消費者問題に関する特別委員会

2021-04-27 衆議院 全307発言

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会議録情報#0
令和三年四月二十七日(火曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 永岡 桂子君
   理事 穴見 陽一君 理事 伊藤 達也君
   理事 勝俣 孝明君 理事 武村 展英君
   理事 牧原 秀樹君 理事 尾辻かな子君
   理事 柚木 道義君 理事 古屋 範子君
      畦元 将吾君    安藤  裕君
      井出 庸生君    伊藤信太郎君
      小倉 將信君    門山 宏哲君
      神山 佐市君    神田  裕君
      木村 弥生君    工藤 彰三君
      小泉 龍司君    佐藤 明男君
      土屋 品子君    冨岡  勉君
      中山 展宏君    西田 昭二君
      百武 公親君    船田  元君
      穂坂  泰君    青山 大人君
      大西 健介君    川内 博史君
      堀越 啓仁君    吉田 統彦君
      畑野 君枝君    串田 誠一君
      井上 一徳君
    …………………………………
   議員           尾辻かな子君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            井上 信治君
   内閣府大臣政務官     和田 義明君
   法務大臣政務官      小野田紀美君
   政府参考人
   (内閣法制局第二部長)  平川  薫君
   政府参考人
   (内閣府規制改革推進室次長)           黒田 岳士君
   政府参考人
   (内閣府消費者委員会事務局長)          加納 克利君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     高田  潔君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    片桐 一幸君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    坂田  進君
   政府参考人
   (林野庁林政部長)    前島 明成君
   衆議院調査局第一特別調査室長           藤田 和光君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  伊藤信太郎君     工藤 彰三君
  土屋 品子君     穂坂  泰君
  百武 公親君     神田  裕君
  山下 貴司君     神山 佐市君
  中島 克仁君     川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     井出 庸生君
  神田  裕君     百武 公親君
  工藤 彰三君     伊藤信太郎君
  穂坂  泰君     土屋 品子君
  川内 博史君     中島 克仁君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     山下 貴司君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五四号)
 消費者被害の発生及び拡大の防止並びに消費者の利益の一層の擁護及び増進を図るための消費者契約法等の一部を改正する法律案(川内博史君外十名提出、衆法第一五号)
     ――――◇―――――
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永岡桂子#1
○永岡委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案及び川内博史君外十名提出、消費者被害の発生及び拡大の防止並びに消費者の利益の一層の擁護及び増進を図るための消費者契約法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第二部長平川薫君、内閣府規制改革推進室次長黒田岳士君、消費者庁次長高田潔君、消費者庁審議官片桐一幸君、消費者庁審議官坂田進君、林野庁林政部長前島明成君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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永岡桂子#2
○永岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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永岡桂子#3
○永岡委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。牧原秀樹君。
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牧原秀樹#4
○牧原委員 おはようございます。自民党の衆議院議員の牧原でございます。
 こうした機会を賜りまして、永岡委員長、伊藤筆頭、柚木筆頭理事を始め、皆様に感謝を申し上げます。
 今日は特商法と預託法の改正ということで、これは大変重要な法改正だと思っています。私も、弁護士時代、そしてまた議員にならせていただいてからも、度々こうした、消費者被害をなくしたいという思いで様々関わってまいりました。
 特にこの特商法というのは、クーリングオフ等の様々な規定があって大変重要な法律であると思う一方で、現実には、自由主義経済の中で、憲法上、営業の自由も保障されている中では、この特商法はいわばそれを規制する側で、これは例外、つまり、常に憲法上の合理性の基準に照らされて、これが合憲かどうか、こういう判断を受ける。大変、そういう意味では、消費者保護と憲法上の営業の自由とのバランスをどこでどう取っていくか、こういう難しい判断が常に求められている、こう思っております。
 私が知っているアメリカやヨーロッパの法律では、例えば製造物責任みたいなものというのは非常に重く規定がありますけれども、他方で、この特商法的なものというのは、やや、欧米の方は、自由に比重を置いていて、詐欺的なものというのは、消費者側もしっかりとそれは自分自身で防御しなきゃいけないという面を重んじている。他方で、日本の場合には、より保護を重んじてきて、どちらかというと営業の自由よりもこの保護を重んじてきて、そして、何か事件が起きればそれを穴埋めしてきたという歴史を繰り返してきたわけでございます。
 今日、資料の1に、類似事案ということで、これは消費者委員会が預託法の問題について討議をしたときの資料として提示されているものでございますけれども、古くは豊田商事という大事件があって、このときには三万人近い方が二千億近い被害を受けて、多くの、特に御年配の方が、場合によっては自ら命を絶たれる事例もあったということで、これは本当に、日本のこうした消費者被害事件としては大変大きな社会的な影響があったものでございます。
 それからも度々起きてきて、私が一期目のときに大変問題になっていたものとすると、安愚楽牧場事件という事件があって、これはかなり有名な牧場で、新聞広告等もしょっちゅうしょっちゅうあったものですから、多分、多くの人が、これが詐欺事件だとは気づかないまま、みんなが知っていた牧場だったというふうに思いますけれども、結果的には、七万三千人で四千二百億という大変大きな被害になりました。
 最近ではジャパンライフ事件とか、ケフィア事業振興会事件等、また三万人を超えるような事件もあって、それぞれ被害額は一千億とか二千億とかいうレベルですから、これを合計すると一兆をはるかに超えるような金額の消費者被害が起きてきているわけでございます。
 その都度その都度、私も法改正については、事件を防ぐためにこの法改正をやるんだということで、今回も、多分、預託法の改正についてはジャパンライフ事件が非常にバックボーンにあって、こういうような事件を起こさないということで原則禁止をするということになるんだと思いますけれども。
 改めて、こうした消費者被害の事件が繰り返し繰り返し起きるということについて、例えば、その事件を起こした人たちが悪いといって刑事裁判にかけたりして罰を受けていただくとかいうような形、そして、その事件その事件の被害者の方の被害をどう弁償するかという個別の事件の問題として捉えるのではなくて、やはり、抜本的な原因、こういう事件が繰り返し起きるのは何なんだということをある程度、政策当局としては考えながら、個別の対処じゃないやり方を、私は、消費者庁はその責任のまさに統括官庁であるわけですから、やはり考える必要があると思います。
 そこで改めて、繰り返しこういう事件が起きる、なかなかなくならない、その根本的な原因を何だとお考えになっているのか。悪い人間はなくならないとか、日本人はやはり人がいいんだとか、いろいろな意見はありますけれども、消費者庁としてそこについてどのように考えているか、まず大臣にお伺いをしたいと思います。
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井上信治#5
○井上国務大臣 販売を伴う預託等取引、すなわち販売預託については、これまでも大規模な消費者被害が発生しており、その取引自体に消費者被害を引き起こす側面があると考えています。
 その理由としては、消費者庁検討会の報告書にもありますとおり、販売代金の支払いという形式で消費者から金銭の出捐を元本保証又は類似するものと誤解させた上で行わせるとともに、新規の契約者への物品の売買代金で既存の契約者に供与を約した配当を支払うことが一時的に可能であることなどが考えられます。また、販売の対象となる物品などが存在しないことが発覚しづらいことも考えられます。
 もっとも、現行の預託法は、預託等取引を中心とした規制であり、販売については、その勧誘のみに関する規定にとどまっております。
 こうしたことを踏まえて、今般の改正法案では、委員がおっしゃるとおり、まさに抜本的な改正として、販売預託を原則として禁止することとしました。これによって、販売預託による消費者被害の発生を防止してまいりたいと思います。
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牧原秀樹#6
○牧原委員 今回の法律が抜本的な預託取引に関する被害の防止になるんだということは、私もそうじゃないかというふうに思っているところでございます。そうすると、これまで被害に遭った方が、もっと早く禁止しておけばよかったじゃないかという議論もありつつ、先ほど申し上げたように憲法上の問題もありますから、こうした事件がやはりまた起きたということで、今回、原則禁止になるということは、私は非常に意義が大きいかなとは思っております。既に相談の中でいっぱいこういう犯罪の端緒は明らかになりますから、消費者庁としては、こうした事件が起きないように、是非これからもよく見ていただきたいなと思います。
 そういいつつも、例えば、先日の新聞で、USBメモリーのVISION社の方たちが、同じ業務形態のWILL社が業務停止期間中にも新規勧誘をしていて、そしてそこにはジャパンライフの関係者も関与していたということがありました。これは、既に野党の皆様の質疑の中でも出ていたことでございます。
 業務停止をしていた会社の社員とか過去に関わっていたような人たちが繰り返し繰り返しこういう事件を起こしていくというのは、いわゆる詐欺的な商法ではよく見られることなんですね。同じ人が、若いうちにそういうことをやってやり方を覚えて、それでまただまして、そこに関わった人がまた覚えてだましていくという悪循環というのは非常によく見られることでございます。
 これをやめるために業務停止というのをやっているわけですけれども、業務停止期間中にほかのことをやれるのでは業務停止ということ自体に意味がないんじゃないか、こういう批判も当然なされるわけでありまして、より強力な手段が必要なのではないか、こう考えますが、いかがでしょうか。
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片桐一幸#7
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 現行の預託法においては、法違反行為を行った預託等取引業者に対し、一年以内の期間を定めて、その業務の停止等を命ずることが可能です。
 今般の改正法案においては、法違反行為の再発等を防止する観点から、停止の期間を二年以内に伸長するとともに、この取引停止命令に違反した預託等取引業者の役員等に対する業務禁止命令等を新たに設けることとしているところでございます。
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牧原秀樹#8
○牧原委員 業務停止ではなくて禁止ということで、大きな一歩だ、こう思いますし、これも、先ほど申し上げたような憲法上の職業選択の自由、これを制限するものでありますから、その判断というのは本来慎重であるべきものだと思いますけれども、他方で、これだけ歴史的に、同じ人たちが同じような事件を繰り返す、業務停止を受けようが、へらへら笑ってほかの人をだますという許せないことが繰り返されているわけですから、私は業務停止も必要だと思いますし、罰則もありますけれども、そうしたこともきちんとやっていただきたい。
 私も刑法の再犯防止なんかやっておりますけれども、一方で更生の可能性を信じてやるということも重要ですが、やはり、犯罪によっては同じようなことを繰り返すという傾向が非常に強いものもあります。この詐欺的なものというのは、私も取調べなんかもしたことがありますけれども、繰り返すんですよね。一度人をだまして、悪いなと思わないで、もうかるとか、こう思う人というのは、非常にそれを繰り返す傾向があるんじゃないか、こう思わざるを得ない事例が過去にもたくさんございます。そういう意味で、是非、禁止をして、ちゃんとそれを管理するというか、そこまで警察とも連携をしてやっていただきたいということをくれぐれもお願いをする次第です。
 先ほどありましたように、預託法の原則禁止ということで、商品の種類による抜け道というのはなくなったかもしれませんけれども、他方で、商法的なすり抜けというのはないのかということを、弁護士会を始めいろいろな人が懸念をしています。どうしても、抜け道抜け道があるということなんですね。
 ケフィア事業振興会という、先ほどの表の一番最後に、新しいものについては、オーナー制度というものを利用したものでございますけれども、これは、預託法とかというよりは金商法とか出資法とか別の、まあこれは出資法だと思いますけれども、別の法律で穴を埋めています。そちらは金融庁が所管ですみたいな話になるんですよね。なので、こういうすり抜けみたいなものがあるのかなということに対する懸念についてどう考えるのか。
 もちろん、刑法上では詐欺罪というのが一番ゼネラルなものとしてありますけれども、過去の事例を見ても、詐欺罪があるのはもうずっとあるわけで、詐欺罪があるからといって防止にならないのは残念ながら明らかでございます。そういう意味でこういう特別な法律できちんと穴を塞ぐということは非常に重要ですけれども、この点、消費者庁としてどのようにお考えでしょうか。
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片桐一幸#9
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正法案において、規制の対象となる物品に関する政令指定制を廃止し、全ての物品を規制の対象としております。これによりまして、現物を預託するという形式での投資を完全に規制することが可能でございます。
 また、御指摘の金融商品取引法でございますけれども、これについては、有価証券等による投資を規制の対象とするとともに、出資法については、物品、有価証券を問わず、金銭の出資に関する全般を規制の対象としていると承知しております。
 これらの法律を所管する関係省庁等とも十分に連携をいたしまして、規制の隙間が生じないように対応してまいりたいというふうに考えてございます。
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牧原秀樹#10
○牧原委員 是非そこはお願いします。先ほど申し上げたように、繰り返される、被害が起きる、それから穴を埋めるということを繰り返してきているわけでございまして、既にそういう懸念が示されているところではありますので、いろいろな端緒を見つけて、常に穴を埋める努力をしていただきたい、こう思っているところであります。
 次に、送りつけ商法、今回、別の禁止として、特商法の改正で起こっております。これは、送りつけて、そして、まごついている人に、使っちゃったりしたら請求が行くということでございます。
 我々自身も、いきなり商品が送りつけられたら、どうしたらいいんだと、返そうと思っても、そこにまたお金がかかりますし、使っちゃうと費用が生じるしということで、現実、我々でもどうしたらいいんだというのは悩むと思うんですね。まして御年配の皆様とかからすれば、本当に、はがき一枚送られてきただけでも、結構、私なんかも相談を受けるんですけれども、こんなはがきが来ちゃったんだけれどもどうしようかといって真面目に対応された結果、被害に遭っている方、大変多くいらっしゃいます。
 こうした送りつけ商法というのは、そもそもそれ自体、つまり送りつけること自体を禁止するということはやはり考えられなかったのか、これを是非お聞きしたいと思います。
 今言ったように、廃棄が可能なんです、十四日間じゃなくて、すぐ廃棄が可能ですとか言っても、やはり日本人は、送りつけられて使えるものを捨てるというのについては、もったいないな、何かサービスかと思って使っちゃいたいな、こういうような感覚が働くので、そんなに、廃棄してください、大丈夫ですよと言っても簡単ではないんじゃないかな、こう思います。
 特にさっき申し上げた御年配の方、これは使っちゃっていいのかしらといって使って、使ったじゃないか、払え、こう言われたときに、いやいや、特商法で改正されて、もう廃棄しても使ってもいいんですなんということを言えるということはちょっと想定しにくいわけですよね。
 これについて、改めて、法改正について、ここの、今私が申し上げた懸念に対することも含めて、経緯を御説明いただきたいと思います。
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片桐一幸#11
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、売買契約が存在しないのに商品を一方的に送付し売買契約の申込みをする行為は、何ら正常な事業活動とみなされず、正当性のない行為であるというふうに考えております。一方的に送りつけた商品について代金を支払わなければならないと誤認させて代金を請求するような行為は、一種の詐欺行為でございます。
 今回御審議いただいている特定商取引法改正法案でございますけれども、ここにおきましては、消費者は一方的に送りつけられた商品を直ちに処分等をすることができるようにしているものでございます。これによりまして、消費者は、送りつけられた商品の代金を支払わなくてはならないのではないかといった不安から解放され、悪質事業者の方は、送りつけた商品の代金や送料に相当する額を損することになるため、送りつけるインセンティブを失うことになろうかと考えております。したがいまして、送りつけ商法による消費者被害の未然防止等に資する制度となっているというふうに考えてございます。
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牧原秀樹#12
○牧原委員 改めて確認ですけれども、今の廃棄、処分のところには、使っちゃったということも含まれるという理解でよろしいでしょうか。
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片桐一幸#13
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおりでございます。
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牧原秀樹#14
○牧原委員 今のポイントが大事だと思うんですよね。やはり、廃棄、処分と言われると、普通は捨てるということをイメージするわけですよね。だけれども、今回の法律では、間違って使っちゃったということもいわば廃棄、処分として、それが、要するに、送りつけた側から、使ったんだから払えと言えなくなるということが実はみそであると思うので、そこの用語の使い方も含めてよくよく周知されるようにしていただきたい、こう思います。
 それからもう一つ、今回の法改正で禁止されることとしての詐欺的な定期購入ですね。一回は無料かと思って取ったら、実は、二回目以降の購入が義務づけられているとかというのが非常にちっちゃい字で書いてあったとか、よく読んでも分からなかったということで、その継続的な支払い義務が発生してしまうような事例ですけれども。
 今日、資料の二枚目の一番目は、二〇一九年までのデータは年齢別のものが出ているということでございます。資料2の2、三枚目は、二〇二〇年の最新統計を踏まえた、まだこれは年齢別が出ていないということでございますが、件数だけ出ているものでございます。
 これを見ると、二〇一五年には四千百件、四千件だったものが、昨年には五万六千件になっているということで、ここまで急激に、十倍以上に消費者の生活相談が増えている。これはゆゆしき事態だと思うんですね。僅か五年で、私もいろいろなことを聞いたことがありますけれども、消費者相談件数で十倍を超えて増えるなんということはよほどのことだ、こう思います。
 そして、二〇一九年のデータを見ると、一番被害を受けておられる方は五十代、六十代とかの方なんですけれども、もちろんそれから四十代ですね、こういう一番経済活動にも関わっていらっしゃる方が多いんですが、二十歳未満のところに五千三百件という、二十代や三十代よりも多い被害が発生しているというのは非常に気になることです。
 来年には十八歳成人が実現をして、大丈夫か、ちゃんとこの人たちに対する消費者被害がないような教育等は行き届いているのかというのは、我々繰り返し言っていることでございまして、この詐欺的な定期購入商法の年齢別を見ると、典型的に、二十代や三十代よりも二十歳未満の人たちが被害に遭っている、相談件数があるということなので、大変重要な問題だ、こう思っております。
 今回このような、統計上四万件、五万件のデータがありますけれども、具体的にはどういうサービスやどういうパターンが多いのか、まず実態について教えてください。
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片桐一幸#15
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、近年、通信販売における定期購入に関する相談件数が急増しており、二〇二〇年も対前年比で約三割増加しており、二〇一五年と比べると約十四倍に増加しているところでございます。
 定期購入に関するトラブルは、商品別に見ると、健康食品や化粧品に関するものが多くなってございます。
 また、具体的な手口としては、消費者が一回限りの購入と思って購入したところ、知らない間に定期購入になっているなど、消費者が定期購入であることが容易に認識できないような広告を表示する、あるいは、定期購入であることは認識できるようになっていても、いつでも解約可能などと強調して契約を締結させながら実際には解除に応じなかったり、詳細な解約条件を設けるなど解除のためのハードルを意図的に上げたりするといった手口が見られるところでございます。
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牧原秀樹#16
○牧原委員 今おっしゃったような問題、何か、自分が当事者になったと思ったらもうめちゃくちゃ苦しい、面倒くさい問題だ、こう思いますし、それを振り払うのは相当大変だろうな、こう容易に思いますけれども、この問題に対して今回の法改正ではどのようにきちんと対処をされているのか、ここについて御説明ください。
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片桐一幸#17
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正では、通信販売に係る契約の申込みを受ける最終段階の表示において、定期購入契約において重要な要素となる商品や役務の分量、価格、引渡時期及び代金の支払い時期等を表示することを販売業者等に義務づけることとしており、これらを表示しない、不実の表示をする、又は人を誤認させるような表示をすることを禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているものでございます。
 また、販売業者等が、通信販売に係る契約の申込みの撤回又は解除を妨げるため、契約の解除に関する事項や契約の締結を必要とする事情に関する事項について不実のことを告げる行為を禁止し、これに違反した場合には罰則の対象としているところでございます。
 さらに、消費者がそのような表示によりまして誤認をして申し込んだ場合に、申込みの意思表示の取消しを認める制度を創設するなどしているところでございます。
 これらの改正によりまして、詐欺的な定期購入商法対策に万全を期すこととし、通信販売市場における消費者利益の確保及び取引の適正化を一層図るものでございます。
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牧原秀樹#18
○牧原委員 今の法律の改正は、相当悩みながら、さっきも申し上げた憲法上の問題も含めて改正されたものだとは思いますけれども、多分、意見としては、もっと強烈な意見、もうやるべきだという意見もあろうかと思いますが、とにかく今、万全をという話がありましたので、まずはこの五万六千件まで急増した被害がなくなるようにしていただきたいと思います。
 ちょっと一点、私がこの法律を読んでいて改めて確認したいと思ったのが、特商法の十二条の六の第二項、通信販売に関することなんですけれども、人を誤認させるような表示ということが書かれております。
 例えば、通信販売等で規約があって、私、同意しますかとか言われると、はいとやらないとインターネット上とかは次に進めないので、ほとんど読まないで、はいとやるんですよね。物すごいちっちゃい字で、わあっとか書いてあって、実はその中に、継続的な購入は同意をするようなことが書いてあったとしても、はっきり言って、あれをスクロールしたりとかしてずっと読んで、このところにこんなことがあったなんて見る人はほとんどいないんじゃないか、こう思います。
 このような非常に小さい字で書いてあるとか、たくさん書いてあるとかいうような場合については、誤認させるような表示との関係でどう考えるんでしょうか。
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片桐一幸#19
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 第十二条の六第二項でございますが、誤認させるような表示とは、具体的には、定期購入契約において、最初に引き渡す商品等の分量やその販売価格を強調して表示し、その他の定期購入に関する条件を、ただいま委員御指摘のとおり、分かりにくいような小さな文字で表示する場合ですとか、目立たない場所に設置されたリンクから移る、遷移するページにしか表示していない場合などが該当します。
 どのような場合に誤認させる表示に該当するかについての詳細は、法の施行までに通達等で明らかにし、透明性の高い、分かりやすい制度としてまいりたいというふうに考えてございます。
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牧原秀樹#20
○牧原委員 過去のこういう詐欺的な事件でも、必ず、ここのせめぎ合いは多いんですよね。書いてあったじゃないか、あなた、理解、了解してやったんでしょう。いや、これは分かりにくかった。ここのせめぎ合いで、消費者の方は、そうやって戦える人はいいんですけれども、戦えない人は、確かに書いてあるとなっちゃうんですよね。ですから、ここは非常に重要なポイントだと思うので、しっかりと、今の通達も含めて、業者側がここで不正を起こさないようにしていただきたいと思います。
 今回の法改正で、別の条項で、外国当局への情報提供というものが入っております。今の申し上げた預託法や特商法含めて、この改正が入ってきたということはどういう観点なんでしょうか。
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片桐一幸#21
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 国境をまたぐような越境的な電子商取引でございますけれども、これの取引規模が拡大してございます。外国の販売業者等と日本の消費者のトラブルについても増加している中で、外国執行当局との情報交換がますます重要になってきているというふうに考えてございます。
 こうした状況を踏まえまして、消費者庁から外国執行当局へ情報を提供するとともに、外国執行当局との間で相互主義を確保し、外国執行当局からも情報の提供を受けられるようにするという観点から、外国執行当局への情報提供を行うための根拠規定を新設するものでございます。
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牧原秀樹#22
○牧原委員 いずれも、今回の法改正、預託法は分かりませんが、インターネットという新しい商法が非常に比重を増してきたということが大きな要因で、今の外国当局とのやり取りは非常に重要だと思います。
 私も結構、外国に行くときに旅行サイトなんか使ってホテルとか予約しますけれども、そのサイトが日本の企業なのか、あるいは外国にサーバーを置いている外国法のものなのかなんて一々確認をしないと思うんですよね。アマゾンですら、日本には支社がなくて法の適用がないとかいうような批判もあったくらいなので、ここは消費者側の人は余り意識していないので、どちらだったとしてもしっかりと消費者被害が防げるような体制をグローバルに築いていくということは、これは本当に大事なので、この法改正を契機に是非やっていただきたい、大臣のリーダーシップにも期待をしたい、こう思うところでございます。
 次に、今回、野党の皆様から修正案を出していただいて、今日は第一回目なので、済みません、直接質問はしないんですが、背景等について、ちょっと消費者庁に客観的事実をお聞きしたいと思います。
 まず、消費者契約法の修正の第一項めにあるんですけれども、まあ今回の法改正自体には消費者契約法はないんですが、前回の、平成三十年に大改正が行われております。そのときに、この野党の皆様が出してきた項目というのはまさに議論の対象になったと理解をしております。
 改めて、この第1(1)にある、第四条第三項第三号及び第四号の「社会生活上の経験が乏しい」あるいは第五号の「加齢又は心身の故障によりその判断力が著しく低下している」、ここを削除しろという御指摘なんですが、ここについての議論の経緯について改めて確認をします。
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坂田進#23
○坂田政府参考人 お答えいたします。
 平成三十年の消費者契約法改正につきましては、政府は、同年三月に改正案を提出いたしましたが、消費者の困惑に係る取消権である改正案第四条三項第三号及び第四号には、「社会生活上の経験が乏しい」という要件が設けられていたところでございます。
 しかし、本委員会において、消費者の困惑を伴う不当な勧誘の対象には高齢者や心身の故障を有する方も含まれるのではないかという問題意識から御審議が行われ、「加齢又は心身の故障によりその判断力が著しく低下している」という要件が設けられている第四条第三項第五号を追加すること等を内容とする修正案が七会派共同提案として提出されました。
 本委員会では、修正案及び修正案を除く原案のいずれもが全会一致により議決され、その後、改正法として成立したものと承知しております。
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牧原秀樹#24
○牧原委員 つまり、最初は、特に後半の、加齢又は心身の故障によるという部分はなかったものを、野党の皆様から、上段だけじゃ不足だったんじゃないかということで入ったのがここになりますので、ここをまた削除される修正案を今回出されてきたというのはどういうことかというのは一つ審議の対象になるかなと思うところでございます。私は、前回の、修正を出されて、そしてみんなで合意をして、最後、ここも含めて入ったというのは非常にいい経緯だった、こう理解していますので、この修正はどうなのかなと個人的にはこの経緯から見て思ったところでもございます。
 それから、修正案の第1の(2)の方ですけれども、「当該消費者が当該消費者契約を締結するか否かについての合理的な判断をすることが困難な事情を有することを知りながら、」について、知りながらという要件が入るということは、私は、済みません、弁護士としては、ちょっといつも慎重になります。
 というのは、例えば、刑法上で結構、無罪率が高いのは詐欺罪とかなんですけれども、なぜかというと、故意要件が入るからなんですね。つまり、知っていたかどうかというところに要件がかかると、客観的事実ではなくて、本人が自白しない限り、その主観を立証するのはとても難しくなるからなんです。
 ここに、知りながらという要件が入ると、よほどの特定のやり取り、例えばLINEでやり取りが残るとかそういうような特定的な場合を除いては、本人は絶対、俺は知らなかったと言うに決まっていますので、これは立証が難しくなっちゃうんじゃないかなと思いますけれども、こういう議論について消費者庁はどのような議論をされているのか、教えてください。
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坂田進#25
○坂田政府参考人 お答えいたします。
 消費者庁では、消費者契約法の更なる改正を視野に、現在、消費者契約に関する検討会において検討を行っております。同検討会では、事業者が、消費者が合理的な判断ができない事情を有していること等を知りながら勧誘し、これによって消費者が契約を締結したときに、消費者が消費者契約を取り消すことができるといった、事業者の主観をいわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の要件とする提案についても議論がされてきたところでございます。
 もっとも、事業者の主観を取消権の要件とすることについては、事業者が、消費者の判断力が低下しているとは知らなかったと主張した際に、消費者がこれを立証することが困難であるといった御意見や、事業者が消費者のどのような事情をどの程度知っていれば要件を満たすのかが明確に明らかにならないと規定の適用の際に問題が生じるのではないかといった御意見などが出されているところでございます。
 このような御意見を踏まえまして、検討会では、消費者が合理的な判断ができない事情を有していること等について事業者の主観を取消権の要件としない方向性も含めた検討が行われているものと承知しております。
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牧原秀樹#26
○牧原委員 済みません、私はやはりそれが正しいんじゃないか、こう思うんですよね。消費者保護は、いわゆる事業者側の主観要件を要件としちゃうと保護がかなり難しくなるというのが私の実感でございます。そういう意味で、今の消費者庁の意見は、私は大変大切な話だと思うんですね。
 とはいえ、恐らく、野党の皆様のこの修正案を出されてきた思いというのは、特定的なことじゃない場合でもやはり保護する必要があるんじゃないかという、一般的な、包括的な取消し規定のことを作りたいということではないかと思うんです。
 これは実は、前回の法改正でも、附帯決議で、検討しろということが入っております。この検討状況について、消費者庁に現状をお聞きします。
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坂田進#27
○坂田政府参考人 お答えいたします。
 消費者庁では、消費者契約法の更なる改正を視野に、まずは、平成三十一年二月から、消費者契約法改正に向けた専門技術的側面の研究会を開催して、法制的、法技術的な観点から検討を行い、同年九月に報告書を取りまとめました。その上で、同報告書を踏まえつつ、実務的な観点からの検討を深化させるため、令和元年十二月からは消費者契約に関する検討会を開催し、検討を行っております。同検討会では、高齢者や若年者など様々な類型の消費者が被害に遭った事例等も幅広く取り上げつつ、取消権の在り方等について検討しているところでございます。
 いわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の創設につきましては、要件の明確性を確保しつつも、できる限り汎用性のある包括的な取消権を設けることが課題となりますが、明確性と汎用性を兼ね備えた取消権を設けることは極めて難しい立法的な課題であり、同検討会において、有識者の皆様に大変熱心な御議論を行っていただいているところでございます。
 法制的にも実務的にも論点は多岐にわたるわけでございますけれども、報告書を取りまとめていただけるよう、引き続き、鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
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牧原秀樹#28
○牧原委員 先ほど申し上げた立証の容易性とか要件の明確性とかいうことで、それで今多分、特定的なものになっているので、包括的にやるのは結構難しいと思いますが、附帯決議を受けて今、鋭意検討中ということなので、御期待をしたいと思います。
 それから、修正案の第三項に、クーリングオフを、十八歳、十九歳、延ばすということがございます。
 最初に申し上げたように、憲法上のことでいうと、クーリングオフというのは、事業者側からすると大変安定性を欠いてしまう要因になるんですね。これは英会話教室とかいろいろなものに関わるわけで、これを今回、全般的に、全部延ばせということになります。
 確かに、先ほど申し上げたように、来年の成人によって十八歳、十九歳は心配なんですけれども、このクーリングオフの延長というのはこれに役に立つのかどうか、この点について消費者庁の見解をお伺いします。
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片桐一幸#29
○片桐政府参考人 お答えいたします。
 クーリングオフ制度は、消費者が真に自らの自由意思に基づいて契約を締結するか否かを冷静に判断できるように、若年者や高齢者問わず全ての消費者に熟慮のための期間を確保するために設けられている強行規定でございます。このため、年齢による差異を設けることは適切ではないというふうに考えられます。
 また、クーリングオフの行使期間をやみくもに延長することは、契約に基づく権利義務関係が確定せず、不安定な状況を不用意に長引かせることになり、委員御指摘のとおり、必ずしも法的な安定性が担保されていない側面がございます。具体的には、例えば、事業者が、契約の締結からクーリングオフ期間中、商品の引渡しや役務の提供を拒むこともあるなど、かえって消費者の利便性を損なうおそれもあると考えてございます。
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