環境委員会

2018-06-14 参議院 全169発言

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会議録情報#0
平成三十年六月十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     佐藤 信秋君
     高野光二郎君     太田 房江君
     徳茂 雅之君     関口 昌一君
     武田 良介君     小池  晃君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     太田 房江君     高野光二郎君
     島田 三郎君     世耕 弘成君
    渡辺美知太郎君     有村 治子君
     小池  晃君     武田 良介君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君    渡辺美知太郎君
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     二之湯武史君     木村 義雄君
    渡辺美知太郎君     岡田 直樹君
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君    渡辺美知太郎君
     木村 義雄君     二之湯武史君
     高野光二郎君     福岡 資麿君
     柳田  稔君     大島九州男君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     鴻池 祥肇君     青山 繁晴君
     関口 昌一君     佐藤  啓君
     二之湯武史君     今井絵理子君
     福岡 資麿君     高野光二郎君
     大島九州男君     柳田  稔君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     堂故  茂君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         斎藤 嘉隆君
    理 事
                滝沢  求君
                森 まさこ君
                宮沢 由佳君
                片山 大介君
    委 員
                青山 繁晴君
                磯崎 仁彦君
                今井絵理子君
                尾辻 秀久君
                佐藤  啓君
                佐藤 信秋君
                高野光二郎君
                堂故  茂君
               渡辺美知太郎君
                河野 義博君
                浜田 昌良君
                柳田  稔君
                芝  博一君
                市田 忠義君
                武田 良介君
   衆議院議員
       環境委員長    松島みどり君
       環境委員長代理  北川 知克君
       環境委員長代理  関  芳弘君
       環境委員長代理  江田 康幸君
   国務大臣
       環境大臣     中川 雅治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       多田健一郎君
       外務大臣官房審
       議官       増島  稔君
       文部科学大臣官
       房審議官     下間 康行君
       林野庁林政部長  渡邊  毅君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       高科  淳君
       環境大臣官房環
       境保健部長    梅田 珠実君
       環境省地球環境
       局長       森下  哲君
       環境省水・大気
       環境局長     早水 輝好君
       環境省自然環境
       局長       亀澤 玲治君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        山本 昌宏君
       環境省総合環境
       政策統括官    中井徳太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (パリ協定を踏まえた企業版二℃目標への取組
 状況に関する件)
 (太陽光パネルの廃棄及びリサイクル制度に関
 する件)
 (気候変動に係る緩和策による製造業への影響
 に関する件)
 (子どもたちへの環境教育の取組状況に関する
 件)
 (水俣病に係る住民の健康調査の実施に関する
 件)
 (我が国のプラスチック削減施策の推進に関す
 る件)
 (カーボンプライシングの導入と気候変動に係
 る長期戦略の策定に関する件)
○美しく豊かな自然を保護するための海岸におけ
 る良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物
 等の処理等の推進に関する法律の一部を改正す
 る法律案(衆議院提出)
    ─────────────
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斎藤嘉隆#1
○委員長(斎藤嘉隆君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、徳茂雅之君、小野田紀美君、島田三郎君、鴻池祥肇君及び二之湯武史君が委員を辞任され、その補欠として佐藤信秋君、世耕弘成君、青山繁晴君、佐藤啓君及び今井絵理子君が選任されました。
    ─────────────
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斎藤嘉隆#2
○委員長(斎藤嘉隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官多田健一郎君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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斎藤嘉隆#3
○委員長(斎藤嘉隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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斎藤嘉隆#4
○委員長(斎藤嘉隆君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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渡辺美知太郎#5
○渡辺美知太郎君 自由民主党の渡辺美知太郎です。
 本日は、前回、前々回と、何度も通告をさせていただきながら質問ができなかった浄化槽について伺いたいと思っております。
 現在の我が国は、汚水処理人口普及率九〇・四%ございます。一方で、一千二百万人の方が依然として汚水処理施設を使用できていないという現状であります。政府は、今後十年程度で整備の概成を目指すとしております。
 しかし一方で、人口減少や自治体の財政状況が余り芳しくないという中で、下水道の整備よりも浄化槽をこれから中心にやった方がいいのではないか、これ以上の下水道整備に期待が持てないような状況でもあります。
 そんな中、やはり短期間で費用も比較的少なく設置でき、また災害にも強いということで、浄化槽の評価が新たにされています。下水道を計画しているような自治体の中でも、下水道方針から浄化槽での対応をしていきたいという地域も出てきまして、こうした環境の中で一層浄化槽の役割が大きくなるのではないのかなと考えております。
 しかし一方で、この浄化槽、いろいろと課題もございます。既に浄化槽を設置している中で、単独処理浄化槽がまだ五三%もある。数にして言うと四百万基も残っているそうでありまして、合併浄化槽への転換の課題、これが、まずは可及的にやらなければならない状況であります。
 そして、この四百万基ある単独浄化槽のうち、累計ですが百三十万基ほど、もう四十年以上経過をしていて、さらに、このうち浄化槽整備区域内のものが三十二万基あると言われています。老朽した浄化槽、亀裂があったり変形が見られたり、ひどい状態だと漏水をしているというものでありまして、やはり、まずこの単独転換を進める中で浄化槽をどのように転換していくか、しっかりと優先順位を付ける必要があるのではないかと思っています。
 そして、この単独転換の難しさというのは、浄化槽をもう今まで使っている方からすると、既にもう一応使う側として見ると水洗化もされている、一応使っている側とすると別にそんなに不便ではないと。そして、コストが掛かる合併浄化槽にわざわざ転換するのが意味があるのか、また、高齢化によって、高齢者や年金生活者の方からすると、合併浄化槽に転換をするそもそもお金がないよという実態がありまして、こういった問題を総合的に判断をしまして、個人負担軽減を図り単独浄化槽の転換をする必要があるのではないかと思っておりますが、環境省の見解を伺います。
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山本昌宏#6
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 単独浄化槽の転換の問題、委員御指摘のとおりの課題を抱えてございます。数多く存在している単独処理浄化槽を合併処理浄化槽に転換する、これを促進することが水質改善や防災対策のためにも重要と認識しておりますが、一方で、老朽化が進んでいるという問題もございまして、御指摘のように、亀裂や変形、漏水しているような事例もあって、公衆衛生上の観点からも転換促進が必要だというふうに認識しております。
 そしてさらに、御指摘ありましたように、既に単独処理浄化槽を導入して水洗化を行った住民の方が合併処理浄化槽に転換するというところにおきましては、宅内の配管工事等の個人負担が大きいということが課題となっていると考えております。
 今月中に閣議決定を予定しております廃棄物処理施設整備計画案におきましては、このような課題認識の下、単独処理浄化槽の転換も含めて浄化槽の普及拡大を進めていくことを位置付けております。
 このことも踏まえて、単独処理浄化槽の転換を更に進めるための方策についてしっかりと検討して取り組んでまいります。
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渡辺美知太郎#7
○渡辺美知太郎君 やはり、四百万基もあるということでありますので、これ一気に全部転換するのは非常に難しいと。老朽化をしているものとかすぐに転換をしなければならないものを、やはり問題認識をしていただいてやっていただきたいと思っております。
 浄化槽、やはりこれ、これから新しい時代を迎えると。これまでの浄化槽というのは下水道が来るまでのある意味間に合わせのようなところがございましたけど、これからはやはりもう浄化槽が地域の下水道に代わっていくんだということで、この世代交代をしっかりやっていかなければならないなと痛感しております。
 続きまして、台帳整備についても伺いたいと思っております。
 現状の浄化槽の年に一回の義務付けられている法定検査、これ非常に伸び悩んでおります。中でも、単独処理浄化槽の法定検査が非常に低いと言われておりまして、検査率が低いだけではなくて、検査をしてみると、水質も悪い状況で排水が行われているということもあるようであります。
 そもそも、現状、行政側からしてみると、まずどこに浄化槽があるのか、そしてその浄化槽がどういう状況などという、その浄化槽の存在や浄化槽の状況すら把握し切れていない地域もあると聞いております。
 台帳がありましても紙のため記載された情報を生かせていないような地域もありますし、浄化槽の台帳を整備して定期的に検査をしていく、検査機関に情報共有することでよりこの検査率を向上させる、そして、行政も台帳を基に検査ができていない場所や件数を把握することによって、単独転換や定期検査の対策が打ちやすくなると思っております。
 この台帳の整備ですが、電子台帳やシステムを用いた浄化槽台帳に関する取組、これを環境省に伺いたいと思います。
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山本昌宏#8
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたとおり、浄化槽台帳システムの整備、浄化槽の設置状況や維持管理の状況を把握する上で大変重要だと認識しております。
 環境省におきましては、台帳の電子化、あるいは関係機関との連携、GISの活用など、台帳システムの整備それから施策への活用を促進するマニュアルを作成いたしまして、導入に前向きな地方自治体への導入支援、あるいは他の自治体への普及に役立たせているところでございます。
 また、こちらにつきましても、今月中に閣議決定を予定しております廃棄物処理施設整備計画案の中で、浄化槽台帳について法定検査等の結果等も反映して情報を活用することにより、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換や浄化槽の管理の向上に活用する、生かすことが必要である旨位置付けております。
 このことも踏まえまして、浄化槽の整備や維持管理に有効な浄化槽台帳システムの整備を進めるための方策についてしっかりと検討してまいりたいと思います。
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渡辺美知太郎#9
○渡辺美知太郎君 この浄化槽の情報の共有というのは、やはり今までこの事業をされてきた方々からすると、自分たちの縄張がほかの業者に取られるのではないかという意識の方が多くて、なかなか、情報を共有しようとか台帳の整備をしましょうと言うと、いや、これは個人情報だとか、いろいろと様々な理由を付けて抵抗すると。かなり業界そのものの意識も変えていかなければならないと思っておりますので、是非ともこの新しい浄化槽の時代というのを行政側からもしっかりと後押しをしていただきたいなと思っております。
 続きまして、ちょっと時間の都合上、通告の順番を変えまして、気候変動の緩和に関するビジネス、そういった質問に変更いたします。
 前回、適応法案の審査で適応ビジネスについて私はお伺いしました。答弁でも、適応の情報基盤である気候変動適応情報プラットフォームで国内外の適応ビジネスの優良事例の発信、アジア太平洋気候変動適応プラットフォームを二〇二〇年までに構築すること、そして様々な関連セミナーの開催など幅広い取組を行っていくということで、二〇五〇年時点で約五十兆円という市場の獲得に向けて政府がしっかりと後押しをいただくということを確認できました。
 今回は、適応ではなくて、気候変動の緩和に関しての民間の動きや政府の後押しについてお聞きしたいと思っております。
 今、ビジネスの世界では企業版二度目標、略称でSBTという取組が増えています。これは、個別の企業が二度目標実現に必要な削減目標を設定して、それを実行するものであります。ウォルマートやネスレ、アクサなど世界有数の企業が取組を始めており、企業が自主的に客観性を持ってパリ協定の目標達成に向かっていく取組、これは非常に重要であります。
 そこで、まず、我が国のこの企業の取組について、状況を環境省に伺いたいと思います。
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森下哲#10
○政府参考人(森下哲君) お答え申し上げます。
 御指摘の企業版二度目標、サイエンス・ベースド・ターゲット、略称がSBTでございますけれども、これにつきましては、昨日、六月十三日現在の情報でございますが、認定を取得した企業は世界全体で百十三社、このうち我が国の企業は二十社であると承知をしております。また、企業版二度目標を二年以内に設定するという方針を決定をし、表明をしている企業は、世界全体で三百四社、このうち我が国の企業は三十九社であると承知をしております。いずれも、製造業、建設業、サービス業など幅広い業種の企業が参加をしているという状況でございます。
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渡辺美知太郎#11
○渡辺美知太郎君 このSBTですが、我が国は、意外にもと言うのは失礼なんですけど、世界でもかなり日本の企業が参加をしているということでございまして、なぜこの日本企業の取組が伸びているのかというのと、今後更に伸ばしていくためにはどのような施策を行っていくのか、大臣に伺いたいと思います。
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中川雅治#12
○国務大臣(中川雅治君) 御指摘のとおり、二度C目標を実現するためには、あらゆる企業がCO2削減を経営や事業の本流の中に取り組み、実践していただくことが必要であると考えております。二度C目標に取り組む企業というものが増えているという現実は大変喜ばしいことだと思っております。
 この企業版二度C目標は、個々の企業が二度C目標実現に必要なCO2の削減カーブに沿って削減目標を設定し、実行する活動でございます。これは、企業が関わるグローバルのサプライチェーン全体でCO2を削減し、さらにそれを投資家や金融機関に対し見える化して、投資を促すことにつながる有効なアプローチであると考えております。
 このため、環境省といたしましては、昨年度より、企業に対して、企業版二度C目標の設定に関する情報提供や助言、排出量算定作業などの支援を実施しております。二〇二〇年度までに企業版二度C目標の認定企業を百社にすることを目指して、引き続きこのような支援施策を実施してまいります。
 また、目標を設定することに加えて、経営の本流の中でCO2削減に取り組んでいただくために、金融安定理事会、FSBの気候変動関連財務情報開示タスクフォース、TCFDがまとめた提言に沿って、気候変動がもたらすリスクやチャンスを分析し、財務評価する取組に対しましても助言などの支援を行ってまいります。
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渡辺美知太郎#13
○渡辺美知太郎君 大臣から御答弁がありました。日本は環境政策に後ろ向きではないのかとか、数値目標の設定が下手だとかいろいろ言われている中で、この企業版二度C目標、日本がかなり積極的に参加をしている、これは非常に心強いことでございます。
 ただ、一方で、まだまだこの企業版二度C目標、知名度が余りないというのが現状でございます。やはり、国外に対しては、いや、日本の企業もかなりこの二度C目標を積極的にやっているんだということと、国内に対しては、やはりかなり日本の企業がしっかりやっているんだと、そして、こういうものがあるんだというのを是非とも広めていかなければならないなと思っております。
 続きまして、企業と自治体が連携して地域の課題解決と温暖化対策の同時解決を図る取組について伺っていきたいと思います。
 企業の知恵を地域に生かすよう、企業と自治体と共同して資金を地域に還元する取組、これが今なされています。最近、地域新電力の設立が全国で相次いでおります。私の地元栃木県でも、県が保有する水力発電所を電源とした全国初の地産地消の電気料金メニュー、とちぎふるさと電気を創設し、環境付加価値を上乗せした電気料金で県内の事業者に提供をしています。この収益分、この収益分を地域還元に資する環境保全事業に今活用しております。
 このような企業と自治体が連携をして地域の課題の解決と温暖化対策の同時解決を図るような取組、これを環境省はどのように考えておられるのか、見解を伺いたいと思います。
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中井徳太郎#14
○政府参考人(中井徳太郎君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、企業と自治体が連携いたしまして、地域資源を活用して地域課題と温暖化問題の同時解決を図ることは、地域の活力を最大限に発揮いたします地域循環共生圏を具現化する観点から大変重要であると考えてございます。地域新電力が事業で得られた収益を環境保全事業や高齢者の見守りなどの地域課題の解決に活用することで地域の活性化につながるものと期待しております。
 環境省では、今年度から、地元企業、自治体などが連携いたしまして、地域の再生可能エネルギーを活用してエネルギーの地産地消を推進する地域新電力に対しまして立ち上げ費用を補助する事業を開始いたします。環境省といたしましても、第五次環境基本計画に位置付けられました地域循環共生圏の具現化に向けまして、自治体等とよく連携し、地域新電力等の取組が広く展開されるよう強力に支援してまいります。
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渡辺美知太郎#15
○渡辺美知太郎君 地域循環共生圏、今答弁にありました、新しいこれから取組や発想が出てくると思います。やはり、電気の使用というのは、自分たちがしっかりと電気をつくるということと、電気を自分たちが消費している、これを一体感を持ってやっていくのがこれから必要なのではないかなと私は考えております。
 今日は林野庁からもちょっと来ていただいております。
 地域資源を生かすという観点から、素材として木材を最大限に活用することが重要になってくるかと思いますが、CO2を大量に排出する鉄やセメントのような素材から循環型の素材として木材にシフトさせること、温暖化や地域循環、地域活性化といった様々な観点から利点があると思っております。まだまだこの木材を使用するということについては課題が山積をしていますが、木材を生かす新しい技術、新しい事業も生み出すことが非常にこれから重要な論点になってくるのかなと私は思っておりまして、今この素材の利用としては、建物、CLTであったりとか、あとは自動車、セルロースナノファイバーといった、ちょっと私も驚いたんですけれども、木材を利用した素材を使って車が造れるんじゃないかとか、そういった新たな発想ができていますが、この木材を活用した技術開発の状況について伺いたいと思っております。
 建物は林野庁、そして自動車は環境省に伺いたいと思います。
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渡邊毅#16
○政府参考人(渡邊毅君) お答えをいたします。
 私の方から、建物の関係についてお答えをしたいと思います。
 我が国の森林は、今、資源が非常に充実しておりますけれども、木材の利用を通じまして地方創生を実現していくためには、これまで余り木材が使われていなかった中高層の建築物や住宅以外の建築物について、鉄などの他の資材から木材への転換を図ることによりまして木造化を推進していくということが重要だと考えております。
 このため、これまで林野庁におきましては、中高層建築物等に求められる耐火性や強度等の性能を満たします木質部材等の実用化を図ってきております。既に、二時間の火災に耐える耐火構造部材ですとか、CLT、直交集成板などが実用に至っているところでございます。さらに、薬剤の難燃処理をしましたLVL、これは単板積層材というものでございますけれども、これを被覆層に用いた耐火工法の開発ですとか、建築物にCLTを用いた際の耐火被覆工法の開発など、独自性、新規性が高い製品の技術開発を行う民間事業者に対して今年度も支援を行っているところでございます。
 鉄やコンクリートから木材への転換を推進するため、引き続きこのような木質部材等の開発普及に積極的に取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
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森下哲#17
○政府参考人(森下哲君) 環境省の方から、木材、特に自動車の関連でお答えを申し上げたいと思います。
 委員御指摘のとおり、我が国の豊富な森林資源を活用することは、地域資源の活用による地域活性化ですとか森林整備の促進等による吸収量増大につながるということで、地球温暖化対策計画においても木材及び木質バイオマス利用の推進を位置付けておりまして、政府を挙げて取組を進めているところでございます。
 その中でも、木材由来の素材でありますセルロースナノファイバー、CNFと略されますが、このCNFは、鉄の五分の一の軽さで五倍以上の強度を持つということでございまして、再生可能でもあるということから様々な製品の素材や部材への活用が期待されてございます。そのため、環境省では、CNF製品を試作いたしまして、CO2削減効果を検証するなどの取組を行っております。
 特に、国内事業規模が大きく、CO2削減ポテンシャルの大きな自動車へのこのCNFの活用につきまして、ナノ・セルロース・ビークル・プロジェクト、NCVと名付けておりますけれども、と題しまして、メーカーの皆様方と連携をしまして、平成三十二年に自動車で一〇%程度の軽量化を実現することを目標にして開発、実施を進めておりまして、昨年度は自動車の外板部品の一部をCNF製品で置き換えた試作車を製作をしております。
 木材への素材転換を図るため、引き続きセルロースナノファイバーの早期の社会実装を目指しまして全力で取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
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渡辺美知太郎#18
○渡辺美知太郎君 CLTは高野委員が大好物でありまして、非常にうれしそうな顔をされていましたけれども、やはり、なぜこの木材を建物に使うのかとか自動車に使うのか、これはまだしっかり説明をしていくまず必要があるのではないのかなと思っております。
 国際社会からすると、日本は環境政策に後ろ向きじゃないかとか、あるいは、ESG投資、日本は余り積極的にやっていないじゃないかと、そういった海外からの評価を、そんなことはないんだと、我が国はしっかりとサステーナブルに新しい循環型社会をつくっていますと。そして、こういった取組に参加している企業、是非ともESG投資で評価をしていただきたい。そういった、やはり海外における我が国の現状、それを考えると、やはり今後、CLTであったりとかセルロースナノファイバーであったりとか、そういった素材を使って建物であったり自動車であったりやっていく必要があるのではないかと私は考えております。
 次に、先ほどの答弁にもありました地域循環共生圏について、産業廃棄物業者等の役割というのをちょっと質問したいなと思います。
 本年四月に閣議決定された環境基本計画において、地域循環共生圏という新しい考え方が位置付けられました。これは、現在議論が行われている第四次循環型社会推進基本計画においても同じく地域循環共生圏が位置付けられていると聞いておりますが、産業廃棄物処理業者はその地域循環共生圏において、今までは単に廃棄物を収集、運搬、最終処分若しくは再資源化と、そういった流れで見ておりましたけれども、それだけじゃなくて、バイオマスなど資源の活用など、今後重要な役割を果たしていくのではないかなと考えております。
 環境省として、産業廃棄物処理業者に対しての今後の位置付けや期待について伺いたいと思います。
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山本昌宏#19
○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、産業廃棄物処理業者、こちらは循環型社会の構築には大きな役割を担っているというふうに考えておりまして、近年ますますその重要性は増してきていると考えております。御指摘のとおり、環境基本計画における新たな位置付けがなされております地域循環共生圏におきましても、この産業廃棄物処理業者は、地域の資源循環を支えるという側面、それからエネルギー供給の一端を担うといったようなことなど、地域の核として重要な役割を果たすものと認識しております。
 環境省といたしましては、地域循環共生圏を構築し、循環型社会を実現していくため、産業廃棄物処理業者の方々と今後ともよく御相談、連携しながら施策の具体化に取り組んでまいります。
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渡辺美知太郎#20
○渡辺美知太郎君 前にも御紹介しましたけど、私は議員になる前に、実際にパッカー車に乗ってごみ収集もさせていただいたことがあるんですけど、やはり、さっきの質問でもありました、浄化槽もそうですし、廃棄物業、これはやはり新しい時代が来ている、新しい時代を迎えているなと私は思っています。今までは瓶屋さんであったりとかごみを収集するごみ屋さんであったものが、今後どうやって循環産業にしていくのか、これは非常に大きなポイントになってくるのではないかと思っております。
 その中で、今、人手不足が言われておりますが、産廃業者についても労働力不足が言われております。今、この労働力不足、そしてそれを補う先進技術の活用の取組についてちょっと伺いたいんですけど、産業廃棄物処理業者が地域の資源循環の核としてその役割をしっかりと果たしていくために、昨今の収集運搬の担い手不足などの課題に取り組む必要があると思っております。
 そうした労働力不足、これに対応するために、例えばAIやIoTなど先進的な技術を活用していくことも考えられるのですが、環境省の取組を伺いたいと思います。
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山本昌宏#21
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたとおり、産業廃棄物処理業におきましても労働力不足、大きな課題となっておりまして、これに対応して生産性の向上を図ることが必要と考えております。
 そのため、この分野におきまして、AIやIoTなどの先進的な技術を活用し、例えば、御指摘ありましたように、収集運搬を効率化する、あるいは選別工程における自動化などを進めていくといったことが処理システムの効率化につながると考えております。こうした取組は、人手不足の対応に加えまして、温暖化対策といった観点から非常に重要なものと考えておりまして、今月中に閣議決定を予定しております第四次の循環基本計画の中においてもそれらの活用を掲げておるところでございます。
 環境省といたしましては、今後、関係業界の御意見も伺いながら、廃棄物処理、リサイクルシステム全体の効率化に向けたAIやIoTの活用支援等の施策について検討を行ってまいります。
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渡辺美知太郎#22
○渡辺美知太郎君 最後に、時間がないので最後の質問にしたいと思っています。
 今、産業廃棄物の業界について質問を続けておりますが、我が国の廃棄物処理業、循環産業は、技術力はあるんですけど、世界のメジャーに比べてはるかに小さい規模であります。世界のメジャー、売上げがもう一兆円ぐらいあるような企業ありますが、我が国の場合は、大手の上場企業であっても五百億とか四百億とか、まだ一千億企業すらないという状況でありまして、これはしっかりと大きく世界に負けないような産業にしていく必要があるのではないかと私は思っております。
 先日の委員会では、優良産廃処理業者認定制度や欠格要件の緩和についてちょっと質問をしましたが、今回は、今現在まとめている第四次循環計画の中で、循環産業の育成や海外展開について環境省の見解を聞いて、私の質問を終えたいと思います。
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山本昌宏#23
○政府参考人(山本昌宏君) 今御指摘いただきました点、循環基本計画の中にもしっかりと位置付けようと今しておりまして、具体的には、優良産廃処理業者の育成、認定制度の活用などにより健全な競争環境の整備に取り組み、循環分野における環境産業全体の健全化及び振興を図るための施策について検討を進めること、それから、我が国の優れた廃棄物処理・リサイクル分野のインフラの国際展開を支援すること、これを国の取組として計画の中に盛り込んでおるところでございます。
 これを閣議決定の後には、新しい計画に基づきまして、循環産業の育成、振興や海外展開にしっかりと取り組んでまいります。
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渡辺美知太郎#24
○渡辺美知太郎君 終わります。
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河野義博#25
○河野義博君 公明党の河野義博です。
 まず、地元の課題を二点お伺いします。熊本県阿蘇山、国立公園に指定されておりますが、その関係で質問いたします。
 阿蘇山、熊本県阿蘇市にあります仙酔峡というところがありまして、仙人の仙に酔うに峡谷の峡、その名のとおり、仙人でさえその美しさと香りに酔ったというミヤマキリシマ、ツツジの一種でありますが、春になりますと五万株も咲き乱れる峡谷で有名でありまして、阿蘇山の中岳と高岳の北側の麓にある峡谷であります。元々は阿蘇山が噴火して溶岩流が形成した、自然のアートとも言うべき地域であります。そこの仙酔峡は、ロープウエーの駅や阿蘇の自然を紹介するインフォメーションセンターがありまして、高岳、中岳の登山の拠点にもなっているところでございます。
 ここにロープウエーがございまして、阿蘇山の東側からアプローチする全長約一・五キロの索道、ロープウエー、ミヤマキリシマの群生で知られているため、見頃となる五月には乗客も増えまして、年間乗客の四割は五月に乗っているという状況でありましたけれども、平成二十二年五月にモーター故障いたしまして、運休を余儀なくされておりました。第三セクターという側面もあり、様々な課題から運転再開できなかったわけでありますが、そこを受けまして、平成二十八年の熊本大地震、その半年後に阿蘇山が三十八年ぶりに爆発的に噴火をいたしまして、相次ぐ自然災害や大規模改修に掛かる費用を考えますと、営業再開というのはもう断念せざるを得ない状況にございます。
 このまま放置しますと、国立公園内の景観を損なうだけでなく、安全上の問題も危惧されておりまして、いわゆる山を登るトレッキングの道路のすぐ横にロープウエーが架かっておりまして、地震で支柱も本当崩れかかっているようなところがあり、支柱が崩れればロープがその辺に散乱して登山客に大きな被害を与えるという本当に危険も迫っているところでありまして、残念ながら、ハイシーズンを前に歩道の方も通行止めを余儀なくされているという状況でございます。
 九州を代表する観光地、阿蘇を牽引する阿蘇山周辺の環境整備、これは国立公園内の話でございます。また、登山客の安全確保のために、危険施設の撤去に掛かる費用、多額な費用が掛かるということで、財政措置を何とかお願いしたいという地元の自治体の要望があるわけでありますけれども、これらを踏まえて環境省としてどういう支援をしていくおつもりか、お聞かせください。
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亀澤玲治#26
○政府参考人(亀澤玲治君) 阿蘇くじゅう国立公園におきましては、環境省直轄事業による阿蘇中岳中央火口の再整備や、被災しました草千里給水施設等の補助金等による再整備を始め、地震災害及び噴火災害からの復旧復興支援を継続して進めております。また、おととし七月には、阿蘇くじゅう国立公園を国立公園満喫プロジェクトで先行的に取組を進める公園の一つとして選定したところでありまして、自治体や民間事業者等と連携して、観光資源としての磨き上げや海外への発信等を推進しております。阿蘇くじゅう国立公園を国内外のより多くの方々に利用していただくことで、阿蘇の復旧復興や地方創生につなげていきたいと考えているところでございます。
 お尋ねの仙酔峡のロープウエーにつきましては、民間が整備、運営をしてきました事業施設であり、その解体撤去について環境省として財政支援を行うことは困難ではありますが、ロープウエーの発着駅がある仙酔峡や阿蘇山上は、国立公園の利用上、大変重要な拠点であります。そのため、一帯の今後の利用環境の整備について、あるいはその中での環境省としての支援の在り方について、阿蘇くじゅう国立公園の復旧復興や満喫プロジェクトを推進していく中で、地元である阿蘇市、さらには熊本県とも十分協議してまいりたいというふうに思います。
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河野義博#27
○河野義博君 満喫プロジェクトの対象地域でありまして、観光客を増やしていこうという中で、もう今にも壊れそうなロープウエーの支柱があってロープが実際に張られていると、撤去したいということでありますので、直接的な財政支援は無理ということではありましたが、何らかの方策で国も支援を是非していただきたいと思いますが、いかがですか。
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亀澤玲治#28
○政府参考人(亀澤玲治君) 国立公園の景観の保全あるいは登山者の安全確保といった点も十分認識の上、地元とよく相談をしてまいりたいと思います。
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河野義博#29
○河野義博君 そうですね、環境、総合的な整備という観点から、是非とも、引き続き寄り添って、自治体とよく話をして協力をしていただきたいというふうに思います。大きくうなずいていただきました。ありがとうございました。
 続いて、もう一点阿蘇なんですが、南阿蘇村、これ阿蘇山、阿蘇全般的にですが、野焼きをやっておりまして、草原が多い。草原の草は、春から夏にかけて放牧の牛馬や、冬の間、飼料のため干し草の原料になります。阿蘇の草原は、自然にできたものではなくて、何百年もの間、野焼きをやっておりまして、人工的につくった大地であります。野焼きによって、ダニなどの人畜に有害な虫を駆除するとともに、牛馬の餌の草を育てて、草原による循環型社会をつくり出してまいりました。
 一方で、地震災害によって、これは、もう熊本大地震によって野焼きの立入りができないような道になってしまっていたり、また担い手が減っている、また、隣接する原野がやらないと、そこだけやっても意味ないですから、隣町がやりませんと言うと、じゃ、やれませんというふうになってしまうわけです。また、防火帯が整備がされていない、また作業者が増えていかない、それから保安林もあるといった複合的な理由で、今年、南阿蘇村は野焼きができないという状況になっております。
 阿蘇の草原は野焼きによって、農畜産業の糧として、そして多様な動植物、希少生物も野焼きによって保たれてきたということもあります。観光資源、野焼きで観光客も集まります。水源の涵養としても多面的な機能を担っておりまして、継続的な支援ができるように国としても取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
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