムを超えた、これは平成十四年から統計を取り始めて以来、過去最大のものになっているんだと、こういうことが言われております。
 このようなことを考えますと、特に世界のそういった薬物乱用の動きが、世界で最初に乱用が始まったものが日本に持ち込まれて、日本の国民がそれによって被害を被る、あるいはそうやって手を出してしまう、そういったことは過去ずっとございました。ですから、これから先も、私どもとしてはそういった国際的な動きに対しても目を配らなければいけないと考えております。
 こうした国内外での薬物乱用動向を踏まえまして、政府の薬物乱用対策推進会議の議長をお務めになっております厚生労働大臣に、薬物乱用防止対策への御見解、そして御決意を伺いたいと存じます。
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塩崎恭久#14
○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただいたように、国内外で覚醒剤あるいは大麻などの様々な薬物の乱用が深刻な問題になっておりまして、我が国でも大麻事犯による検挙者数は、昨年、五年ぶりに二千人を超える、こういう状況になっているわけでありまして、我が国においても薬物乱用対策というのは引き続き重要な課題というふうに認識をしておりまして、新たな乱用薬物につきましては、我が国では、医薬品医療機器法の改正によって指定薬物として迅速に規制することが可能となったことによって、危険ドラッグの乱用はそれなりに鎮静化はしてきておるわけで、御指摘のとおりであります。
 一方で、今も指摘を申し上げました大麻の乱用、これは特に若者に多い傾向が見られるために、若者向けの薬物乱用防止の啓発に更に注力をしていかなければいけない、そして大麻に対する徹底した取締りを強めていかなければならないというふうに考えております。
 今御指摘をいただいたこの薬物乱用対策推進会議、私が議長を担っているわけでございますけれども、それがこの四月からでございました。ということで、リーダーシップを持って、これまで以上に関係省庁としっかり連携をして、協力をし合って、危険ドラッグを含めて薬物乱用対策にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
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藤井基之#15
○藤井基之君 ありがとうございました。
 ちょうど危険ドラッグが国内で乱用されて問題にされたときは、政府は補正予算も組んだりとかしまして、それに対する予算措置等もとられたわけですが、その後、危険ドラッグの話が聞かれなくなるときれいに昔の同じ金額にもう戻っておりまして、別に予算の多寡でどうこうと言うつもりはありませんけれども、やはり社会問題が大きくなっているかなっていないかによって、そのような対応、動くべきじゃないと考えております。是非、大臣には今お述べいただいたような対応をこれからも引き続いてお願いをしたいと存じます。
 次に、偽薬の話についてテーマを移したいと思います。
 お配りしました資料の二枚目の方に少し色刷りの資料を用意させていただきました。ここにありますハーボニーというのは商品の名前でございまして、御案内の方も大勢いるかもしれませんが、その高いウイルスの除菌効果、高い有効性、しかもそれが飲み薬で、一定の期間飲んだことによってウイルスが完全に消えてしまうんだという、画期的な新薬と称されたものの一つにC型肝炎の治療薬のこのハーボニーいわゆる配合錠というものがございまして、これが、この図でいうと一番下になるんですが、今年の一月の六日になりまして、奈良県で、チェーン調剤薬局から処方を受けた患者さんの手元にどうも偽薬だという話、これが発覚をいたしました。
 関係者、都道府県また行政庁等も努力していただきまして、その後、この偽薬はどういった流れをたどったのかということを調べていただいておりまして、その図がこの資料にも出ておるわけでございまして、関西メディコという奈良県を中心に大きなチェーン調剤薬局をやっていた薬局チェーンで、そこで見付かった四本の偽薬と患者さんに渡った一本、それらのどこから入ったかということを調べますと、上の方に流れて赤い線で書いてあるように、大阪―東京、東京―東京という流通業、卸売販売業ですね、これは都道府県知事の許可を取っている正規の業態でございます。ここから流れたということが分かりました。
 そして、その根っこはどこから来たかというと、一番上のところになりますが、昨年の十一月以降から、どうも個人からというふうに言われておるんですが、東京のエール薬品というところがトータルで十五本のボトルを購入をされたんでしょうか、そしてそれを同業三社にお配りをしたようでございます。ここにあります大興薬品と東京のあと二つの会社でございます。
 この資料は下にありますように四月十三日付けのものでございます。といいますのは、四月の十二日に、東京都が左上にありますエール薬品と大興薬品に対して業務停止処分を科しました。その情報を受けて毎日新聞の記事に載ったのがこの資料でございます。
 これについて、新聞報道から見ますと、この大興薬品は、今年の一月に、許可を確認せずに偽造品二本を大阪府内の無許可業者に売り渡し、和歌山県内の病院に納入された、そして偽造品情報を知った大興薬品がすぐに返品を求めたんだと、こういう記事がございました。
 まず、厚生労働省にお伺いしたいんですが、この記事の内容はどのように皆さん方は認識されているんでしょうか。
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武田俊彦#16
○政府参考人(武田俊彦君) お答えをいたします。
 四月十二日付けで東京都はハーボニー配合錠の偽造品の販売などで都内の卸売販売業者二社を処分したところでございますが、そのうちの一社からお尋ねの大阪府内の事業者に対して偽造品が流通していることが明らかになったため、東京都からの連絡によりまして大阪府が二月十六日に立入調査を行い、この事業者がハーボニー配合錠の偽造品二本を和歌山県内の病院に納品したことを確認したと承知をしております。さらに、和歌山県は、大阪府から連絡を受けて二月十六日に県内の病院に立入調査を行い、病院に納品された二本の偽造品が既に元の東京都の卸売販売業者に返品されていたことを確認したと承知をしております。
 私ども厚生労働省といたしましては、二月一日に偽造品が十五本流通されていたことを公表しておりますけれども、このうち、今、大阪―和歌山と流れました二本につきましては、この十五本の内数といたしまして、東京の卸売業者に返品をされて在庫をされていた三本のうちの二本、トータルとしての十五本の内数であることを確認をしているところでございます。
 なお、この大阪府の事業者につきましては、医薬品医療機器法に基づく卸売販売業の許可を受けておりませんでしたので、同法に基づく許可の取消しや業務停止などの行政処分を行うことはできないわけでございますけれども、既に大阪府が医薬品の販売を行わないよう指導し、現在は医薬品を取り扱っていない、このように承知をしております。
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藤井基之#17
○藤井基之君 今回のケースは、本当に幸運にもと言った方がいいと思いますけれど、実は健康被害が発生しなかったというふうに伝えられておりまして、そういったことですから、余り目くじら立てる必要はないのかもしれません。しかし、今のお話でも、許可を持っていないから大阪府が指導して今後薬を取り扱わないからそれで結構ですと、それでいいんですか。じゃ、和歌山の病院は、そもそもえたいの知れない無許可の業者の方からそれを購入されて、これ返したからそれで済むんですか。少なくとも、関西メディコの薬局は、これ許可があったからかもしれませんけれど、奈良県及び奈良市から業務停止五日間の処分を受けております。
 あるいは、これ、そういうことじゃなくて、法的に処分ができないんだったら刑事告発されたらどうなんですか。いかがですか。
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武田俊彦#18
○政府参考人(武田俊彦君) 刑事告発の必要性につきましては、実際に事業者に対して立入調査等を行い、法律上の指導権限を有する大阪府がまず判断すべきものと考えており、厚生労働省といたしましては、大阪府から法の適用の考え方などについて相談があった際には十分に連携を保ってまいりたいというふうに考えております。
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藤井基之#19
○藤井基之君 和歌山県の病院についてはどうですか。
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武田俊彦#20
○政府参考人(武田俊彦君) 和歌山県につきましても、処分権限を有する和歌山県が一義的に指導並びに処分の必要性について検討されるものと承知をしておりますけれども、現時点におきましては、和歌山県による調査の結果、その病院における法に触れる事実はなく、偽造品に関連した健康被害も生じておりませんでしたので、病院の名称も公表していない、こういう状況にあるというふうに承知をしております。
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藤井基之#21
○藤井基之君 行政庁がそれで十分だとお考えならそれで結構ですけれど、ただ、国民の方々は、そんな、何か、ああごめんなさいで済んじゃったというんで済むんでしょうかという感じがします。少なくとも、こういった無許可の業者がなぜ、じゃ例えば製品を納入した相手先に、大興薬品から言われた話を受けて、返品までお付き合いしているんですかね。これかなり付き合いが高いから、一見さんじゃないから、返品とか頼まれたときにそういったところまで付き合ったんじゃないかという感じがしてなりませんですね。私は、建前的な話も結構ですけど、この種の問題、これから先も行政はいろいろな対応を取っていただくんだと思いますけど、その際の足かせとならないような対応にしておいていただきたいと思います。
 このような、適正な供給を責務とすると考える医薬品の卸売企業は、一般社団法人の日本医薬品卸売業連合会というものを組織しております。この会は、本社数として七十二社が入っているというふうに理解をしております。そして、ここでは、一九七六年にスタートして、医薬品の適正流通のための自主基準をずっと設けていて、傘下の自分たちの会員に対してはその指導をして適正流通をやらせるようにということを頑張ってやってきた。現在は、二〇一二年に改訂された、これは彼らの用語ですとJGSP、ジャパン・グッド・サプライイング・プラクティスという、こういう自主規範を使って会員を指導して、そして品質管理に、そして適正供給に努力をしているというふうに言っております。
 今回、この資料でありましたように、東京の五社、そして大阪の一社、これは許可を取っておりますけれど、この六社は全て医薬品卸売業連合会には入っていない、ある意味でアウトサイダーに近い。もちろん、業態のないところはもってのほかですけれど、そういったことを考えますと、既に大臣がおっしゃられているように、これから先のいろいろな対応を取るときに、やはり自主規範だけでは不十分だと考えるべきだと思うんですね。
 偽薬というのは、先ほども申しましたけれど、これ、国民は本当にひょっとしたら直接的な健康被害を受けたかもしれないんですよ。国民は医療とかお薬に対して信頼感をなくすことになっているかもしれないんですよ。それを取り戻さなきゃいけない。そのためには、国としてちゃんとした対応を取らなきゃいけないんだろうと思っております。
 大臣は、今までも何度もお述べになっていただいておりまして、できるだけ早く関連する制度改革等についても取り組んでいきたいんだということを発言なさっております。改めまして、大臣のお考えをお伺いしたいと存じます。
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塩崎恭久#22
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回発覚したこの偽薬につきましては、たまたま服用した人がいなかったという不幸中の幸いはございましたけれども、そしてまた違法と言えないまでもやっぱり適切ではないというものが随所に見られると、こういうことだろうと思います。今回、国内で流通をして、偽薬が最終的に薬局から患者まで渡った、このことはやっぱり重たいことであって、医薬品に対する国民の信頼をやはり損ないかねない重大な事案だということをまず基本に据えなきゃいけないと思います。
 このため、厚労省では、偽造品流通の再発防止を徹底することを目的として、現在、有識者や医療関係団体などによる検討会におきまして、医薬品等の取引相手の適格性をいかに評価するなどの課題に対応するために、国際的な動向も踏まえて、製造から販売に至る一貫した施策の在り方について検討して、このようなことが二度と起きないようにしていこうということでございます。偽造品流通防止のために優先して取り組むべき事項につきましては、夏頃までに取りまとめを行って、関係する制度改正等に迅速に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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藤井基之#23
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
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古川俊治#24
○古川俊治君 続きまして、自由民主党、古川俊治から質問をさせていただきます。
 先日のディオバンの事件に関しますノバルティスファーマ社の裁判でありますけれども、故意のデータ改ざんということは認められたんですけれども、旧薬事法の虚偽・誇大広告には当たらないということで、一応地裁レベルでは無罪判決ということになりました。
 検察は、これにつきまして控訴をしたようではありますけれども、まだ刑事事件続くわけですが、私、弁護士として見た場合には、旧薬事法、現行の医薬品医療機器等法でありますけれども、その虚偽・誇大広告に該当して問うというのはなかなか難しいんじゃないかなというふうに思っております。
 今般、臨床研究法がようやく成立をいたしましたけれども、そこで監査、モニタリング体制というのもちゃんと法律上取られるという措置が出されましたけれども、ただ、そうはいっても限界があるんで、やっぱりああいう事件というのは完全になくすことは非常に難しいと思うんですよね。
 そうすると、やっぱり今回の無罪判決が、もしこれが確定するようなことがあった場合には、同様の事件が起きた場合に刑事制裁をしっかり科すことができるように、医薬品医療機器等法を改正する必要があるんじゃないかというふうに考えているんですけれども、いかがでしょうか。
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武田俊彦#25
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘のいわゆるディオバン事案でございますけれども、製薬企業の元社員が医薬品の臨床研究データを改ざんしていたことが発覚をし、国民の臨床研究に対する信頼を大きく揺るがす厚生労働省として看過できない重大な事案であったことから、旧薬事法、現行の医薬品医療機器法違反の疑いで東京地検に告発し、これが受理をされたものでございます。
 本事案につきましては、ただいま御指摘もございましたが、東京地裁の判決におきましては、元社員によるデータの改ざんそのものについては認めた上で、学術論文が医薬品医療機器法の規制対象となる広告に該当しないとの解釈の下で無罪との判断が示されたものでございます。現在、判決に不服あるものとして検察庁が控訴をしてございます。
 私どもといたしましては、このように、今後、控訴審において検察による主張、立証が尽くされるものと承知をしておりますので、検察庁の要請に対して協力を行ってまいりたいと思っております。
 なお、判決の内容につきまして、想定の上で考え方を述べることについては控えさせていただきたいというふうに思います。
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古川俊治#26
○古川俊治君 分かりました。じゃ、一応、無罪が確定することに仮になったとしたら、これはまだやっているわけですから、そうしたらこれを考えなきゃいけないと、それだけは申し上げさせていただきたいと思っております。
 平成二十五年十月八日の高血圧治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会、要はこのディオバン事件の検討委員会ですけれども、そこで中間取りまとめをしまして、当該臨床研究の結果に基づくノバルティス社の広告及び関係学会のガイドラインにより、高血圧治療に当たる医師の処方行動が変更されたとの指摘もあると。ガイドラインが書き換えられましたから医師の処方行動は当然変わったと思うんですけれども、それは当たり前の話であって、今回の事案に係る臨床研究による医療保険財政への影響について、中央社会保険医療協議会において検討すべきと考えるとされているんですけれども、今は平成二十七年度の決算の審査なんですけれども、このディオバンに関して、薬価というのは当然この平成二十七年度の決算にも影響しているわけでございますから、その後、中医協においてどのような検討を行ったのかあるいは行っていないのか、その点について御答弁をお願いしたいと思います。
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鈴木康裕#27
○政府参考人(鈴木康裕君) ディオバン事案に係ります医療保険財政への影響の評価についてお尋ねがございました。
 本件につきましては、平成二十六年九月十日の中医協の薬価専門部会におきまして、ディオバンとその類似薬の薬価の推移等の事実関係を基に議論が行われました。しかしながら、本剤に係る御指摘の臨床研究による医療保険財政への影響を具体的に明らかにすることはできなかったところでございます。
 厚生労働省としては、中医協における議論を踏まえつつ、平成十九年四月に、ディオバンに係る一連の臨床研究のうち、最初に実施された臨床研究の結果が論文発表されて以降、一つは、薬価については単調に下がり続けていること、二つ目は、販売額については薬価収載された平成十二年から平成二十三年まで単調に増加をしており、論文発表によって増加傾向が拡大したとまでは認められないことなどから、特段の措置をとっておらないところでございます。
 中医協でも指摘がありましたように、本事案は、患者の医療に対する信頼性、それから医療保険制度の信頼性に関わる極めて重要な問題であるため、係争中の刑事裁判の状況を注視しつつ、今後も必要に応じて議論を深めてまいりたいというふうに思います。
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古川俊治#28
○古川俊治君 今の御答弁、それは見方によると。この図一をちょっと見ていただきたいんですが、これはいわゆるARB、ディオバンを含む、配合剤を含むARBの売上げを示しています。これは、アンジオテンシンⅡという物質のレセプターの拮抗薬なんですけれども、それはディオバンだけじゃなくていろんなのが伸びているんですね。
 これを見て、やっぱりその論文の前後、論文発表をしてガイドラインに載って、削除されたということによって売上げがかなり影響を受けているというのが読み取れると思うんですが、どれだけ医療保険財政に影響を与えたかはちょっと計算難しいというお話でしたけれども、ただ、これ、少なくとも弁護士として考えますと、最低限このぐらいの額というのは、やっぱり明らかに改ざんがあったわけですから、故意、過失が成り立つわけですよ。そうすると、不法行為という民法の規定が、当然それによって損害を国に与えているわけですから十分成り立つと思うんですね。その場合、確かに刑事責任ということになると難しいと。ただ、刑事責任が確定するか確定しないか、それは関係なくて、民事責任を問うことは十分可能なんですね。
 こういう事件に対して、やっぱり一番国民が心配しているのは、そんなお金掛かっちゃったじゃないかということで、ここら辺をしっかり、そうやってうそついてもうけようとしたんだから、それはしっかり売り上げた分を戻してくれと、これは数千億の話ですからね、それは思うと思うんですが、このやっぱり民事賠償というのを行うべきじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
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塩崎恭久#29
○国務大臣(塩崎恭久君) 一般に医薬品の販売額というのは類薬の上市とかあるいは医療現場への浸透度などの様々な要因によって影響を受けるということになっていますが、販売額の増加などにつきまして一概に因果関係を説明するというのはなかなか難しいところではないかというふうに考えております。
 そもそも、ディオバンの販売額につきましては、薬価収載された平成十二年から二十三年まで単調に増加をしておりました。そして、平成十九年四月に本剤に係る一連の臨床研究のうち、最初に実施された臨床研究の結果が論文発表されて以降、それによって増加傾向が拡大したとまでは認められないと、こういうふうに概観されるわけでございます。
 本事案につきましては、刑事裁判が係争中であるということで、そのことを踏まえますと、引き続き状況を注視するということで、損害賠償請求のお話を頂戴いたしましたが、当面、引き続き注視をしてまいりたいというふうに思っております。
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